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『エアレイドクラッシュを狙うLeon』ほか/2021.12.26PURE-J写真集

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【若乃花の目】「相撲覚えた」隆の勝、壁を自力で破り三役復帰へ こういう力士の存在はうれしい

 

<大相撲夏場所>◇9日目◇16日◇東京・両国国技館

今場所の隆の勝は自信を持って当たっています。その後、御嶽海に対して右を差して出足を効かせた一気の攻めも完璧。実は前半戦から、隆の勝の相撲に進化を感じていました。関脇や平幕上位に定着していた数場所前は、頭から行って右を差すという、1つの動作しかなかったんです。三役から陥落し4枚目に落ちた今場所はどうかな、と思っていましたが、突っ張ってみたり、差した右は下手を取って投げを打つなど、攻撃のバリエーションを増やしました。相撲を覚えた、とも言えるでしょう。ようやく一皮抜けた隆の勝の相撲が完成して、これで三役にも戻れると思います。

力士には壁に当たって、あきらめるタイプの人がいます。1度、あきらめると番付が戻りません。あきらめない人が横綱、大関になれます。隆の勝も相撲人生の土俵際に追い詰められかけたところから、技術的なことをコツコツと積み上げながら、壁を自力でぶち破って今場所を迎えていると思います。地味な存在ですが、頑張っている姿はプロ経験者の私にも伝わってくるし、こういう力士の存在は本当にうれしい。優勝争いのチャンスも大きいですが、隆の勝の相撲人生も後半戦が楽しみです。(元横綱若乃花 花田虎上・日刊スポーツ評論家)

御嶽海(左)を寄り切りで破る隆の勝(撮影・横山健太)

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隆の勝、御嶽海に完勝「自分の相撲を取ることだけ考える」1横綱2大関撃破し2敗で首位キープ

御嶽海(左)を寄り切りで破る隆の勝(撮影・横山健太)

<大相撲夏場所>◇9日目◇16日◇東京・両国国技館

隆の勝が同じ押し相撲を得意とする御嶽海に完勝した。「前傾姿勢を保たれたらきついので、体を起こしたかった」と立ち合いで鋭く当たると、一気に寄り切った。

これで1横綱2大関を撃破し、2敗で首位をキープ。混戦の今場所だが「自分の相撲を取ることだけ考える」と平常心を貫く。

隆の勝(左)は御嶽海を寄り切りで破る(撮影・垰建太)

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あるか道産子力士31年ぶりV、いつもニコニコ一山本が優勝争いトップ2敗死守

千代翔馬(右)を突き出しで破る一山本(撮影・野上伸悟)

<大相撲夏場所>◇9日目◇16日◇東京・両国国技館

だれが優勝するか分からない。ならば道産子力士31年ぶりもあるか。西前頭15枚目の一山本(28=放駒)が千代翔馬を突き出し、7勝2敗と勝ち越しに王手をかけた。大鵬、北の湖、千代の富士ら大横綱を輩出し隆盛を誇った北海道出身力士も幕内は現在、一山本だけ。優勝すれば91年春場所の横綱北勝海(八角理事長)以来となる。2敗は平幕4人、3敗も横綱照ノ富士ら5人の大混戦で一発を狙う。

   ◇   ◇   ◇

「一道産子」の一山本が優勝争いのトップを死守した。くせ者の千代翔馬を立ち合いから圧倒。突き出してまずは勝ち越しに王手をかけた。「(腕を)たぐられそうになったが我慢して前に出ることができた。よかったと思う」と言った。

かつては「お相撲さん」といえば北海道だった。大鵬、北の富士、北の湖、千代の富士に北勝海。北の大地は多くの横綱を生み出した。出身地別の優勝回数もダントツの120回。しかし、91年春場所の北勝海以来、賜杯から遠ざかる。

一山本は北海道岩内町に生まれた。中大を卒業後は福島町の役場に就職。しかし、相撲への思いを捨てきれず、母の猛反対も押し切っての角界入りという異色の経歴を持つ。幕内は4場所目。優勝争いに絡むことなどなかった。それだけに「今まで(千秋楽)7勝7敗しか幕内で勝ち越していない。早く勝ち越したい」と現実的な目標を掲げた。

以前も北海道出身力士が優勝から遠ざかっている話題が出た。その時も「もう全然そんな僕、顔じゃないんで」と恐縮するしかなかった。しかし、地元から観光大使の依頼を受けるなど“顔”になりつつある。道産子代表として、このまま優勝争いに絡み続けたい。

前師匠、元大関若嶋津の荒磯親方の長女で女優のアイリがNHKでゲスト解説を務めた時、「いつもニコニコ笑っているんです」と明かした。前向きで明るい性格は「戦国場所」を勝ち抜く武器となるか。北海道民の期待も背負い、残り6日間に挑む。【実藤健一】

千代翔馬(右)を突き出しで破る一山本(撮影・野上伸悟)
一山本(右)は千代翔馬を突き出しで破る(撮影・垰建太)
一山本(右)は千代翔馬を突き出しで破る(撮影・垰建太)
千代翔馬(右)を突き出しで破る一山本(撮影・横山健太)

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見違える内容で3勝目の正代へ「初日からこういう相撲を取っていれば」佐渡ケ嶽審判部長が苦言

張り手で打ち合う阿炎(右)と正代(撮影・垰建太)

<大相撲夏場所>◇9日目◇16日◇東京・両国国技館

時すでに遅し、の感もあるけど…。2勝6敗と苦戦が続く大関正代(30=時津風)が、突き押し相撲の関脇阿炎(28=錣山)を相手に、見違えるような相撲で3勝目を挙げた。

阿炎のもろ手突きにアゴが上がりながらも、下から必死にあてがいながらこらえると、阿炎がたまらず引いた。そこを逃さず猛進。勢いそのままに押し出して今場所初の連勝となった。

前日、豊昇龍に勝った後に「今場所初めてじゃないの? 必死に取っている相撲はいいね」と正代の気力をほめた、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「左からのおっつけが効いていた。きのう1つ勝って体がよく動くようになった気がするね。気持ちが前向きにね」と、ようやくエンジンのかかった正代の心中を察した。もっとも、大関という協会の看板力士だけに「大関なんだから、もっと前に、だよね」と前半戦からエンジン全開できなかった正代への苦言も忘れなかった。

土俵下で審判長を務めた審判部の佐渡ケ嶽部長(元関脇琴ノ若)も「(阿炎に)引かれても、しっかり肘で挟み付けて持って行った。休まないのが良かった」と、この一番については評価したが「初日から、こういう相撲を取っていれば良かったんだけど」と苦言を呈していた。

土俵下に落ちそうな阿炎(左)に手を添える正代(撮影・横山健太)

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照ノ富士バタバタ3敗死守 自ら「×」マーク示し取組後の取材応じず

翔猿(右)をきめ出しで破る照ノ富士(撮影・野上伸悟)

<大相撲夏場所>◇9日目◇16日◇東京・両国国技館

照ノ富士は翔猿を豪快にきめ出し、1差で追う3敗を死守した。ただ、口にしていた立ち合いの不満は解消できず、過去3戦全勝だった相手にももろ差しを許してバタバタの末の勝利だった。

取組後のオンライン取材にも自ら「×」マークを示して応じることはなかった。大混戦の場所で主役に返り咲けるか。横綱の立ち合いが鍵を握る。

翔猿(右)をきめ出しで破る照ノ富士(撮影・野上伸悟)
きめ出しで勝利した後に、翔猿(右)の手をとる照ノ富士(撮影・野上伸悟)

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元世界3階級制覇の田中恒成「早く世界戦のリングに戻りたい」久々の後楽園に

田中恒成(2020年9月11日撮影)

元世界3階級制覇王者でWBO世界スーパーフライ級3位の田中恒成(26=畑中)が12日、名古屋市内のジムからオンラインで会見した。

20年12月に4階級制覇をかけた同級王者の井岡一翔(志成)との一戦で初黒星を喫した。昨年12月に再起を果たし、6月29日に後楽園ホールでWBOアジアパシフィック同級王者の橋詰将義(28=角海老宝石)と同タイトルをかけて対戦する。

まずはジムの畑中清詞会長が会見に応じた。

-試合が決まった経緯は

畑中会長 (プロモーターの)大橋会長からオファーを先月に受けた。そのとき、田中は米国に行っていた。ラインで送ったら「了解しました」とのことで決定しました。今の状態は肝も据わって無事に帰国したのでやってくれると思う。ラインで「度肝を抜く試合を」と打ったら「任してください」と返ってきた。

-今後の展望

畑中会長 この階級は選手がそろっている。WBOは(王者が)井岡くんなので動向を見ながら。WBA、WBCはなかなかビッグなネーム。(IB)Fと(WB)Oで考えてます。

◆世界スーパーフライ級王座の現状 WBO=井岡一翔(志成)、WBAスーパー王者=ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)、正規=ジョシュア・フランコ(米国)、WBCフランチャイズ=エストラーダ、正規=ジェシー・ロドリゲス(米国)、IBF=フェルナンド・マルチネス(アルゼンチン)

◇ ◇ ◇ ◇

続いて田中

-現状について

田中 これから緊張感が高まっていくと思う。心身ともに調整していきたい。

-橋詰選手の印象は

田中 正統派のサウスポーと思う。ここまで20戦近く(19勝=11KO=2分け)負けていないのも魅力。

-米国では

田中 3月上旬から4月にラスベガスへ。(指導はトレーナーの)イスマエル・サラスの言うことだけ。バランスです。自分のよさを取り戻そうとしている。スパーリングでも変化あり、よかったと思う。いろんな国の人が集まり、本当に多国籍。刺激は受けました。向こうでの練習は持ち帰りました。

-サラス・トレーナーから感じたことは

田中 どんなことを聞けるかと思って行ったのと、強い選手がたくさん集まるので刺激を受けに行った。モチベーションは高まったんで、それで動きはかなり変わった。(井岡のトレーナーでもあるが)その点においては自分も考えたけど、望んで行きました。自分が強くなるためだけに行った。今後どうなるかは考えていないです。最終的にはエストラーダにたどり着きたいのでどの団体でも、早く世界王者になりたい。

-会長へ気合のラインを

田中 会長が望む、それ以上に圧倒して勝ちたい。今回は世界戦に向けて大切な試合。無敗のアジアのチャンピオンを倒せば、自分の力の証明にもなるはず。

-久々の後楽園となるが

田中 懐かしい思いはある。ただこの舞台は自分にふさわしくない。早く世界戦のリングに戻りたいと思っている。

ラウンドガール熊田曜子のスタイルに観客もため息

ラウンドガールを務める熊田曜子(撮影・菅敏)

<K-1:ケイズフェスタ4Day1>◇21日◇東京ガーデンシアター

K-1スーパー・フェザー級の実力者同士、村越優汰(26)-芦沢竜誠(25)戦のラウンドガールを、タレントの熊田曜子(38)が務めた。

2016年時点の公称サイズ92-56-84と変わらぬスタイルで、観客のため息を誘った。

試合後、リング上でマイクを持った熊田は「選手の皆さんが命懸けのリングに立たせていただき、とても光栄でした」と興奮冷めやらぬ様子だった。

ラウンドガールを務める熊田曜子(撮影・菅敏)
芦沢に勝利し、タレントの熊田曜子(左)と記念写真に納まる村越(撮影・菅敏)

ボクシング2王座戦はABEMA生配信 格闘チャンネルで午後0時45分開始、大会全試合無料

15日のDANGAN250大会のPR画像(DANGAN提供)

15日のプロボクシングWBOアジア・パシフィック、日本フェザー級タイトルマッチ12回戦、東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦(東京・墨田区総合体育館)がABEMAでライブ配信されることが12日、発表された。2カードはいずれもボクシング興行DANGAN250記念大会として開催され、ABEMA格闘チャンネルで午後0時45分から生配信開始、全試合無料となる。

メインでは日本フェザー級王者丸田陽七太(25=森岡)が阿部麗也(29=KG大和)との2度目の防衛戦を迎え、WBOアジア・パシフィック王座も懸けられる。セミファイナルでは、前WBC世界ライトフライ級王者矢吹正道の弟で力石政法(27=緑)が渡辺卓也(33=DANGAN AOKI)との東洋太平洋スーパーフェザー級王座を懸けて拳を交える。力石は同級6位、渡辺は同級3位にランクされている。

また同会場に隣接するサブアリーナでは墨田区主催の「すみだボクシング祭り2022」が午前10時より開催される。イベントには東京オリンピック(五輪)女子フライ級銅メダルの並木月海をはじめ、WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(三迫)、WBO世界フライ級王者中谷潤(M.T)らが登場する。

15日のすみだボクシング祭のPR画像(DANGAN提供)

高橋奈苗が残り4秒で勝利/スターダム

残り4秒で初戦を白星で飾った高橋奈苗

<スターダム>◇19日◇新木場1st RING◇観衆403人

 ワールド・オブ・スターダム王者・高橋奈苗(33)が、紫雷イオの粘りに苦しみながらも「STARDOM 5★STAR GP」レッドスターズ・ブロックを白星発進した。

 ゴング前に攻撃して早期決着を狙ったが、逆にドロップキック、月面水爆や619など相手の反撃を受けた。ラリアット、雪崩式ブレーンバスターなどで攻め込んでも、決めに行く冷蔵庫爆弾をかわされるなどなかなか捕まえきれないまま、15分の試合時間は30秒を切った。引き分け濃厚と見られた中、コーナーに上ったイオを捕まえると、キン肉バスターの体勢にとらえてマットにたたきつける「チャナラッカ☆百」。14分56秒で3カウントを奪った。

 「引き分けになんかさせないよ。苦手な15分。慌てないようにスピーディーに決めようと思っていたけど、結果的に慌ててしまったかな。でも、15分で決めるのがチャンピオン」と胸を張った。

 団体最高峰王者として、今大会も優勝が期待される。さらに、レッドスター・ブロックには強豪がそろう。「愛川ゆず季がライバルだと思っていたが、(安川に敗れ)ライバルと言うには恥ずかしい。あいつは賞味期限切れだ。全勝優勝間違いなし」と、自信は揺るがない様子だった。

アルバレス8年8カ月ぶりに負けた…無敗ビボルが9度目の防衛成功 1階級上に“最強”の壁

計量パス後、フェースオフする4団体統一スーパーミドル級王者アルバレス(左端)とWBA世界ライトヘビー級王者ビボル(マッチルーム社公式SNSより)

<プロボクシング:WBA世界ライトヘビー級タイトルマッチ12回戦>◇7日(日本時間8日)◇米ネバダ州ラスベガス・T-モバイルアリーナ

「カネロ」の愛称で人気の高いプロボクシング4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(31=メキシコ)が1階級上の「最強王者」に敗れた。19勝(11KO)無敗のWBA世界ライトヘビー級スーパー王者ドミトリー・ビボル(31=ロシア)に挑み、判定負けを喫した。

同級は19年11月、当時のWBO王者セルゲイ・コバレフ(ロシア)を11回TKO撃破して以来の挑戦だったアルバレスにとって、13年9月、フロイド・メイウェザー(米国)に判定負けして以来、約8年8カ月ぶりの黒星となった。

米老舗専門誌ザ・リングのパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級超越した最強ボクサー)ランキングで1位に君臨するアルバレスが、8度の防衛に成功してきた1階級上の無敗王者の壁にぶち当たった。ライトヘビー級王座に挑む理由について「スーパーミドル級のすべての世界王者を倒したから」と刺激を求めてのチャレンジだったが、王者ビボルに屈した。

身長183センチのビボルに対し、アルバレスは175センチと8センチ差あった。身長、リーチともに劣るアルバレスは「彼はライトヘビー級で最高のファイター。すべてのものを持っている」と敬意を表していた。19年11月に同級王座を獲得した経緯もあり「どの相手でも、どの階級でも、私は快適に戦うことができる」と自信をのぞかせていた。「歴史をつくるだけでなく、自分のために他の挑戦を必要としている」と話していたが、PFP1位の存在感を示せなかった。

今年4月に村田諒太(帝拳)に勝利したばかりのWBAスーパー、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)との3度目対決が9月17日に計画されていたが、このビボル戦敗退で厳しい状況となった。

◆カネロ アルバレスのニックネームで、スペイン語でシナモンの意味。赤毛から由来している。

バトルコラム

リングにかける

棚橋弘至「歴史残せた」USヘビー初防衛戦敗れても気分は別格 再奪取へ「止まっていられない」

5月15日、新日本米ワシントンDC大会で、ハイフライアタックを仕掛ける棚橋(新日本プロレス提供)

成長させてくれて、ありがとう-。14日(日本時間15日)開催の新日本プロレス米ワシントンDC大会で、IWGP・USヘビー級王座の初防衛に失敗したエース、棚橋弘至(45)は、敗れたにもかかわらず、どこか晴れやかな表情を浮かべていた。

それもそのはずだ。初戴冠となった昨年8月以来、約9カ月ぶりとなった米国での「USヘビー」タイトル戦。地元の大歓声。昨年から「アメリカで巻いてこそ意味がある」と“ベルトがあるべき場所”での対戦を熱望してきた通り、気分は別格だった。「ここにベルトを巻いて戻ってこられた。俺としても歴史は残せたかな」。試合後はそう、しみじみと振り返った。

メインイベントの同級選手権試合でジュース・ロビンソン、ジョン・モクスリー、ウィル・オスプレイと4WAYマッチで対戦した。場外の長机にモクスリーをセットし、コーナーポストから場外へハイフライフローをさく裂するなど見せ場を作ったが、王者から直接勝利しなくても他3選手のいずれから白星を挙げれば新王者が決まる一戦だ。リング内で戦っていたロビンソンが、オスプレイにHHB(フィッシャーマンズドライバー)を決めて3カウントを奪取。その瞬間、3度巻いた愛着のあるベルトとともに帰国するという夢は、はかなく散った。

昨年8月、米ロサンゼルス大会でランス・アーチャーを破り、初の日本人同級王者となった。ジェイ・ホワイトに続き史上2人目となる新日本4大シングル王座全戴冠を達成。順風満帆かと思われたUSヘビー級王者だったが、その道のりは険しかった。

昨年11月にKENTAに敗れてベルトを失うと、今年1月の東京ドーム大会ではKENTA発案のノーDQ(反則裁定なし)タイトルマッチを経験。高さ5メートルの巨大ラダーからハイフライフローを決めて勝利するも、「あるのは虚無感だけ」と話した混沌(こんとん)の一戦に、わだかまりは残った。2月にはSANADAに敗れて防衛に失敗。3度目の戴冠は、王者のケガによる返上で巡ってきたチャンスだった。今月1日の福岡大会(ペイペイドーム)で、石井智宏との王座決定戦。20分超の熱戦を制し、再び米国への切符をつかんだ。

酸いも甘いも、ともにしてきたベルトだ。今回のワシントンDC大会では、自身が直接3カウントを奪われて負けたわけではない。もちろんそこには、悔しさも、もどかしさもあったはずだった。だが、棚橋は言い切った。「止まってられないから。次に進むから。USヘビーで得た経験は俺を成長させてくれたから」。そう、敗戦も前向きに捉えている。

4度目に会う時は、一回り大きくなった棚橋を約束する。「またいつか巡り合う日が来るのを俺は信じてる。最後に、USヘビー。本当にありがとう。また、いつか…」。そう、相棒に一時の別れを告げた。【勝部晃多】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「リングにかける」)

大相撲裏話

「忘れてもらいたくない」人がいる 御嶽海が育った長野・上松町で続くパブリックビューイング

<大相撲夏場所>◇8日目◇15日◇東京・両国国技館

長野・木曽郡上松町は「相撲どころ」と称される。本場所初日を迎えると、同町の公民館は地元住民でにぎわいを見せる。大関御嶽海(29=出羽海)を応援しようと、PV(パブリックビューイング)が行われるから。初土俵を踏んだ時から続く恒例行事だ。

遠藤(右)をはたき込みで破る御嶽海(撮影・野上伸悟)

主催する同町のスポーツクラブ「木曽ひのきっ子ゆうゆうクラブ」事務局長の辺見元孝さん(63)は「優勝争いに絡む場所では、ほぼ毎日やりますよ」と胸を張る。コロナ禍では感染症対策のために大会議室でイスの間隔を空けるなどして開催。今場所は従来通り公民館玄関のロビーに会場を移した。初日に平幕の高安を退けた一番には、テレビ中継を見ようと25人が駆けつけた。しこ名が入ったそろいのタオルやうちわを手にして応援する姿は、地域に一体感を与える。

PVは今後も実施していく。なぜ続けるのかと尋ねると、辺見さんは「上松町で育った大道久司(御嶽海の本名)のことを忘れてもらいたくないから」と答えた。厳しい戦いが続く今場所だが、「10勝は絶対最低限クリア」と誓う29歳の巻き返しを期待していた。【平山連】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

大相撲裏話

7月世界相撲大会へウクライナ代表の日本合宿をサポート “日本の代理人”松江ヴィオレッタさん

ウクライナ相撲連盟JAPAN事務所代表を務める松江さん(左)と共同代表の三池さん(撮影・平山連)

「ウクライナの相撲文化を知る私だからこそやれることがある。このまま見過ごすことはしたくない」。ウクライナ相撲連盟JAPAN事務所代表の松江ヴィオレッタさん(37)が、4月に発足した団体の経緯を切実な声で訴えた。7月に米国で行われる世界大会に出場する代表選手たちは、ロシアの軍事侵攻により満足に稽古を積めていない。大分・宇佐市などで事前合宿を行うため今月下旬に来日するにあたり、松江さんはサポートを買って出た。

ウクライナの競技人口は3000人ほどだが、同国初の力士で幕下の獅司(25=入間川)がいる。松江さんは仕事で過去に2回現地を訪れ、相撲連盟名誉会長のセルゲイ氏の教えの下で老若男女幅広い世代が稽古に励む姿を見た。

第2の都市ハリコフは第48代横綱、大鵬の納谷幸喜さんの父親の出身地。日本との縁を感じた。セルゲイ氏が「負けた相手を敬う相撲の考え方を広めたい」と話す言葉にも共感し、JAPAN事務所の旗揚げに協力した。

ロシアの軍事侵攻で隣国に避難した代表選手もいる。稽古を再開できていない人も多い中、世界大会が刻々と迫る。大会に向けてピークに持っていこうとする選手団20人のために、「日本の代理人」という松江さんは仲間とともに準備を急ぐ。【平山連】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

大相撲裏話

東大・須山2連勝 同部屋・志摩ノ海「東大生らしい学ぼうという姿勢」宇良「自分たちも刺激に」

前相撲で須山は若大根原を破り2連勝(撮影・足立雅史)

日本の最難関大学とされる東大から初の角界入りを果たした須山(24=木瀬)が前相撲2日目も白星を挙げ、初日に続き2連勝を飾った。対戦相手はともに10代だったが、「(土俵に上がれば)年齢なんて関係ないです」ときっぱり言った。師匠の木瀬親方(元前頭肥後ノ海)から言われた「前に出ろ」というアドバイスを忠実に実践している。

異色の経歴を持つ須山は、一から学ぼうとする姿勢を崩さない。先輩の幕内力士たちも、そんな弟弟子に大きな注目を寄せている。

同じ木瀬部屋に所属する平幕の志摩ノ海(32)と宇良(29)に後輩について尋ねると、2人とも貪欲な姿に好感を持っていた。志摩ノ海は「すごく学ぼうという姿勢がある。いろいろ聞いてきてくれて、そこが東大生らしい」と答えた。

宇良は須山とまだ世間話程度しか会話したことがないようで、「(相撲を学ぶ相手として)この人は違うなと思われてるかもしれない」と笑った。それでも「学ぼうという姿勢は自分たちも刺激になる。こちらも東大に興味があるし、(須山は)相撲取りに興味がある。これからが楽しみですね」と、後輩との交流を心待ちにしていた。【平山連】

前相撲で須山(左)は若大根原を破り2連勝(撮影・足立雅史)
原功「BOX!」

スーパー・ウェルター級4団体王座統一戦チャーロ対カスターニョ再戦迫る

スーパー・ウェルター級の4団体王座統一戦が14日(日本時間15日)、アメリカのカリフォルニア州カーソンのディグニティ・ヘルス・スポーツ・パークで行われる。WBA、WBC、IBFの3本のベルトを持つジャーメル・チャーロ(31=アメリカ)とWBO王者のブライアン・カスターニョ(32=アルゼンチン)が対戦するもの。両者は昨年7月に今回と同じ立場で拳を交え、打撃戦のすえ三者三様の12回引き分けに終わっている。ふたりとも「今度こそ」の思いが強いだけに今回も激闘になりそうだ。

10カ月前の初戦は「年間最高試合」の候補に挙がるほどの熱戦だった。序盤はチャンスとピンチが交互に訪れるスリリングな展開になり、中盤はカスターニョ、終盤はチャーロが支配するという試合だった。ややカスターニョ優勢かと思われたが、採点は117対111(チャーロ)、114対113(カスターニョ)、114対114で決着はつかなかった。ふたりとも「接戦だったが俺が勝っていた」という思いを抱いてリングを降りた。

試合後、両陣営は再戦に向けて交渉を開始。今年2月26日が候補日に挙がったが締結には至らなかった。このあと3月19日に試合日が決まったが、2月にカスターニョがスパーリング中に右の上腕二頭筋を痛めたため2カ月延期された経緯がある。チャーロは「ただ単に練習する時間が欲しかったんだろう」と負傷に対して懐疑的な見方をしている。真偽のほどは分からないが、すでに場外で心理戦が始まっているのは間違いない。

初戦は9対4でチャーロ株が高かったが、今回は3団体王者有利は変わらないものの11対8に差が縮まっている。前回はカスターニョの知名度不足がオッズに響いたようだ。

WBC世界ミドル級王者、ジャモール・チャーロの双子の弟としても知られるチャーロは身長180センチ/リーチ185センチと体格に恵まれ、階級随一のスピードを誇る。36戦34勝(18KO)1敗1分とKO率は決して高くないが、最近はパンチに鋭さが出てきた。

対するカスターニョはこの階級では身長171センチ/リーチ171センチと小柄だが、頑丈な体を利して相手に肉薄、回転の速い連打を叩きつける好戦的なスタイルを持つ。戦績は19戦17勝(12KO)2分。

距離を詰めないと仕事がやりにくいカスターニョは初戦同様、積極的にプレッシャーをかけていくものと思われる。これに対しチャーロがどんな選択をするかがカギといえる。意地とプライドを見せて打撃戦に応じるのか、それとも初戦の反省を生かしてスピードと足をつかってアウトボクシングをしようとするのか。いずれにしても一瞬も目の離せない試合になることは間違いない。

女子プロレス写真集

エアレイドクラッシュを狙うLeon/2021.12.26PURE-J

無差別級ベルトを防衛したLeon/2021.12.26PURE-J

無差別級ベルトを防衛したLeon/2021.12.26PURE-J

チェリーのワキ固め/2021.12.26PURE-J

チェリーのワキ固め/2021.12.26PURE-J

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