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尾車親方がNHKで暴力問題生謝罪「心よりおわび」

尾車親方


 19日放送のNHK「サンデースポーツ」冒頭で、尾車親方(60=元大関琴風)が横綱日馬富士の暴力問題について謝罪した。

 大相撲九州場所8日目のニュースから始まった同番組。相撲コーナーの解説を務める尾車親方に中継がつながると、尾車親方はあいさつとともに「まず解説の前に一言よろしいでしょうか」と断りを入れた。

 その上で「このたびの暴力問題につきまして、皆様にご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを心よりお詫び申し上げます」と生放送で謝罪。続けて、「土俵上では力士が熱戦を繰り広げております。どうか千秋楽までご声援をよろしくお願いいたします」とファンにメッセージを送った。

 この日は日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)も同問題に関してコメントを発表している。

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阿武咲、感謝の初顔合わせ 2日目に念願の稀勢戦

土俵外で新弟子に胸を出し、余裕の表情で送り出す阿武咲


 新小結阿武咲(21=阿武松)が、横綱2連戦スタートを歓迎した。10日、大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)の取組編成会議が行われ、阿武咲は初日に日馬富士、2日目に稀勢の里に挑戦する。初日の日馬富士戦は予想通りといい「初日は得意だから」とニヤリ。再十両の昨年名古屋場所以降、初日は7勝1敗という験の良さも強気にさせた。

 2日目の相手が稀勢の里と知ると「ヤッター」と、念願の初顔合わせを手放しで喜んだ。昨年夏場所で幕下に陥落した際、当時大関の稀勢の里が、わざわざ出稽古に訪れ、再起を促してくれた感謝は忘れない。しかも「下半身の使い方を教えてもらった」と3場所連続2桁白星につながるアドバイスも受けた。「あの人と相撲を取れることに意味がある」とすべてをぶつける覚悟だ。

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九州場所の懸賞数は稀勢の里、白鵬がトップクラス

白鵬


 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)の懸賞で、芸能界屈指の相撲通で知られるデーモン閣下が登場する。新規の「ファンケル」「ツヴァイ」など9社の1つとして、所属音楽事務所パワープレイミュージックが、宣伝文句「デーモン閣下ニューアルバム歌魂(うただま)」として出す。

 なお個人の指定懸賞数では稀勢の里、白鵬がトップクラスで、全体の懸賞数は昨年場所の1302本前後が予想される。

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照ノ富士が九州出場明言 左膝不安も「やってみる」

九重部屋に出稽古に来た照ノ富士は、ぶつかり稽古に汗を流す(撮影・渡辺佳彦)


 14場所在位した大関から陥落した関脇照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が9日、大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)への出場を明言した。

 この日は、福岡・太宰府市内にある宿舎から、車で約30分の福岡市中央区にある九重部屋に、出稽古に足を運んだ。幕内の千代大龍(3勝1敗)、千代の国(13勝3敗)と計20番取り、最後は千代の国を相手に5連勝で締めた。

 途中休場した秋場所で半月板損傷のケガを負った左膝は完治に遠く、福岡入り後の稽古でも不安を抱えてのものだったが、この日の稽古後に「やってみるよ」と万全にはほど遠いながらも出場を表明。「やれることはやった」と、現状で出来うる限りの調整で九州場所に臨む。1場所で大関に返り咲ける10勝を挙げるのは、現状では険しいが、懸命な治療、リハビリを経て何とか場所には間に合わせた。

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稀勢の里は九州場所で復活する 北の富士さん太鼓判

三番稽古を行った手前左から稀勢の里と高安。その様子を見つめる北の富士氏(後方右)と田子ノ浦親方(同左から2人目)


 3場所連続休場中の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)の復活に、角界のご意見番が太鼓判を押した。

 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)に向けて4日、福岡・大野城市の部屋で大関高安と三番稽古を行い、13番で9勝4敗。見守った解説者の北の富士勝昭氏(元横綱)は「だいぶ戻ってきた。名古屋(場所)のころはたるんでいた体も張っていた。状態はいい。胸を合わせれば負けることはない」と手放しでほめた。稀勢の里は「いろいろやってみたいこともできた。(北の富士氏がいると)緊張感があっていい」と、手応えと感謝を口にした。

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稀勢の里「思いのある場所」蓮華院誕生寺で土俵入り

小学生に稽古をつける稀勢の里


 横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が3日、熊本・玉名市の蓮華院誕生寺で土俵入りを行った。同寺での横綱土俵入りは、大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)前の恒例行事。これまで太刀持ちなどを務めたことはあった稀勢の里は、同寺での土俵入り6度目にして、初めて主役を務めた。「非常にうれしいこと。先代(入門時からの師匠で故人の先代鳴戸親方=元横綱隆の里)のつながりで、太刀持ちや露払いをやらせてもらったことはあった。先代の思いのある場所で土俵入りできたのはよかった。慣れ親しんだ場所なので、どういう流れで、何をするかは把握できていた。いい経験になった」と、かみしめながら話した。

 土俵入り後は、土俵で地元小学生に稽古をつけ、集まった参拝客らを盛り上げた。

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宇良10番取るも本調子ほど遠く九州「分からない」

朝稽古で若い衆に胸を出す宇良(撮影・加藤裕一)


 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)への出場を目指す平幕宇良(25=木瀬)が3日、福岡市内の同部屋で朝稽古を行い、相撲を約10番取った。先場所2日目に痛めた右膝に器具を装着し、上からサポーターをつけた姿で三段目、序二段力士と申し合い。立ち合いに加減が見られるなど、本調子にはほど遠かったが、相撲は前日2日から取り始めたという。

 申し合い後は右膝のサポーターなどを外し、テーピングのみで若い衆に軽く胸を出したりしたが、土俵の外では時折足をひきずるしぐさを見せた。

 宇良は稽古後、苦笑まじりに「完全に治ったと言っといてください」「まだ自分でも(どうなるか)分からないんです」と話したのみ、言葉少なだった。師匠の木瀬親方(元前頭肥後ノ海)は「またケガをするとねえ」と心配しつつも、九州場所出場の可否は「相撲が取れない訳じゃない。自信があるなら出ればいいし(決断は)本人に任せます」と話した。

 先場所は自己最高位の東前頭4枚目で臨んだが、3日目から休場したことで、番付は幕尻の東前頭16枚目まで下がった。今場所も休場となれば、十両に陥落する。ギリギリまで決断を持ち越す可能性がある。崖っぷちの人気者が、必死の調整を続けていく。

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鶴竜、出稽古全勝!背水の九州場所で完全復活だ

住吉神社で土俵入りを行った鶴竜


 横綱鶴竜(32=井筒)が、大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)で完全復活する。2日、福岡入り後初の出稽古を行った。時津風部屋で平幕正代、十両蒼国来相手に11番全勝。先場所全休の原因となった右足首の回復をアピールした。2度の途中休場を含む3場所連続休場明けで“背水の場所”となるが、九州場所は14年夏場所の横綱昇進後、唯一休場経験がなく、昨年は優勝と験がいい。復活の舞台は整った。

 テーピングもサポーターもない。ありのままの鶴竜が、出稽古で関取を圧倒した。蒼国来と7番、正代と4番とり、引いた相撲は2番だけ。ほぼ前に出続けての11番全勝。先場所全休理由の右足首負傷の影響を感じさせなかった。「普通にできてるかな。踏み込みを意識した。しっかり立てるか。良かったですね」。口調も表情も穏やかだ。

 肌を合わせた2人も、横綱復活を感じた。蒼国来は「体が硬くなった。ガーンと来る。だいぶトレーニングやってますよ」。正代も「(当たって)痛かったですね。まだ手探りとは思いますけど」と言う。

 今場所は瀬戸際だ。名古屋場所4日目に横綱在位20場所目で2場所連続6度目の休場が決まった際、師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)は「今度、前半で連敗が続いたり、途中休場した時には、きっちり決断しないと…」と語った。鶴竜も腹をくくった。なのに今、気負いはない。「いつも同じ気持ちで。特にプレッシャーをかけなくてもいいと思っています」。順調な仕上がりが心を軽くする。

 10月1日に都内で同郷のムンフザヤ夫人と挙式した。既に15年2月に婚姻届を提出、1男1女ももうけた。ただ「あの日、指輪をしてあらためて…ね」と照れながら「こういう中で式を挙げさせてもらって。後は自分が頑張って(周囲に)感謝を伝えたい」と決意を語る。横綱になり唯一休場経験がない九州場所。しかも、昨年は14勝1敗で優勝した。この日、午後には福岡市の住吉神社で奉納土俵入りを終えた。「もちろん引き締まります。参拝する時なんか」。“強い鶴竜”を見せるため、残り9日でさらに調子を上げていく。【加藤裕一】

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白鵬「体は何より元気」申し合い全勝で九州場所へ◎

申し合いで阿炎を圧倒した白鵬


 横綱白鵬(32=宮城野)は2日、大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)に向けて、九州入り後初の申し合いを行った。福岡県内の部屋に、出稽古に訪れた錣山部屋の十両青狼と5番、阿炎と7番、計12番取って全勝。阿炎には、いきなり2番続けて上手投げで豪快に投げ飛ばすなど、尻上がりに動きがさえ渡っていった。

 九州入り後、初の申し合いとなったが「(10月29日まで行われた)巡業でも取っているから。でもまあ、よかったんじゃないですか」と、手応えを口にした。続けて「体は何より元気。やろう、やろうという気持ちを抑えながらやっている」と、笑顔を交えて話し、むしろ早いぐらいの仕上がりであることを説明していた。

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鶴竜出稽古11番全勝 奉納土俵入り終え「やるぞ」

住吉神社で約5000人を前に土俵入りを行った鶴竜


 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)を前に、横綱鶴竜(32=井筒)が2日、福岡入り後初の出稽古を行った。時津風部屋に出向いて、平幕正代、十両蒼国来を相手に11番相撲をとって全勝した。

 夏場所を「左足関節離断性骨軟骨炎」で、名古屋場所を「右足関節外側靱帯(じんたい)損傷」でいずれも途中休場し、先場所は全休したが「普通にできているかな」と語るなど、体調に問題がないことを強調した。

 名古屋場所を途中休場した時には、師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)が「今度、前半で連敗が続いたり、途中休場したときには、きっちり決断しないと…」と厳しく語り、本人も「厳しいことを言われても仕方ない。次に出るときは結果を出さないといけない」と次出場する場所が背水の陣となる覚悟を固めた。しかし、今は巡業もしっかり務め、体調の回復も順調なだけに「特に(自分に)プレッシャーをかけることはないと思います」と深刻さを感じさせない。

 この日午後には福岡市内の住吉神社で横綱4人による奉納土俵入りを終えた。「やるぞ、という感じ。あと10日ぐらい(9日間)土俵の中でしっかり稽古して」。体の不調に悩まず、稽古を積めることが大きい。「場所に入って、流れをつかむのが大事ですからね」。前向きに本番を見据えていく。

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朝青龍そっくり!新弟子おいビャンバスレンに珍金言

新弟子検査を終え、記者の質問に答えるビャンバスレン(撮影・加藤裕一)


 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)の新弟子検査が1日、福岡市内の病院で行われ、元横綱朝青龍のおいで千葉・日体大柏高相撲部のスガラグチャー・ビャンバスレン(18=立浪)ら10人全員が体格基準をクリアした。内臓検査の結果を待ち、初日に合格者が発表される。

 日本語を学んで2年半のビャンバスレンが、叔父の“訓示”を明かした。「『親方の口(言うこと)を聞きなさい』と言われています」。あの元大横綱が? 耳を疑うせりふだが、関係者を通して「俺のように騒がせるなよ!」という伝言もあり、報道陣が爆笑する中でニコニコ笑った。

 モンゴルからレスリング留学した直後の5月に夏場所を観戦。日馬富士の取り口にしびれ、叔父に頼んで相撲に転向した。「レスリングをしに行ったんだろう!」と叱られたが、一夜明けて「いいよ」とメールをもらった。「すごく怖かったけど、許してくれてうれしかった」という。

 叔父のすごさは知っている。だが、8月のインターハイで準優勝した実力者は「叔父は強い横綱。僕もそこまでいかないとダメ。一番強い力士になりたい」。しこ名は未定だが「龍」の字がお気に入り。奔放さで愛された男のDNAを受け継ぐ少年が、第1歩を踏み出した。【加藤裕一】

 ◆スガラグチャー・ビャンバスレン 1999年5月22日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。今夏のインターハイ個人2位、国体少年の部個人3位。対戦したい力士は遠藤。日本食では魚系が苦手で好物はカツ丼。愛称「ビャンバ」。家族は元朝青龍の長兄にあたる父スガラグチャーさん(47)とこの日46歳になった母ナルマンダフさん、兄、弟。185センチ、107キロ。突き、押しと食い下がる取り口が得意。

ビャンバスレンの叔父の元横綱朝青龍(09年5月20日撮影) 
新弟子検査で身長を測るビャンバスレン(撮影・加藤裕一)

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元朝青龍のおいら体格基準クリア「おじは強い横綱」

新弟子検査を終え、記者の質問に答える元朝青龍のおいビャンバスレン(撮影・加藤裕一)


 大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)の新弟子検査が1日、福岡市内の病院で行われ、元朝青龍のおい、スガラグチャー・ビャンバスレン(18=立浪)ら10人全員が体格基準をクリアした。合格者は内臓検査の結果を待ち、初日に発表される。

 ビャンバスレンは185センチ、107キロ。モンゴルから15年春、千葉・日体大柏高にレスリング留学したが、同年5月に両国国技館で夏場所を観戦し、横綱日馬富士のスピードあふれる取り口に感動したことをきっかけに、相撲に転向した。8月のインターハイで個人2位、10月の国体少年の部で3位に入った。

 検査後は「ちょっと緊張して、体が変です」と照れ笑いしていたが、目標を問われると「一番強い力士になりたい」とキッパリ。元朝青龍の兄スガラグチャーさん(47)が父親で、元朝青龍から「絶対に引いちゃダメ。相撲で大事なことは前に出ること」「厳しいところで頑張れば、強くなれる」「親方の言うことを聞きなさい」と訓示を受けているとか。「おじは強い横綱。僕もそこまでいかないとダメだと思っています」と角界の頂点を目指すことを宣言した。

新弟子検査を終え、笑顔を見せる元朝青龍のおいビャンバスレン(撮影・加藤裕一)
新弟子検査で身長を測る元朝青龍のおいビャンバスレン(撮影・加藤裕一)
新弟子検査で血圧を測る元朝青龍のおいビャンバスレン(撮影・加藤裕一)

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新小結昇進の阿武咲、躍進の裏に女神「おかつ」あり

師匠の阿武松親方(左)の地元、福岡・糸田町のマスコットキャラクター「おかつ」を手にする新小結阿武咲


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表し、阿武咲(21=阿武松)が新小結に昇進した。新入幕から3場所連続2桁勝利の裏には、師匠の阿武松親方(元関脇益荒雄)の地元、福岡・糸田町のマスコットキャラクター「おかつ」の存在があり、そのぬいぐるみを宿舎に持参。勝ちを連想させる縁起物にあやかり、得意の押し相撲で大暴れする。

 福岡市内の宿舎で会見した阿武咲は「素直にうれしいです」と小結昇進を喜んだ。1場所15日制が定着した49年夏場所以降で初めて、新入幕から3場所連続で2桁白星中。同席した阿武松親方から「勝ち続けると『負けたくない』から『負けられない』になる。そうなると(体が)動かなくなる」と心配されたが、21歳はおごることなく「一番一番魂の入った相撲を取りたい」と力強く意気込んだ。

 今年3月に破竹の勢いに乗るきっかけがあった。15年初場所で新十両昇進後、6度あった地方場所で1度も勝ち越せないまま春場所を迎えていた。そんな時に、師匠の地元のマスコットキャラクター「おかつ」のぬいぐるみが糸田町役場から届けられた。同町で毎年行われる田植祭の寸劇の登場人物オカツをモチーフにしたもので、同役場の担当者によれば「“かつ”ということで縁起がいい。親方の地元ということで贈らせていただきました」と説明。阿武咲も「これをもらって初めて関取として地方場所(春場所)で勝ち越せました」と効果に驚いた。

 今場所もぬいぐるみを宿舎のある千葉から持ってきた。「目の前の一番に集中する。勝ち負けに影響されないように」と結果は二の次だが、幸運の女神に見守られながら白星を量産する。【佐々木隆史】

福岡・糸田町のマスコットキャラクター「おかつ」のぬいぐるみ

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阿武咲が新小結昇進「実感ない」も阿武松親方評価

阿武松親方(右)と握手をかわす阿武咲(撮影・梅根麻紀)


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表し、新入幕から3場所連続2桁勝利中の阿武咲(21=阿武松)が新小結に昇進した。福岡市の宿舎で会見を行った阿武咲は「小さい頃から相撲をやっていて三役は1つの目標であり憧れだった。あまり実感はないです」と緊張した面持ちで話した。

 15年初場所で新十両昇進後、16年夏場所で幕下に陥落した。腐りそうになった時に助けてくれたのは、師匠の阿武松親方(元関脇益荒雄)だった。「幕下に落ちた時に師匠から『ここから頑張ればいい』と言われた。それで吹っ切れて伸び伸びと相撲が取れるようになった。その言葉で変わった。本当に師匠をはじめ、ご指導してくださった方のおかげです」と感謝した。

 押し相撲でここまで駆け上がってきた弟子を阿武松親方は「押し相撲は波がある。まぐれでは出来ないので自信を持っていいと思う」と評価した。それでも阿武咲はおごることなく「一番一番魂の入った相撲を取りたいです」と意気込んだ。

新三役となり番付を手にする阿武咲(撮影・梅根麻紀)

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39歳安美錦「戻ってこられて嬉しい」再入幕に笑顔

番付を手に笑顔を見せる安美錦関(撮影・梅根麻紀)


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。「39歳0カ月」の大ベテラン安美錦(伊勢ケ浜)が、元関脇土佐ノ海(現立川親方)の「38歳6カ月」を抜き、昭和以降で最年長の再入幕を果たした。宿舎のある福岡・太宰府市の太宰府天満宮で会見に臨んだ安美錦は「記録はたまたまだけど、戻ってこられたのはすごくうれしい。いい弾みになります」と相好を崩した。

 自分の前に会見した先場所優勝の横綱日馬富士から写真撮影で「一緒に撮りましょうよ」と声を掛けられて「顔じゃないよ」と1度は尻込みした。横に座ると「目を開けてますか…あ、開いてるか」と細い目をいじられた。「会見なんて、もう引退会見しかないと思ってたからさ」と照れ笑いに喜びがにじんだ。

 昨年夏場所の左アキレスけん断裂からはい上がった。先場所は2桁勝利を挙げ、昨年名古屋場所以来8場所ぶりの幕内に返り咲いた。「長かったような、短かったような中身の濃い1年半。手探りでいろんな人に(治療法を)聞いて、体を実験台にしていろいろ試してきたから」。最もつらかったのは土俵復帰後だ。自分の相撲が取れない。「すごく悩んだ」。折れかけた心を支えてくれたのは、ファン、関係者、そして家族だった。

 妻絵莉さんがいる。「行動で示してくれた。僕が頑張る状態を作ってくれた。夫婦だから(何も)言わなくてもわかるから」。2人の娘がいる。「相撲がだいぶわかってきてね。勝つと喜ぶし、負けると僕以上に落ち込むんです」。7月6日に生まれた長男がいる。「下の子が相撲をわかるまでは…そしたら、何歳になっちゃうんだろう」。

 数々のけがを乗り越え、通算3度目の再入幕は西前頭13枚目から始まる。横綱、上位陣と対戦するために、まだまだ頑張りたい。「今場所しっかり勝ち越す。簡単に(十両に)落ちないようにね」という声に、力がこもった。

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日馬富士「縁起のいい場所」で2場所連続V目指す

番付を手に笑顔を見せる横綱日馬富士(撮影・梅根麻紀)


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。先場所優勝の横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)は宿舎を構える福岡・太宰府市の太宰府天満宮で会見を行った。「大関になったのも、ここ。しこ名を発表したのも、ここ。縁起のいい場所です」。新横綱で臨んだのも12年九州場所。「5年ですか。本当に早いですね」としみじみ話した。

 先場所は3横綱の休場により、1人横綱で踏ん張り9度目の優勝を飾った。今場所は12年名古屋、秋場所以来となる2度目の2場所連続優勝となる10度目の賜杯を目指す。「目標を持つのはいいことですからね」。疲れの残る体と相談しながら、初日までに状態を上げていく。

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新入幕の大奄美「まずは幕内で勝ち越すことが目標」

新入幕会見で師匠の追手風親方(左)と握手を交わす大奄美


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表して、新入幕に昇進した大奄美(24=追手風)が福岡市内で会見を行った。同席した師匠の追手風親方(元前頭大翔山)の前で「まずは幕内で勝ち越すことが目標です」と意気込んだ。大奄美は鹿児島・奄美大島出身で、同郷の先輩で幕内経験のある幕下里山が幕内で勝ち越していないことを知ると「先輩を超えられるように頑張りたいです」と力強く宣言した。

 同学年の活躍に刺激を受けてきた。日大3年次に左膝半月板の手術を受けて、一時は日大に職員として就職して実業団選手となった。15年の全日本実業団選手権個人優勝で幕下15枚目格付け出しの資格を獲得。ケガで1度は角界入りを諦めていたが16年初場所で初土俵を踏み、所要11場所で幕内に駆け上がってきた。「同い年の御嶽海、北勝富士に負けないように頑張りたい。先に関取に上がっていたので置いていかれている気持ちだった。いつか追い抜いてやろうと思っていた」とケガで入門は遅れたが、同学年の兄弟子らに対抗心を燃やしていた。

 熱く闘志を燃やしていたが、実は課題はメンタル面だという。「精神面が弱いと思う。ふとしたときにコロっと負けてしまう」と185センチ、185キロの巨漢からは想像できない本音。それを聞いた追手風親方から「メンタルは稽古をして『これだけやったから大丈夫』って思うしかない。稽古で自信をつけるしかない」とアドバイスをもらった。最後は「1場所で落ちないように頑張ります」と控えめに話して笑いを誘った。

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日馬富士が1年ぶりに東正位、九州場所の新番付発表

横綱日馬富士(17年10月4日撮影)


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。

 5場所連続で4人が就く横綱陣では、2場所連続通算10回目の優勝を目指す日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、1年ぶりに最上位となる東正位に就いた。秋場所を全休した他の3人は、白鵬(32=宮城野)が西正位、稀勢の里(31=田子ノ浦)が東の2枚目、鶴竜(32=井筒)は西の2枚目で再起の土俵に上がる。

 大関陣では、昇進3場所目で秋場所は途中休場(1勝2敗12休)した西の高安(27=田子ノ浦)が、初のかど番で迎える。

 関脇は御嶽海(24=出羽海)が3場所連続(三役は5場所連続)、嘉風(35=尾車)は2場所連続(同4場所連続)。かど番の大関だった秋場所を負け越した(1勝5敗9休)照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は15場所ぶりに陥落した関脇で迎える。大関からの降下は今年春場所の琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)以来で、大関降下規定が変更になった69年名古屋場所以降では17人(20回)目だ。10勝を挙げれば大関再昇進となる。05年初場所の栃東(現玉ノ井親方)以来となる1場所での大関返り咲きはなるか。

 新三役を果たしたのは、西小結の阿武咲(21=阿武松)。史上初の新入幕から3場所連続2桁勝利を挙げて、駆け上がった。阿武松部屋からは、現師匠(元関脇益荒雄)が94年10月1日に部屋を創設して以降として、12年初場所の若荒雄(現不知火親方)以来2人目。青森県出身では、15年名古屋場所の宝富士(30=伊勢ケ浜)以来、戦後24人目。21歳3カ月での新三役は、平成以降初土俵としては6位の若年昇進(1位は白鵬の19歳9カ月)。琴奨菊は2場所ぶりの小結となる。

 新入幕は大奄美(24=追手風)。現師匠(元前頭大翔山)が98年10月1日に部屋を創設以降、16年春場所の大翔丸(26)以来、7人目の新入幕を果たした。鹿児島県出身では今年初場所の千代皇(26=九重、現千代ノ皇)以来、戦後23人目。日大出身では16年九州場所の石浦(27=宮城野)以来、36人目で、学生相撲出身としては先場所の朝乃山(23=高砂)以来、92人目となる。

 再入幕は、8場所ぶりの安美錦(39=伊勢ケ浜)、2場所ぶりの琴勇輝(26=佐渡ケ嶽)、3場所ぶりの妙義龍(31=境川)の3人。安美錦の39歳0カ月での再入幕は、土佐ノ海(現立川親方)の38歳6カ月を抜き昭和以降1位の高齢昇進となった。

 十両昇進は2人。新十両は、舛の勝改め隆の勝(22=千賀ノ浦)で、千賀ノ浦部屋からは10年九州場所の舛ノ山以来で、現師匠(元小結隆三杉)が16年4月8日に先代(元関脇舛田山)から部屋を継承してからは初めて。千葉県出身では、11年九州場所の旭日松(28=友綱)以来、戦後27人目の関取誕生となった。貴源治(20=貴乃花)は今年夏場所以来、3場所ぶりの十両復帰となった。

 九州場所は、11月10日の取組編成会議で初日、2日目の対戦相手が決定。12日の初日を迎える。

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日馬富士ヒジは痛いが「頑張りますよ」気力奮って汗

土俵下で両腕の筋トレで汗を流す日馬富士


 大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)で2場所連続となる通算10回目の優勝を目指す横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、徐々にペースを上げている。

 前日19日の奈良・香芝巡業で、この秋巡業で初めて稽古土俵に上がり、ぶつかり稽古で土俵の感触を確かめた。そして20日の大阪・枚方巡業では、平幕の千代翔馬(九重)を指名。約10分間、二字口付近まで下がってから仕切り、立ち合いの出足を確かめ、千代翔馬を反対の土俵まで押し込む稽古で汗を流した。

 2日連続の稽古土俵で、少しずつ土俵の感触を足で確認。古傷を抱えるヒジについては、気になるのか? という問いに「気になるんじゃなく痛い」と顔を曇らせた。苦境は続くが「炎症はね(多少は薄らいできた)。少しずつね」とペースも体と相談しながら上げていくようで「頑張りますよ」と気力を奮い立たせながら秋巡業を乗り切る。

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再入幕確実の安美錦「白鵬関ともう1度当たりたい」

部屋の関取衆に囲まれ2日遅れの39歳の誕生日を祝福される安美錦(前列左)


 大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)で、昭和以降では最年長での再入幕が確実な十両安美錦(39=伊勢ケ浜)が5日、秋巡業がスタートした会場の千葉・八千代市市民体育館で、新たな誓いを立てた。

 2日前の10月3日に、39歳の誕生日を迎えた安美錦は巡業会場の支度部屋で、報道陣が用意したバースデーケーキを手に、部屋の関取衆から祝福された。年齢のことは気にしないという安美錦は「よく長くやってるなと思う。この1年はリハビリや治療で、すごく長く苦しい38歳だった。家族の支えで乗り越えられた」と感謝し、相撲愛を問われると「もちろん、それもあるけど、嫁さんへの愛も、より深いものがある」と目尻を下げた。

 再入幕という、1つの節目を迎えそうだが、気力の衰えはない。「横綱、大関と当たれる地位まで戻りたいね。白鵬関ともう1度、当たりたい」と、静かな口調の中に闘志を込めた。

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舛の勝改め隆の勝、新十両昇進「ドキドキしていた」

新十両に昇進した舛の勝改め隆の勝(右、たかのしょう)。左は師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)(撮影・今村健人)


 大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)で新十両に昇進した舛の勝改め隆の勝(たかのしょう、22=千賀ノ浦)が27日、東京・両国国技館で会見し「もしかしたら上がれないんじゃないかと、ドキドキしていた。夢みたいでうれしい」と喜びを語った。

 中学卒業と同時に入門し、12年夏場所では17歳で幕下に昇進した。だが、それから5年もかかった。1年半前に部屋を継承した現師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は「いいものがあるなとすぐに感じたが、17歳で幕下に上がって、20歳でもまだ幕下でいる。『お前はバカか』と、飲むたびに言っていた。欲がない。必死でいかないと強くなれない。稽古をバンバンさせました」。

 隆の勝は、師匠から叱咤(しった)を受けた当時を振り返り「本当にバカだと思いました。まだまだ稽古が足りなくて、未熟者だった。必死に上がるために稽古しようと思った」。貴乃花一門の部屋へ積極的に出稽古し、関取衆に胸を借りる。食事の量も増やして、17歳のときに120キロ弱だった体重は、今では153キロに。少しずつ力をたくわえて、5場所連続で勝ち越して十両昇進を決めた。

 新しいしこ名は、秋場所千秋楽で言われたという。千賀ノ浦親方は「私(隆三杉)は、隆の里関と2代目の若乃花関につけていただいた。その『隆』の字をどうしてもつけたいと夢というか、希望があった」と明かした。師匠の願いのこもったしこ名を背負う隆の勝は「この名前で、一生懸命頑張っていきたい」と誓った。

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正代「三役のその上を目指して精進」激励会で決意

激励会であいさつする正代

 大相撲九州場所で11勝を挙げ、敢闘賞を受賞した西前頭3枚目正代(25=時津風)が29日、地元熊本の宇城市で行われた激励会に参加した。

 集まった約150人の前で「15日間はよく体が動いた場所でして。宇土市の方々の声援で11の白星がついたと思います」とあいさつ。来年初場所の新三役昇進が確実な25歳は「三役のその上を目指して精進したいと思います」と目標を掲げた。

 宇土市出身力士応援団団長を務める元松茂樹市長(51)からは「地震で傷ついた私たちに、テレビを通して大きな元気と活力を届けてくれました」と活躍を感謝された。

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鶴竜「稀勢は何か1つ足りない」ライバルへエール 

鶴竜は本場所のプレッシャーから解放され笑顔(撮影・岡本肇)

 大相撲九州場所で3度目優勝を飾った横綱鶴竜(31=井筒)が、大関稀勢の里を最大のライバルに“認定”した。千秋楽から一夜明けた28日、福岡市内の宿舎で会見。11日目に唯一の黒星を喫した稀勢の里について「お互いに(優勝争いで)邪魔してる感じで。本当にいい刺激になる。こういう相手がいると頑張れる」と語った。

 鶴竜にとっては、まだ優勝のない大関が天敵だ。対戦成績は17勝31敗と大きく負け越している。2年前の九州でも今年と同じ11日目に敗れ、優勝を逃す原因になった。逆に昨年秋場所は、14日目に1差で追う稀勢の里を退け賜杯を抱いた。今年の夏場所も、14日目に優勝のチャンスがあった稀勢の里に土をつけ、その夢を打ち砕いた。

 譲れない戦いをしてきたからこそ、ライバルへの思いもある。「ちょっとしたことだと思う。やっぱり何か1つ足りないのかな。それがあれば、次の番付に上がれる力は十分ある。自分の場合は、気持ちがすごく大事なのかな」。最後に、勝負を分けるのは心。腰痛を乗り越え、7場所ぶりの優勝をつかんだ横綱は、あらためて精神力の重要性を強調した。【木村有三】

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鶴竜V一夜明け会見「精神的に強くなったかな」

笑顔で一夜明け会見に臨む鶴竜(撮影・岡本肇)

 大相撲九州場所で7場所ぶり3度目の優勝を果たした横綱鶴竜(31=井筒)が28日、福岡市内で一夜明け会見を行った。開口一番「気分がいいですね」と笑顔を見せた。

 肩のケガや体調不良で悩まされた1年。「精神的に強くなったかな」と振り返った。初日からの連勝を11日目に止められた稀勢の里を「お互い邪魔してる感じで。いい刺激になりました」と冗談めいた言葉で会場を笑わせた。最後は「応援してくれる皆様、家族のためにも笑顔になってもらえるように頑張りたい」と来年の抱負を語った。

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正代と石浦に敢闘賞 玉鷲に技能賞 九州場所三賞

石浦

 日本相撲協会は、大相撲九州場所千秋楽の27日、福岡国際センターで三賞選考委員会を開き、西前頭3枚目で14日目までに11勝を挙げている正代(25=時津風)と、新入幕で10勝を挙げている石浦(26=宮城野)を敢闘賞に、ともに満票で選出した。正代は2回目、石浦は初受賞。

 技能賞には、小結で9勝を挙げて突き押し相撲を評価された玉鷲(32=片男波)が選出された。玉鷲は初の三賞受賞。

 殊勲賞には、1横綱3大関を撃破した東前頭3枚目の遠藤(26=追手風)が千秋楽で勝って勝ち越した場合、選出されることになった。

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“1発KO負け”の英乃海が頭部打撲などで休場

琴勇輝に突き倒しで敗れ、起き上がれず苦悶(くもん)の表情を見せる英乃海(撮影・菊川光一)

 大相撲九州場所千秋楽の27日、東前頭13枚目の英乃海(27=木瀬)が休場した。

 「頭部打撲、脳振とう、右足打撲により30日間の安静加療を要す」との診断書を提出した。

 前日26日の14日目、同4枚目の琴勇輝(25=佐渡ケ嶽)と対戦。“1発KO”を食らい10敗目。その際に右足親指などを負傷した。

 立ち合いで、突き押しの突貫相撲を身上とする琴勇輝から、ボクシングのアッパーカットのような左手の突きを、アゴに受けた。右もほお付近に張り手が1発。一瞬にして倒され、左膝からガクンと落ち、右足首もひねるように崩れ、そのまま土俵に倒された。

 意識がないような状態で1分以上も起き上がれず、首から上を動かしてもなかなか起き上がれなかった。関係者に担架に乗せられ花道へ。ようやく立てるまでにはなったが、そのまま車いすに乗せられ、館内の医務室に運ばれた。

 英乃海の休場は14年九州場所以来2度目。千秋楽の対戦相手、輝は不戦勝。今場所の十両以上の休場者は大砂嵐に続いて2人目となった。

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大砂嵐が右膝痛め休場 十両でV争い

 大相撲九州場所の十両で優勝争いを演じている東十両6枚目の大砂嵐(24=大嶽)が13日目の25日、日本相撲協会に「右膝関節捻挫と右膝半月板損傷の疑いで、28日間の安静加療を要する」との診断書を提出して休場した。

 大砂嵐の休場は9月の秋場所(途中休場、途中出場)に続いて9度目。13日目の対戦相手だった青狼は不戦勝となった。今場所の十両以上の休場者は初めて。

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北の湖前理事長命日から1年 弟子ら稽古場で黙とう

 大相撲九州場所中の昨年11月に死去した日本相撲協会の北の湖前理事長の命日となった20日、旧北の湖部屋の山響部屋では福岡県志免町の宿舎での朝稽古後、部屋を引き継いだ山響親方(元幕内巌雄)や力士らが黙とうをささげた。

 山響親方は「もう1年かと思う。師匠に教えてもらったことを思い出している」と感慨深げな表情。夜もちゃんこ鍋を囲み、前師匠がいつも座った場所に座布団を敷いて黙とうをする予定だという。

 十両では弟子が奮闘。34歳の北太樹は6勝目を挙げ「思い出すのは楽しそうな笑顔。いるだけで安心感があった」としのぶ。敗れた北はり磨は「自分にとってはいつまでも師匠だから」と話した。

 九州場所8日目は2度目の満員札止め。八角理事長(元横綱北勝海)は「この1年はいい相撲が多い」と、故人が掲げた「土俵の充実」の継続に手応えを示した。

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米国育ちのヤング改め若一郎ら新序出世は12人

 日本相撲協会は大相撲九州場所8日目の20日、米国育ちでアメリカンフットボール経験者のヤング改め若一郎(武蔵川部屋)ら今場所の新序出世力士12人(うち再出世4人)を発表した。

 来年の初場所(1月8日初日・両国国技館)から番付にしこ名が載る。出世力士は次の通り。かっこ内は出身地、部屋。

 若山(千葉、阿武松)花井改め鳴滝(京都、伊勢ノ海)若一郎(長崎、武蔵川)一富士(福岡、伊勢ケ浜)松ノ富士(愛媛、伊勢ケ浜)照樹(愛知、伊勢ケ浜)矢野改め桜富士(神奈川、伊勢ケ浜)杉原改め寅ノ富士(栃木、伊勢ケ浜)川尻改め輝富士(群馬、伊勢ケ浜)小田改め辰ノ富士(大阪、伊勢ケ浜)丹羽改め福ノ富士(北海道、伊勢ケ浜)菅野改め昇富士(千葉、伊勢ケ浜)

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「日馬の足出た」大誤審で前代未聞のやり直し/復刻

2012年11月20日付日刊スポーツ紙面

<日刊スポーツ:2012年11月20日付>

 プレーバック日刊スポーツ! 過去の11月20日付紙面を振り返ります。2012年の28面(東京版)は大相撲九州場所での前代未聞の誤審でした。

◇ ◇ ◇

<大相撲九州場所>◇2012年11月19日◇9日目◇福岡国際センター

 大相撲九州場所の優勝争いの行方を左右する一番で、前代未聞の誤審があった。1敗の横綱日馬富士(28)と全勝の関脇豪栄道(26)が対戦。日馬富士の足が土俵外に出たとして、湊川審判委員(56=元小結大徹)が取組を止めさせたが、勝負はついていなかった。やり直しの末、勝った日馬富士は優勝戦線に残り、豪栄道は初黒星を喫した。結び前の注目された一番は、審判の失態で大混乱した。

 立ち合いから押し込んだのは豪栄道だった。右四つで後退した日馬富士は、両足のつま先で俵の上を回り込んだ。土俵の中央へ押し戻しかけた時、向正面の湊川審判が「勝負あった」として右手を挙げた。際どい動きが、混乱を呼んだ。

 これに気付いた立行司の式守伊之助は、両力士の背中をたたいて止めさせた。2人は事態が分からない。そのまま、5人の審判と行司が土俵上で協議を開始。約2分半後、鏡山審判部長(元関脇多賀竜)は「向正面の審判が、日馬富士の足が出たと勘違いし、手を挙げてしまいました。従って、もう1度、やり直しという形でやらせていただきます」と場内に説明した。取組を途中で止め、やり直したケースについて、日本相撲協会広報部は「極めてまれ。少なくとも戦後では、同様の記録は残っていない」とした。

 やり直しの一番は、日馬富士が勝った。突っ張りで攻め込み、もろ差しになって寄り切り。1敗を守った新横綱は、劣勢に見えた最初の一番について「豪栄道のまわしが緩んだのかなと思った。足? 出てなかったですよ。僕が右四つになって、『よしっ』と思った。どっちかというと、僕の方が有利だった」と振り返った。中断にも集中力を切らさずに勝ち越し。「どっちみち取り直しになると思っていた」とも話した。

 一方の豪栄道は、潔かった。「最初の一番が続いていたら?」と聞かれても「特にないです。負けは負けですから」。「ふに落ちないのでは?」と振られても「ないっす」と答えた。恨み節は一切言わなかった。

 手を挙げた湊川審判は「私は(日馬富士の)左足が着いたと思ったから手を挙げた。回り込んだ時、着いたと思った」と説明。裁いた伊之助は「『勝負あった』と聞こえたので、止めなきゃしょうがない。軍配を上げなくてよかった。自信がなかったから」と言い、土俵まわりの蛇の目には、足跡が付いていなかったと証言した。鏡山審判部長は「ビデオ室で、何回も確認してもらった。どうやら足は着いてない。両力士には悪いが納得してもらうしかない。我々のミスだから、以後気を付けて、みんなで気を引き締めていく」と話した。

 鏡山審判部長と湊川審判は今日10日目、北の湖理事長に謝罪する予定。同理事長は「砂が飛んで、足が出たように見えたんだろう。豪栄道は半身、上手を取って、流れは日馬富士有利な感じがしましたけどね」とし、八角広報部長(元横綱北勝海)を通じて審判部に「しっかりやってください」という指示を届けた。

 全勝の豪栄道に土がつき、白鵬が単独トップに立った。あの誤審がなければ、勝敗はどうなったか分からない。場内の一部からブーイングが起きるなど、納得できないファンもいる。思わぬ誤審で、9日目の大一番は水を差された。

 ◆勝敗の決め方 行司が軍配を上げ、勝敗は決する。土俵下の審判が俵を踏み越したことなどを確認すれば手を挙げ行司に知らせ、行司が軍配を上げる。土俵下の審判や控え力士に異議があれば、物言いをつけられる。物言いの後は土俵上で審判が協議。ビデオ室とも連絡を取り合い(1)行司軍配通り(2)行司軍配差し違え(3)同体-のいずれかの説明をした上で、同体の場合は取り直しが行われる。

※記録と表記は当時のもの

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