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女子プロレス
『世志琥のスリーパーホールド』ほか/2020.10.1アッセンブル写真集

新着ニュース

寺地拳四朗のV8戦は今週中発表、2月末で処分解除

謝罪会見で話す寺地拳四朗(2020年12月15日=代表撮影)

WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(29=BMB)の次戦が、今週中にも発表される。

寺地は昨年7月、都内マンションに侵入し他人の車を傷つける騒動を起こし、日本ボクシングコミッション(JBC)より12月1日から3カ月のライセンス停止、制裁金300万円などの処分を受けていた。処分は2月末で解除となっていた。

寺地は都内で練習を続けており、電話取材に応じ「(自粛期間は)いろいろと自分を見つめ直す時間になった。試合ができるようになったので、全力を尽くしたい。コンディションはいいです」。

父の寺地永会長(56)は「近々、発表できると思う」。8度目の防衛戦が、近日中に発表の見込みとなった。

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亀田興毅氏「子どもたち憧れの職業に」ジム開設で夢

3150ファイトクラブのジム開きで会見に応じた亀田興毅会長(撮影・実藤健一)

日本選手で初めて世界3階級制覇を遂げた亀田興毅氏(34)が大阪市内に開設したジム「3150(サイコー)ファイトクラブ」のジム開きが1日、行われた。会見した興毅会長は「ボクシング業界の人気が低迷している中で、何かできないかと思っていた。関西のボクシング界を盛り上げていきたい」と意気込んだ。

「世界一のプロモーターになりたい」と目標を掲げ、革命的な興行形態に挑戦。「ボクシングの地位を向上させていきたい。子どもたちがあこがれる職業になる。一番は稼げること。夢がある業界を作りたい」と言う。既存のテレビ局と提携した興行に頼らず、YouTubeなど、新たな発信源を駆使して「稼げる」業界を目指す。

亀田3兄弟でただ1人の現役、元WBO世界バンタム級王者、元WBC世界スーパーバンタム級暫定王者の弟和毅(29)が、現状では唯一の所属プロ選手となる。興毅会長は「何回か(前哨戦を)たたいて世界タイトル戦を実現させたい」と語った。「キャラがある選手を育てたい。この選手を見たい、と。どれだけ人気を出せるか、やから」。現役時代、さまざまな仕掛けで人気者に上り詰めた。その会長らしいプロデュース力で、新たな可能性を切り開く。【実藤健一】

◆ボクシング選手の現状 ファイトマネーだけで食べられる選手は、ほんのひと握りしかいない。主となる収入源は試合の入場収入。かつては世界王者でさえチケットを渡され、売った料金の何割かがファイトマネーとなっていた。テレビの地上波で中継されるボクサーは、その契約料が入る。米国では有料放送が主な収入源。メイウェザーなどは1試合で数十億を稼ぐ。

3150ファイトクラブのジム開きで会見に応じた亀田興毅会長(撮影・実藤健一)

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21歳菅原美優「自分は若くない」16歳と対戦へ

対戦が決まった21歳の菅原美優(左)と16歳のNOZOMI(撮影・吉池彰)

美人ファイター菅原美優(21)が、NOZOMI(16)と対戦する。21日に有明・東京ガーデンシアターで開催の日刊スポーツ新聞社後援「ケイズフェスタ4」Day1で、女子アトム級スーパーファイトを行う。主催のK-1実行委員会が1日、都内で発表した。

昨夏の第3代Krush同級王座決定トーナメントを制し、念願のベルトを巻いた菅原。K-1の年間表彰式「K-1 AWARDS 2020」新人賞にも輝き、今回、K-1デビュー戦となる。これまでは蹴り主体だったが、「前回からパンチも意識して取り組んでいる」。今回、16歳を相手に迎え、「自分は若いと思っていたが、若くない。しっかり成長したところを見せる」と王者としての自覚をのぞかせた。

こちらもK-1デビュー戦となるNOZOMIは関西出身の現役高校生。小学4年生からキックボクシングを始め、この若さでアマチュア70戦以上、プロ3戦3勝無敗の成績を誇る。ステップとパンチには定評があり「今までの選手は勝ってあたりまえ。ここで勝たないと意味がない。16歳のうちにベルトを巻きます」と下克上を誓った。

K-1 AWARDS 2020で新人賞に輝いた菅原美優(撮影・吉池彰)

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K1ウィラサクレック「若い選手に」ベルト返上

ムエタイVSミャンマーラウェイの対戦となるゴンナパー・ウィラサクレック(左)と南雲大輝(撮影・吉池彰)

K-1ライト級王者のゴンナパー・ウィラサクレック(28=タイ)が、ミャンマーラウェイ67キロ王者の金子改め南雲大輝(26)と28日、日本武道館で拳を合わせる。

日刊スポーツ新聞社後援「ケイズフェスタ4」Day2の同級スーパーファイトで対戦するもので、主催のK-1実行委員会が1日、都内で発表した。

昨年末のK-1両国大会で、林健太が保持していた同級王座を奪取し、Krushとともに2冠に輝いたムエタイの強豪ゴンナパー。「もっと若い選手にチャンスを与えたい」と、この日の会見に先立ち、Krushのベルトを返上した。今回、隣国で1000年の歴史を誇る伝統の格闘技の王者を相手に迎え、「どんな相手でもムエタイがナンバーワンの気持ちに代わりはない。2021年を占う1戦になると思うので、チャンスがあればKOで勝ちたい」と気を引き締めた。

対する南雲は、試合が27歳の誕生日にあたるところから、「生まれ変わった気になり、母への恩返しの気持ちで母の名(=姓)で戦う」。現在は、コロナ禍で密にならないよう「ミャンマーでの生活を思い出すような楽しい練習」をこなしている。そして「僕が不利と見られて当然」と自らも認めるK-1王者との1戦に向け、「リングでは1対1だが、ミャンマーの今の状況もあるので、ミャンマーの皆さんと共に戦いたい」と宣言。ムエタイ撃破を狙う。

中村K-1プロデューサーにKrushのベルトを返上するゴンナパー・ウィラサクレック(左)(撮影・吉池彰)

照ノ富士“再”大関へ異例の挑戦「やっと近づいた」

大関復帰を目指す春場所の番付発表を受けてオンラインでの会見に臨む照ノ富士(日本相撲協会提供)

大相撲春場所(14日初日、東京・両国国技館)の新番付が発表され、17年秋場所以来の大関復帰に挑む照ノ富士(29=伊勢ケ浜)は2場所連続で関脇に就いた。昨年11月場所に小結で13勝、先場所は関脇で11勝を挙げ、大関昇進の目安となる「三役で直近3場所33勝」まで残り9勝。大関陥落の翌場所に10勝を挙げられず、後に大関に返り咲いたのは77年初場所後に昇進した魁傑だけ。44年ぶり2度目の快挙に挑戦する。

     ◇     ◇     ◇

照ノ富士が満を持して“再”大関とりの場所に臨む。都内の部屋でオンラインでの会見に出席。「やっと近づいてきた。本当にこの日が来たらなと思っていた」。5場所連続休場から序二段で復帰したのが19年春場所。丸2年で返り咲きを懸ける位置に戻ったことについて「予定通りです」と強気に語った。

異例の挑戦になる。「大関陥落の翌場所に10勝以上した場合は復帰できる」と改正された69年名古屋場所以降、1場所での復帰は6人7例あるが、平幕以下に陥落して復帰したのは77年初場所後の魁傑ただ1人。十両以下に落ちて大関に復帰すれば史上初だ。

場所前には私生活でも節目を迎え、結果へのこだわりも強まった。2月11日に3年前に結婚していた同じモンゴル出身のツェグメド・ドルジハンドさん(26)と挙式。「(コロナ禍で)挙げたことはありがたいと思って次に進もうと思う」と、周囲への感謝と決意を示した。勝負の場所まで残り2週間。「とりあえず33勝を達成しないと始まらない」と、あえて数字を口に出す。「それを目標にして全力を出していい相撲を取りたい」。重圧と闘う15日間に向けて、気持ちを高めた。【佐藤礼征】

大関復帰を目指す春場所の番付発表を受けてオンラインでの会見に臨む照ノ富士(日本相撲協会提供)
大関復帰を目指す春場所の番付発表を受けてオンラインでの会見に臨む照ノ富士(日本相撲協会提供)

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寺地拳四朗のV8戦は今週中発表、2月末で処分解除

謝罪会見で話す寺地拳四朗(2020年12月15日=代表撮影)

WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(29=BMB)の次戦が、今週中にも発表される。

寺地は昨年7月、都内マンションに侵入し他人の車を傷つける騒動を起こし、日本ボクシングコミッション(JBC)より12月1日から3カ月のライセンス停止、制裁金300万円などの処分を受けていた。処分は2月末で解除となっていた。

寺地は都内で練習を続けており、電話取材に応じ「(自粛期間は)いろいろと自分を見つめ直す時間になった。試合ができるようになったので、全力を尽くしたい。コンディションはいいです」。

父の寺地永会長(56)は「近々、発表できると思う」。8度目の防衛戦が、近日中に発表の見込みとなった。

K1ウィラサクレック「若い選手に」ベルト返上

ムエタイVSミャンマーラウェイの対戦となるゴンナパー・ウィラサクレック(左)と南雲大輝(撮影・吉池彰)

K-1ライト級王者のゴンナパー・ウィラサクレック(28=タイ)が、ミャンマーラウェイ67キロ王者の金子改め南雲大輝(26)と28日、日本武道館で拳を合わせる。

日刊スポーツ新聞社後援「ケイズフェスタ4」Day2の同級スーパーファイトで対戦するもので、主催のK-1実行委員会が1日、都内で発表した。

昨年末のK-1両国大会で、林健太が保持していた同級王座を奪取し、Krushとともに2冠に輝いたムエタイの強豪ゴンナパー。「もっと若い選手にチャンスを与えたい」と、この日の会見に先立ち、Krushのベルトを返上した。今回、隣国で1000年の歴史を誇る伝統の格闘技の王者を相手に迎え、「どんな相手でもムエタイがナンバーワンの気持ちに代わりはない。2021年を占う1戦になると思うので、チャンスがあればKOで勝ちたい」と気を引き締めた。

対する南雲は、試合が27歳の誕生日にあたるところから、「生まれ変わった気になり、母への恩返しの気持ちで母の名(=姓)で戦う」。現在は、コロナ禍で密にならないよう「ミャンマーでの生活を思い出すような楽しい練習」をこなしている。そして「僕が不利と見られて当然」と自らも認めるK-1王者との1戦に向け、「リングでは1対1だが、ミャンマーの今の状況もあるので、ミャンマーの皆さんと共に戦いたい」と宣言。ムエタイ撃破を狙う。

中村K-1プロデューサーにKrushのベルトを返上するゴンナパー・ウィラサクレック(左)(撮影・吉池彰)

大岩龍矢「冷静に戦いすぎた」勝利にもKO逃し反省

勝利を喜ぶ大岩龍矢(右)(撮影・大野祥一)

<K-1 WGP 2019>◇30日◇東京・両国国技館

K-1スーパー・フェザー級注目の1戦は、大岩龍矢(27)が芦沢竜誠(24)に3-0で判定勝ちした。同級王者・武尊(27)が拳を痛めて今大会を欠場する中、重量級パンチの大岩が群雄割拠の最前線に名乗り出た。

大岩が2度目の芦沢討ちで、その名を上げた。2年前の5月、Krush58キロで対戦し、2-1で判定勝ちしていたが、今回も雪辱は許さなかった。1回立ち上がりに右ストレートでダウンを奪うと、2回には狙い澄ました右のバックブローで、再びダウンさせた。そして、3回は声を上げながら突進してくる芦沢を落ちついてかわした。それでも大岩はKOできなかったことを反省。「ダウンを取った後、攻めなきゃいけないのに冷静に戦いすぎた」と、勝利にも苦笑いだ。

中学、高校ではラグビーで愛知県代表にも選出された。大学在学中にキックボクシングを始め、16年8月にはKrush58キロタイトル戦で小沢海斗と延長までもつれこむ激闘を演じた。惜しくも判定負けしたが、ラグビーで培った突進力を印象づけた。昨年12月にはKrushスーパー・フェザー級で当時の王者・島野浩太朗に挑戦、延長の末に敗れた。しかし、3月のKrushでBigbangライト級王者林京平に1回KO勝ちして、今回のK-1出場をたぐり寄せた。

大岩が次に目指すのは皇治戦。「KO勝ちして、(リング上から)マイクで”やらせろ”と言いたかった。大阪大会、皇治選手とお願いします」と試合後の会見でアピールしていた。

2回、ダウンを奪う大岩龍矢(右)(撮影・大野祥一)

ランディ・オートン夫妻ヌード自撮り写真公開

ランディ・オートン(10年8月20日撮影)

米プロレスWWEのスター選手、ランディ・オートン(40)が驚きの夫婦トップレス自撮り写真を公開したと5日、英紙サンが報じた。

上半身裸のキム夫人のバストトップを両手で覆ったオートンが得意げな笑みを浮かべているショット。その写真ととともに「ジャマイカへの家族旅行から戻り、写真をみつけた。キムが私のそばにいる時がいつも楽しい時間。彼女は私に自信を与えるだけでなく、必要に応じて涙するための肩を貸してくれる」などと感謝の言葉をつづった。

オートンは今年4月のレッスルマニア36大会で、8年ぶりに復帰を果たした元盟友のエッジに敗退。6月のPPV大会バックラッシュでエッジと再戦し、勝利で雪辱していた。同紙によれば、この勝利後の休暇を利用し、ジャマイカに家族旅行していたという。

田口隆祐4戦連続の半ケツ、次戦は「出されません」

新日本新潟大会 BUSHIに敗れ、悔しがる田口隆祐(新日本プロレス提供)

<新日本:プロレス新潟大会>◇25日◇新潟・朱鷺メッセ◇ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア公式戦

田口隆祐(41)が、BUSHI(37)に敗れ、3敗目を喫した。

またも半ケツ状態となったが、今季最長のアンダータイツレスリングは通用しなかった。仕掛けたのはBUSHIの方だった。中盤、技を掛けながらタイツに手をかけ、半分脱がせた。

思い通りの展開に田口は「このままいってやる」とエンジン全開に。ヒップアタックを続け、流れをつかんだかに見えたが、最後はBUSHIのMXに、3カウントを奪われた。試合後田口は「お尻は出さないって言ってたでしょ。なのに出して負けたんじゃ、あたしのスーパジュニアは今日で終わりでしょ」とバックステージで崩れ落ちた。

4試合連続の半ケツ状態となった田口はこれで3敗目。序盤は股間を攻められ続けるなど「下半身」への攻撃に苦しみ、作戦は裏目に出た。

次戦は29日の上村戦。「(上村)優也さんとの試合はお尻は出さないし、出されません。3敗はちょっと厳しいけど残り全勝目指して頑張ります」。今度こそ真っ向勝負で勝利する。

バトルコラム

リングにかける男たち

一流にしか分からない“究極の心理戦”制した那須川

志朗(左)に蹴りを見舞う那須川(撮影・滝沢徹郎)

2月28日のRISE横浜大会で那須川天心(22)が志朗(27)に3-0で判定勝ちを収め、44連勝を飾った。「考えていることは似ている」。試合後のインタビューでは、お互いに同じ言葉を発した。これまで32KOと、強烈な蹴りや打撃で圧倒し続けてきた那須川だが、今回の戦いを「倒せたら良かったけど、そこを目的にしたわけではない。9分間だまし続ける究極の心理戦。駆け引きで勝ったことが一番うれしい」と振り返った。

1回は「作戦の1つ」と蹴り中心で入った。公開練習でボクシング技術の向上を語っていただけに、あらゆる対策を練っていた志朗にとっても「予想外」だった。那須川は「パンチは警戒していると思ったし、その分相手の反応がコンマ何秒だけ遅れたので先手を取れた」。

2回は一転、パンチでポイントを稼ぎにいった。試合前から「スピードが速いだけじゃない」と話していたように一瞬、間を空けた遅いパンチを効果的に使った。「僕の速いスピードを研究していたと思うのであえてそうした」。

3回ではジャブを有効に使い、相手を翻弄(ほんろう)した。「ワン、ツーではなく、ワンのあとワン。速く入ってゆっくり打ったり、ゆっくり入って速く打ったり。同じフォームでもスピードを変えた」。ジャブで相手と接近した直後には、細かいステップバックで志朗を惑わせた。「次にいこうとしたらもう射程圏内にいなかった。彼のジャブは距離の支配力がすごい。手に負えなかった」と完敗を認めた。那須川も「3回は来るのが分かっていたので(ステップバックは)狙っていた」と明かした。

RISE伊藤代表は「格闘技=KOだけじゃないというところを見せられた。天心をあそこまで追い込んで戦えるのは志朗くらい」と最高峰の戦いに納得の表情を見せた。

那須川は普段から闘志をむき出しにするタイプではないが、今回は違った。「試合前はテレビのオファーを全部断っていた。それくらい気合が入っていた」。対策十分の相手に異次元のスピード、技術だけでなく心理戦でも上回った。「(志朗は)相手によってスタイルを変えられる選手だけど僕もそうだったので。超玄人好みの対戦だったのでは」。一流選手にしか分からない駆け引きを制した那須川の完勝だった。【松熊洋介】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「リングにかける男たち」)

試合後、ポーズを決める那須川(撮影・滝沢徹郎)
大相撲裏話

外出禁止で自炊経験ゼロ 大栄翔の“食”支えた親方

地元の埼玉・朝霞市役所を表敬訪問して富岡勝則市長から花束を贈呈される大栄翔(左)(2021年2月3日)

強烈な突き押しが光り、初場所で初優勝を果たした平幕の大栄翔(27=追手風)。15日間を通して終始、取り口にブレがなかった。取組後のリモート取材でも連日、浮足立つことなく淡々と受け応えていた。優勝する力士は、実力はもちろん、15日間を戦い抜く精神力も兼ね備えている。力士はよく「1日一番」と口にするが、決して簡単なことではない。コロナ禍だからこその出来事が、大栄翔の心の支えになっていた。

史上初の無観客開催となった昨年の春場所以降、日本相撲協会は力士ら協会員に度々、外出自粛などを求めてきた。番付発表から本場所終了までの約1カ月間は原則外出禁止が続き、後援会関係者らとの食事も出来ないなど、仕方がないとはいえ、息抜きがしづらい状況になっている。

部屋を出て1人暮らしをしている大栄翔は、コロナ禍になるまで、1月の半分は焼き肉店で晩ご飯を済ませていたという。付け人や後援会関係者と行くのがほとんどで、大の肉好きが自炊する日はほぼゼロ。しかし、この状況下では焼き肉店に行けず。自炊経験が皆無の中、助け舟を渡してくれたのは師匠の追手風親方(元前頭大翔山)だった。「夜も部屋で食べていけ」と、部屋を出て暮らしている関取衆らに声を掛けてくれたという。朝稽古後のちゃんこはもちろん部屋で食べ、1度自宅に帰り、夜にまた部屋に行き、用意された晩ご飯を食べていた。

この生活は初場所中も続いていた。1人でゆっくりする時間が欲しいのではないか、と問うと「自分は人といるのが好きで、みんなで食べるのは楽しい。部屋の食事もおいしい」と声を弾ませた。思い返すと地方巡業の昼休憩中はいつも、同じ埼玉栄高の後輩の貴景勝や、貴景勝と同学年の阿武咲と一緒に仲むつまじく過ごしていたのが印象的だ。今は「だいたい剣翔関と一緒に食べることが多いですね。楽しいですよ。次は剣翔関を取材して下さいよ。本人はやる気満々ですよ」と楽しそうに話すなど、部屋での食事が気に入っているようだ。

たったのこれだけのことかと思うかもしれないが、厳しい外出自粛が1年続く中、大栄翔にとっては部屋での晩ご飯は大きな心の支えになったに違いない。まだまだ厳しい生活は続くかもしれない。それでも大栄翔には、今後も乗り越えることができる環境が整っている。【佐々木隆史】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

原功「BOX!」

5人の現役世界王者擁す英国ボクシング界、散々な1週間

ヘビー級の3団体統一王者のアンソニー・ジョシュア(31)とWBC王者のタイソン・フューリー(32)をはじめ5人の現役世界王者を擁している英国ボクシング界だが、2月13日から20日までの1週間は残念なニュースが相次いだ。前世界王者と五輪出場のホープが痛烈なTKO負けを喫したり、予定された世界戦が相次いで延期になったりと散々だったのだ。

新型コロナウイルスの収束傾向が見られないこともあり、英国では1月中の試合がすべて見送る措置がとられた。2月に入ってイベントが再開されたため、そこで勢いを取り戻すはずだった。ところが目論見は大外れとなった。

13日、前IBF世界フェザー級王者のジョシュ・ウォーリントン(30)がロンドンでIBF8位のマウリシオ・ララ(22=メキシコ)と対戦した。他団体王者との対戦を望んだウォーリントンは今年に入って王座を返上。16対1のオッズで有利とみられたララ戦で弾みをつけておきたいところだったが、2度のダウンを喫したすえ9回TKOで敗れた。プロ31戦目で初の敗北だった。「再戦で借りを返したい」と気持ちを切り替えているようだが、ダメージを残す惨敗だっただけに再起するまでには時間がかかりそうだ。

その3日後には、3階級制覇を狙って2月27日にWBO世界スーパー・フェザー級王座に挑戦する予定だったカール・フランプトン(34)が拳を負傷、試合を延期すると報じられた。

悪いニュースは続く。3月6日にロンドンで行われる予定だったWBC暫定世界ヘビー級タイトルマッチ、アレクサンダー・ポベトキン(41=露)対ディリアン・ホワイト(32)も3週間の延期が発表された。英国籍のフランプトン、ホワイトは挑戦者だが、ともに有利というオッズが出ていただけにファンは楽しみを先送りされた印象だ。

ヘビー級戦の延期が公になった20日、ロンドンでは欧州ウェルター級タイトルマッチが行われた。2016年リオデジャネイロ五輪に出場した経験を持つ26歳のホープ、IBF15位にランクされるジョシュ・ケリーが、元WBA暫定王者で現在は主要4団体すべてで10傑入りしているダビド・アバネシャン(32=露)に挑んだのだが、ケリーは6回TKOで敗れた。序盤で頭部と顔面をカットしたケリーは出血にめげずに奮闘していたが6回に失速。2度のダウンを喫したところで自陣からタオルが投入された。ケリーはこれまで11戦して無敗(10勝6KO1分)だったが、この試合でスタミナ不足と打たれ脆さという弱点を露呈。加えて限界を感じさせる内容だっただけに将来が不安視される。

今年はジョシュ対フューリーという英国人同士の世界ヘビー級4団体王座統一戦が期待されているが、その大一番を含め今後も英国勢の動向に注目していきたい。

リングにかける男たち

37年目も挑戦 武藤敬司が肌で感じたノアの可能性

2月12日、3大メジャー制覇を達成し、GHCのベルトを手にする武藤敬司

プロレスリング・ノアの武藤敬司(58)が、12日に行われた日本武道館大会で潮崎豪(39)を破り、初のGHCヘビー級王者に輝いた。新日本IWGPヘビー級、全日本3冠ヘビー級と合わせ、史上3人目となる、ヘビー級シングルのグランドスラムを達成。新たな偉業で、11年ぶりとなった日本武道館興行を堂々と締めた。58歳でのタイトル挑戦に抵抗もあったが「出て何かを言われてもゼロではない」。不退転の決意をリングの上で証明してみせた。

15日にはノアと2年契約を結んだ。来年末には還暦を迎える。「なかなか素晴らしい契約。マー君(田中将大=楽天)よりちょっと見劣りするくらいだよ。このリングで朽ちていくかもしれないが、骨の髄までしゃぶってもらいたい」。02年全日本入団時に話題を呼んだコメントで喜びと決意を表現した。

ノアに入団した背景には、新日本、全日本で頂点を極めたことだけでなく、業界トップを目指すノアに未来の可能性を感じたから。昨年コロナ禍で試合が延期・中止となるも、3月末からすぐに無観客で再開。業界で最初に外部配信を仕掛けたのはノアだった。「コンテンツの素晴らしさとか、こういう団体で俺自身試合をしたいと思っていた」。次々と新しい仕掛けを行っていくノアの活動をそばで見てきたからこそ決断に至った。

昨年3月に代表を務めていたWRESTLE-1が解散。その後ノアに参戦するようになった。「いいタイミングだった。プロレスのことだけ考えていればいいので、肩の荷が下りた」。18年に膝に人工関節を入れる手術をしてからコンディションが回復。それまでの10年を「暗黒の時代」と言うほどの苦しみから脱却し、ビッグタイトルを勝ち取った。プロレスだけに集中できる環境を「心地いい」と明かし、さらなる防衛にも闘志を燃やす。

もちろん、これまで培ってきたものは後輩に伝えながら、新たな挑戦にもしっかり向き合うつもりだ。無観客試合を初体験し「もしかしたらこれが今からのプロレスかもしれない。リング上でへばっていると、携帯の画面を変えられてしまうかも。そんなことも考えてやっていかないと」。

オファーがあればバラエティーにも出る。先日は蝶野、長州とともにTVドラマにも出演した。「しゃべりは芸人に勝てないし、芝居は役者に勝てない」と言いつつも「食っていくためにはそれくらいやらないといけない」とプロレスを広める活動も手を抜かない。

今月4日には「ジャイアント馬場23回忌追善興行」に参加。天山ら40代の選手に勝利し「後輩たちに、まだやれるというところを背中で見せたい」と自信をのぞかせた。リングに上がる先輩たちのパフォーマンスも視察。昨年2月以来となる、自身プロデュースのマスターズ大会開催へ「コロナが明けたら、先輩方をまた引っ張り出して、すぐにやろうと思っている」と意欲を見せる。

新日本時代からアントニオ猪木氏の魂を継承し、攻めのプロレスで頂点に立った。デビュー37年目。海外を含め、さまざまな団体を渡り歩いてきた武藤の言葉には裏表もなく、あいまいな表現もない。「ナンバーワンレスラーを抱えた以上は、業界トップになってもらわないと困る」。覚悟の契約を結んだ武藤の挑戦は、今後もまだまだ続いていく。【松熊洋介】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「リングにかける男たち」)

2月15日、ノアと正式契約を結んだ武藤敬司(右)。左はDDTと正式契約を結んだ秋山準
大相撲裏話

両国の空に大阪の幟、春場所奪われた無念むげにせず

両国国技館の土俵

スマホの着信音が鳴った。メールやラインではない電話のそれだ。昨今、連絡のやりとりは“文字通話”で事足りている。味気ないとも思うが、電話が鳴ることはめったにない。はて誰だろう…。スマホのディスプレーには、毎年3月に必ず会う旧知の相撲関係者、いや友人の名前が表示されていた。奇遇なことに、自分も今日か明日にでも声を聞きたくて電話しようと思っていた。以心伝心とはこんなことを言うんだろうな…。そんな言葉を胸の中でつぶやきながら、受話器マークを押すなり「残念だったよね、場所がなくなっちゃって」。時候のあいさつもそこそこに、いきなりこちらから発した。

6年前、二十数年ぶりに相撲取材の現場に戻った私は、春場所初日の前日は必ず、その友人が開く、ちゃんこ料理店に足を運んだ。私にとっては、その絶品の鍋を食べなければ春場所は始まらない。その恒例行事もコロナで奪われた。3月14日初日の春場所は、東京・両国国技館での開催だ。

「いや…、春場所が4月だったら開催できたかもしれないけどね…。緊急事態宣言が出てて、こればかりは仕方ないけどさ。(旧知の親方衆や関係者が)毎年、大阪に来たら来たで気を使って大変は大変なんだけど、やっぱり大阪で本場所がないってのは寂しいよね生徒に会えないのもさ」。

私の第一声に対し、速射砲のように返す千葉公康さん(56)は、当時の二子山部屋に入門し80年春場所、初土俵を踏んだ。大関貴ノ花の内弟子として付け人も務め、部屋創設とともに藤島部屋へ移籍。12年半の土俵生活で、関取間近の幕下13枚目まで番付を上げたが、命にもかかわるほどの首痛で引退した。若貴フィーバーの真っただ中、チャンコ番などで縁の下からも人気部屋を支えた1人だ。

引退後、地縁のなかった大阪で、ちゃんこ料理店「ちゃんこ新(あらた)」を開く一方、小中学生の相撲少年を指導。その道場を巣立った少年が多数、角界入りし明日の関取を目指している。「生徒に会えないのもさ」の言葉に、寂しさがにじみ出ていた。

教え子を相撲界に送り出している縁もあり現在も、いくつかの部屋の師匠らと親交がある。関係者からの話を聞くほどに、制約の多い相撲部屋生活を憂いもする。昨年、コロナ感染が一休みした頃、東京のある部屋に行こうか…と思ったが、部屋の玄関で迎えられたとして、すぐに直行するのは風呂だと聞いた。

「感染予防なんですね。若い衆がコンビニに買い物に行っても、すぐに風呂に入らされるようなんです。冬も夜、窓を開けっぱなしで寝ているそうですよ、換気のために。床暖房で何とかしのいでるらしいけど、震えながら寝てるって。そのへんは本当に徹底してますよ、相撲界は」。東京行きはあきらめた。八百長問題が発覚し中止された10年前に続き、2度目の悲運に見舞われた浪速の春。昨年の開催も無観客だったことを考えれば、大阪の相撲ファンは、この11年で3度も観戦の機会を奪われたことになる。友人が嘆くのも無理はない。

だが、そんな相撲を愛する大阪のファンを角界はむげにはしない。かの友人の元に、ある部屋の師匠から先日、電話が入った。場所の開催を告げる、本場所会場に掲げられる、幟(のぼり)の掲出依頼だった。「大阪の人の名前で幟を立てたいんだ、春場所だから。『ちゃんこ新』の名前で。名前を借りるよ!」。本来、制作費などの費用は、いわゆる「広告主」が持つが、それはヤボな話というもの。経費は部屋で持つという。無念の思いをくみ取ってくれたのは、二子山部屋で同じ釜の飯を食い、4学年上の兄弟子だった常盤山親方(元小結隆三杉)だった。兄弟子とか番付の違いなど、時を重ねれば関係ない。長年、築いた信頼関係が絆となった。

両国国技館開催の春場所の、たまり席も「今回は大阪場所向けということで、そうゆう方を優先する」と芝田山広報部長(元横綱大乃国)も、大阪の維持員会を優先してチケット配分する方針を打ち出している。距離は離れていようとも、相撲界を支えようという思いに距離はない。来年こそきっと、大阪にも春を告げる本場所が戻ってくる。触れ太鼓が鳴らない今年は、両国の空に、春風に乗って大阪の心がこもった幟がはためく。【渡辺佳彦】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

女子プロ写真特集

世志琥のスリーパーホールド/2020.10.1アッセンブル上野公園

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