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東関部屋が部屋開き「まず最初に関取を出すこと」

部屋開きに参列した先代東関親方(撮影・小沢裕)


 大相撲の東関部屋が18日、1月の初場所後に東京・墨田区から葛飾区に移転したのを機に、新しい部屋で部屋開きを行った。同じ高砂一門の八角親方(元横綱北勝海)、先代東関親方(元関脇高見山)の渡辺大五郎氏らが出席。平幕の北勝富士、千代大龍ら同門の関取衆も参加し、稽古も行われた。東関親方(元前頭潮丸)は「こういう形でいろいろな方にも来てもらってうれしいです」と笑顔を見せた。

 弟子思いの新しい部屋が完成した。150坪の広大な敷地に2階建ての建物で1階に稽古場、風呂場、ちゃんこ場、大広間を作った。東関親方のこだわりで「力士の生活が1階だけで全部できるように。3階建てとかも考えたけど、ケガした力士でも2階に上がることなくね」と弟子への配慮があった。

 2階の半分は妻真充(まみ)さんと、1月31日に生まれたばかりの長女ひかりちゃんと過ごすための“愛の巣”にした。もう半分には20畳程の部屋と、関取用に2つの個室を用意。しかし、現在部屋には関取が不在で「まず最初にすることは関取を出すこと」と意気込みを語った。

 最寄りの柴又駅には、外国からの観光客も多い柴又帝釈天がある。東関部屋と言えば、ハワイ出身の元関脇高見山、元横綱曙が所属していたことから「うちの部屋はそういう色があるからね。外国の方にも稽古場に来てもらって、帝釈天にも足を運んでもらえれば」と地域活性化を願った。

部屋開きを行い大きな看板の前で記念撮影する東関親方(右)と真充夫人(撮影・小沢裕)

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栃ノ心が大相撲トーナメント初優勝「気持ちいい」

幕内トーナメントで優勝を果たした栃ノ心(左)は春日野親方から優勝杯の贈呈を受ける(撮影・小沢裕)


 第42回日本大相撲トーナメントが11日、東京・両国国技館で行われた。1月の初場所で平幕で初優勝したジョージア出身の栃ノ心(30=春日野)が、勢いそのままに初優勝を飾った。

 初戦の2回戦で勢を破ると、続く3回戦は本場所で25度対戦して1度も白星がない横綱白鵬も撃破。その後も北勝富士、隠岐の海と続き、決勝の関脇玉鷲まですべて寄り切りで5連勝し、頂点に立った。

 優勝賞金250万円に、1勝するごとに10万円が加わり、計300万円の賞金や最高級黒毛和牛1頭など豪華賞品も手にした。初場所で優勝した際には抱き合って喜んだ、巡業部長代理で師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)から優勝杯を受け取り「師匠からもらうとまた違うね。うれしかった」と、声を弾ませた。続けて「気持ちいい。経験したことないことを経験したからね」と“連続優勝”の良い流れを実感していた。

 米を食べる量を制限し、今回のトーナメントは初場所よりも7、8キロ軽い、166キロで出場した。「体重が落ちると軽くなる。重みはなくなるけど、そのかわりにスピードが出る」と、持ち前の力強さに軽快な動きを兼ね備えて初優勝につなげた。3月の春場所は大阪での開催で「地方場所は外食も増えるし、おいしいものが多くて食べ過ぎるから。(昨年11月の九州場所が行われた)福岡では182キロぐらいになって(古傷の)ひざが気になったから」と、本場所中に初場所と同様に173キロ程度にすることを目標にしている。

幕内トーナメントの優勝決定戦で玉鷲(左)を下し優勝した栃ノ心(撮影・小沢裕)

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栃ノ心、故郷で待つ夫人のサプライズ手紙に照れ笑い

第51回NHK福祉大相撲のインタビューコーナーで長女アナスタシアちゃんの写真を背に笑顔を見せる栃ノ心(撮影・小沢裕)


 今年で51回目を迎えたNHK福祉大相撲が10日、東京・両国国技館で行われた。

 通常の巡業などで行われる初っ切り、綱締め実演などの余興はもちろん、恒例の「お楽しみ歌くらべ」では、関取衆たちもこの日ばかりは、日ごろの腕自慢ならぬのど自慢? を披露。大関高安、関脇御嶽海、平幕の北勝富士、勢、錦木が、女性歌手の市川由紀乃、城之内早苗、羽山みずき、水森かおり、アイドルグループのわーすたと美声を披露。肺活量自慢の? 高安が「冬のリヴィエラ」を館内に響かせ、水森かおりをお姫様抱っこするサービスも。御嶽海は、ダンスパフォーマンスのわーすたと乗りのいいリズムで「め組のひと」を熱唱し館内を沸かせた。

 旬の力士が登場する「力士インタビュー」では、初場所で平幕優勝を果たした栃ノ心(春日野)が登場。故郷のジョージアで長女アナスタシアちゃんとともに帰郷を待つ、ニノ夫人からの手紙を読み上げられるサプライズ演出に照れ笑いを浮かべながらも「大関になれるよう頑張ります」と宣言した。

 全国の福祉団体、施設に贈られる「福祉相撲号」は、今年は6台(通算では309台)が贈呈された。この日、収録された福祉大相撲は、2月18日(日)午後4時半からNHK総合テレビで放送される。

第51回NHK福祉大相撲~お楽しみ歌くらべ~で「別れても好きな人」を熱唱する勢(左)と城之内早苗(撮影・小沢裕)
第51回NHK福祉大相撲~お楽しみ歌くらべ~で「うれしい ! たのしい ! 大好き ! 」を熱唱する錦木(左)と羽山みずき(撮影・小沢裕)
第51回NHK福祉大相撲~お楽しみ歌くらべ~で「WINDING ROAD」を熱唱する北勝富士(左)と市川由紀乃(撮影・小沢裕)
第51回NHK福祉大相撲~お楽しみ歌くらべ~で「め組のひと」を熱唱する御嶽海(中央)とわーすた(撮影・小沢裕)
第51回NHK福祉大相撲~お楽しみ歌くらべ~で水森かおり(左)をお姫様抱っこする高安(撮影・小沢裕)

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貴景勝、北勝富士を押し出し、5連敗でストップ

北勝富士(左)を押し出しで下す貴景勝(撮影・野上伸悟)

<大相撲初場所>◇9日目◇22日◇東京・両国国技館


 小結貴景勝(21=貴乃花)は、前頭筆頭北勝富士(25=八角)を押し出しで下し、連敗を5で止めた。

 「連敗中も投げやりにならず、辛抱して。それで負けたら自分の実力。負けるにしても、実力負けしようと思っていた」。

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横綱鶴竜が無傷の6連勝、両大関は敗れる 初場所

琴奨菊(後方左)を寄り切りで破り、ホッとした表情を見せる鶴竜。右は高安(撮影・狩俣裕三)

<大相撲初場所>◇6日目◇19日◇東京・両国国技館


 横綱鶴竜(32=井筒)が貫禄を見せた。琴奨菊(33=佐渡ヶ嶽)を寄り切りで白星。今場所6連勝となった。

 一方横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は左大胸筋損傷疑いで6日目から休場が決定。これで5場所連続の休場となり、白鵬に続き2人の横綱が初場所から姿を消した。

 白鵬と稀勢の里から金星を挙げた前頭2枚目嘉風(35=尾車)は大関豪栄道(31=境川)を叩き込みで3勝目。小結阿武咲(21=阿武松)も大関高安(27=田子ノ浦)を叩き込みで白星。両大関は見せ場なく敗れた。

 関脇御嶽海(25=出羽海)は前頭筆頭北勝富士(25=八角)押し出しで無傷の6連勝となった。今場所無敗の前頭三枚目栃ノ心(30=春日野)と前頭16枚目朝乃山(23=高砂)の2人も白星を挙げて6勝目を飾った。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は、前頭四枚目正代(26=時津風)寄り切りで敗れ、3連勝とはならなかった。

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稀勢の里4敗目、鶴竜、御嶽海ら無傷5連勝 初場所

嘉風(右)の強烈な押しに土俵際で懸命にこらえる稀勢の里(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇5日目◇18日◇東京・両国国技館


 横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は前頭2枚目嘉風(35=尾車)に押し倒され早くも4敗目を喫した。嘉風は2勝目。

 横綱鶴竜(32=井筒)は、前頭3枚目千代大龍(29=九重)を左四つから危なげなく寄り切って5連勝と星を伸ばした。

 横綱白鵬(32=宮城野)は、けがでこの日から休場。対戦相手の前頭2枚目琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)は不戦勝で2勝目。

 大関豪栄道(31=境川)は、前頭3枚目栃ノ心(30=春日野)に右四つがっぷりから寄り切られ、今場所初黒星を喫した。栃ノ心は4日目の高安戦に続き2日連続の大関撃破で5連勝とした。

 大関高安(27=田子ノ浦)は、前頭筆頭の北勝富士(25=八角)を押し出して4勝目。

 関脇御嶽海(25=出羽海)は関脇玉鷲(33=片男波)を押し出して5連勝とした。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は、同5枚目隠岐の海(32=八角)を寄り切って4勝1敗とした。

 5日目を終え、勝ちっ放しは横綱鶴竜、関脇御嶽海、平幕の栃ノ心、朝乃山となった。

稀勢の里は押し倒しで嘉風に敗れ土俵下へ転げ落ちる(撮影・小沢裕)

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波乱!稀勢の里3敗、白鵬2敗、鶴竜4連勝 初場所

琴奨菊(手前)に突き落としで敗れる稀勢の里(撮影・狩俣裕三)

<大相撲初場所>◇4日目◇17日◇東京・両国国技館


 横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)横綱白鵬(32=宮城野)が2日続けて敗れた。

 稀勢の里は前頭2枚目琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)に突き落とされて3敗目を喫した。得意の左を差したものの上体を起こされ左から突き落とされた。

 白鵬は、前頭2枚目嘉風(35=尾車)にはたき込まれて2敗目を喫した。この日も張り手、かち上げはなかった。

 横綱鶴竜(32=井筒)は、前頭筆頭の逸ノ城(24=湊)をもろ差しから寄り切り4連勝を飾った。

 大関高安(27=田子ノ浦)に土がついた。前頭3枚目栃ノ心(30=春日野)に押し込まれ、土俵際で渡し込んだが突き落とされた。大関豪栄道(31=境川)は、前頭筆頭の北勝富士(25=八角)を寄り倒して4連勝とした。右を差し、左から押っつけて出た。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は、同4枚目荒鷲(31=峰崎)を押し出して3勝目を挙げた。

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山科審判長「稀勢の里は内容がなく元気もない」

懸賞金の束を持ち土俵を引き揚げる北勝富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇3日目◇16日◇東京・両国国技館


 東前頭筆頭北勝富士(25=八角)が、横綱白鵬(32=宮城野)を初めて破り4場所連続で金星を獲得した。

 幕内後半戦の山科審判長(元小結大錦)のコメント 「北勝富士は思い通りの相撲だっただろう。白鵬が引いたところをポンと突いた。白鵬は立ち合いに迷いがあったのかもしれない。稀勢の里は内容がなく元気もない。鶴竜は相撲勘もいい」

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北勝富士は昭和以降2人目/4場所連続金星

白鵬は北勝富士に押し出しで敗れ悔しそうな表情で起き上がる。中央は鶴竜、手前は稀勢の里に勝利した逸ノ城(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇3日目◇16日◇東京・両国国技館


 東前頭筆頭北勝富士(25=八角)が、横綱白鵬(32=宮城野)を初めて破り4場所連続で金星を獲得した。99年夏場所の元関脇土佐ノ海以来、昭和以降では2人目の快挙。

 土佐ノ海は、98年九州場所(東前頭9枚目で3代目若乃花から)-99年初場所(西前頭筆頭で貴乃花から)-同春場所(東前頭2枚目で3代目若乃花、貴乃花から)-同夏場所(東前頭筆頭で曙、3代目若乃花から)。4場所連続で計6個も奪った。

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北勝富士、唯一勝利なし「ラスボス」白鵬破った戦略

白鵬(左)を押し出す北勝富士(撮影・河野匠)

<大相撲初場所>◇3日目◇16日◇東京・両国国技館


 東前頭筆頭北勝富士(25=八角)が、横綱白鵬(32=宮城野)を初めて破り4場所連続で金星を獲得した。99年夏場所の元関脇土佐ノ海以来、昭和以降では2人目の快挙。元横綱日馬富士関の暴行事件や式守伊之助のセクハラ行為など、不祥事が続く角界を明るい話題で照らした。

 支度部屋に戻った北勝富士は、満面の笑みを浮かべた。横綱初挑戦だった17年名古屋場所で鶴竜、秋場所で日馬富士、九州場所で稀勢の里を破ったが、白鵬には取組前まで2戦2敗。唯一勝てなかった横綱をついに破った。「大相撲界の歴史を塗り替えた人。自分の中では一番の相撲」。感無量だった。

 立ち合いで優位に立った。先に手をつけたが、北勝富士の真っすぐ頭から突っ込む立ち合いを嫌ったのか、白鵬は手をつけられない。「少しでも意識してくれたらうれしいです」。2度目で成立。先に踏み込み、両脇を締めて差されるのを防いだ。頭に浮かんだのは2敗した相撲。「2回連続でかわし気味に来られて上手を取られましたから」。まわしを取らせないよう、腕をがむしゃらに伸ばしながら前に出た。引いたのは白鵬。その隙を見逃さずに一気に押し出した。「どんな相手でも引けば軽くなる。理想通りの相撲でした」と納得顔だった。

 北勝富士が中学生の時から横綱だった白鵬は「尊敬する人」だった。気が付けば同じ時代に、同じ土俵の上で相撲を取っている。「小さい頃から相撲をやってきての夢。誰もが目標に掲げる人」。だからこそ4つの金星の中でも「一味も二味も違う」と、少年のように無邪気に笑った。

 昨年九州場所後にはあまりの強さに「ラスボスですよ」と、ゲームに例えるほど差を痛感していた。ただ、これで“クリア”ではない。序盤の横綱3連戦を終え、白星はこの1つのみ。今年の初白星が白鵬からで「夢物語ですね」と浮かれたが「勝ち越さないと意味がない」と、謙虚な気持ちをすぐに持った。目指すは初三役。昭和以降2人目の4場所連続金星を無駄にせず、残りの12日を無心で取り切る。【佐々木隆史】

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2横綱相次ぎ黒星…白鵬、稀勢の里が発した敗者の弁

北勝富士(右)と白鵬の立ち会い(撮影・河野匠)

<大相撲初場所>◇3日目◇16日◇東京・両国国技館


 白鵬(32=宮城野)、稀勢の里(31=田子ノ浦)の2横綱が、相次いで敗れる波乱が起きた。2場所連続優勝を狙う白鵬は、立ち合いから北勝富士に一方的に押し出された。最後に力なく土俵を割った白鵬は「言葉がないね。完敗」と認めた。支度部屋に戻ると早速髪を洗って験直しをするなど、淡々と話す言葉とは裏腹に悔しさをのぞかせた。

 立ち合いで右差しを狙ったが封じられた。先場所までは多く見られた、張り手やかち上げは、昨年12月に横綱審議委員会(横審)に苦言を呈され封印。この日の北勝富士のように一直線にぶつかってくる相手には、勢いを抑えることができる手段。それでも立ち合いについては「迷いはない」と、張り手やかち上げの選択肢はなかった。「流れがなかった。北勝富士の方がよかった」と、冷静に話した。

 悔しさを前面に出したのは稀勢の里だった。幕内最重量215キロの逸ノ城に、じりじりと土俵際へ追い詰められ、最後は寄り切りで敗れた。早くも2敗目。支度部屋での報道陣の質問には、立ち合いの踏み込みについて問われて「うーん」と一言発したのみ。着替えのために1人になった際に舌打ちし、悔しさを押し殺すので精いっぱいだった。ともに平幕との取組2日目で金星配給と早すぎるお年玉となった。【高田文太】

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初黒星喫した白鵬「本当にいい相撲」北勝富士を称賛

立ち合いで北勝富士(左)に激しく当たる白鵬(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇3日目◇16日◇東京・両国国技館


 横綱白鵬(32=宮城野)は北勝富士に押し出され、初黒星を喫した。立ち合いから押され、あっという間に土俵際に追い込まれると、最後も力なく押し出しで土俵を割った。

 「流れがなかった。言葉がないね。完敗」と、淡々と話した。相手は立ち合いの圧力に定評があるが、張り手やかち上げを繰り出すことはなかった。「(北勝富士は)本当にいい相撲だったのではないですか。全部かみ合っていた」と、手放しで相手をほめていた。

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白鵬に土、稀勢の里も2敗目、鶴竜は3連勝 初場所

支度部屋で悔しい表情をする稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇3日目◇16日◇東京・両国国技館


 稀勢の里(31=田子ノ浦)白鵬(32=宮城野)の2横綱が相次いで敗れた。

 休場明けの稀勢の里が早くも2敗目を喫した。前頭筆頭の逸ノ城(24=湊)の左を差せず寄り切られた。逸ノ城は5個目の金星を挙げた。

 初日から2連勝していた白鵬は張り手、かち上げを封印したものの、立ち合いから前頭筆頭北勝富士(25=八角)に押し込まれて押し出された。北勝富士は4個目の金星を挙げた。

 休場明けの横綱鶴竜(32=井筒)は、前頭2枚目嘉風(35=尾車)を突き落として3連勝を飾った。

 両大関はともに連勝を3にのばした。高安(27=田子ノ浦)は、前頭3枚目千代大龍(29=九重)を右から突き落とした。豪栄道(31=境川)は、もろ差しになると前頭2枚目琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)を左からすくい投げた。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は、同7枚目千代翔馬(26=九重)に変化されて上手投げで敗れ、連勝が止まった。

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北勝富士「やられた」稀勢の里にお株奪われ金星逃す

北勝富士(右)を寄り切る稀勢の里(撮影・河野匠)

<大相撲初場所>◇2日目◇15日◇東京・両国国技館


 4場所連続休場明けの横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が、復活ののろしを上げる今年初白星を挙げた。先場所は金星を配給した東前頭筆頭の北勝富士(25=八角)を寄り切りで下した。

 北勝富士は勝てば4場所連続金星奪取だったが、寄り切りで敗れた。「あ~、くそっ! かましてくるとは思わなかった。ぶちかましからのおっつけ。自分がやることを、やられました」。場所前の10日、出稽古に来た稀勢の里と相撲を12番とった。研究、シミュレーションを怠らない男だけに、対策は頭の中にあったが「当たりは悪くなかったけど、あまりにも想定外で…。僕の勉強不足ですね」とこぼしていた。

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稀勢の里「集中した」原点回帰のぶちかまし初白星

立ち合いで北勝富士(左)に激しく当たる稀勢の里。左は式守勘太夫(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇2日目◇15日◇東京・両国国技館


 4場所連続休場明けの横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が、復活ののろしを上げる今年初白星を挙げた。先場所は金星を配給した東前頭筆頭の北勝富士(25=八角)を寄り切り。立ち合いで頭からぶつかると、終始主導権を握った。初日こそ21歳の貴景勝に敗れたが、勢いのある若手に連敗は許さず、存在感を見せつけた。

 歓声が最大級になるはずの結びの一番を前に、会場が一瞬、静まり返った。祈るような思いで多くの観衆が見つめていたのは横綱、大関陣で唯一、白星のない稀勢の里だった。鋭い踏み込みの立ち合いは、頭からぶちかました。余裕はないが、迷いもなかった。左腕をたぐられ、場内からは悲鳴が上がったが動じなかった。即座に突き放し、土俵際に追い込んだ北勝富士に左を差すと、あとは万全の形で寄り切るだけだった。

 仕切りの静けさとは正反対に、大歓声を背に支度部屋に戻った稀勢の里は「しっかり集中した。よかったですね」と、笑顔はなく、かみしめるように話した。初日は攻めながらも、土俵際で貴景勝のとったりに敗れた。この日はまわしにこだわらず、最後まで攻め続けた。「いろんな流れがありますから」と、相手のお株を奪うぶちかましに突き放し。得意の左四つにこだわるよりも、先手を奪うことに重点を置いていた。

 北勝富士には昨年11月の九州場所で敗れ、今場所前に出稽古した。三番稽古は8勝4敗。相手を研究しつつ、何よりも稽古熱心な性格を知った。立ち合いの変化はないと確信し、頭からの立ち合いに踏み切る頭脳的な取り口でもあった。

 昨年は負傷が続き、皆勤を目指しては途中休場の連続。そんな中、初場所を控えた昨年12月27日の夜に、食事に誘われた兄弟子で部屋付きの西岩親方(元関脇若の里)から「10番ちょっとの稽古では復活できない。横綱が泥にまみれても構わないよ」と言われ、目が覚めた。

 年末年始は弟弟子の高安と三番稽古を重ねた。稽古納めの12月29日は30番(26勝)、稽古始めの1月2日は31番(25勝)。同6日には40番(26勝)。ぶつかり稽古では高安に転がされ、泥まみれになった。横綱としては珍しい姿だが「(鳴戸部屋時代を)思い出したね」と、すがすがしい笑顔で話していた。

 原点に回帰したからこそ頭からぶちかます、かつての取り口に戻るのは自然だった。それでも「今日は今日ですから。まだまだこれからです。また明日集中したい」。謙虚に白星を追い求める、強い稀勢の里が帰ってくる。【高田文太】

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鶴竜「流れの中で」序盤連勝の進退場所でV候補浮上

立ち合いで貴景勝(左)に頭からぶつかる鶴竜(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇2日目◇15日◇東京・両国国技館


 横綱鶴竜(32=井筒)が4場所連続休場からの復帰場所で2連勝を飾った。低く、強く。新三役貴景勝のお株を奪う立ち合いだった。突いて、押した。手数、精度で上回り、前に出続け押し出した。「自分の相撲をしっかりとれた。すべて流れの中でのこと。だから自然と体が動く」。前日は北勝富士相手に勝ったが、最後は引いた。初日を超える内容に口調は軽い。

 昨年7月名古屋場所を右足首負傷で途中休場した時、師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)は「次に出るときは結果を出さないといけない」と言った。“進退場所”での2連勝発進は、体調管理の成果だ。爆弾を抱える両足首にテーピング、サポーターはない。「肉が落ちる。筋が弱くなると言われた。強くするために我慢してね」。その分ケアをする。患部を冷やさぬよう、モンゴル製のウール素材の靴下をはいて寝る。

 わずか2日で、場内の歓声から悲哀の色が消えた。扱いは「強い横綱」に戻ってきた。自分の居場所に戻った喜び。「(そうなるように)苦しい中で頑張ってきたから」。4場所連続休場中、ファンからの手紙、国技館で書かれたメッセージは全部目を通し、力に変えてきた。「乗り越えられない試練を、神様は与えない」-。知人から教わった言葉を胸に、耐えてきた。

 16年九州場所以来となる優勝争い参戦を感じさせる2連勝。「明日が千秋楽だったらね」。緩みなく、力強く、笑ってみせた。【加藤裕一】

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稀勢の里の初日に場内大歓声「ありがたいですね」

懸賞金の束をもらう稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇2日目◇15日◇東京・両国国技館


 4場所連続休場明けの横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が、今場所初白星を挙げた。立ち合いで頭からぶつかると、突き放して最後は左を差して、東前頭筆頭の北勝富士(八角)を寄り切った。

 初日は東小結の貴景勝に土俵際で逆転される形で敗れただけに「まあ、よかったですね。まだまだこれからです」と話した。白星を挙げた後は大歓声を浴び「ありがたいですね」と感謝していた。

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稀勢の里に初日!横綱、大関陣は安泰 初場所

北勝富士(後方)を寄り切り、どうだと言わんばかりの表情を見せる稀勢の里(撮影・河野匠)

<大相撲初場所>◇2日目◇15日◇東京・両国国技館


 横綱、大関は安泰だった。

 横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は、前頭筆頭北勝富士(25=八角)を寄り切って1日遅れの初日を出した。前に出ながら左を差した。

 通算41度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、2日続けて立ち合いで張り差し、かちあげを封印し2連勝を飾った。左で前頭筆頭の逸ノ城(24=湊)のまわしを引き、時間をかけて寄り切った。

 横綱鶴竜(32=井筒)は、立ち合いから小結貴景勝(21=貴乃花)に押し勝って2連勝をマークした。

 大関はともに2連勝を飾った。高安(27=田子ノ浦)は、前頭2枚目琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)にもろ差しを許しながらも右上手投げで勝った。豪栄道(31=境川)も、小結阿武咲(21=阿武松)を右上手投げで下した。立ち合いで右を差すとかいなを返して上手を引いた。通算600勝目をなった。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は、同6枚目勢(31=伊勢ノ海)に押し込まれながらも土俵際での逆転の突き落としで2連勝とした。

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鶴竜、半年ぶり白星も反省「最後は引いてしまった」

北勝富士(左)を引き落とす鶴竜。右後方は稀勢の里(撮影・河野匠)

<大相撲初場所>◇初日◇14日◇東京・両国国技館


 横綱鶴竜は昨年7月の名古屋場所2日目の琴奨菊戦以来となる、約半年ぶりの白星を挙げた。

 相手は前回白星の翌日に敗れ、昨年最後に本場所土俵に立った際と同じ北勝富士。相手の上体を起こすと、タイミング良く引き落として前のめりに手をつかせた。それでも「まだ初日が終わっただけだから」と気の緩みはない。「動きは良かったけど、最後は引いてしまった」と反省も忘れなかった。

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稀勢の里は初日に土、白鵬、鶴竜は白星発進 初場所

貴景勝(左)は稀勢の里の右腕をつかみ、とったりに持ち込む(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇初日◇14日◇東京・両国国技館


 通算41度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、小結阿武咲(21=阿武松)に攻め込まれたが突き落として白星スタートをきった。

 横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は、小結貴景勝(21=貴乃花)に土俵際でとったりを食らい、いったん軍配が上がったものの物言いの末、行司軍配差し違えで黒星となった。

 横綱鶴竜(32=井筒)は、前頭筆頭北勝富士(25=八角)に鋭い立ち合いから突っ張り、押し込んでからの引き落として、昨年の名古屋場所以来の白星を挙げた。大関豪栄道(31=境川)は、前頭筆頭逸ノ城(24=湊)を押し出した。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は、同6枚目宝富士(30=伊勢ケ浜)をすくい投げで白星をあげた。

 前頭3枚目貴ノ岩(27=貴乃花)と同9枚目豊響(33=境川)、前頭11枚目宇良(25=木瀬)は休場。

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稀勢の里に試練、初日から先場所金星配給が相手

横綱稀勢の里(18年1月9日撮影)


 4場所連続休場明けで正念場の横綱稀勢の里は12日、休養に充てた。

 初場所初日と2日目は新小結貴景勝、平幕北勝富士といずれも先場所で金星を配給した相手。いきなりの試練となるが、師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は「大丈夫。自分の相撲を取り切ること。今場所は15日間出場する」と祈るような口調だった。

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白鵬-阿武咲、稀勢の里-貴景勝 初日取組決まる 

稀勢の里


 日本相撲協会審判部は12日、東京・両国国技館で大相撲初場所(14日初日、両国国技館)の取組編成会議を開き、初日と2日目の取組を決めた。

 連続優勝で通算41回目の優勝を目指す横綱白鵬(32=宮城野)は、初日に小結2場所目の阿武咲(21=阿武松)と結びの一番で対戦する。

 4場所連続休場からの再起をかける横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は初日に新三役の小結貴景勝(21=貴乃花)、2日目は東前頭筆頭の北勝富士(25=八角)と勢いのある若手の挑戦を受ける。

 やはり4場所連続休場中の横綱鶴竜(32=井筒)は初日に北勝富士、2日目は貴景勝と、やはり難敵との対戦が組まれた。

 なお十両以上の初日からの休場者は、いずれも十両で東3枚目の貴ノ岩(貴乃花)、西9枚目の豊響(境川)、東11枚目の宇良(木瀬)の3人。貴ノ岩は昨年10月、元横綱日馬富士関に暴行された際に負った頭部外傷などのため。手術した宇良は、右膝前十字靱帯(じんたい)断裂で加療中の診断書を提出。豊響は不整脈のため休場を届け出た。初日、2日目の三役以上の取組は以下の通り。

 【初日】(左が東)

 千代大龍-玉鷲

 御嶽海-琴奨菊

 嘉風-高安

 豪栄道-逸ノ城

 鶴竜-北勝富士

 貴景勝-稀勢の里

 白鵬-阿武咲

 【2日目】(左が西)

 千代大龍-御嶽海

 玉鷲-嘉風

 阿武咲-豪栄道

 高安-琴奨菊

 逸ノ城-白鵬

 貴景勝-鶴竜

 稀勢の里-北勝富士

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稀勢の里が八角部屋で出稽古 北勝富士に8勝4敗

北勝富士の下からの圧力をこらえる稀勢の里(撮影・加藤裕一)


 大相撲初場所(14日初日、両国国技館)に向け、横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が10日、都内の八角部屋で出稽古を行った。八角理事長(元横綱北勝海)と解説者の北の富士勝昭氏(元横綱)舞の海秀平氏(元小結)の前で、平幕の北勝富士と12番とって、8勝4敗だった。

 北勝富士は先場所優勝争いに加わり、自己最高位の東前頭筆頭に番付を上げた。稀勢の里も先場所初顔合わせで黒星を喫した。今最も勢いのある若手の1人に押され、引く場面もあった。得意の左を、厳しい右からのおっつけで封じられもした。それでも、最後は4連勝してみせた。

 稽古後、もう少し番数を取りたかったか、と問われて「いや~、十分です。(北勝富士は)力ありますよ」。時折笑顔を見せ、表情は明るく「突き押し相撲の力士とやると体が動いてくる。いい仕上がりになってます」と満足そうだった。4場所連続休場から復活を期す初場所へ。「また明日かな。行きますよ」と11日も出稽古を行うという。

 一方、北勝富士は12番の後、横綱に胸を借りるぶつかり稽古も行い、最後は完全に息が上がった。稀勢の里の出稽古を前日9日の昼すぎに聞いたという。「飯食った後でした。『絶望、ああ死んだな』と思った」と笑いを誘った。それでも、充実感を漂わせ「(先場所は)横綱の嫌がる相撲が取れました。今日も何番か嫌がる形にできた。横綱もいい感じで仕上がっているし、うれしい。自信になります」と話していた。

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貴景勝ら街頭募金 暴行問題質問ダメ、関係者ガード

募金活動に参加した貴景勝


 大相撲九州場所で三賞を受賞した平幕の貴景勝、北勝富士、隠岐の海、安美錦の4人が23日、東京・有楽町駅前広場で行われた、日本ユニセフ主催の募金活動に参加した。

 来年1月の初場所(14日初日、両国国技館)で新三役昇進が濃厚な貴景勝は「募金活動に参加して分かったこともある。機会があれば、また協力したい」と語った。現役最年長関取の安美錦も「微力ながら世界中の子どもたちが助かってくれたら」と話した。折しも角界が元横綱の傷害事件で揺れる中での活動とあり、暴行問題に関する質問はしないよう主催者側は報道陣に要請。貴景勝の取材では、常にチェックする関係者が付き添っていた。

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貴景勝ら募金活動も関係者が質問チェック徹底ガード

ユニセフ主催の募金活動に参加した貴景勝(左から2人目)と隠岐の海(右端)


 大相撲九州場所で三賞を受賞した平幕力士の貴景勝(21=貴乃花)、北勝富士(25=八角)、隠岐の海(32=同)、安美錦(39=伊勢ケ浜)の4人が23日、祝日の人出でにぎわう東京・有楽町駅前広場で行われた、公益財団法人日本ユニセフが主催する募金活動に参加した。

 来年1月の初場所(14日初日、両国国技館)での新三役昇進が有力視される貴勝景は、10月の赤い羽根共同募金運動に続く慈善活動への協力となった。「このような活動をやらしていただき、ありがたいことです。募金活動に参加して分かったこともある。機会があれば(今回のような募金活動の協力を)やりたい」と語った。今年1年を振り返り「少し夢に近づけた年」と手応えを口にしつつ「自分の力を出し切ろうとやった。それが、たまたまうまくいったのかも。来年も今年と変わらず挑戦者の気持ちで(日常)生活から相撲につながるよう意識したい」と引き締めた。

 現役最年長関取の安美錦も「寒い中、たくさんの方に来ていただき、ありがたいですね。微力ながら少しでもお手伝いでき、世界中の子どもたちが助かってくれたらうれしい」と握手やサインにも気さくに応じていた。

 九州場所で三賞を受賞した幕内力士がユニセフの募金活動へ協力するのは、ほぼ毎年恒例の行事になっている。今回参加した関取4人の師匠(八角理事長、貴乃花理事、伊勢ケ浜前理事)は図らずも、現在、角界を騒がせている元横綱の暴行問題で耳目を集める親方たち。そのため主催者側は、暴行問題に関する質問はしないよう、集まったテレビ、新聞、通信社の報道陣へ事前に要請。特に貴景勝を報道陣が取材する際には、関係者が付き添い質問内容をチェックするシーンもあった。

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北勝富士「金銀コレクター賞」残る白鵬倒し三役狙う

北勝富士(17年11月18日撮影)

<日刊スポーツ大相撲大賞(4)>


 今年は17年ぶりの4横綱時代が訪れたが、金星配給も増えた。平幕が横綱を破る「金星」の最多獲得者は、4人が3個で並んだ。非公式ながら、平幕が大関を破る“銀星”も含めた「金銀コレクター賞」は、金星3個+銀星6個の北勝富士(25=八角)が獲得した。

 横綱初挑戦となった名古屋場所の鶴竜戦で初金星を挙げた。それが一番思い出に残る金星だ。「初めて横綱とやってどんなものかなと思った。肌を合わせたらうれしさが込み上げてきた。ここまで来たんだな、って」。当時、土俵下では感極まって涙を流した。「震えましたね。目から汗が出ました」と照れ笑いした。

 金銀コレクター賞に輝いたが、コンプリートはまだ果たしていない。唯一、金星を挙げていないのが白鵬戦。「みなさんすごいけど気迫が違う。スピードも低さも。種類が違う」と別格の強さを感じている。

 平幕にだけチャンスがある金星だが「来年は三役に上がりたい」と意気込む。初場所(来年1月14日初日、両国国技館)では前頭筆頭が濃厚。白鵬から初金星を挙げて、新三役も狙う。【佐々木隆史】

今年の金星獲得上位の“銀星”比較

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隠岐の海「心折れてしまった」北勝富士とともに連敗

貴景勝に押し出しで破れる隠岐の海

<大相撲九州場所>◇千秋楽◇26日◇福岡国際センター


 優勝争いを演じた八角部屋コンビがそろって三賞を獲得した。ただ、ともに最後は連敗。

 隠岐の海は「昨日負けて心が折れてしまった」と反省し、3度目の敢闘賞には「三賞を起爆剤に。力の源になればいい」と励みにした。初の技能賞に輝いた北勝富士は連敗を「神様が『まだ早い。1歩ずつ行きなさい』と言っている」と受け止めた。新三役は厳しいが「また金星が取れる。かき回します」と息巻いた。

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39歳安美錦、103場所ぶり敢闘賞で涙したワケ

千代翔馬(右)を上手出し投げで破る安美錦(撮影・岡本肇)

<大相撲九州場所>◇千秋楽◇26日◇福岡国際センター


 39歳1カ月のベテラン、西前頭13枚目の安美錦(伊勢ケ浜)が涙の勝ち越しを決めた。東前頭6枚目の千代翔馬を上手出し投げ。昭和以降の幕内では10位の高齢勝ち越しを果たし、取組後は涙を流して喜んだ。さらに、新入幕だった00年名古屋場所以来2度目の敢闘賞も獲得。こちらは40歳2カ月の旭天鵬に次いで史上2位の高齢受賞となった。ほかに三賞は殊勲賞に貴景勝、敢闘賞に隠岐の海、技能賞に北勝富士が輝いた。

 声が震えた。声量はか細く、言葉にも詰まる。タオルを何度も目に当てた。安美錦は泣いていた。千秋楽で決めた勝ち越し。呼ばれたインタビュー室で「幕内で通用するか、しないかという不安もいっぱいあった。連敗すると弱気になるのもいっぱいあった。家族はいつもと変わらずに接してくれて、気を使わせて…。今日はみんなで喜びたい」と思いの丈を打ち明けた。

 無理もなかった。5連勝で始まった昭和以降最年長再入幕の場所が、最後4連敗で追い込まれた。弱気な思いは「頭から離れなかった」。それを乗り越えられたのは家族の支え。妻と娘2人、そして7月に生まれた第3子となる長男丈太郎くんの存在だった。「いつもと変わらず接してくれて、それに応えたいという思いが、こらえきれなくなって出てきちゃった」。これが「記憶にない」という「勝って泣く」姿となった。

 勝ち越して新入幕の00年名古屋場所以来103場所ぶりとなる敢闘賞も手にした。これには「情けをかけてもらったみたいで申し訳ない」と照れた。「力が出なくなったらやめるけど、力が出る限り、やりたいと思います」。力士安美錦の相撲人生は、18年も続く。【今村健人】

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北勝富士は初の技能賞、隠岐の海4年半ぶり敢闘賞

北勝富士


 大相撲九州場所千秋楽の26日、福岡国際センターで三賞選考委員会が開かれ、各賞の受賞者が決まった。

 殊勲賞は、日馬富士と稀勢の里の2横綱と、高安の1大関を倒した西前頭筆頭の貴景勝(21=貴乃花)が2場所連続2度目の受賞となった。

 敢闘賞は、終盤まで優勝争いを演じた東前頭12枚目の隠岐の海(32=八角)が13年春場所以来4年半ぶり3度目の受賞が決まった。

 また、昭和以降で最年長での再入幕となった西前頭13枚目の安美錦(39=伊勢ケ浜)は、千秋楽で千代翔馬(26=九重)に勝って勝ち越せば、新入幕だった00年名古屋場所以来、2度目の受賞となる。

 技能賞には、同部屋の隠岐の海と並走して優勝争いに加わった西前頭3枚目の北勝富士(25=八角)が初めて獲得した。

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白鵬、激震場所で40度目V よぎった10年野球賭博

遠藤をのど輪で攻める白鵬(撮影・岡本肇)

<大相撲九州場所>◇14日目◇25日◇福岡国際センター


 横綱白鵬(32=宮城野)が、前人未到の40回目の優勝を果たした。自身の取組前に、1差で追いかけていた平幕の隠岐の海と北勝富士が負け、勝てば優勝の結びの一番で、東前頭9枚目遠藤を押し出しで下した。全休明けからの優勝は、15年九州場所の横綱日馬富士以来16回目。その日馬富士の暴行問題発覚で揺れた九州場所を、横綱陣で唯一出場している白鵬がきっちりと締めた。

 06年夏場所で初優勝してから11年。誰も手が届かなかった大台40回目の優勝を果たした。支度部屋で白鵬は、両手でピースサインを作り「40」を表現。大記録に「想像できなかった」としんみり。「言葉にならないぐらいうれしいですね」とかみしめた。

 特別な思いがあった。序盤に発覚した日馬富士の暴行問題。当時現場にいた白鵬は、土俵の外でも注目の的になった。以降、福岡・篠栗町のある宿舎の前には、ビール瓶ケースを使用し「一般見学・取材禁止」の紙が張られた手製のバリケードが置かれた。解除したのは、当時の証言をした際の1度だけ。厳戒ムードが漂った。重なったのは、10年の野球賭博問題だった。「7年前に大変な場所を経験した。またこういうことがないようにと思っていたけど…。本当に申し訳ない気持ちでいっぱい。ファンが温かい声援をくれて本当にありがたいと思った」。優勝の喜びよりも、謝罪と感謝の気持ちがあふれていた。

 全休明けから復活を果たした。昨年、秋場所で全休した時に初めて行った断食を、昨年よりも1日長い4日間行った。サポートした杏林予防医学研究所の山田豊文所長は「肌のツヤも、動きもさらに良くなった。優勝は間違いない」と太鼓判を押していた。山田氏の言葉通り、強烈な右のかち上げで遠藤をよろめかせて、一気に押し出した。

 春場所を休場した時に、後援会関係者から言われた言葉が脳裏にあった。「『30回優勝は3人いるけど、40回は誰もいない』と言われた。体が熱くなった。その方に電話で報告したいね」。満足感たっぷりの表情を見せた。

 11日目の嘉風戦で敗れた際に不服の態度を示し、翌日に審判部から厳重注意を受けたが、何とか持ち直した。自身も周辺を騒がせた今場所。「明日のことは明日。今日はおいしい物を食べてゆっくりしたい」と表情からは疲れが見えた。土俵上では横綱の責任を果たしたが、千秋楽後には日馬富士の暴行問題についての聴取があるなど、息つく暇もない。優勝の余韻に浸るには、まだ早い。【佐々木隆史】

 ◆白鵬の年間最多勝 55勝目を挙げて、2年ぶり10度目の年間最多勝を単独で確定。千秋楽で勝っても、92年の貴花田の60勝を下回り、年6場所制となった68年以降で最少の年間最多勝となる。また、今年は計25休で、96年の貴乃花の15休(70勝)を上回る最多休場日数での1位。2場所休場した力士の年間最多勝は、67年の大鵬以来2人目となった。

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