京口紘人の防衛戦中止が正式決定 開催模索も断念

ボクシングWBA世界ライトフライ級王者京口紘人(27=ワタナベ)が、当初11月3日に予定し、時期をずらしての開催を模索していた3度目の防衛戦の中止が正式決定した。8日、所属ジムが発表した。
同2日の前日計量時に行われたPCR検査で京口、チーフセコンドが陽性判定が出たため、急きょ中止に。その後、12月中に挑戦者となっていた同級10位タノンサック・シムシー(タイ)との仕切り直しの世界戦を組む計画を進め、ワタナベジムも12月下旬、大阪府内の体育館、十分に隔離可能な施設などを用意していた。
しかし11月中旬以降、新型コロナウイルス感染が都市部を中心に拡大している中、日本ボクシングコミッションと日本プロボクシング協会が新たなガイドラインを設定したことなどを踏まえ「選手、観戦者、スタッフ関係者などを守るため、12月に世界タイトルマッチを再設定することを断念せざるを得ないと判断しました」という。
また10月にタイから来日し、隔離生活を乗り越えて準備していたタノンサック・シムシー本人、セコンド陣、同陣営をサポートしていたグリーンツダジムの本石昌也会長には向け「ご心労ご苦労をおかけしたことをおわび申し伝えております」と謝罪。既に試合キャンセル料と経費を支払いし、今後については、両者間で取り決めを交わした上で、タイに帰国してもらう予定だという。
また隔離生活を終え、11月16日から練習を再開した京口自身の体調も回復せず、同18日から1週間程度、練習を休む状況になっていたことも報告されていた。