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隆の勝「広いし、きれい」新部屋の稽古環境に満足

東京都板橋区の新拠点で稽古をする隆の勝(代表撮影)

16日に東京・台東区橋場から、板橋区前野町に移転した常盤山部屋が23日、稽古再開から初めて取材に応じ、師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)と関脇隆の勝(26)が対応した。

新しい部屋は、以前より広く地上3階、地下1階で稽古場も土俵の外で、ぶつかり稽古できるスペースもあるという。「シャワーもトイレも広く(力士居住の)2階も前の部屋より広くして過ごしやすくなった。心機一転で、やることをやるだけ。(ご近所の)板橋の人も温かく迎えてくれて声をかけてくれる。ありがたいですね。自分の出来ることをやって、3月の勝負を迎えるだけです」と常盤山親方の言葉も、喜びに満ちているようだった。

稽古後に所用があり、大関貴景勝(24)は取材対応できなかったが、隆の勝は「広いし、きれい。(シャッターや窓が)全部、開くので夏とか涼しそう。全体的に広いので、四股を踏むのも広々とできるのは、いい点だと思う」と開放感のある稽古環境に満足の様子だ。師匠同様、受け入れてくれた近隣にも「みんな話し掛けてくれるので本当にフレンドリーというか、いい街だと思う」と、環境の変化も歓迎のようだ。

新三役から2場所連続で勝ち越し、大相撲春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)では、3場所連続で関脇の地位で臨むことになる。先場所の大栄翔の平幕優勝にも刺激を受けたようで「押し相撲で優勝できたら、自分も出来るのかな、というのは思った。今できることをやるだけ。あまり意識するとボロ負けする可能性があるので」と、励みと同時に引き締めることも忘れない。

上位として土俵に上がる心構えも身に付いてきた。「先場所から気持ちの持ち方も、だんだん分かってきたし、慣れてきたかなと。気持ちも上下することがなくなってきている」と隆の勝。台東区の部屋には、入門した時の先代師匠(元関脇舛田山)が率いる時代から10年を過ごしてきた。引っ越す際は「もうここじゃないんだ」と、少しばかり感傷に浸ることもあったが、それも今は「新鮮な気持ちです。場所が変わっても、やることは変わらない。集中して場所に臨みたいですね」と入門から12年目の春を見据えた。

東京都板橋区の新拠点で稽古をする隆の勝(代表撮影)
東京都板橋区の新拠点で稽古をする隆の勝(右)と胸を出す太一山(代表撮影)

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大栄翔が三役復帰へ決意「油断せず」文武両道も貫く

埼玉・草加市の追手風部屋で春場所に向けて稽古を行う大栄翔(日本相撲協会提供)

1月の大相撲初場所で初優勝を果たした大栄翔(27=追手風)が18日、春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)に向けた稽古終了後、報道陣の電話取材に応じた。

既に今月上旬から関取衆による申し合い稽古を始めており、この日は翔猿、剣翔、大奄美ら関取衆と18番取った。コロナ禍で調整も難しい中、師匠の追手風親方(元前頭大翔山)の判断で毎週日曜日と水曜日は稽古休みに充てている。この方がメリハリが利くのか「やっているときは思い切り(稽古)できる」と言う。自分も含め6人もの関取衆が在籍する環境から、20日から始まる他部屋の関取衆と相まみえる合同稽古も「いつも通り参加しない。部屋で十分、稽古できる。へんに変えてもしかたない」と不参加。初場所優勝力士として臨む春場所は「今まで以上に(周囲から)見られる。自分にプレッシャーをかけながら、しっかりいい相撲を取れればと思う」と自覚している。

昨年4月に入学し来年4月に卒業予定という、日大の大学院生として「文武両道」も貫く。授業も始まり、担当教授と相談し1度、ズームによるリモートで受けた。相撲に関する論文作成に必要な資料集めも地道に行っている。グループラインもあり「そこで(初場所優勝で)おめでとう、と言ってもらった」と祝福されたという。

春場所は三役復帰が確実視される。「三役で1回しか勝ち越せていない。よりいっそう引き締めて、上を目指すには三役での勝ち越しは最低条件。気合を入れていきたい」と言葉に力を込める。初優勝の要因は立ち合いに尽きる。「いい立ち合いをすれば流れも良くなり、自分の攻める突き押し(相撲)が取れると思う」と話し、具体的には「踏み込みと角度が良かったこと。立ち合いから(相手を)起き上がらせることが出来たのは、いままでなかった」と理想を追い求める。現状は心技体で「充実していると感じているけど、しっかり油断せず、これからも場所は続くので」と、スキを見せずに三役、その先の番付を追い求める。

埼玉・草加市の追手風部屋で春場所に向けて大奄美(右)と申し合いを行う大栄翔(日本相撲協会提供)

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御嶽海、春場所へ「2ケタ勝利当たり前にしたい」

御嶽海(2021年1月17日撮影)

小結御嶽海(28=出羽海)が16日、大相撲春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)に向けての朝稽古終了後、報道陣の取材に応じた。

部屋に関取衆が不在のため、この日の稽古は四股、すり足などの基礎運動に、幕下以下の若い衆3人相手に15番取り、徳俵から反対の徳俵までの押しで汗を流した。相撲を取る稽古は15日から始めたという。

3大関を撃破したかと思えば、三役には3戦全敗とムラがありながら、9勝6敗で5場所連続となる来場所の三役はキープが確実。その初場所を「引かずに前に出る自分の相撲が取れていたから、4日目から4連敗しても、そんなに気にしていなかった」とし、逆に8日目からの6連勝も「引かないことをやり続けたので流れがついてきた」とし、3大関撃破も「向かっていく気持ちを出せた」ことが勝因とし「一番一番が記憶に、しっかり残る15日間だった」と振り返った。

それでも優勝2度の実力者だけに、関係者が物足りなさを感じるのも無理からぬ話。平幕の大栄翔に優勝をさらわれたことで「上と下のレベル差が小さくなっていると、周囲から見られていると思う。だからこそ自分は三役として2ケタ勝利を当たり前のように挙げていきたいと考えている」と、さらなる発奮材にしたい考えのようだ。

課題として取り組んでいるのは「俊敏性を磨くことに重点を置いてやっている」という。「自分は以前からスピード=重さだと思ってきた。体重が増えても持ち味のスピードが絡めば、さらに重さ(圧力)が出る-と思ってきたけど、どうもしっくりきていなかった。思い通りに動けることが大事」と科学的に分析。一時は180キロ近くまで増えていた体重は現在、意図せず3年前の今ごろと同じ170キロを切るが、筋力が落ちているわけでない感覚も確認。前への一辺倒でなく「思い通りに動くこと」を念頭に稽古で汗を流す日々だ。

20日から関取衆が集まる合同稽古への参加も表明。初場所前の合同稽古は、背中の筋肉を痛めたこともあり、初日だけの参加だったが、今回は万全を期して臨む。開催が見送られた大阪のファンには「年に1度の大阪なので申し訳ないし自分も寂しい」と話しながらも「テレビ越しに見てもらって自分としては特別な場所にしたい」と、幕下10枚目格付け出しの入門から7年目となる春場所への思いを込めた。

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照ノ富士2度目の大関とりへ「1日1日の積み重ね」

照ノ富士(21年1月撮影)

大相撲春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)で、17年秋場所以来の大関復帰を目指す関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が16日、東京・江東区内にある部屋での稽古後、報道陣の電話取材に応じた。

この日は宝富士や照強の関取衆らと「まあ20~30番ぐらい」(照ノ富士)の申し合い稽古で汗を流し「初日がまだ全然、遠いのでちょっとずつ調整していければいい」と話した。2度目の大関とりにも「いつも通りに、ちゃんと準備して出れば、1日1日の積み重ねで結果は後からついてくる。ダメだったら自分の力不足だし、良かったら良かったな、という感じ。別にどうこうという深い思いはないです」と気負うことなく話した。20日から関取衆が集まる合同稽古も、誰が来るかなどに関心は寄せるものの、現状では「まだ特に考えていない。そのときによります」と未定だ。

励みになることもある。初場所の大栄翔(27=追手風)の初優勝だ。自分が大関昇進を果たした23歳のころを思い起こすように「大関だった頃は自分が一番(上位陣で)若かった。やっと自分の近い年の人たちが(今は)上位にいて励みになる。そのときに自分の方が(番付が)上だったわけだから、その思いもプライドを持ってやっている」と自負心を示した。

11日には同区内の富岡八幡宮で、3年前の2月15日に婚姻届を提出し結婚したツェグメド・ドルジハンドさん(26)と挙式。“結婚記念日一夜明け”に「ちゃんとした式とか披露宴をしてあげたいな、と思っていた。コロナの影響で披露宴はできなかったけど、ちゃんとした式を挙げられて、ちょっとでも喜んでくれたかなと思います。これだけ騒がせているんだから、ちゃんと結果を出さないと」と“一家の主”の顔ものぞかせた。

糖尿病も患ったことから、新婦の手料理も「医者から言われた通りのもの(メニュー)」だという。そんな伴侶の支えもあって臨む大関とりの春場所。両横綱の出場も待望されるが「別に誰とやりたいとかはない。誰が相手だろうと精いっぱい、ぶつかっていくだけ」と勝負師の顔に戻り力強く語った。

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初V大栄翔の特別番組テレ玉で放送 愛犬チロル登場

初場所で初優勝した大栄翔(左から2人目)。左は大栄翔の母・恵美子さん、右は兄・一直さん、テレ玉の平川アナウンサー(C)テレ玉

大相撲初場所で初優勝を飾った大栄翔(27=追手風)の特別番組が放送される。テレ玉は12日、「おめでとう!大栄翔 埼玉県出身力士の初賜杯」を21日午後8時から放送すると発表した。

番組では、大栄翔の幼少時代から埼玉栄高、追手風部屋入門、初優勝と続いた力士人生を本人とともに振り返る。大栄翔の愛犬チロルも登場する。

テレ玉によれば、優勝が現実味を帯びてきた初場所中から番組の検討を始め、千秋楽の翌日に後援会の「大栄翔を励ます会」に連絡。優勝特番の制作を申し入れたところ「コロナ禍で優勝パレードをやりたくてもできない。地元テレビ局を通じてお祝いムードを高めるとともに、大栄翔の人柄もこれを機に知ってほしい」と快諾された。

大栄翔は地元・朝霞市役所や母校・埼玉栄高への表敬訪問など多忙だったが、インタビューにも成功し、放送実現に至ったという。

テレ玉は番組の見どころについて「『大栄翔関の母・恵美子さんと兄・一直さんとの貴重な3ショット対談が実現し、家族にだけ見せる大栄翔関の素顔を見られるところ』と『優勝への手応えをつかんだ一番について語っているところ』」とPRした。

愛犬チロルと大栄翔(C)テレ玉

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貴景勝は心機一転「また新しい部屋で頑張っていく」

春場所に向けて稽古をする貴景勝(日本相撲協会提供)

大関貴景勝(24=常盤山)が10日、朝稽古後に報道陣の電話取材に応じ、近況を語った。

綱とりが一転、左足首を痛め10日目から休場した初場所後は、2日から稽古を再開したが、この日も「しっかり基礎をやって、足首と並行して自分の体を焦らず作っている段階」と土台作りに専念している。土俵の中での稽古については「体が出来たらすぐにでもやりたい。早く土俵の中での稽古が出来るに越したことはない」とした。そのため20日から始まる各部屋の関取衆による合同稽古も「自分の体次第」と見通しを立てなかった。

先場所の負け越しは負傷による要因が大きかったが、そこは貴景勝らしく「負けるというのは、まだまだなのでまた稽古して強くなるしかない。(場所前は)自分の中ではやりきったけど、実力がないからああいう展開になった」と言い訳は避けた。埼玉栄高の先輩にあたる大栄翔(27=追手風)の初場所初優勝は「同じ突き押しでもタイプが違うけど、いい刺激をもらいました」とカンフル剤にはなったという。

今月中旬には常盤山部屋が、現在の東京都台東区橋場から板橋区前野町に移転する。貴乃花部屋から当時の千賀ノ浦部屋に移籍し、約2年を過ごした隅田川に程近い現在地の部屋での稽古も最後。「移籍してから、ずっとここで鍛えさせてもらったので少し寂しい気持ちもあるけど、また新しい部屋で頑張っていきたい」と心機一転にする。

うれしいこともある。長らく付け人をしていた貴健斗(25)の新十両昇進だ。「自分とずっと下の時から一緒だったので本当にうれしい。ついてもらったしサポートしてもらったので、上がってくれたことがうれしい。勝ち越してナンボなので切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」。この日、25歳の誕生日を迎えた1学年上にあたる兄弟子の朗報も味方にする。

一方、埼玉栄の後輩で、部屋は違っても付け人を務めていた元横綱大鵬の孫で、初場所新十両だった王鵬(20=大嶽)は、十両の壁にはね返されて5勝10敗で負け越し。大阪から東京開催になった大相撲春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)での幕下陥落は避けられない状況だが、後輩に対しても「関取に上がったら自分の考えでやらないといけない。(十両に)上がったら自分で乗り切るしかないのかな、と思っています」と先輩からのエールを送ることも忘れなかった。

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大栄翔が推すオニオングラタンスープを食べてみた

大栄翔がお薦めするデニーズ朝霞駅前店のオニオングラタンスープ

大相撲初場所で初優勝した大栄翔が強く推す「デニーズ朝霞駅前店のオニオングラタンスープ」を食べてみた。

きっかけは3日のこと。大栄翔が地元の埼玉・朝霞市役所を表敬訪問し、報道陣とのやりとりの一部で、「駅前のデニーズは日本一おいしい。いろんなデニーズを食べ歩いているけど、特にオニオングラタンスープです」とPRしていた。そこまで言うならと思い、後日、デニーズ朝霞駅前店を訪れた。

朝霞駅南口を出ると、同店はすぐに見つかった。窓際の席に案内されると、見晴らしがいいことに気付く。店舗が2階にあるため、広い窓から南口のロータリーが見渡せ、東武東上線の電車も見えた。

メニューを広げて、目当てのオニオングラタンスープを探した。そこには写真付きで、こう掲載されていた。

「オニオングラタンスープ~淡路産たまねぎ使用」349円(税込383円)・148kcal・食塩相当量1.7g・食物繊維1.1g・糖質13.0g」

注文するとほどなく、店員さんが「お熱いのでお気をつけください」と一言添えて持ってきてくれた。

ここからは食リポだ。

直径約10センチの赤い陶器に入ったスープをまず一口。有名な淡路産たまねぎが、チーズとともに溶け込んでいる。オニオンの程よい甘味がうまい。スープには、薄切りのパンが浮かんでいる。パンの上には少し焦げ目がついたチーズがとろっと乗っている。スプーンでパンをちぎり、スープをひたして食べる。うまい。チーズのコクとオニオンスープの甘味がからまった。この時期に食べると、体が温まる。イチオシの理由は、よくわかった。

会計後、店員さんに少し話をうかがった。大栄翔が同店のオニオングラタンスープを話題にしたことは伝わっており「ニュースになってましたね。うれしいですよ」と顔をほころばせ「その後、これを作ったんですよ」とレジ前のチラシを指さした。見ると「あの!朝霞市出身力士も大好きなオニオンスープ」とある。持ち帰りできる冷凍されたオニオンスープ(1袋211円)だった。パンとチーズは入っていないが、湯せんすれば同じスープが家庭で楽しめるという。

もちろん、デニーズは店舗が異なっても味は同じ。家族や友人たちとの思い出が重なってこそ、大栄翔にとっては「日本一」なのだろう。ちゃんこは相撲部屋で食べるとひときわおいしく感じるように、大栄翔の地元だと思えばひと味違う。

商店街を歩くと、大栄翔優勝をたたえるチラシが目につく。ある店では「自分は大栄翔の後援会に入ってるんですよ」とか「大栄翔のお母さんがこの前、あそこの接骨院に行っていた」などと、微妙な個人情報が出てくる。地元に愛されていることがよく分かった。

かといって「大栄翔フィーバー」でもなければ、「地元が大盛り上がり」しているほどではない。コロナ禍にあるためパレードもできず、「地元の人たちがささやかに喜んでいる」という表現が適切だろうか。

殺伐としたニュースが多い中、大栄翔の素朴な地元愛にホッとさせられた。【佐々木一郎】

朝霞市のキャラクター「ぽぽたん」と相撲を取る大栄翔(2021年2月3日撮影)

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初場所V大栄翔が母校凱旋「強く思えば夢はかなう」

大相撲初場所で初優勝を果たし、母校の埼玉栄高を表敬訪問する大栄翔。左は同校相撲部の山田道紀監督(埼玉栄高提供)

大相撲初場所で初優勝を果たした平幕の大栄翔(27=追手風)が5日、母校の埼玉栄高を表敬訪問した。同校出身では、元大関豪栄道(現武隈親方)と大関貴景勝に続く、3人目の幕内優勝。凱旋(がいせん)を果たした大栄翔は「自分の相撲の原点は埼玉栄。いい報告ができて幸せです」と笑顔を見せた。

最高位は関脇で、強烈な突き押しを武器に初場所で初優勝を果たすなど角界で存在感を示しているが、高校時代は苦い思い出が多かった。レギュラー入りしたのは3年から。1、2年の時はレギュラー陣が稽古に励む中、早めに稽古を切り上げてちゃんこ番にまわっていたという。同校相撲部の山田道紀監督は「高校に入った時にはまさかこうなるとは思わなかった。でも辛抱強かった。おとなしい子だったけど、嫌な顔をせずに四股やテッポウをコツコツやって3年で花開いた」と大栄翔の高校時代を振り返った。

これに対して大栄翔は「自分は本当に弱かった」と当時を振り返った。しかし、全国大会で優勝することだけを思い続けて稽古に励んでいたといい「(夢は)強く自分の中で思えばかなう。山田先生の指導を素直に聞いて、諦めずに強く思って欲しい」と後輩へメッセージを送った。

新関脇を確実にした20年7月場所後には、母校の相撲部に米600キロを贈った。報道陣から、「今回はどれぐらい贈るか」と問われると「その時よりも多く贈りたい。きりよく1トン贈れればと思います」と話した。

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初場所で初V大栄翔が地元・朝霞市役所を表敬訪問

地元の埼玉・朝霞市役所を表敬訪問して富岡勝則市長から花束を贈呈される大栄翔(左)(撮影・佐藤礼征)

大相撲初場所で初優勝を果たした平幕の大栄翔(27=追手風)が3日、地元の埼玉・朝霞市役所を表敬訪問して、富岡勝則市長(66)から「市民体育賞特別賞」を授与された。同賞は過去に16年リオデジャネイロ五輪の陸上男子50キロ競歩で銅メダルを獲得した荒井広宙や、同競泳男子800メートルリレーで銅メダルの江原騎士が受賞している。

埼玉県出身として初めての快挙を収めた大栄翔は、地元から功績をたたえられ「地元にいい報告ができてうれしい」と笑顔を見せた。「市民体育賞特別賞」の他には、自身が過去に「好きな花」と公言したヒマワリが入った花束も贈呈された。同市のキャラクターで「たんぽぽの妖精」こと「ぽぽたん」と相撲を取る場面も。同市のカラーである紫色の締め込みを着用した相手を、自慢の突き押しでのけ反らせた。

先場所覇者として注目を集める春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)では、三役復帰が確実視されている。「今後も稽古に精進して、三役で安定して勝てるように頑張りたい」と大栄翔。富岡市長も「(優勝で)歴史に名を刻んだ。これから2度も3度も優勝してもらって横綱に」と期待を込めた。

今後は相撲だけでなく、メディアでの露出も増えていく。富岡市長から「これからはしゃべれるようにしないと」と注文を受けた大栄翔は「稽古します」と苦笑いを浮かべていた。

地元の埼玉・朝霞市役所を表敬訪問して同市のキャラクター「ぽぽたん」と相撲を取る大栄翔(右)(撮影・佐藤礼征)
地元の埼玉・朝霞市役所を表敬訪問して富岡勝則市長から「市民体育賞特別賞」を授与される大栄翔(左)(撮影・佐藤礼征)

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貴景勝が稽古再開「基礎をできる範囲でやっていく」

春場所に向けて稽古をする貴景勝(日本相撲協会提供)

大相撲初場所を途中休場した大関貴景勝(24=常盤山)が2日、都内の部屋で稽古を再開した。四股などの基礎運動を中心に体を動かし、春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)に向けて本格的に始動。初場所で負傷した左足首については「まだ万全じゃないですけど、基礎をできる範囲でやっていきたいと思っています」と説明。ぶつかり稽古で胸を出す段階には至っておらず、治療を並行しながら調整を進めていくという。

昨年11月場所で大関として初優勝を果たし、初場所は初めての綱とり場所だった。初日から4連敗を喫するなど不振で、3日目の北勝富士戦では左足首を負傷。「(けがの影響で)悪循環になってしまう」と、その後も星を伸ばせず、2勝7敗で迎えた10日目から休場した。左足首の負傷は過去に「何回もあります」と、初めての経験ではなかったという。

休場後はテレビで本場所を観戦していた。「自分のけがを早く治さないといけないし、自分の体をつくっていかないといけないので、他の人が相撲を取っていてどう思うってことはなかった」。賜杯を抱いた埼玉栄高の先輩でもある平幕の大栄翔については「強いから優勝しているんだと思います」と印象を語った。

初めて経験した綱とり場所だったが、緊張感については「(毎場所と)変わらないです」と振り返る。負傷する前の初日から3日目までの相撲内容も、本来の突き押しが影を潜めているような印象があったと報道陣に問われると「弱いから負けるんです。強ければ勝つし。まだまだもっと強くならないといけないということ。実力があったら勝つし、負けるということは実力が足りないということ」と強調した。

春場所は通常の大阪開催ではなく、コロナ禍で東京開催となった。兵庫県芦屋市出身で、大阪は“ご当所”とも呼べる場所。2年前の19年春場所では大関昇進を決めるなど、思い入れは強い。「やっぱりご当地なので、応援していただける方も多いし、いい節目になっている場所でもあったから残念ですけどね。でも土俵に上がったら大阪場所も東京も関係ないので、一生懸命頑張りたいと思います」。

NHK大相撲中継で解説を務める北の富士勝昭氏(元横綱)らは、貴景勝の不振の影響について体重の増加を指摘していた。小結で初優勝した18年九州場所では170キロで、現在は協会発表で183キロ。今後の体重調整については「自分の納得するようにやっていきたいと思います」と話した。春場所まで1カ月半。「基礎としっかり並行して治していってやっていきたいと思います」と意気込んだ。

四股を踏む貴景勝(日本相撲協会提供)

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朝乃山「優勝を狙わないと」“番付の重み”語った

春場所に向けて稽古する朝乃山(日本相撲協会提供)

1月の大相撲初場所で平幕優勝が出たことに、大関朝乃山(26=高砂)が、あらためて“番付の重み”を口にした。

朝乃山はこの日、新型コロナウイルスの影響を受け例年の大阪開催でなく東京開催になった、春場所(3月14日初日、両国国技館)に向けて稽古を再開。初場所千秋楽以来、8日ぶりにまわしを締めたこの日の稽古始めは、四股、すり足、ぶつかり稽古で汗を流した。初場所は平幕の大栄翔(27=追手風)が13勝2敗で初優勝。初のかど番で臨んだ朝乃山は両横綱不在の中で11勝4敗の“及第点”といえそうな成績だったが、本人の見立ては厳しい。「この番付でやるからには優勝を狙わないといけない。(結果を)残せたと思わないようにしないといけない」と話し、さらに平幕優勝には「番付の意味がなくなる。最高位として出ているので優勝して当たり前と思われる。結果を残さないといけない」と、賜杯をさらわれたことを悔やんだ。

昨年3月の春場所後に大関昇進を決めてから1年。近大出身で第2の故郷ともいえる、その縁浅からぬ大阪での春場所が、今年は見送られた。「(大阪で)やりたかった。残念です」と話しつつ「緊急事態宣言も出たし仕方ない。その分、国技館でしっかり自分の相撲、姿を見せられればお客さんも喜ぶと思う」と切り替えは出来ている。

コロナ禍での、つかの間の息抜きも、初場所千秋楽翌日から1週間の場所休みでできた。部屋の近場にある店に出向き「ラーメンや定食、焼き肉店とか久しぶりの外食でおいしかった」と、ささやかながら楽しんだ。ビデオや映画、ドラマ鑑賞など、部屋での過ごし方も心得てきた。両横綱が今度こそ、出場するであろう春場所に「優勝争いに残らないといけない。(そこを)目指して行かないといけない」と心技体を整えながら春場所に向かう。

春場所に向けて稽古する朝乃山(日本相撲協会提供)

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大栄翔「挑戦者の気持ちで」春場所へ守りの姿勢なく

春場所に向けて稽古する大栄翔(日本相撲協会提供)

1月の大相撲初場所で初優勝を果たした大栄翔(27=追手風)が1日、春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)に向けた稽古再開後、報道陣の電話取材に応じた。

初場所後、1週間の稽古休み期間中は、やはり「いろいろとあったので、場所(後の)休み感はなかった」と吐露した。うれしい悲鳴のスケジュールに追われたためだが「ありがたいことです」。前日1月31日には地元の埼玉・朝霞に帰省し、地元テレビ局の取材に応じ、後援会関係者と食事もしたという。実家には戻らなかったが、テレビ局では母や「一緒に戯れました(笑い)」という愛犬チロルくんとも再会。「駅にも横断幕を出してもらい、市役所にも幕を下げてもらった。あらためて地元でも盛り上がってもらって良かった、うれしいという感じ」と、つかの間の故郷で過ごした時間の中で、あらためて優勝の余韻もかみしめたようだ。3日には朝霞市役所を表敬訪問する予定も入っているという。

優勝を決めた初場所千秋楽以来、8日ぶりにまわしを締めたこの日の稽古始めは、四股、てっぽう、ぶつかり稽古と基礎運動で汗を流した。「しっかり今まで通りの稽古をして、自分の相撲を取れるように、しっかり体を作りたい」と、昨年9月の秋場所以来の三役復帰が濃厚な春場所を見据えた。新型コロナウイルスの影響を受け、例年の大阪開催でなく東京開催になったことには「大阪場所でもいい相撲を見せて、とたくさんの方に言ってもらっていたので、地方でやりたかった気持ちもありますが、しっかりテレビで見ていただけるように頑張りたい」と話した。

優勝力士として注目されるが「向かっていく気持ち、挑戦者の気持ちで相撲を取れればいい。(研究されても)厳しい相撲を取れるように、稽古場からやっていきたい」と守りの姿勢は見せない。三役復帰後の次なる期待は当然、その上の大関ということになるが「まずは関脇で1度も勝ち越したことがない。(勝ち越さないことには)そういう話にならない。安定した成績を残してから(大関を)目指したい」と、しっかり足元を見詰めた。

春場所に向けて稽古する大栄翔(日本相撲協会提供)
春場所に向けて稽古する大栄翔(日本相撲協会提供)
春場所に向けて稽古する大栄翔(中央)(日本相撲協会提供)

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武将山が新十両「素直にうれしい」藤島親方初の関取

春場所での新十両昇進が決まりリモートでの会見に臨む武将山(日本相撲協会提供)

日本相撲協会は27日、大相撲春場所(3月14日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、武将山(25=藤島)の新十両昇進を決めた。元大関武双山の藤島親方が育てた力士としては、初の関取となる。

初場所は東幕下2枚目で4勝3敗とぎりぎりの勝ち越しで昇進を決めただけに「素直にうれしいです。師匠から電話があって知りました。うれしかったけど、気を引き締めて来場所に向けて頑張らないと、と思った」。体重は170キロ台も身長172センチと小柄で押し相撲が武器。師匠の藤島親方は「丸い体を武器に前に出る相撲が脅威になる。前に出る相撲を徹底してとれれば」と期待した。

高校相撲の名門、埼玉栄高の出身。同期入門の貴健斗と同時に新十両昇進となった。「ずっとライバルでやってきた。負けたくないんで、これからも切磋琢磨(せっさたくま)して頑張りたい」。もう1人、刺激を受けた存在が部屋の後輩、鈴木(20)だった。グイグイ番付を上げて昨年11月場所では西幕下11枚目と、関取の座も射程圏にとらえた逸材。幕下上位の壁に阻まれていた武将山だが「部屋の弟弟子の鈴木の存在が大きくて負けたくなかった。悔しい思いをしてきて、身近に鈴木が入ってきてより一層気が引き締まった」と話す。

新十両場所に向けて、「15日間毎日相撲をとるんで体力、精神面も強くしていきたい。前に出る真っ向勝負で頑張りたい。師匠のように押し相撲で活躍できる力士になりたい」。初場所も突き、押しを徹底した大栄翔が初優勝を飾った。差さない、まわしを取らない、そして引かない。押し相撲を極めて、さらに上の番付を目指していく。

春場所での新十両昇進が決まりリモートでの会見に臨む武将山(右)と師匠の藤島親方(日本相撲協会提供)

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初土俵が同じ貴健斗、武将山ら4力士が十両昇進

貴健斗(2020年10月22日撮影)

日本相撲協会は27日、大阪での開催を目指している大相撲春場所(3月14日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、十両昇進力士4人を発表した。

新十両は2人で、貴健斗(24=常盤山)と武将山(25=藤島)。

貴健斗は相撲の強豪・鳥取城北高から貴乃花部屋に入門し14年初場所初土俵。同部屋の閉鎖に伴い、大関貴景勝らとともに千賀ノ浦部屋に転籍(師匠の年寄名跡交換により現在は常盤山部屋)。幕下に長く定着していたが、自己最高位の西幕下筆頭で臨んだ今月の初場所で5勝2敗の成績を収め、約7年で念願の関取の座を射止めた。

その貴健斗と高校時代に強豪校同士でライバル関係にあった武将山は、貴景勝や初場所優勝の大栄翔らを輩出した埼玉栄高から藤島部屋に入門し、やはり14年初場所で初土俵。こちらも幕下に約5年も定着したが、自己最高位(東幕下2枚目)の初場所で4勝3敗の成績で、初土俵が同じ貴健斗とともに新十両昇進を果たした。

再十両は19年九州場所以来、7場所ぶり復帰の一山本(27=二所ノ関)と、2場所ぶりの十両復帰となった錦富士(24=伊勢ケ浜)の2人だった。

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時津風親方また違反で解雇も 場所中にマージャン店

元前頭時津海の時津風親方(2019年1月17日撮影)

大相撲の時津風親方(47=元前頭時津海)が初場所中、日本相撲協会作成の新型コロナウイルス対策のガイドラインに違反したことが26日、分かった。

関係者によると、同親方はマージャン店のほか歓楽街に出向いていたという。協会は近日中に理事会を開き、処分を決める方針。同親方は昨年9月にもゴルフコンペに参加していたことが判明して2階級降格処分を受けており、違反は2度目になる。解雇を含めた厳罰は避けられない見通しだ。

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大栄翔の初優勝などで初場所が盛り上がった直後、水を差すような行為が判明した。時津風親方が本場所中にもかかわらず複数回、雀荘でマージャンに興じていたことが分かった。また、マージャンだけでなく、歓楽街にも繰り出していた。関係者によれば、同親方は今場所に限らず、雀荘に出入りしていたという。

日本相撲協会は、新型コロナウイルス感染拡大を予防するためのガイドラインを作成し、力士、親方らに不要不急の外出を禁じている。初場所前に協会員878人全員がPCR検査を受け、力士5人が陽性となった。このほか直近で力士らの感染が判明した計5部屋に所属する親方や力士らの全休を決定。力士65人が休場して、初場所を実施した。

多くの協会員は、感染予防を徹底しながら15日間を過ごした。その結果、出場した力士らに感染者は1人も出ず、無事に完走。八角理事長(元横綱北勝海)は観客に感謝しつつ「外出できない中、力士も行司も呼出も床山も、そして親方衆も、その家族もよく頑張ってくれた。医療従事者にも感謝」と話したばかりだった。

時津風親方は昨年9月、友人に誘われて宮城県に旅行し、ゴルフコンペに参加。さらに、密状態ながら居酒屋にて会食していた。これが発覚して秋場所を謹慎し、場所後に「委員」から「年寄」への2階級降格処分を科された。出直しを期したはずが、違反を繰り返す事態になった。

手本を示すはずの親方の2度目の行為に対してあきれる親方は多く「クビは避けられないでしょう」と指摘する声もある。時津風部屋は今場所、正代が優勝争いに加わり、弓取りの幕下将豊竜が新十両に迫るなど、最後まで出場した15人中12人が勝ち越し。同じ屋根の下に暮らす親方の行為は、彼らの頑張りを台なしにしかねなかった。千秋楽からわずか数日、熱戦の余韻が消えていく。

◆時津風正博(ときつかぜ・まさひろ)本名は坂本正博。元前頭時津海で、最高位は東前頭3枚目。1973年(昭48)11月8日、長崎県五島市生まれ。東農大を卒業後、96年春で幕下付け出しデビュー。翌97年夏場所で新十両。98年秋場所新入幕。通算466勝485敗43休、幕内通算322勝385敗43休。07年10月に現役引退し、時津風部屋を継承。昨年9月、日本相撲協会のガイドライン違反で秋場所を謹慎。委員から年寄に2階級降格処分を受けていた。

◆時津風部屋 1941年(昭16)10月に、不滅の69連勝を記録した横綱双葉山が立浪部屋から独立し「双葉山道場」を設立。45年11月の引退後に年寄時津風を襲名した。68年12月の死去後は一時、立田川(元横綱鏡里)が引き継ぎ、69年2月に元大関豊山が継承。98年には理事長に就任。02年8月、元大関豊山の定年に伴い元小結双津竜が継承。07年10月、新弟子死亡問題から先代時津風親方が日本相撲協会を解雇。前頭の時津海が現役を引退して名跡と部屋を継承した。横綱鏡里や大内山、北葉山、豊山の3大関を輩出した名門。昨年は秋場所で優勝した正代が大関に昇進したばかりだった。

◆日本協会のコロナ対策ガイドライン 「日常生活における感染予防」の項目の1つに「外出の自粛」がある。「不要不急の外出を自粛する。近隣以外への緊急な外出や必要な外出は、師匠が協会に相談した上で行う」と書かれている。また「協会員の移動」の項目の中にも「基本的に外出禁止とし、不要不急の外出をしない」「人との接触の機会を減らす」とある。なお外出する場合は「マスクを着用し『いつ、だれと、どこに』を明確にし、師匠に報告する」と明記している。

◆今後どうなる まずは日本相撲協会のコンプライアンス委員会(青柳隆三委員長=弁護士)が事実関係を調査する。時津風親方には弁明の機会も与えられる。コンプラ委は検討した処分案を日本相撲協会理事会に答申。これを受けて理事会が処分を決める。協会員への処分は軽い順にけん責、報酬減額、出場停止、業務停止(協会事業への従事を停止)、降格、引退勧告、解雇の7項目。

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経営学ぶ“院生”大栄翔「将来的には」親方に意欲

初優勝した初場所から一夜明け、リモートでの会見に出席して自慢の大きな手を画面越しの報道陣に見せる大栄翔(日本相撲協会提供)

大相撲初場所で初優勝した西前頭筆頭の大栄翔(27=追手風)が千秋楽から一夜明けた25日、埼玉・草加市の部屋でリモートでの会見に出席した。快挙の喜びを語る一方で、昨年4月から日大大学院に通い始めたことについて初めて言及。大相撲の部屋制度に通ずる「ファミリービジネス」を勉強中で、来春の修了を目指している。将来、親方として部屋経営を見据える“院生関取”は、大関昇進への思いも口にした。

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大栄翔はうれしい悲鳴を上げた。「まだ返信できていないです。これから返していかないと…」。祝福の連絡は一夜で400件以上。「幕内最高優勝の影響力はすごい。日頃から応援してくれる人に感謝しないといけない」と、快挙の大きさをかみしめた。後援会関係者によると、2月上旬に地元の埼玉県朝霞市役所を表敬訪問することも決定。お祝いムードは続きそうだ。

文武両道を実践していた。日大出身の師匠、追手風親方(元前頭大翔山)の勧めもあり、昨年4月に日大大学院に入学。同族企業の経営の特徴を学び、事業継承の実現を考える「ファミリービジネス」を勉強している。授業はコロナ禍のため現在は全てリモート形式で「いろんな分野の人がいるので話を聞くだけで勉強になる」。すでに「相撲」をテーマにしたリポートを数本提出。順調にいけば来年4月に卒業予定という。

現役力士として土俵を務めながら、人生設計を描いていた。同族経営は、大相撲の部屋制度に通ずる。「相撲界の部屋継承とか将来に生かしたい。将来的にはそういうところ(親方)にもなりたい」。将来の部屋経営に意欲を示した。

力士としての次の目標はシンプルだ。最高位は関脇。「相撲界に入った以上は上を目指している。それ(大関昇進)を達成できたら」。来場所は三役復帰が確実。成績次第では大関とりの足固めとなる可能性もある。「これからも地道にかなえていきたい」。控えめながらも、口調は力強かった。【佐藤礼征】

◆角界と大学院 元横綱日馬富士が現役時代の14年4月に法大大学院の政策創造研究科に進学。荒磯親方(元横綱稀勢の里)は現役引退後の昨年4月に早大大学院に入学し、スポーツ科学研究科の修士課程1年制でスポーツマネジメントなどを研究している。青森大卒の関ノ戸親方(元小結岩木山)も現役中の03年4月に青森大大学院に進学。

初優勝した初場所から一夜明けてリモートでの会見に出席した大栄翔(日本相撲協会提供)
初優勝した初場所から一夜明け、リモートでの会見に出席して笑顔を見せる大栄翔(日本相撲協会提供)

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初V大栄翔「来場所しっかり」大関への再スタート

初優勝した初場所から一夜明けてリモートでの会見に出席し、自慢の大きな手を画面越しの報道陣に見せる大栄翔

大相撲初場所で初優勝を飾った西前頭筆頭の大栄翔(27=追手風)が25日、埼玉・草加市内の部屋でリモートによる一夜明け会見に臨んだ。「気持ち的にすごくうれしかった。優勝できたことの実感がわいて、うれしく思いました」。お祝いのメッセージ等が約400件届いたが、「まだ返せていないんで、返していきたい」と律義な素顔をのぞかせた。

初場所を振り返り、「立ち合いの踏み込み、角度が自分でもあったと思う。休まず攻められたのがよかった」。両横綱が不在の中、初日の朝乃山から大関戦3連勝、7日目までに三役以上を総なめして主役に躍り出た。「序盤に勝てたので乗れたと思う。格上の相手との対戦なんで、思い切りいけた」と振り返る。

中でも7日目の関脇隆の勝戦を納得の一番に挙げた。「一番いい立ち合いで、師匠(追手風親方=元幕内大翔山)にも『よかった』と言われて自信になった」。優勝への意識も、千秋楽の優勝インタビューでは「14日目を終えて」と答えたが、「(ストレート給金の中日で)自分の中ではまだまだ先が長いと思ったが、周りからたくさん言ってもらえてありがたかった。考えないようにしたが、頭の中に少しはありました」と明かした。

幕内最高優勝について「夢のまた夢で、自分的にはテレビの中の話。自分がするとは考えられなかった」。ただ、現実的に印象づけられたのが18年九州場所、埼玉栄高の後輩・貴景勝の初優勝だったという。「身近な人が優勝してすごい。自分も刺激になった」と振り返る。

春場所(3月14日初日、エディオンアリーナ大阪)では、関脇復帰が濃厚で、大関昇進をかけた再スタートとなる。「優勝してうれしいが、ここで気を抜かず来場所しっかりやっていきたい」。次の、さらなる上の目標へすでに気持ちを切り替えている。【実藤健一】

初優勝した初場所から一夜明けてリモートでの会見に出席して笑顔を見せる大栄翔
初優勝した初場所から一夜明けてリモートでの会見に出席した大栄翔

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大栄翔三役以上7力士総なめ初V、千秋楽16・7%

八角理事長(手前)から優勝賜杯を受け取る大栄翔(撮影・鈴木正人)

24日にNHK総合で放送された大相撲初場所千秋楽の世帯平均視聴率(関東地区)が午後3時5分から115分間が10・2%、同5時から60分間が16・7%だったことが25日、ビデオリサーチの調べでわかった。

西前頭筆頭の大栄翔(27=追手風)が、2敗の単独トップで迎えた千秋楽、勝てば優勝の隠岐の海戦を制し13勝目を挙げ初優勝。埼玉県勢では初、追手風部屋勢でも初めての優勝を果たした。今場所は新型コロナウイルス関連で横綱白鵬ら15人の関取が休場、横綱鶴竜も腰痛で不在。綱取りに挑んだ大関貴景勝は左足首を負傷で途中休場。そんな中、大栄翔は三役以上の7力士を総なめにした場所で悲願を達成した。

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八角理事長、初V大栄翔は「勢いあった」精進を期待

大栄翔(左)に賜杯を渡す八角理事長(撮影・河田真司)

<大相撲初場所>◇千秋楽◇24日◇東京・両国国技館

2敗で単独トップに立っていた平幕の大栄翔(27=追手風)が、隠岐の海(35=八角)を突き出して初優勝を遂げた。これで6年連続で初場所は初優勝者を輩出。また昨年初場所から、6場所連続で優勝力士の顔触れが変わるという、引き続き戦国時代真っただ中を象徴する大栄翔の優勝でもあった。

協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は「やっぱり勢いがあった。躍動感というかね。昨日から(前半戦の勢いに)戻った。その前は動きに、ぎこちなさもあったけど、昨日から開き直ったのか、今日も立ち合いが良かった」と評価。この日の相手は愛弟子で、立ち合いの変化など小細工のない隠岐の海だったことには「(隠岐の海は)自分も勝ち越しがかかっていた一番で真っすぐに行った。勝負も大事だけど、この姿勢も大事」とほめた。

15日間の大栄翔の総評については「(初日から)3大関に全勝して、そのへんでホッとしないで連勝して勢いに乗った。いい立ち合いの感覚のまま、その立ち合いをすればいい相撲が取れると信じていた。連勝も内容がいい」と優勝力士をたたえた。

今後については「この勢いの相撲を毎場所、取り続けるのは難しい。もっと圧倒するように強くしていくしかない。今場所の集中力を磨くこと。精神的に強くなるには稽古しかない」と、さらなる精進を期待した。

隠岐の海(左)を激しく攻める大栄翔(撮影・河田真司)

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審判部長「当然」照ノ富士の春場所での大関とり明言

大栄翔(左)に優勝旗を渡す伊勢ケ浜審判部長(撮影・河田真司)

<大相撲初場所>◇千秋楽◇24日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士が、春場所での大関とりへ勢いをつけた。右上手を取って明生の動きを止め、左を差して豪快なすくい投げで11勝目。白星が条件だった技能賞を獲得し「良かったと思う。うれしいです」と話した。先に獲得を決定させていた大栄翔と翠富士に続く獲得となり、史上初となる3人の技能賞獲得を演出した。

小結だった昨年11月場所で13勝し、計24勝。大関昇進の目安「三役で3場所33勝」に9勝と迫った。伊勢ケ浜審判部長は、春場所が大関とりの懸かる場所になることを明言。内臓疾患や両膝の負傷により、大関から序二段にまで番付を落とした苦労人が、再び大関の座を射止めようとしている。「来場所も1日一番集中したい」と引き締めた。

明生(右)をすくい投げで破る照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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