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ボクシング女子、活性化へ5階級で日本タイトル新設

バンタム級で初代女子日本王座を争う高野人母美(左)と吉田実代


 ボクシングの女子の日本タイトルの新設が、20日に都内で発表された。

 日本プロボクシング協会が4月に要請し、日本ボクシングコミッションが承認したもの。女子は07年に解禁されて10年目だが、選手層の薄さ、ミスマッチなど状況は悪化しているため、底辺の拡大、興行や地方の活性化を目指して日本タイトルが制定された。タイトル戦は2分6回戦。階級はアトム、ミニフライ、フライ、バンタム、フェザーの5階級で、ベルトは白地となる。

 最初のタイトル戦として10月6日にバンタム級王座決定戦が行われる。モデルで世界戦経験もある同級1位高野(協栄)は「一番最初の試合で歴史に名を残したい。日本をとり、日の丸を背負って世界に臨みたい」。同級2位吉田(EBISU K,s BOX)は格闘技経験があるシングルマザーで「実績ある相手にワクワク、ドキドキ」と話した。

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村田諒太がゴロフキン対アルバレスの見どころ語る

報道陣の質問に笑顔を見せる村田諒太(撮影・鈴木正人)


 ボクシングのWBA、WBC、IBF3団体統一世界ミドル級王者ゲンナディ・ゴロフキン(35=カザフスタン)対元スーパーウエルター級、ミドル級2階級制覇王者サウル・アルバレス(27=メキシコ)のミドル級頂上対決が16日(日本時間17日)に迫った。

 本人たちも「今年最大の一戦」(ゴロフキン)、「自身のキャリア最大の一戦(アルバレス)」と語る通り、パッキャオ対メイウェザー以後、最大のビッグマッチといっても過言ではない。いったいどんな試合展開になるのか? 同じくミドル級で世界と戦う村田諒太(帝拳)が、試合のみどころを語った。

 -ゴロフキンとカネロ(サウル・アルバレス)はどんな選手ですか

 村田諒太 ゴロフキンはカザフスタンの英雄。カネロはメキシコの英雄。それこそ国を代表する者同士の戦い、といっても過言ではないですね。両方「倒し屋」タイプなので、非常にエキサイティングな試合になると思います。ゴロフキンはボディを嫌がるので、カネロはボディを混ぜながらとにかく前に出て行くことが大事。中盤、終盤にゴロフキンは落ちてくるところがあるので、そこをつけるかがキーポイントになってくると思います。ただカネロも中盤から落ちてくるタイプ。もしかしたら、カネロの方が失速するのは早いかもしれません。ただ両者ともにタフなので、早い展開の試合にはならないと思います。ゴロフキンもカネロも、足を使って下がるという戦い方は出来ないので、どこかで打ち合う覚悟がいると、互いに思っているんじゃないでしょうか。

 -どんな試合展開になると思いますか

 村田諒太 ゴロフキンがプレッシャーをかけて、それをカネロが迎え撃つという形になると思います。カネロは序盤からゴロフキンの圧力に負けず、反対に彼を下がらせることが出来れば、試合の流れはカネロに傾いてくるのではないでしょうか。カネロはゴロフキンのパンチをしっかり見て、ブロックやディフェンス技術で対応できるか。対応できると思ったら、カネロの得意とする回転の速い高速コンビネーションでしっかり打ち込めるか。それにかかっていると思います。反対にゴロフキンにジャブなどで顔面を押し上げられて、強いパンチで押し込まれるようなら正直勝ち目はない。ゴロフキンの圧力に負けて、カネロがどんどん下がってしまったら、ゴロフキンのワンサイドゲームになってしまう可能性が高いと思います。この試合の見どころは、試合の序盤。2人がどんな試合の入り方をするのかに注目して見て欲しいです。

 -勝敗の行方はどうなりますか

 村田諒太 勝敗は中差の判定でゴロフキン、もしくは中盤・終盤KO、TKOでゴロフキンという感じかと。ただ、序盤にゴロフキンの圧力に対して、カネロが踏ん張ることが出来るか。さらに高速コンビネーションでゴロフキンの顔面やボディにダメージを与えられれば、カネロにも大いにチャンスがあると思います。

 -今年最大のビッグマッチと言われていますが、同じミドル級として見逃せないですね

 村田諒太 ビッグファイトと言われる試合は、往々にして面白くないゲームが多いけれど、今回は相性的に考えても、エキサイティングで期待できる試合だと思います。この試合は絶対に面白い! それは間違いないです。ボクシングの醍醐味(だいごみ)をこの試合で味わってもらいたいですね。

 -ご自身も10月にエンダムとの再戦が決まりました

 村田諒太 こんなダイレクトにリマッチを組んでもらえることは非常にありがたいことだと思います。次はしっかり倒して勝ちたいですね。練習もすごくよくやれていると思います。それこそ、『ゴロフキン対カネロの勝者と組ませたら面白いんじゃないの』と世間の方々に思ってもらえるように、次の試合はノックアウトで勝ちます!

 試合の模様は「生中継!エキサイトマッチスペシャル 頂上決戦!ゲンナディ・ゴロフキンvsカネロ・アルバレス」として、9月17日午前10時よりWOWOWプライムにて、生中継で放送される。

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岩佐新王者!けんか「人生最大の危機」乗り越え栄冠

岩佐(右)は、小林会長と笑顔を見せる(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ・12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 IBF世界スーパーバンタム級3位岩佐亮佑(27=セレス)が、2度目の挑戦で新王者となった。同級王者小国以載(29=角海老宝石)に2回までに3度ダウンを奪い、口の傷とダメージからのレフェリーストップで6回2分16秒TKO勝ちした。セレス小林のリングネームで活躍した元世界王者の小林昭司会長と二人三脚で15年。同じ再挑戦で師弟で世界王者の夢をかなえた。

 岩佐のカウンターの左ストレートが初回にさく裂した。小国が見事に尻もち。「あんなにきれいに当たるとは。びっくりした」。2回にも2度ダウンを奪い、さらに攻め立てると6回で決着。中学の卒業文集に「世界王者になりたい」と書いた夢を実現した。

 「うれしいけどホッとした。世界王者になれる人だったと確認できた」と再挑戦で悲願を実らせ、しみじみ。15年に英国での世界初挑戦は完全アウェーでの完敗に「あきらめかけたが、あの悔しさで頑張れた」。何度もあった挫折を会長と2人で乗り越えてきた。

 03年に地元の千葉・柏市にセレスジムができるとすぐに入門した。当時はけんかなどで度々問題を起こした。中3の冬にも悪さをし、父正利さんが「ボクシングもやめろ」と激怒した。「人生最大の危機」も、小林会長が「僕に任せてください」と説得してくれた。

 1つ上の小国とは、習志野高1年時の全国選抜で18-8と快勝していた。部活後もジムで練習を3年間続けて高校3冠でプロ転向。8連勝で日本王座初挑戦は山中慎介にはね返され、ようやく世界初挑戦も洗礼を浴びた。

 小林会長は「世界をとらせることができ、本当によかった」と、オープンから唯一残る愛弟子と目を合わせた。元世界王者が育てた男子世界王者は国内6ジム目で延べ9組目。岩佐は「教えてもらったことが世界に通用すると証明できた」と胸を張った。

 男子世界戦で35度目の日本人対決。統一戦と決定戦を除き、挑戦者が勝ったのは29戦で5度目。会長と同じく階級を上げた再挑戦で劣勢もはね返した。「やっとスタートライン。チャンピオンロードの第2章。有名になるより強くなりたい。リスクを恐れず海外で勝ちたい」。ラストチャンスと臨んだ岩佐は力強く言った。【河合香】

 ◆岩佐亮佑(いわさ・りょうすけ)1989年(平元)12月26日、千葉・柏市生まれ。地元にセレスジムができると中2で入門。習志野高3年で選抜、全国高校総体、国体と3冠。アマ戦績60勝(42KO)6敗。08年プロデビューで5回TKO勝ち。11年に日本バンタム級王者山中慎介に挑戦も10回TKO負け。2戦後に日本同級王座、13年に東洋太平洋同級王座獲得。15年に英国でのIBF世界同級暫定王座戦で、世界初挑戦もハスキンスに6回TKO負け。171センチの左ボクサーファイター。家族は両親と姉。

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井上尚弥ならシーサケットも問題ない/川島郭志の目

井上尚弥対アントニオ・ニエベス

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・スタブハブ・センター

 王者井上尚弥(24=大橋)が米デビュー戦をKOで飾り、6度目の防衛に成功した。挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対し、初回から攻撃的に出ると、ダウン経験のない相手から5回に左ボディーでダウンを奪取。6回に連打を浴びせると、同回終了時にニエベス陣営が棄権を申し出た。

 井上のパワーがすごかった。米国で売り出す第1戦で圧倒し、十二分に強さを見せつけた。初回からいつも以上にパワーを前面に、強引にどんどん前に出た。相手はガードを固め、警戒というか逃げ腰。勝敗よりいつ倒すかという試合で、ものが違った。

 左のジャブとボディーがよかった。ジャブというよりストレートで、1発1発にパワーがあった。4回は足を使い、6回はポーズで相手に来させようとした。KOしたい、米国で見せたい思いが強く、攻めに徹した。攻撃が最大の防御にもなっていた。

 ライトフライ級時代はパワーよりもテクニックが目立った。スーパーフライ級でナルバエスを倒した一戦からパワーが増した。階級を上げるとファイターになっていくが、井上は時間をかけてうまく上げている。

 ロマゴンに勝ったシーサケットは左だが間違いなく勝てる。バンタム級に上げても問題はない。スーパーバンタム級は身長もあり、パワーがどこまで通用し、スタミナがカギになる。最近世界王者が増え続けるが、首をかしげたくなる王者もいる。井上には本物として海外でも勝ち続け、ボクシングの価値を高めていってもらいたい。(元WBC世界スーパーフライ級王者)

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井上尚弥「もっと上を」圧勝し続ける故の不安と未来

井上は防衛に成功し、チャンピオンベルトを巻き笑顔。右は大橋会長(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・スタブハブ・センター

 王者井上尚弥(24=大橋)が米デビュー戦をKOで飾り、6度目の防衛に成功した。挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対し、初回から攻撃的に出ると、ダウン経験のない相手から5回に左ボディーでダウンを奪取。6回に連打を浴びせると、同回終了時にニエベス陣営が棄権を申し出た。圧倒的な内容に、本場の関係者からも高い評価を受け、井上も米国リングへの継続参戦にも意欲を示した。戦績は14戦全勝(12KO)となった。

 夜風が舞う米国の屋外リングで、井上の圧力がニエベスをのみ込んだ。5回にめり込むような左ボディーでダウンを奪うと、続く6回に勝負をかけた。ガードを固め、逃げ一辺倒になった相手に対し、「試合にならない」と右拳をくるくる回す、王者には珍しいアピールで戦いを促した。これで目の肥えたファンの歓声を呼び込むと、最後はロープ際の強引な連打で心をへし折った。挑戦者がコーナーに戻ると同時に陣営が棄権を宣告。井上は表情を変えることなく、観客席の声援に応えた。

 理想としていた派手なKO劇とはいかず、自己採点は「70点」。だが、勝ち名乗りを受けるとともに会場に響いたさらなる大歓声が、井上が“本物”だと認められた証しだった。「すっきりはしないが、結果的には良かった。日本と違う環境で調整し、勝てたことは成長につながる」。物足りない気持ちを押さえつつ、米初陣での収穫を強調した。

 デビュー14戦目で迎えた本場の舞台。思いに変化があったのは昨年9月だった。米国で軽量級に注目を呼び込んだローマン・ゴンサレスの試合をロサンゼルスで観戦。いよいよ試合開始という瞬間に、会場の雰囲気が一変した。選手へのリスペクトが根底にある、熱気。鳥肌が立ち、思わず拳を握りしめた。それまで米国への特別なあこがれはなかったが、「自分もここでやりたい」。熱い思いが一気にわき上がった。

 「ボクシング人生の分岐点」とまで言った一戦を乗り越え、確かな自信も手に入れた。わずか8戦で2階級制覇を達成し、世界から注目される存在になっても、消えることのない感情があった。「自分は試されていないことが多い。順調にいき過ぎている」。経験が少ない中で、圧勝し続けてきたがゆえの不安。巡ってきた米国からのオファーは大きなチャンスだった。けがも、期待を裏切るような試合も許されない。プレッシャーのかかる難しい試合だからこそ、どこかうれしかった。リングを下りると、「新たな1歩になった」。しみじみ語った言葉に確かな手応えがにじみ出た。

 長く日本のボクシング界を引っ張ってきた長谷川、内山、三浦が次々と引退し、8月には山中も王座から陥落した。24歳。その両拳にかかる期待はさらに大きくなっていく。陣営の大橋会長は、次戦は国内を予定しているとしつつ、「オファーがあればどんどん受ける」と海外進出にも積極的な姿勢を示した。「もっと上を目指したい」と井上。伝説はまだ始まったばかりだ。【奥山将志】

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井上尚弥「地味きつ!」顔しかめる週3回の積み重ね

6回、ニエベス(右)に強烈なボディーブローを入れる井上(撮影・菅敏)

<とっておきメモ>

 「腕を前に伸ばして下さい」。井上尚弥(24=大橋)が熱海で行った7月の合宿時、16年1月から肉体強化を担当する高村トレーナーに記者は指示された。その通りに両腕を前に突き出すと、「指先まで伸びてませんね」。伸ばしてみると腕に張りを感じた。「これが腕全体が使えているということ。尚弥君も最初はできていませんでした」と教えてくれた。

 この1年半で強化したのは、「意識できていなかった部分を意識してもらう。ただ動くのではなく、どう動けば力が伝わるかを知ってもらうこと」。冒頭の例えで言えば、指先まで感覚を巡らせることで、「インパクト時のパンチの力の伝導率を上げる。当てるだけにならないように」。トレーニングは地味なものばかり。機械は使わず、自重でゆっくりと部位を意識して動かす多用なメニューを実践してきた。井上本人が「地味きつ!」と顔をしかめる週3回の積み重ねで、無意識だった部分を意識できるように鍛えてきた。

 元々、同トレーナーとタッグを組んだのは、より世界の最前線で戦うことを念頭にしていたから。「モンスター」の愛称からは想像つかない繊細な感覚の強化こそ、この日の順風な米デビューにつながっていた。【ボクシング担当=阿部健吾】

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井上尚弥に米興行主「スペクタクルな試合だった」

2回、ニエベス(右)に強烈な左パンチをヒットさせる井上(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・スタブハブ・センター

 王者井上尚弥(24=大橋)が米デビュー戦をKOで飾り、6度目の防衛に成功した。挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対し、初回から攻撃的に出ると、ダウン経験のない相手から5回に左ボディーでダウンを奪取。6回に連打を浴びせると、同回終了時にニエベス陣営が棄権を申し出た。

 井上の試合は米ボクシング関係者にも大きなインパクトを与えた。試合を中継したケーブル局大手HBO幹部のピーター・ネルソン氏は「ずっとこっちで見たいとオファーをかけていた。素晴らしい戦いで、みんながまた見たいと思った」と高評価を与えた。試合内容についても「優れたパワー、戦略、マインドを持っている。彼はどんな相手でも恐れないだろう」と、攻撃的な戦いを称賛した。

 また、興行を主催した「K2プロモーション」を率いるトム・ロフラー氏は「スペクタクルな試合だった。スーパーフライ級の選手を集めた興行の第2弾をやりたい」と話した。会場の米メディアの反応も良好で「打つ場所がない中で、最高のボディーショットだった」などの声が上がっていた。

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井上尚弥アピール誓う、同級ライバル集結「品評会」

挑戦者アントニオ・ニエベス(中央右)の横でファイティングポーズをとる井上(撮影・菅敏)

 【カーソン(米カリフォルニア州)8日(日本時間9日)=奥山将志】WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が、「ボクシング人生の分岐点」で世界を驚かす。米国デビュー戦となる同級7位アントニオ・ニエベス(30=米国)との6度目の防衛戦は今日9日(同10日)にゴング。会場となるスタブハブ・センターでの前日計量をリミットでパスすると、堂々のKO宣言で本場でのアピールを誓った。

 「ボクシング人生の分岐点」。報道陣に囲まれた井上は、翌日に迫った試合をそう表現した。計量をリミットの52・1キロでパスすると、日本の応援団に向かって拳を突き上げてアピール。同じく1回でパスし、雄たけびを上げたニエベスと2日連続でにらみ合い、「初回からフルでいく。チャンスが来ればKOを狙う」と表情を引き締めた。

 米初陣は、本場の心をつかむ絶好機だ。米国では異例の軽量級中心の興行で、「SUPERFLY」の名のもと、同じ階級のビッグネームが集結。4階級王者ゴンサレス、ゴンサレスにプロ初黒星を付けたシーサケット、フライ級で2団体を統一したエストラーダ、WBC王座を6度防衛したクアドラス。4人のライバルと比較される中で存在をアピールできるかは、今後のキャリアにも直結する。

 減量苦からバンタム級転向も視野に入れる大橋会長も“品評会”さながらのこの状況を歓迎。「どの階級でやるにしても、彼らを目の前に引きずり出すことが重要」と今後の対戦を意識した一戦だと強調した。プレッシャーを背にリングに立つ井上は「ここにセッティングされた意味は分かっている。仕上がりは過去最高。すべてにおいて期待に応えたい」と力を込めた。

 計量を終えると、昼はうどん、夜はステーキを食べ、しっかりと回復。プロデビューから5年。歴史を塗り替え続けてきた日本の才能が、世界に殴り込みをかける時が来た。

 ◆日本人王者の海外での防衛(海外選手相手) 成功したのは過去5人(7例)。85年に渡辺二郎が敵地韓国で勝利したのが初めて。西岡利晃は09年にメキシコ、11年に米国で防衛に成功。13年に三浦隆司がメキシコ、亀田興が韓国で勝利。14年には亀田和が2度米国で勝利している。米国で米国人選手を相手に防衛を果たせば、井上が初めてのケースとなる。

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井上尚弥に米マスコミも期待大「ゴロフキンと同じ」

 WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が7日(日本時間8日)、9日(同10日)の6度目の防衛戦に向け、市内のホテルで行われた公式会見に臨み、挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(30=米国)と対面。本場でのアピールに自信をみせた。

 「イノウエ」の米国上陸を目の肥えた現地取材陣はどう見るか。「ゴロフキンが米デビューした12年の状況と同じだ」と、現ミドル級3団体統一王者の名前を挙げたのは、米国で最も権威ある専門誌「リングマガジン」のテレビで解説を務める、スティーブ・キム氏。ウクライナの英雄は欧州で衝撃のKO劇を続け、大きな期待とともに渡米し、現在はボクシング界の顔役となった。同氏は「英語をしゃべれない人でも、観客を楽しませられる。ボクシングが言語だ」と、なぞらえる。

 アマ時代から井上に注目してきたのは著名コラムニストのデビット・アビラ氏。取材歴30年以上の眼力は、「たくさんのウエポン(武器)がある。スピード豊かで米国のファンを驚かすだろう」と評する。

 キム氏は、先も見据える。「他の日本人と違い、若くして米国に来た。人気を作る時間が十分にある」。近年米国で戦った日本人王者、西岡、三浦は30代を超えていた。井上はまだ24歳と若さも好材料とした。

デビット・アビラ氏

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井上尚弥「ボクシング人生の分岐点に」前日計量パス

 ボクシングのWBO世界スーパーフライ王者井上尚弥(24=大橋)が8日(日本時間9日)、9日(同10日)に米カリフォルニア州カーソンで行われる同級7位アントニオ・ニエベス(30=米国)との6度目の防衛戦の前日計量に臨み、リミットの52・1キロでパスした。

 試合会場のスタブハブ・センターで行われた計量はファンにも公開され、米国デビュー戦となる井上にも大きな声援が飛んだ。51・6キロでクリアしたニエベスとがっちり握手を交わすと、「ふつふつと闘志がわいてきた。ボクシング人生の分岐点になる試合だと思っている。初回からフルでいく」と意気込みを語った。

 メインのWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチは挑戦者の元世界4階級王者ローマン・ゴンサレス(30=ニカラグア)が52・0キロ、初防衛を目指す王者シーサケット・ソールンビサイ(30=タイ)は52・1キロでパス。両者は今年3月に対戦し、シーサケットが2-0の判定で勝利し、ゴンサレスにプロ初黒星を付けた。

前日計量を終え、会場を訪れたタレントの中村アン(左)から激励を受ける井上(撮影・菅敏)

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妻夫木似の挑戦者パランポン「経験は私が上」と自信

WBO世界ライトフライ級王者田中恒成への挑戦を前に練習を公開した同級13位パランポン・CPフレッシュマート(撮影・加藤裕一)

 デビュー8戦で日本最速タイの世界2階級制覇を達成したWBO世界ライトフライ級王者田中恒成(22=畑中)に挑む同級13位パランポン・CPフレッシュマート(32=タイ)が8日、タイトルマッチ(13日、エディオンアリーナ大阪)を前に大阪市の井岡ジムで練習を公開した。

 世界タイトル初挑戦のパランポンは「田中はストレート、アッパーが印象的で、うまい。しかし、経験は私が上。すごく自信があるし、絶対に勝つ」。俳優妻夫木聡に似た甘いルックスに笑みを浮かべた。ボクシングの戦績は24勝(10KO)7敗と平凡だが、国技ムエタイでは100戦以上の経験を持つ。関係者によると、王者となり、対戦相手がいなくなったことで、本格的にボクシングに転向したという。

 97年にWBC世界フライ級王者勇利アルバチャコフを破った経験を持つチャッチャイ・ダッチボーイジムトレーナー(47)も「田中はスピードがあるけど、経験ではパランポンが上」と強気だった。

 パランポンはこの日、同トレーナー相手に2ラウンドのミット打ち、2ラウンドのシャドーボクシングを披露。公開練習後は大阪市内のスポーツジムに向かった。日本は2度目の来日。初来日は11年6月で板垣幸司(34=広島三栄)にKO負けしたが、その後14連勝中。「日本食はおいしいから、街の看板を見たら、全部食べたくなるけど、試合前だからね」。試合後には好物の焼き鳥を楽しむつもりだ。

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井上尚弥「度肝抜く試合を」 忘れたベルト届き苦笑

ドジャースから贈られたマエケンTシャツを見つめる井上(撮影・菅敏)

 世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級王者の井上尚弥(大橋)が9日に米カリフォルニア州カーソンで6度目の防衛戦に臨み、同級7位のアントニオ・ニエベス(米国)と闘う。7日は試合会場近くで公式記者会見に出席し「人生を懸ける。ファンの度肝を抜くような試合をしたい」と威勢良く抱負を語った。

 24歳の井上は13戦全勝(11KO)で、米国での試合は初めて。チャンピオンベルトを日本に忘れてきたそうだが、この日の会見には間に合い「(届いたのは)数時間前。無事に届いて良かった」と苦笑しつつ説明した。

 所属ジムの大橋秀行会長は「日本では怪物なんて言われているが、米国でもモンスターと言われるようにしたい」と自信をにじませた。

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岩佐亮佑 王座ならフェラーリ「屋根付き駐車場が」

勝利したご褒美にプレゼントされるフェラーリ458スパイダーの画像を見せる岩佐亮佑(撮影・鈴木正人)

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級3位岩佐亮佑(27=セレス)が6日、千葉市内のジムで練習を公開した。13日に大阪で同級王者小国以載(角海老宝石)に挑戦する。2度目で悲願の王座奪取のご褒美に、スポンサーから約3000万円のフェラーリが約束されている。

 スパーリングは軽めに2回こなすと、会見ではスマホを取り出し、イタリアの白い高級車の画像を見せびらかした。「屋根付き駐車場がいる。維持費は大変だけど、車はモチベーション」。元々車好きで18歳でセルシオに始まり、日本王座獲得時には約350万円で中古ベンツを買った。

 小国は前日に嫌いなピーマン克服に「まずパプリカから」とかぶりついた。こちらは実のあるニンジン作戦だ。「バッチリ仕上がった。ボクシング人生のすべてをかけ、ラストチャンスに勝つ」と、岩佐はベルトとフェラーリを手にすることしか頭にない。

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岩佐亮佑「車はモチベ」フェラーリとベルトW奪取だ

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級3位岩佐亮佑(27=セレス)が6日、千葉市内のジムで練習を公開した。

 13日に大阪・エディオンアリーナ大阪で、同級王者小国以載(29=角海老宝石)に挑戦する。ジムメイトと軽めのスパーリング2回を披露し、シャドー、バック打ちなどをこなした。「体は仕上がって、試合を待つだけ。バッチリ」と言えば、小林会長も「相当いい。過去最高でスパーの内容も充実していた」と自信を見せた

 15年2月に英国でのIBF世界バンタム級暫定王座決定戦で、世界初挑戦は6回TKO負けした。「あの時は自分を信じていなかった。落ち着けばよかった。あれ以上のアウェーもない」と振り返る。階級を上げて2年。挑戦者決定戦が中止になる不運もあったが「今回は大阪だけど日本はホーム。昨年末に決まってから期間もあり、試合をはさめ、いろんなこともできた」と前向きに話した。

 車好きの岩佐に、願ってもないご褒美も約束されている。スポンサーから約3000万円のフェラーリ456スパイダー。「屋根付き駐車場がいる。維持費は大変だけど、車はモチベーション」と、スマホに保存した車の画像を報道陣に見せびらかした。「ボクシング人生のすべてをかけ、ラストチャンスに勝つ」と、ベルトとフェラーリを手にするつもりだ。

勝利した褒美にスポンサーからプレゼントされるフェラーリ458スパイダーの画像を見せる岩佐亮佑(撮影・鈴木正人)

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井上尚弥、初米国で6度目防衛戦「分かれ道になる」

井上尚弥(2016年9月4日撮影)

 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が9月9日(日本時間10日)、米カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで同級7位アントニオ・ニエベス(30=米国)を相手に6度目の防衛戦に臨む。米国で初の試合というだけでなく、世界に向けて存在感を示す重要なリング。「今度の試合が今後のボクシング人生の分かれ道になる」と自覚している。その大事な一戦に向け最終調整に余念のない24歳の若武者に、近況やニエベス戦のこと、その先の計画などを聞いた。

 なお、井上尚弥の米国初進出となる「エキサイトマッチスペシャル 井上尚弥&ロマゴン ダブル世界戦」はWOWOWプライムで日本時間10日午前10時から生中継される。

 -今回の試合はいつもと違うと感じていますか

 井上 特別な気持ちはあります。米国のリングは雰囲気も違いますから。モチベーションは高いですね。でも、気持ちとしては高ぶるものがあるけれど、いつもどおりにやらないとオーバーワークになったり故障の原因になったりするので。ここまでは順調です。

 -昨年9月、米国でローマン・ゴンサレス(30=ニカラグア)対カルロス・クアドラス(28=メキシコ)の試合を観戦していますね

 井上 身震いするような感覚でした。あの試合を見たことで、(米国での試合の)イメージができたし、いまはワクワクしています。米国は良い試合をした選手をたたえ、アンチの感覚がないんだと思います。でも、期待されていた選手が期待に沿わないとブーイングが起こりますからね。

 -スタブハブ・センターは屋外にリングが設置されます

 井上 アマチュア、プロを通じて屋外での試合は初めてですが、リングに上がってしまえば気にならないと思います。

 -挑戦者のニエベスの映像はチェックしましたか

 井上 見ました。左ジャブとワンツーを主体としたボクシングをする選手で、アマチュア上がりらしく基礎がしっかりしているという印象です。リーチ(174センチ)があるので、気にするとしたらその点ですね。自分もジャブを突いて試合を組み立てていくスタイルなので、距離の面で不利にならないようにしたいですね。角度を変えて攻めることをイメージしています。

 -スピードに関してはどうでしょうか

 井上 前半はスピードがあるけれど、後半になると落ちるという弱点は見えています

 -そんな相手をどう攻めますか

 井上 いつもどおり自分の感覚ですね。いま想定しているのは、いつもどおりにジャブ、ワンツーをしっかり当てることです。自分のポジションが大事だと思います。リングに上がって向き合ってみないと分からないところがあるので、そこで考えようかなと。

 -気をつける点は?

 井上 やっぱり右ストレートでしょうか。けっこう踏み込んでくるし、力強さもあるので。もちろん(パンチを)もらうつもりはないけれど、警戒するとしたらそこですね。

 -ニエベスはダウンした経験がないと伝えられます

 井上 (打たれ強さについて)そこまでは見えてこないけれど、米国でやるかぎり判定ではダメでしょう。その気持ちはあります。もちろん日本でもそのつもりで戦っていますが。

 -期待されていることは分かっていますね

 井上 今回の試合はその点にかぎるし、この試合がこれからの自分のボクシング人生の分かれ道だと自覚しています。

 -理想の勝ち方は?

 井上 何ラウンドでもいいので倒したいですね。判定は絶対にない。お客さんが湧く試合をしたい。

 -チャンスがあれば1ラウンドKOも?

 井上 しっかり距離を把握してから行くことになるし、自分は1ラウンドで倒すタイプではないので……。1ラウンドでは(手の内を)隠す選手がいるので、2ラウンド目にどう出てくるか。そこで変わらなければ自分の距離だと思います。

 -戦ううえで重要視しているところは、どんな点でしょうか

 井上 一番は、いかに自分の距離を把握できるか。自分の距離をつかめれば、それだけ早くパンチが当たりますから。当たり出したら自分のペースだなと。いかにスピードやパンチがあっても距離が悪いと当たりませんから。

 -そのあたりが進歩しているということでしょうか

 井上 そうですね。試合が始まって1ラウンドの数十秒でジャブを当てる距離をつくれるようになったので。

 -同じ日、スーパーフライ級のシーサケット・ソールンビサイ(30=タイ)対ゴンサレスのWBCタイトルマッチもあります。この試合に関してはどう予想しますか

 井上 自分的には前回(3月の初戦はシーサケットが僅差の判定勝ち)もゴンサレスの負けはないなと思いました。今回はゴンサレスが頭をつかって戦うんじゃないですかね。ゴンサレス有利だと思います。

 -近い将来、ゴンサレスと戦う可能性もありますか

 井上 もちろん、やりたいのはやりたいけれど、ただ、自分がスーパーフライ級の体を維持するには限界があるので。でも、この時期にやれる、という保証があれば待ちます。

 -クアドラス対ファン・フランシスコ・エストラーダ(27=メキシコ)のWBC挑戦者決定戦もあります

 井上 トップ同士の良い試合になると思います。自分が防衛戦で戦った選手(ダビド・カルモナ=メキシコ)とクアドラスが3月に戦ったあとでのエストラーダ戦なので、(間接的に)自分がどの位置にいるのか計れる試合だと思います。

 -同じイベントでスーパーフライ級の3試合が行われるので、意識するところがあるのでは?

 井上 誰が強いのか、そういうところが見えてくると思います。自信はあります。それだけの練習もしていますから。

 -今回の試合をきっかけに米国で戦う機会が増えそうですね

 井上 今回、うまくいってオファーがあれば、年間3試合のうち1回ぐらいは米国で戦いたいですね。

 -ニエベス戦に向けた意気込みを聞かせてください

 井上 いままで以上にモチベーションは高いし、勝ち方にもこだわっています。自分のボクシングを見せて、豪快なKOで米国のファンにアピールしたいですね。

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3度世界挑戦の葛西裕一氏がジム開き「底辺拡大を」

葛西裕一氏(2015年9月11日撮影)

 帝拳ジムの元トレーナー葛西裕一氏(47)が3日、東京・用賀にボクシングジム「グローブス」を開いた。西岡氏ら10人の元世界王者ら約150人が披露パーティーに駆け付けた。

 葛西代表は3度世界挑戦で王座は獲得できなかったが、97年から20年間トレーナーを務めて世界王者を4人育てた。4階建てビルの3フロアを占める豪華なジムで、プロ養成部門はなくアマやフィットネス会員を対象に18日にオープンする。「帝拳ジムのノウハウを教えていく。底辺を広げてボクシング界を盛り上げたい」と話した。

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「怪物」井上尚弥が9日防衛戦へ向け渡米 KO狙う

渡米した井上尚。左は父真吾トレーナー、右は大橋会長

 「怪物」が米国に乗り込む。ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が3日、米国デビュー戦へ向けて渡米した。米カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで9日(日本時間10日)、同級7位アントニオ・ニエベス(米国)との6度目の防衛戦が待つ。

 プロでは初の海外での試合。試合1週間前になるが、通常より1キロほど少ない「リミットまで残り1・7、8キロ」で米国へ渡る。湿度が低く汗をかきにくい現地に、しっかりと「米国仕様」に日本で仕上げてきた。アマチュア時代には高校3年間で6カ国ほどで試合経験もあり、「飛行機にのってどれくらい(体重が)落ちるのかも分かっている」と不安はない。「時差ぼけも気持ちで直しますよ」と声を弾ませた。

 新たなスター候補として米国でも活躍が期待される。求められるのは当然、圧勝、KO勝ち。それは当人も百も承知。「ファンの方も倒すところを見たいと思う。ボクシングは一瞬の勝負。逃したら、どうなるか分からない。長引かせるつもりはない」。仕留められる好機と踏んだら、一気に追い込む。

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ヨネクラジム55年の歴史に幕 OB成田氏ら集結

 ボクシングの名門ヨネクラジムが31日、最後の練習を終えて55年目の歴史に幕を閉じた。

 東京・目白のジムで午後6時から最後となった練習には、15人が参加した。このジム独特の一斉スタート練習で、通常通りに20ラウンドのメニューをこなした。63年3月にジムをオープンし、5人の世界王者を育てた米倉会長が高齢のために運営が難しくなり、一代限りと決断。4月に8月限りで閉鎖を発表していた。

 午後4時からの練習には2人だけの参加だったが、最後とあって家族や孫を連れたOBも加わった。町田トレーナーは「こんなにきたのは久しぶり」と笑みがこぼれた。元日本王者でトレーナーだった成田氏は、最近ボクシングを始めたという孫を連れてきて指導。「最後の日だから来ないわけにはいかない」と、いつものはちまき姿でミットを受けていた。

 世界に2度挑戦し、海外でも45歳までリングに上がった西沢氏も駆けつけた。現在はゴールドジムなどでトレーナーを務めている。「最後の試合前にこの合宿所で1カ月半合宿した。思い出が詰まっている」と話していた。

 嶋田トレーナーは「朝起きた時から感傷的になった」としみじみ。練習中も「さみしい」と何度もつぶやいていた。来年1月からは新潟・十日町に新設の大翔(やまと)ジムでトレーナーを続ける。東京にもジム開設プランもあり、「会長の教え通りに前進していくしかない」と話した。

 プロの11選手は大橋、三迫、ワタナベ、郡山と4ジムに移籍して現役を続ける。あと2人のトレーナーも三迫、ワタナベジムへの移籍が決まっている。

 フェザー級溜田は22日に初代日本ユースで、ジム37人目で最後の王者になった。7月には移籍先の大橋ジム近くの寮に引っ越し、練習道具を持って通っていた。「ジムに通うこともなくなるなんて。いまだに信じられない」。入門当初は2階の合宿所に入っていた時期もある。「思い出はいろいろあるが、ヨネクラ魂で上を目指していきたい」と再出発を期した。

 以前のジム内には会長の現役時代に始まり、お宝と言えるポスター、トロフィー、賞状などが多数飾られていた。26日にジム内はすでに片付けられ、まだ山積みになっていたが、各個人に返却される。減量用のストーブも10個が並んで置かれていた。まだ7人が合宿所にも住んでいるという木造2階建てのジム。貸し出す話もあったが、今後は未定となっている。ボクシング界の一時代を築いたジムがついに幕を閉じた。

最後の練習で独特の一斉にシャドーするヨネクラジムの選手たち(撮影・河合香)

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尾川堅一、西谷和宏が日本王座返上 世界挑戦見据え

 日本ボクシングコミッションは31日、日本スーパーフェザー級王者の尾川堅一(帝拳)、日本ライト級王者の西谷和宏(VADY)がそれぞれ王座を返上したと発表した。

 尾川は世界挑戦を見据えており、西谷は世界挑戦を含むステップアップのため。

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久保隼「距離感」生かす10cmのアドバンテージ

笑顔で予備検診をする久保隼(中央)とダニエル・ローマン(撮影・奥田泰也)

 WBA世界スーパーバンタム級王者久保隼(27=真正)と同級2位の挑戦者ダニエル・ローマン(27=米国)が31日、タイトルマッチ(9月3日、島津アリーナ京都)を前に神戸市内の同ジムで予備検診を受け、久保が身長、リーチともに10センチ上回っていることが判明した。

 身長176センチとスーパーバンタム級ではかなり長身となる久保はタイトルを奪取したセルメニョ戦でも、身長で8センチ、リーチで4センチのアドバンテージがあった。「いつものことですし、相手(ローマン)もそうじゃないですか? 彼にもそこに対応する引き出しがあるでしょうし、僕にもあるので、それを出していきたい」。自分のスタイルのポイントを「距離感」という王者には、戦うイメージがあるようだ。

 両者はこの日が初対面だった。久保は「雑誌のコメントを見て、まじめそうと思っていたけど、その通り。絶対にボクシングに対してまじめ。試合がなければ、というか終わったら、仲良くできそうなタイプ。僕と同じ。まあ、僕はボクシングしかでけへんだけなんですが…」。この日夜にサッカーW杯アジア最終予選の日本-オーストラリア戦が行われるが「あるのも知りませんでした。僕、ほんまにテレビ見ないんで」と苦笑いする男は、同じ“におい”を感じたようだ。

 一方のローマンも久保の印象を「ナイスガイ!」。血圧が147/90とやや高めだったことを「(中継局の)テレビカメラが回っていたから。初めてで緊張したんだ」。ニックネーム「ベビーフェース・アサシン(童顔の殺し屋)」らしく、甘いルックスに笑みを絶やさなかった。

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高山勝成、少年院で講演 タイソン氏の言葉送る

 マイク・タイソン氏(米国)の言葉を子どもたちに。ボクシングで日本初の世界主要4団体制覇を果たし、アマチュアとして2020年東京五輪出場を狙う高山勝成(名古屋産大)が29日、瀬戸少年院(愛知県瀬戸市)で講演した。14歳から20歳までの約100人へ「しっかり伝えられたと思う」と笑顔を見せた。

 特に伝えたかったのは自身が大切にしている、信じる気持ちだ。昨年、ボクシング関連の会合で元世界ヘビー級王者のタイソン氏と会った際、「これから先何があっても何が起ころうとも自分を信じろ」との言葉をもらったことに由来する。

 講演後、1人の少年が握手を求めてきた。高山は力強く手を握り合った後、相手の胸に拳を当て「何があっても自分を信じろ」と偉大なボクサーの言葉を送った。

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バンタム級田中亮明は2回戦判定で敗退 世界選手権

<ボクシング:世界選手権>◇27日◇ドイツ・ハンブルク

 バンタム級2回戦で田中亮明(岐阜・中京学院大中京高教)はドイツ選手に判定で敗れた。

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メイウェザー完勝の裏に「父と話してきた」作戦あり

<プロボクシング:スーパーウエルター級メガファイト12回戦>◇26日(日本時間27日)◇米ネバダ州ラスベガス・T-モバイル・アリーナ

 約2年ぶりの復帰戦となったボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(40=米国)が、世界最大の総合格闘技団体UFCの2階級制覇王者コナー・マクレガー(29=アイルランド)を撃破した。26日(日本時間27日)に米ラスベガスでのスーパーウエルター級12回戦で拳を交え、10回1分5秒、レフェリーストップによるTKO勝ち。戦績を50戦全勝(27KO)に伸ばし、元ヘビー級王者マルシアノ(米国)と並んでいた49戦全勝の無敗記録を更新した。

 メイウェザーは「父と話して序盤、相手にすべての攻撃を出させるのが作戦だった」と5回以降から攻勢をかけ、何度も右拳で相手の顔をはね上げて連打でとどめを刺した。ボクシングデビュー戦のマクレガーに向け「予想以上に強かった」と評価。2億ドル(約220億円)を得る可能性がある一戦を終え、「これが最後の試合」と3度目の現役引退を表明した。(デーブ・レイブル通信員)

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山中竜也「ホッとしました」タイトル奪取に成功

新チャンピオンとなった山中竜也は笑顔で母・理恵さんとファイティングポーズ(撮影・梅根麻紀)

<プロボクシング:WBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦>◇27日◇熊本・芦北町民総合センター

 挑戦者の同級1位山中竜也(22=真正)が、王者福原辰弥(28=本田フィットネス)を12回3-0判定で破り、世界初挑戦でタイトル奪取に成功した。所属ジムの男子では、世界3階級王者長谷川穂積、WBA世界スーパーバンタム級王者久保隼に続く3人目の世界王者となった。

 山中は序盤からスピードを生かし、試合をリード。接近戦のボディーの連打と忠実な左ジャブを軸に、いきなりの右、左右のワンツーをタイミングよくヒットさせ、ポイントを確実に重ねた。

 タイトル奪取に成功した山中は「ホッとしました」とニッコリ。真正ジムの4年前の忘年会で、長谷川氏から「うちのジムの選手はみんな『ここで負けたら…』という必死さが足りない」と厳しい言葉をもらった。「その言葉がずっと頭に残っています。いつも“これが最後”の気持ちでやってきたので、今日も特別な意識はなかったです」という。

 漫画「はじめの一歩」に憧れ、始めたボクシング。母理恵さん(46)に女手一つで育てられた6人きょうだいの長男は「真正ジムのみなさん、応援してくださったみなさん、そして僕を生んでくれたお母さん…。本当に感謝しかないです」。自分の喜びより先に、周囲への配慮を忘れなかった。

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マクレガー脱帽「彼はパワフルですごいボクサーだ」

マクレガー(右)にパンチを浴びせるメイウェザー(AP)

<プロボクシング:スーパーウエルター級メガファイト12回戦>◇26日(日本時間27日)◇米ネバダ州州ラスベガス・T-モバイル・アリーナ

 2年ぶりに“復帰”した元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(40=米国)に10回TKO負けを喫した米総合格闘技UFCの2階級制覇王者コナー・マクレガー(29=アイルランド)は、充実した表情を浮かべた。10回1分5秒、レフェリーストップによる

TKOで敗れ「彼には脱帽した。パワフルですごいボクサーだ。(50勝全勝の)数字がものをいうとはこのことだ」と称賛した。

 連打や左ストレートをヒットさせていた1~3回とは違い、5回以降に失速し「すべては疲労で足が止まっただけ。ダメージではない。本当は続けさせてほしかったが…」と悔しそうな表情も浮かべた。普通なら4回のボクシングデビュー戦で12回戦に臨み、ボクシンググローブも通常の10オンスから8オンスに変更されたメガファイト。10回まで戦ったマクレガーには会場から大きな声援が送られた。

 今後はUFCに復帰するというマクレガーは「接戦だったと思う。もっと早いラウンドに仕留められたら…。ラウンドごとに彼のパンチが強くなっていた。こういう試合もある」と納得したような笑みもみせた。

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メイウェザー10回TKOでマクレガー下し50連勝

マクレガー(右)にパンチを浴びせるメイウェザー(AP)

<プロボクシング:スーパーウエルター級メガファイト12回戦>◇26日(日本時間27日)◇米ネバダ州州ラスベガス・T-モバイル・アリーナ

 2年ぶりに“復帰”した元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(40=米国)が10回1分5秒、TKOで米総合格闘技UFCの2階級制覇王者コナー・マクレガー(29=アイルランド)を下し、プロ戦績を50勝全勝に伸ばした。

 1~3回までは、ボクシングデビュー戦となったマクレガーの勢いに押され、攻められるシーンもあったが「序盤は相手のすべての攻撃を出させるのが作戦だった」(メイウェザー)。UFCのタイトル戦は5分5回であること意識し「25分間過ぎればスローダウンするはず」と相手の動きが鈍くなった5回以降に攻勢をかけた。

 カウンター気味の右ストレートや右フックを次々とヒットさせ、マクレガーの顔をはね上げた。9回には何度も右ストレートも打ち込み、10回に連打でロープ際にくぎ付けにし、そのままレフェリーストップに追い込んだ。メイウェザーは「コナーは予想以上に強かった。さまざまな角度から攻めてきた」と評価した。

 300個の宝石がちりばめられたというWBCの「マネーベルト」を手にしたメイウェザーは「ボクシングはすごい。そして総合格闘技もすごい。アイルランド、そして世界のファンにそのことを伝えたかった」と口にした。これでメイウェザーの通算戦績は50勝(26KO)全勝。ロッキー・マルシアノ(米国)の49勝全勝の無敗記録を抜いた。

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ネリ薬物故意か「牛1頭分食べないと検出されない」

ルイス・ネリ(17年8月14日撮影)

 【カーソン(米カリフォルニア州)25日(日本時間26日)=阿部健吾】直接再戦以外なら引退か。ボクシングの帝拳ジムの本田明彦会長(69)が、進退保留中の前WBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)について、新王者となったルイス・ネリ(メキシコ)との再戦以外に現役続行の選択肢はないと明言した。15日の王座戦で山中の日本記録に並ぶ13度目の防衛を阻んだネリは、その後に試合前のドーピング検査での陽性反応が判明。WBCの裁定次第では王座剥奪の可能性もあり、山中の進退に大きく影響する。

 「非常に限定される」。本田会長は、山中の現役続行の条件をそう述べた。ネリと再び戦うことだけが、現役続行の意味を生み出す。同じ帝拳ジム所属の亀海が戦うWBO世界スーパーウエルター級王座決定戦の計量後、「再戦じゃないと(現役は)やらない。山中もそう思っている」と代弁した。

 状況は不確定だ。WBCは23日、ネリが7月27日の薬物検査で、筋肉増強作用のあるジルパテロールに陽性反応を示したと発表した。残るB検体と試合直後の検体を検査し、結果次第で処分を下す段階にある。

 当該検査はWBCでなく、帝拳ジムがVADA(ボランティア・アンチ・ドーピング協会)に要請したもの。契約条項に「数百万」の費用持ちで加えられ、「抑止力につながる」と実施した。本田会長は以前からメキシコ選手の疑惑のうわさを聞いていたという。対象の薬物は牛肉に含まれる医薬品だが、「医者からは牛1頭分食べないと検出されないと聞いた」と、故意を疑う見解を示した。

 昨年、WBCスーパーフェザー級王者バルガス(メキシコ)は、試合2カ月前にジルパテロールと同じ用途の薬物クレンブテロールに陽性反応を示した。陣営は故意ではないと主張しWBCは再検査の「陰性」を受け初防衛の実施を認めた。だが、本田会長は「前みたいに(処分が)ないということにはならないと思う」と、今回は状況が違うと見通した。

 とすればWBCからネリに処分が下るのは間違いないとみられる。王座剥奪、資格停止などが考えられるが、ネリが王者でなくなりノンタイトル戦となれば山中にとっては価値はなく、再戦の可能性は消える。ネリ以外なら王座決定戦となっても出場意思はない。現役続行の線は厳しくなる。

 WBCでは王座が敗れた元王者に戻ることは基本的にない。本田会長は「WBCがそういう判定をしてもウチは拒否する。負けたんだから」と述べ、「こういうのでなければ辞める方向が強かった。これでどう影響するか」とも明かした。裁定が下るのは2、3週後がめどになる。

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WBC近年薬物に厳しい姿勢、ネリ裁定に注目/解説

15日、ルイス・ネリ対山中慎介 2回、ネリ(左)に左ストレートを食らう山中

 15日の王座戦で山中の日本記録に並ぶ13度目の防衛を阻んだルイス・ネリ(メキシコ)は、その後に試合前のドーピング検査での陽性反応が判明した。

 WBC(世界ボクシング評議会)には、ドーピング検査で陽性反応を示した選手への処分には規定が存在するとされる。だが、実際はケース・バイ・ケースだ。従来は試合直後の検査のみで、他競技に比べて遅れていた感は否めない。厳格な処分とは言えない判断もある。

 06年の防衛戦後の検査で興奮剤メタンフェタミンに陽性反応を示した世界ライトフライ級王者ニーニョ(メキシコ)には王座剥奪を通達しながら、自発的な摂取とはとらえず、王座決定戦の勝者に対してニーニョとの防衛戦を義務付けた。本田会長が例に挙げた昨年のバルガスのケースでは不問に付した。反対に今年3月には、昨年2度の違反が発覚したアテネ五輪スーパーヘビー級金メダルのポベトキン(ロシア)に、無期限の出場停止処分と罰金25万ドルを科した。

 ネリは当然故意ではないと主張するだろう。それをどう考えるか。WBCは近年、CBP(クリーン・ボクシング・プログラム)を遂行し、VADAに検査を委託し、世界ランカーへの抜き打ち検査を増やしている。厳しい姿勢を打ち出すからこそ、ネリのケースの判断は注目だ。【阿部健吾】

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メイウェザー前日計量一発クリア 冷静…自信満々

計量を一発クリアしたマクレガー(右)とメイウェザー(AP)

 2年ぶりの“復帰戦”を迎えるプロボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(40=米国)が25日(日本時間26日)、米ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開かれた前日計量に臨んだ。スーパーウエルター級(154ポンド=約69・8キロ)で拳を交える米総合格闘技UFCの2階級制覇王者コナー・マクレガー(29=アイルランド)とともに登場。153ポンド(約69・4キロ)でパスしたマクレガーを横目に、自らは149・5ポンド(67・81キロ)で一発クリアした。

 26日(同27日)に計量会場と同じT-モバイル・アリーナで開催される「1億ドルのメガファイト」。計量会場のアリーナは立ち見が出るほど満員となり、その注目度の高さをうかがわせた。先に計量パスしてガッツポーズをみせたマクレガーに大歓声が上がったものの、続いて体重計に乗ったメイウェザーの表情は冷静そのもの。現役時代と同様、軽くガッツポーズしながら自信に満ちた表情で計量を終えた。

 試合前のオッズもメイウェザーの勝利に人気が集中している。ボクシングルールでもあり、元5階級制覇王者の快勝が予想されているが、このメガファイトのマッチメークに携わったUFCのデイナ・ホワイト社長は「我々はコナー・マクレガーがフロイド・メイェザーをKOするところをみようとしているだ」と不敵に笑っていた。

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亀海喜寛「本物」を求め米国を主戦場とする男の信念

 【カーソン(米カリフォルニア州)24日(日本時間25日)=阿部健吾】ボクシング界で日本人史上最大の挑戦に臨む男がいる。WBO世界スーパーウエルター級6位亀海喜寛(34=帝拳)。日本、東洋太平洋のベルトを巻いたが、国内では知名度は低い。理由は「本物」を求め、主戦場を米国に置いたため。本場で評価を上げ、ついに26日(同27日)の同級王座決定戦にたどり着いた。相手は元4階級王者ミゲル・コット(プエルトリコ)。世界で5本の指に入る巨頭と戦う男の信念とは? この日は会場で公式会見が行われた。

 世界初挑戦が決まった5月、亀海は自嘲気味に言った。「僕の日本のファンは2ケタいるかどうか。海外のほうが多いです、絶対に」。決して悲観しているわけではない。むしろ日本に縛られず、海外で実績を積んできた自負がこもった。

 歩みは独自だ。アマ3冠に輝いた帝京大卒業後にプロ入りし、高度な技術力、戦略を下地に、15戦目で日本スーパーライト級王座を獲得。ただ、目は国外を向いた。「本物になりたかった」。その定義とは。「人種も違う人たちを振り向かせる試合をしたら、それは本物。『日本人だから』などで評価されるのではなく」。人種のるつぼ、米国のリングで栄光をつかんだ偉大なボクサーたちにあこがれた。日本が狭く感じられた。

 飛び出したのは11年。「アウェーだからこそ刺激が大きい。リスクが高い方でやりたかった」。米国デビュー戦は6回TKO勝ち。黒星もあったが、「米国ではどんどん応援してくれる人が増えた」。魅力はそのファイトスタイルだった。「日本王座を取る前からこれではダメ、と思っていた」。その頃、元3階級王者バレラとスパーリングし、技巧だけでは世界では厳しいと痛感。180度スタイルを変えた。体力を礎に手数で押し込む激闘で名をはせ、15年には日本人で初めてデラホーヤ氏が代表のゴールデンボーイ・プロモーションと契約した。

 米国9戦目。挑むのは世界の巨頭コットだ。メイウェザー、パッキャオと拳をまじえ、前回の試合ではファイトマネーは約18億円(今回は非公表)の超大物。対戦の可能性を関係者から聞くと「夢を見るのも大概にしてください」と思わず突っ込んだ、間違いない「本物」。

 「ベルトではないです、目指しているのは」。そう語気を強める。王座はほしい。ただ、目的ではない。本場で本物になるため、この一戦に意味がある。「コットと戦うことと世界タイトル戦で選べるとしたら、コットを取る。そこに価値がある」。信念を貫き、信念を遂げる舞台が迫る。

 ◆亀海喜寛(かめがい・よしひろ)1982年(昭57)11月12日、札幌市生まれ。札幌商3年の全国高校総体ライト級、帝京大4年の全日本選手権ライトウエルター級を制し、05年にプロ転向。10年に日本スーパーライト級、13年に東洋太平洋ウエルター級王座獲得。27勝(24KO)3敗2分け。右ボクサーファイター。175センチ。

亀海喜寛の米国全戦績

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