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序二段聡ノ富士、珍手「居反り」実は1人で16度目

都島(右)を居反りで破る聡ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲7月場所>◇2日目◇20日◇東京・両国国技館

序二段の取組で、聡ノ富士(さとのふじ)が都島に居反りを決めた。相手に上から覆いかぶせられて苦しい体勢になったが、背中に乗せて反り倒した。

居反りは幕内では64年夏場所の岩風、十両では93年初場所の智ノ花以降、出ていない珍手。だが聡ノ富士にとっては得意技の1つで、18年秋場所以来16度目となった。

聡ノ富士の居反り連続写真(撮影・河田真司)

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序二段82枚目の聡ノ富士、大技の居反りで白星発進

都島(上)を居反りで破る聡ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲7月場所>◇2日目◇20日◇東京・両国国技館

西序二段82枚目の聡ノ富士(43=伊勢ケ浜)が、大技の居反りで、東序二段83枚目の都島を下して白星発進した。

観客が入場可能な午後1時前の取組だっため無観客ながらも、自身にとって18年秋場所で決めて以来の大技で幸先のいいスタートを切った。

都島(右)を居反りで破る聡ノ富士(撮影・河田真司)
都島(手前)を居反りで破る聡ノ富士(撮影・鈴木正人)
都島(手前)を居反りで破る聡ノ富士(撮影・鈴木正人)

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小兵宇良、初々しい関取初白星/夏場所プレイバック

大相撲夏場所2日目、鏡桜(手前)を押し出し初白星を挙げた宇良(2016年5月9日撮影)

コロナ禍により大相撲夏場所が中止になり、本場所開催まで待ち遠しい日々が続きます。そんな中、日刊スポーツでは「大相撲夏場所プレイバック」と題し、初日予定だった24日から15日間、平成以降の夏場所の名勝負や歴史的出来事、話題などを各日ごとにお届けします。2日目は、個性派力士の関取初勝利です。

   ◇   ◇   ◇

<大相撲夏場所プレイバック>◇2日目◇16年5月9日◇東京・両国国技館

満員のファンからアクロバティックな取組を期待された173センチ、127キロのの小兵。立ち合いで幕内経験者の西十両12枚目の鏡桜を突き上げると、技を警戒して足が止まった相手を、一気に押し出した。真新しいピンク色の締め込みを着けた新十両の宇良は「良かった。勝てて良かった」。土俵下では力水をつける位置が分からずに戸惑うなど、初々しく、関取のスタートを切った。

強豪校ではない関学大で、奇手・居反りの使い手として注目された。小柄な体で大きな相手の懐に潜り込むスタイルは、幼少時に習ったレスリングをほうふつさせ、アマチュア時代から観客の興味をひきつけてきた。低い体制の足取りなどで惑わせ、当時では史上4位となる所要7場所で新十両昇進。まだ大銀杏(おおいちょう)も結えないちょんまげ姿がスピード出世の証しだった。

64キロまで絞って体重別大会に出場していた関学大2年時から、4年で体重は倍増した。ボディービルダーを参考に胸、足、背中の筋肉を鍛え、卒業前にはベンチプレス160キロを記録。白飯にスクランブルエッグをかけ、食事代を抑えてタンパク質を補給するなど、たゆまぬ努力が関取初白星につながった。

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宇良、子どもとの稽古で幻の大技「撞木反り」挑戦

子どもとの稽古で、撞木反りに挑む宇良

 大相撲の春巡業は15日、群馬県高崎市で行われ、奇手・居反りの使い手の幕内宇良(24=木瀬)が、大技に挑んだ!?

 幕内遠藤らと子どもとの稽古に参加すると、大とりで登場。「反れ!」との掛け声に応えて子どもの懐に入ると、頭を相手の脇の下に入れて肩の上に担ぎ上げた。そして、そのまま後ろに反り返る。60年に決まり手として制定されて以降、ただの1度も認定されたことがない「撞木(しゅもく)反り」の形を試みた。「反れと言われても反れないですよ」と謙遜したが、十分な反り返りを披露。さすがに、そのまま落とすことなく“不発”に終わったが、この春巡業で3度目の子どもとの稽古で、観衆を大いに沸かせていた。

子どもとの稽古で、撞木反りに挑む宇良

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十両以上では史上初!宇良「たすき反り」は幻の大技

天風(左)をたすき反りで下す宇良(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇13日目◇20日◇東京・両国国技館

 東十両3枚目の宇良(24=木瀬)が、十両以上では“史上初”の大技で10勝目を挙げた。関取最重量202キロの西十両9枚目の天風を、1955年(昭30)5月の決まり手発表後では初となるたすき反りで沈めた。3場所ぶりの2桁勝利で地元の春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)での新入幕昇進へ大きく前進し、3敗を守って十両の優勝争いでも首位に並んだ。

 ついに出た。宇良が、代名詞の反り技に入門後初めて成功した。得意の居反りではない。相撲史に刻んだのは、たすき反りだ。55年5月の決まり手発表後、十両以上では誰も決めたことがなかった大技。学生時代も通じて初めて決めた宇良は「名前が残ればうれしいです」と静かに喜んだ。

 まるで土俵上で踊るように、滑らかで華麗な動きだった。立ちはだかってきたのは、185センチ、関取最重量202キロの天風。宇良は、いつものように立ち合いで潜り込む。12センチ高く、74キロも重い相手に左差しを許し、右腕を返された。だが、前進してきた巨体の左脇に頭を埋めると、そのまま体を右に回転。差してきた左腕を右手でつかみ、顔を天井へ向け、体を反らせた。次の瞬間、相手はダイブするように土俵をはっていた。「うまくその場に応じた対応ができた」。あくまで淡々と振り返った。

 体は小さくても、大技を仕掛けるだけの素養がある。ボディービルのトレーニングを勉強した関学大時代、「一番安いタンパク源」という枝豆をゆでて、おやつ感覚で食べ続けた。2年時は75キロしか上げられなかったベンチプレスは、2年後には160キロに。「今でもそれくらい上がる」と宇良。この日、八角理事長(元横綱北勝海)が「力、持ってるねえ」とうなるだけのパワーが、小柄な体には詰まっている。

 技への探究心も深い。リオ五輪の柔道男子60キロ級銅メダル高藤直寿の得意技、肩車に強い興味がある。「あれはすごい。1回見てください。居反りっす。参考になる」と目を輝かせる。世界選手権で2度の金メダルを獲得した棟田康幸氏の支えつり込み足も「けっこう好き」と言う。「手の浮かし方が、相撲で相手を押して浮かせる時を連想させる」と、想像力をかきたてている。

 世紀の大技でつかんだ3場所ぶりの2桁10勝目。春場所の新入幕昇進にも大きく前進した。十両優勝争いでも、再びトップに並んだ。「あと2番あるので、頑張ります」。魔術師ぶりを発揮して、出世への扉を開く。【木村有三】

 ◆宇良和輝(うら・かずき)1992年(平4)6月22日、大阪府寝屋川市生まれ。4歳でわんぱく相撲に参加。京都・鳥羽高から関学大に進学。13年にロシアで開催された武術と格闘技の世界大会の相撲(85キロ未満の部)で優勝。14年全国学生個人体重別選手権無差別級3位。15年春場所初土俵。同夏場所序ノ口優勝。173センチ、128キロ。

 ◆たすき反り 相手の差し手の肘をつかんで、その腕の下をくぐるようにして腰を落とし、一方の手で相手の足を内側から取って、肩に担ぎながら体を反らせて後方に落とす技。たすきを肩に回してかけるように相手を肩に乗せることから名付けられた。1955年(昭30)5月に日本相撲協会が決まり手を発表後、十両以上ではこの日が初。発表前では52年春場所6日目に、幕内で常の山が大内山に決めた記録などが残っている。

 ◆十両以上で過去1度も出ていない決まり手 日本相撲協会が制定する82手のうち(1)掛け反り(2)撞木(しゅもく)反り(3)外たすき反り(4)送り掛け-の4手は、十両以上の土俵で1度も決まったことがない。相撲協会は55年夏場所から68手を発表し、60年1月に70手に。01年初場所から12手と勝負結果3(つき手、つきひざ、踏み出し)を追加した。(4)の送り掛けは01年に新設されたが(1)~(3)は62年間も生まれていない幻の技。

天風(左)をたすき反りで下す宇良(撮影・小沢裕)

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宇良は探究心の塊 研究するから明かせない「狙い」

阿夢露(右)に居反りを試みる宇良(写真は2016年7月19日)

<2016取材ノートから:大相撲>

 今年の大相撲を盛り上げた若手力士に、十両宇良(24=木瀬)がいる。173センチ、120キロ台の小さな体で、大きな相手を手玉に取るところが最大の魅力。負けても取材には必ず対応し、時に強い口調で本音を語ることもある。鮮やかな技が注目される業師には、人一倍の勝負に懸ける熱い思いがあった。

 激しい勝負の末、敗れた力士に質問する時はいつも気を使うが、十両とはいえ宇良も例外ではない。負けた日は当然ながら口は重く、質問が途切れると立ち去ろうとする。それでも、嫌な表情はせず毎日対応する宇良だが、その受け答えに感情が出る時があった。

 それは「今日の狙いは?」「研究されていると感じるか?」という質問の時だった。「狙いについては話しません」「研究されてるのはもちろんだし、だから僕も頑張ろうとしている。僕も向こうを研究している。お互いさまです」。普段の穏やかな姿とは対照的な強い口調に、あっけにとられた。

 そこには、人一倍の勝負に懸ける思いの強さが透けて見えた。関学大2年時には64キロまで体を絞って体重別大会に出場していた男が、わずか4年で体重を倍増させたのも、負ける悔しさを味わいたくなかったから。小さな体で勝つために、他人より頭も使ってきた。

 力×スピード=パワーと言われる中、70センチ向こうの仕切り線からぶつかってくる大きな相手に負けないためには? 出た結論は「速く当たるだけでは勝てない」。「相手より速く優位な体勢を作ること」。だからこそ他の力士と違って、いつも頭を下げて低い姿勢を作り、重心の置き方も細部までこだわる。相撲の探究心は誰にも負けない自負があるだけに、たとえ取組後でも「狙い」について明かせないし、研究負けしていると思われたくもないのだ。

 角界入りして2年弱。強さを求める道は、まだ半ばだ。「体重が増えて動きが悪くなることはない。145キロまで増やしたい」。業師を支えているのは、熱い情熱。注目の居反りだけではなく、希望通りの体になって土俵で暴れる姿を、早く見てみたい。【木村有三】

 ◆宇良和輝(うら・かずき)1992年(平4)6月22日、大阪府寝屋川市生まれ。4歳でわんぱく相撲に参加。京都・鳥羽高から関学大に進学。13年にロシアで開催された武術と格闘技の世界大会の相撲(85キロ未満の部)で優勝。14年全国学生個人体重別選手権無差別級3位。15年春場所初土俵。同夏場所序ノ口優勝。173センチ、127キロ。

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専大・福山聖和、100キロ小兵「横綱を目指す」

藤島部屋への入門会見に臨む専大・福山(右)と師匠になる藤島親方

 来年3月の大相撲春場所で藤島部屋から初土俵を踏む専大4年の福山聖和(せな、21)が13日、川崎市内の専大生田校舎で入門会見した。

 172センチ、100キロの小兵で今年の全国学生体重別100キロ未満級3位。藤島親方(元大関武双山)が専大の先輩でもあり「この人についていきたい」と決断した。鹿児島・奄美大島出身で2歳から相撲を始め、大学3年までは珍手の居反りも披露。十両宇良とは3年のインカレ団体戦で対戦し敗れている。目標は「もちろん横綱を目指す」と言い切り「入って2、3年が勝負」と語った。

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専大・福山聖和、宇良より早く居反りも藤島部屋入門

藤島部屋への入門会見に臨む専大・福山(中央)。左は藤島親方、右は専大相撲部の蒲田重勝監督

 こっちがお先に、居反(いぞ)っちゃうかも…。来年3月の大相撲春場所で初土俵を踏む、専大相撲部4年の福山聖和(せな、21=鹿児島商高出身)が13日、川崎市多摩区内にある専大生田校舎で、入門する藤島部屋の師匠で専大の先輩にあたる藤島親方(44=元大関武双山)、専大相撲部の蒲田重勝監督が同席する中、入門会見に臨んだ。

 身長172センチ、体重100キロの小兵で、今年の全国学生体重別選手権では100キロ未満級で3位に入っている。相撲どころで知られる鹿児島・奄美大島出身で2歳から相撲を始めたという。そんな小兵の福山が「高校時代は1大会で1回はやっていた」という技が、十両の宇良(24=木瀬)が大学時代まで繰り出していた珍手の居反り。さすがに「大学時代は1年に1、2回。最近出したのは去年のリーグ戦で、今年は1回もやっていない」と減っているという。

 ただ、そこは体が覚えているはず。「入門してからは基本は押してからの投げ。体重も120キロぐらいは欲しい」と出足に磨きをかけつつ「狙ってはいないけど(居反りは)珍しい技。たまには、みせる技も出せたら」と話す。宇良より早く大相撲の土俵で、珍手が見られるかもしれない。

 目標の力士は「同じ地元(奄美大島)の先輩で、相手の中に入る相撲を得意としている」という十両の里山(35=尾上)。また「親方のような馬力のある相撲を取りたい。目標は横綱です」と頼もしい。ちなみに名前の「せな」の由来は、レース中の事故で1994年5月に死去したブラジル人のF1レーサー、アイルトン・セナ(享年34)にちなんで父義久さんが名付けたという。

藤島親方(左)と握手をかわす専大・福山

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最も沸かせた!十両役者は小兵宇良

7月、名古屋場所で阿夢露(奥)に居反りを試みる宇良

<日刊大相撲大賞2>

 年間90日間のうち88日が満員御礼となった今年、早めに会場入りした観客を沸かせたのが十両の個性派だった。そこで、通常は幕内対象の大相撲大賞も、今回は特別に「十両役者賞」を設定。毎日発表される敢闘精神あふれる力士の年間最上位者を選んだ結果、1位に輝いたのが宇良(24)だった。

 まだ入門2年目で敢闘精神評価の仕組みについては「知らなかった」と言うが、年間1位と知ると「すごい」と目を細めた。特に、目立ったのが新十両の夏場所だ。4日目は土俵際で前転宙返りするように執念の下手投げを決め、10日目は出羽疾風に後ろに回り込まれながらも、腰投げで大逆転勝ち。両日とも幕内1位の稀勢の里を上回る票数を記録した。

 ファンの評価が高かった理由については「体が小さかったからですかね」と笑った。十両の敢闘精神上位者は1位宇良と2位石浦が173センチ、3位里山が175センチと小兵ぞろい。小さな体を躍動させて大きな力士に立ち向かう姿は、まさに敢闘精神にあふれる。期待された奇手の居反りこそ出なかったが、宇良が熱烈に支持されたのも納得だった。

 館内を大いに盛り上げた1年も「沸かせたなあ、というのはない」と言う。今は目の前の相撲に必死で、声援を実感するまで至らないが、間違いなく励みにはなっている。「一生懸命取っている姿を見て、応援していただければうれしい」。来年はどんな相撲で土俵を沸かせてくれるか、今から楽しみだ。【木村有三】

 ◆敢闘精神あふれる力士 日本相撲協会は、本場所来場者及び協会携帯公式サイト、アプリの有料会員向けに力士の敢闘精神を評価するアンケートを各日実施。幕内、十両の各上位3人を公表している。

十両の敢闘精神評価数上位

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綱とり豪栄道2敗目…九州場所8日目/写真リプレー

<大相撲九州場所>◇8日目◇20日◇福岡国際センター

 8日目を終え勝ちっぱなしは鶴竜、1敗で白鵬、日馬富士、平幕の石浦が追う展開となった。綱とりの豪栄道は痛恨の2敗目を喫した。

 上位陣の取り組みを写真で振り返る。

横綱

玉鷲(片男波)5勝3敗下手ひねり鶴竜(井筒)8勝0敗

○鶴竜「良かった。土俵を丸く使って、体が動いている。まだ1週間ある。自分の相撲に集中していくだけ」

●玉鷲「何回もチャンスがあったのに。押し込もうとしたけれど、やっぱりうまいな」

下手ひねりで玉鷲(右)を下す鶴竜(撮影・菊川光一)

懸賞金を手にする横綱鶴竜(撮影・菊川光一)


白鵬(宮城野)7勝1敗寄り切り御嶽海(出羽海)1勝7敗

寄り切りで御嶽海(右)を下す横綱白鵬(撮影・菊川光一)

支度部屋取材で笑みを見せる横綱白鵬(撮影・菊川光一)


日馬富士(伊勢ケ浜)7勝1敗寄り切り嘉風(尾車)1勝7敗

○日馬富士「あまり相撲に余裕のない状態なので、逆に集中できている。激しい相撲を取りたいと思っていた」

●嘉風「また頑張ります」

寄り切りで嘉風(左)を下した横綱日馬富士(撮影・菊川光一)

大関

豪栄道(境川)6勝2敗押し出し隠岐の海(八角)2勝6敗

●豪栄道「(行司軍配差し違え)う~ん、何とも言えないですね。内容は良くないですよ。ふわっと立ってしまった。集中してやるだけですね」

○隠岐の海「負けたと思った。攻めることができて良かった。(大関の)足が出ていないなと思ったけど、こういうときもあります」

隠岐の海(後方)に土俵際に押し込まれた豪栄道は、俵上に左足をかけながら必死の粘りをみせるも敗れる(撮影・岡本肇)

豪栄道(左)に軍配が上がったが物言いの結果、行司差し違えで隠岐の海の勝ちとなった(撮影・菊川光一)

隠岐の海(後方)に土俵際に押し込まれた豪栄道は、必死の粘りをみせるも敗れる(撮影・岡本肇)

支度部屋でテレビを見つめる豪栄道(撮影・岡本肇)


琴勇輝(佐渡ケ嶽)2勝6敗突き出し稀勢の里(田子ノ浦)6勝2敗

○稀勢の里「まあ、体は動いている。(上位対決に向けて気持ちは)変わらない」


琴奨菊(佐渡ケ嶽)3勝5敗寄り切り照ノ富士(伊勢ケ浜)6勝2敗

●琴奨菊「もっと(課題として)つぶしていくところを明確にしないと」

関脇

高安(田子ノ浦)4勝4敗押し出し栃煌山(春日野)2勝6敗

●高安(報道陣の質問に目を閉じて)「…」

押し出しで栃煌山(右)に敗れる高安(撮影・菊川光一)

押し出しで栃煌山(右)に敗れ、うなだれる高安(撮影・菊川光一)

平幕

旭秀鵬(友綱)1勝7敗上手投げ石浦(宮城野)7勝1敗

○石浦「余計なことを考えずにやっている。欲が出るとどうしても勝ちを意識してしまう」

○石浦の兄弟子白鵬「人間が変わったみたい。敢闘賞と技能賞のダブル受賞か。一つ大技を出してもらいたいね。居反りとか」

上手投げで旭秀鵬(右)を下す石浦(撮影・菊川光一)


遠藤(追手風)5勝3敗突き出し佐田の海(境川)2勝6敗

○遠藤「あまりいろいろ考えず、目の前の一番だけを考えてやっていきたい」

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松鳳山絶口調!綱取り稀勢に土「ザ・空気読めない」

松鳳山(右)に突き落としで敗れた稀勢の里(撮影・今中雄樹)

<大相撲名古屋場所>◇10日目◇19日◇愛知県体育館

 東前頭4枚目松鳳山(32=二所ノ関)が、大関稀勢の里(30=田子ノ浦)に今場所2度目の土を付けた。

 立ち合いで右に動くと、同じ二所ノ関一門の綱とり大関は土俵にバッタリ。「思い返すと、(過去に)9番負けたのは、全部中に入られているんですよ。最初は中に入ろうと思ったけど、左を差されたら絶対に勝てない。距離がいるなと思って行ったら、奇麗に決まった」と振り返った。

 会場はざわついたが、それぞれの事情もあった。

 「正直、自分には(綱とりは)関係ないじゃないですか。自分も切羽詰まってるんで。負けてもともとなら、何でもやってやろうと思って。手とか引っ張りまわして、足も蹴たぐってやろうと思って。宇良みたいに」

 7敗と負け越し王手の崖っぷち。取組前の支度部屋では、奇手・居反りが得意な小兵の十両力士の映像が流れていた。だが、立ち合いで動く覚悟を決めたのは「最後に構えた時です。大関も、低かったですよね」。冷静に相手を見て、勝機を見いだした。

 支度部屋に戻った最初の一言は「ザ・空気読めない」。だが、それが勝負の世界だ。「踏みとどまりましたよ。ここから。また上位で相撲が取れるように、自分も負けられない」と気合を入れた。

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阿夢露6勝「体でつぶしたっす」宇良の居反り食わず

阿夢露(右)の攻めに乗じて反り技を狙った宇良だったが、浴びせ倒される(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇10日目◇19日◇愛知県体育館

 西十両5枚目の阿夢露(32=阿武松)が、同8枚目の宇良(24=木瀬)を下した。

 立ち合い。仕切り線から大きく下がり、俵に足をかけて仕切る宇良に驚いた。「びっくりしたっす。考えていた相撲が変わった。思い切り踏み込んで差そうと思っていたけど、迷った」。

 焦って飛び込みすぎず、懐に入られたが、これを回避。最後は、捨て身の居反りを仕掛けられたが、冷静だった。「あそこは、手を出してはいけないと思った。自分の体でつぶしたっす」。落ち着いて仕留め、6勝目を挙げた。

 万が一、居反りを食らって負ければ、大きな話題になってしまう。「よかった。負けたら、だいぶ恥ずかしい相撲になるところだった」と安堵(あんど)していた。

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宇良、仕切りで俵に足かける“奇策”も3敗目

阿夢露戦で土俵の端にさがって仕切りをする宇良(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇10日目◇19日◇愛知県体育館

 手負いの西十両8枚目の宇良(24=木瀬)が、土俵を沸かせた。9日目の石浦戦で右足首を痛め、テーピングを施して上った土俵。

 同5枚目阿夢露(32=阿武松)との最後の仕切りで、仕切り線のはるか後ろに構えた。学生時代に1度だけ試みたという、右足を俵にかける“奇策”に、観客からはどよめきが起こった。

 阿夢露が長い距離を詰めて来ると、左を差して体を入れ替えたが失敗。離れると再び土俵際まで下がる。「俵に足をかけて地面と斜め45度の角度にするのが、ちょうど足首が痛くないポイント。あそこだったら相撲が取れる」。土俵際での攻撃に失敗すると、最後は土俵中央で奇手・居反りを狙うも不発。浴びせ倒しで敗れて3敗目を喫した。

 右足首は「腓骨(ひこつ)筋損傷」と診断されたが、「長引くケガじゃない」と軽傷を強調。休場する可能性もあったか問われると「ないです。出るしかないので」と淡々と話した。

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宇良、連日の居反り失敗で3敗目「動けなかった」

剣翔(右)の突き押しを浴びる宇良(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇11日目◇18日◇東京・両国国技館

 “低空の魔術師”が、桃太郎に負けた!

 西十両13枚目の宇良(23=木瀬)が、同10枚目の剣翔(24=追手風)に押し倒しで敗れ、4日目からの連勝が「7」でストップ。8勝3敗となった。

 立ち合いで潜ろうとするがうまくいかず、前日に続いて居反りを仕掛けようとしたが、またも失敗。その直後に右上手を許して体勢を悪くし、そのまま押し倒された。しこ名の下の名前が「桃太郎」の剣翔に敗れて3敗目。「居反りというより、正面から脱出したかっただけなので、居反りに行こうというのは別になかった」と振り返り「勝ってる時は自分がよく動いたのが分かるけど、負けた時は映像を見ないと分からない。負けたということは、自分が動けなかったということ」とサバサバと話した。

 トップに並んでいた十両の優勝争いも、1差に後退。前日に勝ち越しを決め、心の変化を問われると「あまり変わらない。むしろ、周りから優勝、優勝と言われて、逆に落ち着けないくらい」と話した。

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宇良、居反り不発も逆転の腰投げ 十両V争い並ぶ 

宇良(右)は大技の腰投げで出羽疾風を下す(撮影・中島郁夫)

<大相撲夏場所>◇10日目◇17日◇東京・両国国技館

 衝撃の逆転劇だった。新十両の宇良が、珍技連発でまたも館内をどよめかせた。出羽疾風に対し、立ち合い直後に大技の居反りを仕掛けるが失敗。後ろに回り込まれ大ピンチになった。だが、送り出そうとした相手の左腕を左脇に挟み込むと、体を右にひとひねり。腰に乗せるようにして、土俵下へと投げ飛ばした。

 十両では10年初場所5日目に海鵬が千代白鵬に決めて以来の腰投げ。初体験の決まり手に宇良は「苦し紛れの技。あきらめなかった結果ああなった」とひと息ついた。勝ち越しを決め「良かった」。2敗で十両優勝争いの首位に浮上。初土俵から所要8場所の十両優勝なら、常幸龍(12年秋)の9場所を更新し史上最速(年6場所の58年以降、幕下付け出し除く)になる。

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宇良居反り未完成も十両6年ぶり腰投げ/写真特集

<大相撲夏場所>◇10日目◇17日◇東京・両国国技館

 居反りになりかけた! 西十両13枚目の宇良(23=木瀬)が、東十両9枚目の出羽疾風(27=出羽海)を破り、勝ち越しを決めた。

 立ち遅れて押し込まれ、相手を担ぐように居反りを仕掛けるも失敗。後ろに回り込まれて絶体絶命の窮地に陥るが、後ろ向きの土俵際で相手の左腕をつかんで、土俵外へと投げ飛ばした。決まり手は、十両では6年ぶりとなる大逆転の腰投げ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまですべて撮影・中島郁夫

逆転勝利に笑顔の宇良(撮影・岡本肇)

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宇良勝ち越し 居反り失敗も十両6年ぶりの腰投げ

出羽疾風を腰投げで下す宇良(右)(撮影・中島郁夫)

<大相撲夏場所>◇10日目◇17日◇東京・両国国技館

 居反りになりかけた! 西十両13枚目の宇良(23=木瀬)が、東十両9枚目の出羽疾風(27=出羽海)を破り、勝ち越しを決めた。

 立ち遅れて押し込まれ、相手を担ぐように居反りを仕掛けるも失敗。後ろに回り込まれて絶体絶命の窮地に陥るが、後ろ向きの土俵際で相手の左腕をつかんで、土俵外へと投げ飛ばした。

 決まり手は、十両では6年ぶりとなる大逆転の腰投げ。宇良は「最初の居反りが決まらなかった時から、終始攻められて、ひたすら耐えるだけだった。相手も速かったですし」と必死だった内容を振り返った。

 居反りについては「いつも言ってますけど、そういう形になったら出す。今日はタイミングが速かったというより、形が十分じゃないまま打ってしまった」と失敗した原因を分析した。

 新十両ながら10日目で勝ち越しに成功し「良かったです。どんどん星を伸ばしていきたい」。1敗だった千代の国と佐藤が敗れ、2敗の宇良も十両の優勝争いトップに並んだが「関係ないです」と平然と話した。

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宇良劇場、居反りの前に下手投げ→アクロバット2勝

天空海を豪快な下手投げで破る宇良(撮影・岡本肇)

<大相撲夏場所>◇4日目◇11日◇東京・両国国技館

 新十両の宇良(23=木瀬)が、得意のアクロバチックな相撲で国技館を沸かせた。東幕下2枚目の天空海(25)に対し、一瞬反るような形になり大技への期待を抱かせた。勝負の瀬戸際で、前転宙返りするように執念の下手投げを決め、2勝目を奪取。史上4位の所要7場所で関取になった新星が、ファンを楽しませた。

 十両の土俵で、宇良が躍動した。23年ぶりの大技居反りや、9年ぶりの伝え反りへの期待を抱かせ、執念で2勝目をつかんだ。軍配が自身に上がったことを確認した小さなヒーローは「よしっ」とうなずいた。

 まさに「宇良劇場」だった。立ち合いで天空海(あくあ)の右足を取りに動く。新十両4日目で最も低く立ち、手を伸ばすがつかめない。右に回り込みながら突っ張ってきた相手の攻めを、今度は低い姿勢でかいくぐる。続けて、懐に潜り込み左下手をつかんだ。

 その直後だ。天空海が左からすくい投げを仕掛けた時に、一瞬反るような形になった。「下から上に、押し上げたかった」と宇良。居反りか、いや伝え反りか! 館内にどよめきが巻き起こる。だが、相手の小手投げでまたも潜る形に逆戻り。それでもその投げをしのぎ、左から渾身(こんしん)の下手投げ。「腰を割って(相手の上に)乗らないように、足の位置に気をつけた」。しっかり右足で踏ん張り、土俵につきそうになった頭も亀のように引っ込めた。最後は前転宙返りのようになりながら、投げ勝った。ちょんまげではなく、背中と尻についた砂こそ、粘りに粘った勝利の証しだった。

 173センチ、127キロと小柄でも、抜群の身体能力がある。それは相撲より先に始めた体操で培った。当時4歳の宇良は泣き虫だった。幼稚園から1人でバスで帰る際は、いつも大泣き。見かねた母信子さん(49)は仕事後に迎えに行けるように、園内の体操教室に毎日1時間通わせた。マット運動や跳び箱を続け、小学校に入るころには側転や変則気味のバック転もマスター。相撲、レスリングとともに小6まで続けた体操も、今に生きている。

 相手より先に手をつかない執念も、幼少時から磨かれた。「昔から手をついて負けたら、すごく怒られたんで」と宇良は振り返る。「自分で勝負を決めたらあかん」「負けても印象に残る相撲を取りや」が母信子さんの口癖だった。ファンを魅了したアクロバチックな相撲で、星を五分に戻した宇良は「もっと勝ちたいです」。自分らしさ全開で、貪欲に勝利を追い求めていく。【木村有三】

<過去に宇良が出した珍手>

 ◆撞木(しゅもく)反り 低く構えて相手の懐に飛び込み、頭を相手の脇の下に入れて肩の上に担ぎ上げ、体を反らせて後ろに落とす大技。たすき反りにも似ているが、撞木反りは相手と自分が丁字形になる。日本相撲協会の公式記録では、史上1度も記録されていない。宇良は大学1年の11年、第89回全国学生相撲選手権大会団体戦で記録。

 ◆伝え反り 相手の差した手の手首あたりをつかみ、脇の下をくぐりながら体を反らせて、その圧力で倒す技。十両以上では07年九州場所10日目に、十両里山が栃乃花に決めた。宇良は大学3年の13年、第51回全国選抜大学・実業団対抗和歌山大会で記録。

 ◆居反り 立ち合いに低く飛び込んで相手の懐に入ったり、相手に上からのしかかられた時に、しゃがみ込むように腰を低く落として両手で相手の膝のあたりを抱えて体を反らせ、後方に投げ落とす大技。十両以上では93年初場所12日目、十両智ノ花が花ノ国に決めたのが最後。宇良は大学3年の13年、第89回全国学生相撲選手権大会個人戦などで決めた。

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宇良、技と執念 アクロバットな個性全開で2勝目

天空海(奥)を下手投げで破る宇良(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇4日目◇11日◇東京・両国国技館

 西十両13枚目の宇良(23=木瀬)が、技と執念で館内を沸かせた

 東幕下2枚目の天空海(25=立浪)との相撲は、立ち合いからこれまで以上に低く当たり、相手の右足を取りにいく。取れないとみるや、突っ張り合いに応じ、その後は相手の懐に潜り込み、反るような体勢に。相手の膝までは抱えておらず居反りにはならないが、伝え反りに近い形になるも決まらず、その後は投げの打ち合いへ。そこでも、覆いかぶさろうとする相手の投げを必死にこらえて、アゴを引いて前転宙返りするような体勢から、最後は下手投げで激戦を制した。

 アクロバットな個性全開の相撲に「天空海さんは、体の割にアクティブに動いてこられるので、かなり怖かった。土俵際は、投げの形に持ってくるのが見えたので、腰を割って(相手に)乗らないように、足の位置を気をつけた」と振り返った。最後まで相手より先に手をつかなかったことには「昔から手をついて負けたら、すごい怒られたので」と話し、幼少時からの稽古が勝負の瀬戸際でものを言った。

 これで2勝2敗。「五分になったり、負けが先行したり。なかなか前進できない。もっと勝ちたいですね」と5日目以降へ目を向けた。

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宇良関取1勝、ウラ技警戒させ正攻法の押し出し

鏡桜(手前)を押し出し初白星を挙げた宇良(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇2日目◇9日◇東京・両国国技館

 史上4位の所要7場所で新十両に昇進した宇良(23=木瀬)が、うれしい初白星を挙げた。元幕内で西十両12枚目の鏡桜(28)を一方的に押し出した。学生時代に得意とした奇手・居反りが注目されるが、4歳から始めた相撲で磨いてきた原点の「押し」で記念星を奪取。超個性派の新星が、関取としての1歩を踏み出した。

 記念の関取初白星は、根性の「押し」でつかんだ。宇良は低い立ち合いから、鏡桜を突き上げた。技を警戒して足が止まった相手を、一気に押し出した。ピンク色の締め込みをつけた新星へ、拍手が鳴りやまない。「良かったです。勝てて良かった」。土俵下では力水をつける位置が分からず、戸惑った。初々しく、関取のスタートを切った。

 強豪校ではない関学大で、奇手・居反りが得意で注目された。小柄な体で大きな相手の懐に潜り込むスタイルは、幼少時に習ったレスリングをほうふつさせ、アマ時代から観客の興味を引いてきた。昨年3月の初土俵後、居反りこそ出ていないが、低い体勢の足取りなどで惑わせ、史上4位の所要7場所で新十両昇進。まだ大銀杏(おおいちょう)も結えないちょんまげ姿がスピード出世の証しだ。

 そんな業師も、原点は「押し」だった。4歳から指導した元幕下立花の菊池弘至氏(56)は「基本は、押ししか教えてない」という。同氏とのぶつかり稽古は小学生らにとって脅威。「根性というより恐怖です。押すなんて不可能。稽古前から泣きだす子もいた」と宇良。珍手より先に培った根性の「押し」。角界での最多決まり手も押し出しで、この日で8度目だった。

 64キロまで絞って体重別大会に出場していた関学大2年時から、4年で体重は倍増した。ボディービルダーを参考に胸、足、背中の筋肉を鍛え、卒業前にはベンチプレス160キロを記録。白飯にスクランブルエッグをかけ、食事代を抑えてタンパク源も補給した。「近道がしたかった。強くなるための」。プロ転向後も努力を続け、小柄ながらも173センチ、127キロまで達した。

 会心の内容で関取初白星を飾っても、浮かれることはない。「常に平常心。一喜一憂しないように。また同じ気持ちでいくだけです」。技だけでなく、強い心も兼ね備えた宇良の進撃はこれからだ。【木村有三】

<宇良和輝(うら・かずき)アラカルト>

 ◆生まれ 1992年(平4)6月22日、大阪・寝屋川市。

 ◆相撲歴 4歳でわんぱく相撲に参加。体操のほか小3から中3までレスリングにも取り組み、飛行機投げを原型に得意技「居反り」を身に付ける。京都・鳥羽高、関学大では相撲部。11年全国学生個人体重別選手権65キロ未満級優勝。

 ◆アクロバット 13年10月、ロシアで開催された武術と格闘技の世界大会の相撲(85キロ未満)で優勝。バック宙もできる身体能力を持ち、学生時代にテレビ朝日系「マツコ&有吉の怒り新党」の新三大○○調査会でも取り上げられた。

 ◆スピード出世 15年2月に木瀬部屋へ入門、関学大出身では初の角界入り。同春場所で初土俵、先場所までの通算成績は38勝4敗。史上4位の所要7場所(年6場所制の58年以降初土俵で、幕下付け出しを除く)で新十両に昇進。

 ◆先輩 お笑い芸人のピース・又吉直樹は、寝屋川五中の12期先輩

 ◆締め込み 淡いピンク。宇良も母も好みの色。

 ◆サイズ 173センチ、127キロ。

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