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バトラーはロッキー?「井上に勝ったらロッキーの物語になる」下馬評覆す井上尚弥撃破に自信

サンドバッグ打ちするバトラー(大橋ジム提供)

ボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34=英国)が「ロッキー魂」で番狂わせを起こす。

8日、13日に東京・有明アリーナで行われるWBAスーパー、WBC、IBF世界同級王者井上尚弥(29=大橋)との4団体王座統一戦に向け、横浜市内で練習を公開。戦前予想の不利を覆す姿勢をみせた。同陣営のマネジャー兼トレーナーのジョー・ギャラガー氏は映画「ロッキー」の主人公ロッキー・バルボアや登場人物を挙げ、井上撃破に自信をみせた。

    ◇    ◇    ◇

海外ブックメーカー(賭け屋)の井上有利の戦前予想にも、バトラーは自信に満ちた顔をみせた。英大手ウィリアムヒルで井上の勝利に1・02倍、バトラーは15倍という大差オッズになっていることを問われても、「ブックメーカーが設定していること。前試合も予想は相手が有利だったが、私が勝った」と涼しい表情だった。

井上には敬意を表している。19年5月に英グラスゴーで行われた井上-ロドリゲス戦の興行に自らも出場。同戦を生観戦しており「本当に素晴らしい。(最強選手ランク)パウンド・フォー・パウンド1~2位で世界王者」と同級最強と認めた。その上で、自身の最大の強みも強調。「私の武器はボクシング脳。4団体統一王者は一生の目標。井上より上回る点? 非常に難しい質問だが、試合がその結果をみせてくれる」と静かに燃えていた。

多くの世界王者を育成してきた名指導者ギャラガー氏の言葉は熱かった。バトラー不利の戦前予想に対し、まず英地元紙でコメント。映画「ロッキー」で、主人公が下馬評を覆して世界王者アポロを倒したことになぞらえ、「井上に勝ったらロッキーの物語になる」とした。この日はさらに、「ポールは世界王者。彼はアポロだと思うし、今度は(ロッキー4の敵)ドラゴのような選手になるかも。見ている人たちに衝撃を与えるような試合になる」と太鼓判を押した。井上には隙があるとし「守りに弱点があると思う。ミスは逃さないように突きたい」と手応えを口にした。【藤中栄二】

◆ポール・バトラー 1988年11月11日、英エルズミアポート生まれ。アマ時代には英国選手権フライ級優勝。10年12月、アルファドリ(英国)戦に4回判定勝ちでプロデビュー。14年6月、IBF世界バンタム級王座を獲得。14年10月に同王座返上。スーパーフライ級に転向し、15年に当時のIBF王者テテ(南アフリカ)に挑戦も8回KO負け。16年10月からバンタム級復帰。同年にIBF同級王座決定戦でロドリゲス(プエルトリコ)に敗退。22年4月、WBO同級暫定王座決定戦でスルタン(フィリピン)に判定勝ち。後に正規王者昇格。身長168センチの右ボクサー。

〇…井上陣営の大橋会長、父真吾トレーナーがバトラーの練習を視察した。上半身裸の姿、この日で55・8キロと減量も順調だと確認。練習で右構えからサウスポーに替えるシーンがあり、大橋会長は「すごく小刻みに動いて、タイミング良くパンチが強い。左が特に強い。強く打ってくるパンチは『ある』と思うので気をつけたい」と警戒。真吾氏は「基本に忠実でガードもしっかりしている。崩すのは難しいとは思う。バトラーが出てきてくれれば流れが変わる」とした。

比較表
練習を公開したバトラー(大橋ジム提供)
公開練習前、取材に応じたWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(大橋ジム提供)
マネジャー兼トレーナーのジョー・ギャラガー氏(右)とWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(大橋ジム提供)
一緒に来日した陣営と写真撮影に応じたWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(左から4番目))(大橋ジム提供)
バトラー(手前)の公開練習を視察した井上の父真吾トレーナー(大橋ジム提供)

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バトラー最大の武器「ボクシングの脳」13日井上尚弥と激突「試合が結果をみせてくれる」一問一答

サンドバッグ打ちするバトラー(大橋ジム提供)

プロボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34=英国)が13日に東京・有明アリーナで控えるWBAスーパー、WBC、IBF世界同級王者井上尚弥(29=大橋)との4団体王座統一戦に向け、8日に横浜市内で練習を公開した。井上と4本のベルトを懸けて戦うバトラーの主な一問一答は次の通り。

    ◇    ◇    ◇

-観光したそうだが

「新幹線に乗ったり。あとは浅草に行きました」

-日本の印象は

「本当に素晴らしい国。みなさんが敬意を持って接してくれています。もちろんボクシングの試合のために来日したので、合間に散歩はしたい」

-英国から何か持ち込んだグッズは

「特にない。洋服、練習着など。必要なものは日本で調達している」

-現在のウエートは

「55・8キロです」

-ブックメーカーのオッズでは、井上が圧倒的有利となっているが

「ブックメーカーが設定していること。前回の試合も戦前予想は相手の方が有利だったが、私が勝ちました」

-井上選手の印象は?

「本当に素晴らしい選手。(階級超越した最強ボクサーランク)パウンド・フォー・パウンド1~2位。世界王者です」

-19年5月、英グラスゴーで井上選手と同じ興行に出場した。井上-ロドリゲス戦を見たか

「実際に座ってみました。第1ラウンドは相手が優勢だったが、第2ラウンドはうまく、井上のゲームプラン通りにできたのでは」

-最大の武器は

「ボクシングの脳だ」

-4団体統一王者とは?

「一生の目標であり、4団体統一王者になるというのは素晴らしいこと。それを目指している」

-4団体統一後のプランは「特に先は見ていない。この試合に集中している」

-スパーリングはどんな選手を相手にしてきたのか

「当然、井上のような選手を見つけるのは大変難しいこと。速いジャブを持つなど似た特徴を持った選手と実戦練習を重ねた」

-井上より優れている点

「非常に難しい質問だが、試合がその結果をみせてくれるでしょう。私にはゲームプランがあり、相手にもゲームプランがあると思う。その結果次第だ」

-カシメロ戦は相手の不手際が原因で2度中止となった。カシメロと戦いたいか

「ノー、対戦相手に値しない」(おわり)

バトラー(手前)の公開練習を視察した井上の父真吾トレーナー(大橋ジム提供)
練習を公開したバトラー(大橋ジム提供)
公開練習前、取材に応じたWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(大橋ジム提供)
マネジャー兼トレーナーのジョー・ギャラガー氏(右)とWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(大橋ジム提供)
一緒に来日した陣営と写真撮影に応じたWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(左から4番目))(大橋ジム提供)

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井上尚弥の父・真吾トレーナー「油断できないが想定内。うまいと思う」バトラー公開トレ視察

サンドバッグ打ちするバトラー(大橋ジム提供)

プロボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34=英国)が13日に東京・有明アリーナで控えるWBAスーパー、WBC、IBF世界同級王者井上尚弥(29=大橋)との4団体王座統一戦に向け、8日に横浜市内で練習を公開した。

公開練習には井上陣営から大橋秀行会長(57)、父真吾トレーナー(51)が視察。リミット(53・5キロ)に向け、公開練習時点で55・8キロというウエートでの動き、シャドーボクシング、ミット打ちをなどをチェックした。

真吾トレーナーは数種類のサンドバッグを使って動いたバトラーを凝視。ある時間帯には右構えからサウスポースタイルに変えたスタイルに「フットワークはよく使っている。サンドバッグでは右のオーバーハンドやスイッチしたところから左のオーバーハンドを打ってきていた。油断はできないですが、想定内。うまいと思う」と率直な感想を口にした。またガードが良いことも指摘し「基本に忠実でしっかりしているので、なかなか崩すのは難しいと思う。けれどバトラーが(攻めに)きてくれれば流れがしっかり変わっていく」と分析していた。

バトラー(手前)の公開練習を視察した井上の父真吾トレーナー(大橋ジム提供)
練習を公開したバトラー(大橋ジム提供)
一緒に来日した陣営と写真撮影に応じたWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(左から4番目))(大橋ジム提供)
公開練習前、取材に応じたWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(大橋ジム提供)
マネジャー兼トレーナーのジョー・ギャラガー氏(右)とWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(大橋ジム提供)

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大橋会長、バトラーの公開練習視察「パンチが強い。左が特に強い」左のオーバーハンド警戒

バトラー(手前)の公開練習を視察した井上の父真吾トレーナー(大橋ジム提供)

ボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34=英国)が13日に東京・有明アリーナで控えるWBAスーパー、WBC、IBF世界同級王者井上尚弥(29=大橋)との4団体王座統一戦に向け、8日に横浜市内で練習を公開した。公開練習には井上陣営から大橋秀行会長(57)、父真吾トレーナー(51)が視察。リミット(53・5キロ)に向け、公開練習時点で55・8キロというウエートでの動き、シャドーボクシング、ミット打ちをなどをチェックした。

大橋会長は「大きく動かないが、すごく小刻みに動いて、タイミング良くパンチが強い。左が特に強いです」と解説。サンドバッグ打ちで右のオーバーハンドを打った後、右構えからサウスポーに変更し、左のオーバーハンドパンチを打っていたことに注目。「試合ではあんなに打ってこないけれど、強く打ってくるパンチは(破壊力が)あると思うので気をつけたい」と警戒した。またウエート面について「55キロ台ならば、試合を逆算しても全然、大丈夫なので。順調にきているなと思う」と口にした。

サンドバッグ打ちするバトラー(大橋ジム提供)
練習を公開したバトラー(大橋ジム提供)
公開練習前、取材に応じたWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(大橋ジム提供)
一緒に来日した陣営と写真撮影に応じたWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(左から4番目))(大橋ジム提供)

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井上尚弥と対戦、ポール・バトラーに「ロッキーになれ」トレーナーが鼓舞 現地紙報道

ポール・バトラー(22年12月撮影)

プロボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34=英国)陣営のジョー・ギャラガー・トレーナーが、まな弟子に「ロッキーになれ」と指令を出した。7日(日本時間8日)の地元紙リバプール・エコーは「ギャラガー氏はバトラーが井上と向き合った時、自分のロッキー・ストーリーを描くよう呼びかけた」との見出しで同氏のインタビューを掲載した。

同紙の中で、ギャラガー氏はWBO世界バンタム級王座を獲得した経緯について言及。前WBO世界同級王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)の不手際で昨年12月(UAEドバイ)、今年4月(英リバプール)の王座挑戦が中止となりながらも、最終的に暫定王座を獲得。現在は正規王者に昇格したことについて人気ボクシング映画「ロッキー」になぞらえた。

同氏は「ドバイで世界戦が実現せず、1度仕切り直さなければならなかったが、最終的には世界王座獲得に成功したのだ。ロッキーが言うように、最初に成功しなかったら、また立ち上がればいいんだ」とバトラーを鼓舞した。

戦前予想ではバトラーが不利とされているが、ギャラガー氏は「ポールが今、世界王座を手に入れることができたのはフェアプレーをしているから。井上に勝ったならば、それはロッキーの1つの物語になるだろう」と期待を寄せていた。

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井上尚弥に英ブックメーカー1・02倍“鉄板オッズ“、KOラウンド予想は1~3回が1番人気

井上尚弥(2022年10月13日)

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)-WBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34=英国)戦は13日に迫った。東京・有明アリーナで約1万5000人を集めるビッグマッチで、世界で9人目となる4団体統一王者が誕生する。井上は日本初、アジア初、バンタム級初の記録を狙う。現役王者をすべてKOで倒し、ベルト4本を獲得できるかにも注目が集まる。

海外のブックメーカー(賭け屋)のオッズでは、井上が有利となっている。英大手ウィリアムヒルは、井上の勝利に1・02倍がつけられ、バトラーは15倍と大きな差がつく「鉄板オッズ」となっている。なお引き分けは26倍がつけられた。また井上のKOラウンド予想は1~3回が1・5倍で1番人気、4~6回が3・75倍で2番人気で推移。7~9回は13倍、10~12回が21倍とはね上がっており、9回までには試合決着するだろうとの予想が中心だ。

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井上尚弥父・真吾トレーナー 試合展開は「バトラー次第。出てくれば早いラウンドの展開に」

引き締まった表情で公開練習に臨んだ井上尚弥(大橋ジム提供)

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が13日のWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座統一戦(東京・有明アリーナ)に向け、7日に横浜市の所属ジムで練習を公開した。父の真吾トレーナーは試合展開について「バトラー次第だと思います。バトラーが出てくれば早いラウンドの展開になるかもしれない。足を使ってくるボクシングをしてくるなら長引くこともある。そこは尚弥がどこまで追い詰めることができるのか。どちらにいってもいいように調整してきました」と手応えを示した。

真吾トレーナーによれば井上はバンタム級転向後、最高数となるスパーリングを消化。通常は80ラウンド前後で打ち上げるが、今回は110ラウンドまで到達したそうだ。数多くの実戦トレを積んできたことで真吾トレーナーは「バッチリです。10ラウンドやった時もパートナーを2人入れて5ラウンドずつやりましたが、本当まるで落ちることなく、最後まで良かったです。交代した2人目の選手の方が失速するぐらいだった。スタミナは何の問題も心配もないです」と説明した。

鏡でフォームを確認しながらシャドーボクシングを繰り返す井上尚弥(大橋ジム提供)
フォームを確認しながらシャドーボクシングするWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
シャドーボクシングで汗を流すWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
両腕を伸ばしながらジムワークに取り組む井上尚弥(大橋ジム提供)
真剣な表情でロープを跳んだ井上尚弥(大橋ジム提供)
ロープを跳び、汗を流すWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
公開練習でサンドバック打ちを消化した井上尚(大橋ジム提供)
サンドバッグ打ちで気合の入った表情を浮かべた井上尚(大橋ジム提供)
公開練習で報道陣に対応した井上尚(中央)。右は大橋会長、左端は父真吾トレーナー(大橋ジム提供)
13日の4団体王座統一戦に向け、練習を公開したWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)

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大橋会長「侍のよう」バトラー警戒も井上尚弥の変化強調「ドネア戦より確実に強くなっている」

公開練習でサンドバック打ちを消化した井上尚(大橋ジム提供)

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が13日のWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座統一戦(東京・有明アリーナ)に向け、7日に横浜市の所属ジムで練習を公開した。

6日に来日したバトラーをホテルで出迎えた大橋秀行会長(57)は、その印象を口にした。

同会長は「昨日、バトラー選手に会いましたが、侍のような雰囲気を感じました」と率直なイメージを口にした。スーパーライト級のジョシュ・テイラーに続く英国2人目の4団体統一王者を目指す意欲が伝わってきたとし「バトラー選手も勝てば、一気に3団体取って4団体を取れる。本当に気合が入っていた」と警戒した。

一方で、9月の米ロサンゼルス合宿を皮切りにバトラー戦に向けて調整してきた井上の変化を強調し「米国のスパーリング合宿から戻ってきた時にまた一段強くなっているなというのが素直な印象。6月にドネアと試合してから半年近くになりますが、確実に強くなっていると思います」とキッパリ。4団体王座統一戦に向けて残り1週間を切ったが「今は最高のコンディションになっています。これを維持して試合に向けていきたいと思います」と言葉に力を込めた。

サンドバッグ打ちで気合の入った表情を浮かべた井上尚(大橋ジム提供)
フォームを確認しながらシャドーボクシングするWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
シャドーボクシングで汗を流すWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
ロープを跳び、汗を流すWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
13日の4団体王座統一戦に向け、練習を公開したWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
公開練習で報道陣に対応した井上尚(中央)。右は大橋会長、左端は父真吾トレーナー(大橋ジム提供)

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バトラー陣営「むしろプレッシャーは井上の方があるのでは」井上尚弥公開トレ視察し自信の笑み

フォームを確認しながらシャドーボクシングするWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が、13日のWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座統一戦(東京・有明アリーナ)に向けて7日、横浜市の所属ジムで練習を公開した。

バトラーを担当するジョー・ギャラガー・トレーナーは、陣営として一緒に来日していた同門の元WBA世界スーパーバンタム級王者スコット・クイッグ氏らと井上のシャドーボクシング、サンドバッグ打ちなどをチェック。14年9月に英リバプールで大竹秀典(金子)の挑戦を受けたことがあるクイッグ氏と言葉を交わしながら井上の動きを確認した。

19年5月、英グラスゴーで開催された井上-エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)戦を現地で見ているギャラガー氏は「前回会った時より、体がよく大きくなっているという印象です。バトラーもスピードはありますが、井上選手もかなりのスピードがあります。良い試合になると思います」と静かな口調で印象を口にした。

さらに「前回見た時よりも今回の方がうまくなっていますね。誰もが少なからずミスや欠点はありますが、井上選手はさらにうまくなっている。率直に見るとパワーよりもスピードの方が警戒すべきポイントだと思います」と明かした。

6日朝に来日し、昨日のトレーニング後には、日本を観光したという。「バトラーは、とてもリラックスしています。むしろプレッシャーは井上選手の方があるのではないかな」と自信の笑みを浮かべた。4団体王座統一戦まで1週間を切っている。既に英国で実戦的なメニューを打ち上げてきたとしたギャラガー氏は「これからは微調整になります。あとは過去の井上選手の過去の動画を見て隙を探す作業をします」と対策を練る意向を示していた。

シャドーボクシングで汗を流すWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
サンドバッグ打ちで気合の入った表情を浮かべた井上尚(大橋ジム提供)
公開練習でサンドバック打ちを消化した井上尚(大橋ジム提供)
ロープを跳び、汗を流すWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
13日の4団体王座統一戦に向け、練習を公開したWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
公開練習で報道陣に対応した井上尚(中央)。右は大橋会長、左端は父真吾トレーナー(大橋ジム提供)

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井上尚弥、世界9人目4団体統一王者へ「この試合はバンタム級の最終章という位置付け」一問一答

13日の4団体王座統一戦に向け、練習を公開したWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が来週の大一番に向けて練習を公開した。

東京・有明アリーナでWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座統一戦を13日に控え、7日に横浜市の所属ジムで練習を公開。日本人初、アジア初、バンタム級初、世界で9人目となる4団体統一王者を目指す。井上の主な一問一答は次の通り。

◇  ◇  ◇  ◇

-6日にバトラーが来日した。現在の心境は

「来日していよいよだなと気が引き締まりましたし、写真を見る限り、体調とコンディションがよさそうなので、あと1週間、しっかりとお互いに仕上げて試合当日を迎えたいと思います」

-バトラー戦のイメージは完成しましたが

「どう闘うのかは何となく想定できています。試合当日のリングで向かい合って、あとは駆け引き、自分の直感で闘っていこうと思っています」

-11月28日のスパーリング打ち上げ以降、マスボクシングなど実戦に近い練習はしましたか?

「マスボクシング、昨日は(元WBC世界バンタム級暫定王者の弟)拓真とスパーリングに近い、ほぼスパーリングを8ラウンドやりましたね。(パンチを)当ててます。今回はかなり最後まで動いて仕上げています」

-減量面は

「順調に進んでいます。あと1週間切っているので、微調整の段階にきています」

-9月の米ロサンゼルス合宿で大橋会長が「さらに強くなった」という話をしている。本人としては思い当たる部分はあるか

「やっぱり環境を変えてトレーニングしたのが1番大きいです。その中での自分の感覚だったり、ボクシングに対する、本当に『感覚』です。そのあたりがすごく伸びたなと思います」

-長いラウンドのスパーを続け、何か新たなボクシングはみせられそうか

「前回のドネア戦というのは、KO決着という強さだけが際立った試合になりましたけれど、今回のバトラー戦は高い技術を持った選手なので、技術戦など最近みせられていないテクニックの高い試合を見せられるのではないかなと思います」

-4団体統一を成し遂げたらご褒美は

「ないですね。ここはあくまでも通過点として考えているので、勝ったらどうとか考えていないです。すぐに、その先の試合に向けて出発していきたいと思います」

-八重樫トレーナーのもとメニューの変化、井上選手自らメニューについて要望することは

「昨年11月からスタートした(八重樫氏との)フィジカルというのは、このバンタム級で闘うためのフィジカルトレーニングなので変えることないです」

-4団体統一は日本初、アジア初、バンタム級初、4本のベルト全KO奪取など数多くの記録がかかっている。意気込みは

「この試合というのはそういう意味を持つ、いろいろな記録もかかる試合になると思いますが、それはあくまでも記録であって、ここが自分のゴールではないです。この試合はバンタム級の最終章という位置付けであり、スーパーバンタム級で闘う上でのスタートになると思います。危なげなくしっかりと圧倒するパフォーマンスで勝ちたいと思います」

-4団体統一へ、今までと違う高揚感はあるか

「バンタム級で4年間闘い、バンタム級で闘うのが最後なのかなと思うと今まで以上に気持ちも乗ります。またスーパーバンタム級に転向していくというアピールをしていかなくてはいけない試合だと思います。より一層、気合は入ります」

-サッカーW杯で日本代表が躍進した。試合を見て刺激はあるのか

「そうですね、全試合をフルでみられたわけではないですが、報道であったり、ハイライトだったりを目にして、スポーツというものがファンに与える力はすごいなと思いました。自分自身、刺激を受けた試合になりました。これに続いて、自分も、この日本中を盛り上げられたらと思います」

-今回のサッカーW杯日本代表の記憶に残る「このシーン」というのはあるのか

「最後の試合ではPK戦で負けましたけれど、そこの勝負の、本当に1ミリ単位の世界で闘っているのだなというところに刺激を受けました」

公開練習で報道陣に対応した井上尚(中央)。右は大橋会長、左端は父真吾トレーナー(大橋ジム提供)
サンドバッグ打ちで気合の入った表情を浮かべた井上尚(大橋ジム提供)
公開練習でサンドバック打ちを消化した井上尚(大橋ジム提供)
シャドーボクシングで汗を流すWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
ロープを跳び、汗を流すWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
フォームを確認しながらシャドーボクシングするWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)

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井上尚弥「1ミリ単位の世界で闘っている」W杯刺激「自分も盛り上げられたら」13日4団体統一戦

シャドーボクシングで汗を流すWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)

ボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)がW杯で強豪国を撃破したサッカー日本代表を刺激に世界で9人目の偉業に臨む。13日のWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座統一戦(東京・有明アリーナ)に向け、7日に横浜市の所属ジムで練習を公開。W杯で強豪国を撃破した日本代表の活躍に触発され、ボクシング界の日本初、アジア初の快挙で日本中をわかせる覚悟を示した。

     ◇      ◇      ◇

13日に控える日本ボクシング界の大一番を控えた井上の脳裏には、FIFAワールドカップ(W杯)でドイツ、スペインと優勝候補を撃破した日本代表の躍進が焼きついている。減量と最終調整に入っており、全試合をフル視聴していないものの、ハイライト映像や報道などをチェックし、日本中をわかせている日本代表に力をもらっているという。

「すごくスポーツというものがファンに与える力はすごいなと思いました。自分自身、刺激を受けた試合になりました。これに続いて、自分も、この日本中を盛り上げられたらと思います」

クロアチア戦でのPK戦の攻防、1次リーグのスペイン戦で注目を集めた三笘薫(ブライトン)のゴールラインギリギリの折り返しを念頭に「最後はPK戦で負けましたけれど、勝負の、本当に1ミリ単位の世界で闘っているのだなというところに刺激を受けましたね」とうなずいた。井上もミリ単位のこだわりで調整や動き、ウエート管理を徹底しており、自身の闘いと重なる部分があったようだ。

18年5月のバンタム級転向後、過去最高のスパーリング数を消化した。これまで計80回前後だったが、今回はバトラー対策のため、計110回まで到達。さらに6日には同じ日にジェイク・ボルネア(フィリピン)戦を控える弟拓真(26)とほぼ実戦に近いスパーリングにも取り組み「今回はかなり最後まで動いて上げている」と手応えを口にした。

6日にバトラーが来日し「気持ちが引き締まりました」と率直な気持ちを口にした。所属ジムの大橋会長は「バトラー選手も相当気合が入り、侍のような雰囲気を感じた」と警戒。井上は「より一層、気合は入ります」と静かに燃えていた。【藤中栄二】

〇…バトラー陣営のギャラガー・トレーナー、同門の元WBA世界スーパーバンタム級王者クイッグ氏が井上の練習を視察した。19年に井上が当時のIBF世界バンタム級王者ロドリゲス(プエルトリコ)を2回TKO撃破した試合を目前で見ている同トレーナーは「誰もがミスや欠点はあるものだが、前回見た時よりもうまくなっている。パワーよりもスピードが警戒すべきポイント」と挙げた。クイッグ氏と話し合いながら「過去動画を見て井上の隙を探す」と付け加えた。

公開練習でサンドバック打ちを消化した井上尚(大橋ジム提供)
ロープを跳び、汗を流すWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
フォームを確認しながらシャドーボクシングするWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚(大橋ジム提供)
公開練習で報道陣に対応した井上尚(中央)。右は大橋会長、左端は父真吾トレーナー(大橋ジム提供)

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バンタム級王者・バトラーが来日「グッドラック」13日井上尚弥と4団体王座統一戦

来日したWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー

プロボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34=英国)が6日、羽田着の航空便で来日した。

13日に東京・有明アリーナでWBAスーパー、WBC、IBF世界同級王者井上尚弥(29=大橋)との4団体王座統一戦を控え、担当トレーナーを務めるジョー・ギャラガー氏ら陣営の計7人で日本に到着。ロンドンから約14時間の長旅の疲労もみせずに笑顔をみせ「英国を出る時点でウエートは問題ない。戦略的なことは言えないが、日本に来たのはボクシングで良い試合をするため。それだけを楽しみにしている。勝つためにジムで練習してきた」と自信に満ちあふれた表情。約13週間、英マンチェスター近郊のボルトンで井上対策を練りながら調整してきたという。

戦前予想で劣勢と言われていることについてバトラーは「その質問については『グッドラック』としか言いようがない」と苦笑い。WBO王座の初防衛戦で井上との4団体王座統一戦を選択したことに「大きな試合になるし、良い試合。4団体王座統一戦を受けない理由はない。バンタム級で一番大きなチャレンジとなる戦いだから」と気持ちを高揚させた。

既に英国で試合に向けた調整は完了しているとし「準備は英国でしてきた。日本では簡単に調整し、あとは試合に臨むだけだ」と時差と体重の調整に集中する構え。また井上がバトラー戦について「試合が長引く想定で練習している」と発言していることを伝え聞くと「彼はどんな試合でもそういった発言をすると思う。お互いに世界王者なので、リスペクトしているからそう言っているのだと思う」と表情を引き締めていた。

13日の井上尚弥戦のために来日したWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(左)。右はジョー・ギャラガー・トレーナー
報道陣の前を通り過ぎるWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー
羽田着の航空便で来日したWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー
約14時間の長旅で英国から来日したWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー
井上尚弥(2022年10月13日)

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カシメロVS赤穂亮戦はまさかの無効試合 赤穂の後頭部にパンチ「わざと打ったわけではない」

2日の計量でポーズを取る赤穂亮(左)とジョンリール・カシメロ(C)NAOKI FUKUDA 

<プロボクシング:スーパーバンタム級10回戦>◇3日◇韓国・仁川パラダイスシティ

前WBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)がWBO世界スーパーバンタム級8位赤穂亮(36=横浜光)と臨んだ約1年4カ月ぶりの試合はノーコンテスト(無効試合)となった。

メインイベントの同級10回戦で拳を交え、2回に突進したところに赤穂にパンチを当てられてダウンを喫した。立ち上がった後、猛攻した際、後頭部にパンチを当てて赤穂が大ダメージ。いすに座った赤穂の回復を待ったものの、立ち上がることができずに試合終了のゴングが鳴った。

同興行を運営した元WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪氏が試合結果についてリング上で説明。「ラウンド前半の後頭部へのパンチで試合続行不可能ということで、ローカルルールで無効試合となりました。ボクも残念です。申し訳ございません」と観客に謝罪した。

試合後、カシメロはWOWOWのインタビューに応じ「(ダウンは)何のダメージもないです」と淡々と応じた。赤穂への後頭部へのパンチについて「第1ラウンドで彼にダメージを与えていた。最初にダメージを与えたのは私だ。彼からも押し返された。後頭部はわざと打ったわけではない。映像を見てください。それを見れば何のウソもない。既に彼はダメージを受けていたのです」と意図的ではないと強調した。

さらに「テンプル、あごに当てている。後頭部に当てていない。映像を見てください」とキッパリ。ダウンを喫した場面についても「私のパンチが先に当たっている」とダウンではないと主張した。今後、スーパーバンタム級を主戦場にするかどうかについて「マネジャーに相談して決めること。次の試合に向けてトレーニングする。私は勝ったと思っている。すべてのファンのみんな、私のチームもありがとう」と締めくくった。

カシメロにとって21年8月、米カーソンで臨んだギジェルモ・リゴンドー(キューバ)戦以来の試合だった。同年12月、UEAドバイでポール・バトラー(英国)との指名試合が組まれながら、試合直前の自らの胃腸炎による体調不良で中止に。今年4月に英リバプールでバトラー戦が再セットされながら、英国ボクシング管理委員会で禁止されている減量時のサウナ使用で出場停止処分となり、WBOから王座剥奪されていた。赤穂戦発表時にはビデオメッセージで登場したカシメロは「初めてのスーパーバンタム級での試合なので本当にベストを尽くす。赤穂に勝ったら次は井上尚弥とやりたい」と強気な“カシメロ節”で希望していたが、久しぶりの試合がまさかのノーコンテストとなった。

2日、計量パス後、フェースオフする赤穂亮(左端)とジョンリール・カシメロ(右端)。左から2番目は興行を運営する元世界王者・伊藤雅雪氏(C)NAOKI FUKUDA 
2日、赤穂亮とのスーパーバンタム級10回戦に向けて計量クリアしたジョンリール・カシメロ(C)NAOKI FUKUDA 
2日、ジョンリール・カシメロとのスーパーバンタム級10回戦に向けて計量クリアした赤穂亮(C)NAOKI FUKUDA 

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13日井上尚弥との4団体王座統一戦へ「最高のポール・バトラーで臨む」相手陣営仕上がりに自信

対戦相手ポール・バトラーの写真の前で写真に納まる井上(2022年10月13日撮影)

プロボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34=英国)のトレーナーを務めるジョー・ギャラガー氏が、13日に東京・有明アリーナで控えるWBAスーパー、WBC、IBF世界同級王者井上尚弥(29=大橋)との4団体王座統一戦に向け、仕上がりの良さを強調した。

英国の地元紙リバプール・エコー紙のインタビューに応じた同氏は「ポールが(IBF、WBOと)世界王座を2度戴冠した。それはリバプール出身者で初めてのことだった。(4月のWBO世界同級暫定王座決定戦の)ジョナス・スルタン戦は彼のキャリアの最高のパフォーマンスの1つだった」と太鼓判を押した。

井上について「私たちは非常に優れたファイターと対戦する。ノニト・ドネア戦で、井上は裂傷を負ったものの、カムバックして勝利した」と高く評価し、敬意を表している。バトラーの下馬評が高くないことも認識しつつ「試合当日、井上の調子が悪いかもしれない。試合中にカットするかもしれない」と何が起こるか分からない競技であることを強調。陣営として「私たちがしなければならないこと、そしてポールがしなければならないことは、そこに行き、彼が最高のポール・バトラーで臨むことだ。運が良ければ何が起こるのか分からない」と自信を示していた。

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井上尚弥、8年ぶりの“1年間2王者撃破“へ気持ち高揚「やりがいをすごく感じています」

大橋ジムの4階を貸し切り、最終調整した井上尚弥(中央)、弟拓真(左端)、父真吾トレーナー

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が8年ぶりとなる1年間で2王者撃破へ、気持ちを高ぶらせた。13日に東京・有明アリーナでWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座統一戦を控え、横浜市内で最終調整。ミット打ちやドラムミット打ちで汗を流した。6月のノニト・ドネア(フィリピン)戦に続く、世界王者対決に向けて「今、やりがいをすごく感じています」と充実した表情を浮かべた。

14年には4月にWBC世界ライトフライ級王者アドリアン・エルナンデス(メキシコ)戦、12月にWBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦に勝利して2階級制覇している。8年ぶりの「1年間2王者撃破」を狙う井上は「しかも2試合とも王座統一戦ですからね」と強調。バトラー戦への気持ちを高揚させた。 11月28日には元WBC世界バンタム級暫定王者で現WBOアジア・パシフィック・スーパーバンタム級王者の弟拓真(26)とのスパーリングで実戦トレを打ち上げた。井上は「やっぱり拓真も強くなっているし、日頃、一緒にトレーニングして高いレベルを感じる。最後に拓真とスパーリングして4団体王座統一戦に向けてしっかり自分の気持ちを乗せていきたいと思った」と意図を明かした。試合日には拓真もジェイク・ボルネア(フィリピン)との55・5キロ契約体重10回戦を控えており、井上は「これが同じ日に試合できるメリット。気持ちも同じ」と手応えを示した。

試合が迫ったことを示すように、所属ジムの松本好二トレーナーのドラムミットを入念に打ち込んだ。井上は「松本さんのトレーナーのキャリアは長いですし、当を得たミットを持ってくれたり。自分のテンションを上げたい時期に持ってもらっている」と感謝。残り2週間を切り、体調管理を最優先するとし「細心の注意を払っていきたい」と神経を研ぎ澄ませていた。

所属ジムの松本好二トレーナー(左)とドラムミット打ちする井上尚弥
ミット打ち途中、コーナーでインターバルを取る井上尚弥
入念にボクシングシューズのひもを結ぶ井上尚弥

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井上尚弥、13日バトラーと4団体王座統一戦「自分の気持ち、しっかり乗せていきたい」一問一答

所属ジムの松本好二トレーナー(左)とドラムミット打ちする井上尚弥

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が13日、東京・有明アリーナで臨むWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座統一戦に臨む。大一番まで2週間を切り、先月28日には元WBC世界同級暫定王者の弟拓真(26=大橋)とのスパーリングで実戦トレを打ち上げていた。現在のコンディションや最終調整など主な一問一答は次の通り。

◇  ◇  ◇  ◇

-11月28日にスパーリングを打ち上げ。弟拓真を最後のスパーリング相手に選んだのか

「自分の中で、やっぱり拓真も強くなっているし、日頃、一緒にトレーニングして高いレベルを感じるので。最後、拓真とスパーリングして自分の気持ち、4団体統一に向けてしっかり乗せていきたいと」

-拓真とのスパーリングの感想は

「拓真はやはりレベルが高い。当てさせてくれない。拓真の戦績をみれば分かりますが、拓真なりのうまさ、決してKO率は高くないけれど、ダメージを負わないで、しっかりポイントアウトするうまさを感じました」

-兄弟で刺激を与え合える

「同じ日に試合できるメリットであり、気持ちも同じだと思う」

-ここからの調整は

「今のメニューづくりは、ジムに来てから体重と自分がどれだけ動けるか踏まえ、決めています」

-コンディション最優先

「はい、もう実戦的なものはほぼないですね」

-サンドバッグ、ミットはただ打つだけでなく、時間をかけて考えながら打っているように見える

「1発1発、意味なく打ち込むのではなくて、突破口というか、こういう入り方、こういうパンチの出し方をしたら、より効果的にいけるのではないかと、考えながらやっています」

-所属ジム松本好二トレーナーとのドラムミットが多くなったように思うが

「試合前は頼みます。松本さんのトレーナーとしてのキャリアは長いですし、当を得たミットを持ってくれたり、うまくテンションを上げてくれます。自分のテンションを上げたい時期、ラスベガスの試合でもしてもらいましたし。日本に限らずにドラムミットを持ってもらっています」

-今後の調整ポイントは

「とにかく、風邪をひかないことですね。いくら体重を仕上げてトレーニングを最終までうまく詰めたとしても、風邪というのは自分の中で気を付けていてもかかってしまうもの。そこらへんは徹底していきたい。それで体調を崩してしまうのは、もったいないので。今まで試合前に風邪ひいたのは世界初挑戦時だけかな。そこはうまくできていると思います。今は免疫も下がってきますし、あと2週間弱ですが、細心の注意を払っていきたい」

-5日にバトラー来日予定。気持ちの高ぶりは

「ありますね。5日に来日だとどういう対策をしてきたのか。向こうでしっかり対策を練って(試合までの)残りの期間で時差ぼけは取れるのか。それは個人差でしょうけれど。より長く自分の慣れた土地でトレーニングを積んで調整を終えてくると思う。ドネアは比較的早く来日して日本で最終調整していた。バトラーは向こうで仕上げてくる。そういうことも考えながらやっています」

-今年2試合は世界王者との対戦になった

「本当にそうですね。しかも2つとも統一戦ですよ。自分の中では世界初挑戦の14年は2回、ライトフライ級、スーパーフライ級の王者に挑戦していますが、それ以来ですね。今、やりがいをすごく感じています」

大橋ジムの4階を貸し切り、最終調整した井上尚弥(中央)、弟拓真(左端)、父真吾トレーナー
ミット打ち途中、コーナーでインターバルを取る井上尚弥
入念にボクシングシューズのひもを結ぶ井上尚弥

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大橋ジムが韓国で「第2の井上尚弥」発掘 フェニックスバトル・ソウルトーナメント開催

来年2月28日、韓国でNEXT MONSTER発掘トーナメントが組まれるフェニックスバトル・ソウル大会のPR画像

大橋ボクシングジムが1日、来年のフェニックスバトル・ソウル大会の概要を発表した。先月19日に韓国のThe Won Promotionsとの共同プロモートで初開催されていたが、23年前半で3興行が決定。「韓国でNEXT MONSTERを発掘する」と銘打たれたフェニックスバトル・ソウルトーナメントを組むことが決まった。バンタム級、フェザー級、スーパーライト級、スーパーウエルター級、スーパーミドル級の5階級で、2月18日に1回戦、4月22日に準決勝、6月3日に決勝を行うという。

フェニックスバトル・ソウル大会はソウルのカンナムソムユセンターで初開催。フェニックスバトルの海外進出第1弾イベントで、韓国ミドル級王座、同スーパーウエルター級王座、同ライト級王座の3タイトル戦、4回戦11試合が行われた。また翌20日には同会場でキッズ大会も開かれ、若年層からの選手育成にも力が注がれている。

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井上尚弥の4団体統一戦記念グッズ、ミズノで発売開始 スタッフと同デザインのジャージーなど

ミズノが発売する4団体王座統一戦の記念Tシャツを着用するWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(ミズノ提供)

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が12月13日、東京・有明アリーナでWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)と臨む4団体王座統一戦の記念アイテムが30日、スポーツメーカーのミズノ公式オンラインなどで発売開始された。

今回販売されるアイテムはオリジナルTシャツ2種類、フェースタオル、ジャージ上下セット、スニーカーとなる。ジャージー上下セットは井上や大橋ジムのスタッフが試合当日に着用する同じデザインとなる。

井上はミズノのブランドアドバイザーを務める。ボクシンを始めた当初から現在までミズノ製の試合シューズを使用。今回のバトラー戦もミズノ製を使う井上は「シューズはずっと(ミズノ製を)履いていますし、ボクシングはもちろんスポーツ用品全般において、ミズノさんのものが僕には1番」と愛用している。

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井上尚弥の幼なじみで元Jリーガー山口聖矢がボクシングプロテスト合格「新人王目指して頑張る」

プロテストでスパーリングした井上尚弥の幼なじみの元Jリーガー山口聖矢(左)

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)の幼なじみで元Jリーガーの山口聖矢(29)が29日、東京・後楽園ホールで大橋ジムからボクシングのプロテスト(C級=4回戦)を受験し、合格した。

大橋秀行会長(57)をはじめ、井上の父真吾トレーナー(51)、井上のいとこで元日本スーパーライト級王者の浩樹(30=大橋)らが視察する中、サウスポーの受験者を相手に2回のスパーリングなどの実技を消化し「ジャブ、ワンツーをみせたかった。井上家の面目もあるので、ボクシングで頑張っていきたい」と意欲を示した。

井上とは幼稚園の年少からの付き合いで、長い間、井上、弟拓真(26=大橋)、浩樹ともロードワークや合宿などを一緒にやってきた間柄。ギリギリまでプロテスト視察を希望していた井上本人から「基本をしっかりやれば大丈夫」と激励を受けていたという。18年いっぱいでJ3相模原を退団後、2年間は実家が営む自動車整備会社に勤務し「何も(スポーツを)していなかった」と明かす。今年1月、年始に井上と会った際にボクシング転向を勧められて決断した。

プロテストを見守った浩樹は「サッカーをやってきただけあり、足腰が強いのが1番。パンチも僕ももろにもらったらやばいですね」と潜在能力の高さを口にした。今回は70キロ(スーパーウエルター級)でプロテストを受けた山口だが、ライト級を主戦場にする予定。まだプロデビュー戦など詳細は決まっていないものの「サッカー時代から戦う系のプレースタイルだった。新人王を目指して頑張りたい」と抱負を口にした。

大橋会長は「左フックが1番いいパンチ。今年1月からボクシング始めて、うちのジムでは最速のプロテスト受験になるかもしれない。1カ月後にはぐんと伸びていた」を大きな期待を寄せていた。

プロテストを受けた井上尚弥の幼なじみの元Jリーガー山口聖矢(中央)。左端は井上のいとこ浩樹、右端は大橋秀行会長

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WBO王者バトラー、12・13井上尚弥と4団体統一戦「ボクシング界でもっともタフな仕事」

SNSで定期的に練習風景の写真を更新しているWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(バトラーのインスタグラムより)

プロボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34=英国)がWBAスーパー、WBC、IBF世界同級王者井上尚弥(29=大橋)との対戦を「ボクシング界でもっともタフな仕事」と表現した。12月13日、東京・有明アリーナで開催される井上との4団体王座統一戦に向け、地元紙となるリバプール・エコー紙のインタビューに応じた。

バトラーは「階級を見渡すと誰が1番強いかということは賛否あるだろうが、バンタム級では井上が際立っている」と最大級の評価をした上で、こう続けた。「誰もそう言わないが、私が井上を倒すだろう。それはボクシング界でもっとも難しい仕事ですが、自分が納得したものだ」と自信を示した。

ファンら周囲から井上と対戦に否定的な声を耳にしているという。それでもバトラーは「試合を楽しみにしている。人々は狂気だと言うが、聞いてくれ。狂気を欲している。井上と対戦する以外に4団体統一王者になる方法はないのだから」と強調した。

英ボルドンにあるジムでジョー・ギャラガー・トレーナーのもと最終調整を続けている。12月上旬に来日予定のバトラーは「準備はとても順調に進んでいる。私はいい状態にある。ハードなトレーニングを始めて10週間が経過した。肉体的にも精神的にも最高の状態だ。すべてを楽しんでいるし、目覚めたら笑顔でジムに行っている」と王者らしく、精神的な余裕も口にしていた。

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