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岩佐亮佑 王座一夜明け 小国とラインやり取りも

小林昭司会長と肩を組みスポンサーから贈られたフェラーリのカギを持つIBF世界スーパーバンタム級の新王者になった岩佐亮佑(撮影者・宮崎えり子)


 IBF世界スーパーバンタム級王者になった岩佐亮佑(27=セレス)が14日、一夜明けて大阪市内で会見した。

 高校時代からの仲のいい小国以載(29=角海老宝石)から3度ダウンを奪って、6回TKOでの圧勝だった。朝にはラインで小国に「一生懸命殴りました」と感謝を伝えると「めちゃ殴ってくれたな。やっぱり嫌いやけど、最後がお前でよかった」と返されたという。「小国さんのためにもベルト守り続けたい。長期防衛したいと思うようになった」と話した。日本王座戦で敗れた山中は具志堅に並ぶ日本最多のV13にあと1つで陥落した。「まだペーペー王者だけど、できるなら狙ってみたい」と意欲を示した。

 左まぶたを初めてカットし、左手親指の根本も痛めた。「まだしびれがあり、折れたかと思ったが大丈夫」。代償の痛みも王座奪取の実感だった。試合後には後援者からご褒美の約束だったフェラーリのキーをもらった。もう一つの趣味は海釣りで、これもまぐろ釣りと温泉旅行を約束された。壱岐や奄美大島でキャンプの申し出もあった。初防衛戦は白紙だが、岩佐は「フェラーリに見合うチャンピオンになります」と誓った。

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小国引退、血まみれトランクス「しゃあないです」

6回、岩佐(右)のパンチが小国の顔面にヒットする(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ・12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 IBF世界スーパーバンタム級3位岩佐亮佑(27=セレス)が、2度目の挑戦で新王者となった。同級王者小国以載(29=角海老宝石)に2回までに3度ダウンを奪い、口の傷とダメージからのレフェリーストップで6回2分16秒TKO勝ちした。初防衛に失敗した小国は引退を表明。

 血まみれのトランクスをはき、真っ赤にぬれた口で小国は「引退です、引退です! しゃあないです、負けてしまったんやから」と叫んだ。昨年大みそかに怪物王者グスマンにKO勝ちし、世間の度肝を抜いた男が「もう体がついていかない」とこぼした。苦手なサウスポー相手に長引けば勝ち目がないと「イチかバチか」で全開の短期決戦を仕掛けたが、3度ダウン。「岩佐君がうまいんやけど、百発百中でもらってましたからね」と苦笑いした。

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岩佐新王者!けんか「人生最大の危機」乗り越え栄冠

岩佐(右)は、小林会長と笑顔を見せる(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ・12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 IBF世界スーパーバンタム級3位岩佐亮佑(27=セレス)が、2度目の挑戦で新王者となった。同級王者小国以載(29=角海老宝石)に2回までに3度ダウンを奪い、口の傷とダメージからのレフェリーストップで6回2分16秒TKO勝ちした。セレス小林のリングネームで活躍した元世界王者の小林昭司会長と二人三脚で15年。同じ再挑戦で師弟で世界王者の夢をかなえた。

 岩佐のカウンターの左ストレートが初回にさく裂した。小国が見事に尻もち。「あんなにきれいに当たるとは。びっくりした」。2回にも2度ダウンを奪い、さらに攻め立てると6回で決着。中学の卒業文集に「世界王者になりたい」と書いた夢を実現した。

 「うれしいけどホッとした。世界王者になれる人だったと確認できた」と再挑戦で悲願を実らせ、しみじみ。15年に英国での世界初挑戦は完全アウェーでの完敗に「あきらめかけたが、あの悔しさで頑張れた」。何度もあった挫折を会長と2人で乗り越えてきた。

 03年に地元の千葉・柏市にセレスジムができるとすぐに入門した。当時はけんかなどで度々問題を起こした。中3の冬にも悪さをし、父正利さんが「ボクシングもやめろ」と激怒した。「人生最大の危機」も、小林会長が「僕に任せてください」と説得してくれた。

 1つ上の小国とは、習志野高1年時の全国選抜で18-8と快勝していた。部活後もジムで練習を3年間続けて高校3冠でプロ転向。8連勝で日本王座初挑戦は山中慎介にはね返され、ようやく世界初挑戦も洗礼を浴びた。

 小林会長は「世界をとらせることができ、本当によかった」と、オープンから唯一残る愛弟子と目を合わせた。元世界王者が育てた男子世界王者は国内6ジム目で延べ9組目。岩佐は「教えてもらったことが世界に通用すると証明できた」と胸を張った。

 男子世界戦で35度目の日本人対決。統一戦と決定戦を除き、挑戦者が勝ったのは29戦で5度目。会長と同じく階級を上げた再挑戦で劣勢もはね返した。「やっとスタートライン。チャンピオンロードの第2章。有名になるより強くなりたい。リスクを恐れず海外で勝ちたい」。ラストチャンスと臨んだ岩佐は力強く言った。【河合香】

 ◆岩佐亮佑(いわさ・りょうすけ)1989年(平元)12月26日、千葉・柏市生まれ。地元にセレスジムができると中2で入門。習志野高3年で選抜、全国高校総体、国体と3冠。アマ戦績60勝(42KO)6敗。08年プロデビューで5回TKO勝ち。11年に日本バンタム級王者山中慎介に挑戦も10回TKO負け。2戦後に日本同級王座、13年に東洋太平洋同級王座獲得。15年に英国でのIBF世界同級暫定王座戦で、世界初挑戦もハスキンスに6回TKO負け。171センチの左ボクサーファイター。家族は両親と姉。

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小国以載が引退宣言 王座陥落し「体がもちません」

5回、岩佐(右)の右フックを浴びる小国(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ・12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 王者小国以載(29=角海老宝石)が挑戦者の同級3位岩佐亮佑(27=セレス)に6回TKOで敗れ、初防衛に失敗した。1回に左ストレートをもらい、ダウンを喫し、2回も同じ左で2度ダウン。4回に左を岩佐のアゴにヒットさせ、巻き返したかに見えたが、6回にパンチを食って、くちびるをカット。レフェリーに試合を止められた。

 無念の敗戦にも、試合後は潔かった。「これは(試合を)止められる、と思った。今までに味わったことのない(血の)量やったし、文句言えません。もっと早く止められても仕方なかった」という。

 11年前の高校時代に敗れている岩佐との相性、とことん苦手なサウスポー。加えて、岩佐にパンチ力はないと判断して「1回から4回まで全力でいく」と短期決戦に臨んだ。「岩佐君がうまかった。パンチはなくても、タイミングをズラして打ってきた。それに僕がダメ。サウスポーに反応できへん。左を百発百中でもらってましたからね」という。

 今後の進退を問われて「引退です!」と大声で即答した。「体がもちません。それに次(の再起戦が)いきなり世界挑戦とかなら何とかしたいけど、そうはいかんでしょう」と決断理由を語った。

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赤穂浪士パワー小国「挑戦者の気持ち」X元気印岩佐

計量をクリアしファイティングポーズを見せる岩佐(左)と小国(撮影・伊藤航)


 ボクシングのダブル世界戦(13日・エディオンアリーナ大阪)の調印式と前日計量が12日、大阪市内で行われ、4選手はいずれも1回でパスした。初防衛を狙うIBF世界スーパーバンタム級王者の小国以載と挑戦者の岩佐亮佑はともに55・2キロだった。

 王者小国は、挑戦者カラーの青いグローブを選んだ。シューズも故郷の兵庫・赤穂の四十七士にちなみ、4と7の数字の入った青。高2の全国大会で完敗から始まった因縁もあり「挑戦者の気持ちでいきたいので」と説明した。髪は「染めた時は全部KO」という赤毛も「KOのつもりはなく、王者の赤でもない」。看板の口は抑え気味に「嵐の前の静けさ。終わったら爆発、しゃべり倒す」と防衛には自信を見せた。

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岩佐亮佑「国内はホーム」背水の陣で大阪のリングに

IBF世界スーパーバンダム級タイトルマッチを行なう岩佐亮佑(左)と小国以載(撮影・伊藤航)


 IBF世界スーパーバンタム級&WBO世界ライトフライ級ダブル世界戦(13日、エディオンアリーナ大阪)の調印式、前日計量が12日、大阪市内のホテルで行われ、IBF王者小国以載(29=角海老宝石)に挑む同級3位の岩佐亮佑(27=セレス)らが出席した。

 2度目の世界挑戦となる岩佐は、苦い経験を生かしてベルト奪取に燃える。世界初挑戦は15年6月のIBF世界バンタム級暫定王座決定戦。敵地英国に乗り込み、リー・ハスキンスに6回TKO負けを喫した。「あの時と今は全然違います」。敵地だけに倒さないとベルト奪取はないとの意識が気負いになった面を認めて「勉強しました。あの負けをいい経験にして、生かしたい」という。

 今回は大阪のリング。関西出身の小国に比べ、アウェー感はあるものの「日本国内はホームです」と全く気にしない。「間違いなく、人生の分岐点になる日。ラストチャンスと思っています」。背水の陣で、リングに上がる。

1発で計量をクリアする岩佐亮佑(中央)(撮影・伊藤航)

小国以載13日に初防衛戦、調子は「中畑清状態」

挑戦者の岩佐(左)が見守る中、予備検診を受けるIBF世界スーパーバンタム級王者の小国(中央)(撮影・前田充)


 13日のIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチの予備検診が11日、大阪市内で行われた。初防衛を期す王者小国以載(29=角海老宝石)は地元関西に戻って口は滑らかだった。

 世界再挑戦の同級3位岩佐亮佑(27=セレス)が、検診中に「痛ッ!」と小国の方を振り向いた。岩佐の珍しいギャグに、小国は「ギャグできるんや。びっくり」と苦笑。この先制パンチでエンジンがかかった。調子を問われて「中畑清状態」。元巨人の決めぜりふ「絶好調」を示してまず返した。

 優位な点を聞かれて「顔かな。でも、ああいうの好きそうな人もいるかて…」。井上の米国デビューには「別格の世界。そんな、そんな…」。試合展開には「しょぼい試合、塩分強めで。ドローでもいいからベルトを守りたい」と、まさに絶口調でけむに巻いた。

IBFスーパーバンタム級戦検診表

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岩佐が小国にジャブ「チャラくてうっとうしい」

挑戦者の岩佐(左)が見守る中、予備検診を受けるIBF世界スーパーバンタム級王者の小国(中央)(撮影・前田充)


 13日のIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチの予備検診が11日、大阪市内で行われ、王者小国以載(29=角海老宝石)と同級3位の挑戦者岩佐亮佑(27=セレス)が受診した。

 岩佐はリーチで4・6センチ上回った。「手の長さを生かしたい。拳1個分届かないボクシング。もらわないで打つ。1ポイントも取られず完璧に勝つ」とより自信を深めていた。小国を「高校時代からチャラくてうっとうしい」と笑い飛ばしたが、井上の海外デビューには「日本人として誇らしい。海外で注目される王者になりたい」。2度目の挑戦で今度こそベルト奪取をステップにするつもりだ。

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王者小国以載、初防衛戦へ絶口調「勝ってるのは顔」

検診後の会見で記者の質問に笑顔で答えるIBF世界スーパーバンタム級王者の小国以載(中央)(撮影・前田充)

 IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ(13日、エディオンアリーナ大阪)の予備検診が11日、大阪市内で行われ、王者小国以載(29=角海老宝石)と同級3位の挑戦者岩佐亮佑(27=セレス)が受診した。

 変幻自在? な軽妙トークで知られる小国は、相変わらず“絶口調”だった。コンディションを問われて「中畑清さんのような感じです」。意味は当然「絶好調」だが、同氏がプロ野球巨人で活躍し、そのフレーズで一世を風靡(ふうび)したのは70年代終盤から80年代のこと。自分が生まれる前に流行し始めたギャグを使って「弱かったですか? 本当は“一線を越えてません”とか言いたかったけど、そういう質問にならんかったんで」とこぼし、笑いを誘った。

 初防衛戦に「緊張してます」と言うが、表情からは戦いを2日後に控えた切迫感はうかがえない。挑戦者の岩佐と自分の比較で「勝ってるのは、顔ちゃいますか? いや、でも、ああいうのを好きな子もいるし、好みやし…」。試合への抱負にも力みはない。「きれいなボクシングを見せたいですね。塩っけの強い。塩分濃いめの。僕はドロー(防衛)でもええと思ってるんで」と話した。

挑戦者の岩佐(左)が見守る中、予備検診を受けるIBF世界スーパーバンタム級王者の小国(中央)(撮影・前田充)

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岩佐亮佑「拳1個分」王者小国以載よりリーチ上回る

検診後の会見で記者の質問に答える挑戦者の岩佐亮佑(撮影・前田充)

 IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ(13日、エディオンアリーナ大阪)の予備検診が11日、大阪市内で行われ、王者小国以載(29=角海老宝石)と同級3位の挑戦者岩佐亮佑(27=セレス)が受診した。

 岩佐は小国より身長で0・5センチ下回ったものの、リーチは逆に4・6センチ長いことが判明。「5センチといえば、拳1個分ですか。数字通り(小国の)拳1個届かないボクシングがしたい。もらわないで打つ。1ポイントも取られず、完璧に勝ちたいです」とベルト奪取に向けた意欲を口にした。

 小国にはアマチュア時代に勝っており、3年前まではスパーリングもしていた。気心が知れた間柄。おちゃらけにも見える王者の振る舞いも「あの人らしい。ちょっとうっとうしいぐらいで。高校生の時から、そうですから」とサラリと受け流し、マイペースを守った。

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岩佐亮佑 王座ならフェラーリ「屋根付き駐車場が」

勝利したご褒美にプレゼントされるフェラーリ458スパイダーの画像を見せる岩佐亮佑(撮影・鈴木正人)

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級3位岩佐亮佑(27=セレス)が6日、千葉市内のジムで練習を公開した。13日に大阪で同級王者小国以載(角海老宝石)に挑戦する。2度目で悲願の王座奪取のご褒美に、スポンサーから約3000万円のフェラーリが約束されている。

 スパーリングは軽めに2回こなすと、会見ではスマホを取り出し、イタリアの白い高級車の画像を見せびらかした。「屋根付き駐車場がいる。維持費は大変だけど、車はモチベーション」。元々車好きで18歳でセルシオに始まり、日本王座獲得時には約350万円で中古ベンツを買った。

 小国は前日に嫌いなピーマン克服に「まずパプリカから」とかぶりついた。こちらは実のあるニンジン作戦だ。「バッチリ仕上がった。ボクシング人生のすべてをかけ、ラストチャンスに勝つ」と、岩佐はベルトとフェラーリを手にすることしか頭にない。

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岩佐亮佑「車はモチベ」フェラーリとベルトW奪取だ

帽子とテニスボールをゴムひもでつないで打つトレーニングをする岩佐亮佑(撮影・鈴木正人)

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級3位岩佐亮佑(27=セレス)が6日、千葉市内のジムで練習を公開した。

 13日に大阪・エディオンアリーナ大阪で、同級王者小国以載(29=角海老宝石)に挑戦する。ジムメイトと軽めのスパーリング2回を披露し、シャドー、バック打ちなどをこなした。「体は仕上がって、試合を待つだけ。バッチリ」と言えば、小林会長も「相当いい。過去最高でスパーの内容も充実していた」と自信を見せた

 15年2月に英国でのIBF世界バンタム級暫定王座決定戦で、世界初挑戦は6回TKO負けした。「あの時は自分を信じていなかった。落ち着けばよかった。あれ以上のアウェーもない」と振り返る。階級を上げて2年。挑戦者決定戦が中止になる不運もあったが「今回は大阪だけど日本はホーム。昨年末に決まってから期間もあり、試合をはさめ、いろんなこともできた」と前向きに話した。

 車好きの岩佐に、願ってもないご褒美も約束されている。スポンサーから約3000万円のフェラーリ456スパイダー。「屋根付き駐車場がいる。維持費は大変だけど、車はモチベーション」と、スマホに保存した車の画像を報道陣に見せびらかした。「ボクシング人生のすべてをかけ、ラストチャンスに勝つ」と、ベルトとフェラーリを手にするつもりだ。

勝利した褒美にスポンサーからプレゼントされるフェラーリ458スパイダーの画像を見せる岩佐亮佑(撮影・鈴木正人)

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小国V1戦岩佐は「嫌いなピーマン」1週間で食べる

苦手意識のある挑戦者岩佐を克服するため、苦手なピーマンに近いパプリカにかじりつく小国(撮影・滝沢徹郎)

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級王者小国以載(29=角海老宝石)が5日、都内のジムで公開練習した。13日に大阪で、同級3位岩佐亮佑(セレス)との日本人対決でV1戦に臨む。「体は仕上がってきた」と順調な調整に、マスボクシング2回など20分程度動いただけだった。

 岩佐とは高校で初対戦して完敗しプロでもよくスパーした。発表時は「嫌いなピーマン」にたとえた。この日は生の黄色いパプリカにかぶりついて「ピーマンを食べられん子はパプリカから。これは食べられるようになった。あと1週間でピーマンも食べられるようにする」とおどけた。

 岩佐対策は阿部トレーナーに任せっきり。「レシピはチンジャオロース」とけむに巻いたが、阿部トレーナーは「やることはやった。あとは当日の体調」と話す。視察した岩佐陣営の小林会長も「めちゃ調子は良さそうで残念」と苦笑していた。

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小国以載、ピーマン岩佐あと一歩 パプリカをがぶり

シャドーボクシングで汗を流す小国(撮影・滝沢徹郎)

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級王者小国以載(29=角海老宝石)が、初防衛戦に向けて5日に都内のジムで公開練習した。

 13日に大阪・エディオンアリーナ大阪で、2度目の世界挑戦となる同級3位岩佐亮佑(27=セレス)を迎え撃つ。元世界王者の小堀トレーナーを相手に2回のマスボクシング。その後はシャドーにスピードボール打ち。「体は仕上がってきた。体重も練習前であと1・3キロ」と順調な調整に、約20分程度汗を流しただけだった。あとは恒例の自虐的独演会となった。

 高校時代に初対戦して、プロでは3年前までスパーリングしていた。「いつもボコボコにされている。嫌や。左は苦手なので。久保も失敗して初防衛戦は難しいんやと思った。早く終わってほしい。第1試合にして」。そう苦手を強調しながら、生の黄色いパプリカを取り出してかぶりついた。発表会見では岩佐を「嫌いなピーマン」に例えた。「ピーマンを食べられへん子はパプリカからと調べてくれた。パプリカは食べられるようになったので、あと1週間でピーマンも食べられるようにする」というパフォーマンスだった。

 昨年末の世界初挑戦時と同様に「負けたら辞める時。常に隣り合わせでやっている」と覚悟も決めている。「ひっくり返しにくい4-6。岩佐は甘いところも隙もない。六角形。へこんだところがない」と評した。対策は阿部トレーナーに任せっきりで「レシピはチンジョウロースです」。けむに巻きながらも初防衛に向けて、日曜日の休みも返上して練習してきた。視察にきた岩佐陣営の小林会長も「調子は良さそう。カゼでも引いてればと思ったけれども残念」と笑っていた。

苦手意識のある挑戦者岩佐を克服するため、苦手なピーマンに近いパプリカにかじりつく小国(撮影・滝沢徹郎)

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田中恒成&小国以載、王者2人が初スパーリング対決

初めてスパーリングした田中(左)と小国の両世界王者(撮影・河合香)

 ボクシングで9月13日に大阪でダブル世界戦に臨む王者2人が、初めてスパーリングで対決した。 

 WBO世界ライトフライ級王者田中恒成(22=畑中)が3日、IBFスーパーバンタム級王者小国以載(29)が所属する都内の角海老宝石ジムへ出稽古。2回だけだったが手合わせした。

 小国が鋭い左ジャブで突き放し、右を打ち込んでいく。田中は素早いステップでかわしながら、中に入って応戦した。小国は沖縄で5日間の走り込みキャンプ、田中は7月31日まで続いた中京大の期末テスト明け。スパーは再開したばかりでパンチは抑えめだったが、ともに持ち味のスピードは発揮し、見応えがあった。

 まずは田中が「ジャブがすごい。中に入れず、距離も長い。すごい上手でやられました」と持ち上げた。小国も「見ての通り。フェイント、カウンターとかややこしくて強かった」。世界戦で初共演もあって、ともに相手を持ち上げた。

 田中はセミで2階級目のV2戦で、次は年内にWBA王者田口との統一戦が見込まれる。「内容、KOにこだわっていく」と力強かった。小国は昨年末以来の試合で、アマ時代は大の苦手な岩佐との初防衛戦。「夢も見たがパンチが当たってもびくともしなかった。怖い。早く試合が終わってほしい」と相変わらずの弱気発言だった。

初めてスパーリングした田中(左)と小国の両世界王者(撮影・河合香)

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田中恒成9・13V2戦 初の全国中継に「あがる」

WBO世界ライトフライ級王座の2度目の防衛戦を発表した2階級王者田中恒成(左)と畑中清詞会長(撮影・加藤裕一)

 WBO世界ライトフライ級王者田中恒成(22=畑中)が20日、名古屋市内で2度目の防衛戦を発表した。

 同級14位パランポン・CPフレッシュマート(32=タイ)と9月13日、エディオンアリーナ大阪で対戦する。IBF世界スーパーバンタム級王者小国以載(29=角海老宝石)が同級3位岩佐亮佑(27=セレス)を迎え撃つ初防衛戦とのダブル世界戦として、TBS系で全国生中継される。

 田中は5度目の世界戦にして、初の全国中継。「う~ん、あがりますね。言葉が見つからない」と“全国デビュー”について、苦笑いを浮かべた。5月20日の初防衛戦はKO宣言しながら、16戦16KO勝ちという“パーフェクト・レコード”を持つ最強挑戦者アンヘル・アコスタに判定勝ちに終わった。「前回はウソをついてしまったので、今回あらためてKO宣言します。中盤ぐらいには(倒したい)。オレの持っているものをすべて出して、圧倒的なボクシングを見せるつもりです」。15戦14勝(8KO)1敗のパランポンをリングに沈め、念願のWBA世界ライトフライ級王座田口良一との統一戦を実現させるつもりだ。

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挑戦者岩佐亮佑が小国以載を「おいしい冷やし中華」

小国(左)は「ピーマンみたいに嫌い」と例えた挑戦者岩佐の前で、「今は食べられる気がする」とピーマンをかじって苦しい表情を見せる

 IBF世界スーパーバンタム級王者小国以載(29=角海老宝石)と同級3位岩佐亮佑(27=セレス)の日本人対決が舌戦で始まった。9月13日にエディオンアリーナ大阪で対戦することが13日に都内で発表された。小国が王座奪取も左手親指負傷で9カ月ぶりの試合で初防衛戦、指名挑戦の岩佐は悲願へ2年ぶりの世界再挑戦となる。

 2人は高校時代に1度対戦し、小国が完敗した。「ボコボコにされた一番やりたくない苦手。嫌いなピーマンみたいにおいしくない」。岩佐は「一生食いたくなくなる思い切り苦いピーマンを食わしてやる。(小国は)食べればおいしい冷やし中華」とやり返した。

 小国は「五分か4-6。王者としてドロドロのドロー狙う」。岩佐は「自信8割。1発ももらわず美しく勝つ。ズドンと1発」。小国の関西人トークに岩佐がストレートに返して開戦。岩佐の愛称がイーグルアイに、小国は「鳥だから、かかしの格好で来ようかと思った」と、今後は十八番の仮装パフォーマンスも出そうだ。【河合香】

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小国以載「勝ちに徹する」9カ月ぶり試合で初防衛戦

IBF世界スーパーバンタム級王座戦の会見で、和気あいあいの雰囲気で質問に答える王者の小国(左)と挑戦者の岩佐(撮影・浅見桂子)

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級王者小国以載(29=角海老宝石)と同級3位岩佐亮佑(27=セレス)の日本人対決が、13日に都内で発表された。

 9月13日にエディオンアリーナ大阪で対戦する。小国は昨年大みそかに王座奪取したが、左手親指を負傷で9カ月ぶりの試合で初防衛戦。指名挑戦者の岩佐は15年6月に英国で初挑戦も6回TKO負けし、2年ぶりで悲願へ再挑戦となる。

 小国はスーツ姿で試合ポスターの特大看板を背に「もしかしたら最後になるので作ってもらいました。それぐらい強い相手」と口を開いた。Tシャツ姿の岩佐は「いつも分かんないこと言っているが、試合は真剣勝負。勝つのはボク」と自信を見せた。

 2人は高校時代に1度対戦し、岩佐が快勝している。その1年前の練習でも小国が完敗し、プロでは2年前までスパーリングしていた仲。小国は「一番やりたくない相手。本当に苦手でピーマンみたいにおいしくない。阿部トレーナーがおいしく料理してくれるはず」と言えば、岩佐は「僕も好きじゃない。思い切り苦いピーマンを食わしてやる。(小国は)進んで食べないが、食べればおいしい冷やし中華」と返した。

 勝算を問われると、小国は「五分か4-6で不利。王者として勝ちに徹する。負けたら引退。ドロドロのドローを狙ってます」。岩佐は「自信は8割。人生かけて倒しにいく。一発ももらわずに美しく勝ちます。ズドンと一発」。岩佐はイーグルアイの愛称に、小国は「かかしの格好で来ようかと思った」と、今後はパフォーマンスに期待。小国の関西人らしいトークに、岩佐がストレートな返しで決戦が始まった。

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西谷和宏、劣勢から王座奪取 王者土屋にTKO勝ち

ベルトを巻く西谷

 ボクシングの日本ライト級タイトルマッチが4日、東京・後楽園ホールで行われ、同級1位西谷和宏(29=VADY)が初防衛戦の王者土屋修平(30=角海老宝石)を8回2分52秒TKOで下し、2度目の挑戦で悲願の戴冠となった。昨年末にIBF世界スーパーバンタム級王者を獲得した小国以載(28)の同期が日本一になった。

 劣勢だった8回、西谷の左アッパーが土屋のアゴをとらえた。5回にカウンターでダウンを喫していたが「諦めずにやった」と、起死回生の一撃で逆にマットにはわせ、立ってきたところを連打。左、左と当てて審判のストップを呼び込んだ。鳥取から22歳で兵庫県に移り、プロ人生がスタート。VADYジムの同期に小国がいた。「2人でした。デビュー戦の日も同じ」。昨年末に盟友は世界王者に。ゴミ収集車の運転の仕事を終え、テレビで快挙を見た。「うれしかったし、刺激でした」。2カ月後、自らもベルトを巻いた。

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尾川堅一4度目防衛戦「前半で決め次のステップへ」

 3月2日のWBC世界バンタム級タイトル戦の前座で世界を目指す2人も、28日の都内での調印式と記者会見に出席した。

 セミファイナルに登場する日本スーパーフェザー級王者尾川堅一(29=帝拳)は杉田聖(27=奈良)と4度目の防衛戦。昨年4月の初防衛戦で9回KOした相手に「当たり前のようにKOしてアピールしたい。前半で決めて、次のステップへ進みたい」と自信満々。自らは前列の山中を見下ろす後列に座った。「世界戦の行事でいい経験もできた。次は前の列でいろいろやりたい」と、予行演習で世界への意気込みは一層高まっていた。

 IBF世界スーパーバンタム級3位の岩佐亮佑(27=セレス)は、グレン・メデュラ(21=フィリピン)と世界前哨戦の8回戦となる。指名挑戦が決まっている同級王者小国以載(角海老宝石)の左手負傷のために調整試合を挟んだ。「試合勘をなくさないためにも大事。1発ももらわずに、完璧に勝って相手を倒して、次へアピールしたい」と抱負。若手のファイター相手に「仮想小国にはならないが、逆によかった」と、夏の日本人対決を見据えての試合になる。

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小国以載「辞めづらくなった…」故郷赤穂に後援会

小国以載

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級王者小国以載(28=角海老宝石)に、故郷の兵庫県赤穂市で後援会が設立されることになった。

 都内のジムで汗を流した20日、「28日に設立のイベントをしてもらえる」と明かした。今後は試合観戦などにも多くの来場が期待できるが、当人は「これで辞めづらくなりましたね…」と複雑な表情。昨年末にプロ21戦目で世界王者になったが、「今後の目標がない」と思わぬ胸中も吐露した。現在は試合で痛めた両拳のリハビリ中。初防衛戦は夏ごろを予定する。

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山中慎介がMVPなど「3冠」 ボクシング年間表彰

年間MVP選出を受けガッツポーズで立ち上がる山中。左から井上、1人おいて小国(撮影・下田雄一)

 16年のボクシング年間表彰式が10日に都内で行われ、WBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)が最優秀選手賞、KO賞、年間戦最高試合賞(世界戦)の「3冠」に輝いた。

 最優秀選手賞の発表がされた瞬間に左拳を掲げた山中。昨年9月に7回TKOで11度目の防衛に成功したアンセルモ・モレノ(パナマ)戦でKO賞、最高試合に選ばれ、「大変うれしく思います。自分自身も価値ある勝利だったと思う。17年に向けても勢いをつけられた」。3月2日にカルロス・カールソンを迎える12度目の防衛戦(東京・両国国技館)への大きな弾みにもなった。

 各賞は以下の通り。

▼最優秀選手賞 山中慎介

▼技能賞 井上尚弥

▼殊勲賞 小国以載

▼努力・敢闘賞 石本康隆

▼KO賞 山中慎介、井岡一翔

▼新鋭賞 比嘉大吾

▼年間最高試合賞(世界戦) 山中慎介-アンセルモ・モレノ

▼年間最高試合賞(世界戦以外) 亀海喜寛-ヘスス・ソト・カラス

▼女子最優秀選手賞 藤岡奈穂子

▼女子年間最高試合 藤岡奈穂子-真藤ゴー

▼優秀選手賞 高山勝成、田口良一、田中恒成、八重樫東、井岡一翔、河野公平、井上尚弥、カルロス・クアドラス、山中慎介、小国以載、長谷川穂積、ホルヘ・リナレス

▼特別功労賞 長谷川穂積

▼特別賞 木村悠、池原シーサー久美子、安藤麻里、原田政彦、故金子繁治、故酒井忠康

ベルトを肩にファイティングポーズする、左から井上、山中、小国(撮影・下田雄一)

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小国以載が母校に爆笑凱旋、深田恭子は「胸デカい」

母校に“凱旋”し生徒から歓迎を受ける小国(撮影・木村有三)

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級王者・小国以載(28=角海老宝石)が1日、母校の兵庫・神戸第一高に“凱旋(がいせん)”して熱烈歓迎を受けた。

 昨年大みそかの王座奪取秘話より約820人の全校生徒にウケたのは、1月に初対面した女優深田恭子の話題だった。「みんな思ってる以上にきれいやし、かわいいし(胸が)デカい!」と明かすと会場は大爆笑。後輩に向けて「周りが無理と言っても挑戦することに意味がある。自分を信じて頑張って」と真面目なメッセージも送った。次戦は指名挑戦者の岩佐亮佑と今夏に対決する予定だ。

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独身の小国以載、結婚紹介所宣伝役に抜てき!?

兵庫県の井戸敏三知事(中央)と握手する小国以載(撮影・木村有三)

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級王者・小国以載(28=角海老宝石)が1日、神戸市役所と兵庫県庁を表敬訪問した。

 兵庫・赤穂市生まれの小国は、高校時代は神戸市内の神戸第一高に通学していた。県庁では、井戸敏三知事(71)と談笑。同じく兵庫県出身で昨年現役引退した元世界3階級王者の長谷川穂積氏の話題になり、井戸知事からは「長谷川さんがいなくなったと思ったら、小国さんが現れた。我々としては、とてもうれしい。長谷川さんは35歳で王者に返り咲いたから、小国さんもあと6年は頑張れるかな」と長期政権を熱望された。

 小国は「そうですね…」と苦笑しつつ「世界王者になっちゃったんで。次の夢がなくてヤバイなと。何かモチベーションになることを作らないと。後は、落ちるだけなんで」と、発奮材料を模索していることを明かした。

 また、井戸知事から「兵庫県は出会いサポートセンターを作っている。結婚紹介所です。小国選手に登録してもらおうかな」と、宣伝役に抜てきする話を振られると、独身の小国は照れ笑い。約30分間の訪問に「あまりこういう場に慣れてないので、緊張しました」と話した。

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小国以載「モテへん!」王座戴冠後も私生活変わらず

つけ鼻で「天狗まっただ中」とあいさつした小国(撮影・阿部健吾)

 「てんぐまっただ中の小国以載です!」。IBF世界スーパーバンタム級王者が、年明けのリングでも会場を沸かせた。

 昨年12月31日に22勝(22KO)1分けの王者ジョナタン・グスマン(ドミニカ)に判定勝ちする番狂わせを起こして話題をさらった小国以載(28)が14日、所属の角海老宝石ジムの興行に登場。「出オチです。これ以上話すことはないです。応援ありがとうございました!」と満足げにあいさつを終えた。

 ハロウィーン用のつけ鼻は通販で1000円で購入したが、「ボロボロで。ティッシュつめて、ガムテープでつけましたわ。でも、結構良かったなあ」と自画自賛した。これまでも人気漫画「進撃の巨人」の全身タイツ姿などを披露してきたパフォーマンス好きは、王者となっても変わらず。むしろ「今回は下ネタはやめましたよ」と余裕たっぷり。

 現在は試合で負った両拳の治療中。左親指靱帯(じんたい)切断で全治4カ月、右拳も打撲で全治1カ月だという。初防衛戦は岩佐亮佑(27=セレス)との指名試合の予定だが、「6~7月に」と見通した。

 なお、パフォーマンス好きだけではなく、私生活でも「世界王者になっても何も変わらん」とは本人の弁。「王者になってもモテへん! 何したらええねん!」「マスクとかも全然いらへん!」と嘆く姿は、確かに以前と変わらなかった。

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小国以載、家族とんぼ返りで会見見守る「応援の力」

家族と記念撮影する小国以載(右から2人目)。左から母佐栄子さん、父誉幟範さん、右端は兄誉曜さん(撮影・木村有三)

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級新王者の小国以載(28=角海老宝石)が初の世界戦で王座奪取に成功した大みそかの激闘から一夜明けた1日、京都市内で会見し、あらためて喜びを語った。

 晴れやかな表情で激戦を振り返る小国の様子を、地元兵庫・赤穂市を早朝7時に出発して駆けつけた家族も見守った。前夜は京都の会場で観戦し深夜に帰宅したのもつかの間、再び京都にとんぼ返りしてきた母佐栄子さん(63)は「みなさんの応援の力やと思います。応援の力を以載(ゆきのり)に与えてあげてと、ずっと念じていましたから」と、感激冷めやらぬ様子で話した。

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小国以載、深田恭子と対面熱望「ボディーに感動」

一夜明け会見で世界王座奪取を報じた日刊スポーツを手にする小国以載(撮影・木村有三)

 次のターゲットは美人女優!? ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級新王者の小国以載(28=角海老宝石)が初の世界戦で王座奪取に成功した大みそかの激闘から一夜明けた1日、京都市内で会見し、大ファンの女優深田恭子(34)との対面を熱望した。

 夢だった世界王者として迎えた新年、小国は会いたい人を聞かれると「深田恭子」と即答。「昔からかわいいなあと思っていた」と明かし「(映画の)ヤッターマンで見て、そのボディーに感動した」と笑顔で話した。

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新王者・小国以載が爆笑会見 金縁デカメガネで登場

試合後の顔の腫れを想定して用意していた大きなメガネをかけて一夜明け会見に登場し、ポーズを取る小国以載(撮影・木村有三)

 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級新王者の小国以載(28=角海老宝石)が初の世界戦で王座奪取に成功した大みそかの激闘から一夜明けた1日、京都市内で会見し、あらためて喜びを語った。

 22勝22KOだった強豪王者ジョナタン・グスマン(27=ドミニカ共和国)に、3-0の判定勝ち。「実感は、まだ全然ないですね」と控えめに話したが、塩沢とき風の大きな金縁メガネで現れると会場は爆笑に包まれた。顔の腫れを想定し試合前にネットショップで900円で購入したというメガネを外した顔は、確かに右目付近が赤く腫れていたが「痛みは思ったよりマシです」と笑みがこぼれた。

 試合前から出身地の兵庫・赤穂市にちなんで赤穂浪士のコスプレで会見を行うなど話題を振りまき、試合でもしっかり実力を見せつけ、一夜明けてもサービス精神を貫いた。勝利を引き寄せるダウンを奪った3回の左ボディーについて「あれはずっと練習してた。練習通りのボディーでした」と胸を張った。

 今後については、指名挑戦者に決まっている同級3位岩佐亮佑(27=セレス)との対戦が濃厚だが「高校の時に負けてるし、やりたくないなあ。ゆっくり休みたい」と苦笑い。「僕から見ても、穴チャンピオンと思うし、みんな(狙いに)来ますよね」と自虐気味におどけた。

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小国以載が大金星王者!初挑戦で無敗チャンプ沈めた

3回、小国(左)はグスマンのボディーに強烈なパンチを入れダウンを奪う(撮影・田崎高広)

<プロボクシング:IBFスーパーバンダム級タイトルマッチ12回戦>◇12月31日◇京都・島津アリーナ

 IBF世界スーパーバンタム級5位の小国以載(ゆきのり、28=角海老宝石)が世界初挑戦で王座をつかんだ。22勝(22KO)1無効試合の王者ジョナタン・グスマン(27=ドミニカ共和国)に3-0の判定勝ち。漫画「はじめの一歩」を読み、ボクシングを始めた28歳が大金星で悲願をかなえた。次戦は指名挑戦者で同級3位岩佐亮佑(27=セレス)と、春をメドに初防衛戦を戦う見込みだ。

 満身創痍(そうい)でも小国はめげなかった。3回、左ボディーのカウンターがグスマンの体にめり込む。ダウンで会場が総立ちになった。だが、小国も左手親指が動かない。4、5回には右拳も痛めた。左目上は真っ赤、耳なりもする。それでも3-0の判定で、KO率100%の絶対王者を倒し「負けたら引退って決めていた。『まだ行ける』って言い聞かせた」。ベルトを巻くと「めっちゃ重いです」と笑った。

 この世界に引き込まれたのは5冊の漫画だった。中学3年のある日。新刊発売を待つのが嫌いな小国は「これなら読みつぶせる」と50~60巻並んでいた「はじめの一歩」を手に取った。食い入るように読むと、祖母に次の巻をおねだり。主人公一歩が、伊達英二に初黒星を喫し「俺しかおらん」と情熱が湧いた。グローブを初めて持つと、練習で食らったボディーにもん絶。「伊達英二、軽くないな」。憧れだけが力だった。

 プロ転向後は全勝街道を歩んだが13年3月、和気にプロ初黒星を喫し引退を決意。だが周りの勧めで関西を離れ、角海老ジムの門をたたいた。「28歳で東京で1人。寂しいよ」。自問自答の日々だった。

 ずっと抱く持論がある。「ボクシングを続けているのはアホだからです。頭いいヤツは区切りをつける」。世界王者になっても、その感情は変わらなかった。「この顔見てよ。アホやと思うでしょ。でも、幸せです」。小国は泣かなかった。だが、周りが泣く光景がたまらなかった。

 スポットライトの当たるリングには、ボクシング人生最初の指導者西川良一さん(享年59)の遺影を上げた。13年4月11日に急逝。亡くなる3日前まで「世界はそれじゃないと取れん!」とミットをはめてくれた。地元関西でつかんだベルト。はじめの一歩に憧れた少年は、13年目で目標へ行き着いた。【松本航】

 ◆小国以載(おぐに・ゆきのり)1988年(昭63)5月19日、兵庫・赤穂市生まれ。中学までバスケットボールに取り組み、漫画「はじめの一歩」の影響で中3からボクシングに。神戸第一高3年時に高校総体バンタム級3位。神戸市のVADYジムで09年11月にプロデビューし、13年3月の東洋太平洋王座防衛失敗で引退を表明。同年5月に角海老宝石へ移籍し、現役続行。173センチの右ボクサーファイター。

 ◆ジム4人目 小国は角海老宝石ジムからは、のべ16人目の世界挑戦で4人目の世界王者誕生となった。過去3人は84年WBCフライ級小林光二、タイ出身で04年WBCミニマム級イーグル京和(05年にも返り咲き)、08年WBAライト級小堀佑介。日本のジム世界王者育成人数では、協栄12人、帝拳11人、ヨネクラ5人に次ぎ、三迫、大橋、ワタナベなどを抜いて単独4位となった。

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流血グスマン「あそこまでとは」小国の手数に脱帽

3回、グスマン(手前)からダウンを奪う小国(撮影・田崎高広)

<プロボクシング:IBFスーパーバンダム級タイトルマッチ12回戦>◇12月31日◇京都・島津アリーナ

 IBF世界スーパーバンタム級5位の小国以載(ゆきのり、28=角海老宝石)が世界初挑戦で王座をつかんだ。22勝(22KO)1無効試合の王者ジョナタン・グスマン(27=ドミニカ共和国)に3-0の判定勝ち。

 グスマンに怪物王者の面影はなかった。右上まぶたはパックリ裂け、目は出血のせいか真っ赤。「負けたとは思っていない。だが、公正のためにいるジャッジが判断して、タイトルが彼に渡ったということ」と力なく話した。3回、キャリア初のダウンを食ったボディーは「それほど効いていない。ダメージも残らなかった」と言い、ダウンと思われた11回に食ったパンチは「ローブローだった」と主張。小国の印象を「手数の多い選手。あそこまでとは思わなかった」と話した。

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