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翔猿2敗堅守「ワクワク」106年ぶり新入幕V前進

2敗を死守し勝ち名乗りを受ける翔猿(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>13日日◇25日◇東京・両国国技館

新入幕の東前頭14枚目翔猿(28=追手風)が、平幕の隆の勝を破ってトップを守った。

大関貴景勝との2敗対決を制した関脇正代とともに、トップを並走。注目の14日目は、3敗に後退した大関貴景勝との対戦が決定した。新入幕の大関対戦は14年秋場所の逸ノ城以来、戦後13人目。結びの一番で埼玉栄高の後輩を破り、1914年(大3)夏場所の両国以来、106年ぶりの新入幕優勝へ、また1歩近づく。

   ◇   ◇   ◇

新入幕らしからぬ、強心臓ぶりを翔猿が見せた。初の幕内後半戦での取組を「ワクワクしていました。『後半で取っているな。幕内力士らしいな』と思った」と無邪気に振り返った。入門して以降、幕下と十両で過去5戦全敗だった隆の勝に、重圧がかかる中で初勝利。トップを死守した。

ふわっと、立ち上がってしまった立ち合い。先に力なく立ち「待ったかと思った」と立ち合い不成立と思ったという。しかし、行司からの「待った」の声は掛からず、隆の勝の鋭い立ち合いを受けた。たちまち土俵際に後退。のど輪も受けて上半身が起きてのけ反ったが、下半身は崩れず。しこ名の「猿」のごとく、素早く体を開きながらいなして送り出した。土俵上では少し驚いた表情。「勝っちゃった、みたいな感じでした。体は動いてますね」と明るい声で話した。

徹底した基礎運動が快進撃を支える。入門当初は、部屋の中でも四股やテッポウをこなす回数は多い方ではなかった。しかし、今では師匠の追手風親方(元前頭大翔山)が「一番する」と言うほど。転機は17年夏場所後に新十両に昇進し、巡業に参加するようになってから。日々の朝稽古で、誰よりも基礎運動をしていた横綱白鵬の姿に感化された。「強い人は基礎をたくさんやっているんだなと思った。自分も基礎をしっかりするようになってからケガをしなくなった」と基礎運動の大切さを身をもって経験。この日も、その成果を感じさせる軽やかな身のこなしで白星を挙げた。

優勝争いでトップに立ち、14日目は貴景勝との対戦が組まれた。新入幕の大関対戦は戦後13人目、快進撃しているからこその一番となり「思い切り、平常心で、挑戦者の気持ちでいくだけ」と待ち遠しそうに意気込んだ。幕内後半戦の藤島審判長(元大関武双山)も「大関相手にどんな相撲を見せてくれるか。熱戦を期待したい」と注目した。

106年ぶり、史上2度目の新入幕優勝が迫っているが「本当に意識はない。思い切りいくだけ」。無心の先に、偉業達成が待っている。【佐々木隆史】

◆翔猿正也(とびざる・まさや)本名・岩崎正也。1992年(平4)4月24日、東京都江戸川区生まれ。小学1年の時に東京・葛飾区の葛飾白鳥相撲教室で相撲を始め、埼玉栄高では3年時に全日本ジュニア体重別で優勝。日大の2学年先輩である遠藤を追って追手風部屋に入門し、15年初場所に「岩崎」のしこ名で初土俵。17年名古屋場所の新十両昇進を機に「翔猿」と改名。20年秋場所新入幕。家族は両親、兄(十両英乃海)。175センチ、131キロ。血液型A型。得意は押し。

◆新入幕の大関戦 戦後では12人の新入幕力士が大関と対戦して7勝10敗。00年夏場所の栃乃花、14年秋場所の逸ノ城は2大関に連勝しており、2日連続で大関戦勝利は逸ノ城が初めて。95年名古屋場所の土佐ノ海は、先の夏場所で14勝1敗で十両優勝をしたことから、新入幕ながら西前頭7枚目。番付上の関係から、初日に大関若乃花、2日目に横綱貴乃花と対戦した。

◆106年前の新入幕優勝 1914年(大3)夏場所は、新入幕で東前頭14枚目の両国が9勝1休で優勝(10日間制)。初日から7連勝で8日目は相手の寒玉子が休場(不戦勝制度がなく、相手が休めば自分も休場扱い)、9日目以降も2連勝。2場所連続優勝中だった横綱太刀山も負けなしだったが、9日目の関脇朝潮戦が預かり(物言いがついて判定できない取組)となり8勝1休1預かりで、勝ち星1つ両国に及ばなかった。

▽八角理事長(元横綱北勝海) 翔猿はタイミングが合ってうまく対応した。勝っている時は動きがいい。28歳ということは若くしての新入幕ではない。高校、大学でここ一番の力の出し方も知っているだろう。これまでの経験があるし度胸もあるような気がする。

翔猿(左)は隆の勝を送り出しで破る(撮影・柴田隆二)

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貴景勝痛恨3敗、14日目は高校後輩の2敗翔猿と

正代(左)に突き落としで敗れた貴景勝(撮影・柴田隆二)

<大相撲秋場所>◇13日目◇25日◇東京・両国国技館

大関貴景勝は痛恨の3敗目を喫した。立ち合いのぶちかましに正代が1歩も引かず、いなしで崩しにかかったがすぐに向き直られた。下から突き起こすも正代の腰は重く、最後は左にかわされバッタリ。2連敗中の相手を攻めあぐね「まだビデオを見ていないので何とも言えないけど、自分が負けたってことです」と、敗因については言及しなかった。

大関として賜杯争いを引っ張ってきたが、1歩後退した。今場所は取組後に首付近を気にするそぶりを見せる場面もあるが、痛みを訴えて弱みを見せることはない。14日目は結びで2敗を守る新入幕、翔猿と対戦する。「特に。一生懸命自分の力を出そうと頑張ります」と、いつも通り相手を特別視することはない。埼玉栄高の4学年先輩だが、プロでの実績は雲泥の差。格の違いを見せつけ、逆転優勝に望みをつなげる。

正代に敗れ引き揚げる貴景勝(撮影・柴田隆二)

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貴ノ岩のおい北天海が三段目全勝V「意識していた」

三段目優勝を決めた北天海(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇13日日◇25日◇東京・両国国技館

三段目は東20枚目の北天海(21=尾上)が埼玉栄高の1年後輩、二本柳(阿武松)を引き落とし、7戦全勝で優勝した。

立ち合いから頭をつけての主導権争い。「絶対に引かないと思ってやりました」。最後は引き技も、圧力をかけ続けて勝利をものにした。「(優勝は)意識していた。緊張したけど勝ってよかった」とホッとした表情を見せた。

モンゴル出身で元幕内貴ノ岩のおい。おじさんからは今年1月、初場所で勝ち越した後に激励の電話をもらったという。

来場所は幕下昇進が確実。「体を増やして稽古して力をつけないと。簡単には勝てない。立ち合いが遅くて軽いんで強くしたい」と明確に課題と目標を口にした。

北天海は二本柳(手前)を突き落としで破り三段目優勝を決める(撮影・小沢裕)
北天海は二本柳(手前)を突き落としで破り三段目優勝を決める(撮影・小沢裕)

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引かない翔猿V争いトップ「ワクワク強い」緊張なし

2敗力士同士の直接対決で若隆景(左)の攻めをこらえる翔猿(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇12日目◇24日◇東京・両国国技館

新入幕の東前頭14枚目翔猿(28=追手風)が、西前頭8枚目若隆景との2敗対決を制し、10勝目を挙げた。

12日目を終えて新入幕がトップに立つのは57年夏場所の房錦、07年秋場所の豪栄道以来3人目。13日目は隆の勝との対戦が組まれた。しこ名も含め個性満点のイケメン小兵が1914年(大3)夏場所の両国以来、実に106年ぶり2人目の新入幕優勝へ突き進む。不戦勝の大関貴景勝、関脇正代が2敗でトップを並走している。

   ◇   ◇   ◇

翔猿のちゃめっ気たっぷりの明るい性格が、画面からもあふれ出た。2敗を守って向かったNHKのインタビュールーム。賜杯争いの先頭を走る心境を問われると「それは考えずに、あと3連勝ぐらいしたら考えます」と答えた。残りは3日間、つまり全勝宣言? 噴き出す汗も、乱れる呼吸も止まらなかったが、天然とも冗談とも取れる発言が、精神的な余裕をうかがわせた。

しこ名通り、機敏な動きが光った。立ち合いで左に変わった同じ2敗だった若隆景の動きも想定内。差し身のうまい相手に距離を取り続け、左に開いてはたき込んだ。「すぐに引かないで攻めることができた」。最注目の取組に懸かる懸賞「森永賞」も獲得。「(懸賞を)全然もらえてないのでうれしい。まだまだ人気ないですね」。こんな自虐発言とは裏腹に、存在感は増すばかりだ。

177センチ、131キロと幕内では小兵の部類だが、まともに引く場面はほとんどない。師匠の追手風親方(元前頭大翔山)によると、基本は押し相撲。日大時代に足首にボルトを入れるほどのけがをしている。それもあって、一時は立ち合いでの小細工が目立つようになったが「今は当たれている」と師匠。十両を3年以上抜け出せず「悔しい思いをしている。稽古場ではずっと体を動かしている。ここ1、2年で変わった」。師匠も認める努力が実を結びつつある。

初の優勝争いの中でも、師弟ともリラックスしている。コロナ禍で千秋楽はあらゆるセレモニーが中止となった。この日の朝には師匠から「パレードもないから、優勝してこいよ」と一風変わった激励が。翔猿本人も緊張とは無縁で「ワクワクの方が強い」という強心臓だ。横綱不在の大混戦で、優勝争いが混沌(こんとん)とする中、千秋楽は歌舞伎俳優が大活躍するTBS系の大人気ドラマ「半沢直樹」の最終回。歌舞伎役者似? で甘いマスクの翔猿にも、劇的なクライマックスが待っているかもしれない。【佐藤礼征】

▽幕内後半戦の伊勢ケ浜審判長(元横綱旭富士) 朝乃山は押し込まれても引かれてもついていけている。正代は立ち合いが高いが、前に出る相撲を続けている。翔猿は動きがいい。やったこともない相手ばかりだが、いい相撲を取っている。

◆106年前の新入幕優勝 1914年(大3)夏場所は新入幕で東前頭14枚目の両国が9勝1休で優勝(10日間制)。初日から7連勝で8日目は相手の寒玉子が休場(不戦勝制度がなく、相手が休めば自分も休場扱い)、9日目から2連勝。2場所連続優勝中だった横綱太刀山も負けなしだったが、9日目の関脇朝潮戦が預かり(物言いがついて判定できない取組)となり8勝1休1預かりで、勝ち星1つ両国に及ばなかった。

▽翔猿アラカルト

◆本名 岩崎正也(いわさき・まさや)

◆出身 1992年(平4)4月24日、東京都江戸川区。

◆相撲歴 小学1年の時に東京・葛飾区の葛飾白鳥相撲教室で始める。高校相撲の名門、埼玉栄高では3年時に全日本ジュニア体重別で優勝。高校の同級生に前頭北勝富士。日大では2年時に全日本相撲選手権16強。

◆入門の動機 大学4年時に角界入りを意識し、日大の2年先輩である遠藤を追って追手風部屋を選ぶ。初土俵は15年初場所、新十両は17年名古屋場所。

◆兄弟幕内 3学年上の兄で木瀬部屋の十両英乃海は幕内経験者で、兄弟幕内は史上11組目。

◆しこ名 自身の相撲が素早く逃げ回る猿のようで、干支(えと)も申(さる)年のため。

◆締め込み 青色。コロナ禍の最前線で戦う医療従事者への感謝の気持ちを込めている。

◆英語に関心 元々抱いていた興味と「外国の人に話しかけられることが多かった」ため、今年の自粛期間中にオンライン英会話などで語学力を強化。外国人から注目を浴びようと、土俵下で使う座布団に「flying monkey」と入れるか悩んだというが、見送った。

若隆景(右)の攻めに耐える翔猿(撮影・河田真司)     

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大鵬の孫・納谷が勝ち越し決定 貴景勝からはエール

琴太豪(右)を激しく攻める納谷(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇11日目◇23日◇東京・両国国技館

元横綱大鵬の孫、西幕下納谷(20=大嶽)が6番相撲に臨み、3場所連続の勝ち越しを決めた。

東幕下5枚目琴太豪を立ち合いから突き放し、二の矢の攻めも強烈だった。体勢を立て直す時間を与えずに押し出して4勝目。「調子はめちゃくちゃいい。いい相撲を取れて良かった」。幕下上位に定着して約1年になる大器は、確かな手応えを感じている。

今場所も同じ一門で、埼玉栄高の先輩でもある大関貴景勝の付け人を務めている。今場所初黒星を喫した3番相撲の後には、大関から「お前の相撲は取れているから、気にするな」と声をかけてもらった。

今場所最後の一番で星を伸ばせば、新十両昇進も近づく。「自分の相撲を変えず取ろうと思っている。自分ではだいぶ前から、勝てる力はあると思っていた」。積み重ねてきた自信を胸に7番相撲に臨む。

琴太豪(左)を破った納谷(撮影・丹羽敏通)
納谷(手前)は琴太豪を押し出しで破る(撮影・小沢裕)

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翔猿トップ8勝「力通じる」106年ぶり新入幕Vへ

竜電(下)を下手投げで破った翔猿(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇10日目◇22日◇東京・両国国技館

新入幕の東前頭14枚目翔猿(とびざる、28=追手風)が、106年ぶりの快挙にまた1歩近づいた。三役経験者の竜電を下手投げで破って早くも勝ち越し。2敗を守り、10日目終了時点で新入幕がトップに立つのは、1場所15日制が定着した49年(昭24)以降では07年秋場所の豪栄道以来6人目。1914年夏場所の両国以来、史上2人目の新入幕Vに向けて、新鋭のイケメン小兵が“大混戦場所”を抜け出してみせる。

   ◇   ◇   ◇

端正なマスクを真っ赤にして、ぶん投げた。翔猿は右前みつを取ると、15センチ長身の竜電に頭をつけて隙をうかがった。「胸を合わせたらしんどい。胸を合わせないように、思い切り相撲を取った」。寄り切れないと見るや175センチ、131キロの小柄な体を沈めて、左から下手投げ。「幕内で力が通じる。勝ち越せたのでうれしい」と、手応え十分の8勝目だった。

兄の十両英乃海も幕内経験者という“兄弟幕内”で、猿のような機敏な動きが由来の「とびざる」というしこ名も日に日に存在感が増している。埼玉栄高、日大とアマチュア相撲のエリート街道を歩み、15年初場所に初土俵。十両通過に3年を要しただけに、場所前の新入幕会見では「やっと力士としてのスタート地点に立てた」と話した。待ちこがれた幕内の舞台。「まだまだこれから名前を覚えてもらえるように頑張りたい」と、勝ち越し程度では満足できない。

力士として観客に活力を届ける。今場所から新調した締め込みは、コロナ禍の最前線で奮闘している医療従事者に感謝の気持ちを示して鮮やかな青色にした。「こういうときなので、元気づけていきたい」。

10日目終了時点で新入幕が先頭集団を並走するのは13年ぶり。トップの2敗が5人並ぶ混戦場所だが「そこは全然意識していない。チャレンジャーなので。まだまだ集中して、暴れていきたい」。賜杯争いの緊張感とは無縁の明るい声で、終盤5日間へ気持ちを高めた。【佐藤礼征】

◆記録メモ 10日目終了時点で新入幕のトップは、07年秋場所の豪栄道以来。当時は1敗で横綱白鵬と並び、11日目には白鵬が黒星を喫して単独トップに立った。11日目を終えての新入幕単独トップは史上初だったが、12日目から3連敗を喫して優勝争いから脱落。白鵬が優勝した。新入幕優勝なら、1914年(大3)夏場所での東前頭14枚目の両国以来106年ぶり。両国は初日から7連勝で8日目は相手の寒玉子が休場(不戦勝制度がなく、相手が休めば自分も休場扱い)、9日目以降は2連勝。追いかける横綱太刀山を振り切り、9勝1休で優勝した(10日間制)。

竜電(下)を下手投げで破る翔猿(撮影・鈴木正人)

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北の若が逆転の上手投げ、8場所連続勝ち越しに王手

豊響(右)を上手投げで破る北の若(撮影・中島郁夫)

<大相撲秋場所>◇10日目◇22日◇東京・両国国技館

元高校横綱の西幕下14枚目北の若(19=八角)が、序ノ口デビューから8場所連続となる勝ち越しに王手をかけた。

幕内経験者の東幕下14枚目豊響を逆転の投げで破った。狙い通り左四つになると、胸が合って土俵際まで寄られたが、右から得意の上手投げを放った。3勝2敗とし「すごく相手が強くて、辛抱して勝ちにつなげられた」と大粒の汗をぬぐった。

高校相撲の名門、埼玉栄高3年生だった18年に高校総体を制した。負け越し知らずのまま、1年半で幕下15枚目以内にたどり着いた角界のホープ。関取経験者との対戦が続いているが「気合が入っている。胸を借りるつもり。いい経験ができているなとすごく充実している」と表情は明るい。

5番相撲を終えて白星を先行させた。「立ち合いで当たり負けをしないこと」が好調の要因。「自分はチャレンジャー」と言い聞かせ、残り2番に臨む。

豊響(後方)を上手投げで破った北の若(撮影・鈴木正人)
豊響(左)を破った北の若(撮影・丹羽敏通)

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大鵬の孫夢道鵬18歳最後の日3連勝で勝ち越し王手

夢道鵬(右)は徳之武蔵を押し込む(撮影・山崎安昭)

<大相撲秋場所>◇5日目◇17日◇東京・両国国技館

元横綱大鵬の孫で、元関脇貴闘力の四男、東幕下55枚目夢道鵬(18=大嶽)が、1番相撲から3連勝で勝ち越しに王手をかけた。

190センチを超える長身の西幕下56枚目徳之武蔵(20=武蔵川)を退けた。右四つから相手の巻き替えに乗じて、足を止めずに寄り切った。

3月に埼玉栄高を卒業した。アマチュア時代とは違い、プロの世界では1日一番。「(相手の)立ち合いの手の付き方とか、見てるのと見ていないのでは違う」と、対戦相手の研究にも余念がない。前日16日の夜には恩師で同校相撲部の山田道紀監督から電話があり「まわしを取られたらダメ。押していけよ」とアドバイスをもらい、周囲の助言も力に変えている。

18日が誕生日で、18歳最後の日を白星で飾った。兄の西幕下4枚目納谷(20=大嶽)を追うホープは、勝ち越しに向けて「大事な一番なのは(残り)3番変わらない。ホッとしてはいけない」と気を引き締めた。

徳之武藏(奥右)を下した夢道鵬(撮影・滝沢徹郎)

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英語学ぶ翔猿「flying monkey」は断念

新調した青色の締め込みを着けて稽古する新入幕の翔猿

大相撲秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)を新入幕で迎える翔猿(28=追手風)が、国際派な一面を見せた。2日、埼玉・草加市の部屋で朝稽古を行い、相撲は取らずに基礎運動で汗を流した。「基礎運動をしっかりしてけがしない体を作っていけたらなと思っている。もうちょっとしたら(稽古で相撲を)取ろうと思っています」と話した。

最近は「気持ちしています」と英語の勉強をしているという。きっかけは「外国の人から話しかけられることが多かったんで。もともと、興味もあって自粛期間だったんでやってました」と明かした。参考書は購入するも「ちょっと開いて忘れちゃう」と効果は薄いようだが、「英会話が1番いい」と知人とオンラインで英会話をするなど実戦で学んでいるという。

外国人から注目を浴びようと「座布団に『flying monkey』って入れようか迷った」としこ名の「翔猿」を英語表記する案もあったというが断念。175センチ、131キロの小兵は「けたぐりや蹴返しが多いので、それを(本場所で)やりたい。外国人のハートをキャッチできたらいいですね」と土俵上で輝きを見せる。

◆翔猿正也(とびざる・まさや)本名・岩崎正也。1992年(平4)4月24日、東京都出身。埼玉栄高-日大から15年初場所で初土俵。17年名古屋場所で新十両、20年秋場所で新入幕。兄は木瀬部屋の十両英乃海(最高位は西前頭12枚目)。14年春場所の千代丸、千代鳳(ともに九重)以来史上11組目の兄弟幕内誕生。通算成績は197勝147敗。身長175センチ、体重131キロ。

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新関脇大栄翔「相撲と一緒で徐々に」嫁取りも意欲?

埼玉県草加市の追手風部屋で秋場所の番付表に記載されている自身のしこ名を指さす新関脇の大栄翔(右)と新入幕の翔猿

日本相撲協会は8月31日、東京・両国国技館で理事会を開き、この日、新番付が発表された大相撲秋場所(両国国技館)を当初の日程通り、9月13日初日で開催することを決定した。

   ◇   ◇   ◇

新関脇大栄翔が嫁取りにも意欲!? 先場所は11勝の好成績で「目標にしていた」という関脇に昇進した。大関候補にも浮上し、「現役でいる以上はさらに上を目指して、欲を出して頑張っていきたい。(大関は)未知の世界だが今の自分にとって最大の目標」と意欲を示した。

同じ埼玉栄高出身で、仲のいい大関貴景勝が婚約を発表。「最近知った」と明かし、自身については「相撲と一緒で徐々に頑張っていきたい」と照れながら話した。

秋場所で新関脇昇進を果たし、リモートでの会見に臨む大栄翔

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新入幕の翔猿「負けたくない」小兵旋風、炎鵬に闘志

埼玉県草加市の追手風部屋でリモートでの会見に臨み、自身のしこ名が記載された秋場所の番付表を指さす新入幕の翔猿

大相撲秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)で新入幕を果たした東前頭14枚目翔猿(28=追手風)が“小兵旋風”を巻き起こす。31日、埼玉・草加市の部屋からリモートでの会見に出席。15年初場所の初土俵から5年半で幕内にたどり着き「やっと力士としてのスタート地点に立った。定着していければいい」と喜びを語った。

175センチ、131キロの小兵は、土俵を広く使った取り口も持ち味にしている。「幕内としては小さい。相手を翻弄(ほんろう)してトリッキーな相撲を見せられるようにしたい」。幕内では169センチ、92キロと小柄ながら多彩な技を駆使して活躍する炎鵬が土俵を盛り上げている。「炎鵬関が活躍しているので小さいことは言い訳できない。ライバルではないけど、土俵では負けたくない」と闘志を燃やした。

埼玉栄高、日大とアマチュア相撲のエリート街道を歩んできたが、大相撲では十両を抜け出すのに3年を要した。けがも多く「幕内に上がれないと思っていた」が、部屋には今場所が新関脇の大栄翔や小結遠藤、自身を含めて7人の関取が在籍。「幕内力士と稽古場で勝つと自信になる。でかい人が多いので、場所にいっても相手をでかいと思うことはなくなった。全力でぶつかっていけた」と、タイプの違う関取衆と稽古することで力をつけてきた。

兄の十両英乃海(31=木瀬)と兄弟での幕内力士となったが「同時幕内はまだなので、これを刺激に戻ってきてほしい」とエールを送った。新入幕が決まり「おめでとう」「ありがとう」と連絡を取り合った。短いやりとりの中でも「あっち(英乃海)も意識していると思う」とニヤリ。兄との幕内での共演が待ち遠しい様子だった。【佐藤礼征】

埼玉県草加市の追手風部屋で秋場所の番付表に記載されている自身のしこ名を指さす新関脇の大栄翔(右)と新入幕の翔猿

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新関脇の大栄翔「欲を出して頑張る」大関昇進も意欲

埼玉県草加市の追手風部屋で秋場所の番付表に記載されている自身のしこ名を指さす新関脇の大栄翔(右)と新入幕の翔猿

大相撲秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)で新関脇に昇進した大栄翔(26=追手風)が、大関昇進への意欲を示した。31日、埼玉・草加市の部屋からリモートでの会見に出席。東小結だった7月場所で11勝を挙げた成長株は「関脇を目標にしていたのでうれしい。常にこういう好成績を残せば上がれると思っていた」と笑みを浮かべた。

同年代で同じ関脇の正代、御嶽海との出世争いになる。3人とも7月場所で11勝を挙げ、大関とりの起点をつくった。「現役でいる以上はさらに上を目指して、欲を出して頑張っていきたい」と大栄翔。大関という地位について「違う世界、未知の世界になる。今の自分にとって最大の目標」と意識を隠さなかった。3関脇は17年九州場所(御嶽海、嘉風、照ノ富士)以来で、大関経験者不在の3関脇は11年秋場所(琴奨菊、稀勢の里、鶴竜)以来となった。ライバルの存在に「いい刺激になる。負けないように頑張りたい」と前向きにとらえた。

前日30日には同じ埼玉栄高出身で、仲のいい大関貴景勝(24=千賀ノ浦)が婚約を発表した。「自分も最近知った」と明かし「すごいおめでたいこと。(貴景勝にも)『おめでとうございます』と伝えた」と祝福した。自身の“嫁取り”については「相撲と一緒で徐々に頑張っていきたい」と控えめに話した。

追手風部屋からは2000年九州場所の追手海以来20年ぶりで、埼玉県出身では63年名古屋場所の若秩父以来、57年ぶり戦後2人目として迎える新関脇場所は、初日まで2週間を切っている。17日から新入幕の翔猿らの関取衆を相手に相撲を取る稽古を再開。「立ち合いをもっと厳しく、突き押しで取り切ることを課題にやっている」。秋場所の目標は「2桁勝ちたいが、まずは勝ち越し。ひとつずつ目標を増やしていけたら」と意気込んだ。【佐藤礼征】

埼玉県草加市の追手風部屋でリモートでの会見に臨む秋場所で新関脇昇進を果たした大栄翔

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元幕下前田勝さん心筋梗塞で死去 子どもたち指導中

元幕下前田の前田勝さん(2010年05月21日)

大相撲の元幕下前田の前田勝さん(まえた・まさる)が26日夜に岩手県八幡平市の病院で死去していたことが27日、分かった。38歳。関係者によると死因は心筋梗塞で、同市で子どもたちを稽古指導してる際に突然倒れたという。葬儀の日程は未定。

前田さんは18年秋場所限りで13年間の力士生活に区切りをつけ、引退後は八幡平市で稲、野菜などの土壌を研究、開発する会社「三研ソイル」に就職していた。分析課で肥料成分の管理業務などに従事する一方で、同社相撲部にも所属。週に3回、同市の小中学生を指導していた。

前田さんは26日も同市の平舘高の相撲道場で子どもたちを指導していたが、稽古終了直前の午後7時30分ごろに突然転倒した。「(ぶつかり稽古で)胸を出し終わって、みんながテーピングを外しているときのことだった。(子どもの)保護者が倒れたことに気付いたけど、その時点で息をしていなかった」と、現場に居合わせていた同社の遠藤良貴社長。心臓マッサージやAEDで施術するも意識は戻らず、同市の病院に移動したが、1時間後の午後8時30分ごろには間に合わない状況だったという。

山形県鶴岡市出身の前田さんは埼玉栄高、日大を経て先代放駒親方(元大関魁傑)が師匠の放駒部屋に入門し、05年春場所に初土俵を踏んだ。200キロを超える体格を生かして最高位は西幕下3枚目。13年初場所後、先代放駒親方の定年にともない芝田山部屋に転籍した。

元幕下前田の前田勝さん(2010年5月20日)

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貴闘力四男の夢道鵬、全勝で三段目優勝決定戦へ

夢道鵬(19年11月撮影)

<大相撲7月場所>◇13日目◇31日◇東京・両国国技館

元横綱大鵬の孫で、元関脇貴闘力の四男、西三段目84枚目夢道鵬(むどうほう、18=大嶽)が、7戦全勝で三段目の優勝決定戦に進んだ。

東序二段28枚目大飛翔との一番。左四つで力強く寄り切った。全勝が懸かる取組に「結構緊張しました。最初かましていこうと思ったけど、迷ってしまった。慌てずにできたので良かった」と胸をなで下ろした。

三男の幕下納谷、次男の序ノ口鵬山と大嶽部屋の3兄弟として注目を集めている。末っ子の夢道鵬は埼玉栄高を卒業したばかり。部屋の稽古では納谷と相撲を取ることもあるといい「勝てないんですけど…」と苦笑いを浮かべた。

千秋楽で東三段目67枚目深井との優勝決定戦に臨む。期待のサラブレッドは「思い切って当たって、悔いのないようにぶつかっていきたい」と、気持ちを高めていた。

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北勝富士5勝「よく相手見えていた」大関貴景勝撃破

北勝富士は貴景勝(左)をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲7月場所>◇8日目◇26日◇東京・両国国技館

西前頭5枚目北勝富士(28=八角)が、大関貴景勝をはたき込みで破って5勝目を挙げ、後半戦に向けて弾みをつけた。立ち合い左から攻めると、貴景勝が北勝富士の動きについていけず前に落ちた。埼玉栄高のOB同士の一番を制し「よく相手を見えていたのが良かったと思う」と話した。

中日を終えて5勝3敗だが、負けた相撲も内容は悪くないと振り返る。「立ち合いもいいし、集中できている。1日1日をいい日にできるように頑張ります」。コロナ禍で6月の挙式、披露宴が延期となった男が、後半戦へ確かな手応えを感じている。

貴景勝(右)をはたき込みで破る北勝富士(撮影・河田真司)

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負け越し知らず幕下北の若2勝目「焦らずいこうと」

将豊竜(右)を寄り切りで破る北の若(撮影・河田真司)

<大相撲7月場所>◇8日目◇26日◇東京・両国国技館

元高校横綱の西幕下20枚目北の若(19=八角)が4番相撲で東幕下24枚目将豊竜を寄り切り、2勝2敗と星を五分に戻した。

低い当たりで突き押し相撲が得意の相手に対し、左四つで組み止めた。様子をうかがいながら、右上手を引きつけじっくり攻めた。「いつも通り下から下から攻めていった。たまたま左が引っかかって左四つになったが、焦らずにいこうと思っていた」。高校相撲の名門、埼玉栄高から鳴り物入りで入門した大器は、落ちついた様子で話した。

序ノ口デビューから負け越し知らずで、幕下上位の実力者と対戦する機会も増えた。「部屋でも関取衆に胸をかしてもらってやっている。(幕下上位でも)胸を借りるつもりでやっていきたい」と話した。

将豊竜(手前)を激しく攻める北の若(撮影・鈴木正人)
将豊竜を寄り切りで破った北の若(撮影・鈴木正人)

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新入幕の琴勝峰5連勝 錦戸親方「久々の大器だ」

松鳳山を破って新入幕で5連勝とした琴勝峰(撮影・丹羽敏通)

<大相撲7月場所>◇5日目◇23日◇東京・両国国技館

新入幕の東前頭15枚目琴勝峰(20=佐渡ケ嶽)が、無傷で序盤5日間を終えた。西前頭12枚目松鳳山を小手投げ。

左差しで寄られたが、土俵際で冷静に対応した。新入幕の初日からの5連勝は、14年秋場所に13勝を挙げた逸ノ城以来、平成以降では10人目。関取最年少の大器が、4カ月ぶりの本場所で旋風を巻き起こす。琴勝峰を含め、横綱白鵬、新大関の朝乃山ら5人が初日から5連勝とした。

   ◇   ◇   ◇

土俵際まで攻め込まれたが、新入幕離れした余裕が琴勝峰にはあった。小柄ながら素早い松鳳山に左四つで寄られたものの、懐が深い。右から豪快に小手で振った。「立ち合いは悪かったけど、土俵をうまく使えたので良かった」。スケールの大きい相撲内容に、幕内後半の審判長を務めた錦戸親方(元関脇水戸泉)も「臆することがない。久々の大器だ」とうなった。

191センチ、165キロの恵まれた体格で、組んで良し、離れて良し。3年前の入門時から身長が3センチ伸びるなど、肉体的にも成長が止まらない。序盤5日間を勝ちっ放しで終えて「焦ることなく相撲が取れている」と、貫禄たっぷりにうなずいた。

秀才型の大器だ。学生時代は相撲だけでなく学業も優秀。中学時代は相撲に打ち込む一方でオール5を取ったこともあり、高校進学時には慶応義塾高から誘いを受けた。それでも埼玉栄高の山田道紀監督から熱心な勧誘を受け、高校相撲の名門校に入学すると、1年時からレギュラーに抜てき。17年九州場所に鳴り物入りで佐渡ケ嶽部屋に入門し、序ノ口デビューから所要14場所で幕内まで駆け上がった。

刺激し合える存在が身近にいる。2学年上の琴ノ若は相撲を始めた柏市相撲少年団、高校が同じで、プロ入り後も常に背中を追いかけてきた。その兄弟子は新入幕の春場所で勝ち越し。「すごく刺激をいただいている。ありがたいこと」。佐渡ケ嶽部屋の幕内力士は今場所5人。恵まれた環境で力を蓄えてきた。

新入幕の初日から5連勝は、14年秋場所で優勝争いに絡んだ逸ノ城以来。「(序盤5日を全勝で終える想像は)全然していなかった。勝ち負けというか、気持ちだけしっかり持って行こうと思っている」。未来の角界を背負う20歳が、堂々と連勝街道を突っ走る。【佐藤礼征】

◆琴勝峰吉成(ことしょうほう・よしなり)本名・手計(てばかり)富士紀。1999年(平11)8月26日、千葉県柏市生まれ。小1で地元柏市相撲少年団で相撲を始め、中3で全国都道府県優勝。埼玉栄高から17年九州場所に初土俵。19年九州場所が新十両。20年春場所で十両優勝し、同年7月場所が新入幕。得意は右四つ、寄り。191センチ、165キロ。血液型O。家族は両親と弟。実家は柏市で居酒屋「達磨(だるま)」を経営している。

◆新入幕の初日から5連勝 昭和以降では27人目、平成以降では10人目になる。今場所の琴勝峰は14年秋場所で13勝した逸ノ城以来。逸ノ城を含め、09年初場所の把瑠都、91年九州場所の貴ノ浪と大関経験者もいる。ちなみに1場所15日制が定着した49年夏場所以降では、60年初場所の大鵬の11連勝が最多。

琴勝峰(左)は松鳳山を小手投げで下す(撮影・小沢裕)

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琴勝峰が新入幕3連勝 高校の先輩・琴ノ若から刺激

錦木(右)を激しく攻める琴勝峰(撮影・鈴木正人)

<大相撲7月場所>◇3日目◇21日◇東京・両国国技館

琴勝峰が新入幕で3連勝を飾った。

低い立ち合いから錦木を一気に押し出す会心の内容。「立ち合いから自分の流れでいけたのがよかった」。組んでも、離れてもとれる強みを発揮した。兄弟子で埼玉栄高の先輩、琴ノ若も連勝が続く。「クラブチームからずっと一緒で意識するのはあります。ずっと刺激を受けてます。食らいついていきたい感じです」。いい刺激を受けながら競り合っていく。

琴勝峰(右)は押し出しで錦木を下す(撮影・小沢裕)

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琴勝峰、7月場所幕内デビューへ「勝ち越し目指す」

ぶつかり稽古を行う琴勝峰(右)

大相撲7月場所(19日初日、東京・両国国技館)を約2週間後に控えた6日、東前頭15枚目の琴勝峰(20=佐渡ケ嶽)がリモートでの会見に臨んだ。

本来なら番付発表、会見が行われる日程だが、新型コロナウイルス感染の影響で中止となった夏場所の番付のまま。琴勝峰も夏場所が新入幕場所だったが、改めて「幕内デビュー」に向けた決意を語った。

「場所に向けての最終調整でやってます。やれることはやってきた」と話し、夏場所の中止については「準備する時間が増えたとプラスに考えてやってきた」と前向きに捉えた。稽古は四股、すり足の基礎中心にやってきたが、本人いわく「1週間ちょっと前から」関取衆との申し合いも開始。「最初は感覚がつかめなかったが、体が動くようになっていい感触で相撲がとれている」と手ごたえを語った。出稽古もできない状況だが、琴勝峰が幕内力士5人目と活気ある部屋で、充実の稽古を積んできた。

「立ち合い強く当たって自分から前に出る相撲を磨きたい。これといった型は見つかっていないが、押すにしろ組むにしろ、自分から攻めていきたい。とりあえず勝ち越しを目指したい」と目標を掲げる。191センチ、165キロの恵まれた体。先に春場所で新入幕を果たして勝ち越した埼玉栄高の2学年先輩、琴ノ若(22)の存在にも刺激を受けながら、順調に番付を上げてきた。

幕内を「みんなでかくて強いイメージ」と話し、「(稽古場で)いい時はいい相撲がとれている。万全に持っていけたら(幕内でも)相撲はとれると思う」。無観客が濃厚な7月場所だが、好角家をワクワクさせる旋風を巻き起こせるか。【実藤健一】

ぶつかり稽古を行う琴勝峰(左)

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琴勝峰「気持ちを大事に」幕内デビューへ黙々と稽古

琴勝峰

大相撲7月場所(19日初日、東京・両国国技館)で新入幕を果たした東前頭15枚目琴勝峰(20=佐渡ケ嶽)が23日、日刊スポーツの電話取材に応じた。20歳の大器は、幕内デビューの晴れ舞台に向けて、黙々と稽古に励んでいる。

本場所再開まで4週間を切ったこの日、琴勝峰は「自分にできることを少しずつやっています」と近況を明かした。数日前から、関取衆を相手に相撲を取る稽古を再開させた。番数はまだ5番程度。「そんな簡単に(感覚を)失ってはいません。これから、より精度を上げていきたい。いつもより大事にやっていきます」。徐々に徐々に、焦らず調整を重ねていく。

新入幕として迎えるはずだった夏場所は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。3月の春場所後、約4カ月間の外出自粛生活。部屋のトレーニングルームで体を鍛える時間が増えた。「週に3回、今までは週に1、2回くらいでした。基本は基礎(運動)を大切にやっています」。体重は165キロをキープしている。兄弟子の前頭琴ノ若は新十両昇進から約15キロ増加したが「自分のペースで増やしていきます」と話した。約3年前の入門時、188センチだった身長は3センチ伸びて191センチ。まだまだ“育ち盛り”だ。

この外出自粛期間は、ストレスをためないように心掛けている。部屋の個室で漫画を読むことが趣味の一つ。好きな漫画は人気漫画の「キングダム」。電子書籍で全57巻(6月現在)集め、気分を盛り上げている。

兄弟子の前頭琴ノ若(22)は、春場所で9勝6敗の成績を残し、新入幕勝ち越しを果たした。柏市の相撲少年団、埼玉栄高の先輩で、幼少時から背中を追いかける兄弟子の活躍に「いい刺激をいただいています」。7月場所では、自身もまずは勝ち越しを目指す。「一番一番集中して、気持ちを大事にしていきたい」。

序ノ口デビューから所要14場所で幕内まで駆け上がった角界のホープには、気合がみなぎっている。【佐藤礼征】

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