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白鵬と鶴竜に「大変厳しい意見」横審で処分の声も

横綱白鵬(左)と鶴竜

日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審=矢野弘典委員長)が、大相撲秋場所千秋楽から一夜明けた28日、東京・両国国技館で定例会合を開いた(出席7委員)。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2場所連続で中止されていたが、1月の初場所後以来、8カ月ぶりの開催となった。

関脇正代の初優勝で幕を閉じた秋場所だが、横綱は白鵬(35=宮城野)、鶴竜(35=陸奥)ともに初日から休場。83年夏場所以来、複数横綱全員が37年ぶりに初日から不在という事態に陥った。白鵬の2場所連続皆勤は3年前にさかのぼり、以降の18場所で全休5場所を含め休場は11場所。ただ、皆勤した7場所で5回優勝と万全を期して出場すれば強さを発揮している。一方の鶴竜は、3場所連続休場明けで出場した今年3月の春場所は、12勝3敗の優勝次点で復活のきざしを見せたかと思われたが、故障になき2場所連続休場。鶴竜の師匠である陸奥親方(元大関霧島)が、次に出場する時は進退をかける場所になると示唆するなど、両横綱に対する横審の反応が注目されていた。

会合後に代表取材に応じた矢野委員長は、会合で両横綱に対し「横審の内規に基づいた処分をするかどうかまでの踏み込んだ、たいへん厳しい意見が出た」とした上で「今場所は、そこまで踏み込まないことにした」と「激励」などの決議は行わないことにした。その上で「横綱の自覚を待つことに注視していこうと。第一人者としての自覚をもっと徹底してもってほしい」と奮起を促した。「過去1、2年を振り返っても断続的に休場が続いている。たいへん厳しい意見が出ました」と語った。

横審の内規では、不本意な成績や休場が続く横綱に対し、委員の3分の2以上の決議があれば「激励」「注意」「引退勧告」ができると定められている。最近では稀勢の里に「激励」が言い渡されたことがある。今回は両横綱に対し「1、2人」(同委員長)の委員から何らかの決議を出すことを検討してもいいのでは、という意見があったという。「問題意識は(委員の)共通したもので横綱は立派であってほしい。休場しても地位が守られているのは国技の象徴であるから。横綱は特別な地位であり、権利だけでなく義務も伴う。他の力士より一段と高い自己規制の基準を持つべき」と同委員長。次に出場する場所後に、その成績次第で白鵬だけ、鶴竜だけ、あるいは2人に対し、何らかの決議を下す考えを示した。それが次の11月場所なのか、その場所も休場し次に出る場所なのかについては明言を避けた。

秋場所で初優勝して大関昇進を確実にした関脇正代については「大器がようやく花を咲かせた。次の場所は3大関になる。上を目指して競って励んでほしい。以前から話しているように世代交代の時期に来ていることを強く感じている」と3大関からの横綱待望論を説いていた。さらに3人には「上(横綱)に上がる候補のには、われわれの期待を受け止めて『自分が横綱になったら』という心構えを持ってほしい。次に横綱を目指せる人は、そうたくさんはいない。強くなるだけでなく、心の準備もしておいてほしい」と期待を寄せた。

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JBC コロナ対策ガイドライン違反者に厳罰の方針

新型コロナ流行後、関西で初めて有観客で行われたボクシング興行(2020年8月9日撮影)

日本ボクシングコミッション(JBC)と日本プロボクシング協会は28日に新型コロナウイルス対策連絡協議会を開き、ガイドライン違反者には厳罰を科す方針を打ち出した。公正性や有観客開催への影響もあるため、再犯者にはライセンス資格停止も含めた処分を下す。

これまでにはPCR検査後はホテルへ直行すべきところ、テークアウトのためにレストラン内に並んでいるところを目撃された選手がいた。JBCからは選手とクラブオーナーの会長に対し、厳重注意処分が下されている。

指定外の席や立ち見、選手が試合後に観客らと接触する場面も見られたという。東日本ボクシング協会としても繰り返し違反した協会員に対しては、当事者に事情を聴いた上で処分を協議する。

また、外国人選手の入国をスポーツ庁などと協議しているが、当面は世界戦に限定される方向という。11月3日に大阪で、WBA世界ライトフライ級王者京口(ワタナベ)が再開後初の世界戦で、タノンサック(タイ)とV3戦を予定している。こちらはすでに書類を提出済みでビザ発給待ち。入国は許可される見通しとした。

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正代大関昇進なら伝達式に謹慎中の時津風親方参加へ

幕内初優勝を飾った正代は伊勢ケ浜審判部長(左)から優勝旗を受け取る(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇27日◇東京・両国国技館

関脇正代(28=時津風)が悲願の初優勝を果たし、大関昇進を手中に収めた。新入幕で3敗を守る翔猿を下して、自己最多に並ぶ13勝目。熊本県出身の力士として、初の優勝を決めた。 打ち出し後、伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)が大関昇進を諮る臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱北勝海)に要請した。八角理事長が承認すれば、30日の臨時理事会、11月場所の番付編成会議を経て「大関正代」誕生が正式に決定する。 ともえ戦に持ち込まず、本割で決めた。小兵の翔猿に攻め込まれたが何度も体勢を立て直し、最後は土俵際で逆転の突き落としを決めた。13日目は貴景勝の突き押しに全く引かない相撲内容で、14日目は朝乃山を立ち合いで吹っ飛ばし、大関に連勝。文句のつけようがない初優勝だった。

○…理事会招集を要請した審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)は「勝ち星が安定している。ここ5場所を見ても分かる通り」と目安の3場所通算33勝よりも、ここ1年の安定感を評価した。今場所は両横綱が初日から休場。そのため対戦がなかったが「とにかく安定して成績を残していることがいい」と話し、「大関になれば常に優勝争いしないといけない。みんなでその力があると認めた」と審判部の総意を明らかにした。

○…臨時理事会で正代の大関昇進が承認された場合、その後に行われる伝達式に謹慎中で師匠の時津風親方が参加できることとなった。日本相撲協会関係者が「晴れの舞台だからいいだろう」と認めた。時津風親方は秋場所前に、協会作成の新型コロナウイルス感染対策のガイドラインに基づく行動に違反したとして、同場所を休場、謹慎していた。処分は場所後の理事会で協議される見通しとなっていた。

幕内初優勝を飾った正代は優勝旗を手にする(撮影・小沢裕)

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正代Vに地元は喜び爆発 家族、亡き親友の母も涙

門内一樹さんの遺影を前に、泣く関脇正代の母理恵さん(撮影・菊川光一)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇27日◇東京・両国国技館

熊本出身力士として初優勝を飾った関脇正代(28=時津風)の地元・宇土市民体育館では27日、パブリック・ビューイング(PV)が行われ、見守った約250人が喜びを爆発させた。

鶴城中で正代と同級生だった門内一樹さんは25歳で亡くなっており、彼の遺影を抱えた母親が声をからす姿もあった。16年の熊本地震、今夏の甚大な豪雨災害からの復興を目指す地元へ、勇気を与える優勝になった。

   ◇   ◇   ◇

関脇正代が天国の親友の力を後押しに、初の賜杯を手にした。歓喜にわく中、中学時代の級友、門内さんの遺影を抱えた母親は、涙が止まらない正代の母理恵さん(56)と対面。2人とも感極まった様子だった。3年半前に息子を亡くしたといい「中3で体の大きい同士、中学卒業後も高校まで交流が続いていた。今まで家で応援していたが、落ち着かず、会いに来た。(息子には)優勝したよと伝えたいです」と話した。

地元からの熱烈な応援は日ごとに増えた。26日のPV観戦者は、100人以上だったが、この日は正代の取組が近づくにつれ、準備された100席では足りず、体育館の外で立ち見も出るほど、大盛況の約250人に膨れあがった。

正代が土俵に上がると大太鼓が鳴り響く中、「正代コール」が起こり、優勝の瞬間はお祭り騒ぎになった。父巌(いわお)さん(60)や理恵さんをはじめ、後援会関係者や地元相撲クラブの子供たちが万歳した。だれもが立ち上がり、抱きあって喜んだ。祝砲の花火が20発も打ち上げられ、同体育館前には手づくりの「正代関 優勝おめでとう」と書かれた幕が飾られた。

巌さんは、息子から寄付された浴衣の生地で作られた黒マスクと法被姿で声援を送り「感無量です。ホッとした」。取組前に「自分の子どもじゃないみたい。別世界のような、距離が遠い感覚でいる」と表現した理恵さんは、初優勝に「こっちが緊張しました。よく頑張った。素晴らしい」と声を弾ませた。今夏に九州を襲った豪雨災害にも触れ「被災地の人も応援してくれていると聞いている。喜んでもらえたと思います」。4年前の熊本地震など災害から復興を目指す人々にとって、試練を乗り越える力となりそうだ。

理恵さんは今場所中、携帯電話のLINEで激励し続けた。正代と会う時には「おめでとう、頑張ったねと伝えたい」。実家の玄関に「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」と刻まれた竹が飾られている。理恵さんが「素直に小学校から相撲一色だった」という正代。勇往邁進の言葉の通り、恐れることなく実直に目標へ突き進み、夢をかなえた。

時期は未定ながら優勝パレードを予定している。宇土市役所から同体育館まで約1キロで、同体育館での祝勝会も企画する。元松茂樹市長(55)は、新型コロナウイルスの影響を鑑み「タイミングの問題はあるが、明日、明後日に(正代の)部屋と相談し、早ければ10月中旬にも行えれば」と話した。【菊川光一】

初優勝を決め、賜杯を手に笑顔を見せる正代(代表撮影)

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集団感染の玉ノ井部屋、親方が力士ら全員の退院報告

東京・足立区にある玉ノ井部屋(2020年9月10日撮影)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇27日◇東京・両国国技館

場所前に新型コロナウイルスの集団感染が判明し、力士らの休場を余儀なくされた玉ノ井部屋の師匠、玉ノ井親方(元大関栃東)が、26日に全員が医療機関を退院したことを報告した。

千秋楽の打ち出し後、インスタグラムの部屋公式アカウントを更新。「この度は、玉ノ井部屋所属の力士が新型コロナウイルスに集団感染をしたことにより、関係者の皆様、いつも応援してくださっている皆様に多大なご迷惑とご心配をお掛けしたことを、心よりお詫び申し上げます。昨日9月26日(土)、軽症で無事に全員退院しましたことをご報告いたします」(原文ママ)と投稿した。

保健所や感染症専門家の指導の下で、部屋関係者の自宅待機の期間も終わり、部屋内の消毒も完了したという。

師匠の玉ノ井親方を始め、十両東龍や富士東ら力士全員が秋場所を全休した。玉ノ井親方は「つらさを感じました」と記しつつ「懸命に治療に当たってくださった医療従事者の方々、いつも応援してくださっている皆様からの温かい言葉や応援に心から支えられ、少しずつ前向きな気持ちに戻れたことに感しております。多く方々のましの言葉をいただき、ありがとうございました」と感謝した。

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正代が悲願初V 熊本出身力士で初、大器の才能開花

土俵入りに臨む正代(撮影・河田真司)     

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇27日◇東京・両国国技館

関脇正代(28=時津風)が悲願の初優勝を飾った。ただ1人2敗と初めて単独トップで迎えた最後の相撲。今場所をわかせてきた新入幕の翔猿(追手風)に勝ち、13勝2敗で優勝を飾った。

小兵の翔猿に攻め込まれたが何度も体勢を立て直し、最後は土俵際で逆転の突き落としを決めた。花道では涙を流し、タオルで顔をぬぐった。

正代は「信じられないです。初顔合わせで意識もしたし、やりづらさも感じた。相撲人生で一番緊張したと思います」と落ち着いた様子で話した。

打ち出し後、伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)が大関昇進を諮る臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱北勝海)に要請した。大関昇進が現実的になったが「実感がわかない。分からないです。相撲界に入る前から憧れの地位でした。まだ信じられない」と話した。

13勝をあげた今年初場所、11勝の7月場所と千秋楽まで優勝争いに絡みながら賜杯を逃した。ただ、その経験から「メンタル的に余裕でもないが、気持ちの持っていき方を学んだ」と話していた。立ち合いの馬力をつけ、磨いてきた相撲が優勝という形で開花した。

東農大2年時に学生横綱となった。恵まれた体で将来を嘱望された大器は、約2年で入幕を果たし、関脇までトントンと出世を果たし、そこから壁に当たった。自らも認めるマイナス思考の「ネガティブ力士」。ここ一番の勝負弱さが課題だったが、その殻を打ち破り、熊本出身力士で初の優勝という栄誉を手にした。

正代が勝てば、花火を打ち上げて祝う故郷の熊本・宇土市も、市民体育館で応援会を開催し、盛り上げてきた。大横綱双葉山からの名門・時津風部屋からは、元大関北葉山以来57年ぶりとなる優勝。新型コロナウイルス禍で行われた異例の場所で、眠っていた大器の才能が花開いた。

◆正代直也(しょうだい・なおや)1991年(平3)11月5日、熊本県宇土市生まれ。小学1年から相撲を始め、熊本農3年時に国体優勝。東農大に進み、2年時に学生横綱も卒業を優先してプロ入りせず、14年春場所に前相撲で初土俵。序ノ口、幕下、十両で優勝し16年初場所新入幕。184センチ、170キロ。得意は右四つ、寄り。

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カシメロ圧勝防衛、24戦全勝マイカーを3回TKO

<ボクシングWBO世界バンタム級タイトル戦>◇26日◇米コネティカット州アンカスビル

WBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(30=フィリピン)が、3回TKOと圧勝した。同級11位デューク・マイカー(29=ガーナ)と暫定時代から3度目の防衛戦。2回にダウンを奪い、3回に連打でレフェリーストップ。3回54秒TKO勝ちした。

カシメロは初回から剛腕を振るっていった。右の強打に左のボディーで攻め立てた。2回1分すぎには左フックでダウンを奪った。立ち上がってきたマイカーをさらに攻め込む。この回は倒しきれなかったが、3回も攻め込んで左アッパーでぐらつかせると、レフェリーが試合を止めた。

ワンサイドの快勝にも、カシメロはリングで右腕1本で腕立て伏せのパフォーマンス。力は有り余っているとアピールしてみせた。12年にWBO世界ライトフライ級暫定王者となり、3階級を制覇してきた実力者。2月から米国にとどまってトレーニングしてきた。24戦全勝の相手だったが、格の違いを見せつけた。

当初はWBAスーパー、IBF世界同級王者井上尚弥(27=大橋)と対戦予定だった。新型コロナウイルスの影響で大きな興行収入が見込めないために先送りとなった。井上は10月31日に米ラスベガスで、同級1位ジェーソン・モロニー(29=オーストラリア)と対戦する。来年に見込まれる次戦で、両者の3団体統一戦実現が期待される。

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パッキャオがUFC元王者マクレガーと対戦交渉中

マニー・パッキャオ(2019年4月21日撮影)

ボクシング6階級制覇王者でWBA世界ウエルター級スーパー王者のマニー・パッキャオ(41=フィリピン)が、米総合格闘技UFCの元2階級同時制覇王者コナー・マクレガー(32=アイルランド)と対戦交渉中であることが分かった。26日に英紙サンが、CNNフィリピンの報道を引用しながら報じた。CNNフィリピンが「上院議員でボクシングの伝説的選手となるマニー・パッキャオはUFCのスーパースター、コナー・マクレガーと戦うだろうと彼の事務所が確認している」と報じたという。

試合は年内の12月か、来年1月に中東で開催する方向で交渉中。詳細は決まっていないとしながらもパッキャオが得る収益の大部分はフィリピンの新型コロナウイルス対策に活用される予定だとも報じられている。

一方、6月に3度目の現役引退を表明したばかりマクレガーだが、既にボクシングトレーニングを開始しており、25日には自らのツイッターを更新。「私は次に中東でマニー・パッキャオとのボクシングマッチをしている」と投稿した。17年8月には元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(43)とボクシングで対戦済みでもあるマクレガーは「戦いを恐れず、現代のもっとも偉大なボクサー2人と対戦することは名誉になるでしょう」とつづった。

なおメイウェザー-マクレガー戦では、ファイトマネーのみでメイウェザーは1億ドル(約110億円)、マクレガーは3000万ドル(約33億円)を稼いでいた。

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玉ノ井部屋の力士24人退院へ 広報部長明かす

芝田山広報部長(2020年4月3日撮影)

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は25日、新型コロナウイルス対策で禁止が続く出稽古を、秋場所後の10月5日から約2週間、解禁することを明らかにした。

PCR検査の陰性証明と出稽古先の師匠の許可が必要で、期間中の出稽古先は1力士につき1部屋に限定。両国国技館内の相撲教習所で合同稽古を実施する案も検討されている。出稽古は3月の春場所後から禁止だった。また同部長は、新型コロナの集団感染が発生した玉ノ井部屋で陽性だった24人の力士について、全員の退院が26日に終了予定と明かした。

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正代が貴景勝撃破、天分の足運びに努力で馬力加え

懸賞金を受け取る正代(撮影・柴田隆二)

<大相撲秋場所>13日日◇25日◇東京・両国国技館

関脇正代(28=時津風)が悲願の初優勝に前進した。大関貴景勝との2敗対決を力強い立ち合いの踏み込みから、最後は突き落としで制した。関脇で2場所連続11勝と大関の座も見据えて残り2日。14日目の大関朝乃山戦にも勝てば、熊本出身力士初の優勝が大きく近づく。

   ◇   ◇   ◇

大関の圧力を自信を持って胸で受け止めた。「いい立ち合いができたと思います。思い切り当たることを意識していた。イメージしていた相撲がとれたと思います」と正代。下から突き上げるような貴景勝の出足を食らっても下がらず、左からおっつけ、最後は突き落としを決めた。

磨いてきた立ち合いの成果だった。新型コロナウイルスの影響で夏場所が中止になった。相撲の稽古もできない中、自身の相撲を見直す時間になった。「立ち合いの踏み込み、馬力を強化する意識があった。それが形になってきた。稽古が生きてきている」。

正代の立ち合いは低く頭からではなく、頭を上げて胸で受ける。その形の矯正は「癖もあるんで短い時間には改善できない」とし、「筋力アップしたら(踏み込みが)強くなるのかなと思って」独自の研究で下半身強化に取り組んだ。部屋付きの井筒親方(元関脇豊ノ島)が場所中の解説で正代について「相手に体を寄せる足の運びは天才的」と評していた。その天分に努力で得た馬力が加わった。

13勝の今年初場所、11勝の先場所と今年すでに2度も千秋楽まで優勝争いに絡んだ。その経験をへて「不思議なくらい(優勝争いを)意識できない」という。「経験させてもらったんで1月場所ほどの緊張やあせりはない。今のところ普通にやれている」。先場所も照ノ富士に勝った相撲でガッツポーズのような感情を爆発させる場面があったが、この日は大関に勝っても淡々と表情も変えない。

故郷の熊本は初の優勝力士誕生を心待ちにする。「自分の相撲で喜んでくれる人がいるなら頑張りたい」。その夢は今日14日目、大関朝乃山に勝てば現実に近づく。「けがなくあと2番。笑顔で部屋に帰れたらいいんじゃないですか」。かつて“ネガティブ力士”と言われた弱気はない。大関の座も見据え、勝負の2日間に臨む。【実藤健一】

▼八角理事長(元横綱北勝海) 今日の正代は下がらず強かった。左の使い方がうまく押っつけが効いた。変に気負わず冷静に集中しているようだ。立ち合いで押されないという自信がついたのでは。(優勝は)明日は朝乃山戦。まだまだ分かりません。

貴景勝(左)を突き落としで破る正代(撮影・小沢裕)

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石月祐作「もっと大きな舞台に」祝勝会で周囲に感謝

王座獲得祝賀会であいさつする石月

燕市の格闘技ジム「KAGAYAKI」に所属するプロキックボクサー石月祐作(29)のDBS日本ムエタイスーパーフェザー級王座獲得祝賀会がこのほど、燕三条ワシントンホテル(燕市)で行われた。ジムにとって初の王者になった石月を祝おうと、手指消毒を徹底するなど新型コロナウイルス対策が施される中、関係者ら35人が出席した。

石月は8月9日に行われたタイトルマッチで王者の作田良典(35、GETOVER)に2回1分43秒KO勝ち。「多くの方々が僕を支えてくれています。今回のベルトも皆さんと勝ち取ったものだと思っています」と周囲への感謝を述べた。

次は2つ目のタイトルが目標。10月25日にはKROSS×OVERスーパーフェザー級王座決定戦(東京・新宿フェイス)で足利正和(TEAM Aimhigh)と対戦する。「皆さんをもっと大きな舞台に連れていけるよう、慢心せずに頑張ります」と勝利を誓った。

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秋場所優勝パレードは実施せず コロナで3場所連続

20年1月 初場所で優勝した徳勝龍の優勝パレード

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は20日、秋場所千秋楽の優勝パレードを実施しないことを明らかにした。

新型コロナウイルス対策の一環で3場所連続。幕内優勝力士のインタビューも行われない。19日から政府によるイベント入場制限が緩和され、プロ野球などで観客数が増加した。相撲協会は2場所続けて通常の約4分の1となる上限約2500人を維持し、次の11月場所(11月8日初日・両国国技館)での緩和を模索する。

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KENTA「浮ついてない」約半年ぶりの日本で勝利

白星スタートを切ったKENTA(新日本プロレス提供)

<新日本:G1クライマックス30>◇20日◇エディオンアリーナ大阪

8月に開催された「ニュージャパンカップ2020 in the USA」を制したKENTA(39)は、後藤洋央紀(41)と対戦した。

序盤から後藤の右肩、肘に狙いを定めると、強烈な蹴りで攻め立て、場外で鉄柵に激突させるなど、後藤の動きを封じた。

後藤は痛む右腕を抑えながら、バックドロップや、リストクラッチ式の地獄車などで反撃を試みたが、序盤のダメージが響き、本来の豪快な攻撃が出せなかった。最後は17分15秒、KENTAが得意のGAMEOVERで締め上げ、勝利を収めた。

新型コロナウイルスの感染拡大による出入国制限により、米フロリダ州オーランドの自宅から帰国したのはG1直前。約半年ぶりの日本リングを勝利で飾ると「G1、1勝、1勝に一喜一憂していたらだめだってことは、去年のG1で感じたから」と開幕から4連勝し、その後5連敗した昨年の経験を持ちだし、「意味ねえ。それ。今日の1勝で、俺、何も浮ついてない。さらに気を引き締めて」と先を見据えていた。

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京都のボクシングジム一般会員が陽性 ホテル隔離中

日本ボクシングコミッション(JBC)は19日、京都府内の日本プロボクシング協会加盟ジムの一般会員(40歳代男性)が新型コロナウイルス感染症のPCR検査で陽性反応の判定を受けたことを発表した。

男性は14日に同ジムで練習。17日に無症状だが濃厚接触者としてPCR検査を受け、18日に陽性判定が出た。本人はホテルに隔離中で、ジムは保健所の指示待ちの状態となっている。

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正代が遠藤下し3連勝「すぐ足出た」師匠不在も集中

正代は遠藤(右)を押し出しで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇3日目◇15日◇東京・両国国技館

関脇正代(28=時津風)が小結遠藤(29=追手風)を下し、初日から3連勝とした。ケンカ四つの相手に対し、得意の右をねじ込みかけたが、巻き返された。だが、かまわず前へ圧力をかけて押し出し。「相手の四つになりたくないと考えていました。巻き替えられる前に自分の形になればよかったけど、巻き替えられてすぐ足が出たので良かった」と振り返った。

今場所前、時津風親方(元幕内時津海)が、協会作成の新型コロナウイルス感染対策のガイドラインに基づく行動に違反したとして、秋場所を休場、謹慎となった。師匠不在の本場所となったが、正代は自身への影響について「分からないですけど、あんまり今のところ、おかしいなとは感じてないです」と慎重に話した。自身の相撲に集中し、好スタートを切った。

遠藤を破り、懸賞金の束を手に土俵から引き揚げる正代(撮影・河田真司)

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玉ノ井部屋新たに5人コロナ感染、33人中24人に

東京・足立区にある玉ノ井部屋

新型コロナウイルスの集団感染が起きている大相撲の玉ノ井部屋で、新たに5人が陽性となったことが15日、明らかになった。日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が明らかにした。

5人は検査で一時は陰性と診断されていたが、再びPCR検査を受けて陽性が判明した。いずれも無症状だが、入院の手続きを進めている。師匠の玉ノ井親方(元大関栃東)と関取衆ではないという。

すでに力士19人の感染が判明していたため、同部屋所属の協会員33人中24人が感染したことになる。

同部屋所属の玉ノ井親方や力士は全員、秋場所を初日から休場している。

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琴奨菊が秋場所休場 再出場なければ十両陥落危機

佐渡ケ嶽部屋の琴奨菊(2020年7月28日撮影)

大相撲の大関経験者、西前頭11枚目琴奨菊(36=佐渡ケ嶽)が秋場所3日目の15日、日本相撲協会に「左下腿(かたい)肉離れにより全治2週間の見込み」との診断書を提出して休場した。

師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)によると、初黒星を喫した2日目の明生戦で左ふくらはぎを痛めた。取組後に琴奨菊は「ブチッという音がした」と話したという。15日朝になっても痛みが引かず「足を(地面に)つけることができない」と訴えたため、休場を決めた。

関取最年長の琴奨菊の休場は18年名古屋場所以来7度目となった。3日目の対戦相手、千代大龍は不戦勝。再出場しなければ11月場所での十両転落が確実となる。師匠によると、琴奨菊は再出場に向けて意欲を示しているという。

今場所の十両以上の休場者は白鵬、鶴竜の両横綱や出場停止処分中の平幕阿炎、所属する玉ノ井部屋で新型コロナウイルスの集団感染が発生した十両の富士東、東龍らに次いで7人となった。

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不要不急外出の松ケ根親方はウイルス検査陰性

松ケ根親方(18年2月2日撮影)

芝田山広報部長は新型コロナウイルス対策のガイドラインに反して不要不急の外出をした松ケ根親方(元幕内玉力道)がウイルスの検査で陰性だったと明らかにした。同親方は開催中の秋場所を謹慎。

初日の13日から休場していた三役格行司の木村晃之助も陰性で3日目の15日から出場する。家族が感染者と接触した可能性について接触確認アプリで通知を受け、大事を取って休んでいた。

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休場の三役格行司・木村晃之助は3日目から復帰

木村晃之助(2020年7月28日撮影)

大相撲の三役格行司、木村晃之助(55=九重)が、秋場所3日目から土俵に復帰する。日本相撲協会は14日、秋場所3日目の取組表を発表し、幕内取組の行司に晃之助が加わった。

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)はこの日、休場している晃之助について言及。「木村晃之助は奥さんが(新型コロナウイルスの)接触確認アプリで通報があって、COCOAだったかな。それで大事を取って、きのう休んでPCR検査を受けて陰性と出た。奥さんも陰性。2人とも体調不良とかあったわけじゃないけど検査をして見極めたということ。いつ復帰とかちょっと聞いてないけど復帰してもおかしくはない」と説明していた。

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徳勝龍「不思議な感じある」国技館に初場所の優勝額

徳勝龍は炎鵬(手前)を寄り倒しで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇2日目◇14日◇東京・両国国技館

東前頭8枚目の徳勝龍(34=木瀬)が、優勝額が掲額された喜びを口にした。初場所で幕尻優勝を果たし、今場所から国技館内に設置されたばかり。「あの中に自分の優勝額があるのは不思議な感じがありますけど、うれしく思います」。本来なら5月の夏場所から掲額されるはずだったが、新型コロナウイルスの影響で中止となり、2カ月遅れでお披露目となった。「やっと飾られたって感じですね。ほっとしました」と話した。

この日は、今場所初白星を挙げた。東前頭9枚目の炎鵬を寄り倒し。立ち合いから左を差して、一気に勝負を決めた。「(相手を)正面に置いて相撲を取ることを考えて、落ち着いて取ることを考えました」と完勝を振り返った。

炎鵬(右)を寄り倒しで破る徳勝龍(撮影・河田真司)

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