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元豊山、地元新潟で引退報告会「たくさん応援ありがとうございました」断髪式6月25日開催予定

引退報告会であいさつする元豊山

昨年11月の大相撲九州場所限りで現役引退した新潟市北区出身の元幕内豊山の小柳亮太氏(29)の引退報告会が19日、新潟後援会会員77人が集い、新潟市で行われた。

豊山は「もっといいところを見せたかったが、豊山という名前を背負って戦い抜けた。たくさんの応援ありがとうございました」と感謝を伝えた。後援会会長の中原八一新潟市長(63)は「すばらしい相撲で夢と希望を与えてくれた。これからの人生にもたくさん挑戦の機会がある。大いにチャレンジしてほしい」とエールを送った。

断髪式は6月25日に東京・国技館で行う予定。度重なるケガに苦しんだ現役時代の経験を生かし、4月からは東京に店舗を構えてパーソナルトレーナー活動を開始する。減量にも取り組み、来年の東京マラソン完走も目指すという。「(アスリートに)僕だから教えられることもあると思う。相撲とは違った形で元気な姿をお見せしたい」とセカンドキャリアでの活躍を誓った。

新潟後援会会長の中原新潟市長(左)と笑顔で握手する元豊山

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横審「結果を見てからの話でしょう」貴景勝の来場所綱取りに求められるラインは静観の姿勢

優勝から一夜明け、オンライン会見に臨む大関貴景勝(日本相撲協会提供)

日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)の定例会合が、大相撲初場所千秋楽から一夜明けた23日、東京・両国国技館で開かれた。

会合では、昨年11月の大相撲九州場所で優勝同点、そして先の初場所で13場所ぶり3度目の優勝を、12勝3敗の成績で収めた大関貴景勝(26=常盤山)の綱とりについて、あくまでも今回の会合前の雑談ではあったが「諮問があってもいいのではないか」と話す一部委員がいたが、高村正彦委員長(80)は「『レベルの高い優勝じゃないから、それはちょっと』という意見が圧倒的だったと思います」と説明した。

横審の内規で、横綱推挙の条件として「大関が2場所連続で優勝もしくは、それに準ずる成績を挙げた者」となっている。昨年九州場所後の横審では、横審から日本相撲協会側に「今度の貴景勝の場合も、それに形の上では該当するか」と確認したところ、同協会側も「形の上では該当する」と返答。高村委員長は「相当、次の場所で良い成績で優勝するというようなことを考慮することになるのではないか。こういうようなお答えがあったと思ってます」と話していた。横審の中に「形の上」では今回、諮問があってもいいのでは、の声が一部であったが、全勝優勝などハイレベルを求めたのは共通認識だったと思われる。

その上で、初場所での貴景勝について高村委員長は「私もハイレベルの優勝というわけにはいかなかったけれども、大変な重圧の中で、その重圧を感謝と喜びに変えてしっかり相撲を取ってもらって、大関の責任をしっかり果たしてもらったと、そういう面では評価している」と重責を果たした大関を評価。さらに「そして、全力士の中で貴景勝が横綱に一番近い位置にいるということは、これは間違いないこと。引き続いて重圧があるだろうけども、それを感謝と喜びに変えて、しっかり相撲を取ってほしい」と会合で話した。さらに来場所の綱とりの位置付け、求められるラインについては、諮問される立場であることから「そういう話は全くなかった。結果を見てからの話でしょう」と静観の姿勢を示した。

高村正彦氏(2020年1月)
【イラスト】90年以降に誕生した横綱の昇進直前3場所

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元豊山が仰天プラン「再来年の東京マラソン出たい」引退1カ月で体重22キロ減 完走へ肉体改造

力士会でのあいさつを終え、帰路につく際にファンと交流する豊山

最高位前頭筆頭で、11月の大相撲九州場所限りで引退した元豊山の小柳亮太さん(29)が、24年東京マラソンでの42.195キロ完走という仰天プランを明かした。27日、東京・両国国技館で行われた関取衆による力士会を訪れ、あいさつ。その後、報道陣の取材に応じた際に「再来年の東京マラソンに出たいなと思っています。それまでに体重100キロを切るぐらいまで絞って」と打ち明けた。

九州場所では185センチ、181キロだった。それがすでに「159キロに絞りました」と、1カ月余りで22キロの減量に成功していると告白。今後は都内を軸にパーソナルトレーナーとして活動予定で、身をもって肉体改造の成功を示すつもりだ。現在は「ひざに負担をかけないように」と、ウオーキング中心に、フルマラソン完走に向けた準備を進めているという。

ウオーキングは「すり足じゃないです(笑い)」と、現役時代から変わらない、目じりを下げた笑顔に充実した第2の人生をうかがわせた。断髪式は未定ながら、6月を候補としている。

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阿炎が凱旋優勝パレード、地元の越谷練り歩く 母校後輩の演奏や盟友・若元春が駆けつける姿も

地元埼玉県越ケ谷市のショッピングモールで行われた大相撲九州場所の優勝報告会であいさつする阿炎(撮影・小沢裕)

大相撲九州場所で初優勝を果たした平幕の阿炎(28=錣山)が20日、出身地の埼玉・越谷での優勝パレードと報告会に参加した。越谷市内のイオンレイクタウン内を練り歩き、集まった約2000人と優勝した喜びを分かち合った。

報告会では母校である中学校の吹奏楽部による演奏や相撲甚句の会のステージ披露のほか、地元名産品やお祝い金の贈呈も行われた。「平日にもかかわらず多くの人に集まっていただいて、『おめでとう』とかいっぱい声を掛けてもらいました」と喜んだ。

会場内には日頃土俵で切磋琢磨(せっさたくま)するなじみの顔も。平幕の若元春(29=荒汐)が駆けつけたことについて「すごくびっくりしました。若元春関の新十両昇進パーティーに自分が顔を出したことがあったので、その恩返しなのかな」と盟友への感謝を述べた。

次の初場所(1月8日初日、両国国技館)に向けて「一番集中をモットーにしていきたい」と意気込んだ。今後の目標について「入門してからずっと師匠(=錣山親方)を超えることが目標なので、それに1歩ずつ近づいていきたい」と話していた。【平山連】

地元埼玉県越ケ谷市のショッピングモールで行われた大相撲九州場所の優勝報告会を終え引き揚げる阿炎(撮影・小沢裕)
地元埼玉県越ケ谷市のショッピングモールで大勢のファンの祝福を受けながら大相撲九州場所の優勝パレードに臨む阿炎(撮影・小沢裕)
地元埼玉県越ケ谷市のショッピングモールで大勢のファンの祝福を受けながら大相撲九州場所の優勝パレードに臨む阿炎(撮影・小沢裕)
地元埼玉県越谷市のショッピングモールで大相撲九州場所の優勝報告会に臨む阿炎(撮影・小沢裕)

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阿炎の優勝パレードと報告会を20日に出身地の埼玉・越谷市で実施 出身中学吹奏楽部の演奏も

賜杯を手に記念撮影に臨む阿炎(2022年11月27日撮影)

大相撲九州場所で初優勝を果たした平幕の阿炎(28=錣山)の出身の埼玉・越谷市が20日に優勝パレードと報告会を行うと、13日までに発表した。会場は市内にあるイオンレイクタウンkazeで、同日午後3時30分から優勝パレード、同4時30分から報告会を予定。阿炎の出身校である大相模中学の吹奏楽部の演奏のほか、相撲甚句の会の発表も計画しているという。

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元幕内の豊山が新潟市長に引退の報告「ぜひ、まげにハサミ入れてください」7年ぶりスーツ姿

引退のあいさつに訪れ、中原市長とグータッチをする豊山

大相撲九州場所を最後に引退した元幕内の豊山(29=本名・小柳亮太、新潟市出身)が6日、新潟市役所を訪れ、中原八一市長(63)に引退の報告をした。

豊山は「豊山新潟後援会」の会長でもある中原市長に「ご尽力をいただきありがとうございました」と感謝を述べた。「活躍をみんなで応援し、楽しんでいたと思います」と話した中原市長は、両ひじのケガが引退のきっかけになったことに触れ「厳しい世界。大変でしたね」とねぎらった。

中原市長は会長に就任して2年目。コロナ禍のため取り組みを直接観戦することはできなかった。豊山は「見ていただきたかったです」と残念そう。また、来年に断髪式を予定していることを明かし「ぜひ、まげにハサミ入れてください」と要望すると、中原市長も「都合がつくように調整したいです」と応じた。

11月28日に日本相撲協会に引退届を提出後、初めて地元を訪れた。この日は7年ぶりというスーツ姿。「なれないです」と笑う。「応援していただけることは普通ではないと常々思っていた。新潟のみなさんの声援に背中をして押していただきました」と地元の応援にも感謝した。

今後は東京を拠点にパーソナルトレーナーとして活動する予定。「ケガをするたびに体について勉強した。ケガに苦しんでいるアスリート、ケガを予防したいと思っている一般の人などに伝えられたら」と話した。

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時津風親方、愛弟子・豊山の引退に「これで部屋との縁が切れるわけではありません」コメント全文

時津風親方(2021年9月12日撮影)

大相撲九州場所限りで引退した元幕内の豊山(29)の師匠の時津風親方(元前頭土佐豊)が29日、愛弟子の引退について「これで部屋との縁が切れるわけではありません。第2の人生を歩み始めたら、時津風部屋としても協力できることはすると伝えてあります」とコメントを寄せた。時津風親方のコメント全文は以下の通り。

九州場所前に豊山から今場所限りで引退したいという気持ちを聞いていました。場所中も私がけがをしたときの経験などを話し、もう1回頑張ってみないかと言ったんですが、本人の気持ちは変わりませんでした。「子どもを抱っこするときも腕が痛い」と。大きな期待を背負って入門してきたので残念な気持ちはありますが、明るい性格で、稽古でも若い衆の面倒をよく見てくれました。これで部屋との縁が切れるわけではありませんので。第2の人生を歩み始めたら、時津風部屋としても協力できることはすると伝えてあります。

引退会見に臨んだ元幕内で十両の豊山(日本相撲協会提供)
引退後、パーソナルトレーナーの道を歩む元幕内で十両の豊山(日本相撲協会提供)

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九州場所V阿炎、埼玉・越谷でも凱旋イベント準備着々 週末に優勝記念横断幕設置へ

27日、賜杯を手に記念撮影に臨む阿炎

大相撲九州場所で初優勝を果たした平幕の阿炎(あび、28=錣山)が、千秋楽から一夜明けた28日、福岡・錣山部屋の宿舎からオンライン会見に応じ、全休明けの場所での栄冠を振り返った。

阿炎の出身地の埼玉・越谷市内でも、優勝を祝う準備が着々と進められている。同市役所によると、今週末にも市内の各駅に優勝記念の横断幕を設置するほか、所属する錣山部屋と調整しながら地元への凱旋(がいせん)イベントも検討しているという。

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大関貴景勝の綱とり横審が見解求める 協会側は「形の上では該当」全勝優勝レベルの数字必要か

貴景勝(2022年11月27日撮影)

日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)の定例会合が、大相撲九州場所千秋楽から一夜明けた28日、東京・両国国技館で開かれた。

席上、高村正彦委員長(80)は、大相撲九州場所で12勝3敗の成績を収め優勝決定ともえ戦に進み、優勝同点だった大関貴景勝(26=常盤山)の綱とりについて、協会側に見解を求めた。それに対する協会側の答えも含め、同委員長は説明した。

高村委員長 横綱推挙の条件として「大関が2場所連続で優勝もしくは、それに準ずる成績を挙げた者」となっていますが、今度の貴景勝の場合も、それに形の上では該当しますね? ということをお聞きしましたら(協会側は)「形の上では該当する」と。相当、次の場所で良い成績で優勝するというようなことを考慮することになるのではないか。こういうようなお答えがあったと思ってます。

2場所連続優勝でなく横綱に昇進した例として、17年1月の稀勢の里(現二所ノ関親方)の例が記憶に新しい。前年11月の九州場所は12勝3敗の優勝次点で、翌初場所で14勝1敗の初優勝を飾り、場所後の横綱昇進を決めた。稀勢の里の場合は、直近1年間の好成績(優勝1回、優勝次点4回で74勝16敗)も加味されてのもの。貴景勝の場合、この1年は途中休場含め1ケタ勝利が3場所など、高いレベルの安定感となると疑問符がつきそう。形の上では内規に該当するものの、諮問の話題が浮上するには全勝優勝レベルの数字が求められそうだ。

また、来年1月で10年の歴任となる高村委員長が、任期満了で委員会から退会することに伴い、後任委員長を互選。後任は山内昌之委員(75)の就任が決定した。九州場所を全休した横綱照ノ富士(30=伊勢ケ浜)については、本場所復帰の時期は未定ながら、来年4月の春巡業に参加する方向であることが春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)から報告された。

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十両豊山が引退 九州場所は5勝10敗、両肘の痛みなどで近況不振 東農大では個人タイトル5つ

大相撲九州場所6日目、北の若(右)を攻める豊山(2022年11月18日撮影)

日本相撲協会は28日、西十両4枚目豊山(29=時津風)が引退届を提出したことを発表した。27日に幕を閉じた大相撲九州場所では、5勝10敗としていた。

新潟出身の豊山は、金沢学院東から東農大に進学。強烈な突き押しを武器に個人タイトル5つを獲得し、三段目最下位格(100枚目)付け出しの資格を取得して16年春場所で初土俵を踏んだ。入門当初は本名の「小柳」をしこ名にし、デビュー場所での一番相撲では、同じく三段目最下位格付け出しデビューとなった近大出身の石橋(現朝乃山)と対戦。白星発進し、三段目全勝優勝を果たした。

翌夏場所では幕下全勝優勝を果たすなどし、同年九州場所で新十両に昇進した。3場所連続で勝ち越しを決め、17年夏場所で新入幕。その際にしこ名を「小柳」から「豊山」に改名。18年名古屋場所では自己最多の12勝を挙げて、自身初の敢闘賞を獲得した。

三役候補の1人として奮闘していたが、自己最高位は20年名古屋場所での西前頭筆頭だった。最近は両肘の痛みに悩まされるなどし、思うような結果を出せていなかった。

大相撲九州場所5日目、英乃海(左)を寄り切りで破った豊山(2022年11月17日撮影)

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阿炎、初V一夜明け会見「師匠に言われた『一番集中』を守ってきたからこそ」と勝因述べる

九州場所千秋楽から一夜明け、初優勝した興奮が冷めやらない様子の阿炎(日本相撲協会提供)

大相撲九州場所で初優勝を果たした平幕の阿炎(28=錣山)が千秋楽から一夜明けた28日、オンライン会見で「師匠に言われた『一番集中』を守ってきたからこそ」と今場所での勝因を述べた。この1年について「応援してくださっている方々に自分の頑張っている姿を見せられたらいいなと思っていたので、その気持ちが結果に出た」と語り、「もっと気持ちの強い相撲を見せたい」と来年へさらなる飛躍を誓った。

阿炎は右肘と左足首を手術して秋場所を全休。休場明けながら今場所では、終盤戦まで白星を先行させて優勝争いに名を連ねた。千秋楽の本割では単独首位だった高安を突き倒し、大関貴景勝、高安と12勝3敗で並んだ。優勝決定ともえ戦で連勝し、優勝を決めた。その直後は頭が真っ白になるほど放心したが、冷静になって真っ先に浮かんだのは笑っている師匠の顔だった。

体調不良の入院中の錣山親方(元関脇寺尾)は今場所休場して九州に入らなかった。師匠から「一番に集中して相撲をとることが大事だ」というメールをもらい、土俵に上がる前に意識してきた。「入門してからよく言えば『やんちゃ』だったので、心配や迷惑ばかりかけてきた。自分の両親もお世話になっているので、一生頭が上がりません。稽古以外は父親みたいな存在で、若いころは付き合っている女性の話もしました。入門してからずっと師匠を超えることを目標にしていたけど、また1歩進めたのかな」と師匠への愛があふれた。初優勝で恩返しとなった。

携帯電話には祝福のメッセージが相次ぐ。「過去最多の200(件)くらいきて、すごく喜んでもらえた。家族のグループラインでは『自慢だよ』『泣いちゃったよ』『心臓が持たない』とか連絡がありました」と興奮は冷めやらない様子。支えてくれた家族との再会も待ち遠しい。「妻にも心配をかけた。早く会いたいな」と話していた。【平山連】

初優勝から一夜明けて取材に応じる阿炎(日本相撲協会提供)
初優勝から一夜明けて取材に応じる阿炎(日本相撲協会提供)

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九州場所の殊勲賞に高安、敢闘賞は優勝の阿炎 技能賞は11勝目を挙げた豊昇龍

高安(2022年11月23日撮影)

<大相撲九州場所>◇千秋楽◇27日◇東京・両国国技館

日本相撲協会は27日、大相撲九州場所が開催されている福岡国際センターで同場所の三賞選考委員会を開き、千秋楽の本割を終え受賞力士が決まった。

殊勲賞は千秋楽を迎えた時点で、12勝2敗で優勝争いの単独トップに立っていた、東前頭筆頭の高安(32=田子ノ浦)の受賞が決まった。4回目の受賞で、三賞は通算12回目で歴代10位タイに入った。本割と優勝決定ともえ戦で敗れ、悲願の初優勝は逃した。

敢闘賞は、千秋楽を迎えた時点で11勝3敗と逆転優勝の可能性を残していた、西前頭9枚目の阿炎(28=錣山)が、こちらも無条件での受賞が決まった。敢闘賞は4回目の受賞で、三賞は通算5回目の受賞となった。本割で高安に勝ち、大関貴景勝(25=常盤山)を交えた優勝決定ともえ戦に進んだ阿炎は、再度の対戦で高安を、続く貴景勝戦と連勝し、初優勝を遂げた。3場所連続平幕優勝は、史上初となった。

技能賞は、14日目に優勝の可能性は消えたものの、中盤まで優勝争いを引っ張った関脇豊昇龍(23=立浪)が、千秋楽の小結霧馬山(26=陸奥)に勝ち、11勝目を挙げた場合という条件付きで受賞することが決まった。その霧馬山戦を寄り切りで勝ち、2回目の技能賞(三賞通算も同じ)が決まった。

敢闘賞候補には、14日目で優勝の可能性は消えたが、2日目からの9連勝で中盤まで優勝争いを引っ張った西前頭13枚目の王鵬(22=大嶽)と、西前頭16枚目の平戸海(22=境川)の名前も挙がったが、投票で出席委員の過半数に満たず見送られた。

阿炎(右)(2022年11月25日撮影)
豊昇龍(2022年11月21日撮影)

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幕下の玉正鳳-峰刃など各段で6戦全勝同士対決/優勝のゆくえ

玉正鳳(2022年9月17日撮影)

大相撲九州場所13日目に幕下以下の各段で6戦全勝同士の取組があり、優勝が決まる可能性がある。各段の6戦全勝は以下の力士。

▽幕下 モンゴル出身の東23枚目の玉正鳳(29=片男波)は、6番相撲で大関経験者の朝乃山に土をつけた。各段優勝は14年春場所の三段目。幕下44場所目で初の優勝を目指す。西41枚目の峰刃(23=錣山)は今年初場所の東幕下9枚目が最高位。全勝で関取昇進への足がかりをつかみたい。

▽三段目 東28枚目の日翔志(25=追手風)は日大出身。今年名古屋場所で序二段優勝を飾っている。西43枚目の高橋(23=二所ノ関)は日体大出身。今年名古屋場所で序ノ口、秋場所で序二段優勝。“3階級制覇”を狙う。西66枚目の一翔(18=立浪)は序ノ口、序二段と6勝1敗で惜しくも優勝を逃しており、初の各段優勝を目指す。

▽序二段 東14枚目の大谷(22=宮城野)は日大出身。先場所、7戦全勝で序ノ口優勝を飾っており、各段の連続優勝がかかる。西60枚目の朝志雄(28=高砂)は十両経験者。右膝靱帯断裂などの大けがから5場所ぶりの復帰で復活優勝を目指す。

▽序ノ口 日大出身で西15枚目の尊富士(23=伊勢ケ浜)がただ1人の全勝。小山桜、旭大星、高馬鵬の3人が1敗で追う。

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貴闘力氏、長男納谷幸男に禁断ギャンブル特訓「裏はやってない」必要以上に強調 過去に野球賭博

写真に納まる納谷(右)と貴闘力氏(提供・DDT)

13年に死去した大相撲の横綱大鵬の孫で、プロレスラーの納谷幸男(28)が22日、父で大相撲の元関脇貴闘力氏に“禁断の”ギャンブル特訓を受けた。

プロレス団体「DDT」のシングル最強決定リーグ戦「D王GRAND PRIX 2022」で初出場初制覇を目指す納谷はこの日、父のもとを訪問し、同リーグ戦で決勝まで駒を進めたことを報告。すると、父から「相手を引きずり降ろして勝つんだという気迫がないとダメ。だから、その気迫をギャンブルで教えてやる。俺に勝ったら、御利益で運気が上がるように」とアドバイスを受け、ブラックジャックによる勝負運向上の特訓を受けた。

貴闘力氏は10年、野球賭博に関与していたことが発覚し、角界を追われた過去があるが、「裏はやってないから。お金はもう12、3年も賭けてない」と必要以上に強調した。

現在開催中の大相撲九州場所では、納谷の弟で、貴闘力氏の三男、王鵬が9勝1敗でトップタイに並び、平幕優勝の可能性を秘めている。悲願のダブル優勝を目指し、納谷は来月4日開催の東京・後楽園ホール大会で行われる上野勇希との決勝戦に臨む。

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【相関図】九州場所の三役以上力士の関係性、見どころをイラストでご覧ください

【イラスト】三役以上力士の22年九州場所相関図

大相撲九州場所は17日に5日目を迎える。すでに全勝力士がいなくなるなど、波乱の展開だ。この記事には、三役以上の相関図をつけた。横綱から小結まで、4日目までの成績とともに今場所の見どころをあらためて紹介する。

【横綱】1人横綱の照ノ富士は、10月に両膝の手術を受けた影響もあり、初日から休場。復帰はまだ先になりそうだ。

【大関】貴景勝は2年ぶり3度目の優勝を目指したい。初日、2日目と連勝発進したが、その後連敗。今後の巻き返しが期待される。

熊本出身の正代は、5度目のかど番でご当地の場所を迎えた。好スタートとは言いがたいが、最近4場所連続で5日目時点で1勝4敗だっただけに、決して悲観する状況ではない。

【関脇】5場所連続で関脇の若隆景は7月に8勝、9月に11勝と積み上げてきた。大関昇進の目安は三役で直近3場所合計33勝といわれる。これを目安にすれば、今場所は14勝以上で大関昇進の可能性もあるように思えたが、すでに2敗。来場所以降の昇進に向け、少しでも白星を挙げておきたい。また9月の秋場所終了時点で今年49勝を挙げており、年間最多勝レースを引っ張っている。

新関脇の豊昇龍は3連勝後に黒星。連敗せずに優勝争いを引っ張っていきたいところだ。大関から陥落した御嶽海は、2ケタ勝利を挙げれば大関に復帰できる。ここまで3勝1敗と悪くない。残り11日間で7勝が最初の目標になる。

【小結】幕内最年長の玉鷲は4日目に38歳の誕生日を迎えた。3連敗発進も4日目に白星を挙げた。初土俵からの連続出場記録は、4日目を終えて1467回(歴代3位)。2位の富士櫻(1543回)へじわりと近づいている。

霧馬山は2場所連続の小結。先場所は9勝しながら小結にとどまった。今場所も勝ち越しての新関脇昇進を狙う。

翔猿は新小結。30歳6カ月7日での新三役は、年6場所制となった1958年(昭和33年)以降に初土俵を踏んだ力士では、6位の高齢記録だった。3勝1敗と好スタートを切っている。

大栄翔は関脇から陥落して小結。4小結は、2019年(令和元年)九州場所の阿炎、遠藤、北勝富士、朝乃山以来3年ぶりとなっている。

【優勝力士は?】今年は初場所から5場所連続で異なる力士が優勝している。御嶽海、若隆景、照ノ富士、逸ノ城、玉鷲が優勝しており、この5人以外が九州場所を制すれば、年6場所すべて異なり、31年ぶりの珍しい記録になる。

逸ノ城に寄り切りで敗れた正代(撮影・鈴木正人)
大栄翔を押し出しで破り、懸賞金を受け取る玉鷲(撮影・岩下翔太)
寄り切りで明生に敗れた貴景勝は、土俵下で肩を落とす(撮影・岩下翔太)
上手ひねりで霧馬山(右)に敗れた翔猿(撮影・岩下翔太)

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中学時代は毎食米4合と牛乳1L、高校3年間で40キロ増の熱海富士、新入幕場所でも大物食いだ

中学時代の大会で優勝を果たし、笑顔を浮かべる熱海富士こと武井朔太郎(母の武井奈緒さん提供)

大相撲九州場所は13日、福岡国際センターで初日を迎える。新入幕を果たす熱海富士(20=伊勢ケ浜)は、しこ名の通り静岡・熱海市出身。静岡・飛龍高を卒業して初土俵から所要12場所での入幕は、年6場所制となった1958年以降では小錦、朝青龍らと並ぶ8位のスピード昇進。幼い頃から驚異の食欲の持ち主で、新入幕場所でも大物食いを狙う。

母の奈緒さんによると、中学時代には毎食4合近くの米を平らげ、牛乳1リットルを飲み干していたという。「食事前に腹を膨らませるため、豆腐1丁を食べさせても、食欲が全然落ちない。着る服もサイズがどんどん大きくなるから、季節ごとに買い替えました」と笑みを交えて振り返った。

3年間指導した静岡・飛龍高相撲部の栗原大介監督は「『食力』は卒業生の中でもトップクラス」と目を見張る。3年間で130キロから40キロ増量したといい「大きくなっても決して鈍ることがない。自分の取り口に合わせて体を大きくしながら、積極的に稽古に取り組んでいた」とたたえた。

人口3万人余りの熱海市から幕内力士が出たことに、地元も盛り上がる。今年3月には後援会もできた。熱海富士は「熱海の代表として出ているので、下手な相撲は取っていられない。もっと頑張って熱海の名前が広がれば」と新入幕からの大暴れを誓った。初日は平幕の平戸海(22=境川)と対戦する。【平山連】

幼い頃の熱海富士こと武井朔太郎(母の武井奈緒さん提供)
他の児童と比べても一回り大きい熱海富士こと武井朔太郎(母の武井奈緒さん提供)
熱海富士(2022年7月18日撮影)
運動会で張り切り、笑顔を浮かべる熱海富士こと武井朔太郎(左)(母の武井奈緒さん提供)
小学校の頃に野球チームに所属していた熱海富士こと武井朔太郎(後列左)(母の武井奈緒さん提供)
小中学生の頃は静岡・三島市の三島相撲クラブに在籍し、相撲のイロハを教わった熱海富士(後列左から4人目)(母の武井奈緒さん提供)
ベビーカーに乗る熱海富士こと武井朔太郎(母の武井奈緒さん提供)
幼い頃の熱海富士こと武井朔太郎(母の武井奈緒さん提供)

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初土俵から12場所、熱海富士スピード出世に地元は驚き 母奈緒さんは「ゴールじゃない」奮起促す

稽古に励む熱海富士

人口3万人余りの街から幕内力士が出たことに、地元関係者は色めき立っている。大相撲九州場所(13日初日、福岡国際センター)で新入幕を果たす熱海富士(20=伊勢ケ浜)は、しこ名の通り静岡・熱海市出身だ。静岡・飛龍高を卒業して初土俵から所要12場所での入幕は、年6場所制となった1958年以降初土俵(幕下付け出しを除く)で小錦、朝青龍らと並ぶ8位のスピード昇進。今年3月に発足した地元後援会もがぜん応援に力が入る。

    ◇    ◇    ◇

入門からわずか2年で新入幕を果たした。人懐っこい笑顔と「サク」(本名の武井朔太郎から)の愛称で親しまれる20歳のスピード出世に、地元後援関係者は驚きを隠さない。「関取になるのも2、3年かかるかなと思っていたんで」。母の奈緒さんの予想も大きく上回る成長ぶりだった。新入幕を決めた後には、愛息に電話で「ここがゴールじゃない」とさらなる奮起を促した。「一番下から全力で向かっていき、けがなく場所を終えてほしい」と願った。

今月上旬、熱海市内では奈緒さんら後援会の会員が番付表やカレンダーの送付作業に追われていた。今年3月に発足した同後援会は市長や商工会議所会長、観光協会町らも名を連ね、会員数は日を追うごとに増加。市役所では千秋楽の27日まで写真パネルの展示や懸垂幕を置く。幕内で初めて相撲を取る郷土力士の活躍を、地域一体で応援する様子がうかがえた。

熱海富士は場所前の取材で、「熱海のみなさんには本当に感謝しかない。もっと頑張って熱海の名前が広がれば」と言った。昨年7月に地元を襲った大規模土石流後は、より一層故郷への思いが強くなった。「自分が熱海の代表として出ているので、下手な相撲は取っていられない」と稽古に励む日々。熱海から大海原を出たばかりの20歳の活躍に目が離せない。【平山連】

番付表の送付作業に追われる熱海富士の後援会員(撮影・平山連)
九州場所の番付表に後援会員たちが「熱海富士朔太郎」の印を押して、送付作業をしていた(撮影・平山連)

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「何が何でもね…正代頑張れと書いといて」境川九州場所担当部長、熊本出身でかど番の正代に期待

土俵祭りに臨む、境川九州担当部長(撮影・鈴木正人)

大相撲九州場所初日を翌日に控えた12日、会場の福岡国際センターで、15日間の安全を祈願する土俵祭りが行われた。

土俵祭り後に境川九州場所担当部長(元小結両国)が取材に対応。「いよいよ。土俵祭りで厳粛な気持ちになりますね」と話した。今場所は横綱照ノ富士が休場となり「若い力士とベテランが競い合って頑張ってもらいたい」と出場する力士らの奮闘を期待した。

照ノ富士の休場により、出場する最高位力士は大関となる。御嶽海が関脇に陥落したことで、大関は貴景勝と正代の2人となる。中でも熊本出身でかど番の正代には期待が大きいようで「正代は何が何でもね…。正代だけではないけど、役力士には頑張ってもらいたい」と話しつつ「正代頑張れと書いといてください」と話した。

土俵祭りを終え引き揚げる境川九州担当部長(撮影・鈴木正人)

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大栄翔「本当に気合が入る」九州場所初日は埼玉栄高の後輩・大関貴景勝と結びの一番、目標は2桁

大栄翔(2022年9月23日撮影)

大相撲九州場所(福岡国際センター)初日を翌日に控えた12日、小結大栄翔(29=追手風)が報道陣の電話取材に応じた。

この日は福岡市の宿舎で相撲は取らず、基礎運動などで調整。11日までは新三役の小結翔猿らの関取衆と毎日25番前後の申し合い稽古を行ってきたという。「一年納めの場所なのでしっかり明日から気合をいれてやろうと思います」と意気込んだ。

10日には29歳の誕生日を迎えた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出はできないため、部屋でささやかながらのお祝いを受けたという。「おめでとうと言ってもらったり、食べ物をもらったり。九州だったので地鶏のタタキとか、おいしかったですね」と、九州場所前に誕生日を迎えたからこそのお祝いとなった。

今年は3月の春場所でこそ平幕だったが、九州場所を含む残りの5場所は三役として土俵に上がった。しかし「もっともっと厳しくしないと現状のままで終わってしまう。上を目指すならもっともっと、厳しい相撲を取らないといけない」と厳しい自己評価。最高位は関脇なだけに、まずはその上の大関を意識するようだった。

初日はプライベートでも仲がいい、埼玉栄高の後輩にあたる大関貴景勝戦が組まれた。結びの一番でもあり「本当に気合が入りますし、初日なのでこれがいい流れになるとかもある。しっかり思い切って気合いれたい」と意気込んだ。

目標は夏場所以来の2桁勝利。「来年のためにも、今年の締めという意味でも、やっぱりいい結果で終われることが一番だと思います」と話した。

貴景勝(2022年7月19日撮影)

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御嶽海、大関復帰は一切考えず「1日1勝。自然と結果はついてくる」20代最後の場所へ意気込み

相撲を取る御嶽海

大相撲九州場所(13日初日、福岡国際センター)で関脇として臨む御嶽海(29=出羽海)が、20代最後の場所に向けて気を引き締めた。

11日、福岡・新宮町の出羽海部屋の稽古に参加し、1年を締めくくる場所に向けて「1日1勝。それだけですよね。自然と結果はついてくるんだと思います」と目の前の取組に集中することを誓った。

大関陥落の翌場所となる今場所で10勝以上すれば再び大関に復帰できる特例もあるが、本人は「僕は一切考えないです」ときっぱり。もちろん2桁白星は絶対クリアするという気持ちはある。ただ、そういった目先の数字を追うあまり見失っていたこともあると思っている。

「いろいろ矛盾していると思いますけど、上がるのは絶対。だけど10番とか、数字でいろいろ上がらないといけないというのは考えない。考えていたからこそ見失っている部分がいっぱいあったので」と丁寧に自分の思いを説明した。

この日は幕下の出羽ノ龍(21)、海龍(32)と連続で14番取るなどして調整し、12勝2敗。一方的な押し相撲というわけではなく圧力負けして押し込まれる場面も散見されたが、本人は「最近は自分の相撲が取れてなかったのがあったので、動けるのを確かめながら立ち合いと、その後を意識した」と感覚を確かめた。ここまでの仕上がりについては「コンディションはまあまあ。悪くはない」と言って、心配された肩の状況も「大丈夫です。しっかりあとは使うだけです」と話した。

12月には30歳を迎える。この1年について「20代最後の年って忙しいんだって考えたりする。特にこの1年は思いましたね」。1月の初場所で3度目の優勝を果たし、場所後に悲願の大関昇進。長野県出身では江戸時代に活躍した雷電以来227年ぶりの新大関として話題になった。5月の夏場所で6勝9敗と負け越し、名古屋場所は新型コロナ関連で途中休場した。異例のかど番継続となった先場所は4勝に終わり、関脇に転落した。

激動の1年を過ごしたが、本人は「別に辛くて相撲を取ってるわけじゃないので、こんな経験はあってプラスになるものが絶対出てくる」と前向きに捉える。「うじうじしてても得るものも得ないから。変わらないことが一番いいですけど、変わったときに上も下も見る。人生は面白いなって楽しんでますけどね」と20代最後の場所へ向けての心境を明かした。

相撲を取る御嶽海
稽古に励む御嶽海
稽古に励む御嶽海
幕下以下の力士たちの相撲を眺める御嶽海(左)
幕下以下の力士たちの相撲を眺める御嶽海(左)
相撲を取る御嶽海

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