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夏場所中止でNHKが「特別場所」名勝負など放送

鶴竜

NHKが20日、中止になった大相撲夏場所に替わって24日から3週にわたって放送する「大相撲特別場所~テレビ桟敷へようこそ~」の番組内容を発表した。夏場所の初日、8日目、千秋楽の日程に合わせ、過去にNHKが制作した名勝負や名力士のドキュメンタリー番組を放送するほか、本場所再開を待つ現役力士が、3週連続でリモート出演をする予定。3週ともに総合テレビで放送される。

第1回(24日放送)は「歴史彩る横綱全盛期」と題して、元横綱千代の富士や朝青龍らに焦点を当てる。1987年(昭62)の「燃える九重名コンビ ~大相撲この1年~」と、2004年(平16)の「激闘 新たな夢へ ~大相撲この1年~」を放送し、横綱鶴竜と、春場所で大関昇進を決めた朝乃山がリモート出演で今の生活の日々を語る。

第2回(31日放送)のテーマは「しのぎを削ったライバルたち」。88年(昭63)放送の「名勝負 栃錦・若乃花」、92年(平4)放送の「柔と剛 ~柏鵬の時代(大鵬・柏戸)~」、同年放送の「綱とり三つどもえの戦い ~北の富士・玉の海・琴桜~」が再放送され、現役力士では大関貴景勝と、序二段から史上初の再入幕を遂げた照ノ富士がリモート出演する予定。

第3回(6月7日放送)では横綱白鵬と前頭炎鵬の特集が再放送される。昨年放送の「目撃! にっぽん おそれず“前”へ ~炎鵬 ともに戦う日々~」と、08年放送の「スポーツ大陸 激突 朝青龍と白鵬」。その白鵬と炎鵬もリモート出演する予定で、本場所再開への思いを語る。

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28歳勝武士さんコロナ死、国内20代で初の事例

17年2月、しょっきり相撲で塩かごを手にする勝武士さん

大相撲で初めて新型コロナウイルス感染が判明していた東京・江東区の高田川部屋の三段目力士、勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝=すえたけ・きよたか)が13日午前0時半、新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため都内の病院で死去した。28歳だった。新型コロナ感染での死者は角界初。国内で20代の死亡は年齢が明らかになっている中では初とみられる。28歳の早すぎる死は、ウイルスの恐ろしさを改めて世間に伝える形となった。

角界に衝撃が走った。日本相撲協会はこの日、新型コロナ感染で入院治療していた勝武士さんの死去を発表。八角理事長(元横綱北勝海)は「協会員一同、心より哀悼の意を表します。ご遺族の皆様方のご傷心を察しますと、お慰めの言葉も見つかりません。1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったと思いますが、力士らしく、粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました」と悼んだ。

協会によると、勝武士さんは4月4日ごろに38度台の高熱を発症。師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)が受け入れ先を探し続けたが、都内の医療機関が逼迫(ひっぱく)している状況と重なり、なかなか見つからず。血痰(けったん)が見られた同8日夜に、ようやく都内の大学病院に入院した。簡易検査の結果は陰性だったが、容体が悪化して翌9日に転院。10日にPCR検査で陽性と判定されると、さらに容体が悪化した19日から集中治療室で治療を受けていた。

勝武士さんは、14年に糖尿病による低血糖障がいを患った。現在もインスリン注射の投与が必要で、三段目だった16年初場所では取組直前に土俵下の控えで手が震えるなど体調不良を訴え、不戦敗となったこともあった。現役力士の死去は08年に急性骨髄性白血病で亡くなった元幕下若三梅以来。二十数人の力士を育てる師匠は「他の病気でも糖尿病を持っていると治りが遅い。感染しないように、さらに敏感にならないといけない」と警戒感を強めた。

協会は3月の春場所を史上初の無観客で実施し、新型コロナ感染者を出すことなくやり遂げた。以降、出稽古の禁止や接触を伴うぶつかり稽古の自粛要請を各部屋に通達。感染防止に努めてきたが4月10日に勝武士さんの感染が判明。その後に高田川親方や同部屋の十両白鷹山、幕下以下の力士4人(部屋、力士名は非公表)の感染も確認されたが、勝武士さん以外の6人はすでに退院していた。

葬儀・告別式は未定。高田川部屋の稽古についても、芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「今行う状況ではない」と説明するにとどめ、再開時期のめどは立っていない。高田川親方の談話はなく、報道陣には「しばらくはそっとしてあげておいて欲しい」と断るなど角界全体が混乱している。

◆勝武士幹士(しょうぶし・かんじ)本名・末武(すえたけ)清孝。1991年(平3)11月4日、甲府市生まれ。竜王中では柔道部に所属し、中学卒業後に高田川部屋に入門。07年春場所で初土俵を踏んだ。最高位は17年九州場所の東三段目11枚目で、通算79場所で260勝279敗。165センチ、107キロ。得意は突き、押し。

◆力士の地位 番付は幕内、十両、幕下、三段目、序二段、序ノ口に分かれており、幕下以下の力士に給与は支払われない。中止となった夏場所の番付では、三段目は東西それぞれ100枚目まであり、昇進すれば雪駄(せった)を履くことができる。三段目の優勝賞金は30万円。15日間の本場所では2日に1番のペースで、7番相撲を取る。

勝武士さんの発熱からの経過
東京都江東区にある勝武士さんが所属する高田川部屋
19年5月、若野口(右)に突き出しで敗れる勝武士さん

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照ノ富士幕内復帰に「どれだけ通用するのか楽しみ」

時津風部屋への出稽古でたっぷり汗をかいた照ノ富士(2019年12月26日撮影)

大関経験者の照ノ富士が18年初場所以来、14場所ぶりに再入幕を果たした。

膝の負傷や手術、内臓疾患などで休場が続いたが、序二段となった昨年春場所から、腐ることなく1年で戻ってきた。序二段に降下した幕内経験者が再入幕するのは史上初という歴史的返り咲き。春場所の千秋楽には「もし幕内に戻れたらどれだけ通用するのか楽しみ」と話していた。

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小結から平幕降下の遠藤は東の前頭筆頭に/新番付

春場所5日目で土俵入りする遠藤(2020年3月12日)

日本相撲協会は27日、大相撲夏場所(5月24日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。番付降下、改名、引退などの力士、年寄など協会関係者は以下の通り。なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、夏場所開催の可否は決まっていない。

【降下】

〈三役から平幕〉

遠藤(29=追手風)西小結→東前頭筆頭

北勝富士(27=八角)東小結→西前頭5枚目

〈幕内から十両〉

明生(24=立浪)東前頭17枚目→東十両筆頭

栃煌山(33=春日野)西前頭10枚目→西十両2枚目

東龍(32=玉ノ井)東前頭16枚目→東十両3枚目

大奄美(27=追手風)西前頭17枚目→東十両4枚目

剣翔(28=追手風)東前頭15枚目→西十両7枚目

〈十両から幕下〉

矢後(25=尾車)東十両10枚目→西幕下筆頭

朝玉勢(26=高砂)西十両12枚目→東幕下2枚目

友風(25=尾車)西十両13枚目→西幕下11枚目

【改名<1>】(しこ名の上の部分)

〈幕下〉

西大司→西太司(さいだいじ=入間川)

〈序二段〉

阿蘇錦→阿蘇ノ山(あそのやま=境川)

三森→毅ノ司(きのつかさ=入間川)

大村→筑零扇(ちくれいせん=陸奥)

大國旭→吉澤(よしざわ=中川)

〈序ノ口〉

深沢→欧深沢(おうふかさわ=鳴戸)

掛野→須崎(すざき=大嶽)

小嶺→千代大聖(ちよたいせい=九重)

池田→玉の星(たまのほし=片男波)

高須→■須(たかす=田子ノ浦)(■は高の上の口の縦棒を上下に延ばす)

八木→家島(いえしま=山響)

【改名<2>】(しこ名の下の部分も含める)

大成道喜悌→大成道勝(だいせいどう・まさる=木瀬)

宮乃富司峻氏→宮乃富司峻史(みやのふじ・たかし=入間川)

西大司幸平→西太司康平(さいだいじ・こうへい=入間川)

大村玄之輔→筑零扇源造(ちくれいせん・げんぞう=陸奥)

【退職(年寄)】

荒汐崇司(元大豊)

【引退】

若一郎、春日岫、照樹、琴乃島、刃力、錣炎奨、福ノ富士

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照ノ富士は序二段降下から初の幕内返り咲き/新番付

春場所の照ノ富士(2020年3月16日)

日本相撲協会は27日、大相撲夏場所(5月24日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、夏場所開催の可否は決まっていない。

大関経験者が歴史的な返り咲きを果たした。先場所、東十両3枚目で10勝5敗の照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が、東前頭17枚目で再入幕した。幕内復帰は18年初場所以来、14場所ぶり。両膝のケガによる手術、糖尿病を克服した照ノ富士は、元幕内力士が序二段まで降下した後、幕内復帰を果たした史上初の力士になった。

うれしい新入幕は琴勝峰(20=佐渡ケ嶽)。佐渡ケ嶽部屋からは先場所の琴ノ若(22)に続くもので、千葉県出身では、その琴ノ若に続き戦後24人目となった。

照ノ富士以外の再入幕は3人で、若隆景(25=荒汐)は3場所ぶり、琴恵光(28=佐渡ケ嶽)と琴勇輝(29=同)は、ともに2場所ぶりの幕内復帰となった。

十両昇進はいずれも再十両で、朝弁慶(31=高砂)は12場所ぶり、富士東(33=玉ノ井)は19場所ぶり、千代ノ皇(28=九重)は9場所ぶりの関取復帰を果たした。

夏場所は、通常通りなら5月22日の取組編成会議で初日、2日目の対戦相手が決定。24日の初日を迎える(いずれも未定)。

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豊ノ島「最後の勇姿」家族に見せられずも…悔いなし

16年初場所13日目、琴奨菊(右)をとったりで破る豊ノ島(2016年1月22日撮影)

せめてもの願いはコロナ禍に打ち砕かれた。日本相撲協会は17日の理事会で、元関脇豊ノ島(36=時津風)の引退及び年寄井筒の襲名を承認した。今後は部屋付き親方として後進の指導にあたる。

幕内在位71場所中に三役を13場所務め、三賞も10回受賞。168センチの小兵ながら差し身のうまさでもろ差しを得意とし、相撲巧者として活躍したが力尽きた。

   ◇   ◇   ◇

関取復帰をかけた無観客開催だった3月の春場所。東幕下2枚目で2勝5敗と負け越し再十両の可能性が消えた豊ノ島は「幕下で負け越して1つの決断をする時なのかなという思いはある」と話していた。心中は九分九厘、引退に傾いていたが父親の顔で「あとは娘との闘いかな」とも。千秋楽から1週間後に帰京し沙帆夫人、7歳の長女希歩ちゃんに引き際を告げた。

一度は引退の腹を決めていた。東十両11枚目で臨んだ1月の初場所。4勝11敗と負け越し2度目の幕下陥落が決定的となった千秋楽に「体がボロボロだから」と家族に打ち明けた。だが幕下で無給生活になることを幼心に感じていた希歩ちゃんの「普通のお父さんになるのはイヤ! 私がお金を貸してあげるから」と泣き叫ぶ姿もあって翻意。同時に「本当に最後になるんだったら、この子に最後の姿を見せないといけない。でも、それをしてないじゃないか」という思いを明かしていた。

負け越したら引退、そうなっても家族や親を大阪に呼んで最後の姿を見せられる-。そんな現役生活最後の望みは、新型コロナウイルスの影響による無観客開催で消された。白星目前で逆転の小手投げを食らい3敗目を喫した、5番相撲の魁との一番で衰えを痛感。腹をくくった瞬間だった。

返り入幕の10年九州場所では、14勝1敗で並んだ横綱白鵬との優勝決定戦にも出た。思い出の相撲にその一番と、琴奨菊が優勝した16年初場所で僚友にとったりで勝った一番を挙げた。アキレス腱(けん)を断裂し16年九州場所では約12年ぶりに幕下に陥落したが、不屈の闘志で2年後に関取復帰。18年間の角界生活を「長かったような短かったような。もう終わったという感じ」と振り返った。コロナ禍で会見も出来ず代表電話取材となったが「悔いはありません」と恨み節はかけらもなかった。【渡辺佳彦】

◆豊ノ島(とよのしま、本名・梶原大樹)1983年(昭58)6月26日、高知県宿毛市生まれ。168センチ、157キロ。宿毛高から02年初場所初土俵。04年夏場所で新十両、同年秋場所で新入幕、07年夏場所では新三役の小結に昇進。通算成績は703勝641敗68休、金星4個。各段優勝は序ノ口1回、序二段1回、十両2回。

春場所9日目、魁(右)に小手投げで敗れる豊ノ島(2020年3月16日撮影)

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豊ノ島が引退、年寄井筒襲名 36歳関取復帰ならず

豊ノ島(2018年9月14日撮影)

三役を13場所務め、三賞も10回受賞し相撲巧者として活躍した幕下の豊ノ島(36=時津風)の引退17日、決まった。

日本相撲協会は同日、理事会を開き、豊ノ島の引退及び年寄井筒の襲名を初任した。

豊ノ島は高知・宿毛高から02年初場所で初土俵。04年夏場所で新十両、同年秋場所で新入幕を果たした。得意のもろ差しを武器に07年夏場所では新三役の小結に昇進。以後、三役を13場所務め、三賞10回、金星は4個獲得。10年九州場所では、14勝1敗で横綱白鵬と並び優勝決定戦にも出たが敗れ、幕内優勝はなかった。

アキレス腱(けん)を断裂し16年九州場所では約12年ぶりに幕下に陥落したが、2年後の18年九州場所で十両に復帰。関取として8場所務めたが、今年1月の初場所では東十両11枚目で4勝11敗と負け越し。2度目の幕下陥落となった今月の春場所は、東幕下2枚目から関取復帰を目指したが、2勝5敗と負け越し。「幕下で負け越して1つの決断をする時なのかな、とかいろいろ思いはある。ゆっくり進退は考えたいと思います」と話していた。

◆豊ノ島(とよのしま) 83年6月26日、高知県宿毛市出身。本名・梶原大樹。168センチ、157キロ。通算成績は703勝641敗68休。各段優勝は序ノ口1回、序二段1回、十両2回。家族は夫人と1女。

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若一郎ら7力士の引退を発表

日本相撲協会は25日、大阪市内で大相撲夏場所(5月10日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、引退届を提出した以下7力士の引退を発表した(番付は春場所のもの)。

◆若一郎(21=武蔵川)西三段目32枚目

◆春日岫(35=中川)東序二段38枚目

◆照樹(22=伊勢ケ浜)西序二段74枚目

◆琴乃島(30=佐渡ケ嶽)西序二段88枚目

◆刃力(33=錣山)西序ノ口19枚目

◆錣炎奨(22=錣山)東序ノ口21枚目

◆福ノ富士(21=伊勢ケ浜)番付外

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宇良序二段に続き三段目V、付け人務めた南海力破る

宇良(右)ははたきこみで南海力を下し三段目優勝を飾った(撮影・小沢裕)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇22日◇エディオンアリーナ大阪

三段目は西30枚目の元幕内・宇良(27=木瀬)が、南海力との同部屋決戦を制し、先場所の序二段に続き連続優勝を飾った。

かつて付け人を務めていた南海力との対戦だが「やりにくさはなかった。相撲をとるだけなんで」。差し手争いから先に仕掛け、はたき込みが決まった。南海力は「やっぱり強かったです」。大阪・寝屋川市出身の宇良はご当所で「久しぶりに大阪で相撲がとれて優勝できた。うれしいですね」。無観客の特殊な場所だったが、しっかり結果を残し、喜びをかみしめた。

右膝手術の長期離脱から復帰3場所目だった。来場所は幕下復帰が確実。関取の座へ着実に前進しているが「長いですね。時間かかるなという思い」と本音をもらした。

いまだ膝への不安は消えず「気遣いというより(ケガしないよう)気をつけている感じ」と全快にはほど遠い。業師として幕内の土俵を沸かせてきただけに「きれいな相撲をとりたい」と目標を掲げた。

三段目優勝した宇良(撮影・小沢裕)

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照ノ富士9勝目で目標到達、14場所ぶり再入幕前進

白鷹山を寄り切りで破る照ノ富士(撮影・前岡正明)

<大相撲春場所>◇13日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

東十両3枚目の照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が、同12枚目の白鷹山(24=高田川)に勝って9勝目を挙げ、5月の夏場所での再入幕に前進した。

立ち合いで右下手は取れなかったが、左上手を取ると一気に寄り切った。大関経験者としての力強さを見せ「思い切りやっただけ」と淡々と振り返った。

場所前から1つの目標としていた「9勝」をクリアした。これで夏場所では、東前頭10枚目だった18年初場所以来14場所ぶりの再入幕の可能性が出てきた。両膝の負傷や手術、内臓疾患などで一時は序二段にまで番付を落としたが、ようやくここまで戻ってきた。「とりあえず(再入幕が)見えてきた。次は確実になる星にいきたい。あと1番勝てば」と欲を見せた。

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南海力が付け人も務めた宇良と念願の同部屋V決定戦

三段目の優勝決定戦へ進出を決めた宇良(撮影・小沢裕)

<大相撲春場所>◇13日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

東三段目64枚目の南海力(32=木瀬)が、付け人も務めたことのある宇良(27)との、念願の「同部屋優勝決定戦」を実現させた。

三段目は6番相撲を終え3人が全勝で並んでいた。まず南海力が、序二段で全勝だった二本柳(19=阿武松)を、すくい投げで破り全勝キープ。残る2人は直接対決で、宇良が千代大豪(22=九重)を押し出しで破り7戦全勝。本割では実現しない同部屋同士による優勝決定戦で雌雄を決することになった。

9年前の東幕下18枚目が最高位。その後は幕下と三段目を往復していたが、右膝手術で昨年1月の初場所から7月の名古屋場所まで全休。一時は序ノ口まで番付を落としたが6勝、5勝、5勝と勝ち越しを続け、この地位まで番付を戻した。宇良が関取だったころは、付け人を務めていただけに「意識はしますね。付け人をしてたし、優勝決定戦は何回か(実際は2回)あって、全部(ともえ戦で)1発目で負けてますから。ここまで来たら(宇良と)やりたかったですし」。来場所の幕下復帰も確実となったこともあり、夢舞台では目いっぱい楽しめそうだ。【渡辺佳彦】

宇良(右)は押し出しで千代大豪を下し三段目の優勝決定戦へ進出を決めた(撮影・小沢裕)

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宇良7連勝 かつての付け人南海力と優勝決定戦

三段目の優勝決定戦へ進出を決めた宇良(撮影・小沢裕)

<大相撲春場所>◇13日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

西三段目30枚目の元幕内・宇良(27=木瀬)が、千代大豪(九重)を押し出し7戦全勝とした。三段目でともに7連勝は同じ部屋の南海力。かつて付け人を務めたこともある相手と千秋楽、優勝決定戦に臨むことになる。

先場所の序二段優勝に続く全勝に「攻められたのでよかった。(全勝は)うれしいですね」。右膝手術の長期離脱から復帰3場所目。順調に復帰の階段を上っているが「内容はその時その時なんで。勝負は運の要素がある。かみ合わせがよかった」と謙虚に話す。

同部屋決戦にも「楽しみではないですね」。来場所は幕下復帰が確実。関取復帰へ、2場所連続優勝ではずみをつける。

宇良(右)は押し出しで千代大豪を下し三段目の優勝決定戦へ進出を決めた(撮影・小沢裕)

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出羽ノ龍7戦全勝で序二段V「もっと力をつけたい」

序二段優勝を決めた出羽ノ龍(撮影・小沢裕)

<大相撲春場所>◇13日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

序二段はモンゴル出身の出羽ノ龍(19=出羽海)が7戦全勝で、初の各段優勝を遂げた。

6戦全勝同士の対戦で、東57枚目の流武(21=武蔵川)を、もろ差しから危なげなく寄り切って7戦全勝とした。「二本柳との優勝決定戦になったら、絶対に今度は負けない」と話していたが、その約1時間後、もう1人の序二段全勝力士だった、その二本柳(19=阿武松)が、三段目の全勝力士・南海力(32=木瀬)にすくい投げで敗れ“待機V”が決まった。

小学生時代から生まれ故郷のモンゴルで相撲を始めた。「いつか日本で相撲取りになりたい」という夢をかなえるべく、福岡の強豪・希望が丘高に進学するため来日。高校総体の個人戦は2年時にベスト16、3年時にベスト32とタイトルはなかったが「朝青龍関、白鵬関にあこがれて」と出羽海部屋に入門。初めて番付にしこ名が載った序ノ口の先場所は、いきなり1番相撲で優勝した二本柳に敗れ黒星デビュー。ただ、その後は勝ちっ放しの6勝1敗で終え、今場所を含めれば黒星デビュー後は13連勝となった。

元々は四つ相撲だったが、プロに入り「体も大きくないので」と押し相撲に変えた。ただ、結果的に優勝を決めたこの日の流武戦は「相手が押し相撲と聞いたので差していこうと思った」と話すように、部屋の関取・御嶽海ばりの? サッと二本差す相撲も取れるなど、器用な一面もある。その御嶽海からは稽古でアドバイスを受け、部屋の稽古では幕下力士とも取っている。「全然、(幕下の)兄弟子は強い。もっと力をつけたい」と話し、将来は「早く関取になって親に恩返ししたいです」と実直そうに話した。【渡辺佳彦】

出羽ノ龍(左)は流武を寄り切りで下し序二段優勝を決める(撮影・小沢裕)

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今場所初番付の篠原が序ノ口V「4年で関取に」

篠原(左)は石原を押し出しで下し序ノ口優勝を決める(撮影・小沢裕)

<大相撲春場所>◇13日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

序ノ口は、1月の初場所で初土俵を踏み今場所初めて番付にしこ名が載った西22枚目の篠原(18=藤島、本名・篠原大河)が、7戦全勝で優勝を決めた。

ただ一人、無傷の6連勝で迎えたこの日の7番相撲で、西序二段107枚目の石原(30=二所ノ関)を、持ち前の突き押し相撲で一気に押し出した。

静岡県富士市出身で、高校相撲の強豪・飛龍高3年時の今年1月に藤島部屋から初土俵を踏んだ。高校の1学年先輩で、序ノ口から7場所連続勝ち越し中の幕下鈴木に誘われた。小学1年から相撲を始めたが、個人での全国大会出場はなく、高校3年の団体戦で3回戦に1度、出場したぐらいだったが「入門したら俺がいろいろ面倒を見るから、安心して入ってこい」とラブコールを送られ3部屋の勧誘があったが、藤島部屋へ入門した。大学進学か就職かを考えていたが「プロ入りしたのは先輩の存在が大きい」という。その先輩に「早く自分も追いつき、あわよくば抜かしたい」と、貪欲な姿勢を示した。

今場所を振り返り「前に出る相撲が良かった。(高校の)相撲経験者と当たることが多くて、きつかったと言えばきつかった」と話した。高校2年の12月に、痛めていた右手首を手術。それまでの押し相撲から四つ相撲に変えた。今も右手首は、ガッチリとテーピングされているが、回復したことで再び、ぶちかまして出る押し相撲に戻した。「4勝3敗ぐらいで勝ち越せれば」という目標設定は、うれしい大誤算? の7戦全勝優勝。「4年で関取になりたい」と次なる目標を胸に稽古に励む。【渡辺佳彦】

序ノ口優勝の篠原(撮影・小沢裕)

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宇良6連勝「上がりたかった」来場所の幕下復帰濃厚

記者の質問に笑顔で答える宇良。後方左は支度部屋に入る碧山(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇11日目◇18日◇エディオンアリーナ大阪

西三段目30枚目の元幕内・宇良(27=木瀬)が、安芸乃山(高田川)を押し出し、6連勝を飾り、来場所の幕下復帰を濃厚にした。

宇良が「重たかったですね」と振り返った一番。190キロ超の安芸乃山の突進をまともに受けず、左からいなしながら回り込み、最後は腕をたぐってからの押し出し。幕内経験者の技量の違いを見せつけた。

右膝手術の長期離脱から復帰3場所目。先場所の序二段全勝優勝に続き、三段目も全勝突破に王手をかけた。「(幕下は)うれしいですね。上がりたかったんで。(残り1番も)もちろん勝ちたいですね」。

ただ、気持ちを緩めることなく、「今の段階で喜ぶとかはない」と表情を引き締めた。

支度部屋に向かう碧山(左)と記者の質問に答える宇良(撮影・河田真司)
安芸乃山(右)を押し出しで破る宇良(撮影・河田真司)
安芸乃山(右)を押し出しで破る宇良(撮影・河田真司)

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宇良が2連勝 引き落とし「流れで相撲がとれた」

佐田の龍(手前)を引き落としで破った宇良(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇3日目◇10日◇エディオンアリーナ大阪

西三段目30枚目の元幕内・宇良(27=木瀬)が、佐田の龍(境川)を引き落として2連勝を飾った。

相手がじらしてくるような立ち合いに「見てきましたよね。あせったというか、ちょっと間が空いた。流れで相撲がとれたのがよかった」。左に回り込み、最後はタイミングよく引き落とした。

右膝手術から復帰3場所目。先場所は序二段で優勝し、番付を上げた。「急にレベルが上がった感じがする。違った緊張感がある。(幕下には)6勝しないとですよね。まず勝ち越しを目指したい」と話した。

佐田の龍(左)を引き落としで破る宇良(撮影・鈴木正人)
報道陣の質問に答える宇良(撮影・鈴木正人)

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序二段力士が発熱で休場 コロナ感染なら春場所中止

春場所初日 協会あいさつする八角理事長(中央)(2020年3月8日)

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、史上初の無観客開催となった大相撲春場所2日目の9日、序二段力士1人が発熱のために休場した。

日本相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)は、当該力士が前日に40度近い熱を出したとの報告があったと説明した。インフルエンザの検査は陰性で、この日の朝には36度7分まで下がったというが、師匠が大事を取って休場させたという。

今場所で力士らは、朝と夜の体温測定が義務づけられていて、37度5分以上の発熱が2日続いた場合は原則的に休場させることが決まっている。また協会員の中でコロナウイルス感染者が1人でも出た時点で、春場所が中止となる。

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有望株の深井 満点白星デビュー「まず勝ち越しを」

出羽東(左)を激しく攻める深井(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇2日目◇9日◇エディオンアリーナ大阪

三段目100枚目格付け出しで初土俵を踏んだ深井(22=高砂)が、満点の白星デビューを飾った。

東序二段筆頭の出羽東(28=出羽海)と対戦。立ち合いでぶちかまし、相手をのけぞらせると、右から突いて出て一気に押し倒した。

前夜は緊張でなかなか寝付けず、夜更けの3時、4時半、5時に目が覚めてしまい「あとは寝てるのか寝ていないのか分からなかった」という。それでも東洋大4年時の昨年11月の学生選手権で個人ベスト8に入り、付け出し資格を得た有望株は「所作の方が緊張しました。相撲に関しては、いい緊張感の中で体が動いた。場所前に稽古しているので体の方は万全かなと思います。これを続けてケガをせず、まずは勝ち越しを目指したい」と余裕の表情で話した。

初土俵を史上初の無観客開催で迎えたことには「ある意味、珍しい。どちらにせよ勝てればいいかなと思います」。師匠の高砂親方(元大関朝潮)からは「思い切って自分の思い通りに取ればいい」とアドバイスされたという。

石川県出身の深井にとって、同部屋で富山県出身の関脇朝乃山は、北陸つながりの良き兄弟子。部屋のちゃんこで話をする機会もあるという。「今場所は(朝乃山が)大関とりがかかる。自分も一緒に勢いに乗って、まずは勝ち越して(朝乃山に)少しでも勢いをつけられれば」と“相乗効果”に期待した。

報道陣の質問に答える深井(撮影・鈴木正人)

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浮足だった、何のため/無観客…力士の反応さまざま

徳勝龍(左)を押し出しで破る正代(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇初日◇8日◇エディオンアリーナ大阪

前代未聞の場所がいよいよ始まった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、史上初の無観客開催となった春場所。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)が協会あいさつで相撲の持つ力を世間に訴え、土俵上では力士らが奮闘。協会員の中で1人でも感染者が出た場合は中止となる中、目立ったトラブルはなく初日が幕を閉じた。

<無観客開催についての力士のコメント>

★炎鵬 いつもと違った雰囲気で闘争心が湧かなかった。何のために戦うのか、今日は見つけられなかった。当たり前のように感じていたけど、どれだけお客さんから力をいただいているのか分かった。少しでもこの雰囲気に慣れていかないといけない。自分自身を奮い立たせないといけない。

★松鳳山 相撲を取った印象は変わらない。無観客は気にならなかった。

★徳勝龍 やることは変わらない。集中するだけ。雰囲気に慣れていかないといけない。

★琴奨菊 神社に来たような感じ。神聖なる場所。改めて相撲のすごさを感じる。

★錦木 静かなのイヤですね。他の音もしないんで、盛り上がってくる感じもない。難しいですけど、慣れるしかない。

★照強 (売りの豪快な塩まきも)テレビの向こうで見てくれてるんで塩をまかないと、と思うけどいつものように気持ちが入らない。気持ちでとるタイプなんでけっこう浮足だった。

☆照ノ富士 声援があるから相撲をやってきている。応援してくれる人たちがいるから、ここまで(大関から陥落後、序二段まで番付を落としたが幕内返り咲き目前)やることができた。声援がないとさみしいけど幕内目指して頑張りたい。

☆隆の勝 初めてのことで慣れない。(雰囲気は)稽古場に近い。花道で(気持ちの)スイッチが変わった。

☆勢 逆にすべていいふうに変えようと。お客さんがいないのは寂しいし残念だが、自分のゾーンで集中して入れるようにした。

☆御嶽海 静かさは集中できる。淡々とできるんで。

☆豊山 お客さんの力は借りられないし、自分との闘い。それに勝てば、結果もついてくる。

※☆は初日白星、★は同黒星

炎鵬を押し倒しで破る御嶽海(撮影・渦原淳)

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照ノ富士が白星発進、無観客開催に「稽古場みたい」

大翔鵬(右)を寄り切りで破った照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇初日◇8日◇エディオンアリーナ大阪

東十両3枚目の照ノ富士(28=伊勢ケ浜)は、大翔鵬を寄り切って好発進した。立ち合いで得意の右四つに組むと、そのまま危なげなく快勝し「よかった」と、胸をなで下ろした。

無観客開催となったが「もともと緊張しない」と、落ち着いて取り切った。「稽古場みたいな感じで落ち着いてやれた」と、土俵に集中していたという。ただガランとした客席は「さみしい感じだった」とも振り返った。「声援があるから相撲をやってきている。応援してくれる人たちがいるから、ここまでやってくることができた。(声援が)ないとさみしいけど、テレビで見てくれていると思うので頑張りたい」と力説。幕内優勝も大関も経験しながら、相次ぐケガや病気で一時は序二段まで番付を下げたが、変わらず応援し続けてくれた人への感謝を思い返していた。

それだけに、客席が戻ってくる可能性のある来場所を幕内で迎えたい気持ちもある。「幕内を目指して頑張っていきたい。できれば今場所で決めたいけど、ダメなら来場所でも。幕内で元気に相撲を取っているところを見せたい。(幕下以下に)落ちた時も応援してくれた人たちがいるから」。誰よりもケガや病気の怖さを知るだけに、焦らずに一歩ずつ幕内返り咲きを狙っていくつもりだ。

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