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YOSHI-HASHI初タイトル 同門対決制す

オカダからベルトを腰に巻いてもらうYOSHI-HASHI(新日本プロレス提供)

<新日本プロレス:後楽園大会>◇9日◇東京・後楽園ホール

メインのNEVER無差別級6人タッグ王座決定トーナメント決勝戦は、後藤洋央紀、石井智宏、YOSHI-HASHI組が、オカダ・カズチカ、矢野通、SHO組との「CHAOS」同門対決を制し、第21代王者となった。

互いの手の内を知る6人が激闘を繰り広げた。YOSHI-HASHIが、オカダと一進一退の攻防を展開。オカダのドロップキック、ツームストンパイルドライバー、変形コブラクラッチを耐え抜くと、カウンターのラリアットで逆転。リング中央でバタフライロックにとらえると、ギブアップ寸前まで追い込むなど、勢いをつけた。

連係も良く、20分を過ぎると、SHOを孤立させることに成功。石井が打撃戦でペースを呼び込むと、最後は垂直落下式ブレーンバスターからの片エビ固めで、24分18秒、3カウントを奪った。

07年に新日本に入門したYOSHI-HASHIは、待望のタイトル初戴冠。戦いを終えたオカダから腰にベルトを巻いてもらうと「ようやく、ベルトを取ることができました。物事は変わるのは一瞬。でも、毎回変わっていたら、そんな人生楽しくないよ。なかなかうまくいかないから、楽しいんだ。もしもつまずいても、また立ち上がればいいんだ」と喜びをかみしめた。

ファンの温かい拍手が会場を包むと、「物事が変わるのは一瞬だ」と熱いマイクで締めくくった。

石井は「YOSHI-HASHIがすべて。ここにくるまで、ゆっくりだけど、着実に前に歩いてきた。その証しだよ。周りに何を言われようが、どう思われようが、たどり着けばいいんだ。今まで、いろいろ言ってきたやつを黙らせるぐらいの試合をやればいいんだよ」とたたえた。

後藤は「YOSHI-HASHIから夢をもらった。諦めなければこうして結果はついてくるってこと」と話した。

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NEVER6人タッグ決勝は「CHAOS」対決

オカダ・カズチカ

<新日本:後楽園大会>◇8日◇東京・後楽園ホール

NEVER6人タッグ王座決定トーナメント準決勝2試合が行われ、9日の決勝はオカダ・カズチカ、矢野通、SHO組対後藤洋央紀、石井智宏、YOSHI-HASHIの「CHAOS」同士の戦いとなった。

セミではオカダらが、優勝候補の鷹木、SANADA、BUSHI組と対戦。矢野がBUSHIのマスクのひもを場外の鉄柵に結びつけ、リングアウト勝ち。巧みな作戦で決勝進出を決めた。

後藤らはメインで棚橋弘至、飯伏幸太、マスター・ワト組と対戦。好調の飯伏におされるも、若手のワトにロックオン。連係攻撃の後、YOSHI-HASHIがワトにカルマを決め、3カウントを奪った。

YOSHI-HASHIにとって初のタイトル奪取まであと1勝。リング上でマイクを持つと「あと1歩がどれだけほど遠かったか、俺は身をもって分かってるから…。今は不安な世の中。俺もプロレスを新日本でやってきて、ずっとずっと不安なこともあった。今もすごい不安だよ。でも、明日あなた方に夢を見せたいと思っています」と熱く思いを語った。

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棚橋が涙の勝利「次はお前が神になれ」飯伏にエール

パートナーの飯伏幸太(左)に復調を誓った棚橋弘至(新日本プロレス提供)

<新日本:後楽園大会>◇7日◇東京・後楽園ホール

エース棚橋弘至(43)が意地の勝利をもぎとった。

NEVER無差別級6人タッグ王座決定トーナメント1回戦が行われ、棚橋弘至、飯伏幸太、マスター・ワト組とタイチ、ザック・セイバーJr.、金丸義信組が対戦。前日6日の前哨戦で膝に集中攻撃を浴びた棚橋が、飯伏のハイキックでダメージを受けたタイチを丸め込み、3カウントを奪った。

コンディションの悪さからパートナーの飯伏とぎくしゃくした状態になっていただけに、棚橋はこの日も涙を浮かべながら「ごめん」と飯伏に謝罪。長く“神”としてリスペクトし続けてくれる飯伏に対し、「俺はお前の期待に応えたい。お前が神と呼んだ棚橋はもういないかもしれない。けど、現役である限り、俺は上を目指すから」と泣きながら誓った。

さらに、「まだ泣かないで。これからだから」と励ましてくれる飯伏に対し、「次はお前が神になれよ」と胸元を拳でついて、エールを送った。

8日のトーナメント準決勝は、オカダ・カズチカ、矢野通、SHO組対SANADA、鷹木信悟、BUSHI組、棚橋弘至、飯伏幸太、マスター・ワト組対石井智宏、後藤洋央紀、YOSHI-HASHI組に決まった。

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新日本8・29神宮で内藤哲也が王者EVILに挑戦

8・29神宮で対戦する2冠王者EVIL(左)と内藤哲也

新日本プロレスは28日、8月29日神宮球場大会の一部カードを発表した。IWGPヘビー級、同インターコンチネンタル2冠王者EVILに内藤哲也が、IWGPジュニアヘビー級王者高橋ヒロムに石森太二がそれぞれ挑戦する。

また、オカダ・カズチカが自ら提案したタイトル「KOPW2020」の概要を説明。選手が対戦形式を考え、ファン投票で決める。年末に保持していた選手にトロフィーが授与され、翌年また一からスタートするなど「新日本らしくないタイトル」。まずは8月26日に8人で1回戦を行い、勝者4人が神宮大会で4WAYを行う。

IWGPジュニアヘビー級王者高橋ヒロム(左)と石森太二

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2冠EVIL「お前病み上がりだろ?」ヒロムを挑発

11日、オカダ・カズチカ(左)に勝利したEVIL(撮影・鈴木正人)

新日本のIWGPヘビー級、同インターコンチネンタル新2冠王者EVILが13日、一夜明け会見を行った。

11日にニュージャパン杯決勝でオカダ・カズチカを下し、初優勝。さらに内藤哲也率いるユニット「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」を脱し、悪のユニット「バレットクラブ」入りを電撃表明。12日に史上初の2冠王者内藤を破り、両タイトルを初戴冠した。

この日、7月25日の愛知大会で元仲間の高橋ヒロム相手に初防衛戦を行うことが決定。首の負傷による長期離脱から昨年復帰したヒロムに対し、「おい、ヒロム。お前病み上がりだろ?お前のその首で俺の攻撃耐えられんのか?」と呼びかけた。

また、ロスインゴの鷹木信悟、BUSHIとともに保持しているNEVER無差別級6人タッグ王座に関しては、「あんなクソどもと持ってるベルトなんていらねえんだよ」と話した。

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新日4カ月ぶり有観客、声なき会場に響き渡る拍手

有観客でオカダ・カズチカ-EVILの決勝戦(撮影・鈴木正人)

<新日本プロレス:大阪城ホール大会>◇11日◇大阪城ホール

新日本プロレスが136日ぶりにファンの前に帰ってきた。大阪城ホール大会で2月26日の沖縄大会以来、約4カ月ぶりとなる観客を入れた興行を開催した。

席数は通常の約3分の1にし、3318人が観戦。選手との接触を禁じるなど、新型コロナウイルス感染予防に努めながら、一歩前へと踏み出した。メインのニュージャパン杯決勝はEVILがオカダ・カズチカ(32)を下し、初優勝した。

   ◇   ◇   ◇

オカダのドロップキックに、内藤のポーズに、観客から大きな拍手が起こった。失われた新日本プロレスの風景が4カ月ぶりに戻ってきた。新型コロナウイルスの影響で3月から試合を中止。6月に3カ月半ぶりに無観客で試合を再開し、動画配信を行ってきたが、プロレスラーにとって反応がないことは寂しく、つらいものだった。IWGPヘビー級、同インターコンチネンタルの2冠王者内藤哲也(38)は「無観客試合も楽しかったけど、10倍、100倍…比べものにならないぐらい、気持ちいいね」と喜びをかみしめた。

新日本はこの日、観客に大声を控えるよう求めた。見ている側は声の代わりに拍手で感情を示す。新たな観戦スタイルが自然と生み出された。タッグ戦に出場した棚橋弘至(43)は「拍手の響きがとても美しく聞こえました。上品なホールでクラシックを聴いているような」と例えた。

プロレス界の、そして世界中にファンを持つエンターテインメント界の雄として、観客を入れた興行に踏み出した。プロレスは密集、密閉、密接の「3密」があてはまるスポーツ。リスクを避けるため、入念な予防策が取られた。

通常、大阪城ホール大会では1万人超を集めるが、今回は席数を3分の1に絞り、3318人が入場した。席の間にはシートをかけて十分な間隔を確保。観客にマスク着用や消毒など、基本的な感染予防を義務づけるのはもちろん、密を避けるために分散入場を実施。8台のサーモグラフィーを用意し、来場者全員の検温を行った。また、試合の合間には消毒を実施。グッズ販売はパンフレットのみで、選手との接触を禁じるなど、できる限りの細かな策を講じた。参戦予定だった鈴木みのるは発熱の症状があったため、抗体検査、抗原検査は陰性でも大事をとって欠場となった。

ファンも喜びと不安両方を感じながらこの日を迎えた。フェースシールドを付けた20代の男性は「楽しむために、自主的に着けてきました」。オカダファンという30代の男性は「いつもより人数が少なくてさみしい。ここで感染者が出たらさまざまなところに影響が出てしまう。僕たち見る側も緊張感を持たなければと思っています」と話した。

まだ国内で感染はおさまらず、超満員の会場でプロレスができるまで時間はかかりそうだ。コロナとの時間無制限の戦いは続く。【高場泉穂】

検温待ちする観客(撮影・鈴木正人)

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EVILがオカダ下し初V、内藤奇襲しバレット入り

オカダ・カズチカ(左)に勝利したEVIL(撮影・鈴木正人)

<新日本プロレス:大阪城ホール大会>◇11日◇大阪城ホール

新日本プロレスが136日ぶりにファンの前に帰ってきた。大阪城ホール大会で2月26日の沖縄大会以来、約4カ月ぶりとなる観客を入れた興行を開催した。

席数は通常の約3分の1にし、3318人が観戦。選手との接触を禁じるなど、新型コロナウイルス感染予防に努めながら、一歩前へと踏み出した。メインのニュージャパン杯決勝はEVILがオカダ・カズチカ(32)を下し、初優勝した。

   ◇   ◇   ◇

歴史的な復活の日を、EVILが闇で染め上げた。前年覇者オカダの新必殺技変形コブラクラッチに何度も苦しむも、パイプイス攻撃や金的蹴りなどの反則でダメージを与え、最後は得意技のEVILで3カウント奪取。トーナメントを通じ貫いてきた非情な攻撃に徹し、初の頂点に達した。

試合後は同じユニットで2冠王者の内藤をリングに呼び寄せ、拳を合わせるかと思いきや、おもむろに敵対するユニット、バレットクラブのポーズを出し、内藤を奇襲。15年からロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの仲間として活動してきた内藤の帽子を踏みつけ、バレットクラブ入りを表明した。「内藤、お前とロスインゴのお前ら腐りきってんだよ。むしずが走りに走りまくる。明日大の字に倒れているのはお前だ。内藤。よく覚えとけ」と12日の2冠戦に向け、ほえた。

オカダ・カズチカ(左)をEVILでフィニッシュするEVIL(撮影・鈴木正人)
オカダ・カズチカ対EVIL オカダ・カズチカ(手前)を押し飛ばすEVIL(撮影・鈴木正人)
EVIL(右)に向かいマイクパフォーマンスする内藤哲也(撮影・鈴木正人)

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オカダ声援自粛もどかしい熱戦約束 新日も有観客

有観客試合を前にファンへメッセージを送るオカダ・カズチカ(撮影・山崎安昭)

コロナ禍の中、プロレス界も前へ進む。新日本プロレスは11日と12日に、約4カ月ぶりに観客を入れた興行を大阪城ホールで行う。

11日メインのニュージャパン杯決勝でオカダ・カズチカ(32)はEVILと戦う。そのオカダは今、何を思うのか。胸の内を聞いた。

   ◇   ◇   ◇

新日本プロレスがプロ野球とJリーグに続き観客を入れた興行を行う。屋内イベントとしては緊急事態宣言解除後、最大規模となる3000人超の動員が見込まれる。プロレスは密集、密閉、密接の「3密」があてはまるスポーツ。各団体が慎重に無観客試合や少人数の興行を行ってきたが、1歩先へと踏み出す。

オカダは「新日本がここまできたということ。少し昔の新日本だったら、野球、サッカーが再開して、落ち着いてきて初めて『これならできるよね』となってからやっていたと思う。ここでパーンとやって、成功すれば、他の業界の方もいろんなことがやりやすくなる。いい例になれば」と責任感を口にした。

通常、大阪城ホール大会では1万人超を集めるが、今回は約3分の1におさえ、観客には大声での応援を自粛するよう求める。コロナ禍前とは違った光景となりそうだが、無観客試合の中で感じていた「さみしさ」から脱する喜びは大きい。「声は出せなくても、皆さんが熱くなる、もどかしくなる試合をしたい」と、11日のメイン、EVILとの決勝戦を見据える。

興行中止、無観客のテレビマッチ実施などの“自粛期間”もプラスにとらえた。SNSなどで積極的に発信。伝統的な技の研究にも時間を割いた。6月から始まったニュージャパン杯ではフィニッシュすべてに変形コブラクラッチを使用し、その成果をみせた。「ここで変わったものを見せなきゃいけないと思った。プロレスでいろんな新しい技が出てくる中で1周して昔の技が新しくなるというか…」。必殺技レインメーカーは「封印です」。温故知新で新境地を見つけた。

11日に勝てば、翌12日メインでIWGPヘビー級、同インターコンチネンタル王者内藤哲也(38)との1・5東京ドーム大会以来の2冠戦が実現する。「内藤さんは2冠王者になったのに、こういう状況になって“持ってない”。無観客試合の間も目立たなかった。でも、今までどれだけ静かでも、12日に勝った人がすべてを持っていく。主役はやっぱり俺なんです」。ようやく迎えるファンの前で2日続けてリングの中央に君臨するイメージはできている。【高場泉穂】

◆オカダ・カズチカ 1987年(昭62)11月8日、愛知県安城市生まれ。中学校卒業後にメキシコにあるプロレスラー養成学校、闘龍門に入門し04年8月に同地でデビュー。07年8月に新日本プロレス入り。12年2月には棚橋を下し、IWGPヘビー級王座初戴冠。同年8月、初出場のG1クライマックスで史上最年少優勝。IWGPヘビー級は第57、59、63、65、69代王者で通算29度の最多防衛記録を持つ。65代王者として12度の防衛も1代では最多。得意技はレインメーカー。191センチ、107キロ。

   ◇   ◇   ◇

新日本はスポーツ庁の指示に基づくガイドラインを作成し、感染予防に努める。来場者には事前に大阪府による「大阪コロナ追跡システム」への登録を要請。分散入場、検温、チケット半券の裏面に連絡先の記入も求める。会場では大きな声を出しての応援や選手への接触を控えてもらうなど観戦マナー順守を求める。座席は前後左右に約1メートルずつ間隔を空け、1時間に4回、会場の換気を行う。

有観客試合を前にオカダ・カズチカが書いたファンへのメッセージ(撮影・山崎安昭)

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オカダ対EVILなど大阪城ホール大会カード発表

オカダ・カズチカ(2019年11月29日撮影)

新日本プロレスは4日、11、12日の大阪城ホール大会主要カードを発表した。

11日のメインはニュージャパン杯の決勝で前年覇者のオカダ・カズチカとEVILが対戦。第3試合では3日大会でメキシコから凱旋(がいせん)し、サプライズ登場したマスター・ワトが、同日襲撃されたDOUKIと戦う。

12日はIWGPヘビー級、同インターコンチネンタルのダブルタイトル戦が行われ、前日のニュージャパン杯覇者と現2冠王者の内藤哲也が対戦。また、IWGPタッグ選手権で王者棚橋弘至、飯伏幸太組にタイチ、ザックセイバー・Jr.組が挑戦。NEVER無差別級選手権では、王者鷹木信悟にSHOが挑み、初のシングルタイトル奪取を狙う。

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34年ぶりの金曜8時プロレス生中継 トレンド独走

高橋ヒロム(左)にコブラクラッチを決めるオカダ・カズチカ(撮影・中島郁夫)

<新日本プロレス:「NEW JAPAN CUP 2020」準決勝2試合>◇3日◇会場非公開

「金曜8時」のプロレス生中継が帰ってきた。新日本プロレスのシングルトーナメント「ニュージャパン杯」準決勝2試合が3日、非公開会場、無観客で行われ、午後8時からBS朝日「ワールドプロレスリングリターンズ」で生中継された。

同時間帯の生中継は86年9月以来34年ぶり。通常有料の動画サービス「新日本プロレスワールド」は無料配信された。

メインは前IWGPヘビー級王者で前回覇者のオカダ・カズチカ(32)対IWGPジュニアヘビー級王者高橋ヒロム(30)のシングル初対決。試合は混戦となり、ヒロムがオカダの必殺技レインメーカー、さらにTIME BOMBをたたみかけて勢いづくところで中継は終了した。

その後「ワールド」で続きを見ようとアクセスする人が殺到。一時つながりにくい状態となった。試合は、オカダが変形コブラクラッチでヒロムを締め上げ、レフェリーストップで勝利した。ツイッターの国内トレンドは午後8時半ごろから試合終了まで1位を独走。30年前とは違い、ネット、SNSを巻き込み反響を呼んだ。オカダは「プロレスを1人でも多く知ってもらいたい気持ちは変わらない。コロナで大変な状況だったからこそ、こうやって生放送につながったかもしれない」と記念すべき日を喜んだ。【高場泉穂】

高橋ヒロム(左)にレインメーカーを決めるオカダ・カズチカ(撮影・中島郁夫)
解説席の獣神サンダー・ライガー(左)、ミラノコレクションA.T.(中央)を威嚇する鈴木みのる(撮影・中島郁夫)
生中継の解説を務める上から棚橋弘至、ミラノコレクションA.T.獣神サンダー・ライガー(撮影・中島郁夫)

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オカダ・カズチカ「これが現実」ヒロム破り決勝進出

高橋ヒロム(左)にレインメーカーを決めるオカダ・カズチカ(撮影・中島郁夫)

<新日本プロレス:「NEW JAPAN CUP 2020」準決勝2試合>◇3日◇会場非公開

シングルトーナメント「ニュージャパン杯」の準決勝2試合が行われ、オカダ・カズチカ(32)とEVILの決勝進出が決まった。

セミはEVIL対SANADAのタッグパートナー対決。今トーナメントを通じ反則技を連発しているEVILがこの日も勝ちに徹した。パイプイスを使い、SANADAの首を攻撃。急所攻撃でダメージを与えたところでEVILを決め、3カウントを奪った。手段を選ばず勢いにのるEVILは「優勝は俺のものだ!よく覚えとけ!」と初の頂点取りへ自信をみせた。

メインは前IWGPヘビー級王者で前回覇者のオカダ対IWGPジュニアヘビー級王者高橋ヒロム(30)のシングル初対決。ヒロムはオカダの必殺技レインメーカーと、自身の技TIMEBOMBをたたみかけるなど追い詰めるが、やはりオカダは強かった。ヒロムをとらえ変形コブラクラッチに持ち込み、力が抜けていくヒロムを立ち上がらせラリアット2発。再び変形コブラクラッチで締め上げ、レフェリーストップで勝利した。オカダは「タップしないお前にジュニアヘビー級チャンピオンの意地を感じたよ」とヒロムの力を認めた上で、「これが現実。お前がやろうとしていることは簡単にできることじゃないんだよ」とジュニアヘビーのベルトを巻きながら、IWGPヘビー級に挑戦するヒロムの野望の難しさを説いた。

約4カ月ぶりの有観客試合となる7月11日大阪城ホール大会で決勝が行われ、優勝者は翌12日にIWGPヘビー、同インターコンチネンタル2冠王者の内藤哲也(38)とタイトルをかけて戦う。

高橋ヒロム(左)にコブラクラッチを決めるオカダ・カズチカ(撮影・中島郁夫)
SANADA(左)にイス攻撃を浴びせるEVIL(撮影・中島郁夫)

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SANADA勝利、新日本ニュージャパン杯4強決定

SANADA対タイチ タイチ(下)からオコーナーブリッジで3カウントを奪うSANADA(撮影・滝沢徹郎)

<新日本プロレス:「NEW JAPAN CUP 2020」準々決勝4試合>◇2日◇会場非公開

シングルトーナメント「ニュージャパン杯」の準々決勝4試合が行われ、4強が出そろった。メインでは昨年準優勝のSANADA(32)がタイチ(40)との元全日本対決を制した。

解説席にいた金丸の介入や金的攻撃などタイチの反則に苦戦も、巧みにオコーナーブリッジに持ち込み3カウントを奪った。勝利後のマイクで「●●が一番好きです」とその時々の地名、会場名を言うのがSANADAのお決まりだが、約3カ月半試合中止から明けて初のマイクを任されたこの日はいつもと違った。「今年のニュージャパン杯で、あらためて確認できたことがありました。何よりも一番、このリング上で戦えるのが好きです」とあらためて試合ができる喜びをかみしめ、「テレビの前のみなさん、シーユートゥモロー」と締めた。

初出場のIWGPジュニアヘビー級王者高橋ヒロムは強敵石井智宏にTIME BOMB2で勝利。EVILは前日の試合で右膝を痛めたYOSHI-HASHIの患部をパイプイスで攻撃し、わずか2分ちょうどでレフェリーストップ勝ち。昨年覇者のオカダ・カズチカはジュニアヘビー級の実力者石森太二との元登龍門対決を変形コブラクラッチで制した。

きょう3日の準決勝カードはSANADA対EVIL、オカダ・カズチカ対高橋ヒロムに決定。この模様は午後8時からのBS朝日「ワールドプロレスリングリターンズ」で34年ぶりに生中継される。

SANADA対タイチ タイチ(上)にフランケンシュタイナーを見舞うSANADA(撮影・滝沢徹郎)
SANADA対タイチ タイチ(奥)をエルボーでかち上げるSANADA(撮影・滝沢徹郎)
SANADA対タイチ SANADA(上)にバックドロップを見舞うタイチ(撮影・滝沢徹郎)

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EVIL8強入りV宣言!金的→EVILで後藤下す

後藤(左)に急所攻撃するEVIL(撮影・江口和貴)

<新日本プロレス:「NEW JAPAN CUP 2020」>◇2回戦4試合◇1日◇会場非公開

32人が出場するシングルトーナメント「ニュージャパン杯」の2回戦4試合が行われ、EVILが後藤洋央紀(41)を下し、8強入りした。

互角の力勝負の後、巧みに勝利をもぎとった。後藤の必殺技GTRをよけたEVILは、後藤を海野レフェリーに当たるように突き飛ばす。そこから相手の振り向きざまに合わせラリアットをさく裂。さらにマットに倒れた後藤の両脚を持ち上げ、股間に足を押しつける異例の金的攻撃。痛みでふらつきながら立ち上がる後藤にEVILを決め、勝利を決めた。

「このトーナメントは俺がナンバーワンだということを証明するためのものだ。新しい新日本の頂点に君臨するのはこの俺だ。よく、おぼえとけ」と6月23日の1回戦に続き、力強く優勝宣言した。

2日の準々決勝のカードは、オカダ・カズチカ対石森太二、石井智宏対高橋ヒロム、SANADA対タイチ、YOSHI-HASHI-EVILに決定。7月11日の大阪城ホール大会で決勝が行われ、優勝者は翌12日にIWGPヘビー、同インターコンチネンタル王者内藤哲也(38)とタイトルをかけて戦う。

後藤(左)に急所攻撃したEVIL(撮影・江口和貴)
後藤(左)にEVILを決めるEVIL(撮影・江口和貴)
後藤を破ったEVIL(撮影・江口和貴)

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オカダが永田裕志下し8強「いつでも胸を貸します」

永田裕志(下)にコブラクラッチを決めるオカダ・カズチカ(撮影・中島郁夫)

<新日本プロレス:「NEW JAPAN CUP 2020」2回戦4試合>◇24日◇会場非公開

32人が出場するシングルトーナメント「ニュージャパン杯」の2回戦4試合が行われ、メインでは昨年覇者オカダ・カズチカ(32)が永田裕志(52)を下し、8強入りした。

2人の一騎打ちは15年G1以来5年ぶり2度目。20歳若いオカダが有利とみられたが、5年前のリベンジを狙う永田の激しい打撃に苦戦。20分の激闘の末、オカダは変型コブラクラッチに持ち込み、永田をしめる。白目をむきながら抵抗する永田をさらにしめ上げ、力を奪い、ギブアップさせた。

オカダは試合後、「今日の永田さん見てかっこいいと思わない人いないでしょう」とかつて付け人だった大先輩の変わらぬ強さを称賛。「僕はいつでも胸を貸しますんで、永田さん全然かかってきてください」と話した。

このまま勝ち上がり連覇すれば、7月12日の大阪城ホール大会でIWGPヘビー、同インターコンチネンタルの2冠王者内藤哲也(38)と戦うこととなる。今年1月5日東京ドーム大会では、その2本のベルトをかけて内藤と戦い、敗れた。

新日本の至宝であるIWGPヘビー級王座の最多連続防衛、最多通算防衛記録を持つオカダが狙うのはヘビーのベルトのみ。「2つ持っている人いますけど、僕が目指すのは1つだと思っています」とあらためて狙いを定めた。

永田裕志(左)にドロップキックを決めるオカダ・カズチカ(撮影・中島郁夫)

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オカダが外道に逆転勝利「明るいニュース届けたい」

オカダ・カズチカ(2019年11月29日撮影)

<新日本:NJPW WORLDSpecial>◇17日◇会場非公開

新日本プロレスのシングルトーナメント「ニュージャパン杯」1回戦4試合(会場非公表)が17日に行われ、前IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(32)が、外道に15分30秒、コブラクラッチでギブアップを奪い、勝利した。

序盤に、メリケンサック、机などを使った外道の反則攻撃により腹部を負傷。それでも、得意のドロップキックで流れを変えると、最後はリング中央で首を絞め上げ、試合を終わらせた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で無観客試合が続くが、「日本だけでなく、世界中に新日本を楽しみに待っていてくれた人がいる。明るいニュースを届けていきたい」と話した。

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内藤「息もあがって…」試合再開に新日本選手の声

SHO、YOH、オカダ組対高橋、鷹木、内藤組 試合に勝利し叫ぶ内藤(撮影・滝沢徹郎)

新日本プロレスが15日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で止まっていた試合を、無観客で110日ぶりに行った。3カ月半も試合が空いたのは団体史上初めて。全6試合34選手が、久々のリングの上で躍動した。以下、出場選手の主なコメント。

第2試合タッグ戦出場の金丸義信「いい汗かいたし。これで今夜もいい酒飲めるだろう」

第4試合6人タッグ戦で勝利した田口隆祐「やっぱり今までお客様にすごい力をいただいてたんだなと、無観客試合をしてあらためて感じました」

第4試合6人タッグ戦出場の天山広吉「やっとこの日が、待ちに待ったこの日がやって来てね。俺的には、コロナ、ふざけんな、タコ! 3カ月半、ほんまイライラして、ストレスがたまりまくって、どこにぶつけたらいいって。とにかく試合やって、リングに上がって、暴れて、全部をぶつけるって、その気持ちですよ」。

第4試合6人タッグ戦出場の小島聡「プロレスラー生活29年にして、初めての無観客での試合。このキャリアにしてこの初めての経験っていうのは本当に大きいから。これを経験した俺とか天山とかはっきり言って絶対に誰もかなわないぞ。自信もってやってやるよ。(16日から始まるニュージャパン杯で)ぶっちぎりで優勝してやる」

第5試合8人タッグ戦出場の永田裕志「キャリア28年で初の無観客試合。いろんな雑音、試合前あったけど何のことはなかったですね。客を意識するんじゃなく、客の目を向けさせろ。それを思い出して、なかなか今日はいい気持ちで試合ができた」

第5試合8人タッグマッチ出場の飯伏幸太「ちょっと興奮しすぎましたね。またこうやってみんなの前でプロレスができて、ほんと最高です」

第5試合8人タッグ戦出場の棚橋弘至「(無観客は)選手にとってすっごい経験になる! どう伝えるか、どう魅せるか、どう戦うかっていう経験値が。だからこそ会場でみんなに見てもらった時に今の経験が生きてくると思うし、応援してくれるファンのみなさんの存在がどれだけうれしくて、ありがたくて、プロレスラーにとって尊いものかっていうことを、今選手は感じていると思います」

第6試合6人タッグ戦出場の高橋ヒロム「ああ! ああ! ああああ! ああなんて面白すぎるんだ。なんて面白いんだプロレスって! こんなに面白くて、こんなに快感なんだ!」

第6試合6人タッグ戦で勝利した内藤哲也「久々のリング、久々の試合。息もあがって、非常に苦しい試合でしたよ。なんかこんなにプロレスってしんどかったかな、って。でも楽しかったな、楽しかったよ」

第6試合6人タッグ戦出場のオカダ・カズチカ「お客さんがいようがいなかろうが、リング上の戦いは変わらないんでね。こうやって110日ぶりに試合ができたということは、小さな一歩なのか、大きな1歩なのか。それを決めるのはまだ誰も分からない。でも、これから僕たちがしっかりやっていくことによって、今日の1歩が大きな1歩だったね、と言えるようになるんじゃないかなと思います。まだまだ大変な状態ですけど、新日本プロレスさすがだね、スポーツ界やエンターテインメント界みんなから、さすが新日本プロレス、今日の1日は良かったよって言ってもらえるように、これからもしっかりやっていきたいと思います」

オープニングで記念撮影する棚橋(前列右から2人目)ら(撮影・滝沢徹郎)
SHO、YOH、オカダ組対高橋、鷹木、内藤組 YOH(左)にデスティーノを決める内藤(撮影・滝沢徹郎)
真壁、永田、飯伏、棚橋組対DOUKI、鈴木、ザック・セイバーJr、タイチ組 入場しポーズを決める棚橋(撮影・滝沢徹郎)

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内藤だ!オカダだ!棚橋「新日本が帰ってきました」

SHO、YOH、オカダ組対高橋、鷹木、内藤組 試合に勝利し叫ぶ内藤(撮影・滝沢徹郎)

業界の雄が満を持して再始動した。新日本プロレスが15日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で止まっていた試合を、無観客で110日ぶりに行った。3カ月半も試合が空いたのは団体史上初めて。全6試合34選手が、久々のリングの上で躍動した。

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この日の試合前、“100年に一人の逸材”棚橋弘至(43)は本隊選手とリングに上がり、あいさつした。

「新日本プロレスが帰ってきました。待っていてくれたファンの皆さまありがとうございます。無観客の形ですが、またいつか皆さまと会場で会える日を夢見て、1歩ずつ頑張っていきます。今日は画面の向こうから声援を送ってください。よろしくお願いします」。棚橋ら選手の表情は喜びにあふれていた。

新日本プロレスは新型コロナウイルス感染拡大を受け、2月26日の沖縄大会を最後に53大会を中止。約3カ月半ぶりにようやく迎えた試合再開だった。会場は非公開で、試合は有料の動画サービス「新日本プロレスワールド」で配信。声援は聞こえない。それでも選手らは中止前と変わらぬコンディションで試合に臨み、熱い試合を画面の向こうに届けた。メインはIWGPヘビー、同インターコンチネンタルの2冠王者内藤哲也(37)と前王者オカダ・カズチカ(32)が対する6人タッグ戦。内藤は鷹木、ヒロムと鮮やかな連係をみせ、最後はYOHにデスティーノで勝利。喉をからしながら勝利のデ・ハ・ポンコールをさけび、「みなさんとできることを楽しみにしてます」とファンとの大合唱を約束した。

109日も試合を中断したのは感染防止、会場の問題、企業の社会的責任を果たすため。世界から注目される団体として、安全に試合ができるまで我慢を続けた。5月25日に関東圏などで緊急事態宣言が解除されたことを受け、全選手、一部スタッフに抗体検査を実施。健康状態をチェックする態勢を整え、再開にこぎつけた。試合を見届けたオーナーの木谷高明氏は「いつ再開するか焦ったと思う。世界中で一番準備をして再開した団体」と現場をたたえた。

この日も選手、試合の合間にリングを消毒し、選手の囲み取材は行わないなど、入念な予防がなされた。コロナと闘いつつ、再スタートを切った。【高場泉穂】

オープニングで記念撮影する棚橋(前列右から2人目)ら(撮影・滝沢徹郎)
SHO、YOH、オカダ組対高橋、鷹木、内藤組 YOH(左)にデスティーノを決める内藤(撮影・滝沢徹郎)
オープニングでエアギターを披露する棚橋(撮影・滝沢徹郎)
SHO、YOH、オカダ組対高橋、鷹木、内藤組 試合に勝利しマイクパフォーマンスする内藤(撮影・滝沢徹郎)

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震災からの復興とも重なったプロレス復活/連載4

2011年4月3日、新日本プロレス後楽園大会ではファンが被災地へ向けた垂れ幕を掲げた

プロレスには不思議な力がある。24年間、プロレス界の天国も地獄も見てきた真壁刀義(47)の視点からプロレスの力を見つめなおす。第4回は11年の東日本大震災の時期をたどる。【取材・構成=高場泉穂】

2000年後半から人気低迷に苦しんできた新日本プロレスが、浮上の手応えをつかんだころのことだった。超満員で盛り上がりをみせた仙台大会から18日後の11年3月11日。日本の観測史上最大規模となるマグニチュード9の東日本大震災が起こった。

地震による津波で東北地方太平洋沿岸部は甚大な被害を受け、東京電力福島第一原子力発電所の事故も発生。日本全体が自粛するムードに覆われる中、新日本は2日後の13日静岡大会から興行を再開した。

会場は2500人の超満員となった。セミファイナルの6人タッグ戦に出場した真壁の両親は東北出身。親戚はみな、命は助かったが、いとこは津波で家が流された。真壁は試合後にこんな言葉を残している。

「今よ、いろんなことが言われてる。『こんな日に』とかよ。だけどよ、俺たちプロレスラーの仕事は何だよ? 人に勇気とか、明日の力を与えることだよな」

迷いながらも、今プロレスをやる意味を発信した。ファンの声援が、その思いを確信に変えてくれた。

「プロレスラーには、俺には、何ができるかって迷うじゃん。でも、俺たちだからこそ見せられるもの、立ち上がる勇気を感じ取ってもらいたい、とその時思ったの。俺たちは立ち上がって、またやられて、ぶっとばされる。でも、また立ち上がる。それが彼らの心に響いたんじゃないかな。お客さんの声援が、俺たちの心にも響いたよね。もっと頑張んねえとって、拍車がかかった。いくつか中止になった大会もあったけど、その時期はどこに行ってもお客さんの反応がものすごかった。みんなが不安やストレスをいっぱい抱えてたんじゃないかな」

震災後、初の東北での試合は10月15日岩手県宮古大会。まだ津波の被害が残る街の市場の駐車場に特設リングを作り、青空チャリティープロレスを実施した。リングの周りで声を出して応援してくれる人たちの姿を見ながら、真壁は変化を感じていた。

「それまで新日本は東北地方が特に響かなかったの。静かに集中して見る、というタイプが多いのかと思ってた。だけど、その時は今までの静かな感じはどこに行ったんだってくらい大フィーバーしたの。何でかって、みんな不安を抱えて怖かったと思うんだ。ストレス発散だよね。その後も東北の大会で『踏み出す勇気もらえた』と声をかけてもらったりもした。すごい喜んでくれたんだよね」

震災からの復興の歩みは、プロレス人気の復活とも重なった。プロレスラーたちは試合を通じ人々に勇気を与えようと努め、同時にファンの声援に励まされていた。プロレスは求められているのだ、と。

「応援する方も、されている方も、お互い頑張んなきゃいけない時だった。お互い立ち上がろう、そういう気持ちでやってたと思う。例えば俺たち新日本プロレスが、そん時、今みたいに経営がうまくいっていて業界ナンバーワンだったら、上から言いやがってって思われたかもしれない。でも、あの時はまだまだだった。まだまだの状態で、上がる兆しが見えた時だった。そんな状態で東北の人たちを元気づけながら、元気づけてる自分たちも元気をもらった。よし、がんばろう、って」

その年の8月には武道館で新日本、全日本、ノアのメジャー3団体が32年ぶりに集結したチャリティー興行「ALL TOGETHER」が行われた。会場は1万7000人の超満員札止め。エンディングでは「プロレス最高!」のコールが起こった。

光が見え始めた新日本に、追い風が吹く。12年1月末、カードゲーム事業で成長を続けていた株式会社ブシロードが新たに親会社になった。

布石があった。ブシロードは11年夏に行われた最大級の大会、G1クライマックスでスポンサーとなり、12年年明けには中邑真輔と真壁をCMに起用していた。そのCM撮影時、真壁は控室でブシロード木谷高明オーナーと雑談していた。

「木谷さんさー、新日本プロレスどうやったらもっと売れると思う? って聞いたの。そしたら『これはですねー、僕から言えることは、こうやったらいいと思います』って説明されたのが、ほぼほぼ、俺がそれまで考えていることと同じだったの。『そうだよね、ありがとねー』ってその日は帰ったけど、ああいう人が社長になってくれねえと困るんだよな、なってほしいな、って俺は社員に言ってたんだよね。そしたら、その1週間後にまさかの発表だよ。しゃべっちゃいけなかったんだろうけど、なんだよ、最初から言えよ、って。木谷に関しては信用してる。あの時に話を聞いてたから、間違えねえと思った」

新たなスターも誕生しようとしていた。12年の、年間最大の目玉興行、好例の1月4日に行われる「1・4東京ドーム大会」。2年間の海外武者修行を終えた24歳のオカダ・カズチカがIWGPヘビー級王者棚橋に挑戦表明した。

191センチの長身と整った顔立ち。自らを新日本にカネを降らせる「レインメーカー」と称し、2月のタイトル戦で棚橋を破り、王者となった。心強いバックと、才能あふれる若きスター。快進撃の準備が整っていた。

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オカダ・カズチカ500万寄付「医療従事者を応援」

オカダ・カズチカ

新日本プロレスは8日、オカダ・カズチカ(32)が新型コロナウイルス災害対策支援金として日本財団の災害復興特別基金に500万円を寄付したと発表した。

この基金は主に医療従事者の活動資金に活用されるもの。オカダは過去にも、がんで闘病中のこどもたちをサポートする「レインメーカー基金」を立ち上げるなど社会問題解決に取り組んできた。

オカダは「いつもご声援いただきありがとうございます。また超満員のお客さんの中で、たくさんの声援の中で試合ができる日が1日でも早く戻ってくれることを願っています。いつもは応援される側ですが、今は医療従事者の方々が戦ってくれていることを応援したいと思っております。不要不急の外出は自粛するなど一人一人の意識を高めこの状況を一緒に乗り越えましょう」とコメントした。

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オカダ・カズチカ「1試合分の汗」冠ラジオ番組収録

志村けんさん死去の報道を受け心境を語るプロレスのオカダ・カズチカ(撮影・たえ見朱実)

新日本プロレスのオカダ・カズチカ(32)が30日都内で、4月5日スタートのTOKYO FM新ラジオ番組「オカダ・カズチカ SUNDAY RAINMAKER」(毎週日曜午前6時~同30分)の初収録に臨んだ。

昨年4月に単発で「オールナイトニッポン0(ゼロ)」のパーソナリティーを務めたが、冠番組を持つのは初めて。2回分の収録を終えたオカダは「この緊張感は最近味わっていない緊張感。久しぶりにいい汗かきました。1試合分戦ったぐらいの汗がでてきましたね」と振り返った。

30分間の番組内では、オカダおなじみの「3つ言わせてください」のマイクパフォーマンスにちなみ、「Sunday Morning Three」と題したコーナーを設け、3つのテーマを軸にトークを展開。また、「週刊プロレスニュース」コーナーでは、プロレスの見方や最新ニュースなどを易しい語りで届ける予定だ。

「ラジオはずっとやりたいと思っていたので、機会をもらえてうれしかった。その分、言葉だけでリスナーのみなさんに伝えないといけないから難しい。でも、自分の勉強にもなる。プロレスラーとしてもレベルアップできると思う。リスナーのみなさんにも楽しいと思ってもらえるようにがんばりたい」と抱負を語った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、新日本プロレスは3月1日から4月11日相模原大会まで18大会を中止。オカダら選手にとって、リングに上がれない苦しい日々が続く。「だいぶ試合ができていない。中止を発表されてからも、コンディションは整えてはいますが、またそこで延期になったりして…」ともどかしい思いを口にしつつも、「(この感染拡大の状況が)収束し、お客さんの前で、みんなとハッピーになれるような試合をしたいです」と前を向いた。

この日訃報が届いた志村けんさんに対しては「仕事でご一緒させてもらうことはなかったが子どものころからテレビで見ていた人。残念です。さみしいですし、たくさん笑わせてもらっていた」と悼み、「その分もぼくたちがやっていく。芸人さんであれば(人を)笑わせていく。ぼくたちはプロレスラーなんで、プロレスでこどもたちに夢を与えたり、今回のようにラジオで元気にしていくのが役目」とエンターテインメント界の後輩として、世の中を明るく照らしていく覚悟を示した。

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