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「3本の矢」だ 史上初3兄弟同時関取へ三男が先陣

「大波3兄弟」そろい踏み。長男若隆元(左)、次男若元春(右)に囲まれて笑顔の若隆景(撮影・鎌田直秀)

 大相撲夏場所(来月13日初日、東京・両国国技館)の新十両昇進が決まった福島市出身の若隆景(わかたかかげ、23=荒汐)が、史上初となる「3兄弟同時関取」の夢実現へ飛躍を誓った。東洋大4年時の全日本学生選手権で個人準優勝となり、昨年春場所に三段目最下位格付け出しデビュー。幕下上位で活躍する長男若隆元(26)、次男若元春(24=ともに荒汐)を追い越し、所要7場所で先陣を切る。東日本大震災から復興途上の故郷にも、活気あふれる相撲を届けるつもりだ。

 バチーン! 若隆景が激しくぶつかる肌音が、稽古場に鳴り響く。荒汐部屋名物の外国人見学客が窓の外から、「ワオ」と思わず声を発してしまうほど。兄2人とは、さらに激しさが増す。「兄はもちろんですが、幕下上位の先輩たちと切磋琢磨(せっさたくま)して少しずつ力が付いてきていると思う。正直、こんな早く上がれるとは思っていなかった」。入門時に目標に掲げた兄弟3人での関取。30日の番付発表をもって卒業する黒まわし姿で、「最初に上がるつもりではいました」と笑った。

 しこ名は「すでに3人セットですね。3本の矢です」。戦国大名の毛利元就の三男小早川隆景から命名された。「毛利3兄弟」の毛利隆元、吉川元春にちなみ兄たちも改名した。「井筒3兄弟」と呼ばれた元十両鶴嶺山、元関脇逆鉾(現井筒親方)、元関脇寺尾(現錣山親方)は唯一の関取3兄弟として有名だが、3人同時関取はまだいない。

 高卒で角界入りした兄たちとは違い、東洋大で頭角を現した。4年間で体重は約30キロ増。昨年春場所の新弟子検査で115キロ。さらに122キロまで到達した。今年に入り、初場所で幕下優勝し、春は西幕下筆頭で4勝3敗。「とにかく立ち合いの鋭さを意識してきた。まわしを取れれば一発ではもっていかれなくなった」。大学時代の宿敵、十両の矢後(尾車)や水戸龍(錦戸)との対戦が濃厚だが「同学年には負けたくない。15日間は初めてで勉強になる場所だが、勝ち越しを最初の目標にしたい」と闘志を燃やした。

 高1での被災時は、長男が入門していた荒汐部屋に次男と約1カ月間避難し、稽古をさせてもらった思いもある。福島県力士の新十両は09年秋の双大竜以来、約9年ぶり。「自分たちが、福島を盛り上げる中心的存在になれればいい」。締め込みは青に決定。本名の「大波3兄弟」1本目の矢が放たれる。【鎌田直秀】

 ◆若隆景渥(わかたかかげ・あつし)本名・大波渥。1994年(平6)12月6日生まれ、福島市出身。吉井田小1年から福島県北相撲協会で相撲を始め、柔道や陸上も並行。信夫中時代は全国上位進出はなかったが、学法福島3年時に全日本ジュニア体重別選手権で100キロ未満級優勝。世界ジュニア選手権団体V、個人軽量級準V。東洋大では4年時に全日本学生選手権団体を制覇し、個人も準優勝。得意は右四つ、寄り。181センチ、122キロ。家族は両親と兄2人。父は元幕下若信夫。祖父は元小結若葉山。

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学生横綱トゥルボルドら56人が新弟子検査に合格

 日本相撲協会は大相撲春場所初日の12日、昨年の学生横綱のバーサンスレン・トゥルボルド(日大、錦戸部屋)や、三段目最下位格付け出しの大波渥(東洋大、荒汐部屋)村田亮(東洋大、高砂部屋)ら今場所の新弟子検査合格者56人を発表した。興行ビザ取得後となる5月の夏場所でデビュー予定のトゥルボルドや大波、村田以外は2日目の13日から前相撲を取る。

 合格者は次の通り。

 阿部浩一(24)秋田県横手市出身、式秀部屋、167センチ、162キロ▽大波渥(22)福島市出身、荒汐部屋、181センチ、114キロ▽福山聖和(21)鹿児島県瀬戸内町出身、藤島部屋、174センチ、94キロ▽鈴木英樹(18)静岡県三島市出身、春日野部屋、177センチ、119キロ▽朝倉大樹(18)千葉県柏市出身、時津風部屋、172センチ、162キロ▽早坂仁希(15)横浜市瀬谷区出身、時津風部屋、172センチ、101キロ▽村田亮(22)三重県志摩市出身、高砂部屋、182センチ、167キロ▽永谷海登(15)愛知県春日井市出身、錣山部屋、171センチ、138キロ▽板東二樹(15)東京都板橋区出身、井筒部屋、165センチ、73キロ▽井上天(18)横浜市神奈川区出身、錣山部屋、180センチ、140キロ▽田辺大宜(22)岐阜県大垣市出身、木瀬部屋、190センチ、125キロ▽中尾勇聖(15)大阪府枚方市出身、阿武松部屋、172センチ、90キロ▽藤川維吹(15)佐賀市出身、尾車部屋、172センチ、126キロ▽原元有吾(15)千葉県柏市出身、佐渡ケ嶽部屋、180センチ、143キロ▽今川恭輔(15)大阪府松原市出身、佐渡ケ嶽部屋、173センチ、78キロ▽佐藤伸也(15)山形県尾花沢市出身、佐渡ケ嶽部屋、175センチ、105キロ▽長浜大河(15)神戸市須磨区出身、佐渡ケ嶽部屋、181センチ、109キロ▽塚原ヒカル(18)茨城県古河市出身、佐渡ケ嶽部屋、189センチ、161キロ▽浦崎恭乃介(15)三重県名張市出身、佐渡ケ嶽部屋、175センチ、67キロ▽梶田雅人(15)山口市出身、九重部屋、171センチ、131キロ▽山藤栄輝(15)岐阜県関市出身、出羽海部屋、176センチ、98キロ▽藤田拓也(18)宇都宮市出身、藤島部屋、181センチ、122キロ▽田井中竜昇(18)川崎市多摩区出身、藤島部屋、175センチ、117キロ▽山本隼斗(15)兵庫県姫路市出身、山響部屋、167センチ、98キロ▽斎藤聖冴(18)大阪府東大阪市出身、錣山部屋、175センチ、151キロ▽鈴木司(15)千葉県東金市出身、大嶽部屋、177センチ、113キロ▽佐藤好樹(17)福島県二本松市出身、式秀部屋、170センチ、84キロ▽早坂柊(16)川崎市川崎区出身、式秀部屋、179センチ、135キロ▽遠山瑞樹(18)大阪市生野区出身、武蔵川部屋、190センチ、103キロ▽古川光(15)大阪市平野区出身、九重部屋、176センチ、116キロ▽田中尚哉(18)兵庫県明石市出身、田子ノ浦部屋、183センチ、111キロ▽辻翔海(15)青森県大間町出身、田子ノ浦部屋、182センチ、117センチ▽佐竹風汰(18)大阪市平野区出身、田子ノ浦部屋、167センチ、84キロ▽関塚太一(15)愛知県小牧市出身、田子ノ浦部屋、187センチ、112キロ▽高橋鉄(15)愛知県小牧市出身、田子ノ浦部屋、181センチ、148キロ▽松沢亮英(18)千葉県鎌ケ谷市出身、朝日山部屋、168センチ、76キロ▽本間航平(15)東京都墨田区出身、佐渡ケ嶽部屋、170センチ、80キロ▽バーサンスレン・トゥルボルド(22)モンゴル・ウランバートル出身、錦戸部屋、187センチ、182キロ▽臼井亮裕(18)東京都足立区出身、錦戸部屋、173センチ、68キロ▽松岡裕輔(15)長野県上田市出身、東関部屋、171センチ、116キロ▽衣川真央(16)埼玉県草加市出身、玉ノ井部屋、171センチ、98キロ▽佐藤順平(15)名古屋市港区出身、千賀ノ浦部屋、181センチ、111キロ▽当真マークアーロンジャスティン(15)横浜市保土ケ谷区出身、浅香山部屋、179センチ、135キロ▽中村友哉(22)金沢市出身、宮城野部屋、169センチ、95キロ▽中野義信(15)山梨県笛吹市出身、宮城野部屋、166センチ、138キロ▽島袋璃空(15)沖縄県竹富町出身、宮城野部屋、173センチ、100キロ▽井上直輝(15)福岡市早良区出身、二所ノ関部屋、169センチ、95キロ▽上戸大輝(21)愛知県豊田市出身、立浪部屋、175センチ、117キロ▽山我裕基(18)茨城県取手市出身、立浪部屋、168センチ、89キロ▽佐藤直希(15)長崎県大村市出身、立浪部屋、177センチ、132キロ▽新垣海波(14)沖縄県石垣市出身、立浪部屋、171センチ、73キロ▽浜崎純也(15)埼玉県日高市出身、湊部屋、172センチ、114キロ▽前田剛志(15)埼玉県三郷市出身、湊部屋、169センチ、155キロ▽矢田宏太(17)和歌山市出身、尾上部屋、195センチ、203キロ▽マスヤマ・アルトゥー・ヒデミ・ソウザ(15)愛知県西尾市出身、尾上部屋、173センチ、88キロ▽今野康祐(18)東京都足立区出身、境川部屋、184センチ、158キロ

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東洋大の大波渥「石浦関あこがれ」3兄弟で関取を

新弟子検査を受ける荒汐部屋の大波渥。右は計測する玉ノ井親方(撮影・佐々木隆史)

 大相撲春場所(12日初日、エディオンアリーナ大阪)の新弟子検査が4日、大阪警察病院で行われ、56人が受検した。合格者は内臓検査を経て、初日の12日に発表される。

 東洋大相撲部で副主将を務めた大波渥(22)は、荒汐部屋に入門し、受検した。181センチ、114キロの細身の体で「石浦関みたいな力士があこがれ」と話すように、前まわしを取って前に出る相撲が持ち味だ。

 祖父が元小結若葉山、父が元幕下若信夫という家系で育ち、さらに長兄で三段目の大波(25)、次兄で幕下の剛士(23)も荒汐部屋に所属。合格し初土俵を踏めば、しこ名も「若隆景(わかたかかげ)」になるという。戦国時代の名将・毛利元就が3人の子供である毛利隆元、吉川元春、小早川隆景に伝えたとされる、結束の重要性を説いた逸話「三本の矢」。3兄弟の三男である、その小早川隆景の「隆景」の上に、祖父の元小結若葉山の「若」をつけた。「3兄弟で力を合わせて関取になるのが目標」と大波。合格すれば、三段目最下位格付け出しでデビューする。

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トゥルボルドら56人受検へ 春場所新弟子検査

 日本相撲協会は2日、春場所(12日初日・エディオンアリーナ大阪)の新弟子検査(4日)の受検申し込みを締め切った。

 日大で昨年の全国学生選手権個人を制し、幕下15枚目格付け出し資格を持つバーサンスレン・トゥルボルド(22=錦戸)ら56人が申し込んだ。昨年春場所より10人増えた。トゥルボルドは興行ビザ取得後、5月の夏場所以降に初土俵を踏む予定。

 ともに東洋大で、昨年の全国学生選手権個人で準優勝した大波渥(22=荒汐)と、同選手権個人で3位の村田亮(22=高砂)は、三段目最下位格付け出し資格を承認されている。

 新横綱稀勢の里が所属する田子ノ浦部屋からは5人が申し込んだ。

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東洋大・村田亮は高砂部屋に、大波渥は荒汐部屋入門

荒汐部屋に入門する大波渥(左)と高砂部屋に入門する村田亮の東洋大コンビ

 昨年11月の全国学生相撲選手権大会団体戦で優勝した、東洋大から角界入りする主将、副主将の4年生コンビが30日、東京・白山の東洋大で入門会見に臨んだ。

 主将だった村田亮(22)は高砂部屋に、副主将を務めた大波渥(22)は荒汐部屋に入門する。師匠の高砂親方(61=元大関朝潮)、荒汐親方(61=元小結大豊)も同席。ともに三段目最下位(100枚目)格付け出しの資格を得ており、大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)でデビューする。

 三重・志摩市出身の村田は、高校はアマ相撲の名門・金沢市工を経て東洋大入り。181センチ、160キロの恵まれた体で突き、押しを武器に本年度の学生選手権3位などの実績がある。体重別選手権などで3度の優勝があるが「全国大会の個人で優勝できなかった」と悔いは残すが「(東洋大で2学年上だった)御嶽海関のようなスピードのある相撲を取りたい。幕内で活躍できるような相撲を取りたい」と抱負を語った。

 一方、大波は「石浦関みたいな力士があこがれ」と話すように180センチ、115キロの小兵で、前まわしを取って前に出る相撲が持ち味。祖父が元小結若葉山、父が元幕下若信夫という家系で育ち、さらに長兄で三段目の大波(25)、次兄で幕下の剛士(23)も荒汐部屋に所属。大波が初土俵を踏めば「3世代&3兄弟」が力士という、まさに相撲一家。「大相撲は身近なものでした。3兄弟で関取になれたらいい。(若葉山のしこ名は)継げるものなら継ぎたい」と話した。

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学生横綱の日大トゥルボルド、錦戸部屋へ入門

トゥルボルド

 大相撲の錦戸親方(元関脇水戸泉)は26日、昨年の全国学生選手権個人を制したモンゴル出身のバーサンスレン・トゥルボルド(日大)が錦戸部屋に入門することを明らかにした。3月の春場所前の新弟子検査を受ける予定。トゥルボルドは学生横綱になったことで、幕下15枚目格付け出し資格を得ている。

 また日本相撲協会は26日の理事会で、荒汐部屋に入門する大波渥と高砂部屋に入る村田亮(ともに東洋大)の三段目最下位格付け出し資格を承認した。大波は昨年の全国学生選手権個人で準優勝、村田は同選手権個人で3位になった。

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東洋大3年ぶり団体V、日大連覇ならず 学生相撲

<相撲:全国学生選手権>◇6日◇東京・両国国技館

 団体戦が行われ、東洋大が決勝で近大を3-2で破って3年ぶり4度目の優勝を決めた。東洋大は準決勝で、中大に4-1で快勝。決勝では2-2の大将戦で個人戦準優勝の4年生、大波渥が1年生の谷岡倖志郎を押し倒した。近大は昨年に続き、準優勝。

 2連覇を狙った日大は準々決勝で日体大に2-3で敗れ、26年ぶりに4強入りを逃した。

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トゥルボルドが初の学生横綱 モンゴル人で日大主将

初の学生横綱の座に就いた日大主将のトゥルボルド(撮影・渡辺佳彦)

<相撲:第94回全国学生相撲選手権大会>◇5日◇東京・両国国技館

 モンゴル人で日大主将を務めるバーサンスレン・トゥルボルド(4年)が、決勝で大波渥(東洋大4年)を寄り倒しで破り、初の学生横綱の座に就いた。

 昨年12月に外国人初のアマチュア横綱に輝いたトゥルボルドは、これで大相撲の幕下15枚目格付け出しの資格を得た。アマ横綱になった昨年の資格は失効するが、12月の全日本選手権で連覇すれば、同10枚目格付け出しの資格を得られる。187センチ、183キロの恵まれた体で、去就が注目される。

 大関照ノ富士(伊勢ケ浜)、前頭逸ノ城(湊)とともに、5年前に同じ飛行機で来日し、鳥取城北高に入学した。プロ入りした2人に対し「まだ力不足」という評価で、日大に入学。その日大勢としては、8年ぶりの学生横綱の座に就いた。

 現アマ横綱というプレッシャーは「ない、と言ったらウソになります。頑張ってアマ横綱の名前を守れて良かった」と話した。1カ月前から、この大会に向けて食事、睡眠や稽古など、調整に余念がなかったという。2年前のインカレで発症した腰痛は「なかなか治らない」と抱えたままだが、名門の日大でも初の主将に任命されチームをまとめてきた。

 得意は、基本的には右四つだが「左になった場合も考えてる」と、まわしを引きつけての相撲に徹する。6日の団体戦に向けて「チームの足を引っ張らないように、頑張ってきた仲間とどこまで行けるか、楽しみです」と連覇を目指す。

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