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井上尚弥、村田諒太ら審査員!高校生シャドー大会

井上尚弥(2019年12月23日撮影)

日本ボクシング連盟は26日、「高校生シャドーボクシングチャレンジ2020」を開催すると発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大により、今年の高校生の全国大会がすべて中止や延期となったことを受け、練習の成果を発揮する場として設けられた。

1人で相手をイメージしながら行う練習がシャドーボクシング。同連盟に選手登録済みの現役高校生(男女不問)が、ツイッター上に指定のハッシュタグをつけて動画を投稿することでエントリーできる。応募期間は8月1日から16日まで。

審査員には超豪華な面々がそろった。井岡一翔、井上拓真、井上尚弥、岩佐亮佑、内山高志、京口紘人、清水聡、寺地拳四朗、村田諒太、八重樫東(50音順)らが現時点で参加が決定。今後も交渉中だという。

結果発表は8月22日で、「○○選手賞」など、優秀賞に選出した審査員の名前がついた賞を発表する。

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内山高志氏「地元に貢献」春日部で開業ジムお披露目

ジムのレセプションパーティーを開いた元WBA世界スーパーフェザー級王者内山氏(中央)

プロボクシングの元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志氏(40)が、2月に出身地の埼玉・春日部市で開業したフィットネス&ボクシングジム「KOD STUDIO」のレセプションパーティーが11日、行われた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、オープン直後に休業となったが、6月から営業を再開していた。

春日部名誉市民の内山氏は「少しでも地元に貢献できるようなことをやれればと思っていた。春日部を盛り上げるためにも頑張っていきたい」。現在、会員は約80人で「200人くらいには増やしたい」とした。内山氏は、東京・四谷にもジム「KOD LAB」を経営しており、元WBA、IBF世界ライトフライ級統一王者田口良一氏も社員としてサポートしている。

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田口良一氏がジムオーナー修行 内山高志氏に学ぶ

内山高志氏(左)と田口良一氏(2019年12月10日撮影)

ボクシング元WBA&IBF世界ライトフライ級王者田口良一氏(33)が、先輩の元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志氏(40)の下でジムオーナー修行に入った。

16日にSNSを通じて、内山氏が代表を務める「KOD LABに入社した」と明かした。

田口氏は昨年11月に引退発表し、近い将来にフットネスジムをオープンしたいと話していた。以前は引退後は麺類の飲食店経営を口にしていたが「知識と経験を生かしたい。軌道に乗れば飲食店も」と方向転換。ジムの先輩だった元日本ミドル王者柴田明雄代表のSOETEジムでトレーナー修行していた。

この日は「初めて内山さんのミットもってみました! 軽くやってもらったのに突き刺す痛みだった」とも記していた。インストラクターとして会員を指導していきながら、経営、運営面なども勉強していくことになる。

内山氏は18年2月に東京・四谷でジムをスタートしたが、今年2月には地元の埼玉・春日部に2つ目のジム「KOD STUDOIO」もオープンしている。多くのワタナベジム出身や現役選手がインストラクターを務めている。

営業は一時休止していたが、ジム存続とインストラクターの生活を守るために、支援金集めのクラウドファンディングを始めた。21日までに500万円を目標にしていたが、100万円の永久会員権などの返礼に、すでに900万円以上が集まっている。こんなアイデアも田口ジム開設への勉強になるに違いない。

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王者8人!世界の扉開けた内山の右/渡辺会長の一撃

ボクシングWBA世界スーパーフェザー級選手権 12R、王者サルガドにパンチを放つ内山高志(右)(2010年1月11日撮影)

<ボクシング、忘れられない一撃~11>

一発のパンチですべてが変わるボクシング。選手、関係者が「あの選手の、あの試合の、あの一撃」をセレクトし、語ります。世界王者を男女で8人育てたワタナベジム渡辺均会長(70)の一撃は、内山高志氏の「サルガド戦の右ストレート」です。ジムに初めて世界王座をもたらした愛弟子の一撃は、今もジム経営の原動力になっています。(取材・構成=河合香)

▼試合VTR 内山は10年1月11日に14戦目で、WBA世界スーパーフェザー級王者フアン・カルロス・サルガド(メキシコ)に世界初挑戦した。初回からジャブで先手をとり、積極的に攻めてリードした。3回には反撃に鼻血も出すが、前に出続けてポイントも大きくリードした。最終12回も守りに入らずに攻めた。残り1分を切って、ロープに追い詰めて右ストレート。1発目は左側頭部をかすり、2発目をアゴに打ち込むとダウン。カウント8で立ち上がったが、さらに右を2発でロープへ飛ばすと、レフェリーがストップした。12回2分48秒TKOで、ジムにとって6度目の世界挑戦で悲願達成となった。内山はその後に11度防衛し、KOダイナマイトのニックネーム通りに世界戦では12試合中10試合でKOを決めた。

    ◇    ◇

忘れられないパンチはいくつもあるが、やっぱり内山の右ストレートが一番。何しろジムから初めて世界をとり、ここまで45年もジムを続けられ、今あるのも内山のおかげ。あのパンチがなければ、すべてはなかったとも言えるから。

入門前は全日本王者とはいえライト級だけに、世界はどうかなと思っていた。入門して初めてミットを受けると、ガツンと来た。重みがそれまでとは格が違った。ゲームセンターのパンチングマシンで、700キロを出して壊したのもうなずけた。世界もいけるというより、これは世界王者にしないといけないと思った。

世界が見えてきたころは、WBAはホルヘ・リナレス(帝拳)が王者。日本人とはやらないというので、チャンスは難しいと思っていた。それがサルガドに負けたことでチャンスが来た。

最終12回のインターバルで、内山に「倒してこい」と言った。もしかしたら採点は競っているかもしれない。相手は11回に弱っていた。でも、最終回だけに息を吹き返すかもしれない。3つの考えがあって、KOを狙わせた。

指示通りに内山は連打で攻めまくり、ほとんど右を決めて倒した。内山まで5度の世界挑戦は失敗し、ミスマッチと不評を買ったことも多かった。感激で初めて涙が出てきたのは忘れられない。

今は気はめいるし、これからが心配で仕方ない。世界王者も8人できたし、日本プロボクシング協会長もやらせてもらったし、年もあるし。もうやめてもいいかと思うことさえある。

ジムを開く時の目標はヨネクラジムだった。世界王者の数はあと1人で並べる。内山が世界をとった時には大学を卒業した気分と言ったが、選手のためにまだまだジムは卒業できない。もうひと踏ん張りして、あの内山のような選手を育てたい。

◆渡辺均(わたなべ・ひとし)1950年(昭25)1月5日、栃木県今市市(現日光市)生まれ。現宇都宮ジムでボクシングを始め、その時からジム経営を目標にしていた。宇都宮工卒業後は国鉄に勤務しながら、5度目の挑戦でプロテストに合格し、69年にプロデビュー。通算7勝6敗で最高ランクは日本ミドル級3位。75年に地元で念願の今市ジムを開設し、東京転勤を機に、80年には五反田に移転してワタナベジムに改称した。82年には退職してジム経営に専念し、朝8時から夜10時までの営業などで、98年には会員が800人にまで増えた。内山を皮切りに男子は内山、河野、田口、京口の4人、女子も国内公認第1号の富樫ら4人の世界王者を育てた。

12回TKOで勝利し、チャンピオンベルトを巻いて渡辺均会長(右)と喜ぶ王者を奪取した内山高志(2010年1月11日撮影)

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山中慎介「神の左」ロハス病院送り/三浦隆司の一撃

WBC世界バンタム級タイトルマッチ 山中慎介対トマス・ロハス 7回、左ストレートでトマス・ロハス(右)をKOした山中慎介(2012年11月3日撮影)

<ボクシング、忘れられない一撃~3>

一発のパンチですべてが変わるボクシング。選手、関係者が「あの選手の、あの試合の、あの一撃」をセレクトし、語ります。強打を武器に、米国でも活躍した元WBC世界スーパーフェザー級王者三浦隆司氏(35)は、同じ帝拳ジムに所属した山中慎介氏の「ロハス戦の左ストレート」を挙げました。(取材・構成=奥山将志)

    ◇    ◇

▼試合VTR 11年11月にWBC世界バンタム級王座を獲得した山中慎介が、2度目の防衛戦(12年11月、ゼビオアリーナ仙台)で、元WBCスーパーフライ級王者トマス・ロハス(メキシコ)を迎え撃った。7回36秒、山中が連打で距離を詰めると、最後はロハスの顎に、至近距離からねじこむような左を打ち抜いた。意識を失ったロハスは、前のめりにキャンバスに倒れこみ、ダメージの大きさから、試合後の取材もキャンセル。病院に直行した。この試合から5試合連続でKO防衛を果たすことになる山中。日本歴代2位のV12を果たした名王者が、「神の左」の威力を存分に見せつける一戦となった。

    ◇    ◇

あれは、本当にすごいパンチでした。ロハスが人形のように前に崩れ落ち、ファンがどっと沸いたかと思えば、ピクリとも動かない姿に、少しずつ会場が静まりかえっていったのを覚えています。

山中さんといえば、ワンツー。フィニッシュのほとんどがワンツーからの左ストレートでした。ただ、この試合は、めずらしく、コンビネーション4発で仕留めました。力みのないパンチで警戒を散らし、最後は左。ディフェンスに追われたロハスは、最後のパンチはまったく見えていなかったと思います。

僕も同じサウスポーでしたが、山中さんのパンチは特別でした。ダメージを与えるのではなく、下半身の力を上半身に伝え、一発で相手の意識を断ち切るパンチです。だからこそ、見る人が「当たれば倒せる」というワクワク感を感じていたんだと思います。

あの当時、僕は世界初挑戦(内山高志戦)に失敗し、帝拳ジムに移籍して再びチャンスがくるのを待っていたころです。山中さんとは練習時間も同じでしたし、山中さんの背中を追いかければ、僕もいつか世界王者になれると思っていました。練習中は、どんなメニューをやっているのか、どんなパンチを打っているのかを横目で見ていました。

左ストレートだけで勝ち続けた山中さん。多くの印象的なKOパンチがありましたが、あらためて考えても、あのロハス戦の一撃は恐ろしいですね。

◆三浦隆司(みうら・たかし)1984年(昭59)5月14日、秋田・三種町生まれ。金足農時代に国体優勝。横浜光ジムに所属し、03年7月プロデビュー。11年1月、内山高志戦で世界初挑戦。同年に帝拳ジムへ移籍。13年4月にWBC世界スーパーフェザー級王座を獲得し、4度防衛。17年に現役を引退し、現在は秋田県体育協会テクニカルアドバイザーとして高校生などを指導している。プロ37戦31勝(24KO)2分け4敗。169センチの左ファイター。家族は彩美夫人と1男1女。強打から、愛称はボンバーレフト。

WBC世界バンタム級タイトルマッチ 山中慎介対トマス・ロハス 7R、山中慎介(右)はトマス・ロハスに左ストレートを放ちKO勝ちする(2012年11月3日撮影)
三浦隆司氏

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エスクエルド、賞金マッチ2試合110万円荒稼ぎ

内山高志氏(右)から賞金を受け取ったマービン・エスクエルド

<ボクシング:内山高志Presents KNOCK OUT DYNAMITE賞金マッチトーナメント決勝>◇12日◇東京・後楽園ホール

KO期待の5回戦での賞金トーナメント60キロ決勝で、東洋太平洋スーパーフェザー級7位マービン・エスクエルド(24=フィリピン)が110万円を荒稼ぎした。

日本同級10位高畑里望(40=ドリーム)との対戦で、2回に続いて4回に右ストレートでダウンを奪ってレフェリーストップ勝ち。優勝賞金50万円に4回KOの賞金10万円も手にした。準決勝では1回KOで50万円を獲得し、2試合合計で110万円を稼いだ。

65キロはプロ2戦目のトゴルドル・バットツォグト(20=モンゴル)が優勝した。日本スーパーライト級6位デスティノ・ジャパン(35=渡久地)から5回に右でダウンを奪ったが、こちらは3-0で2試合連続とも判定勝ちだった。56キロは山内祐季(24=真正)がケガで中止となり、日本フェザー級7位佐々木蓮(24=ワタナベ)が不戦勝で優勝賞金を獲得した。

賞金ワンマッチでは日本スーパーバンタム級2位大森将平(26=ウォズ)がダニー・タムピピ(30=フィリピン)に5回TKO勝ちした。昨年東洋太平洋同級王者勅使河原弘晶(29=輪島功一)に12回TKO負けから再起戦。初回から攻勢も粘られたが、なんとか5回にレフェリーストップ勝ちした。

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井岡一翔が男泣き初防衛「一番は統一戦をやりたい」

井岡は防衛に成功しリング上でベルトと長男を大事に抱く(撮影・足立雅史)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇31日◇東京・大田区総合体育館

4階級制覇王者井岡一翔(30=Reason大貴)がパパで初防衛に成功した。無敗のWBO世界スーパーフライ級1位ジェイビエール・シントロン(24=プエルトリコ)との指名試合。序盤は何発も被弾したが、終始前に出続け3-0の判定勝ち。

顔中傷だらけで8度目の大みそかを飾り、8月に生まれた長男磨永翔(まなと)君をリングで抱いた。今年こそ統一戦実現へ意欲を見せた。

   ◇   ◇   ◇

いつも冷静な井岡の表情がゆがんだ。インタビューで息子のことを言われ、言葉に詰まって涙ぐんだ。「今まで以上にプレッシャーがあった。込み上げるものがあった」。ベルトと磨永翔君を抱えると今度は満面の笑み。「この子のために勝ちたかった」とパパ初勝利をかみしめた。

顔は傷だらけだった。初回からプレスをかけて前に出た。序盤は五輪連続出場の技巧派に何度もクリーンヒットされた。「想像以上。めちゃ痛かった。選手寿命が縮まると思った」ほどだ。12センチのリーチ差、約6年ぶりのサウスポー。「少々もらっても、いくしかないと、覚悟を決めた」。

4回まで相手ペースは想定していた。残り8回をとる作戦だった。低い姿勢でフェイントを使い、サイドから打ち込む。5回からは左ボディーを軸に攻勢に転じた。「大和魂を見せようと思った」と、採点は2~4ポイント差も攻め続けたのは井岡だった。試合終了と同時に「出し切った」と両腕を突き上げた。

2カ月にわたる米ラスベガス・キャンプでは、妻子を練習にも連れていった。スパーリング中に息子へ目をやると寝ていた。この日リング上で目に入ったモニターにも、寝ている姿が映った。「試合でもかと、笑いそうになった」。パパはうれしそうに明かした。

8度目の大みそかで、19年も大トリを飾ってみせた。負けは18年の唯一海外のマカオだけで、国内では7勝(5KO)。「任務」という決戦を制し「20年を迎えられる。次につながった」。日本人初の4階級世界王者として指名試合を制しての初防衛。箔(はく)もつけて海外へ打って出たい。「一番は統一戦をやりたい」。今年は次なる目標へ、歩みは止まらない。【河合香】

○…井岡に判定負けのシントロン 最後のラウンドまで戦うことができた。それだけ。やるだけのことはやった。(判定は)全てを、敬意をもって受け入れる。

▽元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志氏の話 井岡は距離をつぶし、相手がしたいボクシングをさせなかった。ディフェンス技術と勇気が必要な戦い方だが、練習してきたことを信じ、それを貫いたことが勝利につながった。

▽元WBC世界フライ級王者内藤大助氏の話 井岡の作戦勝ち。被弾してでも前に出ないと勝てない難しい相手に、自分がやりたいことを最後までやり抜いた。

◆井岡一翔(いおか・かずと)1989年(平元)3月24日、大阪・堺市生まれ。興国高で史上3人目の高校6冠。東農大2年中退で09年プロデビュー。11年に当時日本最速7戦目でWBC世界ミニマム級王座、12年にWBAライトフライ級、15年に18戦目の当時世界最速でWBAフライ級王座獲得。17年に引退も18年に復帰。昨年再挑戦でWBOスーパーフライ級王座を獲得し、日本初の4階級制覇達成。164センチの右ボクサーファイター。家族は夫人と1男。

6回、井岡はシントロンの左ストレートをよける(撮影・山崎安昭)

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井岡一翔が大みそか7勝!次はロマゴンか田中恒成か

井岡は防衛に成功しリング上でベルトと長男を大事に抱く(撮影・足立雅史)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇31日◇東京・大田区総合体育館

4階級制覇王者井岡一翔(30=Reason大貴)が、8度目の大みそかで初防衛に成功した。無敗の同級1位ジェイビエール・シントロン(24=プエルトリコ)との対戦。攻撃的ファイトで力の違いを見せて3-0で判定勝ちした。

日本人の世界戦最多勝利も16に伸ばした。来年こそ海外、統一戦などのビッグマッチへ挑む。

12センチも長い相手のリーチをかいぐり果敢に距離を詰めて圧力をかけ続けた。井岡は試合後のインタビューで「チャンピオンの強さと世界戦の厳しさを教えてやりたかった」。会場には8月に誕生した第1子となる長男磨永翔(まなと)君の姿もあった。「息子が生まれて初めての試合。気持ちとしてプレッシャーもありました」と涙を見せた。

井岡は大みそかの試合を「一つのルーティン」「任務」と表現していた。負けたのは18年に4階級制覇初挑戦した唯一海外のマカオだけ。国内では過去6勝(5KO)とより力の入る決戦で、19年も大トリを飾ってみせた。

シントロンは12年ロンドン、16年リオデジャネイロと同国初の五輪連続出場を果たしていた。井岡も五輪を目指していただけにリスペクト。プロでは12戦無敗で、江藤(白井・具志堅)とは挑戦者決定戦の再戦で勝ち上がってきた。

足を止めずに動き回ってカウンター狙いの相手。井岡は「逃げては勝てない。世界戦の厳しさを教え込み、世界王者のすごさを見せたい」と話していた。アマ実績では劣るが、プロでは4階級を制した格の違いを見せた。

サウスポーとは13年5月の2階級目の初防衛戦以来6年7カ月ぶりだった。身長では5・5センチ低く、リーチでは12センチ短かった。2カ月の米ラスベガス合宿では、身長のあるサウスポーを相手に116回のスパーリング。「常に探求心を持っている」とサラス・トレーナーと対策を練ってきた。これで左相手には6戦全勝と、逆にお得意さまを証明した。

6月に再挑戦で日本人初の4階級制覇を達成した。直後に元モデルの女性と晴れて再婚。8月には第1子となる長男磨永翔(まなと)君が生まれた。前回の合宿には身重の夫人も同行したが、今回は生後間もない息子も加わった。

井岡らの食事は夫人の手料理だった。同行した佐々木トレーナーは「助かった。何でもおいしい」と、こちらは5キロも体重が増えたという。一家の大黒柱を自覚し、その家族に支えられ、活力を与えられ、大きな励みに練習に打ち込み、指名挑戦者も下した。

2年前の大みそかに1度引退したが、18年秋に再起した。1年前の挑戦は敗れたが、2年越しで1つの目標の4階級制覇は達成した。もう一つの目標は海外でのビッグマッチだ。

20年はさらに飛躍の年にしたい。他団体王者との統一戦、4階級制覇王者のローマン・ゴンサレスも挑戦に名乗りを上げている。セミでV3に成功した田中も挑戦の意向を持ち、WBOが後押しを表明している。群雄割拠の同級で、井岡はNO1への新たな道に進む。

▽元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志氏の話 井岡は距離をつぶし、相手がしたいボクシングをさせなかった。ディフェンス技術と勇気が必要な戦い方だが、練習してきたことを信じ、それを貫いたことが勝利につながった。

◆井岡一翔(いおか・かずと)1989年(平元)3月24日、大阪・堺市生まれ。興国高で史上3人目の高校6冠。東農大2年中退で09年プロデビュー。11年に当時日本最速7戦目でWBC世界ミニマム級王座、12年にWBAライトフライ級、15年に18戦目の当時世界最速でWBAフライ級王座獲得。17年に引退も18年に復帰。昨年再挑戦でWBOスーパーフライ級王座を獲得し、日本初の4階級制覇達成。164センチの右ボクサーファイター。家族は夫人と1男。

井岡は防衛に成功しリング上で長男を抱き笑顔を見せる(撮影・足立雅史)
5回、井岡一翔(左)はジェイビエール・シントロンにパンチを食らう(撮影・加藤諒)

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吉田実代、初防衛に号泣「最低限の約束守れたかな」

WBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ 吉田実代(左)は石麗萍を破って王座を防衛し、娘と笑顔を見せる(撮影・加藤諒)

<プロボクシング:WBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦>◇31日◇東京・大田区総合体育館

「戦うシングルマザー」こと王者吉田実代(31==EBISU K,S BOX)が初防衛に成功した。WBCアジア同級王者石麗萍(21=中国)の挑戦を受け、3-0の判定勝ち。

身長7・7センチ、リーチ6・5センチの劣勢を接近戦で埋め、クリンチされるとボディーを連打。相手の体力を消耗させた。4回には左フック、8回に右ショートでぐらつかせる快勝劇だった。愛娘実衣菜(みいな)ちゃん(4)から「ママ、おめでとう」と祝福を受けると「最低限の約束は守れたかな」と号泣した。

喜びよりも悔しい涙だった。日本初開催となる大みそか女子世界戦。自らが過去奪ったことのないダウンや、KO勝ちを狙っていたため「重圧があった」。元WBA世界スーパーフェザー級王者内山高志氏の指導を受け、自衛隊体育学校に足を運び、技術あるアマ選手と拳を交えた。低酸素トレーニングや肩周囲の筋トレ、食事制限も続け、体脂肪率も10%近くまで絞り「1パーセントでも勝率を上げる」とこだわっていた。

吉田は「ふがいない。もっと良いところをみせたかった。まだ自分は甘い。レベルアップして1日でも長く防衛したい」と反省を忘れず、防衛ロードを突き進む構えだ。【藤中栄二】

吉田(左)は石麗萍を破って王座を防衛し、娘とリングを後にする(撮影・加藤諒)

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吉田実代V1、娘から祝福も「まだまだ自分は甘い」

WBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ 吉田実代(左)は石麗萍を破って王座を防衛し、勝ち名乗りを受ける(撮影・加藤諒)

<プロボクシング:WBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦>◇31日◇東京・大田区総合体育館

「戦うシングルマザー」と呼ばれる王者吉田実代(31=EBISU K,S BOX)が初防衛に成功した。WBCアジア同級王者シー・リーピン(石麗萍(21=中国))の挑戦を受け、3-0の判定勝ちをおさめた。身長7・7センチ、リーチ6・5センチも劣るハンディは接近戦で埋め、ボディー連打を駆使。4回には強烈な左フックを打ち抜くなど、手数でも上回った。

観客席で熱い声援を送っていた長女実衣菜(みいな)ちゃん(4)をリングに上げて親子で観客からの大きな拍手を浴びた。愛娘から「ママ、おめでとう」と祝福を受けた吉田は「まだまだ自分は甘いと思うので、一からやり直して1日でも早く王者でいたい。もっと格好いい姿をみせたいと思います」と決意を新たにした。

大みそかの大舞台を想定し、先月8日から今月23日まで鹿児島県の実家に実衣菜ちゃんを預け「私は娘にボクシングをやらせてもらっている」との意識を胸に練習に集中した。元WBA世界スーパーフェザー級王者内山高志氏、元日本バンタム級王者益田健太郎氏の指導を受け、新たに週1回ペースで自衛隊体育学校にも足を運んだ。ロンドン五輪代表の須佐勝明氏からのアドバイスをもらい、アマチュアのトップ選手とのスパーリングも消化。筋トレと食事制限で体脂肪率も10%近くまで絞るなど「勝率を1パーセントでも上げたい」とこだわった。プロ初となるKO勝利を挙げるために準備してきた。

インパクトある試合内容を追求していた。「爪痕を残したい」と臨んだV1戦は狙っていたKOはならなかったものの、判定勝ち。悔しそうな表情も浮かべた吉田は「自分もKOやダウンを奪うために練習してきたのに、やってきたことが出せなかった」と反省も忘れなかった。

WBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ 吉田実代(左)は石麗萍を破って王座を防衛し、娘と笑顔を見せる(撮影・加藤諒)
6回、吉田(左)は石麗萍に右ストレートを打ち込む(撮影・山崎安昭)

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田口良一氏が引退式「2日間断酒」内山氏とスパー

引退セレモニーを前に内山高志氏(右)を相手にスパーリングを行った田口良一(撮影・たえ見朱実)

元WBA&IBF世界ライトフライ級王者田口良一氏(33)の引退式が、10日に東京・後楽園ホールで行われた。ワタナベジムの先輩である元世界王者内山高志氏(40)を相手にスパーリングを披露。10カウントゴングが鳴らされ、現役としてのリングに別れを告げた。

スパーは2分3回で、田口氏がKOなら300万円、内山氏なら10万円の賞金がかけられた。最終3回にはともにヘッドギアを脱いで、詰めかけた1587人の観衆を沸かせた。

内山氏は2年前に引退したが、アマジムを経営しながら、自らもトレーニングを欠かさない。田口氏もアマジム経営を目指している。現在はトレーナー修業中だが、体の絞り具合も、動きのよさも、防衛回数通り? 先輩に分があった。ロープを背にしてパンチをかわしきられ、じだんだを踏んだ。左ボディーを食うと、ロープまで後退する場面も。手が出なくなって苦笑いしたりした。

スパー後には、内山氏から大好きなラーメン1年分の目録がプレゼントされた。内山氏は「このために2日間だけ酒をやめて練習してきた。人柄を示して、こんなにお客さんが入った。第2の人生も応援してあげて」とリングから呼び掛けた。

田口氏は時折声を詰まらせて、ファンにあいさつした。「18歳で世界王者を目指して始めたが、何度も辞めようと、心が折れかけた。みなさんの応援のおかげで世界王者になれた」と頭を下げた。さらに「後輩達も応援してください」と田口氏らしいお願いで締め、グローブをつるした。

引退セレモニーで10カウントを数える田口良一(撮影・たえ見朱実)
引退セレモニーを前に内山高志氏(左)を相手にスパーリングを行った田口良一は、笑顔でファンの声援に応える(撮影・たえ見朱実)

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PFP3位の井上尚弥 選考段階では1位に推す声も

2019年11月7日、ドネアに勝利しアリ・トロフィーを掲げる井上尚弥(撮影・鈴木みどり)

ボクシング2団体統一バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が、1922年創刊の米老舗専門誌「ザ・リング」選定のパウンド・フォー・パウンド(全階級を通じた最強ランキング)で日本人初のトップ3入りを果たした。16日(日本時間17日)に最新ランクが更新され、井上が4位から3位に浮上した。今月7日、5階級制覇王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)とのワールド・ボクシング・スーパーシリーズ決勝で、2回に右眼窩(がんか)底など2カ所の骨折を抱えながら判定勝ちした結果を反映させた。

「ザ・リング」公式サイトによると選定に関して長い議論が続き、意見も割れたものの、選考者数人が「100%の主導権を握れない時に井上がどう対応するかの疑問に答えた。負傷と厳しい相手を勝ち抜いて優勝した。井上が最高だ」と1位に推す声もあったという。

◆パウンド・フォー・パウンド(PFP) ボクシングの全階級を通じた最強ランキング。1944~60年代にミドル級などで活躍し、日本で「拳聖」と呼ばれるシュガー・レイ・ロビンソン(米国)をたたえる造語として誕生。その後89年にPFPランクを導入した。日本人では元WBC世界バンタム級王者山中慎介や元WBA世界スーパーフェザー級王者内山高志もトップ10入りしている。現在はESPNやボクシング専門サイトなども独自のPFPランクを選定する。

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下田昭文氏「丁寧に楽しい指導を」アマジムを開設

自身のジムのプレオープンに集まった新旧世界王者らと記念撮影する元WBA世界スーパーバンタム級王者下田氏(最前列左から3番目)

ボクシング元WBA世界スーパーバンタム級王者下田昭文氏(35)が、埼玉県さいたま市浦和区にアマチュアジム「シュガーフィット・ボクシングジム」を開設した。

17日には報道陣、関係者向けのプレオープンのイベントが開かれ、新旧世界王者らが集結。帝拳ジムで指導を受けた浜田剛史代表(元WBC世界スーパーライト級王者)をはじめ、同門の元WBC世界バンタム級王者山中慎介氏、元WBC世界ライトフライ級王者木村悠氏、世界2階級制覇王者粟生隆寛、他ジム勢からも元WBA世界スーパーフェザー級王者内山高志氏、元2団体統一ライトフライ級王者田口良一、WBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人のワタナベジム勢や前WBO世界スーパーフェザー級王者伊藤雅雪(横浜光)らが集まった。

引退後は帝拳ジムで練習生を指導し、2年前から「シモサイズ」と名付けたボクシングフィットネス教室も開催するなど指導者として活動していた下田氏は「1年前ぐらいから(アマチュア)ジムを考えていた。丁寧に楽しい指導をしていきたい」と抱負を口にした。JR北浦和駅から徒歩数分という立地にジムを構え「以前からこの周辺でボクシング教室を開いていたこともあったのでこの場所にしました」と経緯を説明。3週間前にジム近くに自宅の引っ越しも終え、11月20日夕方から正式オープンする予定だ。

「夢はいずれプロのボクシングジムをやること」と掲げている下田氏は「まずは、ちゃんと自分でジムを運営し、経営も勉強していきたい。筋トレをやるだけでも良いのでうちのジムに来て欲しいですね」と意欲を示した。このプレオープンでは、伊藤とIBF世界スーパーフェザー級3位尾川堅一(帝拳)によるマスボクシング、下田代表自らがミットを持ち、京口や元東洋太平洋ウエルター級王者亀海喜寛氏のパンチを受け、出席者から大きな拍手を受けていた。

◆シュガーフィット・ボクシングジム 所在地=埼玉県さいたま市浦和区北浦和3-8-2メリア北浦和1階。電話=048・749・1955

WBA世界ライトフライ級スーパー王者京口(右)のパンチをミットで受ける元WBA世界スーパーバンタム級王者下田氏
帝拳ジムの浜田代表(右端)、元WBC世界バンタム級王者山中氏(左端)とジムのプレオープンで乾杯する元WBA世界スーパーバンタム級王者下田氏

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井上尚弥の最強3傑入りを「ザ・リング」編集長示唆

5回、ドネア(手前)を激しく攻める井上尚(撮影・横山健太)

<プロボクシング:ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級決勝>◇7日◇さいたまスーパーアリーナ

WBA世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)がWBA世界同級スーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)を下し、日本人初となるパウンド・フォー・パウンド(PFP)トップ3入りする可能性が高まった。1922年創刊の米老舗ボクシング誌「ザ・リング」のダグラス・フィッシャー編集長(49)が7日までに日刊スポーツの取材に応じ、現在PFP4位井上尚のさらなるランクアップを示唆した。

   ◇   ◇   ◇

ザ・リングは世界最古のボクシング専門誌として編集委員会に各国記者らを加えたメンバーで毎月独自に各階級、PFPの世界10位までのランキングを決めている。ESPNなど独自のPFPランクを発表しているが、最初に始めたのはザ・リング。世界のファンからもっとも信頼されているランキングだ。

その責任者となるフィッシャー編集長は、まず井上尚が高く評価されていることを力説した。「多くのメディア関係者、ランキング委員会メンバーは、既にPFPランキング上位に井上尚の名があることに対して異論がない」。現在のPFPは1位にアルバレス、2位にロマチェンコ、3位にはクロフォードというビッグネームが並んでいる。「ドネア戦での試合の勝ち方によります」と前置きした上で「トップとの対戦がここ数年ないクロフォードよりも井上尚が上位にランクされる可能性は十分にあると思います」と解説した。

今年に入ってザ・リングは2度も井上尚を表紙に選択した。単独表紙は日本人ボクサーとして初めての名誉だった。同編集長は「ボクシングマニアからの反応は井上尚が飾ったどちらの表紙も絶大な反応を受けて好評でした。SNSなどの反応はお祭り騒ぎのようで何週間も続いた」と反響の大きさに驚いたという。

5月のWBSS準決勝にはザ・リング認定ベルトが懸けられ、井上尚が勝利してつかんだ。実力と人気を兼ね備えたモンスターに、同編集長は「少なくとも25~30年さかのぼっても、井上尚は日本から出てきたもっとも才能があり、有望な選手。一番重要であるリング内で戦う上での頭の良さも持ち合わせている」と分析。来年から米本格進出を果たす井上尚に向け「世界レベルとの対戦を続けてほしい。今後、米国の一般スポーツファンの間でも名の知られる初の日本人ボクサーになれるでしょう。階級を上げていけば(6階級制覇王者)パッキャオのような存在になれる逸材」と大きな期待を寄せていた。

◆ザ・リング 米国で1922年の創刊当初からボクシングのみを基本線に扱う月刊専門誌。毎月、ボクサーのランキングを独自の基準で選定するなど、ボクシング界では最も歴史と権威ある雑誌とされ「ボクシングの聖書」とも呼ばれる。同誌編集委員会に各国記者らを加えたメンバーで毎月独自に各階級、パウンド・フォー・パウンドで世界10位までランキングを発表。設立当初から独自に認定した王者にチャンピオンベルトも授与。02年より本格的に各階級ごとのベルト授与も開始。また年間最優秀選手など表彰も行う。

◆パウンド・フォー・パウンド 異なる階級の選手を体重差がなかったとして比較した場合の最強王者を示す称号。過去にはマイク・タイソン、ロイ・ジョーンズ、近年ではマニー・パッキャオやフロイド・メイウェザーがPFPの評価を受けた。「ザ・リング」でトップ10入りした日本人は井上以外では元WBCバンタム級王者の山中慎介、元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志がいる。

井上尚はWBSS優勝を果たしアリ・トロフィーをファンに披露する(撮影・足立雅史)

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内山高志杯は6試合中3試合がKO決着、賞金50万

元世界王者内山高志氏(左)から1回KOで賞金50万円を獲得したデスティノ・ジャパン

<ボクシング:内山高志Presennts KNOCK OUT DYNAMITE賞金マッチトーナメント準決勝>◇19日◇東京・後楽園ホール

KO期待の5回戦トーナメントで、3階級6試合の準決勝中3試合がKO決着となった。60キロ級での開幕戦はマービン・エスクエルド(24=フィリピン)が右ストレートで1回TKO勝ち。最後の65キロ級ディスティノ・ジャパン(35=ピューマ渡久地)は2度ダウンを奪って1回TKO勝ち。アンバサダーの元世界王者内山氏から、1回KOの賞金50万円を受け取ると大喜びだった。

56キロ級山内祐樹(24=真正)は3回TKO勝ちで、デビュー4連勝(3KO)とした。2回に左ストレートでダウンを奪うも決めきれず。3回に連打でレフェリーストップ勝ち。アマ4冠実績から初の日本人相手で、中3以来の後楽園ホールだった。「満足できたのは結果だけ。無意識に緊張して体が硬かった。2回で決めていれば」と、賞金15万円獲得にも悔しがった。

同級佐々木蓮(24=ワタナベ)は2-1判定で、辛くも10連勝となった。1回にカウンターを浴びてダウンし、冷や汗をかいた。内山氏が経営するKODラボでトレーナーを務めている。リングサイドにいたオーナーに「すいません」と頭を下げると「賞金渡したかったのに。罰金だ」と返されて苦笑した。

来年1月12日の決勝は、56キロ級が山内祐樹(24=真正)-佐々木蓮(24=ワタナベ)の無敗対決となった。60キロ級はマービン・エスクエルド(24=フィリピン)-高畑里望(40=ドリーム)、65キロ級がトゴルドル・バットツォグト(20=モンゴル)-ディスティノ・ジャパン(35=ピューマ渡久地)となった。

3回TKO勝ちで賞金20万円を獲得した山内祐樹(右)

メイウェザー会見中札束取りだし台風被害者へ寄付

フロイド・メイウェザー

ボクシング5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(42=米国)が、支配下選手を日本に参戦させる意向を示した。

13日に都内で会見し、日本窓口のTMT JAPANが協力して10月に開幕する賞金マッチトーナメントの支援を約束した。「うちの選手を2人出す。100%サポートする」と話した。

この大会は元世界王者内山高志氏がアンバサダーを務め、4選手による3階級の組み合わせも発表された。5回戦でKO決着期待の短期決戦で、来年には毎月ワンマッチの賞金大会を開催予定。主催のDANGAN瀬端幸男会長は「今回は難しいが、来年はぜひとも参加してもらいたい」と大歓迎。内山氏は「実現すれば盛り上がる。初対面だが貫禄とオーラがあった」と、無敗王者と握手に感激していた。

今回の来日はトラストライン社とアジア圏のライセンス契約を結び、健康食品販売やアパレル事業の展開を発表のためだった。16日に開く昼食会の売上金の一部を台風被害にあった千葉県に寄付するという。メイウェザーは会見中に突然、推定1万ドルと見られる札束を取り出し、関係者に寄付として手渡した。「これからエキシビションマッチやコンサートなど次のレベルに進んでいく」と話し、メイウェザー・タワーやカジノ建設の構想もぶち上げられた。

内山高志氏(左)とフロイド・メイウェザー
フロイド・メイウェザー(中央)は1万ドルの札束を取り出して台風被害で停電の千葉県に寄付すると約束

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アウトサイダー朝倉海、ダイナマイトに学び堀口KO

堀口(左)を破って喜ぶ朝倉(撮影・前岡正明)

<RIZIN18>◇18日◇愛知・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)

アウトサイダー上がりの格闘家朝倉海(25)がRIZIN、ベラトールの総合格闘技2団体同時世界王者堀口恭司(28)をKOで下し、地元愛知で大金星をあげた。

1回、カウンターで右のストレートをヒットさせ、堀口をよろめかせる。そのままラッシュでパンチとキックをたたみかけ、2冠王者堀口を沈めた。事件が起きた。4カ月前からボクシング元WBA世界スーパーフェザー級王者内山高志氏の元でパンチの技術を学び、1発の威力も以前より増していた。朝倉は「勝てないって言った人多かったけど、そんなことなかったでしょ」とうれしそうに客席を眺めた。

すべて想定内だった。右のカウンターが決まったのも「作戦通り」。さらに「当たっても1発で倒れないと分かっていた」。セコンドについた兄未来の「柔らかく冷静に戦えば勝てる」との助言通り、緻密な攻めで勝利を引き寄せた。対戦を受けてくれた堀口に感謝した上で「もう1回戦うのが筋。大みそかにベルトをかけて戦いたい」と再戦を熱望した。今回用意した作戦は「ほんの一部しか出してない。温存できた」とニヤリ。再びの勝利で伝説をつくる。【高場泉穂】

RIZIN18 堀口恭司対朝倉海 堀口恭司(右)に右を放つ朝倉海(撮影・前岡正明)

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朝倉海が金星2冠王者堀口恭司にKO勝ち「感謝」

試合後、写真に納まる朝倉海(左)堀口恭司(撮影・前岡正明)

<RIZIN18>◇18日◇愛知・ドルフィンズアリーナ◇総合5分3回肘あり61キロ契約

事件が起きた。アウトサイダー上がりの格闘家朝倉海(25)がRIZIN、ベラトールの総合格闘技2団体同時世界王者堀口恭司(28)をKOで下し、地元愛知で金星をあげた。

1回、カウンターで右のストレートをヒットさせ、堀口をよろめかせる。そのままラッシュでパンチとキックをたたみかけ、2冠王者堀口を沈めた。朝倉は「勝てないって言った人多かったけど、そんなことなかったでしょ」と笑顔で勝利を喜んだ。

すべて想定内だった。右のカウンターが決まったのも「右を合わせるという作戦だったので作戦通り」。さらに「当てられるのは想定していたので、その後冷静に戦おうと心がけていました」。セコンドについた兄未来からの「柔らかく冷静に戦えば勝てる」の助言通り、緻密な作戦を実行し、勝利を引き寄せた。

「無理だっていって、挑戦しないんじゃなくて、挑戦することの大切さをたくさんの人に伝えたかった」と朝倉。世界屈指の実力を持つ堀口をKOで倒せたことで大きな自信を得た。試合後にはすぐ堀口にかけより、膝をついて頭を下げた。「メリットはなかったと思うので、盛り上げてくれるために受けてくれて感謝しています」とあらためてリスペクトを口にした。

約8カ月ぶりの実戦。しかも相手は過去最強の相手堀口。下馬評では不利とみられる中、「死んでもいい」と覚悟を決めてこの一戦に臨んだ。戦いに飢えていた。17年にRIZINデビューして以来、昨年の大みそかまで4連勝していたが、今年4月は相手の負傷により試合が流れ、6月は自身が試合直前に眼窩(がんか)底骨折。ドクターストップで欠場した。

この間、基礎を見つめ直した。13年から「アウトサイダー」で活躍してきたが、打撃技術は「自分なりに考えてきた」という独学。4カ月前からはボクシング元WBA世界スーパーフェザー級内山高志氏の門をたたき、パンチのフォームを一から学んだ。パンチだけでなく、あらゆる面で技術を向上させ、自信を持ってリングにあがっていた。「成長した部分は計算できないはず。パニックになると思う」と話していた通り、変化した姿で堀口とファンを驚かせ、価値ある勝利をつかんだ。【高場泉穂】

堀口(右)を攻める朝倉(撮影・前岡正明)

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RIZIN朝倉海「死んでもいい」堀口恭司戦へ闘志

RIZIN18大会の堀口恭司戦に向け、練習を公開した朝倉海

命をかけて強敵にぶつかる。RIZIN18大会(18日、愛知・ドルフィンズアリーナ)で総合格闘技メジャー団体2冠王者堀口恭司に挑む朝倉海(25)が8日、都内で練習を公開した。

相手は現RIZIN、ベラトールの主要2団体の世界バンタム級王者。朝倉は「世界で1番強い選手」とその力を認めつつも、「たぶん相手が想像しているより、上のレベルにいる。パニックになるような展開を作っていきたい」と不敵に予告した。自信の理由がある。昨年大みそかのRIZINを最後に実戦から遠ざかるが、その間にすべての基礎を強化。4カ月前からは元WBA世界スーパーフェザー級内山高志氏のもとに通い、パンチの技術を磨いた。それまではまったくの独学だったため、「(内山氏から)全然だめだ、って言われました。よくそれでやってたね、と」。内山氏直々の指導で一から鍛え、この日のミット打ちではキレのあるパンチを披露した。

最高の状態に仕上がっている自信はあるが、厳しい試合になることは覚悟している。「先のことは考えないぐらい今回の試合にかけており。自分の中でこの試合で最後になってもいいぐらいの覚悟を決めて臨む。体が壊れても、勝ちをとりにいく」。堀口に勝つためには「ビビらないことがカギ」。その上で自分は「死んでもいいぐらいの覚悟を決めているから、ビビらないです」。すべてをかけて堀口を倒しにいく。

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内山高志氏の異名を冠に KO必至の賞金マッチ開催

賞金トーナメントのアンバサダーとなった内山高志氏

ボクシング内山高志presents KNOCK OUT DYNAMITE賞金マッチトーナメントの開催が、29日に都内で発表された。元WBA世界スーパーフェザー級王者内山氏をアンバサダーに迎え、53、56、60、65キロの4階級でA級4人による5回戦でのトーナメント。優勝50万円に加え、KOには1回20万円、2回15万円、3回10万円、4回5万円、5回3万円の賞金も出る。この日から参加選手を募集し、10月19日に東京・後楽園ホールで準決勝、来年1月に決勝となる。

内山氏の異名を冠にし、ボーナスをつけた5回戦で、ボクシングの真髄、KO決着を増やす狙いだ。内山氏は「10回だと見合う時間が多いが、5回だと手数は多くなり、フルパワーでいけ、KO率は高くなる。パンチに自信のある、KO率の高い選手に出てもらいたい。初めて見た人でも面白い、記憶に残る試合を」と期待した。「3カ月も練習すれば。オレも出ようかなと思うくらい」とも話し、副賞の賞品を「何か考えます」と約束した。

主催するDANGAN瀬端幸男会長は「お客さんはKOを見たい。見て面白いかどうか。他の格闘技も短いラウンド勝負で盛り上がっている。3回では物足りない。5回なら判定でも決着がつく」と説明した。「カジノの解禁も見込んで」とも話した。

5階級制覇王者フロイド・メイウェーザーの日本窓口TMT JAPANもスポンサー集めなどで協力し、集まり次第では賞金の上乗せもあるという。大柴代表は「日本を盛り上げ、底上げのために組んで協力していきたい」と話した。

来年11月には5回戦の賞金ワンマッチを並べたビッグイベントも計画している。瀬端会長は「アマ上がりのB級でも、重い階級などに強い選手も多い。KO率60%以上のタイ、中国などの外国人選手も呼びたい」と話す。メイウェザーやマニー・パッキャオの支配下の選手らが、将来的に参加や協力の可能性も期待した。

DANGANは23日に開幕した山中慎介prezents GOD’S LEFT バンタム級、11月に開幕する漫画「はじめの一歩」連載30周年記念フェザー級トーナメントも主催する。ボクシングの活性化を狙った3つ目のA級賞金トーナメントとなる。

賞金トーナメントを発表した、左からTMT JAPAN大柴哲代表、アンバサダー内山高志氏、主催のDANGAN瀬端幸男会長

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