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貴景勝、ご当地場所での大関昇進へ「いい緊張感を」

土俵祭りを終え引き揚げる貴景勝(撮影・鈴木正人)

大相撲の関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)が、大関昇進を懸けた15日間の戦いに挑む。春場所(10日初日、エディオンアリーナ大阪)を翌日に控えた9日、土俵祭りに出席。「気持ちは高ぶっているけど、さらにいい緊張感を出せるようにしたい」と、高揚を隠さず意気込んだ。

準ご当地の大阪で地元や後輩の声援が後押しする。初日は母校の兵庫・仁川学院小から児童ら100人が応援に駆け付ける予定。この日の土俵祭後も、殺到したファンに写真撮影などで対応し、貴景勝は「ありがたい気持ち」と感謝した。初日の対戦相手は過去5戦5勝で、埼玉栄高の先輩でもある平幕妙義龍。「自分の中で最もいい体の持っていき方をしてきた。あとは腹を決めるしかない」。大関昇進の目安は10勝以上。平成最後の場所で、注目必至の22歳が覚悟を決めた。

土俵祭りを終え引き揚げる時、笑顔を見せる貴景勝(撮影・鈴木正人)

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2・25番付発表、初日は3・10 春場所日程発表

日本相撲協会は13日、大阪市内で春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)の御免祝いを開き、主な日程を発表した。

<春場所の主な日程>

▼今月24日 力士乗り込み

▼25日 番付発表

▼26日 力士会

▼3月2日 新弟子検査、住吉大社奉納土俵入り

▼8日 取組編成会議

▼9日 土俵祭

▼10日 初日

▼24日 千秋楽

▼27日 夏場所番付編成会議

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稀勢の里が運命の初日、昇進後○は2ケタ、●は休場

土俵祭りに臨む稀勢の里(後方右)。手前は八角理事長(撮影・河田真司)

大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が今日13日、運命の初場所初日を迎える。12日、東京・両国国技館で行われた土俵祭に出席。17年春場所で横綱に昇進以降、初日に勝った2場所はともに2ケタ白星を挙げ、敗れた5場所はすべて途中休場している。2月18日には出身の茨城・牛久市で郷土後援会の激励会が予定されるが、皆勤が開催の条件。進退場所を占う初日は、小結御嶽海と対戦する。

勝てば2ケタ白星100%、負ければ途中休場100%-。両極端のデータが残る初日を前に、稀勢の里は「いよいよですね」と、静かに気持ちを高ぶらせた。初場所15日間の安全を祈願する土俵祭の最後には、他の力士が足早に帰途に就く中、土俵を見つめて一呼吸。その後、地下駐車場から車に乗り込んで外に出ると、ほどなく何かを暗示するようにこの冬、初雪が降り始めた。

昨年11月の九州場所は、横綱として87年ぶりに初日から4連敗(不戦敗を除く)を喫した。横綱審議委員会(横審)から史上初の「激励」を決議され、奮起を促されている初場所。進退が懸かるだけに、今場所で成績不振の場合は、途中休場ではなく引退を余儀なくされる。横綱昇進後、初日の結果がその場所の成績を左右してきたが「全部大事だと思うし、しっかりと流れをつくりたい」と話した。

昨年は皆勤1場所。新年を迎え「ここからという気持ちはある。いい年にしたい」と期するものがある。この日も「自分を信じて」と声援を送られるなど、復活を信じるファンに応えたい思いがある。2月18日には、牛久市で郷土後援会による激励会を予定。ただし日本相撲協会から、今場所の皆勤が条件と提示された。昨年は休場続きで開催できず、近隣の茨城・土浦市で行われた12月の冬巡業も不参加。もう裏切るわけにはいかない。

初日の御嶽海は過去6勝1敗と合口の良い相手だ。だが唯一敗れている一昨年名古屋場所は初日の対戦。「順調にやれた。しっかりやるだけ」と、良いイメージも悪いイメージも受け入れ、臨戦態勢は整った。初雪は稀勢の里の白星を暗示したものなのか-。平成最後の東京場所初日の結びの一番は、現時点で平成最後の和製横綱の、命運を占うことになる。【高田文太】

稀勢の里の横綱昇進後の初日の成績

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御嶽海「予想は」覚悟は決めていた稀勢の里との初日

土俵祭りに臨む、左から御嶽海、玉鷲、栃ノ心、高安、白鵬、稀勢の里、鶴竜、豪栄道、貴景勝、妙義龍(撮影・河田真司)

大相撲初場所の初日を翌日に控えた12日、会場の東京・両国国技館で土俵祭が行われた。15日間の安全を祈願する恒例行事で、八角理事長(元横綱北勝海)や3横綱をはじめ三役以上の力士らが参加した。

稀勢の里と初日に顔を合わせる小結御嶽海は「予想はしていた」と対戦の覚悟は決まっていた。過去7戦6敗。17年名古屋場所で挙げた1勝が唯一の白星だが、その時も初日と験がいい。初日に向け「気合が入りますよ」と笑顔を交えて話した。関脇から陥落し、昨年の秋場所以来の小結として迎える場所に「より良い相撲を15日間取り続けたい」と意気込んだ。

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貴景勝「精神力試される」連続Vかかる初場所へ思い

優勝額贈呈式後に取材に応じる貴景勝(撮影・河田真司)

大相撲初場所の初日を翌日に控えた12日、会場の東京・両国国技館で土俵祭が行われた。15日間の安全を祈願する恒例行事で、八角理事長(元横綱北勝海)や3横綱をはじめ三役以上の力士らが参加した。

昨年九州場所の優勝額を贈呈された関脇貴景勝は「(優勝額は)大きいし立派。夢だったしうれしい」とあらためて初優勝を実感した。関脇として初の土俵祭を終え「結果を残さないといけない」と、地位の重みをかみしめる。2場所連続優勝へ「どれだけ精神力を持っていけるか試されているので、それは楽しみでもあり怖さでもある」と話した。

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御嶽海「気合が入りますよ」稀勢の里戦へ不敵な笑み

土俵祭に臨む、左から御嶽海、玉鷲、栃ノ心、高安、白鵬、稀勢の里、鶴竜、豪栄道、貴景勝、妙義龍(撮影・河田真司)

大相撲初場所(13日初日、東京・両国国技館)を控え、初日に横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)と結びの一番で対戦する小結御嶽海(26=出羽海)が「自分のやれることをしっかりやるだけ」と意気込んだ。

12日、同所で行われた土俵祭に参加。進退問題が浮上している横綱との対戦について問われると「予想はしていた」と覚悟は決まっていた。過去1勝6敗と大きく負け越しているだけに「気合が入りますよ」と不敵な笑みを浮かべた。

前日11日は四股などの基礎運動などで調整。昨年の夏場所以来、小結として迎える今場所へ「自分にとってより良い相撲を15日間取り続けられるように、自分のやることをしっかりやっていきたい」と話した。

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稀勢の里、鬼門の初日「しっかりと流れつくりたい」

土俵祭に臨む、中央左から阿武松理事、八角理事長、後方左から白鵬、稀勢の里(撮影・河田真司)

大相撲初場所の初日を翌日に控えた12日、会場の東京・両国国技館で土俵祭が行われた。15日間の安全を祈願する恒例行事で、八角理事長(元横綱北勝海)や3横綱をはじめ三役以上の力士らが参加した。

進退問題が浮上している横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)は、土俵祭後に報道陣に対応し「いよいよですね」と切り出した。11日に、初日が小結御嶽海、2日目が西前頭筆頭逸ノ城との対戦が発表され、気持ちの高ぶりなどを問われたが「普通通り」と、冷静に話した。

今場所は東の正位に就き、全力士の中で番付最上位で迎える。17年3月の春場所で横綱に昇進以降、初日に敗れた5場所はすべて途中休場に追い込まれた。鬼門の初日の重要性を問われると「全部大事だと思うし、しっかりと流れをつくりたい」と話した。15日間どれも落とせない思いと、序盤で勝って流れをつくりたい思いの、双方の気持ちをのぞかせた。

今場所は十両以上に休場者は不在。役者が勢ぞろいの中、存在感を示したいところだが「そういう気持ちではないけど、やれることを、しっかりとやって、力を出していく」と、力を込めた。

新年最初の本場所だけに「ここからという気持ちはある」と、昨年は皆勤が1場所に終わっただけに巻き返しへの思いは強い。平成最後となる両国国技館での本場所となることについては「集中してやりたい」。堂々と胸を張って決意表明した。

土俵祭に臨む、左から白鵬、稀勢の里、鶴竜、豪栄道、貴景勝、正代(撮影・河田真司)

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貴景勝、優勝額にうれしさも「場所が始まるので」

優勝額をまじまじと眺める貴景勝(撮影・河田真司)

大相撲初場所(13日初日、東京・両国国技館)を前に、関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)が12日、土俵祭に参加した。昨年九州場所の優勝額を贈呈され「大きくて立派。夢だったし、ありがたいけど、明日から場所が始まるので」と喜びながらも気を引き締めた。

土俵祭では、埼玉栄高の先輩で「ずっと背中を見て頑張ってきた」という大関豪栄道(32=境川)と小結妙義龍(32=境川)に挟まれた。「(2人と)大きい話をしたわけじゃないけど、明日から始まるんだなと感じた」。

関脇として初めての参加。「(小結の時と)変わりはないけど、結果を残さないといけない」と責任感も増している。「どれだけ精神力を持っていけるか試されているので、それは楽しみでもあり怖さでもある」。重圧をはねのけ、連続優勝を狙う。

優勝額贈呈式後に取材に応じる貴景勝(撮影・河田真司)

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相撲協会が初場所の御免祝、25日に番付を発表

日本相撲協会は18日、来年1月の大相撲初場所(13日初日、東京・両国国技館)の御免祝いを開き、以下の通り主な日程を発表した。

☆18年12月19日=研修会

☆25日=番付発表

☆26日=力士会

☆28日=協会仕事納め

☆19年1月4日=協会仕事始め

☆7日=横綱審議委員会稽古総見、新弟子検査

☆8日=明治神宮参拝、奉納土俵入り

☆11日=取組編成会議、野見宿禰(のみのすくね)神社例祭

☆12日=土俵祭、「優勝額」贈呈式、「相撲塾」開催

☆13日=初日

☆27日=千秋楽

☆28日=横綱審議委員会定期委員会

☆30日=春場所番付編成会議

☆31日=相撲教習所卒業式、入所式

☆2月9日=第52回NHK福祉大相撲

☆10日=フジテレビ大相撲トーナメント

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栃ノ心12年ぶり新大関優勝へ、抜けた「心」がカギ

栃ノ心の願いを込めた短冊の「優勝」の文字は心が抜けていた(撮影・岡本肇)

 大相撲の新大関栃ノ心(30=春日野)が七夕の7日、今日8日に初日を迎える名古屋場所(ドルフィンズアリーナ)の土俵祭に参加し、短冊に「優勝できますように」と願いを書いた。ジョージア出身とあって「優」の漢字の中にある「心」が抜ける誤字だったが笑い飛ばした。心技体の技と体は準備万全。何度も「気合」と繰り返し、あとは「心」を整え、平成以降では栃東、白鵬に続く3人目の新大関優勝を狙う。

 栃ノ心のしこ名にも入っている「心」がなかった。七夕に行われた土俵祭に合わせ、この日から会場の正面入り口には、関取衆の願いが書かれた短冊が飾られた。土俵祭前には関取衆を代表し、栃ノ心と御嶽海が並んで写真撮影に応じた。栃ノ心の手には「優勝できますように」と短い言葉の中に、力強い決意を表明した短冊。だが「優」の文字の中にあるはずの「心」が抜けていた。それを指摘された当の本人は「ワッハッハ」と笑い飛ばしていた。

 日常会話には支障のないジョージア出身の栃ノ心だが、特に「優」のように画数の多い漢字を書くのは、得意とはいえない。そこで所属する春日野部屋の部屋付きの岩友親方(元前頭木村山)が、要望に応じて手本を書いていた。岩友親方は胸を指すジェスチャーを交えて「本人が心はここにあると言っていた。短冊では足りなかった文字と合わせて優勝ということです」と、本人は知ってか知らずか、美談にまとめ上げた。

 大関として心技体が求められる地位となるが「(痛めていた右の)手首は良くなったし、体の状態もいいので、あとは気持ち。気合ですよ」と、残るは「心」と力説した。大関として初めて臨んだ土俵祭は「いつもと違ってドキドキした」と、まだ「心」に課題が残っていることは自覚。「集中して優勝するつもりでやる」。平成以降では02年初場所の栃東、06年夏場所の白鵬以来、12年ぶりの新大関優勝へのカギは「心」と知っている。【高田文太】

七夕の短冊に願いを込めて笹の木に結ぶ栃ノ心(撮影・岡本肇)

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白鵬「平成最後」通算最多勝の地で復活の優勝だ

ファンと握手をしながら引き揚げる白鵬(撮影・岡本肇)

 横綱白鵬が、特別な名古屋場所で優勝を狙う。昨年の九州場所を最後に賜杯から遠ざかっているが、去年の名古屋場所といえば通算最多勝利を記録した縁起のいい場所。それだけに「平成最後の名古屋場所で頑張りたい」と思いは強い。

 場所前稽古も順調に進めており、土俵祭では新大関栃ノ心と会話を交わすなどリラックスムードで臨んだ。

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栃ノ心、七夕の願い事は「優勝できますように」

七夕の短冊に願いを込めて笹の葉に結ぶ栃ノ心(撮影・岡本肇)

 大相撲の新大関栃ノ心(30=春日野)が7日、名古屋場所(8日初日)の会場となるドルフィンズアリーナで行われた土俵祭に参加した。

 大関として初参加とあって「いつもと違ってドキドキした」と、初々しく笑った。それでも「(痛めていた右の)手首は良くなったし、体の状態もいいので、あとは気持ち」と力強く話した。その後も「気合を入れてやりたい」「あとは気合だけ」などと「気合」を連発。この日は七夕とあって、短冊に「優勝できますように」と願いを書き、土俵祭の後も「集中して、優勝するつもりでやっていきたい」と、力を込めた。

土俵祭りの前に御嶽海(右)と談笑する栃ノ心(撮影・岡本肇)
栃ノ心が「優勝できますように」と書いた短冊。だが「優」の文字の「心」が抜け落ちる誤字。それを指摘するように、後方には琴勇輝が書いた「大切なのは心」の短冊が…(撮影・高田文太)

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V3狙う鶴竜「集中」初日は先場所唯一黒星の松鳳山

鶴竜(2018年5月28日撮影)

 大相撲の横綱鶴竜(32=井筒)が7日、名古屋場所(8日初日)に向けて、会場のドルフィンズアリーナで行われた土俵祭に参加した。

 3場所連続優勝へ「自分の中で良い流れ、良いイメージができている」と調整の手応えを口にした。昨年の名古屋場所では4日目から右足の負傷で途中休場。「去年悔しい経験をしたことが生きている」と精神面の充実ぶりも語った。

 初日の相手は、先場所で唯一敗れた小結松鳳山(34=二所ノ関)だが「しっかり集中してやるだけ」と語るにとどめた。

土俵祭りを真剣に見守る栃ノ心(右端)ら関係者(撮影・岡本肇)

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稀勢の里が雲竜型で門出祝う 西岩親方感謝「幸せ」

西岩部屋の部屋開きで土俵入りに臨む、左から太刀持ちの高安、横綱稀勢の里、露払いの輝、行司は式守勘太夫(撮影・小沢裕)

 大相撲の西岩部屋は30日、東京・台東区で部屋開きを行い、二所ノ関一門の尾車親方(元大関琴風)、芝田山親方(元横綱大乃国)らが出席した。

 土俵祭の後、横綱稀勢の里(田子ノ浦)が土俵入り。太刀持ちに大関高安(田子ノ浦)、露払いに輝(高田川)を従えて雲竜型を披露し、西岩部屋の門出を祝った。

 西岩親方(元関脇若の里)は、稀勢の里について「入門した15歳の時からよく知っていますし、私の付け人をしてたこともあります。そういう後輩がお祝いに花を添えてくれる、こんな幸せなことはありません」と感謝した。

西岩部屋の部屋開きで記念撮影に臨む、前列左から若松永、若中谷、若佐竹、若野口、若小山、若小菅、若藤岡、後列左から呼出の克之、太刀持ちの高安、西岩親方、横綱稀勢の里、露払いの輝、行司の式守勘太夫(撮影・小沢裕)

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土俵の女人禁制、緊急時は例外 相撲協会が見解示す

 日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で「土俵と女性について」を議案に、臨時理事会を行った。外部役員を含む理事、監事、役員待遇委員の親方衆らが約1時間、議論した。理事会後に発表された、八角理事長(元横綱北勝海)のコメントは以下の通り。

 (1)舞鶴市での不適切な対応について

 京都府舞鶴市で行った巡業では、救命のため客席から駆けつけてくださった看護師の方をはじめ女性の方々に向けて、行司が大変不適切な場内アナウンスを繰り返しました。改めて深くおわび申し上げます。

 舞鶴市の多々見良三市長の1日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

 大相撲は、女性を土俵に上げないことを伝統としてきましたが、緊急時、非常時は例外です。人の命にかかわる状況は例外中の例外です。

 不適切なアナウンスをしたのは若い行司でした。命にかかわる状況で的確な対応ができなかったのは、私はじめ日本相撲協会(以下、協会といいます)幹部の日ごろの指導が足りていなかったせいです。深く反省しております。こうしたことを二度と起こさないよう、協会員一同、改めてまいります。

 (2)宝塚市長に土俵下からのあいさつをお願いしたことについて

 兵庫県宝塚市で行った巡業では、宝塚市の中川智子市長に、土俵下に設けたお立ち台からのあいさつをお願いしました。市長にご不快な思いをさせ、誠に申し訳なく恐縮しております。

 あいさつや表彰などのセレモニーでも、女性を土俵に上げない伝統の例外にしないのはなぜなのか、協会が公益財団法人となった今、私どもには、その理由を改めて説明する責任があると考えます。

 この問題は過去にも議論されたことがありました。そうした折りに歴代の理事長や理事は、だいたい次の3つの理由を挙げてきました。

 第一に相撲(注1)はもともと神事を起源としていること、第二に大相撲(注2)の伝統文化を守りたいこと、第三に大相撲の土俵は力士らにとっては男が上がる神聖な戦いの場、鍛錬の場であること、の3つです。

 第一の「神事」という言葉は神道を思い起こさせます。そのため、「協会は女性を不浄とみていた神道の昔の考え方を女人禁制の根拠としている」といった解釈が語られることがありますが、これが誤解であります。

 大相撲には土俵の吊屋根など神道に由来するものが数々あり、協会はこれらの様式を大相撲の伝統文化を表わすものとして大事にしております。また各地の由緒ある神社においては、大相撲の力士が招かれる奉納相撲が長年にわたり行われています。

 しかしながら、大相撲にとっての神事とは、農作物の豊作を願い感謝するといった、素朴な庶民信仰であって習俗に近いものです。大相撲の土俵では「土俵祭(神様をお迎えする儀式)、神送りの儀」など神道式祈願を執り行っています(注3)。しかし、力士や親方ら協会員は当然のことながら信教に関して自由であり、協会は宗教におおらかであると思います。歴代の理事長や理事が神事を持ち出しながらも女性差別の意図を一貫して強く否定してきたのは、こうした背景があったからです。

 先に述べた3つの理由は、私どもの胸中に混ざり合っています。ただし多くの親方たちの胸の中心にあったのは、第三の「神聖な戦い、鍛錬の場」という思いではなかったかと思います。

 昭和53年5月に、当時の労働省の森山真弓・婦人少年局長からこの問題について尋ねられた伊勢ノ海理事(柏戸)は、「けっして女性差別ではありません。そう受け取られているとしたら大変な誤解です。土俵は力士にとって神聖な闘いの場、鍛錬の場。力士は裸にまわしを締めて土俵に上がる。そういう大相撲の力士には男しかなれない。大相撲の土俵には男しか上がることがなかった。そうした大相撲の伝統を守りたいのです」と説明いたしました。

 のちに女性初の内閣官房長官となられた森山氏に、平成2年1月に面会した出羽海理事(佐田の山)は、「女性が不浄だなんて思ってもいません。土俵は力士が命をかける場所ということです」と述べました。

 土俵は男が必死に戦う場であるという約束ごとは力士たちにとっては当たり前のことになっており、その結果として、土俵は男だけの世界であり、女性が土俵に上がることはないという慣わしが受け継がれてきたように思います。

 当然のことですが、私どもがこわだりを持つのは、大相撲の土俵に限ります。大相撲の原型となった勧進相撲(注4)が盛んになったのは江戸時代の中ごろです。関取の大銀杏と締め込み、部屋制度のもとでの男の共同生活などとともに、土俵は男の戦いの場という約束ごとも、江戸の大相撲以来の伝統です。力じまんの男たちが強さを追求するにはこれらの伝統すべてが欠かせないと、私どもは先人から教え込まれてきました。

 平成16年から3年間、東海大学体育学部の生沼芳弘教授らが大相撲の観客の女人禁制に関する意識調査を行ったことがありました(注5)。大相撲の土俵の女人禁制に反対しないと答えた人はどの年も6割以上、表彰の時に女性が土俵に上がれないことにも反対しないと答えた人は5割以上いらっしゃいました。

 この問題につきましては、私どもに時間を与えていただきたくお願い申し上げます。生沼教授らの調査から10年たちました。再度調査を行い、外部の方々のご意見をうかがうなどして検討したいと考えます。何とぞ、ご理解をたまわりたく存じます。

 (3)ちびっこ相撲で女子の参加のご遠慮をお願いしたことについて

 宝塚市、静岡市などの巡業で、ちびっこ相撲への女子の参加をご遠慮いただくようお願いいたしました。

 ちびっこ相撲は、以前は男子に限っていましたが、平成24年の巡業の際に、女子を参加させたいとの要望が複数寄せられました。当時の北の湖理事長が「ちびっこ相撲は土俵の伝統とは別」と考え、要望に応えることにしました。

 ちびっこ相撲では、関取が胸を貸し、子供たちは関取にぶつかります。子供たちが転倒することもあるので、けがが心配です。女子の参加が増えるにつれて、関取らから特に女子の顔に傷を負わせることを心配する声があがってきました。また、関取は裸に稽古まわしという姿なので、小学生でも高学年の女子が相手になると、どう体をぶつけていいのかわからないと戸惑う声もありました。

 関取らの声を受けて、執行部は昨年秋、女子の参加はご遠慮いただこうとの方針を決め、春巡業の各地の勧進元へ伝達しました。しかし、どの勧進元に対しても、なぜ女子の参加をご遠慮いただくのか理由を説明しておりませんでした。そのせいで、女人禁制を子供にまで当てはめ、子供たちの楽しみを奪ったと、多くの方々から誤解される事態となってしまいました。誠に慙愧に堪えません。

 この春の巡業では、ちびっこ相撲でけがをしたとの訴えが2件、いずれも男子のご両親から寄せられました。

 こうした訴えが実際に寄せられた以上、ちびっこ相撲はいったん休止し、そのやり方を根本から見直したいと考えます。2、3人の子供たちが一斉に1人の関取にぶつかるやり方を改め、けがをしない安全なちびっこ相撲を考えて、再開をめざします。合わせて、女子の参加についても再検討いたします。

 おわりに

 この度は暴力等の問題に続き、土俵の女人禁制をめぐる混乱を起こしまして、誠に申し訳ありません。

 協会は「相撲文化の振興と国民の心身の向上に寄与する」ことを目的としています。協会が公益財団法人となった意味を十分かみしめながら、国技大相撲の運営に当たっていきたく存じます。土俵の厳しさを追求すること、ファンの方々に安全に楽しんでいただける工夫をこらしていくこと、できるだけ多くの方々に大相撲への理解を深めていただくことに尽力してまいります。

 大相撲を支えてくださるファンの方々に男女の区別はありません。幸いにして現在、大相撲の興行は大勢の方々からのご支持をいただいております。その大きな要因となっている女性ファンに皆さまには、日ごろから大変感謝いたしております。いつも応援をいただき誠にありがとうございます。今後とも女性の方々に一層愛される大相撲をめざしてまいります。

 皆さまのご指導、ご鞭撻を何とぞよろしくお願い申し上げる次第でございます。(原文まま)

 ・注1=相撲全般を指しています。

 ・注2=大相撲を指しています。以下、相撲と大相撲を区別して使っています。

 ・注3=大相撲の土俵では、古事記や日本書紀に力士の始祖として登場する野見宿禰(のみのすくね)神をはじめ、戸隠大神、鹿島大神や、吊屋根の房の化体される中国の神話の四獣神(青竜、朱雀=すざく、白虎、玄武)をお祀りしています。

 ・注4=勧進相撲は本来、寺社などの建立、修築の資金のために相撲を催してい見物人から寄付金を集めるものでしたが、やがて勧進は名目となり、力士の生計を支えるのは目的の興行となりました。

 ・注5=生沼教授は、論文「大相撲における女人禁制の研究1~7」の中で、太田房江氏が全国初の女性知事として大阪府知事に在任していた時、太田氏から依頼されたのをきっかけで調査を始めたと明らかにしています。

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1・14初場所、2・11大相撲トーナメント/日程

 日本相撲協会は18日、来年1月の大相撲初場所(14日初日、東京・両国国技館)の御免祝いを開き、以下の通り主な日程等を発表した。

 ☆12月21日 研修会

 ☆26日 番付発表

 ☆27日 力士会

 ☆28日 仕事納め

 ☆18年1月4日 仕事始め

 ☆5日 横綱審議委員会稽古総見

 ☆9日 明治神宮参拝、奉納土俵入り

 ☆10日 新弟子検査

 ☆12日 取組編成会議、野見宿禰(のみのすくね)神社例祭

 ☆13日 土俵祭、優勝額贈呈式、相撲塾開催

 ☆14日 初場所初日

 ☆28日 初場所千秋楽

 ☆29日 横綱審議委員会定期委員会

 ☆31日 大相撲春場所番付編成会議

 ☆2月1日 相撲教習所卒業式、入所式

 ☆4日 朝赤龍引退錦島襲名披露大相撲

 ☆10日 第51回NHK福祉大相撲

 ☆11日 フジテレビ大相撲トーナメント

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秋場所番付発表は28日、横審の稽古総見は9・1

 日本相撲協会は21日、大相撲秋場所(9月10日初日・両国国技館)の御免祝いを開き、秋場所前後の主な日程を、以下の通り発表した。

▽8月28日 秋場所番付発表

▽29日 力士会

▽9月1日 横綱審議委員会稽古総見(一般公開はなし)

▽5日 新弟子検査

▽8日 取組編成会議、野見宿禰神社例祭

▽9日 土俵祭、優勝額贈呈式、「大相撲beyond2020場所」招待チケット贈呈式、「横綱記念撮影パネル」お披露目、「相撲塾」開催

▽10日 初日

▽24日 千秋楽

▽25日 横綱審議委員会定期委員会

▽27日 九州場所番付編成会議

▽28日 相撲教習所卒業式、入所式

▽10月2日 明治神宮参拝・土俵入り、全日本力士選士権

▽4日 大相撲beyond2020場所

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稀勢の里「自分らは相撲しか」被災九州へV届ける

土俵祭の前に談笑する稀勢の里(左から2人目)。左端は白鵬、右端は高安、同2人目は照ノ富士(撮影・岡本肇)

 大相撲の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が復活優勝で、九州豪雨に苦しむ被災地に勇気を与える。名古屋場所は今日9日、愛知県体育館で初日を迎える。8日は同所で土俵祭を開催。稀勢の里は、記録的豪雨で犠牲者の出ている福岡、大分を思い「自分らは相撲しかできないですから」と語った。先場所は左上腕付近の負傷で途中休場。約17年ぶりに4横綱3大関が居並ぶ今場所は本来の“強い横綱”を見せ、九州場所で世話になっている土地に力を送る。

 雲1つない夏空の下で、稀勢の里の表情が曇った。

 「災害はどうしてもね…。自分らは相撲しかできないですから。少しでも協力できることがあれば、考えていきたいです」

 土俵祭を終え、屋外に出て、犠牲者が出た九州豪雨について質問を受けた。軽はずみなことは言えないが、大勢の人が苦しむ福岡は、11月九州場所の地。04年にはしこ名を萩原から稀勢の里に改め、新入幕で挑んだ思い出もある。

 名古屋場所では、横綱初Vの“代償”に左上腕付近に深手を負った春場所、その影響で途中休場した夏場所からの完全復活を狙う。そこに、被災地への思いを込める。

 協会トップが出した注文も、望むところだろう。八角理事長は言う。「何とか調整しての出場ですね。『ちゃんと治して…』と言われるけど(横綱は)出るのが務め。だからすぐ休まないのは立派です。いつも万全とはいかなくても、勝つのが役目。絶好調でなくても、勝つのが横綱の使命だからね」。

 初日の相手は御嶽海だ。過去5戦すべて寄り切って勝った。だが、自己最高位の関脇となった24歳には、勢いがある。「しっかり集中してやりたいです」と気を緩めない。この日は宿舎を構える愛知・長久手市の稽古場に午前7時半に姿を見せた。2日連続で本番用のなす紺の締めこみをつけ、四股で体をほぐすと立ち合いの稽古を7本こなした。入念な1時間を過ごしてから、午前10時からの土俵祭へ向かった。

 00年春場所以来となる4横綱3大関の豪華布陣。戦闘準備は整った。「(状態は)いいと思います。(調整は)いつもと同じようにしてきた。自信を持ってやれる。1日1日を大事に、集中してやりたいです」。横綱として白星を重ね、強い稀勢の里の姿が、福岡の、九州の人の心に届くように。【加藤裕一】

 ◆角界の主な災害復興支援 日本相撲協会は東日本大震災、熊本地震、新潟・糸魚川大規模火災などに際して、場所、巡業中に募った支援金を被災地に贈っている。また巡回慰問なども実施しており、8月14日には東日本大震災の被災地である岩手県釜石市を横綱2人が訪れ復興祈願の土俵入りを行う予定。個人で支援活動を行う力士もいる。

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攻める姿勢の高安「気を引き締めて」星勘定はせずに

新大関の高安(中)は、照ノ富士(左)や御嶽海らと談笑(撮影・岡本肇)

 大相撲名古屋場所の初日を翌日に控えた8日、本場所会場となる愛知県体育館で、場所中の安全と興行の成功を祈願する土俵祭が行われた。

 大関として初めて土俵祭に臨んだ高安(27=田子ノ浦)は、場所を目前に控え「一生懸命やります。自分のペースでやってきたので、気を引き締めてやりたい」と話した。大関の勝ち越しは10勝、とも言われるが余計な星勘定はせず、今場所も全勝が目標。そのためには「今まで通り、攻める姿勢でやっていかないといけない」と心の持ちようを自分に言い聞かせた。あとは、いくつかの質問にも「はい」と返答。集中力を高めながら、最後も「一生懸命やります」と言葉で取材対応を締めくくった。

土俵祭りを終えて引き揚げる高安(撮影・岡本肇)

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八角理事長、V争いは白鵬中心と予想「守備が強い」

 大相撲名古屋場所の初日を翌日に控えた8日、本場所会場となる愛知県体育館で、場所中の安全と興行の成功を祈願する土俵祭が行われた。

 相撲人気を反映するように、愛知県体育館には昨年から1100人増の約2500人のファンが、土俵祭に詰めかけた。八角理事長(53=元横綱北勝海)は「(連日)満員のお客さんが、楽しんで帰ってもらえるよう、いい相撲をお見せするのが務め。力士には気力のある相撲を取ってほしい」と期待した。

 優勝争いについては「精神面の強さ、負けない相撲で守備が強い」と評する横綱白鵬(32=宮城野)を中心に展開すると予想。「白鵬は(序盤に)1つ、2つ負けても最後まで優勝争いすると感じさせる。(残る)3横綱は序盤が大事」と展望した。

 横綱3場所目で休場明けの稀勢の里(31=田子ノ浦)については「やはり出場するのが(横綱の)務め。(簡単には)休めないという気持ちは立派だと思う」と評価した上で「万全でない中でも勝っていくのが使命」と期待を寄せた。新大関の高安(27=同)については「気持ちが受けに回らないよう、攻めの気持ちを忘れないでほしい」と注文した。

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