安彦考真デビュー5連勝「皆さんにも明日への何かをつかんでほしい」大みそか出場へ“無敗街道”

<EXECUTIVE FIGHT~武士道~>◇18日◇東京・八芳園
<EXECUTIVE FIGHT~武士道~>◇18日◇東京・八芳園
元年俸120円Jリーガーで20年末から格闘家に転向した安彦考真(44)がノギノギパーク株式会社代表取締役の野木良樹氏(37)にKO勝ちし、格闘家デビューから5連勝を飾った。
完勝だった。序盤から猛攻を仕掛けると、鋭いパンチと膝蹴りが次々と相手の体にヒット。フラつく相手を見たセコンドからも「倒れるぞー!」と声が飛び、50秒すぎに強烈な左ハイキックを一撃。右側頭部に命中させると野木氏はマットに倒れ込み、一気のKO勝利となった。
2月にプロのリングにも立ったが、今大会は安彦にとって格闘家デビューを飾った思い出深い場所。「僕のスタートはここなので」とあらためて感謝を述べ「ここで戦うことができた奇跡が次のスタートの始まりでした。年末に向けて思いっきり暴れたい。何かこいつ見てたら一歩踏み出してみようかなというワクワクしたくなるような試合を届けたいです」と力を込めた。
21年4月に格闘家デビュー。同大会で3連勝を飾ると、今年2月16日に新宿FACEで行われた「RISE FIGHT CLUB」に出場し、プロデビューも果たした。同試合でも17歳若く、体格でも勝る元西武投手の相内誠(27=K26)を相手に1R1分51秒でKO勝ち。突き進んできた格闘家としての“無敗街道”から今回も外れることはなかった。
プロデビュー戦での勝利は大きな反響も呼んだ。試合後、安彦が出場を目指していた21年大みそかのRIZINに出場していたYA-MAN(25=TARGET SHIBUYA)や“ブラックパンサー”ベイノア(26=極真会館)らがそれぞれのSNSで反応。YA-MANは「安彦選手カッコいいな。俺も44歳になった時に挑戦していられるのかな。僕も安彦選手のように挑戦を忘れない人生を送りたいと思います」などと投稿した。スポンサー依頼もじわじわと増え、この日のパンツには昨年12月から倍増した6社の企業ワッペンがついた。
今後も20年12月のサッカー選手引退時に掲げた「大みそかのRIZIN出場」を目指して戦いを続ける。安彦は「皆さんの力が必要です。僕1人の力では無理なので。最後の最後まで諦めることなく、職業挑戦者としてやり続けたい」と意気込み、最後は「みなさんにも明日への何かをつかんでほしい」とお決まりのかけ声も実施。場内を巻き込んで「3、2、1、バモー!」と叫び、5戦目のマットを締めくくった。
- EXECUTIVE FIGHT~武士道~で格闘家デビューから5連勝を飾った安彦考真(左)(撮影・松尾幸之介)
- EXECUTIVE FIGHT~武士道~で格闘家デビューから5連勝を飾った安彦考真(右)と大会主宰の小比類巻貴之氏(撮影・松尾幸之介)