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70歳迎える藤波辰爾が生涯現役誓う「プロレスが好きなんです」高橋ヒロムとの初対決へ意気込み

ドラディション15周年記念ツアー第1弾の対戦カード発表記者会見に出席した藤波辰爾

プロレスラー藤波辰爾(69)主宰のDORADITION(ドラディション)の旗揚げ15周年記念ツアー第1弾が、30日に東京・後楽園ホールでスタートする。

藤波自身もメインイベントで、IWGPジュニアヘビー級王者の高橋ヒロム(33=新日本)との6人タッグマッチに臨む。12月28日に70歳を迎えるレジェンド。節目の興行を前に、日刊スポーツの単独インタビューに29日までに応じ、「生涯現役」を誓った。【取材・構成=栗田尚樹】

  ◇  ◇  ◇

藤波の挑戦は終わらない。12月に70歳を迎えるが、情熱は色あせるどころか、色濃くなった。旗揚げ15周年の記念ツアーを前に、炎の飛竜が燃えさかる思いを口にした。

藤波 70歳までリングに立つと思っていなかったですね。でも、人生で引退はないです。生きていく上での引退は、息を引き取るということ。息絶える時までが現役ですから。

師・アントニオ猪木さんは、昨年10月に亡くなった。後輩の武藤敬司は、今年2月に引退。同年代の猛者が一線を退く中、藤波の思いは純粋だった。

藤波 プロレスが好きなんですよね。プロレス愛、それに尽きますよ。あとはずっと見続けてくれるファンでしょうね。プロレスを見て、勇気を与えられるなら、リングに上がり続けたい。「藤波」って、ケツを蹴り上げるファンがいてくれたらありがたいですね。

終わりの絵は見えない。

藤波 長州(力)から「辰っちゃん、もういいんじゃないの?」。武藤は「藤波さん、まだやってんすか?」って言われるんだけど。彼らの方が勇気あるんだよな。潔いというか、俺はまだ引退する勇気ないですもん。

今大会では、メインの6人タッグに登場。日本ジュニアヘビー級の礎を築いた藤波と、第93代IWGPジュニア王者・高橋ヒロムの初対決が実現する。「全盛期を過ぎていることは百も承知。ファンも期待していないだろうけど、プロレスに対しての炎は燃え続けています」と飛び続ける。

引き際は考えていない。考えられない。「自分のファンが今40代、50代。学生のころから今も必ず試合に来てくれる。『自分の生きがい』と言ってくれる。勝手に辞められないよね」とうなずいた。「16でこの世界に入って、プロレスがなかったら、何やっているんだろうって。家内に言われますもん。『あなた幸せだな』って、プロレスは定年もない。他の業界だと、自分の思いだけでは出来ない。相撲だと、星勘定があったり、野球もここまで長くは出来ない。今は大谷(翔平)君が頑張っているけど、プロレスラーは制約がない。自分が法律みたいなものだから」。肉体が朽ちる、その時まで、藤波辰爾としてリングに立つ。

高橋ヒロム(2023年5月28日撮影)

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“新大関”霧馬山、元兄弟子から暴力被害の付け人安西を救った情けの深さ/連載<1>

大相撲令和5年夏場所で事実上の大関昇進が決まり一夜明け会見に臨む霧馬山(撮影・小沢裕)

<“新大関”霧馬山の心・技・体>

関脇で大関昇進を確実にした霧馬山(27=陸奥)がモンゴル出身として6人目の大関昇進を目前にした。3回連載「“新大関”霧馬山の心・技・体」で素顔に迫る。第1回「心」では、稽古熱心さと若い衆から慕われる情深い面を紹介する。

エゼン ヒチェベル ザヤヒチェヌ-。大関昇進を確実にした霧馬山の好きなモンゴル語の言葉で、「努力は裏切らない」「自分が頑張れば運がついてくる」といった意味だ。他の関取がいない環境でも出稽古を重ねて鍛錬を怠らず、まさにその言葉どおりの成果を出した。新関脇の春場所は12勝3敗で初優勝を飾り、大関昇進をかけた夏場所でも11勝を挙げた。見事に大関とりに成功した。

首都ウランバートルから約700キロ離れたドルノドゥ生まれ。16歳ごろまでゲル(移動式住居)で暮らす遊牧民生活を送り、日常的に馬に乗り、井戸水をくむため何度も往復する日々により自然とスタミナと強い足腰がついた。日本に来るまで相撲経験はなかったが、師匠の陸奥親方(元大関霧島)が素質を見抜き翌15年1月に正式入門。8年半で角界の顔を張る地位に上り詰めた。

性格は至って穏やかで、情が深い面もある。付け人を務める三段目の安西は「本当に優しくて、温かいんです」と感謝。今場所前に部屋の元兄弟子からの暴力被害に遭っていたことを週刊誌に実名で告発し、世間からの注目が増した。緊張感が高まる状況を察してか、兄弟子から「お前悪くないんだから、堂々としていけ」と場所前に言われたことが救いになって平常心を取り戻した。2勝5敗で負け越しと悔しい結果に終わり、「あんなにプレッシャーがかかる中で、霧馬山関はちゃんと結果も残してる。かっこいいな」。

大関昇進を確実にしている男は、ただ強いだけではない。周囲に気を配れる優しさも兼ね備え、土俵で結果を残してきた。【平山連】

大相撲令和5年夏場所で事実上の大関昇進が決まった霧馬山はあふれんばかりの笑みで一夜明け会見に臨む(撮影・小沢裕)
大相撲令和5年夏場所で事実上の大関昇進が決まった霧馬山はあふれんばかりの笑みで一夜明け会見に臨む(撮影・小沢裕)
大相撲令和5年夏場所で事実上の大関昇進が決まり一夜明け会見に臨む霧馬山(撮影・小沢裕)

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【ボクシング】元女子世界5階級制覇王者の藤岡奈穂子が引退「卒業、やりきりました」

現役引退を表明した元女子世界5階級制覇王者・藤岡奈穂子

プロボクシング元女子世界5階級制覇王者・藤岡奈穂子(47=竹原慎二&畑山隆則)が29日、現役引退を表明した。

同日、東京・大田区の所属ジムで竹原慎二会長、柴田貴之マネジャーとともに会見し「引退ということですが、卒業ではないかなと。やり切りました」と引退する意思を口にした。昨年4月、米サンアントニオでマーレン・エスパーザ(米国)とのWBA、WBC世界ミニマム級王座統一戦に臨み判定負けしたのがラストマッチだった。

藤岡は「負けたら引退と決めていましたが、試合後に(米プロモート大手)ゴールデンボーイ・プロモーションの副社長から『もう1度、呼ぶ』と言われて揺れる自分がいて(1度は)再起を選びました」と昨年7月から約3カ月ほど米国でトレーニングを積んでいた。しかし条件面などで試合成立までいかず「自分の中で期限を決め、1年間やって何もなければ引き際かなと。やることはやったと思います」と引退を決意する経緯を説明した。

今後については何も決めていないものの、故郷の宮城・大崎市への恩返しや後進の指導に興味を持っているという。現時点で地元に戻る予定はなく「2拠点でも3拠点でも必要と言われればいきたい」と意欲満々。所属ジムの竹原会長は「よく今まで頑張ってくれた。ジムでは女子選手ながら見習う点も多く、男子選手の手本にもなり、リーダーシップをとってくれた。頑張り屋さんで自分から率先してやるタイプだった。2年前に政治家になったらと勧めましたが本人にその気はないみたいです」と秘話も明かした。

ソフトボールの実業団に所属していた藤岡は09年6月にプロデビュー。11月3月の東日本大震災で世界初挑戦が延期となって故郷も被災しながらも同5月、WBC女子世界ミニマム級王座を獲得し、故郷を勇気づけた。13年にWBA女子世界スーパーフライ級王者山口直子に勝利し2階級制覇に成功。15年にはWBO女子世界バンタム級王座を決定戦で奪取して3階級制覇、17年にはWBA女子世界フライ級王座を決定戦で制して4階級制覇、そして同年12月、WBO世界ライトフライ級王座を決定戦で勝ち取り、男女通じて日本初の5階級制覇を成し遂げていた。

引退会見に出席した元女子世界5階級制覇王者藤岡奈穂子(中央)。右端は所属ジム竹原慎二会長、左端は柴田貴之マネジャー

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元V11東洋太平洋王者・中谷正義が引退表明「充実した時間を生きた」21年ロマチェンコと対戦

元東洋太平洋ライト級王者中谷正義(2022年撮影)

プロボクシング元東洋太平洋ライト級王者の中谷正義(34=帝拳)が現役引退を表明した。

29日、自身のツイッターを更新し「前回の試合を最後にボクシングを引退する事にしました。今までたくさんの応援をありがとうございました。帝拳ジムではとてもすばらしい時間を過ごす事ができ、充実した時間を生きることが出来ました。長い間、皆さま本当にありがとうございました」とつづった。昨年11月、吉野修一郎(三迫)とのWBOアジア・パシフィック・ライト級タイトルマッチで6回KO負けした試合が最後のリングとなった。

11年6月に井岡ジムでプロデビューした14年1月に東洋太平洋同級王座を獲得後、11度の防衛に成功。19年7月、のちの3団体統一同級王者テオフィモ・ロペス(米国)とのIBF世界同級挑戦者決定戦に敗れた後に1度引退表明も20年に帝拳ジムに移籍。同年12月に米国でWBOインターコンチネンタル同級王座(日本未公認)を獲得。21年6月には元3団体統一同級王者のスター、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)とも対戦していた。 

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落合「伯桜鵬(はくおうほう)」に改名 夏場所14勝で史上最速の所要3場所での新入幕決定的

落合(2023年5月28日撮影)

大相撲で西十両8枚目の「令和の怪物」落合(19=宮城野)が、次の名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)から、しこ名を「伯桜鵬(はくおうほう)」に改名することになった。28日までに候補として挙がっていたしこ名。関係者によると、正式に改名の運びとなったことが29日、分かった。

落合の出身の鳥取県の旧名「伯耆国」の「伯」。出身が同じ倉吉市の元横綱琴桜をたたえ、落合も出場していた相撲大会「桜ずもう」の「桜」。師匠の宮城野親方(元横綱白鵬)の「鵬」を組み合わせたもの。28日まで行われた夏場所では14勝1敗の好成績で、名古屋場所は史上最速の所要3場所での新入幕を、決定的としている。

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上原亜衣がピンクのタンクトップ&黒スパッツ姿をインスタ公開「あいちんしか勝たん」などの声

上原亜衣インスタグラムより

元セクシー女優の上原亜衣(29)が4日までに、自身のインスタグラムを更新。タンクトップショットを公開した。

ピンクのタンクトップに黒いスパッツ姿でタンクトップの絵文字を投稿。

コメント欄には「かわいい」「おきれいです」「あいちんしか勝たん」「超絶色っぽいね」などといった声が集まった。

上原は、11年にAVデビューし、16年に引退。19年にタレント復帰し、YouTubeチャンネルなどを開設して活躍している。

上原亜衣インスタグラムより

サップ「よかった」ホリエモンと相撲観戦

大相撲を観戦しながら写真を撮る堀江貴文氏(右)とボブ・サップ(撮影・岡本肇)

<大相撲夏場所>◇2日目◇13日◇東京・両国国技館

 タレント、格闘家などで活躍するボブ・サップ(38)が夏場所を観戦した。知人と訪れたが、ホリエモンこと堀江貴文氏(40)と隣席になり、同氏のツイッターにも登場した。

 結びまで見届けると「すごくよかった。力士の姿を見て、NFL時代を思い出したよ」と興奮気味に話した。

横審の山内委員長「全ての力士にとって鑑」復活優勝の横綱照ノ富士を大絶賛 4関脇も高評価

横綱審議委員会の山内委員長(2023年5月4日撮影)

日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)の定例会合が、夏場所千秋楽から一夜明けた29日、東京・両国国技館で開かれた。

記者会見に応じた山内昌之委員長(75=東大名誉教授)は、8度目の優勝を飾った横綱照ノ富士を絶賛。各委員から出た意見と私見を合わせ「横綱としての責任を十二分に果たした。横綱というものの存在感。その存在感の大きさというものも、併せて示した。今回、照ノ富士の示した大きさというものは、全ての力士にとってかがみとなる、模範となるようなものであったという大変高い評価が出ました」と話した。

また山内委員長は大関昇進を確実としている霧馬山、来場所で大関とりとなる豊昇龍、大栄翔、若元春という、いずれも夏場所で2桁白星を挙げた4関脇についても高く評価した。その上で私見として「大関の数については、こだわる必要はないのではないか」と、来場所で大関とりの3人が、いずれも好成績を挙げて、複数人の昇進があることを期待していた。

他に大関経験者で、夏場所では2年ぶりに幕内力士として土俵に立った前頭朝乃山についても「よく戻ってきた」と称賛した。さらに「名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)における朝乃山の活躍を期待したい」と、三役以上の力士以外で唯一、名指しで話題にしていた。

大相撲令和5年夏場所の優勝一夜明け会見に臨む横綱照ノ富士(撮影・小沢裕)
28日、賜杯を手に愛息のテムジン君にキスする横綱照ノ富士
28日、伊勢ケ浜部屋での祝賀会で長男・テムジン君を抱きながら笑顔を見せる照ノ富士
28日、伊勢ケ浜部屋での祝賀会でツェグメド・ドルジハンド夫人(右)から手渡された長男・テムジン君を笑顔で抱く照ノ富士。前列右から2人目はおかみさんの淳子夫人

遠藤、ホリエモンと相撲対決で投げ飛ばす

堀江貴文氏(右)と相撲を取る遠藤(撮影・鎌田直秀)

 人気幕内力士の遠藤(23=追手風)が、ホリエモンこと堀江貴文氏(41)と相撲で対決した。

 大相撲ニコニコ超会議場所が26日、千葉市の幕張メッセで行われ、「わんぱく土俵祭り」企画としてネットユーザーの大人たちが力士に挑み、堀江氏もゲスト参加。左四つに組んで投げ飛ばした遠藤は「子どもの稽古みたいだった。ホリエモンさんのことはいろいろ世間を騒がせた人なので知っています」と苦笑い。堀江氏は「もうちょっと取りたかった。ひっくり返っちゃってごめんなさい」と話した。

 会場は「ニコニコ超会議3」として、アニメやゲームなどのブースが並んだ。その中に土俵がつくられ、普段の大相撲とは違う異様な雰囲気。コスプレーヤーなども観戦するなど、相撲になじみのない若年層が多く観戦。ニコニコ動画で生放送され、書き込みも続々と書き込まれた。尾車巡業部長は「新しいファン層を獲得に取り組むのは意義がある。来年もオファーがあればやりたい」と願った。

【WWE】「筋肉バービー人形」ティファニー・ストラットンがNXT女子王座獲得

WWEのNXT女子王座を獲得し、花道で王座ベルトを掲げて観客の声援に応じた「筋肉バービー人形」ティファニー・ストラットン(ストラットン公式インスタグラムから)

<WWE:NXTバトル・グラウンド大会>◇28日(日本時間29日)◇米マサチューセッツ州ローウェル・ソンガスアリーナ

「筋肉バービー人形」ことスティファニー・ストラットンがNXT女子王座を獲得した。同王座決定トーナメント決勝で、ライラ・ヴァルキュリアと対戦し、得意技BME(ベスト・ムーンサルト・エバー=月面水爆)で仕留め、3カウントを奪取した。同王座は先月はじめにインディ・ハートウェルの返上によって空位となっていた。

前週のNXT大会でコーラ・ジェイドに竹刀攻撃を受け、負傷していたヴァルキュリアの左ひざを狙った。関節技で左膝を絞めて優位に立った。串刺しのハンドスプリングバックエルボーで捕獲され、投げっぱなしジャーマンを浴びたストラットンだが、回し蹴り連打で動けなくなったヴァルキュリアを捕まえ、回転式ファイアマンズキャリー・スラムでマットに倒すと、コーナートップからのBMEでトドメを刺した。

プロレスキャリアで初の王座戴冠となったストラットンは試合後、NXTを統括するHBK(ハートブレイクキッド)ことショーン・マイケルズと抱擁を交わし、喜びを共有していた。

バトルコラム

大相撲裏話

賛否渦巻く九州場所PRイベント「腹タッチ会」誕生のきっかけはアーティストのハイタッチ会!?

不知火親方(元小結若荒雄)(2022年7月19日撮影)

こっ、こっ、これは一体(汗)-。大相撲夏場所中に発表された九州場所PRイベント「人気力士が集結!みんなで触ろう!腹タッチ会!」について、あまりの斬新な企画に目が点になった。6月11日、福岡市内で幕内力士5人が参加し「握手会ならぬ力士参加イベント、その名も『腹タッチ会』!」が行われ、当日はお笑い芸人の蛍原徹がイベントMCを務めるそうだ。

日本相撲協会のイベント発表直後からツイッター上では話題になり、たちまちトレンド入りした。「ユニークなイベントですね」「国技館でも、お願い致します」「めっちゃ面白そう」「ぶっ飛んだ企画だな笑」と賛同する声がある一方で、「握手会やサイン会でも、人は集まると思うのですが」「力士の身体をなんだと思ってるんでしょう」「お相撲さんって神聖な存在だと思ってたんだけど。腹タッチ会って…」「力士の安全は本当に確保されるのかな?」など反対意見も根強い。

賛否両論が渦巻くイベントについて、九州場所担当の親方に聞いてみた。不知火親方(元小結若荒雄)は、「11月の九州場所が終わった後も、大相撲の盛り上がりを持続するためにどうすればよいか考えてきました。今回のPRイベントはその一環です」と説明。名古屋、大阪といった他の地方場所のように地元の人たちが大相撲を継続的に親しむ土台を作ろうと躍起だが、一体なぜ腹タッチ会なのかという問いには「詳しいことは秘密です」と明言を避けた。そして、「当日ぜひ会場にお越し下さい」と煙に巻かれてしまった。

協会関係者によると、腹タッチ会の企画のきっかけは、福岡で行われたアーティストのハイタッチ会を知ったことだという。推しのアーティストとハイタッチするために会場へ足を運ぶファンの心理を、力士たちのイベントでも応用できないかと考え、ハイタッチ会ならぬ腹タッチ会が生まれたようだ。「SNSで賛否両論があることは承知してますが、まずはやってみて」と実施に向けて着々と準備を進めている。

幕内力士にも聞いてみた。いずれも初めて知った様子で、「腹を触られるためだけに福岡に行くんですか!?」と逆質問されたり、「巡業でも勝手に触ってくるファンの方がいて…」と驚きと同時に戸惑う力士もいた。ある九州出身の力士は「良いと思うんですが、地元なのにお呼びがかからなかったらどうしよう」と別の心配も。多くがイベントについて「ファンが喜ぶなら」と賛同していたが、ある力士は「このイベントに品格はないですよね」という意見もあった。

イベントでは他に「僕らの九州場所」「九州場所差し入れ争奪!歌いっぷり歌謡ショー!」「この際、言わせて頂きます!関取!良いとこじゃいけん!?」が実施予定。近く、当日参加する幕内力士5人が発表される。【高田文太、平山連】

大相撲裏話

照ノ富士と親交深いAK-69絶賛「共演直後に優勝。"持ってる"」“ガナ”として歌詞にも登場

横綱照ノ富士(左)とヒップホップ歌手のAK-69(写真提供・Flying B Entertainment)

<大相撲夏場所>◇14日目◇27日◇東京・両国国技館

ヒップホップ歌手のAK-69(44)の約1年ぶりの新曲「Ride Wit Us」が、今場所からABEMAの番組「大相撲LIVE」の公式テーマソングとして採用されている。目標に向かって挑戦を続ける人たちの心を震わせる楽曲に仕上げた。親交の深い横綱照ノ富士が愛称である“ガナ”として歌詞に登場したり、ミュージックビデオにも出演している。

「7回転びゃ8回起きるぞ ガナならマイメン♪」という歌詞には、大関から序二段まで落ちながら復活し、横綱に上り詰めた男の生きざまを感じさせる。ミュージックビデオには露払いの錦富士と太刀持ちの翠富士を従えて、堂々と横綱土俵入りを披露する姿も収録した。

作曲に当たってAK-69は実際に伊勢ケ浜部屋を訪れ、稽古の様子を見学した。間近で感じ取った力士たちの気迫、稽古場の空気感を体感した上で制作に臨んだという。

千秋楽を待たずに8度目の優勝を飾った友へ。AK-69は「横綱ということで、皆から優勝して当たり前と思われる立場だと思います。その中で度重なるケガをおしてでも出場して、横綱としての責務を全うするという不屈の精神力が、今場所は表情にも出ていたし、本当に気合ほとばしる場所だったなと感じましたね。楽曲やMVでの共演直後に優勝という結果をもたらすっていうのは”持ってる”とともに、本当にものすごい努力が生んだ結果なんだろうなって、近くで見てても思わせて貰えた良い場所だったんじゃないかなと思います。本当におめでとうございます」とたたえた。【平山連】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

霧馬山(左)を寄り切りで破り優勝を決めた照ノ富士(撮影・中島郁夫)
霧馬山(左)を寄り切りで破り優勝を決めた照ノ富士(撮影・中島郁夫)
霧馬山(下)を寄り切りで破り優勝を決めた照ノ富士(撮影・中島郁夫)
霧馬山(下)を寄り切りで破り優勝を決めた照ノ富士(撮影・中島郁夫)
照ノ富士は霧馬山(左)を寄り切りで破り幕内優勝を決める(撮影・小沢裕)
拍手を浴びながら花道を引き揚げる照ノ富士(撮影・中島郁夫)
幕内優勝を決めた横綱照ノ富士は支度部屋の囲み取材で顔の汗をぬぐう
原功「BOX!」

イギリスでフェザー級世界戦が同日2試合 メキシコ人王者がイギリス出身者を迎え撃つ構図

27日(日本時間28日)、イギリスでフェザー級の世界タイトルマッチが2試合行われる。マンチェスターではマウリシオ・ララ(25=メキシコ)対リー・ウッド(34=イギリス)のWBAタイトルマッチが組まれており、北アイルランドのベルファストではルイス・アルベルト・ロペス(29=メキシコ)対マイケル・コンラン(31=イギリス/アイルランド)のIBFタイトルマッチが挙行される。2試合ともメキシコ人王者がイギリス出身者を迎え撃つ構図だ。

ララとウッドは今年2月にノッティンガム(イギリス)で拳を交え、6回までは58対56、58対56、59対55とジャッジ三者ともウッド優勢と採点していた。そんななか7回にララが相打ちの左フックでダウンを奪い、カウント途中でウッド陣営が棄権のタオルを投入したため試合終了となった経緯がある。ダウンから立ち上がって戦闘意欲を見せていたウッドはもちろんのこと、観客も消化不良だったはずだ。

リマッチは初戦から100日足らずで実現するわけだが、今回もララは相手国に乗り込むことになった。それでも初戦で奪った鮮やかなダウンがファンの目に焼き付いているのか、オッズは5対2でララ有利と出ている。中近距離で持ち味を発揮する攻撃型のララ、左で牽制しておいて右に繋げる正統派のウッド。今回も序盤から熾烈な主導権争いが展開されそうだが、パワーで勝るララが打たれ脆い前王者を返り討ちにする可能性が高そうだ。戦績はララが29戦26勝(19KO)2敗1分、ウッドが29戦26勝(16KO)3敗。

ララ対ウッド戦が行われるマンチェスターから北西に300キロほど離れた北アイルランドのベルファストでは、ロペス対コンランのIBF世界フェザー級タイトルマッチが組まれている。昨年12月、イギリスのリーズで地元のジョシュ・ウォーリントン(イギリス)に競り勝って王座を獲得したロペスにとっては初防衛戦となる。こちらも2試合続けてイギリスのリングに上がるわけだ。戦績は29戦27勝(15KO)2敗。

挑戦者のコンランは2012年ロンドン五輪で銅メダルを獲得するなど輝かしいアマチュア実績を誇り、プロでも19戦18勝(9KO)1敗の戦績を残している。唯一の敗北は昨年3月、WBA王者だったウッドに逆転の12回TKO負けを喫したもの。このときは初回にダウンを奪ったものの終盤にガス欠に陥り、最終回にリング外に叩き出されるダウンを喫して敗れている。以後は古豪相手に2連勝を収めている。左右どちらの構えでも戦えるスイッチヒッターで、攻撃的なスタイルだけでなく迎え撃つ戦法もとれるのが強みだ。

ロペスは変則的な動きから振りの大きな左右フックで迫るものと思われるが、これに対しコンランが打撃戦を挑むのか、それとも迎撃スタイルを採るのか注目される。地の利があるコンランが試合10日前の時点のオッズでは20対19の微差で有利と出ている。

ふたりのメキシコ人王者が今回も逞しさを見せつけるのか、それともイギリス出身者が地元のファンの前でベルトを獲得するのか。特にIBFでは阿部麗也(KG大和)が指名挑戦者として控えているだけに気になるところだ。

大相撲裏話

やくみつるさん書き下ろし絵馬が相撲博物館で限定授与中 相撲みくじと並ぶ上々の人気ぶり

やくみつるさんの書き下ろした絵馬(撮影・平山連)

好角家で漫画家のやくみつるさん(64)の書き下ろした絵馬(各1000円)が、夏場所開催期間中に相撲博物館で限定200枚授与されている。

相撲の神様「野見宿禰(のみのすくね)」を祭る野見宿禰神社とのコラボ企画。雲竜型の綱を締めた横綱が神社に向けて土俵入りを披露する様子が描かれており、「絵馬を通じて、地元にある神社へのありがたみを感じてもらえるきっかけになれば」と願っている。

やくさんは過去に絵馬の絵図を手がけた経験を生かしながら、使用されている木材に自分の指定した色がくっきり出るようこだわった。下書き、ペン入れなどを繰り返し3種類のデザイン案を入稿。専門会社が担当した出来栄えはまるで版画のように思い描いた色合いになっていたと仕上がりにも満足。「相撲の歴史を感じられる古風なグッズの制作に携われたことはうれしい。国技館に来たお客さんが記念にと手に取ってくれたら」と期待する。

気になる反応は、というと、相撲協会の担当者は「限定品ですので、千秋楽まで残るように調整しています」と上々の人気ぶり。今年の初場所から始まった相撲みくじ(1回400円)と並んで注目されているという。【平山連】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

漫画家のやくみつるさんの書き下ろした絵馬などが並ぶ相撲博物館内にある野見宿禰神社の授与所(撮影・平山連)
愛くるしい相撲みくじも授与されている(撮影・平山連)
相撲みくじを引いてみると、「平幕」だった(撮影・平山連)
リングにかける

「立て、立つんだ!」世界前哨戦目前でアキレス腱断裂…逆境人生の矢吹正道にこそ送りたいセリフ

矢吹正道(2023年1月28日撮影)

短い言葉に無念の思いが染みた。

ボクシングの元WBC世界ライトフライ級王者矢吹正道(30=緑)が、左アキレス腱(けん)断裂の重傷を負った。5月18日のスパーリング中に負傷し、翌19日に所属ジムが発表した。

「大丈夫なのか!? とにかくゆっくりけがを治してください」と送ったメールの返信が、「手術です、、、ありがとうございます」。いつもは雄弁に語ってくるメールの文面から、失意の感情がにじんでいた。

矢吹は1月にIBF世界ライトフライ級次期挑戦者決定戦に勝利し、同団体の2位までランキングを上げた。次戦は8月に同級の元WBAスーパー王者・京口紘人とも対戦した世界ランカーのエステバン・ベルムデス(メキシコ)戦が決まっていた。この試合をへて、一気に世界再挑戦への展望が開ける、はずだった。

23日に試合の発表会見を行う予定だった。その矢先の不運。25日に手術を行う予定で、試合を行うまでの回復には4~5カ月を要する見込みという。7月9日に31歳の誕生日を迎える。ボクサーとして、限られた時間を知るからこそ、けがのダメージは大きい。

今の心境は推し量るべくもない。ただ、気持ちは折れてほしくない。元WBC世界スーパーバンタム級王者の西岡利晃氏は、キャリアの絶頂期に左アキレス腱を断裂。その後、7年をかけて世界王座を獲得した。

ボクサーにとって、拳とともに足は命。同時に長期休養によって、コツコツと上げてきた世界ランクも失う。体だけでなく、精神的ダメージも大きい。

これまでも逆境に立ち向かってきた人生だ。昨年3月に寺地拳四朗とのダイレクトリマッチに敗れ、ベルトを失った時も「もう辞めようと思った」。しかし、家族の支えもあり、闘うことをやめなかった。

反骨心。やんちゃを極めた少年時代から、矢吹の人生を象徴する。「立て、立つんだジョー!」。主人公からリングネームをもらった不滅のボクシングマンガ「あしたのジョー」の名セリフがふさわしい。【実藤健一】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「リングにかける」)

女子プロレス写真集

YuuRIをいたぶる永島、笹村/2023.2.12マーベラス

伊藤との力比べに耐える桃野/2023.2.12マーベラス

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デビュー7周年をお祝いされる桃野/2023.2.12マーベラス

デビュー7周年をお祝いされる桃野/2023.2.12マーベラス

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