上へ戻る

au版ニッカン★バトル

記事検索

薬師寺ジムが興行中止「入場収入なければ出る一方」

薬師寺保栄会長(2016年12月23日撮影)

ボクシングの薬師寺ジムが7月12日に愛知県内で予定していた興行を中止としたことが30日、分かった。

同ジム所属のWBO世界フェザー級5位で同アジアパシフィック同級王者森武蔵(20)のノンタイトル戦をメインに計画していた。しかし、原則となる「無観客」が最大の壁となり、開催を断念せざるをえなかった。元WBC世界バンタム級王者の薬師寺保栄会長(51)は「(放映権料が見込める)テレビ中継がつくわけでもなく、入場収入がなければ出ていく一方。ファイトマネーも払えない」と苦渋の決断を語った。

日本ボクシングコミッション(JBC)と日本プロボクシング協会(JPBA)は前日29日に新型コロナウイルス対策連絡協議会を開き、7月からの興行再開を決めた。ただ「原則無観客」で、客入れには厳しい条件設定。実際には興行不可能な厳しい現実が示された。

将来期待の森は来春にも世界戦が計画されている。年内に2戦で世界挑戦が描かれていたが今後の興行、試合日程も「全くの白紙」(薬師寺会長)と見通しがたたない。プロ野球、Jリーグと動きだしてきたスポーツ界だが「密」を避けるのが難しいボクシング、格闘技にはまだまだ高いハードルが立ちはだかる。

森武蔵(2017年12月22日撮影)

関連するニュースを読む

ボクシング客入れ興行却下も…安全優先で厳格条件

ボクシングの客入れ興行には、より厳しい条件をつけることになった。日本プロボクシング協会と日本ボクシングコミッションは29日、オンラインで新型コロナウイルス対策連絡協議会を開催。7月から興行再開を決定したが原則無観客で、客入れにはきめ細かく厳しい条件設定の方針でまとまった。

各自治体の自粛解除が早まり、プロ野球などは7月中旬から客入れの予定だが、協会側からはより慎重論が高まったという。再流行が懸念され、興行やジムから感染者が出れば信用に関わり、社会的責任も大きいとの考えから。協会の新田事務局長は「早く試合したい気持ちは強いが安全優先」と話した。

これまでのガイドラインでは客席は前後左右を空けるとしていた。その程度の間隔でいいのか。動線、エレベーターやトイレの使用法、もぎりの方法、検温などを含めた要員確保…、会議ではさまざまな課題が上がった。屋内の中小規模会場中心の状況もあり、JBC安河内事務局長は「業界上げて、感染者を出さない努力を示していく」とした。

近日中にガイドラインを作成するが、プロモーターが提出する開催案の内容次第では、客入れ却下もありうると厳しい姿勢を打ち出した。新人王開催も正式に決定し、再開第1弾で7月12日に中日本予選開幕となる。会場の使用許可が下りずに名古屋市内の中日ジムで開催に変更となった。これも開催案を見てから判断と、あくまで予定とした。

6月1日から東京などのジム営業も解除となる。こちらもガイドラインを月内に作成して配布する。メディカルチェックシートを設け、一般会員も含めた入館者全員の検温、酸素飽和度計測、味覚障害などの症状をチェックし、安全管理を徹底する。ミット打ち、スパーリングなど実戦の対人練習は、再開前に抗体検査受検を推奨する。

現時点で確定している興行は東京・後楽園ホールでの無観客で、16日と22日の日本王座戦などに7月30日と8月2日の東日本新人王予選。他の予定は19日に沖縄、25日に神戸での西日本新人王予選で客入れを目指している。全日本新人王は来年2月に開催する。プロテストについては9月以降に再開予定とした。

関連するニュースを読む

復帰意欲のタイソン氏、プロレスでも因縁相手と乱闘

ボクシング元ヘビー級王者マイク・タイソン氏(左)とクリス・ジェリコの挑発合戦を伝えた米プロレス団体AEWの公式ツイッター

ボクシング本格練習再開で話題の元世界ヘビー級王者マイク・タイソン氏(53)が、元新日本プロレスのケニー・オメガ、Codyらが所属する新団体オール・エリート・レスリング(AEW)マットに「進出」している。27日(日本時間28日)に中継されたAEW大会では、リング上で新日本プロレスにも参戦するクリス・ジェリコと挑発合戦を展開した。

10年1月、WWEマットでタイソン氏はジェリコとタッグを組んで試合出場。しかしジェリコを右拳で殴る裏切り行為で失神させていた。10年後、AEWマットで再会した形だ。ジェリコから「今、ここで謝罪しろ。オレのキバがオマエのノドをかききる前に謝罪した方が身のためだ」と要求されると、タイソン氏は怒りの表情で着用していたTシャツを破り捨て鍛え上げた上半身を誇示。両者の小突き合いから大勢のレスラーによる大乱闘となった。

WWEで2度リングに上がった経験のあるタイソン氏は23日にフロリダ州ジャクソンビルで開催されたAEWのPPV大会に登場。TNT王座決定トーナメント決勝戦の立会人を務め、新王者となったCodyにベルトを授与していた。

タイソン氏はチャリティー事業としてエキシビション戦でリング復帰する意欲を示し、SNSなどを通じて練習動画を何度も投稿。05年6月、ケビン・マクブライド戦で棄権による6回終了TKO負けを喫して引退して以来のリング復帰に意欲をみせていたが、英メディアによると、対戦相手の交渉が進んでいないようだ。

関連するニュースを読む

オンラインで投げ銭も、ボクシング新方式興行を発表

ボクシングの八王子中屋と横浜光の両ジムが28日、共同プロモートによる新方式で選手支援する興行「A-SIGH.BOXING」の開催を発表した。8月31日に東京・新宿FACEで無観客を想定し、オンラインを活用して新たな収入源としたい考えだ。

クラウドファンディング形式でファンが選手を直接支援し、当日はユーチューブで無料配信される中で投げ銭システムも導入される。グッズ販売なども含めて、運営費などを除いた90%が選手に支払われ、ファイトマネーに加えた収入となる。

当分は無観客や客数制限が開催条件となるため、選手は入場券販売での収入が見込めない。そこでオンラインを活用して支援をしてもらおうというもの。A-SIGHはこれまでも積極的にユーチューブを活用。事前から情報配信などもしてきたが、さらにデジタルシフトを試みて選手支援をしていく。

当日は若手を中心に5試合を予定している。メキシコで10年活動していた、元世界WBCユース・スーパー・ライト級王者坂井祥紀(29=横浜光)の帰国初戦がメインとなる。

関連するニュースを読む

亀田和毅パパに「第1歩の始まり」妻が男児出産

亀田和毅が撮影した写真。妻シルセさんの人差し指を第一子の男児が握っている(亀田和毅提供)

ボクシング元WBCスーパーバンタム級暫定王者亀田和毅(28)の妻シルセさん(31)が28日、メキシコで第一子となる男児を出産した。

亀田和は日刊スポーツの取材に、「無事かわいい元気な赤ちゃんが生まれました。ほんまにシルセはよく頑張って産んでくれました。シルセには感謝しきれないです。あと、子供にも生まれてきてくれてありがとう、と言いたいです。人生でこんなにうれしい瞬間は初めてです」と喜びを語った。

まだ新型コロナウイルス感染拡大がおさまらないメキシコでシルセさんを支えながら、再起戦に向け自宅でトレーニングを続けている。「これで家族が増え、第1歩の始まりです。これでお父さんになり、責任感がもっと強くなる。子供のためにもっと頑張っていきます」とより気を引き締めた。

亀田和は19年7月にWBCスーパーバンタム正規王者レイ・バルガス(メキシコ)との統一戦で敗退。同11月から米ラスベガスに拠点を置き、一階級上げたフェザー級での再起戦に向けて練習を積んでいた。3月からは、米国でのウイルス感染拡大と妻の出産のため、シルセさんの故郷メキシコに滞在している。

亀田和毅(2019年2月8日撮影)

関連するニュースを読む

中谷潤人延期の世界初挑戦は8・1 後楽園で無観客

中谷潤人(20年2月撮影)

ボクシングWBO世界フライ級3位中谷潤人(22=M・T)の世界初挑戦が、8月1日に東京・後楽園ホールで開催される。WBOが24日にSNSを通じて明らかにした。

同級1位ジーメル・マグラモ(25=フィリピン)との王座決定戦で、当初は4月4日に開催がウイルスの影響で延期されていた。

当初と同じ聖地と言える会場で、無観客試合となる見通し。国内では3月27日を最後に興行を自粛し、7月から再開を目指して準備に入っている。陣営は6月、7月にも日時を再設定したが、緊急事態宣言下のために延びていた。

中谷は3月には米ロサンゼルスで、今年2度目のスパーリング・キャンプを張っていた。感染拡大のために途中帰国したが、その後も朝のロードワーク、夕方のジムワークを続け、試合に備えていた。この王座は4階級制覇を狙う前王者田中恒成(24=畑中)が返上したもの。国内で今年初の世界戦で、今最も期待されるホープが世界に挑む。

関連するニュースを読む

山中慎介氏「プレッシャーに打ち勝つ」特別レッスン

山中慎介氏と東京五輪代表内定選手らによるオンライン講座の様子。2段目左から2人目が山中氏

ボクシングの東京五輪日本代表らが23日、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏(37)から特別講義を受けた。「プレッシャーに打ち勝つ」をテーマにしたオンライン講座で、経験を基にしたトップ選手ならではの試合への心身の臨み方、独自のコンディションの計り方などが語られた。

同氏は日本歴代2位の12連続防衛記録を持ち、「神の左」と呼ばれた左ストレートでもリングで光り輝いた。アマチュア時代は専大で突出した結果は残せなかったが、プロ入り後に類い希なストレート系のパンチに威力を発揮し、数々のKOシーンを生んできた。講座ではその技術についても触れられるなど、選手にとってはかけがいのない時間となった。

ウエルター級の岡沢セオンは「名チャンピオンからのとても貴重なお話を聞くことができて勉強になりました。特に、良いイメージだけでなく悪いイメージもしておくことが平常心につながると言うお話を聞き、自分も取り入れようと思いました」、女子フライ級の並木月海は「1人1人戦い方も違ければ試合前のメンタルも違う。でも、なにより自分のルーティンや、やって来た事。周りで応援してくれている方々への感謝などでプレッシャーに打ち勝つ事は出来るという事が分かりました」と感謝した。

オンライン講義はコロナウイルスによる自粛期間に日本ボクシング連盟が企画し、今回が6回目。先月の初回ではWBA世界ミドル級王者の村田諒太が講師を務めた。

村田諒太が講師、インターハイ中止受け高校生へ授業

村田諒太(19年12月撮影)

ボクシングWBA世界ミドル級王者の村田諒太(34=帝拳)が、高校生選手にオンライン授業でエールを送る。全国高等学校体育連盟とインハイ.tvは22日、夏の全国高校総合体育大会(インターハイ)中止を受け、30競技でアスリートらがエールを届ける「明日へのエールプロジェクト」を発表。高校生の支援が狙いで、第1弾としてアスリートから高校生や部活指導者に向けた「オンラインエール授業」を実施。26日の第1回は村田が講師を務める。

アスリートからは競技人生の中で困難を乗り越えた出来事や前を向いて進んできた経験をまじえ、今だからこそ伝えたい未来に向けてのメッセージを送る。参加する高校生、指導者は今の想いや悩みをアスリートたちと話し合う。

村田は「いまとこれから」をテーマに、全国のボクシング部主将約40人に授業する。村田は「多くの挫折を経験してきた自分だからこそ共感できる部分があり、自分の経験を伝えることで少しでも出来ることがあればと思い、賛同させて頂きました」とコメントした。

27日の2回目以降はサッカー元日本代表GK川口能活さん、元女子バレーボール日本代表大山加奈さん、元サッカー日本女子代表監督の佐々木則夫さん、元女子プロテニスプレーヤーの杉山愛さんらが登場する。授業の様子は全国同時生配信され、第4回以降は参加者を公募する。

関連するニュースを読む

ボクシング興行再開時は抗体検査実施、前日含め2回

日本ボクシングコミッション(JBC)と日本プロボクシング協会による新型コロナウイルス対策連絡協議会が21日にオンラインで開かれ、7月から興行再開時には抗体検査を実施することを決めた。

選手、セコンド、試合役員を対象に、試合3週間前と前日に2回検査する。JBC安河内事務局長は「民間でできる最大限の努力を示していく」と話した。

各自治体のスポーツ観戦解除は条件が厳しいため、原則として無観客開催を再確認した。再開後に予定する興行では、19日の沖縄開催のみ観客入場を可能とした。ジム営業も解除の最終ステップとされたが、ボクシングジムと他のスポーツジムは状況が違うことから、業界として統一ガイドラインを作成し、自治体へ理解を求めていくことになった。

他にもさまざまなガイドラインを協議したが、レフェリーのフェイスシールド着用は、動きが制限されるために取りやめた。

関連するニュースを読む

ボクシング再開を計画 6月ラスベガスで米興行大手

ボクシングの米興行大手トップランク社が、新型コロナウイルスの感染拡大で中断していた試合を6月9日にネバダ州ラスベガスで再開予定だと21日、AP通信が報じた。

開催地のコミッションの承認と、会場となるホテルの再開が条件となる。出場選手は明らかになっていない。同社はバンタム級王者の井上尚弥(大橋)とも契約している。

9日は無観客で、テレビで放送される。その後も7月まで週2回の実施が計画されている。選手と関係者は試合前に最低2度は新型コロナウイルスの検査を受けるという。(共同)

関連するニュースを読む

感染のプロボクシング2選手とトレーナーら陰性退院

愛知県のボクシングジムに所属し、4月下旬に新型コロナウイルス感染が発表されたプロ選手2人とトレーナー2人が陰性となったことが21日、日本ボクシングコミッション(JBC)関係者への取材で分かった。入院していた選手、トレーナーは退院した。

JBCによると国内のプロ選手で感染が確認されたのは初めてで、当該ジムには消毒などの措置がとられた。

関連するニュースを読む

井上尚弥「共に歩む」SIXPADとパートナー契約

WBSS世界バンタム級トーナメント決勝でノニト・ドネアと対戦した井上尚弥(2019年11月7日撮影)

ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級統一王者井上尚弥(27=大橋)が「35歳現役」へ、強力なパートナーを手に入れた。18日、トレーニング・ブランド「SIXPAD(シックスパッド)」のアスリートサポートパートナーに就任することが、MTG社から発表された。

昨年11月にバンタム級最強を決める「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」で優勝した井上が、さらなる高みを目指して新たなトレーニング方法を模索している中で、「SIXPAD」に興味を持ち、トレーニングに本格的に取り入れることが決まったという。

井上は「『SIXPAD』からサポートをいただくことになり、世界ナンバーワンを目指すという共通の夢に向かって、共に歩んでいくことを楽しみにしています。僕の自宅やジムにも、『SIXPAD』を導入していただいたので、オフの時間での『家トレ』もはかどると思います。ここまで、幸いなことに世界王者のタイトルを獲得してきましたが、僕の夢はまだまだこれからで、道はどんどん険しくなってくると思っています。さらに良いボクサーになるために、より効率的なトレーニングを追求していきます」とコメント発表した。

契約に合わせて、「SIXPAD」の開発パートナーである森谷敏夫京都大学名誉教授との対談も実施。「筋電気刺激」という、通常脳からの電気信号で筋肉を動かすところを、筋肉に直接電気を流して動かす技術により、短時間で大きな負荷をかけずに速筋を鍛えることができると説明を受けた。

井上は「今まで、筋肉を電気で刺激するということは聞いたことはありましたが、正直に言うとボクシングとはあまり関係ないと思っていたんです。でも今日こうしてお話を聴いて、35歳まで現役を続けるという僕の目標に必要なものだと感じました。ぜひ取り入れていきたいです」と話した。

関連するニュースを読む

世界戦流れた中谷潤人「本職で恩返し」飲食店を閉店

中谷潤人(2020年2月14日撮影)

ボクシングWBO世界フライ級3位中谷潤人(22=M・T)が16日、オーナーの神奈川・相模原市内にある飲食店「とん丸」を閉店すると明かした。4月から営業自粛していたが、SNSを通じてご報告と題して「再開することなく5月末で閉店する」と発表した。昨年8月に出身の三重・四日市市の名物トンテキをメインに、弟龍人さん(20)を店長に一家で切り盛りしていた。

中谷は4月4日に後楽園ホールで、同級1位ジーメル・マグラモ(25=フィリピン)との王座決定戦で世界初挑戦が決まっていた。3月には米ロサンゼルスでスパーリング・キャンプも張っていたが、中止となって帰国していた。

「本職のボクシングにさらに重点を置き、目標、目的を果たして恩返ししたい」とも記した。世界戦の日程はなかなか定まらないが、ジムワークは欠かさずに体力、体調、モチベーションを維持している。決戦の決定を待ち望み、世界奪取への意欲は衰えていない。

関連するニュースを読む

東京Dより広い英国庭園でボクシング興行プラン浮上

英国で庭園でのボクシング興行プランが浮上した。マッチルーム社のエディ・ハーン・プロモーターが15日に英メディアに明かしている。

ロンドン近郊ブレントウッドにある本社敷地内の庭園でファイト・キャンプと題し、7月中旬から4週連続で開催するという。

この敷地はハーン氏の生家で、15エーカー(約6万平方メートル)と東京ドームよりも広い。その屋敷の庭園にテントを張ったリング、控室、スタジオを設置するという。観客は入れない。

8月にはWBC世界ヘビー級暫定王者ディリアン・ホワイト(英国)に、元WBA世界同級王者アレクサンデル・ポベトキン(ロシア)が挑むタイトル戦が計画されている。

関連するニュースを読む

ボクシング興行再開にハードル「やるのが怖く」

日本プロボクシング協会と日本ボクシングコミッションによる新型ウイルス対策連絡協議会が、15日にオンラインで行われた。7月の興行再開に向けたガイドラインが協議され、さまざまな案が出されたが、そのハードルは低くない。

正常化への前進だが、関西のあるジムの会長は「逆に(興行を)やるのが怖くなった」と話す。ボクシングは世界戦でもない限り、テレビなどの映像収益は臨めず、入場料に頼らざるをえないことからも、無観客は現実的でない。しかしいざ観客を入れての開催となれば、リングから観客席、観客席同士のソーシャルディスタンス、室内で行う試合会場だけに換気、その他レフェリージャッジ、セコンド、選手への安全管理など、課題はいとまない。

先述の会長は「いろいろシミュレーションはしています。そのたびに問題がわき起こってくる。これは(再開へ)そう簡単にいかない。時間をかけて、何回も協議していくしかないと思います」。39県で緊急事態宣言が解除され、休業自粛も緩和されてきている。一方でボクシングなど、試合会場で感染者が出れば、一気にクラスター化する恐ろしさがぬぐえない。

ファンが、何より選手が戦いが戻る日を待ちわび、じっと耐えている。出口の光はかすかに見えてきた。しかしまだ、遠い。【実藤健一】

関連するニュースを読む

プロボクシング興行7月再開へガイドライン協議

日本プロボクシング協会と日本ボクシングコミッションによる新型コロナウイルス対策連絡協議会が15日にオンライン会議を開かれ、7月から興行再開へ向けたガイドラインを協議した。

岡山大神田公衆衛生学教授もオブザーバー参加し、マウスピースの取り扱いなどが注意喚起された。ミット打ちではマスクやフェースガード着用、スパーリング量削減なども求めていく。

興行は8試合まででそれ以上は2部制とし、セコンドや試合役員はマスクや手袋着用、救急車配備、観客を入れる場合は前後左右を空けた全席指定、飲食禁止、メールアドレス回収などが提案された。

レフェリーもフェースガード着用案もあるが、視野が狭くなり、集中力を欠くなど抵抗感があり、義務化は検討課題とした。今後も協議を続けて今月中に策定する。

関連するニュースを読む

寺地会長が拳四朗の年内「0防衛」覚悟「動けない」

寺地拳四朗(中央)。左は父の永会長、右は加藤トレーナー(2019年12月24日撮影)

WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(28=BMB)の父で、所属ジムの寺地永会長(56)は、年内「0防衛」も覚悟した。

政府は14日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、発令されていた緊急事態宣言を解除する方向を示した。当初は、BMBジムがある京都府も含まれる見通しもあったが、見送られていた。

寺地会長は、解除の時期にかかわらず「今月いっぱいは休業」と決めていた。一方で、王者の8度目防衛戦のマッチメークについては「全くですわ。動けない」と現状を説明した。

7月から、ボクシング興行再開の動きはあるが、世界戦で海外から挑戦者を呼ぶとなれば、相手国の事情も絡んでくる。当初の計画は今年、3回の防衛で2桁「V10」を遂げ、元WBA同級王者具志堅用高氏の日本記録、13回連続防衛に迫るものだった。

しかし、現状を冷静に見据え、寺地会長は「年内に1試合できるか。試合できないことも頭に入れている」と語った。

勢いがあり、脂が乗りきった1年を棒に振るのは苦渋の選択。拳四朗は年明け1月6日には29歳の誕生日で、寺地会長も「この先は年齢との戦いになる」と話す。

新型コロナウイルス禍の出口は、ようやく見えつつある。だが、ボクサー、特に世界王者レベルはまだまだ闇の道を進んでいる。【実藤健一】

関連するニュースを読む

東日本ボクシング協会、プロモーターに補助追加決定

東日本ボクシング協会の理事会が13日、オンライン会議で開催された。3月以降に中止となった後楽園ホールでの興行に限り、プロモーターに対してキャンセル料補助の追加を決めた。日本プロボクシング協会から最大15万円補助が決まっていたが、不足分を補てんする。

また、7月から興行を再開予定だが、新たに日本王座戦の2興行の開催が申請された。東日本に限ると、16日に大橋ジムの東洋太平洋フェザー級清水と日本スパーライト級井上のダブル王座戦を皮切りに、新人王予選を含めて4興行となる。

関連するニュースを読む

憧れのトリニダードの左フック/村田諒太の一撃

フェリックス・トリニダード

<ボクシング、忘れられない一撃~20>

一発のパンチですべてが変わるボクシング。選手、関係者が「あの選手の、あの試合の、あの一撃」をセレクトし、語ります。WBA世界ミドル級王者村田諒太(34=帝拳)が影響を受けた一撃は「トリニダードの左フック」。00年のWBA世界スーパーウエルター級王者フェリックス・トリニダード(プエルトリコ)-IBF同級王者フェルナンド・バルガス(米国)は全勝同士の注目の王者対決となった。「倒し、倒され」の死闘の幕開けとなった一撃を、村田が語った。(取材・構成=奥山将志)

    ◇    ◇

▼試合VTR 00年12月2日。デビューから38戦全勝、2階級制覇を果たしていたトリニダードが、同じく20戦全勝のバルガスとの統一戦に臨んだ。村田が選んだ左フックは試合開始からわずか20秒。バルガスのジャブをよけた瞬間、強烈な左が顎を捉えた。後ろによろけるバルガスに、一気に連打を浴びせ、最初のダウンを奪った。同回にもう1度ダウンを加えたが、そこからバルガスも反撃。4回に左フックでダウンを返すなど、互いの意地がぶつかる激闘となった。試合は最終12回、トリニダードが3度のダウンを奪い、王座統一を果たした。

    ◇    ◇

いろんな候補が頭に浮かびましたが、やっぱり、自分の人生で一番見た試合、バルガス戦の最初の左フックですね。「一撃」って、その一発で試合が決まる「一撃」もありますが、この試合では「これで決まっただろう」という一撃が、実はシーソーゲームの幕開けだった。そして、12回の劇的なKOです。倒しきるところがトリニダードがスーパースターであるゆえんだと思いますし、ボクシングの醍醐味(だいごみ)が詰まった一戦だと思います。

技術的には、バルガスはガードを少し顔から離し、前気味に構える選手です。右のガードが顎についていないところからジャブを打つ。本来、ジャブの距離は左フックを合わせる距離ではないんですが、バルガスはジャブをストレート気味に打つので若干ですが深くなる。とはいえ、決して、不用意なパンチではないです。その一瞬を開始直後にドカーンと合わせる。そこが、トリニダードのすごさだと思います。

当時、僕は中学3年生で、テレビをかじりつくように見ていました。全勝対決でしたし、どっちが勝つんだろうと、興奮して見ていましたね。ボクシングをするのにじゃまだと思って髪の毛を丸め、ようやく自分が生きる道を見つけた時期です。中途半端に何も続かなかった自分に変わるきっかけを与えてくれたのがボクシングでした。その最初のスターがトリニダード。初恋のボクサーですね。

トリニダードの魅力は、ころっと倒れたかと思えば、立ち上がって、倒す。試合が本当に面白かった。そこがすべてですね。自分が世界王者になった今でも、トリニダードのことを考えることがあります。自分と比べて、まだ足りていないなと思ったり。米国人ではない人間が人気を得るには、トリニダードぐらいやらないといけない。ずっと頭の中にある存在ですし、そういう意味では、今でも影響を受けていますね。

僕は成長するために、人に憧れたり、人をまねることはとても大切だと思っています。自分ではああいう膝が立ったボクシングはできませんでしたが、中学時代からさんざんまねもしました。ああなりたいという気持ちは頑張る助けになります。僕も、トリニダードに憧れ、いつか自分も人から憧れられる存在になりたいと思ってやってきました。あらためて考えても、あの試合は僕にとって特別な試合ですね。

◆村田諒太(むらた・りょうた)1986年(昭62)1月12日、奈良市生まれ。伏見中1年で競技開始。南京都高(現京都広学館高)で高校5冠。東洋大で04年全日本選手権ミドル級で優勝など。11年世界選手権銀メダル、12年ロンドン五輪で日本人48年ぶりの金メダルを獲得。13年8月にプロデビューし、17年10月、WBA世界ミドル級王座を獲得し、日本人で初めて五輪金メダリストがプロ世界王者になった。家族は佳子夫人と1男1女。

関連するニュースを読む

末吉大が引退表明「ボクシングに出会えてよかった」

末吉大

ボクシング前日本スーパーフェザー級王者末吉大(29=帝拳)が現役を引退した。10日にブログを通じて表明した。

17年10月に初挑戦で日本王座を獲得したが、昨年12月に5度目の防衛に失敗していた。「コロナとかは関係なく、12月の試合が終わってしばらく考えて、このような結論に至りました。100%自分で出した結論です」と記した。

世界挑戦には届かなかったが「ボクシングに出会えてよかったし、ボクシングを通じてできた経験、出会えた人々、すべてが最高でした」とつづった。

末吉は5歳で空手、中1でキックボクシングをへて、千葉経大付でボクシングを始めた。東洋大に進学もプロで世界王者を目指して2年で中退。11年6月に帝拳ジムからプロデビューした。

12年の東日本新人王準々決勝では、のちの世界王者伊藤雅雪(横浜光)に僅差判定で初黒星を喫した。その後はB級トーナメントを制し、13連勝で日本王座を獲得。18年には東洋太平洋同級王者三代大訓(ワタナベ)と2冠統一戦に臨むも引き分けた。通算19勝(11KO)2敗1分け。

関連するニュースを読む