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スターダムひめか、16歳羽南に完勝し2回戦進出 欠場の飯田にメッセージ

スターダム後楽園大会 シンデレラトーナメント1回戦に勝利し、疲れた表情でインタビューに応じるひめか(撮影・松熊洋介)

<スターダム後楽園大会>◇10日◇後楽園ホール

20選手による「シンデレラトーナメント」が開幕し、1回戦10試合が行われた。開幕試合ではひめか(23)が羽南(16)に完勝し、2回戦に進出した。

対戦相手の飯田がケガのため、急きょ欠場した。「ユニットは違うけど尊敬する選手。ベルトも持っているし、強敵。復帰したらシングルで戦いたい」と飯田にはメッセージを送った。

16歳の羽南に負けるわけにはいかなかった。172センチ、68キロのひめかは「体が大きい分スキを突かれやすいので注意した」と小さな相手に対策もバッチリ。開始から重量感のある蹴りやショルダータックルで痛めつけた。途中「ゴリちゃん(飯田の愛称)待ってるよ」と飯田の得意技である連続逆水平チョップを披露。最後はJPコースターでトドメを刺した。

4日の横浜大会では同ユニット、ドンナ・デル・モンド(DDM)のジュリア・朱里組にゴッデス・オブ・スターダムのベルトを奪われた。仲間割れの心配もあったが「特に仲が悪くなるとかはない。試合が終わればノーコンテストです」と笑顔を見せた。昨年のシンデレラトーナメントではジュリアが優勝し、プロレス大賞を受賞。一気にスターダムの顔となった。ひめか自身も初参戦となる今大会で結果を残し、シングルでのレベルアップを図る。

優勝者にはシンデレラドレスがプレゼントされる。これまでパーティーや結婚式に出たことはほとんどなく「ドレスは持っていないので、優勝して着てみたい」と話す。7日の記者会見では珍しく明るい、かわいらしい衣装で登場。リング上では黒い衣装を身にまとい、険しい表情を見せるが「シンデレラということで柔らかめの服を着た。実は普段もこんな感じです」と目を細めた。愛称はジャンボプリンセス。「大きめのドレスを会社に用意してもらいます」。女王の座を勝ち取り、ドレスを手に入れる。

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中野たむ組3度目の防衛 2冠王者でなつぽい戦へ

スターダム後楽園大会 アーティスト・オブ・スターダム選手権で3度目の防衛に成功した、左からウナギ・サヤカ、中野たむ、白川未奈(撮影・松熊洋介)

<スターダム後楽園大会>◇26日◇後楽園ホール

アーティスト・オブ・スターダム選手権は王者・中野たむ、白川未奈、ウナギ・サヤカ組が、上谷、渡辺、AZM組を破り、3度目の防衛に成功した。

中野は自分が立ち上げたユニット「COSMIC ANGELS」のリーダーとして、2人の前で3カウントを奪われるわけにはいかなかった。終盤、若い相手の速い連係技に苦しみ、集中攻撃を浴びた。それでも苦労してやっとつかんだ3人のベルトを簡単に渡すわけにはいかなかった。相手の攻撃をかわし、タイガー・スープレックス・ホールドを2度目で成功させ、渡辺をリングに沈めた。中野は「ギリギリのところで防衛できた」と胸をなで下ろした。

4月4日の横浜武道館大会では、なつぽいとワンダー・オブ・スターダム(WOS)の初防衛戦を行う。試合後、リング上に呼び出し「死に物狂いで地獄の底を、はいつくばってやっとやっとつかんだベルト。まだ渡すわけにはいかない」とにらみ付けた。以前は仲の良かった2人。24日の調印式では、なつぽい自ら2人の笑顔の写真を持ち込み、ビリビリに破くなど一触即発。さらに「いつも自己中心的で欲しいものを無理やり手に入れてきた」と挑発された。中野も、かわいさで売っている、なつぽいの振る舞いがずっと気にくわなかった。「いつもいい子ぶっている。どろどろに汚い精神を隠してる」と応戦。対戦が決まってから、両者の激しい口論が続いてきたが、あとはリングの上でぶつかり合い、決着をつけるだけだ。

昨年ユニットを結成し、同12月に岩谷らのSTARSから独立。今年3月3日の日本武道館大会では、メインでジュリアと髪切りマッチに挑み、WOSのベルトを獲得した。ウナギは22選手によるオールスターランブルを制し、白川も同試合で最後まで優勝争いに絡むなど、2人の活躍も目立った。

次の対戦について聞かれた中野は「全ユニットから防衛してみんなが欲しくなるベルトにしたい」と防衛回数を増やし、価値を上げていくつもりだ。昨年12月の初戴冠から白川、ウナギも発言が力強くなってきた。3人だけではあるが、強い絆で結ばれた「COSMIC ANGELS」が、勝利を重ね、最強ユニットを完成させる。

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髪守った中野たむベルトも守った、絶好調3人で連係

アーティスト・オブ・スターダムの初防衛に成功した、左から白川未奈、中野たむ、ウナギ・サヤカ(撮影・松熊洋介)

<スターダム:後楽園大会>◇7日◇東京・後楽園ホール

ワンダー・オブ・スターダム王者の中野たむが、所持していたもう1つのベルト、アーティスト・オブ・スターダムの初防衛に成功した。自身が立ち上げたユニット、COSMIC ANGELSの白川、ウナギと組み、岩谷、キッド、飯田組の挑戦を退けた。

3月3日の日本武道館大会では、中野がジュリアと髪切りマッチに挑み、初戴冠。さらにここ1カ月、7番勝負で力を付けたウナギが、22人で争ったオールスターランブルで優勝。同試合でケガから復帰した白川も、ウナギと一緒に最後まで残るなど、絶好調の3人が、しっかりとベルトを守った。中野は「これからどんどん防衛していく」と力強く宣言した。

王者の強さが試合にも出た。2本のベルトを引っ提げ、いつも以上に落ち着いた振る舞いで入場。相手のリーダー岩谷と1対1での撃ち合いを演じ、20回以上の強烈なエルボーを受けても倒れず、劣勢を跳ね返した。3人の連係技も決まり、最後はキッドに鮮やかなタイガー・スープレックス・ホールドで3カウントを奪った。

次期挑戦者は、この日行われた試合で勝利した上谷、渡辺、AZM組。「強敵だけど力を合わせて防衛したい」と語った。さらに白川、ウナギがゴッテス・オブ・スターダムのベルトに挑戦することも表明。頼もしい後輩たちに「2人が取れば、全員が2つずつベルトを持つことになるので頑張って欲しい」とエールを送った。「COSMIC ANGELS旋風を巻き起こす」。たくましくなったアイドルレスラーは、力強い言葉を残して、悠々と会場を去った。【松熊洋介】

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ジュリア「ハゲ跡見つかった」髪切った姿でリングへ

髪を切った姿でリングに上がり、ゴキゲンです☆(右)に勝利したジュリア(中央)(撮影・松熊洋介)

<スターダム:後楽園大会>◇7日◇東京・後楽園ホール

3月3日の日本武道館大会でワンダー・オブ・スターダム選手権&髪切りマッチに敗れたジュリア(27)が、髪を切った姿でリングに上がった。

「デビュー戦の時のように緊張した」と帽子にサングラスでゆっくりと登場。これまでは黒の鮮やかな衣装を身にまとっていたが「あまりにもイメージが違う」と私服のミリタリーパンツを着用。リング上で帽子を取ると大きな拍手が沸き起こった。

再スタートの思いを込めて第1試合を直訴。髪を切ったからといっても、プロレスに関しては「今までのジュリアと変わらない」。対戦したゴキゲンです☆にはヘッドロックをされた際に「(髪が)ないでーす」と罵倒されたが、わずか3分であっさり勝利。集まったファンに向け「いろんなものがなくなったけど、これから再起していくところを見ていてください」とメッセージを送った。

細身ながら、クールで力強いイメージのジュリアでも「すごく恥ずかしいし、悔しい。ハゲ跡も見つかったし、惨めだった」と悲しい胸の内を吐露。それでも周りの選手からは「似合っているし、かっこいい」との声もあった。ジュリア自身も朝控室に入った時は「男の人が入ってきたと思って驚かれた」と話すなど、前向きな一面も。さらに「お風呂から上がって髪を乾かすのにドライヤーが要らないので楽」と笑顔を見せた。

「またメインに立ってベルトを巻いた姿を見せたい」。力強く王者奪還を誓った。【松熊洋介】

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「宇宙一かわいいアイドルレスラー」が長い髪を死守

中野たむ(左)に敗れ髪を切られるジュリア(撮影・滝沢徹郎)

<スターダム:日本武道館大会>◇3日◇東京・日本武道館

「宇宙一かわいいアイドルレスラー」が長い髪を死守した。敗者髪切りマッチとして行われたワンダー・オブ・スターダム選手権は、挑戦者中野たむが、王者ジュリア(27)に勝利し、シングル初タイトルを手にした。

終始ジュリアのペースだった。場外で首を絞められ鉄柵に何度もぶつけられた。テーブルの上に乗せられてパイルドライバーを食らったが、立ち上がった。トワイライトドリームで逆転の3カウント。「やっとジュリアに勝てた。もう十分。これ以上いらない。髪なんて切らなくていい」とジュリアに中止を促したが「髪の毛もベルトも人生もかけて戦ったから」と拒否された。リング上で潔く椅子に座り、美容師から髪を切られるジュリアを号泣しながら見守った。

16年のプロレスデビュー後「1度も髪を切ったことがない」という中野。長い髪をなびかせて戦うのが強いレスラーだというイメージを持ち、シャンプーやトリートメントは1本1万円のものを使用している。だが、今回は髪を切られるリスクよりも、ジュリアと戦いたい気持ちの方が上回った。昨年7月、10月とシングルマッチで連敗。同11月にはユニット「COSMIC ANGELS」を結成し、リーダーとなった中野にとって、どうしても倒しておきたい相手だった。

10周年記念大会の最後に新王者としてリングに立った。試合後は疲れた表情の中、傷だらけの体でバックステージへ。アイドルらしさこそなかったが、念願の白いベルトを腰に巻き、満面の笑みで余韻に浸った。「スターダムの中心になって、今後の人生をばら色にする」。髪はもう少しで理想の長さになるという。その時までベルトを守り続け、理想のアイドルレスラーとなる。【松熊洋介】

中野たむに敗れ髪を切られたジュリア(撮影・滝沢徹郎)
防衛に失敗したジュリア(左)は新チャンピオンの中野たむを称える(撮影・滝沢徹郎)

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ジュリアと中野たむ、スターダム初敗者髪切りマッチ

創立10周年を記念して行われるスターダム日本武道館大会が3日行われる。

メインのワンダー・オブ・スターダムでは、団体として初の敗者髪切りマッチが行われる。王者として迎え撃つジュリア(27)は、自らもリスクがある戦いを挑戦者の中野たむにぶつけた。「負けたら何にもなくなってしまう。わがままチンピラ女に取り返しの付かない憎悪だけが生まれるだけ」。

1月30日の大会で挑戦表明を受け、2月6日に「髪の毛を賭けられるのか」と逆に要求。中野が受諾し、実現となった。昨年スターダムの中心として活躍し、女子プロレス大賞を獲得したが「大事に守ってチビチビやっていくのは嫌い」とさらなる高みを目指し続ける。今年の目標である、自ら結成したユニット「ドンナ・デル・モンド」のベルトの総なめに向け、ここでの陥落は許されない。「21世紀最大のつぶし合いをやる。中野たむを見納めに来てやってください」と王者としてのプライドを見せた。

挑戦者の「宇宙一かわいいアイドルレスラー」中野も「入団後4年間1度も切っていない」。髪を切るリスクにも迷いはなかった。敗れれば丸坊主。「長い髪をなびかせて戦うのが、強い女子プロレスラーだというイメージがあった。もう少しで理想の長さになる」。色気のある大人のレスラーにあこがれを抱く中野。ベルトを奪い、象徴である長い髪を死守する。

昨年11月にユニット「COSMIC ANGELS」を結成し、リーダーとして責任感の出てきた中野にとって、どうしても倒しておきたい相手だった。「アイドルレスラーでなくなるかもしれないが、それでもやりたかった。勝ってスターダムの中心になって、今後のプロレス人生をバラ色にする」と闘志は負けていない。

過去の髪切りマッチでは、85年の長与千種や91年のアジャコング、バイソン木村などレジェンドたちがリング上で丸坊主になる屈辱を味わってきた。18日の記者会見ではジュリア、中野両者ともドレス姿で登場し、ファンを魅了。負けられない戦いに注目が集まる。

今大会は、長与のほか、1期生の愛川ゆず季や、現在他団体で活躍する高橋奈七永、世志琥も参戦。北斗晶も解説を務めるなど豪華な顔触れが日本武道館に勢ぞろいする。3月3日、華やかで激しい女子レスラーたちの戦いがいよいよ幕を開ける。【松熊洋介】

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スターダム中野たむ「楽しみ」初の髪切りマッチ挑戦

ポーズを決める王者ジュリア(左)と中野たむ(撮影・中島郁夫)

白いベルトを奪って長い髪を死守する。創立10周年を記念して行われるスターダム日本武道館大会(3月3日)の対戦カードが18日発表され、メインで団体として初の敗者髪切りマッチに挑む中野たむが意気込みを語った。調印式に登壇した中野は、ワンダー・オブ・スターダム(WOS)王者のジュリアに向かって「負けてリングに散れ」と罵倒した。

「宇宙一かわいいアイドルレスラー」が覚悟を持って挑む。「人の髪を切るのは楽しみ」と語るが、敗れれば丸刈りになる。16年にプロレスラーになって以降、1度も髪を切っていない。「長い髪をなびかせて戦うのが、強い女子プロレスラーだというイメージがあった。もう少しで理想の長さになる」と色気のある大人のレスラーにあこがれを抱く。

今月6日の試合後にジュリアが髪切りマッチを提案。一晩考えたが「どうしても対戦したかったので、考えは変わらなかった」と翌日受諾した。「アイドルにとってきれいな髪はなくてはならないもの」との思いはあるが、ジュリアからの勝利とベルト奪取への意欲が上回った。

昨年のシンデレラトーナメントを優勝したジュリアがWOSへの挑戦権を獲得するも、王者だった星輝の引退により白紙に。その後7月に何度もタッグを組んでいた中野が相手となり、対戦。「星輝の分まで」と挑んだが、ジュリアに王座を奪われた。10月の防衛戦でも敗戦。11月にユニット「COSMIC ANGELS」を結成し、リーダーとして責任感の出てきた中野にとって、ジュリアはどうしても倒しておきたい相手だった。「2回もベルトを奪われて憎しみが膨れ上がってきた。アイドルレスラーでなくなるかもしれないが、それでもやりたかった」と闘志を見せた。

アイドル時代、夢だった武道館に立つことはできなかったが、プロレスラーになって実現させた。「勝ってスターダムの中心になって、今後のプロレス人生をバラ色にする」。理想のレスラーに近づくため、因縁の相手を倒し、丸刈りを回避する。【松熊洋介】

ワンダー・オブ・スターダム選手権試合&敗者髪切りマッチ調印式で会見する中野たむ(撮影・中島郁夫)

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ウナギ・サヤカ撃沈!岩谷蹴りで顔面アザも再起の涙

岩谷麻優対ウナギ・サヤカ 岩谷麻優(奥)を攻めるウナギ・サヤカ(撮影・丹羽敏通)

<スターダム後楽園大会>◇14日◇後楽園ホール

ウナギ・サヤカがスターダムのアイコンこと岩谷麻優の洗礼を浴びた。

自身のキャリアを積む「ウナギ・カブキ7番勝負」の第3戦で対戦。13分の戦いのうち、攻撃時間はわずかで「全く歯が立たなかった」と完敗だった。顔面を踏まれ、絞め技でフラフラになり、最後はドラゴン・スープレックス・ホールドで3カウント。持ち味を出せずに沈んだ。

余裕の勝利となった岩谷からは「ペースを持っていかれることもなかった。これから頑張って成長してほしい」と励まされた。6日ジュリア、7日AZM戦に続いて3連敗。「越えたい壁はとてつもなく高い。でも高い方が楽しいので、いつか絶対に超えたい」と号泣しながらも前を向いた。

アイドル活動をやめ、2年前にデビューし、昨年11月にスターダムに移籍。同12月にはアーティスト・オブ・スターダム王者に輝いた。成長してきた中での7番勝負でここまで実力を出すことが出来ていない。「ボロボロにやられて、プロレスってすごいなあと改めて感じる。すべて受け止めて吸収したい」。

研究には労力を惜しまない。現在アクション女優として活躍する小玉百夏ら3人でルームシェア。コロナ禍で寂しくなって始めたといい「応援にもよく来てくれる。本当に楽しい」と話す。小玉からはトレーニングや体の動きについてのアドバイスを受けることもあり、プロレスにも取り入れている。「受け身の取り方など勉強になる」と映像もしっかりチェックする。

今年に入ってからシングルマッチが組まれるようになり、林下、飯田らチャンピオンとも対戦したがいずれも敗れ、力の差を見せつけられた。“特別授業”は残り4戦。対戦相手は直前まで知らされない。「私しかできないプロレスを残りの試合で見つけたい」。強烈な蹴りで顔に受けた大きなアザを押さえながら、次戦に向けてトレーニングに励む。【松熊洋介】

岩谷麻優対ウナギ・サヤカ 岩谷麻優(左)にレッグドロップを決めるウナギ・サヤカ(撮影・丹羽敏通)
岩谷麻優対ウナギ・サヤカ 岩谷麻優(左)を攻めるウナギ・サヤカ(撮影・丹羽敏通)
岩谷麻優対ウナギ・サヤカ 岩谷麻優(左)にレッグドロップを決めるウナギ・サヤカ(撮影・丹羽敏通)
岩谷麻優対ウナギ・サヤカ 岩谷麻優を攻めるウナギ・サヤカ(撮影・丹羽敏通)

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ひめかが舞華とタッグでスターダム加入後初タイトル

ゴッデス・オブ・スターダム選手権 タイトルを奪取して喜ぶ舞華(左)とひめか(撮影・丹羽敏通)

<スターダム後楽園大会>◇14日◇後楽園ホール

ひめか(23)が舞華とのタッグでゴッデス・オブ・スターダム選手権を制し、団体加入後、初のタイトルを手にした。

「デカいやつの倒し方はデカい私が一番知っている」。172センチのひめかは終盤、意識もうろうの中、170センチのプレストリーのカミゴェをかわし、丸め込んで逆転の3カウント。「とっさに出た判断が当たった。自分の弱点が丸め込みなので、本当に危ない時には出そうと思っていた」と体が自然と反応した。勝利の瞬間、雄たけびを上げながら大きなガッツポーズ。3度目の挑戦でようやく手にした悲願のベルトに涙があふれた。「やっと取れた。ファンからもそろそろ取ってよ、と言われていた」とホッとした表情を見せた。

多くの人に勇気や喜びを届けたベルトとなった。岩手出身のひめか。13日夜に東北地方を中心に発生した地震に心を痛めた。現在家族は住んでいないが、高校時代の友人たちから無事の報告を受け、一安心。「初めてのベルトを届けることができて良かった」と目を細めた。

さらにこの日は「バレンタインスペシャルデー」と題して行われた。コロナ禍でチョコを配ることはできない分、試合前から「(ファンに)この甘いベルトをプレゼントしたい」と発信していた。メインの試合で勝利し、締めのマイクパフォーマンスを任されたが、まさかのスルー。「興奮しすぎて忘れちゃいましたね」とおどけた。

昨年6月の移籍後、周りのプロ意識の高さに驚いた。「責任感を持たないと」とジュリアに付き添ってもらうなどして体重を10キロ以上落とし肉体改造。今年1月には新日本の前座として、東京ドームのリングにも立った。それでもベルトは遠く、後から入ってきた白川・ウナギに先に奪われる屈辱を味わった。

ようやく目標だったベルトに届いたが、3月の日本武道館大会での挑戦を表明した刀羅と鹿島から「(肉体改造が)中途半端」と挑発され激高。「豚とモヤシには言われたくねえよ。あと2週間でやってやる」と言い返し、苦手な筋力トレーニングに取り組むことを誓った。2週間で強靱(きょうじん)な肉体を作り上げ、王者として日本武道館で迎え撃つ。【松熊洋介】

ゴッデス・オブ・スターダム選手権 チャンピオンチームのビー・プレストリー(上)をバックブリーカーで攻める挑戦者チームのひめか(撮影・丹羽敏通)

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なつぽい初ベルトお預け「目標は諦めていない」

小波(下)に技をかけるなつぽい(右)とひめか(撮影・鈴木みどり)

<スターダム:日本武道館大前夜祭>◇30日◇東京・ベルサール高田馬場

初のベルトはお預けとなった。ゴッデス・オブ・スターダム選手権で、なつぽい(25)が、ひめか(23)とタッグを組み、初のタイトルマッチに挑むも、小波、プレストリー組に敗戦。終盤、プレストリーに椅子でたたかれ、小波にアームロックを食らい、ギブアップ。エンドレスワルツやダイビング・ボディープレスで小波をあと1歩のところまで追い詰めたが、終始劣勢の展開に「本当に悔しい」と肩を落とした。

試合後小波からは「夢を見るのはもうおしまい。ジ・エンド」と罵倒された。さらにパートナーのひめかが「私にはもう1人パートナーがいる」と舞華を引き連れ、再挑戦を表明。自分のふがいなさで招いた結果になつぽいは「仕方ない」と受け入れるしかなかった。

昨年からスターダムに参戦。アイドルとの両立から、今年はプロレス中心に活動していくことをきめた。今月17日に正式に入団。「頂点を取るために来た。命をかけて全力で打ち込む」と意気込んでいたが、実力者がそろうスターダムの厚い壁に跳ね返された。

所属ユニットのドンナ・デル・モンド(DDM)は、今年の目標を「タイトル総なめ」と位置付ける。昨年女子プロレス大賞を受賞したジュリアを筆頭に、この日SWAを防衛した朱里と勢いのある選手がいる中、取り残されるわけにはいかない。「目標は諦めていない。気持ちを切り替えてハイスピードで頑張っていきたい」。150センチ、47キロのなつぽいが大きなタイトルをつかむため、挑戦を続ける。【松熊洋介】

ビー・プレストリー(中央)から椅子で殴られるなつぽい(右)。左は小波(撮影・鈴木みどり)
小波(右)とビー・プレストリー(左)から蹴りを食らうなつぽい(撮影・鈴木みどり)

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朱里2度目防衛「借りを返したい」次戦にAZM指名

防衛に成功したSWA王者の朱里(撮影・鈴木みどり)

<スターダム:日本武道館大前夜祭>◇30日◇東京・ベルサール高田馬場

SWA選手権試合は、朱里(31)が、渡辺桃(20)の挑戦を退け、2度目の防衛に成功した。

終盤、新技で渡辺を沈めた。ランニング・ニーで優位に立つと、これまで出したことのなかった玄武で3カウント。意識を失いかけ、レフェリーから「試合は続いているぞ、分かるか」と声を掛けられるほどの壮絶な戦いを制した。「桃~。やっぱり強いな」と認めた上で「でもまだ負けるわけにはいかない」と語った。

昨年1月から参戦し、2月にはアーティスト・オブ・スターダムを戴冠。同11月に正式入団し、すぐにSWAのベルトを巻いた。20年プロレス大賞に輝いたジュリアとともにユニット、ドンナ・デル・モンドを引っ張る。「価値を上げるためには負けられない」。コロナが収まれば世界の強い選手と戦う意思を示し「それまではベルトを持ち続けたい」と誓った。さらに「赤いベルトも狙っていくつもり」と、林下詩美の持つワールド・オブ・スターダムへの挑戦も視野に入れる。

最強王者になるため、苦手な敵はつぶしておく。次戦の相手には昨年5★STAR GP2020で敗れたAZMを指名。「スピードがあるし、すぐに丸め込まれるやっかいな相手。しっかり研究して借りを返したい」と意気込んだ。対戦日は未定だが「ジュリアの防衛戦と同じ日にやりたい」と明かした。「SWAのベルトが隠れているのが悔しい」。あえて同じ日にやることで、ベルトの価値を上げるつもりだ。「どんどん上がって行くためにきっちりと勝ち続けていたい」。正式入団からわずか2カ月だが、スターダムの頂点に立つため、貪欲に勝利を求めていく。【松熊洋介】

渡辺に新技「流炎」を決める朱里(右)(撮影・鈴木みどり)
渡辺(下)に技をかける朱里(撮影・鈴木みどり)

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瓦反則ありで王者ジュリアV5 スターダム10周年

刀羅ナツコ(手前)をチェーンで締め上げるジュリア(撮影・滝沢徹郎)

<スターダム:10周年記念日大会>◇17日◇東京・後楽園ホール

反則ありのルールで行われたワンダー・オブ・スターダム選手権試合は王者ジュリア(26)が刀羅ナツコ(29)を破り、5度目の防衛に成功した。

2日の新木場大会後、ジュリア自らナツコを指名し、対戦を要求。ルールを考えるように言われていたナツコは反則ありの「ノールール」を提案した。普段からチェーンを武器とするナツコに対し、ジュリアは瓦割りで対抗。「初めて。使っている人を見たことがなかったので」と大量に用意した。

開始からレフェリーも「反則もありだ。どんどん行け」と促す異例の展開。ジュリアはパイプ椅子で仕掛けた相手の攻撃を止めると、そのまま椅子に横たわるナツコの上に6枚の瓦を乗せ、豪快に打ち砕く。さらに今度は約20枚をリング中央に置き、その上に、抱え上げたナツコを背中からたたきつけた。

中盤には逆襲を受け、机に乗せられ、ナツコにコーナー最上段から飛び込まれ、毒霧ならぬ、毒粉を吹き掛けられるなど、あわや3カウントのシーンが何度も訪れたが、仲間の助けもあり、何とか回避。最後はナツコの持ち込んだチェーンで逆に絞め、グロリアス・ドライバーからの片エビ固めで勝利。さまざまは道具が入り乱れた、大荒れの試合を制し、ベルトを守り抜いた。

試合後、リングに倒れ込んだままマイクを取り「ナツコ、生きてるか。お前マジで最高にぶっ飛んでて最高にクレイジーな女だな」と激闘の相手をたたえた。チェーン攻撃はダメージが大きかったようで「危ないから辞めたらいいのに。こんな凶器使わなくても強いよ」と会場を笑いに包んだ。

バックステージでも横たわったままでコメントした。青い粉まみれの顔ながら「たまにはこういう試合があってもいい。また機会があったらやりたい」と嫌いじゃない様子のジュリア。昨年はプロレス大賞を受賞するなど、団体を引っ張り、充実した1年を過ごした。今年も5日には2年連続で東京ドームのリングに立つなど、順調なスタートを切った。

「2月にも防衛戦をやりたい。まだまだ防衛したい」

目指すはユニット全員でのタイトル総なめ。達成するまでベルトを渡すつもりはない。

刀羅ナツコ(左)にミサイルキックを見舞うジュリア(撮影・滝沢徹郎)

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ジュリア2年連続東京D「誇り」木村花さんに思いも

勝利し、ベルトを手にガッツポーズするジュリア(左)と朱里(撮影・菅敏)

<新日本:東京ドーム大会>◇5日◇東京ドーム

20年女子プロレス大賞を受賞したスターダムのジュリア(26)が2年連続の東京ドームで躍動した。朱里とのタッグで、岩谷、中野組に勝利。グロリアスドライバーからの片えび固めで中野を沈め、両手を挙げて大観衆に応えた。「連続出場できたことを誇りに思う。ドンナ・デル・モンドが最強ユニットだと見せつけられた」と笑顔を見せた。

昨年の同大会では、昨年5月に亡くなった木村花さんとのタッグで出場。「ずっとライバルで戦っていくんだろうなって思っていた」。19年に移籍して最初に闘争心むき出しで“出迎え”てくれたのが木村さんだった。「あおり方がすごかった。かみついて来る人が他にいなくて。それがなかったら、孤立していた」。徐々にこの挑発が優しさだと気付き、力になったジュリアは1年間中心選手として活躍した。今年の目標はユニットでのタイトル総なめ。ライバルになるはずだった戦友の思いも背負い、今年も主役であり続ける。

中野たむ(中央)を攻める朱里(左)とジュリア(撮影・菅敏)
岩谷(左)の顔面にキックを見舞うジュリア(撮影・菅敏)

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「ベルトはジュリア色に」中野たむを破り初戴冠 

中野たむとの王座決定戦を制し、ワンダー・オブ・スターダム新王者となったジュリア

<スターダム:後楽園大会>◇26日◇東京・後楽園ホール

前王者星輝ありさの引退により空位となったワンダー・オブ・スターダムの王座決定戦でジュリア(26)が中野たむを下し、初戴冠した。

エルボー、張り手の打ち合いなど感情むき出しの激しい攻防が続き、制限時間30分の残り3分になっても決まらない。最後のチャンスとジュリアがアームブリーカーで中野をとらえる。そのまま締め上げ、レフェリーストップとなった。

昨年11月にアイスリボンから電撃移籍し、約9カ月。ようやく団体シングル主要ベルトを手にしたジュリアは「このベルトはジュリア色に染まる。よそ者だの、部外者だの、ジュリアに歴史を壊されたくないという思いがあるやつ、かかってこいやー!」と勢いのある次期挑戦者を求めた。

また、空位となっているタッグタイトル、ゴッデス・オブ・スターダムの王座決定戦も行われ、上谷沙弥(23)、林下詩美(21)組が、小波(24)、ジャングル叫女(29)組を下し、初戴冠した。

タッグタイトル、ゴッデス・オブ・スターダム王座決定戦を制し、新王者となった上谷沙弥(左)と林下詩美

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舞華「トップに」ひめか「大暴れを」スターダム入団

スターダム入団を発表したひめか(左)と舞華

女子プロレス団体スターダムは26日都内で会見を開き、舞華とひめか(23)の入団を発表した。

柔道で実業団チームに所属していた舞華はジャストタップアウトに入団し、昨年5月にデビュー。その後、スターダムに定期参戦し、ジュリア率いる「ドンナ・デル・モンド(DDM)」にも加入していた。

舞華は移籍の理由について、「(DDMの)ジュリア、朱里、ひめかの3人から刺激をもらって、このままじゃだめだという強い気持ちが芽生えた」と説明。プロレス界入りを導いてくれたジャストタップアウトのTAKAみちのく代表にも背中を押され、8月1日付での正式入団が決まった。

会見に同席したTAKAは「まだまだ大きくなる選手。いずれは世界に羽ばたく選手になってくれたら」とエール。舞華は「赤と白のベルトを取って、スターダムのトップに立ちたいと思います」と目標を語った。

ひめかは、元アイドルグループ「スルースキルズ」のメンバー。17年に同グループの解散を機にプロレスラーに転向。同12月に有田ひめかのリング名でデビューした。以来、アクトレスガールズに所属し活動していたが、今年3月末で退団。6月からスターダムに参戦していた。ひめかは「もっともっと大暴れしていきたいなと思いますし、ひめかという名前を日本中、世界中に伝えられるように頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」と力強く宣言した。

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中野たむとジュリアが王座決定戦へ スターダム

試合後、リング上で会話を交わすジュリア(右)と中野たむ(撮影・横山健太)

<スターダム:後楽園大会>◇17日◇東京・後楽園ホール

前王者星輝ありさの引退により空位となったワンダー・オブ・スターダムをかけた王座決定トーナメントの1回戦が行われ、中野たむが刀羅ナツコ(29)に、ジュリア(26)が小波(23)に勝利。因縁の2人が、26日後楽園大会の決勝で白いベルトをかけて戦うことが決まった。

ジュリアは小波の裸絞めで窮地に陥るも、グロリアスドライバー2連発で勝利。中野は刀羅に鎖で首を絞められるなど反則攻撃に苦しむも、最後は横入り式エビ固めで3カウント奪取した。

中野は試合後のバックステージで、前王者でタッグパートナーだった星輝からもらった黄色いリストバンドを披露。「果たさなきゃいけない約束がある」などと星輝への思いを語っていたところで、ジュリアが「(コメントが)なげえんだよ!」と乱入。リストバンドを奪って、足で踏みつけた。

激高した中野が「プロレスは1対1じゃない。いろんな人の気持ちを背負って戦う!」と言えば、ジュリアは「去った者を引きずるのはやめろ。プロレスは1対1だ」とばっさり。互いへの怒りをさらに深め、26日ベルトを奪い合う。

刀羅ナツコ(左)に蹴りを決める中野たむ(撮影・横山健太)

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DDM軍加入の元アイドルひめか、スターダム初勝利

飯田(下)を攻めるひめか(撮影・河田真司)

<スターダム:新木場大会>◇21日◇東京・新木場1stRING

3カ月ぶりに再始動したスターダムに、171センチのジャンボファイターが加わった。

21日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月24日後楽園大会以来中止していた興行を約3カ月ぶりに開催。メインではジュリア(26)率いるドンナ・デル・モンド(DDM)軍と岩谷麻優(27)率いるSTARS軍が激突。DDM軍に新たに加わった“ジャンボプリンセス”ことひめか(23)が飯田沙耶にアルゼンチン式背骨折りを決めギブアップを奪い、スターダム初勝利をおさめた。

ひめかは、元アイドルグループ「スルースキルズ」のメンバー。17年に同グループの解散を機にプロレスラーに転向。同12月に有田ひめかのリング名でデビューした。以来、アクトレスガールズに所属し活動していたが、今年3月末で退団していた。

試合後、ひめかは「まぁいろいろ思うところあると思うけど、私も変化を求めて次のステージに進んでいるから、その姿を見てほしい。キラキラしているスターダムのリングで大暴れするので、目を離すなよ」と自信たっぷりに話した。

飯田(左)をアルゼンチンバックブリーカーで攻めるひめか(撮影・河田真司)  
飯田(下)を逆片エビ固めで攻めるひめか(撮影・河田真司)
STARSに勝利するドンナ・デル・モンドの、左から朱里、ひめか、ジュリア、舞華(撮影・河田真司)
STARSに勝利するドンナ・デル・モンドの、左から朱里、ひめか、ジュリア、舞華(撮影・河田真司)
STARSに勝利しインタビューに答えるドンナ・デル・モンドの、左から朱里、ジュリア、ひめか、舞華(撮影・河田真司)  

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「花さんに届くように」選手それぞれの形で追悼表す

故木村花さんに向けて会場に鳴り渡る10カウントゴング(撮影・河田真司)  

<スターダム:新木場大会>◇21日◇東京・新木場1stRING

女子プロレス団体スターダムが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月24日後楽園大会以来中止していた興行を約3カ月ぶりに再開した。その間、5月23日には、所属選手の木村花さんが22歳の若さで急逝した。この日の試合前には追悼の10カウントゴングを鳴らし、リングサイドに並んだ所属選手が黙とうをささげた。

木村さんが率いていたユニット「TOKYO CYBER SQUAD(トーキョーサイバースクワッド、以下TCS)」のメンバーで、木村さんの最期に声をかけ続けたジャングル叫女(29)は試合前にリング上であいさつ。まだ気持ちの整理がつかないため、出場予定だったこの日の試合を欠場すると説明した。

「自分の中でまだ気持ちの整理がついてなくて、戦える状態ではなく、欠場させていただくこととなりました。いろんな思いがあるんですけど、それはまたリングに戻ってきた時に、試合を通して伝えていきたいと思っています。必ず戻ってきます。今よりも何十倍も強い覚悟と心でまたリングに必ず戻ってきますので信じて待っていてください」と気丈に語った。

選手がそれぞれの形で木村さんへの追悼を表した。第1試合の3WAY戦に出場したTCSメンバーの吏南(13)は、木村さんのトレードマークであるガスマスクを着けて登場。木村さんの得意技だったアジサイの名の技、ハイドレンジア(グラウンド卍(まんじ)固め)で勝利した。第3試合で刀羅ナツコとシングルで戦ったTCSの小波(23)は、目をつぶり、両手を合わせてからリングイン。メインの8人タッグ戦に出た木村さんのライバル、ジュリア(26)は木村さんの動きにインスパイアされたランニングビッグブーツを繰り出した。吏南は「(ハイドレンジアを)教えてもらっていた。花さんに届くようにと思って試合に臨みました」と話した。

この日の観客はファンクラブ会員の100人限定。席間を空け、来場者全員の体温を測るなど感染予防対策に努めた上で行われた。次の試合は来月開催予定。コロナ感染予防のため、しばらくは観客の数をおさえた形となるという。木村さんの追悼興行は現段階では日時未定。なるべく多くのファンに来場してもらえるよう、感染状況を見ながら開催時期を決めるという。

リングであいさつをするジャングル叫女(撮影・河田真司)
リングであいさつをするジャングル叫女(撮影・河田真司)
STARSとの試合を終えマイクパフォーマンスをするジュリア(撮影・河田真司) 

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木村花さん「恋愛大っぴらに」業界改革へテラハ出演

木村花さん

<こんな人>

23日に22歳で急死した女子プロレス団体スターダムの木村花さんは、将来を嘱望された選手だった。華やかな見た目とギャップのある荒々しいファイトが多くのファンを魅了した。そして、新しい女子プロレスラーのあり方を探っていた人でもあった。

  ◇    ◇    ◇

木村花さんには華があった。明るい性格で礼儀正しく、多くの人に愛された。木村さんの死去を受け、新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至(43)は23日、ツイッターでこう記した。「スター性があって、人を惹きつける。間違いなく女子プロレス界の未来を背負う選手でした」。世界中の選手やファンが追悼のメッセージを発表した。これからスターの座に駆け上がるはずの人だった。

木村さんを初めて取材したのは、W-1からスターダムに移籍した19年春。ピンクの髪に大きな目。派手な衣装と堂々としたふるまい。リングに立つだけで絵になる選手だと思った。同4月にはリーダーとして、ユニット「TOKYO CYBER SQUAD(トーキョーサイバースクワッド)」を結成。光るガスマスク、蛍光色のファーなどを身にまとう、おしゃれなヒールキャラがすぐに定着した。

デビューからまだ数年。特別技術が高いわけでも、運動神経が優れているわけでもない。その代わり、1つ1つの技に力強さがあり、感情むき出しで戦う姿が魅力だった。印象に残るのは、昨年12月24日後楽園大会でのジュリア戦。インドネシア人の父を持つ木村さんは、イタリア人の父を持つジュリアが11月に入団して以来“ハーフ抗争”を繰り広げていた。迎えた初対戦。ゴングと同時にエルボーの打ち合いとなり、ゴンッと音が鳴るほどの頭突き合戦に発展。結局、時間切れ引き分けとなったが、2人の荒々しい戦いに会場は沸いた。ライバル物語は今年も続くはずだった。

木村さんは新しい風景を思い描いていた。かつて日本には女子プロレスブームがあったが、90年代後半以降は人気が下がり、今は主に年配の男性ファンに支えられている。だが、昨年からスターダムは特に新規女性ファン獲得に乗り出した。団体関係者によれば、木村さんは団体の中でも1番女性ファンが多かったという。会場で木村さんのコスプレをした少女もいた。同11月28日、都内で行われた会見で木村さんは女性ファンについてこう話していた。

「元々こういう見た目なので、日本人男性受けしないというのは重々承知していて…。メークはドラァグクイーンの方を参考にして、男性受けを一切無視したビジュアルを普段からしている。でも、それによって、女性から『かわいい』っていう声を頂いたり、メークをまねしてもらったり、『髪の毛がピンクだから見に来ました』って子もいたりする。女性目線で物事を考えているので、女性ファンの方を増やしやすいのかなと思います」。5月6日に開催予定だった初の女性ファン限定興行が決定した時、木村さんは「夢がかなった」と大変喜んでいた。

「テラスハウス」出演は認知度アップだけでなく、業界の旧体質を変える狙いもあった。「この職業をしていると、恋愛は大っぴらに出来ないとか、日本ではまだまだあると思う。私が出ることによって、男性ファンの前でも女性ファンの前でもオープンに恋愛をしていけたら」とありのままの姿を見せようとしていた。偏見にとらわれず、自由な考えを持つ木村花という選手は、新しい女子プロレスの象徴にふさわしかった。【高場泉穂】

◆木村花(きむら・はな)1997年(平9)9月3日、横浜市生まれ。母は元プロレスラー木村響子で父はインドネシア人。15年に武藤敬司主宰団体「WRESTLE-1」のプロレス学校に1期生として入学。16年3月に才木玲佳戦でデビュー。フリー、ACE、W-1を経て、19年3月にスターダム入団。ユニット「TOKYO CYBER SQUAD」を率い、活躍していた。164センチ、58キロ。得意技タイガーリリー、ハイドレンジア。

20年1月13日、会見で話す木村花さん(左)。5月6日の女性限定興行が決まり、「女性ファンだけの前でやってみたいという夢がかなった。女性の方が目が厳しい。そこをクリアして、盛り上げることができれば価値がある」と語っていた

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悪役演じ…本当は優しい/木村花さん訃報反応まとめ

木村花さん(2020年1月13日撮影)

恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演する女子プロレスラー木村花さん(享年22)が23日に亡くなった。

死因など詳細については明かされていない。同番組への出演に関し、木村さんのSNSには誹謗(ひぼう)中傷のコメントが多く寄せられていたとされており、多くのプロレスラーや著名人がツイッターなどで、木村さんへの思いをつづった。

以下は主な著名人のコメント(ツイッターなどから。敬称略)

◇プロレス・格闘技

▼ロッシー小川(スターダムエグゼクティブ・プロデューサー)花は勝ち気そうで実はナイーブな女の子でした。きっともっともっとプロレスをやりたかったのだろう。ジュリアとの対決はまだまだ見せたかった。私の誕生日には「まだまだ自粛が続くので、今度小川さん邸でご飯作らせてください!一緒に食べたいです」というLINEをくれた。合掌!

▼星輝ありさ(24=元スターダム)今までごめんね。ありがとう。生きてね。がほとんど会話しない私に来た最後の言葉だった。謝るならちゃんと直接言ってほしかった。ありがとうも直接言ってもらいたかった。私はあなたこそ生きたほうがいいよと返したけどもう既読付くことはない。でも本当に気持ちは分かるんだ。死ぬという覚悟が決まると怖くなくなるものだよ。やった側の人間は「ちょっと」かもしれないけど、やられた側の感覚は「もの凄く」だからね。生きてる意味も分からなくなる。自分がやったことは大きく自分に返ってくる。この件も含めて本当に相手への言動や行動をまじで改めて欲しい。全部狂ってる。

▼岩谷麻優(27=スターダム)最後の試合になっちゃった。もう1回やろうって言ったのに

▼長与千種(55=マーベラス)SNS書き込みは言葉で人を殺める事が出来るツールではないはず。顔隠し言論の自由として狂気のナイフを振り飾した奴って絶対的に人事にするはず。言っておく!! これからの選手、これからのプロレスラーだった。悪役を演じただけ。本当の彼女は礼儀も優しさも兼ね備えた後輩でプロレスラーだったから。

いまいちどだけ。殺め言霊の主人公の方々様へ 消すくらいなら 書くな 知らぬ存ぜぬは するな。これは歴とした事件です。ツイッターが悪いのではない。道徳心無き言霊の綴りで追い込んだ主人公の問題 逃げても 真実に時効無くついて回るはず。皆悲しんで心の憤りしかないんだよ!

▼紫雷イオ(30=WWE)やりきれない気持ちです。美しく才能あふれていたあの子の、輝かしい未来が消えてしまった。22歳、これからもっと輝くべき人でした。その選択だけはして欲しくなかったと思うけど、そうせざるを得ないほどに辛かったのだと思うと心が痛みます

今となっては、彼女が苦しむ理由も相談も、誰もきいてあげられない。自分を愛してくれてる人のために生きてほしかった。せめて今度こそ、彼女を愛してくれる人の想いが届いてほしい。どうか、どうか安らかに

▼カイリ・セイン(31=WWE)心にぽっかりと穴があき、この現実を受け入れることが今は難しい

▼永田裕志(52=新日本)明るくて礼儀正しい選手でした。本当に残念です。ご冥福をお祈りいたします

▼中西学(53=元新日本)言葉にならない、信じられない。まだ22歳やぞ、ご冥福を心よりお祈り致します

▼天山広吉(49=新日本)本当に残念です。まだこれからという時に……心よりご冥福をお祈り致します

▼スペル・デルフィン(52=プロレスラー、大阪・和泉市議。自身が社長を務める沖縄プロレスに冠テレビ番組が誕生した際、当時中学生だった木村さんが、アイドルグループの一員に)花ちゃんとプロレスしたかった。合掌(ツイッターには、木村さんが「花 ママはプロレスラー」と自己紹介文を記したアイドルグループ時代のCDジャケットを掲載)

◇芸能・文化人

▼クロちゃん(43=安田大サーカス)木村花さんが22歳という若さで亡くなるなんて。ジムで一緒にトレーニングしてた花ちゃんが夢だったプロレスラーになり活躍してるのを良かったな、凄いなーって思ってたのに。早すぎるよ、トップレスラーになるの楽しみにしてたのに。もう会えなくなるなんて。御冥福をお祈りいたします

▼前澤友作(44=実業家)まだ22歳。。悲しすぎる。(合掌の絵文字)

▼乙武洋匡氏(44=作家)知り合いだったらなあ。相談してもらえてたらなあ。心から、そう思う。お会いしたこともないけれど、とてもつらいです。あなたがいないことが、とてもつらいです。あなたのことを大切に想ってきた方々は、どんなにつらい思いをされていることでしょう。そのことを思うだけで、胸が張り裂けそうです

◇テラスハウスのスタジオキャスト

▼山里亮太(43=南海キャンディーズ)謹んでお悔やみ申し上げます。突然のことに、どう言葉を発してよいか分からず、時間が過ぎてしまいました。それは木村さんのことを考えると、直ぐに言葉の整理ができませんでした。そのような不安定な状態で、自身の発した言葉がどのように解釈されるのかが分からず、しばらく言葉を発することに躊躇をしてしまいました。今、現実を受け止めて、なぜ画面の中で力強く立ち振る舞っているその姿の裏にある苦悩に気づけなかったのか、何かできることはなかったのかと強く感じています。ご冥福を心よりお祈り申し上げます

▼トリンドル玲奈(28)花ちゃんの訃報に関して、何らかの方法で花ちゃんを守ってあげることができたのではないかと、心を痛めております

▼葉山奨之(24)あまりに突然のことでいまだ信じられず、言葉が見つかりません。花さんの純粋で優しく仲間思いで真っ直ぐな部分と、プロレスに命を懸けて闘ってる姿がとても印象的でした。まだ気持ちの整理がついていませんが、このようなことがあってはいけないという悔しい気持ちでいっぱいです。心よりご冥福をお祈り申し上げます

◇テラスハウスのキャスト

▼新野俊幸(30=会社経営)ただただ悔しい。俺が袋だたきにされた時、真っ先に心配してくれた花の優しさを絶対に忘れない

▼水越愛華(22=出演時は大学生)あの日の夜中、たまたま遅くまで起きていて 彼女がストーリーを更新していて 何気なくDMを送りました。彼女からの返信はいつもと様子が違くて、途中から返信も来なくなって、気になってTwitterの投稿を見て異変に気づき、すぐに自宅を飛び出し彼女の家に向かいました。病院に着いたら、変わり果てた彼女が居ました。向かっている最中、私はどこかで生きてるだろうと思い込んでいました。そして、何事もなかったとしても抱きしめようと思っていました。“あなたが、こういう状況になったらいつでも駆けつける仲間がいるんだよ”って、“あなたが自分に傷を付けてもいいのはリングの上だけだよ”って伝えようと思っていました。プロレスの試合中のあなたはほんとうにかっこよかった。でも、恋愛をしている姿は本当に可愛かった。もう、あなたに会えないと思うと辛くてたまりません。どうか、どうか安らかに眠ってください。ゆっくり、休んでね。もうあなたを傷付ける人はいないよ。出会ってくれて、ありがとう。助けられなくて、ごめんなさい

▼田渡凌(26=バスケットボール選手)もっと寄り添えれば良かった。お互い意地を張らず仲良くしておけば良かった。自分の思いを伝え彼女の思いも聞いてまた仲良くできれば良かった(深夜に8ツイートを連続投稿)

▼鈴木志遠(23=モデル)花ちゃんはいつも僕が落ち込んでいたらすぐ心配してくれたね。『大丈夫?』とか『元気ないね、どうしたの?』など人の変化にすぐ気づける優しい女性だね。僕は花ちゃんが苦しんでいる状態から救えなかった。本当に悔しい。本当にごめんなさい。正直まだ信じられないよ。東京ドームで見た景色のこともっと話してよ。夜食で餃子食べようよ。みんなでマリカーやろうよ。1週間前にコロナ落ち着いたらタコパするって約束したじゃん。前に進まなければならないことはわかってる。花ちゃんに言われた『一生懸命やらないと恥ずかしい』『自信を持って努力しろ』とかが勇気付けてくれている。もっともっと頑張るから見ててね。これからもずっと友達だよ

▼金尾玲生氏(27=プロサーファー)何も整理がつかないよ。花… 今日は信じたくなくて携帯をあまり見たくなくて放置してました。何も考えることができず、ぼーっとしてました…起きてしまった事実は残念ながら変えることはできないので、花のトレードカラーのピンク色の花束をささげてきました。花は海も好きだったので海にも来てるかなーって思って。この事を無駄にはしない。絶対。ご冥福をお祈りします。ありがとう。花(ピンク色のカーネーションやカスミソウの花束を海に手向ける数枚の写真を添え)

▼ロン・モンロウ(25=タレント)昨日昼までラインをしてたけど、もう返信できないことに気付きました。辛いけど今伝えなければならないから。どうしても信じたくなかったんです、ハナがどうしてあの世界へ行ってしまったのか、ということを。最近、また新しい料理レシピを作ったんです、その料理で6人で一緒に食事したかったから。ハナはどんな激辛でも平気な人だった。本当にびっくりでしたよ。見た目は気が強いハナは、私がかわいいねとほめる時には、シャイな表情が見えて、そんな感じがすてきでしたよ。ハナが教えてくれた日本語、今もこうやって使っているんだから、わたしは一生忘れないから。もっとあなたに早く好きな気持ちをしっかりはっきり伝えたかった。それもできない私、悔しくて泣いていました。あの世界へ行っても、たくさんの人々に愛されていることを、信じてください

▼田辺莉咲子(22=トレーナー、共演なし)誰かが傷つけられた昨日の涙は、今日誰かがまたそれを笑っている。今日笑われた心の傷はまた明日誰かに傷つけられる。優しさで周りがかけてくれる言葉も追い込まれる気持ちになる。そうやって毎日が続いていく。毎秒涙を堪えるのに必死で生きている。苦しい、刺さるほど気持ちが伝わって涙が溢れてくる。でもそれを越えたら、楽しいことがたくさんある。その経験をする前よりもっと楽しくてキラキラしてる大きい世界がたくさんある。それを知って欲しかった。同じ場所にいた同じ歳の女の子にそれを伝えたかった。そんな思いをしている人を守れる人になりたい。そんな思いをさせてしまっている人に幸せを教えてあげたい。誰も傷つけず戦ったかっこいい女性へ。ご冥福をお祈りします

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