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RIZIN元貴ノ富士と接触へ メイウェザーも交渉

フロイド・メイウェザー(左)、那須川天心(2018年12月31日撮影)

メイウェザーと元貴ノ富士も参戦? 格闘技イベントRIZIN榊原実行委員長はプロボクシング元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー陣営と年明けから連絡を取っていることを明かし「秋でも年末でも可能性がある」と18年大みそか、那須川天心戦以来の参戦もあるとした。

メイウェザーはSNSを通じプライベートジェットでの来日とRIZINとの交渉を予告していたが、「今は飛んでこれないですから(笑い)」と会談は否定。ただ「全部お金にまつわることなんですよ…」と本音も。高額のファイトマネーが準備できない現段階では実現は難しそうだ。また、7日に格闘技転向を発表した元十両貴ノ富士の上山剛氏については「1度会って話してみようと思う」と近日中にも接触する予定だ。

元十両貴ノ富士の上山剛氏(2019年7月17日撮影)

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3度目引退のコナー・マクレガー、WWEで復帰か

自身が経営する会社のインスタストーリーにWWEとUFCの両ベルトを持った写真を投稿したコナー・マクレガー(Maclfeのインスタグラムより)

先月上旬に米総合格闘技UFCからの引退を表明した人気スター選手のコナー・マクレガー(31=アイルランド)が米プロレスWWEでのカムバックに興味を示したと1日、英紙サンが報じた。

自ら経営する会社Maclifeのインスタストーリーに写真を投稿。UFC王座のベルトとWWEユニバーサル王座のベルトの両方を肩にかけ、WWEビンス・マクマホン会長の娘で役員のステファニーをタグ付けして「マクレガーVSマクマホンCEOフラッシュマッチ」とキャプションも加えた。

元UFC王者がWWEで戦うケースは多くある。WWEからUFCに参戦してヘビー級王者となったブロック・レスナーをはじめ、最近では女子バンタム級王者だったロンダ・ラウジーやレスナーのライバルだったヘビー級王者ケイン・ヴェラスケスらもWWEに参戦していた。サン紙も「WWEの獲得リストに入るだろう」と解説した。

マクレガーは6月7日、自身のツイッターで現役引退を表明。16年と19年に続き、3度目の引退宣言をしている。UFC史上初の2階級同時王者で、17年にはフロイド・メイウェザー(米国)とボクシングマッチで対戦して敗退。18年からUFCにカムバックし、今年1月に復帰戦勝利を飾っていた。

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元UFC2階級同時王者マクレガー3度目の現役引退

世界最大の総合格闘技団体UFCのスター選手、コナー・マクレガー(31=アイルランド)が7日、自身のツイッターで現役引退を表明した。16年と19年にも引退を宣言しており今回で3度目。

マクレガーはUFC史上初の2階級同時王者。17年にはボクシングでフロイド・メイウェザー(米国)と対戦して敗れた。今年1月には、18年以来の試合となった復帰戦で勝利した。

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ロマチェンコ恐ろしく芸術的な軽打/岩佐亮佑の一撃

ロマチェンコ(2019年12月5日撮影)

<ボクシング、忘れられない一撃~19>

一発のパンチですべてが変わるボクシング。選手、関係者が「あの選手の、あの試合の、あの一撃」をセレクトし、語ります。IBF世界スーパーバンタム級暫定王者岩佐亮佑(30=セレス)があげたのは、現ライト級3団体統一王者ワシル・ロマチェンコ(32=ウクライナ)の「心を折る軽打」。世界が注目した「五輪2大会連続金メダリスト対決」で、ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)を翻弄(ほんろう)した戦いを語りました。(取材・構成=奥山将志)

◇     ◇    ◇

▼試合VTR 17年12月9日、米ニューヨークで、08年北京五輪、12年ロンドン五輪金メダルのWBO世界スーパーフェザー級王者ロマチェンコが、00年シドニー五輪、04年アテネ五輪金メダルのリゴンドーの挑戦を受けた。高い技術戦が期待されたビッグマッチだったが、「ハイテク」の異名を取るロマチェンコが、その強さを見せつける展開となった。ジャブの差し合いで早々にペースを握ると、2回以降は手数を重視した軽いパンチと、出入りのスピードでリゴンドーを圧倒。一方的な展開で迎えた6回終了時に「キューバの英雄」が棄権を申し出た。これにより、ロマチェンコは、4試合連続で相手の棄権によるTKO勝ち。相手に何もできない絶望感を与える、その強さが際立つ一戦となった。

◇     ◇    ◇

相手の頭を触るような「パチ、パチ、パチ」という軽いパンチが、見ていて恐ろしく、芸術的とさえ感じました。あのリゴンドーに何もさせなかった。すごい試合でした。

ロマチェンコの特徴は、一発の強さはないですが、すべての種類のパンチを打てること。そして、相手の周りをぐるぐる回りながら、常に相手を触り続ける。一般受けする選手ではないかもしれませんが、対戦相手からすると、崩しにくい、本当に戦いにくい選手だと思います。

選手目線で見れば、学ぶべきところが多いですね。たとえばメイウェザーやハメドの動きはまねできませんが、ロマチェンコはできる。

ベースにあるのは運動量で、どれだけ動くんだというぐらい徹底して足を動かし、出入りのボクシングでペースをつかむ。防御も、ガードをしっかりして、上体の動き、膝の沈め方でパンチをかわす。ナチュラルな「天才」というより、基本を忠実に追い求め、努力でつくりあげた「天才」だと思います。

アマチュアのような戦いで、プロでも新たな形をつくりだしたロマチェンコ。学ぶべきところは多いですし、少しでも自分のものにしていきたいですね。

◆岩佐亮佑(いわさ・りょうすけ)1989年(平元)12月26日、千葉・柏生まれ。地元のセレスジム開設に合わせ、中2で入門。習志野高3年で3冠。アマ戦績60勝(42KO)6敗。08年プロデビュー。11年に日本バンタム級王者山中慎介に挑戦も失敗。2戦後に日本同級王座、13年に東洋太平洋同級王座獲得。15年に英国でIBF世界同級暫定王座決定戦での世界初挑戦は失敗。17年9月にIBF世界スーパーバンタム級王者小国を破り王座獲得。19年12月にIBF同級暫定王座を獲得し、王座返り咲きに成功。171・5センチの左ボクサーファイター。家族は両親と姉。

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井上尚弥の第2章、真の頂へ「勝ち続けるしかない」

2019年11月7日、ボクシングWBSS世界バンタム級トーナメント 決勝 井上尚弥対ノニト・ドネア ノニト・ドネアに勝利しアリ・トロフィーを掲げる井上尚弥

ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級統一王者井上尚弥(26=大橋)が5日、日刊スポーツの電話インタビューに応じた。

新型コロナウイルスの感染拡大により、25日(日本時間26日)に米ラスベガスで予定されていたWBO同級王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)との3団体統一戦が延期となり、本格的な米国進出は仕切り直しとなった。6日で、14年の世界奪取から丸6年。世界が注目する「モンスター」が、これまでの歩み、「第2章」と位置づける今後についての思いを語った。【取材・構成=奥山将志】

   ◇   ◇   ◇

新型コロナウイルスの影響で、3月17日に日本人初の3団体統一戦の延期が正式発表された。

井上 世界的な状況をみて、何となく無理なのかなと思っていたので、延期が決まった時も「これは仕方ないな」って感じでした。減量に入るギリギリのタイミングでもあったので、キャリアが浅い時期だったら、精神的に動揺したかもしれませんが、そこは20歳から世界戦を14回戦ってきた経験なのかなと思います。

現在は横浜の所属ジムにも行かず、サンドバッグなどをつるした自宅前の練習スペースを中心に調整を続けているという。

井上 試合がいつになるか分からない状況ですが、切り替えはスムーズにできています。それよりも、自分にも子どもが2人いますし、近所には90歳を超えたひいおばあちゃんも住んでいる。今はボクシングのことを過剰に考えるよりも、不要な外出を控えたり、当たり前のことをやることが大切だと思っています。

昨年末に米プロモート大手トップランク社と複数年契約を結び、今後は主戦場を米国に移す。延期となったが、その1戦目となるカシメロ戦では、軽量級では異例となる、本場ラスベガスのメインイベントを任された。キャリアの「第2章」のスタートと位置づけた重要な一戦に向け、これまで以上に高いモチベーションを保ってきた。

井上 今までは日本国内で、「世界王者」としてやってきた選手だったが、トップランクと契約し、求められてラスベガスでメインを張る。ここまできたという思いももちろんありますが、満足はしていない。ここが、自分が本当の意味で成功するか、失敗するかの分かれ目だと思っています。米国のファンを満足させる内容も求められますし、気持ちの面でもこれまでの試合とは大きく違います。日本人が立ったことがない舞台ですし、新たなステージの始まりだと思っています。

14年4月6日に初めて世界王者となり、6年がたった。「強い相手としか戦わない」と宣言して飛び込んだプロの世界。6戦目での国内最速(当時)の世界王座奪取に始まり、8戦目で名王者ナルバエスを破り2階級制覇を達成。ここまで完璧なキャリアを歩んできたように思えるが、井上自身が思い描いていたものとは違ったという。

井上 ライトフライ級で初めて世界王者になった時は、想像していたものと現実のギャップに悩んだこともありました。辰吉(丈一郎)さんとか、幼い頃に見ていた畑山(隆則)さんの時代の華やかさとは違い、世間の反応もそんなに大きくなかった。街を歩いても自分のことを知っている人の方が少なかった。実際に、1つの階級に4人も世界王者がいて、誰が強いのかも分かりにくい。ゴールだったはずが、ここではないとすぐに思いを新たにしました。

それでも、存在をアピールするための話題づくりなどには走らず、「リング上がすべて」と信念を貫き続けた。試合内容で、「世間」と闘い続けた6年間。まっすぐ進んできた先に、現在の確固たる立場がある。

井上 振り返ってみれば、ここまでくるのに時間がかかったなという印象はあります。スーパーフライ級で2階級制覇をしても、防衛戦では、名前のある相手との試合は決まらなかった。ただ、冷静にみれば、当時の自分も世界的には名前がなかったですし、「食ってもうまみがない選手」だったということ。時代とか、環境は関係なくて、ただ自分がそこまでの存在ではなかったということです。

18年にバンタム級に階級を上げたことで、流れは一変した。強豪がひしめく伝統の階級で、その名は瞬く間に世界にとどろいた。転級初戦でWBA王者マクドネルを1回TKOで破り、3階級制覇を達成。続くパヤノ戦、IBF王者ロドリゲス戦と、階級のトップ選手3人を計わずか441秒で撃破。衝撃的な試合を連発し、昨年11月には、バンタム級最強を決めるトーナメント「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ」決勝で、5階級制覇王者ドネアを破り、頂点に立った。会場のさいたまスーパーアリーナは2万2000枚のチケットが完売した。

井上 バンタム級に上げたことで、理想と現実がかみ合い、求めてきた戦いができるようになったと思っています。減量でパフォーマンスが落ちることもないですし、今は誰もが納得する相手と戦えることが楽しいですし、うれしいです。

ドネア戦は、全米ボクシング記者協会の年間最高試合に選ばれ、世界にその名をとどろかせた。米国で最も権威ある専門誌「ザ・リング」認定のパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超越した最強ランキング)で最高3位に入るなど、世界の中心選手の仲間入りを果たした。

井上 PFPの存在は大きいですね。そのランクに入っていることで、同じ階級の選手だけでなくロマチェンコ、クロフォードといったPFPの前後の選手とも比較される。だからこそ、変な試合はできない。もっと上を目指さないといけないと思いますし、自分の意識を変えることにもつながっています。

階段を駆け上がり続けても、「強くなりたい」という思いは揺るがない。

井上 バンタム級に上げてから、これまで以上に海外の選手の映像を見るようになりました。以前から父に「見ろ」と言われていたのですが、やっとその意味が分かってきました。

圧倒的なパフォーマンスの裏には他選手からのヒントも影響しているという。

井上 映像を見て、無理にまねをするのではなく、イメージを整理してストックしておくことが大切なんです。たとえば、メイウェザーの防御はこういう特徴があって、ロマチェンコのサイドへのステップはこうとか。そうやってインプットしておくことで、ミットの練習をしている時とかに急に動きのイメージが頭におりてくるんです。このタイミングなら、あの選手のあの動きが使えそうだとか。ただ、パッキャオの2段階の踏み込みだけはいまだにできない(笑い)。あれが自分のものにできれば、もっと強くなれると思うんですけどね。

刺激を求める先は、リング以外にも向かうようになってきた。バスケットボール日本代表の富樫勇樹(26)、ラグビー日本代表の松島幸太朗(27)ら、他競技のアスリートとも交流を深めるようになった。

井上 以前はほかのスポーツにあまり興味がなかったんですが、最近は少し変わってきました。富樫と幸太朗は気が合う友人というのが大前提なのですが、他のスポーツを見に行けば、そこの会場の空気で感じることもある。世界王者になって、周囲からちやほやされる部分もありますし、「慣れ」が、知らない間に心の隙につながると思っています。居心地がよくない新しい感覚にさらされることで、自分が今やらなければいけないこと、進むべき道が整理できるんです。

世界のライバルが「INOUE」「MONSTER」の名を挙げ、挑発し、対戦を熱望している。だが、「強い相手としか戦わない」というデビュー当時の思いは今も変わっていない。

井上 周りからいろいろ言われてなんぼの世界ですし、そこは望むところ。1度負けたら今まで積み上げてきたものがすべて崩れるという恐怖心もありますが、負けを恐れていたらボクシングをやる意味がない。結局、勝ち続けるしかないんです。ただ、弱い相手に勝っても意味がない。どちらが勝つか分からない本物同士のドキドキ感を自分は求めていますし、ファンの方もそれを望んでくれていると思うんです。

35歳での引退を公言し、今月10日には27歳になる。見据える先はどこまでも高い。

井上 自分がどこまでいけるかは、ここからの2~3試合の内容にかかっていると思っています。パッキャオのようにアジアから世界の頂点に上り詰めたいですし、ファイトマネーという意味でもそう。何のためにボクシングをしているかと言えば、当たり前ですが、1つは稼ぐためです。残り8年と考えれば、やれても20~30試合。そう多くはないと思っています。その中で、自分がどんな試合を残せるか。「ボクシングって面白い」「井上の試合は面白い」と思ってもらえる戦いを、これからも見せていきたいですね。

◆井上尚弥(いのうえ・なおや)1993年(平5)4月10日、神奈川・座間市生まれ。元アマ選手の父真吾さんの影響で小学1年から競技を開始。相模原青陵高時に史上初のアマ7冠。12年7月にプロ転向。当時の国内最速6戦目で世界王座(WBC世界ライトフライ級)奪取。14年12月にWBO世界スーパーフライ級王座を獲得し、史上最速(当時)の8戦目で2階級制覇。18年5月にWBA世界バンタム級王座を奪取し、3階級制覇。家族は咲弥夫人と1男1女。165センチの右ボクサーファイター。

2018年10月7日、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズバンダム級トーナメント WBAバンタム級タイトルマッチ 1回戦・1回KO勝ちで、フアンカルロス・パヤノ(手前)を倒し、ガッツポーズする井上尚弥
2014年4月6日、WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ 井上尚弥対アドリアン・エルナンデス KO勝利して新王者となった井上尚弥(中央)は、家族と記念撮影。左から姉晴香さん、弟拓真、1人おいて父真吾トレーナー、母美穂さん

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五輪入江聖奈「とっとこハム太郎」に周囲は…/略歴

<ボクシング:東京五輪アジア・オセアニア予選>◇9日◇ヨルダン・アンマン◇男女8階級

女子フェザー級準々決勝で入江聖奈(19=日体大)が昨年の世界選手権優勝のネスティー・ペテシオ(フィリピン)を4-1の判定で破り、東京オリンピック(五輪)出場を決めた。今大会で出場枠を獲得した選手が内定とする日本連盟の内規を満たした。

お笑いコンビ南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代の挑戦で注目された12年ロンドン大会から採用され、3大会目。五輪のボクシング女子で日本勢初出場を決めた。

   ◇   ◇   ◇

☆入江聖奈(いりえ・せな)☆

◆生まれ 2000年(平12)10月9日、鳥取県。

◆戦績 中学生以下による全日本アンダージュニア大会を第1回(14、15年)から連覇。鳥取・米子西高では3年で全日本選手権優勝。通算では「50戦42勝8敗くらい」。

◆憧れ 「がんばれ元気」も世代ではないが、いま動画を見るボクサーも古い。タイソン、レナード、メイウェザーがお気に入り。日本人ではロンドン五輪銅の清水聡がイチ押し。

◆大学生 日体大では柔道で東京五輪代表の阿部詩と同級生。兄の一二三とは授業が同じこともあるそうで、「オーラ発している。一発で強いと分かる」とか。

◆ムードメーカー 明るい性格で日本代表の中でも笑顔が絶えない。練習曲に「とっとこハム太郎」のテーマ曲を選んで、「みんな気に入ってます」と主張も、周りは「いやいやです」と苦笑い。

◆身長 164センチ。

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入江聖奈が五輪代表!タイソン好き、阿部詩と同級生

<ボクシング:東京五輪アジア・オセアニア予選>◇9日◇ヨルダン・アンマン◇男女8階級

女子フェザー級(54~57キロ)準々決勝で入江聖奈(19=日体大)が昨年の世界選手権優勝のネスティー・ペテシオ(フィリピン)を4-1の判定で破り、東京オリンピック(五輪)出場を決めた。

今大会で出場枠を獲得した選手が内定とする日本連盟の内規を満たした。お笑いコンビ南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代の挑戦で注目された12年ロンドン大会から採用され、3大会目。五輪のボクシング女子で日本勢初出場を決めた。

   ◇   ◇   ◇

最終3ラウンドでも入江のスピードは落ちなかった。ワンツー、上下への打ち分けで初回から握った主導権を渡さない。中東の地で9分間、堂々と打ち合う。運命の時。勝利のコールを聞くと両手を挙げ、白い歯を見せた。「今まで勝った試合の中で一番うれしい。世界女王に勝って決めることができて最高」。日本女子初の快挙に声が弾んだ。

小2から磨き続けたワンツーがさえた。距離を詰めてくるペテシオを、リーチをいかした多彩なジャブで迎撃。好機に右を打ち込み、ボディーにも拳をめり込ませた。2回には苦しくなった相手がホールディングで減点1を受け、大きくリード。最終回もパンチをまとめて逃げ切った。

鳥取県米子市の自宅で「ひまつぶし」に読んだ漫画が始まりだった。母が好きだった小山ゆうの「がんばれ元気」。世代ではないボクシング漫画で「ベルトを巻く姿が格好良かった」と興味を持つと、すぐに市内のシュガーナックルジムへ通った。試合でパンチがあたる快感にのめり込んでいった。13年に東京五輪開催が決まった頃は後藤ケ丘中の1年生。鳥取県内で日本連盟に選手登録している女子はただ1人だった。

同時に同中の陸上部にも属し、中1で駅伝のメンバーになるほど。同部の朝練、午後練に出て、夜にジムに通う生活。過酷な掛け持ち生活を貫いた。ジムの伊田会長は「才能ではなく、地味な練習をコツコツこなせるのが強みだった」と証言する。抜群のスタミナはいまでも武器だ。

「意識はする。光栄なので、絶対に取りたい」と誓った女子1号を決めた。次は「ここまで来たらファイナリストになりたい」。そして、その次は…。「東京五輪では絶対に金メダルを取りたい」。地道に、頂点への階段を上る。

☆入江聖奈(いりえ・せな)☆

◆生まれ 2000年(平12)10月9日、鳥取県。

◆戦績 中学生以下による全日本アンダージュニア大会を第1回(14、15年)から連覇。鳥取・米子西高では3年で全日本選手権優勝。通算では「50戦42勝8敗くらい」。

◆憧れ 「がんばれ元気」も世代ではないが、いま動画を見るボクサーも古い。タイソン、レナード、メイウェザーがお気に入り。日本人ではロンドン五輪銅の清水聡がイチ押し。

◆大学生 日体大では柔道で東京五輪代表の阿部詩と同級生。兄の一二三とは授業が同じこともあるそうで、「オーラ発している。一発で強いと分かる」とか。

◆ムードメーカー 明るい性格で日本代表の中でも笑顔が絶えない。練習曲に「とっとこハム太郎」のテーマ曲を選んで、「みんな気に入ってます」と主張も、周りは「いやいやです」と苦笑い。

◆身長 164センチ。

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村田諒太、4階級制覇アルバレスと対戦で基本合意

村田諒太(2019年12月22日撮影)

ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(34=帝拳)が、12月に国内で、世界4階級制覇王者サウル・アルバレス(29=メキシコ)と対戦することで基本合意したことが5日、分かった。

海外メディア「ボクシングシーン」が同日、アルバレスが契約するインターネット・スポーツ配信大手DAZN(ダゾーン)のスキッパー最高責任者が、年内に計画する3試合として、5月にビリージョー・サンダース(英国)、9月にゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)、3戦目に村田と対戦する意向を示したと報道。これを受け、米国での交渉から4日に帰国した帝拳ジムの本田明彦会長も、「12月に準備しておくように言われている」とアルバレス陣営、村田が契約する米プロモート大手トップランク社との間で基本合意したことを認めた。

村田サイドは当初、5月末に国内でのアルバレス戦実現を目指して交渉していたが、相手陣営がメキシコ最大の祝日「シンコ・デ・マヨ(5月5日)」を理由に日本行きに難色を示したため、合意直前で試合が流れた経緯があった。

アルバレスは、18年にDAZNと11試合3億6500万ドル(約400億円)の大型契約を結ぶなど、現代のボクシング界で最も「稼ぐ」ボクサーと言われ、昨年11月には、ライトヘビー級で世界王座を獲得し、4階級制覇を達成。プロ56試合で、敗戦は5階級王者フロイド・メイウェザーに判定負けした13年の1試合のみという、実力も併せ持ったスーパースターだ。

本田会長はアルバレス戦に向け、6月ごろに次戦を計画しているとし、村田は8日から1週間の走り込み合宿に入るという。かねて「カネロ(アルバレス)とやれるなら、階級を上げてもいい」と対戦を熱望してきた村田。歴史的ビッグマッチに向け、まずは目の前の一戦に集中していく。

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那須川誓う打倒五輪「面白いことしようじゃねえか」

那須川対江幡 勝ち名乗りを受ける那須川(撮影・滝沢徹郎)

<RIZIN20>◇31日◇さいたまスーパーアリーナ

ライバルは東京五輪だ。那須川天心(21)が新日本キックボクシング協会のエース江幡塁(28)と56キロ契約で戦い、1回2分46秒TKO勝利した。

1年前の大みそかにボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーとエキシビションマッチで戦い、1回TKO負け。大みそかに借りを返すとともに、20年は五輪を超える活躍をすると宣言した。

   ◇   ◇   ◇

那須川が日本人最強の刺客ともいえる江幡を一蹴した。試合開始早々、前へ突進し、左ハイキック、ワンツーをさく裂。強烈な連打でダウンを2度奪っても手を緩めない。この日のために用意してきた回転回し蹴りを見事に決め、粘り強く立ち上がる相手に再びパンチを連打。予告通りのKO勝利を果たし、「めちゃくちゃ気持ちよかった」と笑顔で叫んだ。

本物の戦いを求めている。1カ月半前の昨年11月7日。さいたまスーパーアリーナでワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)の井上尚弥-ノニト・ドネア戦を生観戦。世界最高峰の攻防に胸を熱くし、嫉妬した。「誰も文句言えない。比べるのは失礼かもしれないけど、格闘技をやっている者として負けたくない」。

キックボクシングは現在日本ではメジャーな競技とはいえない。だからこそ、那須川自身が知名度アップへ先頭に立つ。昨年5月にはAbemaTVの企画「那須川天心にボクシングで勝ったら1000万円」に参加。同6月は再びAbemaTV企画で亀田興毅氏と特別ボクシングルールで対戦。この日も、試合直前に裏番組「ガキ使」に出演した。「試合を見たことなくても僕を見たことがある人に『すごい』と思ってほしい」。狙い通り、格闘家としてもすごみを示した。

「2020年は東京五輪がある。五輪より面白いことしようじゃねえか。自分でもどういう風に成長するかわからない。もっと強くなりたい」。現在世界中の格闘技団体からオファーを受けており、20年は世界進出が濃厚。天心の野望は続く。【高場泉穂】

那須川対江幡 江幡(右)に蹴りを見舞う那須川(撮影・滝沢徹郎)

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那須川「めちゃめちゃ気持ち良かった」日本最強KO

那須川対江幡 勝ち名乗りを受ける那須川(撮影・滝沢徹郎)

<RIZIN20>◇31日◇さいたまスーパーアリーナ

キックボクシング界の神童、那須川天心(21)が、最強挑戦者と言われる江幡塁(28)を1回TKOで下し、実力の違いを見せつけた。

那須川は1回の開始から前に出て、強烈なパンチを江幡に浴びせた。まず、左ストレートでダウンを奪うと、立ち上がったところに畳み掛けて2度目のダウンを奪う。さらに立ち上がったところに、体を横回転させながら回し蹴り。さらに連打でコーナーに追い込み、最後は右フックで3度目のダウンを奪い、1回2分46秒、TKO勝ち。

昨年の大みそか、フロイド・メイウェザーに挑戦して敗れた雪辱を果たした。那須川は「めちゃめちゃ気持ち良かった。絶対KOすると決めて、無事にKOできて良かった。江幡さんは日本人最強と言われていたので、レベルの差を見せられた」と喜びを語った。来年に向けて「RISEの55キロトーナメントに出るんで、江幡さんもそこに出てもらえば、もう1度やれる」と話していた。

那須川対江幡 江幡(右)に蹴りを見舞う那須川(撮影・滝沢徹郎)
那須川対江幡 江幡(左)にパンチを見舞う那須川(撮影・滝沢徹郎)

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那須川天心1回TKO 攻めまくり2度のダウン奪う

那須川対江幡 TKO勝ちし雄たけびを上げる那須川(撮影・滝沢徹郎)

<RIZIN20>◇31日◇さいたまスーパーアリーナ

那須川天心が大みそかの借りを大みそかに返した。新日本キックボクシング協会のエース江幡塁と56キロ契約で戦い、1回TKOで勝利した。

序盤からパンチ連打で圧倒。2度ダウンを奪った後も回し蹴りをさく裂するなど攻め続けた。1年前の大みそかはメイウェザーとボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーとエキシビションマッチで戦い、1回TKO負け。

2年ぶりのキックでの戦いであらためて世界に強さを示した。

那須川対江幡 ダウンを奪い拳を突き上げる那須川(右)(撮影・滝沢徹郎)

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那須川天心誓う「大みそかの借りは大みそかに返す」

公開計量をクリアしポーズを決める那須川(左)と江幡(右)。中央は高田氏(撮影・滝沢徹郎)

大みそかの格闘技イベントRIZIN20大会(さいたまスーパーアリーナ)の前日計量が30日、都内で行われ28選手全員がクリアした。

セミファイナルの56キロ契約キックボクシングルールで対戦する那須川天心(21)は55・9キロ、江幡塁(28)は55・70キロでクリアし、がっちりと握手した。那須川は昨年大みそかのRIZINでボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーとエキシビションマッチで戦い、1回TKO負け。「1年はあっという間」としみじみ振り返り、「大みそかの借りは大みそかに返す」と意気込んだ。

メインのRIZINバンタム級タイトル戦の朝倉海(26)は60・9キロ、マネル・ケイプ(26)は60・45キロでクリア。今年8月にRIZIN、ベラトール2団体バンタム級王者堀口恭司に勝利し、大ブレークした朝倉は「必ずベルトを巻くので楽しみにしていてください」と宣言。“アンゴラ番長”ケイプも「つらい練習を毎日続けてきた。世界チャンピオンになることがずっと夢だったんだ。明日はおれがチャンピオンになる」と語り、さらに日本語で「1、2、3、ナンダヨー」。お気に入りのフレーズ「ナンダヨー」で気合を入れた。

公開計量をクリアし向かい合う那須川(左)と江幡(右)。中央は高田氏(撮影・滝沢徹郎)
公開計量をクリアしポーズを決める那須川(撮影・滝沢徹郎)

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那須川天心「機会があれば」ヨーロッパ進出に意欲

RIZIN20大会で江端塁と対戦する那須川天心

キックボクシング界の神童那須川天心(21)がヨーロッパ進出に意欲をみせた。

28日、都内で行われたRIZIN20大会(31日、さいたまスーパーアリーナ)の取材会に出席。前日に米格闘技団体ベラトールのスコット・コーカー代表が20年に那須川をキックがさかんなヨーロッパ大会に出したいと発言したことについて、那須川は「非常にうれしいです」とラブコールに顔をほころばせた。

29日に日本初大会を控える米格闘技団体ベラトールのスコット・コーカー代表が前日27日に那須川について発言。20年に予定しているフランス、オランダ、イタリアなどをまわる欧州ツアーに「那須川を連れていきたい」と明かしていた。

既に那須川のもとには世界のさまざまな格闘技団体からオファーが殺到している。その中でもベラトールは145の国と地域に中継網を持つ大きな団体。総合格闘技がベースだが、キックボクシング人気の高い欧州では、那須川の試合に注目が集まる可能性がある。那須川は「僕の名前を出してくれたことはうれしい。タイミングがあったり、機会があればチャレンジしたい。タイミングがあって、機会があればチャレンジしたい」と前向きな姿勢を示した。20年の世界デビューは時間の問題だ。

今年の大みそかは本領である、キックボクサーとしての力を世間に示す場となる。相手は、新日本キックボクシング協会のエース江幡塁。団体が違い、これまでなかなか交わることのなかった強敵と初対戦する。「隙がない」と警戒しつつも、「大みそからしくド派手にKOするのが理想」と自信たっぷりに勝利宣言。「まだ見せていないものがあります」と新必殺技も携え、大舞台に立つ。

髪は、いつもの明るい色から黒へチェンジ。不吉な色だが、あくまで新しい黒のコスチュームに合わせただけ。ボクシング元5階級世界王者メイウェザーに敗れてから1年。まず日本中に最強キックボクサーであると証明し、世界へ羽ばたく。【高場泉穂】

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那須川天心は呼吸術で倒す 漫画「鬼滅の刃」ヒント

大みそかのRIZIN20に向けて練習を公開した那須川天心

呼吸で大みそかの戦いを制す。格闘技イベントRIZIN20大会(31日、さいたまスーパーアリーナ)に参戦する那須川天心(21)が23日、松戸市内の所属ジムで練習を公開。新日本キックボクシング協会のエースでWBKA世界スーパーバンタム級王者江幡塁(28)戦に向け、新たに習得した“呼吸術”で勝利を引き寄せると明かした。

江幡は鋭いストレートのパンチとローキックが武器だが、「よけるのではなく合わせる。(相手の)呼吸を読んだり」。現在「ハマっている」というマンガ「鬼滅の刃」の話中では剣士らが独特の呼吸法を使って戦う。それに影響を受け、自分と相手の息を読みながら戦いを優位に進めるとした。昨年末のボクシング元5階級王者フロイド・メイウェザーとの異色カードとは違い、今回はキック実力者同士の戦い。接戦も予想されるが、「させるつもりはない。大みそかはお祭り。リスクをおかしてもいくべき」と劇的勝利を狙う。

大みそかのRIZIN20に向けて練習を公開した那須川天心

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RIZINガール「熱気をぜひ体感して」/来社PR

年末のRIZINをPRする、左から木滑ひかる、東海林里咲、永島美穂(撮影・鹿野芳博)

大みそかの格闘技イベントRIZIN20大会、29日のベラトール日本大会(ともにさいたまスーパーアリーナ)をラウンドガールとして盛り上げるRIZINガール永島美穂(27)木滑ひかる(27)東海林里咲(22)が23日、PRのため東京・築地の日刊スポーツを訪れた。

昨年末の天心-メイウェザー戦に感動してガールとなった東海林さんは「会場は違う。毎回感動と興奮でいっぱい」。2年目の永島さんは「選手それぞれの思いや熱気をぜひ体感してほしい」。木滑さんは「選手はもちろんですが、ガールも多種多様取りそろえております」と来場を呼びかけた。

年末のRIZINをPRする、左から木滑ひかる、東海林里咲、永島美穂(撮影・鹿野芳博)

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那須川天心驚いた、裏番組紅白のNHKにはCMなし

練習を公開した那須川天心

格闘技イベントRIZIN20大会(さいたまスーパーアリーナ)に参戦するキックボクサー那須川天心(21)が23日、松戸市内の所属ジムで練習を公開。大みそかに視聴率を争う“強敵”「NHK紅白歌合戦」にCMがないというストロングポイントを初認識した。

那須川は、大みそかに新日本キックボクシング協会のエースでWBKA世界スーパーバンタム級王者江幡塁(28)と対戦。その模様はフジテレビで生中継される予定だ。さまざまな裏番組がある中で最も手ごわいのが紅白。「紅白はすごい…」と強さを認めた上で「紅白の歌が終わって、CMになるタイミングでなんか面白いかなと(チャンネルを)まわしてRIZIN見てもらえれば…」。視聴者を獲得する理想の形を描いたが、NHKにはそもそもCMが無い。それを指摘されると、「CMがないんですか?」と驚きの表情。「やばい。知らなかった…。そうなんだ」と笑いながら、しばらくその事実をかみしめた。

それでも、紅白には負けられない。お目当ての歌手以外の時に、チャンネルを変えて自分の試合を偶然目にしてくれることを望んだ。「おっ、なんだコイツ、と。だれが見てもこいつすごいじゃないかと思われる試合をしたい」と、一目で心をつかむつもりだ。

今年はフジテレビ「逃走中」など多くのバラエティー番組に出演。格闘技のPRに努めた。「試合をみたことなくても僕を見たことある人たくさんいると思う。そういう人たちに年末、『那須川天心出てる。すごい』と思ってほしい。それが狙い。ちゃんと爆発させたい。テレビでハンターから逃げている人と思われているかもしれないですが、試合で証明したい。僕は格闘家。戦うのが1番」と語った。

昨年末に注目を集めた異色カード、フロイド・メイウェザーとの特別ボクシングマッチとは違い、今回はキックの実力者同士の玄人好みの戦い。その中でも、見ている人を喜ばせたいという気持ちは変わらない。「KOが必要。慎重に戦おうとも思うんですけど、やっぱり、大みそか。盛り上げる試合をしないといけないかなと思います」。約2カ月半ぶりの試合で、大みそかの話題をかっさらう。

練習を公開した那須川天心

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那須川天心の大みそか相手は江幡塁、2年ぶりキック

大みそかのRIZIN20で特別キックルールで対戦する那須川天心(左)と江幡塁

キックボクシングRISEフェザー級王者那須川天心(21)の今年の大みそかの相手は、同じ軽量級のキックボクサーでWBKA世界スーパーバンタム級王者の江幡塁(28)に決まった。

56キロ契約、3分3回のキック特別ルールで行われる。5日、都内で行われたRIZIN20(31日、さいたまスーパーアリーナ)の会見に出席した那須川は「日本の格闘技界はぼくしか盛り上げられないと思っている。大みそからしく、ぶっ倒しにいきたい」と意気込みを語った。一方の江幡は「日本中のみなさんにキックの魅力を伝えるいい機会」と話し、「那須川選手はスピード、パワー、技術があるが、自分は戦いに強い」と自信をのぞかせた。

那須川は9月16日のRISEワールドトーナメントで志朗に判定勝ちし、優勝。その後、左拳の疲労骨折で休養し、2カ月半ぶりの試合となる。「だいぶ(パンチを)打てない時期はありましたが、今はばっちりです」と万全であることを強調した。

昨年はボクシング5階級制覇王者フロイド・メイウェザーと特別ボクシングルールで対戦し、KO負け。大みそかにキックボクシングの試合に臨むのは17年以来2年ぶりで、那須川は「本来の自分をやっと見せられる」。天才キックボクサーとしての力を、あらためて世間にアピールする。

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大橋会長「日本人にはない」平岡アンディの能力絶賛

米プロモート大手トップランク社と契約を結び、米デビューする平岡アンディ(撮影・藤中栄二)

ボクシングIBF世界スーパーライト級14位平岡アンディ(23=大橋)が、米プロモート大手トップランク社と契約を結んだことが26日、発表された。

WBA世界ミドル級王者村田諒太(帝拳)、2団体統一バンタム級王者井上尚弥(大橋)らに続く契約となり、日本王座獲得などの主要実績がない段階での契約は異例だ。30日(日本時間12月1日)にはボクシングの聖地ラスベガスでロヘリオ・カサレス(29=米国)とのスーパーライト級8回戦で米デビューする。

   ◇   ◇   ◇

異例の抜てきとなる。トップランク社との契約締結が発表され、平岡は「まさかこんなに早く素晴らしいプロモート会社と契約できると思わなかった。ここからもっと気を引き締めていきたい」と意気込んだ。17年に日本ユース・スーパーライト級王座を獲得しているものの、日本、東洋太平洋王座獲得などの主要実績がない段階での契約は異例となる。

30日には米ラスベガスのコスモポリタンで米デビュー戦を控える。カサレス戦に備え、24日に父のジャスティス・トレーナーとともに渡米した。14年の東日本ライト級新人王獲得後、約1年半ほど米国に武者修行。ロサンゼルスの6階級制覇王者パッキャオ(フィリピン)が練習するジム、ラスベガスにある元5階級制覇王者メイウェザーのジムなどでスパーリングした経験がある。

平岡は「大橋会長から米デビューがラスベガスと聞いた時、叫びたいぐらいうれしかったです。気持ちは久しぶりに故郷に戻るような、そんな気分です」と気合を入れ直した。

ガーナ人の父、日本人の母を持つ。所属ジムの大橋秀行会長(54)によると、米国ではバスケットボール八村塁、女子テニス大坂なおみに続き、ボクシング界で活躍できる「ユニコーン」と報じられているという。ユニコーンとは神話的な幻獣になぞらえ、成功したアスリートの希少性を表現するもの。平岡は「ボクシング界のユニコーンと言われるように持っているものを全部出したい」と強い決意を口にした。

プロ戦績は14勝(9KO)無敗。サウスポースタイルからのアウトボクシングが基本だが、強烈な左ストレートも兼ね備える。大橋会長は「トップランクの(ボブ・)アラムCEOがアンディの素質に期待してくれている。日本人にはないタイミング、バネの利いたパンチングがある」と潜在能力の高さを強調。平岡が「100%以上の力が出せそう」というラスベガスで米本格進出の1歩を踏みだす。【藤中栄二】

<平岡(ひらおか)アンディ>

◆生まれ、タイプ 1996年(平8)8月8日、横浜市生まれ。身長180センチの左ボクサー。

◆アマ歴 元アマボクサーでガーナの五輪強化選手だった父ジャスティス氏の指導で4歳から競技を開始。10歳から花形ジムに通い始める。

◆プロ歴 横浜高時代の13年2月に花形ジムからプロデビューし、4回TKO勝ち。14年には東日本ライト級新人王。大橋ジム移籍後の17年に初代ユース・スーパーライト級王者に。

◆陸上競技 中学からボクシング練習の一環で陸上競技を開始。全国中学大会で男子3000メートルで6位入賞。高校時代も国体出場。

◆テレビ出演 14年までTBS系で放送されたバラエティー番組「さんまのスーパーからくりテレビ」にはボクシング少年・アンディ君として出演。大橋会長は「当時は気弱な少年の設定でしたが、今は強気なボクサーです」。

米国出発直前に引き締まった肉体を披露した平岡アンディ(撮影・藤中栄二)

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井上尚弥の最強3傑入りを「ザ・リング」編集長示唆

5回、ドネア(手前)を激しく攻める井上尚(撮影・横山健太)

<プロボクシング:ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級決勝>◇7日◇さいたまスーパーアリーナ

WBA世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)がWBA世界同級スーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)を下し、日本人初となるパウンド・フォー・パウンド(PFP)トップ3入りする可能性が高まった。1922年創刊の米老舗ボクシング誌「ザ・リング」のダグラス・フィッシャー編集長(49)が7日までに日刊スポーツの取材に応じ、現在PFP4位井上尚のさらなるランクアップを示唆した。

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ザ・リングは世界最古のボクシング専門誌として編集委員会に各国記者らを加えたメンバーで毎月独自に各階級、PFPの世界10位までのランキングを決めている。ESPNなど独自のPFPランクを発表しているが、最初に始めたのはザ・リング。世界のファンからもっとも信頼されているランキングだ。

その責任者となるフィッシャー編集長は、まず井上尚が高く評価されていることを力説した。「多くのメディア関係者、ランキング委員会メンバーは、既にPFPランキング上位に井上尚の名があることに対して異論がない」。現在のPFPは1位にアルバレス、2位にロマチェンコ、3位にはクロフォードというビッグネームが並んでいる。「ドネア戦での試合の勝ち方によります」と前置きした上で「トップとの対戦がここ数年ないクロフォードよりも井上尚が上位にランクされる可能性は十分にあると思います」と解説した。

今年に入ってザ・リングは2度も井上尚を表紙に選択した。単独表紙は日本人ボクサーとして初めての名誉だった。同編集長は「ボクシングマニアからの反応は井上尚が飾ったどちらの表紙も絶大な反応を受けて好評でした。SNSなどの反応はお祭り騒ぎのようで何週間も続いた」と反響の大きさに驚いたという。

5月のWBSS準決勝にはザ・リング認定ベルトが懸けられ、井上尚が勝利してつかんだ。実力と人気を兼ね備えたモンスターに、同編集長は「少なくとも25~30年さかのぼっても、井上尚は日本から出てきたもっとも才能があり、有望な選手。一番重要であるリング内で戦う上での頭の良さも持ち合わせている」と分析。来年から米本格進出を果たす井上尚に向け「世界レベルとの対戦を続けてほしい。今後、米国の一般スポーツファンの間でも名の知られる初の日本人ボクサーになれるでしょう。階級を上げていけば(6階級制覇王者)パッキャオのような存在になれる逸材」と大きな期待を寄せていた。

◆ザ・リング 米国で1922年の創刊当初からボクシングのみを基本線に扱う月刊専門誌。毎月、ボクサーのランキングを独自の基準で選定するなど、ボクシング界では最も歴史と権威ある雑誌とされ「ボクシングの聖書」とも呼ばれる。同誌編集委員会に各国記者らを加えたメンバーで毎月独自に各階級、パウンド・フォー・パウンドで世界10位までランキングを発表。設立当初から独自に認定した王者にチャンピオンベルトも授与。02年より本格的に各階級ごとのベルト授与も開始。また年間最優秀選手など表彰も行う。

◆パウンド・フォー・パウンド 異なる階級の選手を体重差がなかったとして比較した場合の最強王者を示す称号。過去にはマイク・タイソン、ロイ・ジョーンズ、近年ではマニー・パッキャオやフロイド・メイウェザーがPFPの評価を受けた。「ザ・リング」でトップ10入りした日本人は井上以外では元WBCバンタム級王者の山中慎介、元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志がいる。

井上尚はWBSS優勝を果たしアリ・トロフィーをファンに披露する(撮影・足立雅史)

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ホリフィールド氏3月に日本でエキシビションマッチ

56歳の元3団体統一ヘビー級王者ホリフィールド氏は軽快なシャドーボクシングを披露

ボクシングの元3団体統一ヘビー級王者イベンダー・ホリフィールド氏(56=米国)が来年3月、日本でエキシビションマッチに臨むプランを明かした。

1日、都内のホテルでホリフィールド・ジャパン設立会見を開き、エグゼクティブ・ディレクターに就任して格闘家のマネジメント、日本での格闘技イベント開催を手がけることを発表した。

来年3月、主に総合格闘技をメインとした自主大会を開催するプランを口にし「私は3ラウンドのエキシビションマッチをやることを考えている。現役を離れているが、リングで諦めないことの大事さを見てもらえればと思います」と説明。報道陣に軽めのシャドーボクシングも披露した。

米国をはじめ、世界につながる自らの人脈、ネットワークを生かして有名ファイターを日本に呼ぶプランを持っている。関係者によれば、17年8月に50戦無敗のボクシング元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)と対戦した元UFC2階級同時制覇王者コナー・マクレガー(アイルランド)を日本リングに招く計画も進行中。マクレガーには総合格闘技ではなく、キックボクシングやボクシングでの試合をオファーしているという。

ホリフィールド氏は「今は現役に戻るつもりはない。ただ今までお世話になった人に恩返ししたい。現役は辞めているものの、何でも辞めてしまったら、そこで終わり。どこにゴールがあるのかということを考えながらやっていきたい。人生というものは達成ということを考えながら物事を進めていきたい」と説明。3月の大会が成功すれば、継続して日本で興行の開催を続けていく方針だ。

来年3月に日本でエキシビジョンマッチを計画している元3団体統一ヘビー級王者ホリフィールド氏

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