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さらば「激闘王」八重樫東!殴られ殴った/写真特集

ボクシングの元世界3階級制覇王者・八重樫東(37=大橋)が1日、横浜市内の所属ジムで会見し、現役引退を発表した。「本日、9月1日をもちまして、引退することを決意しました。たくさんの応援をしていただき、一生懸命、プロボクシングができたことを誇りに思います。ありがとうございました」。思い出の試合に、WBC世界フライ級王者時代のローマン・ゴンサレス戦をあげ、「常に前を向いて、今日よりも明日がいい日になればいいと進んできたので、後悔はない。15年間、一生懸命走ってきたつもり。人間なので転ぶ時もあれば、休む時もあったが、それでいいと思っている。100メートル走ではなく、マラソン。今日、こうやって完走できてうれしく思う」と山あり谷ありの現役生活を振り返った。

大橋秀行会長 中身の濃い15年だった。最初の世界戦でケガして引退してもおかしくない。引退勧告も何度もしたが、ここまで大きく人間としても成長するとは、こちらも教えられた。負けて大歓声は八重樫以外見たことない。いろんなトレーニングを採り入れ、食事や減量など日本で一番知識がある。精神力はもちろん、科学的研究も熱心だった。後輩に教えてもらい、第2の八重樫を育てていきたい。

デビュー戦からコンビを組んできた松本好二トレーナー (日本王者時代に)けがでもう辞めた方がいいと思う時期もあったが、諦めずによく世界王者になってくれた。一緒に歩めたのはトレーナー冥利(みょうり)に尽きる。

11年10月25日、チャンピオンベルトを掲げ「ベルトとったぞー」と絶叫する八重樫

14年9月5日、王者陥落した八重樫は、WBCから贈られたメダルをかけて引き揚げる

14年9月5日、9回、八重樫(右)はゴンサレスの左アッパーをまともに受ける

WBC世界ミニマム級タイトルマッチ(07年6月4日・初王座奪取に失敗)

八重樫東判定
0-3
イーグル京和

07年6月4日、WBC世界ミニマム級選手権 イーグル京和対八重樫東 12回終了と同時に判定負け覚悟したようにうなだれる八重樫東

07年6月4日、WBC世界ミニマム級選手権 イーグル京和対八重樫東 4回、八重樫東(左)にフックを打ち込むイーグル京和

07年6月5日、WBC世界ミニマム級タイトルマッチ・イーグル京和戦で上あごの両側骨折の重傷を負った八重樫東のエックス線写真

WBA世界ミニマム級タイトルマッチ (11年10月24日・WBA初王座奪取)

八重樫東10R
TKO
ポープラムック

11年10月24日、WBA世界ミニマム級で新チャンピオンに輝いた八重樫(中央)は大橋会長(左)と彩夫人からキスの祝福を受ける。前列は長男の圭太郎くんと長女の志のぶちゃん

11年10月24日、10回TKO勝ちで新王者となり、キャンバスに寝転がって喜ぶ八重樫

11年10月24日、8回、ポンサワン(右)に強烈なパンチを見舞う八重樫

WBA・WBC世界ミニマム級王座統一戦(12年6月20日・WBA王座陥落)

八重樫東判定
0-3
井岡一翔

12年6月20日、健闘をたたえて抱き合う統一王者となった井岡(左)と八重樫

12年6月20日、8回、顔面が腫れた八重樫(左)は井岡に強烈なパンチを浴びせる

12年6月20日、9回、腫れた顔面で井岡(右)にパンチを浴びせる八重樫

12年6月20日、八重樫のシューズには長男圭太郎君の名前が入っていた

WBC世界フライ級タイトルマッチ(13年4月8日・WBC・リングマガジン王座獲得 )

八重樫東判定
3-0
五十嵐俊幸

13年4月8日、11回、五十嵐(右)を圧倒的に攻め、ガッツポーズする八重樫

13年4月8日、9回、八重樫東(左)の左が五十嵐俊幸の顔面をとらえる

WBC世界フライ級タイトルマッチ(13年8月12日・WBC王座初防衛)

八重樫東判定
3-0
ブランケット

13年8月12日、防衛に成功した八重樫は大橋会長(中央右)ら陣営に祝福される

13年8月12日、WBC世界フライ級タイトルマッチ 7回、オスカル・ブランケット(左)の顔面にパンチを見舞う八重樫

WBC世界フライ級タイトルマッチ(13年12月6日・WBC王座2度目の防衛)

八重樫東3-0
12R判定
ソーサ

13年12月6日、WBC世界フライ級タイトルマッチ 八重樫東対エドガル・ソーサ 判定でエドガル・ソーサに勝利し、2度目の防衛を飾った八重樫東(中央)は次女一永ちゃんにキス。左から松本好二トレーナー、長女志のぶちゃん、2人おいて長男圭太郎君、大橋秀行会長

13年12月6日、11回、ソーサ(右)の顔面に左フックをヒットさせる八重樫

WBC世界フライ級タイトルマッチ (14年4月6日・WBC王座3度目の防衛)

八重樫東9R
KO
サレタ

WBC世界フライ級タイトルマッチ(14年9月5日・WBC王座陥落 )

八重樫東9R
TKO
ローマン・ゴンサレス

14年9月5日、9回、ゴンサレス(手前)にダウンを奪われTKO負けとなった八重樫

14年9月5日、9回、レフェリーストップとなった八重樫に声をかける大橋会長

14年9月5日、死闘を繰り広げたゴンサレス(左)と八重樫。6回にはクロスカウンター気味にお互いのパンチが入る

WBC世界ライトフライ級王座決定戦 (14年12月30日・WBC王座奪取失敗)

八重樫東7R
KO
ゲバラ

7回、八重樫(左)はゲバラの強烈な左フックをボディーに食らい、崩れ落ちる(撮影・山崎安昭)

IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ (15年12月29日・IBF王座獲得)

八重樫東3-0
判定
メンドーサ

IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ (16年5月8日・IBF王座防衛)

八重樫東2-1
判定
テクアペトラ

16年5月8日、防衛に成功しながらもリングを降りる際、手を合わせる八重樫

16年5月8日、11回、テクアペトラ(右)の顔面に強烈なパンチを見舞う八重樫

IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ (16年12月30日・IBF王座2度目の防衛)

八重樫東12R
TKO
ゴーキャットジム

16年12月30日、12回、ラッシュする八重樫

IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ (17年5月21日・IBF王座陥落 )

八重樫東1R
TKO
メリンド

17年5月21日、1回、メリンド(手前)から1度目のダウンを奪われる八重樫

17年5月21日、1回、メリンド(手前)から1度目のダウンを奪われるパンチを浴びる八重樫

IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ (19年12月23日・IBF王座奪取失敗)

八重樫東9R
TKO
ムザラネ

19年12月23日、観客に深々と頭を下げる八重樫

19年12月23日、9回、ムザラネ(右)から右ストレートを食らう八重樫

◆八重樫東(やえがし・あきら)1983年(昭58)2月25日、岩手・北上市生まれ。黒沢尻工3年でインターハイ、拓大2年で国体優勝。05年3月プロデビュー。06年東洋太平洋ミニマム級王座獲得。7戦目で07年にWBC世界同級王座挑戦も失敗。11年にWBA同級王座を獲得し、13年にWBCフライ級王座を獲得して3度防衛。15年にIBFライトフライ級王座を獲得し、日本から4人目の世界3階級制覇を達成した。2度防衛。160センチの右ボクサーファイター。通算28勝(16KO)7敗。家族は彩夫人と1男2女。

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八重樫東「顔は腫れると」大橋会長は4階級見据える

笑顔で会見に臨む八重樫(撮影・河田真司)

約2年半ぶりに世界王座に挑戦するボクシングの元3階級制覇王者八重樫東(36=大橋)が「被弾覚悟」で経験豊富な王者とのベテラン対決を制する構えをみせた。

23日、横浜アリーナでIBF世界フライ級王者モルティ・ムザラネ(37=南アフリカ)に挑戦する。10日には横浜市の所属ジムで練習公開し「顔は腫れると思います。どのみちパンチは食らうと思います。ただ顔面で戦うわけではない。被弾するのは勝ちへの布石で、そこから自分らしい動きができれば突破口がみえてくると思います」との覚悟を示した。

17年5月のIBF世界ライトフライ級王座から陥落したメリンド戦以来の世界戦で拳を交える王者は歴戦の雄と言っていい。08年にIBF世界フライ級王者ノニト・ドネア(フィリピン)に敗れたものの、09年に空位の同級王座を獲得した後の挑戦者が後の世界王者ばかりだ。ゾラニ・テテ(南アフリカ)、ジョンリール・カシメロ(フィリピン)という新旧のWBO世界バンタム級王者もTKOで下して防衛に成功。所属ジムの大橋秀行会長は「ムザラネと八重樫、実力者同士の戦いになる。スパーリングをみても八重樫が勝つイメージが出てきた」と太鼓判を押した。

本来はスーパーフライ級で4階級制覇を目指していたが、大橋会長は「マッチメークもあるし、ムザラネに挑戦させることになった。この試合に勝ったら次はまた4階級制覇も。八重樫は終わるつもりないし、やる気があるかぎり限り、応えたいと思う」とムザラネ撃破後の青写真も口にした。八重樫は「会長が組んでくれた試合をやるだけ。4階級行くぞと言われたらやるだけ」と口元を引き締めた。未来に見据える4階級制覇も意識しながら、八重樫は国内最年長となる世界王座奪取を狙う。

会見を終え写真に納まる、左から松本トレーナー、八重樫、大橋会長(撮影・河田真司)
公開練習に臨む八重樫(撮影・河田真司)
大橋会長(右)の話を笑顔で聞く八重樫(撮影・河田真司)

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田口良一が引退発表 元2団体統一世界王者

田口良一

元WBA&IBF世界ライトフライ級王者田口良一(33=ワタナベ)が20日、都内で現役引退を発表した。2階級制覇を狙って3月にWBO世界フライ級王者田中恒成(24=畑中)に挑戦。0-3で判定負けしたが進退は保留していた。

芝商高時代に通学途中で車窓から見たワタナベジムに入門し、06年にプロデビューした。07年に全日本新人王となり、12年には高校生だった井上尚弥とのスパーリングでボコボコにされた。1年後に日本王者となり、初防衛戦で井上の挑戦を受けた。判定負けも連続KOを止めて、成長を示して一躍注目された。

14年にWBA王者ロセル(ペルー)に世界初挑戦し、ジム3人目となる世界王座を獲得した。昨年にはIBF王者メリンド(フィリピン)と対戦し、日本人3人目の2団体統一王者となった。初の統一王者で初防衛戦は判定負けで陥落も、7度防衛は日本人歴代8位タイだった。戦績は27勝(12KO)4敗2分。

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中谷潤人「中盤に倒す」無傷20連勝で世界の扉開く

計量をクリアした中谷潤人(左)とミラン・メリンド

ボクシング前日本フライ級王者中谷潤人(21=M.T)が、元世界王者との世界前哨戦に臨む。5日に東京・後楽園ホールで、元IBF世界ライトフライ級王者ミラン・メリンド(31=フィリピン)と対戦する。4日は都内で計量があり、中谷は51・6キロ、メリンドはリミットの51・7キロでクリアした。

中谷はデビュー19連勝中(14KO)で、昨年獲得した日本王座を7月に返上した。WBA2位、WBCとWBO3位、IBF11位と、すでに4団体で世界ランク入り。「大事な一戦。世界へアピールしたい。世界前哨戦とするつもり」と決意を口にした。

メリンドは16年に暫定王座を獲得し、17年に正規王者八重樫東(大橋)との王座統一戦に初回TKO勝ち。その後はWBA王者田口良一(ワタナベ)との団体統一戦、WBC王者拳四朗(BMB)に挑戦は黒星も経験豊富。

今回も米ロサンゼルスでスパーリングを積み、帰国後も統一戦を控える井上拓真(大橋)らを相手に100回以上をこなしてきた。身長差は13センチあるが、タフで大きく振ってくる相手に「最初は気をつけて慎重にいき、中盤に倒すのが理想」と、KOで20連勝を飾って世界へステップを期した。

計量をクリアしてフェースオフする中谷潤人(左)とミラン・メリンド

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日本王者中谷潤人「内容問われる」世界前哨戦気合い

元世界王者との世界前哨戦に臨む中谷潤人

ボクシング日本フライ級王者中谷潤人(21=M.T)が、元世界王者との世界前哨戦に臨む。

元IBF世界ライトフライ級王者ミラン・メリンド(31=フィリピン)と、10月5日に東京・後楽園ホールでのノンタイトル10回戦で対戦する。22日に相模原市内のジムで発表した。

中谷はデビュー19連勝中(14KO)で、昨年日本王座を獲得した。6月の初防衛戦は相手のケガでノンタイトル戦に1回KO勝ち。すでにWBC3位など3団体で1ケタ世界ランク入りに「上に行くタイミングで世界へアピールするチャンス。目標は世界王者で防衛していくことで、足踏みしていられない」。日本王座は防衛することなく返上する。

メリンドは37勝(13KO)4敗で、16年に暫定王座を獲得して2度防衛後、17年に正規王者八重樫東(36=大橋)との王座統一戦に初回TKO勝ちした。大みそかにWBA王者田口良一(32=ワタナベ)との団体統一戦には判定負け。昨年には拳四朗(27=BMB)に挑戦も7回TKO負けも経験豊富だ。

中谷は元世界王者相手に「素直に気持ちが入った」と笑み。「メリンドはタフな印象。身長も小さいのでコツコツとダメージを蓄積させていく」。さらに世界前哨戦だけに「内容が問われる。KOで世界へ行っていいと言ってもらえる試合にしたい」と意気込む。

8月1日には市内に居酒屋「とん丸」をオープンする。実家は三重・東員町でお好み焼き店を経営していたが、中谷のサポートもあって閉店して上京していた。店は両親が切り盛りするが、店主として負けるわけにはいかない。開店後は恒例の米国でのスパーリング合宿の予定で、本業の大一番に備える。

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拳四朗に「あげちん伝説」同日の日本選手の勝率9割

WBA世界ミドル級王者に返り咲いた村田(右)と6度目の防衛に成功したWBC世界ライトフライ級王者拳四朗が一夜明けて会見

WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(27=BMB)が6度目の防衛から一夜明けた13日、大阪市内で会見した。ダブル世界戦で4回TKO勝利を飾ったが、ロンドン五輪金メダリスト村田諒太は衝撃の2回TKO勝ちでWBAミドル級王座に返り咲いた。自身の7度の世界戦と同一興行の世界戦で、日本選手は10戦9勝8KO。しかも自分がKO勝ちなら、より早い回のKO劇が起こる。その“あげちん”は本物だ-。

◇   ◇

不思議だが、拳四朗は自分のパワーを痛感している。「ほんまにすごいでしょ?」。所属のBMBジムが興行を打たないため、過去7度の世界戦は全部、帝拳ジムなどの興行でダブルやトリプル世界戦として行われ、奇妙な“あげちん伝説”が生まれた。

その1 17年12月 V2戦でペドロサを4回TKO、WBOスーパーフライ級王者井上尚弥が3回TKOで防衛。

その2 18年5月 V3戦でロペスを2回KO、井上が1回TKOでWBAバンタム級王座を奪取。

その3 18年10月 V4戦でメリンドを7回TKO、WBAバンタム級王者井上が1回KO。

そして前夜はV6戦で4回KOしたら、村田が2回KOでWBAミドル級王座を奪取した。

拳四朗は「僕が早い回で勝っても(他の日本選手が)絶対もっと早い回で倒すんですよ」とこぼし、父の寺地永会長も「拳四朗は“呼び水”になるんです」と笑う。世界戦の4KO勝利が全部、村田、井上らビッグネームの劇的勝利と重なった。どうしても、インパクトが薄まる-。

拳四朗はこの日、元WBAライトフライ級王者具志堅用高氏の日本記録「13連続防衛」更新にあらためて意欲を見せた。「遠い道のりですが、それだけ大きな目標の方が頑張れる。達成してスターになりたい」。順調でも達成は30歳過ぎ。寺地会長は「いかに節制できるか。具体的には“食”です」とハッパをかけた。V7戦もダブルかトリプル世界戦興行が濃厚。誰よりも早い回の衝撃KO勝利を-。拳四朗のひそかな願いだ。【加藤裕一】

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2階級制覇狙う田口良一、王者田中恒成は「天才肌」

3月16日にWBO世界フライ級タイトルマッチで激突する王者田中恒成(左)と挑戦者田口良一(撮影・加藤裕一)

世界最速タイのプロ12戦目で世界3階級制覇を達成したWBO世界フライ級王者田中恒成(23=畑中)が、元IBF&WBA世界ライトフライ級統一王者でWBOフライ級4位の田口良一(32=ワタナベ)と3月16日、岐阜メモリアルセンターで愛ドームで初防衛戦を行うことが10日、発表された。試合はTBS系列で全国生中継される。

田口は会見に同席し「まず挑戦を受けてくれて感謝しています」と語った。昨年5月にWBAライトフライ級8度目、IBF同級初防衛戦でブドラーに僅差判定負けして王座を陥落、1度は引退を覚悟した。だが、ブドラーへのリベンジの思いがくすぶる中、田中陣営のオファーを受け、ライトフライからフライへの転級を決断。相手が田中だからこその現役続行だったとも言える。

17年大みそかの対戦予定が流れ、田中に直接謝罪を受けた時の印象を「律義だな。知的で、好青年だなと思った」と語り、ボクサーとしては「頭がいいボクシングをするのが、1番。気持ちも強い。天才肌」と表現した。階級変更初戦が世界戦という点は「賛否両論あるけど、ライトフライでの減量苦を思えば、確実によりよいパフォーマンスができる」とプラスに解釈。「田中選手は本当に強いけど、勝ちたい」と、世界2階級制覇に意欲を見せた。

◆田口良一(たぐち・りょういち)1986年(昭61)12月1日、東京・大田区生まれ。都立芝商卒。04年にワタナベジム入門。06年1回KO勝ちでプロデビュー。07年にライトフライ級で全日本新人王。13年4月に日本同級王座獲得。同年8月、井上尚弥に判定負けし初防衛失敗。14年12月にWBA世界同級王座獲得。17年12月にIBF同級王者メリンドを破り、WBA同級王座7度目の防衛を果たし、IBFとの同級統一王者。昨年5月に王座陥落。168センチの右ボクサーファイター。

3月16日にWBO世界フライ級タイトルマッチで激突する王者田中恒成(左)と挑戦者田口良一(撮影・加藤裕一)

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拳四朗だけど“トキ”の技 もらわず当てて余裕V4

4回、ガッツポーズする拳四朗、後方はメリンド(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇7日◇横浜アリーナ

WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)が完璧に4連続防衛を達成した。挑戦者の同級5位ミラン・メリンド(フィリピン)に打たせず、打つスタイルを実現させ、7回2分47秒TKO勝ちを収めた。八重樫や、田口のベルトを奪ったブドラーら歴代世界王者を破った強敵を退け、階級最強をアピール。色物ネタ連発の癒やし系王者が、国内ジム所属の現役王者で最長の防衛数を更新、安定政権へ大きな1歩を踏み出した。

有言実行だ。7回2分過ぎ、レフェリーが試合を止めた。6回にカットしたメリンドの左目上の傷口をドクターに見せ、すぐにゴングを要請。「一瞬、え、終わり、と思った」という拳四朗は、勝利インタビューで「あれはKOになるんですか?」ときょとん。「絶対KO」と予告した通り、3戦連続KOで国内ジム所属の現役世界王者最長の防衛数を4に伸ばした。

「距離感」で、リングを支配した。分岐点はV3戦。昨年5月に僅差判定で王座を奪ったロペスを2回KOで退けた。オーソドックスより間合いがとりづらく、近くに感じるサウスポーを完封。「数センチ単位の感覚」を手に入れた。

この日は完璧だった。1回は左ジャブだけ。2回に右を数発交ぜ、3回から右ストレートを当て始めた。「右は確実に距離をつかんでからと思っていた。向こうが来ても足で逃げたら、追ってこられなかったし」と作戦を説明。2回にもらった右フックも「いなしてたし。効いたパンチ、ないですね」。もらわず、当てる。アニメ「北斗の拳」の兄弟でいえば、ケンシロウというより、トキ。華麗な技で、静かに元IBF同級王者を葬った。

5度の世界戦でメインイベントが1度もない。所属のBMBジムが興行を行わず、WBAミドル級王者村田や“怪物”井上尚らビッグネームのビッグマッチに“便乗”するためとはいえ、極めて珍しい。リング外は軽やかに楽しむ。自慢のボディーで“新宿2丁目応援団”ができ、調印式は父の寺地永会長とちょうネクタイの“親子漫才コンビルック”。前日計量では背中に「The Amazing Boy 拳四朗」のボディー書道も見せた。

14戦全勝8KO。今後も階級を替えず、ライトフライ級一筋。目指すは具志堅用高氏の持つ13連続防衛の日本記録だ。「今回の試合後が、一番普通かな。試合やったんかなって。自分のボクシングが完成してきたような」。主役の座は、もうすぐそこにある。【加藤裕一】

◆国内ジム所属世界王者の4連続防衛 WBA世界ライトフライ級王者田口良一(7連続防衛後の5月20日に陥落)以来。最長記録はWBAライトフライ級王者具志堅用高の13連続。

防衛に成功し勝ち名乗りを受ける拳四朗(中央)(撮影・滝沢徹郎)

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井上尚弥1発KO、拳四朗V/ボクシング世界戦詳細

<プロボクシング:トリプル世界戦>◇7日◇横浜アリーナ

ボクシングのトリプル世界戦で、WBA世界バンタム級王者井上尚弥(25=大橋)が階級最強を決めるトーナメント、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)1回戦で元WBAスーパー王者で同級4位のフアンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)を1回KOで下した。

V4を狙うWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)が同級5位ミラン・メリンド(30=フィリピン)を7回2分47秒、TKOで下し4度目の防衛に成功。

WBA世界スーパーライト級王者キリル・レリク(28=ベラルーシ)は同級1位エドゥアルド・トロヤノフスキー(38=ロシア)を判定で下し初防衛に成功した。

WBA世界バンタム級タイトルマッチ(WBSS1回戦)

王者井上尚弥(25=大橋)1回KO同級4位フアンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)

【1回】 互いに距離を探るように様子見。開始59秒、井上が最初の攻撃でワンツーを放つ。左ジャブ、右ストレートがともに顔面を打ち抜くと、体をくの字に曲げて崩れるように倒れたパヤノは立ち上がれず。1分10秒KO勝利で防衛に成功し準決勝進出

◆井上尚弥のコメント

「最高ですね。(KOの場面は)手応えもすごく拳から伝わってきて、相手の倒れ方もかなり効いているなと。この一撃で終わったと思いました。WBSS初戦を最高の形でスタートがきれたと思う。海外でも日本でのパフォーマンスを出すことができれば、スーパースターに近づいていけると思います」

パヤノを下し、ベルトを巻いて勝ち名乗りを受ける井上(撮影・滝沢徹郎)

1回KO勝ちでパヤノを倒した井上は息子の明波くんを抱きながら笑顔を見せる(撮影・鈴木みどり)

1回KO勝ちでパヤノを倒し、息子の明波くんを抱きながら笑顔を見せる井上(撮影・鈴木みどり)

1回KO勝ちでパヤノを倒した井上はファンの声援に応える(撮影・鈴木みどり)

1回、パヤノ(左)にパンチを決める井上(撮影・滝沢徹郎)

1回、パヤノ(左)にパンチを決める井上(撮影・滝沢徹郎)

1回、パヤノ(左)をダウンさせた井上(右)(撮影・滝沢徹郎)

1回KO勝ちした井上は、騒然とするファンに高々とベルトを掲げる(撮影・浅見桂子)

井上(左後方)1回KOでパヤノを倒し、ガッツポーズする(撮影・鈴木みどり)

1回KO勝ちした井上はガッツポーズする(撮影・浅見桂子)

WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ

王者拳四朗(26=BMB)7回TKO同級5位ミラン・メリンド(30=フィリピン)

【1回】 拳四朗が左ジャブで距離を測りながら動く。メリンドが何度か懐に入ろうとするが、拳四朗が慌てずさばく

【2回】 20秒過ぎにメリンドが遠い距離から踏み込んで大きな右フックを浴びせる。

【3回】 シャブで距離を保つ拳四朗。なかなかパンチがヒットしないメリンドが距離を縮めにかかるが、拳四朗がしっかり距離を保つ

【4回】 メリンドがさらに距離を縮めようとするが、拳四朗が懐に入らせない。2分20秒過ぎに拳四朗が放ったワンツーがメリンドを捉える。終了間際に拳四朗がメリンドの顔面にパンチを集める。4回終了時のジャッジは39-37で3者とも拳四朗リード

【5回】 距離を保ちながら、拳四朗が手数を増やし始める。2分30秒過ぎ、右ストレートがメリンドのボディーを捉える

【6回】 50秒過ぎに拳四朗の右アッパーがメリンドの顔面にヒット。ひるんだメリンドに拳四朗が連打で畳みかける。右カウンターから再び右アッパー、右フックがメリンドの顔面にヒット。前にようとするメリンドの動きも左ボディーで1発で止める。メリンドが左目の上から出血

【7回】 手数の落ちたメリンドに対し、拳四朗が優位に試合を運ぶ。1分30秒過ぎにワンツーからの右ストレートがボディーにヒット。メリンドの足が止まったところを連打で畳みかける。2分47秒、メリンドの左目上の出血が激しくなり、レフェリーが試合がストップ。続行不可能でドクターストップとなり、拳四朗がTKOで4度目の防衛に成功

◆拳四朗のコメント

「自分のボクシングを貫いた。距離感も良かったと思います。(相手は)タフでプレッシャーも感じたが、自分のジャブを信じた。これからもどんどん防衛を重ねて具志堅さんの記録を抜くくらい大物になりたい」

防衛に成功し父、寺地BMBボクシングジム会長(右)と記念撮影する拳四朗(撮影・滝沢徹郎)

7回、メリンド(後方)にTKO勝利しガッツポーズする拳四朗(撮影・浅見桂子)

7回、流血するメリンド(右)(撮影・滝沢徹郎)

7回、メリンド(右)を流血させた拳四朗(撮影・滝沢徹郎)

6回、メリンド(左)にパンチを決める拳四朗(撮影・滝沢徹郎)

1回、メリンド(右)にジャブを放つ拳四朗(撮影・滝沢徹郎)

WBA世界スーパーライト級タイトルマッチ(WBSS1回戦)

王者キリル・レリク(28=ベラルーシ)判 定同級1位エドゥアルド・トロヤノフスキー(38=ロシア)

12回、ドロヤノフスキー(右)を判定の末に破り、ガッツポーズするレリク(撮影・浅見桂子)

12回、ドロヤノフスキー(左)と激しく打ち合うレリク(撮影・浅見桂子)

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拳四朗がV4元王者撃破!現役国内ジム所属最長防衛

防衛に成功し父、寺地BMBボクシングジム会長(右)と記念撮影する拳四朗(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇7日◇横浜アリーナ

WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)が、挑戦者の同級5位ミラン・メリンド(30=フィリピン)を7回TKOで下し、4度目の防衛に成功した。IBF元同級王者という難敵を退け、現役の国内ジム所属王者では最長の防衛数を更新した。

拳四朗は試合後「自分のボクシングを貫いた。距離感も良かったと思います。(相手は)タフでプレッシャーも感じたが、自分のジャブを信じた。これからもどんどん防衛を重ねて具志堅さんの記録を抜くくらい大物になりたい」と鼻息を荒くした。

V4戦へ、拳四朗は「減量は今回が一番うまくいった。体調はばっちりです」と自信満々だった。

V3戦前は膝を痛め、思うような走り込みができなかったが、今回は連日7~8キロのランニングを1日1回から朝晩の2回へ。9月初旬には神奈川・茅ケ崎合宿で体力強化。スパーリングは東京で練習場を提供してもらう三迫ジムで約100ラウンド(R)をこなし、フィリピン・マニラ合宿(9月9~19日)ではフィリピン人のメリンドを想定し、現地の国内、世界ランカークラスをパートナーに約60R消化した。

フィリピンから帰国後には、西武池袋本店にあるカラダ・ステーションに4度出向き、体脂肪率をチェック。「測ったん初めてなんですけど、タダでやってくれるんすよ。スマホで予約入れるだけ」。中年女性が多いという一般利用者に交じり、測定した数値は当初11%から7%前後までダウン。「いい体になったと思いますよ。特におなか。鏡見るのが楽しいです」と笑う。

脂肪が落ちると、減量は楽になった。V3戦前は十数Rのマスボクシングで500グラムしか落ちず、本番3日前の予備検診時点でリミットまで1キロ以上あった。それが、今回は2、3Rでドッと汗が出て、同時点で残り700グラム。「前はなんぼやっても落ちず、結構追い込まれたけど、本当にストレスがなくなって。気持ちが楽でした」という。

おかげで世界戦前恒例の「映画観賞&スイーツ購入」も今まで以上に楽しんだ。東京・日比谷で「アントマン&ワスプ」を見て、同所地下の店で「もちもちのドーナツとコッペパン」を買い、大好物のホイップもボトル買い。心身ともに万全の状態だった。

◆拳四朗(けん・しろう)本名は寺地拳四朗で、漫画「北斗の拳」の主人公ケンシロウから命名。1992年(平4)1月6日、京都府城陽市生まれ。東城陽中3年時、高校のスポーツ推薦入学のためボクシングを開始。奈良朱雀高3年で全国総体準優勝、関大4年で国体優勝。一時はボートレース選手を志すが、試験に2度失敗。14年8月にプロデビュー。趣味は食べ、飲み歩きで将来の夢は「グルメリポーター」。好きな女性のタイプは女優桐谷美玲。家族は両親、兄。右ボクサーファイター。164センチ。

1回、メリンド(右)にジャブを放つ拳四朗(撮影・滝沢徹郎)

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拳四朗「感激でした」ギャル書道家なちゅ背中に一筆

前日計量をパスし、「The Amazing Boy 拳四朗」と書かれた背中を見せながらポーズを取る拳四朗(撮影・鈴木みどり)

ボクシングのトリプル世界戦(7日、横浜アリーナ)の前日計量が6日、都内で行われ、V4を狙うWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)は、100グラム軽い48・8キロで一発クリアした。

知人の紹介で元SDN48の「ギャル書道家」なちゅ(33)から、背中に「The Amazing Boy 拳四朗」と“書道”をしてもらい、その姿で体重計に。「昔ドラマで見て知ってて、ちょっと感激でした」。計量後は西麻布の焼き肉店「けんしろう」特製の弁当を賞味。特製おかゆは、山口の天然記念物・見島牛入りで、ご機嫌だった。

一方、対戦相手のメリンドは恐る恐る計量に臨み、1回目は500グラムオーバー。これに、拳四朗は「びっくり。でも(様子から)アウトやと思った」。ただ、1時間15分で700グラム落とし、2回目はパス。メリンドは「(体調は)グッド」と笑顔だった。

前日計量を終え、おいしそうに肉をほおばる拳四朗(撮影・鈴木みどり)

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メリンド計量2度目でパス、1時間で700グラム減

拳四朗の対戦相手のメリンドは2回目の計量でパスし、ガッツポーズする(撮影・鈴木みどり)

ボクシングのトリプル世界戦(7日、横浜アリーナ)の前日計量が6日、都内で行われ、4度目の防衛を狙うWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)は、リミット48・9キロに対し200グラムアンダーの48・7キロで1発パスした。

対戦相手の同級5位ミラン・メリンド(30=フィリピン)は500グラムオーバーの49・4キロだったが、2度目の計量で200グラムアンダーとしてパスした。

メリンドは1度目の失敗後、サウナに入って再挑戦し、200グラムアンダーでパス。1時間15分で700グラムを落とした計算だが、本人はさして疲れた様子はなし。「気分はどう?」との問いかけに、元気に「グッド!」。報道陣約20人全員の手を取り、謝罪の握手を交わす気の使いようだった

前日計量をパスし、ファイティングポーズを取る拳四朗(左)。右は挑戦者のメリンド(撮影・鈴木みどり)

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拳四朗背に元SDNなちゅがAmazing Boy

前日計量をパスし、「The Amazing Boy 拳四朗」と書かれた背中を見せながらポーズを取る拳四朗(撮影・鈴木みどり)

ボクシングのトリプル世界戦(7日、横浜アリーナ)の前日計量が6日、都内で行われ、4度目の防衛を狙うWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)は、リミット48・9キロに対し200グラムアンダーの48・7キロで1発パスした。対戦相手の同級5位ミラン・メリンド(30=フィリピン)は500グラムオーバーの49・4キロだったが、2度目の計量で200グラムアンダーとしてパスした。

拳四朗はメリンドの1回目500グラムオーバーを「びっくりしました。(事前に)100グラム(オーバー)とか聞いていたけど」。ただ、メリンドが体重計に恐る恐るのる様子を見て「あれはアウトやろなと思った」と苦笑いしていた。

自らは事前に200グラムアンダーを確認の上、異例のパフォーマンスをして本番に臨んだ。知人の紹介で元SDN48の「ギャル書道家」なちゅ(33)に依頼、背中に「The Amazing Boy 拳四朗」と“ボディー書道”をしてもらい、体重計に。計量後は恒例の特製弁当が待っていた。

西麻布の焼き肉店「けんしろう」からでメニューは山形・雪降り和牛のステーキ&にぎりずし(1切れ6000円相当)。また今回は特製おかゆ付きで、こちらは山口県の離島・見島産の見島牛でスープをとったもの。見島牛は天然記念物で年間の出荷頭数が限定されているらしく「うまい! 食べたことない味です」とご機嫌だった。

前日計量を終え、おいしそうに肉をほおばる拳四朗(撮影・鈴木みどり)
前日計量をパスし、「The Amazing Boy 拳四朗」と書かれた背中を見せながらポーズを取る拳四朗。右は挑戦者のメリンド(撮影・鈴木みどり)

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拳四朗パパと一緒の蝶タイでWBSS軽量級版呼んで

会見後、記念撮影に納まる拳四朗(左)と父のBMBジム寺地会長(撮影・河野匠)

ボクシングのトリプル世界戦(7日、横浜アリーナ)の調印式と会見が5日、都内で行われた。

WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)は、父で同ジムの寺地永会長とおそろいのちょうネクタイ姿で調印式に臨んだ。後援者のネクタイメーカーから提供されたものだが「パパもするのは知らんかった」。寺地会長は京都の自宅にネクタイを忘れ、急きょ同じものを調達し「ホテルのボーイさんみたいやけど、思ったより似合ってますね」と“親子漫才ルック”にニコニコだった。

軽いノリと裏腹に、モチベーションはMAXだ。この日の会見でWBSSのザワーランド氏が将来的な軽量級トーナメント開催の可能性に言及し「拳四朗-メリンド戦の勝者は必ず出場選手の1人になる」と語った。拳四朗は「ライトフライ級でやるなら、ぜひ呼んで欲しい」。勝ち続ければ、夢も近づく。「ライトフライ級で誰が一番強いかを証明したい」と言い、メリンドとのV4戦に必勝を期した。

会見を終え記念撮影に納まる拳四朗(右)とメリンド(撮影・河野匠)

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WBSS軽量級開催なら拳四朗-メリンド勝者出場へ

会見を終え記念撮影に納まる拳四朗(右)とメリンド(撮影・河野匠)

ワールドボクシングスーパーシリーズ(WBSS)トリプル世界戦(7日、横浜アリーナ)の調印式が5日、都内で行われた。

4度目の防衛を狙うWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)は、父で同ジムの寺地永会長とおそろいのちょうネクタイ姿で出席した。

拳四朗は世界戦5度目の調印式で、最もフォーマルなスタイル。スポンサーのネクタイメーカー「成和」にちょうネクタイの提供を受けることに合わせ、約1週間前にZARAでレディースのパンツ、H&Mでジャケットを購入した。「でも、パパもするのは昨日初めて知りました」。寺地会長は京都の自宅にネクタイを忘れ、急きょ息子と同じものをいただいたとか。「ホテルのボーイさんみたいやけど、思ったより似合ってますね」と“親子漫才ルック”がうれしそうだ。

そんな軽いノリと裏腹に、2日後に迫った決戦へのモチベーションは高まっている。

この日の会見で、WBSSのカレ・ザワーランドプロモーターが軽量級によるトーナメント開催の可能性に言及。「拳四朗-メリンド戦の勝者は(ライトフライ級で開催すれば)必ず出場選手の1人になる」と語った。また今回はフジテレビ系の全国ネット中継に加え、動画コンテンツ配信サービス「DAZN」により世界120カ国以上で視聴される。

「十数カ国とかと思ってたけど、120ってすごい。そらモチベーション上がりますよ」。同級5位ミラン・メリンド(30=フィリピン)の挑戦を受ける。メリンドは元IBF同級王者で八重樫からタイトルを奪取。また、田口からWBA同級王座を奪ったブドラーも下した経験を持つ実力者でもある。「僕もこれまで世界王者と戦ってきて、自信がついた。今回はライトフライ級で誰が1番強いかを証明したい」と意欲を口にした。

漫才コンビ? 4度目の防衛戦の調印式に親子そろって蝶ネクタイで登場したWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(左)と父でBMBジムの寺地永会長(撮影・加藤裕一)

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拳四朗V4へ「誰が1番強いかを証明したい」調印式

4度目の防衛戦の調印式に親子そろって蝶ネクタイで登場したWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(左)と父でBMBジムの寺地永会長(撮影・加藤裕一)

ボクシングのトリプル世界戦(7日、横浜アリーナ)の調印式と会見が5日、都内で行われた。

4度目の防衛を狙うWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)は、父で同ジムの寺地永会長とおそろいのちょうネクタイ姿で出席した。

拳四朗は同級5位ミラン・メリンド(30=フィリピン)の挑戦を受ける。メリンドは元IBF同級王者で八重樫からタイトルを奪取。また、田口からWBA同級王座を奪ったブドラーも下した経験を持つ実力者でもある。「僕もこれまで世界王者と戦ってきて、自信がついた。今回はライトフライ級で誰が1番強いかを証明したい」と意気込みを語った。

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メリンド、拳四朗の弱点指摘「経験不足、若さ」

パンチングボールを打つ元IBF世界ライトフライ級王者ミラン・メリンド

10月7日、横浜アリーナでボクシングWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)に挑戦する元同級5位の元IBF同級王者ミラン・メリンド(30=フィリピン)がサウスポースタイルを拳四朗陣営にみせつけた。

3日、東京・新宿の帝拳ジムで練習を公開。オーソドックス(右構え)が基本スタイルながらも、ミット打ちやサンドバッグ打ちで長い時間、左構えで動き「今回はWBCのベルトを奪うのが私の仕事。(拳四朗の)弱点は経験不足、若いところです」と自信をのぞかせた。

もともとメリンドは右、左とスイッチするタイプ。過去に八重樫東(大橋)や田口良一(ワタナベ)と対戦した際は、基本的にオーソドックスで戦っていた。練習を視察した拳四朗の父、BMBジムの寺地永会長は「左を入念にやっていましたね。あんなに頻繁に左を使うつもりなのでしょうか。実際に試合になったら、少しスイッチするかもしれないですね」と警戒した。

17年大みそかに田口とのWBA・IBF同級王座統一戦で判定負けして以来の再起戦でもあるメリンドは「もう10カ月前の田口戦は頭にない。今は拳四朗戦いに集中しているし、どうやって戦うかだけを考えている」とクールな表情。3度目の日本での世界戦でもあり、落ち着いた笑みも浮かべ「メンタルタフネスになった。2018年最高の試合をしたいと思っている」と静かに燃えていた。

パンチングボールを打つ元IBF世界ライトフライ級王者ミラン・メリンド
軽快にシャドーボクシングをこなす元IBF世界フライフライ級王者ミラン・メリンド

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拳四朗、夢は同級元王者具志堅氏の防衛日本記録越え

公開スパーリングで鋭い動きを見せる拳四朗(撮影・狩俣裕三)

10月7日に横浜アリーナで4度目の防衛戦を控えるボクシングのWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)が29日、出稽古先となる都内の三迫ジムで練習を公開した。元IBF世界同級王者で現WBC同級6位ミラン・メリンド(30=フィリピン)を挑戦者に迎える拳四朗は、日本同級1位堀川謙一(三迫)と2回のスパーリングなどを公開し、軽快な動きをみせた。

後援者から定価で580万円という酸素カプセルの提供を受け「三迫ジムさんの許可を得て」(寺地永会長)、2日前から同ジム入り口に設置した。金額を知って「車を買えますよね」と驚く拳四朗は「入って今は元気ですね。以前から酸素カプセルには入っていましたが、(体は)良くなるので練習後に入るようにしています」と感謝した。

またスムーズに減量するため、体脂肪率のチェックも開始したことも明かした。当初は11%だったが、朝のロードワークと練習後にもジムで1時間程度走って有酸素運動を増やして現在は7~8%まで下げたという。6%程度が目標で「面倒くさがりですけど減量のためなので」と前向きに取り組んでいる。

現在、日本の現役世界王者5人の中では最多となる3度の防衛に成功中。拳四朗は「まだ3回だから何も思わない。長くいけたらとは思います。10回ぐらいはいきたいですね」と自然体で口にした。同じライトフライ級で、WBA同級王者具志堅用高氏が成し遂げた13度防衛が日本記録となるため「抜けたらいいですよね」と将来的な展望も口にした。また寺地会長も「今の世界ランキンクの中で元王者クラスはメリンドぐらい。これをクリアすれば、長期政権も見えてくる」と試合を位置付けていた。

公開練習後、酸素ボックスの中から、おなじみのポーズを決める拳四朗(撮影・狩俣裕三)
公開練習前の記念撮影で笑顔を見せる拳四朗(撮影・狩俣裕三)

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拳四朗4度目防衛戦10・7井上尚弥WBSSと同日

WBCライトフライ級4度目の防衛戦が決まり意気込む拳四朗(撮影・足立雅史)

ボクシングのWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)が10月7日、横浜アリーナで、元IBF世界同級王者で現WBC同級6位ミラン・メリンド(30=フィリピン)と4度目の防衛戦に臨むことが28日、発表された。

WBA世界バンタム級王者井上尚弥(25=大橋)が初防衛戦として対戦する元WBA世界同級スーパー王者フアンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)とのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)1回戦と同日同会場での開催となる。拳四朗は「WBSSのアンダーカードということは、うれしい。海外から多くの関係者やメディアの方が来ると聞いている。普段、見てもらえない人にも名前を覚えてもらおうと思います」と意気込んだ。

挑戦者メリンドは3階級制覇王者八重樫東(大橋)を1回KOで下し、前WBA世界同級王者田口良一(ワタナベ)と団体王座統一戦で判定の末、惜敗した難敵となる。拳四朗は「元王者という知名度がある。勝てば自信になるし、こういう選手に勝ってスターな選手になれればと思います」と口にした。8月31日からは4日間の日程で神奈川・茅ケ崎で走り込み合宿を敢行。9月10日から8日間、フィリピン・マニラで合宿に臨み、計50回程度のスパーリングを消化する予定。

父の寺地永(ひさし)会長は「いかに勝つかということだけでなく、いかに倒すかということにこだわって試合まで練習していきたいと思います」と気合十分。メリンドについて「強いと分かっていたし、WBSSという大きな試合で提案していただいたし、負けることはないと思って即決しました」と明かした。

WBCライトフライ級4度目の防衛戦が決まり意気込む拳四朗(左)と父のBMBボクシングジム寺地会長(撮影・足立雅史)

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田口の挑戦者はポパイ印の曲者、会見前逆構えミット

左腕に刻んだポパイのタトゥーを指さす元WBA世界ミニマム級王者ブドラー

 2階級制覇を狙うIBF世界ライトフライ級6位ヘッキー・ブドラー(29=南アフリカ)が16日、都内で練習を公開した。

 20日に東京・大田区総合体育館で、WBA&IBFの2団体王者田口良一(ワタナベ)に挑戦する。通常は会見をして練習公開となるが、ブドラーは予定の1時間前にジムに到着し、会見の前に動きだした。

 ワタナベジム関係者には「練習を見るな」と言って外へ追い出した。練習はシャドーにバッグとミット打ちを約40分こなし、会見が設定された時間には練習を終えた。ミットでは本来の右でなく左構えで「元々はサウスポーだった」と説明したが、王者陣営をけむに巻こうととしたようだ。

 ブドラーは前回田口が勝ったIBF王者メリンド(フィリピン)に1-2で判定負けしていた。微妙な判定に抗議したことで、今回指名挑戦となった。「あの試合は勝っていた。田口はベストファイターで厳しい試合になるだろうが、自信がなければ試合しない」。5度防衛したWBA世界ミニマム級に続くベルトを確信していた。 ネイザン・トレーナーは「田口は後半強い。後半集中できるように300回のスパーをこなしてきた」。ブドラーは左腕にはポパイの入れ墨があり「すし屋でもホウレンソウを頼んだ」と笑ってパワーを誇示した。

 田口陣営の石原トレーナーは左構えにも「かく乱したいんでしょうが、想定している。田口はスイッチの相手にも勝ってきている。打ってサイドに動きスタイルは変わりないと思う」とあわてることはなかった。

元WBA世界ミニマム級王者ブドラーが左腕に刻んだポパイのタトゥー
公開練習でミット打ちする元WBA世界ミニマム級王者ブドラー

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