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大関から陥落…琴奨菊はなぜ平幕で相撲を続けたのか

琴奨菊最後の勝ち名乗り 大相撲11月場所初日、松鳳山を破り勝ち名乗りを受ける琴奨菊(2020年11月8日撮影)

大相撲の元大関琴奨菊が11月場所8日目の15日、引退を発表した。

琴奨菊は序ノ口から57場所かけて大関に昇進し、大関を32場所務めた。大関から陥落後、引退するまで22場所、土俵に立った。大関の座を失って4場所目、三役からも落ちて平幕となった3年前の秋場所中のこと。朝稽古後に「元大関が平幕で取るのはプライドが許さないのでは?」と聞いた。琴奨菊の答えはこうだった。

「そこを言い出したらきりがない。チャンスは全然ある。輝ける場所はある。地位で輝けることもある。違った輝きもある。応援してくれる人にしか分からないものもある。そこを伝えられたらいいな。つらい時に励ましてもらって、今度は私が励ます。勝ち負け以上の闘いがそこにあるから」

元大関が平幕や十両で現役を続けることに否定的な声も角界内にはある。だが、この返答を聞いてふに落ちた。

琴奨菊の父、菊次一典さんは、大関から陥落してから今までの日々についてこう話した。

「(出身地の)柳川の人、応援してくれた人のために続けた。周りの人の支えがあって、自分がある。そういうみんなのために、気持ちを保ち続けた。私も子どもから学ばせてもらいました」

応援があったおかげで大関になり、その後は、頑張る姿を見せることで周囲へ恩返しをした-。そんな意味だろうか。

大関から陥落直後、関脇で2桁勝利がかなわなくなった日、心配した師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴乃若)は、琴奨菊を呼んで話をしたという。3年前の秋場所中、同親方はこう明かしてくれた。「『35歳までやりたい』とはっきり言ってきた。じゃあ頑張れと。取れる以上は、もう引退しても大丈夫というくらい取らせてやりたい。自分は先代の定年が来て(部屋を継承するために)引退した。もっとやりたかったし、もっと稽古をやりたかったと思っている」。

琴ノ若は佐渡ケ嶽部屋を継ぐため、2005年九州場所中に引退を余儀なくされて涙を流した。弟子には思う存分、相撲を取らせてやりたかった。

琴奨菊は、師匠の分まで存分に戦い抜き、力尽きた。地元も、師弟も、納得できる散り際だった。【佐々木一郎】

引退会見に臨んだ元大関琴奨菊(左)と師匠の佐渡ケ嶽親方(日本相撲協会提供)

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元琴奨菊の秀ノ山親方が涙「思い出の一番は全て」

引退会見に臨んだ元大関琴奨菊(日本相撲協会提供)

元大関琴奨菊(36=佐渡ケ嶽)が大相撲11月場所8日目の15日、現役を引退し、年寄「秀ノ山」を襲名した。オンライン会見に臨んだ秀ノ山親方は「体が言うことを聞かず、ここが自分の終わりかなと思った」と引退理由を明かした。

幕内下位だった9月の秋場所で、左ふくらはぎを肉離れするなどし15年ぶりに十両に陥落した。幕内復帰を目指した今場所は、5日目終了時点で1勝4敗。実はこの時点で、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)に引退の意向を伝えたという。しかし、再起を促されて6日目の土俵へ。ただ「(6日目に)朝起きてみたら体が言うことを聞かなかった。両国国技館に行く車の中で『勝っても負けても最後にします』と師匠に伝えました」と明かした。

晴れやかな表情は、思い出の一番を問われて変わった。「幕下の時とか下の時に…」と話すと、右目に光るものが。続けて「厳しく胸を出してくれた兄弟子とか師匠の思いとか、苦労した時の方が思い出。思い出の一番は全てです」と話すと右目から涙を流した。

波瀾(はらん)万丈だった18年間の土俵人生。「まだできるなら相撲を取りたいのが本音。稽古場に行くとみんなが普段通りにしているのがうらやましい」と土俵との別れを惜しんだ。今後は、佐渡ケ嶽部屋の部屋付き親方として後進の指導にあたる。「壁にぶつかる子がたくさんいる。その先の光景を見せられるような指導をしたい」と、自身の経験を次の世代に伝えていく。【佐々木隆史】

▽十両の松鳳山(琴奨菊と同じ36歳)「同級生の兄弟子で、年代のトップを走り続けてきた人。お疲れさまでしたと言いたい。自分はまだまだ区切りをつけるにはほど遠い」

引退会見に臨んだ元大関琴奨菊(左)と師匠の佐渡ケ嶽親方

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力士数トップは佐渡ケ嶽部屋、2位木瀬部屋/新番付

両国国技館(2020年9月25日撮影)

日本相撲協会は26日、開催地を通常の福岡から東京に変更して行う大相撲11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、7月場所と9月の秋場所は1日あたりの上限入場者数を約2500人に制限していたが、11月場所から約5000人に引き上げて開催される。

新番付にしこ名が載った力士総数は44部屋に、9月の秋場所から13人減の670人。部屋別、出身地別のナンバーワンはどこか…。データを紹介します。

【部屋別力士数】

相撲通の方なら1位と2位はあの部屋…と推測できるでしょう。ここ数年、常にトップを競うあの部屋です。

1位は佐渡ケ嶽部屋の35人。秋場所から2人減ったが、トップの座をキープし続けている。幕内力士4人も最多、関取予備軍の幕下も7人いて、部屋の活況ぶりもうかがえる。2位は、こちらも秋場所から2人減ながら30人の木瀬部屋。常幸龍、宇良の幕内上位経験者が再十両を果たすなど、幕内2人、十両5人の関取7人は九重部屋(幕内3人、十両4人)に並び最多だ。力士総数ナンバーワンと2位は、この両部屋で定着しつつある。

3位以下は<3>玉ノ井部屋28人<4>九重部屋27人<5>境川部屋、高田川部屋、八角部屋の各23人<8>高砂部屋22人<9>追手風部屋21人<10>式秀部屋20人と続き、ここまでが20人以上の部屋になる。

【出身地別力士数】

日本全国の人口比率に準じている順位に、ほとんど変動はない。1位は東京都の55人。以下<2>大阪府(37人)<3>愛知県(35人)<4>福岡県(34人)で本場所開催の4都府県が、そのまま4位までに入る。<5>兵庫県(32人)<6>千葉県、神奈川県(各29人)<8>鹿児島県(27人)<9>埼玉県(25人)<10>熊本県(24人)と続く。幾多の横綱を輩出した“相撲どころ”の北海道は11位の21人、幕内力士最多の8人を擁するモンゴル(関取数でも最多11人)が20人で、ここまでが20人以上。北海道同様、やはり多くの名力士を輩出した相撲どころの青森県は9人(26位タイ)となっている。なお日本の最少は2人で福井県、滋賀県、鳥取県の3県で変わらない。

国別ではモンゴルの20人がダントツで、ジョージアが2人、残るブラジル、ロシア、ブルガリア、ハンガリー、フィリピン、ウクライナが各1人となっている。

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琴恵光、最多37人の部屋頭に「何事も積み重ね」

琴恵光(18年6月撮影)

角界一の大所帯で初めて部屋頭になった西前頭10枚目の琴恵光(28=佐渡ケ嶽)が5日、千葉・松戸市内にある部屋での稽古後、報道陣の電話取材に対応した。

5人の関取衆を含め角界最多37人の力士を抱える大所帯の佐渡ケ嶽部屋。昨年秋場所、自己最高位の西前頭7枚目に番付を上げた時は、同じ7枚目の東に兄弟子の琴奨菊がいたため部屋頭の座を逃していた。師匠や力士、裏方の名前が記された稽古場の木札の、力士の中で先頭に掲げられていることに「(15歳で入門した時、そうなるとは)思ってはいなかったけど、何事も積み重ねなのかなと(思う)」と思いを巡らせた。秋場所も「一生懸命、自分の相撲を取りきって見てもらう人に何かしら」と、感じ取ってもらう相撲を心掛ける。

先場所は幕内在位9場所目で初めての2ケタ勝利(10勝5敗)を挙げ、番付を6枚上げた。さらなる番付アップに「自分が先に動いて先手を取るということ。先に攻めるということ」をポイントに挙げた。131キロの軽量だが「押し負けすることがなくなった。(軽量のハンディは)早く自分の体勢になること」と幕内で生き抜くすべは心得ている。

宮崎・延岡市出身。最後に帰省したのは昨年11月の九州場所後。今年は、その福岡開催の11月場所が東京開催となる。地元では、琴恵光の応援歌が出来たそうで「いろいろな人に聞いてもらって、みんなが覚えてくれることで盛り上がってくれたらいい」と、地元後援会の音楽関係者が作ってくれた、応援メッセージの思いが込められた応援歌に期待した。台風10号の影響が地元でも懸念され「あさってのやつは…」と郷里に思いもはせていた。

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琴奨菊、照ノ富士復活Vに刺激受け「俺もまだまだ」

琴奨菊(2017年11月12日撮影)

現役最年長関取で西前頭11枚目の琴奨菊(36=佐渡ケ嶽)が5日、初の角界ドキュメンタリー映画「相撲道~サムライを継ぐ者たち~」(10月30日から公開)の鑑賞を、相撲ファンに熱望した。

この日、千葉・松戸市内にある部屋で秋場所(13日初日、東京・両国国技館)に向けた稽古で汗を流した後、報道陣の電話取材に対応。ひと通り、近況などを話した後、最後に自ら「あと個人的にひと言、いいですか?」と切り出し、話したのが、前述のドキュメンタリー映画のこと。「相撲ファンの方に向けて、すごくアピールになると思う。そういう生きざまで力士が頑張っているというのが伝わると思うし、そちら(映画)も見て大相撲を見たら、もっとファン層が広がると思う。目に見えているものより、もっと陰で頑張っているんだよ、というところが力士の尊さじゃないけど、あるべき姿だと思う」と熱弁をふるった。秋場所も各日、上限約2500人の有観客で開催されるが「ひたむきに頑張る姿をみてほしい」と最年長関取らしく、全力士の声を代弁するように語った。

5人の関取衆を含め角界最多37人の力士を抱える大所帯の佐渡ケ嶽部屋。もともと出稽古禁止の影響は受けておらず「総合的にバランスが取れている琴恵光、柔軟さがある琴ノ若、フィジカルがすごくいい琴勝峰、押しの形がしっかりしている琴勇輝。いろいろなタイプがいるから、すごくいいと思う」と充実の稽古を重ねて本場所を迎える。

気分転換も可能な範囲で図っている。先場所後は師匠(元関脇琴ノ若)の許可をもらい神奈川・湯河原温泉に足を運び「行けたことが活力になるかなという感じ」とリフレッシュした。

幕内勝利数は現役2位で歴代6位の716勝。断トツの白鵬(1076勝)や2位の元大関魁皇(879勝=現浅香山親方)ら、そうそうたる顔触れが上位に控える。「すごいことですよね、本当に。そこに挑戦できるのは昔の教えと、稽古と、いろいろな環境があったから。そこをもう1度、思い出しながらやっていきたい」と独特の言い回しで前向きな姿勢を示した。7月場所では8場所ぶりに勝ち越し。まだまだ白星を積み重ねる。

周囲から刺激ももらった。やはり大関経験者の照ノ富士が先場所、復活優勝したことには「俺も、まだまだ出来るぞという気持ちを持って」。一回り年下の大関貴景勝の婚約には「うはははっ…。喜ばしいことで、何にも言えない」と笑いながら「幸せも本当に多くなると思う」と“人生の先輩”らしく話した。

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佐渡ケ嶽1位、木瀬2位 部屋別力士数/新番付

佐渡ケ嶽部屋の琴奨菊(2020年7月28日撮影)

日本相撲協会は8月31日、開催を目指す大相撲秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、開催の可否や開催形態は理事会で決定する見込み。

新番付にしこ名が載った力士総数は44部屋に、7月場所から12人減の683人。部屋別、出身地別のナンバーワンはどこか…。データを紹介します。

【部屋別力士数】

相撲通の方なら1位と2位はあの部屋…と推測できるでしょう。ここ数年、常にトップを競うあの部屋です。

1位は佐渡ケ嶽部屋の37人。十両へ2人が陥落したものの、幕内力士3人も追手風、伊勢ケ浜、宮城野に並びトップだ。2位は7月場所から3人減ったものの、32人で木瀬部屋が続く。関取予備軍ともいわれる幕下の13人は群を抜く。関取数6人は追手風部屋の7人に続き、九重部屋と並ぶ2位につける。

3位以下は<3>玉ノ井部屋28人<4>九重部屋27人<5>境川部屋24人<6>高田川部屋、高砂部屋、八角部屋の各23人<9>追手風部屋22人と続き、ここまでが20人以上の部屋になる。

【出身地別力士数】

やはり日本全国の人口比率に準じているのか。1位は東京都の55人。以下<2>大阪府(37人)<3>愛知県(35人)<4>兵庫県、福岡県(各34人)で、本場所開催4都府県が予想通りにベスト5入り。以下<6>神奈川県(29人)<7>千葉県、鹿児島県(各28人)<9>埼玉県(25人)<10>熊本県(24人)と続く。幾多の横綱を輩出した“相撲どころ”の北海道は11位の21人、やはり多くの名力士を輩出した相撲どころの青森県は10人(21位タイ)となっている。なお日本の最少は2人で福井県、滋賀県、鳥取県の3県になっている。

国別ではモンゴルの20人がダントツで、ジョージアが2人、残るブラジル、ロシア、ブルガリア、ハンガリー、フィリピン、ウクライナが各1人となっている。

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大島親方が先代武隈親方悼む「よく飲みにも行った」

大島親方(17年6月11日撮影)

9日に67歳で死去した大相撲の元前頭蔵玉錦(ざおうにしき)の先代武隈親方について、親交の深かった大島親方(元関脇魁輝)が11日、故人との思い出を振り返った。

65年秋場所に初土俵を踏んだ大島親方が5年早く入門したが、2人は同学年だった。弟弟子の元前頭王湖が先代武隈親方と同期生だった縁もあり、仲が深まったという。「ザオウ(蔵玉錦)が関取になったくらいからよく話すようになった。巡業に行けば山稽古もしょっちゅうやった。昔は山稽古が普通だったから。夜はよく飲みにも行ったね。黒姫山さん(先々代武隈親方)や俺が教習所で一緒だった佐渡ケ嶽部屋の琴ケ嶽とかも交えてよく行ったね」。

先代武隈親方は元横綱柏戸の鏡山部屋で育った。「良くも悪くも周りのことを気にせず自分の道をいく。先代の鏡山さん(柏戸)の教育だったと思う。豪快に飲むやつだったけど、周りに迷惑をかけなかったし、切りのいいところで切り上げていた」と人柄を懐かしんだ。

最後に会ったのは「去年の暮れか今年の年明け」で、先代武隈親方はつえをついて歩いていたという。「腰のヘルニアだかで悪かったのは聞いていたし、心配してた」と話した。

先代武隈親方の弟弟子だった鏡山親方(元関脇多賀竜)は「早く亡くなったことに驚いた。ご冥福をお祈りするしかない」と悼んだ。

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双羽黒、生活態度注意され…廃業/主な脱走力士

失踪事件を起こし廃業となった双羽黒(1987年12月31日撮影)

大相撲の式秀部屋の力士9人が4日、茨城県龍ケ崎市の部屋から集団脱走した。

おかみさんによる過度な指導に力士たちが不満を募らせ、東京都内に助けを求めて移動した。力士たちは日本相撲協会の通報窓口に連絡。協会側は5日にも双方の事情を聴き、問題の解決を探っていく。

<主な力士の脱走>

★琴天山 カナダ出身で85年に佐渡ケ嶽部屋に入門。同年の初土俵から三段目まで7戦全勝優勝で21連勝を達成。86年名古屋場所で幕下に昇進したが、相撲界になじめずに女性と失踪して、そのまま廃業した。その後、プロレスに転向してジョン・テンタ、アースクエイクのリングネームで日米のリングで活躍した。

★双羽黒 87年12月27日に立浪親方に生活態度を注意され、部屋を脱走。双羽黒は都内のマンションの一室に潜伏し、周囲が部屋に戻るように説得するも失敗。その間に立浪親方が協会へ双羽黒の廃業届を提出。この事態を受け、同31日に緊急理事会が開かれ、双羽黒の廃業届を受理することを決めた。

★旭天鵬 92年春場所で初土俵も厳しい稽古や日本の文化になじめず、同8月にモンゴル人力士4人と部屋から脱走。渋谷のモンゴル大使館に駆け込み、旭天鵬ら3人はそのまま帰国。その後、モンゴルを訪れた大島親方らの説得で同11月の九州場所で復帰した。

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新入幕の琴勝峰5連勝 錦戸親方「久々の大器だ」

松鳳山を破って新入幕で5連勝とした琴勝峰(撮影・丹羽敏通)

<大相撲7月場所>◇5日目◇23日◇東京・両国国技館

新入幕の東前頭15枚目琴勝峰(20=佐渡ケ嶽)が、無傷で序盤5日間を終えた。西前頭12枚目松鳳山を小手投げ。

左差しで寄られたが、土俵際で冷静に対応した。新入幕の初日からの5連勝は、14年秋場所に13勝を挙げた逸ノ城以来、平成以降では10人目。関取最年少の大器が、4カ月ぶりの本場所で旋風を巻き起こす。琴勝峰を含め、横綱白鵬、新大関の朝乃山ら5人が初日から5連勝とした。

   ◇   ◇   ◇

土俵際まで攻め込まれたが、新入幕離れした余裕が琴勝峰にはあった。小柄ながら素早い松鳳山に左四つで寄られたものの、懐が深い。右から豪快に小手で振った。「立ち合いは悪かったけど、土俵をうまく使えたので良かった」。スケールの大きい相撲内容に、幕内後半の審判長を務めた錦戸親方(元関脇水戸泉)も「臆することがない。久々の大器だ」とうなった。

191センチ、165キロの恵まれた体格で、組んで良し、離れて良し。3年前の入門時から身長が3センチ伸びるなど、肉体的にも成長が止まらない。序盤5日間を勝ちっ放しで終えて「焦ることなく相撲が取れている」と、貫禄たっぷりにうなずいた。

秀才型の大器だ。学生時代は相撲だけでなく学業も優秀。中学時代は相撲に打ち込む一方でオール5を取ったこともあり、高校進学時には慶応義塾高から誘いを受けた。それでも埼玉栄高の山田道紀監督から熱心な勧誘を受け、高校相撲の名門校に入学すると、1年時からレギュラーに抜てき。17年九州場所に鳴り物入りで佐渡ケ嶽部屋に入門し、序ノ口デビューから所要14場所で幕内まで駆け上がった。

刺激し合える存在が身近にいる。2学年上の琴ノ若は相撲を始めた柏市相撲少年団、高校が同じで、プロ入り後も常に背中を追いかけてきた。その兄弟子は新入幕の春場所で勝ち越し。「すごく刺激をいただいている。ありがたいこと」。佐渡ケ嶽部屋の幕内力士は今場所5人。恵まれた環境で力を蓄えてきた。

新入幕の初日から5連勝は、14年秋場所で優勝争いに絡んだ逸ノ城以来。「(序盤5日を全勝で終える想像は)全然していなかった。勝ち負けというか、気持ちだけしっかり持って行こうと思っている」。未来の角界を背負う20歳が、堂々と連勝街道を突っ走る。【佐藤礼征】

◆琴勝峰吉成(ことしょうほう・よしなり)本名・手計(てばかり)富士紀。1999年(平11)8月26日、千葉県柏市生まれ。小1で地元柏市相撲少年団で相撲を始め、中3で全国都道府県優勝。埼玉栄高から17年九州場所に初土俵。19年九州場所が新十両。20年春場所で十両優勝し、同年7月場所が新入幕。得意は右四つ、寄り。191センチ、165キロ。血液型O。家族は両親と弟。実家は柏市で居酒屋「達磨(だるま)」を経営している。

◆新入幕の初日から5連勝 昭和以降では27人目、平成以降では10人目になる。今場所の琴勝峰は14年秋場所で13勝した逸ノ城以来。逸ノ城を含め、09年初場所の把瑠都、91年九州場所の貴ノ浪と大関経験者もいる。ちなみに1場所15日制が定着した49年夏場所以降では、60年初場所の大鵬の11連勝が最多。

琴勝峰(左)は松鳳山を小手投げで下す(撮影・小沢裕)

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若隆景「びっくり」5日連続で佐渡ケ嶽部屋勢と対戦

若隆景は琴勇輝(左)を押し出しで下す(撮影・小沢裕)

<大相撲7月場所>◇5日目◇23日◇東京・両国国技館

西前頭14枚目の若隆景(25=荒汐)が、同17枚目の琴勇輝(29)を押し出した。

初日から5日間連続で、佐渡ケ嶽部屋の力士との対戦だった。

初日から琴奨菊、琴勝峰、琴恵光に3連敗したが、4日目から琴ノ若、琴勇輝に連勝。2勝3敗とした。

若隆景は「昨日、5日目の割(取組表)を見て、びっくりしました」とコメント。佐渡ケ嶽部屋勢が幕内13~17枚目までに5人もひしめいていることが珍現象のきっかけになった。

初日から同部屋力士と5日連続で対戦があったのは、1995年(平成7年)九州場所の湊富士(現在の湊親方)以来。当時、西前頭5枚目だった湊富士は初日から東前頭5枚目浪乃花、大関貴ノ浪、大関若乃花、横綱貴乃花、西前頭7枚目安芸乃島という二子山部屋勢と対戦し、横綱に敗れただけで4勝1敗とした。この場所は8勝7敗で敢闘賞受賞している。

若隆景(左)は琴勇輝を押し出しで破る(撮影・柴田隆二)

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若隆景驚き珍現象、5日連続で佐渡ケ嶽部屋勢と対戦

若隆景は琴勇輝(左)を押し出しで下す(撮影・小沢裕)

<大相撲7月場所>◇5日目◇23日◇東京・両国国技館

西前頭14枚目の若隆景(25=荒汐)が、同17枚目の琴勇輝(29)を押し出した。これが初日から5日間連続で、佐渡ケ嶽部屋の力士との対戦だった。

初日から琴奨菊、琴勝峰、琴恵光に3連敗したが、4日目から琴ノ若、琴勇輝に連勝。2勝3敗とした。

若隆景は「昨日、5日目の割(取組表)を見て、びっくりしました」とコメント。佐渡ケ嶽部屋勢が幕内13~17枚目までに5人もひしめいていることが珍現象のきっかけになった。

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勝武士さん同期の琴恵光「人を喜ばせるのが好き」

琴恵光(19年8月撮影)

大相撲の西前頭16枚目琴恵光(28=佐渡ケ嶽)が14日、日本相撲協会を通じて13日に新型コロナウイルス感染の影響で亡くなった高田川部屋所属の三段目力士、勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝=すえたけ・きよたか)への思いを語った。2人の初土俵は07年春場所。同期生の訃報に「正直驚きました。本当にショックです」と胸を痛めた。

勝武士さんは稽古熱心で知られ、琴恵光も「若い頃何度か稽古したことがあったけれど、とにかく真面目にやっていました」と振り返る。巡業などでは相撲の禁じ手などを面白おかしく実演する「初っ切り」を担当し、相撲ファンに親しまれた。「同期会などでは盛り上げ役でみんなを楽しませてくれて、人を喜ばせるのが好きだったと思います」。同期生の中でもムードメーカー的存在だったことを明かした。

佐渡ケ嶽部屋と高田川部屋は、同じ二所ノ関一門。琴恵光は「(自分が)幕内に上がったときに反物を作って渡したら、それをすぐに浴衣にして着てくれた。それがすごくうれしかった。優しい同期生です」。温かい人柄だった。

勝武士さんは先月8日に入院し、同月19日から集中治療室(ICU)での治療を続け、ウイルスと粘り強く戦った。「これからは、自分たち(同期生)が胸を張って土俵に上がっている姿を見守っていてほしい」と、天国の戦友に語りかけた。

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照ノ富士は序二段降下から初の幕内返り咲き/新番付

春場所の照ノ富士(2020年3月16日)

日本相撲協会は27日、大相撲夏場所(5月24日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、夏場所開催の可否は決まっていない。

大関経験者が歴史的な返り咲きを果たした。先場所、東十両3枚目で10勝5敗の照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が、東前頭17枚目で再入幕した。幕内復帰は18年初場所以来、14場所ぶり。両膝のケガによる手術、糖尿病を克服した照ノ富士は、元幕内力士が序二段まで降下した後、幕内復帰を果たした史上初の力士になった。

うれしい新入幕は琴勝峰(20=佐渡ケ嶽)。佐渡ケ嶽部屋からは先場所の琴ノ若(22)に続くもので、千葉県出身では、その琴ノ若に続き戦後24人目となった。

照ノ富士以外の再入幕は3人で、若隆景(25=荒汐)は3場所ぶり、琴恵光(28=佐渡ケ嶽)と琴勇輝(29=同)は、ともに2場所ぶりの幕内復帰となった。

十両昇進はいずれも再十両で、朝弁慶(31=高砂)は12場所ぶり、富士東(33=玉ノ井)は19場所ぶり、千代ノ皇(28=九重)は9場所ぶりの関取復帰を果たした。

夏場所は、通常通りなら5月22日の取組編成会議で初日、2日目の対戦相手が決定。24日の初日を迎える(いずれも未定)。

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最多の佐渡ケ嶽は時差式稽古 力士数データ/新番付

春場所で新入幕の琴ノ若と、師匠で父の佐渡ケ嶽親方(左)(2020年2月24日)

日本相撲協会は27日、大相撲夏場所(5月24日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。十両以上の番付は以下の通り。なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、夏場所開催の可否は決まっていない。

新番付にしこ名が載った力士総数は45部屋に695人。部屋別、出身地別のナンバーワンはどこか…。データを紹介します。

【部屋別力士数】

相撲通の方なら1位と2位はあの部屋…と推測できるでしょう。ここ数年、常にトップを競うあの部屋です。

1位は佐渡ケ嶽部屋の37人。新型コロナウイルスの影響で稽古にも工夫が求められる中、佐渡ケ嶽部屋は「うちは40人ぐらい力士がいるから」(琴奨菊談)と起床時間から2班に分ける「時差式稽古」で汗を流している。入幕力士が3人もいたため、幕内力士5人も45部屋でトップだ。

2位は2差の35人で木瀬部屋。関取予備軍ともいわれる幕下に15人を擁し、関取数6人は九重部屋と並び2位タイ。徳勝龍の初場所優勝で活気づいている。

3位以下は<3>玉ノ井部屋28人<4>境川部屋25人<5>高田川部屋24人<6>九重・高砂・八角の高砂一門の3部屋が23人で続く。9位で21人の追手風部屋は関取数が7人でトップ。木瀬部屋同様、学生相撲出身力士を多く輩出している。10位の錣山部屋(20人)までが、20人以上在籍の部屋だ。

また“関取在籍率”では追手風(21人中7人)、片男波(3人中1人)がトップだ。

【出身地別力士数】

やはり日本全国の人口比率に準じているのか。1位は東京都の56人。以下<2>大阪府(39人)<3>愛知県(37人)<4>兵庫県(36人)<5>福岡県(32人)で本場所開催4都府県が予想通りにベスト5入り。以下<6>神奈川県(31人)<7>千葉県(29人)<8>鹿児島県(28人)<9>埼玉県(25人)<10>熊本県(23人)と続く。幾多の横綱を輩出した“相撲どころ”の北海道はモンゴルと並ぶ11位(22人)、やはり多くの名力士を輩出した相撲が盛んな青森県は10人(21位タイ)となっている。

国別ではモンゴルの22人がダントツで、ジョージアが2人、残るブラジル、中国、ロシア、ブルガリア、ハンガリー、フィリピン、ウクライナが各1人となっている。

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志村さん愛した犬ちび、コロナ禍も朝日山部屋で元気

朝日山部屋の愛犬ちび(朝日山親方撮影)

志村けんさん(享年70)が愛していた捨て犬のちび(7)は、大相撲の朝日山部屋で元気に過ごしている。日本テレビ「天才!志村どうぶつ園」で有名になり、2017年4月に部屋が引き取った。力士にとって癒やしの存在になり、朝日山親方(元関脇琴錦)は志村さんに追悼の意を表した。

  ◇    ◇    ◇

志村さんになついていたちびは、千葉・鎌ケ谷市の朝日山部屋で力士たちと暮らしている。朝日山親方は「元気ですよ。志村さんがおっしゃっていた通り、そうめんやうどんなど麺が好きなんです。あの時と変わらず、ちびに癒やされますし、力士は生きものを大事にするという心を持つことができます」と話した。

部屋の中で放し飼いにし、稽古がある日は夕方、ない日は朝と夕、ちゃんこ番でない力士が2、3人で散歩に行く。その際も力士はマスクを着け、帰ると手洗いを欠かさない。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け落ち着かない日々だが、ちびと一緒に乗り越えようとしている。

ちびはもともと捨て犬だった。13年4月から番組に出演し、志村さんと旅する様子が放送され、人気者になった。出演しない時に預けられていた千葉・松戸市のドッグスクールの関係者と朝日山親方が知り合いだった縁もあり、声をかけられた。かつて愛犬の死去による苦しみを経験した親方は当初は乗り気でなかったが、3年前に弟子たちと相談して受け入れた。

「いまだに根強い人気があり、表を歩いていると『ちびちゃん元気ですか?』と声をかけられることもあります。この前は、相撲診療所の看護師さんにも言われました」と朝日山親方。受け継いだ後も2度、巡業などで親方は不在だったが、志村さんらが部屋を訪ねてきたという。訃報については「志村さんは我々世代にとって大スター。幼少のころから楽しませてもらいました。早すぎるし、残念です」と悔やんだ。

志村さんの命を奪った新型コロナウイルスの影響で、ちびや力士たちも耐え忍ぶ日が続く。4日に志村さんを追悼して放送された志村どうぶつ園は、受け入れ当時を知らなかった力士も一緒になって見たという。朝日山親方は「志村さんがかわいがっていたちびですが、うちの部屋に来て幸せになった。志村さんには、安心していただけると思います」と天国へメッセージを送った。【佐々木一郎】

◆主な相撲部屋とペット 荒汐部屋の猫のモル(モンゴル語で猫の意)が最も有名。16年に写真集が発売された。佐渡ケ嶽部屋は先代師匠(元横綱琴桜)の時からオスなら「チェリー」、メスなら「さくら子」と名前を決めており、現在はトイプードルの4代目さくら子がいる。浅香山部屋はともに犬の「シェビー」と「フォード」。車好きの師匠(元大関魁皇)が命名した。伊勢ノ海部屋には、トイプードルの「ゆき」がいる。

◆志村どうぶつ園 2004年に放送が始まった日本テレビのバラエティー番組で、毎週土曜日午後7時から。志村けんさんが「園長」となり、動物たちとの触れ合いを描いてきた。志村さんを追悼した4日放送分は、平均世帯視聴率が番組最高となる27・3%を記録した。主な出演者は、山瀬まみ、相葉雅紀、ベッキーら。

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鳴戸部屋が朝稽古を初の生配信 力士にもいい緊張感

鳴戸部屋はツイッターで朝稽古をライブ配信した

大相撲の鳴戸部屋が5日、東京・墨田区の部屋で行った朝稽古をツイッターでライブ配信した。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多くの相撲部屋はファンの朝稽古見学を断っている。そんな中、ファンのニーズに応え、力士にもいい緊張感をもたらした。

ライブ配信は午前8時45分ごろから始まった。鳴戸部屋ではこれまで餅つきなどを映像配信したことはあったが、稽古は初めて。約36分間、部屋のマネジャーが上がり座敷から撮影した映像を届け、5000人以上が視聴した。

この日の稽古は筋トレなど軽めだったが、師匠の鳴戸親方(元大関琴欧洲)が指示を出す声なども配信され、臨場感たっぷり。稽古の最後にはいつものように全員で相撲錬成歌を歌った。鳴戸親方は視聴者に向け「みんな、コロナに負けないように稽古を頑張っています。引き続き、応援よろしくお願いします」とあいさつした。

配信後、視聴者からは「配信、ありがとうございました!! 皆さんの元気な姿が見れて良かったです。稽古見学ができるようになったら是非また行きたいです」「ライブで有難く拝見しました。相撲好きな父を亡くしたばかりで落ち込んでたけど、元気出ました。私も前を向いて生きます」などのコメントが寄せられた。中国からとみられる書き込みもあった。

新型コロナウイルス感染予防のため、相撲部屋は一般の朝稽古見学を断っている。鳴戸親方は部屋関係者を通じて「稽古を見たい人が多いので、たまたま今日のタイミングでやってみました。若い力士たちも、5000人が見ていると思えば、緊張感も増してデレッとしない」とコメントを出した。

鳴戸部屋では朝晩の検温はもちろん、手洗い、うがいを励行し、部屋の中でも力士はマスクを着用している。基本的に外出は禁止とし、ちゃんこのための買い出しの際は行き先を記入し、出かける前と後にも検温するなど感染予防に気を配っている。【佐々木一郎】

◆鳴戸部屋 2017年4月1日付で元大関琴欧洲が佐渡ケ嶽部屋から内弟子2人を連れて独立。欧州出身では初の師匠となった。東京・墨田区横川に仮住まいの部屋を構え、19年6月に東京スカイツリー近くに移転した。部屋頭は西幕下10枚目の欧勝竜。東京都墨田区向島1の22の16。

朝稽古をライブ配信した鳴戸部屋
朝稽古をライブ配信した鳴戸部屋。最後に鳴戸親方があいさつした

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琴奨菊「積み重ね」武蔵丸に並ぶ幕内通算706勝目

栃煌山(左)を寄り切りで破る琴奨菊(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇9日目◇16日◇エディオンアリーナ大阪

大関経験者の東前頭13枚目琴奨菊(36=佐渡ケ嶽)が、元横綱武蔵丸(現武蔵川親方)に並ぶ幕内通算706勝目を挙げた。立ち合いから左を差し込んで、出足に任せた一気の攻めで寄り切り。「いい立ち合いでしたね。昨日(志摩ノ海戦は)ちょっと窮屈になったけど、しっかりスペースを空けていい立ち合いになった」と納得の表情を浮かべた。

記録をさらに伸ばし「ありがたいこと」と感謝。「1日一番頑張って、その積み重ねです」と話し、笑みを浮かべた。

好調を維持する佐渡ケ嶽部屋の関取衆に刺激を受ける。琴恵光が十両で勝ち越し一番乗りを果たし、新入幕で22歳の琴ノ若、20歳の十両琴勝峰が勝ち越しに王手をかけた。「琴勝峰の力強さ、琴ノ若の柔らかさが欲しい。若さが欲しい」と冗談っぽく笑った。

栃煌山(右)を寄り切りでやぶる琴奨菊(撮影・清水貴仁)

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琴奨菊が地元で下戸告白「奈良漬でも酔ってしまう」

トークショーの壇上に招いた付け人の琴真鍋(左)の困惑気味な様子に笑顔を見せる琴奨菊

大相撲の前頭琴奨菊(35=佐渡ケ嶽)が4日、福岡市の福岡県立美術館でトークショーを行った。地元福岡県出身とあって、約300人のファンが集結。

酒をまったく飲めず「奈良漬でも酔ってしまう」などと話すと、驚きの声があがった。さらに、所属する佐渡ケ嶽部屋には差し入れの米がトータル1トンほどあると明かし「床が抜けないように、お米を移動させないといけない」と、定期的に米の保管場所を動かしていると語った。

途中、美声の持ち主の付け人で、序二段の琴真鍋を壇上に上げて、相撲甚句を披露させると、会場はさらに盛り上がった。「勇気と感動を与えられるよう、精いっぱい頑張りますので、応援よろしくお願いします」とあいさつすると、大きな拍手に包まれ、トークショー後も即席のサイン会を行って、ファンと交流していた。

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高安に課題 靱帯断裂した左肘かばう稽古にダメ出し

二所ノ関一門の連合稽古で阿武咲(左)を押し込む高安

大相撲の大関高安(29=田子ノ浦)が“ダメ出し”を受けた。九州場所(10日初日、福岡国際センター)に向けて2日、福岡市の佐渡ケ嶽部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古で、竜電ら平幕3人に計27番で13勝14敗。靱帯(じんたい)断裂で先場所全休の左肘を気にし、何度も顔をしかめた。患部をかばい得意と逆の右四つに組んだり、左をおっつけられて簡単に負けたり-。一門の理事の芝田山親方(元横綱大乃国)は「自分の形で稽古しないと場所中も中途半端になる。いまさら肘が『怖い』なんて言っていられない」と、試行錯誤の内容を酷評。高安は「まだ力強さがない。左ですよね…。体力的にももっと稽古しないと」と、課題山積を自覚していた。

二所ノ関一門の連合稽古で阿武咲(右端)に敗れ、倒れ込んで顔をしかめる高安(手前)
二所ノ関一門の連合稽古で輝(手前左)に敗れ、顔をしかめて左肘を気にする高安(同右)

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若隆景が新入幕、荒汐部屋から2人目の幕内力士誕生

若隆景(2018年3月28日)

日本相撲協会は28日、大相撲九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。

先場所、西十両3枚目で9勝6敗の成績を収めた若隆景(24=荒汐)が、東前頭16枚目で新入幕を果たした。荒汐部屋からは、現師匠(元小結大豊)が部屋創設後では10年秋場所の蒼国来(35)以来、2人目の幕内力士誕生となった。福島県出身では13年初場所の双大竜以来戦後7人目で、東洋大からは15年九州場所の御嶽海以来、5人目の幕内力士となった。

入幕は他に再入幕が3人。隆の勝(24=千賀ノ浦)は6場所ぶり、千代丸(28=九重)は2場所ぶり、大翔丸(28=追手風)は5場所ぶりの、それぞれ幕内返り咲きとなった。

十両昇進は5人。晴れて関取の仲間入りを果たした琴手計改め琴勝峰(20=佐渡ケ嶽)、豊昇龍(20=立浪)の2人が新十両昇進となった。琴勝峰は、佐渡ケ嶽部屋からは今年名古屋場所の琴ノ若以来、千葉県出身でも琴ノ若以来、戦後29人目の関取誕生となった。豊昇龍は、立浪部屋からは昨年初場所の天空海以来で、外国出身では68人目、モンゴル出身では35人目(ともに今年春場所の霧馬山以来)の新十両昇進となった。

再十両は4場所ぶり復帰の若元春(26=荒汐)、7場所ぶり復帰の天空海(28=立浪)、2場所ぶり復帰の明瀬山(34=木瀬)の3人だった。

九州場所は、11月8日の取組編成会議で初日、2日目の対戦相手が決定。10日の初日を迎える。

千代丸
隆の勝(2018年11月25日)

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