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九重親方、新拠点から“千代魂”「愛される部屋を」

東京都葛飾区奥戸の新拠点で稽古を行う九重部屋の力士(日本相撲協会提供)

大相撲の九重親方(元大関千代大海)が18日、電話での代表取材に応じ、新拠点での生活について語った。

九重部屋は15日に東京都墨田区石原から葛飾区奥戸に移転。17日から新たな環境での稽古を始めた。

新しい部屋は3階建てでJR新小岩駅から徒歩圏内にある。墨田区石原で先代九重親方(元横綱千代の富士)が部屋開きを行ったのは93年6月。九重親方は「もう先代の部屋が立派すぎたもんだから、そっくりそのままという感じですよ。似たような部屋をつくりました。限られた土地の中で一生懸命、精いっぱいのものをつくりました」と、20年近く過ごした部屋と似た設計にしたという。

16日の土俵祭りでは、師匠は力士らに「これから新しい九重部屋の歴史が始まるけども、一生懸命番付を上げていって、胸を張ってこの地域に愛される相撲部屋を開いていきましょう」と言葉をかけた。場所は変わっても先代の教えを伝える。「千代の富士道場というような感じでやっている。力士たちにも脈々とその気持ちを受け継いでもらっている。千代魂ですよ」。部屋には第41代横綱千代の山、千代の富士、自身の優勝額3枚を飾っているという。

初場所は場所前に新型コロナウイルスの集団感染が発生した影響で、師匠を含めた全力士が全休した。「非常にショックを受けた場所だった。歯がゆい気持ち」。九重親方も感染し、肺炎などの症状に苦しんだ。「10秒しゃべったら5分くらいせきをする。ひどかった。肺が真っ白になって。(入院中に)おかみの方には病院から電話があって『3日が勝負ですね』と言われて。この3日間、酸素濃度が下がったら危ないと。そこまでいった」。現在、後遺症はないという。

九重部屋の力士にとって春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)は再出発の場所となる。電話取材に応じた部屋頭の前頭千代の国(30)も「やることをやって結果につながればいい」と意気込んだ。師匠は「他のライバルの活躍を見ていてちょっと置いてかれたという気持ちも強いんじゃないか」と奮起を求めた。「うちの部屋は先代から受け継がれて、なにくそという気持ちでけがでも病気でも何でも克服して次のステージにいく」。復帰場所に向けて“千代魂”を発揮することを期待した。

東京都葛飾区奥戸の新拠点で稽古を行う九重部屋の千代翔馬(左)と千代大龍(日本相撲協会提供)
東京都葛飾区奥戸の新拠点で稽古を行う九重部屋の力士(日本相撲協会提供)
東京都葛飾区奥戸の新拠点で稽古を行う九重部屋の力士(日本相撲協会提供)

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50歳華吹が勝ち越し 頑張るベテランが日本に元気

桜(右)を攻める華吹(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇12日目◇21日◇東京・両国国技館

スポーツには力がある。懸命に戦うベテラン、いやおっさんたちからも力もらい、負けじとみんな頑張ろう-。新型コロナウイルス感染拡大という状況が続き、誰もが疲弊している。出口はまだ見えない。そんな中、21日、大相撲初場所(両国国技館)で現役最年長50歳、東序ノ口9枚目の華吹(はなかぜ、立浪)が勝ち越しを決めた。50歳以上の力士が勝ち越すのは、1905年(明38)5月の若木野以来116年ぶりという偉業だ。サッカー、J1横浜FCのFWカズ(三浦知良、53)も和歌山でのキャンプ中にプロ36年目の新シーズンへ、決意を口にした。

     ◇   ◇   ◇

現役最年長の華吹が、偉業を達成した。西序ノ口11枚目の桜(34=高田川)との、両部屋ちゃんこ長の対決。立ち合いすぐに左を差して右上手を取ると、土俵中央付近で静止。桜の下手投げに耐えると、上手投げで相手の体勢を崩し頭を押さえながらのはたき込みで料理した。昨年5月28日に50歳になってから4場所目で初の勝ち越し。実に116年ぶりの50歳以上力士の勝ち越しとなった。

師匠の立浪親方(元小結旭豊)は、弟子の偉業に「先にネットニュースを見て知りました」と笑った。4番相撲で3勝1敗とし、勝ち越しに王手をかけていた。5番相撲で負けたが、立浪親方は声を掛けずに見守った。「部屋で顔を合わせることはあるけど、特に声を掛けることはしませんでした。本人なりに一生懸命やっていますから」。横綱千代の富士が圧倒的に強かった86年春場所が初土俵。昭和、平成、令和と元号を3つもまたいだ大ベテランに、多くの言葉掛けは不要だった。

本来なら、昨年にも引退する予定だったが、コロナ禍で影響を受けた就職先の受け入れ態勢が整わなかった。それは現在も変わらず、感染状況が落ち着き、受け入れ態勢が整うのを待ちながら、土俵にあがり続ける。コロナ禍で翻弄(ほんろう)されつつあるが、じっとこらえ踏ん張る。取組後も含め、多くを語らない華吹の奮闘に、立浪親方は「ここまできたら、いいんじゃない。すごいことでしょう。ほめてやってよ」と穏やかな口調で話した。コロナ禍でも奮闘するベテランの姿は、きっと多くの人に感動や勇気を与えるはずだ。【佐々木隆史】

桜(左)をはたき込みで破る華吹(撮影・鈴木正人)

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埼玉初Vかかる大栄翔、V輩出最多は北海道120回

大栄翔(右)は隆の勝を押し出しで破る(撮影・柴田隆二)

<大相撲初場所>◇7日目◇16日◇東京・両国国技館

平幕の大栄翔が7連勝で優勝争いのトップに立っている。まだ気が早いが、大栄翔には埼玉出身力士初の幕内優勝がかかっている。

47都道府県のうち、最も多くの幕内優勝力士を輩出しているのは北海道の120回。大鵬、北の湖、千代の富士、北勝海ら13人が優勝している。

一方、幕内優勝力士を輩出していない都道府県は「12」あり、宮城、埼玉、福井、岐阜、静岡、滋賀、京都、和歌山、島根、徳島、宮崎、沖縄。この12府県のうち、出身の幕内力士がいるのは大栄翔、北勝富士の埼玉、翠富士の静岡、隠岐の海の島根、琴恵光の宮崎という4県に絞られる。昨年秋場所、正代が優勝したことで、熊本は未輩出県から脱出した。

埼玉は元関脇若秩父を輩出したが、優勝には届かなかった。元小結阿炎は番付を落としている。

大栄翔は埼玉県朝霞市出身。大栄翔によれば、朝霞市の有名人といえば、本田美奈子.さん(出身は東京だが幼少時から朝霞市に住んだ)が思い浮かぶという。朝霞市出身の著名人はほかに、中村晃(プロ野球・ソフトバンクホークス)、田中みな実(女優)、新内眞衣(乃木坂46)、高橋峻希(Jリーグ・柏レイソル)、本橋菜子(バスケットボール・東京羽田ヴィッキーズ)らがいる。【佐々木一郎】

隆の勝(右)を攻める大栄翔(撮影・鈴木正人)
隆の勝(右)を押し出しで破る大栄翔(撮影・鈴木正人)

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貴景勝「負けた理由ある」初日から連敗はV率0%

大栄翔にはたき込みで敗れ、険しい表情で土俵から引き揚げる貴景勝。後方右は朝乃山(撮影・河田真司)

<大相撲初場所>◇2日目◇11日◇東京・両国国技館

綱とりに挑む大関貴景勝(24=常盤山)が、2敗目を喫して窮地に立たされた。同じ突き押し相撲の大栄翔に圧力が伝わらず、はたき込みで敗れて初日から2連敗。1場所15日制が定着した49年夏場所以降、初日から2連敗以上した優勝力士はいない。データ上ではV確率が0%となり、苦しい状況となった。

  ◇   ◇   ◇

これが綱とりの重圧か。貴景勝は淡々と「終わったのでまた明日、集中していきたい」と前を向いたが、最高位への道が険しくなってきた。平幕の大栄翔に敗れて、3大関では唯一の初日から2連敗。連敗発進は自身にとっても18年秋場所以来13場所ぶりと、大事な場所で大きくつまずいた。

初日の御嶽海戦と同じく、立ち合いの馬力が不足していた。のど輪を交えた大栄翔の伸びのある突きで起こされ、持ち味の低い体勢を保てない。両足がそろうと、相手のはたきをまともに食らって前にばったりと倒れた。優勝した昨年の11月場所では出足で圧倒する場面が目立ったが、今場所は2日連続で立ち合いで当たり勝てない。内容については「負けた理由があるので」と、貴景勝の言葉は少なかった。

高いレベルの優勝が求められる様相の中で、痛すぎる2敗目だ。横綱昇進の内規は「2場所連続優勝、もしくはそれに準ずる成績」だが、昇進を預かる審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)は場所前、慎重に言葉を選んでいた。「レベルの高い優勝、全勝(優勝)したら上がるとか、はっきり言われると困る。決まっていることではない」。先場所から横綱との対戦がないことも言及。貴景勝自身に責任はないものの、今場所も両横綱が不在なだけに優勝時の星数や、取組の内容が一層注視される。

土俵下で取組を見守った幕内後半戦の錦戸審判長(元関脇水戸泉)は、厳しい見解を示した。「(綱とりは)うーん…かなり厳しいんじゃないかな。まだ何とも言えないけど」。一方で過去には栃錦や柏戸ら、初日黒星からの昇進成功は6例ある。40年前の81年名古屋場所では、千代の富士が2日目から14連勝して昇進の機運を高めていった。同審判長は「まだ終わっていない。後半勝っていければ印象も変わってくる」と、立て直しを期待した。

苦しいスタートだが「まだ13日間ある」と、初日から貴景勝の声のトーンは変わらない。前例のない連敗発進からの綱とり成就へ、諦めるつもりはない。【佐藤礼征】

大栄翔(右)にはたき込みで敗れる貴景勝(撮影・鈴木正人)
大栄翔(左)にはたき込みで敗れる貴景勝(撮影・菅敏)

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貴景勝「勝たないと…」初日黒星で横綱昇進過去6例

貴景勝(右)は御嶽海に押し出しで敗れる(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇初日◇10日◇東京・両国国技館

綱とりに挑む大関貴景勝(24=常盤山)にいきなり土がついた。小結御嶽海との押し合いに屈して黒星発進。本割での対戦成績が9勝9敗と伯仲している実力者に、痛い敗戦を喫した。苦しい船出となったが、昭和以降、初日黒星でも横綱に昇進した力士は6例ある。かど番脱出を目指す正代、朝乃山の2大関は、明暗が分かれる結果となった。

  ◇   ◇   ◇

最注目の貴景勝が土俵を割ると、大声での声援禁止を呼びかけられている観客からも思わず悲鳴が上がった。綱とり場所で初日黒星。場所前から平常心を強調し続けてきた貴景勝は「自分では全然いつも通り(の緊張)だった」と、言葉少なに振り返った。

2連勝していた直近の取組のように、立ち合いから圧倒できなかった。何度も当たり合ったが御嶽海を押し切れない。最後は我慢できずに引いて呼び込んでしまった。2年前の大関昇進前は5連敗するなど、一時期は分が悪かった。「勝たないと意味がない」と悔しさをにじませた。

痛い黒星となったが、ファンの存在を力に変えて巻き返しを期す。コロナ禍で開催も危ぶまれた今場所。「こういう状況だけど、出られている力士は一生懸命やることで活力になればと思っている」。1日あたり5000人を上限に観客も入った。「自分が少しでも何か影響を与えられるように、気持ちで頑張っていきたい」。初日黒星から昇進を決めた例は、2日目から14連勝した千代の富士ら6人いる。両横綱の不在により、看板力士としての期待も一層高まる24歳の真価が問われる。【佐藤礼征】

▽八角理事長(元横綱北勝海) 貴景勝は突っ張りながら距離を保とうとしたが御嶽海は押し込もうという意識が強かった。距離がなくなり最後は俵を背に我慢しきれず引いてしまった。初日に負けて優勝した力士はたくさんいる。あとは開き直ってやるしかない。

御嶽海(右)の攻めに耐える貴景勝(撮影・河田真司)
協会あいさつに臨む、前列左から朝乃山、貴景勝、八角理事長、正代、隆の勝、後列左から高安、照ノ富士、御嶽海(撮影・河田真司)

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千代の富士などの取組「アーカイブ場所」で動画公開

元横綱千代の富士(1990年3月12日説明)

日本相撲協会は23日、公式ユーチューブチャンネルで「大相撲アーカイブ場所」を開設し、協会が所蔵する400場所以上(概算2000時間)の取組動画を公開することを発表した。視聴者はメンバーシップ登録が必要で、価格は月額990円(税込み)。動画は24日より順次公開される。

24日からは第58代横綱千代の富士(当時関脇)が初優勝と大関昇進を決めて「ウルフフィーバー」の始まりとなった81年(昭56)初場所の幕内全取組を連日公開する。あわせて120年前の1900年(明33)の相撲も紹介。当時撮影された相撲映画で、横綱小錦の土俵入りや全11取組などが収録されている。

来年1月12日からは、前回の東京五輪が開催された64年(昭39)初場所の幕内取組を、火曜日と金曜日の原則週2回公開する。

84年9月、秋場所14日目、千代の富士(右)に押し出しで勝った小錦

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花田秀虎が36年ぶり2人目!大学1年でアマ横綱

第69回全日本相撲選手権を制して大学1年生でのアマチュア横綱に輝いた花田秀虎(撮影・佐藤礼征)

<相撲:全日本相撲選手権>◇6日◇東京・両国国技館

第69回全日本相撲選手権が6日、東京・両国国技館で行われ花田秀虎(日体大1年)が36年ぶり史上2人目となる大学1年でのアマ横綱となった。

準決勝で大学の先輩の松園(日体大4年)を破ると、決勝では山口(近大4年)に快勝した。立ち合いですぐにもろ差しになり、一気に攻めて土俵際で一押し。勝負が決しても表情を崩さず、ガッツポーズも控えた。「興奮するけどそこをどう抑えるか。相撲は国技で礼儀を尊重する。横綱、大関もガッツポーズをしないので」。歓喜の瞬間はあえて感情を抑え込んだ。

和歌山商高2年時には世界ジュニア個人無差別級で優勝した実績を持つ。四つでも取れるが、大学入学後は同大相撲部の斎藤一雄監督の指導方針で押しを磨いているという。「まわしを探る動きが多かったが、取り口が変わった。全日本でも押しが光った」と手応え。斉藤監督は「非常に真面目で勝つことに貪欲。まだまだ進化途中」と大きな期待を寄せる。

コロナ禍で4月の入学直後に部活動は休止となり、故郷の和歌山に戻ったが、鍛錬は怠らなかった。帰省中は実家近くの高校のレスリング部や陸上部の練習に参加。瞬発力を養うトレーニングなどを行い「それが全部つながっているのかなと思う」と、他競技の動きを取り入れた。

36年前の84年に大学1年でアマ横綱となった久嶋啓太さんとは、同じ和歌山県出身で実際に指導を受けたこともあり縁がある。大相撲では久島海(元前頭)のしこ名で活躍した久嶋さんは現役引退後、田子ノ浦部屋を創設。当時の田子ノ浦部屋は春場所での宿舎を和歌山県に構えており、花田も相撲を始めた小学校2年生のときに稽古に参加したことがあった。「当時は小さかったので分からなかったけど、のちのちすごい人だと分かった。(久嶋さんが優勝した)全日本の動画も見たことがある。目標にしていた」。久嶋さんは12年に46歳で死去したが、思いを受け継いで快挙を果たした。

大学卒業後はプロ入りを志望している。あこがれは第58代横綱千代の富士。「自分の長所はスピード。さらに上の、プロでもっと上を目指したい」と意気込んだ。

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貴景勝、大関8場所目で悲願 感謝を体現した優勝

幕内優勝を果たし、賜杯を手に笑顔を見せる貴景勝(代表撮影)

<大相撲11月場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

綱とり初挑戦だ-。大関貴景勝(24=千賀ノ浦)が18年九州場所以来2年ぶり2度目、大関としては初めての優勝を果たした。

小結照ノ富士に本割で敗れて13勝2敗で並ばれたが、優勝決定戦では鋭い出足で立ち合いから圧倒した。昨年はけがに苦しんだが、在位8場所目で悲願成就。コロナ禍だからこそ、周囲への感謝の気持ちを忘れない24歳の看板力士。横綱、大関陣でただ1人の皆勤で重責を果たし、17年初場所の稀勢の里を最後に遠ざかっていた大関の優勝なしにも、終止符を打った。

   ◇   ◇   ◇

闘志を充満させていた表情が、わずかにゆがんだ。1人大関の重圧に耐えた貴景勝を、定員の半分ほどに制限が引き上げられた5000人の観客が万雷の拍手で包む。コロナ禍で、今場所から解禁された土俵下での優勝インタビュー。「お客さんの前でいい相撲を見せる、それだけ考えて一生懸命やった」と話す声は、少し震えていた。

決定戦で自分の立ち合いを貫いた。本割では照ノ富士を突き放し切れず、浴びせ倒しで敗れた。右肩に土がベッタリつきながら戻った花道。「情けなさと悔しさ」を押し殺し「もう一戦チャンスをもらった」と切り替えた。決定戦は低い踏み込みから3発で一気に相手を土俵外へ。「何も考えてなかった。脳の指令で体が動く。初めて脳を止めて、体に任せた」。未知の領域だった。

コロナ禍で揺れに揺れた1年。昨年の大関昇進時、伝達式の口上で述べた「感謝の気持ちと思いやり」を体現した。8月に自身を含めた埼玉栄高のOBで母校相撲部に反物で作製したマスク40枚とメッセージを送った。インターハイなど高校相撲の主要大会が中止となり、傷心の後輩を激励。恩師で相撲部の山田道紀監督は「ありがたいことだね」と感謝した。

初の綱とり、来場所は年6場所制となった58年以降の初土俵では付け出しを除いて史上3位となる、所要38場所でのスピード昇進を狙う。一気に塗り替えたい。旧貴乃花部屋時代に宿舎を提供していた福岡・田川市の「相撲茶屋貴ノ花」では、店周辺に同部屋出身力士の幟(のぼり)を設置。業者との契約で3年に1回は全25本を交換するが、コロナ禍で交換が1年延長になった。入門来の付き合いで場所中も毎日のように連絡を取り合うという店主の今宮一成さん(55)は「今の幟には『大関』と書かれていないんですよ。来年上がってくれれば、いい替え時です」と笑う。一気に「横綱貴景勝」の幟に交換できる環境にある。

「強ければ勝つし弱ければ負ける。自分と向き合ってやっていきたい」。1909年に優勝制度ができて今場所がちょうど500場所目。節目の土俵で賜杯を抱いた貴景勝の新たな挑戦が始まる。【佐藤礼征】

<優勝アラカルト>

◆大関の優勝 17年初場所の稀勢の里以来、22場所ぶり。77年夏場所に当時大関の若三杉(2代目横綱若乃花)が優勝後、81年初場所で千代の富士が25場所ぶりに優勝した最長ブランクに次ぐ。

◆複数回優勝 現役力士では白鵬、鶴竜の両横綱、関脇で2度優勝した御嶽海、大関時代と幕尻で2度制した照ノ富士に次いで5人目。

◆埼玉栄高 2度目の優勝は初めて。豪栄道と合わせて計3度。

◆混戦イヤー 今年の優勝者は初場所から徳勝龍、白鵬、照ノ富士、正代、貴景勝。過去に年間で優勝者の顔触れが異なるのは(年5場所以上)57年、72年、91年に続き29年ぶり4度目の“戦国時代”となった。

優勝インタビューを終え、感慨深げな表情を浮かべる貴景勝(撮影・河田真司)
幕内優勝決定戦で照ノ富士を押し出しで破り、感極まった表情を浮かべる貴景勝(撮影・河田真司)

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大関Vは稀勢の里以来 22場所ぶり2番目ブランク

幕内優勝決定戦で照ノ富士を押し出しで破り、感極まった表情を浮かべる貴景勝(撮影・河田真司)

<大相撲11月場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

大関貴景勝(24=千賀ノ浦)が18年九州場所以来2年ぶり2度目、大関としては初めての優勝を果たした。本割一発で決めることはできなかったものの、最後は勝ち切った。

<優勝アラカルト>

◆大関の優勝 17年初場所の稀勢の里以来、22場所ぶり。77年夏場所に当時大関の若三杉(2代目横綱若乃花)が優勝後、81年初場所で千代の富士が25場所ぶりに優勝した最長ブランクに次ぐ。

◆複数回優勝 現役力士では白鵬、鶴竜の両横綱、関脇で2度優勝した御嶽海、大関時代と幕尻で2度制した照ノ富士に次いで5人目。

◆埼玉栄高 2度目の優勝は初めて。豪栄道と合わせて計3度。

◆混戦イヤー 今年の優勝者は初場所から徳勝龍、白鵬、照ノ富士、正代、貴景勝。過去に年間で優勝者の顔触れが異なるのは(年5場所以上)57年、72年、91年に続き29年ぶり4度目の“戦国時代”となった。

八角理事長(右)から内閣総理大臣杯を受け取る貴景勝(撮影・鈴木正人)

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白鵬、鶴竜 2場所連続の複数横綱不在は史上初

白鵬(2020年7月22日撮影)

日本相撲協会審判部は6日、東京・両国国技館内で、新型コロナウイルス感染防止のため会場を通常の福岡から東京に変更して開催する大相撲11月場所(8日初日、両国国技館)の取組編成会議を開き、東西の両横綱、白鵬(35=宮城野)と鶴竜(35=陸奥)の休場が決まった。

9月の秋場所でも、初日からこの両横綱が休場。2人以上の横綱全員が初日から不在となるのは、1場所15日制が定着した49年夏場所以降では、37年ぶりの事態(83年夏場所=千代の富士、北の湖)となったが、2場所連続の複数横綱不在という史上初の事態となった。

腰痛の鶴竜は前日5日、既に本人が休場を明言していた。3場所連続18度目の休場で横綱在位39場所中では17度目の休場に、電話取材では「次に出た時は、ちゃんとした結果を残さないとだめ」と話し、来場所以降に進退を懸ける覚悟を示していた。ここまで相撲を取る稽古を再開できないままだった。先場所後の横綱審議委員会(横審)の定例会合では、激励などの決議こそされなかったものの、さらに厳しい立場に置かれた。

一方、右膝負傷で2場所連続休場中だった白鵬は「右膝関節鏡手術、術後血症で約2週間の加療を要する見込み」の診断書(5日付)を提出した。白鵬については前日、師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)が、6日に出場の判断を下す姿勢を示していた。さらに「もし出られなかったら、来場所に進退を懸けて頑張るしかない」と話していた。10月に両国国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古には参加し、新大関正代らと相撲を取るなど元気な姿を見せていた。ただ、通常は番付発表以降に行う出稽古が出来ず、調整に苦慮していたようだ。

休場は自身初となる3場所連続の17回目で、最近3年(17場所)で皆勤は6場所にとどまっている。このまま千秋楽まで休み、2場所連続全休となれば、01年春場所の初土俵以来、初めてとなり、今年5場所の皆勤は44度目の優勝を果たした3月の春場所だけとなる。

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大関昇進の正代「至誠一貫」輪島以来の本名横綱挑戦

大関昇進の伝達を受ける正代(中央)。右は枝川親方(代表撮影)

大関正代が誕生した。日本相撲協会は9月30日、11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開催し、秋場所で初優勝した関脇正代(28=時津風)の大関昇進を満場一致で決めた。伝達式で正代は「至誠一貫の精神で相撲道にまい進してまいります」と口上を述べた。大横綱双葉山が創設した時津風部屋から57年ぶり、熊本出身では58年ぶりの新大関が、次は横綱を目指す。

   ◇   ◇   ◇

和やかな伝達式だった。熊本から両親が駆けつけ、急病の師匠・時津風親方(元前頭時津海)の代行を枝川親方(元前頭蒼樹山)が務めた。会見を終えた正代は「足、足が…」。緊張も重なり、しびれた足にもん絶した。

予告していた口上に入れる四字熟語は「至誠一貫」だった。中国の儒学者、孟子の言葉で「最後まで誠意を貫き通す」などの意。部屋の後援会「木鶏会」関係者が提案。正代は「調べたらいい意味だったんで、使わせて下さいと言いました」と話し、「こうありたいと思ったからです。相撲道に誠実で、貫き通す思いで決めました」と明かした。夜遅くまで練習し「かまずに言えたんで、まずまずです」と合格点を与えた。

先々代師匠で元理事長、元大関豊山の内田勝男氏(83)も新潟から駆けつけた。「立派に成長した。(至誠一貫は)道場の精神を感じ取ってくれていると思う」。内田氏が退職後、弟子の暴行死があった。部屋の不祥事を憂いていただけに喜びを隠せず、うれしそうに正代と記念写真も撮った。正代は「時津風部屋の看板を汚さないよう必死に頑張ります」と誓った。

5人目の本名大関。その上、本名横綱は輪島しかいない。3大関で迎える来場所は、横綱への戦いの火ぶたが切られる。正代は「大関で存在感を示してから」と慎重ながら「今まで以上に頑張らないといけない」と気合を入れた。今、最もやりたいことを「目覚ましをかけず、ゆっくり寝たい」とらしい答え。地元で人気のくまモンのような「ゆるキャラ」も魅力の新大関が、角界の新たな看板を担う。【実藤健一】

◆正代直也(しょうだい・なおや)1991年(平3)11月5日、熊本県宇土市生まれ。小学1年から相撲を始め、熊本農3年時に国体優勝。東農大に進み、2年時に学生横綱も卒業を優先してプロ入りせず、14年春場所に前相撲で初土俵。序ノ口、幕下、十両で優勝し16年初場所新入幕。184センチ、170キロ。得意は右四つ、寄り。

◆四字熟語を使った大関昇進時の口上 初代貴ノ花、北の湖、千代の富士、今年の朝乃山は「一生懸命」というシンプルな四字熟語を入れてきた。難解な四字熟語の代表例は、貴花田の「不撓不屈(ふとうふくつ)」や貴ノ浪の「勇往邁進(まいしん)」、琴奨菊は「万理一空」。四字熟語ではないが、近年では11年九州場所後に稀勢の里が「大関の名を汚さぬよう、精進します」と簡潔に述べた。

◆正代の大関昇進関連の記録 28歳10カ月での昇進は年6場所制となった58年以降の初土俵では7位の年長。時津風部屋の大関は63年春場所の豊山以来57年ぶり。学生相撲出身では今年3月の朝乃山以来9人目。平成生まれでは5人目。直近3場所32勝での昇進となり、平成以降で33勝未満の昇進はいずれも同数の32勝で千代大海、稀勢の里、豪栄道、朝乃山に次いで5人目。

大関昇進の伝達を受け部屋の木札を「大関」に替える正代(代表撮影)

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正代の口上「至誠一貫」とは…最後まで誠意貫き通す

優勝賜杯を手にする正代(2020年9月27日撮影)

日本相撲協会は30日、東京都・両国国技館で11月場所(11月8日初日、両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開催し、東関脇正代(28=時津風)の大関昇進を正式に決めた。

協会は東京・墨田区の時津風部屋に使者を送り、昇進を伝達。「今後の自分の生き方」を示す、四字熟語を用いることを明かしていた新大関は、口上で「至誠一貫(しせいいっかん)」を使った。

「至誠一貫」には、「最後まで誠意を貫き通す」「1つの方針や態度で、最後まで貫き通す」などの意味がある。

◆四字熟語を使った大関昇進時の口上 初代貴ノ花、北の湖、千代の富士、今年の朝乃山は「一生懸命」というシンプルな四字熟語を入れてきた。難解な四字熟語の代表例は、貴花田の「不撓不屈(ふとうふくつ)」や貴ノ浪の「勇往邁進(まいしん)」、琴奨菊は「万理一空」。四字熟語ではないが、近年では11年九州場所後に稀勢の里が「大関の名を汚さぬよう、精進します」と簡潔に述べた。

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「不撓不屈」貴花田は難解四字熟語/大関昇進の口上

大相撲秋場所千秋楽 勝ち名乗りを受ける正代(2020年9月27日撮影)

「大関正代」が四字熟語で生きざまを示す。30日に行われる11月場所(8日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を経て、大関昇進伝達式が行われる。大相撲秋場所で初優勝を果たし、大関昇進を確実にした関脇正代(28=時津風)は同式で述べる口上について「今後の自分の生き方」を示す、四字熟語を用いることを明かした。

◆四字熟語を使った大関昇進時の口上 初代貴ノ花、北の湖、千代の富士、今年の朝乃山は「一生懸命」というシンプルな四字熟語を入れてきた。難解な四字熟語の代表例は、貴花田の「不撓不屈(ふとうふくつ)」や貴ノ浪の「勇往邁進(まいしん)」、琴奨菊は「万理一空」。四字熟語ではないが、近年では11年九州場所後に稀勢の里が「大関の名を汚さぬよう、精進します」と簡潔に述べた。

<平成以降の大関昇進の口上>

▼霧島(90年夏場所)「稽古に精進し、大関の名を汚さぬよう一生懸命頑張ります」

▼曙(92年名古屋場所)「大関の名を汚さぬよう、稽古に精進します」

▼貴花田(93年春場所)「今後も不撓不屈の精神で相撲道に精進します」

▼若ノ花(93年秋場所)「今後も一意専心の気持ちを忘れず、相撲道に精進いたします」

▼武蔵丸(94年春場所)「日本の心を持って相撲道に精進いたします」

▼貴ノ浪(94年春場所)「今後は、相撲道に勇往邁進する所存です」

▼千代大海(99年春場所)「大関の名を汚さぬように相撲道に精進、努力致します」

▼出島(99年秋場所)「力のもののふ(士)を目指し、精進、努力します」

▼武双山(00年夏場所)「大関として常に正々堂々、相撲道に徹します」

▼雅山(00年名古屋場所)「大関の名を汚さぬよう、初心を忘れず相撲道に精進、努力します」

▼魁皇(00年秋場所)「大関の地位を汚さぬよう、稽古に精進します」

▼栃東(02年初場所)「大関の名に恥じぬよう、稽古に励み、努力精進いたします」

▼朝青龍(02年秋場所)「大関の名に恥じぬよう、一生懸命頑張ります」

▼琴欧州(06年初場所)「大関の名に恥じぬように、稽古に精進します」

▼白鵬(06年夏場所)「大関の地位を汚さぬよう、全身全霊をかけて努力します」

▼琴光喜(07年秋場所)「いかなるときも力戦奮闘し、相撲道に精進いたします」

▼安馬(09年初場所)「今後も全身全霊で相撲道に精進します」

▼把瑠都(10年夏場所)「稽古に精進し、栄誉ある地位を汚さぬよう努力いたします」

▼琴奨菊(11年秋場所)「大関の地位を汚さぬよう、万理一空の境地を求めて日々努力昇進します」

▼稀勢の里(12年初場所)「大関の名を汚さぬよう、精進します」

▼鶴竜(12年夏場所)「これからも稽古に精進し、お客様に喜んでもらえるような相撲が取れるよう努力します」

▼豪栄道(14年秋場所)「これからも大和魂を貫いてまいります」

▼照ノ富士(15年名古屋場所)「今後も心技体の充実に努め、さらに上を目指して精進いたします」

▼高安(17年名古屋場所)「大関の名に恥じぬよう正々堂々精進します」

▼栃ノ心(18年名古屋場所)「親方の教えを守り、力士の手本となるように稽古に精進します」

▼貴景勝(19年夏場所)「大関の名に恥じぬよう、武士道精神を重んじ、感謝の気持ちと思いやりを忘れず、相撲道に精進してまいります」

▼朝乃山(20年7月場所)「大関の名に恥じぬよう、相撲を愛し、力士としての正義を全うし、一生懸命努力します」

※力士名は昇進後のしこ名

優勝賜杯を手にする正代(2020年9月27日撮影)

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「一生懸命」「勇往邁進」どうなる正代の四字熟語

秋場所を制し優勝賜杯を手にする正代(2020年9月27日撮影)

「大関正代」が四字熟語で生き様を示す。大相撲秋場所で初優勝を果たし、大関昇進を確実にした関脇正代(28=時津風)が29日、報道陣の電話取材に応じた。

30日に行われる、11月場所(8日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を経て、大関昇進伝達式が行われる。同式で述べる口上について「今後の自分の生き方」を示す、四字熟語を用いることを明かした。

   ◇   ◇   ◇

初優勝から2日。祝福の嵐は収まり、正代は「連絡も落ち着いた」という。しかし、同時に「また緊張感が出てます」とポツリ。翌日の番付編成会議と臨時理事会で大関昇進が承認されれば、昇進伝達式が行われる。優勝が懸かった秋場所千秋楽の前夜は2時間しか寝られず。その時と比較して「いい勝負かも」と、すでに高い緊張感に包まれていた。

注目の口上では、四字熟語を用いる。28日にオンラインで行われた優勝一夜明け会見後に、伝達式で述べる口上を決めたという。「4文字熟語です。今後の自分の生き方に当てはまる言葉」を、3つの候補から選択。師匠の時津風親方(元前頭時津海)からも「いいんじゃない」とお墨付きをもらった。「(当日は)緊張すると口の中が渇くからずっと水を飲んでるかもしれない」と話し、報道陣を笑わせた。

午前9時開始の理事会後の伝達式は、日本相撲協会の公式YouTubeチャンネルで生配信されることになった。これで地元・熊本のファンも伝達式の様子を見ることが可能に。その熊本・宇土市では、祝賀パレードの準備が進んでいる。関係者によると、パレードの場所は宇土市役所から宇土市民体育館までの約1キロ間。新型コロナウイルスの影響や、正代の予定などを考慮して開催される予定で「どこかで時間をつくりたい」と凱旋(がいせん)パレードを心待ちにした。 「まずは明日の伝達式を終えてから」。今後の相撲人生を期した四字熟語の口上で晴れの舞台を務めあげ、大関としての第1歩を刻む。【佐々木隆史】

◆四字熟語を使った大関昇進時の口上 初代貴ノ花、北の湖、千代の富士、今年の朝乃山は「一生懸命」というシンプルな四字熟語を入れてきた。難解な四字熟語の代表例は、貴花田の「不撓不屈(ふとうふくつ)」や貴ノ浪の「勇往邁進(まいしん)」、琴奨菊は「万理一空」。四字熟語ではないが、近年では11年九州場所後に稀勢の里が「大関の名を汚さぬよう、精進します」と簡潔に述べた。

秋場所千秋楽、翔猿を突き落としで破る正代(2020年9月27日撮影)

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千代の国3度目十両V、1年半ぶり幕内復帰にも前進

若元春(手前)を突き落としで破る千代の国(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

西十両11枚目千代の国(30=九重)が、3度目の十両優勝を飾った。13勝目を挙げて、来場所の返り入幕にも前進した。

若元春が立ち合いで右にずれたが、全く慌てなかった。体勢を立て直せない相手をすぐに左から突き落とし。取組後のリモート取材では「(変化は)びっくりしたけど良かった。ちょっと緊張していたけど集中できた」と、大きく息を吐いた。

左膝複合靱帯(じんたい)の損傷から復帰し、幕内の舞台も見えてきた。最高位は前頭筆頭。古風な雰囲気で、好調の要因についても「気負わずに1日一番集中できている」と多くは語らないが、言葉には実感がこもっている。場所前には先代九重親方(元横綱千代の富士)の優勝額が、JR両国駅に設置された。先代師匠には「『おかげさまで』という言葉は伝えたい」と、感謝の言葉を伝えるという。1年半ぶりの幕内復帰を手中に収めたい今場所最後の一番に向けて「あと1日取り切ることだけ考える」と静かに意気込んだ。

十両優勝を決めた千代の国(撮影・小沢裕)

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横審が再開「食事はできないけど」芝田山広報部長

芝田山広報部長(2020年4月3日撮影)

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は14日、秋場所後に横綱審議委員会の定例会を開催することを発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、同会は初場所後に開催されたのが最後となっていた。

芝田山広報部長は「有識者会議もやった。食事はできないけど会合だけ。徐々にやれることを再開していかないと」と話した。

秋場所は白鵬と鶴竜の2横綱が休場。2人以上の横綱全員が初日から不在となるのは、1場所15日制が定着した49年夏場所以降では83年夏場所の千代の富士、北の湖以来だった。

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白鵬「右膝蓋大腿靱帯損傷」鶴竜「腰椎分離症疑い」

横綱白鵬(左)と鶴竜

日本相撲協会は秋場所初日の13日、初日から休場となった横綱白鵬(35=宮城野)と横綱鶴竜(35=陸奥)の診断書を公表した。

白鵬は「右膝蓋大腿(だいたい)靱帯(じんたい)損傷、関節内巨細胞腫。8月13日関節鏡視下手術にて今後約3週間のリハビリテーション加療を要する見込み」。

鶴竜は「腰椎分離症の疑いにより2週間程度安静加療が必要な見込み」との診断書だった。

白鵬は7月場所を右膝負傷で、鶴竜は右肘負傷により途中休場していた。今場所は初日からともに休場が決まっており、2人以上の横綱全員が初日から不在となるのは、1場所15日制が定着した1949年(昭24)夏場所以降では、1983年(昭58)夏場所の千代の富士、北の湖以来だった。

また、同じく初日から休場となっていた西前頭13枚目石浦(30=宮城野)の「右距骨骨折にて約3週間の加療を要する見込み」との診断書も公表された。

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白鵬と鶴竜が休場、秋場所は37年ぶり異例事態に

横綱白鵬(左)と鶴竜

大相撲秋場所(13日初日、東京・両国国技館)は両横綱休場で37年ぶりの異例の事態となった。日本相撲協会審判部は11日、両国国技館で秋場所の取組編成会議を開き、初日と2日目の取組を決めた。白鵬(35=宮城野)と鶴竜(35=陸奥)の両横綱はともに休場。2人以上の横綱全員が初日から不在となるのは、1場所15日制が定着した49年夏場所以降では83年夏場所の千代の富士、北の湖以来となった。

鶴竜の休場理由は途中休場した7月場所と同じく、右肘の状態が回復しなかったため。直前まで調整を重ねたが、相撲を取る段階には至らなかった。この1年間の6場所では5度目の休場となる。鶴竜の師匠、陸奥親方(元大関霧島)は「完全に100%良くなることはない。(来場所は)進退懸けてやらなきゃいけない。ダメだったらいろいろ考える部分もあると思う」と、横綱として背水の陣にあるという認識を示した。

白鵬は師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)によると「まだそんきょもできない」ほど調整が遅れていた。診断は「右膝蓋(しつがい)大腿(だいたい)靱帯(じんたい)損傷と関節内巨細胞腫」で約3週間のリハビリを要する見込み。白鵬は8月13日に内視鏡手術を受け、良性の腫瘍を除去したという。同親方は「お医者さんがびっくりするくらい悪かった」と状態の深刻さを強調した。

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白鵬と鶴竜が休場 37年ぶり初日から横綱全員不在

白鵬(2020年7月30日撮影)

日本相撲協会審判部は11日、東京・両国国技館内で審判部による大相撲秋場所(13日初日、両国国技館)の取組編成会議を開き、初日と2日目の取組を決めた。白鵬(35=宮城野)鶴竜(35=陸奥)の両横綱は、ともに診断書を提出し休場が決まった。2人以上の横綱全員が初日から不在となるのは、1場所15日制が定着した49年夏場所以降では、83年夏場所の千代の富士、北の湖以来37年ぶりの事態となった。

白鵬は7月場所を右膝負傷で13日目から休場し、8月13日に内視鏡手術を受けていた。診断は「右膝蓋(しつがい)大腿(だいたい)靱帯(じんたい)損傷と関節内巨細胞腫」で今後約3週間のリハビリを要する見込み、とされた。宮城野部屋関係者によると、ここまで相撲を取る稽古までに至っていない状態だったという。

また7月場所を2日目から休場する原因となった右肘の負傷が完治には至らず、2週間ほどの加療が必要と診断された。9日に報道陣の電話取材に応じた際にも、本格的な稽古を再開できていない状況を明らかにしていた。

鶴竜(19年8月撮影)

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白鵬、鶴竜が秋場所休場か、37年ぶり横綱不在も

大相撲7月場所2日目の横綱土俵入りに臨む白鵬(2020年7月20日撮影)

日本相撲協会の審判部は、11日に東京・両国国技館で秋場所の取組編成会議を開き、初日と2日目の取組を決める。7月場所を右膝負傷で途中休場し、8月に内視鏡手術を受けた横綱白鵬(35=宮城野)は、部屋関係者によると相撲を取る段階に至っていないという。同場所を右肘の負傷で途中休場した横綱鶴竜(35=陸奥)も、9日に報道陣の電話取材に応じた際、本格的な稽古を再開できていないことを明らかにした。

ともに秋場所出場に不安が高まっており、2人以上の横綱全員が初日から休場で不在なら、1場所15日制が定着した49年夏場所以降では83年夏場所の千代の富士、北の湖以来37年ぶりとなる。両横綱の部屋関係者は取組編成会議前日の10日、「この日は答えられない」と出場について明言しなかった。

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