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朝乃山、十両復帰・優勝祝賀会「この結果に満足していない」4年ぶり後援会主催パーティー参加

「十両復帰・優勝祝賀会」で乾杯する朝乃山。右は高砂親方

22日まで行われた大相撲初場所で初の十両優勝を果たした朝乃山(28=高砂)が25日、都内のホテルで行われた後援会主催の「十両復帰・優勝祝賀会」に出席した。

コロナ禍と1年間の出場停止などで新三役に昇進して以来、後援会主催パーティーに参加するのは4年ぶり。初場所は14勝1敗の好成績だったが「この結果に満足していないです」などとあいさつ。東京富山県人会の約150人の参加者に、さらなる活躍を誓った。朝乃山は「久しぶりに富山の人たちに会えてうれしかった。富山は1番大きな存在」と感謝した。

「十両復帰・優勝祝賀会」に出席し、笑顔で鏡開きを行った朝乃山(右から2人目)。右端は師匠の高砂親方、左端は東京後援会副会長で日本レスリング協会名誉会長の福田氏
後援会主催の「十両復帰・優勝祝賀会」に出席し、来場所に向けて決意表明する朝乃山

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朝乃山初の十両優勝「1つでも恩返しができたら良いなと」富山商高の恩師、浦山英樹さんの命日に

1敗を死守した朝乃山はほっとした表情を見せる(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇14日目◇21日◇東京・両国国技館

大関経験者で西十両12枚目の朝乃山(28=高砂)が、初の十両優勝を飾った。千代の国を盤石の寄り倒しで1敗を死守した。2敗で追っていた金峰山が敗れたために決まった。

この日は富山商高の恩師、浦山英樹さんの命日。節目の日に優勝という結果を出し、新型コロナウイルスのガイドライン違反で出場停止中だった21年九州場所以来となる約1年半ぶりの再入幕に前進した。幕内復帰を確実にするためにも、千秋楽も勝って1敗を守る。

    ◇    ◇    ◇

初の十両優勝を決めた朝乃山にとって、1月21日は特別な日だった。母校の富山商高相撲部監督の浦山英樹さんの命日。6年前、40歳の若さで亡くなった恩師に朗報を届けた。「1つでも恩返しができたら良いなと思っています。白星が取れて良かった」と感慨深そうに言った。

執念だった。千代の国の突き落としで1度はよろめいたが、こらえて立て直す。右を差して土俵際まで押し込み、相手の粘りにも動じず寄り倒した。その後、2敗で追う金峰山が平幕の剣翔に敗れたため、千秋楽を待たずして優勝が決まった。

相撲を本格的に始めた中学時代から、亡き恩師の浦山さんを師と仰ぎ、得意の右四つを徹底的に磨いてきた。中学時代に左肘を負傷して相撲を辞めようと思っていた際には「富商(富山商高)に来い。俺が強くしてやる」と声をかけられ、近大時代は角界入りの背中を押してもらった。

心の支えだった恩師は17年1月、がんのため40歳の若さでこの世を去った。遺族から託された遺書には「(本名の)石橋、お前はよく相撲を頑張っている。俺の誇りだ。横綱になれるのは一握り。お前にはその無限の可能性がある。富山のスーパースターになりなさい」。病気の影響で震えた文字に熱い思いがこもっていた。

そんな亡き恩師の願いを、新型コロナウイルスのガイドライン違反により裏切った。6場所出場停止から復帰する昨年の名古屋場所前の6月下旬に法要で富山に一時帰省すると、浦山さんの父松男さんから叱咤(しった)された。「息子が一生懸命に目をかけていたからこそ、放っておけない」と厳しく接してくれたことがありがたかった。自らの口で1年での幕内復帰を宣言した。

復帰4場所目の今場所で1年ぶりに再十両を果たすと、初日から10連勝。松男さんは場所中欠かさず息子に活躍を報告した。11日目に大翔鵬に敗れた際には「力を貸してやってくれ」と祈った。十両優勝という吉報に、「ホッとしたけど、ここがゴールじゃない。後で息子にも伝えたいね」とうれしそうに言った。

1敗での優勝なら十両1場所通過、来場所での幕内の可能性が高まる。残すは千秋楽。朝乃山は「しっかり目の前の一番に集中するだけです」ときっぱり。亡き恩師に少しでも早く幕内での姿を見せるためにも、最後まで15日間相撲が取れる感謝を込めて土俵へ上がる。【平山連】

◆朝乃山広暉(あさのやま・ひろき)本名・石橋広暉。1994年(平6)3月1日、富山市生まれ。相撲は小4から始め富山商高3年で十和田大会2位、先代高砂親方(元大関朝潮)らと同じ近大で西日本選手権2度優勝。16年春場所で三段目最下位格(100枚目)付け出しで初土俵。前頭だった19年夏場所で初優勝し、20年春場所後に新大関に昇進。189センチ、174キロ。得意は押し、右四つ、寄り。

千代の国を寄り倒しで破り、手刀を切る朝乃山(左)(撮影・狩俣裕三)
千代の国(右)と攻め合う朝乃山(撮影・鈴木正人)
千代の国(右)と攻め合う朝乃山(撮影・鈴木正人)

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朝乃山が初日から負けなし9連勝「勝ち越して終わりではない」来場所幕内返り咲きへ白星重ねる

立ち合いで北の若(左)と当たる朝乃山(撮影・野上伸悟)

<大相撲初場所>◇9日目◇16日◇東京・両国国技館

大関経験者で西十両12枚目の朝乃山(28=高砂)が初日から負けなしの9連勝とした。西十両8枚目の北の若(22=八角)を寄り切りで下した。

6日目以降単独トップを続け、十両優勝へひた走る。「自分より上背があり、まわしを取られたらやっかいだと思ったので、しっかり踏み込んで前に前に攻めれた」と振り返った。

止まらずに攻め続けた。朝乃山は立ち合いから前に出て右を差し、北の若のおっつけにも動じなかった。「止まったら不利だと思ったので前に前に」という意識で臨み、土俵際の逆転の投げにも警戒しながら、しっかり体を密着させて寄り切った。初日から9連勝にも「1日一番しっかり自分の相撲を取りきることだけ考えて土俵に上がっていますので、明日からまた切り替えたい」と語った。

前日には勝ち越しを決めて「いろんな支えてくださった方々から連絡をいただいた。勝ち越して終わりではないですし、まだ場所がありますし、切り替えて集中したい」と言った。十両土俵入りの際には初日から8日目までは富山後援会から贈られた剱岳が描かれた化粧まわしを着用していた、9日目のこの日からは東京富山県人会から贈られた立山連峰が描かれた化粧まわしを着けた。新十両に昇進した直後に贈られたもので、「東京にいる富山県出身者の方にも復活するまで応援していただいたので着けました」と説明した。

朝乃山は初日に貴健斗(常盤山)を下し、関取として599日ぶりの白星を挙げた。大関だった21年5月19日の夏場所11日目(隆の勝をすくい投げで退けた)以来となる勝利で、再十両を果たした場所で好スタートを切った。

勢いそのままに白星を重ねて序盤戦5戦全勝で終え、中盤戦に入った6日目に狼雅(二子山)を退けて単独トップに。7日目に島津海(放駒)、8日目に豪ノ山(武隈)を撃破し、十両復帰場所で初日から負けなしの8連勝とし、大関だった20年7月場所以来となる3度目のストレート給金を達成。十両で勝ち越すのは17年7月の名古屋場所以来、約5年半ぶりとなった。

「15日間相撲を取れることへの感謝を忘れない」との気持ちを持ちながら土俵に上がり、新しい顔ぶれがひしめく十両でも大関経験者としての実力を見せつけている。全勝または1敗での優勝なら十両1場所通過、来場所での幕内の可能性も十分ある。この勢いのまま、いまだ手にしていない十両優勝へ白星を積み重ねる。

北の若(右)を寄り切りで破った朝乃山(撮影・野上伸悟)
北の若(後方)を寄り切りで破った朝乃山(撮影・野上伸悟)
朝乃山(右)は寄り切りで北の若を破る(撮影・宮地輝)
朝乃山(右)は寄り切りで北の若を破る(撮影・宮地輝)
朝乃山(右)は寄り切りで北の若を破る(撮影・宮地輝)

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朝乃山十両白星発進 1年ぶり関取復帰「また15日間相撲を取らせてもらうことに感謝忘れず」

貴健斗(左)を突き落としで破る朝乃山(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇初日◇8日◇東京・両国国技館

大関経験者で西十両12枚目の朝乃山(28=高砂)が、関取として599日ぶりの白星を挙げた。初顔合わせとなった貴健斗と対戦し、力強く突き落とした。大関だった21年5月19日の夏場所11日目(隆の勝をすくい投げを退けた)以来となる関取での勝利で、再十両を果たした場所で好スタートを切った。

599日ぶりに、朝乃山が関取として本土俵に戻ってきた。関取の象徴でもある大銀杏(おおいちょう)を結い、黒の締め込み姿で登場。「15日間相撲を取らせていただけることへの感謝を忘れず、白星を届けることで応援してくれる皆様への恩返しをしたい」。感謝の思いを胸に土俵に立った。

立ち合いで鋭く当たって右を差しにいったが、初顔の貴健斗に阻まれた。すかさず相手に前に出られて土俵際まで押し込まれたが、タイミングよく引き、左に回り込んだ。相手のバランスを崩すと、逆転の突き落としを決めた。「相撲内容は良くはないです」とどこまでも貪欲だったが、勝ち星はついてきた。

取組前の十両土俵入り。21年夏場所以来となる1年8カ月ぶりに化粧まわし姿を披露した。選んだのは、金色の「剱」と背景に、出身地の富山県を代表とする「剱岳(つるぎだけ)」が描かれたもの。2018年ごろに地元富山後援会から贈られた。青木仁理事長(46)によると、地元を代表する名峰のように大きく、堂々とした力士になってほしいとの願いが込められたものだった。

関取復帰の節目の場所でこの化粧まわしをつけたのには理由がある。「不祥事を起こした時も、富山後援会がずっと自分の味方でした。後援会を解散せず、関取に復帰するまでずっと待っていてくれた」。新型コロナウイルスのガイドライン違反で、21年名古屋から6場所連続出場停止。その間には一時引退すらよぎったが、周囲がつなぎとめてくれた。再び相撲が取れていることは決して当たり前じゃない。支えてくれた人たちへの感謝を化粧まわしに込めていた。

今場所、十両力士のうち、対戦すれば初顔合わせとなるのが27人中19人に上る。かつての新十両時代と比べ新たな顔ぶれがひしめくが、自身にとってここは「通過点」。いち早く幕内に戻り、目標とする年内での三役復帰を胸に秘める。「自分の前に出る相撲を貫きたい」。まずは先場所の幕下で逃した優勝を目指し、白星を積み重ねる。【平山連】

◆化粧まわし 後援会、母校などから贈られる金糸銀糸の刺しゅう入りまわしで、十両以上の力士が土俵入りの際に締める。前垂れの部分には金糸や銀糸を使った郷土の景色や龍や虎などが刺しゅうされるほか、ユニークなデザインが施されるとファンの間で話題になる。生地は西陣、博多織などで値段は200万円以上。横綱、大関だと20本以上所有する。

貴健斗(左)を突き落としで破る朝乃山(撮影・足立雅史)
貴健斗(左)の立ち合いを受け止める朝乃山(撮影・鈴木正人)
貴健斗(手前)に攻められる朝乃山(撮影・足立雅史)
貴健斗(右)を突き落としで破る朝乃山(撮影・足立雅史)
貴健斗(下)を突き落としで破る朝乃山(撮影・鈴木正人)
貴健斗(右)を突き落としで破る朝乃山(撮影・足立雅史)
十両土俵入りに臨む朝乃山(撮影・足立雅史)
十両土俵入り。後方中央左は朝乃山(撮影・足立雅史)
十両土俵入りする朝乃山(撮影・鈴木正人)
十両の取り組みに向かう朝乃山(撮影・鈴木正人)
土俵下に控える朝乃山(撮影・鈴木正人)
朝乃山(2022年7月24日撮影)

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十両復帰の朝乃山「ずっと自分の味方だった」地元後援会から贈られた「剱」化粧まわしで土俵入り

十両土俵入りする朝乃山(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇初日◇8日◇東京・両国国技館

1年ぶりに関取に復帰した西十両12枚目の朝乃山(28=高砂)が十両土俵入りに登場した。地元後援会から贈られた化粧まわしで、紺の柄に金色で「剱」という字が施されている。

1年ぶりの化粧まわしを着た朝乃山はやや緊張した面持ちで土俵に上がり、一連の所作を堂々とこなした。初日にこの化粧まわしで臨んだことについて「場所前に自分でも何をつけようかと考えていました。不祥事を起こしても富山後援会がずっと自分の味方だったし、後援会を解散せずに関取に復帰するまでずっと待っていてくれた。そうした思いもあったので、初日からつけようと思いました」と述べた。

化粧まわしは十両以上の関取が、後援会、母校などから贈られる金糸銀糸の刺しゅう入りまわし。土俵入りで締める。生地は西陣、博多織などで値段は200万円以上。横綱、大関だと20本以上所有する。

十両土俵入りする朝乃山(撮影・鈴木正人)
十両土俵入りに臨む朝乃山(撮影・足立雅史)
十両土俵入り。後方中央左は朝乃山(撮影・足立雅史)
朝乃山ののぼり(撮影・河田真司)
貴健斗(手前)に攻められる朝乃山(撮影・足立雅史)
貴健斗(左)の立ち合いを受け止める朝乃山(撮影・鈴木正人)
貴健斗(左)を突き落としで破る朝乃山(撮影・足立雅史)
貴健斗(左)を突き落としで破る朝乃山(撮影・鈴木正人)
貴健斗(右)を突き落としで破る朝乃山(撮影・足立雅史)
貴健斗(右)を突き落としで破る朝乃山(撮影・足立雅史)

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十両復帰朝乃山、大関時代に慣れ親しんだ黒の締め込みで稽古「初心を忘れず15日間戦いたい」

ぶつかり稽古で胸を出す朝乃山(撮影・平山連)

大相撲の大関経験者で西十両12枚目の朝乃山(28=高砂)が6日、初場所(8日初日、東京・両国国技館)に向け、黒の締め込み姿で東京・高砂部屋で稽古した。大関時代と同じ慣れ親しんだもので、前日から稽古場で締めて感覚をなじませて本場所に備える。「1年ぶりの締め込み。すごく懐かしい気持ちになりました」と声を弾ませた。

背中がひときわ大きく見えた。最終調整のこの日は相撲は取らず、入念なストレッチや四股踏みで汗を流した。

一丁押し稽古では感覚を確かめるように1本、1本丁寧にこなし、「しっかり足を運べているかとか、下から押せるようになっているかとか確認しました」と話した。

再十両として臨む今場所。締め込みに黒を選んだことについて「初心の気持ちを忘れず、15日間戦いたいという気持ちで黒にしました」。続けて「明け荷(十両以上の関取が、化粧まわし、締め込み、泥着など、身の回りの雑品を入れておく竹製のつづら)に入れて眠らせていました。取り出した時はうれしかったですね。幕下と三段目の時も黒まわしを使っていましたけど、素材が違うので。締め込みの方ががっちりくる。2日続けてつけているんで、慣れてきました。もう大丈夫。(場所までに)明日稽古がもう1日ありますので、汗をかいて今場所で戦えるようにしたいです」と話した。

前日には富山商高時代の恩師、故浦山英樹さんの父松男さんから電話をもらった。亡くなった息子に代わって、故郷・富山から息子の愛弟子にハッパを掛けてくれる存在。電話口で「けがはないか? 体調は大丈夫か?」と近況について心配されながら、場所に向けて叱咤(しった)も受けた。

朝乃山は「(松男さんから)『十両も一場所、二場所で通過しないとダメだよ。早く上に上がって』と応援をもらいました。(亡くなった)先生の代わりに言ってくれていると思う。不祥事を起こした時も、お父さん(松男さん)が叱ってくれた。その時に初めて怒る姿を見ました。今まで応援してくださっていたのにすごい申し訳ないことをしたのだと、自分が情けなくて、悔しかったです」。身の引き締まる電話を受けて、より一層場所への思いも高まった様子だ。

注目の初日は東十両12枚目の貴健斗(26=常盤山)と対戦する。誰が相手でも「気にならない」ときっぱり言って、「全勝優勝はハードルが高いですが、優勝は狙っています。1日一番。しっかり自分の相撲を取りきって、結果を残していくだけです」と力強く誓った。【平山連】

◆締め込み 十両以上の力士が本場所で着用するまわしの正式名称。つやのある絹織物、博多織の繻子(しゅす)で作られ、平均の長さは約9メートル、幅約80センチに上る。これを六つ折りにして締める。日本相撲協会の寄付行為の相撲規則・力士規定には「紺、紫系統の繻子の締込を使用し…」とあるが、実際は明るい色も黙認されている。

黒の締め込み姿で稽古場に登場した朝乃山(撮影・平山連)
テッポウ柱を突く朝乃山(撮影・平山連)
一丁押し稽古を行う朝乃山(撮影・平山連)
ストレッチをする朝乃山(撮影・平山連)

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幕下朝乃山「もともとは僕がキャバクラに行ったのが自覚のなさでした」過去の過ちあらためて反省

ぶつかり稽古で胸を出す朝乃山

大相撲の大関経験者の幕下朝乃山(28=高砂)が27日、都内の部屋での朝稽古後に取材に対応し、過去の過ちをあらためて反省した。

朝乃山は9月の秋場所後の10月15日に、石川・七尾市で開催されたパーティーに参加。石川・羽咋市で9月に行われた石川県無形民俗文化財「唐戸山神事相撲」で最高位の大関となった畝傍山和弘(本名・畝和弘)さん(54)の祝賀披露会に、高砂部屋関係者の知り合いを通じて招待されたものだ。「僕ら2人が北陸出身だったこともあって」と富山出身の朝乃山と羽咋市出身の深井の2人で訪れた。

その祝賀会内で、髪結い実演のモデルとなった。朝乃山が大銀杏(おおいちょう)姿になると、ファンからは歓声や声援が多く飛び交ったという。そして、大銀杏姿の朝乃山の写真がネットに掲載されると…。SNSを中心に批判の声が多く挙がった。

大銀杏は通常、十両以上の関取のみが許されるもの。いくら大関経験者だからとはいえ、今は幕下であるため結う資格はない、という類いの声が多く上がった。だがそれは、本人も重々承知していた。髪結い実演があると知った際「部屋の裏方さんに『僕がやっても大丈夫なんですか』って聞きました。そしたら『親方にも許可をもらっているので大丈夫です』と言われました」と確認したという。

確かに通常、大銀杏は関取のみが許されるものだが、巡業での初っ切り、花相撲での髪結い実演などで、例外的に幕下以下の若い衆が結うこともある。今回の髪結い実演は、招待されたアマチュア相撲関連の祝賀会で行われたイベント。例外に該当する類いのイベントである上、朝乃山は慎重を期して部屋関係者に確認し、師匠の高砂親方(元関脇朝赤龍)らなどの許可をもらって髪結い実演のモデルになった。自ら希望してモデルになったなどというわけではなかった。

今回の件がSNSを中心に騒ぎになったことを、朝乃山自身はもちろん知っていた。関連するコメントも見た。こういう時、どうしても目に付くのが「キャバクラ」の文字。6場所出場停止処分のきっかけとなったコロナ禍でのキャバクラ通いの件が、今もついてまわるが言い訳はしない。「もともとは僕がキャバクラに行ったのが自覚のなさでした」と受け止めている。もしも関取として髪結い実演に参加していれば何も問題はなかった。三段目まで陥落するきっかけを作った自身の過去の行為を、あらためてしっかりと反省した。

髪結い実演については反省するところはあったが、久しぶりに本場所以外の場所で多くのファンと直に触れ合い「たくさん応援してくれる方がいてすごくうれしかった」と励みになった。ファンあっての大相撲。まさに、それを実感した。だからこそ「ファン感謝祭に参加できなかったのは悔しかったです」という。

6、7日に国技館で開催された「大相撲ファン感謝祭2022」は幕内力士を中心とした関取衆が参加し、来場した多くのファンとさまざまなイベントを通して触れ合った。当日の様子を日本相撲協会の公式YouTubeチャンネルで見て「(オープニングセレモニーでの)関取紹介の時の紹介文とか僕ならどういう風に紹介されたんだろうと思いました。あとコロナ禍だけどたくさんのファンと触れ合っていた。その場にいなかったのが悔しかったですね」と心境を明かした。

7戦全勝なら十両復帰が確実だった秋場所は、六番相撲で負けて6勝1敗で終えた。九州場所(13日初日、福岡国際センター)での番付は幕下5枚目前後が見込まれる。「今年で(関取復帰を)決めるという思いです。早く上に上がりたい」と一年納めの九州場所でこそ、十両復帰を決める強い覚悟を示した。関取に復帰すれば巡業や協会公式イベントにも参加できる。当然、髪結い実演も問題なし。苦い思いを経験し、また一皮むけた朝乃山。あとは、土俵の上で結果を出すだけだ。【佐々木隆史】

重りを持ってスクワットをする朝乃山
ぶつかり稽古で胸を出す朝乃山
重りを持ってスクワットをする朝乃山

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朝乃山、処分明けも地元富山へ思い複雑「帰れる度胸はないです…認められるようになってから」

稽古に参加する朝乃山(代表撮影)

6場所出場停止処分明けの大相撲7月の名古屋場所三段目全勝優勝を果たした朝乃山(28=高砂)が23日、所属する高砂部屋の朝稽古後に取材に応じ、地元富山への思いについて「(今は)帰れる度胸はないです」と複雑な胸の内を明かした。「上にいた時から地元の声援が力になっていた。戦っている姿を見てもらって、もう一度応援してもらえるように認められるようになってから帰りたい」と話した。

この日出稽古に訪れた宮城野部屋の十両炎鵬や北青鵬、鳴戸部屋の欧勝馬らと申し合い稽古を行い、15勝4敗。炎鵬には苦戦したが、北青鵬や欧勝馬は圧倒して大関経験者としての実力を見せた。

稽古中には他の力士に話しかけられ、笑顔をのぞかせる様子もあった。元横綱白鵬の宮城野親方は「ものが別格だなというかんじ」と舌を巻いた。朝乃山に直接声を掛ける場面もあり、「有名な方がね(高砂部屋に)出稽古に行くんだと言ったらね、朝乃山に『頑張ってね』と伝えて下さいと言われて。それを伝えただけです」と明かした。

対する朝乃山は、この日の稽古について「今回は大、中、小とさまざまな力士がいたので、良い稽古ができた」。稽古場にいた宮城野親方については「いるだけで久しぶりにピリピリした感じ。自分が巡業に出たときから当時横綱白鵬関はずっと居たので、そういう巡業みたいなピリピリした感じがあった」と懐かしそうに語った。同親方から賛辞の言葉を贈られたと聞くと「うれしいですね」と少し照れくさそうに笑った。

三段目として臨んだ名古屋場所について「初日はとても緊張した」。出迎えたファンから大きな拍手を受けたことに「あの拍手は一生忘れない。改めて応援されていたんだなと気付かされました」と感慨深そうに語った。7戦全勝して優勝を飾っても「ホッとしていません」と言い、その心は「三段目の優勝は通過点だと思います。お客さんからもあまりおめでとうとは言われていないので。そういう気持ちを持っていきたいですね」と視線は常に前を向く。

場所後も帰省せず部屋に残り体を動かし続けたことで、コンディションは良好。体重も大関時代からは少し痩せたが、170キロ台をキープ。「今はあっても173キロを維持しながら相撲取ってるので、しっかり体も動けてる。無理に太る必要はない」。自身の相撲である「右を狙って、左前ミツとって右を差す」を本場所でできるかを課題にしながら稽古に打ち込む。「次は幕下ですし、上位だと思うので気を抜かずに頑張りたいです」と意気込みを見せた。

高砂部屋に出稽古に訪れた宮城野親方から声を掛けられる朝乃山(代表撮影)

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横審紺野美沙子氏「一ファンの視点大事に」元祖スー女 再起朝乃山へ「名古屋場所で心機一転を」

カメラに向かいポーズを決める横綱審議委員の紺野美沙子さん(撮影・江口和貴)

大相撲の横綱審議委員会(横審)の委員で俳優の紺野美沙子氏(61)が、このほど日刊スポーツの取材に応じ、あふれ出る相撲愛や名古屋場所(10日初日、ドルフィンズアリーナ)への期待を語った。ファン歴は半世紀ほどになる元祖スー女(=相撲女子)。今年4月から新委員に就任した。一ファンとしての視点も大事にしながら、相撲界の発展に貢献したいと意気込んでいる。【取材・構成=平山連】

    ◇    ◇    ◇

横綱審議委員会のメンバーに就任してから、はや3カ月。重責を担うプレッシャーを尋ねると、紺野氏は「基本的には変わらず、一ファンの視点を大事にしています」ときっぱり言った。続けて「こういった形で取材を受けたときに、以前のように天真らんまんに「○○関がかわいいよね」「□□関が好き!」とか答えるのは自粛した方がいいのかな(笑い)」とちゃめっ気たっぷり。好きな相撲に関われる喜びが勝っているようだ。

「(横審就任の)打診をいただいた時は、『ヒョエー』『ウソ-』みたいなかんじでした。子供の頃からいつも見ていて、偉いおじさんたちの集まりというイメージでした。年齢層がやや高めという印象でしたが、自分もそういった年齢になったのかな。各界のそうそうたる皆さんが集まる会議にお声を掛けていただき、本当に光栄です」

相撲との縁は深い。きっかけは幼少期に同居していた祖母だ。

「祖母がお相撲のファンで、本場所中は必ずNHKの中継を観ていました。中継を姉と私も一緒に観るのは、ごく自然なことでした」

柏戸、大鵬、北の富士、玉の海…。思春期に憧れた名力士たちの名を挙げると、いとまがない。ただ、学生時代は相撲を語れる女子が少なく、モヤモヤしたこともあるという。

「学校では全く一緒に話す友達がいなくて…。当時はバレーボール、女子プロレス、ローラースケートとかが人気でした。相撲ももちろん人気だったけど、女子のちびっこファンが少なかった。中学に入ったら相撲が好きだという女の子が1人いて、クラスは違ったけど、熱戦があった次の日はその子の教室に行きましたね。ベランダとかで『旭國すごかったね』『魁傑の外掛けかっこよかったね』とか、ひそひそと話す感じでした(笑い)

初めて生で相撲を観戦した時の興奮は、今も覚えている。1972年の名古屋場所で外国出身力士として初優勝した米ハワイ出身の平幕高見山も、現役時代に応援していた力士の1人。「高見山さんの優勝から50年かぁ。私の熱狂から50年になるというのは、やっぱり感慨深いですね」としみじみとした表情を見せる。

「小学校高学年か中学生ぐらいのときだったと思います。当時は蔵前に国技館があって、家族で行きました。セキュリティーがおおらかな時代でしたね。取組が終わって花道を下がっていく際に、みんなベタベタとお相撲さんを触るのが恒例となっていて。私も高見山さんを触りに行こうとしました」

俳優業のかたわら、相撲の仕事も舞い込むこともしばしばだった。NHK中継のゲストに呼んでもらったり、元横綱の曙ら名力士たちと対談したり。雑誌でコラム連載を担当したこともあった。

「相撲関係のお仕事をいただいて、うれしかったですね。ただ、今も相撲関係は仕事とは思っていなくて、どちらかというと役得です」

2カ月に1度本場所が開催されると、今も心が躍る。九州場所が終わると、今年も終わったと寂しさを覚えるのも変わらない。「もう風物詩ですね。やっぱり場所が始まるときはうれしいし、終わるとガックリみたいな感じです」。

名古屋場所がいよいよ幕を開ける。新型コロナウイルス感染対策ガイドラインの違反で6場所出場停止処分が下った朝乃山(28=高砂)が、西三段目22枚目で土俵復帰する。

「十両に上がった姿を見て、本当久しぶりに正統派の四つ相撲力士が出てきたと感じました。コロナ前に行われた富山巡業を見に行く機会があったんですが、会場周りののぼり旗のほとんどが朝乃山でした。三段目からの再出発はちょっと悲しいですけど、過去は過去。名古屋場所で心機一転をしてほしい」

横審として、上位陣の奮闘にも注目する。かど番を迎える正代(30=時津風)、御嶽海(29=出羽海)の2大関にも「やってくれると思います」と期待感でいっぱいだ。

「やっぱり上位陣が強くならないと、場所が締まらない。なんとか名古屋を気温以上に熱くなってほしいです」

相撲を心から愛する紺野氏。メディアへの注文も忘れず「相撲の記事が一面に来ることが非常に少ないです。(ページをめくって)まだかな、まだかな、まだかな…。プロ野球、ボクシング、ゴルフも面白いけど、やっぱりお相撲がもっと大きくなるとうれしいです」と、取材中ずっと笑顔が絶えなかった。

◆紺野美沙子(こんの・みさこ)1960年(昭35)9月8日、東京都生まれ。80年慶大在学中にNHK連続テレビ小説「虹を織る」のヒロイン役で人気を博し、「武田信玄」「あすか」など多数のドラマに出演。熱心な大相撲ファンとしても知られ、19年から21年まで日本相撲協会設置の「大相撲の継承発展を考える有識者会議」で委員を務めた。

本紙に掲載された名古屋場所の番付を見つめる横綱審議委員の紺野美沙子さん(撮影・江口和貴)
カメラに向かいポーズを決める横綱審議委員の紺野美沙子さん(撮影・江口和貴)
本紙インタビューに臨む横綱審議委員の紺野美沙子さん(撮影・江口和貴)
カメラに向かいポーズを決める横綱審議委員の紺野美沙子さん(撮影・江口和貴)

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【イラスト】朝乃山を支える人々

<朝乃山 三段目からの再起:再起に向けた1年>

天国にいる息子は今、どんな思いで見ているだろうか。朝乃山の富山商高時代の恩師、浦山英樹さんの父松男さん(74)はそんな思いで、復帰までを見守ってきた。6月下旬、富山県内の自宅を訪れ仏壇に手を合わせた朝乃山(28=高砂)に対し、あえて厳しい言葉をぶつけた。亡き息子が育てた教え子。再び関取に返り咲く日まで、地元富山から支え続ける。

   ◇   ◇   ◇

名古屋場所の番付発表が迫った6月下旬、浦山松男さんは目の前の若者を叱責(しっせき)し続けた。法要で富山に一時帰省していた朝乃山に会うのは、処分が下ってから初めてだった。およそ1時間の滞在中、孫ほど年の離れた28歳に奮起を促した。

「お前の言葉、行動がみんなの注目を浴びる。気を付けなきゃいけないことをもっと自覚しろ」「会社員なら、所属する組織のルールがある。日本相撲協会の言うことをちゃんと守らないといけないだろう」「どこから給料をもらって生活しているのか、よく考えないといけないぞ」。建設業界で50年あまりを勤め上げた経験を伝えた。

黙って耳を傾けていた朝乃山は帰り際、「1年で関取に復帰します」と決意を述べた。浦山さんは「次は大関、横綱になって、帰って来い」と見送った。

浦山さんの息子英樹さんは、朝乃山の富山商高時代の相撲部監督だった。左肘を負傷して相撲を辞めようと思っていた中学時代には「富商に来い。俺が強くしてやる」と声をかけた。近大在学中には角界入りの背中を押した。しかし、17年1月、がんのため40歳の若さでこの世を去った。以降、朝乃山は地元に帰る度に浦山さんの自宅に寄り、仏壇に手を合わせた。浦山さんは「今回は手を合わせている時間が長かったね。久々だったから、英樹と話すことが多かったんでしょうね」と思いやった。

朝乃山は三段目からの再起にあたり、しこ名を改名。17年春場所の新十両昇進を機に英樹さんからもらった「朝乃山英樹」の下の名前を本名の「広暉」に変更した。浦山さんは心機一転の決意の表れではなく、別の思いを感じている。直接本人から聞いたわけではないと前置きした上で「期待を裏切ってしまったことへの申し訳ない気持ちから、息子の名前を名乗れないと思っているんじゃないだろうか」とおもんぱかった。

帰省の度に恩師への報告を欠かさない義理堅さや真面目な性格。そんな朝乃山の一面を知るからこそ、英樹さんが亡くなってからはあえて厳しく接するようになった。「息子が一生懸命に目をかけていたからこそ、放っておけない。完全な代わりにはなれないけど、できることはある」。

名古屋場所(10日初日、ドルフィンズアリーナ)へ信頼は揺らがない。「三段目から再出発だけど、照ノ富士や阿炎だって1度落ちてからはい上がってきた。何も心配していない。7番勝つことは当たり前。どこで1敗するのか。関取に上がるまで無敗でいくんじゃないか」。天国で見守る息子とともにハッパを掛けた。【平山連】

◆朝乃山広暉(あさのやま・ひろき)本名・石橋広暉。1994年(平6)3月1日、富山市生まれ。相撲は小4から始め富山商高3年で十和田大会2位、先代高砂親方(元大関朝潮)、部屋付きの若松親方(元前頭朝乃若)と同じ近大で西日本選手権2度優勝など。16年春場所で三段目最下位格(100枚目)付け出しで初土俵。前頭だった19年夏場所で初優勝し、20年春場所後に新大関に昇進。187センチ、170キロ。

浦山英樹さんの祭壇の前で父松男さんは朝乃山の資料を眺める(撮影・平山連)
朝乃山(前列右)が浦山英樹さんの家族と撮った記念写真
19年夏場所で幕内優勝した時に朝乃山から受け取った記念品。「恩師に感謝」と書かれている(撮影・平山連)
朝乃山の富山商高時代の恩師の故浦山英樹さん(撮影・平山連)
朝乃山の富山商高時代の恩師の故浦山英樹さん。自身も富山商高で相撲選手として活躍した(撮影・平山連)
朝稽古中に師匠の高砂親方(右)と話す元大関の朝乃山

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【名古屋場所新番付】朝乃山が西三段目22枚目で土俵復帰、父の無念を胸にしこ名も変え心機一転

朝稽古に励む元大関の朝乃山(代表撮影)

再起への第1歩は、しこ名も改め三段目上位から-。日本相撲協会は27日、大相撲名古屋場所(7月10日、初日ドルフィンズアリーナ)の新番付を発表し、大関経験者で6場所連続出場停止処分が今場所で解除される朝乃山(28=高砂)は、西三段目22枚目での土俵復帰となった。また、しこ名の「朝乃山英樹」も、下の部分を「朝乃山広暉(ひろき)」と本名に変え心機一転で再起の土俵に上がる。

朝乃山は、日本相撲協会が定めた新型コロナウイルス感染対策ガイドラインに違反し、大関時代の昨年名古屋場所から6場所出場停止処分を受けた。その名古屋場所は、かど番大関だったため秋場所は関脇、九州場所は平幕の西前頭10枚目に番付を落とした。今年初場所では、17年秋場所から維持していた幕内の座からも陥落し、4年半ぶりの十両となる東十両4枚目に番付を降下。3月の春場所ではついに幕下に陥落(西幕下2枚目)し、関取の座も失った。全て全敗扱いのため、西幕下2枚目から5月の夏場所は同42枚目に降下し、今場所は東西で各90枚目まである三段目の西22枚目に位置された。

朝乃山は16年春場所、三段目100枚目格付け出しで初土俵。幕下に入るまで3場所かかったため、三段目は16年名古屋場所以来、6年ぶりとなる。また初土俵から新十両昇進までの6場所で、しこ名は本名の「石橋広暉」だった。新十両昇進(17年春場所)を機に、しこ名を「朝乃山英樹」に改名。部屋伝統の「朝」に故郷の「富山」、同郷の横綱「太刀山」などから「朝乃山」に。下の部分は、富山商高時代の恩師で相撲部監督だった浦山英樹さん(故人)の「英樹」から取った。今回の改名は、しこ名の下の部分ではあるが、出場停止期間中の昨年8月に64歳の若さで急死し、土俵復帰を見届けられなかった父・靖さんの無念の思いを胸に、その父が付けてくれた本名の名前で心機一転しようという、朝乃山本人の強い思いがうかがえる。

【イラスト】朝乃山の番付変遷0627

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新日本の永田裕志、全日本プロレス25日富山大会と26日京都大会に参戦

永田裕志(2021年9月23日撮影)

新日本プロレスは9日までに、永田裕志(54)が全日本プロレスの富山大会(25日、黒部市総合体育センター)、京都大会(26日、KBSホール)に参戦すると発表した。

富山大会では、先月31日開催の「ジャンボ鶴田23回忌追善興行」で因縁が突発した諏訪魔と激突。田村男児とタッグを組み、諏訪魔、X組対戦する。

京都大会では、3冠ヘビー級王者の宮原健斗とタッグ対決が実現。同じく田村と組み、宮原、ライジングHAYATO組と対戦する。

過去にも何度も参戦経験があり、チャンピオン・カーニバル優勝、世界タッグ王座、アジアタッグ王座を獲得している。

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【新日本】高橋ヒロムが優勝決定戦進出「何も言葉なんていらねえ」3連覇かけデスペラードと対戦

高橋ヒロム(2022年5月29日撮影)

新日本プロレスのベスト・オブ・ザ・スーパージュニア29のリーグ戦最終戦が31日、富山・富山産業展示館で行われ、Aブロックから史上初の3連覇を目指す高橋ヒロム(32)が、Bブロックから前IWGPジュニアヘビー級王者のエル・デスペラードが、それぞれ優勝決定戦へ駒を進めた。

デスペラードはセミファイナルで、ここまで勝ち点12で首位に付けていたエル・ファンタズモと対戦。19分37秒、掟破りの逆CR2(カナディアンバックブリーカー式フェイスバスター)を決めて勝利した。6勝3敗で勝ち点12とし、直接対決で勝利したため、決定戦進出を決めた。

高橋はメインで、IWGPジュニアヘビー級王者の石森太二(39)と対戦。「型にはまったジュニアをぶっ壊す」と宣言していた相手をD(変形三角絞め)で絞め落とし、22分30秒、レフェリーストップで勝利。こちらも、6勝2敗で首位に立っていた石森に並び、直接対決による勝利で決定戦進出となった。

メイン後、デスペラードがリングイン。「俺が一番楽しい思いをして終わらせてもらう」と宣戦布告すると、高橋は「何も言葉なんていらねえよ。楽しみにしてる」と笑顔。史上初の3連覇・歴代最多4度目の優勝に自信を示した。

優勝決定戦は6月3日、東京・日本武道館で開催。特別立会人として藤波辰爾が登場する。

ガッツポーズするデスペラード(提供・新日本プロレス)

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【新日本】ロビー・イーグルス怒濤の追い上げで勝利「優勝できるのは世界のベストだけだ」

デスペラード(手前)にロン・ミラー・スペシャルを決めるイーグルス(提供・新日本プロレス)

<新日本プロレス:ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアBブロック公式戦>◇29日◇東京・大田区総合体育館◇観衆1890人

ロビー・イーグルス(32)が怒濤(どとう)の追い上げで、優勝決定戦進出へリーグ最終戦の富山大会(31日、富山産業展示館)へ望みをつないだ。

メインイベントとなった第10試合、前IWGPジュニアヘビー級王者で、優勝候補筆頭のエル・デスペラードと対戦。お互いに膝を狙う消耗戦に発展した。終盤、ストレッチマフラーホールドからのヌメロ・ドス、さらにはデュードバスターを決められて万事休すかと思われたが、闘志を失うことはなかった。最後は19分21秒。スワンダイブ式のワープ4.5(ファイアバードスプラッシュ)から、必殺のロン・ミラー・スペシャル(変形足4の字固め)で捕らえて離さず。逆転のタップアウトを奪った。

開幕5戦は2勝3敗と苦闘気味だったが、3連勝で盛り返した。26日の後楽園大会では、宿敵ファンタズモとの24分超の死闘を制し、「もっと勝っていく。今日のこのイメージを忘れないでくれ」と宣言。有言実行の浮上に、日本語で「これが私の時間です!」と胸を張った。

これで勝ち点は10。12点のファンタズモ、10点のデスペラードとの三つどもえとなった。6月3日の優勝決定戦(東京・日本武道館)進出のためには、リーグ最終戦のティタン戦に勝利し、かつデスペラードがファンタズモとの直接対決に勝利する必要がある。だが「この俺が最強だってことがはっきりとわかっただろう。優勝できるのは世界のベストだけだ」と、言い切った。

勝ち名乗りを受けるイーグルス(提供・新日本プロレス)

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【新日本】高橋ヒロム、史上初3連覇へ望みつなぐ ゴング直後2連発は「戦意喪失しそうに」

コナーズ(上)の腕を攻める高橋(撮影・勝部晃多)

<新日本プロレス:ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアAブロック公式戦>◇29日◇東京・大田区総合体育館

昨年度覇者の高橋ヒロム(32)がLA道場出身のクラーク・コナーズ(28=米国)を退け、史上初の3連覇・歴代最多4度目の優勝へ望みをつないだ。

第5試合で対戦。ゴング直後に「ヘビー級のよりも重かった」というショルダータックル2連発を、正面から受けた。「戦意を喪失しそうになった」。終盤もパワースラムやスピアーを食らい、3カウント直前まで追い込まれた。それでも、何とかキックアウトすると、最後は11分43秒。旋回式の変形カッターからD(変形三角絞め)で捕らえると、そのまま絞め上げてタップアウトを奪った。

「ワイルドダイノ(野生のサイ)」の異名を取るコナーズは想像以上のタフさだったようで「ありえないほどの力、ありえないほどの体」と評価した。試合後にがっちり握手を交わした通り「またやりたいね。どんどんやりたい」と再戦を熱望した。

これで、5勝3敗の勝ち点10。この試合後に、同点で並んでいたオースティンは敗戦。6月3日の優勝決定戦(東京・日本武道館)進出は、最終戦となる富山大会(31日、富山産業展示館)の石森太二との直接対決で決着することになった。引き分けも許されない状況。それでも「何よりも楽しみ。今からやるのが楽しみでしょうがない」と、不敵な笑みを浮かべた。

バックステージで試合を振り返る高橋(撮影・勝部晃多)

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【新日本】リンダマン初出場V絶たれた「すがれるもんにはすがっとくよ」

ワト(右)にドロップキックを打ち込むリンダマン(提供・新日本プロレス)

<新日本プロレス:ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアBブロック公式戦>◇29日◇東京・大田区総合体育館

GLEATのG-REX王者エル・リンダマン(27)が、第1試合でマスター・ワト(25)に敗れ、初出場優勝の夢を絶たれた。

序盤からノータッチ式トペ・コンヒーロなどの大技をさく裂し、エンジン全開。だが、IWGPジュニアタッグ王者の気迫にも押され、最後はRPP(コークスクリュー式セントーン)に沈んだ。これで、4勝4敗の勝ち点8。勝ち点10のファンタズモ、デスペラードがこの日の試合で敗れても、リーグ戦最終戦となる31日の富山大会で両者の直接対決を残しているため、リーグ戦脱落が決定した。

星取りの認識があいまいだったようで「神頼みは好きじゃないけど、すがれるもんにはすがっとくよ」と、他力での優勝決定戦進出に望みをかけた。だが、脱落決定について確認すると、真顔になって落胆。それでも「まあまあまあまあ! プロレスは何が起きるかわからないっていうのがおもしろいところ。勝敗にこだわっていたらリンダマンの良さはわからねえからな!」と、すぐに切り替えた。富山大会(富山産業展示館)ではBUSHIと最終戦を戦う。

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元呼び出し三郎の荒俣武雄さん死去、94歳 角界一の美声、相撲甚句の名人

元呼び出し三郎の荒俣武雄さん

大相撲の元呼び出し三郎の荒俣武雄(あらまた・たけお)さんが28日午前9時46分、東京都内の自宅で老衰のため死去した。富山市出身。94歳だった。日本相撲協会が28日に発表した。葬儀などは、家族葬にて執り行う。

荒俣さんはもともと富山の薬売りが本業で上京。薬売りがきっかけで相撲関係者と知り合い、28歳だった1955年(昭30)に角界入りした。元幕内大ノ海の花籠部屋に入門し、部屋を継承した元横綱輪島の退職に伴って、元大関魁傑の放駒部屋に転籍した。入門が遅かったため、65歳の定年時は十両呼び出しだった。

透き通る美声が角界一と言われ、相撲甚句の名人でもあった。当時は巡業などで力士が相撲甚句を披露した後、三郎さんが土俵でうたうこともあった。定年退職時には「私にとっては定年でなく卒業なんです。相撲が盛り上がっていく時にやめていくのは幸せです」と話していた。1992年10月の定年時は、小結貴花田(のちの横綱貴乃花)が2度目の優勝を果たすなど、相撲ブームの真っ最中だった。

荒俣さんは退職後、講演など土俵外でも活躍していた。入門時から同じ所属部屋として世話になった三役呼び出しの克之(57)は「九州場所に行く前に電話で話し『一生懸命頑張ってこいよ』と言われました。厳しい中にもやさしさがあり、やさしさの中にも厳しさがあった人でした」と故人をしのんだ。【佐々木一郎】

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朝乃山へ「また高砂部屋を盛り上げて」後援会は処分に感謝、再起へ支援継続

朝乃山(21年5月撮影)

日本相撲協会作成の新型コロナウイルス対策のガイドラインに違反し、出場停止6場所の懲戒処分を受けた大関朝乃山(27=高砂)について、朝乃山富山後援会の青木仁理事長が12日、電話取材に応じて心境を語った。処分内容について「協会に残していただいて感謝している」としみじみ。朝乃山については「休んでいる間に厳しい稽古を積んで欲しい。また高砂部屋を盛り上げて欲しい」と再起を期待した。

夏場所途中休場後には、地元の富山市呉羽地区自治振興会が寛大な処分を求めて1万1549人分の署名簿と嘆願書を協会に提出するなど、地元からの期待は大きい。コロナ禍で千秋楽パーティーや本場所観戦が出来ない状態が続いているという青木理事長だが「これからも富山の水を部屋に送ったりなど出来ることはやっていきたい」と再起へのサポートを誓った。

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朝乃山が調整「勝敗に関係なく番数を」夏場所へ13勝目標

朝乃山(2021年3月19日撮影)

大相撲夏場所(9日初日、東京・両国国技館)の初日まで3日となった6日、大関朝乃山(27=高砂)が朝稽古後に、報道陣の電話取材に応じた。

先月19日から4日間の日程で行われた合同稽古では、連日の三番稽古(同じ相手と連続して相撲を取る)で、同じ大関の正代(29=時津風)や小結御嶽海(28=出羽海)らと約60番取り、実戦感覚を磨いた。その後の部屋での稽古は関取衆不在のため連日、幕下以下の若い衆と稽古。この日は「勝敗に関係なく番数を取ろうと思って20番ぐらい」(朝乃山)取った。調整に入る時期でもあるため少なめのようだが、番付発表後は30番ほど取ったという。

2年前の夏場所は、トランプ前米国大統領から大統領杯を贈られた記念すべき初優勝。昨年の夏場所は新大関として臨むはずが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて中止。何かと縁深い場所を前に「気付けばもう大関になって1年がたちます。大関になってふがいないし、納得いかない結果になっている。大関に求められるのは優勝ですから」と、休場を除けば8場所連続2ケタ勝利中にも、さらなる向上を自分に求めた。

結果的には2ケタ勝利を挙げても、番付下位への取りこぼしで優勝争いには、なかなか加われない状況が続く。「自分より下の番付(の力士)に負けないことが大事。それを突破しても大関同士で(の対戦)も勝っていかないといけない」と本人も重々、承知のことだ。大関昇進時に先代の師匠(現錦島親方=元大関朝潮)から「13勝で優勝しなければダメだ」と言われたことも頭にあり「12番しかないので、それ以上、勝たないといけない」とクリアすべき数字も明確に挙げた。

季節がら相撲界では関取衆が、後援者らに日頃の感謝のしるしとして贈る、浴衣地の反物を作るシーズンだ。朝乃山は今年、チューリップをデザインした反物を作った。出身地・富山の名花で「地元のやつを何か入れようかなと思ってチューリップがあるので。皆さんに喜んでいただけるように、少しでも地元を入れたいと思って」と説明。夏場所初日は母の日でもあり「5月場所と(母の日が)重なるので白星を届けることが一番のプレゼント」と話すように、浴衣地の反物同様、感謝の思いを土俵上の白星とともに送る。

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朝乃山、正代と10勝5敗「右四つ身につけて初日向かいたい」合同稽古締め

夏場所に向けた合同稽古で正代と三番稽古を行い、四つに組み合う朝乃山(代表撮影)

4日間の日程で行われる大相撲の合同稽古は22日、東京・両国国技館内の相撲教習所で最終日が行われ、大関朝乃山(27=高砂)が大関正代との三番稽古で締めた。

計15番取って10勝5敗。得意の右四つから左上手を取る得意な形を確認するなどし「これが自分の形だと思う。部屋では幕下と稽古しますが、こっち(合同稽古)では関取衆と稽古して、しっかりと右四つというのを身につけて初日に向かいたい」と夏場所(5月9日初日、両国国技館)に向けて貴重な稽古となった。

新型コロナウイルスの感染拡大の波は止まらず、東京では緊急事態宣言が発令される見込みとなった。地元・富山でも感染者が増えているといい「地元の方も心配です。富山の人口に比べると結構出ている方」と心配した。だからこそ「富山の人関係なく、全国の人たちは生で観戦しに行きたいという気持ちはあるでしょうけど、国技館に行くまでの途中で感染しそうで怖いという人もたくさんいる。テレビの前で応援してくれるからには、15日間精いっぱい力を出し切ってお客さんが喜ぶような相撲を見せたい」と話した。

夏場所に向けた合同稽古で正代と三番稽古を行う朝乃山(右)(代表撮影)

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