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メイウェザーが大儲け「軽い勝利」ロペスに賭け的中

メイウェザー(19年6月13日)

<プロボクシング:世界ライト級4団体王座統一戦>◇17日(日本時間18日)◇米ラスベガス

50戦無敗のまま引退状態にあるボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(43)が17日の世界ライト級4団体王座統一戦の懸けで大金を稼いだと報告した。米ラスベガスで開催された世界3階級制覇王者でWBAスーパー、WBO、WBC世界ライト級王者のロマチェンコ(ウクライナ)-IBF世界同級王者ロペス(米国)戦で、負け予想が大勢を占めたロペスに対して6500ドル(約71万5000円)を懸けた投票券の写真を更新した。

見事にロペスが4団体統一王者になる勝利を的中させ、一夜にして2万ドル(約220万円)以上を稼いだメイウェザーは、ライト級の世界統一戦だった意味も込めたのか、投票券の写真とともに「Light Win」(軽い勝利)とのコメントも更新した。

メイウェザーがロペス勝利に懸けた投票券を自らのインスタグラムに投稿(メイウェザーのインスタグラムより)

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最強ロマチェンコ4団体統一失敗、まさかの大差判定

ロマチェンコ(2019年12月5日撮影)

<プロボクシング:世界ライト級4団体王座統一戦>◇17日(日本時間18日)◇米ラスベガス

世界3階級制覇王者ワシル・ロマチェンコ(32=ウクライナ)が4団体統一に失敗した。

WBAスーパー、WBO、WBC世界ライト級王者として、IBF世界同級王者テオフィモ・ロペス(23=米国)との統一戦。ともに決定打なく12回を終えると、0-3での判定負けとなった。採点は4、6、10ポイントの差がついた。

ロペスが初回からプレスをかけて始まった。ロマチェンコの初回は軽く4発だけと、前半は慎重な戦いぶり。積極的に出てきたロペスを足でさばいていた。ロペスは手数が多く、ロープを背にさせる場面もあったが、ガードの上からヒットが多かった。

中盤からロマチェンコは確実にヒットも手数は少なかった。終盤はロマチェンコが積極的に出てパンチを繰り出したが、決定打までにはいかなかった。テレビ中継でのデータでは、手数、的中数ではロペスが上回ったが、的中率に有効打ではロマチェンコの方が多かった。

ロペスはこれで16戦全勝(12KO)とし、史上5人目の4団体統一王者となった。「プレスをかけて、その流れは変わらなかった。ロマチェンコはスローだった」と言い切った。試合前には「老いたライオンと若いライオンの戦い」など再三挑発していた。インタビューでも「新世代の誕生だ」と叫んだ。

これまで4団体を統一したのは、スーパーライト級のテレンス・クロフォード、ミドル級のバーナード・ホプキンス、ジャーメイン・テイラー(いずれも米国)、クルーザー級のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)。

全階級を通じてのパウンド・フォー・パウンドで、ロマチェンコは最強とも言われたきた。天才的技巧派のハイテクぶりの片りんは見せたが、まさかとも言える大差判定で、14勝(10KO)2敗となった。ホプキンス以来となる2人目の1団体ずつでの4団体統一はならなかった。

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ロマチェンコ、ロペスが計量パス 4団体王座統一戦

ボクシング世界ライト級4団体王座統一戦の前日計量が16日、米ラスベガスで行われた。

WBAスーパー、WBO、WBCフランチャイズ世界同級王者ワシル・ロマチェンコ(32=ウクライナ)とIBF世界同級王者テオフィモ・ロペス(23=米国)がともに、リミットの61・2キロでクリアした。

計量後はマスクはせずに約30秒のフェースオフ。ロペスがにらみつけるも、ロマチェンコは笑みを見せた。

無観客開催となるが、両陣営が割って入るなどヒートアップ。史上5人目の4団体統一王者をかけ、17日に激突する。

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WOWOWが井上尚弥の防衛戦を11月1日生中継

井上尚弥(20年2月撮影)

WOWOWは10日、ボクシングWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(27=大橋)の防衛戦を生中継すると発表した。10月31日に米ラスベガスで、WBO同級1位ジェーソン・モロニー(オーストラリア)と対戦する。WOWOWプライムで11月1日午前10時30分から放送される。13日午前11時からは、WOWOWプライムで事前特別番組も放送される。

また、WOWOWライブで10月18日に世界ライト級4団体統一戦のワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)対テオフィモ・ロペス(米国)、WOWOWプライムで11月29日にマイク・タイソン(米国)対ロイ・ジョーンズJr.(米国)の元世界王者によるエキシビションマッチの生中継も発表された。

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リカルド・ロペスの左アッパー/松本好二氏の一撃

91年5月19日、初防衛に成功したWBC世界ストロー級(現ミニマム級)王者のリカルド・ロペス

<ボクシング、忘れられない一撃~7>

一発のパンチですべてが変わるボクシング。選手、関係者が「あの選手の、あの試合の、あの一撃」をセレクトし、語ります。元東洋太平洋フェザー級王者で、大橋ジムのトレーナーとして川嶋勝重、八重樫東を世界王者に育てた松本好二氏(50)は「リカルド・ロペスの左アッパー」を挙げました。

    ◇    ◇

▼試合VTR 90年10月に大橋秀行からWBC世界ミニマム級王座を奪取したリカルド・ロペス(メキシコ)は、そこから無敵の防衛ロードを突き進んだ。96年3月のV15戦では、日本でも活躍したアラ・ビラモア(フィリピン)と米ラスベガスで対戦。8回にリング中央で向き合うと、左構えのビラモアのあごをめがけて強烈な左アッパーを打ち込んだ。一発で崩れ落ちたビラモアは、カウント後も起き上がることができず、衝撃的なKOでベルトを守った。その後、防衛記録を21まで延ばし、ライトフライ級で2階級制覇を達成したロペス。プロ通算戦績は52戦51勝(37KO)1引き分け。プロ、アマ通じ、無敗でキャリアを終えた伝説の王者が放った一撃を、松本氏は絶賛した。

◇     ◇    ◇

あのアッパーの映像は、今でも鮮明に残っています。ロペスのような右構えの選手が、サウスポーを相手に、前の手(左)でアッパーを当てるのは技術的に本当に難しい。それだけに、死角というか、ビラモアはまったく見えていなかったですね。

ロペスは、ストレート、フックが強く、相手はどうしてもガードを高い位置で固めたくなる。ただ、ガードを固めれば固めるほど、あのアッパーはもらいやすくなるんです。しかも腕を折りたたんだまま、寸分の狂いもなく、あごに飛んでくる。自分が戦うと考えると、本当に怖いパンチですね。

ロペスは私と現役の期間が近いですし、印象深い選手です。(ヨネクラジムの先輩の)大橋会長との試合が近づき、ロペスの情報が入るにつれて、米倉会長も、(トレーナーの)松本(清司)先生も「すごいやつが来た」とピリピリとしていったのを覚えています。

忘れられないのは、試合2~3日前の出来事です。世界戦の公式行事が終わった後、米倉会長と松本先生が最後の打ち合わせをするため、ホテルの喫茶店に入りました。当時、米倉会長の付け人をしていた私も、「お前も座ってろ」と言われ、場違いながら、同席することになりました。

その場で、米倉会長と松本先生は、「ジタバタせず、この試合は大橋の能力にかけよう。今までやってきたことを信じよう」と、事前に立てた作戦を変えずに試合に臨むことを、互いに確認しあっていたのです。トップ2人が試合前にそんな話をする姿を私は初めて見ましたし、「リカルド・ロペス」というボクサーが、いかに特別な選手であるかを痛感した瞬間でした。

(大橋)会長との試合がロペス伝説のスタートになりました。ただ勝つだけでなく、倒して勝つ。今でいえば、(井上)尚弥のように、基本に忠実なボクシングで、それでいて、圧倒的に強い。実力のあるビラモアを一発で沈めたあのアッパーの衝撃は、今も忘れることが出来ません。

◆松本好二(まつもと・こうじ)1969年(昭44)9月27日、横浜市生まれ。横浜高でボクシングを始め、高3時に総体フェザー級準優勝。専大進学も2年で中退。アマ通算37勝(21KO)6敗。89年6月にプロデビュー。91年2月、92年2月、95年3月と3度日本フェザー級王座獲得。96年11月に東洋太平洋同級王座獲得。世界戦は3度挑戦したが失敗。引退後は大橋ジムのトレーナーとして、川嶋勝重、八重樫東を世界王者に育てる。現役時代の戦績は26勝(15KO)6敗1分け。

90年10月25日、世界ストロー級タイトルマッチで王者の大橋秀行(右)に左フックを浴びせるリカルド・ロペス

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井上尚弥らボクシング最優秀選手賞候補 2・7発表

アリトロフィーを掲げる井上尚弥(2019年11月7日撮影

日本ボクシングコミッションと東京運動記者クラブのボクシング分科会が12日、都内で19年の年間表彰ノミネート選考会を開いた。

最優秀選手賞候補はワールド・ボクシング・スーパーシリーズを制した井上尚弥(大橋)、日本人初の4階級制覇の井岡一翔(Reason大貴)、ミドル級王座奪回の村田諒太(帝拳)、唯一世界戦3勝の田中恒成(畑中)の4人。受賞者は2月7日に都内のホテルで発表、表彰される。他の各賞候補は次の通り。

◆技能賞 井岡、寺地拳四朗(BMB)、田中

◆殊勲賞 岩佐亮佑(セレス)、村田、井岡

◆KO賞 村田、寺地、栗原慶太(一力)、吉野修一郎(三迫)、勅使河原弘晶(輪島功一)

◆新鋭賞 重岡銀次朗(ワタナベ)、井上浩樹(大橋)、中谷潤人(M.T)

◆努力敢闘賞 野中悠樹(井岡弘樹)、渡部あきのり(角海老宝石)、永野祐樹(帝拳)、田中教仁(三迫)

◆年間最高試合 WBA&IBFバンタム級井上-ノニト・ドネア(フィリピン)、同井上-エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)、WBOスーパーフライ級井岡-アストン・パリクテ(フィリピン)、WBAミドル級村田-ロブ・ブラント(米国)

◆世界戦以外の最高試合 日本ミドル級竹迫司登(ワールド)-加藤収二(中野サイトウ)、WBOアジア太平洋ウエルター級別府優樹(久留米櫛間&別府優樹)-矢田良太(グリーンツダ)、日本ユース・バンタム級石井渡士也(REBOOT.IBA)-石川春樹(RK蒲田)

◆女子最優秀選手賞 天海ツナミ(山木)、佐伯霞(真正)、吉田実代(EBISU K’s BOX)

◆女子最高試合 WBCフライ級藤岡菜穗子(竹原&畑山)-天海、WBOミニマム級佐伯-エリザベス・ロペス(メキシコ)、WBAアトム級モンセラッット・アラルコン(メキシコ)-宮尾綾香(ワタナベ)

バトラーに5回TKO勝利して初防衛を果たし、1本指を立てる村田諒太(2019年12月23日撮影)

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寺地拳四朗の父「倒せる」ペタルコリン視察で手応え

バレンデス・トレーナー(左)と軽快なミット打ちをみせる元WBA世界ライトフライ級暫定王者ペタルコリン

ボクシングWBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(27=BMB)の父で、所属ジムの寺地永会長(55)が18日、都内のジムで開かれた同級12位ランディ・ペタルコリン(27=フィリピン)の公開練習を視察した。

23日、横浜アリーナでペタルコリンとの7度目の防衛戦を控え、元WBA世界同級暫定王者のミット打ちやサンドバッグ打ちで動きをチェック。「試合動画で見た印象の違いというものはまったくない」と前置きした上で「サウスポーは苦手ではない。(同じ左のガニガン・)ロペス、(ジョナサン・)タコニンと良い結果を出しているし、拳四朗のボクシングで倒せると思う」と手応えを口にした。

寺地拳四朗(2019年12月11日撮影)

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中谷正義が東洋太平洋ライト級王座を返上

中谷正義

日本ボクシングコミッションは4日、東洋太平洋ライト級王者中谷正義(30=井岡)が王座返上したと発表した。2日付での返上となる。

昨年12月に11度目の同王座防衛に成功した中谷は今年7月、IBF世界ライト級挑戦者決定戦に出場し、テオフィモ・ロペス(米国)に判定負けを喫していた。現在、世界ランキングではWBC7位、IBF7位に入っている。

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中谷正義、挑戦者決定戦の前日計量クリア

中谷正義

ボクシングIBF世界ライト級挑戦者決定12回戦は19日(日本時間20日)、米メリーランド州オクソンヒルのMGMナショナルハーパーで開催される。東洋太平洋同級王座を11度防衛中のIBF同級3位中谷正義(30=井岡)が、13戦(11KO)全勝の同級4位テオフィモ・ロペス(21=米国)と拳を交える。18日(同19日)には同地で前日計量が開かれ、両者ともに134・4ポンド(約60・9キロ)でクリアした。勝者がIBF王者リチャード・カミー(ガーナ)に挑戦する流れになりそうだ。

現在、世界主要団体のライト級王者はビッグネームが君臨。WBA・WBO王者には3階級制覇王者でもあるワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)、WBC名誉王者には4階級制覇王者のマイキー・ガルシア(米国)が君臨している。

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拳四朗に「あげちん伝説」同日の日本選手の勝率9割

WBA世界ミドル級王者に返り咲いた村田(右)と6度目の防衛に成功したWBC世界ライトフライ級王者拳四朗が一夜明けて会見

WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(27=BMB)が6度目の防衛から一夜明けた13日、大阪市内で会見した。ダブル世界戦で4回TKO勝利を飾ったが、ロンドン五輪金メダリスト村田諒太は衝撃の2回TKO勝ちでWBAミドル級王座に返り咲いた。自身の7度の世界戦と同一興行の世界戦で、日本選手は10戦9勝8KO。しかも自分がKO勝ちなら、より早い回のKO劇が起こる。その“あげちん”は本物だ-。

◇   ◇

不思議だが、拳四朗は自分のパワーを痛感している。「ほんまにすごいでしょ?」。所属のBMBジムが興行を打たないため、過去7度の世界戦は全部、帝拳ジムなどの興行でダブルやトリプル世界戦として行われ、奇妙な“あげちん伝説”が生まれた。

その1 17年12月 V2戦でペドロサを4回TKO、WBOスーパーフライ級王者井上尚弥が3回TKOで防衛。

その2 18年5月 V3戦でロペスを2回KO、井上が1回TKOでWBAバンタム級王座を奪取。

その3 18年10月 V4戦でメリンドを7回TKO、WBAバンタム級王者井上が1回KO。

そして前夜はV6戦で4回KOしたら、村田が2回KOでWBAミドル級王座を奪取した。

拳四朗は「僕が早い回で勝っても(他の日本選手が)絶対もっと早い回で倒すんですよ」とこぼし、父の寺地永会長も「拳四朗は“呼び水”になるんです」と笑う。世界戦の4KO勝利が全部、村田、井上らビッグネームの劇的勝利と重なった。どうしても、インパクトが薄まる-。

拳四朗はこの日、元WBAライトフライ級王者具志堅用高氏の日本記録「13連続防衛」更新にあらためて意欲を見せた。「遠い道のりですが、それだけ大きな目標の方が頑張れる。達成してスターになりたい」。順調でも達成は30歳過ぎ。寺地会長は「いかに節制できるか。具体的には“食”です」とハッパをかけた。V7戦もダブルかトリプル世界戦興行が濃厚。誰よりも早い回の衝撃KO勝利を-。拳四朗のひそかな願いだ。【加藤裕一】

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拳四朗 リーチ差も「僕、数字は気にしませんから」

予備検診を終え記者の質問に答える拳四朗(撮影・加藤哉)

ボクシングのWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(27=BMB)が9日、6度目の防衛戦(12日、エディオンアリーナ大阪)を前に大阪市内で予備検診を行った。同席した挑戦者の同級1位ジョナサン・タコニン(32=フィリピン)と比べ、身長は8センチ高いものの、逆にリーチは3・5センチ短いことが判明した。

約15万円の高級ジージャンを羽織り、リラックスして臨んだ拳四朗は、検診結果を見て「背が1センチほど伸びた。成長期ですかね」と笑顔を浮かべた。リーチ差については「僕、数字は気にしませんから。それにフィリピンの選手は(身長と比べてリーチが長いことが)よくありますから」と言い、気にする気配は一切なかった。

タコニンとは、昨年5月の3度目の防衛戦前のフィリピン合宿で計8ラウンドのスパーリングを行った。対戦相手ロペスがサウスポーだったための左対策。「はっきり覚えてないけど、打ち合うのは良くない。距離をとってやれば」と肌で印象を把握している。

父の寺地永会長(55)も「数字はそうでも、距離(の利)はこっちにあります」と自信満々。陣営は、最大の武器といえる左ジャブを生かす“拳四朗スタイル”が、そのまま勝利の方程式になると確信していた。

タコニン(右)の見守る前で予備検診を受ける拳四朗(撮影・加藤哉)
拳四朗(右)の見守る前で予備検診を受けるタコニン(撮影・加藤哉)
予備検診を終え記者の質問に答えるタコニン(撮影・加藤哉)

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元王者高山勝成アマ初戦白星、険しい五輪への道1歩

東京五輪出場へ、全日本選手権愛知県選考会でのアマチュアデビュー戦を優勢に進める高山勝成(中央、撮影・加藤裕一)

東京オリンピック(五輪)出場を目指す元世界主要4団体ミニマム級王者の元プロボクサー高山勝成(36=名古屋産大)がアマチュアデビューを白星で飾った。6日、愛知・名古屋市の名古屋工学院専門学校第3体育館で行われた国体・全日本選手権愛知県選考会に出場。フライ級(52キロ以下)で、ロペス・フェリペ(立命大3年)に3-0判定勝ちを収めた。

1ラウンド(R)は硬さが目立ち、サウスポーの相手に左ストレートを数発もらった。しかし、プロ39戦のキャリアを生かし、2Rですぐ修正。前後に加え、左右のフットワークでリングを広く使った。相手の懐に入ると、高回転の連打でポイントを稼ぎ、自分のペースで試合を進めた。

ジャッジ3者がフルマークの30-27をつけた。数字は完勝。ところが、自己採点は10点満点で「1か2です。良かった点は上下の打ち分けができたこと。悪かった点? 言いたくないです」と苦笑いした。

「全体的に感覚を取り戻せていないというか。練習ではもっと動けていた。まあ初物ずくめだったので」。2016年8月20日のWBO世界ミニマム級王者決定戦以来約3年ぶりの実戦だった。何よりプロとアマのスタイル、ルーティンが違う。2分3Rの短期決戦。使うグローブはサイズも形も違う。入場曲に乗り、控室から花道を通ってリングインしていたのに、リング下のイスで待機し、前の試合が終わったら、すぐ本番-。頭で分かっていても、実際やって初めてわかる部分は多かった。

高山は7日に藤原幹也(中大4年)と対戦する。勝てば、東海ブロック予選(8月31日~9月1日、岐阜工高)へ。その先が全日本選手権(11月20~24日、鹿児島・阿久根市)と続く。五輪出場にはまず全日本王者になり、プレーオフ(12月12日、東京・墨田区総合体育館)で9月の世界選手権メダリストに勝って初めて、来年のアジア・オセアニア予選兼世界最終予選切符が得られる。

「勝って反省できるのはいいこと。これからもしっかり、自分のボクシングをしていくのが大事」。では、自分のボクシングができれば、五輪キップ争いを勝ち抜けるのか? 「通用するかは、まだわかりません」。この日の相手は関西大学リーグ2部の選手。勝ち進めば、相手も強くなる。高いハードルがいくつもあって、しかも1敗もできない。長く険しい挑戦へ、高山が1歩踏み出した。

全日本選手権愛知県選考会でのアマチュアデビュー戦を白星で飾った高山勝成(中央、撮影・加藤裕一)

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中谷正義が世界挑戦者決定戦へ「やっとという感じ」

世界タイトル挑戦者決定戦を発表した井岡弘樹(左)、中谷正義(中央)、井岡一法(右)(撮影・南谷竜則)

プロボクシング東洋太平洋ライト級チャンピオンでIBF世界同級3位の中谷正義(30=井岡)が、7月19日(日本時間20日)に米メリーランド州の「MGMナショナルハーバー」で、同級4位のテオフィモ・ロペス(21=アメリカ)と、世界王座の挑戦者決定戦を行うと発表した。

所属の井岡ジムが9日、発表し、中谷は、大阪市内の同ジムで会見した。

現在、東洋太平洋タイトルを11度連続で防衛中の中谷は「やっとという感じ」。感慨深げにつぶやいた。

同タイトルを奪取してから5年が経過し、やっと世界戦線のチャンスがめぐってきた。この期間が長かったかとの質問に「やることをやっていたら早かった。でも、ついに来たという感じ。うれしい」と、本音ものぞかせた。

層が厚い中重量級では、世界戦実現のハードルが高い。挑戦者決定戦の話も流れに流れてやっと決まったという。「ずっと(世界を)意識してやっていました」と語り、一方では「でも意識しすぎないようにしていました。期待しすぎると、かなわなかったときにモチベーションが下るので」と謙虚さを失わず、防衛を重ねてきた。

ロペスは13戦1全勝(11KO)で、勢いがある右ボクサーファイター。KO率も高いが、中谷はあくまで「通過点」と言い切る。ロペスを倒してやっと、世界への挑戦権をつかむ。「自分の11度の経験が物をいう。一方的な試合になるのでは」と自信を見せた。

その自信を裏付けるものは、昨年12月に行われたハリケーン風太(31=カシミ)との一戦だ。速いテンポの試合をした経験が生きると語り、「世界戦もあるのでけがなく、無傷で勝ちたい。心配なのは食事だけ」と語った。井岡一法会長も、「ここまで来たら世界しかない」と意気込んだ。

IBFでは1位と2位が空位のため、実質的な1位と2位の決定戦になる。長い試練を乗り越えてきたボクサーが、巡ってきたチャンスを物にし、世界にアピールできるのか進化が問われる。【南谷竜則】

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佐伯霞「気付いたら倒れて」最速タイ4戦目世界奪取

プロ4戦目でWBO女子世界ミニマム級王座を奪取した佐伯霞(撮影・加藤裕一)

<プロボクシング:WBO女子世界ミニマム級王座決定戦10回戦>◇27日◇エディオンアリーナ大阪

WBO女子世界ミニマム級王座決定戦10回戦が27日、エディオンアリーナ大阪で行われ、佐伯霞(22=真正)がプロ4戦目で世界王座を奪取した。

エリザベス・ロペス(27=メキシコ)に右カウンターを決め、6回にTKO勝ちした。4戦目の世界奪取は、08年の富樫直美(WBC女子ライトフライ級暫定王座)と並ぶ国内最速タイ記録。「全然感覚がなくて、気づいたら相手が倒れていた。ちょっとビックリ…エヘ■」。11年に14歳で世界女子ジュニア選手権48キロ級で金メダルを手にし、プロではデビュー1年で世界を手にした。同級のタイトルは多田悦子(真正)が昨年12月に獲得した後、WBC女子ミニマム級で4団体制覇を狙うため返上していた。※■はハートマーク

プロ4戦目でWBO女子世界ミニマム級王座を奪取した佐伯(撮影・加藤裕一)

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佐伯霞TKOで世界王座「強い王者になりたい」

プロ4戦目でWBO女子世界ミニマム級王座を奪取した佐伯霞、右はトレーナー兼プロボクサーの与那覇勇気(撮影・加藤裕一)

<プロボクシング:WBO女子世界ミニマム級王座決定戦10回戦>◇27日◇エディオンアリーナ大阪第2競技場

元世界女子ジュニア48キロ級金メダリストの佐伯霞(22=真正)がプロ4戦目で世界王座を奪取した。エリザベス・ロペス(27=メキシコ)に6回1分5秒TKO勝ち。4戦目の世界奪取は、08年の富樫直美(WBC女子ライトフライ級暫定王座、富樫はJBC公認後3試合、公認前に海外で1試合)と並ぶ国内最速タイ記録となった。

鮮烈なKO劇だった。低い体勢でブルファイトを仕掛けるロペスが入ってくる瞬間、アゴをカウンター気味の右で撃ち抜き、前のめりにマットに沈めた。

「(当たった)感覚が全然なくて、気づいたら相手が倒れていて、ちょっとビックリしました、エヘ」

リング上のインタビューのしゃべり口調は癒やし系でやや天然だが、ファイトは理路整然、完璧だ。ダンスのような足運びと、突き刺す左ジャブ。機を見て一気に、高速の連打を見舞う。「蝶(ちょう)のように舞い、蜂のように刺す」とうたわれたモハメッド・アリのよう。

5回にも左ジャブ一発でダウンを奪うなど、5回までの採点はジャッジ3者ともフルマークで佐伯だった。アマチュアで培った技術は並じゃない。

世界女子ジュニアで金メダルを手にした11年には、ボクシングの年間表彰で“モンスター”井上尚弥とともに、アマチュア新鋭賞を受賞したが、近大を中退して昨年4月にプロテストに合格した。プロに憧れ、プロに飛び込んだだけに、プロ意識は高い。

「女子は判定が多くてわかりにくいし、男子より迫力にかけると思います。だから、ボクシングを知らないちっちゃい子からおじいちゃん、おばあちゃんまで、誰が見ても(勝者が)わかるような、強いチャンピオンになりたいです」

ベビーフェースに、ユル~い雰囲気、だが、圧倒的に強い。男子に比べ、世間の認知度が低い女子プロボクシング界で“ツヨカワ”の佐伯は救世主になるかもしれない。【加藤裕一】

プロ4戦目でWBO女子世界ミニマム級王座を奪取した佐伯(撮影・加藤裕一)

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世界初挑戦の佐伯霞「自分の距離で」低身長の相手に

WBC世界女子ミニマム級挑戦者決定戦に臨む多田悦子、WBO女子ミニマム級王座に挑む佐伯霞(左から、撮影・加藤裕一)=2019年3月28日、神戸市のチサンホテル神戸

ボクシングの真正ジムは28日、神戸市内で会見を開き、WBO世界女子ミニマム級王座決定戦への佐伯霞(22=真正)の出場と、元WBO、WBA、IBF女子同級王者多田悦子(37=真正)が日本女子史上初の主要4団体制覇に向け、WBC同級挑戦者決定戦に臨むことを発表した。2人は4月27日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で試合を行い、その興行は全7試合中6試合が女子ボクシングとなる。

佐伯は世界女子ジュニア48キロ級金メダルなどアマチュアで実績を積み、近大を中退して昨年5月にプロ転向した。プロキャリア1年、同4戦目での世界挑戦で「こんなに早く、自分の夢の世界タイトルに挑戦できるとは思わなかった」という。相手のエリザベス・ロペス(26)は身長145センチで、154センチの自分より9センチも小さい。「自分の距離で強いパンチを打つことを心掛けます」と話した。

多田は主要4団体で唯一ベルトを奪っていないWBCに照準を合わせ、今回、佐伯が挑むWBOのベルトを3月20日に返上した。相手のカニャラット・ヨーハンゴー(20=タイ)を「正直、力の差があるのでKOで倒したい。ここは通過点と思ってます」と話した。

女子ボクシングの超新星と、歴史を支えた大ベテラン。佐伯は多田を「ふだんはちょけて(ふざけて)ばっかりやのに、ボクシングの話になると何でも教えてくれる。心強い先輩です」という。多田は佐伯を「素質のかたまり、センス抜群です。ただ厳しく言えば、その才能に溺れず、体のメンテナンスなどにもしっかり取り組んでほしい」と評価。同ジムの山下会長は女子ボクシングの普及に力を注いでおり、2人の活躍が起爆剤になることを期待している。

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拳四朗相手“ベイビー”来日「かき回す展開なれば」

30日にWBC世界ライトフライ級王者拳四朗に挑戦するために来日した同級7位サウル・フアレス

ボクシングのWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)に挑戦する同級7位サウル・フアレス(28=メキシコ)が24日、成田着の航空便で来日した。

スタイルは身長153センチの右ボクサーファイターで、164・5センチの拳四朗よりも11・5センチも低い。同階級でも小柄な選手となるため、愛称も「ベイビー」。クリスマスイブにもかかわらず、2人の息子を母国に残し、元プロボクサーの父ロペス氏らと日本に到着したフアレスは「人生が変わる仕事。子供には新年にプレゼントをあげたい。あとは世界王座のベルトもね」と口にした。

既にリミットまで残り1キロまでに減量を進めており、ウエートの問題もない。「自分は小さいので動いていきたい。あとはテクニカルな部分も強化してきた。コンビネーションブローが得意なので、かき回すような展開になればいけると思う」と自信をのぞかせた。父ロペス氏は「拳四朗選手も父(寺地永会長)がボクサーだと知っています」と親子鷹対決燃えていた。

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石井慧、海外で初のベルト奪取へ「調子乗ってます」

翌日のSBCヘビー級王座戦に備え、計量パスした石井慧(前列右)とトニー・ロペス(同左)

08年北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストで総合格闘家の石井慧(31)が12月1日(日本時間2日未明)、セルビアで開催される総合格闘技興行SBC(セルビア・バトル・チャンピオンシップ)19大会で、同団体ヘビー級王座戦に臨む。

11月30日には王座を争うベテランのトニー・ロペス(44=米国)とともに同地で前日計量に出席。ウエストポーチを装着したまま体重計に乗り、112キロでクリアした。13年12月に日本でIGF王座を奪取して以来、そして海外では初のベルト奪取に臨む石井は「心身ともに調子に乗ってます」と自信を示した。

強力セコンド陣で王座を狙う。ミルコ・クロコップのセコンドにも入るヘッドコーチ格のサシャ・ミリンコビッチ氏、打撃面を指導するクリスティアン・ペイシャ氏、メンタル面を支えてくれるビクトレン氏の3人をそろえた。対戦するロペスは61勝29敗の戦績を誇るため、サポート体制を万全に整えた。

総合格闘技ルールの試合では10月13日のスタンブラウスカス戦での一本勝ち以来に続く3連勝を狙う。試合展開についてのイメージを膨らませ「試合はウニヒピリ(内なる自分)との共同作業になります。どのように倒すかはウニヒピリに任せています」とクールに燃えていた。

翌週の12月9日には打撃のない組み技(グラップリング)イベントの英興行ポラリスに初参戦。ポラリス8大会(ウェールズ)で、ダン・ストラウス(27=英国)と無差別級スーパーファイトで対戦する。さらにを12月14日開幕の柔術のNO-Gi(柔術着なし)世界選手権(米アナハイム)にもウルトラヘビー級で出場する。総合格闘技、グラップリング、柔術と3週連続で大会出場を控える石井にとって、初戦のSBC王座戦は負けられないファイトになる。

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総合格闘家石井慧12・1王座決定戦「勝てばいい」

12月1日に総合格闘技団体SBCのヘビー級王座決定戦に臨む石井(左)。右は王座を争うトニー・ロペス(Ken Hashimoto氏提供)

2008年北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストで総合格闘家の石井慧(31)が12月1日、セルビアで開催される総合格闘技興行SBC(セルビア・バトル・チャンピオンシップ)19大会で、同団体ヘビー級王座決定戦に臨むことが決まった。

31日までにSBCの公式サイトで発表されたもので、ベテランのトニー・ロペス(44=米国)と同王座を争うことが決定した。

今月下旬にオファーが届き、参戦を即決した石井は初の海外王座奪取を狙うことになるが「ベルトのことよりも勝てばいいです。ただ、このベルトはウニヒピリ(内なる自分)が引き寄せていると言って間違いありません」と意欲満々。13年12月、IGF王座に続くベルト奪取に自信をのぞかせた。

拳を交えるロペスは61勝29敗の戦績を誇るものの、石井は「相手のことは知っていますが、相手のスタイルは関係ない。ケージの中での私はリングの時とは違います。自信に満ちあふれ、とても安心できます」と、3連勝に向けて気持ちを高揚させていた。

★石井との一問一答★

-前の試合(10月13日のスタンブラウスカス戦に一本勝ち)から短期間

石井「今夜試合をしろと言われても私はできます。私の1番の武器は経験です。そして自分自身をさらけ出すことがまったく怖くありません。それが1番の強みなのです」

-SNSで日本ファンからの声援が多くなった

石井「幸運にも日本のファンから応援してもらえる機会が最近、増えました。そういった部分の私のウニヒピリを刺激します」

-試合で落ち着きがある

石井「私は等身大でいることを心掛けています。それは(総合格闘家)高阪(剛)さんに総合格闘技転向の時にアドバイスされたことです。ウニヒピリ!! です」

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拳四朗だけど“トキ”の技 もらわず当てて余裕V4

4回、ガッツポーズする拳四朗、後方はメリンド(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇7日◇横浜アリーナ

WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)が完璧に4連続防衛を達成した。挑戦者の同級5位ミラン・メリンド(フィリピン)に打たせず、打つスタイルを実現させ、7回2分47秒TKO勝ちを収めた。八重樫や、田口のベルトを奪ったブドラーら歴代世界王者を破った強敵を退け、階級最強をアピール。色物ネタ連発の癒やし系王者が、国内ジム所属の現役王者で最長の防衛数を更新、安定政権へ大きな1歩を踏み出した。

有言実行だ。7回2分過ぎ、レフェリーが試合を止めた。6回にカットしたメリンドの左目上の傷口をドクターに見せ、すぐにゴングを要請。「一瞬、え、終わり、と思った」という拳四朗は、勝利インタビューで「あれはKOになるんですか?」ときょとん。「絶対KO」と予告した通り、3戦連続KOで国内ジム所属の現役世界王者最長の防衛数を4に伸ばした。

「距離感」で、リングを支配した。分岐点はV3戦。昨年5月に僅差判定で王座を奪ったロペスを2回KOで退けた。オーソドックスより間合いがとりづらく、近くに感じるサウスポーを完封。「数センチ単位の感覚」を手に入れた。

この日は完璧だった。1回は左ジャブだけ。2回に右を数発交ぜ、3回から右ストレートを当て始めた。「右は確実に距離をつかんでからと思っていた。向こうが来ても足で逃げたら、追ってこられなかったし」と作戦を説明。2回にもらった右フックも「いなしてたし。効いたパンチ、ないですね」。もらわず、当てる。アニメ「北斗の拳」の兄弟でいえば、ケンシロウというより、トキ。華麗な技で、静かに元IBF同級王者を葬った。

5度の世界戦でメインイベントが1度もない。所属のBMBジムが興行を行わず、WBAミドル級王者村田や“怪物”井上尚らビッグネームのビッグマッチに“便乗”するためとはいえ、極めて珍しい。リング外は軽やかに楽しむ。自慢のボディーで“新宿2丁目応援団”ができ、調印式は父の寺地永会長とちょうネクタイの“親子漫才コンビルック”。前日計量では背中に「The Amazing Boy 拳四朗」のボディー書道も見せた。

14戦全勝8KO。今後も階級を替えず、ライトフライ級一筋。目指すは具志堅用高氏の持つ13連続防衛の日本記録だ。「今回の試合後が、一番普通かな。試合やったんかなって。自分のボクシングが完成してきたような」。主役の座は、もうすぐそこにある。【加藤裕一】

◆国内ジム所属世界王者の4連続防衛 WBA世界ライトフライ級王者田口良一(7連続防衛後の5月20日に陥落)以来。最長記録はWBAライトフライ級王者具志堅用高の13連続。

防衛に成功し勝ち名乗りを受ける拳四朗(中央)(撮影・滝沢徹郎)

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