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王者ネリ禁止薬物再発防止へ2カ月前から栄養士雇う

自信の表情をみせるネリ


 山中慎介(35=帝拳)と世界戦(3月1日、両国国技館)を行うWBC世界バンタム級王者ルイス・ネリ(メキシコ)が20日、メキシコから来日し「食品対策」を明かした。

 昨夏の山中から王座奪取後、試合前にメキシコで検査した検体から禁止薬物の陽性反応が出た件に触れ、「食品の摂取によるもの」と牛肉に混入していたと改めて主張。WBCからはおとがめなしに終わったが、「有機食品を取るようにした。牛肉は米国から取り寄せた」と“再発防止”に取り組んだという。2カ月前から栄養士も雇う徹底ぶりで、調整への影響は「ない」と否定した。

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山中慎介「必ず奪い返す」ベルト色“神の左”で決意

「GOD’S LEFT」とプリントされたTシャツ姿で山中慎介(撮影・酒井清司)


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が「チャンピオンカラー」を身にまとった。20日、昨年8月にV13を阻まれた王者ルイス・ネリ(メキシコ)との世界戦(3月1日、両国国技館)へ、都内ジムで練習を公開。「順調。1日1日を本当に大事に過ごしてきた」と神の左と称される力強いパンチを披露した。着ていた特製Tシャツは「GOD’s LEFT」の文字が金、ナイキ社のロゴが緑に染められていた。

 「必ずベルトを奪い返すという意味を込めた」と陣営が明かす。金と緑は5年9カ月保持したWBCのベルトの色。特製Tシャツは長き防衛ロードの途中から毎試合違うカラーが制作されたが、同2色の配色は初となる。お披露目されたTシャツには練習中、みるみる汗がにじみ出た。過酷な減量の最中だが「汗は出ますね」と笑み。座って取材を受けた後には、直径30センチほどの水たまりができていた。

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山中因縁ネリ来日、薬物要因は牛肉…有機食品で対策

自信の表情をみせるネリ


 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦は3月1日に両国国技館でゴングが鳴る。挑戦者に前王者山中慎介(35=帝拳)を迎える王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)が20日に来日し、「2度目の日本に来られてうれしい。寒さは体重を落とすのに骨が折れそうですが、考えて落としたい」と、4回TKO勝利した昨年8月以来の再戦への意欲を口にした。

 昨夏の王座奪取後、試合前の7月27日にメキシコで検査した検体から禁止薬物ジルパテロールの陽性反応が出たことが発覚した。家畜の成長促進剤で、ネリ側は牛肉に混入していたと主張。結果、WBCは過去の検査がすべて陰性で、意図的摂取の証拠もないとして、ベルト剥奪などの処分はなしとし、山中との再戦交渉に入るように命じられていた。

 一連の騒動に対し、この日は自ら「食品の摂取によるもの。メキシコでは他の競技、サッカーなどでも同じ問題が起こっている」とあらためて述べ、今回の試合に向けたWBCによる2度の検査でも陽性反応は出ていないとした。食事は「再発」を防止するために有機野菜を食べることを徹底。牛肉は米国産の有機品を取り寄せるなどして、対応してきたという。調整への影響は「関係ないと思う」と否定した。

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山中慎介「ネリのことだけ考えて」雪辱へガード改善

ルイス・ネリとの再戦を前に、練習を公開した山中慎介(撮影・酒井清司)


 ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦は3月1日に両国国技館でゴングが鳴る。前王者山中慎介(35=帝拳)が20日、昨年8月に日本記録に並ぶV13を阻まれた王者ルイス・ネリ(メキシコ)との再戦へ向けた練習を都内で公開した。

 「ここまでは順調にきています。いまは何の迷いもなく、あとは体調管理をしっかりするだけ」と引き締まった表情で現況を述べた。大記録がかかった大一番で喫したプロ30戦目での初黒星。「ネリのことだけ考えてきた。リベンジするという思いで、毎日毎日練習の中でいろんな方に相談しながらやってきた。充実していた」と王座陥落後の日々を振り返った。

 残り9日。この日の外国人パートナーとの2回のスパーリングでは、至近距離からの左ストレートとや、ガードを高く上げる意識を徹底し、仕上げも佳境に入る。「まずは勝つと言うことを考えたい。KO勝ちにこだわることはないですが、タイミング合えば倒れるでしょう」と予告した。

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挑戦者の山中慎介「コソコソ動ける」先に入場も歓迎

ミット打ちを行う山中


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が挑戦者の立場を歓迎した。昨年8月にV13を阻まれた王者ルイス・ネリ(メキシコ)との世界戦(3月1日、両国国技館)へ、15日に都内のジムで5回のスパーリングを消化。

 「本当に久々ですよね、先に入場するのは」と切り出した。王者は後のため、先は11年11月の王座決定戦エスキベル戦以来。「でも、先にリングでコソコソ動ける。体も温まると思う。初回に向けて大事。そこは良いなと思っていた」と意外な利点を説いた。減量も順調に進み、残り2週間。「迷いはない」と力強かった。

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山中慎介3・1王者ネリ戦へ対策着々「迷いはない」

ミット打ちを行う山中慎介(撮影・阿部健吾)


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が挑戦者の立場を歓迎した。

 昨年8月にV13を阻まれた王者ルイス・ネリ(メキシコ)との世界戦(3月1日、両国国技館)へ、15日に都内のジムで5回のスパーリングを消化。

 グローブを従来の日本製からメキシコ製に変えることを明言しているが、他の変更点を聞かれると、「最初に入場するくらいですかね。どんな感覚なんですかね。でも、場内が暗くなるじゃないですか、チャンピオンが入ってくるとき。その時にコソコソ動ける。体が暖まると思うんですよ。1ラウンド目に向けて、大事ですよね」と意外な効能を口にした。

 たしかに、長く王者として後からの入場を続けてきた。挑戦者の青コーナーに陣取るのは、11年11月、王座戴冠したエスキベル(メキシコ)との王座決定戦以来、実に6年4カ月ぶりにもなる。違和感はあるだろうが、ウオーミングアップという観点から前向きにとらえていた。

 試合まで2週間となり、減量も順調に進んでいる。「以前は、その前の試合の減量ペースなどもチェックしていたんですが、今はやらなくても大体合っている。2週間前の体重は毎試合変わらなくなってますね」とベテランらしい調整状況を口にした。さらに「今回はやるべき事が決まっている。迷いはないですね」とネリ対策も着々。ぬかりなく、雪辱あるのみだ。

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山中慎介3・1世界戦で新グローブ「スナップ効く」

「REYES(レジェス社)」のグローブをはめる山中


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)は12日、都内のジムで練習を行い、昨年8月にV13を阻まれたルイス・ネリ(メキシコ)との世界戦(3月1日、両国国技館)で新グローブを着けると明かした。日本製からメキシコ製のREYES(レジェス)社に変える。

 先週から試し「拳が当たる感覚がある」と好感。手首の部分が「柔らかいのでスナップが効く」と、ジャブの威力増にもなりそうだという。ネリも同じ物を使う見込みだが「リスクもありますけど良い感触なんで」と実装する。

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山中慎介「力伝わりやすい」新グローブでリベンジだ

レジェス社のグローブでミット打ちする山中


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が「新グローブ」で雪辱の舞台に臨む見通しとなった。

 8日、都内のジムで従来使用してきた日本製の他、メキシコ、米国製も試し打ち。昨年8月にV13を阻まれた王者ルイス・ネリ(メキシコ)との世界戦(3月1日、両国国技館)へ、「おそらく(メキシコ製の)レジェス(社)になるかな」と言及した。「ナックルの部分がフワフワしていて、拳の力が伝わりやすいかな」と好感触で、今週をめどに最終決断する。

 プロ初黒星は新たな挑戦のきっかけでもあり、「新鮮ではありますね」と続けた。この日の5回のスパーリングでも従来はない至近距離でのブロック、打ち返しを徹底するなど、新境地でベルトを取り戻す。

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粟生隆寛2年10カ月ぶり復帰へ、因縁の相手と対戦

粟生隆寛


 ボクシングの元2階級王者粟生隆寛(33)が因縁ボクサーとの雪辱戦で2年10カ月ぶりのリングに上がる。

 3月1日に両国国技館で元世界王者のガマリエル・ディアス(メキシコ)と62・0キロ契約8回戦を行う。7日に所属の帝拳ジムが発表した。同日は同門の前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35)が現王者ルイス・ネリ(メキシコ)と再戦となるタイトル戦に臨む。

 WBC世界フェザー級王者だった12年に対戦し、0-3の判定負けで4度目の防衛に失敗した相手がディアスだった。その後、15年11月に再戦が組まれたが、粟生が直前に左足関節腓骨(ひこつ)筋腱(けん)脱臼を負って欠場していた。 粟生にとっては無効試合となった15年5月1日のWBO世界ライト級王座決定戦以来の復帰戦となる。足のケガの手術とリハビリの日々を乗り越え、昨年8月、今年1月と同門のWBA世界ミドル級王者村田諒太(32)の国内合宿に同行するなど、再びリングに上がるために努力を続けていた。

 戦績は粟生が27勝(12KO)3敗1分け1無効試合、ディアスが40勝(19KO)18敗3分けとなっている。

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山中慎介「王者に返る」滋賀県知事からカエルの置物

三日月知事(右)の激励に勝利を誓う山中


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が5日、都内ジムで出身の滋賀県の三日月大造知事(46)の激励訪問を受けた。

 王者ルイス・ネリ(メキシコ)と再戦する世界戦(3月1日、両国国技館)に向けて、握手を交わし「うれしいですね」。防衛戦をほぼ現地観戦している同知事から今回はカエルの置物をプレゼントされたといい、山中は「王者に返る、ですね」と感謝していた。

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山中慎介、NHKプロフェッショナルに異例の再登板

GOD`S LEFTと書かれたTシャツを着て左拳を突き出す山中慎介


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が、3月5日午後10時25分から放送のNHK番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で異例の“再登板”をすることになった。

 昨年8月の放送回で、日本記録の13回連続防衛記録に挑む様子が密着された。同級1位ルイス・ネリ(メキシコ)にプロ初の黒星となる4回TKO負けで偉業を阻まれて王座陥落したが、今回はその雪辱戦までの日々を見つめる。

 3月1日に待つネリとの再戦へ、番組では「ハイリスクを承知で上がる覚悟のリングには、一体なにが待ち受けるのか? 35歳、絶対王者と言われた男の挑戦に、再び密着!」とうたう。

 NHKでも屈指の人気番組だが、これだけ短期間で再登場するのは異例だという。前回の反響も大きく、再びカメラを向けるNHK関係者は、「ひそかに追いかけてきた再起への戦いをお伝えしたい」と述べた。

3月1日のタイトル戦に向けスパーリングを開始した山中慎介(左)(2018年1月23日撮影)

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山中慎介「上がってきた」3・1ネリ再戦へ調整順調

左ストレートを放つ山中


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が1日、都内のジムで6回のスパーリングを行った。

 昨年8月にV13を阻まれた王者ルイス・ネリ(メキシコ)と再戦する世界戦(3月1日、両国国技館)まで1カ月。「ようやく今週から(調子が)上がってきた」と、スパーでは左拳でダウンも奪った。減量期を前に「今日が食べ納め。ラーメンと揚げ物を同時にいこうかな。それで明日から頑張れる」とジムから引き揚げた。

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山中慎介「力になる」3月ネリ戦へ関西から大応援団

山中慎介(17年11月撮影)


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)に史上最大の「援軍」が駆けつける。王座返り咲きを懸け、昨年8月にV13を阻まれた王者ルイス・ネリ(メキシコ)と世界戦(3月1日、両国国技館)が控える中、出身の関西圏から約1000人の応援団が来場すると明かした。

 25日に都内のジムで4回のスパーリングを消化後、「東京での試合では一番多い。力になる」と感謝。この日発売開始したチケットもリングサイド席が即売り切れるなど、多くのファンの声援が雪辱を後押しする。

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山中慎介 昨年ネリ戦反省から微調整、手応えスパー

気迫の表情でミット打ちする山中(左)(撮影・阿部健吾)


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が23日、王者ルイス・ネリ(メキシコ)との世界戦(3月1日、両国国技館)へ外国人パートナーとのスパーリングを開始。2人ずつ計4回を消化し、「体が浮いた状態の時間を少なくできた」と手応え。

 V13を阻まれた昨年8月のネリ戦では、回転鋭い連打に体が流れ、守勢に回った。反省から「連打がきても、足が利いていればその場所で打ち返せる」と股関節を使って重心を下に置く微調整を続けてきた。スタンスも「3・8ミリくらい(笑い)」狭くしたという超微調整を冗談交じりに明かした。

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山中慎介、ネリ専用武器の近距離型「神の左」手応え

至近距離からの左ストレートに磨きをかける山中


 至近距離型「神の左」がうなる。ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が、王者ルイス・ネリ(メキシコ)との世界戦(3月1日、両国国技館)へ新たな左ストレートを用意した。昨年8月に4回TKO負けでV13を阻まれた因縁の相手との再戦。接近戦からの連打で勢いづかせた反省を生かし、これまでにはない距離からの左で雪辱を果たす。

 山中の左腕がたたまれ、従来の軌道とは違う左拳が次々にミットをとらえた。「今日は7割の力」と言うが、さく裂音がジムに響く。田中トレーナーとの距離は、V13戦までの練習ではほぼなかった至近距離。「ネリと戦ってみて、必要なパンチだと。左腕を折りたたんでも打てるようになってきた」と自信が宿る。

 KOの山を築いた「神の左」、最大の特徴はまねできない距離感だった。通常とは30センチ以上遠い距離からの一撃。左足で力強くリングを蹴り、大胆に踏み込むからこそ可能で、反動で得た力を上半身に伝えることで威力を生み出してきた。翻れば、相手が予想しない遠距離からの伸びるパンチが、山中の真骨頂だった。

 今回のネリ専用武器は、踏み込まない。すでに距離が近いため、蹴り足は使わずに、左腕もコンパクトに回す。昨年から取り組み、当初は戸惑いもあったが、ここにきて手応えがあるという。前回は回転の速い連打で迫り来るネリに対し、距離を取ろうと体をのけぞらすので手いっぱいだった。「今回はそこでも防御してから打ち込むなどを考えている」とイメージする。

 もちろん、本来の「神の左」の距離が戦いのベースにはなる。「近すぎばかりでもしょうがない。バランスですね」と、プラスアルファとして装填(そうてん)する。再戦の妙味は、敗戦の原因を分析し、改善し、新境地をみせる瞬間にこそある。黙々とミットを打ち抜く35歳には、その予感が大いに漂う。【阿部健吾】

17年8月、1回にネリに左ストレートを打ち込む山中

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山中慎介、現役続行から「頭の中はネリしかいない」

山中(左)と岩佐は笑顔で記念撮影(撮影・滝沢徹郎)


 プロボクシング前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が一戦集中のリベンジ舞台に臨む。3月1日、東京・両国国技館で同級王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)に挑戦することが5日発表され、都内のホテルで会見に臨んだ。「ネリに借りを返す」。昨年8月、13度目の防衛戦でタオル投入による4回TKO負けを喫した現王者の顔を思い浮かべながら「現役続行してからは頭の中にネリしかいない。次やったら勝つことができるから、現役を続行しました」とリベンジへの意識を高めた。

 山中が王座陥落した後、ネリに禁止薬物の使用が判明した。ところがWBCは意図的な証拠がないとして処分をせず、両陣営に再戦指令を出した。まさに因縁決着の舞台となる。山中は「火がついたというよりも、あれではやめられないでしょと。防衛回数を言われることはないし、変なプレッシャーもない」とリラックスした表情を浮かべた。ネリとの再戦後について「先のことは考えていない。この1戦に勝つことだけ」と言うにとどめた山中。戌(いぬ)年の年男イヤーはネリ撃破だけに集中する。【藤中栄二】

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岩佐亮佑、初防衛戦へ「苦しんだ分守っていきたい」

IBF世界スーパーバンダム級初防衛戦に挑む岩佐は自身の保有するベルトを前に会見する(撮影・滝沢徹郎)


 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級王者岩佐亮佑(28=セレス)の初防衛戦が、5日に都内で発表された。3月1日に東京・両国国技館で、同級13位エルネスト・サウロン(28=フィリピン)と対戦する。前WBC世界バンタム級王者で同級1位山中慎介(35=帝拳)とのダブル世界戦となった。

 2人は11年に日本バンタム級王座決定戦で対戦して、10回TKO勝ちの山中が次戦で世界王者になった。岩佐はその後世界初挑戦は失敗し、昨年9月の王座獲得まで6年半かかった。「おかげさまでつらく長かった」と笑ったが「挫折があったからこそ、今ベルトが目の前にある。苦しんだ分守っていきたい」と、鬼門といわれるV1への決意を口にした。

 相手は世界初挑戦で情報が少ないという。「右のファイター。グイグイくる時はくる。結構振って伸びてくる。スキもあるが危険もある。得意ではないが、王者としての勝ち方を見せる」と王座死守を期す。

 昨年11月に元世界王者長谷川氏と食事をする機会があり、2つのアドバイスをもらい、長期防衛への意欲も増した。1つは「岩佐のうまさより、強さを見たい」。もう一つは「要所要所の目標を決めろ」。そこで早くも「V6」を目標に掲げ、「V6戦でビッグマッチをやりたい」と熱望した。6は66代日本バンタム級王者など縁ある分岐点の数字という。

 王座奪取のご褒美にフェラーリをプレゼントされた。ただし運転したのは5回だけ。祖母を乗せるため福島まで行ったのが一番の遠出という。「あれは乗るものでなく眺めるもの」と笑わせた。愛車をぶっ飛ばすのは控えているが、リングでは相手をぶっ飛ばしてみせるつもりだ。

IBF世界スーパーバンダム級初防衛戦に挑む岩佐(右から2人目)は会見で笑顔を見せる。右はセレス小林会長。左はWBC世界バンダム級タイトルに挑戦する山中(撮影・滝沢徹郎)

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山中慎介「借り返す気持ちだけ」3・1ネリ戦に決意

WBC世界バンダム級タイトルに挑戦する山中(右)とIBF世界スーパーバンダム級初防衛戦に挑む岩佐はファイティングポーズする(撮影・滝沢徹郎)


 プロボクシング前WBC世界バンタム級王者で同級1位の山中慎介(35=帝拳)が3月1日、東京・両国国技館で同級王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)に挑戦することが5日、発表された。

 昨年8月、13度目の防衛戦でネリの挑戦を受けながら、4回にタオル投入によるTKO負けを喫した。約5年4カ月保持していた同王座を明け渡した因縁の相手。山中は「現役続行を決めてから、ネリに借りを返す気持ちだけしかなかった。今は3月1日の、この1戦のことだけしか考えていない」と強い決意をにじませた。

 8月のタイトル戦後、ネリに禁止薬物の使用が判明したものの、WBCがペナルティーを与えず、両陣営に再戦指令を出していた。

昨年10月から本格的な練習を開始した山中は12月上旬に千葉県内で走り込み合宿を消化。今月中旬からは本格的なスパーリングに入ってネリ戦に備えるという。 山中は「8月に負けているから大きいことは言えないが、(勝てる)良い感覚もあった。次に対戦したら勝てるから現役続行したこともある」と自信をのぞかせた。

 また同日にはIBF世界スーパーバンタム級王者の岩佐亮佑(28=セレス)が同級13位エルネスト・サウロン(28=フィリピン)との初防衛戦に臨む。岩佐は「鬼門の初防衛戦と言われ、プレッシャーもあるが、練習量を増やして臨みたい」と意気込んだ。

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山中慎介 3・1王者ネリに挑戦 岩佐は初防衛戦

ネリへの雪辱に意欲をみせる山中(17年11月撮影)


 プロボクシング前WBC世界バンタム級王者で同級1位の山中慎介(35=帝拳)が3月1日、東京・両国国技館で同級王者ルイス・ネリ(23=メキシコ)に挑戦することが5日、発表された。

 ネリは昨年8月、13度目の防衛戦で4回、タオル投入によるTKO負けを喫した。約5年4カ月も保持していた同王座を明け渡した因縁の相手となる。タイトル戦後、ネリに禁止薬物の使用が判明したものの、WBCがペナルティーを与えず、両陣営に再戦指令を受けていた。

 また同日にはIBF世界スーパーバンタム級王者の岩佐亮佑(28=セレス)が同級13位エルネスト・サウロン(28=フィリピン)との初防衛戦に臨む。

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井上尚弥、区切りの世界戦「KOで終わらせたい」

前日計量を終え、対戦者のボワイヨ(右)とポーズを決める井上(撮影・たえ見朱実)


 ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が不敗神話を継承する。今日30日、横浜文化体育館で同級6位ヨアン・ボワイヨ(29=フランス)と7度目の防衛戦に臨む。29日の前日計量では51・5キロでパスした挑戦者を横目に、規定体重の52・1キロでクリア。過去、同会場での日本人世界王者による防衛戦は5戦全勝中。心強いデータも後押しに、同級の集大成ファイトをKO防衛で飾るつもりだ。

 世界戦を控えた最後の「儀式」を終え、井上の表情には安堵(あんど)の笑みがこぼれた。約8キロという減量を成功させ、リミットで前日計量をパス。あとはリングに立ち、ゴングを待つだけとなった「モンスター」は、V7戦が節目の一戦になると予告した。

 「自分の中で、これでスーパーフライ級が最後と決めている。ラストの減量だったので踏ん張れたと思う。18年に階級を変えてスタートするためにも明日は1つの区切り。ここでつまずくわけにはいかない」

 井上が区切りの世界戦に臨む会場となった横浜文化体育館には心強いデータが残る。過去4人の世界王者が5度の防衛戦で全勝している。12年7月のWBC世界スーパーフライ級タイトル戦(佐藤洋太-ロペス)以来、約5年5カ月ぶりの世界戦。衝撃的だった9月の米デビューの反響も大きく、前売り券は完売し、当日券を残すのみ。「(完売は)うれしいです。いつも通り、井上尚弥らしい試合をみせるだけだと思います」。先輩世界王者たちの不敗神話を継承する覚悟だ。

 計量後は、おかゆとうどんで減量で疲労した肉体を回復。調整に専念するため、11月30日から別居していた夫人、長男と神奈川県内の自宅で過ごした。1カ月ぶりに家族と過ごした一晩。12月は前座で試合に臨む弟拓真と2人で生活していただけに「心もリラックスできて試合に臨むことができますね」と父親の顔ものぞかせた。

 世界戦のKO数を8まで伸ばした井上は、ボワイヨもKOで倒すと具志堅用高、山中慎介とともに9に並び、歴代2位となる。1位の内山高志の10に王手をかけることになる。「KOで終わらせたい」。18年のバンタム級転級、3階級制覇に弾みをつけるKO劇で17年を締めくくる。【藤中栄二】

 ◆横浜文化体育館での日本人王者の世界戦 95年1月、WBC世界スーパーフライ級王者川島郭志が12回判定でホセ・ルイス・ブエノを下し、V2防衛した世界戦を皮切りに過去4人の世界王者が5度の防衛戦に臨んで全勝中。74年、花形進がWBA世界フライ級王者チャチャイ(タイ)に6回KOで王座奪取したのが最初の世界戦で、日本人挑戦者の世界戦は過去6試合2勝4敗。日本人による世界戦は通算7勝4敗。

 ◆横浜文化体育館 1962年に開館した約4000人収容の屋内施設。64年東京五輪のバレーボール競技が開催。89年の横浜アリーナ完成までは神奈川県内の大規模施設として多くのプロスポーツ、国内外スターのライブ会場として利用。87年には4時間を超すBOφWYのライブも開かれた。現在ではプロレスの聖地の1つとしてノア、全日本、大日本、W-1などがビッグマッチを開催する。施設は横浜市が所有。老朽化が激しいため20年をめどに取り壊し、24年に横浜ユナイテッドアリーナが建設される予定。

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井上尚弥、バンタム級へ「いい予行演習」体格差一蹴

予備検診を終え撮影に応じるWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(右)と挑戦者ヨアン・ボワイヨ(撮影・野上伸悟)


 ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が1階級上のバンタム級を見据えたファイトを7度目の防衛戦で披露する。30日のダブル世界戦(横浜文化体育館)を控え、27日に都内で予備検診に臨んだ。挑戦者の同級6位ヨアン・ボワイヨ(29=フランス)とは身長で6センチ、リーチで7センチもの体格差があるものの、来年中に転級予定となるバンタム級の予行演習と位置づけた。またWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(BMB)も受診した。

 初対面の印象は想定内だった。身長170・7センチの挑戦者と並び立った同164・7センチの井上は自信に満ちた表情を浮かべた。身長は6センチ差。リーチも7センチ差と判明すると、自然と新たな主戦場となりそうな1階級上のバンタム級を意識した発言を口にした。

 「過去の対戦相手で一番(身長が)高いので気にしていたけれど、そんな(差がある)感じでもなかった。バンタム級に上げていくとやっぱり170センチを超える選手がゴロゴロいるので、いいバンタム級の予行演習になります」

 既にスーパーフライ級では、拳を交えようとする挑戦者も、他団体の王者もいない状況にある。V7戦限りで同級を“卒業”する可能性が高く、来年は3階級制覇を目指してバンタム級に上げる意向を持つ。日本歴代2位の12度の防衛を誇る前WBC世界バンタム級王者山中慎介(帝拳)も身長170センチ。今回の挑戦者はバンタム級を想定したファイトにはうってつけの対戦相手だろう。父の真吾トレーナーは「(予行演習には)ちょうどいい経験になります」と分析した。

 高い評価を受けた9月の米デビュー戦の反響も大きく、前売りチケットも残り数枚を残すのみ。当日券の販売も予定されるが、大橋会長は「すごい売れ行きなんです」と明かす。スーパーフライ級の集大成となるボワイヨ戦。井上は「リングに上がって相手との距離感をみて、対策を考えます」とバンタム級の予行演習を楽しみに待ち構えていた。【藤中栄二】

予備検診を終え握手するWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(右)と挑戦者ヨアン・ボワイヨ(撮影・野上伸悟)

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村田諒太が日本プロスポーツ殊勲賞「非常に光栄」

村田諒太


 日本プロスポーツ大賞の授賞式典が20日に都内で行われ、10月にWBA世界ミドル級王者となったボクシングの村田諒太(31=帝拳)が殊勲賞に輝いた。

 高校、ジムの先輩にあたる前WBC世界バンタム級王者山中慎介も受賞した賞に「非常に光栄です。うれしく思います」と笑顔。5月の王座決定戦では判定で敗れたアッサン・エンダム(フランス)への雪辱を期した10月の再戦に勝利し、日本人では初めて五輪金メダリストとしてプロでも世界王者となった。「いい年でした。来年につなげていきたい」と初防衛戦が待つ18年を見据えた。

 偉業ゆえに師走は表彰式ラッシュの日々で、他競技の選手とも顔を合わす機会が多いが、「その空気感に助けられてます」と冗談めかした。本人が人見知りで、他アスリートとの話題に共通項がないことで会話がなかなか弾まないというが、「みんな明るかったらどうしようと思っていたんですけど、みんな人見知り」と苦笑。互いに似たもの同士で、「助けられている」という意外なアスリート事情を明かした。

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山中慎介「やるしかない」ネリ再戦へ村田流地獄トレ

合宿を開始した山中(左)とリナレス


 8月にWBC世界バンタム級王座から陥落した山中慎介(35=帝拳)が5日、千葉県内のゴルフ場で合宿に突入した。来春に見込む王者ルイス・ネリ(メキシコ)との再戦へ下半身強化が目的。「神の左」を打ち込む土台作りのための試合前恒例で、「面白いトレーニングではないが、強くなるために必要」と苦難に向き合うが、今回はさらにきつそう。「それ言うと、火が付きそう」と、メニューを組む中村フィジカルトレーナーに視線を送った。

 「それ」とはジムの後輩でWBA世界ミドル級王者村田の例。5月に敗れたエンダムとの10月の再戦前に同じような強化合宿を張り、同トレーナーから「(前回より)質も量も2~3割増し」と言い渡され、地獄のメニューをこなし、勝利につなげた。山中も同じく再戦。村田の過酷さは聞いており、「同じですけど…、やるしかないですね…」と覚悟を固めた。同トレーナーは「いつもは10キロなどの長い距離は1日1回ですが、様子を見て2回にすることも」と計画した。

 プロ初黒星を味わった悔しさは消えない。「走りできついときも、思い出せば頑張れる」と最高のカンフル剤になる。この日はさっそく、最後は暗くなるまで1時間足を動かし続け、充実の表情で汗をぬぐった。【阿部健吾】

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リナレス「寒い方が走りやすい」来年は3戦を熱望

西日を受けながら走り込む山中(右)とリナレス


 8月にWBC世界バンタム級王座から陥落した山中慎介(35=帝拳)が5日、千葉県内のゴルフ場で合宿に突入した。

 合宿に参加した同門のWBA世界ライト級王者リナレス(ベネズエラ)は1月27日に米国でIBF同級12位へスタ(フィリピン)との防衛戦が控える。前回は5月。「寒い方が走りやすい」と残り2カ月をきっての合宿で鍛え上げる。同級のライバル王者ガルシアとの統一戦はかなわなかったが、「残念だけど仕方がない。来年は3試合したい」と青写真を描いた。

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藤岡奈穂子、世界最多タイ5階級制覇「ホッとした」

藤岡奈穂子対ヨカスタ・バジェ 5階級制覇を達成した藤岡(上)は吉川晃司(右下)に担がれながら笑顔を見せる(撮影・鈴木みどり)

<女子ボクシング:WBO女子世界ライトフライ級王座決定10回戦>◇1日◇東京・後楽園ホール


 WBAフライ級王者藤岡奈穂子(42=竹原&畑山)が世界最多タイの5階級制覇を達成した。2階級制覇を狙うIBFアトム級王者ヨカスタ・バジェ(25=コスタリカ)との対戦。中盤からリズムをつかみ、終盤は倒しにいった。最後までダウンも奪えなかったが、2~8ポイント差の3-0の判定勝ちを収めた。

 藤岡は勝者のコールを受けると、歌手の吉川晃司と抱き合って喜びを爆発させた。「ホッとした。5階級を宣言してきて、難しいと思ったこともあった。2敗して引退も考えたが、大きな経験になってここまで続けられた」と安堵(あんど)した。前世界王者山中慎介も観戦。「男子にも認められてうれしい」と笑みを見せた。

 序盤は「距離が遠く迷った。穴が分からなかった」という。3回に左ボディーが当たりだし、左フックでのけ反らせ、その後は再三右ストレートでぐらつかせた。「ボディーが簡単に入り糸口になった。パターンを探せたのが勝因。引き出しがあった」とキャリアのさがあった。

 試合前はKO宣言したが「タフそうで自分にハッパを掛ける意味で。KOしないと格好悪い」とラッシュしていった。「2、3発目をもらってくれなかった」とKOはならなかったが、竹原会長は絶賛だった。「すごい。僕らの時代ならおばあちゃんの歳」と、42歳の女王をたたえた。

 元世界王者天海ツナミがWBOアジアパシフィック王者になって挑戦を希望し、試合前には東洋太平洋王者チャオズ箕輪から挑戦状も届いた。男子で最多の6階級制覇挑戦の夢も広がるが「長生きしたい」と笑わせた。「今は一段落。あとは気持ち次第。海外のメジャーな場所でもやってみたい」と意欲は衰えていない。

藤岡奈穂子対ヨカスタ・バジェ 8回、バジェ(左)にボディを浴びせる藤岡(撮影・鈴木みどり)

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山中慎介、息子も神頼み「ネリに勝てますように」

ネリへの雪辱に意欲をみせる山中(撮影・阿部健吾)


 「神の左」に雪辱機会が訪れる。ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が1日、現役続行を表明した。8月のタイトル戦で敗れたルイス・ネリ(メキシコ)のドーピング問題に対し、WBCはこの日に処分なしの裁定を下したが、同時に再戦指令も発表。復帰の意思を固めていた山中には願ってもない展開で、年明けにも国内での王者返り咲きを狙う。

<山中に聞く>

 -ネリとの再戦指令に

 山中 1歩進んだ。僕としてはうれしい。もう1度、戦いたいという気持ちが強い。再起する。

 -現役続行を決めたのは

 山中 はっきりとは覚えていないが、家族と過ごす時間が多くなる中で、あれ(敗戦)では終われないという思いが徐々に強まった。最近、神社にお参りに行くと子供たちも「ネリに勝てますように」と勝手に言ったりしている。

 -再戦が決まれば、どんな試合をしたいか

 山中 厳しい戦いになるのは覚悟している。自分たちにしか分からないものは、あの4ラウンドで十分、分かっている。どうやって変えていくか。

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牛肉食べ? ドーピング陽性反応/山中vsネリ経過

8月、山中慎介対ルイス・ネリ 4回、ロープ際に追い込まれネリ(左)の左ストレートを浴びる山中


 「神の左」に雪辱機会が訪れる。ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が1日、現役続行を表明した。8月のタイトル戦で敗れたルイス・ネリ(メキシコ)のドーピング問題に対し、WBCはこの日に処分なしの裁定を下したが、同時に再戦指令も発表。復帰の意思を固めていた山中には願ってもない展開で、年明けにも国内での王者返り咲きを狙う。

<世界タイトルマッチ経過>

 ◆8月15日 タイトル戦で13度目の防衛に挑んだ山中がネリに4回TKO負け。

 ◆23日 WBCがネリの禁止薬物陽性反応を発表。7月27日に拠点のメキシコ・ティファナでの検査で、筋肉増強剤に似た物質ジルパテロールを検知した。

 ◆10月3日 アゼルバイジャンで開かれたWBC総会で結論が先送りに。スライマン会長がより詳細な調査の必要性を説いた。

 ◆18日 ネリ陣営が処分の結論を待たずに11月4日にメキシコでノンタイトル戦を行うと発表。都内のイベントに出席した山中は「処分も出ていないのに、おかしな話」と不快感。

 ◆11月1日 WBCがネリの処分結果を発表。他競技の選手でも牛肉を食べて陽性反応が出ていること、ネリが日本で受けた3回の検査で陰性だったことなどを情状酌量の理由に処分なしとし、再戦を指令。

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山中慎介、因縁ネリ撃破に自信!現役続行決めたワケ

ネリへの雪辱に意欲をみせる山中(撮影・阿部健吾)


 「神の左」に雪辱機会が訪れる。ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が1日、現役続行を表明した。8月のタイトル戦で敗れたルイス・ネリ(メキシコ)のドーピング問題に対し、WBCはこの日に処分なしの裁定を下したが、同時に再戦指令も発表。復帰の意思を固めていた山中には願ってもない展開で、年明けにも国内での王者返り咲きを狙う。

 類いまれな左拳がリングに戻ってくる。「また神の左が見られますね」と話を振った報道陣に、「いまは右を練習してるんですけど」と返してしたり顔。山中のウイットに富んだ言動も帰ってきた。「もう1回、左は強いと思われるように勝ちたい」と続け、揺るがない自信も感じさせた。

 待ち続けた結論が出た。この日、WBCが新王者ネリのドーピング疑惑の裁定を発表した。試合後に、7月27日にメキシコで検査した検体に禁止薬物ジルパテロールの陽性反応が発覚。家畜の成長促進剤で、ネリ側は牛肉に混入していたと主張していた。結果、WBCは過去の検査がすべて陰性で、意図的摂取の証拠もないとして、ベルト剥奪などの処分はなし。ただ同時に、山中との再戦交渉に入るように命じ、白黒つける道筋をつけた。

 薬物疑惑に「驚きしかなかった」という山中だが、「ネリとできるのはうれしい」と本音を隠さない。8月のプロ初黒星の悔しさから、9月中旬には復帰を決めて練習を再開した。「ネリ以外でも良かったですが、やはり再戦で借りを返したい」と気持ちは高ぶる。

 本田会長は「以前とまるっきり違う山中がいる」と目を細める。12度の防衛を重ね、守りに入っていた精神面が、挑む立場で攻めの心を取り戻したと見立てる。今後交渉に入り、「簡単ではないが、国内でやらせたい。来春までは待てない」と年明けを見込む。ネリが4日にメキシコで予定するノンタイトル戦は、変更なく行われる見通しだ。

 舞台は整う。「強い気持ちでやる。勝つ自信はある」と山中。きっぱりと断言する顔には、生気があふれていた。【阿部健吾】

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山中慎介が現役続行宣言「単純にネリと再戦したい」

ネリへの雪辱に意欲をみせる山中


 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が1日、現役続行を宣言した。

 8月15日に京都で開催された世界タイトルマッチで4回TKOでルイス・ネリ(メキシコ)に敗れて、13度目の防衛に失敗していた。「8月の試合は悔いが残った。そのまま辞められないという思いが、日にちがたつにつれて大きくなった。もう1度戦うと決めました」と述べた。

 この日、WBCはタイトル戦後にドーピング検査で禁止薬物ジルパテロールに陽性反応を示したネリに対し、意図的摂取の証拠がないとして、山中との即時再戦を交渉に入るように命じる裁定を下したと発表した。一報を聞いた山中は、「単純にネリと再戦したいという気持ちを持っていた。ドーピング疑惑もありましたけど、借りを返したい、それだけですね。勝つ自信はあります」と雪辱を誓った。

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山中慎介との再戦指令 WBCが薬物陽性反応ネリに

8月15日、WBC世界バンタム級選手権 4回TKOでネリに敗れた山中(左)


 ボクシングのWBCは10月31日(日本時間11月1日)、8月15日に京都で開催された同団体の世界バンタム級タイトルマッチで山中慎介(35=帝拳)を下して新王者となったルイス・ネリ(メキシコ)がドーピング検査で陽性反応を示した問題で、意図的摂取の証拠がないとして、山中との即時再戦を交渉に入るように命じる裁定を下したと発表した。

 反応が出た禁止薬物ジルパテロールは、筋肉増強剤クレンブテロールに似た性質を持っており、家畜の体重と筋肉を増やす成長促進剤で飼料に添加されるの動物用医薬品。人が摂取すれば心拍が速くなり、気管支拡張の作用があり、筋肉増量につながる。ネリ陣営では拠点とするメキシコ・ティファナで牛肉を食べた際に摂取したと無実を主張してきた。

 進退を保留してきた山中にとっては、雪辱の機会が準備されたことになる。

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