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御嶽海「まずは勝つ」被害大の地元長野に白星届ける

秋巡業で取組を行う御嶽海(撮影・佐藤礼征)

大相撲の関脇御嶽海(26=出羽海)が、精力的な稽古で大関とりへの意欲を示した。

17日・愛知・常滑市で行われた秋巡業に参加。平幕の北勝富士、朝乃山との申し合いで3番、栃ノ心との三番稽古で3番と計6番取った。白星こそ挙げられなかったが、連日土俵に上がり「負けても『もういっちょ』となっている。意欲をちょっとずつ出していかないといけない」と、大関昇進へカギになる九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)に向けて気合をみなぎらせた。

前日16日から大関貴景勝が巡業に途中合流。申し合いでは北勝富士、朝乃山ら同年代と火花を散らし「活気がある稽古場になっている」と刺激を受けている。約3年間守っている三役の地位。上の番付を目指す中、朝乃山ら下からの突き上げに「不安しかない。落ちたくないし抜かれたくない」と心境を吐露した。「(自身と北勝富士、朝乃山の)3人で上にいきたいと話しているし、上を目指さないといけない。そのためには勝たないといけない」。若手力士を引っ張るリーダー的存在は、責任感を口にした。

先日の台風19号の影響により、出身地の長野が河川氾濫などの被害を受けた。地元の木曽郡上松町は無事だが、長野市は甚大な浸水被害に遭い「知り合いの会社も浸水したらしくて。長野市は高校時代にも合宿で来たことがある場所。普段も応援してもらっている」と、思い入れのある場所だけにショックを隠せない。「ちょっとでも手助けになることがあれば。九州場所が終わってからになるかもしれないけど、後援者と協力して炊き出しとかができれば」。巡業などで時間が取れないだけに、まずは土俵上での活躍を示したい。「まずは勝つこと」。地元のためにも、九州場所では最高の結果を残すつもりだ。

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貴景勝半年ぶり巡業合流、九州場所「出る気持ちで」

土俵下で腕立て伏せをする貴景勝(撮影・佐藤礼征)

大相撲九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)で大関に復帰する貴景勝(23=千賀ノ浦)が16日、静岡・浜松市で秋巡業に合流した。

左大胸筋の肉離れにより、5日から始まった今巡業は初日から休場。巡業参加は新大関として迎えた4月の春巡業以来で「夏(巡業)も休んで、うれしいというか久しぶりという感覚」と、淡々と話した。

この日の朝稽古では四股やゴムチューブを使ったトレーニング、付け人を背負ったスクワットで下半身を重点に鍛えたほか、腕立て伏せで上半身にも負荷をかけた。痛がる素振りも見せず、本割でも相撲を取り、秋場所の優勝決定戦で敗れた関脇御嶽海を退け、回復ぶりをアピール。都内で稽古を再開した1日は左胸付近に赤黒い内出血が広がっていたが、きれいさっぱり消え去っていた。「(腕立て伏せなど上半身を鍛える運動は)少しずつです。無理をせず、再断裂をしたら意味がないので」と慎重な姿勢は崩さなかったが「内出血は治まって、痛みとしても大丈夫。(回復は)早いと思う」と、復活に向けて確かな手応えを感じていた。

九州場所に向けて出場可否の判断は現時点で下せないが、最善を尽くしていく覚悟だ。負傷した秋場所千秋楽から3週間余り。診断書では全治6週間と記載されていたが「それはあくまで目安。個人差だから何とでもなる」ととらわれない。負傷した左胸付近の筋肉は、まだ本来の状態とは遠く「周辺の組織が固まった状態だと負荷をかけると切れてしまうので、固まった組織をほぐすことが大事。時間をかけて動ける形に持っていきたい」と、当面は自身のペースで基礎運動をこなしていくつもりだ。「(九州場所へ)出る気持ちで日々過ごさないと治りも遅くなるし、自分でも気の緩みになる。治りが遅くて(九州場所に)出られなかったらしょうがない。切り替えて1月(初場所)に向けて一生懸命やっていくだけ」。協会の看板力士を担う23歳は、焦りも不安も一切見せず、現時点の課題だけを見据えた。

貴景勝(2019年10月1日撮影)

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御嶽海「お祝いですかね」白鵬の連続指名稽古に感謝

三番稽古で御嶽海(左)に土俵際で逆転した白鵬

大相撲の秋巡業は10日、千葉市で行われ、9月の秋場所で2度目の優勝を飾った関脇御嶽海(26=出羽海)が、朝稽古で横綱白鵬に胸を借りた。関取衆の申し合いで、前頭朝乃山を破って1番取ったところで白鵬から指名を受け、三番稽古に移行。白鵬には1勝9敗と圧倒された。さらに、最初は前頭正代に胸を借りて行っていたぶつかり稽古でも、2分余り経過したところで正代から白鵬に交代。さらに2分余り、合計で約5分間、砂まみれになって稽古した。

最後は息が上がっていただけに、稽古後の御嶽海は開口一番「体力がないなと、あらためて感じた」と語った。それでも、この日で3日連続で相撲を取る稽古を行い「ちょっとずつね。肌を合わせて」と、九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)に照準を定め、状態も相撲勘も仕上げていくという。

優勝した秋場所の優勝インタビューで、自ら九州場所で大関昇進をつかみ取ることを宣言した。九州場所でそれを決めるには、12勝以上を挙げて優勝争いに絡むなど、高いレベルの成績が求められるが「高いと思いますよ。でも2ケタ(白星)は絶対。最低限でも10番以上勝たないと」と、仮に九州場所後の昇進とはならなくても、来年1月の初場所につなげたい思いがある。昨年7月の名古屋場所で初優勝後に、大関とりがかなわなかった無念さの経験が、慎重さも身に着けさせ、大関昇進への本気度の高さをうかがわせた。

秋場所の優勝インタビューでの宣言については「自分にプレッシャーをかけていかないと。プレッシャーがないと、ただの人間になってしまう」と、真剣な表情で答えた。大関という相撲界の看板力士となる特別な人間にふさわしく、特別な環境を自らつくり出し、それを打ち破ることができるよう、心身ともに一段階レベルアップを図りたい考えだ。

この日の白鵬との稽古でも「少しでも研究できたらと思っていた」と、1勝9敗と圧倒された中でも、相手の鋭い出足への対抗策を試行錯誤した。砂まみれになっても「気持ちいいですね。優勝のお祝いですかね」と、優勝42度の第一人者に感謝した。「(入門から)もう5年目。三役になって、もうすぐ丸3年ですね」。御嶽海は、かみしめるように、そして早く次のステップに進みたい気持ちを示すように、遠くを見つめながら話していた。

ぶつかり稽古で御嶽海(左)に胸を出した白鵬

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白鵬示した「相撲の重さ」視察ラグビー仏代表大興奮

白鵬(中央)は巡業の稽古後、サインを求める一般ファンの他に、ラグビーW杯フランス代表のコーチ陣から写真撮影を求められた

大相撲の横綱白鵬(34=宮城野)が、ラグビーのフランス代表と交流した。10日、千葉市で行われた巡業会場には、現在行われているラグビーW杯日本大会に出場中のフランス代表のコーチ、スタッフら約15人の姿があった。

「相撲からラグビーのタックルのヒントを得たい」と視察に訪れた一行は、朝稽古の最後に白鵬が土俵に上がると「ハクホー!」と色めきだし、熱視線を向けていた。

白鵬は、9月の秋場所で2度目の優勝を飾った関脇御嶽海と計10番の三番稽古(9勝1敗)、さらにはぶつかり稽古を行うという、最高の手本を同代表に披露する格好となった。稽古後には、ファンへのサインでできた“密集”をかき分け、同代表の一行は突進。半ば強引に割って入り、記念撮影を要求。白鵬がコーチらのスマートファンを手に、自らシャッターを押して要求に応じた。

白鵬は「『写真を撮って』と言われたからね。まあ、相撲の重さはこの世には(他に)ないからね。この重さとスピードを合わせたら、とんでもないチームになるね」と、笑顔で話した。すでにW杯後のチームづくりに着手しているフランス代表に敬意を表すると同時に、将来的な飛躍を予感したように話していた。

ぶつかり稽古で御嶽海(左)に胸を出した白鵬
白鵬(後方)は巡業の稽古後、ラグビーW杯フランス代表コーチ陣のスマートフォンを手に、自らシャッターを押して写真撮影に応じた

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桜井日奈子にデレデレ朝乃山「富山の奇跡」目指す

赤い羽根共同募金運動でポスターモデルの桜井日奈子(中央)と交流した御嶽海(左)ら秋場所の三賞獲得力士(撮影・佐藤礼征)

大相撲秋場所で三賞を獲得した力士4人が1日、都内で行われた赤い羽根共同募金運動に参加した。

秋場所で2度目の優勝を果たし、殊勲賞を獲得した関脇御嶽海(26=出羽海)、殊勲賞を獲得した前頭朝乃山(25=高砂)、敢闘賞を獲得した平幕の隠岐の海(34=八角)、剣翔(28=追手風)は募金箱を首から吊して約20分間、募金を呼びかけた。

関取衆は「岡山の奇跡」に目を奪われた。同募金運動ポスターモデルを務めるのが女優の桜井日奈子(22)。隣で募金運動をした朝乃山は「岡山の奇跡」と称されるビジュアルを目の当たりに「小さくてかわいかった」とデレデレだった。自身は夏場所で富山県出身の力士として横綱太刀山以来103年ぶりの優勝を果たしたが「“富山の奇跡”になるのはもうちょっと…もう半キセキを起こさないといけない」と謙虚に話した。

御嶽海も「きれいでしたね」と印象を語った。優勝力士の宿命か、場所後はあいさつまわりなどで多忙を極めているという。それでも「ありがたいこと。9月に優勝してここに来られたことはうれしいです」と笑顔を絶やさなかった。

「赤い羽根共同募金運動」で赤い羽根を手に笑顔を見せる桜井日奈子(撮影・大井義明)

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左大胸筋負傷の貴景勝「出たい」九州場所出場に意欲

九州場所に向けた部屋の稽古始めで稽古場に下りた貴景勝(撮影・佐藤礼征)

大相撲の秋場所千秋楽での優勝決定戦で左大胸筋を負傷した貴景勝(23=千賀ノ浦)が、大関に復帰する九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)出場の意欲を示した。

1日、都内の部屋で稽古を再開。上半身にはほとんど負荷をかけず、四股やスクワットで下半身中心に体を動かした。負傷した千秋楽から9日。左胸付近は広い範囲で内出血しており、この日は左腕を軽く動かす程度の運動にとどめた。「少しは良くなっていると思う。治療に専念してきて、今の色もひどいけど(前は)もっとひどかったから」と説明。場所後は患部を冷やすなどして安静に努め、日に日に「出血も治まってきた」という。

負傷した場面については、御嶽海との決定戦で「立ち合いで自分が突いたとき」と改めて明かした。「いつもと変わった突き方で、いつもより外側からいってしまった。御嶽海関も強くて圧があるし、自分の押し方が悪い。自分に原因がある」と、言い訳はしなかった。「けがに対する残念はすごくあるけど、このけがが8日目とかだったら大関に戻れなかった。けがした中でも15日間取れて良かった」。23歳の若き大関は、腐らずに前を向いた。

九州場所は昨年初優勝を遂げた場所。「自分のターニングポイントになった場所。無理して出るつもりはないけど、できるだけ出たい」。5日から石川・七尾市で始まる秋巡業は初日から休場するが「巡業にも出られたら出たい。しっかり巡業の空気に入ることが大事。(千賀ノ浦)親方と相談して決める」と、途中合流の可能性も示唆。「来場所に向けて始まっている。番付発表前が大事」と力を込めた。

一方、秋場所後の理事会で暴行問題を起こした兄弟子の十両貴ノ富士が、協会から引退を促された。部屋を巡る騒がしさが収まらない中、部屋頭としての意気込みを問われると「とにかく一生懸命やることが大事。自分もけがを治してやるしかないと思っている」と話した。

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横審・矢野委員長、御嶽海と貴景勝称賛「期待の星」

一夜明け会見で笑顔で清酒大関の酒樽を横にガッツポーズする御嶽海(撮影・鈴木正人)

横綱審議委員会(横審)の定例会合が23日、都内のホテルで行われた。

前日22日まで行われた秋場所で鶴竜、白鵬の両横綱と大関高安が休場。さらにかど番の栃ノ心が大関から陥落する負け越しとなる状況に、矢野委員長は「横綱、大関陣には頑張ってほしい」と、来場所の奮起を促した。一方で御嶽海には「若手の先頭を走っている」、貴景勝には「期待の星」などと、両関脇を絶賛していた。

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貴景勝が九州場所危機「そっとして」左大胸筋肉離れ

千賀ノ浦部屋を出る貴景勝

大相撲の関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)が、大関に復帰する九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の出場危機に陥った。

敗れた関脇御嶽海との優勝決定戦で負傷した、秋場所千秋楽から一夜明けた23日、都内の病院でMRI検査を受け「左大胸筋肉離れ」で、加療6週間と診断された。師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)が明かしたもので、手術はしない方針。大関陥落の原因となった右膝のケガに次いで、再び試練を迎えることになった。

   ◇   ◇   ◇

正午ごろに部屋を訪れた貴景勝の表情は、険しかった。約20分後に部屋を出た際も、報道陣の問いかけに「そっとしておいてください」とだけ答え、迎えの車に乗り込んだ。沈痛な面持ちが、事態の深刻さを物語っていた。一方で、1度去った後、用事を思い出したのか、数分して再び部屋の前に現れた際は、車の窓を開けて報道陣に手を振って引き揚げた。悔しさと、次を見据えた心境が混在していることを物語っていた。

前日22日の秋場所千秋楽は、本割で前頭隠岐の海を破って12勝3敗としたが、優勝決定戦で御嶽海に敗れた。優勝決定戦の立ち合いで、左胸を痛めたとみられる。取組後は呼吸を乱し、苦痛に顔をゆがめていた。この日、MRI検査を受け「左大胸筋肉離れ」で、加療6週間と診断された。

5月の夏場所で右膝を痛めて途中休場し、7月の名古屋場所は全休。大関から陥落も、秋場所は10勝以上の規定を12日目にクリアして1場所での返り咲きが決まっていた。千賀ノ浦親方は「一安心したところで、まさかこういうことになるとは」と、弟子の無念を代弁した。10月の秋巡業は全休の見通し。復帰が来年初場所ならかど番、春場所なら再び関脇に転落する。

千賀ノ浦親方は「手術はしない方向」と明かした。肉離れは筋肉の部分断裂。元横綱稀勢の里は左大胸筋断裂が完治せず、今年初場所で引退に追い込まれた。同親方は「下半身を鍛えることはできる」としながらも「時間が必要」と、劇的に復帰が早まる可能性は否定。力士生命にかかわるケガの可能性もある。それだけに九州場所出場について同親方は「それはまだ分からない」と慎重に話した。【高田文太】

22日、優勝決定戦で痛めた左胸を気にする貴景勝

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御嶽海、大関取りあらためて宣言「横綱倒してこそ」

一夜明け会見する御嶽海(撮影・鈴木正人)

大相撲秋場所で2度目の優勝を飾った関脇御嶽海(26=出羽海)が千秋楽から一夜明けた23日、都内の同部屋で会見を行い、九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)で大関取りを狙うとあらためて宣言した。

御嶽海は「一気に決めたいですね。来場所も10勝以上という強い気持ちでやりたい」と断言した。大関昇進目安は「三役で直近3場所33勝」で、9勝した名古屋場所を“起点”とすれば、秋場所の12勝を加え、九州場所は12勝が“最低ノルマ”だ。

大関取りは、日本相撲協会審判部が“空気”を読み、是非を判断する部分がある。そのムード作りの端緒は、前日の千秋楽に自ら作った。優勝インタビューで「そろそろみなさんの期待に応えて、11月場所で決めようと思います」とぶち上げた。異例の宣言に踏み切った理由を「自然に出た部分もあるけど(大関は)狙ってる。言った方が自分にプレッシャーをかけられると思った」と明かした。

ただ12勝以上すればいいものではない。内容が問われる。その最大のポイントが横綱戦だ。優勝した昨年名古屋、秋場所は白鵬、鶴竜が休場し、対戦がなかった。横綱に勝って、という思いはあるか、と問われると「あります。横綱を倒さないと上がれないと思ってるし、倒してこそ認められるとも思っている」と話した。

白鵬、鶴竜を破って12勝以上-。九州場所は、それがミッションになる。

一夜明け会見で笑顔で清酒大関の酒樽を横にガッツポーズする御嶽海(撮影・鈴木正人)
一夜明け会見後、足を崩し笑顔を見せる御嶽海(撮影・鈴木正人)

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御嶽海の九州場所大関とり「雰囲気出てくればある」

優勝決定戦で貴景勝(右)を寄り切りで破った御嶽海(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

関脇御嶽海(26=出羽海)がライバル決戦を制し、2度目の賜杯を手にした。貴景勝、隠岐の海と三つどもえで迎えた千秋楽、本割で遠藤を下して12勝3敗。初の関脇対決となった優勝決定戦は貴景勝を万全の相撲で寄り切った。白鵬、鶴竜の両横綱を除く現役力士で初の2度目の優勝。次世代を担う若手の中、昨年名古屋場所で最初に優勝した男が、またもライバルたちに1歩先んじた。

九州場所が御嶽海の大関とりの場所になるかについて高島審判部長代理(元関脇高望山)は「今のところない」と審判部としての見解を示した。7月の名古屋場所が9勝だったこともあり明確な大関とりではないが「来場所も成績を残せばね。雰囲気が出てくれば(昇進は)あるかもしれない」と高レベルを求めた格好だ。八角理事長(元横綱北勝海)も「来場所がチャンス」と機運を察した。

大相撲秋場所で優勝し、賜杯を受け取る御嶽海(撮影・加藤諒)

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御嶽海、自分の相撲徹し当たり勝ち/大ちゃん大分析

御嶽海(後方)は優勝決定戦で貴景勝を寄り切りで下し優勝を決める(撮影・足立雅史)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

14日目は勝つことだけを考えて注文相撲で白星を取りに行った御嶽海が、最後は自分の相撲を取ることに徹した。

目の前の本割で貴景勝が、やはり満点の押し相撲で勝ったこともあるが自分の相撲を取りきらないといけない、と1日で気持ちをガラッと変えられた。優勝決定戦は完全な当たり勝ち。立ち合い負けした貴景勝が、引かざるを得ないほどの圧力をかけられたのも、本割で対戦した8日目の苦い思いがあったからだろう。あとは体力差にものをいわせての完勝だった。

不在の両横綱、ふがいない大関を除けば最上位の御嶽海が番付通りに勝った。大関復帰の貴景勝に、すぐにでも続いて令和の時代を2人で引っ張ってほしい。期待するのは、泥まみれになって稽古する御嶽海の姿だ。単なる数字合わせでなく、普段の稽古から「御嶽海は変わったな」と思われるようになれば、大関候補から「候補」の2文字が取れると思う。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

笑顔で優勝パレードに臨む御嶽海(右)。旗手は碧山(撮影・足立雅史)

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御嶽海が出羽海部屋51度目V、1位九重部屋と1差

出羽海親方(左)から水付けを受ける御嶽海(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

関脇御嶽海(26=出羽海)が2度目の賜杯を手にした。    

   ◇   ◇   ◇

御嶽海の2度目の優勝で、名門出羽海部屋としては通算51度目の優勝となった。部屋別では1位九重部屋の52度に次ぐ2位。

九重部屋は、現師匠の元大関千代大海が、3度目に優勝した03年春場所が最後。御嶽海が優勝を重ねていけば、九重部屋に追いつき、追い越す可能性も出てくる。

関係者に囲まれながらタイ持ちする御嶽海(左)。右へ出羽海親方、麻弓夫人(撮影・小沢裕)
大杯に注がれたお酒を飲み笑顔を見せる御嶽海(撮影・小沢裕)

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御嶽海Vに「最高」母マルガリータさん大はしゃぎ

大相撲秋場所で優勝し、支度部屋で母・マルガリータさんに祝福される御嶽海(撮影・加藤諒)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

関脇御嶽海(26=出羽海)が2度目の賜杯を手にした。

   ◇   ◇   ◇

会場には御嶽海の父春男さん(70)と母マルガリータさん(49)も応援に駆けつけた。優勝インタビューの際、愛息と投げキスの交換、さらに直接キスもしたというマルガリータさんは「とっても最高ですね! うれしくて、ママが甘えちゃいました」と大喜び。初日、8日目も観戦に訪れていたが負けており「また負けるんじゃないかと思って」と心配だっただけに、笑顔が止まらなかった。今場所中は「ケガするとママが泣くから」と連絡を入れると「任せて! 心配しないで」と返信があったという。長野・上松町で営む飲食店を休業し、この日に駆けつけていた。

大相撲秋場所で優勝し、支度部屋で母・マルガリータさんに祝福される御嶽海(撮影・加藤諒)

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御嶽海が貴景勝を下し2度目の賜杯/千秋楽写真特集

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

関脇御嶽海が2度目の賜杯を手にした。関脇貴景勝、前頭8枚目隠岐の海と並んで3敗で優勝争いトップに立ち迎えた千秋楽。小結遠藤を寄り切りで下し、優勝決定戦で貴景勝を下した。敢闘賞は剣翔と隠岐の海。技能賞は該当者なし。

千秋楽の取組模様を写真で振り返ります。


御嶽海(12勝3敗)寄り切り貴景勝(12勝3敗)

優勝決定戦 貴景勝(右)は御嶽海に寄り切られる(撮影・加藤諒)

優勝決定戦 御嶽海(左)は立ち会いで貴景勝に強く当たる(撮影・加藤諒)

御嶽海(後方)は貴景勝を寄り切りで下し優勝を決める(撮影・足立雅史)


栃ノ心(6勝9敗)寄り切り豪栄道(10勝5敗)

豪栄道(左)は寄り切りで栃ノ心を下す(撮影・加藤諒)

豪栄道は寄り切りで栃ノ心を下し、懸賞金の束を手に花道を引き揚げる(撮影・加藤諒)


御嶽海(12勝3敗)寄り切り遠藤(8勝7敗)

御嶽海(左)は寄り切りで遠藤を下す(撮影・加藤諒)

御嶽海(左)は寄り切りで遠藤を下す(撮影・加藤諒)

御嶽海は遠藤を下し、貴景勝との優勝決定戦に持ち込む(撮影・加藤諒)


隠岐の海(11勝4敗)押し出し貴景勝(12勝3敗)

貴景勝(左)は押し出しで隠岐の海を下す(撮影・加藤諒)

貴景勝(左)は隠岐の海を押し出しで下す(撮影・足立雅史)

貴景勝(中央)は押し出しで隠岐の海を下す(撮影・加藤諒)


阿炎(9勝6敗)寄り切り妙義龍(8勝5敗2休)

妙義龍(手前)は寄り切りで阿炎を下す(撮影・加藤諒)

妙義龍(左)は阿炎を寄り切りで下す(撮影・足立雅史)


北勝富士(9勝6敗)押し出し宝富士(9勝6敗)

北勝富士(左)は押し出しで宝富士を下す(撮影・加藤諒)

北勝富士(手前)は押し出しで宝富士を下す(撮影・加藤諒)

北勝富士(左)は宝富士を押し出しで下す(撮影・足立雅史)


明生(10勝5敗)寄り切り朝乃山(10勝5敗)

明生(左)は立ち会いで朝乃山に鋭く当たる(撮影・加藤諒)

明生(左)は寄り切りで朝乃山を下す(撮影・加藤諒)

明生(左)は寄り切りで朝乃山を下し、懸賞金を受け取る(撮影・加藤諒)


玉鷲(7勝8敗)寄り切り石浦(8勝7敗)

石浦(右)は立ち会いで玉鷲の懐に潜り込む(撮影・加藤諒)

石浦(奥)は玉鷲を寄り切りで下す(撮影・加藤諒)


佐田の海(8勝7敗)下手投げ炎鵬(9勝6敗)

炎鵬(手前)は佐田の海の懐に潜り込む(撮影・加藤諒)

炎鵬(左)は下手投げで佐田の海を下す(撮影・加藤諒)

炎鵬(右)は下手投げで佐田の海を下す(撮影・加藤諒)


阿武咲(9勝6敗)押し倒し剣翔(10勝5敗)

阿武咲(右)は押し倒しで剣翔を下す(撮影・加藤諒)

阿武咲(右)は押し倒しで剣翔を下す(撮影・加藤諒)


松鳳山(9勝6敗)寄り切り豊山(10勝5敗)

豊山(手前)は寄り切りで松鳳山を下す(撮影・加藤諒)

豊山は寄り切りで松鳳山を下す(撮影・加藤諒)

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史上最速タイ所要2場所で新十両昇進/御嶽海略歴

御嶽海(左)は寄り切りで遠藤を下す(撮影・加藤諒)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

関脇御嶽海(26=出羽海)が2度目の賜杯を手にした。

貴景勝、隠岐の海と並んで優勝争いトップで迎えた千秋楽、本割で遠藤を下して12勝3敗とし、優勝決定戦で貴景勝を下した。白鵬、鶴竜の両横綱を除いた現役力士で初めての2度目の優勝。

◆御嶽海 本名大道久司(おおみち・ひさし)。1992年(平4)12月25日、長野県木曽郡上松町生まれ。小1から相撲を始め、長野・木曽清峰高から東洋大に進み、4年でアマチュア横綱、学生横綱。幕下10枚目格付け出しで角界入りし、15年春場所初土俵、最速タイの所要2場所で新十両昇進。同年九州場所で、史上2位タイの所要4場所で新入幕。父春男さん(70)母はフィリピン出身のマルガリータさん(49)。180センチ、177キロ。

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御嶽海Vに母投げキッス!大関取り「11月場所で」

母マルガリータさんに投げキッスする御嶽海(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

関脇御嶽海(26=出羽海)がライバル決戦を制し、2度目の賜杯を手にした。貴景勝、隠岐の海と三つどもえで迎えた千秋楽、本割で遠藤を下して12勝3敗。初の関脇対決となった優勝決定戦は貴景勝を万全の相撲で寄り切った。白鵬、鶴竜の両横綱を除く現役力士で初の2度目の優勝。次世代を担う若手の中、昨年名古屋場所で最初に優勝した男が、またもライバルたちに1歩先んじた。

◇   ◇

御嶽海の相撲だった。五分の立ち合いから中に入り、攻め手を休めず寄り切った。決定戦の相手は、8日目の本割で屈した貴景勝。「負けたくない気持ちだった。番付で越されてますから」。大関昇進で先を越された年下のライバル。今後の角界をともに背負うべき相手に、もう後れは取れない。文句なしの内容で、館内のファンを沸かせた。

力だけじゃない。インタビューで「ありがとうございま~す!」とその場で1周、場内が爆笑した。客席の母マルガリータさん(49)から投げキッスを受け、笑顔で「ありがとう」と応じると、また爆笑だ。

御嶽海は今場所も、自分のスタイルを貫いた。

人前で稽古はしない。「見られると嫌。集中できない」。やるなら1人。他の力士が昼寝する間に稽古場に下り、汗を流す。

ジム通いはしない。東洋大2年の時、某有名ジムで3カ月ほど通って、やめた。動き、キレがおかしくなった。「最初は“かっこいい、俺も筋肉つけよ”と思ったけど」。以来、自重を使うトレーニング専門だ。

流されない。両横綱が休場し、貴景勝や自分に注目が集まったが、優勝争いの空気はシャットアウト。過去16場所在位した三役で1度だけの10勝に全力を注いだ。「横綱は(場所に)出たら2桁勝つ。だから、すごい」。11、12勝をコンスタントに稼ぐ自分になる-。優勝を意識したのは「決定戦前」と明かした。

稽古で力を出さない場所相撲と言われても、両横綱以外の現役力士として初の2度目の優勝に到達した。圧倒的存在感を見せる次世代のリーダーが、場内の観客に宣言した。

「そろそろみなさんの期待に応えて、11月場所で決めようと思います」

次の狙いは大関だ。先場所9勝、今場所12勝で、九州場所が大関とりになる可能性がある。昇進目安「直近3場所を三役で33勝」は12勝で届く。自分の流儀を貫く“異端児”が満を持して、勝負に出る。

大相撲秋場所で優勝し、支度部屋でキスの祝福を受ける御嶽海(撮影・加藤諒)
大相撲秋場所で優勝し、支度部屋でバンザイする御嶽海(撮影・加藤諒)

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栃ノ心が陥落悔しさよそに、一門後輩の御嶽海V歓喜

優勝決定戦を制した御嶽海(左)は栃ノ心の祝福を受ける(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

2度目の大関陥落が決まった栃ノ心(31=春日野)が関脇御嶽海(26=出羽海)の優勝に大喜びだった。

結びの一番で豪栄道に敗れた後、支度部屋で髪を直してもらっていたが、優勝決定戦になると「床山さん、ちょっと待って」とモニター画面の前へ。御嶽海が勝つと「ウッシャ~!」と手をたたいた。

「いつも稽古してるから、ウチの部屋のヤツみたいなもん。うれしいね。俺は勝ち越せなくて悔しいけど、うれしいよ」と同じ出羽海一門で、合同稽古で何度も申し合いをしてきた後輩をたたえた。「いいな、若いから。俺はジジイだからね」と、自分の悔しさを忘れてニコニコしていた。

豪栄道(手前)に寄り切りで敗れる栃ノ心(撮影・鈴木正人)

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貴景勝が左胸付近負傷「残念」またも御嶽海戦で悲劇

優勝決定戦で痛めた左胸を気にする貴景勝(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

史上初となる大関復帰&幕内優勝の同時達成を逃した関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)は、左胸付近を負傷した。

隠岐の海を本割で下し、御嶽海と2度目の賜杯を懸けた決定戦。立ち合いの当たりで突き放せず、もろ差しを許して完敗し「弱いから負けた。最後勝たないと意味がない」と声のトーンを落とした。

取組直後は必死に痛みをこらえた。支度部屋では、左胸をタオルで押さえながら「フーッ、フーッ」と呼吸を乱した。付け人が患部を氷のうで冷やし、次第に表情は和らいだが「残念としか言いようがない。けがは残念」と、負傷を認めた。痛めた場面は「(決定戦の)立ち合いで押したとき」と説明。右膝を負傷した夏場所と同様、またしても御嶽海戦で悲劇が起きた。大関に復帰する来場所に向けて「また頑張ってやっていきます」と、淡々と誓った。

優勝決定戦 貴景勝(右)は御嶽海に寄り切られる(撮影・加藤諒)

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殊勲賞は御嶽海、朝乃山、敢闘賞に隠岐の海と剣翔

優勝し総理大臣杯を掲げる御嶽海(撮影・足立雅史)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

日本相撲協会は、大相撲秋場所千秋楽の22日、会場の両国国技館内で三賞選考委員会を開き、各賞を決めた。

殊勲賞は、12勝3敗で2度目の優勝を果たした関脇御嶽海(26=出羽海)が5回目の受賞を決めた(三賞通算は8回目)。また対戦した1横綱2大関を破り10勝(5敗)を挙げた西前頭2枚目の朝乃山(25=高砂)も2回目(三賞は5回目)の受賞を決めた。

敢闘賞は、千秋楽まで優勝の可能性を残した東前頭8枚目の隠岐の海(34=八角)が4回目(三賞通算は5回目)の受賞。また新入幕で10勝5敗の成績を残した東前頭14枚目の剣翔(28=追手風)も受賞した。

技能賞は受賞者なし。12勝3敗で御嶽海と優勝決定戦に臨んだ関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)は、候補には挙がったが、先場所までは選考対象外の大関で、陥落直後の場所だった、ことも考慮され選ばれなかった。

阿武咲(右)は押し倒しで剣翔を下す(撮影・加藤諒)
大相撲秋場所で優勝し、賜杯を受け取る御嶽海(撮影・加藤諒)

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御嶽海、大関取り「11月場所で決めたい」一問一答

大相撲秋場所で優勝し、賜杯を受け取る御嶽海(撮影・加藤諒)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

関脇御嶽海(26=出羽海)が7場所ぶり2度目の賜杯を手にした。 本割で小結遠藤(26=追手風)を寄り切って12勝3敗とし、相星となった関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)を優勝決定戦で寄り切った。殊勲賞も受賞した。

優勝インタビューは以下の通り。

-2度目の賜杯だった

御嶽海 ありがとうございます。(大歓声に360度、両手を振って応える)

-今の気分は

御嶽海 最高です。

-前回の優勝と今回との違いは

御嶽海 重かったです。去年の名古屋場所はまぐれで優勝できた。今回はしっかり目標に向かってやってきたことが実って良かった。

-優勝するには決定戦しかなかった。どんな気持ちで臨んだか

御嶽海 いろんな人の顔が浮かんだ。朝起きてみんなが優勝の準備をしていたので優勝するしかないという思いにさせられた。

-本割では分が良くない遠藤戦

御嶽海 何が何でも勝つと。前に出ようと思った。。

-優勝決定戦の貴景勝に今場所負けていた

御嶽海 足がすくんでいたので大丈夫かなと思っていたけど、皆さんの拍手を聞いて優勝するぞ、という気持ちになった。

-横綱が休場した

御嶽海 関脇で盛り上げていこうという気持ちでやっていた。

-優勝を意識したのはいつ?

御嶽海 優勝決定戦からです。

-目標を10勝にしていたが上回る12勝

御嶽海 やればできるんだなと思いました。

-(大関取りへ)起点となる場所になった

御嶽海 そろそろ皆さんの期待に応えられるよう、11月場所で決めたい。

御嶽海(後方)は貴景勝を寄り切りで下し優勝を決める(撮影・足立雅史)
御嶽海(左)は寄り切りで遠藤を下す(撮影・加藤諒)
優勝し総理大臣杯を掲げる御嶽海(撮影・足立雅史)

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