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貴乃花親方のテレビ発言に真偽問う「正しい情報を」

日本相撲協会・八角理事長(2017年12月20日撮影)


 日本相撲協会の役員以外の親方で構成する年寄会は16日、東京・両国国技館で臨時の会合を開いた。全親方衆が対象の研修会後、場所を移して実施。元横綱日馬富士関の暴行事件で、被害に遭った貴ノ岩の師匠の貴乃花親方が、今月出演したテレビ番組で、協会の発表と異なる証言をしていることについて、真偽を問いたいという声が多くの親方衆から出た。

 会長の錦戸親方(元関脇水戸泉)は「処分などを求めるわけではなく、説明を受けていないので正しい情報を教えてほしいという意見」と説明。八角理事長(元横綱北勝海)ら協会執行部に報告した。

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不祥事続く角界へ青学大・原晋監督が「理不尽」ダメ

講義を終え会見する青学大陸上競技部の原監督(撮影・小沢裕)


 日本相撲協会は「研修ウイーク」最終日の16日、東京・両国国技館で、箱根駅伝4連覇を達成した青学大の原晋監督(50)を講師に招き、全年寄、力士を対象にした研修会を行った。年寄と力士の2部構成で各1時間ずつ行われ、角界の暴力問題や未来などについて、原監督の独自の目線から指摘を受けた。貴乃花親方(元横綱)と弟子の十両貴ノ岩は欠席した。

 研修会冒頭で全力士は、原監督から強い口調で訴えられた。「魅力のあるスポーツ団体にしないと、若者が相撲界に入らない。イコール相撲団体が駄目になる」。昨年11月の元横綱日馬富士関の傷害事件発覚以来、角界で続く不祥事。原監督は研修会後、「本当の厳しさだったらトライする強い精神を持った若者は多い。理不尽な厳しさを若者は求めていません。そこに理屈があるかが問題だと思う」と、指導法についても言及した。

 そんな率直な意見を、力士らはしっかりと受け止めた。横綱白鵬は「鉄人の哲学。自分の考えていることと似ていることがあった」と言えば、大関高安は「勝負するのは自分1人と思っていた。組織作りの勉強になった」。八角理事長(元横綱北勝海)は「若い親方衆にも勉強になったと思う」と振り返り、「再発防止に全力で取り組んで参ります」とあらためて引き締めた。

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貴乃花親方が心中告白 沈黙の理由、理事解任の真相

テレビ「独占緊急特報 !! 貴乃花親方すべてを語る」で真相を語った貴乃花親方(テレビ朝日から)


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、これまで語らなかった心中を告白した。7日、テレビ朝日系列で放送した「独占緊急特報!! 貴乃花親方すべてを語る」と題した2時間番組でインタビューに応じた。

 昨年10月に発生した弟子の貴ノ岩への元横綱日馬富士関による暴行事件については、九州場所中に八角理事長(元横綱北勝海)らから被害届の取り下げを打診されたことを認めた。また、日本相撲協会の危機管理委員会の発表を否定。貴ノ岩の証言と異なるため、これまでに20通を超える反論文書を提出していたことを明かした。貴乃花親方は「当初から協会が発表することと、私が思っている真実と報告してきたこと、回答してきたことはあまりにも違いがある」と話した。貴ノ岩を軽傷とする協会発表と、重傷とする同親方の認識は違っていた。さらに「同席した力士が土俵に上がるのは神事に反する」と暗に白鵬、鶴竜らを批判した。

 この事件が起きた秋巡業中、当時巡業部長でありながら協会への報告を怠ったなどの理由で理事を解任された件も反論した。解任決定後の会見で、貴乃花親方から「分かりました」と了承したとの回答があったと発表された。だが「事実ではないです。『はい』としか言っていません」と否定。さらに「到底、その降格処分というのも、個人的に認めるべきではない」と主張した。

 関係者によると、協会には放送に際して必要な書類が申請されておらず、テレビ局側と連絡が取れていないという。番組内容について、テレビ朝日広報は「適正な取材をしたと考えております」とコメントした。

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貴乃花親方が告白 被害届取り下げの打診を受けた

貴乃花親方(18年1月31日)


 貴乃花親方(45=元横綱)が7日、この日放送分のテレビ朝日系「独占緊急特報!!貴乃花親方すべてを語る」に出演した。

 同親方は弟子の貴ノ岩の傷害事件について言及。九州場所中に八角理事長や鏡山親方らから被害届の取り下げを打診されことを認め、「そうですね。はい。そういうことですね」とキッパリと話した。取り下げなかった理由に対しては「私はあくまでも傷を負った本人(貴ノ岩)の手当て、協会としてもそれ(貴ノ岩の手当ての協力)をしてもらいたかった。とにかく調査委員に協力うんぬんというより、この傷がどういう傷なのか、ご理解いただきたかった。そのためには捜査をしていただく、被害届けをおろすとか、おろさないではなかった。(被害届の)会話はしたくなかった。私は(貴ノ岩が)深い傷を負ってますと繰り返し伝えました」と話した。

 

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朝赤龍、断髪式ハプニングも長女のサプライズに笑顔

「朝赤龍引退、錦島襲名披露大相撲」の断髪式で、白鵬(右)が朝赤龍にはさみを入れる(撮影・柴田隆二)


 昨年の夏場所前に引退した大相撲の元関脇朝赤龍の錦島親方(36=高砂)の引退相撲が4日、東京・両国国技館で行われた。

 断髪式では、高砂一門の八角理事長(元横綱北勝海)や鶴竜、白鵬の両横綱ら約250人が参加。最後は師匠の高砂親方(元大関朝潮)が止めばさみを入れた。錦島親方は鏡でまげのない頭を見て「変な感じがする。軽いです」と照れ笑いした。

 4歳になる長男と一緒に行う予定だった断髪式前の土俵入りは、泣いて嫌がったため断念。まさかのハプニングも、家族からの花束贈呈の際に長女のノムーンちゃん(9)がサプライズで手紙を読み上げ「上手に読んでくれました」と笑顔で話した。今後も部屋付き親方として「ケガが少ない力士を。自分が学んだことを教えていきたい」と抱負を話した。

断髪式を終えた朝赤龍はデレゲレツェツェゲ夫人からネクタイを直される(撮影・柴田隆二)

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元関脇朝赤龍が断髪式、息子泣いて想定外ハプニング

「朝赤龍引退、錦島襲名披露大相撲」で最後の土俵入りをした朝赤龍は観客に手を振る。右は呼び出し邦夫(撮影・柴田隆二)


 昨年5月の夏場所前に引退した元関脇朝赤龍の錦島親方(36=高砂)の引退相撲が4日、東京・両国国技館で行われ、断髪式では約250人の関係者がはさみを入れた。

 断髪式の終盤には、鶴竜(32=井筒)、白鵬(32=宮城野)の両横綱に、部屋の前頭朝乃山(23)、さらには高砂一門の八角理事長(54=元横綱北勝海)がはさみを入れ、最後に師匠の高砂親方(62=元大関朝潮)が止めばさみを入れ、約18年間、苦楽をともにしたマゲに別れを告げた。

 断髪式前に行われた余興の「朝赤龍最後の土俵入り」では、4歳になる長男と一緒に行う予定だった。しかし直前になり泣いて嫌がったため、1人で行う想定外の事態が発生。そんなハプニングも錦島親方自身、知らされていなかったサプライズ演出で、会場は温かな空気に包まれた。断髪が終わり家族からの花束贈呈の際、長女のノムーンちゃん(9)が感謝の手紙を読み上げ。これには「ビックリした。何が始まるんだろうって。でも上手に読んでくれました」と3人の父親としての笑みを浮かべた。

 断髪後、整髪を終えると「(来日から)21年間、切ってなかったので軽くなりました」と話した。今後も部屋付き親方として後進の指導にあたる。どんな力士を育てたいかという問いには「ケガが少ない力士を。自分が学んだことを教えたい」と語っていた。

「朝赤龍引退、錦島襲名披露大相撲」で記念撮影に納まる朝赤龍とデルゲレツェツェゲ夫人、長女ノムーンちゃん(撮影・柴田隆二)
「朝赤龍引退、錦島襲名披露大相撲」で記念撮影に納まる朝赤龍と父バタルチさん(撮影・柴田隆二)

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八角理事長4期連続当選、続投確実も喜びの声はなし

引き揚げる八角理事長(撮影・小沢裕)


 日本相撲協会は2日、東京・両国国技館で役員候補選挙の投開票を実施。

 現職の八角理事長(元横綱北勝海)が、4期連続で当選した。しかし喜びの声はなく「まだ候補だから評議員会が終わってからお答えします」と、多くは語らなかった。3月26日の評議員会の承認をへて理事10人が決まり、その10人の互選で理事長が決まる。八角理事長の続投は確実だが、課題は山積みだ。昨年九州場所中に、元横綱日馬富士関の傷害事件が発覚して以降、対応なども含めて相撲協会は、世間から厳しい目で見られていた。その中で、十両大砂嵐の道交法違反(無免許運転)容疑や、14年秋に起こった春日野部屋の暴力事件が初場所中に明らかになり、さらに世間からは批判の声が大きくなっている。事態の収拾はもちろん、再発防止策などやるべきことは多い。

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無風だった理事選の内幕、貴乃花親方に浮動票流れず

役員候補選挙に臨む陣幕親方


 今回の理事候補選挙で“波乱”はほぼ見られなかった。予測不能とうたわれ、一門の垣根を越えて多くの票が行き来した2年前の前回と違って、今回は一門の締め付けが相当に厳しく、票の流れは想定通り。貴乃花親方(元横綱)は一門外からの支持を集めることができなかった。当選者の顔ぶれは当初の予想通りの結果となった。

 貴乃花親方が二所ノ関一門を離脱して強行出馬した10年以降、5期連続の投票に持ち込まれた今回の理事候補選挙。6つの一門が全て、ほかの一門に持ち票を流出させる“予想外”の選挙だった前回と違って、想定通りに票が流れた。

 選挙自体に意義を求めた貴乃花親方はわずか2票。やはり逆転当選はなかった。関係者によると自身に加えて、子ども同士が結婚して親戚関係となった高砂一門の陣幕親方(元前頭富士乃真)の1票とみられる。

 貴乃花親方はこれまで「改革派」とされる姿勢に共感した中堅、若手の親方を中心に、一門の枠を超えて支持を集めてきた。だが、元顧問で在職中に不明朗な金銭授受など背任行為をしたとして協会に訴訟を起こされた人物と近いとされる姿や、理事を解任された一連の騒動もあって求心力は低下。離反する親方の姿もあった。一門外の浮動票はなく厳しい現実となった。

 代わるように、同じ貴乃花一門の阿武松親方(元関脇益荒雄)が初当選。貴乃花親方に近い出羽海一門の山響親方(元前頭巌雄)も一門外から集めて当選を果たした。ただ、これらの票は想定された流れだった。

 前回の事態を受けて各一門では直前まで何度も緊急会合を開いた。中には追放をちらつかせて締め付けを強化した一門も。想定外の票の流出に神経をとがらせた。高砂一門の八角理事長(元横綱北勝海)は時津風一門と協力して、流出想定分の票を確保。前回で伊勢ケ浜一門の支持層を切り崩されて落選した高島親方(元関脇高望山)は持ち票9票を堅守し、さらにほかからの票も確保して12票でトップ当選した。二所ノ関一門では、尾車親方(元大関琴風)と芝田山親方(元横綱大乃国)が持ち票20票を半分ずつに分け合った。

 出羽海一門のほかの3人や、票を融通する余裕があった時津風一門の鏡山親方(元関脇多賀竜)も順当だった。終わってみれば“無風”と言える選挙だった。

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落選の貴乃花親方無言で去る、八角理事長の続投確実

役員候補選挙を終えて引き揚げる貴乃花親方(撮影・柴田隆二)


 日本相撲協会は2日、東京・両国国技館で役員候補選挙を実施した。全親方101人による投票が行われ、苦戦が予想された貴乃花親方(45=元横綱)は2票しか得られずに落選した。

 立候補者への投票数は以下の通り。

 ▽八角(元横綱北勝海) 11票

 ▽尾車(元大関琴風) 10票

 ▽鏡山(元関脇多賀竜) 11票

 ▽春日野(元関脇栃乃和歌) 9票

 ▽阿武松(元関脇益荒雄) 8票

 ▽山響(元前頭巌雄) 8票

 ▽出羽海(元前頭小城乃花) 9票

 ▽高島(元関脇高望山) 12票

 ▽芝田山(元横綱大乃国) 10票

 ▽境川(元小結両国) 11票

 ▽貴乃花(元横綱) 2票

 定数10の理事候補選には11人の親方が立候補し、5期連続の投票に持ち込まれた。選挙前は9票前後が当選ラインとみられ、貴乃花一門は所属する親方8人+無所属の親方3人による基礎票が合計11票。同一門からは阿武松親方(元関脇益荒雄)と貴乃花親方が立候補し、2人の当選は難しいと見込まれていた。開票の結果、阿武松親方が8票を得た一方、貴乃花親方は2票にとどまった。貴乃花親方は無言で国技館を後にした。

 理事候補者10人は、春場所後の3月26日に行われる評議員会で選任決議される。その後、理事10人による互選で理事長が決まる。今回の理事候補選の結果により、八角理事長の続投は確実となった。

 また、副理事候補選も行われた。定数3に対し、4人が立候補し、錣山親方(元関脇寺尾)が落選した。得票数は以下の通り。

 ▽錣山(元関脇寺尾) 14票

 ▽花籠(元関脇大寿山) 26票

 ▽井筒(元関脇逆鉾) 31票

 ▽藤島(元大関武双山) 30票

日本相撲協会が発表した理事候補選の結果

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貴親方「大相撲は誰のもの」HPで伝えたかったこと

届出順に並べられた理事選立候補者名。貴乃花親方は最後となった(撮影・小沢裕)


 貴乃花親方(45=元横綱)が5度目の当選へ、すべてを尽くし選挙に臨む。日本相撲協会の役員候補選挙は今日2日、投開票が行われる。1日は東京・両国国技館に理事候補11人、副理事候補4人が立候補を届け出た。ともに定員を1人上回り投票となることが決定。理事候補には貴乃花一門から阿武松親方(元関脇益荒雄)とともに初めて2人が立候補。ダブル当選には苦しい選挙戦だが、部屋の公式ホームページで協会組織の問題を提起し、一門会を実施するなど最後まで一門内外の親方に決意を示した。

 午前11時から立候補の受け付けが始まる中、同11時23分、貴乃花親方は理事候補としては大トリで国技館に現れた。前日1月31日に弟子の貴公俊の新十両会見は終始笑顔で冗舌だったが、この日は再び真顔で口数も少なかった。車を降りてゆっくりと進み、選挙実施が決まる11人目の理事候補として受理された。1月4日に理事を解任され、役員待遇委員として参加する理事会まで1時間以上空くため、1度両国国技館を離れる際には、心境を問われ「変わらずです」とだけ語った。

 この直後、貴乃花親方は部屋の公式ホームページを更新。元横綱日馬富士関による弟子の貴ノ岩への暴行問題への対応を巡り理事を解任されてから、立候補に至るまでを「私なりに今後の相撲界がどうあるべきかを熟考した上での決断です」とつづった。協会の現状には「過去の反省を顧みない度重なる暴力事件や不祥事により、国民の皆様の期待を大きく裏切り、社会的な信用を損なった結果、組織としての公益性や透明性が大きく問われております」と危機感をあらわにした。

 随所に相撲界の未来を案じるコメントも発信した。「大相撲は誰のものか? その公益性の意味を我々は考え直し、正す時期に来ている」と問題提起。一方で「自由に意見を交わせる風土を作り上げることを私の目標といたしたい」と将来像も語った。

 投開票前日も慌ただしかった。正午の立候補締め切り後、八角理事長(元横綱北勝海)が属する高砂一門は、一部の親方衆が緊急で集まり国技館内で会談。間違っても八角理事長が落選しないよう、当選に必要な約9票の確保と、余剰票の投票先などを確認した。10年に二所ノ関一門を離脱し、逆転で初当選した貴乃花親方の土俵際の強さは、相撲界に強烈な印象を与えただけに、理事長が所属する一門でも“造反票”が出ないか、直前まで確認する異例の事態となった。

 一方の貴乃花一門は、これも異例となる投開票前夜に“決起集会”を都内の飲食店で開いた。内部でもめていると一部で報じられたが、一門の大嶽親方(元十両大竜)は「そんなことはまったくない」と結束力の高さを強調。阿武松親方も「愛される、活力のある相撲界にしていきたい」と、貴乃花親方と同様の将来像を描いていた。投開票前日に一門内外にわたって活性化させ、貴乃花親方は運命の日を待つ。【高田文太】

定例理事会に臨む貴乃花親方(撮影・小沢裕)

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当選しても理事「候補」評議員承認後の3月正式就任

理事長選までの主な予定


 日本相撲協会の理事、副理事を決める2年に1度の役員候補選挙は今日1日、立候補を受け付ける。理事候補は定員10人に対して6つの一門から11人、副理事候補は定員3人に対して4人が立候補し、ともに投票となる見込みだ。貴乃花一門は1月30日に理事候補2人、副理事候補1人を擁立する方針を確認した。

 明日2日の役員候補選挙の投開票を受けて当選した理事候補、副理事候補は、選任権を持つ評議員会の承認を受けて正式に「候補」が外れ、3月の春場所後に就任する。秋巡業中に起きた元日馬富士関の暴行事件で師匠の伊勢ケ浜親方は監督責任から理事を辞任し、巡業部長だった貴乃花親方は報告義務を怠ったなどの理由で、1月4日の評議員会を受けて理事を解任されたが、基本的には2年の任期を全うする。また春場所後に正式に就任した理事の互選で新たな理事長を決める。立候補者を除いた理事が投票し、前回は貴乃花親方2票、八角理事長(元横綱北勝海)が6票だった。

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全力士聴取へ、文科省は「過去まで調べられる限り」

協会あいさつで頭を下げる八角理事長(中央)ら(撮影・丹羽敏通)


 不祥事が止まらない相撲界は、ついに全力士を対象に聴取が行われる見通しとなった。大相撲初場所は28日、東京・両国国技館で千秋楽を迎えた。日本相撲協会の監督官庁である林芳正文部科学相が、協会の八角理事長(元横綱北勝海)と会談し、再発防止を訴えた。協会は謝罪すると同時に、2月1日の理事会で再発防止策の検討委員会の設置を明らかにした。全力士約650人に対し、過去にさかのぼって不祥事がなかったかを聴取し、出直しを図る。

 八角理事長と林文科相との会談は、結びの一番後に行われる表彰式の前に行われた。昨年11月に判明した元横綱日馬富士関による暴行事件に端を発し、立行司式守伊之助のセクハラ行為、十両大砂嵐の無免許運転、さらには過去に起きた春日野部屋所属力士が有罪判決を受けながら公表されていなかった傷害事件。相次ぐ不祥事に、すでに相撲協会は文科省から、再発防止への取り組み徹底を命じられていた。その中で、全力士を対象とした不祥事の実態調査に話が及んだ。

 林氏は、安倍首相の代理として出席した内閣総理大臣賞授与式後に報道陣の取材に応じた。全力士を対象に事情聴取を行う可能性について「(八角理事長は)そういう趣旨のことをおっしゃっていた」と認めた。2月1日の理事会で、再発防止策の検討委員会を設けることも明らかにした上で、聴取は同委員会が主体で行うと説明した。林氏は「相撲の人気がいろんな不祥事によって損なわれかねない」と危機感を示した。

 八角理事長は「ご迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪。協会は、過去にさかのぼって不祥事を調査するという。詳細については、第三者による委員会のため明言は避けた。だが、監督官庁の意向をくんだ提案だけに、面談形式かアンケート形式かは未定だが、全力士への聴取を実施することになりそうだ。林氏は「何年と区切ることなく、調べられる限り調べると言っていた」とも話した。

 千秋楽のこの日は、恒例の協会あいさつが行われ、八角理事長は土俵上で「昨年末からご心配をおかけ致しており、大変申し訳なく、おわび申し上げます」と、異例の2場所連続の謝罪を行った。不祥事続きでも15日間満員御礼が続くファンを前に「相撲協会は真剣に再発防止に取り組んでまいります」と引き締めた。角界は前代未聞の大規模な聴取で出直すことになった。

 ◆過去の力士調査メモ 2011年2月に大相撲八百長問題が発覚。特別調査委員会を設置し、十両以上の全関取への事情聴取を行った。同月の理事会で情報提供を求めるホットライン開設と再発防止委員会(のちに大相撲新生委員会に名称変更)の設置を決定。4月11日に特別調査委が調査結果を報告し、計25人が処分された。

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不祥事止まぬ相撲界、全力士聴取へ 再発防止委設置

協会あいさつで頭を下げる八角理事長(中央)ら(2018年1月28日撮影)


 不祥事が止まらない相撲界は、ついに全力士を対象に聴取が行われる見通しとなった。

 大相撲初場所は28日、東京・両国国技館で千秋楽を迎えた。

 日本相撲協会の監督官庁である林芳正文部科学相が、協会の八角理事長(元横綱北勝海)と会談し、再発防止を訴えた。協会は謝罪すると同時に、2月1日の理事会で再発防止策の検討委員会の設置を明らかにした。全力士約650人に対し、過去にさかのぼって不祥事がなかったかを聴取し、出直しを図る。

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高砂一門、理事候補に満場一致で八角理事長擁立へ


 高砂一門は27日、両国国技館で一門会を開き、2月2日投開票の役員候補選挙に、理事候補として八角理事長(元横綱北勝海)を擁立することを再度確認した。また副理事候補については、時津風一門から出馬する井筒親方(元関脇逆鉾)を支援することも決めた。

 インフルエンザのため休場している陣幕親方(元前頭富士乃真)以外、一門の全親方衆が出席したといい、ともに満場一致で決まった。

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文科相「協会の対応を注視」春日野部屋傷害事件

春日野親方(18年1月4日撮影)


 林芳正文部科学相は26日の閣議後の記者会見で、春日野部屋の傷害事件を日本相撲協会が公表していなかった問題を受け、協会による角界の暴力行為の実態調査が必要との認識を示した。

 またスポーツ庁は、林文科相が初場所千秋楽の28日に相撲協会の八角理事長と東京・両国国技館で面談することを明らかにした。幕内優勝力士への内閣総理大臣杯の代理授与が目的で訪れ、傷害事件などの不祥事に絡み、再発防止を要請する見通し。

 元横綱日馬富士関の暴行問題で協会危機管理委員会が昨年12月にまとめた報告書では、再発防止に向け「すべての力士等を対象としたアンケートの実施を検討すべきである」と提言している。文科相は、これに基づき「文科省としても(調査が)適切に行われるよう、協会の対応を注視してまいりたい」と述べた。スポーツ庁によると、日程の都合で内閣総理大臣杯の代理授与に林文科相が決定した。授与者と理事長との面談はいつも行われているという。

鶴竜「本当にひどい」進退場所でV争い後退の心理面

鶴竜(左)は遠藤に押し出しで敗れ2敗と後退した(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇12日目◇25日◇東京・両国国技館


 鶴竜がまさかの連敗を喫し、優勝争いから1歩後退した。突き押しで突き放したが、自ら引いて呼び込んでしまい、一方的に押し出された。17個目の金星配給。前日の玉鷲戦と同じ敗因に、「昨日、今日と本当にひどい」と肩を落とした。

 進退を懸けて臨んだ場所で、10日目までは全勝で単独トップに立っていた。しかし、後半戦に入り失速し「自分の相撲を取ろうとせずに勝とうとしている」と、焦りが出てきた。自分に腹が立つか、と問われると「それが1番なんじゃないですかね」と吐き捨てるように言った。89年初場所の元横綱北勝海以来となる、4場所連続休場からの優勝へ、望みはまだある。「とにかく一番一番集中して、というか乗り越えることでしょう」と意気込んだ。

 ◆八角理事長(元横綱北勝海)のコメント 鶴竜は、引いては駄目だ駄目だと思うと、どうしても出てしまう。引く必要などないのにもったいない。栃ノ心は気負っていたが自分から前に出ているから残せる。(13日目の)逸ノ城には上手を取らせないで速く攻めること。力の出し合いになれば今の逸ノ城は重いから攻めあぐねる。

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逸ノ城の“自信”一時減量も自己最重量で充実5連勝

懸賞金を手に持ち土俵を引き揚げる逸ノ城(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇10日目◇23日◇東京・両国国技館


 西前頭筆頭の逸ノ城(24=湊)が、新三役の東小結貴景勝を破り、5連勝を飾った。自己最高で現在の幕内最重量でもある215キロの巨体で、相手の突き、押しに動じず、最後は押し倒した。貴景勝とは4度目の対戦で初白星。前日9日目には阿武咲から2度目の対戦で初白星を挙げており、ともに21歳の小結コンビのカベとなった。6勝4敗で、三役復帰の可能性が出る勝ち越しまであと2勝とした。

 幕内最重量215キロの巨体は、だてじゃない。貴景勝から攻められても構わず前に出た。じりじりと相手を土俵際に追い詰め、最後は押し倒して5連勝だ。「相手の引きを怖がらずに取れた。落ち着いて取れていることが一番」と、積極性と冷静さを併せ持つ精神面の充実を勝因に挙げた。

 自己最重量となった大きな体が、心に余裕を生んでいる。14年初場所の初土俵から1年足らずで新三役となり、15年名古屋場所まで1年半の間に関脇、小結は4場所も務めた。その間、200キロを超える体重を維持。200キロ超えの大関誕生かと期待も人気も集めたが、その後、2年半は三役返り咲きを果たせず。ダイエットに活路を見いだそうと186キロまで落とした。だがストレスをかかえるなど心身のバランスを崩し、自然体に戻した昨年11月の九州場所で10勝。この日は「好調という感覚は」と報道陣に問われると、即座に「あります」と返答し、自信をみなぎらせていた。

 八角理事長(元横綱北勝海)は、敗れたが横綱白鵬に善戦した2日目に「逸ノ城は今場所、活躍できそうだ」と予言していた。この日も「自信が戻ってきた。ドシッと構えられたら(相手は)押し切るのは大変」と、体重が戻ったことで復調したと分析。藤島審判長(元大関武双山)も「明らかに体重を落としたのは失敗だった。あの時は(体が)しぼんで圧力がなかった」と話していた。

 貴景勝、阿武咲の21歳小結コンビには先場所まで白星がなかった。それが今場所は連破。かつての「怪物」がカベとなり。母国モンゴルではゲルと呼ばれる移動式住居で、氷点下30度の中で遊牧生活を送るなど冬は大歓迎。前日9日目に雪が降ったが「寒いのは好き。この体重も慣れてきて動きもいい」と、余裕の表情を見せた。2年半ぶりの三役返り咲きまで、連勝を止めるつもりはない。【高田文太】

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八角理事長が10連勝鶴竜を称賛「最高の取り方」

支度部屋で汗を拭う鶴竜(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇10日目◇23日◇東京・両国国技館


 流れるような、よどみない動き。相撲巧者でなる横綱鶴竜(32=井筒)が、完璧な相撲で東前頭5枚目の隠岐の海(32=八角)を一蹴。送り出しで破り、賜杯レースで単独トップを守り10連勝とした。

 鋭い出足で立ち合いから右前みつを引いての寄り。一度、土俵際まで詰め、寄り返そうとする相手の反動を利用するように、右上手からの出し投げで崩し後ろ向き。そのまま送り出した一番に八角理事長(元横綱北勝海)は「おっつけながら(上手を)取っているから危なげない。最高の取り方をしている。久しぶりに、いい鶴竜を見られる」と称賛。同理事長は4場所連続休場明けの89年初場所で、初日から14連勝し4度目の優勝(14勝1敗)を成し遂げている。そんな経験も踏まえてか、14年九州場所、16年九州場所に続き3度目となる節目の10連勝をマークした鶴竜の心中を推し量るように「これでだいぶ楽になっただろう。いつもの場所に戻った、という。これぐらいから優勝を意識するでしょう」と話した。

 また土俵下で審判長を務めた藤島審判部副部長(元大関武双山)も「鶴竜らしい技能相撲だった」と褒めた。優勝争いについては「(ただ一人、1敗で負う)栃ノ心次第でしょう」と見通しつつも「ただ、今の鶴竜は負けそうな感じがしない」とも語り、その強さ、安定感に太鼓判を押した。

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鶴竜、全勝対決制す 無給場所も懸賞だけで月給超え

栃ノ心(左)を寄り切りで破る鶴竜(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇7日目◇20日◇東京・両国国技館


 鶴竜が栃ノ心との全勝対決を制した。192センチの巨体に立ち合いで頭から低く当たり、激しい張り合いの中で右下手でまわしをつかむ。相手の胸に頭をつけ、右をさらに深く差し、一気に寄り切った。「相手にまわしをつかませないように。前傾姿勢で崩れなかったのが良かった」。

 勝利の方程式があった。過去の対戦成績は20勝1敗。この日の朝稽古後「最近、上半身が大きくなって、力強さが増した感じ」と警戒はしていた。怪力を誇るサンボの元欧州王者。まわしを許すと危ない。同時に「今までは上半身を起こすと取りやすかった」とも言った。最後はいつものパターンに持ち込んだ。

 元横綱日馬富士関の暴行事件に関連する処分で、今場所は月給282万円が無給。しかし、獲得した懸賞(1本手取り3万円)はすでに135本で405万円。「人生をかけているから」と、金にこだわりを見せないが、給料以上の活躍で場所を盛り上げる。【加藤裕一】

 ◆八角理事長(元横綱北勝海) 相手に上手を取られる前に鶴竜は前に出た。攻めが速い。優勝を考える余裕が出るのは10日目を過ぎたあたりだろう。御嶽海は落ち着いている。最初の当たりがいいから相手がよく見える。このままいってほしい。

 ◆幕内後半戦の藤島審判長(元大関武双山) 鶴竜は厳しい相撲だった。今までで一番、最高に(状態が)いいのでは。自分の全ての力を出し切ろうと、勝ちにいっていないのがいい。開き直って今場所にかける思いが全て出ている。優勝争いは、御嶽海次第の感じだね。

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稀勢の里のライバルだった鳴戸親方「復活は難しい」

5場所以上連続休場した横綱

<大相撲初場所>◇6日目◇19日◇東京・両国国技館


 横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が土俵際へ追い込まれた。年6場所制となった1958年以降の横綱では6人目となる、5場所連続休場。19日、日本相撲協会に「左大胸筋損傷疑い、左前胸部打撲で3週間の安静とする」との診断書を提出した。東前頭2枚目の嘉風に敗れて1勝4敗、3日連続の金星配給となった前日5日目の取組で負傷した。横綱の5場所連続休場は、03年秋場所まで6場所連続で休場した武蔵丸以来。29日の横綱審議委員会(横審)では、進退問題が浮上する可能性も出てきた。

<関係者のコメント>

 ▼八角理事長(元横綱北勝海) 今度、出てくる時は「自信を持って行ける」というところまで、しっかり体を治してほしい。悪いところを治して出て来なければ駄目ということ。(いつまでという期限は)本人の判断。(足りないのは稽古の)番数ではないか。

 ▼38歳まで現役を続けた浅香山親方(元大関魁皇) 休み続けているうちに相撲が崩れた感じだ。春場所まであと1カ月半くらいある。稽古で毎日追い込めば、絶対に間に合う。

 ▼藤島審判部副部長(元大関武双山) 今は相撲を取れる感じではないが急に弱くなるわけがない。横綱の責任から100%でない状態で出てきての結果。ここは自分の体調だけを考え、先代の師匠に鍛えられた稽古をできる体に戻し、初心に帰れば復活できる。

 ▼兄弟子で田子ノ浦部屋付きの西岩親方(元関脇若の里) 下半身の力が落ちてきた。厳しい状況に変わりはない。もう一度、泥だらけになる覚悟があるかどうかだ。

 ▼6場所連続休場を経験した武蔵川親方(元横綱武蔵丸) けがが治らないまま出たり休んだりしているから、心にも傷ができた。2、3場所休んで、ずっと稽古を続けてから勝負を懸けるべきだ。

 ▼現役時代に稀勢の里のライバルだった鳴戸親方(元大関琴欧洲) 復活は難しい。一度落ちた力を取り戻すのは大変。最近は表情に自信がない。

 ▼出羽海審判部長代行(元前頭小城ノ花) 迷いからなのか勝たなければいけない気持ちが強すぎて焦っていた。強く当たっていても腰高の相撲で良くなかった。初日に勝っていれば流れも違ったかもしれない。

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不祥事続きも当日券完売で満員御礼 理事長詫びなし

初場所初日の協会あいさつを行う八角理事長(右)。左へ横綱白鵬、鶴竜(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇初日◇14日◇東京・両国国技館


 不祥事続きで迎えた場所は盛況のうちに初日を終えた。当日券は午前8時13分に完売。懸賞も「通常の初場所初日より多い」(協会関係者)160本を超え満員御礼も出た。

 一方、初日恒例の協会あいさつで八角理事長(元横綱北勝海)から、不祥事に関連したおわびの言葉はなく短い時間で終わった。館内の雰囲気に同理事長は「ありがたく温かかったが、それに甘えてはいけない」と話した。

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貴景勝「ガムシャラに」稀勢の里から2場所連続白星

貴景勝(左)は稀勢の里の右腕をつかみ、とったりに持ち込む。行司は式守勘太夫(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇初日◇14日◇東京・両国国技館


 新三役の小結貴景勝(21=貴乃花)が、横綱撃破という最高の結果で18年をスタートさせた。行司差し違えで1度は軍配が相手に上がっただけに「ガムシャラにやった結果。たまたま逆転できただけ」と、最後は自然に体が動いたという。稀勢の里からは、昨年11月の九州場所に続き2場所で白星を挙げた。

 兄弟子の十両貴ノ岩が、元日馬富士関による暴行事件で被害に遭い2場所連続休場し、師匠の貴乃花親方(元横綱)は相撲協会の理事から降格と、部屋としては暗い話題が続いた。生活拠点でもある部屋は、年末年始も報道陣に見張られている状態。それでも「自分のやることをやるだけだから、特に変わったとは思ってない」と、気にすることもなかったという。「今までやってきたことしか出ないから」と稽古を続けていた。

 新三役とあり、取組前に八角理事長や横綱、大関とともに「協会あいさつ」にも初めて加わった。名実ともに相撲界の顔となった21歳が、今日2日目の鶴竜戦でも横綱撃破を狙う。

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式守伊之助が辞表、3場所出場停止…夏場所後に受理

理事会に出席した式守伊之助(撮影・鈴木正人)


 セクハラ行為が判明した立行司の第40代式守伊之助(58=宮城野)が、再び土俵に立つことなく角界を去る。日本相撲協会は13日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、初場所(14日初日)から3場所出場停止を決めた。伊之助から辞職願を預かり、処分が明ける5月の夏場所後に受理する。その間は無給で自宅謹慎。立行司は不在となり、三役格行司が代行する。また所属部屋の師匠である宮城野親方(元前頭竹葉山)と、巡業部長を兼任する春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)も厳重注意を受けた。

 現役最高位の責任は重かった。出席者によると、臨時理事会に呼ばれた伊之助はセクハラ行為を認め「協会、ファンの方に対して申し訳なく思っております。10代の行司に対して大変申し訳なく思っております」などと謝罪を繰り返したという。その場で辞職願が提出された。

 会見に臨んだ八角理事長(元横綱北勝海)は「反省する時間を与えたい。本人にもこの間に反省するようにと伝えた」と述べた。3場所出場停止の処分が明けた5月の夏場所後の定例理事会で受理する。その間は自宅謹慎で、再び土俵に立つことはない。

 あらゆる業務に携わることのできない、前例のない「業務停止」に近い処分を、無給で受けるという極めて厳しい処分となった。もともと不在の木村庄之助とともに立行司が完全に不在となるため、日々の業務から伝統まで代役を務める三役格行司では知らないこともある。最低限の引き継ぎなどは自宅でできるよう「出場停止」になったという。

 過去に木村庄之助と式守伊之助が相次いで定年退職した94年初、春場所など、立行司不在の例はあった。だが不祥事による出場停止が絡んで、立行司が不在となるのは極めて異例。元横綱日馬富士関の暴行事件に続いて世間を騒がせ、八角理事長は「このたびは暴力問題に続きまして、伊之助の不祥事がありまして、誠に申し訳なく思っております」と頭を下げた。

 今回のセクハラ行為は、冬巡業中の昨年12月16日に沖縄・宜野湾市で、泡盛で泥酔した伊之助が10代の若手行司に数回キスし、胸を1回触ったもの。行司会監督の木村寿之介(友綱)と木村要之助(東関)の幕内格行司が協会に報告した。さらにホテル内で夕食後に、寿之介の部屋に移った2次会の後で起きたなど補足した。八角理事長は「伊之助は立行司で58歳という年齢を考えても本人の責任が重い」と断言。終始厳しい口調で話した。

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式守伊之助が出場停止3場所、夏場所後に辞表受理へ

式守伊之助のセクハラ問題で頭を下げる左から鏡山理事、八角理事長、尾車理事(撮影・鈴木正人)


 日本相撲協会は13日、東京・両国国技館で臨時理事会を行い、現役では最高位となる立行司の第40代式守伊之助(58=宮城野)を出場停止3場所とすることを決めたと発表した。

 初場所(14日初日、両国国技館)から立行司不在という異例の事態となる。すぐに立行司を置くことはせず、当面は三役格行司が代行。伊之助は途中の巡業にも不参加で、5月の夏場所後まで自宅謹慎とし、この間の報酬は支払われない。また、所属する宮城野部屋の師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)、巡業中の出来事であったため、巡業部長を代行する春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)にも厳重注意とすることを決めた。

 この日行われた土俵祭りも、通常は立行司が祭主を務めるが、伊之助が謹慎で不在だったため、三役格行司の式守勘太夫(高田川)が務めていた。

 臨時理事会後に行われた会見の冒頭で、八角理事長(元横綱北勝海)は「このたびは、暴力問題に続きまして、伊之助の不祥事がありまして、誠に申し訳ありませんでした」と話し、頭を下げた。

 また、伊之助からは辞職の届け出が出ている。だが協会は受理せず、夏場所後に受理する。伊之助について「今後、土俵に上がることはないのか」という報道陣からの質問に、八角理事長は「そうですね」と話した。

 伊之助は冬巡業中の昨年12月16日に、沖縄・宜野湾市で夕食後、泡盛で泥酔し、宿泊していたホテルの部屋まで送ってもらった10代の若手行司に数回キスし、胸を1回触るセクハラ行為が判明していた。

 この日の臨時理事会は30分ほど行われ、伊之助本人も出席したが、この事実関係を認め「協会に対して申し訳なく思っており、ファンに対しても申し訳なく思っております」などと、謝罪を繰り返したという。また、すでに伊之助は若手行司に直接謝罪。若手行司はショックを受けたが、警察に被害届を提出する意向はないという。

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貴ノ岩、初場所休場「1月の就業は困難」診断書提出

日本相撲協会に提出された貴ノ岩の診断書(一部加工)


 元横綱日馬富士関に暴行された東十両3枚目の貴ノ岩(27=貴乃花)が初場所(14日初日、両国国技館)を休場することが12日、決まった。先場所に続く全休は確実とみられる。取組編成会議を開いた日本相撲協会は診断書を公表した。条件とされた診断書の提出により、全休しても3月の春場所では十両最下位(14枚目)にとどめる特別救済措置が取られる。

 貴ノ岩の診断書は、神奈川県内の病院が今月11日付で発行し、この日までに貴乃花部屋から提出された。暴行が起きた10月25日夜の酒席で負った「頭部外傷」に加え「頭皮裂創痕、右乳突蜂巣炎痕あり。繰り返す頭部打撲は、慢性硬膜下血腫発症の危険性を増すため、受傷後約3カ月程度は頭部打撲を避ける必要があり、1月の就業は困難である」と記載されていた。

 「頭皮裂創痕」は痛々しい写真も出回った、医療用ホチキスで施術されたことなどを示している。「右乳突蜂巣炎痕」は、貴ノ岩の兄アディア・ルブサン氏も証言していた耳の後ろの痛みを指している。診断通りであれば全休の可能性が高く、幕下転落が濃厚な地位。だが、昨年12月の臨時理事会で決定した通り救済措置がとられ、十両最下位として残ることができる。診断書を確認する役割を担う副理事の芝田山親方(元横綱大乃国)は「ちゃんと出ているから何も問題なし」と手順に沿った手続きであると説明した。

 容体が不明だったため、八角理事長(元横綱北勝海)ら相撲協会執行部の親方衆は「とにかく貴ノ岩が心配」と話していた。一方、貴ノ岩の師匠の貴乃花親方(元横綱)は、報道陣には無言を貫いているが、一門の総会では「順調に回復の道をいっております。社会復帰、心の傷まで癒やしてあげたい」と話していた。多くの関係者に処分が出て注目された暴行事件で唯一、進展のない貴ノ岩が再び現れるまでには、もう少し時間がかかることになった。春場所は、負け越せば無給の幕下陥落となる番付での復帰が濃厚となった。

 ◆乳突蜂巣炎痕 耳の奥にある乳突蜂巣の細菌感染症であり、典型的には急性中耳炎の発症後数日から数週間で現れ始める。膿汁(のうじゅう)が貯留した状態で発赤、腫脹(しゅちょう)、圧痛、および波動が生じることがあり、激しい痛みと耳介の変位を伴う場合もある。顔面神経まひや頭蓋内合併症を起こす危険もある。

貴ノ岩(17年9月21日撮影)

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天覧相撲を協会辞退、宮内庁「両陛下も残念に」

八角理事長(2017年12月20日撮影)


 相次ぐ不祥事で、日本相撲協会が天覧相撲を辞退した。宮内庁は11日、恒例となっている天皇、皇后両陛下の大相撲初場所(14日初日、両国国技館)観戦が取りやめになったと発表。辞退を申し出た相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「暴力問題に加えて、新たな不祥事を起こしてしまったことから、今週初め、1月場所の行幸啓をご辞退申し上げたいとお伝えしました。誠に申し訳なく、おわび申し上げます」とコメントした。元横綱日馬富士関による暴行事件、さらには立行司の第40代式守伊之助によるセクハラ行為が判明し、辞退となった。

 天覧相撲は近年、八百長問題が発覚した翌年の12年に自粛して以降、3年間は行われていなかった。だが平成になってから、ほとんどの年は、初場所中に行われることで定着。昨年10月に相撲協会から招待を受け、検討していた。会見した宮内庁の山本信一郎長官は「両陛下も、残念に思っておられるだろう」と話した。

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稀勢の里が八角部屋で出稽古 北勝富士に8勝4敗

北勝富士の下からの圧力をこらえる稀勢の里(撮影・加藤裕一)


 大相撲初場所(14日初日、両国国技館)に向け、横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が10日、都内の八角部屋で出稽古を行った。八角理事長(元横綱北勝海)と解説者の北の富士勝昭氏(元横綱)舞の海秀平氏(元小結)の前で、平幕の北勝富士と12番とって、8勝4敗だった。

 北勝富士は先場所優勝争いに加わり、自己最高位の東前頭筆頭に番付を上げた。稀勢の里も先場所初顔合わせで黒星を喫した。今最も勢いのある若手の1人に押され、引く場面もあった。得意の左を、厳しい右からのおっつけで封じられもした。それでも、最後は4連勝してみせた。

 稽古後、もう少し番数を取りたかったか、と問われて「いや~、十分です。(北勝富士は)力ありますよ」。時折笑顔を見せ、表情は明るく「突き押し相撲の力士とやると体が動いてくる。いい仕上がりになってます」と満足そうだった。4場所連続休場から復活を期す初場所へ。「また明日かな。行きますよ」と11日も出稽古を行うという。

 一方、北勝富士は12番の後、横綱に胸を借りるぶつかり稽古も行い、最後は完全に息が上がった。稀勢の里の出稽古を前日9日の昼すぎに聞いたという。「飯食った後でした。『絶望、ああ死んだな』と思った」と笑いを誘った。それでも、充実感を漂わせ「(先場所は)横綱の嫌がる相撲が取れました。今日も何番か嫌がる形にできた。横綱もいい感じで仕上がっているし、うれしい。自信になります」と話していた。

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八角理事長、初場所へ「稀勢の里は番数が足りない」

稽古総見での八角理事長(撮影・鈴木正人)


 大相撲初場所(14日初日、東京・両国国技館)に向けた横綱審議委員会(横審)による稽古総見が5日、両国国技館で行われた。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「白鵬の場合、余裕があるような感じがする。鶴竜、稀勢の里には余裕はない。鶴竜は精神的なものだと思うし、稀勢の里は番数が足りないような気がする。豪栄道は良い感じだった。高安も戻ってきているけど、いまひとつ。まあ、両大関は期待できると思う」とコメントした。

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角界また激震!セクハラ式守伊之助「男色趣味ない」

15年11月、大相撲九州場所の結びの一番で行司を行う式守伊之助


 角界にまた“事件”が起きた。日本相撲協会は5日、立行司の式守伊之助(58=宮城野)が、10代の若手行司に対して冬巡業中の12月16日に沖縄・宜野湾市で泥酔し、数回キスして胸を1度触れる行為を行ったと発表した。若手行司は精神的にショックを受けているが、警察に被害届を提出する考えはないという。元横綱日馬富士関による暴行事件関係者への処分がすべて出た翌日に、行司のトップによる酒席でのトラブルが判明。近日中に臨時理事会を開き、処分を決める。

 通常は警備員以外は誰もいない、午後11時過ぎの両国国技館で異例の発表が行われた。八角理事長(元横綱北勝海)をはじめ、相撲協会執行部が数時間にわたって事実確認した内容は、立行司の式守伊之助による10代の若手行司へのセクハラだった。深夜、報道陣に対応した八角理事長は「指導する立場にある立行司として本当に情けない」と怒気に満ちた声で話した。

 協会が「非違行為」と表現したセクハラは、冬巡業最終日夜の12月16日に起きた。宿泊先のホテルで、式守伊之助が夕食の最中に泡盛を飲んで泥酔。食後、部屋まで送ってもらった若手行司に数回キスし、胸に1度触れた。これに若手行司は大きなショックを受け、謝罪を求めた。

 この事実を協会は5日夕方、行司会監督の幕内行司から報告を受け、ただちに両国国技館で高野危機管理委員長が聴取し、事実関係を確認した。式守伊之助は若手行司に謝罪した。若手行司に処罰を求める意向はなく、警察に被害届を出す考えもないという。

 聴取した際の話として、式守伊之助は「泥酔していたので覚えていない」や「自分は男色の趣味はないので、なぜこのような行為をしたのか分からない」などと述べていることも発表された。八角理事長は「酒の席での言動は以前から注意していた。記憶をなくすような飲み方も良くない」と、終始厳しい口調で話した。

 相撲協会は前日4日に貴乃花親方(元横綱)の理事解任を正式決定し、元日馬富士関による秋巡業中の酒席での暴行事件は、一定の決着がついていた。初場所(14日初日、両国国技館)に向けて、土俵に目を向けるべく新たな1歩を歩まなければいけない矢先に、またも酒席のトラブルが起きた。鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)は「近々、臨時理事会を開いて処分を決める」と話し、初場所初日までの臨時理事会開催を目指すという。力士の最高位である横綱が1人減った初場所は、行司の最高位の木村庄之助が不在で実質トップの式守伊之助も出場停止などの重い処分が科される可能性がある。

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白鵬“禁じ手”北の富士氏「横審にけんか売ってる」

稽古総見で正代(左)と汗を流す白鵬(撮影・鈴木正人)


 大相撲初場所(14日初日、東京・両国国技館)に向けた横綱審議委員会(横審)による稽古総見が5日、両国国技館で行われ、横綱白鵬(32=宮城野)が“禁じ手”を使ってしまった。昨年12月の臨時横審後に、苦言を呈されていた張り手を平幕正代との三番稽古(7番全勝)で見せた。八角理事長(元横綱北勝海)は厳しい表情を浮かべ、解説者の北の富士勝昭氏(元横綱)からも指摘されたが、白鵬は充実感を漂わせ、周囲との温度差が浮き彫りとなった。

 正代との6番目の取組。エンジンがかかった白鵬は立ち合いで右手が伸びてしまった。そして、正代の左ほお付近を軽くはたいた。本気の張り手ではない。ただ、八角理事長やその他理事、横審メンバーの表情はみるみる曇り、重苦しい雰囲気が漂った。

 横審の北村正任委員長は昨年12月20日の臨時会合後、立ち合いで相手に肘をぶつけるようなかち上げや激しい張り手を多用する白鵬の取り口について「横綱相撲とは到底言えない。美しくない」などの投書を引用し、異例の苦言を呈した。この日、稽古を見守った北の富士氏は、報道陣から張り手について聞かれると「不届き者だねぇ~。あれだけ注意されたのにね。けんか売ってるんじゃない、横審に」とチクリと刺した。

 周囲から厳しい目で見られたが、白鵬本人は満足していた。年末年始を沖縄・石垣島で過ごし、この日が18年の稽古始めとなった。「年明けでいきなり関取とやって、みなさんの前で良い汗かけました。体の張り、重さはこれからだけどスピードはあった」と自画自賛。初場所に向けては「今日より明日という感じで積み重ねていきたい」と、2場所連続41度目の優勝へ意気込んだ。【佐々木隆史】

稽古総見で体をほぐす白鵬(撮影・鈴木正人)

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