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真正ジムの山下会長「来るべき時に頑張ったらええ」

18年7月、山中竜也(左)と笑顔を見せる山下正人会長

<もしもし日刊です>

元世界3階級王者の長谷川穂積らを育てた真正ジムの山下正人会長(57)が19日までに、日刊スポーツの電話取材に応じた。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、日本ボクシングコミッション(JBC)は5月末までの興行自粛を要請。各ジムは休業と厳しい経営状況をしいられる中、西日本ボクシング協会会長を務める山下会長は「今は我慢。くるべき時に向けて力をためたい」と語った。

   ◇   ◇   ◇

今月10日、西日本ボクシング協会は大阪市内で理事会を開催した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で興行中止、各ジムは休業せざるをえない。先に日本プロボクシング協会が全国の加盟ジムに助成金10万円の給付を発表したが、西日本協会も独自にプラスで5万円の給付を決めた。苦しいジム経営を少しでも救いたいと計15万円となる。

西日本協会の会長でもある山下会長が経営する神戸市内の真正ジムも、8日から休館した。元世界3階級王者の長谷川に久保隼、山中竜也ら多くの世界王者を育てた名指導者はその際、選手を集めて話した。

山下会長 「また試合できる」。選手のモチベーションが落ちるんが一番心配やった。ただ、選手は意外とみんな楽観視してた感じやったけど。現状に関しては仕方ないよ。(4月中ごろには収束すると)みんなそう思ってたと思うけど、悪い方向にいってるわね。でも仕方ない、こればかりは。見えない敵が相手やし、今は我慢するしかないんちゃう。

JBCは6日、当初は5月15日までとしていた国内の興行自粛要請を5月末まで延長した。予定していた多くの興行が中止となり、西日本協会の理事会でも「せっぱ詰まった声もあがった」という。

山下会長 今はとにかく、自粛要請を守って(感染拡大を)妨げるしかないと思っている。(ジムを)再開できるなら1日でも早くと思っているが、どんな仕事でも同じ。やりたいことを取り戻すには、みんなで乗り越えるしかない。1人1人が我慢することが、大事やと思うよ。

厳しい状況もプラスにとらえたい。

山下会長 今はゆっくりしようと。来るべき時に頑張ったらええんやと。自分も今は時間あるからね。何でも知恵つけていこうと。今できるんは、そういうことちゃうかな。

戻ってくる日常を見据え、力と知恵を蓄える。【聞き手=実藤健一】

◆山下正人(やました・まさと)1962年(昭37)4月30日、兵庫県伊丹市出身。伊丹東中から村野工へ。野球部で俊足巧打の1番打者として活躍。3年夏の県大会ではベスト4と甲子園に迫った。卒業後、兵庫県警で暴力団対策の刑事。99年に民間の警備会社に移り、千里馬神戸ジムでトレーナー。長谷川穂積を世界王者に育て、05年度にトレーナーのMVP「エディ・タウンゼント賞」。07年に真正ジムをたち上げる。昨年度から西日本ボクシング協会会長。

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山中竜也さん妹菫がプロ挑戦 狙うは兄妹世界王者

20年の必勝祈願を行う真正ジムの所属ボクサーたち(撮影・加藤雄一)

ボクシングの元WBO世界ミニマム級王者山中竜也さん(25)の妹菫(相生学院高3年)がプロ挑戦を決めたことが21日、分かった。

真正ジムの山下正人会長(57)が明らかにしたもので「先週、ウチに来て“プロでやりたい”と。うれしいですね。まだスパーリングもさせていないので、しばらく様子を見たい」と言い、時期を見てプロテストを受験することになりそうだ。

菫は兄の背中を追ってボクシングを始め、同高ボクシング部へ。しかし、山中さんが18年7月の2度目の防衛戦で硬膜下血腫を負い、引退を余儀なくされると、ショックを受けてか、約1年半、ボクシングから遠ざかっていた。今後は“兄妹世界王者”を目指す。

また同ジムの元WBO世界女子ミニマム級王者佐伯霞(23)が昨年7月に一般人男性と結婚、5月に第1子を出産予定であることも分かった。山下会長は「出産後、カムバックする意欲を見せている」と言い、こちらは“ママさん世界王者”を目指すことになりそうだ。

同ジムではこの日、所属ボクサーが集合して、神戸市の湊川神社で今年の必勝祈願を行った。山下会長は「春にはいろいろアクションを起こしたい」と言い、長谷川穂積、久保隼、山中など多くの世界王者を輩出した名門ジムとしての飛躍を誓った。

20年の必勝祈願を行う真正ジムの所属ボクサーたち(撮影・加藤雄一)

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久保隼2年ぶり世界挑戦はTKO負け/世界戦詳細

<プロボクシング:WBA世界フェザー級王座戦12回戦>◇26日◇中国江西省撫州市

ボクシングWBA世界フェザー級10位久保隼(29=真正)が中国・撫州市で同級王者徐燦(中国)に挑戦し6回TKO負けを喫した。

◆WBA世界フェザー級王座戦12回戦

徐燦6 回
TKO
久保隼

久保隼「思ったよりパンチはなかったが、今までで一番のダメージ。やっぱりフェザー級だなと思った。自分のパンチでは止まらない。(手術した)目のことは関係ない。今回の試合に向けた期間が濃かったので、また自分が同じように頑張れるのか今すぐ答えられない。」

【6回】徐燦がパンチをまとめ久保を仕留めにいく。久保は何とか足を使う。徐燦の左。徐燦がラッシュ。久保がふらつく。審判が止めに入る。久保が無念の6回TKO負け

【5回】このラウンドも徐燦が距離を詰め久保隼を逃がさない。徐燦が強烈ワン、ツー。久保も負けじと返していく。激しいパンチの交換。徐燦が試合を決めにくる。久保隼は防戦一方。徐燦の左で久保隼がダウン。久保は試合続行の意志。徐燦が強烈なラッシュ。久保隼はふらつく

【4回】お互いラウンド序盤から打ち合う。徐燦がワン、ツー。徐燦の右ストレート。徐燦は距離を詰めパンチをまとめる。徐燦の左ボディー。徐燦が試合を優位に進める

【3回】足を使う久保隼に徐燦は距離を詰めていく。久保隼の左。徐燦が負けじと連打。お互い激しいパンチの交換。久保隼は徐燦の左ボディーを上手くケア

【2回】久保が積極的に手を出していく。距離を詰め徐燦に足を使わせない。徐燦の左ボディー。久保は足を使う。お互い打ち合う。徐燦の右ボディー

【1回】久保は積極的に距離を詰めていく。久保が細かいパンチで組み立てを図る。久保の左。徐燦は足を使う。徐燦の右。久保の左ボディー。徐燦も負けじとパンチを返していく

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久保隼2階級制覇ならず ジム後輩の悔しさ晴らせず

久保隼(17年撮影)

<プロボクシング:WBA世界フェザー級王座戦12回戦>◇26日◇中国・撫州

WBA世界フェザー級10位久保隼(29=真正)が敵地中国で王者徐燦(25=中国)に6回TKO負けを喫し、2階級制覇を逃した。17年4月にWBA世界スーパーバンタム級王座を獲得したが、同年9月の初防衛に失敗。2年越しの雪辱を目指したが、日本に吉報を届けることはできなかった。

   ◇   ◇   ◇

2年越しで目指した頂に届かず、久保が散った。敵地の重圧、王者の粘り腰を想定した上で「いろいろな人にメッセージをいただき『日本でも試合をしてほしい』と言われた。勝って、日本で試合ができるようにしたい」と乗り込んだ中国のリング。だが、輝くベルトは遠かった。

相手の徐燦は試合前時点で16勝2敗。そのうちKO勝ちは2試合と、粘り強さが数字にも表れていた。「気持ちが強い選手だが、ボクシングでも、気持ちでも負けない」。昨年10月にはスパーリングで、右目を負傷するアクシデントにも見舞われた久保だが「いつもと変わらない。いつも通り45日前から準備をしてきた。調整についても深く考えていない」と冷静だった。

2年前に世界王座から陥落。山下会長は「この間の負けまでは『これでいい』と流してきた部分があった」と振り返る。防御時に体が起き上がってしまう部分を修正し、カウンターへ持ち込む形を落とし込んだ。同会長が「これまでで一番いい仕上がり」と評し、調整は万全だった。

今や「世界の顔」となったWBA・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(大橋)ら、昨今のボクシング界の話題は関東から多く発信される。所属の真正ジムは長谷川穂積氏(38)が巣立った関西の名門だが、昨年7月に山中竜也さん(24)がWBO世界ミニマム級王座から陥落し、急性硬膜下血腫で無念の現役引退。今月には小西伶弥(25)が2度目の世界戦に挑み、地元神戸で散った。その戦いを見守り「気持ちの面でいいものを見せてもらったと思うし、そこは負けずに頑張りたい」と誓った兄貴分だったが、またしても悔しさが残った。

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木村翔2階級制覇へ階級下げも余裕「体調バッチリ」

木村翔(19年5月14日撮影)

ボクシングWBAダブル世界戦の前日計量が25日に中国撫州市内であり、2階級制覇を狙うライトフライ級2位木村翔(30=青木)ら全員がクリアした。

木村は48・7キロ、同級王者カニサレス(ベネズエラ)はリミットの48・9キロ。フェザー級10位久保隼(真正)と同級王者徐燦(中国)はリミットより100グラム軽い57キロだった。木村は3年ぶりで元の階級に1つ下げての挑戦となる。「体調はバッチリ。もっときついかと思ったが余裕だった」。カニサレスが1度超過に全裸になって再計量でのパスだったが「王者も調子は良さそう。盛り上がる中で倒したい」と気合が入った。久保は「気持ちはいつもと変わらない。リカバリーは持ってきた日本食で」と話した。

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挑戦者木村翔「勝って車を」人気高い中国でW世界戦

記者会見で世界王座奪取を宣言した木村翔

ボクシングWBA世界ライトフライ級2位木村翔(30=青木)が24日、中国撫州市内での記者会見に臨んだ。

V2戦となる同級王者カルロス・カニサレス(26=ベネズエラ)とも初対面した。木村は「調整も順調で体調もいい。強い気持ちで戦い、必ずカニザレスを倒し、再びチャンピオンになる。勝って車を買いたい」と話し、ファンの多い中国人関係者をわかせた。26日はダブル世界戦で、中国人3人目のWBA世界フェザー級王者徐燦(25)のV1戦がメイン。挑戦者でこちらも2階級制覇がかかる同級10位久保隼(29=真正)も出席した。

2階級制覇を狙う木村翔(左から4人目)と王者カルロスカニザレス(左から2人目)

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久保隼が公開練習、負傷右目「いつもと変わらない」

公開練習でミット打ちをする久保隼(右)と山下正人会長(左)(撮影・南谷竜則)

ボクシング前WBA世界スーパーバンタム級王者で同フェザー級10位の久保隼(29=真正)が15日、26日に中国・撫州市でWBAフェザー級王者徐燦(シュ・チャン、25=中国)に挑戦するのを前に、神戸市の所属ジムで公開練習を行った。

2階級制覇を目指す久保は、今のコンディションについて「いい状態」と言い、昨年10月にスパーリングで負傷した右目の状態も「いつもと変わらない」ときっぱり。王者については「気持ちが強い選手だが、ボクシングでも気持ちでも負けない」と自信をのぞかせた。

山下正人会長は「これまでで一番いい仕上がり。総合的にレベルアップした」と太鼓判。目の状態を考慮し、これまで70ラウンドのスパーリングを消化しただけだが「ちょっと少ないけど内容は満足」と語った。練習では合計10ラウンドのミット打ちなどを披露。山下会長の「思いっきり打て ! 」のゲキに久保は鋭いパンチを放っていた。

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木村翔が初偉業へ「自信ある」中国での2階級制覇

WBA世界ライトフライ級タイトルマッチが決まった木村は、スペインの守り神とされるトカゲのオブジェの前でベルト奪取を誓う(撮影・大野祥一)

ボクシングWBA世界ライトフライ級2位木村翔(30=青木)が、日本人初の海外で2階級制覇に挑戦する。

26日に中国江西省撫州市で、王者カルロス・カニサレス(26=ベネズエラ)のV2戦で挑戦が、14日に都内で正式発表された。木村は17年にWBO世界フライ級王座を中国上海で奪取。再び海外で奪取となれば、日本人2階級制覇で初となる。

2階級制覇挑戦に木村は「正直興味はない。どこの団体でもどこの階級でもいいから、もう1度ベルトを巻くのが目標」と、王座奪回だけに集中する。

初のタイトル挑戦前まで、元々ライトフライ級だった。「フライ級は楽すぎた。元に戻すイメージ。今回はちゃんと減量するだけ」と話す。きっちりと準備と対策だけは怠らず、3日までのタイ合宿後は、お菓子やジュースは封印した。栄養士のアドバイスを受けて玄米にするなど「ボクサーらしい食生活をしてます」と笑った。

中国での試合は5試合目となる。最初の世界戦は五輪連続金メダルで、中国の英雄といわれた王者鄒市明に挑戦。「あの時はすごいアウェーだったが、今やアウェー感はない。ホームに感じる」。メインは会場となる撫州出身の出身中国人3人目の世界王者徐燦(25)のV1戦だが、セミの木村の試合から中国全土に生中継される。

カニサレスは16年に、田口良一のV5戦で世界初挑戦して引き分けている。昨年に小西令弥との決定戦を制して王座に就いた。21勝(17KO)1分といまだ無敗を誇る。木村は「黒星をつける。体力負けはしないし、練習している自信がある。負ける気しない。11回に倒せるかな」と自信満々だった。

メインでは元WBA世界スーパーバンタム級王者でWBAフェザー級10位久保隼(29=真正)が、2階級制覇に挑戦する。

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久保隼、右目負傷の引退危機乗り越え2階級制覇挑む

WBA世界フェザー級タイトルマッチで2階級制覇に挑む前同スーパーバンタム級王者久保隼。右は真正ジムの山下会長(撮影・加藤裕一)

前WBA世界スーパーバンタム級王者で、同フェザー級10位の久保隼(29=真正)が5月26日に中国・撫州市でWBA世界フェザー級王者徐燦(シュ・チャン、25=中国)に挑戦することが決まり、19日、神戸市内で会見した。久保は昨秋に右目を負傷し、3月8日に手術した。引退危機を乗り越えて、世界2階級制覇に挑む。前WBOフライ級王者木村翔がWBAライトフライ級王者カルロス・カニサレスに挑む試合と合わせ、ダブル世界戦となる。

久保は17年9月にダニエル・ローマンに9回TKO負けを喫し、スーパーバンタムの王座を陥落。減量苦の軽減を狙い、昨年4月に階級をフェザーに上げて再起したが、同10月のスパーリングで右目を負傷した。診断は眼筋を痛めた滑車神経マヒ。「ものが上下に2重に見える状態」。最もショックだったのは、水差しからコップに注ごうとして机にこぼしたこと。「本音を言えば(引退を)考えました」-。

ジムの後輩、元WBO世界ミニマム級王者山中竜也さん(24)が同7月の防衛戦で硬膜下血腫になり、引退していた。最も心の通い合った“戦友”の“悲劇”を目の当たりにしていた。手術直前にはジムの山下正人会長に「目が見えへんようになっても構わないから(世界戦を)やらせてください」と訴えた。ところが、そんな怖さ、不安は手術から一夜明けて一気に晴れた。包帯を取ると「ものがちゃんと1つに見えた。あれはほんまにうれしかった」と安堵(あんど)した。

世界挑戦に山中さんも喜んでくれた。「珍しく“絶対”という言葉を使って“勝ってください”と言われました」。場所は完全アウェーの中国だが「どこでも一緒です」と気にしない。「チャンスをいただいた感謝の気持ち。応援してくださる皆さんのためにも、自分のためにも。竜也の分までと言えば何ですが、頑張ります」。また戦える、世界に挑める喜びを胸に、久保はリングに立つ。

WBA世界フェザー級タイトルマッチで2階級制覇に挑む前同スーパーバンタム級王者久保隼(撮影・加藤裕一)

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元世界王者久保隼と木村翔が5・26に2階級制覇だ

計量をパスしてポーズをとる久保(右)とローマン(撮影・宮崎幸一)

ボクシングで日本人の元世界王者2人が、5月26日に中国で2階級制覇を狙う。主催者が12日に北京市内で発表した。

メインはWBAフェザー級10位で元WBAスーパーバンタム級王者久保隼(29=真正)が、中国人3人目の世界王者徐燦(25)のV1戦で挑戦する。セミは前WBOフライ級王者木村翔(30=青木)が階級を下げ、WBAライトフライ級2位で王者カルロス・カニサレス(26=ベネズエラ)のV2戦で挑戦する。久保は17年、木村は昨年王座を陥落したが、いずれも階級を変更して王座返り咲きを期す。徐の地元である江西省撫州市内で開催される。中国での日本人ダブル世界戦は昨年大みそかのマカオでのトリプル戦以来となる。

地元テレビ局の生放送中に、WBO世界フライ級タイトルマッチの前日計量を終えた王者木村翔(左)と挑戦者田中恒成(撮影・加藤裕一)=2018年9月23日、名古屋市のCBC放送センター

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大沢宏晋KO勝利、アクビちゃんと共に再び世界戦へ

<プロボクシング:フェザー級10回戦>◇22日◇大阪・エディオンアリーナ大阪第2競技場

元WBOアジアパシフィックフェザー級王者で、同級世界王座挑戦経験を持つ大沢宏晋(33=ロマンサジャパン)がWBA世界スーパーバンタム級7位ベルマー・プレシアド(30=コロンビア)に9回2分33秒、KO勝ちを飾った。戦績は34勝(20KO)5敗4分け。

伸びのいい左ジャブでペースをつかみ、要所で左ボディーを決めた。必死でクリンチを重ねる相手に連打でまとめに入ったところで、相手コーナーからタオルが投げ込まれた。

「60点ですかね。4、5、6回あたりはクリンチにつき合ってしまったし」という大沢だが、表情は明るい。「世界ランカーですから、タフやし、強かった。パンチも最後まで死んでなかったですから」と強敵を仕留めたことを喜んだ。

ボクサー人生を占う戦いだった。16年11月にWBO世界王座に挑戦し、オスカー・バルデスに7回TKO負け。前戦は今年4月で元WBA世界スーパーバンタム級王者久保隼に判定1-2のスプリットデシジョンで敗れた。「この1年半、ふがいなくて、応援してくれる人に申し訳なくて。きょう、しょぼい(試合を)したら辞めなアカンと思ってました」。久保戦以降、映像を確認。構えで両腕のガードが必要以上に上がりすぎていることを発見した。「年齢やないです。原因は構えにあったんです」と修正し、本来の動きが戻った。

9月に結婚した。「これからオレが支えていかなあかん。でも、彼女もめっちゃ気が強くて、ハッパかけられてます」。漫画「ハクション大魔王」の主人公の娘にちなんで命名された妻亜久比(あくび)さん(26)の存在が大きい。

手応え十分の勝利で18年を締めくくった。「これで久保に負けた分もチャラでしょ? 来年はもういっぺん、でっかい舞台で勝負します」と、元気なベテランが2度目の世界戦に照準を定めた。

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亀田和毅2階級制覇に意欲「4団体王者誰でもいい」

協栄ジムで一夜明け会見を開いた、左から矢吹純、亀田興毅、和毅、京之介、金平桂一郎会長(撮影・村上幸将)

 元WBOバンタム級王者の亀田和毅(26=協栄)が、ダニエル・ノリエガ(32=メキシコ)との世界前哨戦の完勝から一夜明けた6日、都内の協栄ジムで会見を開き「次は世界戦をやりたいという気持ちしかない」と、改めて年内の2階級制覇への挑戦を明言した。

 亀田和は現在、スーパーバンタム級でWBA3位、WBC5位、IBF3位、WBO14位と主要4団体で世界ランク入りを果たしている。WBAはダニエル・ローマン(米国)、WBCはレイ・バルガス(メキシコ)、IBFは岩佐亮佑(セレス)、WBOはノニト・ドネア(フィリピン)に快勝したジェシー・マグダレノ(米国)との統一戦を4月28日に行い、11回1分38秒TKO勝ちしたアイザック・ドグボー(ガーナ)が王座に君臨するが、亀田和は「(ノリエガ戦は)練習通り、リラックスしながら出せたかな、という感じ。4団体のチャンピオン、誰でもいいですよ」と自信満々で言い放った。

 協栄ジムの金平桂一郎会長(52)も「誰とやっても勝ちますよ」と笑みを浮かべた。ノリエガ戦では2、5回にダウンを奪ったが、徹底的に引いて守る相手を倒しきれず10回判定勝ち。ただ、審判のスコアは3者ともに100-88とフルマークで、金平会長は「内容が大事」と強調。「試合後、関係者の間で話し合って、和毅の伸びしろをこれ以上、伸ばすのはモチベーションだから、もう世界しかないね、という意見で一致しました。世界戦に向けての交渉を始めていきたい」と明言した。

 兄の興毅(31)はローマンがかみ合うのではないかという考えを示した。「面白いと思いますよ。技術の戦いになる。ローマンは、頭が良い。でも、スピードが違うから和毅が上回ると思うね。戦いながら和毅も頭を使うから、レベルが上がると思うよ」。ローマンは、17年9月に久保隼(真正)を破って王座を獲得し、翌年2月の初防衛戦では松本亮(大橋)に完勝と、日本人を連破している。【村上幸将】

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久保隼、再起戦白星で飾る「人生を立て直す分岐点」

再起戦を白星で飾った元WBA世界スーパーバンタム級王者久保隼(撮影・加藤裕一)

<プロボクシング:フェザー級10回戦>◇28日◇兵庫・神戸市立中央体育館

 元WBA世界スーパーバンタム級王者で同フェザー級7位の久保隼(28=真正)が再起戦を白星で飾った。

 昨年9月に初防衛に失敗して以来のリングは、階級転向初戦。同級で世界挑戦経験のある元東洋太平洋王者・大沢宏晋(32=ロマンサ)に判定2-1の辛勝だった。

 サウスポーの自分とオーソドックスの相手は距離をつぶし合う展開になり、互いにホールディングで減点1を食った。左ストレートで大沢に鼻血を出させたが、自分もバッティングで右上まぶたをカットし、激しい流血戦になった。

 久保は2回に上の差し歯の前歯が折れた。「ショックです。また治療に行かなあかん」と冗談めかしたが、今回の白星は「人生を立て直す、分岐点」というほど価値があった。「世界戦で負けて、いろいろあって『もうリングに上がられへんから』と思った時があった。ジムの後輩に『もうオレと関わるな』と言ったり…」。だが、それでも支えてくれたジム仲間、自分のサイン入りチケットを大事に持ってくれているファンらに後押しされた。1月末に歴戦の猛者・大沢とのマッチメークが決まり、腹を決めた。

 世界ランクが上がる可能性は高い。「偉そうなことを言いますが、これからは意味のある試合を重ねたい。今日の大沢さんとの試合のような」。もう1度、世界ベルトを巻くための第1歩を踏み出した。

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王者ローマンが来日「パワーある」松本亮を警戒

28日の初防衛戦に備え、来日した王者ローマン

 プロボクシングWBA世界スーパーバンタム級王者ダニエル・ローマン(27=米国)が15日、来日した。

 28日に東京・後楽園ホールで控える初防衛戦で、同級11位松本亮(24=大橋)の挑戦を受ける。防寒用のニット帽姿で登場したローマンにとって昨年9月、久保隼を9回TKOで下して王座奪取した時と同じ2週間前の日本入り。「日本人はメキシコ人と同じでハートが強くてタフ。マツモトは身長も高く、リーチもパワーもある。ハングリーさを持って向かってくるだろう」と警戒した。

 12時間近くの長距離フライトの疲労もみせず「ロサンゼルスで激しい練習をしっかりやってきた。あとは日本で時差調整をしていきたい。5日間ぐらいで本来の調子に戻ると思う」と自信たっぷりの笑みをみせた。世界王座を奪取した日本に愛着があるようで「美しい国。人々も自分をリスペクトしてくれる。まるでファミリーのよう」と強調していた。

トレーナー2人とともに来日したWBA世界スーパーバンタム級王者ローマン(中央)

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イケメンボクサー松本亮が来年2月に世界戦初挑戦

世界初挑戦が決まった松本(左)は大橋会長と気合のガッツポーズ

 プロボクシングWBA世界スーパーバンタム級13位の松本亮(23=大橋)が来年2月28日、東京・後楽園ホールで同級王者ダニエル・ローマン(27=米国)に挑戦することが19日、発表された。

 高校4冠の実績に加え、モデル活動も並行してきたイケメンボクサーはプロデビューから6年で世界初挑戦を迎える。松本は「チャンスがきたので必ず取りたい。一発で取ります」と力強く宣言した。

 師匠の大橋秀行会長(52)は「もし世界王者になれれば、このイケメンですから、女性を含めてボクシングをアピールできるのではないかと思います」と頼もしそうに見つめる。松本は同門のWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(24)と同学年。アマチュア時代はライバル関係でもあっただけに「刺激になっています。いい環境で練習できていると思います」と気合十分だ。

 昨年9月に久保隼に勝利して王座奪取したローマンは総合力の高い王者となる。「パンチ力は自分の方があるので、カウンター(パンチ)を当てられればいいなと思います。打たせずに打つことが大事になる」とイメージを膨らませた。16年9月に副甲状腺機能亢進(こうしん)症の手術を受けた後、最近は4試合連続KO勝ち。体調の不安もなく、万全の状態で世界王座を狙う。

拳を握りポーズを決める松本(撮影・横山健太)

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長谷川穂積氏「ピンチ対処を勉強する前に王者に」

長谷川穂積氏(2017年5月11日撮影)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇3日◇島津アリーナ京都◇観衆4500人

 王者久保隼(27=真正)が初防衛に失敗した。挑戦者の同級2位ダニエル・ローマン(27=米国)に9回1分21秒TKOで敗れた。国内ジム所属の歴代同級世界王者では最長身の176センチ。身長、リーチとも10センチ上回るアドバンテージを生かせず、一方的にパンチを浴びて完敗した。今後は1階級上のフェザー級転向も視野に入れて出直す。

 ジムの先輩で世界3階級王者の長谷川穂積氏の話 挑戦者が一枚も二枚も上だった。厳しいかもしれないが、世界レベルとの対戦は今回が初めて。ピンチの時にどうするか、勉強する前に王者になった。クリンチが1回もなかったし、自分のボクシングができなくなった時にどうするか。そこにキャリア不足が出てしまった。ただ、1回負けただけやから。負けてはい上がって来るやつが格好いい。

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久保隼完敗で初防衛ならず涙、今後は階級UPも視野

ローマンに敗れ、山下会長(手前右)に肩を担がれ引き揚げる久保(同左)(撮影・伊藤航)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇3日◇島津アリーナ京都

 王者久保隼(27=真正)が初防衛に失敗した。挑戦者の同級2位ダニエル・ローマン(27=米国)に9回1分21秒TKOで敗れた。国内ジム所属の歴代同級世界王者では最長身の176センチ。身長、リーチとも10センチ上回るアドバンテージを生かせず、一方的にパンチを浴びて完敗した。今後は1階級上のフェザー級転向も視野に入れて出直す。

 挑戦者のラッシュに、久保が後ずさる。9回。ローマンの右ストレートを食らい、よろよろと後退するとレフェリーが試合を止めた。7回30秒過ぎ、連打から右アッパーで最初のダウン。8回終盤はロープ際で右ストレートを浴び、2度目のダウン。戦う武器はもう残っていなかった。

 地元京都での初防衛戦のポイントに「距離感」を挙げていた。身長176センチは国内ジムの歴代スーパーバンタム級世界王者で最長身。身長、リーチで10センチ上回る体格差を生かし、サウスポーからの右ジャブ、懐に入ってくるところに左ストレート…。そんな青写真が吹っ飛んだ。上下を見事に打ち分ける相手に、一方的に距離を支配された。ジャッジ3人中2人がフルマーク、1人も1回を除き全ラウンドで挑戦者にポイントを与えた。

 両脇を支えられ、涙を浮かべ、控室に消えた久保はノーコメントだった。山下正人会長(55)は「両足がつったような感じ。6回が終わって『足が動かない』と。減量失敗じゃないし、ダメージかな…。初めての負けで気持ちのダメージがあると思う。一から作り直していきたい」と話す。プロ13戦目の初黒星。1階級上のフェザー級も視野に入れ、長身サウスポーは再出発する。【加藤裕一】

 ジムの後輩でWBO世界ミニマム級王者の山中竜也の話 久保さんは倒されても立ち上がったところがすごい。途中までいけると思ったんですけど…。

 久保の父憲次郎さんの話 すべて出し尽くした結果、勝てなかっただけです。無事な体で(リングから)下りてくれただけでいい。悔いが残るならこれを糧に頑張ってほしい。

 ◆久保隼(くぼ・しゅん)1990年(平2)4月8日、京都生まれ。南京都(現京都広学館)-東洋大から13年5月にプロデビュー。15年12月に東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得し2度防衛。戦績は12勝(9KO)1敗。身長176センチの左ボクサーファイター。

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亀田和毅がローマン挑戦名乗り「かみ合う」興毅氏

WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ久保隼対ダニエル・ローマン戦を観戦した亀田興毅(右)と亀田和毅(撮影・宮崎幸一)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇3日◇島津アリーナ京都

 王者久保隼(27=真正)が初防衛に失敗した。挑戦者の同級2位ダニエル・ローマン(27=米国)に9回1分21秒TKOで敗れた。

 同級3位の亀田和毅(26=協栄)が、元世界3階級王者の兄興毅氏と観戦した。久保がベルトを奪ったセルメニョの次期挑戦者として名前が上がった経緯があり、興毅氏は「和毅はランキング上位やし、どう交渉していくか。かみ合うし、面白いと思うけど、強い相手。ガードが最後まで落ちへんかった」とローマンへの挑戦に意欲的だった。

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「童顔の暗殺者」ローマン、アッパー武器に王者粉砕

久保をTKOで破り新チャンピオンとなったローマンは、ベルトを巻き両手を掲げて笑顔を見せる(撮影・宮崎幸一)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇3日◇島津アリーナ京都

 王者久保隼(27=真正)が初防衛に失敗した。挑戦者の同級2位ダニエル・ローマン(27=米国)に9回1分21秒TKOで敗れた。

 「童顔の暗殺者」ローマンは、アッパーを武器に王者を粉砕した。「タフな試合だった。距離を学んで、だんだん入っていけるようになった」と序盤はリーチが長い久保との距離を慎重に見極めた。効果的に使ったアッパーに加え、7回と8回にはダウンを奪った。「(7回のダウンで)自分のペースに持ってこられた。アッパーと右ストレートをすごく練習した」と満足顔で振り返った。

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9R、ダニエル・ローマンは久保隼をTKOで破り新チャンピオンとなる(撮影・宮崎幸一)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇3日◇島津アリーナ京都◇観衆4500人

 挑戦者の同級2位ダニエル・ローマン(27=米国)が、王者久保隼(27=真正)に9回1分21秒TKO勝ちで王座を奪取した。

 序盤にリーチの長い久保との距離を見極めると、アッパーを効果的に使った。7回と8回には右ストレートでダウンを奪い、9回に猛ラッシュするとレフェリーが試合を止めた。

 世界初挑戦で王座を奪ったローマンは「久保はいいチャンピオン。タフな試合だった。(7回のダウンで)うまく当たって、それから自分のペースに持って来られた」と目を細めた。

 会場で観戦した同級3位の亀田和毅(26=協栄)について質問されると「誰でもやりますよ」と対戦を歓迎した。

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