【ノア】武藤敬司が福岡に別れ「TRANS MAGIC」で入場、退場時は「HOLD OUT」

<プロレスリング・ノア:福岡大会>◇16日◇福岡国際センター
来年2月21日の東京ドーム大会での現役引退を表明している“プロレスリングマスター”武藤敬司(59)が、九州ラストマットで異色の共演を果たした。
急きょ参戦が決定した福岡大会。新日本・全日本時代の後輩、小島聡(52)、シルク・ドゥ・ソレイユ出身の異才レスラー、ニンジャ・マック(33)と組み、かつて「天才タッグ」としてともにGHCタッグ王者を戴冠した丸藤正道(43)、現GHCジュニアヘビー級王者HAYATA(35)、元プロフットボーラーのジャック・モリス(29)組と、6人タッグマッチで激突した。
おもちゃ箱をひっくり返したような異色マッチでも、一番に存在感を発揮したのは武藤だった。全日本時代に使用したテーマ曲「TRANS MAGIC」に乗って入場。先発を買って出ると、丸藤とグラウンドの攻防から得意技の攻防へと展開した。試合は終盤、代名詞の「プロレスLOVEポーズ」を決めると、雄たけびを上げてHAYATAにシャイニング・ウィザードをさく裂。味方をアシストすると、決着は14分57秒、マックがHAYATAにニンジャボム(多回転式ローリングセントーン)を決めて勝利を挙げた。
試合後は3人で握手を交わして勝ち名乗り。「HOLD OUT」が会場に鳴り響く中、四方に頭を下げてリングを降りると、最後にゲート前でもう1度深々と一礼した。IWGPヘビー級王座を初戴冠した思い出の地、福岡へお別れを告げた。
バックステージでは「最後の福岡だから気合は入った」と振り返った。「ニンジャとかおもしろいプロレスをやるなと感心して見ていた。いいところを見せようと思ったけど、ちょっと消極的になったのは事実。だが、それでいいと思っている。出しゃばってもしょうがないから」と汗をぬぐった。
次戦は10月30日の引退ロード第3戦。東京・有明アリーナで、丸藤、稲村と組み、新日本の棚橋弘至、真壁刀義、本間朋晃組と6人タッグマッチで対戦する。