高橋ヒロム涙 史上2人目の連覇「この俺がジュニアの中心に戻ってやる」

<新日本プロレス:両国大会>◇15日◇東京・両国国技館◇観衆3215人◇ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア28優勝決定戦
リーグ1位の高橋ヒロム(32)が、初の優勝決定戦進出となったYOH(33)との38分に及ぶ死闘を制し、4代目タイガーマスクに並ぶ史上2人目の大会連覇を果たした。
序盤から小細工なしにぶつかり合った。しかし、リーグ戦で敗退したSHOの突如の乱入により会場は騒然。2人は襲撃にあい、一時は「ノーコンテスト」も脳裏によぎる展開となった。しかし、ロス・インゴ・ベルナブレス・デ・ハポンの同門、鷹木、内藤、YOHの同門、後藤、YOSHI-HASHIが応援にかけつけ、SHOを排除。真剣勝負は継続した。YOHに何度も3カウントを奪われそうになりながらも、セコンドについた2人の声援に後押しされ、38分30秒、ついに渾身(こんしん)のTIME BOMB2をさく裂。熱戦に終止符を打った。
ヒロムは常々、ヘビー級に人気が集まる現状に危機感を募らせてきた。「俺自身がジュニアで圧倒的スターにならないといけない」。初代タイガーマスクや小林邦昭氏が活躍したジュニア時代を目標に挙げ、自らジュニアをけん引することで復権を目指してきた。
目標に、また1歩前進した。ワールドタッグリーグの優勝決定戦も行われたが、両国国技館の最後の舞台に立っていたのはジュニアの高橋ヒロムだった。史上2人目の大会連覇に加え、獣神サンダー・ライガー氏、金本浩二氏に並ぶ史上3人目の3度目の優勝を達成。「この俺がジュニアの中心に戻ってやる」と、涙を流して喜んだ。次は、デスペラードの持つIWGPジュニアヘビー級のベルト挑戦へ。歩みを止めない。【勝部晃多】
- 高橋ヒロム対YOH YOHを倒し雄叫びを上げる高橋(撮影・垰建太)
- 高橋ヒロム対YOH YOHに強烈なラリアートを決める高橋(撮影・垰建太)