岩田翔吉、敗戦に厳しい表情「結果がすべて」世界初挑戦でプロ初黒星、WBO王座奪取ならず

<プロボクシング:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦> ◇1日◇さいたまスーパーアリーナ
WBO世界ライトフライ級2位岩田翔吉(26=帝拳)が世界初挑戦でプロ初黒星を喫した。同級王者ジョナサン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)に挑戦したが、0-3の判定負けで王座獲得はならなかった。足を使いながら左ストレートを狙ったゴンサレスを最後まで攻略できなかった。プロ10戦目での黒星を味わった岩田は「結果がすべて負けを認めます」と厳しい表情を浮かべた。
減量苦だった王者にボディー攻撃を浴びせ、果敢に前に出た。闘争本能を出し、偶然のバッティングもあった。中盤から圧力をかけてきた王者にボディーアッパーを打ったが、コーナーやロープに追い詰めたところでクリンチ。決定打を放つことができず「ポイントを取ろうというボクシングがゴンサレスのスタイル。勝ちに徹していた。受けたパンチはまったく問題なかった。世界戦の採点というものをつかめていなかった。結果が出ずに悔しい」と唇をかんだ。
担当する元世界3階級制覇王者粟生隆寛トレーナーは「相手の動きは分かっていたし、(王者を)追い詰めるようなトレーニングしてきたが、その上をいかれた」と反省した。早大出身ボクサーの世界挑戦は高山将孝、三谷大和、佐々木基樹に続き4人目となったが、同大初の世界王者の誕生はお預けとなった。ライトフライ級の世界王者3人が集結した大舞台となった興行。大きなチャンスをつかめなかった岩田は「ありがたい舞台で結果を出せなかった。この試合のためにご尽力いただいたみなさんに申し訳ない。簡単(に用意できるよう)な舞台ではないと自分では分かっている。その気持ちで戦った。今後についてゆっくり時間をかけて考えたい」と言葉をしぼり出していた。
- 判定で敗れ、喜びを爆発させるゴンサレスを前に天を仰ぐ岩田(右端)(撮影・菅敏)
- 判定で敗れ、喜びを爆発させるゴンサレス(左端)を前に肩を落とす岩田(撮影・菅敏)
- 11回、ゴンサレス(左)に右ストレートを入れる岩田(撮影・菅敏)
- 判定で岩田に勝利し、喜びを爆発させるゴンサレス(中央)(撮影・菅敏)
- 判定で敗れ、喜びを爆発させるゴンサレス(左端)を前に肩を落とす岩田(撮影・菅敏)