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村田諒太が次戦相手に超一流熱望、アルバレスら照準

一夜明けて会見し、ポーズをとる村田(右)と拳四朗

9カ月ぶりにボクシングWBA世界ミドル級王座に返り咲いた村田諒太(33=帝拳)がビッグネームとの対戦を希望した。

12日にエディオンアリーナ大阪でロブ・ブラント(28=米国)を2回TKOで撃破。リベンジ達成から一夜明けた13日、大阪府内のホテルで会見。年内にも予定される次戦に向け「高いモチベーションを保てる試合」と、ビッグマッチを望んでいることを明かした。

   ◇   ◇   ◇

ブラントへのリベンジと2度目の王座戴冠を果たした村田には、次へのイメージがあった。常に胸に秘めているビッグマッチを意識し「モチベーションを高く保てる試合が必要だと思うので、それを望みたい」と率直な言葉を並べた。

以前から村田の意向を知る米プロモート大手トップランク社のボブ・アラム氏は試合後、WBAスーパー、WBCフランチャイズ、IBF世界ミドル級王者アルバレス(メキシコ)の名を挙げ「いつか試合をさせたい」とマッチメークへの強い意欲を示した。当初、村田の再起戦相手は元3団体統一王者ゴロフキン(カザフスタン)が候補だった。相手都合による交渉断念後、6階級制覇王者パッキャオ(フィリピン)撃破で知られる元WBO世界ウエルター級王者で現WBAミドル級3位ホーン(オーストラリア)が候補になっていた。

試合後、帝拳ジムの本田会長は次戦について「ただの防衛戦はない。ミドル級に超一流が何人かいる。村田はやりたくてしようがない。この試合の評価次第。(超一流に)選んでもらえれば」と期待を寄せた。村田も、トップランク社と帝拳ジムのマッチメークに全幅の信頼を寄せ「プロ入りした時からすべて(帝拳ジムに)マッチメークはお任せしている。決めていただいた試合をやる気持ち」と朗報を待つ姿勢だ。

次戦は年内にも予定される。村田は「今までの17戦で一番良いパフォーマンス。気持ちの面でも、自分のプロキャリアで一番良い試合だった」と充実の時期を迎えていることを強調した。今やミドル級の中心にいるアルバレス、そして、そのライバルとなるゴロフキン。高額報酬を稼ぐ中量級ビッグネームとの対戦を見据えながら、まずは家族とのつかの間のオフを満喫することになる。【藤中栄二】

笑顔で会見した村田

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村田諒太、アルバレスと年内にドリームマッチ実現か

村田はブラントに勝利し笑顔を見せる(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級タイトルマッチ12回戦>◇12日◇エディオンアリーナ大阪

前王者の同級4位村田諒太(33=帝拳)が覚悟の猛ラッシュで王座を奪回した。昨年10月に米ラスベガスで判定負けを喫した王者ロブ・ブラント(28=米国)と再戦し、2回2分34秒、TKO勝ちでリベンジを成し遂げた。序盤から攻勢に出た王者に対し、右の強打と連打で対抗。2回途中のラッシュでダウンを奪うと、再びロープ際に追い込んでの連打でレフェリーストップ勝ち。年内に組まれる見込みのビッグネームとのドリームマッチを待つ。

村田と契約する米大手プロモート会社トップランク社の世界的プロモーター、ボブ・アラム氏(87)はWBAスーパー・WBCフランチャイズ・IBFミドル級王者サウル・アルバレス(28=メキシコ)との夢対決に言及した。会場で「いつかアルバレスと試合させたい。その才能を示した」と語った。

大差判定負けから一変、圧勝した村田の戦いを目の当たりにした。「前回負けた時、恥ずかしい思いを味わったはず。今回は本当の王者らしい試合をした。真剣に立ち向かい、自身のパンチ力をブラントに示した」。ゴロフキンを打ちのめし、ミドル級の主役に君臨するアルバレス。実現すればまさにビッグマッチだ。

帝拳ジムの本田会長も今後に関し「まだ全く何も考えてない」とした上で「ただの防衛戦はないよ。ミドル級には本当の超一流が何人かいるから(村田は)やりたくてしょうがないだろう」とビッグマッチ実現に意欲を示した。時期は年内が有力視される。

WBA世界ミドル級タイトルマッチ 村田諒太ーロブ・ブラント 村田諒太はロブ・ブラントに勝利し、ベルトを巻いて賞金ボードを手にする(撮影・加藤哉)

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村田のアルバレスやゴロフキン戦現実的に/大橋秀行

2回、ロブ・ブラントをコーナーに追い詰め右ストレートを見舞う村田諒太(撮影・上田博志)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級タイトルマッチ12回戦>◇12日◇エディオンアリーナ大阪

同級4位村田諒太(33=帝拳)が王座に返り咲いた。昨年10月、米ラスベガスで負けた王者ロブ・ブラント(28=米国)との再戦で2回TKO勝ちした。

◇  ◇  ◇

感動した。すごいものを見せてもらった。やっぱり村田は持っている。ミドル級で大差負けからの再戦に大方はブラント有利の予想。それに勝つだけでなく、2回で倒しきった。歴史に残る試合だ。

最初のゴングでブラントは走って出てきた。初防衛もして、より強くなり、自信も持って攻めてきた。これに対して、村田は腹をくくって前に出た。心意気、ハートが違った。

パンチをもらっても前に出た。前戦では、パンチをもらうと前に出られず後手に回った。しかし、この日は負けずに迎え撃ち、前に出てプレッシャーをかけた。打たれても距離をつぶし、追い足もあり、ボディーもよく、重戦車のよう。1回で勝てると思った。

この勝利でボクシング界は“半端ない”盛り上がりとなるはず。村田もまだまだいける。アルバレスやゴロフキン戦も、夢でなく現実的になった。

以前は世界戦といえば悲壮感があった。井上尚弥と村田の2人はそんなそぶりもなく、リングで集中して結果を出す。他競技で活躍する選手もそう。これからの日本を支え、変えていく存在といえる。ボクシングの魅力、すごみを存分に見せてくれ、お礼を言いたい。(元WBA、元WBC世界ミニマム級王者・大橋秀行)

村田諒太はロブ・ブラントに勝利し笑顔で会見する(撮影・加藤哉)

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村田の再起戦相手はゴロフキンだった/運命の再戦1

予備検診を終え、記念撮影に応じる村田(撮影・河野匠)

2度目のブラントVS村田戦が2日後に迫った。昨年10月、米ラスベガスでの第1戦から約9カ月が経過。

今度はボクシングWBA世界ミドル級4位村田諒太(33=帝拳)がホームの日本で挑戦する注目カードを「運命の再戦」と題し、3回にわたって連載する。

   ◇   ◇   ◇

昨年12月に現役続行を表明した村田の再起戦の相手は当初、元3団体統一王者ゴロフキン(カザフスタン)だった。現3団体統一王者アルバレス(メキシコ)との2度目対決で惜敗していたが、以前から村田が対戦を希望していたミドル級のビッグネームだった。

しかし交渉途中でゴロフキン陣営からロールス(カナダ)との再起戦を選択したとの連絡が入って断念。米メディアにはパッキャオ(フィリピン)撃破で知られる元WBO世界ウエルター級王者ホーン(オーストラリア)との対戦も報じられたが、米プロモート大手トップランク社からブラント戦を勧められたという。

ブラントは村田戦勝利後の今年2月、当時の8位バイサングロフ(ロシア)を11回TKO撃破。一気にファイトマネーが高騰したものの、帝拳ジムの本田会長は「トップランクの援助があったから」と明かす。これで感情移入しやすいリベンジマッチが組まれた。試合決定までの経緯も、ブラントとの再戦は運命的だったと言える。【藤中栄二】

予備検診を終え、会見で笑顔を見せる村田(右)と帝拳プロモーション浜田代表(撮影・河野匠)

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ゴロフキン再起戦KO勝ち「新しいベビーの気分だ」

勝利し、ファンの声援に応えるゴロフキン(AP)

<プロボクシング:164ポンド(約74・3キロ)契約体重12回戦>◇8日(日本時間9日)◇米ニューヨーク・マディソンスクエアガーデン

元3団体統一ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(37=カザフスタン)が4回KO勝ちで再起戦を飾った。

19戦無敗のIBF世界同級8位スティーブ・ロールズ(35=カナダ)と対戦。4回に連打でロープに追い込むと、左フックでキャンバスに沈めた。同回2分9秒、KO勝ちを収めたゴロフキンは昨年9月、現3団体統一王者サウル・アルバレス(28=メキシコ)との再戦で判定負けして以来、約9カ月ぶりのリングだった。これで通算戦績を39勝(35KO)1敗1分けとした。

勝利者インタビューを受けたゴロフキンは「素晴らし気分だ。新しいベビーの気分だ。KOもニューヨークも大好きだ」と笑顔。スポーツ動画ネット配信のDAZNと3年6試合の契約を結んだ後の初試合で圧勝劇を演じ、安堵(あんど)の表情を浮かべた。既に米メディアには今年9月、同じくDAZNと契約するアルバレスとの3度目対決の可能性があると報じられている。「誰もが知っている。ファンは私が次に戦うことを望む選手を知っているさ」と前置きしたゴロフキンは「9月の準備ができている。カネロ(アルバレスの愛称)の準備だ。次の戦いは私たちにとってすごいことになるだろう」と、声を弾ませながらアルバレスとの再々戦を希望していた。

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元3団体統一王者ゴロフキン、契約体重で再起戦

ボクシングの元3団体統一ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(37=カザフスタン)が8日(日本時間9日)、再起戦に臨む。昨年9月、現3団体統一王者サウル・アルバレス(28=メキシコ)との再戦で敗れて以来、約9カ月ぶりのリングは通常のミドル級よりも4ポンド(約1・8キロ)重い164ポンド(約74・3キロ)契約体重12回戦で臨む。

7日(同8日)には、拳を交える19戦無敗のIBF世界同級8位スティーブ・ロールス(35=カナダ)とともに試合会場となる米ニューヨーク市のマディソンスクエアガーデンで前日計量に臨み、163・8ポンド(約74・2キロ)でパスしたロールスに対し、163ポンド(約73・9キロ)でクリアした。

階級変更を視野に入れた契約体重とも思われるが、ゴロフキンは「今でも160ポンド(ミドル級)の選手だと考えている。気分も160ポンドの時と同じ。試合当日も増えても170ポンド未満だろう」とミドル級で勝負する構えだ。スポーツ動画ネット配信のDAZNと3年6試合の契約を結んだ後の初試合。既に米メディアには今年9月、同じくDAZNと契約するアルバレスとの3度目対決の可能性があると報じられる。

ゴロフキンは「毎晩、このファイトを夢見ているとは言えないが、9月に95%は起こるだろうと思う」とアルバレスとの3度目対決の可能性の高さを口にした。さらに「(3度目は)ボクシングではなく、ビジネスとして戦うことを考えている。前(引き分けと判定負け)の2試合は勝ったと思った。誰かに何かを証明する必要はない。証明に必要なものはすべて証明してきた。これはただのビジネス」とクールだった。

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元3団体王者ゴロフキン、アルバレスと年内対戦か

3団体統一王者となったアルバレス(AP)

<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、IBF世界ミドル級王座統一12回戦>◇4日(日本時間5日)◇米ネバダ州ラスベガス・T-モバイル・アリーナ

WBAスーパー、WBC世界ミドル級王者サウル・アルバレス(28=メキシコ)が、3団体統一王者となった。IBF世界同級王者ダニエル・ジェイコブス(32=米国)との王座統一戦に臨み、3-0(115-113、115-113、116-112)の判定勝ちを収めた。昨年9月にアルバレスに王座を明け渡した元3団体統一同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(37=カザフスタン)は、サングラスをかけて試合視察した。

試合後、自らのツイッターを更新したゴロフキンは「今日は何の感情も、特別な気持ちわいてこなかった。良いスパーリング試合だった。退屈だ。ファンにもっと何かを与えるべきだった」と辛口な言葉をつづった。アルバレスと同じDAZNと契約を結び、6月8日にはニューヨーク市のマディソンスクエアガーデンで19勝無敗のIBF世界同級9位スティーブ・ロールス(35=カナダ)との再起戦に臨むことが決定済み。年内にアルバレスとの3度目の対戦もうわさされている。

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ゴロフキンが19勝無敗ロールスと6・8に再起戦

ボクシングの元3団体統一ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(37=カザフスタン)が6月8日、米ニューヨーク市のマディソンスクエアガーデン(MSG)で再起戦に臨むことが16日(日本時間17日)、発表された。

18年9月にサウル・アルバレス(メキシコ)との再戦でプロ初黒星を喫して以来の試合で、対戦相手は19勝無敗のIBF世界同級9位スティーブ・ロールス(35=カナダ)に決まった。

スポーツ動画ネット配信のDAZNと3年6試合の契約を結んだ後の初試合となるゴロフキン。17年3月以来となるMSGのリングに向け「MSGのリングに再び戻ることができて非常に興奮している」とコメントした。

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ゴロフキンがDAZNと契約、カネロとの再戦前向き

ボクシングの元3団体ミドル級統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(36=カザフスタン)がDAZNと3年6試合契約を結んだことが11日(日本時間12日)、発表された。契約金などは不明。

米カルフォリニア州ロサンゼルスで開かれた記者会見には、ゴロフキン、担当トレーナーのアベル・サンチェス氏、DAZNのジョン・スキッパー会長らが出席。昨年9月に現WBAスーパー、WBC統一同級王者サウル・アルバレス(メキシコ)とのリマッチで初黒星を喫して以来となる再起戦は6月を予定しているという。

「今週、チームで話し合い、誰と戦うかを決めたい」と明かしたゴロフキンは「DAZNと6試合契約を結べて気分がいい。最高のパートナーを得ました」と満足そうな笑みを浮かべた。既に18年10月、アルバレスがDAZNと5年11試合で3億6500万ドル(約402億円)の大型契約を結んでいる。ゴロフキンは「私はもっとも重要な戦いをするためにDAZNにやってきた」とも話すなど、アルバレスとの3回目の対戦にも前向きな姿勢だった。

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カネロはジェイコブスと対戦 ミドル級3冠統一戦

ボクシングの世界ミドル級3冠統一戦が決まった。WBAスーパー&WBC王者のカネロことサウル・アルバレス(28=メキシコ)と、IBF王者ダニエル・ジェイコブス(31=米国)が、5月4日に米ラスベガスで対戦する。カネロをプロモートするゴールデンボーイ・プロモーションズが17日に発表した。

カネロは昨年9月にゲンナジー・ゴロフキン(36=カザフスタン)との再戦に2-0で判定勝ち。ミドル級2冠王者となると、12月にはWBAスーパーミドル級王者ロッキー・フィールディング(31=英国)に3回TKO勝ちで3階級制覇していた。「次の試合がシンコ・デ・マヨ(メキシコ戦勝記念日)の週になってうれしい。統一戦は重要だが、勝利を収めることは疑いない」とコメントした。

ジェイコブスは11年に脊髄のがんと診断されたが克服し、14年にWBA王座を獲得した。ゴロフキンに惜敗して陥落も、昨年10月にゴロフキンが剥奪されたIBF王座を判定勝ちで獲得した。「待ちに待ったチャンスでカネロに勝てると信じている。自分がミドル級のベストと証明する」と自信を見せた。

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王者アルバレス、ゴロフキンとの3度目対決否定せず

フィールディング(左)を攻めるアルバレス(AP)

<プロボクシング:WBA世界スーパーミドル級タイトルマッチ12回戦>◇15日(日本時間16日)◇米ニューヨーク・マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)

WBAスーパー、WBC世界ミドル級王者サウル・アルバレス(28=メキシコ)が3階級制覇を成し遂げた。2団体のミドル級王座を保持したまま、1階級上となるWBA世界スーパーミドル級正規王者ロッキー・フィールディング(31=英国)に挑戦し、3回2分38秒、TKO勝利を収めた。

身長で12センチも高い王者に対し、挑戦者のアルバレスは初回、2回と強烈な左ボディーブローでダウンを奪取。3回にはコーナーに追い詰め、右ストレートで王者の左ひざをキャンバスにつかせた。何とか立ち上がったフィールディングには、容赦ない左アッパーからの左ボディーをねじ込んで4度目のダウンを奪い、レフェリーストップ勝ちとなった。

「ボディー狙いが有効なことは分かっていた」と胸を張ったアルバレスは「ボディーにパンチを入れた時には効果的だと感じた」と手応え十分なKO劇だった。今年9月、39戦無敗の2団体統一王者だったゲンナジー・ゴロフキン(37=カザフスタン)を判定で下し、トップスターの地位を確固たるものにした。今回の世界戦を中継した動画配信サービスDAZNとは、11試合で3億6500万ドル(約401億5000万円)という大型契約。しかも初めてボクシングの殿堂となるMSG進出だったこともあり「ここで王座を獲得できて幸せだ。ここで試合する経験はグレートなものだし、誇りに思う」と口にした。

アルバレスと契約する米プロモート大手ゴールデンボーイプロモーションのオスカー・デラホーヤ氏は「ミドル級かスーパーミドル級で、来年5月4日、(米ラスベガス)T-モバイルアリーナで次戦を組んでいる」と明かした。ゴロフキンとの3度目の対決もうわさされ、アルバレスも「もし人々が望むのなら」と否定しなかった。次戦には大きな注目が集まる。

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WBOはアンドラーデ…次々変わるミドル王者顔触れ

WBOミドル級王者となったアンドラーデ(AP)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級タイトルマッチ12回戦>◇20日(日本時間21日)◇ラスベガス・パークシアター

WBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が完敗で王座から陥落した。2度目の防衛戦で同級3位ロブ・ブラント(28=米国)に0-3(110-118、109-119×2)の判定負けを喫した。

村田-ブラント戦と同じ20日、米ボストンでWBOミドル級王座決定戦も行われ、1位アンドラーデ(米国)が2位カウトンドグワ(ナミビア)を下して新王者になった。薬物違反でサンダース(英国)が返上した王座だった。

9月にはアルバレス(メキシコ)がWBAスーパー、WBO同級王者ゴロフキン(カザフスタン)を下したばかり。そのゴロフキンが剥奪されたIBF同級王座は今月27日、1位デレイビャンチェンコ(ウクライナ)-3位ジェイコブス(米国)で争われるなど、ミドル級王者の顔ぶれが変わりつつある。

12回を戦い終え、ガッツポーズをする挑戦者ブラント(右)を前にぼう然と立ちつくす村田(撮影・菅敏)

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村田諒太、再戦意向示す声に「すぐに答え出ない」

10回、挑戦者ブラントの右ストレートを顔面に受ける村田(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級タイトルマッチ12回戦>◇20日(日本時間21日)◇ラスベガス・パークシアター

聖地に散った。WBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が完敗で王座から陥落した。2度目の防衛戦で同級3位ロブ・ブラント(28=米国)に0-3(110-118、109-119×2)の判定負けを喫した。徹底研究を受け、速さに対応できず、劣勢が続いた。最も選手層が厚いミドル級に生まれた日本人王者。ロンドンオリンピック金メダル、そして世界王者と未踏の地を歩み続け、ついに到達したラスベガスのメインで、厳しい現実が待っていた。

「そんなせかさなくても。せっかくみんな来てくれているので」。試合後の控室、目の周囲を紫に腫らして取材に応じた村田が、心配する周囲を優しく制した。自ら時間延長を提案。「完全に負けたなと。実力不足だった。完敗ですね」。真っすぐに痛恨の敗戦に向き合った。そこにも強さは見たが、分岐点の一戦で逃したチャンスは大きく、現実は残酷だった。

採点を聞いた。バンテージを外した拳で拍手した。ブラントをたたえた。12回終了のゴングとともに、負けたのは分かった。「右(ストレート)も読まれていた。研究されていた」。強打の右を左右の動きでそらされ、逆に打ち終わりにジャブをもらった。想像以上の速さに手を焼き、強固なガードで前に出ても、追い込めない。5回には右でぐらつかせる場面もあったが、「倒せるチャンスを倒しきれなかったのが全て」と追い込めなかった。

「ボクシングの幅の狭さを感じた」。右ストレートから左ボディーの連打が武器。類いまれなガード技術を軸に、前に圧力をかけて追い込む。それが村田の「幅」だった。フットワークが機敏なブラント対策に、手数を求めた時期もあった。至近距離の強打、アッパーなども織り交ぜた。ただ、最終的には従来のスタイルに戻した。不器用さを自認し、直前も「なんでこんな当たり前のことができないんだろう」と自嘲することもあった。その謙虚さと客観的視座こそ強さの源だが、敗因は「幅」だった。

これまで村田の右の強打に打ち返してくる相手はいなかった。一本気なスタイルで壁を打ち抜いてきたが、今回は通用しなかった。ブラントは米国でも無名に近い選手だが、それこそが層の厚さの証左。その階級で王者となり、ラスベガスのメインまで到着した。その偉業自体は色あせない。

試合後には契約する米大手プロモーターのボブ・アラム氏が来春に日本での再戦を行いたい意向を示したが、「再戦を要求するような内容ではなかった。(今後については)すぐに答えが出るものじゃないので」と白紙とした。この試合の内容次第だった、東京ドームでの元3団体統一王者ゴロフキンとのビッグマッチも消えた。中学生時代に夢に描いたベガスに立った。その成就の場所で歓喜を得ることはできなかった。【阿部健吾】

判定で挑戦者ブラント(右)に敗れ、ぼう然とする村田(撮影・菅敏)

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タイソン「GOOD LUCK」村田V2戦にエール

ラスベガスで2度目の防衛戦を行う村田に「グッド・ラック!」とサムアップポーズでエールを送るタイソン氏(撮影・菅敏)

【ラスベガス(米ネバダ州)19日(日本時間20日)=阿部健吾】ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が今日20日(同21日)、当地のパークシアターで2度目の防衛戦のゴングを迎える。前日計量では同級3位ロブ・ブラント(28=米国)ともに一発パス。堂々とKO宣言した日本の至宝にエールを送ったのは、元統一世界ヘビー級王者マイク・タイソン氏(52=米国)。同市内で直撃すると「グッドラック!」と勝利を祈った。

「コンニチハ!」「アリガト!」。日本でもいまだに人気と知名度を誇るボクシング界の顔は、笑顔で声を響かせた。ラスベガス市内で行われていたタイソン氏のサイン会を直撃。「MURATA」の名前は知らなかったが、ボクシングの聖地で防衛戦を迎えると聞くと「GOOD LUCK!(成功を祈る)」と親指を立てた。

ベガスのビッグマッチといえば、20世紀最強と言われた同氏が主役だった。キャリア50戦で16試合が同地開催、うち9試合が世界戦。86年11月にバービックに2回TKO勝ちし、WBC王座を獲得。史上最年少(20歳5カ月)で世界ヘビー級王座に就いた。翌87年にはWBA、IBF王座を統一。96年にWBC王座に返り咲き、97年にホリフィールド戦での「耳かみ事件」があったのも、全てベガスだった。自宅も構える。

聖地での心構えには「(選手ごとに違うから)分からないな」とした。村田自身が話すように、世界でも層が厚いミドル級で王者と言えど、本場でのアピールはこれから。この一戦を最高の形で終えてアピールに成功すれば、知らない存在では済まなくなる。

この日、会場のパークシアターで行われた前日計量で村田は、リミットを300グラム下回る72・2キロ。700グラム下回る71・8キロで同じく一発パスしたブラントと向き合うと「倒したいという気持ちが、目の前にして強くなりました」「強いパンチでぶん殴ってやりたい」と語気を強めた。日本での調整では狙いすぎを警戒し、KO宣言を自重してきたが、相手を面前にして気持ちが爆発した。計量に駆けつけた日本のファンにも「多くの方にきてもらえて感謝しています。絶対に倒しますので、楽しみにしていて下さい」と宣言した。

米国でインパクトを残せば、ビッグマッチにつながる。元3団体ミドル級王者ゴロフキンと来年1~3月、東京ドームかラスベガスを候補地に本格交渉に入る。東京ドームとなれば、タイソン氏がダグラスに衝撃の10回KO負けを喫した90年2月の興行以来。間違いなく国内最大規模のイベントとなる。

「白米があれば大丈夫。気の向くままに食べます」。減量を終え、日本人の血が騒ぐという。海を渡ってきた王者が、タイソン氏にも届く衝撃の結末をもたらす。

2度目の防衛戦を前に、挑戦者ブラント(右)をにらみ付ける村田(撮影・菅敏)

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村田諒太、ラスベガスか東京ドームでゴロフキン戦へ

公式記者会見の写真撮影で悠然と立つ村田(左)。右はブラント、中央はアラム氏

【ラスベガス(米ネバダ州)18日(日本時間19日)=阿部健吾】KO勝利でビッグマッチの道を開く。ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が、米ラスベガスで2度目の防衛戦の公式会見に出席。同級3位ロブ・ブラント(米国)と並び立った。

同席した米大手プロモーター、トップランク社のボブ・アラム氏(86)は、文句なくV2を成せば元3団体統一同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)と本格的な交渉に入ると明言。来年春までに、ラスベガスか東京ドームで開催の可能性が高まった。

2日後、決戦の舞台となるパークシアター。ロビーに設けられた壇上で村田を横に置き、中央のアラム氏が最大限の賛辞を送った。「ボクサー以外を含めても、日本で最も有名なアスリート。信じられないくらい人気がある。米国でいうムハマド・アリのような存在だ」。村田は少し照れた様子でベルトを抱えていたが、次の言葉も刺激的だった。「(ゴロフキンのプロモーターを務める)トム・ロフラー、帝拳ジムとも話をする。(試合は)早くて来年の1月から3月くらいになる」と予告した。

日本人には未踏、ミドル級でのラスベガスでの防衛戦。それだけで偉業を既に遂げているが、さらに先がある。ゴロフキンは9月の王座戦でアルバレスに僅差で敗れ、WBAスーパー、WBC王座を手放したが、評価は下がっていない。ビッグマッチを希望する村田にとっても、魅力的なプランになる。場所はラスベガスか、東京ドームの二択となるという。

会見の席上、村田は「この試合に集中してこの試合の結果で全てが変わる。先のことはまったく考えてないですね」と言った。当然、皮算用はしない。ただ、「指名挑戦者に勝てば、何かを言う権利もでる」とも話す。聖地再びでビッグマッチか、マイク・タイソン以来の東京ドームでの大規模興行か。道は続く。アラム氏も「米国で試合をすることでスーパースターになろうとしている」と本場での出世に太鼓判を押す。

会見後、珍しく公開した計量前日の最後の練習では発汗多く、減量の順調さを物語った。「後は裸で寝て風邪をひかないようにするだけですね」。汗の水たまりの上、「日本のアリ」の最後の仕上げは本家ばりの得意のジョークだった。

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村田は「日本のムハマド・アリ」勝ってゴロフキン戦

公式記者会見でベルトを携える村田(左)。右は対戦相手のブラント(撮影・阿部健吾)

【ラスベガス(米ネバダ州)18日(日本時間19日)=阿部健吾】KO勝利でビッグマッチの道を開く。ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が、米ラスベガスで2度目の防衛戦の公式会見に出席。同級3位ロブ・ブラント(米国)と並び立った。同席した米大手プロモーター、トップランク社のボブ・アラム氏(86)は、文句なくV2を成せば元3団体統一同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)と本格的な交渉に入ると明言。来年春までに、ラスベガスか東京ドームで開催の可能性が高まった。

2日後、決戦の舞台となるパークシアター。ロビーに設けられた壇上で村田を横に置き、中央のアラム氏が最大限の賛辞を贈った。「ボクサー以外を含めても、日本で最も有名なアスリート。信じられないくらい人気がある。米国でいうムハマド・アリのような存在だ」。村田は少し照れた様子でベルトを抱えていたが、次の言葉も刺激的だった。「(ゴロフキンのプロモーターを務める)トム・ロフラー、帝拳ジムとも話をする。(試合は)早くて来年の1月から3月くらいになる」と予告した。

日本人には未踏、ミドル級でのラスベガスでの防衛戦。それだけで偉業を既に遂げているが、さらに先がある。ゴロフキンは9月の王座戦でアルバレスに僅差で敗れ、WBAスーパー、WBC王座を手放したが、評価は下がっていない。ビッグマッチを希望する村田にとっても、魅力的なプランになる。場所はラスベガスか、東京ドームの二択となるという。

会見の席上、村田は「この試合に集中してこの試合の結果で全てが変わる。先のことはまったく考えてないですね」と言った。当然、皮算用はしない。ただ、「指名挑戦者に勝てば、何かを言う権利もでる」とも話す。聖地再びでビッグマッチか、マイク・タイソン以来の東京ドームでの大規模興行か。道は続く。アラム氏も「米国で試合をすることでスーパースターになろうとしている」と本場での出世に太鼓判を押す。

会見後、珍しく公開した計量前日の最後の練習では発汗が多く、減量の順調さを物語った。「後は裸で寝て風邪をひかないようにするだけですね」。汗の水たまりの上、「日本のアリ」の最後の仕上げは本家ばりの得意のジョークだった。

最後の練習でミット打ちを披露した村田(右)

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村田諒太、分岐点となる聖地マッチ/V2戦見どころ

公式記者会見でベルトを携える村田。右は対戦相手のブラント

ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が、分岐点となる聖地での世界戦を迎える。10月20日(日本時間21日)に同級3位ロブ・ブラント(27=米国)とボクシングのメッカである米ラスベガスのパークシアターで迎えるV2戦は、今後のビッグマッチにつなげるために明確な結果が求められる。13日に現地入り後、「非常に光栄なこと。良い試合をみなさんに見せたい。(ブラントは)良い選手だと思ってます。指名挑戦者ですし。その選手に勝つことに意味がある」と述べた。必要なのは判定勝ちではない。倒して勝つことが「意味」を持つ。

ブラントは17歳でボクシングを始め、アマチュアで全米王者となっている。ミドル級戦線では新鋭ながら、ハンドスピードの速さと手数の多さでKO勝利を重ねてきた。今回は初の世界戦に合わせて、拠点のテキサス州から2カ月前にラスベガスに入った。4カ月前からは元WBAライトヘビー級王者で世界王者も育ててきたエディ・ムスタファ氏(66)に師事し、向上を目指してきた。17日の練習公開では「判定までいって勝ちたい」とフルラウンドの作戦を口にしており、その必勝プランは明確だと言えそうだ。

村田は従来通り、ガードを固めて前進、プレッシャーをかけ続けてKOを狙うことになる。足を使ってジャブを当ててくるだろう相手に対し、勝負どころを見極めて倒しにいく。「非常にいいトレーニングを積めている。練習したことを出して、その結果が良いものになると信じている。自信を持ってリングに上がるだけです」と決意を述べる。

本場でのアピールに成功すれば、その先に明確なビッグマッチが待つ。契約する米大手プロモーターのトップランク社のボブ・アラム氏は「来年の1月から3月までにゴロフキンと試合をしたい」と青写真を描く。9月に王座陥落したが、いまだに評価は高い元3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)を標的に、ラスベガスか東京ドームでの一大イベントを視野に入れる。

ラスベガスで防衛に成功した日本人王者は過去2人(西岡利晃、亀田和毅)しかいない。村田は日本人としては初のミドル級での防衛を4月に成功させ、すでに前人未到の領域を歩んでいるが、また新たな金字塔に挑むことになる。しかも、求められるのは内容。選手層の厚さ随一のミドル級、しかも指名挑戦者相手という高いハードルをクリアすれば、また一段階上のステージでの戦いに進むことになる。

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村田諒太が会見「自信を持ってリングに上がるだけ」

公式記者会見でベルトを携える村田。右は対戦相手のブラント

ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が17日(日本時間18日)、2度目の防衛戦の開催地となる米ラスベガスのパーク・シアターで公式記者会見に出席した。

ベルトを腰に当てて椅子に座った村田は、引き締まった表情を崩さない。「非常にいいトレーニングを詰めている。練習したことを出して、その結果が良いものになると信じている。自信を持ってリングに上がるだけです」と落ち着いた口調。元3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキンや、対抗王者サウル・アルバレスとの今後について問われると、「この試合に集中してこの試合の結果で全てが変わる。先のことはまったく考えてないですね」と述べた。

同席した米大手プロモーターのトップランク社のボブ・アラム氏は、今後について「土曜日の試合が終われば、ゴロフキンと来年の早い時期にできるように交渉を始めたい」と明言した。

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WBSS井上の衝撃「惑星で一番」プロモーター驚き

1回KO勝ちした井上に、騒然としながら拍手するファン(撮影・浅見桂子)

<ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS):WBAバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇7日◇横浜アリーナ◇1回戦

王者井上尚弥(25=大橋)が2試合連続の1回KO勝利で初防衛とワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)トーナメント1回戦突破を決めた。挑戦者となる元WBAスーパー王者で同級4位のフアンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)に軽い左ジャブから強烈な右ストレートを顔面に打ち込んでキャンバスに沈めた。わずか1分10秒でのKO勝ちで日本人の世界戦最速タイムを更新。世界戦連続KO記録(7戦連続)、世界戦通算KO記録(11試合)という2つの日本新記録も樹立した。

衝撃的な勝利に、WBSSプロモーターのザワーランド氏も驚きを隠しきれなかった。会見では「井上はニックネーム通りのモンスターだ。彼のパンチは爆弾で、着弾して大きな波が起きた。素晴らしいパフォーマンスだった」と絶賛。ミドル級のスター、ゴロフキンやアルバレスらの名を挙げ「たくさんのハードパンチャーがいるが、この惑星で一番のハードパンチャーだ」と話した。

◆ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ 米プロモート大手で要職に就いていたリチャード・シェイファー氏、カレ・ザワーランド氏の米独プロモーターがタッグを組んで企画された階級最強を決める大会。各階級に世界4団体の王者が君臨しているため、高額賞金を設定して出場を求め「真の最強」をトーナメント形式で決定する。優勝者には「ムハマド・アリ」トロフィーが授与される。シーズン1として昨秋から約1年かけてクルーザー級とスーパーミドル級を開催し、賞金総額50億円以上とされた。今秋からはシーズン2としてバンタム級、スーパーライト級、クルーザー級の3階級が実施される。

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村田諒太V2戦に手応え vsゴロフキン戦にも含み

スパーリングで右ストレートを打ち込む村田(右)

ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が24日、可能性が残る元3団体統一同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)戦について、「ファンがどのカードを見たいかだと思う」と述べた。15日の2団体統一世界同級タイトル戦で、アルバレス(メキシコ)に0-2の判定負けで初黒星を喫したが、村田陣営と日本での興行の交渉が進んでいた。王座陥落で消滅かと思われたが、所属ジムの本田会長が相手の意向次第であると明言していた。

この日は同級2位ブラント(米国)とのV2戦(10月20日、米ラスベガス)へ、最長9回のスパーリングを敢行。「疲れがある中で動けた」と手応えを得た。

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