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「あんな事件あっても」人気衰えず初場所前売り完売

来年初場所の前売り状況を示す両国国技館前のボードは赤色の「売切」でほぼ埋められた


 元横綱の暴行問題に揺れる中、初場所(来年1月14日初日、両国国技館)の前売り券発売が2日午前10時に始まり、4時間半後には完売した。

 今後、返却分があった場合は再度、販売し当日券も各日400枚を販売する。同じ東京開催の夏場所は1時間半、秋場所は50分で完売。人気面での影響が懸念される。販売状況を示す両国国技館前のパネルを前に「あんな事件があっても人気はすごいんだ」と話す女性もいた。

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初場所の前売り券を販売 暴行問題で人気影響懸念

来年初場所の前売り状況を示す両国国技館前のボードは赤色の「売切」でほぼ埋められた


 元横綱日馬富士関の暴行問題に揺れる中、大相撲初場所(来年1月14日初日、両国国技館)の前売り券発売が2日午前10時から始まった。

 同じ東京開催だった今年5月の夏場所の前売り販売は、午前10時の販売開始から1時間半で、15日間全日程の前売りチケットが完売。窓口販売を廃止し、インターネットや電話、コンビニエンスストア、各種プレイガイドでの扱いになった9月の秋場所は、さらに早まり約50分間で完売していた。この日も、人気の升席などは開始からほどなくして完売となったが、正午の時点で販売状況を表示した両国国技館前のボードには、平日のイス席Cなどに「残りわずか」の表示がともっていた。

 結局、午後2時半には完売となった。午後に完売がズレ込んだが、前回2回は、稀勢の里が横綱として臨む初の東京場所(夏場所)だったことや、復活をかける場所(秋場所)だったことで人気が定着したという側面も考えられ、一概に今回の暴行問題と絡めるには抵抗がある、という関係者の声もあった。

 今年は21年ぶりに、年間6場所の全90日間で満員御礼となる盛況の一年となった。入場券完売を意味する「札止め」も、九州場所3日目を除く89日間で記録。そんな折の暴行事件とあり、人気面への影響が懸念される。

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39歳安美錦が涙の勝ち越し、V白鵬は豪栄道下す 

懸賞金を受ける安美錦

<大相撲九州場所>◇千秋楽◇26日◇福岡国際センター


 40度目の優勝を決めていた横綱白鵬(32=宮城野)は、大関豪栄道(31=境川)を上手投げで下し14勝1敗で終えた。豪栄道は9勝6敗となった。

 39歳で昭和以降最年長の再入幕の前頭13枚目安美錦(伊勢ケ浜)は、同6枚目千代翔馬(26=九重)に右からの上手出し投げを決めて勝ち越した。昨年夏場所の左アキレス腱(けん)断裂の大けがを乗り越えての勝ち越しで、取組後は涙を流した。2度目の敢闘賞も受賞した。

 人気力士の前頭9枚目遠藤(27=追手風)は同12枚の輝(23=高田川)に押し出されて6敗目を喫し、2場所連続2桁白星を逃した。

 来年初場所は1月14日から東京・両国国技館で行われる。

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友風が三段目優勝「自覚持って」来場所幕下入り確実

三段目優勝の友風(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇千秋楽◇26日◇福岡国際センター


 優勝決定戦となった三段目は、東53枚目の友風(22=尾車、本名・南友太、川崎市川崎区出身)が、西79枚目の露草(22=大嶽)を得意の突き押しから、相手を一気に押し出して完勝。序ノ口で初めて番付にしこ名が載った7月の名古屋場所以来、2度目の各段優勝を決めた。

 13日目の7番相撲に勝った後「(本割で)7番勝ったことが大事。意識しないで優勝決定戦に臨む」と話していた。その通り、肩の力を抜いた突き押しと鋭い出足を利かせた。日体大を卒業し、今年5月の夏場所が初土俵。順調に出世し、いよいよ来場所は幕下入りが確実。「レベルが上がる。もっと自覚を持って稽古を積みたいです」と気を引き締めた。

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白鵬、激震場所で40度目V よぎった10年野球賭博

遠藤をのど輪で攻める白鵬(撮影・岡本肇)

<大相撲九州場所>◇14日目◇25日◇福岡国際センター


 横綱白鵬(32=宮城野)が、前人未到の40回目の優勝を果たした。自身の取組前に、1差で追いかけていた平幕の隠岐の海と北勝富士が負け、勝てば優勝の結びの一番で、東前頭9枚目遠藤を押し出しで下した。全休明けからの優勝は、15年九州場所の横綱日馬富士以来16回目。その日馬富士の暴行問題発覚で揺れた九州場所を、横綱陣で唯一出場している白鵬がきっちりと締めた。

 06年夏場所で初優勝してから11年。誰も手が届かなかった大台40回目の優勝を果たした。支度部屋で白鵬は、両手でピースサインを作り「40」を表現。大記録に「想像できなかった」としんみり。「言葉にならないぐらいうれしいですね」とかみしめた。

 特別な思いがあった。序盤に発覚した日馬富士の暴行問題。当時現場にいた白鵬は、土俵の外でも注目の的になった。以降、福岡・篠栗町のある宿舎の前には、ビール瓶ケースを使用し「一般見学・取材禁止」の紙が張られた手製のバリケードが置かれた。解除したのは、当時の証言をした際の1度だけ。厳戒ムードが漂った。重なったのは、10年の野球賭博問題だった。「7年前に大変な場所を経験した。またこういうことがないようにと思っていたけど…。本当に申し訳ない気持ちでいっぱい。ファンが温かい声援をくれて本当にありがたいと思った」。優勝の喜びよりも、謝罪と感謝の気持ちがあふれていた。

 全休明けから復活を果たした。昨年、秋場所で全休した時に初めて行った断食を、昨年よりも1日長い4日間行った。サポートした杏林予防医学研究所の山田豊文所長は「肌のツヤも、動きもさらに良くなった。優勝は間違いない」と太鼓判を押していた。山田氏の言葉通り、強烈な右のかち上げで遠藤をよろめかせて、一気に押し出した。

 春場所を休場した時に、後援会関係者から言われた言葉が脳裏にあった。「『30回優勝は3人いるけど、40回は誰もいない』と言われた。体が熱くなった。その方に電話で報告したいね」。満足感たっぷりの表情を見せた。

 11日目の嘉風戦で敗れた際に不服の態度を示し、翌日に審判部から厳重注意を受けたが、何とか持ち直した。自身も周辺を騒がせた今場所。「明日のことは明日。今日はおいしい物を食べてゆっくりしたい」と表情からは疲れが見えた。土俵上では横綱の責任を果たしたが、千秋楽後には日馬富士の暴行問題についての聴取があるなど、息つく暇もない。優勝の余韻に浸るには、まだ早い。【佐々木隆史】

 ◆白鵬の年間最多勝 55勝目を挙げて、2年ぶり10度目の年間最多勝を単独で確定。千秋楽で勝っても、92年の貴花田の60勝を下回り、年6場所制となった68年以降で最少の年間最多勝となる。また、今年は計25休で、96年の貴乃花の15休(70勝)を上回る最多休場日数での1位。2場所休場した力士の年間最多勝は、67年の大鵬以来2人目となった。

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モンゴル出身水戸龍が新十両「入れ替え戦」照強下す

<大相撲九州場所>◇14日目◇25日◇福岡国際センター


 東幕下4枚目の水戸龍(23=錦戸)が、来年初場所(1月14日初日、東京・両国国技館)での新十両昇進を確実にした。

 東十両9枚目の照強(22=伊勢ケ浜)との“入れ替え戦”にはたき込みで勝って6勝目を挙げた。「緊張して何も分からなかった。勝てば…というのも分かっていたので、緊張しました。体が動いてくれたのが良かったです」と喜んだ。

 モンゴル出身で、照ノ富士、逸ノ城と一緒に鳥取城北高へ留学した仲。進学した日大では3年時に外国出身者として初めてアマチュア横綱に輝き、4年時には学生横綱のタイトルを獲得。幕下15枚目格付け出し資格を得て、今年夏場所で初土俵を踏んだ。

 だが、期待されたその場所では「思ったよりもきつかった。思ったよりもみんな強いし」と、3勝4敗でまさかの負け越しを味わった。そこから少しずつ「雰囲気にもなれて、良くなってきた」と力を発揮できた。

 初土俵から4場所目。まだまだ、まげは結えない。「親方が言うには(結えるのは)来年の真ん中ぐらいだそうです。髪が伸びるのが遅くて」。ざんばら髪で、十両の土俵に立つ。

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三段目は7戦全勝の露草vs友風で優勝決定戦

<大相撲九州場所>◇13日目◇24日◇福岡国際センター


 3人が6戦全勝で並んでいた三段目の優勝争いは、7戦全勝の2人による千秋楽の優勝決定戦に持ち越された。

 西79枚目の露草(22=大嶽)は、鳴滝(伊勢ノ海)を激しい突き押しの応酬の末、押し出して全勝をキープ。優勝決定戦に歩を進めた。「相手は速くて動きがいいと聞いていたので、自分も動こうと思いました」と息を切らしながら話した。5月の夏場所でも序二段で優勝決定戦に進んだが、敗れている。雪辱の思いを聞かれると「優勝に対し、それほどこだわりはありません」と話した。番付の昇降を左右するのは、あくまでも本割の成績。気負うことなく“残り1番”に臨む。

 6戦全勝同士による対戦となった1番で、東53枚目の友風(22=尾車)は西14枚目の琴弥山(34=佐渡ケ嶽)を、はたき込みで破り、こちらも7戦全勝とし決定戦に進んだ。押し込まれて俵に足がかかった土俵際での、起死回生の引き技で白星を拾ったが「ちゃんと当たれたし体も反応できた。悪くない引き」とプラスにとらえた。「優勝決定戦もしっかり気持ちを入れていきたい」と友風。日体大を卒業し5月の夏場所が初土俵。初めて番付にしこ名が載った名古屋場所で序ノ口優勝を果たした。先場所も序二段で6勝1敗。川崎市川崎区出身で、小学生時代からピアノを習っていた“異能”力士が、2度目の各段優勝を狙う。

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北勝富士、胸張る10勝目「今回は上位とやっている」

高安(左)に引き落としで勝利する北勝富士(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇12日目◇23日◇福岡国際センター


 北勝富士は高安に対して「ひと押しで結構(相手が)下がって『いける』と思った」と攻め込んでおいて引き落とした。

 夏場所に並ぶ自己最多10勝目だが「前の2桁勝利は(関脇以上の相手がおらず)下の方。今回は上位とやってるんで」。稀勢の里、豪栄道を加え1横綱2大関を破った喜びは大きい。明日14日目に来場予定の父と後援会会長に誕生日プレゼントを用意している孝行息子が、1差の2敗を守りV戦線に踏みとどまった。

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北勝富士「勝ちにこだわった」分析ズバリで10勝目

豪栄道(左)に引き落としで勝利する北勝富士(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇12日目◇23日◇福岡国際センター


 平幕の北勝富士(25=八角)が大関高安を破り、今年夏場所以来自身2度目の10勝目を挙げた。立ち合いで強烈なかち上げを受けたが踏ん張り、タイミングよく引き落としを決めた。「ひと押しで(高安が)結構下がって『いける』と思った。足がそろっているのが見えたし、そのまま押したかったけど、勝ちにこだわったっすね」。対戦成績は先場所の不戦勝を除き、2戦2勝。この日の朝稽古後に「イメージですが、高安関は前の方が爆発力があったと思う」と話していたが、分析が正しかったことを証明した。

 2敗を守って、白鵬との1差をキープし、優勝戦線に踏みとどまった。同じ2敗に同部屋の東前頭12枚目隠岐の海がいる。番付は自分が西前頭3枚目で上だが、関脇経験者の兄弟子だ。「隠岐の海関はもともとが強いっすから。みんな『今場所はすごい』って言うけど、当たり前。(番付が)下位の人じゃないもん」。それでも、刺激になっていることは間違いない。「やっぱり負けたくないです。最後まで2人が(優勝争いに)残ってやれたら」。稀勢の里、豪栄道、高安と1横綱2大関を破って突入する残り3日間。兄弟子との平幕優勝争いも加わり、モチベーションは上がる一方だ。

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白鵬、前代未聞の「待った」 見苦しい61秒棒立ち

土俵下で右手を挙げて審判にアピールする白鵬(撮影・岡本肇)

<大相撲九州場所>◇11日目◇22日◇福岡国際センター


 唯一全勝だった横綱白鵬(32=宮城野)が、結びの一番で関脇嘉風に負けた。立ち合いが成立していないと思い力を抜くと、一気に寄り切られた。不服に思い土俵下で審判員らにアピールしたが、取り直しにはならず。ようやく土俵に上がったが、次は仁王立ちで土俵から下りず、場内は異様な雰囲気に包まれた。2敗を守った平幕の北勝富士と隠岐の海との差は1になった。

 会場を異様な雰囲気が包み込んだ。嘉風の捨て身の寄りに、たまり席に吹っ飛ばされた白鵬が、前代未聞の待ったをかけた。

 立ち上がった白鵬は、右手を挙げて審判員らにアピールすると、土俵下に立ち続けた。向正面にいた式秀審判員(元前頭北桜)に、5度右手を動かしてアピール。しかし、取り直しにはならず。同審判員に「上がってください」と何度も促され、61秒後にようやく土俵に上がったが、不服そうな顔で再び右手を挙げてアピールした。嘉風が勝ち名乗りを受けて土俵から下りるが、次は17秒間仁王立ちで土俵から下りず。再び何度も同審判員に「下がってください」と促されて土俵から下りた。花道にいる付け人にいら立ちをぶつけるように、タオルを放り投げた。

 立ち合いでもろ差しを許した瞬間に、脱力して棒立ちとなった。「呼吸が合わなかった。嘉風関も力抜いたし、こっちも抜いた」。立ち合い不成立と思った白鵬の「1回見てもらいたかった」という言い訳だった。八角理事長(元横綱北勝海)は「白鵬の勘違い。自分で判断したらだめ。先場所の日馬富士と同じ。後からビデオを見たら分かるんじゃないの」と苦言を呈した。

 日馬富士の暴行問題で、横綱の品格が問われている中での、往生際の悪さ。15年夏場所でも際どい相撲で敗れた末に、今回と似たような抗議で物議をかもした。ただの黒星では済まされない1敗。会場の外も中も混沌(こんとん)としてきた。【佐々木隆史】

立ち合いで息が合わなかった白鵬は、力を抜くが、嘉風は素早く両差しの体勢に(撮影・岡本肇)

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白鵬、15年夏場所でも1分棒立ち 問われる品格

15年5月22日付本紙1面

<大相撲九州場所>◇11日目◇22日◇福岡国際センター


 唯一全勝だった横綱白鵬(32=宮城野)が、結びの一番で関脇嘉風に負けた。立ち合いが成立していないと思い力を抜くと、一気に寄り切られた。不服に思い土俵下で審判員らにアピールしたが、取り直しにはならず。ようやく土俵に上がったが、次は仁王立ちで土俵から下りず、場内は異様な雰囲気に包まれた。

 ◆15年夏場所でも1分棒立ち 12日目の大関豪栄道戦で、豪栄道の捨て身の首投げで同時に落ちたが、先に白鵬の肘が土俵につき、軍配は豪栄道に上がった。しかし、判定に不満を持った白鵬は負けたにもかかわらず、礼すらせずに立ち尽くす。土俵を下りた後も、力水をつける位置に立ったまま。控えに座りかけたが、再び戻り、1分間の棒立ち。結びの前にもかかわらず座布団が飛び交った。

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北勝富士が先輩豪栄道から初星!恩師の励ましに感謝

押し出しで大関豪栄道(左)を下す北勝富士(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇11日目◇22日◇福岡国際センター


 平幕の北勝富士(25=八角)が、埼玉栄高相撲部の先輩で大関の豪栄道から3度目の対戦で初白星を挙げた。左下手でまわしを引き、相手の上手を切ると、豪栄道の体を正面に置いて押し倒した。

 「(左下手が)入った時に『もらったな』と思ったけど、やっぱり(豪栄道の)捨て身の首投げがあると思って。あそこでそのまま出て行くと、食らう。いい形になった時こそ、最後に落とし穴があるんです」。対戦前に相手の取り口を必ず研究する男が、会心の一番を冷静に振り返った。

 豪栄道は埼玉栄高相撲部出身では出世頭の大先輩だ。「サカエのOBは全員、沢井豪太郎(豪栄道の本名)という人を、1番強い人を目標にするんです」という。前日夜、同高相撲部の山田監督に電話をかけ、勝ち越しを報告すると、豪栄道戦に向け「遠慮するな。そろそろ、本当に勝てるぞ」とハッパを掛けられた。「いつも、自分が落ち込んでいる時に電話をくださるんです。先場所は左手首を痛めて負けが込んだときに電話をくれて…。その時は泣いちゃいました」。そんな恩師の言葉に背中を押された。

 2敗を守り、勝ち残りで見守った結びの一番で白鵬が敗れた。残り4日でトップと1差。優勝の可能性を質問されると「いやいやいや、全然、全然、全然。僕なんかまだ鼻くそなんで。(その質問は)14日目ぐらいに言ってくださいよ」と、苦笑いで話題を必死でそらした。まずは、あと1番に迫った自己最高勝利、今年の夏場所に並ぶ10勝を目指す。

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休場中サーフィンでお叱り/過去の横綱トラブル一覧

福岡空港に到着した日馬富士


 大相撲の横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、平幕貴ノ岩(27=貴乃花)に暴行した問題で、鳥取県警が年内にも、傷害容疑で書類送検する方針を固めたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。県警は日馬富士が、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことなどから、逮捕はせず捜査を進める判断をしたもよう。

<過去の横綱トラブル>

 ◆前田山(39代) 49年10月の大阪場所を休場中、来日中の米プロ野球3Aサンフランシスコ・シールズの試合を観戦。監督と握手する写真が新聞に出て批判された。協会は引退勧告。責任を取り引退。

 ◆柏戸(47代)大鵬(48代) 65年5月、前頭3枚目の北の富士らとともに巡業先の米国から拳銃を密輸入していたことが発覚し、書類送検。ただ、協会からはけん責処分にとどまった。

 ▼北の富士(52代) 72年夏場所9日目から「不眠症」を理由に休場。米ハワイに飛び、サーフィンを楽しむ姿が観光客のカメラに収められた。写真は地元新聞に掲載されて、協会から厳重注意を受けた。

 ◆輪島(54代) 81年に引退して花籠部屋を継承。だが、85年に花籠の年寄名跡を担保に借金したことで、協会から廃業の裁定を下された。

 ◆双羽黒(60代) 87年12月27日、師匠の立浪親方ともめて部屋を飛び出し、後援者やおかみまで巻き込む騒動を起こした。立浪親方は「廃業届」を提出し、同31日に協会も決議。

 ◆朝青龍(68代) 10年初場所中に都内で泥酔して暴れ、警察が出動する騒ぎに。被害者は知人男性。暴行をめぐる供述は二転三転し、示談となったが、協会は引退を勧告。本人も引退届を提出した。警視庁が傷害の疑いで書類送検したが、起訴猶予となった。

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逸ノ城「モンゴルの怪物」が復活、減量や~めたワケ

稀勢の里(手前)を寄り切りで破る逸ノ城(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇8日目◇19日◇福岡国際センター


 モンゴルの怪物が戻ってきた。西前頭4枚目の逸ノ城(24=湊)が横綱稀勢の里を寄り切り、昨年夏場所以来4個目の金星を獲得した。中日8日目を1敗で折り返すのは新入幕で優勝争いを演じた14年秋以来の快進撃だ。稀勢の里は今場所4個目の金星配給となる4敗目。横綱白鵬は自身の最多記録を更新する44度目のストレート勝ち越しを果たした。全勝はただ1人で、1敗で逸ノ城ら平幕3人が追う。

 けんか四つ。横綱の左を封じて差し手争いで勝ったのは逸ノ城だった。先に突き放し、もろ差しになったのも逸ノ城だった。体重205キロの体で前に出る。稀勢の里に力なく土俵を割らせた。だから、第一声は「びっくりした。いつもの横綱じゃなかった」。では、金星にも複雑な心境か-。その問いに「勝ちは勝ちなんで」と無邪気に笑った。

 1敗で折り返すのは13勝した新入幕以来。「モンゴルの怪物」と呼ばれた当時は、試みるダイエットになぜか反比例して、体重が214キロまで増えた。その重さが昨年夏、腰に激痛を走らせた。左半身がしびれ、真っすぐに歩けない。痛みで食事どころでなく、体重も本格的に減らした。「昼は茶わん半分。夜は食べない」。大好きな菓子もなし。186キロにまで減った。

 軽ければ動ける-。それは勘違いだった。「やせればいいもんだと思っていた。やせたけど筋肉もなくなった。力が出ない」。思うように勝てず、ストレスもたまる。だから、減量はや~めた。「肉はたくさん食べた。ステーキなら1キロほど。もうちょいいけるけど、これくらいがいい。甘い物も食べたいときは普通に食べる」。ただ、間食はしない。メリハリ重視。だから、体重は変動しない。筋肉のよろいを戻した「この体重がベスト」と言った。

 稀勢の里とは、初優勝を決められた初場所以来の対戦。あれから「自分が一番若いと思っていたら、自分より若手が上で活躍している」。その悔しさを原動力に、年始めの借りを年納めで返した。逸ノ城には、やっぱり200キロ超の体が似合う。【今村健人】

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豊ノ島「ザンバラに…」スピード出世の炎鵬に敗れる

<大相撲九州場所>◇8日目◇19日◇福岡国際センター


 西幕下13枚目の豊ノ島(34=時津風)が、スピード出世で西幕下14枚目まで番付を上げた炎鵬(23=宮城野)と対戦。押し出しで敗れ、星は2勝2敗の五分となった。

 立ち合いで、いきなり左の突きをのど元に受け「あれでペースを乱された」と豊ノ島。立ち合いで張ってから引っ張り込もうという計算は狂い、瞬時に両前まわしを引かれ守勢一方に。小兵タイプの豊ノ島だが、さらに身長、体重とも小柄な炎鵬に潜り込まれ「本来は自分が(相手の懐に)入る側。入られた時の対処法がない」と攻められ、何とか右に回り込み引いて打開しようとしたが、さらに呼び込む形となり、一方的な相撲で押し出された。

 今年夏場所の初土俵から序ノ口、序二段、三段目と3場所連続7戦全勝優勝の21連勝で番付を上げた炎鵬は、横綱白鵬の内弟子として入門した。まだマゲを結えない、いわゆるザンバラ髪で相撲を取る。「これだけ長く相撲を取っているから、ザンバラに負けるのは悔しいし、先輩の意地を見せようと思ったけどね」と苦笑いしつつ「個人的には、あのような相撲を取る子は好きだし、見てても面白いし、応援したくなる。対戦するのは楽しみだったけど、いざやるとなると、やりずらかったね」と、経験豊富なベテランらしい言葉を口にしていた。

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阿武咲、日馬に連勝 きょう恩人稀勢の里と初対決

日馬富士を下し支度部屋で報道陣の質問に答える阿武咲(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇初日◇12日◇福岡国際センター


 新小結の阿武咲が、2場所連続で横綱日馬富士を撃破した。立ち合いで頭からぶつかると「相手の頭が自分に合わせようとして下がっていた」と冷静な判断ではたき込み。先場所優勝力士に前のめりに手をつかせた。初めて務めた初日の結びの一番を白星で飾り「最高すぎます」と声を弾ませた。同一横綱に初顔合わせから連勝は、13年春場所と名古屋場所で、同じく日馬富士を破った千代大龍以来、4年ぶりとなった。

 2日目は憧れの稀勢の里に初挑戦する。十両から幕下に落ちて心が折れかけた昨年、わざわざ出稽古に来てもらい、四股の踏み方など基礎から教わった。「今の自分があるのは稀勢の里関のおかげ。やっとここまで来た」。先場所で、1場所15日制が定着した1949年夏場所以降、史上初の新入幕から3場所連続2桁白星を挙げた新鋭は、横綱連破で成長した姿を見せる。

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玉鷲やったぜ「金星」連呼、10度目で稀勢の里撃破

押し出しで横綱稀勢の里(右)を下す玉鷲(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇初日◇12日◇福岡国際センター


 東前頭1枚目玉鷲(32=片男波)が横綱稀勢の里から初白星を挙げた。横綱得意の左おっつけをしのぎ、強烈なのど輪を連発して押し出した。

 今年夏場所に不戦勝が1つあるが、対戦成績は0勝9敗だった。“10度目の正直”に「何度も危ない場面があったけど、最後の最後まで前に出てよかった」と笑顔を見せた。春場所以来4場所ぶりの顔合わせ。左おっつけをしのいだ場面は「左脇をしめていたのがよかった。おかげで右がうまく使えた」という。

 三役から平幕に落ちて迎えた場所。西前頭5枚目だった15年夏場所9日目に日馬富士を破って以来、2個目の金星となった。全然気づかなかったようで「そうか、そうですね。金星! やった! 1つ増えた! 金星。へへへ…」と最後は金星を連呼して、はしゃいでいた。

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最年長幕内返り咲き39歳安美錦、進化見せた復帰星

琴勇輝(左)を上投げで破り再入幕を白星で飾った安美錦(撮影・岡本肇)

<大相撲九州場所>◇初日◇12日◇福岡国際センター


 8場所ぶりに返り咲いた幕内で、ベテランは進化を見せた。12本の懸賞を受け取った西前頭13枚目の安美錦(39=伊勢ケ浜)は「雰囲気が違う。やっとここに戻ってきたのかなという思いと、しっかりここで相撲を取るんだという気持ちで臨めたと思う」と感慨に浸った。

 押し相撲の琴勇輝との一番で、押し負けなかった。はず押しで前に出て、深い左上手を引くと、瞬時に体を開く。タイミング良い上手投げには自身も「いい相撲が取れたね。あんなの稽古場でもしたことないのに」と笑ったほど。「力でなく、体の動きだけで取れたかな」と自画自賛した。

 昨年夏場所2日目の栃ノ心戦で左アキレス腱(けん)を断裂。7月の名古屋場所は全休した。9月の秋場所も、間に合ってなどいなかった。だが、休めば幕下への陥落は必至。「何もしないで落ちるのは嫌だった。半分だけでも出て、少しでも幕下上位に残れればいいかと思っていた。中日(8日目)から出場という話もあった。でも、半分だけの出場なんて、覚悟ができていない。だったら、最初から出ようと決めた」。

 たとえ痛々しい姿、みっともない姿を見せてしまうことになったとしても、できる限り“抵抗”する-。必死に、なりふり構わず相撲を取った。そんなベテランの姿勢に、相撲の神様はほほえんだ。自身も予期せぬ勝ち越し。今もまだ「痛いよ。痛いし、動くのもきつい」という安美錦だが、十両にいた7場所では、たった1度しか負け越さなかった。そして昭和以降、最年長39歳で返り咲いた幕内の土俵で、これまで以上の相撲を披露して見せた。

 初日ながら疲れを問われると、苦笑いが浮かんだ。「(露払いを務める)横綱土俵入りでそんきょしているときに、足にきた。いい練習だと思っていたけど、想像以上だったね」。そして、こう続けた。「せっかくだから、頑張るよ」。幕内の土俵はこの業師の存在によって、今まで以上に盛り上がる。

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阿武咲、感謝の初顔合わせ 2日目に念願の稀勢戦

土俵外で新弟子に胸を出し、余裕の表情で送り出す阿武咲


 新小結阿武咲(21=阿武松)が、横綱2連戦スタートを歓迎した。10日、大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)の取組編成会議が行われ、阿武咲は初日に日馬富士、2日目に稀勢の里に挑戦する。初日の日馬富士戦は予想通りといい「初日は得意だから」とニヤリ。再十両の昨年名古屋場所以降、初日は7勝1敗という験の良さも強気にさせた。

 2日目の相手が稀勢の里と知ると「ヤッター」と、念願の初顔合わせを手放しで喜んだ。昨年夏場所で幕下に陥落した際、当時大関の稀勢の里が、わざわざ出稽古に訪れ、再起を促してくれた感謝は忘れない。しかも「下半身の使い方を教えてもらった」と3場所連続2桁白星につながるアドバイスも受けた。「あの人と相撲を取れることに意味がある」とすべてをぶつける覚悟だ。

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稀勢の里「一生懸命やるだけ」九州場所の出場を明言

気合の入った表情ですり足をする稀勢の里


 大相撲の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が9日、福岡・大野城市の部屋で稽古を行った後に、九州場所(12日初日、福岡国際センター)への出場を明言した。秋場所の全休を含む3場所連続休場中だったが「一生懸命やるだけです。しっかり結果を残せるようにしたい」と意気込みを語った。

 春場所で左上腕付近を負傷すると、夏場所を途中休場。名古屋場所は左足首を負傷して途中休場すると、秋場所は02年春場所で初土俵を踏んで以来、初の全休を経験した。しかし、秋巡業からは順調に稽古を積んでいき、調子を上げてきた。この日も「しっかり仕上げてきましたから。やるだけという感じ。いつもやる気満々で出てますから」と自信をのぞかせた。

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鶴竜、出稽古全勝!背水の九州場所で完全復活だ

住吉神社で土俵入りを行った鶴竜


 横綱鶴竜(32=井筒)が、大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)で完全復活する。2日、福岡入り後初の出稽古を行った。時津風部屋で平幕正代、十両蒼国来相手に11番全勝。先場所全休の原因となった右足首の回復をアピールした。2度の途中休場を含む3場所連続休場明けで“背水の場所”となるが、九州場所は14年夏場所の横綱昇進後、唯一休場経験がなく、昨年は優勝と験がいい。復活の舞台は整った。

 テーピングもサポーターもない。ありのままの鶴竜が、出稽古で関取を圧倒した。蒼国来と7番、正代と4番とり、引いた相撲は2番だけ。ほぼ前に出続けての11番全勝。先場所全休理由の右足首負傷の影響を感じさせなかった。「普通にできてるかな。踏み込みを意識した。しっかり立てるか。良かったですね」。口調も表情も穏やかだ。

 肌を合わせた2人も、横綱復活を感じた。蒼国来は「体が硬くなった。ガーンと来る。だいぶトレーニングやってますよ」。正代も「(当たって)痛かったですね。まだ手探りとは思いますけど」と言う。

 今場所は瀬戸際だ。名古屋場所4日目に横綱在位20場所目で2場所連続6度目の休場が決まった際、師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)は「今度、前半で連敗が続いたり、途中休場した時には、きっちり決断しないと…」と語った。鶴竜も腹をくくった。なのに今、気負いはない。「いつも同じ気持ちで。特にプレッシャーをかけなくてもいいと思っています」。順調な仕上がりが心を軽くする。

 10月1日に都内で同郷のムンフザヤ夫人と挙式した。既に15年2月に婚姻届を提出、1男1女ももうけた。ただ「あの日、指輪をしてあらためて…ね」と照れながら「こういう中で式を挙げさせてもらって。後は自分が頑張って(周囲に)感謝を伝えたい」と決意を語る。横綱になり唯一休場経験がない九州場所。しかも、昨年は14勝1敗で優勝した。この日、午後には福岡市の住吉神社で奉納土俵入りを終えた。「もちろん引き締まります。参拝する時なんか」。“強い鶴竜”を見せるため、残り9日でさらに調子を上げていく。【加藤裕一】

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鶴竜出稽古11番全勝 奉納土俵入り終え「やるぞ」

住吉神社で約5000人を前に土俵入りを行った鶴竜


 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)を前に、横綱鶴竜(32=井筒)が2日、福岡入り後初の出稽古を行った。時津風部屋に出向いて、平幕正代、十両蒼国来を相手に11番相撲をとって全勝した。

 夏場所を「左足関節離断性骨軟骨炎」で、名古屋場所を「右足関節外側靱帯(じんたい)損傷」でいずれも途中休場し、先場所は全休したが「普通にできているかな」と語るなど、体調に問題がないことを強調した。

 名古屋場所を途中休場した時には、師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)が「今度、前半で連敗が続いたり、途中休場したときには、きっちり決断しないと…」と厳しく語り、本人も「厳しいことを言われても仕方ない。次に出るときは結果を出さないといけない」と次出場する場所が背水の陣となる覚悟を固めた。しかし、今は巡業もしっかり務め、体調の回復も順調なだけに「特に(自分に)プレッシャーをかけることはないと思います」と深刻さを感じさせない。

 この日午後には福岡市内の住吉神社で横綱4人による奉納土俵入りを終えた。「やるぞ、という感じ。あと10日ぐらい(9日間)土俵の中でしっかり稽古して」。体の不調に悩まず、稽古を積めることが大きい。「場所に入って、流れをつかむのが大事ですからね」。前向きに本番を見据えていく。

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朝青龍そっくり!新弟子おいビャンバスレンに珍金言

新弟子検査を終え、記者の質問に答えるビャンバスレン(撮影・加藤裕一)


 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)の新弟子検査が1日、福岡市内の病院で行われ、元横綱朝青龍のおいで千葉・日体大柏高相撲部のスガラグチャー・ビャンバスレン(18=立浪)ら10人全員が体格基準をクリアした。内臓検査の結果を待ち、初日に合格者が発表される。

 日本語を学んで2年半のビャンバスレンが、叔父の“訓示”を明かした。「『親方の口(言うこと)を聞きなさい』と言われています」。あの元大横綱が? 耳を疑うせりふだが、関係者を通して「俺のように騒がせるなよ!」という伝言もあり、報道陣が爆笑する中でニコニコ笑った。

 モンゴルからレスリング留学した直後の5月に夏場所を観戦。日馬富士の取り口にしびれ、叔父に頼んで相撲に転向した。「レスリングをしに行ったんだろう!」と叱られたが、一夜明けて「いいよ」とメールをもらった。「すごく怖かったけど、許してくれてうれしかった」という。

 叔父のすごさは知っている。だが、8月のインターハイで準優勝した実力者は「叔父は強い横綱。僕もそこまでいかないとダメ。一番強い力士になりたい」。しこ名は未定だが「龍」の字がお気に入り。奔放さで愛された男のDNAを受け継ぐ少年が、第1歩を踏み出した。【加藤裕一】

 ◆スガラグチャー・ビャンバスレン 1999年5月22日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。今夏のインターハイ個人2位、国体少年の部個人3位。対戦したい力士は遠藤。日本食では魚系が苦手で好物はカツ丼。愛称「ビャンバ」。家族は元朝青龍の長兄にあたる父スガラグチャーさん(47)とこの日46歳になった母ナルマンダフさん、兄、弟。185センチ、107キロ。突き、押しと食い下がる取り口が得意。

ビャンバスレンの叔父の元横綱朝青龍(09年5月20日撮影) 
新弟子検査で身長を測るビャンバスレン(撮影・加藤裕一)

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元朝青龍のおいら体格基準クリア「おじは強い横綱」

新弟子検査を終え、記者の質問に答える元朝青龍のおいビャンバスレン(撮影・加藤裕一)


 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)の新弟子検査が1日、福岡市内の病院で行われ、元朝青龍のおい、スガラグチャー・ビャンバスレン(18=立浪)ら10人全員が体格基準をクリアした。合格者は内臓検査の結果を待ち、初日に発表される。

 ビャンバスレンは185センチ、107キロ。モンゴルから15年春、千葉・日体大柏高にレスリング留学したが、同年5月に両国国技館で夏場所を観戦し、横綱日馬富士のスピードあふれる取り口に感動したことをきっかけに、相撲に転向した。8月のインターハイで個人2位、10月の国体少年の部で3位に入った。

 検査後は「ちょっと緊張して、体が変です」と照れ笑いしていたが、目標を問われると「一番強い力士になりたい」とキッパリ。元朝青龍の兄スガラグチャーさん(47)が父親で、元朝青龍から「絶対に引いちゃダメ。相撲で大事なことは前に出ること」「厳しいところで頑張れば、強くなれる」「親方の言うことを聞きなさい」と訓示を受けているとか。「おじは強い横綱。僕もそこまでいかないとダメだと思っています」と角界の頂点を目指すことを宣言した。

新弟子検査を終え、笑顔を見せる元朝青龍のおいビャンバスレン(撮影・加藤裕一)
新弟子検査で身長を測る元朝青龍のおいビャンバスレン(撮影・加藤裕一)
新弟子検査で血圧を測る元朝青龍のおいビャンバスレン(撮影・加藤裕一)

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新小結昇進の阿武咲、躍進の裏に女神「おかつ」あり

師匠の阿武松親方(左)の地元、福岡・糸田町のマスコットキャラクター「おかつ」を手にする新小結阿武咲


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表し、阿武咲(21=阿武松)が新小結に昇進した。新入幕から3場所連続2桁勝利の裏には、師匠の阿武松親方(元関脇益荒雄)の地元、福岡・糸田町のマスコットキャラクター「おかつ」の存在があり、そのぬいぐるみを宿舎に持参。勝ちを連想させる縁起物にあやかり、得意の押し相撲で大暴れする。

 福岡市内の宿舎で会見した阿武咲は「素直にうれしいです」と小結昇進を喜んだ。1場所15日制が定着した49年夏場所以降で初めて、新入幕から3場所連続で2桁白星中。同席した阿武松親方から「勝ち続けると『負けたくない』から『負けられない』になる。そうなると(体が)動かなくなる」と心配されたが、21歳はおごることなく「一番一番魂の入った相撲を取りたい」と力強く意気込んだ。

 今年3月に破竹の勢いに乗るきっかけがあった。15年初場所で新十両昇進後、6度あった地方場所で1度も勝ち越せないまま春場所を迎えていた。そんな時に、師匠の地元のマスコットキャラクター「おかつ」のぬいぐるみが糸田町役場から届けられた。同町で毎年行われる田植祭の寸劇の登場人物オカツをモチーフにしたもので、同役場の担当者によれば「“かつ”ということで縁起がいい。親方の地元ということで贈らせていただきました」と説明。阿武咲も「これをもらって初めて関取として地方場所(春場所)で勝ち越せました」と効果に驚いた。

 今場所もぬいぐるみを宿舎のある千葉から持ってきた。「目の前の一番に集中する。勝ち負けに影響されないように」と結果は二の次だが、幸運の女神に見守られながら白星を量産する。【佐々木隆史】

福岡・糸田町のマスコットキャラクター「おかつ」のぬいぐるみ

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阿武咲が新小結昇進「実感ない」も阿武松親方評価

阿武松親方(右)と握手をかわす阿武咲(撮影・梅根麻紀)


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表し、新入幕から3場所連続2桁勝利中の阿武咲(21=阿武松)が新小結に昇進した。福岡市の宿舎で会見を行った阿武咲は「小さい頃から相撲をやっていて三役は1つの目標であり憧れだった。あまり実感はないです」と緊張した面持ちで話した。

 15年初場所で新十両昇進後、16年夏場所で幕下に陥落した。腐りそうになった時に助けてくれたのは、師匠の阿武松親方(元関脇益荒雄)だった。「幕下に落ちた時に師匠から『ここから頑張ればいい』と言われた。それで吹っ切れて伸び伸びと相撲が取れるようになった。その言葉で変わった。本当に師匠をはじめ、ご指導してくださった方のおかげです」と感謝した。

 押し相撲でここまで駆け上がってきた弟子を阿武松親方は「押し相撲は波がある。まぐれでは出来ないので自信を持っていいと思う」と評価した。それでも阿武咲はおごることなく「一番一番魂の入った相撲を取りたいです」と意気込んだ。

新三役となり番付を手にする阿武咲(撮影・梅根麻紀)

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39歳安美錦「戻ってこられて嬉しい」再入幕に笑顔

番付を手に笑顔を見せる安美錦関(撮影・梅根麻紀)


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。「39歳0カ月」の大ベテラン安美錦(伊勢ケ浜)が、元関脇土佐ノ海(現立川親方)の「38歳6カ月」を抜き、昭和以降で最年長の再入幕を果たした。宿舎のある福岡・太宰府市の太宰府天満宮で会見に臨んだ安美錦は「記録はたまたまだけど、戻ってこられたのはすごくうれしい。いい弾みになります」と相好を崩した。

 自分の前に会見した先場所優勝の横綱日馬富士から写真撮影で「一緒に撮りましょうよ」と声を掛けられて「顔じゃないよ」と1度は尻込みした。横に座ると「目を開けてますか…あ、開いてるか」と細い目をいじられた。「会見なんて、もう引退会見しかないと思ってたからさ」と照れ笑いに喜びがにじんだ。

 昨年夏場所の左アキレスけん断裂からはい上がった。先場所は2桁勝利を挙げ、昨年名古屋場所以来8場所ぶりの幕内に返り咲いた。「長かったような、短かったような中身の濃い1年半。手探りでいろんな人に(治療法を)聞いて、体を実験台にしていろいろ試してきたから」。最もつらかったのは土俵復帰後だ。自分の相撲が取れない。「すごく悩んだ」。折れかけた心を支えてくれたのは、ファン、関係者、そして家族だった。

 妻絵莉さんがいる。「行動で示してくれた。僕が頑張る状態を作ってくれた。夫婦だから(何も)言わなくてもわかるから」。2人の娘がいる。「相撲がだいぶわかってきてね。勝つと喜ぶし、負けると僕以上に落ち込むんです」。7月6日に生まれた長男がいる。「下の子が相撲をわかるまでは…そしたら、何歳になっちゃうんだろう」。

 数々のけがを乗り越え、通算3度目の再入幕は西前頭13枚目から始まる。横綱、上位陣と対戦するために、まだまだ頑張りたい。「今場所しっかり勝ち越す。簡単に(十両に)落ちないようにね」という声に、力がこもった。

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日馬富士が1年ぶりに東正位、九州場所の新番付発表

横綱日馬富士(17年10月4日撮影)


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。

 5場所連続で4人が就く横綱陣では、2場所連続通算10回目の優勝を目指す日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、1年ぶりに最上位となる東正位に就いた。秋場所を全休した他の3人は、白鵬(32=宮城野)が西正位、稀勢の里(31=田子ノ浦)が東の2枚目、鶴竜(32=井筒)は西の2枚目で再起の土俵に上がる。

 大関陣では、昇進3場所目で秋場所は途中休場(1勝2敗12休)した西の高安(27=田子ノ浦)が、初のかど番で迎える。

 関脇は御嶽海(24=出羽海)が3場所連続(三役は5場所連続)、嘉風(35=尾車)は2場所連続(同4場所連続)。かど番の大関だった秋場所を負け越した(1勝5敗9休)照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は15場所ぶりに陥落した関脇で迎える。大関からの降下は今年春場所の琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)以来で、大関降下規定が変更になった69年名古屋場所以降では17人(20回)目だ。10勝を挙げれば大関再昇進となる。05年初場所の栃東(現玉ノ井親方)以来となる1場所での大関返り咲きはなるか。

 新三役を果たしたのは、西小結の阿武咲(21=阿武松)。史上初の新入幕から3場所連続2桁勝利を挙げて、駆け上がった。阿武松部屋からは、現師匠(元関脇益荒雄)が94年10月1日に部屋を創設して以降として、12年初場所の若荒雄(現不知火親方)以来2人目。青森県出身では、15年名古屋場所の宝富士(30=伊勢ケ浜)以来、戦後24人目。21歳3カ月での新三役は、平成以降初土俵としては6位の若年昇進(1位は白鵬の19歳9カ月)。琴奨菊は2場所ぶりの小結となる。

 新入幕は大奄美(24=追手風)。現師匠(元前頭大翔山)が98年10月1日に部屋を創設以降、16年春場所の大翔丸(26)以来、7人目の新入幕を果たした。鹿児島県出身では今年初場所の千代皇(26=九重、現千代ノ皇)以来、戦後23人目。日大出身では16年九州場所の石浦(27=宮城野)以来、36人目で、学生相撲出身としては先場所の朝乃山(23=高砂)以来、92人目となる。

 再入幕は、8場所ぶりの安美錦(39=伊勢ケ浜)、2場所ぶりの琴勇輝(26=佐渡ケ嶽)、3場所ぶりの妙義龍(31=境川)の3人。安美錦の39歳0カ月での再入幕は、土佐ノ海(現立川親方)の38歳6カ月を抜き昭和以降1位の高齢昇進となった。

 十両昇進は2人。新十両は、舛の勝改め隆の勝(22=千賀ノ浦)で、千賀ノ浦部屋からは10年九州場所の舛ノ山以来で、現師匠(元小結隆三杉)が16年4月8日に先代(元関脇舛田山)から部屋を継承してからは初めて。千葉県出身では、11年九州場所の旭日松(28=友綱)以来、戦後27人目の関取誕生となった。貴源治(20=貴乃花)は今年夏場所以来、3場所ぶりの十両復帰となった。

 九州場所は、11月10日の取組編成会議で初日、2日目の対戦相手が決定。12日の初日を迎える。

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白鵬の内弟子炎鵬が巡業初参加「いい形で来られた」

ぶつかり稽古で安美錦(右)に胸を借りる白鵬の内弟子の炎鵬(撮影・佐々木隆史)


 大相撲の秋巡業が14日、金沢市で行われ、ご当所で横綱白鵬の内弟子の三段目炎鵬(22=宮城野)が、巡業に初参加した。

 今春に金沢学院大を卒業するまで金沢で育った炎鵬は「半年前まで自分が見てた場所に、今こうやっているとは思わなかった。3場所連続優勝もしていい形で来られた」と感動した。

 朝稽古では、幕下以下の力士らによる申し合い稽古に参加したが「初めは緊張した。(関取らへの)あいさつとかもあってあまり身に入らなかった」と浮足立っていたという。しかし、序ノ口デビューした夏場所から3場所連続で優勝した実力を買われ、小結玉鷲、十両安美錦にぶつかり稽古で指名されるなど注目度は高い。さらに関脇嘉風から「『お前とやりたいからすぐに上がってこい』と言われた。憧れの存在なのでうれしい」と目を輝かせた。

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幕内最年長確実の安美錦が若い力士に負けないもの

十両の優勝決定戦に進出し笑顔を見せる安美錦(2017年9月24日撮影)


 大相撲秋場所で10勝を挙げ、九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)で昭和以降最年長の再入幕が確実な十両安美錦(伊勢ケ浜)は3日で39歳を迎える。

 38歳最後の日の2日、東京・両国国技館で全日本力士選士権に出場し、ずっと十両で過ごした38歳の1年間を「大変だったよね」と、しみじみと振り返った。

 37歳だった夏場所で左アキレス腱(けん)を断裂し、十両に落ちた。だが、相撲をあきらめず、幕内で取ることをあきらめず、たった4カ月で復帰。決して万全ではない中で、今年の初場所こそ負け越したが、それ以外は全て勝ち越してきた。

 39歳は、幕内から始まる。ただ、幕内に戻ることが今の目標ではない。「通過点としか思っていない。まだ上(三役)もあるしね」。

 39歳の1年間の目標は? 「変わらずにまた、相撲をやっていればいい。やることをやれる年に。しっかり稽古して、巡業に出て、場所に出て…。それの積み重ねしかないかな」。

 再び幕内最年長力士となる。だが、やっていることは、相撲に対する考えは、若い力士にまるで負けていない。

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