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Sフェザー級王者の坂晃典が初防衛 6回TKO勝ち

初防衛に成功した日本スーパーフェザー級王者坂(右)

ボクシングの日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦は22日、東京・後楽園ホールで開かれ、王者坂晃典(28=仲里)が初防衛に成功した。

同級1位渡辺卓也(21=DANGAN AOKI)の挑戦を受け、6回2分45秒、TKO勝ちを収めた。3回に右クロスなどで左目上カットを誘うと、6回には右ストレートでぐらつかせ、再び右でダウンを奪取。そのままレフェリーストップによるTKO勝利となった。19年12月に末吉大を下し、新王者となって以来、1年1カ月ぶりのリング。元WBOアジア・パシフィック同級王者渡辺を確実に仕留めた。

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坂晃典「正直なめていた」TKO勝ちで初防衛も反省

初防衛に成功した日本スーパーフェザー級王者坂(右)

<プロボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇22日◇東京・後楽園ホール

王者坂晃典(28=仲里)が初防衛に成功した。

同級1位渡辺卓也(31=DANGAN AOKI)の挑戦を受け、6回2分45秒、TKO勝利でV1防衛。3回に右クロスなどで左目上カットを誘うと、6回には右ストレートでぐらつかせ、再び右でダウンを奪取。そのままレフェリーストップによるTKO勝ちとなり「初防衛してこそ真の王者、と聞いていたので。日本王者の坂晃典になれた」と死守したベルトを巻いて笑顔をみせた。

19年12月に末吉大を下し、新王者となって以来、1年1カ月ぶりのリングだった。試合途中で鼻から出血し、偶然のバッティングで左目上をカットし、同部からの流血で視界が遮られ「あんまり(流血に)なったことがなかったので分からなかったが、バチバチと集中力が切れた。鼻からの呼吸も苦しくなった。正直、なめていたかなと思いました。調子が良くて自分の調子におぼれていたところもある」と反省も忘れなかった。

次戦以降には地元大阪での防衛戦を希望。「次は大阪でやりたいですね。また大阪でも防衛戦ができたら」と、声をはずませていた。

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Sフェザー級王者坂晃典「きれいに勝つ」初防衛戦

日本スーパーフェザー級タイトル戦前日計量をパスした王者坂(右)と挑戦者の同級1位渡辺(DANGANAOKI提供)

ボクシング日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦は22日、東京・後楽園ホールで開催される。

21日には都内で前日計量が行われ、王者坂晃典(28=仲里)、挑戦者の同級1位渡辺卓也(21=DANGAN AOKI)ともにリミット58・9キロでパスした。

昨年12月に末吉大を下し、新王者となった坂は1年1カ月ぶりのリング。初防衛戦は元WBOアジア・パシフィック同級王者渡辺との顔合わせとなり「変な試合はできない。きれいに勝ちたい。明日は強くなった坂晃典をみてほしいと思う」と意気込んだ。新型コロナウイルスの影響によるボクシング人生最長のブランクとなったものの「肉体的にも精神的にも良いクールダウン。心身ともに良い充電期間になった」と充実の表情を浮かべた。

一方の渡辺も19年11月以来1年2カ月ぶりのリング。3度目の日本王座挑戦でもあり「こんなチャンスをもらえる選手もいない。日本王座というメジャータイトルを取りたい。俺の中ではあこがれだし、取っておきたい」と三度目の正直で日本ベルト奪取を誓っていた。

日本スーパーフェザー級タイトル戦の前日計量をパスし、オンラインで取材に応じる王者坂(左)と挑戦者の渡辺

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坂晃典6回TKO2階級制覇「作戦通りやれた」

6回、末吉(左)からダウンを奪う坂(撮影・鈴木正人)

<ボクシング日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇7日◇東京・後楽園ホール

日本スーパーフェザー級8位坂晃典(27=仲里)が6回TKOで、フェザー級に続いて2階級制覇を達成した。

同級王者末吉大(29=帝拳)のV5戦で対戦。初回からプレスをかけて、左ジャブに右ストレートをクリーンヒットさせた。4回には左まぶたをカットさせ、6回に猛攻で最後はワンツーでコーナーに吹っ飛ばし、レフェリーが即座にストップ。6回1分30秒TKO勝ちした。

坂は「3、4回でちょっと集中力がなくなったが、セコンドのいうことを聞けていた。作戦通りにやれた」と満面の笑み。前日計量前にホテルへチェックインする際、WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(27=BMB)と偶然会った。関大では同級生で仲が良かった。23日に防衛戦を控えながら応援に駆けつけてくれ、試合後は抱き合って喜んだ。

この試合は9月に予定されたが、末吉が右足甲の疲労骨折で延期となっていた。坂は日本フェザー級王座の初防衛戦でKO負けなど、後楽園ホールでは2勝3敗だった。「ボクはただ頑張っただけ。周りのみんなに感謝しかない」と頭を下げた。

末吉からTKO勝利した坂(撮影・鈴木正人)

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末吉大「全体的にレベルアップした」骨折延期も自信

計量をクリアした挑戦者坂晃典(左)と王者末吉大

ボクシング日本スーパーフェザー級タイトルマッチの前日計量が、7日に都内で行われた。8日に東京・後楽園ホールで、同級王者末吉大(29=帝拳)はV5戦で、同級8位坂晃典(27=仲里)が2階級制覇を狙う。両者ともにリミットで計量をパスした。

末吉は「バッチリ。全体的にレベルアップした。すべてがでかくなった」と自信を見せた。この試合は9月に予定されたが、末吉が右足甲の疲労骨折で延期となっていた。1カ月はジムワークができなかったが、筋トレ、水泳、自転車こぎなどをこなして「いつもと違うことやって体に使い方がよくなった」。災い転じて福の効果を強調した。

世界ランク入りしていて、日本は卒業し、ステップアップしたいところ。「好戦的相手だが、自分の距離でしっかり差をつけたい。まずは目の前の試合に勝つ」と力を込めた。

坂は日本フェザー級に続く王座を狙う。「世界ランカーで相手に不足はない。もったいないくらいだが、攻撃的に倒せるように練習してきた。どのパンチも自信はある」と負けてはいない。後楽園ホールでは王座陥落など2勝3敗だが「自分に落ち度があった」と振り返る。今回は万全を期している。

計量前にホテルへチャックインする際に、WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(27=BMB)と偶然出くわした。関大では同級生で、オフも一生懸命練習した仲良しだった。「前はうらやましかったが、ボクは結果を出していない。今までやってきたすべてを出して王者になる」と誓った。

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末吉大、判定勝ちで4度目防衛「パッとしない試合」

4度目の防衛に成功した日本スーパーフェザー級王者末吉大

<プロボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇4日◇東京・後楽園ホール◇観衆1760人

王者の末吉大(28=帝拳)が4度目の防衛を果たした。

昨年2月に勝利して以来、1年3カ月ぶりに同級1位大里拳(24=大鵬)との再戦に臨み、2-0の判定勝ちを収めた。左ジャブを主体としてペースをつかみ、5回終了時にポイントでリード。8回に偶然のバッティングで右目上をカットしたものの、9回には右フック3連発からのラッシュもみせた。

3回から鼻血を出しながら攻めてきた大里を退けた末吉は「(大里は)いい選手でした。パッとしない試合をしてしまい、すみませんでした。もっと強くなって、試合で実力を出せるようにしたい」と安堵(あんど)の表情をうかべた。

末吉にとって初防衛戦だった前回の試合は3回に右ストレートを浴びてダウンを喫したが、左ジャブを軸に応戦して立て直した。左まぶたのカットに追い込む攻撃で、8回負傷TKO勝利を挙げた。今回は判定ながら返り討ちした形となった。

4度目の防衛に成功した日本スーパーフェザー級王者末吉大

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末吉大 大差判定でV2 打ち合いは「収穫」

末吉はV2達成に笑顔

<プロボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ>◇30日◇後楽園ホール

 王者末吉大(27=帝拳)が同級1位東上剛司(ドリーム)を3-0の大差判定で下して2度目の防衛を果たした。

 15敗でKO負け1回とタフ自慢の挑戦者から初回に右でダウンを奪ったが、以降は「良い場面も悪い場面もあった」と仕留めきれず。「タフだからこそKOで倒したかった」との後悔はWBO同級ランク7位と世界を目指すからで、最終回は玉砕覚悟の相手と打ち合って会場を沸かせ、「打ち合いしないといけない場面も出てくる。収穫ですね」とまとめた。

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末吉大2度目の防衛戦「もっとボコボコに」意気盛ん

計量を終えた末吉(右)と東上(撮影・阿部健吾)

 ボクシングの日本スーパーフェザー級タイトルマッチの前日計量が29日に都内の日本ボクシングコミッション(JBC)で行われ、2度目の防衛戦となる王者末吉大(27=帝拳)が100グラムアンダーの58・8キロ、挑戦者の同級1位東上剛司(37=ドリーム)がリミットちょうどの58・9キロで一発パスした。

 「もっとはっきり勝ちたい」。末吉が期すのは、2月のV1戦での失敗から。不用意にガードをまっすぐ後退したところにパンチをもらい、ダウンを喫した苦い経験がある。結果的には8回TKO勝ちも、「余計なダウン。内容的にもぱっとしなかった。もっともっとボコボコにして勝ちたい」と意気盛ん。

 理想とする打たせずに倒すスタイルは、アマチュアも含めたさまざまなボクサーの要素を盗みつつ、オリジナルなものに昇華する途上で、「頭の中になんとなくこんな感じというのはあるけど、試合には移せていない」と追い求める。WBOの世界ランクでも7位につける新鋭は、試合内容も世界レベルを目指してリングに上がる。

 対する東上は、プロ15年目、35戦目でたどり着いた日本タイトルになる。「夢がかなう。ワクワクしている。チャンピオンになるためにこれだけ負けても続けてきた。目の前、たまらないです」と高揚感一杯。14勝(3KO)15敗5分けの成績に「勝ち負けがトントン。ドラマがあると思う。誰か1人にでも勇気を与えられたら」と期した。

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末吉大がTKO初防衛「50点。内容ではまだまだ」

勝ち名乗りにも笑顔なしの末吉

<プロボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇3日◇東京・後楽園ホール

 日本スーパーフェザー級王者末吉大(27=帝拳)が同級1位大里拳(23=大鵬)を8回2分25秒TKOで破り初防衛を果たした。「50点。今日の内容ではまだまだ」と反省しきりは、3回にダウンを喫するなど不注意な場面が散見したため。

 得意の左ジャブを中盤以降に顔面に集めて左目まぶたを腫れ上がらせ、最後は右ストレートで流血させて試合終了も、「上に行くことを考えたら良くない」。世界ランク入りする期待の星には笑顔なき勝利となった。

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王者末吉大が初防衛も「半歩小さかった」ダウン猛省

勝ち名乗りにも笑顔なしの末吉

<日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇3日◇東京・後楽園ホール◇観衆1148人

 王者末吉大(27=帝拳)が同級1位大里拳(23=大鵬)を8回TKOで下して初防衛に成功した。中盤以降に得意のジャブを効果的に強く顔面に集め、最後は右ストレートで大きく腫れ上がった大里の左まぶたをパックリと切り裂いた。出血過多でレフェリーストップを呼び込み、ベルトを守った。

 もっとも、当人は浮かれた様子も笑顔もなし。「良くないですね、上に行くことを考えたら」と振り返ったのは3回。スウェーで後退したところを思い切って飛び込んだ大里の右クロスの餌食となり、ダウンを喫した。「(下がるのが)半歩小さかった。ガードが下がり、自分の不注意」。ダメージは残らないが、危ない場面を招いてしまった。

 この日は初回から抜群の距離感で放つ得意の左ジャブで手応えをつかめず。「なんでなのか。そこを調整しないと。課題だと思う」と首をかしげた。「最後のラウンドは良い感覚だったんですけど」と8回には世界ランカーらしい倒すパンチも放ったが、世界を目指すからこそ、その表情は最後まで険しかった。

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尾川堅一「成長ない。悔しい」判定勝ちで4度目防衛

10回、尾川は3度目の防衛成功でガッツポーズ(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇2日◇東京・両国国技館

 王者の尾川堅一(29=帝拳)が、挑戦者で同級1位杉田聖(27=奈良)を2-0の判定勝ちで下し、4度目の防衛に成功した。昨年4月以来の再戦は互いに目上を切る流血戦。前半はジャッジの1人が挑戦者に3ポイントのリードを与えるほどの苦戦だったが、後半からは手数が増え、要所で強烈な右ストレートをたたき込んで挽回した。苦しんでの判定勝利に「初戦も苦戦。今日も苦戦。成長がない。悔しい」と、倒しきれないもどかしさを、試合後のリング上で漏らした。

 2歳で父が主宰する道場で日本拳法を始めた。小学時代に全国優勝、明大ではインカレ団体制覇。「拳だけで戦うボクシングでやりたい」と自信を胸に22歳でプロデビューを飾る。以来、拳法とボクシングの融合を目指す。拳法では右の一撃必殺が売りだった。勝利の9割はパンチ一閃(いっせん)。「神の左」と言われる山中のように「自分は“神の右”と呼ばれたい」と話す。

 課題も残ったが、この日も「神の右」を何度もさく裂させた。「30歳で世界王者になれるように、与えられた試合を良い形で勝っていきたい」。拳法出身では渡辺二郎以来の世界王者は、そう遠くない。

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山中慎介V12 神の左でTKO/ボクシング詳細

<プロボクシング>◇2日◇東京・両国国技館

 王者山中慎介(34=帝拳)が挑戦者の同級6位カルロス・カールソン(26=メキシコ)に7回TKO勝ち、12度目の防衛を果たした。具志堅用高が持つ、日本男子の世界戦連続防衛記録13回に王手をかけた。

12度目の防衛に成功した山中は長女梨理乃ちゃん(左)と長男豪祐くん(右)の祝福を受けて勝利者インタビューに臨む(撮影・小沢裕)

◆WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦

山中慎介(34=帝拳、王者)7回TKOカルロス・カールソン(26=メキシコ、同級6位)

【2回】30秒すぎ、山中の左ストレートが顔面にヒットし相手の足元が一瞬グラリ。カールソンは左目下を切り出血

【3回】1分すぎ、山中の左ボディーがヒット。相手のガードが下がったところを顔面に右ストレート。残り30秒、山中の左ボディーがヒットし相手の顔は苦しそうな表情を見せる

【4回終了】ジャッジ3人は39-37、40-36、40-36で全員山中優勢

【5回】40秒すぎ、相手の左に、山中は左ストレートをカウンター気味に合わせて顔面をヒット。ダウンを奪う。1分すぎ、コンビネーションから山中の右フックが顔面にヒットし2度目のダウン。楽勝ムードかと思われたが、残り30秒、相手の右フックを山中がもらい足元がグラつき、一瞬ヒヤリ

【6回】50秒すぎ、山中が上から下に振り下ろすように放った左ストレートが顔面をとらえダウンを奪う

【7回】開始30秒すぎ、左ストレートでダウンを奪うと57秒、相手のガードを打ち抜くように左ストレートをさく裂させダウン。レフェリーがストップしTKO勝ち

<山中コメント>

「今日もいけるぞというのもあった。KOもできましたけど、相手が来たときの対処の仕方など反省はあった。(相手が)倒れても起き上がってくるのは想定内だった。(12度目防衛で具志堅の防衛記録まであと1つ)自分は意識してなくて、皆さんが期待してくれて楽しんでくれれば」

1回、カールソン(左)に左パンチを放つ山中(撮影・小沢裕)

6回、カルロス・カールソン(右)に左パンチを放つ山中(撮影・小沢裕)

7回、カールソン(右)からダウンを奪ってTKO勝ちし、12度目の防衛果たした山中(撮影・浅見桂子)

7回、カールソン(右)からダウンを奪ってTKO勝ちし、12度目の防衛に成功した山中(撮影・浅見桂子)

◆日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦

尾川堅一(29=帝拳、王者)判定杉田聖(27=奈良、同級1位)

10回、杉田(左)に右パンチを放つ尾川(撮影・小沢裕)

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尾川堅一が3度目防衛、内藤律樹との因縁にケリ

8回、内藤(左)にパンチを見舞う尾川(撮影・鈴木正人)

<日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇3日◇後楽園ホール

 日本スーパーフェザー級タイトルマッチが3日に東京・後楽園ホールであり、王者尾川堅一(28=帝拳)が挑戦者で同級1位内藤律樹(25=E&Jカシアス)を3-0の判定勝ちで下し、3度目の防衛を果たした。

 5回負傷判定勝ちで王者になった昨年12月以来の再戦に勝ったが、「守りに入っちゃったのが反省」としかめっ面。かわす技術に優れる内藤に、連打ができなかった。KOよりもポイント狙いが頭を占め、本来の思い切った踏み込みからのボディーも単発。試合終了後に内藤に「やっぱ強いよ」と告げたが、課題も大きかった。2歳から日本拳法を始め、ボクシング歴はまだ6年。WBC、IBF、WBOのランクで1桁台の異色ファイターは「内藤君とはまた世界の舞台でやりたい」と言った。

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日本拳法とボクシングの調和はなるか

内藤(左)にパンチを見舞う尾川(撮影・鈴木正人)

<ボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇3日◇後楽園ホール

 その特異な長所が、長所であるには、今日の相手は「ボクサー」過ぎたか。

 「あれがボクシングの動きですよね。自分とは違うところですよね。自分はまだボクシングは6年目なんで」。

 試合後の控室で、興奮気味に、けれん味なく、3-0の判定勝ちで3度目の防衛戦に成功した尾川堅一(28=帝拳)が言った。椅子から立って、そこから解説。「僕のは日本拳法の間合いなんですよ」と、ちょっと記者から1メートルほどか、遠くに立つ。「この距離から大きく踏み込んで、パンチを打てる」。記者の面前に一気に迫った。

 それがこの日で21戦20勝(16KO)1敗とした金髪の好漢の強み。2歳から習った日本拳法は、小学時代に全国優勝、明大ではインカレ団体制覇、個人では全日本4位。競技は体重無差別で、勝利の9割はパンチ一閃(いっせん)。右の拳で、「ヘビー級」だって沈めてきた。可能にしたのは、間合いを一気につぶす大胆な踏み込みだった。

 11年に全日本新人王に輝き、キャリアも十分に積んできた。それも「僕の強みは最初から、ガンと踏み込んでの右ボディー」と言える、拳法仕込みの一撃があったから。ただ、やはり飛び込んでいる世界はボクシングには違いない。「拳法だと一発で終わっちゃうんですけど、今日みたいな時は…、ね」。相手のレベルが上がり、やはりボクシングに出合うことになった。

 例えば、それがこの日の相手、内藤律樹(25)。父カシアス内藤譲りの目、反射神経は「パンチをもらわないで、パンチを当てる」常道を行く。尾川が「ガン」と踏み込んで腹にパンチを見舞っても、そこからの返しの左を振れば、すっと体を漂わせて、正面から逃げる。2発目、3発目はもらわない。必然に、単発、単発が続く。「一発決まっても、そこからが続かない。内藤君もうまいので、かわされちゃいますよね。僕はその動きを止めて、打ち込んでいかないといけないんですが。まだボクシングを勉強中だから…」。屈託がない王者の本音。親から受け継ぐ純粋なボクサーだった挑戦者を退けた、異端な王者の本音だった。

 昨年12月に、内藤からもぎ取った日本タイトルを3度守った。だが、決して「次は世界」と胸を張って言える結果ではない。拳法家の長所は、「まだ6年目」のボクサーには、十全な長所としての地位を確立できていないのは、十分にパンチ当てられないからこそ「守りに入っちゃった」と反省した当人が痛感しているだろう。ただ、特異さは特別であることは不動でもある。

 日本拳法とボクシングの最良の調和はどこか。いつそれが現前するか。それを待ち続ける時点で、すでに尾川堅一の「ボクシング」は面白い。【阿部健吾】

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王者尾川堅一「完全決着」内藤律樹ときょう再戦

計量をパスした尾川(左)と内藤

 日本スーパーフェザー級タイトルマッチの前日計量が2日に都内であり、王者尾川堅一(28=帝拳)が100グラムアンダーの58・8キロ、挑戦者の同級1位内藤律樹(25=E&Jカシアス)はリミットの58・97キロでパスした。

 両者は立場が逆だった昨年12月に対戦。挑戦者の尾川が5回負傷判定勝ちで新王者となり、13戦無敗だった内藤は初黒星を喫した。1年ぶりの再戦に両者とも口にしたのは「完全決着」。前売り券が1カ月前に売り切れる注目度に、尾川は「プロとして喜ばせたい」、内藤は「面白い試合になる」と約束した。

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王者尾川vs挑戦者内藤、最注目の一戦で完全決着

計量をパスした尾川(左)と内藤

 日本スーパーフェザー級タイトルマッチの前日計量が2日に都内であり、王者尾川堅一(28=帝拳)が100グラムアンダーの58・8キロ、挑戦者の同級1位内藤律樹(25=E&Jカシアス)はリミットの58・97キロでパスした。

 両者は立場が逆だった昨年12月のタイトルマッチで対戦。挑戦者だった尾川が5回負傷判定勝ちで新王者となり、13戦無敗だった内藤は初黒星を喫した過去がある。1年ぶりとなる因縁のリマッチのテーマはともに「完全決着」。前売り券が1カ月前に売りきれ、残すは当日券のみという、今年最も注目されているといっても過言でない日本王座戦に、計量後に並び立った2人は引き締まった表情でポーズを決めた。

 V3戦となる尾川が「大きな舞台にいけるように、国内卒業できるチャンス。(再戦の)理由はないです。年内に試合をしたいなと思ったので」と言えば、内藤は「うれしいですよ。ずっとリベンジしたくて。それがかなった」と対照的。ただ、満員の会場での試合について聞かれると前者は「プロとして喜ばせたい」、後者も「面白い試合になる」と、両者ともに熱闘を確約した。

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尾川堅一が連続KOで2度目の防衛に成功

<プロボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇10日◇東京・後楽園ホール

 日本スーパーフェザー級王者尾川堅一(28=帝拳)が、連続KOで2度目の防衛に成功した。

 10日に東京・後楽園ホールで同級1位松下拳斗(35=千里馬神戸)と対戦。6度目の日本王座挑戦のベテランにてこずったが、試合終了ゴング間際に左フックでダウンを奪うとレフェリーストップ。10回3分4秒TKO勝ちした。「最後に倒せたがまだまだ未熟。今年上位ともう1試合やって、一段上に上がりたい」と話した。

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尾川堅一V2「いい手応え」終了間際左フックTKO

<プロボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇10日◇東京・後楽園ホール

 王者尾川堅一(28=帝拳)が最後の最後に倒して、2度目の防衛に成功した。東洋太平洋を含めて51戦目で7度目の挑戦となった同級1位松下拳斗(35=千里馬神戸)とのV2戦。試合終了ゴング間際に左フックでダウンを奪うとレフェリーストップとなり、10回3分4秒TKO勝ち。なんとか連続KO防衛を果たした。

 尾川はゴングと同時に攻勢も、柔軟でベテランらしい動きにてこずった。5回の公開採点では2-0の僅差。尾川が攻勢で有効打を決めるが、流れは変わらない。松下は左右のまぶたをカットし、8回にはチャンスもあったがダウンも奪えず。最終10回に尾川がブレーク後のパンチで相手に休憩が与えられた。試合再開も残り10秒の木槌が鳴ったところで、尾川が左フックでついにダウンを奪う。レフェリーがカウント途中で試合をストップとなった。

 「最後はいい手応え。練習していた大振りのフックが決まった」。これには浜田代表と大和トレーナーが「こっちは疲れただけ。単なる狙いすぎ」と突っ込まれた。本人も最後は会心の手応えも試合内容には反省しきり。「相手がクニャクニャしていてうまさがあった。ジャブは当たったがつなぎがまだだし、詰めも甘かった。まだまだ未熟で30点」とした。

 次戦に向けては「金子、内藤、伊藤の上位の誰かと年内にもう1試合やりたい。きっちり勝って一段上に上がりたい」と話す。リングには長男彪君(3)次男亜陸君(2)を上げたが、三男皇君はまだ7カ月という。「次は3人目もリングに上げ、パパにすごいところを見せたい」と誓っていた。

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尾川堅一が初防衛、左フック一閃KO「上を目指す」

<プロボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇2日◇東京・後楽園ホール

 同級王者尾川堅一(28=帝拳)が、KO勝ちで初防衛に成功した。

 同級1位杉田聖(26=奈良)と対戦。序盤から、強化してきたジャブを有効に使い、5回終了時の採点は3-0でリードした。その後、タイトル初挑戦の杉田のカウンターを浴びる場面もあったが、9回に「効いているのが分かった」と勝負を決めにいった。ワンツーで相手の動きを止めると、強烈な左フックでダウンを奪い、そのままKO勝ち。

 「最後は倒せて良かったが、相手を見すぎた。いろんなことを考えすぎた。上を目指して、しっかりやっていきたい」と話した。尾川は戦績を18勝(15KO)1敗とした。

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王者尾川「全戦全KOで駆け上がる」初防衛へ自信

計量をクリアしポーズを取る日本スーパーフェザー級王者尾川

 日本スーパーフェザー級タイトルマッチ(東京・後楽園ホール)の前日計量が1日、都内で行われた。

 王者尾川堅一(28=帝拳)はリミットの58・9キロ、挑戦者の同級1位杉田聖(26=奈良)は58・8キロでパスした。

 尾川は昨年12月に前王者・内藤律樹(E&Jカシアス)からタイトルを奪取し、今回が初防衛戦。明大日本拳法部出身の右の強打者は「日本タイトルは世界への通過点だと思っている。ここからの成長が重要。全戦全KOで駆け上がっていきたい」と自信の表情。

 杉田については「失礼だけど、印象はない。攻撃していけば自然と崩せると思う。守る気はないし、最初からガンガン行く。最終的には右で倒す」とコメントした。

 初のタイトル挑戦となる杉田は「キャリアでも一番大きな試合。右のストレートが当たれば倒せると思う。打ち合いになった時がポイント。強い相手だが、必ず自分がチャンピオンになる」と王座奪取を誓った。

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