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『ポーズを決めながらフォールする藤本』ほか/2020.6.13アイスリボン写真集

新着ニュース

初V王手の正代、八角理事長「12勝は立派」

正代(左)は朝乃山を押し倒しで破り2敗を死守した(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

千秋楽を前に単独トップに立った関脇正代(28=時津風)の破壊力に、協会トップの八角理事長(57=元横綱北勝海)も「馬力勝ちした」と思わずうなった。

1差で追う大関朝乃山(26=高砂)との一番は、はじき飛ばすような立ち合いで大関をのけ反らせ、左にくいつくと上手を結び目あたりに取り、なぎ倒すように押し倒した。

その破壊力に開口一番、八角理事長は「(正代が)馬力勝ちした。ちょっと想像できなかったな…」と重さのある大関を、ここまで圧倒するとは予想できなかった様子。「朝乃山も立ち合いは悪くなかったのに浮いちゃったね」と驚きの様子で話した。立ち合いで圧倒し、さらに前に出る圧力に「押し込んでいるから朝乃山がバランスを崩した。今日は正代を褒めるべきでしょう」と続けた。

にわかに大関昇進の可能性が浮上した。「12勝は立派。ただ横綱2人が休場しているわけだから。ただ出てこないことには仕方ない」と言及は避けたが「でも立派。内容がいいですよ。よく鶴竜とかが出稽古に来てるようだけど、知らず知らずのうちに力がついてきたんじゃないかな」と好成績の要因を推察した。

もう1人の新入幕でトップを並走していた翔猿(28=追手風)は、結びの一番で3敗の大関貴景勝(24=千賀ノ浦)に敗れ3敗に後退。千秋楽の正代との一番は優勝決定戦進出をかけた勝負になる。一歩、後退した新入幕について八角理事長は「新入幕でここまで立派です。何とか、いなしたいと思っても、前に出る力不足で(貴景勝に)見られてしまった。明日は思い切っていくしかないでしょう」と、ねぎらいと期待を込めて話した。

正代に押し倒しで破れ、土俵下でうずくまる朝乃山(撮影・河田真司)     

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翔猿3敗目にも笑顔 初結び&大関戦「楽しくて」

貴景勝(右)に敗れた翔猿は不思議と笑顔を見せる(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

自身初の結びで、初の大関戦。新入幕で快進撃を続ける翔猿(28=追手風)は「盛り上がり方が全然違う」と土俵上で興奮していた。

馬力のある貴景勝相手に、立ち合いは正面から思い切りぶつかった。押し込むことはできなかったが、手を出し、足を出してくらいついた。それでも攻略はできず、はたき込まれてトップから陥落。「楽しくてしかたなかった。大関にどれぐらい通用するか思い切りいきました。まだまだ稽古が足りないですね」とやりきった表情を浮かべた。

3敗で優勝争いから後退したが、千秋楽は2敗の正代との対戦が組まれた。勝てば優勝決定戦にもつれる。1914年(大3)夏場所での東前頭14枚目の両国以来、106年ぶりの新入幕優勝はまだ途絶えていない。「思い切りいくだけ」と無心で臨む。師匠の追手風親方(元前頭大翔山)は「運がいいというか、乗っている。結果が出てるからいつも以上の実力が出ている。残りはいい意味で調子に乗っていってくれればいい」と弟子の快進撃を期待した。

千秋楽の27日は、毎週欠かさずに見ているTBS系の大人気ドラマ「半沢直樹」の最終回。翔猿は「前座に僕の相撲を見て楽しんでもらって、半沢直樹で締めてもらえれば」と言って、報道陣を笑わせた。泣いても笑っても、残り一番。横綱不在の混戦場所を、歴史的快挙で締めくくるためにも、まずは正代に勝って望みをつなげる。【佐々木隆史】

貴景勝(右)にはたき込みで敗れた翔猿(撮影・小沢裕)

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阿武咲13連敗先場所から“倍返し”も…Vは届かず

隆の勝(左)にはたき込みで敗れた阿武咲(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

阿武咲(24=阿武松)は先場所の“倍返し”級の勢いで白星を積み重ねていたが、隆の勝に敗れて優勝の可能性が消滅した。

来場所の新三役を確実にしている相手に右のど輪、左おっつけで出足を止めた。土俵際まで追い込んだが、足がついていかなかった。惜敗に「足があと1歩出なかった」。先場所の13連敗から一転、今場所は2桁白星と大健闘。優勝を逃したが「意識はない。最後集中する」と、千秋楽に向けて気を引き締めた。

隆の勝(左)を攻める阿武咲(撮影・河田真司)

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若隆景、V消滅も最多11勝へ「明日の一番に集中」

御嶽海(左)に下手投げで敗れた若隆景(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

若隆景(25=荒汐)は東洋大の2学年先輩にはね返され、優勝の可能性が消滅した。

御嶽海から先に左上手を取ったが、右四つで胸が合うと相手の寄りに耐えるのが精いっぱい。最後は下手投げで転がされた。優勝の可能性が残された中での、初の三役戦だったが「プレッシャーはなかった」と、無心だったことを強調。幕内では自己最多となる11勝目を目指し「明日の一番に集中するだけ」と力を込めた。

御嶽海に下手投げで敗れ、悔しい表情を浮かべる若隆景(撮影・河田真司)

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朝乃山V消滅「強かった。うまかった」正代に脱帽

正代(左)に押し倒しで敗れる朝乃山(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

朝乃山は4日目からの連勝が10で止まり、優勝争いから離脱した。

立ち合いから正代の圧力に押され、一方的な相撲で押し倒された。「正代関の方が強かった。うまかったということ」と素直に認めた。優勝の可能性を残した貴景勝との千秋楽結びの一番に向けて「自分の相撲を取ってケガなく終わればいい」と話した。

朝乃山(後方)を押し倒しで破った正代(撮影・鈴木正人)
正代に押し倒しで破れ、土俵下でうずくまる朝乃山(撮影・河田真司)     
正代に押し倒しで敗れ悔しそうな表情を見せる朝乃山(撮影・鈴木正人)

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ランキング

初場所V徳勝龍に優勝額贈呈「精いっぱい頑張る」

日本相撲協会の公式ユーチューブチャンネルでライブ配信された初場所優勝の徳勝龍(左)の優勝額贈呈式

大相撲秋場所(13日初日、東京・両国国技館)を翌日に控えた12日、同所で初場所と春場所の優勝力士への優勝額贈呈式が行われた。

初場所で幕尻優勝を果たした前頭徳勝龍(34=木瀬)と、春場所で44度目の優勝を達成した横綱白鵬の師匠、宮城野親方(元前頭竹葉山)が出席。本来は5月の夏場所前に行われる予定だったが、夏場所が中止になり延期となっていた。

優勝額贈呈式の様子は日本相撲協会の公式ユーチューブチャンネルにてライブ配信された。

ライブ配信で徳勝龍は協会のインタビューに応じ「大相撲9月場所が明日から始まります。精いっぱい頑張りますので応援よろしくお願いします」とコメントした。

Sバンタムに上げて王座狙うネリ、計量一発クリア

ルイス・ネリ(18年3月撮影)

ボクシングWBC世界スーパーバンタム級1位ルイス・ネリ(25=メキシコ)が、前日計量を一発でクリアした。

26日に米コネティカット州アンキャスビルで、同級6位アーロン・アラメダ(27=同)と王座決定戦に出場する。25日に当地で前日計量があり、ネリはアラメダとともに55・1キロで、リミットを200グラム下回って1回でパスした。

ネリは17年にWBC世界バンタム級王者山中慎介から王座を奪ったが、18年の初防衛戦での再戦では体重超過で王座剥奪となった。WBCから6カ月資格停止処分後、19年の再起戦でも体重超過し、スーパーバンタム級に上げた。

ネリは30戦全勝(24KO)、アラメダは25戦全勝(13KO)。全勝のメキシコ人対決にも、ネリは「対戦相手のレベルが違う」と2階級制覇に自信満々。この興行ではWBA世界同級王者ブランドン・フィゲロア(米国)のV3戦もあり、「次はフィゲロアと戦いたい」と2団体統一を照準に置く。さらに「来年はフェザー級で3階級制覇に挑戦する」と宣言している。

他のカードでは世界バンタム級2冠王者井上尚弥と対戦予定だったWBO世界同級王者ジョリエル・カシメロ(フィリピン)、WBC世界ミドル級王者ジャモール・チャーロ(米国)の防衛戦、WBC世界スーパーウエルター級ジャーメル・チャーロ(同)とWBAジェイソン・ロサリオ(ドミニカ共和国)の王座統一戦などが開催される。

元世界王者の久保隼が再起戦飾る「日々後悔せず」

58キロ契約・久保隼対五十嵐嵩視 判定で勝利した久保隼はスピーチ中に涙ぐみタオルで顔を覆う(撮影・上山淳一)

<プロボクシング:58・0キロ契約8回戦>◇26日◇神戸市立中央体育館

元WBA世界スーパーバンタム級王者の久保隼(30=真正)が3-0(78-74、79-73、79-73)の判定勝利で復帰戦を飾った。五十嵐嵩視(トコナメ)相手に右のジャブと左のボディーを中心に組み立て。7回には左ストレートをヒットさせるなど、終始試合を支配した。

19年5月には2階級制覇を目指したWBA世界フェザー級タイトルマッチで、王者の徐燦(中国)に6回TKO負け。そこから1年4カ月を経て、リングに立った。復帰戦を勝利で飾り「今、こんな世の中の流れで時間もお金も割いて来ていただき、ありがとうございました。試合内容としては自分が求められている内容には、はるかに及ばないことも理解しています。日々後悔せず、やっていきたいと思っています。応援よろしくお願いします」。言葉を詰まらせながら、感謝の思いを伝えた。

58キロ契約・久保隼対五十嵐嵩視 7回、久保隼(左)は五十嵐嵩視にパンチを浴びせる(撮影・上山淳一)

パッキャオがUFC元王者マクレガーと対戦交渉中

マニー・パッキャオ(2019年4月21日撮影)

ボクシング6階級制覇王者でWBA世界ウエルター級スーパー王者のマニー・パッキャオ(41=フィリピン)が、米総合格闘技UFCの元2階級同時制覇王者コナー・マクレガー(32=アイルランド)と対戦交渉中であることが分かった。26日に英紙サンが、CNNフィリピンの報道を引用しながら報じた。CNNフィリピンが「上院議員でボクシングの伝説的選手となるマニー・パッキャオはUFCのスーパースター、コナー・マクレガーと戦うだろうと彼の事務所が確認している」と報じたという。

試合は年内の12月か、来年1月に中東で開催する方向で交渉中。詳細は決まっていないとしながらもパッキャオが得る収益の大部分はフィリピンの新型コロナウイルス対策に活用される予定だとも報じられている。

一方、6月に3度目の現役引退を表明したばかりマクレガーだが、既にボクシングトレーニングを開始しており、25日には自らのツイッターを更新。「私は次に中東でマニー・パッキャオとのボクシングマッチをしている」と投稿した。17年8月には元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(43)とボクシングで対戦済みでもあるマクレガーは「戦いを恐れず、現代のもっとも偉大なボクサー2人と対戦することは名誉になるでしょう」とつづった。

なおメイウェザー-マクレガー戦では、ファイトマネーのみでメイウェザーは1億ドル(約110億円)、マクレガーは3000万ドル(約33億円)を稼いでいた。

岩川美花が初防衛「ヤバイ」クリンチ多い展開苦しむ

8回、岩川(左)は鈴木にパンチを放つ(撮影・上山淳一)

<プロボクシング:WBO世界女子アトム級タイトルマッチ10回戦>◇26日◇神戸市立中央体育館

王者岩川美花(37=高砂)が初防衛を飾った。挑戦者で女子東洋太平洋同級2位の鈴木菜々江(28=シュウ)に10回判定で2-1(96-94、93-97、97-93)。18年7月に王座を奪取した王者は2年越しの初防衛戦を制し「ヤバイと思った。勝てて良かった」と安堵(あんど)の表情だった。

クリンチが多い展開に苦しんだ。陣営からは「自分のボクシングをしろ」と指示を送られ、終盤に突入。37歳のベテランは体力的にも厳しい戦いの中で的確にワンツーなどをまぶし、最終10回には左ボディーをヒットさせた。「クリンチで体力を消耗して、流れを持っていかれた。ああいう相手にもきれいに勝てるように練習して、クリンチさせないボクシングをしたい」と多くの課題を得た。

高知県出身の岩川は10勝(3KO)5敗1分け、千葉県出身の鈴木は10勝(1KO)4敗1分けとなった。

岩川(中央)は初防衛し笑顔を見せる(撮影・上山淳一)

バトルコラム

大相撲裏話

もし現役ならリモート取材応じる?親方4人に聞いた

鳴戸親方

今場所8日目のこと。幕内後半は西方力士が全員敗れ、誰も取材に応じなかった。コロナ禍にあるため報道対応はリモートのみ。東西の支度部屋を出たところにそれぞれモニターが設置されている。画面を通じてメディアの質問に応じるかどうかは、力士の判断に委ねられている。勝ってもしゃべらない力士もいる。

モニターの近くで、協会職員とともに力士に報道対応を促している担当の1人が、鳴戸親方(元大関琴欧洲)。事情を聴くと、仕事の難しさを口にした。「(力士)全員に声がけをしているが、強制ではないので3分の1くらいは取材に応じていない。負けた人の気持ちが分かるので、なかなか強くお願いできない」。現役時代、勝っても負けても口数が多くはなかった鳴戸親方は、力士の気持ちをおもんぱかった。

-もし現役力士だったら、リモート取材を受けますか?

「日によると思うが、会って話したほうが伝わるのでリモートは積極的に受けようと思わない。誤解を生んだり、ニュアンスがくみ取れない可能性もあるので」

対面での会話とは違い、互いの表情や空気感がリモート取材では読み取りにくい。ブルガリア出身の鳴戸親方が指摘する通り、特に外国出身力士にとってはやりにくさがあるのかもしれない。

-支度部屋に報道陣が入れた時は、負けた時でも質問される。この状況について、どう考えますか?

「記者の皆さんは質問することが仕事だと思っているので、当たり前だと思っている。ただ返答するかしないかは、力士の性格によるところが大きい。勝っても負けてもいろいろなことを話す人もいれば、勝っても多くを話さない人がいるように」

鳴戸親方のほかにも、3人の親方に、もし今現役だったらリモート取材に応じるかどうか、考えを聞いた。

元幕内天鎧鵬の音羽山親方は、YouTube「親方ちゃんねる」の中心メンバーとして軽やかなトークを展開している。現役時代は宇良に勝った際、映像分析が実を結んだことを明かし「宇良ビデオを見て研究しましたからね」と「宇良ビデオ」を連発して報道陣を笑わせた実績がある。

-今、現役だったらリモート取材に応じますか?

「受けますよ。でも自分は現役時代、取材していただく機会が少なかったので…。負けても(本場所の)前半だったらいいですけど、負けて(十両や幕下に)落ちる時はきついですよね」

元関脇栃煌山の清見潟親方は現役時代、負けるとめっきり口数が少なくなった。悔しさを強くにじませていたタイプだ。

-今、現役だったらリモート取材に応じますか?

「はい。自分は負けるとぶすっとしていたけど、しゃべるのも仕事のうちだと思っていましたから。聞かれたら必ず答えていましたよね? 取材を受けるのも仕事のうち。淡々と答えればいいと思います。お客さんから写真撮影やサインを頼まれた時も、場所入りの時は取組が控えているのでできませんが、帰りは必ず応じていました。負けた時は、あんな空気感を出しているにもかかわらず、よく来てくれたなと(笑い)」

最後は、元関脇安美錦の安治川親方。現役時代、勝っても負けても、気の利いたコメントで報道陣を手玉に取っていた。

-今、現役だったらリモート取材に応じますか?

「逆に、なんで応じないのかと思う。負けた時は『今日は負けたから明日頑張ります。これでいいですか?』と言って帰ればいい。明らかに変なことを書かれるなら別だけど、自分の名前を出して記事にしてくれるんだから。野球やサッカーに置き換えれば、負けた監督が何もしゃべらないで成り立つのかと言ったら違うでしょう。力士も自分のためだけに戦っているわけじゃない。こういう状況で本場所をやらせてもらって、お客さんにも来てもらっている。そこを考えれば、自分たちのすべき行動はみえてくるんじゃないかな」

8日目のことがあってから、気に懸けてくれる力士も増えてきた。個人的には、取材に応じるかどうかは力士の自由なので、決して無理強いするものではないと思っている。力士らしいおおらかなコメントが出れば、その横顔も書きたいし、無言のまま勝負に集中しているのなら、その一番にかける姿勢を伝えたい。ともにコロナ禍を乗り切りたい。【佐々木一郎】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

リングにかける男たち

閉館した横浜文化体育館 数々の名勝負が思い出深い

横浜文化体育館でTKO勝利を収めた井上尚弥(2017年12月30日)

ボクシング世界戦も徐々に開催されている。相次いで日本人世界王者2人の防衛戦も発表された。井上尚弥(大橋)は10月31日に米ラスベガス、京口紘人(ワタナベ)は11月3日に大阪で臨む。

今年国内での世界戦は1試合も開催されていない。3月にタイで1試合、女子を含めても国内では日本人対決1試合だけだった。井上は再開後、日本人最初の世界戦、京口は国内最初の世界戦となる。

京口は2試合連続の凱旋(がいせん)でもある。会場は大阪市住之江区にある国際展示場インテックス大阪。4000席を設営も観客動員は2000人にとどめるという。ボクシング開催は初で、国内では113番目の会場になる。

日本で初開催したのは後楽園球場だった。52年の白井義男で、世界戦7試合すべてがここ。戦後復興のシンボルとして熱狂の渦となった。合計で9試合開催されたが、その後は蔵前国技館などが増え、人気の上昇から各地で開催されるようになった。

最も多いのが76試合の大阪府立体育館。ボディメーカーコロシアムをへて、今はエディオンアリーナ大阪となった。大相撲春場所など関西でのスポーツの拠点であり、ダブルやトリプル開催も多かった。

59試合の聖地と言われる後楽園ホール、44試合の両国国技館、40試合の大田区総合体育館、35試合の有明コロシアムと続く。

13試合で13番目も、思い出深いのが横浜文化体育館だ。62年に開館したが、9月6日に閉館となった。JR根岸線関内駅近くで、収容人員は約5000人と手頃な大きさだった。

最初の世界戦は74年で、現在は日本プロボクシング協会会長の花形進が5度目の挑戦で王座奪取した。大場政夫に挑戦は日大講堂も、他の3度挑戦はいずれも敵地海外だった。チャチャイ・チオノイ(タイ)に再挑戦で6回KO勝ち。生まれた地で、ジムもあった地元横浜での悲願に喜びも爆発した。

新王者誕生は2人だけ。アンタッチャブルと呼ばれた川島郭志は担当だった。94年に初挑戦で奪取した。11回にダウンを奪っての快勝に会場が歓喜に包まれた。V2、V3戦もここ。安定王者となり、V4戦からは両国国技館に格上げとなった。

その後は、川嶋勝重、内山高志、佐藤洋太らの防衛戦など。最後は17年。ダブルで寺地拳四朗が先陣、井上尚弥がトリとなった。WBO世界スーパーフライ級時代のV7戦で3回TKO勝ち。大橋ジムは世界戦以外の興行も多く、八重樫東はデビュー会場だった。

文体の名で親しまれた会場は生まれ変わる。地上3階建てでホテルも隣接される横浜ユナイテッドアリーナとなる。来年着工して、24年4月に完成する。こけら落としには井上尚弥がふさわしい? その時、何本目のベルトを持ち、どの階級にいるのだろうか。【河合香】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「リングにかける男たち」)

原功「BOX!」

双子の兄弟世界王者チャーロ兄弟が揃って世界戦登場

史上5組しか達成していない双子の兄弟世界王者として知られるジャモール&ジャーメルのチャーロ兄弟(30=米国)が26日(日本時間27日)、米国コネチカット州アンカスビルで揃って世界戦のリングに上がる。兄のジャモール・チャーロはセルゲイ・デレビヤンチェンコ(34=ウクライナ)を相手にWBC世界ミドル級王座の4度目の防衛戦、弟でWBC世界スーパー・ウェルター級王者のジャーメル・チャーロは同級WBAスーパー王座とIBF王座を持つジェイソン・ロサリオ(25=ドミニカ共和国)との3団体統一戦に臨む。

兄弟で世界王者になった例は30組を超すが、双子の兄弟となるとカオサイ&カオコーのギャラクシー兄弟(タイ)、チャナ&ソンクラームのポーパイン兄弟(タイ)、ラウル&ラモンのガルシア兄弟(メキシコ)、レネ&フェリックスのアルバラード兄弟(ニカラグア)、そしてジャモール&ジャーメルのチャーロ兄弟(アメリカ)の5例しかない。

特にチャーロ兄弟はふたりとも評価の高い世界王者で、兄のジャモールはスーパー・ウェルター級とミドル級の2階級を制覇した実績を持つ。8度の世界戦を含む戦績は30戦全勝(22KO)だ。スピードとパワー、テクニックをバランスよく備えた強打者で、世界戦のリングで何度も戦慄を感じさせるようなKO勝ちを収めてきた。

挑戦者のデレビヤンチェンコはアマチュアで410戦(390勝20敗)を経験後にプロ転向し、ここまで15戦13勝(10KO)2敗の戦績を残している。2度の敗北はいずれも世界挑戦で惜敗したもので、現在はWBC1位にランクされている。

スピードとパンチ力で勝るジャモール・チャーロがテンポよく攻めることができれば防衛が濃厚だが、強引に距離を詰められるようだと厳しい戦いを強いられる可能性もある。オッズは3対2で王者有利と出ている。

双子の弟、ジャーメル・チャーロはこれが第2次政権となる。最初は2016年5月から2018年12月まで1年7カ月の在位で、現在の王座は昨年12月に奪回したものだ。コロナ禍の影響で試合ができなかったため、10カ月ぶりの実戦が初防衛戦となる。こちらはテクニックを主体としたボクシングに定評があったが、最近は兄のように切れのあるパンチで派手なKO勝ちを収めることが多い。戦績は34戦33勝(17KO)1敗。世界戦では6戦5勝(4KO)1敗の数字を残している。

そのジャーメル・チャーロと拳を交えるロサリオは今年1月、16対1のオッズをひっくり返して5回TKO勝ち、2団体王座を獲得した強打者で、こちらも9カ月ぶりの試合となる。右ストレートや左フックのほか死角から突き上げるアッパーなどパンチは多彩で強い。知名度や評価ではライバル王者に及ばないが、22戦20勝(14KO)1敗1分とKO率では上回っている。

経験値やテクニックで勝るWBC王者が有利とみられており、オッズは4対1と大差がついている。ジャーメル・チャーロが3つのベルトを手にするだろうと予想されているが、ロサリオの強打が火を噴く可能性も十分にある。

チャーロ兄弟が同じ日に同じ会場で揃って世界戦に臨むのは今回が3度目となる。最初(2016年5月)は兄が判定勝ちで王座防衛、弟がKO勝ちで王座獲得、2度目(2018年12月)は兄が判定勝ちで防衛、弟が判定負けで王座陥落という結果だった。理想は兄弟揃ってのKO勝ちだが、はたして-。

大相撲裏話

床山の床盛「後悔なく」勤続30年で転職した理由

力士の髪を結う床山の床盛

力士のまげを結う床山の床盛(とこもり、45=本名・難波健治)が、4日付で日本相撲協会を退職した。もともと妻の実家が兵庫・淡路島でタマネギ農園を営んでおり、まずは手伝うかたちで農業を始めたという。

15歳で角界入りし、勤続30年7カ月。来年早々には、2等床山から1等床山への昇進も確実だった。なぜ、この年での転職なのか? 元床盛の難波さんに聞いた。

「相撲も魅力があり、大好きなのですが、相撲協会にいたらできないことが淡路島にはあります。畑仕事もそうですし、目の前の漁港で魚を釣ることもできます。後悔はなく、今は楽しみしかありません。タマネギだけでなく、ブドウ作りも頑張りたい。義理の兄がワインを造っているんです」

難波さんは力士志望だったが身長が規定に足りず、床山として元関脇青ノ里の立田川部屋に入門。「2、3年床山をやって、身長が伸びたら力士になったらどうか」と言われ、のちに身長は170センチになったが転向はしないまま。その代わり、床山のまま約10年は、東京場所前や夏合宿に限って、まわしを締めて力士とともに稽古していたという変わり種だ。

「入門してから、師匠には手取り足取り、ちゃんこの作り方も教えてもらいました。一緒の部屋に寝て、朝から晩まで。師匠のおかげで、企業の社長と話す機会があったり、勉強になりました」

師匠の定年に伴い、2000年に湊部屋に移籍。2014年10月には報道陣約60人の前で、逸ノ城の初まげを結ったことが見せ場の1つだった。立田川部屋時代も含め、本場所では敷島(現在の浦風親方)、豊桜、霧の若、琉鵬、逸ノ城の大銀杏(おおいちょう)を担当してきた。

くしやまげ棒など、床山の道具は一式、記念に持ってきた。秋場所はテレビで観戦しているが、不思議な感覚だという。「変な感じがしますね。あの場にいたわけですから。近所にあいさつ回りをすると、不思議がられますよ」。

7月場所は、部屋から本場所まで車で逸ノ城の送迎も担当していた。逸ノ城に向けては「ケガを治すことも、トレーニングも、努力している関取です。三役に戻ってくれたらうれしいですね」とエールを送る。

最後に、タマネギのPRを。「淡路島のタマネギは甘いんです。サラダで食べるとみずみずしい。(力士たちにも)食べてもらいたいですね」。多くの力士のまげを結ってきた職人の手はこれから、畑仕事に生かしていく。【佐々木一郎】

大相撲裏話

伊勢ノ海部屋に新風バットトクトホ・トゥルトクトホ

伝統ある部屋に新風が吹く。伊勢ノ海部屋に入門したモンゴル出身のバットトクトホ・トゥルトクトホ(23)が、秋場所前に新弟子検査を受けて合格。長い歴史を持つ同部屋で初の外国出身力士が誕生した。伊勢ノ海親方(元前頭北勝鬨)は「部屋のいい刺激になっている」と声を弾ませた。

鳥取城北高を経て同志社大に進学。入門のきっかけは同大関係者からの紹介。同大との付き合いは、10代目伊勢ノ海親方(元前頭柏戸)時代から続くという。現部屋付きの甲山親方(元前頭大碇)と立川親方(元関脇土佐ノ海)も同大から伊勢ノ海部屋に入門している。

江戸の大相撲で初めて縦番付がつくられた1757年(宝暦7)に「初代伊勢ノ海」が存在した伝統部屋。同大出身者は5人目だが、外国出身力士は初。1部屋1人の外国出身枠や部屋の伝統を考えると悩ましかった。しかし「入門前に面接をしたら真面目でいい子だった。2人のOBもいるから大丈夫。この子に限って引き受けた」と受け入れを決意。すでに部屋での生活にもなじみ、相撲も幕下ほどの力があるという。「部屋がいい方向に傾いてくれれば」と期待をかけた。【佐々木隆史】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

女子プロ写真特集

ポーズを決めながらフォールする藤本/2020.6.13アイスリボン横浜

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