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村田諒太、山中慎介「進退保留は普通」心情察する

メイウェザーを真似たポーズをする村田(撮影・阿部健吾)

 ボクシングWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が「山中先輩」の心情を察した。18日、元世界5階級王者フロイド・メイウェザー(40=米国)と総合格闘技団体UFCで2階級を制したコナー・マクレガー(28=アイルランド)がボクシングルールで戦うスーパーウエルター級12回戦(8月26日、米ラスベガス)を独占放映する「DAZN(ダ・ゾーン)」のPRイベントに都内で出席。

 WBC世界バンタム級タイトルマッチでの敗戦から一夜明けた16日に進退保留を宣言した前王者山中慎介(34=帝拳)について、「ゆっくり休んで下さい先輩、という感じです」と述べた。

 南京都高だけでなく、帝拳ジムでも先輩になる。日本記録がかかった13度目の防衛戦でプロ初黒星となったが、「進退保留は普通だと思う。すぐに、はい、やります、やりませんと言える世界ではない。揺れ動く感情があって当然ですよね」と言及した。

 自身は10月22日に、5月のWBAミドル級王座決定戦で判定負けした王者アッサン・エンダム(フランス)との直接再戦が待つ。「走り込みキャンプでいい状態になっている。少し疲れが残っていますが、抜けた後に次のステップにもっていければ」と見据えた。

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井上尚弥、米国でのV6へ早めの減量「不安はない」

取材中にさわやかな笑顔をみせる井上(撮影・阿部健吾)

 世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級王者の24歳、井上尚弥(大橋)が17日、横浜市内の所属ジムで6度目の防衛戦(9月9日・米カリフォルニア州カーソン)に向けた練習を公開し、減量を通常より早いペースで行うことを明らかにした。

 渡米は挑戦者のアントニオ・ニエベス(米国)戦の1週間前を予定。通常はリミットまで3~4キロの時期だが、今回は1キロ強に減らしたいという。「現地は汗が出しづらいと聞いた。米国に行ったら軽い調整だけにしたい」と狙いを語った。

 ミット打ちでは重たい音を響かせ「不安はない」と笑顔。15日には世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級タイトルマッチで山中慎介(帝拳)が13度目の防衛に失敗。新たに日本ボクシング界を引っ張る存在として期待される井上は注目の一戦へ「盛り上げていかないといけない。重要な一戦だと理解している」と覚悟をにじませた。

気迫のこもった表情でミットに打ち込む井上(撮影・阿部健吾)

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山中慎介揺れる胸中、「力出し切れていない」の本心

ネリ戦から一夜明け、会見で言葉を詰まらせる山中(撮影・鈴木みどり)

 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチで日本記録に並ぶ13度目の防衛に4回TKO負けで失敗した前王者山中慎介(34=帝拳)が16日、京都市内で会見し、進退を保留した。敗戦から一夜明け、勝利した場合でも、満足いく内容であれば引退を考えていたと明かすなど、複雑な胸中を吐露。タオル投入の時期をめぐる議論には自分の責任だとして幕を引いた。今後、本田明彦会長は山中の決定を優先し、現役続行の場合はタイトルを奪われた王者ルイス・ネリ(メキシコ)との次戦での再戦交渉に入る方針を示した。

 5年9カ月守り抜いた緑のベルトが目の前にはなかった。傷のない、きれいな顔で会見場に姿を見せた山中は、言葉を選びながらゆっくりと胸の内を語った。30戦目でのプロ初黒星。34歳。前夜、明け方まで話し合った沙也乃夫人(31)からは「後悔のないようにしてほしい」とだけ言われた。注目の進退について質問が飛ぶと、下を向き、考えをまとめてから答えた。

 「何カ月も引っ張ることはないが、大事なことなので落ち着いて考えたい。長くないうちに決めたい」

 会見の最後には「納得のいく勝ち方が出来れば、それ(引退)でもいいのかなと思っていた」と、勝利しても引退する可能性があったと明かした。強い決意を持って上がったリング。それだけに、燃え尽きたと思えない感情が一夜明けても気持ちを揺るがせた。

 4回。ロープ際で連打を浴びたところでデビュー当時からコンビを組む大和トレーナーがタオルを投げ入れた。陣営から「早すぎる」と疑問の声が上がった場面。山中も「自分は大丈夫と思っていた」と語っていたが、一夜明けても「大和さんを責めることはないし、そう見せてしまったことが原因」とし、「映像を見たら、自分が思っていた以上に危なっかしかった」と自身に責任を求めた。

 だが、正反対の思いも隠さずに続けた。「まだやりたい気持ちもあったし、そこを乗り切っていればというのもあった。力を出し切れていないから悔しいという思いもある。それは確か。それも含めてもう少し考えたい」。行ったり来たりする言葉。それこそが現時点での本心だった。

 本田会長は今後について「やりたいと言えば、直接再戦しかない。向こう陣営も応じると言っているし、メキシコに行ってもいい」と次戦のサポートを約束した。KOを量産し、「神の左」と称された左拳で多くの伝説を作ってきた前王者。その決断に注目が集まる。【奥山将志】

 ◆山中-ネリ戦VTR

 初回は具志堅氏の持つ13度連続防衛の日本記録がかかる山中が優勢。切れのあるジャブでペースをつかみ、ボディーにも得意の左を打ち込む。2回から互いに距離を詰め、3回にネリが大振りのフックからの連打を決めて流れを奪い返した。4回にチャンスとみたネリがロープ際でラッシュ。山中も左を返すが、ダメージが深刻と判断した大和トレーナーがタオルとともにリングに入ったところでTKO負けとなった。

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山中慎介「負けて悔しいのは初めて」会見一問一答

15日、4回、ネリ(右)に攻め込まれふらつく山中

 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチで日本記録に並ぶ13度目の防衛に4回TKO負けで失敗した前王者山中慎介(34=帝拳)が16日、京都市内で会見し、進退を保留した。

<山中慎介一問一答>

  -現在の気持ちは

 自分自身も悔しかったが、応援してくれた方に申し訳ない気持ちでいっぱい。

 -試合について

 負けて言うのは何だが、ネリはすべて想定内。それでも、荒々しく振ってきた時に焦りがあってガードが甘くなった。

 -試合終了の瞬間は

 映像を確認したら自分では効いている感覚はなかったが、実際ばたついていた。危なっかしく見えた。

 -ベルトを失った

 ベルトがないのは、すごく違和感がある。嫁と話していても、もう前チャンピオンなんだなって。勝って悔しかった経験はあるが、負けてタイトルを奪われて悔しいというのは初めて。昨夜からずっとつらかった。

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タオル論争に本田会長「優しさ出たが遅いより良い」

15日、敗れて手で顔を覆う山中(右)。上は歩み寄るネリ(撮影・渦原淳)

 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチで日本記録に並ぶ13度目の防衛に4回TKO負けで失敗した前王者山中慎介(34=帝拳)が16日、京都市内で会見し、進退を保留した。敗戦から一夜明け、勝利した場合でも、満足いく内容であれば引退を考えていたと明かすなど、複雑な胸中を吐露。タオル投入の時期をめぐる議論には自分の責任だとして幕を引いた。今後、本田明彦会長は山中の決定を優先し、現役続行の場合はタイトルを奪われた王者ルイス・ネリ(メキシコ)との次戦での再戦交渉に入る方針を示した。

 本田会長は山中の進退について「13回もやってきたし、簡単には結論は出せないだろう。期待をされていたし、ショックも大きい。気持ちを整理するのは大変」と代弁した。大和トレーナーの判断については「止めたのは間違い」としつつも、山中と二人三脚で戦ってきた関係を強調。「大和も山中に謝っていた。トレーナーとして優しい部分が出てしまったが、遅いよりは良い。そこは責められない」とおもんぱかった。

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山中慎介が進退保留 トレーナー判断は「責めない」

ルイス・ネリ戦から一夜明け、会見で言葉を詰まらせる山中(撮影・鈴木みどり)

 15日に13度目の防衛に失敗し、王座から陥落した前WBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)が16日、京都市内で会見し、進退を保留した。時折目を潤ませつつ、「大事なことなので落ち着いて考えたい。そんなに長くないうちに決めたい」と話した。また、「納得のいく勝ち方が出来れば、それ(引退)でもいいのかなと思っていた」と防衛成功後に引退する可能性があったことも明かした。

 試合は、挑戦者の同級1位ルイス・ネリ(メキシコ)に4回2分29秒TKO負け。ホテルに戻り試合映像を見たという山中は「自分では効いている感覚はなかったが、映像を見れば実際にばたついていた」。タオルを投入したトレーナーの判断については「責めることはないし、そう見せてしまったことが原因」と悔しさをにじませた。

 会見に同席した帝拳ジム代表の浜田剛史氏は「本人の気持ち次第。それを尊重したい」と話した。

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山中30戦目初黒星に涙、苦しみ悩み葛藤の防衛期間

4回、ネリ(左)の左ストレートを浴びる山中(撮影・鈴木みどり)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者の山中慎介(34=帝拳)が金字塔を前にして散った。挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回2分29秒、TKO負けでプロ初黒星を喫し、世界戦連続防衛は12回でストップ。具志堅用高が80年に樹立した13回の日本記録に並ぶことはできなかった。「神の左」を武器に戦い続けた長い防衛ロードが終わりを告げた。戦績は30戦27勝(19KO)1敗2分けとなった。

 ロープを背負い、上体を必死に動かして、山中は左拳を握った。4回終盤。ネリの連打を浴びながら、1発、2発、3発、左ストレートを打ち返した。ただ、挑戦者を後退させることはなかった。「自分は大丈夫だと思っていたが、セコンドを心配させた。止まってしまった」。15秒もロープ際で耐えて立ち続けたが、赤コーナーからタオルが舞った。

 「いける」。リングで向き合った時、いつも通りの直感は走った。ジャブも切れた。左ストレートも打ち込めた。誤算は4回の一瞬の判断。戦略では足を使い連打をかわすはずが、ヒョウの愛称を持つネリの獲物を捕食するような素早い追い足で詰められた。「もう少し足を使ったら、心配させなかった」と悔やんだ。

 喜怒哀楽が詰まった長い防衛期間だった。「サラダを食べているみたいだ…」。11年11月から王座を保持してきたが、虚無感に襲われたのはV8サンティリャン戦後。格下のアルゼンチン人にKO勝ちも食べ応えがない。試合後のホテルのベッドで膝を抱え、「おれは何をやっているんだ」と深く沈んだこともあった。

 KO防衛を重ね、海外進出を描いた。強い相手、実力に伴うビッグマッチを求めた。ただ、状況が許さない。バンタム級は流動期。他団体にも絶対的王者がいない。「踏み台にできる選手がいなかった」。かつ、KO量産に対戦を避けられた。次戦の相手を聞いて、がっくりと肩を落とすこともあった。その極限がサンティリャン戦だった。

 苦悩の中、救われたのは、応援してくれる仲間がいたから。勝ち続け、故郷の滋賀と東京で後援会は大きくなった。会員は約1500人。日本最大級。「国内でこれだけ多くのお客さんが来てくれて、気持ちよくやらせてもらっている」。今回も約3300人が駆けつけた。ふくらむ期待感と使命感。いつしか海外の希望は消え、声援を背に戦う生きがいが満ちた。

 37年前の記録には届かなかった。涙はリングを下りて30分以上たってもこみ上げた。「多くの方の期待に応えられず…」。会見の最後、そう言うと目頭を押さえた。それだけ思いは大きかった。30戦目での初黒星。今後は分からない。「何も考えられない」とだけ言い、仲間があふれた会場を去った。【阿部健吾】

 ◆山中慎介(やまなか・しんすけ)1982年(昭57)10月11日、滋賀・湖南市生まれ。南京都高1年でボクシングを始め、3年時の国体で優勝。専大ボクシング部で主将。06年1月プロデビュー。10年6月に日本バンタム級王座、11年11月にWBC世界バンタム級王座獲得。家族は妻と1男1女。身長171センチの左ボクサーファイター。

ラウンドVTR

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本田会長がタオル投入の判断に「最悪なストップ」

4回、レフェリーが試合を止め、悔しそうな表情を見せる山中(左)(撮影・渦原淳)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者の山中慎介(34=帝拳)が金字塔を前にして散った。挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回2分29秒、TKO負けでプロ初黒星を喫した。

 帝拳ジムの本田会長は4回のタオル投入について「(トレーナーの)個人的な感情が入った。最悪なストップ。耐える展開は予想通り。トレーナーも分かっていたはず」と述べ、陣営内での判断のズレを認めた。帝拳プロモーションの浜田代表は「俺の指示不足かな。山中は効いてなかった」と複雑な表情だった。また、山中の去就について、本田会長は「分からない。負けたら引退だと思ってやってきた。本人次第」と話すにとどめた。

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具志堅用高氏が山中称える「強い相手と戦い続けた」

解説者席から見守った具志堅用高氏(撮影・鈴木みどり)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者の山中慎介(34=帝拳)が金字塔を前にして散った。挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回2分29秒、TKO負けでプロ初黒星を喫し、世界戦連続防衛は12回でストップ。具志堅用高が80年に樹立した13回の日本記録に並ぶことはできなかった。

 世界タイトル13連続防衛の日本記録を持つ白井・具志堅スポーツの具志堅用高会長(62)が、敗れた山中をたたえた。この日はテレビ中継のゲストでリングサイド観戦。「(13連続防衛まで)あと1つでしたからね~。試合前の控室で『先輩、しっかり見ていてください』と言ってくれた。ボクシングを始めた京都で散った。私も(14度目の防衛戦で故郷の)沖縄で終わった」と残念がった。

 ただ、敗戦の中にも山中の良さがあったと強調した。「ネリのあの重いパンチでダウンしなかった。彼の素晴らしさです。私生活から計算して最高の状態に仕上げる。今の若い子にはない、人間性ですよ」と話した。

 自分同様、2桁を超える連続防衛を重ねた末の敗戦だ。「男らしいよね。強い相手と戦い続けてきた」。山中の今後については「本人次第だけど、きっと僕と同じで精神的にドーンとどん底まで落ちる。しばらくは考えられないでしょう」と心中を思いやった。「ただ、彼の左ストレートはまだNO・1。衰えていない。いつでも使える。あとは気持ちですね。下からはい上がっていけるかだけど、彼は強い人間。できないことはないと思いますよ」とエールを送った。【加藤裕一】

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防衛回数並ぶ可能性は低い…「複数階級」が潮流に

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者の山中慎介(34=帝拳)が金字塔を前にして散った。挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回2分29秒、TKO負けでプロ初黒星を喫し、世界戦連続防衛は12回でストップ。具志堅用高が80年に樹立した13回の日本記録に並ぶことはできなかった。

<解説>

 山中が具志堅氏の日本記録に届かなかったことで、今後13回防衛に並ぶ選手が出てくる可能性は著しく低くなった。

 世界の潮流は防衛回数よりも複数階級制覇に傾いている。高額なファイトマネーやくみしやすい相手を求め階級を変更するのが当たり前。1階級にとどまり続けるのはよほどまれな選択となる。主要4団体の王者で10回以上防衛しているのはWBAミドル級ゴロフキン(17回)のみだ。

 国内の流れも同じだ。山中、内山のような大卒選手ではなく、アマチュア上がりで高校卒業後にプロになる選手が世界王者となった場合、減量苦で階級を上げるケースが多くなるだろう。体ができあがっていない20歳前半で王者となれば、年齢を重ねれば体重管理は難しくなるためだ。

 現在国内所属では12人の世界王者がいるが、最多防衛回数は最年長30歳の田口の6回。年齢的には世代交代の感もあるが、若き王者たちで公に防衛回数へのこだわりを口にするのは、王者になりたての京口のみ。37年前の記録が話題となる機会があったとしても、遠く先になりそうだ。【阿部健吾】

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ネリ無敗王者、山中のパンチ「それほど力なかった」

ルイス・ネリ(撮影・上田博志)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者の山中慎介(34=帝拳)が金字塔を前にして散った。挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回2分29秒、TKO負けでプロ初黒星を喫し、世界戦連続防衛は12回でストップした。

 ネリが山中の防衛記録更新を阻止し、24勝(18KO)無敗で王座を奪取した。2回に左フックを相手の顔面に当て「3回中盤以降の(山中の)パンチは、それほど力がなかった」と勝利へ手応えをつかんだ。4回の連打で仕留め「私の夢がかなった。必ずKOで勝たないといけないと思っていた」と充実感に浸った。前日14日の計量から約5・4キロ増量。山中については「本当に手ごわい相手。キャリアの中で一番タフな相手だった」と評し、再戦の可能性を問われ「プロモーターが全て決める。やるならティフアナ(メキシコ)で戦う」と条件を出した。

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村田諒太「集中力切れたところたたみかけられた」

1回、ネリ(右)に左ストレートを打ち込む山中(撮影・鈴木みどり)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者の山中慎介(34=帝拳)が金字塔を前にして散った。挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回2分29秒、TKO負けでプロ初黒星を喫した。

 ◆WBA世界ミドル級1位村田諒太のコメント 一瞬集中力が切れたところをたたみかけられた。(トレーナーのタオル投入のタイミングについては)デビュー当時からの付き合いという関係もある。「たられば」を言っても誰のためにもならない。記録がかかる試合というのは目に見えない何かがある。

 ◆WBA世界スーパーバンタム級王者久保隼のコメント (高校の先輩の山中に)クリンチしたら…と思ったけれど、(正面から戦う)芯の強さがあったのかなと思う。憧れの先輩。最後まで戦う姿を見せてもらって、良かったです。

 ◆元世界2階級王者粟生隆寛のコメント 何と言って良いか分からない。山中さんのジャブが当たり過ぎて、逆に距離が近づいてしまったのかもしれない。

 ◆元世界3階級王者の長谷川穂積氏のコメント 残念ですけど、勝者がいて敗者がいるのがボクシング。負けても、山中選手の今までがなくなるわけじゃない。今日もたくさんの感動を与える、素晴らしい試合。紙一重でどっちが勝ってもおかしくなかった。明日の夜にやれば分からない。今日はネリの夜やったということです。

 ◆WBC世界ライトフライ級王者拳四朗のコメント 山中選手に感動しました。相手のラッシュの中で、逃げずに勝負にいきはったと思う。僕やったらクリンチにいくか、引いちゃいます。ジャブは本当によかったし、先に1発当たったら、わからんかったと思います。

 ◆親交のあるレスリング女子の吉田沙保里のコメント どうにか具志堅さんに並んでほしかったが、プレッシャーが大きかったのかな。

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最強挑戦者ネリを選んだ山中の心意気立派/大橋の目

4回2分29秒TKO負けを喫し、涙を流しながらリングを下りる山中(撮影・鈴木みどり)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者の山中慎介(34=帝拳)が金字塔を前にして散った。挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回2分29秒、TKO負けでプロ初黒星を喫した。

<大橋秀行・ピンポイント>

 ハイレベルな試合で緊張感もあった。ネリも評判通りに強かった。日本記録がかかった試合で、山中はもっと楽な相手を選ぶこともできた。それが最強挑戦者と言われたネリを選んだ。偉大な具志堅さんに敬意を表した選択。そこに名門帝拳ジムの心意気を感じ、一番感動させられた。

 山中も力は出し切ったし、負けっぷりにも感動した。今までにないいい出だしで、調子がよかった。上体もよく動いていて、右ジャブもよく、スピードもあった。いつもと違った。左ストレートも強烈なのが入っていた。2回からも左が決まっていた。普通なら倒れている。ネリが強かった。

 最近は危ない場面もあって「もっと右フックを使え」という声が多かった。そうした声でスランプ気味なところがあったと思う。この試合はジャブを突いての左にかけていた。左オンリー。山中の本来の姿での戦いを見せてくれた。

 ストップは早かったが、今までの耐久力の判断もあったのだろう。V13を抜けると思っていたし、抜いてほしかった。帝拳ジムの心意気を見習って、いずれは(井上)尚弥にV13を抜かせてみせます。(元WBA、WBCミニマム級王者)

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竹原慎二氏「俺なら納得いかない…スポーツだな」

竹原慎二氏

 元WBAミドル級王者の竹原慎二氏(45)が15日夜、ブログを更新した。

 その中で、WBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)が、挑戦者の同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回TKOで敗れ、初黒星を喫したタイトルマッチについて触れ、ストップについて疑問を呈した。

 「今日の一戦 山中残念 俺だったらあんな止められ方は納得いかないな 昔とちがいボクシングはスポーツだな じゃあの。」(コメントは原文のまま)

 山中がロープ際でネリの連打に耐えて立ち続ける中、赤コーナーからタオルが投入され、4回2分29秒で試合が終わったことについて、ボクシングはスポーツ以前に格闘技であると言わんばかりの主張を展開。元世界王者の立場から、山中の心中をおもんぱかった。

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山中「効いてなかった」タオル投入に会長「最悪」

4回TKO負けを喫した山中慎介は囲み取材で納得の行かない表情を見せる(撮影・鈴木みどり)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 山中慎介(34=帝拳)が連打を浴びる姿に、長年付き添ってきた大和心トレーナーがタオルを投入してTKO負けとなった。陣営の思いは一致していなかったようだ。

 山中は「自分としては大丈夫だった。効いていなかった」と試合後にダメージを否定し「セコンドを心配させてしまった」と唇をかんだ。

 帝拳ジムの本田明彦会長は「(トレーナーの)個人的な感情が入った。最悪なストップ。耐える展開は予想通り。トレーナーも分かっていたはず」と不満を述べた。帝拳プロモーションの浜田剛史代表は「俺の指示不足かな。山中は効いてなかった」と複雑な表情だった。

ネリのパンチ浴びる山中慎介(撮影・渦原淳)

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新王者ネリ「左フックで右脇腹が痛い」無敗で引退を

新王者となり、喜ぶネリ(撮影・渦原淳)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBCバンタム級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)が同級王者山中慎介(34=帝拳)を4回TKOで下し、王座を奪取した。

 序盤から左フックなどで確実に相手の顔面を捉え「山中の左を交わすことに成功した」と3回終わりに勝利への手応えをつかんだ。4回の連打で王者を沈め「大変幸せ。世界チャンピオンになる夢がかなった。必ずKOしないといけないと思っていた」と振り返った。

 山中による“神の左”のダメージは確かにあったという。「何発かの本当にいいパンチが私の調子を崩した。4、5回、強いパンチが入った。左フックで(右脇腹が)痛い」。それでも常にプレッシャーをかけ続け、無傷の24連勝(18KO)を飾った。

 今後については「絶対的な強さを持ったチャンピオンになりたい。無敗のまま引退したい」とニッコリ。最後には「また日本で(試合を)したい。日本は衛生的で、食事もおいしかった。日本のメディアのみなさんにも感謝しています」と右手を差し出し、報道陣1人1人と握手をするナイスガイぶりを発揮していた。

3回、山中(右)の顔面にネリの右ストレートがヒット(撮影・鈴木みどり)

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山中慎介TKO負けでV13ならず/詳細&写真特集

4回、ロープ際に追い込まれネリ(左)の左ストレートを浴びる山中(撮影・鈴木みどり)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)が挑戦者の同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回TKOで敗れ、初黒星を喫した。

 80年に樹立した具志堅用高氏の日本記録の13度目の防衛に並ぶことが出来なかった。

山中慎介(34=帝拳、王者)4回TKOルイス・ネリ(22=メキシコ、同級1位)

【4回】 ネリの連打を山中は上体を左右に揺らしかわす。中盤、ネリの左フックが山中の顔面にヒット。すかさず連打を放ち山中はクリンチで逃げる。しかし、ネリの左右の連打は止まらず、山中陣営がタオルを投入、レフリーが試合を止め、TKO負けした。すかさずセコンドが山中を抱きかかえた。

 山中は試合後、リング上で涙を見せ、山中コールの中、リングをあとにした。

【3回】 山中の左ストレートがネリの顔面とらえるも、すかさずネリは打ち返してくる。山中は右アッパーもだすが、ネリは3連打などで応戦。

【2回】 山中は左ジャブ。しかし、ネリも左フックで打ち返す展開。終盤、ネリの左フックが山中の顔面にヒット。

【1回】 最初は山中の右ジャブ。山中の左ストレートが当たる。ネリもワンツーで応戦。2分過ぎにネリも右ジャブから左ストレートがヒット。山中の左ストレートをネリは上体をそらしかわす。

1回、ルイス・ネリ(右)に左ストレートを打ち込む山中(撮影・鈴木みどり)

4回、ロープ際でルイス・ネリ(左)からボディーにパンチを受ける山中(撮影・鈴木みどり)

4回、ロープ際に追い込まれネリ(左)の左ストレートを浴びる山中(撮影・鈴木みどり)

4RTKOでルイス・ネリに敗れた山中慎介(撮影・渦原淳)

敗れて手で顔を覆う山中(右手前)に歩み寄るルイス・ネリ(撮影・渦原淳)

4回TKO負けを喫し、涙を流しながらリングを降りる山中(撮影・鈴木みどり)

4回、ロープ際に追い込まれネリ(左)の左ストレートを浴びる山中(撮影・鈴木みどり)

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具志堅用高氏「勝ってほしかった…ゆっくり休んで」

山中慎介対ルイス・ネリ 解説者席から見守った具志堅用高氏(撮影・鈴木みどり)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)がついに陥落した。挑戦者の同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回TKOで敗れ、初黒星を喫した。

 勝てば80年に樹立した具志堅用高氏に37年ぶりに並ぶ、日本記録の13度目の防衛だった。

 具志堅用高氏は「あと一つだから、ぜひ勝ってほしかった。山中選手は素晴らしい人間性があり、いつもいい試合をしてきた。プレッシャーや硬さはなかったと思う。この次の判断は本人次第。まずはゆっくり休んでほしい」と話した。

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山中慎介が涙の陥落!初黒星で日本記録V13ならず

4回、ロープ際に追い込まれネリ(左)の左ストレートを浴びる山中(撮影・鈴木みどり)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)がついに陥落した。挑戦者の同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回TKOで敗れ、初黒星を喫した。

 開始早々から、挑戦者が果敢な攻めを見せた。序盤からネリの左フックが何度も山中の頭を捉えた。4回、ネリの攻撃に山中がふらつき始める。ネリは手を緩めることなく怒濤の攻撃。ついに山中側にレフェリーが止めに入り、TKOで敗れた。

 勝てば80年に樹立した具志堅用高氏に37年ぶりに並ぶ、日本記録の13度目の防衛だった。11年11月から、実に6年ぶりに王座を失った山中はリング上で号泣。しばらくたっても涙は収まらず、関係者に支えられながらリングを後にした。

4RTKOでルイス・ネリに敗れた山中慎介(撮影・渦原淳)

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山中「原点回帰」フットワーク使い金字塔打ち立てる

計量を終え、ファイティングポーズをとる王者山中(左)と挑戦者ルイス・ネリ(撮影・梅根麻紀)

 大記録を前に原点に返る。ボクシングのWBC世界バンタム級タイトル戦は今日15日に島津アリーナ京都でゴングが鳴る。王者山中慎介(34=帝拳)は14日、京都市内で前日計量に臨み、挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)とともにリミットの53・5キロで一発クリア。具志堅用高が持つ世界戦13回連続防衛の日本記録に挑む決戦で掲げるのは、フットワークを使う意識。防衛ロードが始まったV1戦のように舞い、かわし、仕留める。

 フラッシュを浴びて、山中の肉体は一層肌つや良く映えた。両拳を胸の前で握る、力こぶを誇示する、人さし指を掲げる。偉業達成前日、約70人の報道陣でごった返すホテルの一室は、生気あふれる絶対王者の撮影会場となった。「状態は文句ない」。前夜にはポークステーキも平らげた。減量苦とは無縁。「計量終わって水分も取って、一気に元気になりましたね。すぐに腕も湿ってきた」。「神の左」の渇きも癒えた。

 11年11月の王座戴冠から5年9カ月が過ぎた。「体格的には6年前に比べて大きくなってますが、14回目の世界戦なので、調整がうまくなっている」。今回はその「6年前」ごろへの回帰を念頭に置く。

 9日の公開練習日、1つの結論を口にした。「自分は足ありきのボクサー。試しながらいろいろ勉強して、いい経験となって、やはりこのスタイルでいこうと定まった」。巧みなステップで、好機に左を打ち込む。理想は元3団体統一世界スーパーフライ級王者ダルチニャン(オーストラリア)を迎えたV1戦。超大物を空転させた。前後だけでなく、左右のフットワークを入れ、最小限の動きでかわし、強烈な左を見舞った。逃げではない。足さばきで空振りさせるボクシングの面白さを体現し、KO寸前に追い込んだ。長期防衛はそこから始まった。

 なぜ回帰するのか。攻撃の幅の広さを求めた結果、足を止めてパンチをもらう場面が増えた。V10のソリス戦では防衛戦で初のダウンを喫し、続くV11のモレノ戦でも。ネリは連打に威力を持つ。同じ轍(てつ)は踏めない。空振りで空転させることが理想。「このスタイル」が最善だった。

 計量後の高揚感があったのだろう。取材の最後、初めて自ら偉業に言及した。「明日は記録のかかる試合ですが、必ず勝ってみなさんに喜んでもらえるようにしますので、期待して下さい」。あのころのように、あのころより強く、金字塔を打ち立てる。【阿部健吾】

 ◆V1戦VTR 11年11月の王座決定戦で世界王者となり、12年4月に初防衛を迎えた。刺客は3階級制覇を狙うビック・ダルチニャン。相手を自由に選べる選択試合で、自らと世界王座の価値を高めるため、あえて最強挑戦者を選んだ。試合ではレイジングブル(怒れる猛牛)の異名を持つ突進に、足を使い強打をかわし、右ジャブをついた。4回までの採点ではリードされたが、5回に左で右まぶたを切り裂いて出血させ、8回でポイントも逆転。10回には左フックをかわしてワンツー、11回にもワンツーで棒立ちにさせた。判定は3-0(117-111、116-112、116-112)の完勝。マタドール(闘牛士)のように試合を制した。

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連続防衛達成13回は具志堅用高以来/山中記録メモ

前日計量を一発でパスし笑顔でポーズを決める山中(撮影・梅根麻紀)

 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトル戦は今日15日に島津アリーナ京都でゴングが鳴る。王者山中慎介(34=帝拳)は14日、京都市内で前日計量に臨み、挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)とともにリミットの53・5キロで一発クリアした。

<山中にかかる3つの日本記録>

 ◆連続防衛 世界戦連続防衛13回達成なら、80年に樹立した具志堅用高氏に37年ぶりに並ぶ。

 ◆勝利数 世界戦14勝目を挙げれば、国内ジム所属で最多に並ぶ。現在14勝は具志堅用高と、現役では井岡一翔。

 ◆KO 世界戦で積み上げたKO数は9回。10回目となれば、国内ジム所属では内山高志に並び最多。

日本の世界王者の連続防衛記録
国内ジム所属選手の世界戦通算勝利数
国内ジム所属王者の世界戦KO数

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挑戦者ルイス・ネリ、試合には8キロ増量して臨む

計量を終え、ファイティングポーズをとる王者山中(左)と挑戦者ルイス・ネリ(撮影・梅根麻紀)

 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトル戦は今日15日に島津アリーナ京都でゴングが鳴る。王者山中慎介(34=帝拳)は14日、京都市内で前日計量に臨み、挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)とともにリミットの53・5キロで一発クリアした。

 23戦全勝のネリは体重計から降りながら急いで水分摂取した。スピードある攻撃からパンテラ(ヒョウ)という愛称を持つ22歳は「1時間前まで動いていた。気分は悪くない」と話し、試合には18ポンド(約8キロ)も増量して臨むという。

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山中「状態文句ない」減量苦無縁 前夜も豚肉ペロリ

前日計量を1発でパスし笑顔でポーズを決める山中(撮影・梅根麻紀)

 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチは15日に島津アリーナ京都で行われる。14日に京都市内のホテルで前日計量があり、13度目の防衛戦となる王者山中慎介(34=帝拳)、挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)ともにリミットの53・5キロでパスした。

 「状態としては文句がない」。肌つやも良い肉体を披露した山中は、そう自信の表情を浮かべた。ボクサーの減量は最後の追い込みが最もきついものだが、前日は夕食も口にしたという。「ポークステーキと、付け合わせの野菜と水分も取りました」。減量苦とは無縁。6年近く王者であり続ける豊富な経験値こそが順調な調整を生む。

 具志堅用高が80年に樹立した世界戦連続防衛の日本記録に挑む大一番。「明日は記録のかかる試合。必ず勝ちます。期待しておいて下さい」ときっぱり言った。

計量を終え、ファイティングポーズをとる王者山中(左)と挑戦者ルイス・ネリ(撮影・梅根麻紀)

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山中予告「1回から目を離さず見ておいてください」

ファイティングポーズをするWBC世界バンタム級チャンピオン山中(右)と挑戦者のネリ(撮影・上田博志)

 “突っ張りジャブ”で偉業に並ぶ。ボクシングのWBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)は13日、京都市内で13度目の防衛戦(15日、島津アリーナ京都)の調印式と会見に出席。具志堅用高に並ぶ世界戦連続防衛の日本記録を前に、早期KO決着を予見した。挑戦者の同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)対策に用意したのは、体を押すジャブ。至近距離に迫る相手とのスペースを作り、「神の左」の一撃につなげる。

 「後半型」の山中には珍しい予告だった。「しっかり目を離さずに、1回から見ておいて下さい」。その直前に4年前を振り返った。13年、同じ8月開催だったV4戦。ニエベスに1回2分40秒KO勝ちした真夏の衝撃を思い起こし、「そういうことがまたあるかも」と滑らかに口にした。

 序盤に勝負に出るタイプではない。世界戦9度のKOのうち8度は7回以降の後半決着で、例外はニエベス戦のみ。それでも当人が予感するのは、「お互いのパンチが当たるスタイル」だから。連打で前進してくる勇猛なネリ。「神の左」を恐れずに踏み込んでくる。ポイント争いではない倒し合いの気配が色濃い。

 迎撃する武器は用意した。新たな右ジャブ。いなす、はたく、隠すなど多彩な打ち方を仕込んできたが、今回は「押す」。手のひらではなく甲を使うが、相撲の突っ張りのように左胸を押す。至近距離に入りたいネリを押し、空間を作り、左を見舞う。大和トレーナーは「押して体勢を崩し、立て直そうとしてきたところを打つ」と策を説く。

 節目の防衛戦にWBCも動いた。スレイマン会長は「勝利を飾った場合、記念の特製チャンピオンベルトを贈呈いたします」とコメントを寄せた。保持する米専門誌「リング」のベルトも合わせ、勝てば3本のベルトが手中に。「すごくモチベーションになりますね」。押して、殴り、たぐり寄せる。【阿部健吾】

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WBC立会人「最高の審判団を用意」村田戦余波か

ファイティングポーズをするWBC世界バンタム級チャンピオン山中(右)と挑戦者のネリ(撮影・上田博志)

 ボクシングのWBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)は13日、京都市内で13度目の防衛戦(15日、島津アリーナ京都)の調印式と会見に出席。

 WBCの立会人のフォード氏が会見の冒頭で、「最高の審判団を用意した」と誇った。あまり言及されない「質」に関しての発言は、村田がエンダムに判定負けして物議を醸した5月のWBAミドル級タイトル戦の余波か。山中とは同じ帝拳ジムの一件だっただけに、浜田代表は「世界中にうわさが広まってるのかな」と苦笑した。ルール会議ではネリ陣営は山中のバンテージチェックをしないと明言。同代表は「あまりない。ちょっと緩いな」とこちらも首をひねった。ネリ自身は会見で「1回から強く出ていく」と宣言した。

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山中V13戦へ「最高の状態。1回から見ておいて」

ファイティングポーズをするWBC世界バンタム級チャンピオン山中慎介(右)と挑戦者の同1位ルイス・ネリ(撮影・上田博志)

 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチ(8月15日、島津アリーナ京都)の調印式と会見が13日に京都市内のホテルで行われ、13度目の防衛戦を迎える王者山中慎介(34=帝拳)、挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)が出席した。

 具志堅用高氏が80年に樹立した世界戦連続防衛の日本記録13回に手をかける山中にとっては、京都は南京都高時代を過ごした土地になる。「京都にきてさらに(気持ちが)引き締まった。最高の状態にもってこられた」と自信の表情。10度目の防衛を飾った16年3月のソリス(メキシコ)戦以来の思い出の地での一戦に、「また大事な試合を京都で迎えることが、本当にうれしい。これも縁かな」と感慨深げに話した。

 対するネリも、ベルトを前にして気持ちが入った様子。「早く試合を迎えたい。ベルトを見てモチベーションがさらに上がった。大変すてきなベルトを是非手に入れたい」と意気揚々と述べた。

 「神の左」を持つハードパンチャーの山中と、回転力鋭い連打を持つネリ。会見に同席した帝拳ジムの浜田代表は「長い試合にはならないと思っている」と予想する。互いにかみ合えば、KO決着は必至。山中は「4度目の防衛戦(ニエベス戦)も8月でしたけど、1回でKO勝利した。同じ8月。しっかり1回から見ておいて下さい」と予告した。

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山中慎介「狙いやすい」標的は挑戦者ネリの濃いヒゲ

予備検診後、ファイティングポーズをとる王者・山中(右)と挑戦者・ネリ(撮影・滝沢徹郎)

 打ち頃のヒゲを射抜く。ボクシングのWBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)は12日、都内で13度目の防衛戦(15日、島津アリーナ京都)の予備検診に臨み異常なくパスした。具志堅用高に並ぶ世界戦連続防衛の日本記録がかかる舞台。初対面した挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)の伸びたヒゲに「狙いやすい」と照準を合わせた。

 試合が迫っても、いつも通りのユーモア。山中の性格と豊富な経験値が余裕を漂わす。「僕も濃い方だと思うんですけど、ヒゲは負けましたね。勝負はそこじゃないんですけど」。これまでの挑戦者最長のヒゲを蓄えたネリの姿に“ジャブ”を放ち、続いてが“ストレート”。「濃いのでくっきりしていて目印になる」。頬あたりの境目が明確。アイスピックに例えられる1点で打ち抜く独特の「神の左」には、うってつけの標的と見込んだ。

 「三浦もタトゥーを狙ってましたね」。先月引退した同門の後輩三浦隆司の14年11月、WBCスーパーフェザー級王座3度目の防衛戦。挑戦者プエルタの上半身のタトゥーを的に、6回TKO勝ちを収めた。好例を思い起こした。

 さらに好材料は続く。ネリの身長は165センチ。「ちょうど良い高さ」とうなずく。「バンタム級ではやはり体が大きい。再確認できて自信になった」と170センチの自身の体形を評したが、その“高身長”には5センチ低いくらいが打ち頃。左拳をそのまま伸ばした高さに、ネリのヒゲ面が待つ。過去13回を数える世界戦の相手の平均身長は166・5センチ。自分より大きい相手はV2戦のロハス(172・5センチ)だけで、「ちょうど良い」の根拠も確かだ。

 あとはネリがひげをそらないかが問題だが…。試合もこのままか聞かれると、「si」。スペイン語で「はい」と答えた。日本記録への的はリング上にある。試合まで3日、計量まで2日。減量がきつい最中だが、「(体重の)リミットが近づくと逆に元気になる。まひしてきたのかな」。やはりユーモアな問答に、快挙の予感が色濃く漂った。【阿部健吾】

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山中慎介「まひしているのか」防衛日本記録へ絶好調

検診中の山中を見つめる挑戦者のルイス(撮影・滝沢徹郎)

 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチ(8月15日、島津アリーナ京都)の予備検診が12日に都内で行われ、13度目の防衛戦を迎える王者山中慎介(34=帝拳)、挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(メキシコ)ともに異常なく終えた。

 具志堅用高に並ぶ世界戦連続防衛の日本記録に挑む山中は、「良い状態できている。今日も走りたかったくらいですが、完全休養と決めていたので。ウエートもまったく問題ない。(体重の)リミットが近づくにつれて元気になってきて、まひしているのかと」と冗談を交える余裕を見せた。 この日ネリと初対面したが、身長170・0センチの自身より5センチ低い165センチ。「身長はもちろん、体格も大きくない。バンタム級では自分は体が大きいのが再確認できて、また自信になりましたね」と好材料ととらえた。

 検診を終え、この日いよいよ勝負が待つ京都へ向かう。「気持ち的にも京都入りしてさらに引き締まると思う。体の状態は本当にいいので、試合で証明したいですね」と誓った。

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山中の相手ルイス・ネリ「パンチの数と若さで勝つ」

スパーリングで汗を流すルイス・ネリ(撮影・神戸崇利)

 ボクシングのWBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)の標的が強打をアピールした。

 同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)が10日に都内で2回のスパーリングを披露。パートナーが途中から力を入れて攻めると、持ち味の回転力ある連打に得意の左ストレートを打ち返した。2回途中で「手を抜け」の声が掛かるほど。23勝(17KO)のホープは「パンチの数と若さで勝つ。1回から攻め、6回KOで勝つ。記録を止めるためにきた」と豪語。偵察した山中陣営の大和トレーナーは「想定通りと確認できた。山中が切り捨てる」と、日本タイV13を確信していた。

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「ヒョウの左」だ!山中に挑戦ルイス・ネリ強打披露

スパーリングで汗を流すルイス・ネリ(撮影・神戸崇利)

 ボクシングで日本記録阻止を狙うWBC世界バンタム級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)が、10日に都内の帝拳ジムで強打をアピールした。

 15日に島津アリーナ京都で、同級王者山中慎介(34=帝拳)が具志堅と並ぶ13度目の防衛戦で世界初挑戦する。試合を5日後に控え、外国人選手では珍しくスパーリングを2回披露した。

 パートナーは山中ともスパー経験のあるスーパーバンタム級の舟山大樹(23)が務めた。最初は軽いジャブでマスボクシングのようだったが、山中につく大和トレーナーは「行け」と指示。舟山が本気で打ち込むと、ネリも本気で打ち返してきた。持ち味である回転力ある連打に、左ストレートも繰り出してきた。2回の終盤にはネリ陣営が「手を抜け」と逆に指示したほどだった。

 ネリはスパー後もミットやサンドバッグ打ちで約1時間きっちり練習した。初の世界戦で初の海外に備え、出発直前まで2カ月高地での走り込みで備えてきた。23戦全勝(17KO)で、山中の防衛戦相手では最年少となる。「1回からプレスをかけて攻めていく。6回KOで勝つ。その前に終わる可能性もある。記録をストップする」と豪語した。ニックネームはスピードある攻撃からパンテラ(ヒョウ)。山中は「神の左」と言われるが「オレはヒョウの左」とうそぶいた。

 舟山は強打者ぶりを認めた。「左で一瞬クラッときた。ボディーもいい一発をもらった。ジャブも強いし、気づいたら次が来る感じで連打がいい」。偵察した大和トレーナーも「最強の相手には違いない。中間距離は向こうが上で、フック、アッパーの回転力がいい」。高評価は変わらなかったが「すべては想定通り。山中が斬り捨てます」とニヤリ。挑戦者を実地に再確認し、V13を確信していた。

ポスターの山中慎介にパンチを浴びせるルイス・ネリ(撮影・神戸崇利)

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