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総合格闘技界の神童!神龍誠は猛スピードで進む最強

パンチを打ち込む神龍(左)(C)RIZIN FF

仙台市出身で「総合格闘技界の神童」の呼び声が高い神龍誠(19)は、最強への道を猛スピードで進む。主戦場の「DEEP」では史上最年少の18歳で王者に輝き、フライ級(58・5キロ以下)で躍動。子どもの頃から地道に磨いてきたレスリング技術と「キックボクシング界の神童」こと那須川天心(21)から学ぶ打撃を融合させ、勝利の山を築いていく。

   ◇   ◇   ◇

15歳でプロデビューした逸材だ。神龍は小3で出会ったレスリングに熱中し、15年の全国中学生選手権では73キロ級で準優勝。高校へ進学せず「(同世代が学校に行く時間に)練習して誰よりも強くなってやる」。すぐに頭角を現し、無敗で迎えた8戦目に17歳でフライ級王者に挑戦した。

しかし、判定でプロ初黒星となり「負けたら終わりと思っていたので、1カ月ぐらいやる気が出なかった。負けたらどれだけつらいか分かり『途中からリベンジしたい』と練習を頑張るようになった」。環境の変化を求めて所属先を離れ、複数拠点で練習するフリーになるが、古巣ジムでの出会いが今につながる。

総合格闘技に初めて挑む那須川が出稽古で訪れたときに「めっちゃ強いな。打撃を教わりたいなと思った」。那須川の父が代表を務める「TEPPEN GYM」が千葉・松戸にオープンすることを聞き、念願かない一緒にトレーニングできるようになった。「天心さんは練習からめちゃくちゃ強いし、誰よりも追い込んでいる。お手本です」。ミットを持ってもらい打撃を打ち込むこともある。技術全般の向上とキック界の神童が得意にするカウンター習得に必死だ。

昨年6月にDEEP王者になり、同12月には「RIZIN」と「ベラトール」の日米メジャー団体がタッグを組んだ興行に参戦。大観衆の前で勝利をつかんだ。国内で活躍した上で「将来は(米)UFCに行き、引退後はプロレスラーに転身したい」と思い描く。

11年の東日本大震災を機に生まれ育った仙台を離れ、茨城、千葉と転居。故郷に思いをはせ「仙台に格闘技ジムを作り、チャンピオンを育てたい」。新型コロナウイルスの影響で試合やトレーナーの仕事がなくなり、収入はほぼゼロ。それでも不屈の東北魂で未来への扉を開く。【山田愛斗】

◆神龍誠(しんりゅう・まこと)2000年(平12)7月5日生まれ、仙台市出身。小2時に名取のジムでムエタイを半年間経験。小3時に仙台の「レッドブルレスリングクラブ」でレスリングを始め、転居後の千葉・風早中でも柔道部に在籍しながら競技継続。16年4月に「パンクラス」でデビュー。プロ戦績は12戦10勝1分け1敗。憧れは元格闘家の須藤元気氏(現参院議員)。165センチ。

フロントチョークをする神龍(左)(C)RIZIN FF
飛びつきながらフロントチョークをする神龍(C)RIZIN FF

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末吉大が引退表明「ボクシングに出会えてよかった」

末吉大

ボクシング前日本スーパーフェザー級王者末吉大(29=帝拳)が現役を引退した。10日にブログを通じて表明した。

17年10月に初挑戦で日本王座を獲得したが、昨年12月に5度目の防衛に失敗していた。「コロナとかは関係なく、12月の試合が終わってしばらく考えて、このような結論に至りました。100%自分で出した結論です」と記した。

世界挑戦には届かなかったが「ボクシングに出会えてよかったし、ボクシングを通じてできた経験、出会えた人々、すべてが最高でした」とつづった。

末吉は5歳で空手、中1でキックボクシングをへて、千葉経大付でボクシングを始めた。東洋大に進学もプロで世界王者を目指して2年で中退。11年6月に帝拳ジムからプロデビューした。

12年の東日本新人王準々決勝では、のちの世界王者伊藤雅雪(横浜光)に僅差判定で初黒星を喫した。その後はB級トーナメントを制し、13連勝で日本王座を獲得。18年には東洋太平洋同級王者三代大訓(ワタナベ)と2冠統一戦に臨むも引き分けた。通算19勝(11KO)2敗1分け。

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キックKAGAYAKI伊達代表 夢をあきらめない

KAGAYAKIの伊達代表。「弥彦村での開催を実現したい」と気持ちを奮い立たせる

新型コロナウイルス感染拡大で県内の格闘技道場、ジムも活動中止に追い込まれている。キックボクシングジム「KAGAYAKI」(燕市)もそのひとつ。伊達皇輝代表(44)は、燕市の市民講座や県内の小学校、保育園でキックボクシング教室を開くなど、社会貢献活動を行ってきたが、現在はそれも休止中。そんな苦しい状況の中、再開後を見据え、準備を進めている。

誰もいないジムを1人で黙々と掃除するのが伊達代表の日課となった。「練習を始められるようになった時にきちんと指導できるようにしておく」と時折、シャドーで汗を流す。「練習生を驚かせたい」とサンドバッグを7個から10個に増やした。いつでもジムを開く準備はできている。

4月16日に新型コロナウイルスによる緊急事態宣言対象地域が全国に広がった。その直後からジムの活動を停止。伊達代表の元には練習生から再開のめどの問い合わせや、パーソナルトレーニングの依頼が来る。それでも「ここから感染者を出すわけにはいかない」と自粛を続ける。

燕市で10年以上講師を務める市民講座のキックボクシング教室も休講中。それでも三条市、長岡市などの小学校からキックボクシング教室の出張依頼が6件来た。ボランティアで毎年40校以上を回っているライフワーク。「『コロナが終息したらぜひお願いしたい』と言っていただきました。うれしいです」。重苦しい雰囲気の中、救われた気持ちになった。

県内格闘技界のレジェンド的存在だ。マーシャルアーツのウエルター級で日本王座、亜細亜統一格闘技協会の同級王座に就いた。デビューから18連勝を記録し「豪腕」とうたわれた。引退後、燕市でジムを構えて14年目。自分を輝かせてくれたキックボクシングの楽しさ、夢をつかむ努力の尊さを子どもたちに伝えたかった。その思いが学校、地域の指導につながった。

「夢をあきらめない」。練習生や子どもたちに伝えてきた言葉をコロナ禍の今、自分に投げかける。「今秋、地元の弥彦村でキックのイベントをやりたい」。これまでもジムで格闘技イベントを開催し、400人以上が集まったこともある。地元で初めて行うことがモチベーションになる。「そのために今は備える」。気持ちを抑え、力を蓄える。【斎藤慎一郎】

◆伊達皇輝(だて・こうき)1975年(昭50)10月14日生まれ、弥彦村出身。巻農高(現巻総合高)卒業後、キックボクシングを始める。97年、マーシャルアーツの日本ウエルター級王座を獲得。00年には亜細亜統一格闘技協会同級王者に。01年に引退後、07年にキックボクシングジム「KAGAYAKI」を創設。現役時代の戦績は18勝(10KO)3敗。

ジム再開後に備え、シャドーをする伊達代表

ベラルーシ、サッカーに続き格闘技も無観客で開催

ベラルーシでは、サッカーに続き、格闘技大会も開催された。

ロシア・モスクワに拠点を置く世界総合コンバット連盟(WTKF)は11日、ベラルーシのミンスクで総合格闘技、キックボクシング、ムエタイなど計5試合のカードを組んだ興行を開催した。「ファイトハウス」と呼ばれる小さなスタジオにリングを設置し、試合内容はインターネットサイト「ユーチューブ」を通じて世界に配信された。

新型コロナウイルスの予防のため、もちろん無観客での開催だった。選手のセコンドはトレーナー1人のみで、レフェリーは全試合を1人が務めた。出場選手は全員ベラルーシ出身だった。しかしマスクを着用したのはオフィシャルカメラマンだけだったという。格闘技熱が高いブラジルのグローボ紙では同日、ムエタイや総合格闘技のKOシーンなどの試合内容を報じ「素晴らしい瞬間だった」と報じた。

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K1は予防尽くし「開催する意味見せる」武尊決意

計量をパスしポーズする武尊(左)とペッダム(撮影・鈴木正人)

キックボクシング団体K-1のビッグマッチ「ケイズフェスタ3」(日刊スポーツ新聞社後援)が22日、さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで行われる。新型コロナウイルス感染拡大の影響で多くの大規模イベントが中止となる中、来場者全員へのマスクと飲料水の配布など、さまざまな予防を尽くした上で開催する。

21日には都内で前日計量と会見が行われ、出場44選手が計量をクリアした。昨年は1万人超の観客を集めたK-1の年間最大規模の興行。今回も当日券を含め1万人弱の来場が見込まれるという。感染のリスクもある中で開催する理由について、中村拓己プロデューサー(39)は「会場と話をして、予防対策ができると協議できたから」と説明した。

仮に政府からイベント中止などの要求があれば、「それに準じて考えていたとは思う」。ただ、20日に出された政府見解が主催者側への慎重な対応にとどまったため、予定通りの大会実施を決めた。中村氏は「まずは明日の大会を滞りなく行うことが一番。いろんな声があると思うが、終わった後に受けとめたい」と話した。

スーパーフェザー級王者武尊(28)は、新型コロナウイルスの影響で来日できなくなったISKAライト級王者アダム・ブアフフ(29=モロッコ)とのダブルタイトルマッチが流れ、急きょペッダム・ペットギャットペット(24=タイ)とのノンタイトル戦に変更となった。リミットの60キロでパスした武尊は「こういう状況でK-1を開催する意味を僕らが見せる。世界中にパワーを与えられるような試合をする」と語った。

報道陣の質問に答える武尊(撮影・鈴木正人)

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那須川天心と幼なじみ並木月海の東京五輪出場が決定

並木月海(20年2月撮影)

<ボクシング:東京五輪アジア・オセアニア予選>◇9日◇ヨルダン・アンマン◇男女8階級

女子第2号は「神童」の幼なじみだ。女子フライ級(48~51キロ)の並木月海(21=自衛隊)が準々決勝でタイ選手を5-0で破り、東京五輪代表を決めた。

153センチの小柄ながら左の強打で世界と渡り合う18年世界選手権銅メダリスト。「自力で取りたい」との誓いを胸に、左ストレートで相手を何度ものけぞらせた。格闘技は年中で始めた空手から。初試合だった千葉県の地域大会決勝で対戦したのが、いまのキックボクシング界の「神童」那須川天心だった。負けたが、それから仲良くなり、合同練習も度々してきた。中2でボクシングを始めると、一気に頭角を現し、日本、世界と活躍の場を広げた。那須川はパンチ力の源を空手のキックで鍛えた下半身の力を、うまく拳の先に伝えていると分析する。

いまや日本格闘技界の顔とも言える親友の活躍に、並木はライバル心を隠さない。「憧れというより追い抜きたい」。その絶好の舞台は五輪以外にはない。

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那須川幼なじみ並木月海が五輪前進、次戦勝利で権利

ボクシングの東京オリンピック(五輪)アジア・オセアニア予選は7日、アンマンで行われ、女子フライ級で、キックボクシング界の神童こと那須川天心の幼なじみで、昨年の世界選手権ベスト8の並木月海(21=自衛隊)がモンゴル選手を5-0の判定で下した。

8日以降の準々決勝で勝てば五輪出場権を獲得する。並木は軽快なフットワークから小気味よく右ジャブや左ストレートを当て、危なげなく試合を進めた。

同じく8強入りしたフェザー級の入江聖奈(日体大)とともに日本女子初の五輪出場を目指す。(共同)

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天心幼なじみ並木月海、日本女子ボクサー初五輪狙う

幼なじみの並木(右)と那須川(那須川提供)

「神童」のイチ押し女子ボクサーがいる-。3日にヨルダンの首都アンマンで開幕する東京オリンピック(五輪)のアジア・オセアニア予選で、男女11階級が出場枠獲得に挑むボクシングの日本代表。注目は女子フライ級の並木月海(21=自衛隊)、日本女子初の五輪出場に最も近い、メダル候補だ。

その幼なじみで親交厚いキックボクシング界の神童こと那須川天心(21)に、小柄ながら強烈なパンチ力を誇るサウスポーの強さの秘密、素顔を証言してもらった。

   ◇   ◇   ◇

「パンチいま、めちゃめちゃ重いです。男子でも、普通に倒れますよ。それぐらい重い。小柄ですけど、すごく筋肉ついてて。本当に重いです。ガードの上からでももらうの嫌です。よけないと」

決してリップサービスではない。那須川は体験談で並木の一発の怖さを語ってくれた。知り合ったのは幼稚園年長にさかのぼる。同級生、同じ千葉県の出身の2人は、北支部の空手大会の決勝で初対面した。那須川のキックがヘッドギアをつけた並木を直撃、つけていたグローブも吹っ飛んだ。そこから意気投合、今でも交流厚く、スパーリングや、技術の意見交換もする仲だ。

中学途中からボクシングに専念した盟友に「月海はパンチの選手じゃないのに」と懸念もしたが、すぐに心配は吹っ飛んだ。花咲徳栄高でも全国で勝ち進む。「『へっ?』ってなりましたよ」と懐かしむ。実際に手を合わせれば理由は明確だった。そのパンチ力。女子では珍しい“倒し屋”の源を「足腰が強い。あとは回転力もすごいから」と分析する。空手のキックで鍛えた下半身の力を、うまく拳の先に伝えている、「そのアドバンテージがある」とみた。

性格も強さを助ける。「すごい真面目。練習する時は、自分にすごく聞いてくる」。貪欲な吸収力。空手時代はずぬけた選手ではなかったという。「すごい努力をしてきているのだと思う。尊敬する部分がある。僕も負けたらだめだな」と逆に力をもらうこともある。

自身は格闘界で駆け上がってきた。五輪は「出たかったですよ」。東京では空手が採用されるが、「時代を恨むしかないですね」と素直に語る。だからこそ、「代わりにすごい有名になってほしい。金メダルとってほしいですね」とエールを送る。同時に、「五輪取って、キック転向ですよ(笑い)。やらせるしかないですよ」と勧誘計画も。それくらい認める仲間。「彼女はほんと真面目ですし、頑張ってるんで、力みすぎず、リラックスしながら試合に挑んでほしい。まあまあ、五輪でしょ、ぐらいでやれば。良いマインドで!」。そう言葉を送り、“神童印”の拳が五輪でうなる日を確信した。【高場泉穂】

◆並木月海(なみき・つきみ)1998年(平10)9月17日、千葉県成田市生まれ。4人きょうだいの末っ子で、姉と兄2人の影響で幼稚園の年中から空手を始める。中学入学時に「普通の女の子として過ごしたい」と格闘技から離れたが、「飽きてしまった」と1年後にボクシングを開始。花咲徳栄高から自衛隊に進み、18年世界選手権銅など。右利きのサウスポー。153センチ。

◆アマチュアボクシングの試合形式 各階級ごとにトーナメント制で順位を決める。試合時間は3分×3回で、5人のジャッジによる各回10点方式の採点で勝負を決める。著しい実力差や医師による続行不可能の判断をした場合のレフェリー・ストップ・コンテスト(RSC)、ダウンして10秒以内に競技を続行不可のKOなどでも勝敗が決まる。短期決戦のためプロとは異なり、初回から積極的な攻防が見られる傾向にある。男子はヘッドギアなし、女子はありで行う。

◆ボクシングの東京五輪アジア・オセアニア予選 アンマンで3月3日から11日まで男女13階級で実施。日本は男子6、女子は全5階級に参戦する。当初は2月に中国・武漢で開催予定だったが、新型コロナウイルスで変更になった。階級別で出場枠が異なる4~6枠で、並木が出場する女子フライ級(48~51キロ)は6枠。逃せば5月の世界最終予選(パリ)へ。日本は開催国枠で6枠(男子4、女子2)があり、自力で獲得できない場合の最低限出場数になる。予選で獲得した分だけ開催国枠は減る。女子は12年ロンドン五輪から採用されたが、日本は過去2大会で出場なし。今予選で第1号となるか注目される。

○…並木は25日に日本を出発し、アンマンで最終調整を続けてきた。「日本より暖かく、良いパフォーマンスができそうです。日の丸を背負い頑張ります」と士気高く決戦に備える。出発の空港では那須川との練習写真を見返して、「本当に強いですからね」と一言。格闘技界を席巻し続ける姿を間近にしてきたが、「憧れというより、追い抜きたいですね」と燃えていた。

スパーリングする並木(左)と那須川(那須川提供)

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安藤美姫K1参戦?「事務所の許可をもらっている」

武尊(左)の隣でグローブを着けてポーズを決める安藤美姫(撮影・吉池彰)

K-1スーパー・フェザー級王者武尊(28)が22日、フィギュアスケート元世界女王でプロスケーターの安藤美姫(32)とミット打ちを披露した。

武尊は東京・渋谷109で行われたISKAライト級王者アダム・ブアフフ(29=モロッコ)とのダブルタイトルマッチの公開調印式に臨んだ。

3月22日にさいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで行われる「ケイズフェスタ3」(日刊スポーツ新聞社後援)での大一番に向け、緊張した面持ちだったが、ゲスト安藤が出てくると、にこやかな表情に一変。初共演したテレビ番組の思い出に触れ、「格闘家なのにチャラチャラしているとか、ボロカスに言われた」と舌も滑らかにトークショーを繰り広げた。

安藤はその共演がきっかけでK-1を観戦するようになり、昨年末の名古屋大会では公式アンバサダーも務めた。今年に入るとK-1流のキックボクシングトレーニングも始め、インスタグラムの動画が話題となっている。「キックボクシングとフィギュアは必要な筋肉が似ている」とのことで、プロスケーターとしてもう少し進化しようと、トレーニングに取り組む。

そんな安藤は武尊の「本当にうまい。上達が早い」という褒め言葉に乗せられると、武尊相手のミット打ちに挑戦した。さらに武尊のキックを見事にミットで受けて見せ、観衆を驚かせた。そして、「ヘッドギアを付けるアマチュアだったら、試合に出て良いと事務所の許可をもらっている」と言って、さらに驚かせていた。

ダブルタイトルマッチの調印式で鋭い眼差しを見せる武尊(左端)と相手のブアフフ(右端)(撮影・吉池彰)

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キックボクシング王者・渡辺航己「天心と戦いたい」

チャンピオンベルトを手に今後の活躍を誓う渡辺(JMNジム提供)

ジャパンキックボクシング協会フェザー級タイトルを1月5日に獲得した渡辺航己(23=JMNジム)が3月15日に東京・後楽園ホールでノンタイトル戦(対戦相手未発表)を行う。王座についてから初の試合は、今後、他団体の選手と対戦して名を売っていく足掛かりになる。好素材が、新潟からメジャー選手への1歩を踏み出す。

“チャンピオン”と呼ばれることに少し、慣れてきた。タイトル戦の翌朝、目が覚めると自室の机に置いたチャンピオンベルトが目に入った。「俺、勝ったんだ」。体の痛みとともに実感が湧いた。だが、そんな余韻に浸る期間は終わった。「次は絶対に負けられない」と渡辺は自分に言い聞かせる。3月の対戦相手はムエタイ選手が有力視される。いずれは本場タイのリングに上がる夢がある。将来の試金石になる試合に照準を定めた。

1月5日のジャパンキックボクシング協会フェザー級王座決定戦(東京・後楽園ホール)、櫓木淳平(ビクトリージム)を3-0の5回判定で破り、第2代王座に就いた。これで6連勝。同級では抜けた存在だ。翌6日には佳那夫人(25)と結婚もした。守るべきものを2つ、手に入れた。試合の1週間後からジムワークを開始。「今は基本練習。試合の1カ月前から本格的に実戦練習をする」。喜びもそこそこに、週6日のトレーニングをする普段の生活に戻った。

「名前、実績がある選手とやりたい。そして勝つことが目標」。ベルトを手にして意欲が増した。ジャパンキックボクシング協会は昨年5月に立ち上がった新興団体。キックボクシング界は団体が乱立し、団体間の対戦も行われる。その分、結果を残していけば注目度が高まる。「いずれは戦いたい」という相手はRISE世界フェザー級王者・那須川天心(21)。そこにたどりつくことは、キック界のトップレベルに名を連ねることを意味する。

新潟県央工1年の時にJMNジムに入門した。2年の秋からアマチュアの試合に出場し、3年になると卒業前の1月11日にプロデビュー。ただ、デビュー戦の判定負けから4戦1勝3敗と白星に恵まれなかった。20歳の時、練習中に左手首を骨折。不運が転機になった。

1年間試合に出られず、ジムでも本格的な練習ができなかった。そのためイメージトレーニングに集中。描いた動きをマスボクシング(力を入れないスパーリング)で整理した。「それまでは力に頼った試合だった。ケガの後は力を抜いて、相手を見られるようになった」。骨折後は1敗だけ。冷静に相手に対応するスタイルを身につけた。

計量機器を製作する田中衡機工業所(三条市)に勤務。午前8時30分から午後5時30分まで就業し、ジムに通う。5日の試合には同僚30人がマイクロバスで駆けつけ、横断幕を掲げて応援してくれた。期待の大きさは励みになる。「強い相手に勝っていきたい」。実力アップの本気度を高めながら進化していく。【斎藤慎一郎】

◆渡辺航己(わたなべ・こうき)1996年(平8)10月1日生まれ、三条市出身。幼少時から空手を始め、三条第一中ではサッカー部に所属しながら空手を続けた。新潟県央工では陸上部に入部し、1年の秋にJMNジムに入門。アマ戦績は4戦4勝。3年時の1月にプロデビュー。戦績15戦10勝(1KO)5敗。168センチ、普段は62キロ。

5日の王座決定戦、櫓木をキックで攻める渡辺(右)(JMNジム提供)
那須川天心

仙女を彩る「四刀流」美女の朱里 昨年“古巣”帰還

仙女の舞台で存在感を見せた朱里

プロレス、キックボクシング、総合格闘技、舞台女優の“四刀流”美女がセンダイガールズプロレスリング(仙女)を彩っている。朱里(30)は仙女所属ではないが幅広く活動。里村明衣子(40)のタッグパートナーを務め、多彩なキックを武器に輝きを放つ。

朱里・里村組は、昨年11月に東京・後楽園ホールで行われたロイヤルタッグトーナメントに出場した。直前の大会で勝利を収めた里村はリング上で「今までタッグパートナーがいなかったけど、朱里選手を待ってました」と絶大な信頼を示し、朱里も「選手として尊敬する思い入れのある方。過去にもタッグを組んだが、トーナメントは初なので、うれしい」と応じた。しかし、結果は準決勝敗退で女王の座は逃した。

空手少女の朱里は女優に憧れ、高校卒業後はその道を目指していたが、知人から偶然勧められたプロレス団体ハッスルのオーディションに参加。プロレスを見たことは1度もなかったが合格し、08年に19歳でデビューした。10年には新団体SMASHのリングに立ち、その旗揚げ戦で里村と初対戦したが敗北。「オーラやたたずまいがすごくて、ほかの人には出せない雰囲気がある。立っているだけでかっこいい、素晴らしい選手」と当時から憧れる。

キックボクシングや総合格闘技にも挑戦し、17年には世界最強の格闘家を決める舞台、米UFCに参戦。日本人女子初勝利を挙げた。UFCと契約する直前まで仙女で活躍し、昨年9月に“古巣”に帰還した。「里村さんがいる団体だからこそ上がれてうれしい。仙女のタッグベルトを獲得し、いずれは里村さんとシングルマッチでバチバチやって倒したいという思いもある」。緋色(ひいろ)の美女が静かに闘志を燃やしている。【山田愛斗】

◆朱里(本名は近藤朱里=こんどう・しゅり)1989年(平元)2月8日、神奈川県生まれ。小学校で空手を始め初段。08年「ハッスル」でプロレスデビューし、12年「Krush」でキックボクシングに初挑戦した。16年にパンクラスで総合格闘技を経験し、17年に米UFCに参戦。19年9月に仙女に復帰した。

朱里(右)と里村

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那須川、ガキ使にも出演「業界の掟分からなかった」

那須川対江幡 TKO勝ちし雄たけびを上げる那須川(撮影・滝沢徹郎)

<RIZIN20>◇31日◇さいたまスーパーアリーナ

キックボクシング界の神童、那須川天心(21)が、最強挑戦者と言われる江幡塁(28)を1回TKOで下し、実力の違いを見せつけた。

試合後に取材に応じた那須川は、フジテレビRIZINの裏番組、日テレの「ガキ使」に出演したことにも言及。「非常に話しづらい」と語り、笑いを誘った。以下、主な一問一答

-試合を振り返って

1回KOしてうれしかったというのもありますし、久々に適正階級に近い体重で試合ができて、非常に調子がよくて、いい結果になってよかったな、って今すごいほっとしてます。

-今年1番の強い天心を見せたのでは

まわりから、負けるんじゃないか、と言われたけど、すべてひっくり返そうと思って臨んだ。テーマはリラックスして、力を抜いて。悪魔的な強さをみせるの2つ。両方達成できた。調整の仕方も変えて、リラックスして戦える練習をしてきた。

-リング上で発言した「五輪よりおもしろいことをする」とは

どうやってやればいいのか分からない。自分が勝ち続けること、輝き続けること。もう誰も勝てないだろ、と思われるぐらいの位置に立ちたい。

-いつになくスピード、キレがあった

試合前から、めちゃめちゃ調子いいなと感じた。(56で)やりたいな。今年一番の動きだった。江幡選手だからこそ、こういう試合ができた。日本でも最強といわれる選手と戦えてうれしいし、そういった選手を1ラウンドで倒せたのもうれしい。

-新技について

フィギュアスケートにちなんで「アクセルキック」。トリプルアクセルみたいなイメージ。今回はあれを狙っていたので、倒せなかったのは残念だった。しっかり当たったので、すごい衝撃だったと思う。

-大みそかにRIZIN、ガキの使い両方出るのは快挙。達成したことについて

いや、達成したというか…。メインはRIZIN、フジテレビを盛り上げる方。なんすかね、非常に話しづらい、というか(苦笑)。自分はテレビ業界の掟、あまり分からなかったので。いろいろ問題はあったかもしれないですけど、フジテレビで結果を残せたのはうれしいですし。大会の中で、1番目立った試合ができたと思う。いい経験になりました。

那須川対江幡 江幡(右)に蹴りを見舞う那須川(撮影・滝沢徹郎)
那須川対江幡 ダウンを奪い拳を突き上げる那須川(右)(撮影・滝沢徹郎)

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那須川誓う打倒五輪「面白いことしようじゃねえか」

那須川対江幡 勝ち名乗りを受ける那須川(撮影・滝沢徹郎)

<RIZIN20>◇31日◇さいたまスーパーアリーナ

ライバルは東京五輪だ。那須川天心(21)が新日本キックボクシング協会のエース江幡塁(28)と56キロ契約で戦い、1回2分46秒TKO勝利した。

1年前の大みそかにボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーとエキシビションマッチで戦い、1回TKO負け。大みそかに借りを返すとともに、20年は五輪を超える活躍をすると宣言した。

   ◇   ◇   ◇

那須川が日本人最強の刺客ともいえる江幡を一蹴した。試合開始早々、前へ突進し、左ハイキック、ワンツーをさく裂。強烈な連打でダウンを2度奪っても手を緩めない。この日のために用意してきた回転回し蹴りを見事に決め、粘り強く立ち上がる相手に再びパンチを連打。予告通りのKO勝利を果たし、「めちゃくちゃ気持ちよかった」と笑顔で叫んだ。

本物の戦いを求めている。1カ月半前の昨年11月7日。さいたまスーパーアリーナでワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)の井上尚弥-ノニト・ドネア戦を生観戦。世界最高峰の攻防に胸を熱くし、嫉妬した。「誰も文句言えない。比べるのは失礼かもしれないけど、格闘技をやっている者として負けたくない」。

キックボクシングは現在日本ではメジャーな競技とはいえない。だからこそ、那須川自身が知名度アップへ先頭に立つ。昨年5月にはAbemaTVの企画「那須川天心にボクシングで勝ったら1000万円」に参加。同6月は再びAbemaTV企画で亀田興毅氏と特別ボクシングルールで対戦。この日も、試合直前に裏番組「ガキ使」に出演した。「試合を見たことなくても僕を見たことがある人に『すごい』と思ってほしい」。狙い通り、格闘家としてもすごみを示した。

「2020年は東京五輪がある。五輪より面白いことしようじゃねえか。自分でもどういう風に成長するかわからない。もっと強くなりたい」。現在世界中の格闘技団体からオファーを受けており、20年は世界進出が濃厚。天心の野望は続く。【高場泉穂】

那須川対江幡 江幡(右)に蹴りを見舞う那須川(撮影・滝沢徹郎)

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那須川「めちゃめちゃ気持ち良かった」日本最強KO

那須川対江幡 勝ち名乗りを受ける那須川(撮影・滝沢徹郎)

<RIZIN20>◇31日◇さいたまスーパーアリーナ

キックボクシング界の神童、那須川天心(21)が、最強挑戦者と言われる江幡塁(28)を1回TKOで下し、実力の違いを見せつけた。

那須川は1回の開始から前に出て、強烈なパンチを江幡に浴びせた。まず、左ストレートでダウンを奪うと、立ち上がったところに畳み掛けて2度目のダウンを奪う。さらに立ち上がったところに、体を横回転させながら回し蹴り。さらに連打でコーナーに追い込み、最後は右フックで3度目のダウンを奪い、1回2分46秒、TKO勝ち。

昨年の大みそか、フロイド・メイウェザーに挑戦して敗れた雪辱を果たした。那須川は「めちゃめちゃ気持ち良かった。絶対KOすると決めて、無事にKOできて良かった。江幡さんは日本人最強と言われていたので、レベルの差を見せられた」と喜びを語った。来年に向けて「RISEの55キロトーナメントに出るんで、江幡さんもそこに出てもらえば、もう1度やれる」と話していた。

那須川対江幡 江幡(右)に蹴りを見舞う那須川(撮影・滝沢徹郎)
那須川対江幡 江幡(左)にパンチを見舞う那須川(撮影・滝沢徹郎)

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那須川天心誓う「大みそかの借りは大みそかに返す」

公開計量をクリアしポーズを決める那須川(左)と江幡(右)。中央は高田氏(撮影・滝沢徹郎)

大みそかの格闘技イベントRIZIN20大会(さいたまスーパーアリーナ)の前日計量が30日、都内で行われ28選手全員がクリアした。

セミファイナルの56キロ契約キックボクシングルールで対戦する那須川天心(21)は55・9キロ、江幡塁(28)は55・70キロでクリアし、がっちりと握手した。那須川は昨年大みそかのRIZINでボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーとエキシビションマッチで戦い、1回TKO負け。「1年はあっという間」としみじみ振り返り、「大みそかの借りは大みそかに返す」と意気込んだ。

メインのRIZINバンタム級タイトル戦の朝倉海(26)は60・9キロ、マネル・ケイプ(26)は60・45キロでクリア。今年8月にRIZIN、ベラトール2団体バンタム級王者堀口恭司に勝利し、大ブレークした朝倉は「必ずベルトを巻くので楽しみにしていてください」と宣言。“アンゴラ番長”ケイプも「つらい練習を毎日続けてきた。世界チャンピオンになることがずっと夢だったんだ。明日はおれがチャンピオンになる」と語り、さらに日本語で「1、2、3、ナンダヨー」。お気に入りのフレーズ「ナンダヨー」で気合を入れた。

公開計量をクリアし向かい合う那須川(左)と江幡(右)。中央は高田氏(撮影・滝沢徹郎)
公開計量をクリアしポーズを決める那須川(撮影・滝沢徹郎)

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元K1平本蓮がKO勝利、涙のRIZINデビュー

平本対芦田 芦田(左)に蹴りを見舞う平本(撮影・滝沢徹郎)

<ベラトール日本大会>◇29日◇さいたまスーパーアリーナ◇RIZIN68キロ契約キックボクシングルール、3分3回

元K-1の平本蓮(21=K-RIVER・AXジム)が、涙のRIZINデビューを果たした。1回だけで芦田崇宏(30=BRAVE)から3つのダウンを奪い、KO勝ちを収めた。

試合開始からワンツー、ハイキックなどを駆使して果敢に攻めると、1分30秒で最初のダウンを奪った。右ほおが出血した芦田にその後も見せ場を与えず、右フックで2つめのダウン、1回終了間際に右ストレートを浴びせ、3つめのダウンで勝負を決めた。

試合後、平本は「K-1からきました、平本蓮です。まずこの試合を受けてくれた芦田選手ありがとうございました」と、対戦相手への感謝を口にした。

平本は14年のK-1甲子園王者で、15年にK-1でプロデビューを果たして以降、18年にはゲーオ・ウィラサクレックに日本人として初めてKO勝ちを果たし“新生K-1の申し子”と呼ばれるようになった。その後はK-1のリングから離れ、1年9カ月の空白期間を経てこの日、RIZINデビューした。「いろいろあって試合ができない期間があって、一生試合ができないんじゃないかと思ったときもあった」と、感極まった表情で声を震わせた。涙をぬぐいながら「これからRIZINの看板選手になれるように頑張りたい」と再出発を誓うと、会場から大きな拍手が巻き起こった。

平本対芦田 芦田(右)に膝蹴りを見舞う平本(撮影・滝沢徹郎)

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那須川天心「機会があれば」ヨーロッパ進出に意欲

RIZIN20大会で江端塁と対戦する那須川天心

キックボクシング界の神童那須川天心(21)がヨーロッパ進出に意欲をみせた。

28日、都内で行われたRIZIN20大会(31日、さいたまスーパーアリーナ)の取材会に出席。前日に米格闘技団体ベラトールのスコット・コーカー代表が20年に那須川をキックがさかんなヨーロッパ大会に出したいと発言したことについて、那須川は「非常にうれしいです」とラブコールに顔をほころばせた。

29日に日本初大会を控える米格闘技団体ベラトールのスコット・コーカー代表が前日27日に那須川について発言。20年に予定しているフランス、オランダ、イタリアなどをまわる欧州ツアーに「那須川を連れていきたい」と明かしていた。

既に那須川のもとには世界のさまざまな格闘技団体からオファーが殺到している。その中でもベラトールは145の国と地域に中継網を持つ大きな団体。総合格闘技がベースだが、キックボクシング人気の高い欧州では、那須川の試合に注目が集まる可能性がある。那須川は「僕の名前を出してくれたことはうれしい。タイミングがあったり、機会があればチャレンジしたい。タイミングがあって、機会があればチャレンジしたい」と前向きな姿勢を示した。20年の世界デビューは時間の問題だ。

今年の大みそかは本領である、キックボクサーとしての力を世間に示す場となる。相手は、新日本キックボクシング協会のエース江幡塁。団体が違い、これまでなかなか交わることのなかった強敵と初対戦する。「隙がない」と警戒しつつも、「大みそからしくド派手にKOするのが理想」と自信たっぷりに勝利宣言。「まだ見せていないものがあります」と新必殺技も携え、大舞台に立つ。

髪は、いつもの明るい色から黒へチェンジ。不吉な色だが、あくまで新しい黒のコスチュームに合わせただけ。ボクシング元5階級世界王者メイウェザーに敗れてから1年。まず日本中に最強キックボクサーであると証明し、世界へ羽ばたく。【高場泉穂】

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那須川に挑む江幡塁、三浦春馬セコンドプラン明かす

都内の所属ジムで公開練習を行った江幡塁

大みそかの格闘技イベントRIZIN20大会(さいたまスーパーアリーナ)で那須川天心(21)と特別キックボクシングルールで対戦する江幡塁(28)が24日、都内の所属ジムで練習を公開した。

試合当日は親友の俳優三浦春馬(29)が来場する予定で「毎回サポートしてくれている。近くにいてくれると安心する」。さらに「僕より相手を研究している」とセコンドにつく可能性もあると明かした。この日はミットで力強い打撃を披露。「KOで狙ってくるんだったら、KO決着になると思う」と打倒天心に自信をみせた。

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那須川天心驚いた、裏番組紅白のNHKにはCMなし

練習を公開した那須川天心

格闘技イベントRIZIN20大会(さいたまスーパーアリーナ)に参戦するキックボクサー那須川天心(21)が23日、松戸市内の所属ジムで練習を公開。大みそかに視聴率を争う“強敵”「NHK紅白歌合戦」にCMがないというストロングポイントを初認識した。

那須川は、大みそかに新日本キックボクシング協会のエースでWBKA世界スーパーバンタム級王者江幡塁(28)と対戦。その模様はフジテレビで生中継される予定だ。さまざまな裏番組がある中で最も手ごわいのが紅白。「紅白はすごい…」と強さを認めた上で「紅白の歌が終わって、CMになるタイミングでなんか面白いかなと(チャンネルを)まわしてRIZIN見てもらえれば…」。視聴者を獲得する理想の形を描いたが、NHKにはそもそもCMが無い。それを指摘されると、「CMがないんですか?」と驚きの表情。「やばい。知らなかった…。そうなんだ」と笑いながら、しばらくその事実をかみしめた。

それでも、紅白には負けられない。お目当ての歌手以外の時に、チャンネルを変えて自分の試合を偶然目にしてくれることを望んだ。「おっ、なんだコイツ、と。だれが見てもこいつすごいじゃないかと思われる試合をしたい」と、一目で心をつかむつもりだ。

今年はフジテレビ「逃走中」など多くのバラエティー番組に出演。格闘技のPRに努めた。「試合をみたことなくても僕を見たことある人たくさんいると思う。そういう人たちに年末、『那須川天心出てる。すごい』と思ってほしい。それが狙い。ちゃんと爆発させたい。テレビでハンターから逃げている人と思われているかもしれないですが、試合で証明したい。僕は格闘家。戦うのが1番」と語った。

昨年末に注目を集めた異色カード、フロイド・メイウェザーとの特別ボクシングマッチとは違い、今回はキックの実力者同士の玄人好みの戦い。その中でも、見ている人を喜ばせたいという気持ちは変わらない。「KOが必要。慎重に戦おうとも思うんですけど、やっぱり、大みそか。盛り上げる試合をしないといけないかなと思います」。約2カ月半ぶりの試合で、大みそかの話題をかっさらう。

練習を公開した那須川天心

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並木月海が判定勝ち、五輪代表へ「ここからが勝負」

判定勝ちした並木月海(右)(撮影・峯岸佑樹)

<ボクシング:東京五輪アジア・オセアニア予選兼世界予選女子代表決定戦>◇8日◇東京・東洋大総合スポーツセンター◇女子フライ級(48~51キロ級)

女子フライ級で18年世界選手権銅メダルの並木月海(つきみ、21=自衛隊)が、全日本選手権覇者の河野沙捺(渡辺溶接所)に5-0で判定勝ちした。

並木は153センチの小柄な体格で、1回から積極的に攻撃を仕掛けた。踏み込みの速さを生かした持ち味の強打を連発。距離を保ちながら左ストレート、2回以降の接近戦では、右ボディーなどを有効的に使ってポイントを稼いだ。最後まで前への精神を貫いた。勝利したことで、東京五輪代表へ前進した。「うれしい気持ちだけど、五輪枠は(開催国枠ではなく)自分でしっかりとつかみたい。ここからが勝負」と気を引き締めた。

千葉県成田市出身。格闘一家に育ち、幼少期から3人の兄妹が習う極真空手の道場へ通った。5歳から男子に交じり、汗を流した。初出場した関東支部大会決勝の相手が、キックボクシング界の「神童」こと那須川天心だった。結果は完敗。小学生の頃も2度対戦して、負けたという。小3からは、友人に誘われるままキックボクシングも始めた。

中学に入ると、格闘技が嫌になった。「普通の女の子になりたい」。1年間、レールから外れ、陸上部に属しながら「普通の生活」を送った。しかし、格闘技を辞めたら何か物足りない。フィットネス感覚で中2の頃、ジムに入門すると才能が一気に開花した。ボクシングの名門、埼玉・花咲徳栄高時代は、毎日成田発午前4時45分の電車に乗り込み、片道2時間半かけて通学する生活を続けた。「これが当たり前」と自然と根性もつけた。

那須川とは今でも親交があり、試合前にもLINEで「頑張って」と、連絡があったという。

「格闘技界で有名になった天心を小さい頃から知ってる自分としては、憧れというよりは抜かしたい。東京五輪での金メダルは、夢から目標に変わった。しっかり、その最大の目標をかなえたい」

153センチのボクサーの挑戦はここからだ。

その他、フェザー級は入江聖奈(日体大)、ライト級は浜本紗也(日大)が勝利し、2月の東京五輪予選を兼ねるアジア・オセアニア予選と5月の世界予選の代表権を獲得した。

代表決定戦に勝利し、笑みを浮かべる並木月海(撮影・峯岸佑樹)
代表決定戦に勝利した(左から)並木月海、入江聖奈、浜本紗也(撮影・峯岸佑樹)

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