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旧井筒部屋の解体工事開始 逆鉾夫人「胸いっぱい」

解体が決まった旧井筒部屋

大相撲の東京・墨田区にある旧井筒部屋の解体工事が4日から始まることが3日、分かった。工事前日のこの日、故先代井筒親方(元関脇逆鉾)の福薗杏里夫人が電話取材に応じた。杏里夫人は「主人が部屋を持ったのが26年前。お付き合いしてた時から部屋には行っていたので、あの部屋にはもっと長い時間関わってきた。あそこに全てが詰まっています。胸いっぱいです」と心境を明かした。

昨年9月に先代井筒親方が急逝。横綱鶴竜らは陸奥部屋へ転属となり、以降は杏里夫人が1人で生活してきた。しかし、73年に先々代井筒親方(元関脇鶴ケ峰)が現住所に創設した部屋は老朽化が激しく、また3階建ての部屋に1人で住むには広すぎた。「本当は死ぬまで住みたかったけど、現実的に無理な部分がありますから」と悔やんだ。「主人は引退したらビルにしたいと夢を持っていた」と、跡地にはマンションが建設される予定だ。

電話取材に応じた鶴竜は最近、1人で旧稽古場に行ったという。「寂しい限り。(土俵に)座っていれば涙も出てくる」としみじみ。腰痛などで2場所連続休場中で、11月場所(8日初日、東京・両国国技館)の出場も不透明だが「自分が生きている以上、その記憶がなくなることはない」と先代井筒親方の教えを胸に再起を目指す。現存する相撲部屋では出羽海部屋に次いで2番目に古く、歴史のある旧井筒部屋。建物がなくなっても、代々受け継がれてきた部屋の魂は消えない。【佐々木隆史】

優勝した鶴竜(前列中央)前列左は井筒親方、同右は親方夫人の杏里さん(2018年5月27日撮影)
旧井筒部屋の稽古場

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飛龍高・武井、永田が大相撲入り 部屋から高い評価

大相撲入りが決まった武井(左)と永田は、昨夏に大桑元揮(現大相撲颯富士)が獲得した高校横綱をはさんでガッツポーズ(飛龍高相撲部提供)

飛龍高(静岡)相撲部の武井朔太郎(3年)が大相撲の伊勢ケ浜部屋に、永田涼真(3年)が出羽海部屋に入門することが27日、発表された。武井は来月2日に新弟子検査を受け、同8日初日の11月場所の前相撲でデビューする予定。永田は来年1月の新弟子検査を経て、同10日初日の初場所前相撲に臨む。十両翠富士ら現役力士を多数輩出する名門校から、新たな後継者が生まれた。

高校3年生の2人が、角界に飛び込む。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、本年度の全国大会は中止。武井と永田は実力を披露する舞台を失ったが、継続的に勧誘してきた相撲部屋の高い評価は変わらなかった。

武井 伊勢ケ浜部屋には高校の先輩が2人(翠富士、三段目颯富士)いますし、活躍している力士が多い。トレーニング施設など、サポートも充実しているので、決めました。

永田 小学生の時から声を掛けてもらっていましたし、出羽海部屋入門が夢でした。先輩の関脇御嶽海関のように、堂々とした相撲を取りたいです。

昨年度までの全国高校総体や国体少年などで、武井は下級生ながら、飛龍の団体メンバー入り。3~5位入賞に貢献し、本年度の個人戦で全国優勝の候補に挙がっていた。永田も昨年度の県高校新人大会で団体優勝。相撲部内で群を抜く稽古量で、小柄な体格をカバーし、本年度はレギュラーの座をつかんでいた。

2人は今後の目標について「地元の皆さんに応援してもらえる力士になりたい」と声をそろえた。静岡県民の声援を受けながら、番付を上げていくことになりそうだ。

◆武井朔太郎(たけい・さくたろう)2002年(平14)9月3日、千葉県生まれ。小学2年で熱海市に移り、熱海二小に転校。小学6年で三島市の三島相撲クラブ入り。熱海中に進み、3年生の17年に全国中学校選手権個人5位。飛龍高では1年時からレギュラー。185センチ、170キロ。

◆永田涼真(ながた・りょうま)2002年5月12日、袋井市生まれ。4歳の時に袋井相撲クラブ入り。袋井北小4年時の12年全日本小学生優勝大会4年生以下の部で準優勝。袋井中進学後も全国大会出場。中卒後に相撲をやめようかと悩んだ末、飛龍高に進んだ。170センチ、115キロ。

昨年7月、飛龍高相撲場で稽古する武井朔太郎(右)

御嶽海、出稽古できず秋場所は「先場所より不安」

御嶽海(20年3月撮影)

大相撲の関脇御嶽海(27=出羽海)が4日、出稽古が解禁されないまま迎える秋場所(13日初日、東京・両国国技館)に向けて不安を吐露した。

都内の部屋での稽古後、電話取材に応じ「不安は先場所よりある。貯金じゃないけど、ずっと前はやってきた。今場所はもう結構出稽古ができない。単純に相撲が取れない」と心境を明かした。

実践的な稽古ができない中で基礎運動に重きを置く。「普段だったら巡業でちょっとしかできなかったりする。でも部屋にいればみっちりできるんでね」。7月場所前の外出自粛期間中に続き、縄跳びでのトレーニングを継続中。172キロの巨体で1分間飛び続け、それを3セット行う。「でも体はなんか重たい。今日から相撲とっているので、ちょっとずつキレが出てくると思う」。この日から相撲を取る稽古を再開させ、幕下以下の力士を相手に計10番取った。春日野部屋で出稽古する通常の調整ではないが「こっち(出羽海部屋)でやると勝つのが当たり前。ずっと残ってなきゃいけないってところでは、意外と体力ついているのかな」と効果を語った。

稽古相手の若い衆を育成するのも「大事だと思う」と、部屋頭として引っ張り上げる覚悟を示した。一方で外出自粛期間中に部屋の屋上で育てた野菜は、猛暑で蒸発して失敗。「途中で諦めた。途中までトマトとかは良かったけど…。作物と弟子は一緒くらい難しい」と、悩ましい様子だった。

11月場所の大関とりに向けて、秋場所は2桁白星が絶対条件になる。「先々場所(春場所)平幕だったけど、2場所連続っていうのはなかなかなかった。いい自信になった。(2場所)連続2桁はもう絶対取りたい」。“次期大関”の最右翼として、今度こそチャンスをつかみ取りたい。【佐藤礼征】

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境川部屋の力士たちが人命救助「男として当たり前」

力士らが女性を救助した部屋近くの川にかかる「ふれあい橋」、奥の白い建物が境川部屋

大相撲の境川部屋の力士約20人が10日朝に、川に転落した30代の女性を救助していたことが11日、分かった。東京・足立区の部屋近くの毛長川に架かる橋から女性が飛び降り、通行人の男性が助けを求める大声に師匠の境川親方(元小結両国)が気付き、力士らが駆け付け、女性を川から引っ張り上げた。

関係者によると時間は同日の午前5時半ごろ、稽古前の出来事だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、最近の稽古は午前7時開始となっていたという境川部屋。幕下以下の力士を指す「若い衆」も、大部屋で寝ている時間だった。

場所は部屋から徒歩30秒とかからない、毛長川にかかる「ふれあい橋」。女性が橋から飛び降りた。自殺を図ったとみられる。通りかかった男性が助けを求める大声で、師匠の境川親方が事態に気づいた。大部屋につながる内線をかけて、若い衆を起こし、救助に向かわせた。稽古前だったため、まわしを締めていなかったという。力士らは橋の下の一段低くなっている川岸から、女性を引き上げた。女性は搬送時、意識があり命に別条はない。

劇的な人命救助だが、師匠は救助したときの状況について一切語らずに泰然としていた。「(救助された女性を)そっとしておいてあげてほしい。ぺらぺら語るのはかわいそう」と女性の心境を推し量った上で「いいことをしたとかはサラサラない。男として当たり前のことをしただけ」。謙虚な姿勢を崩さず、事もなげに話した。

大相撲は新型コロナウイルス感染拡大の影響で5月に予定されていた夏場所が中止になるなど、本場所の土俵に立てない日々が続いている。日本相撲協会が無観客開催を目指す7月場所(同月19日初日、東京・両国国技館)に向けて、調整を進める中で起きた救出劇。「気は優しくて力持ち」で知られる大相撲の力士が、勇敢な行動で女性の命を救った。

◆境川部屋 元小結両国が92年に現役を引退し、年寄「中立」を襲名。98年に出羽海部屋から独立して「中立部屋」を興し、03年に名跡を交換し、年寄「境川」を襲名。部屋の名称を「境川部屋」に変更、現在に至る。弟子の元大関豪栄道(現武隈親方)が現役引退の際に「師匠の男っぷりの良さを見習いたい」と言うほど、義理人情に厚く、おとこ気あふれる性格で周囲からの人望もある。現在の部屋付き親方は関ノ戸親方(元小結岩木山)、君ケ浜親方(元前頭宝千山)、山科親方(元前頭佐田の富士)、武隈親方の4人で、所属力士は幕内の妙義龍と佐田の海、幕下以下23人の計25人。他に呼出1人、床山2人が所属。東京・足立区舎人に部屋がある。

東京都足立区にある境川部屋

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出羽ノ龍7戦全勝で序二段V「もっと力をつけたい」

序二段優勝を決めた出羽ノ龍(撮影・小沢裕)

<大相撲春場所>◇13日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

序二段はモンゴル出身の出羽ノ龍(19=出羽海)が7戦全勝で、初の各段優勝を遂げた。

6戦全勝同士の対戦で、東57枚目の流武(21=武蔵川)を、もろ差しから危なげなく寄り切って7戦全勝とした。「二本柳との優勝決定戦になったら、絶対に今度は負けない」と話していたが、その約1時間後、もう1人の序二段全勝力士だった、その二本柳(19=阿武松)が、三段目の全勝力士・南海力(32=木瀬)にすくい投げで敗れ“待機V”が決まった。

小学生時代から生まれ故郷のモンゴルで相撲を始めた。「いつか日本で相撲取りになりたい」という夢をかなえるべく、福岡の強豪・希望が丘高に進学するため来日。高校総体の個人戦は2年時にベスト16、3年時にベスト32とタイトルはなかったが「朝青龍関、白鵬関にあこがれて」と出羽海部屋に入門。初めて番付にしこ名が載った序ノ口の先場所は、いきなり1番相撲で優勝した二本柳に敗れ黒星デビュー。ただ、その後は勝ちっ放しの6勝1敗で終え、今場所を含めれば黒星デビュー後は13連勝となった。

元々は四つ相撲だったが、プロに入り「体も大きくないので」と押し相撲に変えた。ただ、結果的に優勝を決めたこの日の流武戦は「相手が押し相撲と聞いたので差していこうと思った」と話すように、部屋の関取・御嶽海ばりの? サッと二本差す相撲も取れるなど、器用な一面もある。その御嶽海からは稽古でアドバイスを受け、部屋の稽古では幕下力士とも取っている。「全然、(幕下の)兄弟子は強い。もっと力をつけたい」と話し、将来は「早く関取になって親に恩返ししたいです」と実直そうに話した。【渡辺佳彦】

出羽ノ龍(左)は流武を寄り切りで下し序二段優勝を決める(撮影・小沢裕)

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明生が昨年末に左腕筋肉を部分断裂 初場所は前向き

新年稽古始めの出羽海一門連合稽古を締める力士たち

12日に初日を迎える大相撲初場所(東京・両国国技館)に向けて、出羽海一門が3日、東京・両国の出羽海部屋で新年の稽古始めを行った。

関取衆が熱のこもった申し合い稽古を行う中、東前頭5枚目の明生(24=立浪)は、土俵の外でのすり足などで汗を流した。実は昨年末の12月28日の、部屋での稽古で左上腕部と肘の筋肉を部分断裂したという。相撲を取る稽古で「普通に押すところを強引に差しにいったら、音が鳴りました」とケガをした状況を説明した。以後は稽古は回避し治療やリハビリに専念したというが「まだ痛い。やっと曲げたり動かせるようになった状態。最初は指を動かすことも出来なかった」という。

初日まで1週間以上あるが、本場所出場は「たぶん」と前置きした上で「大丈夫。まあ出るつもりでやってます」と歯切れが悪い。それでも努めて前向きにとらえているのか「今はちょっと体を休ませないといけない時期。ちょっと、やり過ぎだったし、これもいい方向に持っていきたい」と話した。若手成長株として、今年は幕内上位、三役を目指したい。「今年1年は勝負の年。何事も挑戦、勝負していきたい。いい1年になると思う」と、思い直すように明るい表情で新年の抱負を語っていた。

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御嶽海3年ぶり平幕も「楽ですよ。上に挑戦できる」

関取衆の申し合い稽古で妙義龍(左)の寄りをこらえる御嶽海

12日に初日を迎える大相撲初場所(東京・両国国技館)に向けて、出羽海一門が3日、東京・両国の出羽海部屋で新年の稽古始めを行った。

17場所連続で在位した三役(関脇、小結)から陥落し、3年ぶりに平幕(西前頭2枚目)で臨む御嶽海(27=出羽海)は、関取衆の申し合いで9番(4勝5敗)取って汗を流した。新年の始動に「体が重かった。体をしっかり動かせるかどうか(が意識するポイント)だったけど、やっぱり動けない。押す力も弱くなっていると思うので、もう1回、体を作り直す」と話しつつ「まあ、いつも(年明けの稽古始めは)こんな感じなんで」と、意に介する様子はなかった。

役力士の看板を下ろして臨む場所だが、精神的には「楽ですよ。もう1回、上に挑戦できる、という地位なんで。(対戦する)顔ぶれは変わらないし、相手が変わらないからこそ、ここで自分の力を発揮したい」と心中期するものがあるようだ。2度の優勝経験がある実力者が、ひと暴れして場所を盛り上げる。

出羽海一門の連合稽古で栃ノ心(右)と、ぶつかり稽古する御嶽海
出羽海一門の連合稽古で、そんきょする御嶽海

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豪栄道、かど番の初場所へ「集中してやるだけ」

出羽海一門の連合稽古を終え報道対応する豪栄道

12日に初日を迎える大相撲初場所(東京・両国国技館)に向けて、出羽海一門が3日、東京・両国の出羽海部屋で新年の稽古始めを行った。

左足の関節靱帯(じんたい)損傷で、昨年11月の九州場所を2日目から休場し、初場所は9度目のかど番で臨む大関豪栄道(33=境川)は、十両力士3人を相手に立ち合いから受ける稽古を23番、取って汗を流した。既に年末から部屋の若い衆に胸を出す稽古は行っており「だいぶ踏ん張りがきくようになった。場所には間に合うと思う」と話した。

初日まで9日あるが「そんなに日にちがない」ととらえ、相撲を取る稽古も「明日、あさってぐらいからやりたい」と言い、出稽古も「状態が良ければ行きたい。そこは状態を見て」と、6日の横審稽古総見後を見据えた。かど番も「まあ何回か経験している。緊張感はあるけど、そんな中で自分の相撲を、1日1日集中してやりたい」と話した。もっとも新年の抱負を聞かれると、長いスパンでは考えられないようで、直近のことしか頭にない。「とりあえず初場所が勝負なんで、そこに集中してやるだけ」の言葉を2度、繰り返した。イキのいい若手関取衆で活況を呈した連合稽古に刺激されたのか、大関として壁になることに「そういう気持ちでやるのが大事」とも話した。

出羽海一門の連合稽古で仁王立ちする豪栄道

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御嶽海減量宣言に中立親方「絞るんだ」熱血指導

若い衆を相手に立ち合いの確認を行う御嶽海(右)(撮影・佐藤礼征)

大相撲初場所(来年1月12日初日、東京・両国国技館)で三役復帰を目指す西前頭2枚目御嶽海(27=出羽海)は28日、マンツーマン指導による減量に励んだ。

都内の出羽海部屋で部屋付きの中立親方(元小結小城錦)の指導のもと、四股やすり足で下半身を強化。25日の力士会後に10キロ以上のダイエット宣言をしたが、その言葉がネットニュースを通じて中立親方に伝わり、指導熱に火をつけた。大量の汗をかいた御嶽海は「親方には『痩せるんじゃない、絞るんだ』と言われた。(今日は)体が熱くなるくらい四股を踏んだ」と、充実した表情を見せた。

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栃ノ心10勝4敗で好感触「久しぶりにいい感じ」

申し合い稽古で朝乃山(左)を組み止め左上手を引きつける栃ノ心

大相撲九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の初日まで1週間を切った4日、福岡県新宮町の出羽海部屋で同部屋所属の関脇御嶽海(26)と、出稽古に来た関脇栃ノ心(32=春日野)、小結朝乃山(25=高砂)、東前頭5枚目の碧山(33=春日野)、東十両2枚目の栃煌山(32=同)の4人を合わせた関取衆5人が、申し合い稽古で汗を流した。

栃ノ心は、同じ右四つの朝乃山に4勝1敗など10勝4敗の高勝率。左上手を強烈に引きつけ、相手の上体を浮かせて前に出る、得意の右四つの形で危なげない取り口が目を引いた。本人も「膝も良くなったし久しぶりにいい感じ」と好感触を口にし「飛ばしすぎないように気をつけたい」と、はやる気持ちを抑えるように笑みを浮かべた。5月の夏場所に続き今年2度目の大関陥落で、再び今場所、2ケタ10勝以上での大関復帰を目指す。

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朝乃山、自虐笑み 御嶽海らと申し合い稽古2勝8敗

申し合い稽古で栃ノ心(右)と立ち合いでぶつかる朝乃山

大相撲九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の初日まで1週間を切った4日、福岡県新宮町の出羽海部屋で同部屋所属の関脇御嶽海(26)と、出稽古に来た関脇栃ノ心(32=春日野)、小結朝乃山(25=高砂)、東前頭5枚目の碧山(33=春日野)、東十両2枚目の栃煌山(32=同)の4人を合わせた関取衆5人が、申し合い稽古で汗を流した。

新三役の朝乃山は2勝8敗の不本意な結果に「よえー(弱い)」の言葉を、自虐的な笑みを交えて発した。番付発表後は尾車部屋や時津風部屋と出稽古を繰り返し、ややお疲れの様子。同じ右四つで手本とする栃ノ心にも、1勝4敗と劣勢だった。ただ、その勝った一番を「(立ち合いで相手を)かまして勝てた、あの相撲を身につけたい」とプラスに考えた。「自分の相撲を取れなかった」と話す、この日の相撲内容の課題も、しっかり把握。「(立ち合いで)アゴが上がっている。自分より大きい人とやるときには先に(左)上手を取る、相手には上手を取らせないと駄目。もっと立ち合いで当たること、体を丸めてアゴを引いて、左上手を取ってから右は差すなら差す。中途半端ではモヤモヤしてしまうだけだから」と現状をみつめた。

今後も数日は出稽古し、初日までの調整を進める。三役の自覚も十分で「普段の言動にも気をつけて『看板力士が何やってんだ』と言われないようにしたい。SNSもあるし、この時代ですから。看板の役力士ですから」と口元を引き締めて話した。

栃ノ心(右)に上手投げで転がされる朝乃山
ぶつかり稽古で碧山に胸を借りる朝乃山(手前)

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御嶽海「毎年、管理失敗」大関とり難敵は博多の気候

申し合い稽古で碧山(左)と右四つに組む御嶽海

大相撲九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の初日まで1週間を切った4日、福岡県新宮町の出羽海部屋で同部屋所属の関脇御嶽海(26)と、出稽古に来た関脇栃ノ心(32=春日野)、小結朝乃山(25=高砂)、東前頭5枚目の碧山(33=春日野)、東十両2枚目の栃煌山(32=同)の4人を合わせた関取衆5人が、申し合い稽古で汗を流した。

出稽古組4人を迎え撃つ形となった御嶽海は、12番取って3勝9敗。勝率より番数をこなしたことに「熱が入っていたと思う」と納得の様子。「前に持って行こうということ。いつもの相撲を取れればいいなと思う」と内容にも不満はないようだ。

先場所、12勝3敗で2度目の優勝を遂げ、今場所は成績次第で大関昇進の声もかかる。今場所12勝なら、大関昇進の目安とされる3場所合計33勝に到達するが、それ以上の“難敵”として注意を払うのが、この時期の博多の気候。例年、温暖な気温が場所に入ると冬入りを感じさせる寒さが急にやってくる。その気候で体調管理には「毎年、失敗している。(今年も)昼は熱くて夜は寒かったのが、昨日から昼も寒くなってきた。(出羽海部屋宿舎も本場所会場も)海が近くて、気温がグッと下がるし九州(場所)は(気候が)分からない。ノドにも鼻にもくるし、せきも出る。しっかり体調管理しながら(大関とりに)挑戦したい」と話した。厚着をする、夜の付き合いも極力、断るなど対応には万全を期す。

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御嶽海が大関へ前のめり 稽古「取りすぎちゃった」

春日野部屋への出稽古で栃ノ心(右)と相撲を取る御嶽海(撮影・佐藤礼征)

大相撲の関脇御嶽海(26=出羽海)が、大関昇進の可能性がある九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)に向けて前のめりだ。

31日、福岡市の春日野部屋へ出稽古。関脇栃ノ心や平幕の碧山、十両栃煌山と申し合いを行い、計14番取った。稽古後、報道陣に申し合いの内容について問われると「10番くらいでしたか?」と逆質問。実際の番数を知ると「そんなに? 取りすぎちゃった」と目を丸くした。この日は意図せず想定より多い番数となったが、「気持ちを出していかないといけないから」と前半から積極的に申し合いに参加した秋巡業に続き、大関昇進の可能性がある九州場所に向けて気概を見せ「初日からいいんじゃないですか。これが続いていけばいい」と充実した表情を見せた。

番付発表後の29、30日は同市の出羽海部屋で基礎運動を重点的に行った。「他の力士が出稽古に行って人が少なくて、稽古場がめちゃくちゃ寒かった。汗が出なくて結構しんどかったけど、四股、すり足、テッポウを中心にいい調整ができた」。台風19号により出身地の長野が被災。故郷の状況が気にかかるが「まずは自分のこと。自分のことをやらないと(本場所で)いい報告ができない」と引き締めた。

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御嶽海が出羽海部屋51度目V、1位九重部屋と1差

出羽海親方(左)から水付けを受ける御嶽海(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

関脇御嶽海(26=出羽海)が2度目の賜杯を手にした。    

   ◇   ◇   ◇

御嶽海の2度目の優勝で、名門出羽海部屋としては通算51度目の優勝となった。部屋別では1位九重部屋の52度に次ぐ2位。

九重部屋は、現師匠の元大関千代大海が、3度目に優勝した03年春場所が最後。御嶽海が優勝を重ねていけば、九重部屋に追いつき、追い越す可能性も出てくる。

関係者に囲まれながらタイ持ちする御嶽海(左)。右へ出羽海親方、麻弓夫人(撮影・小沢裕)
大杯に注がれたお酒を飲み笑顔を見せる御嶽海(撮影・小沢裕)

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かど番大関栃ノ心は上向き「体調は良くなった」

栃ノ心(2019年7月2日撮影)

大関栃ノ心(31=春日野)が3度目のかど番となる秋場所(8日初日、両国国技館)に向け、上向きになってきた。4日、都内の出羽海部屋に合同稽古に出向き、関脇御嶽海と平幕の碧山、栃煌山と相撲を取り、6勝6敗だった。

もともと分が悪い碧山、栃煌山ら相手に五分の星。「まだ踏ん張れない。(右脚は)立ち合いで力は入るけど、その次がまだついていかない。(左肩は)かなりよくなった。左手を使えてるしね」。名古屋場所を途中休場する要因となった右膝、左肩の負傷は良化している。「体調はずいぶん良くなった。急には無理だけど、ちょっとずつね」。表情も明るさを取り戻しつつある。

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出羽海部屋に消防署から感謝状 親方にAED処置

出羽海親方(2018年12月19日撮影)

大相撲の出羽海部屋は22日、愛知・犬山市消防署から「感謝状」を授与された。今月4日、犬山市の名古屋場所宿舎で出羽海親方(元幕内小城ノ花)が倒れた際、力士らがAEDを用いて適切な処置を行ったため。

感謝状には「救急事業において迅速かつ適切な処置により人命をとりとめた功績は誠に大であります。ここに深く感謝の意を表します」などと記された。

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関取在位117場所は歴代1位タイ/安美錦略歴

17年9月、秋場所千秋楽で十両の優勝決定戦に進出し、笑顔を見せる安美錦

大相撲の元関脇で西十両11枚目の安美錦(40=伊勢ケ浜)が現役引退を表明した。名古屋場所2日目に古傷の右膝を痛めて休場し、来場所は幕下への陥落が確実となっていた。アキレス腱(けん)断裂など度重なるケガを乗り越え、関取在位117場所は歴代1位タイ。記録にも記憶にも残る名力士が、22年半の土俵人生に別れを告げた。今後は年寄「安治川」を襲名し、同部屋付きの親方として後進を指導する見通し。

<安美錦アラカルト>

◆本名 杉野森竜児

◆生まれ 1978年(昭53)10月3日、青森・深浦町

◆経歴 小1で相撲を始めた。鰺ケ沢高から安治川部屋(現在の伊勢ケ浜部屋)に入門

◆相撲一家 祖父が元出羽海部屋の力士。兄は元幕内安壮富士。伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)はいとこ

◆土俵歴 97年1月初土俵、00年1月新十両、同年7月新入幕。最高位は関脇

◆三賞 殊勲賞4回、敢闘賞2回、技能賞6回。合計12回は歴代10位

◆金星 8個(貴乃花、武蔵丸、朝青龍4、白鵬、鶴竜)

◆記録 関取在位117場所は魁皇と並んで歴代1位。通算出場1805回(同3位)、通算907勝(同8位)、幕内在位97場所(同3位)、幕内出場1399回(4位)。通算907勝908敗54休。名古屋場所10日目時点で40歳9カ月13日となり史上4位の年長関取

◆サイズ 184センチ、149キロ

◆家族 絵莉夫人と2女1男

安美錦の記録

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栃ノ心が珍療法で好調 右脚の血、ヒルに吸わせる

出羽海部屋への出稽古で、若い衆にゲキを飛ばす栃ノ心(撮影・加藤裕一)

大関から陥落、夏場所(12日初日、両国国技館)で出直しを期す関脇栃ノ心(31=春日野)が8日、体調管理に新治療を試したことを明かした。膝に古傷を抱える右脚のうっ血を改善するため、吸血動物ヒルに血を吸わせるもので、5日に右ふくらはぎ内側、右足甲の2カ所でトライした。

「マッサージ、電気、鍼(はり)の繰り返しなんで、何か新しいのがないかなとお願いした」という栃ノ心は、いざやってみて「ビックリしたよ」。細いヒルがぴたっと吸い付くと、見る間に巨大にふくれ上がり、最後は勝手にポトリと落ちた。「最初にチクッとして、血が吸われてるのがわかった」。ちなみにヒルはイタリア産だとか。

ヒル効果もあってか、本番が迫る中で調整は順調だ。この日、出羽海部屋に出稽古を行い、御嶽海、同部屋の碧山、栃煌山と相撲を13番取って8勝5敗。立ち合いで反り返る悪癖が影を潜め、力みない踏み込みから、低く前に出る取り口が目立った。右手親指と人さし指で6~7センチの隙間を作って「左の踏み込みがもう少し出てきたら、左で(前)まわしに手が届くんだけどね」と明るい表情を見せた。

10勝で大関復帰となる場所へ。「調子いいよ。でも、そう言ってて負けたら“アイツは口だけだ”と言うんでしょ?」と冗談まじりに笑う。「気持ちがね。プレッシャーがないよね。負けたら…とか思わないからね」。大関という“肩書”から解放され、珍療法の効果もあり、優勝争いも視野に入れる勢いだ。

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御嶽海、稽古順調も…箱根で期待の母校東洋大はV逸

春日野部屋での連合稽古を終え出羽海部屋に徒歩で引き揚げる御嶽海

出羽海一門が、東京都墨田区にある春日野部屋での連合稽古で、新年のスタートを切った。

返り三役の小結妙義龍(32=境川)が「何人かしかいない中で、出羽海一門には何人もいるので、いい稽古になった」と話すように、三役以上の役力士10人中、4人がそろう出羽海一門の連合稽古。豪栄道(32=境川)、栃ノ心(31=春日野)の両大関に、御嶽海(26=出羽海)、妙義龍の4人ら関取衆が集結した。

そんな中で行われた申し合い、三番稽古で御嶽海は栃ノ心に7戦全敗、豪栄道に1勝3敗など3勝13敗と苦戦した。4場所ぶりに関脇から小結に陥落。さぞ、感触はいまいち…と思いきや、稽古を終えた御嶽海は「こんなもんでしょう。(稽古相手の)力が強いから出だしとしてはいいんじゃないかな」と手応えには満足そうだ。

昨年は名古屋場所で初優勝し、大関昇進にも挑んだ。「それは微々たるものだけど、優勝したからこそ経験できたことも、いっぱいある。今年1年はいい年になる。もう1度、気持ちを入れ直して」と心機一転の思いを口にした。

刺激もある。「貴景勝とかも、番付で自分より上にきて張り合いがある」と新関脇の名前を挙げ「今年1年も同世代のトップに立っていたい。そこらへんの若い衆(同世代の意味)に負けていられない」と威勢が良かった。

朝稽古後、ちょうど報道陣に取材対応していた時、箱根駅伝では母校の東洋大がトップを死守して走っていた。「東洋大が優勝したら、今年1年、盛り上がるんじゃないかな」と期待。ところが徒歩で出羽海部屋に戻った直後ぐらいには、東海大に抜かれ結局、3位に終わった。母校のV逸だけは誤算に終わってしまったようで…。

出羽海一門の連合稽古に参加した御嶽海(左)

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御嶽海が大賞 来季は西武山川とドスコイパフォを

報知プロスポーツ大賞の表彰式で記念撮影する、御嶽海(右から5人目)ら(撮影・狩俣裕三)

報知プロスポーツ大賞の授賞式が26日、都内で行われた、大賞には大相撲名古屋場所で初優勝した御嶽海久司(26=出羽海部屋)、プロ野球から広島の大瀬良大地投手(27)、西武の山川穂高内野手(27)らが受賞した。

御嶽海は「顔が似ている」と言われる山川との対面を楽しみにしていたが、山川は欠席。御嶽海は「共演があるかな、と思っていましたが、ちょっと肩すかしをくらいました」とジョークを交えて残念がった。

大瀬良は「(山川と)顔も、しゃべり方もまったりした感じもソックリ」と「似てる説」に太鼓判。ビデオコメントに登場した山川が「来季は、ドスコイのパフォーマンスをやりたい」と宣言すると、御嶽海は「部屋で基礎をしっかりやってからどすこいパフォーマンスを。2人で作戦を練ってからやりたい」と“部屋入り”を促し、山川の来季のパフォーマンスに協力を約束していた。

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