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白鵬、父に「見せてあげたかった」東京五輪土俵入り

巡業で土俵入りを披露した白鵬


 大相撲の横綱白鵬(33=宮城野)が、悲しみを乗り越えて横綱の責任を果たした。春巡業は10日、長野・伊那市で行われた。前日9日に父ジジド・ムンフバトさんが76歳で死去したが、ぶつかり稽古で地元長野県出身の関脇御嶽海に胸を出し、土俵入りと横綱鶴竜をつり出して破った取組では観衆を沸かせた。元気な姿を見せたが「自分の与えられた仕事をまっとうするつもりで土俵に上がった。親を超える子どもはいない。あらためて偉大さを感じた」と、しみじみと話した。

 夢があった。「あと2年半頑張ることができて、東京オリンピックの開会式で土俵入りすることができたら、見せてあげたかった」。98年長野五輪で、当時横綱の曙が開会式で土俵入りする姿はテレビで見ていた。ムンフバトさんはレスリング選手として、銀メダルに輝いた68年メキシコ五輪でモンゴル人初の五輪メダリストとなった。五輪には64年東京大会から5大会連続で出場し、年に1度のスポーツの祭典「ナーダム」では、6度もモンゴル相撲で優勝した国民的英雄。白鵬は「64年の東京五輪に出て、東京五輪に縁がある人だと思っていた」と肩を落とした。

 白鵬によると、昨年10月に肝臓がんが見つかり、11月の九州場所後に日本に呼んで治療していた。今年1月まで日本に滞在後に帰国したが「この1週間で急に弱り、昨日旅立ちました」と、静かに説明した。巡業部の花籠副部長(元関脇太寿山)は帰国と巡業離脱について「問題ない。親御さんだから。八角理事長(元横綱北勝海)にも報告している」と説明。今日11日に帰国し13日の葬儀に出席。4日間休場後の15日から再合流する。【高田文太】

白鵬の父ジジド・ムンフバトさん
15年1月、優勝祝勝会でタイを持つ白鵬に拍手を送る父ムンフバトさん(前列右端)

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角界の常識は「不適切でした」春日野巡業部長が謝罪

春日野親方(2018年3月撮影)


 4日に京都府舞鶴市で行われた大相撲春巡業で、多々見良三市長(67)が土俵で倒れた際、救命措置の女性が土俵から下りるようアナウンスで促された問題で春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)が5日、姫路市の巡業先で事情説明した。

 春日野部長はアナウンスの若手行司について「動揺していた。頭が『土俵に女性が上がっている』との思いでいっぱいになったらしい」と話した。ただ人命に関わる事態で「土俵=女人禁制」の“角界の常識”にとらわれたことは「不適切でした。本場所でも起こりうることなので教訓にしたい」。若手行司は「僕は何も言えない」と話した。

 5日は舞鶴巡業を担当した松ケ根親方(元前頭玉力道)が両国国技館内の協会で八角理事長(元横綱北勝海)らに経緯を説明。女性は市長かかりつけの病院の看護師だという。報告を受けた尾車事業部長(元大関琴風)によると、理事長は市長へのお見舞いと女性へのお礼と謝罪を直接行う意向を明らかにした。その上で「不適切なアナウンスをおわびしたい。どんな時も人命が第一」と、あらためて謝意を表明した。市長はくも膜下出血で手術を受け命には別条ないという。

 尾車部長は市長が搬送された後、協会関係者が土俵に塩をまいたとされることについて、力士がけがをした後などにまく慣例だと強調。「女性蔑視のようなことは全くない」とした。

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尾車事業部長、土俵に大量の塩も女性蔑視は全くない

尾車親方


 前日4日に行われた大相撲の京都・舞鶴市巡業で、土俵上であいさつをしていた多々見良三市長(67)が倒れた際、救命処置を施した女性が土俵から下りるよう、場内放送で促された問題で5日、東京・両国国技館内にある日本相撲協会を、同巡業を担当した巡業部の松ヶ根親方(43=元前頭玉力道)が訪れ経過報告した。

 松ヶ根親方の報告について、尾車事業部長(60=元大関琴風)が同日夕に報道対応。これまで報道されたように波紋を広げたアナウンスは、若手の行司が周囲の観客から上がった「女性を(土俵に)上げていいのか」という声に、慌てて反応した末に発してしまったと説明した。その上で「どんな経緯であろうと人命より大事なものは、この世に存在しません。女性が土俵に上がってはいけないという話とは全く次元が違う」とし「誤解があったら申し訳ない」と続けた。

 また八角理事長(54=元横綱北勝海)の思いにも言及。1日も早い市長の回復を祈り、可能なタイミングで見舞いに足を運ぶ意向だという。さらに救命処置を施した女性に対しても同理事長は、直接会って感謝の気持ちを伝えるとともに、不適切なアナウンスがあったことを謝罪したい意向を示したという。また救命処置にあたった複数の女性は、市長のかかりつけである病院の看護師で、当日は観戦に訪れていたという。

 巡業部長も歴任した尾車事業部長は今後、既に研修が行われているAED(自動体外式除細動器)の使用方法などについても「いざという時の訓練の講習会も必要かもしれない」と今後の課題に挙げた。さらに一部報道であった、女性が土俵に上がったことでその後、大量の塩がまかれたことについても「女性蔑視のようなことは全くない」と誤解を招いたことを懸念していた。

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救命女性に土俵下りる指示 一連の対応に波紋も

日本相撲協会八角理事長(18年2月撮影)


 大相撲の春巡業が4日、京都・舞鶴文化公園体育館で行われ、あいさつをしていた多々見良三舞鶴市長(67)が土俵の上で倒れた。スタッフや観客らが心臓マッサージなどを施したが、その中に含まれた女性に対して土俵から下りるようアナウンスがあった。場内アナウンス担当の若手行司が、周囲の観客にあおられて慌てて口走ってしまったという。市長は命に別条はないが、精密検査を受けるために舞鶴市内の病院に入院した。

 多々見市長があいさつを始めてから約2分が経過した午後2時6分ごろ、土俵の上で倒れた。場内は騒然となり、呼び出しやスタッフが土俵に上がり、観客とみられる複数の女性も加わって、心臓マッサージを施した。別の呼び出しがAEDを手にかけつけ、救急隊員が到着しかけた時、「女性の方は土俵から下りてください」との場内放送が繰り返された。女性は医療関係者との情報もある。市長は倒れてから約3分後、担架で運ばれた。

 舞鶴市役所の広報課によれば、市長は病院に搬送されたものの意識はあって、命に別条はなく、応対もできるという。今日5日にも精密検査を受けるため、そのまま舞鶴市内の病院に入院した。広報課は「土俵を下りるようにとの放送が2、3回あったと聞きました。市長はもともと外科医でタフ。周りの者もびっくりしています」と話した。

 大相撲の土俵は古くから「女人禁制」とされており、この慣例に従った形だが、一連の対応は波紋を広げそうだ。地元関係者は「会場は騒然としていた。みんなが大丈夫かなと思っている時に、場違いなアナウンスだなと思った」と話した。

 人命救助の場で、なぜそのようなアナウンスが流れてしまったのか。日本相撲協会の関係者によれば、一部の観客から「なぜ女性が土俵に上がっているんだ」との指摘があり、場内アナウンスを担当していた若手行司が慌ててマイクを通じて促してしまったという。

 この日の春巡業は舞鶴市の市制施行75周年を記念して催されていた。

 日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海) 市長のご無事を心よりお祈り申し上げます。とっさの応急処置をしてくださった女性の方々に深く感謝申し上げます。応急処置のさなか、場内アナウンスを担当していた行司が「女性は土俵から下りてください」と複数回アナウンスを行いました。行司が動転して呼び掛けたものでしたが、人命にかかわる状況には不適切な対応でした。深くおわび申し上げます。

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大相撲の八角理事長が女人禁制の土俵騒動でコメント

相撲協会が発表した謝罪コメント


  4日に京都・舞鶴市で行われた大相撲春巡業で、舞鶴市の多々見良三市長(67)が、土俵上であいさつ中に体調を悪化させて倒れ、医師と見られる女性が土俵上で心臓マッサージが行った際、土俵から降りるようにとの場内アナウンスがあったことに関して日本相撲協会の八角理事長が4日コメントを出した。詳細は以下の通り。

 本日、京都府舞鶴市で行われた巡業中、多々見良三・舞鶴市長が倒れられました。市長のご無事を心よりお祈り申し上げます。とっさの応急処置をしてくださった女性の方々に深く感謝申し上げます。

 応急処置のさなか、場内アナウンスを担当していた行司が「女性は土俵から降りてください」と複数回アナウンスを行いました。行司が動転して呼びかけたものでしたが、人命にかかわる状況には不適切な対応でした。深くお詫び申し上げます。

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貴乃花親方の春巡業不参加を春日野巡業部長が説明

貴乃花親方


 大相撲春巡業の伊勢神宮奉納大相撲が1日、三重・伊勢市で行われ、春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)が、巡業に参加予定だった貴乃花親方(元横綱)の参加が急きょ取りやめになったことについて説明した。 

 貴乃花親方は、3月28日の職務分掌で審判部に配属となり、同部の一員として巡業に参加する予定だった。しかし現在、貴乃花部屋には部屋付きの親方が不在で、親方は師匠の貴乃花親方だけ。今巡業は平幕の貴景勝、十両貴ノ岩、貴公俊が休場で「こういう時期だから部屋にいて力士を見た方がいいと。自分の部屋をしっかり見てもらおうと。八角理事長とも話して『問題ない』ということなので」という配慮で休場させたと明かした。

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年寄降格の貴親方 月給64万減、過去に例ない処分

理事会に臨む貴乃花親方


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、親方衆の階級で最も低い「年寄」へ2階級降格することが決まった。日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で理事会を開き、春場所中の勤務態度や弟子の十両貴公俊の暴力問題の監督責任を巡る貴乃花親方の処分を決めた。1月の理事解任から約3カ月で5階級降格。元横綱の年寄降格は、85年11月に金銭の賃借問題を起こした輪島(当時花籠親方)以来、33年ぶりの不名誉な処分となった。貴公俊は4月の春巡業と5月の夏場所の出場停止が決まった。

 重い処分が決まった。貴乃花親方が、最下位の「年寄」に降格した。理事会中、貴公俊とともに別室で待機し、別々に途中入室して処分を聞くと「分かりました」と、素直に受け入れたという。

 2月の理事候補選挙で落選したため、28日に役員待遇委員から1階級下の委員へ。1月4日の理事解任からは3カ月足らずで5階級の降格になる。月給も理事当時の144万8000円から80万8000円へ64万円も減額となった。

 元理事の年寄降格は過去に例がなく、委員待遇から親方としてスタートを切る元横綱としては輪島以来、33年ぶりの年寄降格。年明けまで巡業部長として協会NO・3に相当していたが、100人中83番目へ急降下した。

 今回の処分は、春場所中日に付け人を数発殴った貴公俊への監督責任と春場所中の勤務態度、前日の年寄総会での親方衆の意見や貴乃花親方の説明を加味して決まった。八角理事長(元横綱北勝海)は「初日に欠勤届を出さずに無断で欠勤したのに続き、何度も役員室に出勤するように求めたにもかかわらず、要請を無視して中日まで正当な理由もなく欠勤を続けた。職務専念義務違反」と指摘。処分は協会執行部が原案を準備して理事会に臨み、解雇に相当する契約解除など反対意見は出なかった。

 貴乃花親方は処分を受け「新たな気持ちで大相撲発展のためにも精進をし、真摯(しんし)に処分を受け止め、鍛錬に励むことを貴公俊と2人で話しております。今後は自分に与えられた職責を果たしながら、弟子の育成と大相撲の発展のためにゼロからスタートして参ります」とコメントを発表した。

 再び問題行動を起こせば契約解除や部屋取りつぶしなどの厳罰は避けられない。八角理事長は「まじめに仕事をしてもらい、組織人として改めてもらえれば」と今後に期待した。一連の騒動は区切りを迎えた。

協会員の給料

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付け人暴行の貴公俊は夏場所での1場所出場停止処分

午後0時20分ごろ、部屋を出る貴乃花親方(左)と貴公俊(撮影・足立雅史)


 日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で理事会を開き、春場所中に付け人に暴行した十両貴公俊(20=貴乃花)の、夏場所での1場所出場停止の処分を決めた。

 この日、師匠の貴乃花親方(元横綱)とともに理事会に呼び出されて、処分を言い渡された。貴公俊は春場所8日目の18日に、会場のエディオンアリーナ大阪の支度部屋で付け人の貴西龍を殴り、翌9日目から休場していた。

 八角理事長(元横綱北勝海)は会見で「拳で1回、平手で2、3回殴った」と当時の状況を説明した。昨年11月に元横綱日馬富士関の傷害事件が発覚して以降、再三再発防止を訴えてきた中での暴力行為。鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)は「全親方、全力士が一丸となって暴力の再発防止に力をいれなければいけない状況にある。そのため、過去の前例よりも重い処分としました」と、処分理由を明かした。

 また、4月1日から始まる春巡業も参加できないことが決まった。

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貴乃花親方2階級降格で年寄に 3カ月で月給半額

貴乃花部屋所属の貴公俊の暴力問題に対する処分が行われた大相撲の理事会。左から6人目が八角理事長(撮影・小沢裕)


 日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で理事会を開き、貴乃花親方(45=元横綱)に委員から年寄へ「降格」の処分を科すことを決めた。

 2階級降格で、基本給に手当を含めた月給は103万2000円から80万8000円へ、22万4000円の減額となる。

 八角理事長(元横綱北勝海)は会見で処分理由について春場所中の無断欠席などを挙げて「中日まで正当な理由無く欠勤を続けました。また貴公俊の暴力の監督責任もあります。現在委員ですが、今回の処分により年寄になります」と説明した。

 貴乃花親方は、元横綱日馬富士関による弟子の貴ノ岩への傷害事件以降、協会に反発する言動を続け、問題視されていた。また、春場所中に弟子の十両貴公俊(たかよしとし)が支度部屋で付け人を殴り、監督責任が問われていた。

 貴乃花親方は日馬富士関の傷害事件において、巡業部長でありながら協会への報告を怠ったことが問題視され、すでに1月には理事から役員待遇委員へ2階級降格処分を受けた。さらに2月の理事候補選で落選したため、28日に発表された職務分掌では慣例に従い、委員に降格していた。

 このため、わずか3カ月の間に理事→役員待遇→委員→年寄と合計5階級も降格。月給は理事当時の144万8000円から、年寄の80万8000円へと、64万円もの減額になる。

 貴公俊には1場所出場停止の処分が科された。昨年9月ごろから今年1月にかけて、弟弟子(既に引退)を4度暴行した峰崎部屋の力士は1場所出場停止、師匠の峰崎親方(元幕内三杉磯)は2カ月間の10%減給の処分が科された。

 道交法違反(無免許運転)の罪で略式起訴され、引退勧告処分を受けて角界を去った元幕内大砂嵐関の師匠、大嶽親方(元十両大竜)は、本人の申し出により2カ月間の10%報酬返上となった。

貴乃花部屋所属の貴公俊の暴力問題に対する処分が行われた大相撲の理事会。左から6人目が八角理事長(撮影・小沢裕)
暴力問題の処分が下される理事会に臨む貴乃花親方(撮影・小沢裕)

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八角理事長が語る貴親方の「花形」への配属意図とは

新体制の発表記者会見をする八角理事長(撮影・岡本肇)


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、100人近い親方衆に謝罪した。28日、大阪市で行われた臨時年寄総会に出席し、元横綱日馬富士関の傷害事件以降、協会側と対立してきた言動について反省の弁を繰り返した。

 貴乃花親方は新体制での職務として、審判部に配属された。八角理事長(元横綱北勝海)は配属の理由について「人気というものがあると思いますので、ぜひ見ていただきたい。お客さんの前で仕事ぶりを見て欲しいと思いました」と説明した。

 審判部長には、貴乃花一門の阿武松親方(元関脇益荒雄)を任命した。新理事としては抜てきとも言える大役で、貴乃花親方の上司に相当する役職になる。ファンの目に触れられながら土俵下で勝負を見守る審判は「花形」とも言われる。貴乃花親方は審判部長の経験もある。八角理事長ら執行部による一定の配慮も透けて見えた。

 何より、八角理事長が「仕事ぶりを見て欲しい」と話した通り、今後も協会の一員として認めていることの表れでもある。処分を協議する理事会で、解雇に相当する契約解除は避けられる見通しだ。

 八角理事長は「100年先も大相撲の文化を残していきたい。協会員全員で力を合わせていきたい」と、一致団結を強調した。

厳しい表情で会見する貴乃花親方(撮影・岡本肇)
日本相撲協会職務分掌
親方衆の階級

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鈴木大地長官、大相撲新体制に「暴力根絶に厳しく」

鈴木大地スポーツ庁長官(2017年11月28日撮影)


 スポーツ庁の鈴木大地長官(51)が27日、大相撲に厳しい姿勢をみせた。

 前日26日に八角理事長の続投が決まったのを受け「心機一転、協会をまとめていってほしい」と新体制に期待しながらも、ドーピング問題などと並んでスポーツ界のインティグリティ(高潔さ)を揺るがす暴力問題には険しい表情。「引き続き、暴力根絶に厳しく取り組んでいただきたい」と話していた。

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貴親方に契約解除要求か「過激な人もいる」年寄総会

貴乃花親方(18年3月23日撮影)


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、時間無制限で親方衆から質問を受ける日本相撲協会の臨時年寄総会が今日28日、大阪市内で行われる。貴乃花親方は、元横綱日馬富士関による暴行事件が起きた昨秋以降、協会執行部と対立。協会発表と異なる証言や春場所初日からの欠勤、内閣府への告発状の提出など一連の行動への説明を求めた、役員以外の親方衆で構成する年寄会の要望で実現する。協会関係者によると、一部親方から「解雇」に相当する「契約解除」を含めた厳罰要求が出る見通しという。

 貴乃花親方との質疑応答後に処分案が出た場合、約80人からなる年寄会として決議する方針。八角理事長(元横綱北勝海)ら執行部は年寄会の総意を重視する意向で、処分を協議する29日の理事会に影響を与えそうだ。年寄会会長の錦戸親方(元関脇水戸泉)はこの日「過激な人もいるので、私と他の5つの一門の代表者が中立な立場で、まずは代表質問する」と、自ら司会役を務め、冷静に話し合いを進める意向を語った。

 年寄会は不定期で会合を開いて意見を集約する。今回は八角理事長らと協議し、全親方対象の年寄総会に拡大して実施。錦戸親方は「貴乃花親方に不信感を持っている人は多い。代表質問だけでは終わらないと思う」と、長期戦も予想していた。

錦戸親方(元関脇・水戸泉)(10年8月2日撮影)

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八角理事長何度目かの「暴力根絶」貴親方には厳罰も

理事会に臨む八角理事長(中央)。左は鏡山理事、右は広岡理事補佐(撮影・足立雅史)


 日本相撲協会は26日、東京・両国国技館で理事会を開いて理事長を互選し、八角理事長(54=元横綱北勝海)の続投を決めた。

 新理事会に先立って行われた評議員会で選任された親方の理事10人、外部理事3人が協議し、満場一致で決定。任期は1期2年。八角理事長は元横綱日馬富士関による暴行事件、春場所中日に起きた十両貴公俊による付け人への暴力など、相次ぐ暴力問題の根絶を第1課題として取り組むと所信表明。貴乃花親方(元横綱)は2月の理事候補選挙で落選したため、今回は理事長選に名乗りを上げることはできなかった。

 新任の3人を含む、10人の親方衆らによる新理事会は、わずか15分程度で終了した。鏡山理事(元関脇多賀竜)から推薦を受けた八角理事長の続投が、満場一致で決まった。北の湖前理事長が在職中に死去。15年12月の就任から3選となった。元横綱日馬富士関の傷害事件など、昨秋以降は不祥事が続発する中での新体制発足となった。

 所信表明の場となった会見では「まずは暴力問題の根絶に取り組むことが第1課題」と断言した。再発防止に向けて研修会を開き、2月に立ち上げた再発防止検討委員会が900人余りの協会員全員からの聞き取りを開始。すでに半数ほど進んでおり、有言実行の姿勢を貫く。

 一方で春場所では貴公俊による、支度部屋での付け人への暴力が発覚。八角理事長は「本当に申し訳なく思っております」と謝罪した。師匠の貴乃花親方の監督責任が問われているが、理事長はその親方衆を取りまとめる立場だけに、責任を感じていた。この問題を契機に沈静化した貴乃花親方について、親方衆からは29日の理事会で、降格を含めた厳罰を求める意見がある。知名度抜群の人気親方だけに、難しいかじ取りが迫られそうだ。

 「100年先も相撲を残していく」という伝統を守りながらも「改革を進めていく」と、時代の流れにも敏感に対応する決意だ。この約5カ月間、暴力が影を潜めることのなかった相撲界。「問題を1つずつ解決していくのが私の役目」。相撲と暴力を切り離さない限り、100年先に相撲界はないという、決意を表明した続投決定だった。【高田文太】

日本相撲協会の新理事
相撲協会の最近の不祥事と処分
理事会後の会見に臨む八角理事長(撮影・足立雅史)

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池坊議長、貴乃花親方に「天知る、地知る、人知る」

評議員会終了後の会見で資料を手に記者からの質問に答える池坊議長(撮影・足立雅史)


 日本相撲協会は26日、東京・両国国技館で理事会を開いて理事長を互選し、八角理事長(54=元横綱北勝海)の続投を決めた。

 この日は理事会、横綱審議委員会に先だって、評議員会が開かれた。2月の役員候補選挙で当選した力士出身の理事候補10人を、正式に理事として選任。新たに芝田山親方(元横綱大乃国)阿武松親方(元関脇益荒雄)高島親方(元関脇高望山)の3人が理事となったが、池坊保子議長は「1人ずつ名前を呼びましたが(評議員から)異議も質問もなく了解してもらいました」と、選任に支障がなかったことを明かしていた。

 一方で同議長は、貴乃花親方の言動に対してかねて苦言を呈しており、この日は貴公俊の暴力問題について「多くの方々に失望や落胆を与えた」と語った。また貴乃花親方についてコメントを求められると「天知る、地知る、人知る。神さまがいるんだなと思いました」と、意味深な言葉を残した。貴乃花親方を巡る言動で、SNSなどを通じて世間から多くの批判も浴び「袋だたきに遭いました」と、自虐的に打ち明けながらも笑顔を見せていた。

 貴乃花親方は28日に協会の臨時年寄総会で説明を求められ、29日の理事会では貴公俊とともに処分対象となっている。

 ◆「天知る、地知る、我知る、人知る」 中国の故事で誰も知る者がおらず、2人だけの秘密にしようと思っても、天地の神々も知り、自分も相手も知っているのだから、不正は必ず露見するという意味。

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八角理事長、続投確実 阿武松親方は出馬考えず

八角理事長(18年2月撮影)


 日本相撲協会は今日26日、東京・両国国技館で行われる理事会で新理事長を決める。2月の役員候補選挙で当選した理事候補10人が、理事会に先立って行われる評議員会で正式に選任された後、互選で決める。

 前回は現職の八角理事長と貴乃花親方が立候補したが今回は現状、現職の理事7人が八角理事長推薦の姿勢で、貴乃花一門の阿武松親方(元関脇益荒雄)も25日、理事長選への出馬について「考えていません」と明言。選挙なしで八角理事長の続投が確実だ。

阿武松親方(18年2月2日撮影)

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八角理事長「土俵充実にまい進」真意「申し訳ない」

協会あいさつで頭を下げる八角理事長(中央)と力士ら(撮影・渦原淳)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇25日◇エディオンアリーナ大阪


 十両の取組中に行われた千秋楽恒例の協会あいさつで八角理事長は「世間をお騒がせしております一連のことに対し大勢の大相撲ファンにご心配、ご迷惑をおかけしております」と述べた。

 続けて「土俵の充実にまい進する所存です」。真意について同理事長は「申し訳ない気持ちと、いい相撲を続けることが大事」と文面に込めた思いを説明した。

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栃ノ心 来場所大関とり八角理事長が楽しみな対戦は

逸ノ城を破り10勝目を挙げた栃ノ心(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇25日◇エディオンアリーナ大阪


 関脇栃ノ心(30=春日野)が小結逸ノ城を下し、10勝5敗で場所を終えた。自慢の右四つで215キロの巨体を寄り切った。初優勝した先場所は西前頭3枚目で14勝。2場所連続2ケタ勝利の24勝となり、大関昇進の目安「3場所連続三役で33勝以上」に大きく前進した。先場所は平幕だったためハードルは上がる見込みだが、八角理事長(元横綱北勝海)は来場所が大関とりになることを認めた。

 大関を狙う男の勝ちっぷりだった。栃ノ心は、幕内最重量215キロの逸ノ城につられ、1度両足が浮いた。だが、右四つでまわしを引きつけ、相手の上手を切って寄った。「うわ~、負けた~と思った」と笑った後「先に攻めると疲れる。攻めさせて、疲れさせてからいこうと思った」。比類なき“怪力殺法”で2場所連続2ケタ白星を決めた。

 さあ大関とりだ。八角理事長は「当然そういう場所になってくるでしょう」と話した。初優勝の先場所は14勝1敗。今場所は、優勝の鶴竜を破って10勝。大関昇進の目安は「3場所連続三役で33勝以上」で、勝数だけなら残り9勝でいい。しかし、先場所は平幕。同理事長が「白鵬との対戦が楽しみ」と言うように25戦全敗の白鵬撃破や、優勝争いの12、13勝など上積みが必要になる。

 故郷ジョージアの柔道代表でジュニア五輪に出た男は、五輪が好きだ。「東京で見たいな」。20年東京五輪に現役力士で関わる夢を持つ。夢のためにも、上を目指したい。「今場所は惜しい相撲もあった。もう少し星を伸ばせたと思う」。大関という言葉は口にしないが、夏場所を「大事な場所」と表現。秘めた目標へ、突き進む。【加藤裕一】

 ◆起点が平幕 大関昇進は「3場所連続三役で合計33勝」が一応の目安とされている。例外的に起点の場所が平幕だったのは、24人の大関が誕生した平成では照ノ富士ただ1人。15年初場所は東前頭2枚目で8勝7敗、翌春場所で13勝2敗、翌夏場所で12勝3敗の優勝が決め手となった。それ以前となると、それから約30年前の85年九州場所後に昇進した北尾(のち横綱双羽黒)までさかのぼる。

 ◆幕内後半戦の境川審判長(元小結両国)のコメント 栃ノ心の相撲は下から見てても迫力があった。逸ノ城とは四つ身の違いが出た。軽はずみに言えないが9番と10番では(印象が)違う。先場所の14勝が平幕という声も出てくるだろうが、力はあるし安定感もある。

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魁聖「何かがある」歴代1位不名誉な横綱戦30連敗

支度部屋で悔しそうな表情を見せる魁聖(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇13日目◇23日◇エディオンアリーナ大阪


 魁聖が鶴竜に負けて優勝争いから後退した。

 「気合が入りすぎて足が滑った」と、立ち合いで低くぶつかるまでは良かったが、もう1歩が出なかった。これで横綱戦30連敗となり、歴代1位となる不名誉な記録更新で「横綱に勝てない何かがある」と下を向いた。残り2日で全勝なら自己最多の12勝だが「ケガしないように頑張ります」と控えめに話した。

 ▼八角理事長(元横綱北勝海)のコメント 魁聖は低い立ち合いで大きな体を鶴竜の中にという立ち合いだったが、気持ちが入りすぎたのか低すぎた。鶴竜は優勝を明日(14日目)決めたいだろう。あさってになるとプレッシャーがかかる。

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遠藤3年前大けがの大阪で勝ち越し新三役ついに手中

千代丸を引き落としで破る遠藤(右)(撮影・渦原淳)

<大相撲春場所>◇13日目◇23日◇エディオンアリーナ大阪


 東前頭筆頭遠藤(27=追手風)が勝ち越しを決め、来場所の新三役を確実にした。2大関を破った平幕の千代丸を、引き落として8勝目。3年前の春、左膝半月板及び前十字靱帯(じんたい)損傷の大けがを負った大阪で、4度目の前頭筆頭で迎えた挑戦をついに実らせた。横綱鶴竜が2敗で平幕の魁聖を下し、12勝1敗。16年九州場所以来、4度目の賜杯に王手をかけた。

 遠藤は右で、前まわしに5度手をかけた。なのに、千代丸の巨大な腹も邪魔で取り切れない。ならば、押した。速い突き押しで圧力をかけ、ドンピシャで引き落とした。「しっかり集中してやった結果じゃないですか?」。勝ち越した。やっと手にする新三役。3年前、左膝に全治2カ月の重傷を負った大阪。うれしくないはずがない。

 前頭筆頭で迎えた4度目の今場所は14年春、秋、昨年夏の過去3度と手応えが違った。昨年九州場所の千秋楽を終え、寡黙な男が珍しく口を開いた。「手術して良かったなと思う。徐々に良くなってきて、しっかり“こうしたら”というイメージはある。何となく計画してることが、うまくいけば…」-。昨年7月下旬、内視鏡で左足首の遊離軟骨を除去。その後の秋場所から初の4場所連続勝ち越しだ。手術に踏み切った勇気が飛躍を呼んだ。

 スター候補の新三役。昨年九州場所以降、暗い話題が続く日本相撲協会は大歓迎だ。八角理事長(元横綱北勝海)は「ようやくだね。思ったより苦労したね。精神的にも1回(三役に)上がれば楽になると思う。常連になるんじゃないかな」と期待を寄せる。

 残り2日。遠藤は「まだ明日がある。集中してやるだけ」。8勝と言わず、10勝で待望の夏場所につなげるつもりだ。【加藤裕一】

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貴乃花親方、態度一変し「貴公俊に寛大な処分」願う

貴輝鳳の取組を生観戦する貴乃花親方(撮影・鈴木正人)


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が23日、内閣府公益認定等委員会に提出していた告発状を、取り下げる意向を示した。春場所13日目を行った会場のエディオンアリーナ大阪で明らかにした。告発状は、元横綱日馬富士関による弟子の十両貴ノ岩への暴行事件に関連して、日本相撲協会の対応を問題視し、今月9日に提出したもの。だが18日に弟子の貴公俊(たかよしとし)が付け人に暴行して以降、謝罪に次ぐ謝罪。自身を「一兵卒」と表現し、出直しを誓った。

 会場入りした貴乃花親方は、観客に配慮し、薄暗い関係者用階段の踊り場で取材に応じた。声も暗いトーンで、内閣府への告発状について語った。

 貴乃花親方 取り下げるという言葉を使っていいのか分かりませんが、すべてをゼロにします。私の意思です。一兵卒として出直して精進します。一兵卒として微力ながら、協会のために皆さんと話をして、努力していきたいと思います。

 昨年の秋巡業で元日馬富士関による暴行事件が起きて以降、日本相撲協会執行部との対決姿勢を打ち出していたが、事実上、和睦を申し出る格好となった。

 理事を解任された件や、暴行事件の調査について今月9日、内閣府に告発状を提出。立ち入り捜査や適切な是正措置を求めた。だが18日に弟子の貴公俊が、支度部屋で付け人を数発殴る問題を起こしたことで、態度がガラッと変わった。

 現在は役員待遇委員で、役員室に勤務する必要がありながら、春場所序盤は欠勤が目立った。それが最近は5時間余り滞在。会場内ではファンにも快く対応する優等生に変身した。弟子の暴行については「師匠の私に責任があると思う。貴公俊はまだ20歳。将来があるので、ぜひとも寛大な処置をお願いしたい」と話し、八角理事長(元横綱北勝海)にその旨を申し入れる考えを示した。

 また、告発状提出の代理人弁護士を務めるTMI総合法律事務所の富岡潤弁護士は現状について「(貴乃花親方から)取り下げてほしいという要請をされているわけではない」としつつ「相談しながら、やりたいことをサポートしていきたい」とした。

 貴乃花親方は、役員以外の親方衆で構成する年寄会から、元日馬富士関の暴行事件以降の言動に疑問があるとして、28日の会合への出席を求められている。この日、年寄会会長の錦戸親方(元関脇水戸泉)から直接、文書で要請された。貴乃花親方は「出席します」と明言。協会執行部との言い分が食い違うため、役員の出席も求め、全親方衆を対象とする臨時の年寄総会となる見込み。「いろんな質問が出てくると思うのでお答えする。(どんな質問も)答えます」と断言。多くの親方衆との討論会から、一兵卒として出直す。

会場入りする貴乃花親方(撮影・鈴木正人)
最近の不祥事をめぐる人間関係

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鶴竜連勝ストップ「胸を合わせたらいけない」と反省

栃ノ心(左)に寄り切りで敗れがっくりの鶴竜(撮影・渦原淳)

<大相撲春場所>◇12日目◇22日◇エディオンアリーナ大阪


 鶴竜は自己記録更新中だった初日からの連勝が11で止まった。右手の3本の指を負傷している影響もあり、まわしの引きつけでは後手に回り「胸を合わせたらいけないですね」と反省した。

 優勝を争う魁聖、高安が先に敗れ、栃ノ心に勝っていれば今日13日目で自力優勝というチャンスを逃した。その13日目は本来なら御嶽海との対戦が順当だが割が崩れ、魁聖を迎える。「もう1度初日のつもりで」と気を引き締めた。

 ◆八角理事長(元横綱北勝海)のコメント 鶴竜は安全に(勝とう)という思いがあったのか、差し手が中途半端だった。この一番に勝てば、というのが頭にあったのか、動きが鈍かったようだ。優勝争いが面白くなった。高安は腰が高い。棒立ちで振られては駄目だ。

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13日取組で「割崩し」鶴竜-魁聖戦も理事長「当然」

栃ノ心(後方)に寄り切りで敗れた鶴竜(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇12日目◇22日◇エディオンアリーナ大阪


 13日目の取組が決まり、結びの一番は横綱鶴竜(32=井筒)-東前頭6枚目・魁聖(31=友綱)戦が組まれた。

 幕内の取組は、基本的に前日午前の取組編成会議で決まるもので、鶴竜-魁聖戦が決まった時点では、星の差1つ。この日の取組を終えても、両者ともに敗れたため1差のまま激突することになった。

 本来なら鶴竜は、番付でいえば上位の両大関と関脇御嶽海(25=出羽海)との残り3番になるところ。だが、優勝争いで星の競る力士(魁聖)がいること、三役(御嶽海)とはいえ不振であることが考慮され、御嶽海の横綱戦をなくして好カードを組んだ。終盤戦でまれにある、いわゆる「割崩(わりくず)し」と呼ばれるもので、取組を決める審判部の考えで実現する。

 最近では16年九州場所でもあった。千秋楽に組まれるはずの稀勢の里-琴奨菊の大関対戦が、13日目を終え琴奨菊が4勝9敗(稀勢の里は10勝3敗)と不振だったこともあり、割崩しされ、ともに平幕相手の千秋楽となった。当時の二所ノ関審判部長(元大関若嶋津)は「それよりは面白い取組の方がいいという(審判部)みんなの意見で決まった」と説明していた。

 この割崩しを、八角理事長(元横綱北勝海)は「(魁聖は)優勝争いをしているし当然でしょう。審判部の(場所を)面白くさせるための判断。いい割が組まれたと思う」と評価。境川審判部長代行(元小結両国)も「魁聖が1敗だからね。優勝争いが一番(優先)。面白い取組を(ファンも)期待しているでしょうから」と説明した。

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貴乃花親方「厳しく育ててきたつもりが」一問一答

報道陣に説明する貴乃花親方(撮影・佐々木隆史)


 大相撲春場所9日目の19日、前日に支度部屋で付け人を暴行した東十両14枚目の貴公俊(たかよしとし、20=貴乃花)が休場した。師匠の貴乃花親方(45=元横綱)は臨時の役員会合で弟子の暴行を認め、八角理事長(元横綱北勝海)らに謝罪した。

<貴乃花親方一問一答>

 -暴行はいつ知った

 貴乃花親方(以下親方) 昨日、貴公俊が相撲を取り終わって、部屋で知りました。

 -どう感じた

 親方 深刻なことです。これだけ厳しく暴力はいけないと言ってきて。(貴)公俊もあらためて厳しく指導していきます。殴られた子の気持ちになれば言い訳がつかない。勝つ、負けるという勝負以前の問題。暴力は絶対にしてはいけないことを…。厳しく育ててきたつもりだが、こういうことが起こってしまった。

 -貴公俊はどんな関取か

 親方 地道に稽古する子ですので、こういうことを…。驚いています。

 -けがの状況は

 親方 少し唇が腫れているようなところがある。

 -付け人は病院に行くか

 親方 行っていません。本人が「行かなくても大丈夫」と言っていたので。

 -被害者は出場するか

 親方 はい。本人に「できるか」と聞いたら即答で「やります」と言っていましたので出ます。

 -貴公俊の再出場は

 親方 上げられません。

 -被害届の提出は

 親方 ないです。

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貴乃花親方の一門内での孤立が遠因か?弟子暴行事件

貴乃花親方(2018年3月19日撮影)


 大相撲春場所9日目の19日、前日に支度部屋で付け人を暴行した東十両14枚目の貴公俊(たかよしとし、20=貴乃花)が休場した。

 師匠の貴乃花親方(45=元横綱)は臨時の役員会合で弟子の暴行を認め、八角理事長(元横綱北勝海)らに謝罪。師弟と暴行を受けた付け人の序二段力士の3人は、大阪市内で危機管理委員会の聴取に応じた。29日の理事会で処分が協議される。暴行の背景には、貴乃花親方の一門内での孤立が遠因になった可能性も浮上した。

 今回の貴公俊の暴行は、付け人が関取に出番を伝えるタイミングが遅れ、腹を立てたことがきっかけ。現場にいた関係者によると、貴公俊は支度部屋での暴行の際「部屋に戻ったら覚えてろよ」との暴言もあったという。付け人のミスは、人手不足も一因だ。貴乃花部屋は序ノ口以上の力士が9人在籍し、そのうち関取は4人。貴ノ岩が復帰し、貴公俊が新十両に昇進したため、出場する関取は倍増した。付け人を務める若い衆は5人しかおらず、十分に対応しきれなかった。

 一般的には同じ一門の別の部屋から若い衆を借りるが、貴乃花一門のある親方は「人を借りたいと言われたことはない。今回、初めて実態を知った」と明かした。2月の役員選挙では、一門として阿武松親方(元関脇益荒雄)を擁立。今場所前は恒例の連合稽古がなくなり、立浪親方(元小結旭豊)は一門から距離を置くことを明言した。貴乃花親方の求心力が失われつつある。他の部屋の助けを借りることは、プライドが許さなかったのか-。師弟の処分は29日の理事会で決まる。

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貴乃花親方が八角理事長らに謝罪、監督責任も議題へ

貴公俊の報告のため理事室に入る貴乃花親方(撮影・岡本肇)


 大相撲春場所8日目に貴乃花部屋の十両貴公俊が支度部屋で付け人を殴打した件を受け、貴乃花親方(元横綱)が19日、会場のエディオンアリーナ大阪で日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)らに謝罪、報告を行った。貴乃花親方は午前9時50分に車で会場に到着、役員室で約15分間、事情を説明した模様。その後、同10時14分には車に乗り、会場を離れた。

 事情説明に同席した春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)は「(貴乃花親方から)“今回は申し訳ありませんでした”と。貴公俊の休場の申し入れがありました。今後(の処分など)については29日の理事会で決定することになります」と説明。貴乃花親方の管理・監督責任などについても「議題に上がることになると思う」と話した。

 協会は殴打事件の調査を危機管理委員会で進める方針。時系列、事実関係の確認のため貴公俊本人、貴乃花親方のほか、当時支度部屋にいた力士ら「目撃した人」(春日野広報部長)からも話を聞く。貴乃花親方も「協力は惜しまない」と話しているという。

 また事件が起こった時、貴乃花親方が会場に不在だったことについて、春日野広報部長は「それは、いたら起こってなかったのか、いなかったから起こったのかはわからないですし…」と話していた。

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大鳴戸審判員「軍配逆じゃないかと」ビデオ室と連絡

貴景勝対鶴竜戦で協議する審判(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇7日目◇17日◇エディオンアリーナ大阪


 横綱鶴竜(32=井筒)が物言いがつく際どい一番を制し、7連勝を飾った。西前頭3枚目の貴景勝と激しい突き、押しの展開から最後は押し出し。その際に、鶴竜の左足親指が出たとして、物言いがついたが、審判による約3分半の長い協議の末、軍配どおりの結果となった。

 物言いをつけた大鳴戸審判員(元大関出島)は「鶴竜の左足親指がキュッと出た。そのタイミングで貴景勝は残っていたように見えた。軍配が鶴竜に上がったので逆じゃないかと思って」と理由を説明した。ビデオ室と入念に連絡を取り合い、「足が出る前に、貴景勝が倒れ体がなかった」(山科審判長=元小結大錦)と軍配通りに。八角理事長(元横綱北勝海)は、「よく物言いをつけた」と審判団を評価した。

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貴乃花親方が初出勤、理事長に注意され淡々3分退室

午後1時50分、エディオンアリーナ大阪入りする貴乃花親方(撮影・鈴木正人) 


 貴乃花親方が5日目にして初めて、会場のエディオンアリーナ大阪に姿を見せた。午後1時49分に会場入り。場内を移動し、約4分後に相撲協会執行部がいる役員室に入った。役員室では八角理事長(元横綱北勝海)から「ちゃんと出勤するように」と注意を受けた。関係者によると、役員室で着席することなく注意された後に「失礼します」と言い、3分足らずで退室。午後1時59分に車で会場を去った。会場滞在も約10分だった。

 貴乃花親方は「私から言うことはないです。まあ、あいさつ」と説明した。現在、役員待遇委員の同親方は本来、春場所中は毎日、役員室に滞在する必要がある。だが貴ノ岩の頭部負傷について「目が離せない」と、4日目まで会場入りしていなかった。協会サイドにも、同様の理由で出勤できないとファクスで2度送信。協会サイドは、欠勤理由にならないとして2度とも出勤を命じていた。貴乃花親方はこの日朝、稽古を指導後「貴ノ岩の様子を近くで見るかもしれません」と、出勤をほのめかしていた。ただ、会場を去った時は貴ノ岩は取組前だった。また、協会との連絡は弁護士に任せているとした。

午後1時53分、役員室入りする貴乃花親方(撮影・鈴木正人)
午後1時56分、役員室を出る貴乃花親方(撮影・鈴木正人)

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欠勤中の貴乃花親方、ファクスで今場所2度目の連絡

貴乃花親方(17年12月撮影)


 初日から4日連続で欠勤している貴乃花親方(元横綱)から14日、ファクスで今場所2度目の連絡が日本相撲協会に届いたことを、春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)が明らかにした。内容は、元横綱日馬富士関の傷害事件の被害者で、弟子の十両貴ノ岩の心身への影響を見極めるために会場に常時滞在できないなどと、部屋のホームページに記されているものと同様だと説明。

 また12日に届いたファクスでの連絡に、八角理事長(元横綱北勝海)名で出勤するように返信したことも明らかにし、「組織全体で3月場所を運営している以上、役員室に出勤するよう理事長名で指示します」と今日15日以降に再度、返信する意向を示した。

 貴乃花親方はこの日朝、京都・宇治市にある宿舎で、報道陣から会場に来るかを問われ「どうとも、何とも言えないです」と明言せず。13日には部屋のホームページで、14日以降に会場で対応するなどと記したが、この日も姿を現さなかった。

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鶴竜嫌なイメージ払拭、先場所敗れた遠藤に我慢連勝

遠藤(右)を、はたき込みで破った鶴竜(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇2日目◇12日◇エディオンアリーナ大阪


 鶴竜は巧者遠藤に押し込まれ、途中で体勢も崩れたが、粘って最後にはたき込み、連勝した。

 「(途中で)はたかず我慢して、回り込めた。“勝ちたい”と思っていたら、もっと簡単に引いていた」。先場所12日目に敗れた相手だが「あの時はあの時という感じ」と、嫌なイメージを消して臨んでいた。1人横綱は「まだ2日目」と、目の前の土俵に集中する。

 八角理事長(元横綱北勝海) 鶴竜は引いたが序盤戦はどんな形でも勝つことが大事。だんだん良くなってくるだろう。高安は自分の良さを消してしまった。相手の中に入るにしても最初からでなく、思い切りかち上げて突っ張ってから。気持ちが弱気だった。

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姿見えない貴乃花親方に役員「きちんと連絡すべき」

貴乃花親方

<大相撲春場所>◇初日◇11日◇エディオンアリーナ大阪


 春場所初日の会場で、貴乃花親方(元横綱)の姿を目撃した関係者はいなかった。1月に理事解任が決まり、2月の役員候補選挙でも理事返り咲きはならず、今場所中は役員待遇委員。本場所中は通常、朝稽古の指導を終えた午後の早い段階で会場内の役員室に出勤するが、同部屋で顔を合わせるはずの理事らは「来ていない。連絡もない」と声をそろえた。

 本場所の会場には役員室の他にも審判部室、巡業部室など、親方衆の職務によって「居場所」が決まってくる。貴乃花親方は1月4日の理事解任を受け、指導普及部副部長を務めることになった。だが春場所の会場には指導普及部室はない。貴乃花親方が滞在すべき場所は役員室のため、ある役員は「よくないよね。来ることができないなら、きちんと連絡すべき」と険しい表情を見せていた。

 貴乃花親方は9日に、貴ノ岩の調査や自身の理事解任について透明性を求め、内閣府に告発状を提出したことを発表。その直後だけに、八角理事長(元横綱北勝海)ら協会執行部との「呉越同舟」を避けたと受け止められても仕方ない。この日朝は、貴ノ岩への大声援が予想されることに「そうなってもらえるように」と期待していたが、実際には聞いていない可能性がある。

翔猿を寄り切りで破る貴ノ岩(撮影・岡本肇)

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