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「見えてる」83年ぶりチン事/夏場所プレイバック

2000年5月14日付日刊スポーツ

コロナ禍により大相撲夏場所が中止になり、本場所開催まで待ち遠しい日々が続きます。そんな中、日刊スポーツでは「大相撲夏場所プレイバック」と題し、初日予定だった24日から15日間、平成以降の夏場所の名勝負や歴史的出来事、話題などを各日ごとにお届けします。4日目は文字どおりの「珍事」です。

<大相撲夏場所プレイバック>◇4日目◇2000年5月13日◇東京・両国国技館

三段目の取組でその“チン事”は起きた。千代白鵬とガップリ左四つに組んだ朝ノ霧が右の上手を離し自分のまわしを抑えた。まわしはズルズルほどけ、ついには「ご開帳」。土俵下の審判員たちが「まわしだ! まわし! 見えてる! 見えてる!」と必死に叫んだ。“あそこ”が本場所では83年ぶりの珍事。勝負規定第16条により千代白鵬の反則勝ちとなった。

「まわしと腹の間がゆるゆるになってヤバイ、ヤバイと思って……」。まわしが短かったことで珍事発生となった朝ノ霧は「出費は痛い」と言いながら、悪夢再現は御免とばかりに帰り際、7メートルのまわしを5600円で購入した。

衛星第2放送で生中継していたNHKも肝を冷やしたが幸い、局部は映らなかった。それでもこの珍事はロイター通信によって「スモウ・レスラーのアサノキリの『MANHOOD(男性自身)』が(中略)試合とともに品位も失った」と世界に打電された。

協会上層部も右往左往。「東方力士の前袋が落ちたので、西方力士の勝ちとします」と場内説明した鳴戸審判長(元横綱隆の里)は「完全に見えちゃったからな。現実をそのまま説明していいものかどうか考えたよ」と困惑すれば、時津風理事長(元大関豊山)も「いくら公開ばやりでも、あんなもんは公開するもんじゃない」と苦笑しきりだった。

まわしが外れて反則負けとなった朝ノ霧は珍妙なポーズで状況を説明する(2000年5月13日撮影)
所が見えるハプニングで反則負けとなった朝ノ霧(土俵右)。左は勝ち名乗りを受ける千代白鵬(2000年5月13日撮影)

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宇良、居反り不発も逆転の腰投げ 十両V争い並ぶ 

宇良(右)は大技の腰投げで出羽疾風を下す(撮影・中島郁夫)

<大相撲夏場所>◇10日目◇17日◇東京・両国国技館

 衝撃の逆転劇だった。新十両の宇良が、珍技連発でまたも館内をどよめかせた。出羽疾風に対し、立ち合い直後に大技の居反りを仕掛けるが失敗。後ろに回り込まれ大ピンチになった。だが、送り出そうとした相手の左腕を左脇に挟み込むと、体を右にひとひねり。腰に乗せるようにして、土俵下へと投げ飛ばした。

 十両では10年初場所5日目に海鵬が千代白鵬に決めて以来の腰投げ。初体験の決まり手に宇良は「苦し紛れの技。あきらめなかった結果ああなった」とひと息ついた。勝ち越しを決め「良かった」。2敗で十両優勝争いの首位に浮上。初土俵から所要8場所の十両優勝なら、常幸龍(12年秋)の9場所を更新し史上最速(年6場所の58年以降、幕下付け出し除く)になる。

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見えてる見えてる…大相撲83年ぶりモロ出し/復刻

2000年5月14日付日刊スポーツ紙面

<日刊スポーツ:2000年5月14日付>

 プレーバック日刊スポーツ! 過去の5月14日付紙面を振り返ります。2000年の1面は大相撲で83年ぶりに起きた珍事でした。

◇ ◇ ◇

 本割では83年ぶりの大「チン事」が起きた。三段目の取組で、朝ノ霧(23=若松)のまわしがほどけ「あそこ」がポロリ。勝負規定第16条により、対戦相手千代白鵬(九重)の反則勝ちとなった。本割では1917年(大6)夏場所以来の珍事。幸いテレビの生中継では局部は映らなかったが、事件は世界中に打電され、時津風理事長(62=元大関豊山)を「いくら公開ばやりでも、あんなもんは公開するもんじゃない」と困惑させた。悪夢の朝ノ霧は1勝3敗となった。 

 歴史に残る珍事だった。朝ノ霧は、千代白鵬とガップリ左四つに組み、激しい攻防を繰り広げていた。と、次の瞬間、上手をつかんでいた右手を離し、自分のまわしを押さえた。「まわしと腹の間がゆるゆるになって、ヤバイヤバイと思って……」。必死の抵抗も実らず、まわしはズルズルほどけて、ついにご開帳。土俵下で衝撃のシーンを目撃した審判員たちは「まわしだ! まわし! 見えてる! 見えてる!」と叫び、次々に手を挙げた。

 何も分からなかった客はキョトン。「見えていた」客は、ざわざわと騒ぎ出す。「完全に見えちゃったからな。現実をそのまま説明していいものかどうか、考えたよ」。困惑の鳴戸審判長(元横綱隆の里)は「東方力士の前袋が落ちたので、西方力士の勝ちとします」とマイクを通して場内説明した。午後1時すぎ、ちょうどテレビでもNHK衛星第2放送で生中継中だったが「あそこ」は映らず、茶の間に流れたのがしりだけだったのが、せめてもの救いだった。

 朝ノ霧の悪夢は、まわしを切ったことから始まった。昨年名古屋場所で新調したが、体重が5キロ近く落ちたため、まわしを切って長さを調整した。しかし、再び体が戻り、汗を吸ったまわしも縮んでいた。ギリギリの長さで締めたまわしを千代白鵬につかまれ、激しく揺さぶられた。あらゆる悪条件が重なって、83年ぶりの珍事は起きた。

 「恥ずかしい。(鳴戸審判長の場内説明も)恥ずかしくて聞こえませんでした」と朝ノ霧の顔は真っ赤。東三段目56枚目は自己最高位だが、これで1勝3敗と追い込まれた。付け人を務める朝乃翔の取組後、帰る手には2本のまわしがあった。「すぐに協会で新しいまわしを買いました。今度は1メートル長めに」。2度と恥ずかしい思いはイヤだと、7メートルのまわしを購入した。5600円の出費は「痛いです」。珍事のおかげで小遣いも減ってしまった。

 だが、大事なものを公開しても、あきらめない勝負根性は大したもの。「自分で土俵を割れば良かったんだけど、できなかった。どうにかして勝とうという気持ちでした。今度は優勝して、記者さんに囲まれたいです」。すべてをさらけ出した主役は、さわやかな笑顔で活躍を誓っていた。

 ◇局部映らずNHKホッ

 83年ぶりの珍事に、テレビ中継をしていたNHKも肝を冷やした。4台のカメラが問題の一番を撮っていたが、幸い局部は映しておらず流れなかった。歌手のなぎら健壱が、73年に同じような状況をコミックソング「悲惨な戦い」(放送禁止歌)で歌い、「テレビカメラを消せと怒鳴ったが、折り悪しくアルバイト」という歌詞があるが、現実はセーフだった。

 ◇ロイター世界へ

 このニュースは、ロイター通信によって世界に打電された。ロイターは「スモウ・レスラーのアサノキリの『MANHOOD(男性自身)』が、テレビで全国放送され、試合とともに品位も失った」と報道。「7、8メートルのベルトを強く巻いたマワシが外れ、リングサイドのスモウのベテランがルール上直ちに負けを宣告した」と説明した。

 ★時津風理事長(元大関豊山)「(笑いながら)いくら公開ばやりといっても、あんなものは公開するもんじゃないな」 

 ★師匠の若松親方(元大関朝潮)「結果はしょうがないが、非常に珍しい経験をしたよ。前向きにとらえて、後の相撲を頑張って、払しょくする気持ちを持てと、(部屋に)帰ったら言うよ」 

 ★敷島「見たかったな。その時NHKは少しお待ちくださいとの画面をバックに、相撲甚句でも流したのかな」 

 ★朝乃若「うちの部屋か。オレの付け人じゃなくてよかった。(隣の付け人に)おまえ有名になりたいからって、まわしを緩めるんじゃないよ」 

 ★対戦相手の千代白鵬「ビックリした。けいこ場でもこんなことなかった。何が何だか……」 

 <過去の「モロ出し」>

 ◆股間押さえ勝ち名乗り 1912年(明45)春場所8日目、幕内有明と八甲山の一番で互いにまわしをとってひねり合ううちに八甲山の前袋が外れ、局部が丸出しに。だがその瞬間、有明が横転し、軍配は八甲山に上がった。

 ◆前はずれ裁いた玉次郎 17年(大6)夏場所3日目、十両の男島は、幕下友ノ山との対戦で前まわしが外れ、局部を公開。行司玉次郎が検査役(現在の審判員)にうかがいを立て、男島の負けとなった。翌日の新聞の決まり手は「前はずれ」と書いてあった。

 ◆準場所では 46年(昭21)4月京都準場所4日目、十両の取組で明瀬川の前まわしが落ちたが、相手の達ノ里が寄り切った。同日、小結不動岩との対戦で前まわしが外れた五ツ海は、両手で前を隠しながら自ら土俵を割った。決まり手は「寄り切り」。

 ◆前相撲では 62年初場所、67年夏場所のいずれも前相撲で前まわしが外れた力士が負けとなった。 

 ◆まわしメモ

 約1300年前、互いの力を誇示するために相撲のルーツとなる競技を行った際、武器を隠し持っていないことを証明するためにふんどし1枚になったのが始まり、と伝えられている。現行規則にも「まわし以外のものを身につけてはならない」と明文化されている。湿布や包帯は例外として認められている。 

 ◆勝負規定第16条「前まわしがはずれ落ちた場合は負けである」

※記録や表記は当時のもの

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八百長解雇訴訟、元星風の請求退ける

判決後に会見する元星風のボルド・アマラメンデ氏(左)と北村春男弁護士

 大相撲の八百長問題で解雇された元十両星風(ボルド・アマラメンデ氏)が、日本相撲協会を相手に力士としての地位確認などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は24日、八百長があったと認定、解雇は有効と判断し請求を退けた。昨年2月に発覚した八百長問題で解雇の是非をめぐる司法判断は初めて。

 判決が出た直後、元星風は表情を変えず、担当する北村春男弁護士はくちびるをかみ、首をかしげた。

 元星風は八百長への関与を否定していたが、渡辺弘裁判長は、協会の特別調査委員会が八百長関与の根拠とした元千代白鵬、元恵那司の供述が信用できると判断した。

 北村弁護士は「元千代白鵬と元恵那司が八百長や仲介をしたというのは、合意形成過程において矛盾が生じている。これを信用することが理解できない」と憤慨した。元星風は濃い青のはかま、髪もまげを結える長さを維持していた。「ちゃんと白黒をつけてほしい。(旭天鵬関が)37歳で優勝したばかり。自分はまだ29歳だしやれる力はある」と話した。

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5勝千代の国「交換日記」効果/初場所

臥牙丸(左)を突き落としで下す千代の国(撮影・中島郁夫)

<大相撲初場所>◇6日目◇13日◇東京・両国国技館

 九重勢が台風の目になってきた。新入幕の千代の国(21)が臥牙丸を破り5勝目を挙げた。九重親方(元横綱千代の富士)の弟子への評価はまだ手厳しいが、それも期待の裏返し。中盤に差しかかり、躍進に注目だ。

 九重チルドレンの筆頭、千代の国が臥牙丸を退けた。立ち合いで踏み込むが199キロの相手は動かない。押し込まれたところでとっさに右に回り突き落とした。「気付いたら後ろは俵でした。一気に持って行くつもりだったのに周囲に聞くと動いたのは『3ミリぐらいな』って言われました」と振り返った。負けた直後の臥牙丸に花道でにらまれても、涼しい顔で引き揚げた。

 手厳しい九重親方(元横綱千代の富士)は「まだまだ。パワーもついていない」と前置きした上で「勢いがあっていい。しっかりと稽古を続けていけばケガも少なくなる」と話した。

 師匠と弟子全員が行う交換ノートが関係を強固にしている。朝稽古の内容、稽古や取組の感想や課題などを、大学ノート約半ページ分書いて提出。稽古の合間に親方は赤ペンで返事を書く。九重親方は「自分で考えさせるため。毎日同じこと書いてくるやつもいるが、ちゃんと自分の課題が分かっているやつもいる。ちゃんと書いてくるやつは結果も出ている」と暗に千代の国の姿勢を評した。

 千代の国の書きためたノートは開始から1年半が過ぎ、4冊目の後半部分に差しかかった。今場所を「ここまでは出来過ぎだと思う」と謙虚でも「親方からは『お前がしっかりしろ』と言われています」と生徒会長並みの叱咤(しった)を受ける。課されている毎日のノルマ、腕立て伏せ1000回、四股500回を素直にこなす。「明日からまた頑張ります」と言い家路に就いた。【高橋悟史】

 ◆九重部屋の躍進 大関千代大海が10年初場所で引退。千代白鵬は八百長問題の影響で11年4月に引退した。部屋の関取はいなくなったが、同年中に3人も新十両が誕生した。名古屋場所で千代の国、秋場所で千代嵐と千代桜が昇進を果たした(2人は故障休場の影響で現在は幕下)。初場所で千代大龍が十両に上がり、西幕下筆頭の千代鳳は3連勝中。新十両を目前にしている。

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相撲協会が元星風の請求棄却求める

 大相撲の八百長問題で解雇された元十両星風のボルド・アマラメンデ氏(27=モンゴル)が日本相撲協会に力士としての地位確認や慰謝料2000万円の支払いなどを求めた訴訟の第1回口頭弁論が1日、東京地裁(渡辺弘裁判長)であり、協会側は、解雇は適法として請求棄却を求めた。本人は出廷しなかった。アマラメンデ氏側は訴状で、特別調査委員会が八百長関与の認定根拠とした元千代白鵬や元恵那司らの供述を「具体性が乏しく、信用できない」と主張していたが、協会は答弁書で「供述態度は真摯(しんし)で内容も具体的で信用できる」と反論した。

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千代の国が十両「不思議な気持ち」

 千代の国は東幕下9枚目で5勝2敗と本来なら昇進できない星勘定で関取の座を手にした。2006年夏場所が初土俵の20歳は「まだ正直実感が湧かない。自分が十両になるのかという不思議な気持ち」と話した。

 八百長問題による元千代白鵬の引退が九重部屋に暗い影を落としたが、同席した師匠の九重親方(元横綱千代の富士)は「いい方向に向かっている中で1人が出てきた。(他の力士が)それに続こうとしている感じがある」と部屋を明るくする話題を喜んだ。

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元関脇北勝力ら58人の引退力士を発表

 日本相撲協会は25日、谷川を襲名した元関脇北勝力、稲川を襲名した元小結普天王ら58人の引退を発表した。八百長関与を認定され、引退届を出した幕内徳瀬川ら21人(解雇された蒼国来と星風を除く)も含まれる。引退力士は次の通り。カッコ内は部屋。

 北勝力、保志光(以上八角)普天王、福島(以上出羽海)徳瀬川(朝日山)白馬、豊桜、十文字、霧の若、太源(以上陸奥)春日王(春日山)光龍、飛騨力(以上花籠)猛虎浪(立浪)琴春日(佐渡ケ嶽)将司、恵那司、岩崎(以上入間川)境沢、白乃波、山本山、佐竹(以上尾上)霜鳳、新錦(以上時津風)旭南海(大島)安壮富士、友和(以上伊勢ケ浜)若天狼(間垣)清瀬海、天領(以上北の湖)千代白鵬、千代白龍、千代の陸、河津(以上九重)大昇鬼、雷虎、安芸乃竜(以上高田川)大翔山(追手風)光法(宮城野)魁慎鵬、魁乃富士、魁覇山、魁貴松(以上友綱)栃天晃、栃醍醐、君島(以上春日野)松浦、高田、隆秋田(以上鳴戸)龍上富士(中村)猫又(伊勢ノ海)河内(式秀)嵐舞山(錣山)雪津軽(境川)股野、田中(以上芝田山)釼剛(二所ノ関)舛名大(千賀ノ浦)

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八百長引退3力士観戦、転向は…/IGF

IGFの観戦に訪れた元旭南海(左)と元霧の若(撮影・山崎安昭)

<IGF:GENOME15>◇28日◇東京ドームシティホール

 大相撲の八百長問題への関与を認定され、引退した元幕内千代白鵬の柿内大樹氏(28)、同元旭南海の健博一氏(33)、元十両霧の若の岡本将之氏(27)が、プロレス団体IGFの「GENOME15」を観戦した。メーンで登場した元幕内若麒麟の鈴川真一に誘われ来場。IGFのアントニオ猪木会長の控室を訪問し「楽しんでいってください」と歓迎された。ただ3人ともプロレス転向には否定的で、健氏はあす30日に福岡市に引っ越し、柿内氏は就職先を模索中。唯一、まげが残る岡本氏は6月に断髪式を行う。

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猪木が被災者37人招待「復興に勇気を」

サングラス姿で雄たけびをあげるアントニオ猪木

 今日28日に行われるIGFの「GENOME15」(東京ドームシティホール)の前夜祭が27日、都内で行われた。メーンでジェロム・レバンナと対戦する元幕内若麒麟の鈴川真一(27)が「大相撲の力士が25人くらい来る。現役は半分。名前は明かせないけど、複数のモンゴル人の元力士と連絡をとっている」と明かした。

 八百長を認めて引退した元幕内千代白鵬の柿内大樹氏(28)については「来ます」と断言。「『楽しみにしている』と言っていた。まだ、何も決まっていないけど、リングに上がるかもしれない」と話した。

 アントニオ猪木会長(68)は「自粛ばかりの中、復興へ向けて勇気を与えたい」と、東日本大震災で被災した福島県いわき市から37人を招待する。

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IGFが処分の元力士に観戦シート用意

 IGFがGENOME15(28日、東京ドームシティホール)で、八百長問題で日本相撲協会から処分を受けた元力士たちに、観戦シートを用意する。メーンイベントでジェロム・レバンナと対戦する元若麒麟の鈴川真一が来場を促し、元千代白鵬が観戦に訪れる予定。その他にも格闘技界への転向を検討している元力士も来場する可能性がある。IGFの高橋仁志社長は「何人か問い合わせをいただいており、席を用意します」と話していた。

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元千代白鵬はプロレス?IGFに来場

元千代白鵬の来場を明かした鈴川(右)とアントニオ猪木IGF会長

 28日開催のIGF「GENOME15」(東京・東京ドームシティホール)でジェロム・レバンナと対戦する鈴川真一(27=元幕内若麒麟)は16日、都内で会見し八百長を認めて引退した大相撲元幕内、元千代白鵬(27=本名柿内大樹)の来場を明かした。「誘ったら、来ると言っていた」。アントニオ猪木IGF会長(68)も「プロレスに向いている選手は、どんどんくればいい」と全面バックアップを約束した。

 元千代白鵬の柿内氏の携帯電話が鳴り、友人との会話でプロレスとのつながりがうまれた。この日、鈴川は「K-1番長」ジェロム・レバンナとの対戦を発表。その席で、八百長問題で処分された力士について聞かれ、柿内氏の携帯に連絡したことを明かした。「自分から電話して、見に来るように誘ってOKをもらった。あと、何人か来ると思う」と話した。

 鈴川は09年1月に、大麻取締法違反(所持)で逮捕されて引退。懲役10月、執行猶予3年の判決を受けて、昨年9月にIGF「GENOME13」でデビューした。「よく分からないんですが、相撲時代は『やりすぎだ、プロレスへ行け』と、よく言われていた。自分は角界を追われた身ですが、千代白鵬(柿内氏)も来るでしょう」と、同じ相撲界ドロップアウトの仲間にエールを送った。

 猪木会長も「俺は(相撲界に)つながりがないけど、鈴川が全員連れてくればいい」と大乗り気。「もともとプロレスには、柔道派と相撲派がいる。その中で、プロレスに向く選手がいると思う」と分析。柿内氏は、中学時代に柔道で鳴らし、相撲で幕内まで務めた。腕っぷしの強さは柔道時代から知れ渡っており、運動能力も非凡なものがある。

 「大震災に遭った被災地とともに、人気低迷のプロレス界の復興をしなければいけない」と使命感を持つ猪木会長にとり、柿内氏はぜひ欲しい人材。柿内氏は八百長関与を認め、若くして角界を去ることになった。自業自得とはいえ、まだ若い柿内氏に対する世間の目は、厳しいものばかりではないと信じたい。「プロレスラー千代白鵬」が、28日にも誕生する。

元千代白鵬がGENOME15来場へ

 28日開催のIGF「GENOME15」(東京・東京ドームシティホール)で、ジェロム・レバンナと対戦する鈴川真一(27=元幕内若麒麟)が16日、都内で会見し、八百長を認めて引退した大相撲元幕内の元千代白鵬(27=本名・柿内大樹)が来場することを明かした。鈴川は09年1月に、大麻取締法違反(所持)で逮捕されて引退。昨年9月にIGF「GENOME13」でプロレスデビューした。

 鈴川は「電話したら、来ると言っていた。自分は角界を追われた身ですが、千代白鵬も来るでしょう。あと、何人か来ると思う」。アントニオ猪木IGF会長(68)も「俺は(相撲界に)つながりがないけど、鈴川が全員連れてくればいい。プロレスに向いている選手は、どんどんくればいい」と、全面バックアップを約束した。

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元千代白鵬、八百長処分勢で初の断髪式

 八百長関与を認めて引退した大相撲元幕内の元千代白鵬(27)が16日、都内のホテルで断髪式を行った。所属していた九重部屋後援者、同部屋関係者らに続いて両親がはさみを入れ、師匠の九重親方(元横綱千代の富士)の止めバサミでまげに別れを告げた。

 報道陣には非公開で、出席者によると、冒頭のあいさつで元千代白鵬が「いろいろご迷惑をおかけしました」と謝罪。同時に「今日はありがとうございます。断髪よろしくお願いします」と、200人を超える出席者に感謝していた。元千代白鵬は式の序盤からすでに涙ぐみ、最後は師弟ともに泣いていたという。

 八百長関与が認定された25人の中で、元谷川親方(元小結海鵬)を除く24人にまげが残っていた。師匠らが立ち会う正式な手順で断髪式を行ったのは、元千代白鵬が初めてとなった。

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元千代白鵬が法的手段の蒼国来にエール

 大相撲の八百長に関与したことを認めて引退した元幕内千代白鵬の柿内大樹氏が15日、所用のため東京・両国国技館の日本相撲協会を訪れ、関与が認定されて解雇された元蒼国来と元星風が法的手段に訴えることに「蒼国来は応援したい」と述べた。柿内氏は元星風と八百長相撲を取ったと証言している。また、特別調査委員会の聞き取りが「話せば(退職金を)払う、という取引のようだった」と明かし、引退勧告に応じず解雇された2人に相撲協会が退職金を支給する決定をしたことに疑問を呈した。

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蒼国来と星風が引退勧告を拒否

 日本相撲協会は13日、八百長に関与したとして11日に引退勧告の処分を受けた幕内蒼国来(27=本名恩和図布新、中国出身、荒汐部屋)と十両星風(27=本名ボルド・アマラメンデ、モンゴル出身、尾車部屋)が、引退届の提出期限だった13日までに届けを出さなかったと発表した。

 八百長問題で現役力士が勧告を拒否したのは初めて。相撲協会は14日に臨時理事会を開き、2人に対して解雇などのより厳しい処分を下す方針。

 蒼国来は13日に「やっていないことを明らかにするために、(引退届を)出さなかった」と話し、処分撤回を求めて法的手段に訴えることを明言した。星風の師匠、尾車親方(元大関琴風)も、星風が法的措置を講じる可能性を示唆した。

 八百長問題では、1日に引退勧告などの処分を受けた23人のうち、前谷川親方(元小結海鵬)ただ一人が勧告に応じず、その後解雇された。

 実態解明に当たった特別調査委員会は蒼国来について、前竹縄親方(元幕内春日錦)らの証言に基づき、昨年夏場所の春日錦戦を八百長と判定。星風については、前竹縄親方の証言が翻って一度は疑惑が消えたが、元千代白鵬らの証言により、ことし初場所の千代白鵬戦を八百長と認定した。

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「くたびれたよ」伊藤座長

「あきました。疲れました。くたくたです」と発言した伊藤座長(撮影・下田雄一)

 特別調査委員会は、蒼国来と星風の八百長関与認定に四苦八苦した様子だった。11日の臨時理事会後に記者会見した伊藤滋座長は「くたびれたよ」と苦笑いを浮かべた。

 特に星風に関しては、八百長相撲を星風ととったとの元竹縄親方の証言が二転三転。結局、十両千代白鵬が1日の臨時理事会で行った証言を決め手にしたという。村上泰委員は「(千代白鵬は)理事会の場でほかの人の名前を出すのは相当な覚悟という言い方だった。虚偽の供述はあり得ないと判断した」と、苦しい舞台裏を明かした。

 2月2日に設置された特別調査委は、物証が少ない中で、25人の関与を認定した。2カ月以上に及んだ実態解明を事実上終え、携帯電話のメール解析を待つのみ。最終報告の見通しについて、伊藤座長は「なるべく早くしたい。(解析で)何も出てこなければ(放駒)理事長に報告して、即日解散したい」と話した。

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蒼国来と星風に引退勧告、八百長関与認定

引退勧告を受け険しい表情で引き揚げる蒼国来(手前)と星風(撮影・下田雄一)

 日本相撲協会は11日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、中国出身の幕内蒼国来(27=荒汐)と、モンゴル出身の十両星風(27=尾車)の2人が八百長に関与したとして、引退勧告の処分を下した。

 特別調査委員会は1日の処分後も調査継続し、蒼国来は昨年夏場所の春日錦戦、星風は今年初場所の千代白鵬戦が八百長と認定し、この日の理事会で第2次報告とした。1日と合わせて八百長関与者は25人となった。

 荒汐親方(元小結大豊)と尾車親方(元大関琴風)は指導、監督責任を問われ、ともに委員から主任に1階級降格処分となった。

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「協会なかったらただのデブ」山本山が涙

協会に引退届を提出し涙を見せる山本山(撮影・たえ見朱実)

 八百長関与を認定された23人のうち、5日までに22人から引退(退職)届が提出された。出場停止2年の処分が下った十両千代白鵬ら3人は早々に、引退の意思を表明。八百長関与を否定し続けた20人のうち、谷川親方を除く19人が、自身や師匠らの手で提出した。

 尾上部屋の十両境沢、幕下白乃波、三段目山本山の3人は、そろって両国国技館を訪れ、放駒理事長にあいさつした。山本山は「相撲協会には感謝している。相撲協会がなかったら、ただのデブだから」と、277キロの巨体を震わせ、涙を浮かべた。他に陸奥部屋の4人、若天狼が引退届を持参。モンゴル出身の元小結白馬は「これからも日本の文化を愛していきます」と話した。放駒理事長は「総じて『ご迷惑をおかけしました』と言っていた」と明かした。

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引退、退職届を出した力士ら22人は

引退届を提出後、心境を語る(左から)山本山、境沢、白乃波(共同)

 八百長問題で5日までに日本相撲協会に引退、退職届を提出した力士らは次の通り

親方(1人):竹縄(元幕内春日錦)

幕内(6人):徳瀬川(モンゴル出身=朝日山)白馬(モンゴル出身=陸奥)春日王(韓国出身=春日山)光龍(モンゴル出身=花籠)猛虎浪(モンゴル出身=立浪)琴春日(福岡出身=佐渡ケ嶽)

十両(9人)将司(青森出身=入間川)豊桜(広島出身=陸奥)境沢(埼玉出身=尾上)霜鳳(新潟出身=時津風)旭南海(鹿児島出身=大島)安壮富士(青森出身=伊勢ケ浜)若天狼(北海道出身=間垣)清瀬海(愛知出身=北の湖)千代白鵬(熊本出身=九重)

幕下(5人):保志光(モンゴル出身=八角)十文字(青森県出身=陸奥)霧の若(熊本出身=陸奥)白乃波(熊本出身=尾上)恵那司(岐阜出身=入間川)

三段目(1人):山本山(埼玉出身=尾上)

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