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高安10勝 大関昇進ほぼ確実/夏場所プレイバック

17年5月25日、宝富士を破って勝ち名乗りを受ける高安

コロナ禍により大相撲夏場所が中止になり、本場所開催まで待ち遠しい日々が続きます。そんな中、日刊スポーツでは「大相撲夏場所プレイバック」と題し、初日予定だった5月24日から15日間、平成以降の夏場所の名勝負や歴史的出来事、話題などを各日ごとにお届けします。12日目は大関とりの懸かっていた高安を振り返ります。

〈大相撲夏場所プレイバック〉◇12日目◇17年5月25日◇東京・両国国技館

大関とりの関脇高安が、場所後の大関昇進をほぼ確実にした。宝富士を上手投げで退けて10勝目。昇進目安となる直近3場所での33勝目に届いた。

今場所初めてもろ手で立つと、突っ張る意識とは裏腹に「反射的にまわしを取りに行ってしまった」。肩越しの右上手。宝富士を呼び込む「危ない相撲」だった。だが、思い切りが良いのも今場所の高安。「1度行ったら、上手から振り切るしかない」。強引に振り回し、最後は力ずくで転がした。割れんばかりの拍手が身を包んだ。

明確な昇進の声はまだないが、内容への評価は高い。八角理事長(元横綱北勝海)は「安定した力はつけた印象。特に今場所は落ち着いている」とし、審判部の藤島副部長(元大関武双山)も「12日目で一応の目安ですからね。内容は力強い。何となく勝っているわけではなく、力がある勝ち方だ」と示唆した。

高安は13日目に横綱日馬富士を破って昇進を決定づけた。

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北の富士氏、夏場所は「中止でよかったと思った」

北の富士勝昭氏(19年撮影)

大相撲解説者の北の富士勝昭氏(元横綱)が24日、NHKの「大相撲特別場所~テレビ桟敷へやようこそ~」に電話出演した。

本来ならこの日が初日予定だった夏場所が、新型コロナウイルスの影響で中止になったことについて持論を展開。「寂しいですけどね。大阪から帰ってきてもコロナがありましたから。でも力士も稽古不十分だったでしょう。(ファンらに)いい相撲を見せられないなと危惧していました。申し訳ないけど、本場所は中止でよかったと思った」と話した。

電話出演の前には1987年(昭62)放送の「燃える九重 名コンビ」の映像が紹介された。自身が九重親方だった頃に、弟子の横綱千代の富士と横綱北勝海(現八角理事長)との対談映像が流れた。千代の富士と北勝海によるぶつかり稽古の映像なども流れ「しかし稽古しましたね2人は。ぶつかり稽古見ましたか? 今の力士もやってもらいたいよね。やっぱりぶつかり稽古は大事ですよ」と現役力士に向けてぶつかり稽古の大切さを説いた。

しかし現在は新型コロナの感染防止のため、出稽古は禁止で、接触を伴う稽古は各師匠の判断となっている。これにはさすがに「よその部屋への出稽古は無理でしょうね。同じ部屋だったら同じ生活でしょうから、感染の危険性は少なくなるかもしれませんけど、外部に出ると分かりませんからね」と同情した。

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朝乃山、ぶつかり稽古「部屋ではボチボチやってる」

記者の質問に笑顔を見せる朝乃山(2020年3月30日代表撮影)

新大関の朝乃山(26=高砂)が24日、NHKに出演し近況などを語った。

NHKは同日午後3時15分から「大相撲特別場所~テレビ桟敷へようこそ~」を放送。中止になった夏場所にかわり、この日から毎週日曜日に、3週にわたり放送するもので、1回目のこの日は「歴史彩る横綱全盛期」と題して、元横綱千代の富士や北勝海(現八角理事長)らを特集した87年放送の「燃える九重 名コンビ」の映像を前半に紹介。後半は朝青龍や白鵬らを特集した04年放送の「激闘 新たな夢へ」の映像などを元に、相撲解説者・北の富士勝昭氏が電話出演するなどして番組が編成された。

その番組冒頭で芝田山広報部長(元横綱大乃国)が、角界の現状や今後の見通しなどについて太田雅英アナウンサーの質問に答える形で説明。その後、朝乃山がリモート出演。同アナウンサーの問い掛けに答えた。

Q新大関として臨むはずだった夏場所が中止になって現在は

朝乃山 次の7月場所に向かって体を作っています。(夏場所中止は)協会が決断したこと。僕らはそれに従い(気持ちは)7月場所に切り替えています。

Q毎日の稽古は

朝乃山 基礎練習に自主練習、それに筋トレをして(あとは)自粛して生活しています。

Q接触する稽古は

朝乃山 部屋ではボチボチやっていて、人とぶつかるようにはしています。自分もぶつかり(稽古)で胸を出したりはしています。

Q感染への不安は

朝乃山 不安ですが、7月場所があると思って稽古していかなくてはいけませんから。

Q夏場所といえば1年前に優勝した

朝乃山 去年の5月場所の優勝で自信に変わったので、ここまで来れたと思う。自分の右四つの相撲ができるようになってから(大関に)結び付いた。

Q大関はどんな地位か

朝乃山 プロに入って大関、横綱を目指してやってきた。(ただ)ここまで来れたことは自分でも驚いている。

Qどんな大関になりたいか

朝乃山 下の子から尊敬、目標とされる大関になりたい。

Q次に横綱がある

朝乃山 そこはまだ気が早いけど(笑い)、ここまで来たら自分を信じて1つ上の番付を目指したい。

Q世代交代の声もある。次の時代は自分が…という気持ちは

朝乃山 それ(気持ち)はあるし、大関から落ちたくないという気持ちもある。上に立って角界を盛り上げたい。

Qあらためて7月場所に向けて

朝乃山 コロナは落ち着いてきたけど、見えない病気で油断はできない。(そんな中でも)自分はどこが弱いのか見直して稽古したい。

Qファンへ

朝乃山 7月場所もテレビの前で自分だけでなく、力士全員への応援をよろしくお願いします。

稽古で若い衆に胸を出す朝乃山(2020年4月1日撮影)

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夏場所代替のNHK特番、要望受け「歴史楽しんで」

元横綱千代の富士(1990年3月12日説明)

NHKは中止となった夏場所に替わり、24日から3週にわたって「大相撲特別場所~テレビ桟敷へようこそ~」を放送する。第1回の24日は午後3時5分から。夏場所の初日、8日目、千秋楽の日程に合わせ、過去にNHKが制作した名勝負や名力士のドキュメンタリー番組を放送するほか、本場所再開を待つ現役力士が、3週連続でリモート出演をする予定だ。大相撲ファンが本場所の再開を心待ちにする中で、NHK広報部の担当者は23日までに「さまざまなスポーツが中止や延期となる中、NHKではプロ野球やJリーグなど過去の名勝負をお伝えしております。同様に、日本相撲協会から夏場所の中止が発表された後に、毎場所、大相撲中継を楽しみにしている視聴者の皆様に楽しんで頂ける番組を放送できないか考えてきました」と、放送の経緯を説明した。

夏場所の中止が発表された今月4日以降、NHKにも多数の声が届いているという。「夏場所の中止が発表された後から、電話、ハガキ、ツイッターなどで『柏鵬時代の映像を流してほしい』などといった声が、多数ございました」。無観客で開催された春場所から2カ月以上が過ぎ、視聴者も大相撲中継を渇望しているようだ。

24日放送の第1回(24日放送)は「歴史彩る横綱全盛期」と題して、元横綱千代の富士や北勝海(現八角理事長)、朝青龍らのドキュメンタリー番組が放送される。「現在の小中学生のような若い大相撲ファンに少しでもなじみのある親方や力士の懐かしい映像を見て頂くことで、大相撲の長い歴史のつながりを楽しんで頂ければ」。

立ち止まって歴史を振り返る。この自粛期間が、大相撲の魅力を再確認するきっかけになるかもしれない。

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28歳勝武士さんコロナ死、国内20代で初の事例

17年2月、しょっきり相撲で塩かごを手にする勝武士さん

大相撲で初めて新型コロナウイルス感染が判明していた東京・江東区の高田川部屋の三段目力士、勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝=すえたけ・きよたか)が13日午前0時半、新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため都内の病院で死去した。28歳だった。新型コロナ感染での死者は角界初。国内で20代の死亡は年齢が明らかになっている中では初とみられる。28歳の早すぎる死は、ウイルスの恐ろしさを改めて世間に伝える形となった。

角界に衝撃が走った。日本相撲協会はこの日、新型コロナ感染で入院治療していた勝武士さんの死去を発表。八角理事長(元横綱北勝海)は「協会員一同、心より哀悼の意を表します。ご遺族の皆様方のご傷心を察しますと、お慰めの言葉も見つかりません。1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったと思いますが、力士らしく、粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました」と悼んだ。

協会によると、勝武士さんは4月4日ごろに38度台の高熱を発症。師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)が受け入れ先を探し続けたが、都内の医療機関が逼迫(ひっぱく)している状況と重なり、なかなか見つからず。血痰(けったん)が見られた同8日夜に、ようやく都内の大学病院に入院した。簡易検査の結果は陰性だったが、容体が悪化して翌9日に転院。10日にPCR検査で陽性と判定されると、さらに容体が悪化した19日から集中治療室で治療を受けていた。

勝武士さんは、14年に糖尿病による低血糖障がいを患った。現在もインスリン注射の投与が必要で、三段目だった16年初場所では取組直前に土俵下の控えで手が震えるなど体調不良を訴え、不戦敗となったこともあった。現役力士の死去は08年に急性骨髄性白血病で亡くなった元幕下若三梅以来。二十数人の力士を育てる師匠は「他の病気でも糖尿病を持っていると治りが遅い。感染しないように、さらに敏感にならないといけない」と警戒感を強めた。

協会は3月の春場所を史上初の無観客で実施し、新型コロナ感染者を出すことなくやり遂げた。以降、出稽古の禁止や接触を伴うぶつかり稽古の自粛要請を各部屋に通達。感染防止に努めてきたが4月10日に勝武士さんの感染が判明。その後に高田川親方や同部屋の十両白鷹山、幕下以下の力士4人(部屋、力士名は非公表)の感染も確認されたが、勝武士さん以外の6人はすでに退院していた。

葬儀・告別式は未定。高田川部屋の稽古についても、芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「今行う状況ではない」と説明するにとどめ、再開時期のめどは立っていない。高田川親方の談話はなく、報道陣には「しばらくはそっとしてあげておいて欲しい」と断るなど角界全体が混乱している。

◆勝武士幹士(しょうぶし・かんじ)本名・末武(すえたけ)清孝。1991年(平3)11月4日、甲府市生まれ。竜王中では柔道部に所属し、中学卒業後に高田川部屋に入門。07年春場所で初土俵を踏んだ。最高位は17年九州場所の東三段目11枚目で、通算79場所で260勝279敗。165センチ、107キロ。得意は突き、押し。

◆力士の地位 番付は幕内、十両、幕下、三段目、序二段、序ノ口に分かれており、幕下以下の力士に給与は支払われない。中止となった夏場所の番付では、三段目は東西それぞれ100枚目まであり、昇進すれば雪駄(せった)を履くことができる。三段目の優勝賞金は30万円。15日間の本場所では2日に1番のペースで、7番相撲を取る。

勝武士さんの発熱からの経過
東京都江東区にある勝武士さんが所属する高田川部屋
19年5月、若野口(右)に突き出しで敗れる勝武士さん

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勝武士さん死去で角界混乱 高田川親方の談話も出ず

「しょっきり」で塩かごを手にする勝武士さん(2017年2月5日撮影)

大相撲で初めて新型コロナウイルス感染が判明していた東京・江東区の高田川部屋の三段目力士、勝武士(しょうぶし、本名末武清孝=すえたけ・きよたか)さんが13日午前0時半、新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため都内の病院で死去した。28歳だった。

新型コロナ感染での死者は角界初。国内で20代の死亡は年齢が明らかになっている中では初とみられる。28歳の早すぎる死は、ウイルスの恐ろしさを改めて世間に伝える形となった。

   ◇   ◇   ◇

角界に衝撃が走った。日本相撲協会はこの日、新型コロナ感染で入院治療していた勝武士さんの死去を発表。八角理事長(元横綱北勝海)は「協会員一同、心より哀悼の意を表します。ご遺族の皆様方のご傷心を察しますと、お慰めの言葉も見つかりません。1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったと思いますが、力士らしく、粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました」と悼んだ。

協会によると、勝武士さんは4月4日ごろに38度台の高熱を発症。師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)が受け入れ先を探し続けたが、都内の医療機関が逼迫(ひっぱく)している状況と重なり、なかなか見つからず。血痰(けったん)が見られた同8日夜に、ようやく都内の大学病院に入院した。簡易検査の結果は陰性だったが、容体が悪化して翌9日に転院。10日にPCR検査で陽性と判定されると、さらに容体が悪化した19日から集中治療室で治療を受けていた。

勝武士さんは、14年に糖尿病による低血糖障がいを患った。現在もインスリン注射の投与が必要で、三段目だった16年初場所では取組直前に体調不良を訴え、不戦敗となったこともあった。現役力士の死去は08年に急性骨髄性白血病で亡くなった元幕下若三梅以来。二十数人の力士を育てる師匠は「他の病気でも糖尿病を持っていると治りが遅い。感染しないように、さらに敏感にならないといけない」と警戒感を強めた。

協会は3月の春場所を史上初の無観客で実施し、新型コロナ感染者を出すことなくやり遂げた。以降、出稽古の禁止や接触を伴うぶつかり稽古の自粛要請を各部屋に通達。感染防止に努めてきたが4月10日に勝武士さんの感染が判明。その後に高田川親方や同部屋の十両白鷹山、幕下以下の力士4人(部屋、力士名は非公表)の感染も確認されたが、勝武士さん以外の6人はすでに退院していた。

葬儀・告別式は未定。高田川部屋の稽古についても、芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「今行う状況ではない」と説明するにとどめ、再開時期のめどは立っていない。高田川親方の談話はなく、報道陣には「しばらくはそっとしてあげておいて欲しい」と断るなど角界全体が混乱している。

◆勝武士幹士(しょうぶし・かんじ)本名・末武(すえたけ)清孝。1991年(平3)11月4日、山梨・甲府市生まれ。竜王中では柔道部に所属し、中学卒業後に高田川部屋に入門。07年春場所で初土俵を踏んだ。最高位は17年九州場所の東三段目11枚目で、通算79場所で260勝279敗。165センチ、107キロ。得意は突き、押し。

<スポーツ界の主な感染>

◆プロ野球 3月26日に阪神藤浪晋太郎投手がPCR検査を受け、NPB球団所属選手として初の陽性判定。27日には同じく阪神の伊藤隼太外野手、長坂拳弥捕手の感染も判明。4月1日には楽天などで監督を務めた梨田昌孝氏が陽性判定。14日には元阪神ヘッドコーチの片岡篤史氏が感染を公表した。

◆サッカー 日本協会の田嶋幸三会長が3月17日に陽性であることが判明。東京都内の病院に入院したが、順調に回復し、4月2日に退院した。Jリーグでは、ヴィッセル神戸の元日本代表DF酒井高徳が3月30日に感染していることが判明。4月1日には、神戸のトップチーム関係者1人と、セレッソ大阪GK永石拓海、J2ザスパクサツ群馬DF舩津徹也の罹患(りかん)も明らかになった。

◆バスケットボール Bリーグの大阪エヴェッサでは、4月2日に選手1人の感染が確認されると、3日にはチーム関係者1人の感染を発表。13日までに計13人の感染が確認され、27日に計13人全員が退院もしくは自宅療養解除となったことを発表した。

◆柔道 総本山こと講道館の理事で、全日本柔道連盟(全柔連)副会長などを歴任した松下三郎さんが4月19日、新型コロナウイルスによる肺炎のため死去した。東京都文京区の講道館内に事務局を置く全柔連では、4月16日までに役職員19人の集団感染が確認された。

勝武士さん(左)(2019年5月15日撮影)
17年2月、「しょっきり」で取組中にVサインを見せる勝武士さん(右)

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勝武士さん死去に理事長「ただただ苦しかったと…」

勝武士さん(左)(2019年5月15日撮影)

日本相撲協会は13日、新型コロナウイルス感染のため入院していた高田川部屋の三段目の勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝)が、同日にコロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため死去したことを発表した。28歳だった。

勝武士さんは明るい性格で知られ、巡業などでは初っ切りを務めたこともある。糖尿病の持病があり、入院後も体調が心配されていた。

八角理事長(元横綱北勝海)は、協会を通して以下のコメントを発表した。

「この度は悲報に接し、協会員一同、心より哀悼の意を表します。ご遺族の皆様方のご傷心を察しますと、お慰めの言葉も見つかりません。1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったと思いますが、力士らしく、粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました。今はただ、安らかに眠って欲しいと思います。懸命の措置をしてくださいました医療機関の皆様には、故人に代わり、深く感謝申し上げます」

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高田川部屋の勝武士さんがコロナ感染死 28歳

勝武士さん(左)(2019年5月15日撮影)

日本相撲協会は13日、新型コロナウイルス感染のため入院していた高田川部屋の三段目の勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝)が、同日午前0時半にコロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため都内の病院で死去したことを発表した。山梨県出身。28歳だった。日本のプロスポーツ選手が新型コロナウイルスの影響で死去するのは初めて。国内で20代の死亡は、初とみられる。

勝武士さんは中学卒業後に高田川部屋に入門し、2007年春場所初土俵。身長165センチと小柄ながら、強い足腰を武器に最高位は東三段目11枚目。明るい性格で知られ、巡業などでは初っ切りを務めたこともある。糖尿病の持病があり、入院後も体調が心配されていた。

協会が発表した勝武士さんの経過は以下の通り。

▽4月4、5日 38度台の発熱。師匠らが保健所に電話をかけ続けたが、つながらず。

▽4月4~6日 近隣の複数の病院に依頼したが、受け付けてもらえず。

▽4月7日 近隣の医院にも相談したが、医療機関は見つからず。

▽4月8日 熱が下がらず血痰(けったん)が見られたため救急車を呼んだが、なかなか受け入れ先が決まらず、夜になって都内の大学病院に入院。簡易検査の結果は陰性。

▽4月9日 状態が悪化し、別の大学病院へ転院。

▽4月10日 PCR検査で陽性と判定。

▽4月19日 状態が悪化し、集中治療室で治療を受ける。

▽5月13日 午前0時30分、都内の病院で死去。

八角理事長(元横綱北勝海)は、協会を通して以下のコメントを発表した。

「この度は悲報に接し、協会員一同、心より哀悼の意を表します。ご遺族の皆様方のご傷心を察しますと、お慰めの言葉も見つかりません。1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったと思いますが、力士らしく、粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました。今はただ、安らかに眠って欲しいと思います。懸命の措置をしてくださいました医療機関の皆様には、故人に代わり、深く感謝申し上げます」

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八角理事長「両国で無観客開催目指す」名古屋場所へ

八角理事長(2020年4月3日撮影)

日本相撲協会は4日、電話での持ち回り理事会を開き、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2週間延期して24日に初日を予定していた大相撲夏場所(東京・両国国技館)の中止を決めた。本場所の中止は八百長問題の影響を受けた11年春場所以来、9年ぶり3度目。7月19日に初日を予定していた名古屋場所の開催会場を、名古屋市のドルフィンズアリーナから両国国技館に変更することも発表した。無観客での開催を目指す。10月の秋巡業も中止するなど、角界が大きな決断を下した。

   ◇   ◇   ◇

開催を視野に入れてきた角界が、ついに決断を下した。相撲協会は夏場所の中止、名古屋場所の会場変更を決定。八角理事長(元横綱北勝海)は「緊急事態宣言の延長が発令されたことを鑑み、ファンの皆様並びに関係者の皆様の健康と安全を確保するため、5月場所の開催中止を決定いたしました」とコメントした。

協会は夏場所の開催可否について、政府の要請に沿って対応する構えを示していた。この日、政府発令の緊急事態宣言が31日まで延長。予定していた日程と重なり実施は厳しくなった。角界では4日までに、高田川親方(元関脇安芸乃島)や十両白鷹山ら計7人の感染者が判明。しかし芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「あくまでも政府の緊急事態宣言が延長されたということを受けて中止に至ったということです」と説明した。

ドルフィンズアリーナで開催されてきた名古屋場所は、今年は両国国技館で開催することも決まった。力士ら約900人の協会員の移動や、1カ月に及ぶ長期滞在による感染リスクを避けるための措置だ。2週間延期した日程はそのまま。八角理事長は「特別開催としまして7月19日から8月2日、東京で行うこととし、両国国技館での無観客開催を目指す所存です」と春場所以来の本場所開催を視野に入れた。

本場所の間隔が空くことで、力士らは調整に苦戦することが予想される。しかし「これでケガをしている力士は万全で出てくる。土俵は面白くなるかもしれない」と期待する親方もいるなど、明るい材料もある。八角理事長も「開催できた暁には、精いっぱいの迫力ある相撲をご覧いただけますよう、これからも取り組んで参ります」とファンへ約束。今は協会が一丸となって、本場所開催の時を辛抱強く待ち続ける。

◆過去の場所の変則開催と中止 終戦直前の1945年夏場所は当初5月に予定されていたが、空襲のため延期。6月に一般に非公開とし、旧両国国技館に傷痍(しょうい)軍人や関係者らを招待して7日間実施した。46年は被災した国技館の修復が遅れ、夏場所を中止。近年では2011年2月に発覚した八百長問題で、実態解明などを優先させるため、同年春場所実施を断念し、65年ぶりに本場所を中止した。同年夏場所も興行ではなく技量審査場所として無料公開で開催した。

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芝田山広報部長「可能ならばマスク着用し基礎訓練」

芝田山広報部長(第62代横綱・大乃国)(2011年4月7日撮影)

日本相撲協会は4日、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2週間延期して24日に初日を予定していた大相撲夏場所(東京・両国国技館)の中止を発表した。

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が電話取材に応じた。

-力士の今後の稽古については

芝田山広報部長(以下「芝田山」) 稽古については、今後も引き続き、出稽古は禁止。接触する稽古は、原則として自粛を推奨しますが、力士たちの体調を十分に観察した上で、師匠の判断において接触する稽古を取り入れていただいても結構ですということです。

-理事長からの通達を出す予定があるか

芝田山 各師匠に、この通達を郵送で送る予定になっています。今まで協会が通達している、感染予防策の強化と健康チェックを各部屋の師匠に郵送する。感染予防のための実施事項を確認のために送るということです。

以下、八角理事長から各部屋の師匠への通達文(電話での聞き取りとして)。

「本日、政府から緊急事態宣言を5月末までに延長する旨の発令がなされたことを鑑み、各部屋においては引き続き体温管理、体調管理、感染予防策の徹底をお願い致します。日常の稽古は引き続き出稽古は禁止とし、接触する稽古は原則として自粛を推奨しますが、力士たちの体調を十分に観察した上で、師匠の判断において接触する稽古を取り入れていただいても結構です。なお、別紙の通り、5月場所を中止することと、7月場所を特別開催として国技館での無観客開催を目指すこと、秋巡業を中止することの3点を発表しております。外出の自粛などの措置が長期にわたり、師匠は管理監督が大変かと思いますが、7月場所が開催できますよう引き続きの対応をお願いします」。

芝田山 また、感染症予防の先生から、感染症予防のための実施事項ということでいただいている(読み上げと説明を交えて)。

芝田山 朝晩、体温の測定とともにチェックする。少しでも症状のあるときは稽古をさせず、症状がなくなった翌々日以降に稽古を再開させること。大部屋では終日マスクを装着すること。食事はできる限り、個々に盛り分けた容器で取ること。個別に盛りつけて食べなさいと。食事中は極力会話をしないこと。稽古場は十分に換気をすること。できるだけ開けっ放しにしてやってくださいということですね。基礎訓練の際に、可能であればマスクを着用すること。これは感染症の先生からのお話しですけれども。あくまでも可能であればということだ。各人のマスクは名前を書いて、外すときはジップロックに入れておくということ。要するに自分の使ったマスクは外したときにはジップロックに入れて使ってくださいということ。

チェック項目というのがある。まず味がしない。においがしない。通常にない体のだるさがある。せきが出る。たんが出る。呼吸が苦しい感じがある。鼻水が出る。鼻づまりがある。喉が痛い。頭痛がする。下痢をしている。吐き気がある、または嘔吐(おうと)したとか。その他。上記症状がある場合は稽古を休ませること、2日以上症状が続く場合は、まずは鏡山危機管理部長に報告するということ。各部屋の師匠が健康状態を見極めながら稽古をさせていくということです。

閑散とする両国国技館(2020年4月3日撮影)

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名古屋場所の東京開催、4月から検討か/記者の目

八角理事長(2020年4月3日撮影)

開催に向けて粘ってきた相撲協会も、ついに中止の決断を下さざるを得なかった。2週間延期を決めた4月3日の臨時理事会後、八角理事長は「開催するにはどうすればいいのかというところで2週間の延期を決めた」と話すなど開催に強い意欲を示していた。しかし公益財団法人として、政府の方針に沿う対応は大前提。緊急事態宣言の延長を受け、強行開催するわけにはいかなかった。

また当時の臨時理事会で名古屋場所の2週間延期も決めたが、会場のドルフィンズアリーナの空き状況について芝田山広報部長は「今の状況で私は分からない」と明確にはしなかった。実際に他のイベントが予定されていたため開催は不可能で、当時から東京での開催は協会内で検討されていた可能性は高い。協会は通常開催に向けて感染拡大の防止に努め、さまざまな可能性を模索してきた。しかし現実は厳しく、残された道が今回の決断内容となった。【佐々木隆史】

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夏場所中止に理事長「現況の終息願う」コメント全文

3月22日、大相撲春場所千秋楽で協会挨拶を行う八角理事長

日本相撲協会は4日、臨時理事会を開き、2週間延期して24日に初日を予定していた大相撲夏場所(東京・両国国技館)の中止を決定した。同時に7月の名古屋場所(7月19日初日)は会場を名古屋市のドルフィンズアリーナから東京・両国国技館に変更し、無観客開催を目指す方針も決めた。9月の秋場所後に予定していた秋巡業は中止する。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、政府発令の6日期限の緊急事態宣言が、31日まで延長。これを受けて、通常開催を断念した。

    ◇    ◇    ◇

日本相撲協会が発表した八角理事長(元横綱北勝海)のコメントは以下の通り。

このたび、緊急事態宣言の延長が発令されたことを鑑み、ファンの皆様並びに関係者の皆様の健康と安全を確保するため、五月場所の開催中止を決定いたしました。

また、秋巡業につきましても、開催は10月ではございますが、開催できるかどうかの目処が立たない中で準備を進めさせていただくことは、主催者である勧進元様に多大なるご迷惑となることと判断し、中止を決定いたしました。

なお、夏巡業につきましては、東京オリンピックが予定されていたこともあり、すでに中止を決定しております。

一方で、七月の名古屋場所につきましては、大人数による東京から名古屋への移動・長期滞在を避けるために、特別開催としまして、7月19日から8月2日、東京で行うこととし、両国国技館での無観客開催を目指す所存です。

相撲観戦を楽しみにしていらっしゃるファンの皆様には、大相撲をお見せ出来る日が先になってしまい、大変残念に思いますが、力士を初めとする協会員一同、今後も国民の皆様と同様に、一生懸命、新型コロナウィルス感染症の感染予防に努めて参ります。そして、開催できた暁には、精一杯の迫力ある相撲をご覧いただけますよう、これからも取り組んで参ります。

一刻も早く現況が終息することを願うとともに、感染症により亡くなられた方とそのご遺族に心よりお悔やみを申し上げます。また、現在治療中の患者の皆様、ご家族の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。そして、全国各地で感染症の治療・ケアにあたられている医療関係者の皆様に心から感謝するとともにエールを送らせていただきます。

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大相撲、10月の秋巡業も中止 冬巡業のみ開催予定

閑散とする両国国技館(撮影・鈴木正人)

日本相撲協会は4日、新型コロナウイルス感染拡大の影響により夏場所(24日初日、東京・両国国技館)の中止を発表するとともに、10月に開催する予定だった秋巡業の中止も発表した。

八角理事長(元横綱北勝海)は「秋巡業につきましても、開催は10月でございますが、開催できるかどうかめどが立たない中で準備を進めさせていただくことは、主催者である勧進元様に多大なるご迷惑となると判断し、中止を決定いたしました」とコメントした

夏巡業は東京五輪・パラリンピックの日程を考慮して、すでに昨年の8月に中止を発表していた。

年内の巡業は、11月の九州場所後に行われる冬巡業のみ開催が予定されている。12月11日予定の大阪・枚方市などをはじめ、春巡業の一部が冬巡業に組み込まれている。

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高田川親方ら4月末に退院/これまでの角界主な動き

3月22日、大相撲春場所千秋楽で協会挨拶を行う八角理事長

日本相撲協会が新型コロナウイルス感染拡大の影響により、24日に初日を予定していた大相撲夏場所(東京・両国国技館)を中止する方向で調整していることが3日、関係者の話で分かった。角界ではこれまでに、高田川親方(元関脇安芸乃島)や十両白鷹山ら計7人の感染者が判明。政府発令の6日期限の緊急事態宣言が、31日まで延長される方向となったこともあり実施は厳しい状況となった。本場所が中止となれば、八百長問題の影響を受けた11年春場所以来、9年ぶり3度目となる。

<これまでの角界の主な動き>

▼3月1日 春場所の史上初の無観客開催を決定。

▼8日 春場所初日。

▼22日 感染者がゼロのまま千秋楽を迎える。

▼4月3日 夏場所、名古屋場所開催の2週間延期を決定。

▼10日 幕下以下の力士が「陽性」と判明。角界で陽性反応を示したのは初。

▼23日 高田川親方がPCR検査を受け、都内の病院に入院。

▼24日 高田川親方のPCR検査の結果が「陽性」と判明。弟子の十両白鷹山もPCR検査を受けて「陽性」が確認される。

▼25日 白鷹山が入院。他に幕下以下の力士4人がPCR検査で「陽性」と判明。協会の八角理事長(元横綱北勝海)が、接触を伴わない稽古の継続を通達。

▼27日 協会が夏場所の新番付を発表。

▼30日 協会が高田川親方、白鷹山ら6人の退院を公表。

▼5月1日 安倍晋三首相が緊急事態宣言延長を4日に決める意向を表明。

土俵が片付けられた両国国技館内の全景
高田川親方(19年6月24日撮影)

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夏場所開催「何も決定していない」芝田山広報部長

高田川親方(19年6月撮影)

日本相撲協会は25日、高田川親方(53=元関脇安芸乃島)と弟子の十両白鷹山(25=高田川)、幕下以下の力士4人の計6人が、新型コロナウイルスに感染したと発表した。幕下以下の力士については個人情報保護の観点で部屋名などを公表していない。親方や十両以上の関取の感染確認は初で、角界での感染者は合計7人となった。27日の夏場所の番付発表は予定通りに行うが、2週間延期し5月24日を初日とした夏場所(両国国技館)開催の雲行きは、さらに怪しくなってきた。

  ◇   ◇   ◇  

角界でも感染が拡大しつつある。日本相撲協会は、協会員6人の新型コロナウイルス感染を発表。10日に幕下以下の力士1人の感染が初めて判明したが、親方と関取の感染は初めて。協会副理事を務めている高田川親方は今週に入り発熱症状があったため、23日に都内の病院でPCR検査を受けた。同日に入院し、24日に陽性反応が出た。白鷹山は発熱などの症状はなかったが、24日に同検査を受け、陽性反応が出た。25日に入院した。

幕下以下の力士4人にも発熱症状などがあったといい、PCR検査で陽性が確認されて現在は入院中。協会は個人情報保護の観点から、幕下以下については、名前や部屋名は公表していない。そのため、高田川部屋以外の部屋で感染者が出たかは、現時点では不明だが、感染が角界でも拡大しつつある。この発表を受け、電話取材に応じた芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「入院しているから全く連絡が取れていない」と、高田川親方や白鷹山の直近の行動は把握できていないと話した。

陽性が判明した者の所属部屋は、今後2週間は稽古や外出を禁止とし、部屋の消毒や体温管理などを徹底するという。一方で、八角理事長(元横綱北勝海)は各部屋に、接触を伴わない稽古については、継続するよう通達した。芝田山広報部長は「買い物はなるべく少人数でとりまとめて、レベルを上げた予防策を実施してほしいとのことだった」と八角理事長からの感染拡大防止の指示についても、明かした。

協会は3日に臨時理事会を開き、夏場所の2週間延期を決定した。状況次第で無観客開催や中止を検討するとの姿勢。以降、力士らの外出を原則的に禁止にしたり、相撲を取るなど接触を伴う稽古の自粛、日々の検温実施や体調管理の徹底などを指示してきた。夏場所開催に向け、感染拡大防止に努め、踏ん張り続けてきた中での、複数人の感染判明となった。

27日の夏場所番付発表は予定通りに行う。本場所開催について、芝田山広報部長は「開催について何も決定していないが、専門家の意見を踏まえつつ慎重に検討したい」と話した。初日まで約1カ月あるとはいえ、予断を許さない状況は続く。

◆高田川部屋 元大関前の山が74年3月に引退し、年寄「高田川」を襲名。同年4月に高砂部屋から独立した。歴代最多16個の金星を獲得した元関脇安芸乃島が03年夏場所後に引退。年寄「藤島」を経て、千田川親方として部屋付き親方だった09年8月に名跡を交換し、年寄「高田川」を襲名して高田川部屋を継承、現在に至る。現在の所属力士は幕内の竜電と輝、十両の白鷹山、幕下以下19人、3月の春場所の新弟子検査で合格した2人の計24人。他に立行司の第41代式守伊之助を含めた行司2人、床山1人、若者頭1人が所属。高田川親方を含めて合計29人の協会員が所属している。東京・江東区の清澄白河に部屋がある。

<これまでの角界の動き>

▼3月1日春場所の史上初の無観客開催を決定。

▼8日 エディオンアリーナ大阪で春場所初日を迎える。

▼15日平幕千代丸が39度7分の発熱で休場。

▼17日 協会が千代丸の新型コロナウイルス陰性を発表。

▼22日 協会員の感染者がゼロのまま千秋楽を迎える。

▼4月3日 夏場所、名古屋場所開催の2週間延期を決定。

▼8日 幕下以下の力士が、新型コロナウイルス感染確認の簡易的な検査を受ける。病院側から協会に「陽性」と連絡が入る。

▼9日 8日に「陽性」と診断された幕下以下の力士について、病院側から「陰性」と訂正の連絡が入り、再び検査を受ける。

▼10日 再検査を受けた結果、幕下以下の力士が「陽性」と判明。角界で陽性反応を示したのは初。

▼23日 高田川親方がPCR検査を受け、都内の病院に入院。

▼24日 高田川親方のPCR検査の結果が「陽性」と判明。弟子の十両白鷹山もPCR検査を受けて「陽性」が確認される。

▼25日 白鷹山が入院。他に幕下以下の力士4人がPCR検査で「陽性」と判明。協会の八角理事長(元横綱北勝海)が、接触を伴わない稽古の継続を通達。

3月、春場所の土俵祭り。左から高田川親方、藤島親方、境川親方、八角理事長、高島親方、錦戸親方

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高田川親方らが感染、夏場所まで1カ月雲行き怪しく

高田川親方(左)と十両白鷹山

日本相撲協会は25日、高田川親方(53=元関脇安芸乃島)と弟子の十両白鷹山(25=高田川)、幕下以下の力士4人の計6人が、新型コロナウイルスに感染したと発表した。幕下以下の力士については個人情報保護の観点で部屋名などを公表していない。

親方や十両以上の関取の感染確認は初で、角界での感染者は合計7人となった。27日の夏場所の番付発表は予定通りに行うが、2週間延期し5月24日を初日とした夏場所(両国国技館)開催の雲行きは、さらに怪しくなってきた。

   ◇   ◇   ◇

角界でも感染が拡大しつつある。日本相撲協会は、協会員6人の新型コロナウイルス感染を発表。10日に幕下以下の力士1人の感染が初めて判明したが、親方と関取の感染は初めて。高田川親方は今週に入り発熱症状があったため、23日に都内の病院でPCR検査を受けた。同日に入院し、24日に陽性反応が出た。白鷹山は発熱などの症状はなかったが、24日に同検査を受け、陽性反応が出た。25日に入院した。

幕下以下の力士4人にも発熱症状などがあったといい、PCR検査で陽性が確認されて現在は入院中。協会は個人情報保護の観点から、幕下以下については、名前や部屋名は公表していない。そのため、高田川部屋以外の部屋で感染者が出たかは、現時点では不明だが、感染が角界でも拡大しつつある。この発表を受け、電話取材に応じた芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「入院しているから全く連絡が取れていない」と、高田川親方や白鷹山の直近の行動は把握できていないと話した。

陽性が判明した者の所属部屋は、今後2週間は稽古や外出を禁止とし、部屋の消毒や体温管理などを徹底するという。一方で、八角理事長(元横綱北勝海)は各部屋に、接触を伴わない稽古については、継続するよう通達した。芝田山広報部長は「買い物はなるべく少人数でとりまとめて、レベルを上げた予防策を実施して欲しいとのことだった」と八角理事長からの感染拡大防止の指示についても、明かした。

協会は3日に臨時理事会を開き、夏場所の2週間延期を決定した。状況次第で無観客開催や中止を検討するとの姿勢。以降、力士らの外出を原則的に禁止にしたり、相撲を取るなど接触を伴う稽古の自粛、日々の検温実施や体調管理の徹底などを指示してきた。夏場所開催に向け、感染拡大防止に努め、踏ん張り続けてきた中での、複数人の感染判明となった。

27日の夏場所番付発表は予定通りに行う。本場所開催について、芝田山広報部長は「開催について何も決定していないが、専門家の意見を踏まえつつ慎重に検討したい」と話した。初日まで約1カ月あるとはいえ、予断を許さない状況は続く。

◆高田川部屋 元大関前の山が74年3月に引退し、年寄「高田川」を襲名。同年4月に高砂部屋から独立した。歴代最多16個の金星を獲得した元関脇安芸乃島が03年夏場所後に引退。年寄「藤島」を経て、千田川親方として部屋付き親方だった09年8月に名跡を交換し、年寄「高田川」を襲名して高田川部屋を継承、現在に至る。現在の所属力士は幕内の竜電と輝、十両の白鷹山、幕下以下19人、3月の春場所の新弟子検査で合格した2人の計24人。他に立行司の第41代式守伊之助を含めた行司2人、床山1人、若者頭1人が所属。高田川親方を含めて合計29人の協会員が所属している。東京・江東区の清澄白河に部屋がある。

<新型コロナウイルスに対するこれまでの角界の主な動き>

▽2月25日 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本相撲協会が春場所開催について協議。「通常開催」「無観客開催」「中止」の3つの選択肢の中から話し合いが進む。

▽3月1日 協会が臨時理事会を開き、春場所の史上初の無観客開催を決定。協会員から感染者が1人でも出た場合、場所中でも即時中止することも決める。

▽6日 協会が春巡業(3月下旬~4月下旬)の来年4月への延期を発表。

▽8日 エディオンアリーナ大阪で春場所初日を迎える。

▽15日 同8日目に西前頭15枚目の千代丸が39度7分の発熱で休場。

▽16日 同9日目に千代丸が力士として初のPCR検査を受ける。

▽17日 同10日目に協会が千代丸の新型コロナウイルス陰性を発表。

▽22日 協会員の感染者がゼロのまま千秋楽を迎える。

▽4月3日 協会が臨時理事会を開き夏場所、名古屋場所開催の2週間延期を決定。各師匠には出稽古の禁止を通達。

▽4~8日 幕下以下の力士1人が発熱。1度下がるが、再び高熱を出す。

▽8日 幕下以下の力士が、新型コロナウイルス感染確認の簡易的な検査を受ける。病院側から協会に「陽性」と連絡が入る。

▽9日 8日に「陽性」と診断された幕下以下の力士について、病院側から「陰性」と訂正の連絡が入り、再び検査を受ける。協会は力士ら協会員の外出を原則的に禁止にする。

▽10日 再検査を受けた結果、幕下以下の力士が「陽性」と判明。角界で陽性反応を示したのは初。

▽13日 協会が各部屋に接触を伴うぶつかり稽古などの自粛を要請。

▽15日 28日に予定していた十両以上の関取衆が参加する力士会が取りやめとなる。

▽17日 28日実施予定だった夏場所の新弟子検査の延期が決定。

▽21日 協会は新型コロナ感染防止のため、これまで国技館で受け渡ししていた夏場所の番付表を印刷所から各部屋へ直接配送すると発表。

▽23日 高田川親方がPCR検査を受け、都内の病院に入院。

▽24日 高田川親方のPCR検査の結果が「陽性」と判明。弟子の十両白鷹山もPCR検査を受けて「陽性」が確認される。

▽25日 白鷹山が入院。他に幕下以下の力士4人がPCR検査で「陽性」と判明。協会の八角理事長(元横綱北勝海)が、接触を伴わない稽古の継続を通達。

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10日に初の陽性反応力士/角界とコロナ巡る経過

春場所の千秋楽に協会挨拶を行う八角理事長(2020年3月22日撮影)

日本相撲協会は25日、高田川親方(53=元関脇安芸乃島)と弟子の十両白鷹山(25=高田川)、幕下以下の力士4人の計6人が、新型コロナウイルスに感染したと発表した。

幕下以下の力士については個人情報保護の観点で部屋名などを公表していない。親方や十両以上の関取の感染確認は初で、角界での感染者は合計7人となった。27日の夏場所の番付発表は予定通りに行うが、2週間延期し5月24日を初日とした夏場所(両国国技館)開催の雲行きは、さらに怪しくなってきた。

<新型コロナウイルスに対するこれまでの角界の主な動き>

▽2月25日 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本相撲協会が春場所開催について協議。「通常開催」「無観客開催」「中止」の3つの選択肢の中から話し合いが進む。

▽3月1日 協会が臨時理事会を開き、春場所の史上初の無観客開催を決定。協会員から感染者が1人でも出た場合、場所中でも即時中止することも決める。

▽6日 協会が春巡業(3月下旬~4月下旬)の来年4月への延期を発表。

▽8日 エディオンアリーナ大阪で春場所初日を迎える。

▽15日 同8日目に西前頭15枚目の千代丸が39度7分の発熱で休場。

▽16日 同9日目に千代丸が力士として初のPCR検査を受ける。

▽17日 同10日目に協会が千代丸の新型コロナウイルス陰性を発表。

▽22日 協会員の感染者がゼロのまま千秋楽を迎える。

▽4月3日 協会が臨時理事会を開き夏場所、名古屋場所開催の2週間延期を決定。各師匠には出稽古の禁止を通達。

▽4~8日 幕下以下の力士1人が発熱。1度下がるが、再び高熱を出す。

▽8日 幕下以下の力士が、新型コロナウイルス感染確認の簡易的な検査を受ける。病院側から協会に「陽性」と連絡が入る。

▽9日 8日に「陽性」と診断された幕下以下の力士について、病院側から「陰性」と訂正の連絡が入り、再び検査を受ける。協会は力士ら協会員の外出を原則的に禁止にする。

▽10日 再検査を受けた結果、幕下以下の力士が「陽性」と判明。角界で陽性反応を示したのは初。

▽13日 協会が各部屋に接触を伴うぶつかり稽古などの自粛を要請。

▽15日 28日に予定していた十両以上の関取衆が参加する力士会が取りやめとなる。

▽17日 28日実施予定だった夏場所の新弟子検査の延期が決定。

▽21日 協会は新型コロナ感染防止のため、これまで国技館で受け渡ししていた夏場所の番付表を印刷所から各部屋へ直接配送すると発表。

▽23日 高田川親方がPCR検査を受け、都内の病院に入院。

▽24日 高田川親方のPCR検査の結果が「陽性」と判明。弟子の十両白鷹山もPCR検査を受けて「陽性」が確認される。

▽25日 白鷹山が入院。他に幕下以下の力士4人がPCR検査で「陽性」と判明。協会の八角理事長(元横綱北勝海)が、接触を伴わない稽古の継続を通達。

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角界で初 力士1人コロナ感染 陽性→陰性→陽性

八角理事長

日本相撲協会は10日、新型コロナウイルス感染の疑いがあった幕下以下の力士1人が9日に行ったPCR検査で、陽性反応を示したことを明かした。角界で陽性反応が出たのは初めて。感染拡大防止のため史上初の無観客開催となった3月の春場所中は感染者を出すことはなかったが角界も、ついに新型コロナに襲われた。

芝田山広報部長(元横綱大乃国)によると当該力士は4日に発熱し、2日間ほどで1度は下がったが、再び高熱を出した。倦怠(けんたい)感や息苦しさ、血痰(けったん)などの症状が見られ、8日に都内の病院で、新型コロナ感染確認の簡易検査を受診。同日夜に病院側から「陽性」と伝えられたが、翌9日に「陰性でした」と病院側から誤りだったと連絡が入り、精密な検査を受け、この日に陽性反応が出た。

当該力士は都内の病院に入院中のため、行動範囲などの聞き取り調査はまだ行えていない。所属部屋の全力士と全協会員の中で、新型コロナ感染症における症状を訴えている人はいないという。全員が部屋及び自宅に待機中で、今後PCR検査を受けるかどうかについては、保健所の指導のもと適切に対処していく方針。芝田山広報部長は「私自身の主観ですが、本当に感染症は人ごとではない。身近に存在してると痛感しています」と話した。

1週間前の3日に行われた臨時理事会で、大相撲夏場所(5月24日初日、東京・両国国技館)の2週間延期が決定した。八角理事長(元横綱北勝海)は当時、今後も日程などの変更がある可能性は十分にあると明言していた。日程などは未定だが、再び臨時理事会が行われるのは必至で、芝田山広報部長は「こういう状況も踏まえてどういう話になるか分からない。世の中の状況も緊迫した状況。どういう方向性に持っていくのか会議で決めたい」と言及した。

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感染疑いの力士10日にも判明、夏場所先行き不透明

八角理事長(右)から賜杯を受け取る白鵬(2020年3月22日撮影)

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は9日、報道陣の電話取材に応じ、幕下以下の力士1人が新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査を受けたことを明かした。

同広報部長によると当該力士は4日に発熱。2日ほどで1度下がったが、再び高熱が出て倦怠(けんたい)感や息苦しさ、血痰(けったん)の症状が見られた。この日、都内の病院でPCR検査を受けたという。

芝田山広報部長は、当該力士が1度、8日にも検査を受けたと説明した。「昨日に簡易検査を受けたところ、陽性と判明した」と明かし、同日夜に病院側から陽性であると伝えられたという。しかし、一夜明けたこの日、病院側から「陰性でした」と誤りだったと連絡が入ったとした。

その上で同広報部長は「引き続き、簡易ではなく本検査を受けている」と説明。陽性の場合は10日に判明し、陰性の際は11日に確定するという。当該力士は入院中で、行動については調査中。所属部屋の朝稽古は中止となっていて、陽性だった場合は部屋の全員が検査を受けるとした。

協会はあらためて、全師匠に予防策の再強化の要請を通達し、原則的に外出禁止とした。3日に行われた臨時理事会では大相撲夏場所(5月24日初日、東京・両国国技館)の2週間延期が決定。八角理事長(元横綱北勝海)は今後も日程などの変更の可能性は十分にあると明言していた。もし陽性反応なら角界初となり、夏場所への影響が懸念される。

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力士1人コロナ感染疑い、検査で陽性も病院「陰性」

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日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は9日、報道陣の電話取材に応じ、力士1人に新型コロナウイルス感染の疑いがあることを発表した。

当該力士は幕下以下で、前日8日の午後に新型コロナウイルス感染の簡易検査で陽性と判断されたものの、この日に検査を受けた病院から「実際は陰性だった」と報告を受けたという。再度この日に本検査を受け、10日に陽性か陰性か結果が分かる見通し。当該力士は入院中という。

芝田山広報部長によると、当該力士は4日から2日連続で発熱の症状を起こし、1度熱は下がったものの、再度高熱を起こしたという。息苦しさやせき、血痰(けったん)の症状もあるとのこと。所属している部屋は現在、稽古を中止にしている。

大阪で3月8日から同22日まで行われた春場所は、史上初の無観客として開催に踏み切った。力士らは1日2回の検温、公共交通機関を使用せずにタクシーでの移動、不要不急の外出を自粛するなど、徹底した体調管理を行った。協会員から1人でも感染者が出た場合は即中止という中、PCR検査を受けて陰性だった平幕の千代丸を含めて複数人の力士に発熱があったが、感染者を出すことなく15日間を完走した。

しかし、その後も国内で感染者が増加する状況などを鑑みて、協会は3日の臨時理事会で5月の夏場所と7月の名古屋場所の2週間延期を決めた。八角理事長(元横綱北勝海)は当時、今後も日程などの変更がある可能性は十分にあると明言。状況を見守りながら協会執行部で協議していく姿勢を見せていた。

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