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世界ユース制覇のアマ13冠堤駿斗が大みそかプロ2戦目、前東洋太平洋王者アポリナルと対戦

世界ユース制覇などアマ13冠の実績を誇るスーパールーキー堤駿斗が大みそかのプロ2戦目に向けて米ラスベガスで合宿中(志成ジム提供)

16年に日本男子初のボクシング世界ユース制覇などアマ13冠の実績を誇るスーパールーキー堤駿斗(23=志成)が12月31日、東京・大田区総合体育館でプロ2戦目に臨むことが25日、発表された。前東洋太平洋スーパーバンタム級王者ペテ・アポリナル(27=フィリピン)とフェザー級8回戦で拳を交える。今年7月、プロデビュー戦で東洋太平洋ランカーだったジョン・ジェミノ(フィリピン)に判定勝利し、東洋太平洋フェザー級ランキング5位に入っていた。アポリナルは今年8月、元K-1スーパーバンタム級王者武居由樹(大橋)に敗れて王座陥落して以来のリングとなる。

待望のプロ2戦目が決まった堤は「(アポリナルは)カウンターがうまくて、なおかつパワフルなボクサーファイター。名のある選手とやれることは本当にうれしく思います。実力ある選手との試合が決まることで、それまでの過程やモチベーションが自分の成長に大きくつながると思っています」と意気込みを示した。

プロ2戦目に向けて堤は現在、同門の先輩となるWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔、元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者森武蔵とともに米ラスベガスで合宿中。名伯楽のイスマエル・サラス・トレーナーのもとで調整を続けている。「世界レベルの技術やテクニックを学ばせてもらっています。またスパーリング相手のレベルも高い選手ばかりなので、とても充実しています」と手応えを感じている。

同興行メインは井岡がWBA世界スーパーフライ級王者ジョシュア・フランコ(27=米国)との2団体王座統一戦が組まれている。デビュー戦に続き、井岡のアンダーカードという注目興行に出場する。ルーキーイヤーの締めくくりとなるだけに「デビュー戦から強くなったところをみせたいですし、インパクトのある勝ち方で勝ちたい」とテーマを掲げていた。

なお堤のほか、日本スーパーバンタム級8位大湾硫斗(24=志成)がスックプラサード・ポンピタック(35=タイ)との同級8回戦、日本女子バンタム級6位伊藤沙月(31=志成)がワッサナ・カームデー(34=タイ)とのスーパーフライ級6回戦に臨むことも発表された。

大みそかのプロ2戦目に備え、米ラスベガスで合宿中のアマ13冠のスーパールーキー堤駿斗(志成ジム提供)
WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(中央)、元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者森武蔵(右端)と米国合宿中の堤駿斗(志成ジム提供)

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井岡一翔、大みそか王座統一戦へ「いよいよ自分の望んでいた試合ができる」/一問一答

大みそかに王座統一戦に臨むWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(左)とWBA世界同級王者ジョシュア・フランコが同時オンラインで会見

プロボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(33=志成)が12月31日に東京・大田区総合体育館で、WBA世界同級王者ジョシュア・フランコ(27=米国)との2団体王座統一戦に臨むと21日、発表された。師事するイスマエル・サラス・トレーナーの指導を受けるため、井岡は米ラスベガスに滞在し、フランコは拠点の米カリフォルニア州で最終調整中。両者はそろって同時オンラインで会見に臨んだ。井岡の主な一問一答は次の通り。

◇  ◇  ◇  ◇

-現在の心境は

井岡「こうして大みそか統一戦ができることを今日、発表できることをうれしく思う」

-WBA王者フランコの印象

井岡「良い選手だなという風に思う」

-モチベーションは高い

井岡「自分自身、大みそかに試合するにあたって必ず統一戦をしたかった。陣営と話して、いろいろな選択肢の中でフランコ選手と交渉し、できそうな手応え、感覚があった。ボク自身は統一戦できれば誰でも良かったが、タイミング的にフランコ選手と対戦できるとなった。統一戦をしたいと言っていて、昨年の大みそかも流れてしまい、1年越しになる。統一戦をするためにずっと気持ちを引き締めてやっていた。いよいよ自分の望んでいた試合ができるという気持ち」

-現在のトレーニングは

井岡「ラスベガスで大みそかに向けてトレーニングしている。本格的にスパーリングしていますし、ベストな状態になるように取り組んでいる。サラスさんのところで、フランコを意識したスパーリングをして準備している」

-11度目の大みそかマッチ

井岡「正直、ここまできたら何も考えていない。大みそかに戦うことだけを考え、それが結果につながれば。今年の大みそかにやらせもらえる責任感はあるが、回数とか数字とか気にしていない」

-2人目のお子さん誕生から初試合で気持ち違う

井岡「だからこそ、こうして家族と離れてラスベガスでキャンプする選択をしましたし、この試合に懸ける思いが強い。このまま大みそかに良い調整できたらいいなと思っている」

-どのような展開と勝ち方を考えている

井岡「試合内容は、もちろんできる限り、良い内容で良いパフォーマンスで。理想はKOするのが1番いいと思っているが、そんなに世界戦、統一戦は甘い戦いではないと思う。いろいろな覚悟を持ってリングに上がるので、勝つことだけを考えている。(結果は)判定でもKOでも」

-3年ぶりの米国合宿

井岡「ボクシングに取り組む上では最高の環境だと」

-(元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者)森武蔵や(スーパールーキー)堤駿斗の同門と一緒に米合宿している

井岡「単純にすごく力をもらいますね。頑張っている姿とか、お互いにトレーニングやって感じるものがある。自分も背中もみせてあげたいなと。そこは相乗効果になる」

-丸刈りに近い短髪に

井岡「こっちで手入れできないので、全部刈ってしまった方が楽かなと」

(おわり)

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井岡一翔「勝つことだけを考えている。理想はKOするのが一番いい」/一問一答2

大みそかに王座統一戦に臨むWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(左)とWBA世界同級王者ジョシュア・フランコが同時オンラインで会見

プロボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(33=志成)が、12月31日に東京・大田区総合体育館で、WBA世界同級王者ジョシュア・フランコ(27=米国)との2団体王座統一戦に臨むと21日、発表された。井岡は、師事するイスマエル・サラス・トレーナーの指導を受けるため、米ラスベガスに滞在。対するフランコは拠点の米カリフォルニア州で最終調整中で、両者はそろって同時オンラインで会見に臨んだ。井岡の主な一問一答は次の通り。

◇  ◇  ◇  ◇

-2人目のお子さん誕生から初試合で気持ちは違う

井岡「だからこそ、こうして家族と離れてラスベガスでキャンプをする選択をしましたし、この試合に懸ける思いが強い。このまま大みそかに良い調整できたらいいなと思っている」

-どのような展開と勝ち方を考えている

井岡「試合内容は、もちろんできる限り、良い内容で良いパフォーマンスで。理想はKOするのが一番いいと思っているが、そんなに世界戦、統一戦は甘い戦いではないと思う。いろいろな覚悟を持ってリングに上がるので、勝つことだけを考えている。(結果は)判定でもKOでも」

-3年ぶりの米国合宿

井岡「ボクシングに取り組む上では最高の環境だと」

-(元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者)森武蔵や(スーパールーキー)堤駿斗の同門と一緒に米合宿している

井岡「単純にすごく力をもらいますね。頑張っている姿とか、お互いにトレーニングをやって感じるものがある。自分も背中をみせてあげたいなと。そこは相乗効果になる」

-丸刈りに近い短髪に

井岡「こっちで手入れできないので、全部刈ってしまった方が楽かなと」

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「井上尚弥2世」アマ13冠堤駿斗が初登場フェザー級4位 東洋太平洋ランキング発表

堤駿斗(2022年7月13日撮影)

16年に日本男子初のボクシング世界ユース選手権優勝を含むアマ13冠ルーキーの堤駿斗(23=志成)が最新の東洋太平洋ランキングで初登場4位にランクインした。

9日、8月の東洋太平洋ランキングが発表され、フェザー級4位に入った。7月13日、東京・大田区総合体育館でプロデビュー。当時の同級5位ジョン・ジェミノ(フィリピン)との8回戦に臨み、3-0の判定勝利を収めていた実績が評価された。

千葉・習志野高3年時の17年全日本選手権で井上尚弥以来、6年ぶりに高校生王者となり「井上2世」と呼ばれてきた堤。世界ユース制覇などアマ時代の実績が評価され、B級(6回戦)プロテスト合格ながらも、井上尚弥(大橋)らと同じ特例のA級(8回戦以上)でプロデビューを飾っていた。

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アマ13冠ルーキー堤駿斗「今までにない痛み」アクシデント乗り越えプロ初勝利「必ず世界王座」

5回、堤(左)はジョン・ジェミノに強烈なパンチを見舞う(撮影・足立雅史)

<プロボクシング:フェザー級8回戦>◇13日◇東京・大田区総合体育館

16年に日本人初の世界ユース制覇などアマ13冠を誇るルーキー堤駿斗(23=志成)が白星でプロ初陣を飾った。史上10人目となる特例でのA級(8回戦以上)デビュー戦で、東洋太平洋フェザー級5位ジョン・ジェミノ(30=フィリピン)と拳を交え、3-0の判定勝ち。試合途中に両拳を痛めるアクシデントを乗り越え、初勝利をつかんだ。プロの厳しさも感じながら世界王者への道を一歩を踏みだした。

   ◇   ◇   ◇

プロデビューの堤に序盤からアクシデントが起きた。アマで10オンスだったグローブが8オンスとなると、自身のパンチ力に拳が耐えきれなかった。パンチ力が伝わりやすく、柔らかいメキシコ製グローブだった影響もあり、2回に左拳に激痛が走った。5回には右拳にも痛みが出てきた。「拳は今までにない痛み。プロの厳しさを学んだ」と振り返りながらセコンドに入った父直樹氏の助言を受けて立て直し、意地で8回を戦い抜いた。「いろいろ起こった中で戦い抜けたのは自分の経験値」と収穫を口にした。

両拳を痛めながらも鋭い左ジャブからのワンツー、右ストレート、左ボディーと持ち味を出した。しかしダウンを奪えないままに終わった初陣には自ら辛口採点。「インパクトを与える勝ち方ができずに悔しい。(相手への)ローブローも申し訳ないと。プロでの経験のなさが出た」と反省も忘れなかった。

日本人初の世界ユース制覇、高校生ながら全日本選手権を制し「井上尚弥2世」と言われた。アマ13冠の輝かしいアマ実績が認められ、プロテストはB級(6回戦)合格ながら、井上ら過去9人しかいない特例のA級(8回戦)デビューとなった。「自分の色で、自分のボクシングでインパクトを与えることができなかった。1日1日を大切に修業したい」。高いハードルを設定していたこともあり、悔しさをにじませた。

この勝利で東洋太平洋フェザー級ランキングに入る見通し。堤は「自分の武器は東洋太平洋ランカーのベテランに通じた。年内にもう1試合やりたい。必ず世界王座を取るためにプロにきた。フェザー級は(世界挑戦まで)時間がかかる。10戦でどれだけ成長できるか」。口元を引き締めながら、将来像をイメージしていた。【藤中栄二】

フェザー級8回戦 試合を終え、抱き合い健闘をたたえ合う堤(右)とジョン・ジェミノ(撮影・足立雅史)
判定でプロデビュー戦に勝利した堤(撮影・足立雅史)
1回、堤(右)はジョン・ジェミノに強烈なパンチを見舞う(撮影・足立雅史)
プロデビュー戦を判定勝ちの堤はリング上でインタビューを受ける(撮影・足立雅史)

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「井上尚弥2世」アマ13冠・堤駿斗プロデビューは判定勝利「目標は2年以内に世界王者」

1回、堤(右)はジョン・ジェミノに強烈なパンチを見舞う(撮影・足立雅史)

<プロボクシング:フェザー級8回戦>◇13日◇東京・大田区総合体育館

16年に日本男子初のボクシング世界ユース制覇などアマ13冠の実績を誇るルーキー堤駿斗(23=志成)がプロデビューを白星で飾った。東洋太平洋フェザー級5位ジョン・ジェミノ(30=フィリピン)とのフェザー級8回戦に臨み、3-0の判定勝ちを収めた。

習志野高3年時の17年全日本選手権で井上尚弥以来、6年ぶりに高校生王者となり「井上2世」と呼ばれてきた堤がプロ舞台で着実な一歩を踏み出した。

1回から得意のワンツーでジェミノを後退させた。3回には接近戦を始めた相手に対し、右ボディー、左フックなどで応戦。4回には左ボディーで動きを止め、素早くワンツーを狙った。5回には前に出るジェミノに対し、足を使って距離を保ち、右強打、左ボディーを打ち込んだ。リズム感あるファイトで8回を戦い終えた堤は「ダウンもなく、インパクトある勝ち方はできず悔しい。プロの経験のなさかなと。経験を積まないとこの先がみえてこないと思った」と、世界という上を見ているからこその反省を口にした。

世界ユース制覇などアマ時代の実績が評価され、B級(6回戦)プロテスト合格ながらも、井上尚弥(大橋)らと同じ特例のA級(8回戦以上)でデビューした。「自分にしかできないボクシングで、これが堤駿斗のボクシングというのを見せたい」と強いプロ意識を持ってプロ初陣のリングに立っていた。

5月中旬から約3週間、米ラスベガス合宿を敢行した。同門の先輩、WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔も師事する名トレーナー、イスマエル・サラス氏に指導を受け、ロンドン、リオデジャネイロ両オリンピック2連覇のロベイシ・ラミレス(キューバ)ともスパーリグしてきた。堤は「ラスベガスで学んだ技術や戦術の組み立ては、帰国してから見直したり、生かしてスパーリングにつなげたりもできた」と説明。アマで培った能力をプロでも生かすようなスタイル変更が進めてきた。

発奮材料もあった。同じ東洋大ボクシング部で活動したした史上初の高校8冠を含むアマ10冠の実績を持つ今永虎雅(大橋)が2回TKO勝ちデビューを飾っており「切磋琢磨(せっさたくま)していきたい。みんなから刺激をもらっている。自分も良い試合して、仲間に良い刺激を与えられるような試合をしたい」と触発されていた。

前日12日が23歳のバースデーだった。試合後に祝うために千葉県内の実家にはお取り寄せケーキが用意されている。「良い1年にしたい」と宣言した通り、自らのバースデーを祝う勝利となった。「目標は2年以内に世界王者になることです」とプロ転向会見で宣言していた堤は「次に成長を見てもらえるように練習と経験を積んでいきたい」と次戦を見据えた。正統派の23歳が、白星発進でプロの扉を開いた。【藤中栄二】

◆堤駿斗(つつみ・はやと)1999年(平11)7月12日、千葉市出身。小学5年で空手からボクシングに転向。キックボクシングも並行して習い、ジムでは無敗の格闘家那須川天心と一緒に練習。中学2年からボクシング一本に。U-15、アンダージュニアなどで全国制覇。習志野高時代はフライ級、バンタム級で高校6冠を達成。全日本選手権も制覇するなどアマ13冠。アマ戦績は88勝(26KO・RSC)6敗。家族は両親と兄、弟。身長171センチの右ボクサーファイター。

5回、堤(左)はジョン・ジェミノに強烈なパンチを見舞う(撮影・足立雅史)
フェザー級8回戦 試合を終え、抱き合い健闘をたたえ合う堤(右)とジョン・ジェミノ(撮影・足立雅史)
判定でプロデビュー戦に勝利した堤(撮影・足立雅史)
プロデビュー戦を判定勝ちの堤はリング上でインタビューを受ける(撮影・足立雅史)
水着姿のラウンドガール(撮影・足立雅史)

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アマ13冠・堤駿斗とは?那須川天心と一緒の道場で練習も きょう井岡の世界戦前にプロデビュー

前日計量をパスしポーズを決める堤駿斗(撮影・足立雅史)

ボクシング16年世界ユース選手権で日本人初制覇(フライ級)を成し遂げたアマ13冠の堤駿斗(23=志成)が13日、東京・大田区総合体育館で東洋太平洋フェザー級5位ジョン・ジェミノ(30=フィリピン)との同級8回戦でプロデビューを果たす。

WBO世界スーパーフライ級タイトル戦となる井岡一翔-ドニー・ニエテス戦のアンダーカードとして組まれた。

プロテストはB級(6回戦)合格ながらも、日本ボクシングコミッションにアマ実績を認められ、史上10人目となる特例でのA級(8回戦以上)でプロのスタートを切る。22年デビューの新人の中で、もっとも世界に近いとされる堤とは何者なのか。プロ向きなエピソードを交えて紹介する。

  ◇  ◇  ◇

◆那須川と幼なじみ 幼少から中学1年まで空手とキックボクシングで、無敗の格闘家・那須川天心と一緒の道場(ジム)で練習してきた。ボクシング転向を表明している那須川との対戦オファーが届いた場合は「やりたいです」。

◆日本初の世界ユースV 進学した千葉・習志野高の2年だった16年にロシア・サンクトペテルブルクで開催された世界ユース選手権でフライ級を制覇。国際ボクシング連盟主管大会で当時初めて男子で優勝。

◆井上2世 高校3年時の17年全日本選手権で井上尚弥以来、6年ぶりに高校生王者に。これで高校6冠となった。実際、大橋ジムに出げいこした際、井上ともスパーリングした経験がある。

◆東京オリンピック(五輪)逃す 20年3月の東京五輪アジア・オセアニア予選でフェザー級にエントリー。1回戦敗退で五輪出場枠を獲得できず、21年6月開催の世界最終予選がコロナ禍で中止となり、ランキング上位にいなかったこともあって五輪出場消滅。

◆弟はパリ五輪 3歳年下の弟麗斗も東洋大で世界ユース選手権(ライト級)で優勝。「弟がパリ五輪に出る前に世界王者となって自分が刺激を与えられる関係に」。

◆特例A級デビュー 所属ジムの申請を受け、アマ実績を日本ボクシングコミッションに認められて特例のA級(8回戦以上)デビューする。過去、井上尚弥ら9人が特例A級デビューし全勝している。

◆デビュー前に「聖地」へ 5月中旬から3週間、米ラスベガス合宿を敢行。同門の先輩となる井岡も師事する名トレーナー、イスマエル・サラス氏に指導を受け、ロンドン、リオデジャネイロ両五輪2連覇のロベイシ・ラミレス(キューバ)ともスパーリング。

◆盟友 同じ東洋大ボクシング部で活動した史上初高校8冠を含むアマ10冠を成し遂げた今永虎雅(大橋)とは盟友関係。「(今永には)対抗心というよりも自分も良い試合をして良い刺激を与えられるような試合をしたい」

◆プロの階級 スーパーバンタム級か、フェザー級で世界を目指すことになる。アマチュア時代は連日の試合で減量苦になることもあったというが「プロなら計量後にリカバリーできる」とプロ向きであることを強調。

◆堤駿斗(つつみ・はやと)1999年(平11)7月12日、千葉市出身。小学5年で空手からボクシングに転向。キックボクシングも並行して習い、中学2年からボクシング一本に。U-15、アンダージュニアなどで全国制覇。習志野高時代はフライ級、バンタム級で高校6冠を達成。全日本選手権も制覇するなどアマ13冠。家族は両親と兄、弟。身長171センチの右ボクサーファイター。

THE MATCH 2022 判定勝ちした那須川天(右)は雄たけびを上げる。左は武尊(2022年6月19日撮影)

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志成ジム期待ルーキー堤駿斗、23歳初戦でプロ初陣快勝劇イメージ「良い1年にしたい」

前日計量をパスしポーズを決める堤(撮影・足立雅史)

16年に日本人初のボクシング世界ユース制覇を含むアマ13冠ルーキー堤駿斗(23=志成)が23歳初戦でプロ初陣を飾る意気込みを示した。

13日、東京・大田区総合体育館で東洋太平洋フェザー級5位ジョン・ジェミノ(30=フィリピン)との同級8回戦でプロデビューする。12日には都内で前日計量に臨み、リミット(57・1キロ)100グラム少ない57・0キロでクリア。ジェミノは56・8キロでパスした。WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ、井岡一翔-ドニー・ニエテス戦の前座で組まれた。

計量を終えた堤は「プロは1回計量が終わったらリカバリーできるので。明日はフルパワーで臨めると思います」と笑顔をみせた。うな重などで減量で疲労した肉体を回復させるという。世界ユース制覇などアマチュア時代の実績が評価され、B級(6回戦)プロテスト合格ながらも、井上尚弥らと同じ特例のA級(8回戦以上)でデビューとなり「自分にしかできないボクシングで、これが堤駿斗のボクシングというのを見せたい」と強いプロ意識を口にした。

同じ東洋大で活躍した史上初高校8冠を含むアマ10冠の今永虎雅(大橋)がTKO勝利デビューを飾っており、盟友にも触発されている堤は12日が23歳のバースデーだった。「特別な思いはないです。23歳の初戦ということで、家族からはラインで祝福されました。試合後には(千葉の)実家で冷凍してあるお取り寄せケーキを食べます。良い1年にしたい」と自らのバースデーを祝う快勝劇をイメージしていた。

前日計量をパスしポーズを決める堤(撮影・足立雅史)

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アマ13冠ルーキー堤駿斗、13日デビュー戦へ手応え「ラスベガスで学んだ技術、戦術がある」

13日のプロデビュー戦に向けて「プロ仕様」へのモデルチェンジに自信を示したアマ13冠の堤駿斗(志成ジム提供)

史上初のボクシング世界ユース制覇を含むアマ13冠ルーキー堤駿斗(22=志成)が「プロ仕様」への進化に手応えを示した。13日、東京・大田区総合体育館で東洋太平洋フェザー級5位ジョン・ジェミノ(30=フィリピン)との同級8回戦でプロデビューする。5日にはオンラインを通じ、報道陣に練習を公開。東京・目黒区の所属ジムでシャドーボクシングなどを披露した。

5月中旬から3週間、米ラスベガス合宿を敢行。同門の先輩、WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔も師事する名トレーナー、イスマエル・サラス氏に指導を受け、ロンドン、リオデジャネイロ両オリンピック2連覇のロベイシ・ラミレス(キューバ)ともスパーリングしてきた。堤は「ラスベガスで学んだ技術、戦術があるので、そういったものは持ち帰ってスパーリングに生かしてきました」と説明。アマチュアで培った能力をプロでも生かすようなスタイル変更が進んでいる状況を明かした。

国内スパーリングでは6回、8回のラウンド数を消化し「良い内容の練習ができている」とキッパリ。プロ初陣でいきなり東洋太平洋ランカーと拳を交えることもあり「1発のパワーもある。なおかつうまさもある。キャリア豊富な選手ですし、最初から最後まで気が抜けない選手」と警戒することも忘れなかった。

同じ東洋大で活躍した史上初高校8冠を含むアマ10冠の今永虎雅(大橋)がTKO勝利デビューを飾っている。「対抗心というよりも自分も良い試合をして良い刺激を与えられるような試合をしたい。次の試合も見に来てもらえるような試合をしたい」と静かに闘志を燃やしていた。

13日のプロデビュー戦に向けて練習公開したアマ13冠の堤駿斗(志成ジム提供)

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井岡一翔5度目防衛戦チケット発売 16年世界ユース選手権日本人初制覇の堤駿斗プロデビュー戦

防衛に成功しベルトを掲げ笑顔でガッツポーズする井岡一翔(2021年12月31日撮影)

プロボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(33=志成)が7月13日、東京・大田区総合体育館で元同級王者ドニー・ニエテス(40=フィリピン)との5度目防衛戦に臨む。

同興行チケットが17日からチケットぴあで二次販売開始される。販売座席はRS席(5万円)、S席(3万円)、A席(1万円)、B席(7000円)のカテゴリーとなっている。

対戦カードは井岡-ニエテス戦の他、元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(26=志成)が元WBOアジア・パシフィック・スーパーフライ級王者フローイラン・サルダール(33=フィリピン)との同級8回戦、元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者森武蔵(22=志成)がプレスコ・カルコシア(26=フィリピン)とスーパーフェザー級8回戦で拳を交える。

またボクシング16年世界ユース選手権で日本人初制覇(フライ級)を成し遂げたアマ13冠の堤駿斗(22=志成)が、東洋太平洋フェザー級5位ジョン・ジェミノ(30=フィリピン)とのプロデビュー戦(フェザー級8回戦)を控えている。

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「井上2世」アマ13冠・堤駿斗が7・13にプロデビュー 初戦8回戦は井上尚弥ら過去8人

プロデビュー戦に向けてファイティングポーズする堤駿斗(撮影・鈴木正人)

ボクシング16年世界ユース選手権で日本人初制覇(フライ級)を成し遂げたアマ13冠の堤駿斗(22=志成)が、7月13日に東京・大田区総合体育館で東洋太平洋フェザー級5位ジョン・ジェミノ(30=フィリピン)とプロデビュー戦に臨むことが9日、発表された。

4月26日にB級(6回戦以下)テストに合格。アマ実績から日本ボクシングコミッションに認められ、特例のA級(8回戦以上)デビューを果たす。メインでは同門のWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(33=志成)が元同級王者ドニー・ニエテス(40=フィリピン)との5度目防衛戦が組まれている。

堤は「プロデビューからこのような舞台で戦わせていただけるということで感謝していますし。応援に来てくださる方に良い試合を見せられるように自分も仕上げていきたい」と強い決意を口にした。

東洋太平洋ランカーとなる対戦相手について「戦績、経験も豊富な選手なので。簡単な相手ではないですが、しっかり倒して勝ちたいなと思う」と口元を引き締めた。

3回戦で戦ってきたアマチュアからプロの世界に入って初戦が8回戦。8回戦でのデビューは過去に井上尚弥ら8人しかいない。堤は「8回戦デビューさせてもらって良かった。最初からガンガン行く必要はないが、きちんとポイントを取りたい。プロの戦いは味わったことがないのでそういう雰囲気も想定している。自分の武器を生かしつつチャンスがあれば倒しにいきたい」と決意を新たにしていた。

アマチュア時代に実績面などから「井上2世」と呼ばれ、井上とのスパーリングも経験している。7日にさいたまスーパーアリーナで開催された井上-ドネア戦にも触発されたようで「自分は中盤に井上さんのKOと予想していた。1回目から、当てたパンチが前回もらったカウンターにカウンターを合わせ、それは1発目で決めて。すごいなと思いました」と刺激を受けていた。

◆堤駿斗(つつみ・はやと)1999年(平11)7月12日、千葉市出身。小学5年で空手からボクシングに転向。キックボクシングも並行し、同じジムで無敗の人気格闘家・那須川天心と一緒に練習しており交流も深い。中学2年からボクシング一本に。U-15、アンダージュニアなどで全国制覇。習志野高時代はフライ級、バンタム級で高校6冠を達成。全日本選手権も制覇するなどアマ13冠。家族は両親と兄、弟。身長171センチの右ボクサーファイター。

プロデビュー戦に向けて意気込みを語る16年世界ユース選手権フライ級優勝でアマ13冠の堤(撮影・鈴木正人)
ファイティングポーズする、左から堤、森、比嘉(撮影・鈴木正人)

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アマ13冠堤駿斗にモンスター井上尚弥以来の特例A級デビュープラン浮上 JBCも前向き姿勢

プロテストを受験したアマ13冠の堤駿斗

ボクシング16年世界ユース選手権で日本人初制覇(フライ級)を成し遂げたアマ13冠の堤駿斗(22=志成)に、特例のA級(8回戦以上)デビューするプランが浮上した。

26日、東京・後楽園ホールでB級(6回戦)のプロテストを受験。同門の元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者森武蔵(22)とスパーリングなどを消化。27日に合格が発表される見通しだ。

堤は効果的な右アッパーを打ち込み「狙っていました。技術、基本的なところ、防御も見せようと慎重に。プロの第1歩と意識しつつやりました」と自らに及第点。陣営は井上尚弥以来となる特例でのA級デビューを申請する方針で、日本ボクシングコミッションも「アマ実績に加え、プロテストで元王者と良い動きをみせた」と前向きに検討する姿勢を示した。

スーパーバンタム級、フェザー級が主戦場となる堤は「長いラウンドでも動くことができるように。プロデビューに向けてパワーアップ、効かせられるパンチ、スタミナと仕上げていきたい」と口にした。

◆過去のA級(8回戦以上)プロデビュー 通常のボクサーはC級(4回戦)でデビューし、トップアマはB級(6回戦)からスタートする。過去に8回戦以上でデビューしたのは、池山伊佐巳、米倉健司、ロイヤル小林、石井幸喜、平仲明信、赤城武幸、井上尚弥の7人。井上はB級テストを合格した上で、アマ7冠の実績から特例でA級が認められた。ロンドン五輪金メダルの村田諒太はA級でテストに合格し、プロデビューは6回戦だった。

プロテストでスパーリングのメニューをこなす堤駿斗(左)

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プロテストで、元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者森武蔵(手前)とのスパーリングを消化したアマ13冠の堤駿斗

ボクシング16年世界ユース選手権で日本人初制覇(フライ級)を成し遂げたアマ13冠の堤駿斗(22=志成)が26日、東京・後楽園ホールでB級(6回戦以下)プロテストを受験した。

同門となる元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者森武蔵(22)という豪華なパートナーと3回のスパーリング、シャドーボクシングなど試験メニューを消化。森に効果的な右アッパーなどを打ち込み「あれは狙っていました。技術、基本的なところ、防御もみせようと慎重に。プロの第1歩と意識しつつやりました」と振り返った。

今月13日に世界4階級制覇王者井岡一翔所属の志成ジムからプロ転向すると宣言。1週間前にプロ転向後、初めてスパーリング(4回)にも取り組み、6~7月とされるプロデビュー戦に向けて準備を進めている。「アマで良くてもプロではもらっていけないパンチもある。プロデビューに向けてパワーアップ、効かせられるパンチ、スタミナと仕上げていきたい」と決意を新たにした。

アマチュアでの実績から日本ボクシングコミッションに認められれば、堤陣営は特例のA級(8回戦以上)デビューも計画している。堤は「長いラウンドでも動くことができるように。リングに上がったら人に見てもらっている、恥ずかしい場面はみせないようプロ意識を持ってやりたい」と意気込みを示した。

◆堤駿斗(つつみ・はやと)1999年(平11)7月12日、千葉市出身。小学5年で空手からボクシングに転向。キックボクシングも並行し、同じジムで無敗の人気格闘家・那須川天心と一緒に練習し交流も深い。中学2年からボクシング一本に。U-15、アンダージュニアなどで全国制覇。習志野高時代はフライ級、バンタム級で高校6冠を達成。全日本選手権も制覇するなどアマ13冠。家族は両親と兄、弟。身長171センチの右ボクサーファイター。

元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者森武蔵(左)とのスパーリングを消化したアマ13冠の堤駿斗
プロテストで、スパーリングのメニューを消化したアマ13冠の堤駿斗(左)
プロテストで、3回のスパーリングを消化したアマ13冠の堤駿斗(奧)
プロテストを受験したアマ13冠の堤駿斗
プロテストを受験したアマ13冠の堤駿斗

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堤駿斗が井岡所属の志成ジムでプロ転向、那須川との対戦にも意欲 16年世界ユースで日本人初V

堤駿斗(19年3月30日撮影)

16年ボクシング世界ユース選手権(フライ級)で日本人初制覇を成し遂げた堤駿斗(22=東洋大)が、世界4階級制覇王者井岡一翔も所属する志成ジムからプロ転向すると13日、発表された。同日に都内の所属ジムで会見した堤が正式表明し「小学5年からボクシングを始めてプロで世界王者になるのが夢だった。世界王者になるのは大前提でボクシングの良さをしっかり知ってもらえる『魅せる』試合をしたい」と意気込んだ。

4月26日にプロテスト(B級=6回戦)を受験。今夏にプロデビュー戦が予定されている。プロではスーパーバンタム級か、フェザー級を主戦場にする見通し。好きな選手の1人として挙げた現WBO世界スーパーフライ級王者井岡は同門の先輩となり「(話を)聞く機会があれば話したり、悩んだりしたらアドバイスをいただけたら」と期待。将来的に海外での試合にも意欲的で「パウンド・フォー・パウンド(階級を超越した最強選手)ランキングの上位を目指したい」と目標を掲げた。

千葉・習志野高2年時、世界ユース選手権フライ級を制覇。高校6冠、全日本選手権でも井上尚弥以来6年ぶりに高校生で優勝を飾った。東洋大に進学し、20年3月の東京オリンピック(五輪)アジア・オセアニア予選で敗れて五輪出場は果たせなかったが、逸材として注目されてきた。3歳年下の弟麗斗も東洋大に進学し、世界ユース選手権ライト級で優勝している。

堤は「弟はパリ五輪を目指している。弟がパリに出る前には世界王者になって刺激を与えられる関係でいたい」と2年後には世界ベルトを巻いている自分自身をイメージした。幼少から中学1年まで空手、キックボクシングで、無敗の格闘家・那須川天心と一緒の道場(ジム)で練習しており、幼なじみの関係にある。6月以降に那須川がボクシング転向することもあり「対戦オファーがきたら? やりたいですね」と意欲を示していた。

◆堤駿斗(つつみ・はやと)1999年(平11)7月12日、千葉市出身。小学5年で空手からボクシングに転向。キックボクシングも並行して続け、同じジムには格闘家那須川天心と一緒に練習。中学2年からボクシングに専念。U-15、アンダージュニア、全日本アンダージュニア王座決定戦などで全国制覇。習志野高時代はフライ級、バンタム級で高校6冠を達成し、全日本選手権制覇も成し遂げた。アマチュアは13冠。家族は両親と兄、弟。身長171センチの右ボクサーファイター。

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ボクシング最終予選中止決定を日本連盟が受け入れ

日本ボクシング連盟は27日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった東京五輪の世界最終予選について、運営する国際オリンピック委員会(IOC)の特別作業部会の決定を受け入れると発表した。15日に中止が発表された翌16日に、実施を求める嘆願書を作業部会に提出していた。

作業部会は最終予選で決める予定だった男女計53枠について、17年からの国際大会の結果を含めた独自のランキングで選考する方針を示した。嘆願書ではランキングが古く、公平性を欠くことなどを訴えていた。最終予選には、日本勢は男子フェザー級の堤駿斗(東洋大)ら男女5選手が最終予選に出場予定だったが、一同に国際大会の成績が乏しく、ランキング方式での出場権獲得が難しかった。

日本連盟は書面で説明した経緯は以下。

「2月24日に、日連とBTF(特別作業部会)で意見交換を行いました。その結果、日連として、BTFの提案である、COVID19の感染拡大が世界で問題となっている状況を盛り込んだ内容を理解し、受け入れることとしました。また、今後はオリンピックホスト国の国内競技団体として、BTFとの連携を強化し、オリンピックでのボクシング競技の成功に向けて、協力していくことを改めて確認しあいました。日連としては、選手のために最大限の努力を行いました。BTFもまた、アスリートのことを第一に考えての判断だという事実もあります。主催と参加国の立場の違いでもありました。今後も日本のアスリートのために努力をしてまいります」。

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ボクシング世界最終予選中止に日本連盟代替案提出も

堤駿斗(19年3月30日撮影)

6月に予定される東京オリンピック(五輪)のボクシング世界最終予選が新型コロナウイルスの影響で中止の見通しであることを受け、日本ボクシング連盟が15日に代替案の要望書を提出した。同五輪でボクシングの運営を担う特別タスクフォース宛てで、日本選手の五輪出場の可能性を残すために動いた。

タスクフォースは、4月にロンドンで予定されていた欧州予選がコロナ禍のため6月開催に変更するため、世界最終予選の実施が難しくなったとしているという。各大陸予選で出場権を獲得できなかった選手のラストチャンスとなる場を設けず、独自に定めるランキングで出場選手を決める方針を取る。各大陸のランクを元に出場権を割り振るが、その場合は日本で最終予選に出場予定だった男女5人はランク下位のため、選ばれない可能性が高い。

日本連盟は15日に行われたタスクフォースのオンライン会議で異議を唱えたが、各国の同調は少なかった。会議後に、代替案として「欧州予選と世界最終予選の平行開催」を要望した文書をタスクフォースに送ったが、17日にIOCによる承認を得て最終予選の中止が最終決定する見込みという。

日本からは男子がフェザー級の堤駿斗(東洋大)、ライトヘビー級の梅村錬(岩手県体協)、女子はライト級の浜本紗也(日本大)、ウエルター級の鬼頭茉衣(中京大大学院)、ミドル級の津端ありさ(西埼玉中央病院)が最終予選に臨む予定だった。

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ボクシング日本代表に朗報 ヨルダン入国制限せず

マスク姿で成田空港に姿を見せたボクシングの東京五輪アジア・オセアニア予選に出場する男子フェザー級の堤

ボクシングの東京五輪アジア・オセアニア予選(3月3~11日)に出場する日本代表が26日、開催地のヨルダン・アンマンに向かう成田空港で取材に応じた。同国が新型コロナウイルスによる影響で、日本を含めた感染者の多い国の入国制限を行う恐れが出てきたため、当初は28日に出発予定だったが、急きょ航空券などを手配して前倒しした。

朗報が届いたのは空港到着の1時間前ほど。日本連盟が在日ヨルダン大使館に問い合わせていたところ、「現在のところ、入国制限はありません」という返信をもらったという。内田貞信会長は「ひとまず良かった。安心して行けます」と安堵(あんど)の表情を見せた。

予選では上位4~6人が得る枠を目指し、獲得者が代表に内定する。予選は当初は2月に新型ウイルスの発生源である中国・武漢で開催される日程だったが、3月にヨルダンの首都アンマンでの開催に変更になっていた。

男子フェザー級代表の堤駿斗(21=東洋大)は「環境に合わせて練習できれば。ちょっと(出発が)早いなあとは思いますが、いつ行ってもいいような調整はしてきた」と力強かった。

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笑わない稲垣が認めた堤駿斗が新型ウイルス余波歓迎

練習でシャドーボクシングを行う堤

ボクシングの金メダル候補に「笑わない男」の太鼓判!? 東京オリンピック(五輪)出場を目指すボクシングのアジア・オセアニア予選の日本代表が28日、都内で練習を公開。新型コロナウイルスの影響により、来月上旬に中国・武漢で予定されていた予選が、3月にヨルダン・アンマンに変更になったが、フェザー級の堤駿斗(20=東洋大)は「怖いウイルスにかかるリスクを負わなくて良かった。あと1カ月、しっかり作り直せる。強くなる期間ができた」と歓迎した。

この数カ月でも「強く」なってきた自信がある。昨夏から下半身強化、瞬発力アップのために都内のジムに通う回数を増やしたが、12月上旬、「良いスクワットしてるね」と声をかけてきた大男がいた。ラグビーワールドカップ(W杯)日本代表プロップ稲垣啓太(29=パナソニック)。「笑わない男」として流行語にもなった19年の「顔」に褒めてもらった。ボクシング選手と自己紹介すると「応援しているよ」と激励され、「ふくらはぎの筋肉がすごかった。クールで格好良かった」と気持ちが高ぶった。

習志野高では高校6冠。アマチュア界の「怪物」として名をはせたが、東洋大に入学後は減量の失敗など苦しい時期も過ごした。「がむしゃらだった」という高校時代のスタイルから、体格差を技術で補う足を使う「大人の」スタイルに移行時期でもあった。下半身の強化はその新たな武器を手にするための最善策で、「踏み込みの速さがすごいですよね」と敬う稲垣と同系統のメニューで鍛え、復活ののろしをあげた。

昨年末の全日本選手権を制し、アジア・オセアニア予選で6人が東京五輪出場枠をつかむ。日本連盟は枠獲得者を代表に内定するため、3月のアンマンが金メダルに近づく好機になる。

これまで2団体(WBAスーパー、IBF)統一バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)とは5回ほどスパーリング経験を持つ。プロでもうやりたくないと心を折られる選手がいる中、「毎回、毎回、楽しいです。やれるなら週に1回」と力強い。“モンスター”からもその実力を認められる。今月行われたカザフスタンへの遠征でも、練習で世界選手権金メダル通算3個のラサロ・アルバレス(キューバ)と手合わせし、肉体面の成長を感じられたという。

「東京五輪の金メダルは以前は夢でしたが、あと半年でここまでこれている」。夢から現実へ。ラグビー、プロボクシングとトップ選手からのお墨付きを背に、8月、両国国技館で笑顔で頂点に立つ。

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村田諒太「頑張って」ボクシング五輪代表候補へ激励

公開練習で、リングにヒモを張り練習する村田(撮影・狩俣裕三)

12年ロンドンオリンピック(五輪)ボクシング金メダリストの村田諒太が、ボクシング東京五輪代表候補にエールを送った。

24日に閉幕した全日本選手権で五輪出場権を目指すアジア・オセアニア予選(2月、中国)、世界最終予選(5月、フランス)の男子6階級代表が決定。母校・東洋大に所属する57キロ級覇者堤駿斗らに期待を寄せ「五輪は最高の舞台。みんなが出るとの思いで頑張ってほしい。予選で2枠を取れば(開催国4枠含め)6階級全員が出られるから」と期待した。

公開練習で力強いボディーを打ち込む村田(撮影・狩俣裕三)

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東京五輪メダル獲得へ、男女イチ押しボクサーを紹介

3月、ボクシング16年世界ユース王者堤駿斗(右)は井上尚弥とスパーリングに臨んだことも

国際オリンピック委員会(IOC)が22日、スイスのローザンヌで理事会を開催した。20年東京オリンピック(五輪)の実施競技から除外も含めて検討してきたボクシングを存続させる方針を決めた。

   ◇   ◇   ◇

紆余(うよ)曲折と長い時間を要して、ようやくアマチュアボクシングの東京五輪での実施が決定した。

国際協会(AIBA)の会長の素性や、ガバナンス(統治能力)の欠如、リオデジャネイロ五輪での不正審判疑惑など、種々さまざまな問題がクリアになるかが焦点だったが、選手が犠牲になるような最悪の事態は回避された。

では、母国開催の五輪でメダルを狙える有力選手はいるのか。世界における日本の現在の戦力を考え、イチ押し選手を紹介する。

なお100年以上五輪で実施されてきた同競技でメダル獲得した日本人は5人。60年ローマ五輪フライ級銅メダルの田辺清、64年東京五輪のバンタム級金メダルの桜井孝雄、68年メキシコシティー大会同級銅メダルの森岡栄治、12年ロンドン五輪同級銅メダルの清水聡、同五輪ミドル級金メダルの村田諒太となる。

【男子】モンスターが認める逸材がいる。

堤駿斗(19=東洋大)。習志野高2年だった16年に日本人史上初のユース五輪で金メダルを獲得し、一躍東京五輪でのメダル獲得候補として注目された。

昨年はけがなどが重なり、思うような結果は残せなかったが、今年に入り復調傾向にある。今月上旬にロシアで行われた国際大会でも金メダル、さらに大会最優秀選手を獲得した。

その実力は、先週末にスコットランド・グラスゴーで行われた世界戦で2回衝撃のTKO勝ちを収めたWBA世界バンタム級王者井上尚弥も認める。IBFの対抗王者エマヌエル・ロドリゲス戦へ向けたスパーリングで堤と複数回手を合わせ、「緊張感がありましたね。反応が早いので、どちらに集中力があるか、ミスしないのかの勝負でした」と話している。

いわば「アマチュア界のモンスター」候補として、期待が高まる。

【女子】ロンドン五輪から採用された女子にあっては、いまだ五輪出場者はいない。ロンドン時にはお笑いコンビ南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代の挑戦で話題になったが、五輪の壁は高かったのが現実だった。だが、東京五輪を来年に見据え、関係者が男子よりメダル獲得の好機があると見通すほど、人材はそろっている。

昨年の世界選手権では男子がメダルなしに終わる中、2人の獲得者を輩出した。

1人目は和田まどか(24=福井県職)。極真空手で日本一となり、神奈川・田奈高2年でボクシングに転向。14年も含め、世界選手権2度の銅メダルを手にし、現在は日本の「顔」と言える。転向した理由は08年北京五輪で柔道、レスリングの格闘技で女子選手が躍動する姿を見たから。五輪のためだけに拳を振ってきて、その最高の舞台が母国で待つ。

2人目は並木月海(20=自衛隊)。同じく昨年の世界選手権銅メダリストは、五輪階級のフライ級で表彰台を射とめた新鋭で、競技歴は8年。3歳で始めた空手は、初出場した千葉県の幼年大会決勝の相手がキックボクシング界の神童、那須川天心だった。「思い切り蹴られた記憶が。衝撃ですよね!」と明るく振り返り、以降も親交は厚く、「負けてられない」と燃える。低身長を補う踏み込みの速さと強打は日本人離れし、「海外の選手とやっても通用する」と自信はある。男子の堤が優勝した今月のロシアでの国際大会でも頂点に立っているなど、一発の強さを武器に地位を築きつつある。

リオ五輪までは3階級で、しかも各12人しか出場できない激戦に苦しんだ。東京五輪は5階級に増える計画で、今度こそオリンピアン1号、そしてメダル1号の機運が高まる。【阿部健吾】

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