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田中兄弟・亮明&恒成が酒田合宿「金&4階級」誓う

日本海と青空を背に今後の飛躍を誓った田中恒(左)と田中亮(撮影・相沢孔志)

日本ボクシング界のプロアマをけん引する「田中兄弟」が9~11日の3日間、山形・酒田市内などで合宿を行った。世界3階級王者で、現在はWBO世界スーパーフライ級1位の弟田中恒成(25=愛知・畑中)と、東京五輪フライ級日本代表の兄田中亮明(26=岐阜・中京教員)がトレーニングを公開した。東北から本拠地に帰省した以降も、来る一戦に向けて調整中だ。

合宿最後の練習メニューは遊佐町・西浜海水浴場での砂浜ランニング。青空の下で日本海の潮風に当たりながら、2人は1歩ずつ前に進んだ。「走ることがボクシングの基本」と恒成。同合宿では徹底した走り込みを実施し、陸上競技場やゴルフ場、羽黒山の山頂を目指して2446段の石段も登った。走行距離は1日約30キロを目標に、3日で約100キロを走破した。恒成は「モチベーションは落ちていないけど、1度リフレッシュして、スタートしたい思いがあった。とてもいい合宿になった」と充実した日々を振り返った。

同合宿に至った経緯は、以前から交流があった酒田市内にある「だるま寿司」の店主が、同店の80周年記念イベントのゲストで恒成を招待。また南海キャンディーズの「しずちゃん」こと、山崎静代(41)のボクシングトレーナーを務め、13年に亡くなった酒田市出身の故梅津正彦さん(享年44)が、恒成が所属する畑中ジムと交流があったこともきっかけとなった。同合宿は昨年に続いて2回目だが、今年が初参加の亮明は「人も温かくて、海も山もすごくいいところ。ご飯もおいしくて、夜におすしを食べることが楽しみだった」と人生初の酒田を風土や食でも満喫した。

コロナ禍でプロは7月から興行が可能となったが、恒成は2月に現階級へ変更して以降、試合はできておらず、亮明も東京五輪の延期が決まった。それでも恒成は「今はチャンピオンではない。まずは4階級制覇をしたい」。亮明も「目標は金メダル。来年に(同五輪が)開催してくれるのであれば、モチベーションは下がらない」と意気消沈はしていない。「4階級制覇と金メダル」。港町の期待を背に、2人は夢への挑戦を止めない。【相沢孔志】

◆田中兄弟の近況 弟恒成は今年1月31日、WBO世界フライ級王者を返上し、階級を上げて4階級制覇の意向を明かした。対戦相手には日本人初の4階級王者、WBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(31)を希望。6月にはユーチューブ「たなちゃんねるKOsei tanaka」を開設した。兄亮明は3月20日、五輪開催国枠で出場する男子3選手の1人に選出された。

砂浜でランニングをする田中恒(左)と田中亮(撮影・相沢孔志)
砂浜でランニングをする田中恒(左)と田中亮(撮影・相沢孔志)

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元世界王者の比嘉大吾「KOで」10・26移籍初戦

比嘉大吾(2018年2月4日撮影)

ボクシング元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(25=Ambition)が10日、オンライン会見で移籍初戦を発表した。10月26日に東京・後楽園ホールでのノンタイトルのバンタム級10回戦で、日本同級13位堤聖也(24=角海老宝石)と対戦する。

比嘉には2月に6回TKOで再起して以来の試合となる。3月に白井・具志堅ジムとの契約を解除し、6月に4階級制覇王者井岡一翔(31)と同じジムに移籍。野木トレーナーとのコンビを復活させて練習してきた。「試合が楽しみ。移籍初戦なのでしっかり倒して勝ちたい」と話した。

日本人とは14年のプロ3戦目以来2人目の対戦となるが、宮古工時代に九州学院だった堤には2敗した。WBC8位、WBA9位とすでに同級でも世界ランク入りし、プロでは格の違いを見せるつもりだ。「手数があり、いろいろやってくる。今度はKOで決着をつける」と自信を口にした。

18年4月に体重超過で世界王座を剥奪され、野木トレーナーはジムを退職した。3月からは比嘉が横浜に引っ越し、朝と夜にマンツーマンの2部練習で鍛え直してきた。

野木トレーナーは「2月とは別人。世界王者の時よりパワーがついている」。比嘉も「フライではコンビネーションだったが、バンタムでは1発でも大事」と手応えを得ている。来年世界挑戦を目標に据え、再スタートを切る一戦となる。

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八重樫はグッドルーザー、あご割れようが悲壮感なし

12年6月20日、9回、腫れた顔面で井岡(右)にパンチを浴びせる八重樫

ボクシングで元世界3階級制覇王者の八重樫東(37=大橋)が1日、現役引退を表明した。

オンラインの会見では、15年間の現役生活について語ると同時に今後の活動などについても言及した。また、歴代担当記者が、八重樫との思い出を振り返った。

   ◇   ◇   ◇

3階級世界制覇の偉大な王者の八重樫だが、自分の中ではグッドルーザー(素晴らしい敗者)という言葉が思い浮かぶ。激闘の敗戦後、想像を超えたダメージを負いながらも、さわやかさが漂う。そこに勝負師としての潔さを感じた。

07年6月4日。24歳だった八重樫の世界初挑戦。全盛期のWBC世界ミニマム級王者イーグル京和の強打で、2回にあごを骨折。その後は口も閉じられず、9回以降はマウスピースの交換もできなかったが、セコンドに「最後までやらせてください」と、目で訴え、最終12回まで戦い抜く。試合後は、もちろん話せず、タオルであごをつった。それでも報道陣に笑顔すら浮かべ、あごを割られた王者には頭を下げ、敬意を示した。

12年6月20日、WBA王者として迎えたWBC王者井岡一翔との王座統一戦。序盤に被弾した両目は中盤からみるみる腫れたが、あきらめない。試合を止めようとした医師には「僕はもともと目が細い顔立ちなんです。やらせてください」。判定負けの試合後、両目はほとんど開かず、異様なほど腫れ上がったが、6歳下の井岡に「ありがとう」。ファンにも深々と頭を下げた。翌日の一夜明け会見では、痛々しい見た目と違って悲壮感はない。「子どもたちにはい上がる姿を見せたい」と前を見た。

リングでは「激闘王」の異名通り、絶対に下がらず、捨て身で愚直に前に出て攻め続ける。前述のような大けがと背中合わせだが、そのスタイルを最後まで貫いた。普段は子煩悩で、優しい性格。ボクサーとは思えない、癒やし系の雰囲気を醸し出す。そのギャップも魅力的だった。【田口潤】

◆八重樫東(やえがし・あきら)1983年(昭58)2月25日、岩手・北上市生まれ。黒沢尻工3年でインターハイ、拓大2年で国体優勝。05年3月プロデビュー。06年東洋太平洋ミニマム級王座獲得。7戦目で07年にWBC世界同級王座挑戦も失敗。11年にWBA同級王座を獲得し、13年にWBCフライ級王座を獲得して3度防衛。15年にIBFライトフライ級王座を獲得し、日本から4人目の世界3階級制覇を達成した。2度防衛。160センチの右ボクサーファイター。通算28勝(16KO)7敗。家族は彩夫人と1男2女。

07年6月5日、WBC世界ミニマム級タイトルマッチ・イーグル京和戦で上あごの両側骨折の重傷を負った八重樫東のエックス線写真
9回、ゴンサレスに右アッパーを見舞う八重樫東(撮影・たえ見朱実)

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さらば「激闘王」八重樫東!殴られ殴った/写真特集

ボクシングの元世界3階級制覇王者・八重樫東(37=大橋)が1日、横浜市内の所属ジムで会見し、現役引退を発表した。「本日、9月1日をもちまして、引退することを決意しました。たくさんの応援をしていただき、一生懸命、プロボクシングができたことを誇りに思います。ありがとうございました」。思い出の試合に、WBC世界フライ級王者時代のローマン・ゴンサレス戦をあげ、「常に前を向いて、今日よりも明日がいい日になればいいと進んできたので、後悔はない。15年間、一生懸命走ってきたつもり。人間なので転ぶ時もあれば、休む時もあったが、それでいいと思っている。100メートル走ではなく、マラソン。今日、こうやって完走できてうれしく思う」と山あり谷ありの現役生活を振り返った。

大橋秀行会長 中身の濃い15年だった。最初の世界戦でケガして引退してもおかしくない。引退勧告も何度もしたが、ここまで大きく人間としても成長するとは、こちらも教えられた。負けて大歓声は八重樫以外見たことない。いろんなトレーニングを採り入れ、食事や減量など日本で一番知識がある。精神力はもちろん、科学的研究も熱心だった。後輩に教えてもらい、第2の八重樫を育てていきたい。

デビュー戦からコンビを組んできた松本好二トレーナー (日本王者時代に)けがでもう辞めた方がいいと思う時期もあったが、諦めずによく世界王者になってくれた。一緒に歩めたのはトレーナー冥利(みょうり)に尽きる。

11年10月25日、チャンピオンベルトを掲げ「ベルトとったぞー」と絶叫する八重樫

14年9月5日、王者陥落した八重樫は、WBCから贈られたメダルをかけて引き揚げる

14年9月5日、9回、八重樫(右)はゴンサレスの左アッパーをまともに受ける

WBC世界ミニマム級タイトルマッチ(07年6月4日・初王座奪取に失敗)

八重樫東判定
0-3
イーグル京和

07年6月4日、WBC世界ミニマム級選手権 イーグル京和対八重樫東 12回終了と同時に判定負け覚悟したようにうなだれる八重樫東

07年6月4日、WBC世界ミニマム級選手権 イーグル京和対八重樫東 4回、八重樫東(左)にフックを打ち込むイーグル京和

07年6月5日、WBC世界ミニマム級タイトルマッチ・イーグル京和戦で上あごの両側骨折の重傷を負った八重樫東のエックス線写真

WBA世界ミニマム級タイトルマッチ (11年10月24日・WBA初王座奪取)

八重樫東10R
TKO
ポープラムック

11年10月24日、WBA世界ミニマム級で新チャンピオンに輝いた八重樫(中央)は大橋会長(左)と彩夫人からキスの祝福を受ける。前列は長男の圭太郎くんと長女の志のぶちゃん

11年10月24日、10回TKO勝ちで新王者となり、キャンバスに寝転がって喜ぶ八重樫

11年10月24日、8回、ポンサワン(右)に強烈なパンチを見舞う八重樫

WBA・WBC世界ミニマム級王座統一戦(12年6月20日・WBA王座陥落)

八重樫東判定
0-3
井岡一翔

12年6月20日、健闘をたたえて抱き合う統一王者となった井岡(左)と八重樫

12年6月20日、8回、顔面が腫れた八重樫(左)は井岡に強烈なパンチを浴びせる

12年6月20日、9回、腫れた顔面で井岡(右)にパンチを浴びせる八重樫

12年6月20日、八重樫のシューズには長男圭太郎君の名前が入っていた

WBC世界フライ級タイトルマッチ(13年4月8日・WBC・リングマガジン王座獲得 )

八重樫東判定
3-0
五十嵐俊幸

13年4月8日、11回、五十嵐(右)を圧倒的に攻め、ガッツポーズする八重樫

13年4月8日、9回、八重樫東(左)の左が五十嵐俊幸の顔面をとらえる

WBC世界フライ級タイトルマッチ(13年8月12日・WBC王座初防衛)

八重樫東判定
3-0
ブランケット

13年8月12日、防衛に成功した八重樫は大橋会長(中央右)ら陣営に祝福される

13年8月12日、WBC世界フライ級タイトルマッチ 7回、オスカル・ブランケット(左)の顔面にパンチを見舞う八重樫

WBC世界フライ級タイトルマッチ(13年12月6日・WBC王座2度目の防衛)

八重樫東3-0
12R判定
ソーサ

13年12月6日、WBC世界フライ級タイトルマッチ 八重樫東対エドガル・ソーサ 判定でエドガル・ソーサに勝利し、2度目の防衛を飾った八重樫東(中央)は次女一永ちゃんにキス。左から松本好二トレーナー、長女志のぶちゃん、2人おいて長男圭太郎君、大橋秀行会長

13年12月6日、11回、ソーサ(右)の顔面に左フックをヒットさせる八重樫

WBC世界フライ級タイトルマッチ (14年4月6日・WBC王座3度目の防衛)

八重樫東9R
KO
サレタ

WBC世界フライ級タイトルマッチ(14年9月5日・WBC王座陥落 )

八重樫東9R
TKO
ローマン・ゴンサレス

14年9月5日、9回、ゴンサレス(手前)にダウンを奪われTKO負けとなった八重樫

14年9月5日、9回、レフェリーストップとなった八重樫に声をかける大橋会長

14年9月5日、死闘を繰り広げたゴンサレス(左)と八重樫。6回にはクロスカウンター気味にお互いのパンチが入る

WBC世界ライトフライ級王座決定戦 (14年12月30日・WBC王座奪取失敗)

八重樫東7R
KO
ゲバラ

7回、八重樫(左)はゲバラの強烈な左フックをボディーに食らい、崩れ落ちる(撮影・山崎安昭)

IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ (15年12月29日・IBF王座獲得)

八重樫東3-0
判定
メンドーサ

IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ (16年5月8日・IBF王座防衛)

八重樫東2-1
判定
テクアペトラ

16年5月8日、防衛に成功しながらもリングを降りる際、手を合わせる八重樫

16年5月8日、11回、テクアペトラ(右)の顔面に強烈なパンチを見舞う八重樫

IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ (16年12月30日・IBF王座2度目の防衛)

八重樫東12R
TKO
ゴーキャットジム

16年12月30日、12回、ラッシュする八重樫

IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ (17年5月21日・IBF王座陥落 )

八重樫東1R
TKO
メリンド

17年5月21日、1回、メリンド(手前)から1度目のダウンを奪われる八重樫

17年5月21日、1回、メリンド(手前)から1度目のダウンを奪われるパンチを浴びる八重樫

IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ (19年12月23日・IBF王座奪取失敗)

八重樫東9R
TKO
ムザラネ

19年12月23日、観客に深々と頭を下げる八重樫

19年12月23日、9回、ムザラネ(右)から右ストレートを食らう八重樫

◆八重樫東(やえがし・あきら)1983年(昭58)2月25日、岩手・北上市生まれ。黒沢尻工3年でインターハイ、拓大2年で国体優勝。05年3月プロデビュー。06年東洋太平洋ミニマム級王座獲得。7戦目で07年にWBC世界同級王座挑戦も失敗。11年にWBA同級王座を獲得し、13年にWBCフライ級王座を獲得して3度防衛。15年にIBFライトフライ級王座を獲得し、日本から4人目の世界3階級制覇を達成した。2度防衛。160センチの右ボクサーファイター。通算28勝(16KO)7敗。家族は彩夫人と1男2女。

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両目腫れても「もともと細い」続行/八重樫3番勝負

12年6月20日、9回、腫れた顔面で井岡(右)にパンチを浴びせる八重樫

ボクシングの元世界3階級制覇王者・八重樫東(37=大橋)が1日、横浜市内の所属ジムで会見し、現役引退を発表した。

<八重樫の激闘3番勝負>

◆統一戦 12年6月20日(大阪府立体育会館)11年にWBAミニマム級王者となり、初防衛戦でWBC同級王者井岡一翔との日本男子初の2団体王座統一戦に臨んだ。序盤から互角も初回で左、3回に右目を腫らしながら打ち合い。左はほぼ見えなくなっていたが、ドクターチェックには「もともと目が細い顔」と訴えて続行。最後までリングに立ち続け、判定負けも1、2ポイントの小差だった。

◆無敵相手 14年9月5日(代々木第2体育館)WBCフライ級王者のV4戦で、自ら名乗りを上げて3階級制覇を狙う39戦全勝(33KO)のローマン・ゴンサレス(ニカラグア)と対戦した。3回には左フックでダウンしたが、立ち上がると両拳を当てて、覚悟を決めて真っ向勝負に出た。リング中央でも打ち合って応戦したが、9回にコーナーに崩れ落ちてレフェリーストップされた。

◆偉業達成 15年12月29日(有明コロシアム)3階級制覇に2度目の挑戦で、IBFライトフライ級王者ハビエル・メンドサ(メキシコ)と対戦した。初回から足を使ってリードも、7回に急に足が止まってロープを背負った。インターバルで亡き祖母の遺影を見せられて奮起。王者の反撃にも逃げずに打ち合って、結果的には大差の3-0判定勝ち。日本人4人目の3階級制覇を果たした。

9回、ゴンサレスに右アッパーを見舞う八重樫東(撮影・たえ見朱実)

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八重樫東が引退 元世界3階級制覇王者「激闘王」

八重樫東(2019年12月10日撮影)

ボクシングの元世界3階級制覇王者・八重樫東(37=大橋)が1日、横浜市内の所属ジムで会見し、現役引退を発表した。

八重樫は「本日、9月1日をもちまして、引退することを決意しました。たくさんの応援をしていただき、一生懸命、プロボクシングができたことを誇りに思います。ありがとうございました」とあいさつ。思い出の試合に、WBC世界フライ級王者時代のローマン・ゴンサレス戦をあげ、「常に前を向いて、今日よりも明日がいい日になればいいと進んできたので、後悔はない。15年間、一生懸命走ってきたつもり。人間なので転ぶ時もあれば、休む時もあったが、それでいいと思っている。100メートル走ではなく、マラソン。今日、こうやって完走できてうれしく思う」と山あり谷ありの現役生活を振り返った。

ファンに対しては「7回も負けて、勝ったり負けたりの僕のような選手をいつも支えてくれた。その応援がなければここまで続けてくることはできなかった。幸せな環境でボクシングができた」と感謝の思いを口にした。

同席した大橋秀行会長は「2004年9月1日に大橋ジムに入ってきて、ついにこの日が来てしまいました。中身の濃い15年間だったと思う。3階級制覇という結果以上に八重樫のボクシングの姿勢。井上尚弥らがその背中を見て、大切なものを教わったと思っている。第2の八重樫をどんどん出していきたいと思う」と労をねぎらった。今後は大橋ジムのトレーナーやパーソナルトレーナーなどで、ボクシングに携わっていくという。

大橋会長は「トレーニングも、食事も減量もいろんなものを試し、研究してきたから3階級王者になれた。日本一の知識があるボクサーだと思う。精神面はもちろん、科学的な部分も後輩たちに教えていってもらいたい」と期待を込めた。

八重樫は、岩手・黒沢尻工でボクシングを始め、3年時にインターハイで優勝。進学した拓大2年で国体優勝を果たすと、05年3月に大橋ジムからプロデビューした。

フットワークとハンドスピードを武器に、06年4月には東洋太平洋ミニマム級王座に挑戦。当時日本最速タイ記録となるプロ5戦目での王座獲得に成功した。07年6月、7戦目でWBC世界同級王者イーグル京和に挑戦も、0-3の判定負けを喫し、プロ初黒星。次の世界挑戦まで4年の歳月を要したが、その間に日本王座を獲得し、3度防衛を果たすなど、地道な努力を重ね、チャンスを待った。

11年10月に、WBA同級王者ポンサワンを相手に2度目の世界挑戦。10回TKO勝利を収め、王座獲得を果たした。初防衛戦ではWBC同級王者・井岡一翔と、「日本初の2団体世界王座統一戦」で激突。壮絶な打ち合いの末に敗れたものの、世界から高い評価を受け、人気選手の仲間入りを果たした。

13年にはWBC世界フライ級王者・五十嵐俊幸を下し、2階級制覇を達成。V4戦で、「軽量級最強」ローマン・ゴンサレスに敗れるまで、3度の防衛に成功した。15年には1階級下のIBF世界ライトフライ級王座を獲得し、日本人男子3人目の3階級制覇を達成。「激闘王」の異名通り、逃げない姿勢と、被弾覚悟の激しい試合でファンの心をつかみ、長く世界のトップで戦い続けてきた。

19年12月、2年半ぶりの世界挑戦のチャンスをつかんだが、IBF世界フライ級王者ムザラネに9回TKO負け。その試合が、現役最後の試合となった。

戦績は35戦28勝(16KO)7敗。

◆八重樫東(やえがし・あきら)1983年(昭58)2月25日、岩手・北上市生まれ。黒沢尻工3年でインターハイ、拓大2年で国体優勝。05年3月プロデビュー。06年東洋太平洋ミニマム級王座獲得。7戦目で07年にWBC世界同級王座挑戦も失敗。11年にWBA同級王座を獲得し、13年にWBCフライ級王座を獲得して3度防衛。15年にIBFライトフライ級王座を獲得し、日本から4人目の世界3階級制覇を達成した。2度防衛。160センチの右ボクサーファイター。通算28勝(16KO)7敗。家族は彩夫人と1男2女。

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井上尚弥、村田諒太ら審査員!高校生シャドー大会

井上尚弥(2019年12月23日撮影)

日本ボクシング連盟は26日、「高校生シャドーボクシングチャレンジ2020」を開催すると発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大により、今年の高校生の全国大会がすべて中止や延期となったことを受け、練習の成果を発揮する場として設けられた。

1人で相手をイメージしながら行う練習がシャドーボクシング。同連盟に選手登録済みの現役高校生(男女不問)が、ツイッター上に指定のハッシュタグをつけて動画を投稿することでエントリーできる。応募期間は8月1日から16日まで。

審査員には超豪華な面々がそろった。井岡一翔、井上拓真、井上尚弥、岩佐亮佑、内山高志、京口紘人、清水聡、寺地拳四朗、村田諒太、八重樫東(50音順)らが現時点で参加が決定。今後も交渉中だという。

結果発表は8月22日で、「○○選手賞」など、優秀賞に選出した審査員の名前がついた賞を発表する。

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比嘉「野木トレーナーともう1度練習」移籍理由語る

18年2月、合宿などのために米ロサンゼルスに出発する比嘉大吾(左)と野木丈司トレーナー

ボクシングの元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(24)が30日、オンラインで会見し、WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔と同じAmbitionジムに所属すると発表した。

18年4月のV3戦で前日計量に失敗し、王座を剥奪された比嘉は、2月に再起戦に勝利も、3月に所属先の白井・具志堅スポーツジムとの契約を解除していた。会見では、計量失敗した試合後に同ジムを離れた野木丈司トレーナーも同席。比嘉は、タッグ再結成を報告すると「(新たな所属先を決めた)一番の理由は、野木さんともう1度練習ができること。やるからには絶対に世界王者になる」と力強く意気込みを語った。

今後のプランについて、野木トレーナーは「年内に2試合出来れば」とし、再出発となる1戦目を9月か10月、年末に2戦目を行いたいと説明した。フライ級時代の減量苦を考慮し、今後は2階級上のバンタム級を主戦場にする。WBA、IBFバンタム級統一王者井上尚弥との対戦について聞かれた、同トレーナーは「今すぐは考えにくいが、どう戦うかは考えている。対戦資格として、世界王座を持っていなければならないと思っている」と将来的な統一戦に意欲をみせた。

2020年2月13日、復帰戦を白星で飾りラウンドガールに囲まれ記念撮影を行う比嘉大吾と具志堅用高会長(右から2人目)

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比嘉大吾が井岡一翔ら所属のマネジメント会社と契約

比嘉大吾(2019年6月19日撮影)

マネジメント会社のトラロックエンターテインメントは28日、ボクシングの元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(24)と契約を結んだと発表した。同社には世界4階級制覇王者・井岡一翔(31=Ambition)らが所属している。

比嘉は18年4月のV3戦で前日計量に失敗。王座を剥奪され、ボクサーライセンス無期限停止処分を受けたが、昨秋に処分が解除され、今年2月のノンタイトル戦で再起した。3月には、所属先の白井・具志堅スポーツジムを契約満了で離脱していた。比嘉の戦績は16勝(16KO)1敗。

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井岡一翔がジム移籍「さらなる高みへ進んでいく」

井岡一翔(2019年12月25日撮影)

ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(31)が25日、オザキジムから改称したAmbitionジムに移籍を発表した。

ジム名は野心を意味し、井岡は「新たな気持ちでさらなる高みへ進んでいきます」とコメントした。元日本同級王者の木谷卓也氏(47)が会長で、17年にジム焼失で休会していたが、今年1年に間借りで再開していた。井岡は18年に海外でフリーとして復帰したが、国内復帰のために昨年Reason大貴ジム(現DANGAN AOKIジム)所属となった。6月に再挑戦で4階級制覇し、12月には初防衛している。次戦では3階級制覇王者のWBO1位田中恒成(25=畑中)との日本人対決が浮上している。

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田中恒成「全部見せる」畑中建人がユーチューブ挑戦

田中恒成(19年12月撮影)

世界3階級制覇王者でWBO世界スーパーフライ級1位の田中恒成(25=畑中)と同ジムのWBC世界ユースフライ級王者の畑中建人(22)が「ユーチューバー」に挑戦する。田中は25歳の誕生日、今月15日からスタート。畑中は5月9日からすでに開始している。

田中は「ユーチューブ始めました。本当の俺の知らないあなたに私の全部をお見せします」。一方、元WBC世界スーパーバンタム級王者畑中清詞会長(53)の長男、建人は「登録者が1000人超えたら会長の親子スパーリングをします! 早く退治したいので皆さん応援お願いします(笑い)」とコメント。

両者とも新型コロナウイルス感染症の影響で、次戦は決まっていない。田中は4階級制覇を目指し、WBO同級王者井岡一翔(31)への挑戦を第1に陣営と交渉中。実現すれば、夢マッチは間違いない。

畑中建人(16年12月31日撮影)

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田中恒成、連休明けから“ひとりジムワーク”を再開

田中恒成(19年12月撮影)

ボクシングの世界3階級王者田中恒成(24=畑中)が、ゴールデンウイーク(GW)明けにも“ひとりジムワーク”を再開する。所属ジムの元WBC世界スーパーバンタム級王者・畑中清詞会長(53)が電話取材に応じ、田中の近況を伝えた。

田中は昨年大みそかに3度目の防衛に成功したWBO世界フライ級スーパー王者のタイトルを返上。4階級制覇を目指すとし、5月にもスーパーフライ級でノンタイトル戦を行い、年末にタイトル戦のプランが描かれていた。しかし、新型コロナウイルス感染の拡大により、ボクシングは6月いっぱいまで興行中止。当初プランも大幅変更を余儀なくされている。

畑中会長は「ジムは4月から閉めているが、(田中)恒成だけジムを開放していた。でも(緊急事態)宣言が出てからは、(5月)6日まで完全に閉めている」。現時点で宣言の期限は5月6日とされている。会長は「(世間の)情勢を見てからになるが、恒成1人でジムワークを始めることは問題ない」と語った。

ただ、目標とすべき試合は全く見えない状況。畑中会長は「年内に1試合できれば」と現実的な見通し。WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(31)とのビッグマッチの可能性も浮上していたが、まずは日常の回復を待ち望む。

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田中恒成が優秀選手賞「しっかり準備」井岡戦へ慎重

「2019年度JBC年間表彰」で優秀選手賞を受賞した田中恒成

WBO世界フライ級王座を返上し、4日に4階級制覇挑戦を表明したばかりの田中恒成(24=畑中)が7日、都内の東京ドームホテルで行われた19年度ボクシング年間表彰式に出席。優秀選手賞を受賞した。

5日にはWBOのスーパーフライ級ランキング1位となり、一定期間の間に王者に挑戦できる権利を持つ指名挑戦者として認定された。現在の同級王者井岡一翔(30=Reason大貴)との対戦が期待されるが、田中は「挑戦できるように、しっかり準備したい」と慎重な姿勢を示した。まずノンタイトル戦に臨む予定で、「20年のうちにどういう形でもいいので4階級制覇したい」と語った。

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井上尚弥2年連続2冠 最優秀選手賞と年間最高試合

ドネアを破りWBSS優勝を果たした井上尚弥はアリ・トロフィーを掲げる(2019年11月7日撮影)

ボクシングの19年度年間表彰式が8日に都内で開催され、WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が、最優秀選手賞と年間最高試合で2年連続2冠となった。

ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)準決勝では2回TKOでIBF王座を獲得し、決勝では5階級制覇のWBA世界同級スーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)に判定勝ちでWBA王座を統一した。

最優秀選手は4人の候補がいたが、年間最高試合とも32票中27票を獲得した。いずれも2年連続3度目の受賞で、14年はKO賞と3冠で3度目の複数受賞となった。

技能賞は日本人初の4階級制覇を達成して初防衛した井岡一翔(30=Reason大貴)、殊勲賞はWBA世界ミドル級王座を奪回して初防衛した村田諒太(34=帝拳)が初受賞した。村田は2連続KOでKO賞も初受賞し、初の複数受賞となった。

この賞は日本ボクシングコミッション、日本プロボクシング協会、東京および関西運動記者クラブ・ボクシング分科会の主催、選考による。各賞の受賞者は以下の通り。

◆最優秀選手賞 井上尚弥(大橋)=2年連続3度目

◆技能賞 井岡一翔(Reason大貴)=初

◆殊勲賞 村田諒太(帝拳)=初

◆努力敢闘賞 永野祐樹(帝拳)=初

◆KO賞 村田諒太(帝拳)=初

◆新鋭賞 中谷潤人(M.T)=初

◆年間最高試合 WBAスーパー&IBF世界バンタム級統一戦 井上尚弥(大橋)-ノニト・ドネア(フィリピン)

◆世界戦以外の最高試合 WBOアジア太平洋ウエルター級王座決定戦 矢田良太(グリーンツダ)-別府優樹(久留米櫛間&別府優樹)

◆女子最優秀選手賞 天海ツナミ(山木)=2年連続2度目

◆女子最高試合 WBC世界フライ級王座戦 藤岡奈穗子(竹原&畑山)-天海ツナミ

◆優秀選手賞 井岡一翔(Reason大貴)、井上尚弥(大橋)、岩佐亮佑(セレス)、京口紘人(ワタナベ)、田中恒成(畑中)、寺地拳四朗(BMB)、村田諒太(帝拳)

◆特別賞 河野公平(ワタナベ)、田口良一(ワタナベ)、福原辰弥(本田)、故三迫仁志(元日本プロボクシング協会会長)

◆優秀トレーナー賞 加藤健太(三迫)

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田中恒成「目標は4階級制覇」井岡とビッグマッチか

4階級制覇へ意欲を示した前WBO世界フライ級王者田中(撮影・実藤健一)

前WBO世界フライ級のスーパー王者田中恒成(24=畑中)が4日、名古屋市内で会見しタイトルの返上とスーパーフライ級に階級を上げて、4階級制覇を目指すと宣言した。

田中は昨年大みそかのウラン・トロハツ(中国)との3度目の防衛戦を3回KOで勝利。この日、今年の目標に関する会見を開き、4階級制覇を掲げた。実現すれば、WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(30)以来、2人目となる。田中の4階級制覇のターゲットも、井岡が最有力。ビッグマッチの可能性が浮上してきた。

田中は1月31日付でベルトを返上。5月を目標に前哨戦をはさみ、スーパーフライ級で4階級制覇を目指す青写真を描く。田中は「フライ級で戦う思いも強く考えたが、今年はスーパーフライ級で。目標は4階級制覇です」と言い切った。

WBOでスーパー王者に認定され、通例では転級すれば1位にランクされるという。他団体で上位にランクされる可能性は薄く、最初のミニマム級から一貫してWBOで戦ってきた田中にとって、4階級制覇もWBOで狙うのが自然の流れ。現王者の井岡がターゲットになるが、畑中清詞会長(52)は「井岡陣営とは何も話をしてません。あくまでWBOのルールにのっとってやるだけ」と話した。

田中は仮定の上で「日本人同士の大きな試合、楽しみでしかない。ワクワクする。(井岡は)ただ強いというイメージ。(実現すれば)当たり前だけど、勝つ気で臨みます」。

昨年12月に来日したWBOのフランシスコ・バルカルセロ会長(71)が、井岡-田中戦について「このカードを実現させたいと思います」と後押し発言していた。田中のベルト返上、階級アップに伴い、夢物語だった超ビッグマッチが実現へ動きだした。

4階級制覇に向けた会見に臨んだ前WBO世界フライ級王者田中。左は畑中会長、右は田中トレーナー(撮影・実藤健一)

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井上尚弥3団体統一王者へ、初ベガスでカシメロ戦

WBAスーパー・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦の発表会見に臨む井上尚(撮影・小沢裕)

本場で3本目のベルトをつかみ取る。ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級統一王者井上尚弥(26=大橋)が1月31日、都内で会見し、4月25日(日本時間26日)に米ラスベガスのマンダレイベイ・リゾート&カジノで、3階級制覇の実績を持つ、WBO同級王者ジョンリール・カシメロ(30=フィリピン)と対戦すると発表した。

井上は、プロ20戦目で初のラスベガス進出で、日本人初の3団体統一王者を目指す。

    ◇   ◇   ◇

ラスベガスのメインイベント。日本人初の3団体統一戦。難敵カシメロ。気持ちが高ぶる要素の比重を問われた井上尚は「全部です」と即答し、プロ20戦目の重要性をにじませた。荒々しいファイトを武器に11月に3階級制覇を果たしたカシメロについては「野性味あふれる選手。危険なハードパンチを持っている」と警戒しつつ、「プレッシャーはない。じっくり、じっくり、ダメージを与えて削っていく」と、落ち着いた口ぶりで試合を見据えた。

プロ6戦目での世界王座奪取や、伝説となったナルバエス戦での2階級制覇。数々の扉を拳でこじ開け、米老舗ボクシング専門誌「ザ・リング」選定のパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超越した最強王者)で日本人初のトップ3入りを果たした「怪物」に、新たな勲章もかかる。

これまで日本ジム所属王者で、2団体統一を果たしたのはミニマム級の高山、井岡、ライトフライ級の田口とバンタム級の井上尚の4人。「スーパーフライ級ではかなえられなかった」と目標に掲げる4団体統一にさらに近づく一戦に向け、準備に余念はない。ラスベガスの乾燥した気候での減量対策や時差などを考慮し、一般的なスケジュールより2週間近く早い、試合3週間前の渡米を計画。2月中旬からは海外から3人の世界ランカーをスパーリングパートナーとして招く予定と、じっくりと仕上げていく。

昨年11月の元5階級王者ドネア戦では右眼窩(がんか)底など2カ所の骨折を負ったが、患部は順調に回復。米プロモート大手トップランク社との契約後、初めての試合で「パウンド・フォー・パウンド3位にふさわしい試合を世界のみなさんにお届けしたい」と井上尚。本場のリングで、世界に「モンスター」の力を見せつける。【奥山将志】

◆日本のジム所属王者の複数団体統一 12年6月に井岡一翔が八重樫東とのミニマム級王座統一戦を制し、初のWBA、WBC統一王者となった。ミニマム級では、高山勝成もWBO、IBFの両団体の王座を獲得。17年12月にはWBAライトフライ級王者田口良一がIBF王者との統一戦に勝利し、2団体の王座を統一した。WBAバンタム級王者井上は、昨年5月にIBF王座を奪い、4人目の複数団体王者となった。

WBAスーパー・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦の発表会見に臨んだ井上尚。左は井上トレーナー、右は大橋会長(撮影・小沢裕)

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井上尚弥らボクシング最優秀選手賞候補 2・7発表

アリトロフィーを掲げる井上尚弥(2019年11月7日撮影

日本ボクシングコミッションと東京運動記者クラブのボクシング分科会が12日、都内で19年の年間表彰ノミネート選考会を開いた。

最優秀選手賞候補はワールド・ボクシング・スーパーシリーズを制した井上尚弥(大橋)、日本人初の4階級制覇の井岡一翔(Reason大貴)、ミドル級王座奪回の村田諒太(帝拳)、唯一世界戦3勝の田中恒成(畑中)の4人。受賞者は2月7日に都内のホテルで発表、表彰される。他の各賞候補は次の通り。

◆技能賞 井岡、寺地拳四朗(BMB)、田中

◆殊勲賞 岩佐亮佑(セレス)、村田、井岡

◆KO賞 村田、寺地、栗原慶太(一力)、吉野修一郎(三迫)、勅使河原弘晶(輪島功一)

◆新鋭賞 重岡銀次朗(ワタナベ)、井上浩樹(大橋)、中谷潤人(M.T)

◆努力敢闘賞 野中悠樹(井岡弘樹)、渡部あきのり(角海老宝石)、永野祐樹(帝拳)、田中教仁(三迫)

◆年間最高試合 WBA&IBFバンタム級井上-ノニト・ドネア(フィリピン)、同井上-エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)、WBOスーパーフライ級井岡-アストン・パリクテ(フィリピン)、WBAミドル級村田-ロブ・ブラント(米国)

◆世界戦以外の最高試合 日本ミドル級竹迫司登(ワールド)-加藤収二(中野サイトウ)、WBOアジア太平洋ウエルター級別府優樹(久留米櫛間&別府優樹)-矢田良太(グリーンツダ)、日本ユース・バンタム級石井渡士也(REBOOT.IBA)-石川春樹(RK蒲田)

◆女子最優秀選手賞 天海ツナミ(山木)、佐伯霞(真正)、吉田実代(EBISU K’s BOX)

◆女子最高試合 WBCフライ級藤岡菜穗子(竹原&畑山)-天海、WBOミニマム級佐伯-エリザベス・ロペス(メキシコ)、WBAアトム級モンセラッット・アラルコン(メキシコ)-宮尾綾香(ワタナベ)

バトラーに5回TKO勝利して初防衛を果たし、1本指を立てる村田諒太(2019年12月23日撮影)

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井岡初防衛「ボクシングトリプル世界戦」9・4%

9回、井岡はシントロンに右ストレートを打ち込む(撮影・山崎安昭)

昨年12月31日にTBS系で生放送された「ボクシング トリプル世界戦」(午後5時)の視聴率が6・1%(関東地区)だったことが6日、ビデオリサーチ調べで分かった。

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチでは、日本人初の4階級制覇王者井岡一翔(30=Reason大貴)が、ジェイビエール・シントロン(24=プエルトリコ)を3-0の判定で下し初防衛に成功した。

WBO世界世界フライ級タイトルマッチは、王者田中恒成(24=畑中)がウラン・トロハツ(26)に3回KO勝ちして3度目の防衛に成功。WBO世界女子スーパーフライ級タイトルマッチは、王者吉田実代(31=EBISU K’s BOX)が、初防衛戦でシー・リーピン(21=中国)を3-0の判定で下した。

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ポップオペラの藤澤ノリマサ「君が代」で井岡戦に花

君が代を独唱する藤澤ノリマサ(撮影・山崎安昭)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇12月31日◇東京・大田区総合体育館

4階級制覇王者井岡一翔(30=Reason大貴)が初防衛に成功した。無敗のWBO世界スーパーフライ級1位ジェイビエール・シントロン(24=プエルトリコ)との指名試合。終始前に出続け3-0の判定勝ち。今年こそ統一戦実現へ意欲を見せた。

“ポップオペラ”の人気歌手・藤澤ノリマサ(36)が、井岡対シントロン戦前に君が代を独唱した。

「緊張するとクオリティーが下がる。普段通り一音、一音丁寧に」とイメージトレーニングを重ねて臨み、令和元年最終日のタイトルマッチに花を添えた。

シントロン(左)に勝利し、リング上で健闘を称え合う井岡(撮影・加藤諒)

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井岡に被弾覚悟の気迫、予想通り僅差判定/大橋秀行

井岡はシントロンを破り防衛に成功する(撮影・足立雅史)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇31日◇東京・大田区総合体育館

4階級制覇王者井岡一翔(30=Reason大貴)が、8度目の大みそかで初防衛に成功した。

無敗の同級1位ジェイビエール・シントロン(24=プエルトリコ)との対戦。攻撃的ファイトで力の違いを見せて3-0で判定勝ちした。

   ◇   ◇   ◇

私の予想通り僅差判定だった。井岡が接近戦に持ち込み、効果的なボディーブローを打ち込んだのは確かだが、相手ガードの上のパンチも多かった。後ろに下がっているシントロンもインサイドから的確にパンチを当てていた。非常に効いたであろうパンチもあり、井岡の顔が腫れていた。全体的な流れでは井岡が攻めたように見えるものの、世界戦での外国人ジャッジは非常に細かいポイントまでチェックし採点している。

最終的に井岡が競り勝ったのは、攻めきったところに尽きる。圧力をかけ続け、被弾覚悟の気迫を見た。子供、家族のために勝ちたいという思いだろう。五輪出場2回の技術ある無敗挑戦者の足を使ったアウトボクシングに対し、序盤はペースを握られてもインファイトを貫き、勝機を見いだした。プロではオレの方が上と言わんばかりの経験差を見せつけた勝利だった。(元WBA、WBC世界ミニマム級王者)

12回、シントロン(右)に左ストレートを見舞う井岡(撮影・加藤諒)

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