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貴乃花親方のテレビ発言に真偽問う「正しい情報を」

日本相撲協会・八角理事長(2017年12月20日撮影)


 日本相撲協会の役員以外の親方で構成する年寄会は16日、東京・両国国技館で臨時の会合を開いた。全親方衆が対象の研修会後、場所を移して実施。元横綱日馬富士関の暴行事件で、被害に遭った貴ノ岩の師匠の貴乃花親方が、今月出演したテレビ番組で、協会の発表と異なる証言をしていることについて、真偽を問いたいという声が多くの親方衆から出た。

 会長の錦戸親方(元関脇水戸泉)は「処分などを求めるわけではなく、説明を受けていないので正しい情報を教えてほしいという意見」と説明。八角理事長(元横綱北勝海)ら協会執行部に報告した。

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不祥事続く角界へ青学大・原晋監督が「理不尽」ダメ

講義を終え会見する青学大陸上競技部の原監督(撮影・小沢裕)


 日本相撲協会は「研修ウイーク」最終日の16日、東京・両国国技館で、箱根駅伝4連覇を達成した青学大の原晋監督(50)を講師に招き、全年寄、力士を対象にした研修会を行った。年寄と力士の2部構成で各1時間ずつ行われ、角界の暴力問題や未来などについて、原監督の独自の目線から指摘を受けた。貴乃花親方(元横綱)と弟子の十両貴ノ岩は欠席した。

 研修会冒頭で全力士は、原監督から強い口調で訴えられた。「魅力のあるスポーツ団体にしないと、若者が相撲界に入らない。イコール相撲団体が駄目になる」。昨年11月の元横綱日馬富士関の傷害事件発覚以来、角界で続く不祥事。原監督は研修会後、「本当の厳しさだったらトライする強い精神を持った若者は多い。理不尽な厳しさを若者は求めていません。そこに理屈があるかが問題だと思う」と、指導法についても言及した。

 そんな率直な意見を、力士らはしっかりと受け止めた。横綱白鵬は「鉄人の哲学。自分の考えていることと似ていることがあった」と言えば、大関高安は「勝負するのは自分1人と思っていた。組織作りの勉強になった」。八角理事長(元横綱北勝海)は「若い親方衆にも勉強になったと思う」と振り返り、「再発防止に全力で取り組んで参ります」とあらためて引き締めた。

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相撲協会が不祥事の再発防止へ研修会 貴ノ岩は欠席

貴ノ岩(2017年9月20日撮影)


 日本相撲協会が13日、東京・両国国技館で、不祥事の再発防止に関する研修会を16日まで行う「研修ウイーク」を開始した。初日となったこの日は、十両以上の関取を対象に実施。尾車事業部長(元大関琴風)と担当弁護士が同席し、昨年4月に交わした誓約書の内容について再確認した。

 同事業部長は「何回もやらないといけない。こういう時期だから。再確認することが彼たちへの諸注意になるから」と説明した。昨年11月に元横綱日馬富士関の傷害事件が発覚してから、立行司式守伊之助のセクハラ行為や十両大砂嵐の道交法違反(無免許運転)の疑いなど、不祥事が相次いでいるだけに注意喚起を徹底して行う構えだ。

 元横綱日馬富士関の傷害事件の被害者の十両貴ノ岩は、研修会を欠席した。尾車事業部長は「欠席の旨の連絡はありました」と説明した。

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白鵬、「若」花田氏と四つ組み合い トークショー

第8回白鵬杯で元横綱若乃花の花田虎上氏(右)とトークショーで盛り上がる白鵬(撮影・小沢裕)


 大相撲の横綱白鵬(32=宮城野)が12日、東京・両国国技館で行われた、自らが主催する少年相撲「第8回白鵬杯」に参加して大会の成功を喜んだ。

 昼休憩中に行われたトークショーで白鵬と、貴乃花親方(元横綱)の兄で3代目横綱若乃花の花田虎上氏が初対面した。会った時に四つに組み合ったといい「組めばこっちのものだと思いました」と白鵬。花田氏は「下に食いつくしかない。これだけ体が大きいですから」と分析した。土俵上にイスに並んで座り約15分間トークを展開したが、元横綱日馬富士関による傷害事件に関する話題は出なかった。

第8回白鵬杯で行われたトークショーの前に元横綱若乃花の花田虎上氏(右)と笑顔を見せる白鵬(撮影・小沢裕)

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白鵬と花田虎上氏がトーク 日馬富士関事件は触れず

第8回白鵬杯で元横綱若乃花の花田虎上氏(右)とトークショーで盛り上がる白鵬(撮影・小沢裕)


 大相撲の横綱白鵬(32=宮城野)が主催する「第8回白鵬杯」が12日、東京・両国国技館で行われ、貴乃花親方(元横綱)の兄で3代目横綱若乃花の花田虎上氏(47)が、白鵬とのトークショーにサプライズゲストとして登場した。

 本土俵の上に白鵬と並んでイスに座りトークを展開。00年春場所で引退して以来に国技館の土俵に上がったといい「良いですね雰囲気が。辞めて分かるものですね」としみじみとした。白鵬とは初対面で「大きいねー。やっぱり大きい」と驚きながらも「みなさん小さくても横綱になれるんですよ。僕みたいに」と子どもたちに呼びかけて笑いを誘った。

 司会の鈴木おさむ氏から相撲を始めたきっかけを聞かれると「10歳からです。始めたきっかけはわんぱく相撲というのあるんですが、小学校の担任の先生に『やってみないか』と言われたのが最初。それまでは父(故二子山親方で元大関貴ノ花)から相撲をやる? どう? という言葉は一切なかった」とエピソードを披露した。約15分間のトークショーだったが、元横綱日馬富士関の傷害事件に関する話題は出なかった。

第8回白鵬杯で行われたトークショーの前に元横綱若乃花の花田虎上氏(右)と抱擁を交わし笑顔を見せる白鵬(撮影・小沢裕)

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相撲協会は調査の正当性主張 貴親方TV発言意識か

1日、定例理事会に臨む貴乃花親方


 日本相撲協会は11日、元横綱日馬富士関の暴行事件について「当協会の危機管理委員会が、昨年11月30日、12月20日、12月28日と3回にわたり発表したとおりです」と報道各社に向けて文書で発表した。この時期に調査結果の正当性を改めて主張した理由に関する記述はないが、貴乃花親方(元横綱)が危機管理委の発表と、被害に遭った弟子の貴ノ岩の証言が食い違うと、7日以降に放送されたテレビ番組などで発言したことが要因とみられる。

 貴乃花親方は7日のテレビ朝日系の番組で「協会が発表することと、私が思っている真実と報告、回答してきたことは違いがある」などと発言し、貴ノ岩が軽傷であるように協会が発表したことに反論した。週刊誌や8、9日のフジテレビ系の番組でも同様に協会の発表内容に異論を唱えた。

 芝田山広報副部長(元横綱大乃国)は「訂正することはなく調査結果は真実と伝えたかった。一親方がテレビで相反する内容を…」と説明した。

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力士ら協会員全員を聞き取り調査へ 再発検討委員会

日本相撲協会の「暴力問題再発防止検討委員会」初会合を終え会見に臨む、左から中田委員、但木委員長、近石委員、宇津木委員(撮影・小沢裕)


 昨年10月に起きた元横綱日馬富士関による暴行事件に端を発して立ち上げられた、暴力問題再発防止検討委員会の第1回の会合が8日、東京・両国国技館で行われた。

 元検事総長の但木敬一弁護士を委員長に、ソフトボール元日本代表監督の宇津木妙子氏ら計4人が委員に名を連ね、親方や力士、行司ら900人余りの協会員全員に対し、1人ずつ実際に聞き取り調査を行うと発表した。また、すでに角界を離れた元協会員についても「目安箱のようなものを設けて」(但木氏)広く意見を求めて、暴力の実態調査に努める。協会とは一線を画す第三者委員会のため、調査内容などについては協会に伝えることはないという。今後は中間報告を2度ほど行い、10月までに最終報告をまとめる。

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貴乃花親方が心中告白 沈黙の理由、理事解任の真相

テレビ「独占緊急特報 !! 貴乃花親方すべてを語る」で真相を語った貴乃花親方(テレビ朝日から)


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、これまで語らなかった心中を告白した。7日、テレビ朝日系列で放送した「独占緊急特報!! 貴乃花親方すべてを語る」と題した2時間番組でインタビューに応じた。

 昨年10月に発生した弟子の貴ノ岩への元横綱日馬富士関による暴行事件については、九州場所中に八角理事長(元横綱北勝海)らから被害届の取り下げを打診されたことを認めた。また、日本相撲協会の危機管理委員会の発表を否定。貴ノ岩の証言と異なるため、これまでに20通を超える反論文書を提出していたことを明かした。貴乃花親方は「当初から協会が発表することと、私が思っている真実と報告してきたこと、回答してきたことはあまりにも違いがある」と話した。貴ノ岩を軽傷とする協会発表と、重傷とする同親方の認識は違っていた。さらに「同席した力士が土俵に上がるのは神事に反する」と暗に白鵬、鶴竜らを批判した。

 この事件が起きた秋巡業中、当時巡業部長でありながら協会への報告を怠ったなどの理由で理事を解任された件も反論した。解任決定後の会見で、貴乃花親方から「分かりました」と了承したとの回答があったと発表された。だが「事実ではないです。『はい』としか言っていません」と否定。さらに「到底、その降格処分というのも、個人的に認めるべきではない」と主張した。

 関係者によると、協会には放送に際して必要な書類が申請されておらず、テレビ局側と連絡が取れていないという。番組内容について、テレビ朝日広報は「適正な取材をしたと考えております」とコメントした。

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連続不祥事影響か?春場所前売り券発売も平日に残席

日本相撲協会の八角理事長(18年1月13日撮影)


 大相撲春場所(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)の前売り券発売が4日、始まった。午前10時からインターネットや各種プレイガイドなどで始まったが、午後10時現在で平日の一部に残席があった。

 稀勢の里の新横綱場所となった昨年は発売開始から約2時間半で完売したが、今年は平日を中心に売れ行きが伸び悩んだ。元横綱日馬富士関の傷害事件や十両大砂嵐の道交法違反(無免許運転)容疑発覚など、昨年末から続く不祥事の影響は少なからずありそうだ。先発事務所の担当者によると、5日以降に残りがあった場合は、会場の窓口でも取り扱うという。

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貴乃花親方に笑顔、せんだみつおが「親方、頑張れ」

せんだみつお(左)に笑顔をみせる貴乃花親方(撮影・清水貴仁)


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が3日、春場所(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)の同部屋宿舎になる、京都・宇治市内の龍神総宮社で豆まきに参加した。前日2日は日本相撲協会理事候補選挙で落選したが、暗い表情は皆無。弟子の貴景勝らとともに明るい笑顔を振りまいた。

 貴乃花親方は、スーツの上に裃(かみしも)を着て、豆まき用に作られた壇上に姿を見せた。マイクを手に「みなさん、こんにちは。大阪場所(春場所)の宿舎で宇治の皆さんにはお世話になっております。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます」とあいさつ。終始にこやかに笑顔を振りまいていた。

 前日の理事候補選挙は、得票数が立候補者11人中最下位の2票。この日はまるで“貴乃花親方を励ます会”になった。海外旅行など豪華景品が当たる豆まきでもあり、観衆約3000人が集結。司会のタレントせんだみつおが、20台弱並んだテレビカメラを見て「おそらく、日本で一番注目されている豆まきです」と言い、観衆の笑いを誘った。

 ゲストは他に俳優片桐竜次、中野英雄、小沢和義、落語家桂きん枝、新聞詠み河内家菊水丸もいたが、ネタふりは同親方に集中。元横綱日馬富士関の暴行事件被害者、貴ノ岩の姿こそなかったが、小結貴景勝、史上初の双子関取となる貴源治、貴公俊ら弟子も参加した。同親方から理事候補選結果に関するコメントはなかったが、せんだの音頭で観衆が「親方、頑張れ!」と連呼する場面もあった。【加藤裕一】

豆まきを行う、左から貴公俊、貴源治、貴景勝、せんだみつお、貴乃花親方(撮影・清水貴仁)

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穏やか日馬富士、記者に「元気?」事件から2カ月半

豆をまく元横綱日馬富士関(撮影・佐々木隆史)


 大相撲の元横綱日馬富士関(33)が3日、神奈川・秦野市の出雲大社相模分祀(ぶんし)で行われた節分祭で、元気な姿を見せた。所属していた伊勢ケ浜部屋の毎年恒例の行事で、同部屋の関取衆や伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)に交じって参加。今年から午前と午後の2回に分けて行われ、訪れた約3000人の観客の熱気があふれる中、元気よく豆をまいた。

 昨年11月に十両貴ノ岩への傷害事件が発覚してからは、あまり公の場に出てこず、常に険しい表情だった。しかし、この日の表情は軟らかく「元気?」と、記者に問いかける余裕もあった。引退したが、多くのファンから握手や写真撮影を求められて「本当にありがたいですね」としみじみ。私生活の様子を問われると、笑顔で「ノーコメント。疲れたよ~」とちゃめっ気たっぷりに言うなど、終始リラックスムードだった。

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貴乃花親方の訴え届かず、落選覚悟でも出馬した理由

日本相撲協会の理事候補選結果


 貴乃花親方(45=元横綱)が壮絶に落選した。日本相撲協会は2日、東京・両国国技館で役員候補選挙の投開票を実施。定員10人に対し、11人が立候補した理事候補選挙で貴乃花親方は最下位にとどまった。全101人の親方衆が投票したが、獲得したのは2票。初めて貴乃花一門から2人を擁立し、もう1人の阿武松親方(元関脇益荒雄)は当選したが、ダブル当選はならなかった。定員3人に対し、4人が立候補した副理事候補も、貴乃花一門に近い無所属の錣山親方(元関脇寺尾)が落選した。

 大差の落選だった。貴乃花親方に投じられたのは、わずか2票。トップで当選した高島親方(元関脇高望山)の12票とは、10票もの開きがあった。開票後間もなく、貴乃花親方は会場を出たが、いつもと変わらなかった。心情や選挙結果について問われても、無言でゆっくりと歩き、迎えの車を待った。表情を変えず、無言で国技館を去った。

 票の上積みはなかった。もともと貴乃花一門は8人。12月に時津風一門を離脱し、協力関係となった無所属の錣山親方ら3人を加えても、基礎票は11票しかない。その中で一門から阿武松親方と2人で立候補した。当選には1人9票前後必要とされ、2人で約18票には遠かった。

 さらに前回選挙でも協力関係にあり、今回は苦戦していた山響親方(元前頭巌雄)の当選も目指していた。持ち票11のうち2票は山響親方に回したとみられ、8票は阿武松親方に集め、自身は1票のみという玉砕覚悟の出馬だった。他の一門の隠れ支持者の票を当選ラインまで集めたかったが、実際には1票加わっただけ。その1票は、貴乃花親方の長男の妻の父にあたる陣幕親方(元前頭富士乃真)が投票したと見込まれる。

 初場所中から前日1日まで、4度にわたって一門会を重ねた。その中や、貴乃花親方が親しい相撲界以外の関係者からも「1度休んでみては」と、1期2年は理事を外れることを提案された。秋巡業中に起きた元横綱日馬富士関による暴行事件で、巡業部長でありながら協会への報告を怠ったなどの理由で1月4日に理事を解任された。電話に出ない、聴取に応じないなどの協会への非協力的態度は、一門の親方衆の間にも“理事に返り咲いて見返す”という空気を生まなかった。

 それでも一門会では「(親方衆に)投票してもらうことが活力になる」と力説した。自身が立候補しなければ無投票で理事が決定。将来を考えるきっかけを失うことこそ、角界の衰退につながると訴え続けた。

 今回、仮に出馬していなければ、理事会にも参加できる役員待遇委員を維持できる見込みだった。だが落選したことで、1階級下の委員に降格するのが慣例。それでも落選覚悟で出馬したのは、前日1日にウェブサイトでコメントした「自由に意見を交わせる風土を作り上げることを私の目標といたしたい」という理想を掲げるからこそ。現時点で、一門外の親方衆には説得力を持って受け止められなかった。【高田文太】

役員候補選挙を終えて引き揚げる貴乃花親方(撮影・柴田隆二)

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八角理事長4期連続当選、続投確実も喜びの声はなし

引き揚げる八角理事長(撮影・小沢裕)


 日本相撲協会は2日、東京・両国国技館で役員候補選挙の投開票を実施。

 現職の八角理事長(元横綱北勝海)が、4期連続で当選した。しかし喜びの声はなく「まだ候補だから評議員会が終わってからお答えします」と、多くは語らなかった。3月26日の評議員会の承認をへて理事10人が決まり、その10人の互選で理事長が決まる。八角理事長の続投は確実だが、課題は山積みだ。昨年九州場所中に、元横綱日馬富士関の傷害事件が発覚して以降、対応なども含めて相撲協会は、世間から厳しい目で見られていた。その中で、十両大砂嵐の道交法違反(無免許運転)容疑や、14年秋に起こった春日野部屋の暴力事件が初場所中に明らかになり、さらに世間からは批判の声が大きくなっている。事態の収拾はもちろん、再発防止策などやるべきことは多い。

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暴力根絶へ相撲協会が再発防止検討委メンバーを発表

理事会後の会見に臨む八角理事長(撮影・小沢裕)


 日本相撲協会は1日、両国国技館で理事会を開き暴力根絶を目指す「暴力問題再発防止検討委員会」のメンバーを発表した。元検事総長の但木敬一氏や元ソフトボール女子日本代表監督の宇津木妙子氏ら委員は4人。鏡山理事ら現役、OBの協会協力員らを含め同会は13人で構成される。今月中に1回目の会合を開き5月上旬までに中間報告を、10月に最終報告書をまとめる。聞き取り方法や手順、さかのぼる期間などは委員の意見を参考にする。他の承認・報告事項は以下の通り。

 ◆減額 傷害事件を起こし引退した元横綱日馬富士関への功労金は、満額を支払わず30%カット。金額については公表しない。

 ◆自宅謹慎 道交法違反(無免許運転)容疑で長野県警から聴取されている十両大砂嵐の懲戒処分は、警察の捜査、検察の判断が出るまで自宅謹慎。過去3度の協会聴取では無免許運転を否認も「弁明の内容に疑問点が多く信用しがたい」(鏡山危機管理部長)。

 ◆示談 セクハラ問題を起こした立行司の式守伊之助は当事者間で示談成立。

 ◆付け出し 春場所で木瀬部屋から初土俵を踏む日大・木崎伸之助(21)の三段目付け出しを承認。

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貴親方「大相撲は誰のもの」HPで伝えたかったこと

届出順に並べられた理事選立候補者名。貴乃花親方は最後となった(撮影・小沢裕)


 貴乃花親方(45=元横綱)が5度目の当選へ、すべてを尽くし選挙に臨む。日本相撲協会の役員候補選挙は今日2日、投開票が行われる。1日は東京・両国国技館に理事候補11人、副理事候補4人が立候補を届け出た。ともに定員を1人上回り投票となることが決定。理事候補には貴乃花一門から阿武松親方(元関脇益荒雄)とともに初めて2人が立候補。ダブル当選には苦しい選挙戦だが、部屋の公式ホームページで協会組織の問題を提起し、一門会を実施するなど最後まで一門内外の親方に決意を示した。

 午前11時から立候補の受け付けが始まる中、同11時23分、貴乃花親方は理事候補としては大トリで国技館に現れた。前日1月31日に弟子の貴公俊の新十両会見は終始笑顔で冗舌だったが、この日は再び真顔で口数も少なかった。車を降りてゆっくりと進み、選挙実施が決まる11人目の理事候補として受理された。1月4日に理事を解任され、役員待遇委員として参加する理事会まで1時間以上空くため、1度両国国技館を離れる際には、心境を問われ「変わらずです」とだけ語った。

 この直後、貴乃花親方は部屋の公式ホームページを更新。元横綱日馬富士関による弟子の貴ノ岩への暴行問題への対応を巡り理事を解任されてから、立候補に至るまでを「私なりに今後の相撲界がどうあるべきかを熟考した上での決断です」とつづった。協会の現状には「過去の反省を顧みない度重なる暴力事件や不祥事により、国民の皆様の期待を大きく裏切り、社会的な信用を損なった結果、組織としての公益性や透明性が大きく問われております」と危機感をあらわにした。

 随所に相撲界の未来を案じるコメントも発信した。「大相撲は誰のものか? その公益性の意味を我々は考え直し、正す時期に来ている」と問題提起。一方で「自由に意見を交わせる風土を作り上げることを私の目標といたしたい」と将来像も語った。

 投開票前日も慌ただしかった。正午の立候補締め切り後、八角理事長(元横綱北勝海)が属する高砂一門は、一部の親方衆が緊急で集まり国技館内で会談。間違っても八角理事長が落選しないよう、当選に必要な約9票の確保と、余剰票の投票先などを確認した。10年に二所ノ関一門を離脱し、逆転で初当選した貴乃花親方の土俵際の強さは、相撲界に強烈な印象を与えただけに、理事長が所属する一門でも“造反票”が出ないか、直前まで確認する異例の事態となった。

 一方の貴乃花一門は、これも異例となる投開票前夜に“決起集会”を都内の飲食店で開いた。内部でもめていると一部で報じられたが、一門の大嶽親方(元十両大竜)は「そんなことはまったくない」と結束力の高さを強調。阿武松親方も「愛される、活力のある相撲界にしていきたい」と、貴乃花親方と同様の将来像を描いていた。投開票前日に一門内外にわたって活性化させ、貴乃花親方は運命の日を待つ。【高田文太】

定例理事会に臨む貴乃花親方(撮影・小沢裕)

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貴公俊「うれしさ3割」弟貴源治に5場所遅れ新十両

貴公俊(左)の新十両昇進会見で、笑顔で握手する貴乃花親方(撮影・浅見桂子)


 日本相撲協会は1月31日、大相撲春場所(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、貴公俊(たかよしとし、20=貴乃花)の新十両昇進を決めた。同じ部屋には、双子で弟の十両貴源治がおり、史上初の双子関取が誕生した。横綱白鵬の内弟子の炎鵬(えんほう、23=宮城野)も新十両昇進が決まった。再十両は矢後(23=尾車)、照強(23=伊勢ケ浜)、翔猿(25=追手風)、志摩ノ海(28=木瀬)、明瀬山(32=木瀬)の5人。

 東京・両国国技館での記者会見。貴公俊は終始、緊張した表情で、隣にいる貴乃花親方(元横綱)に見守られながら、言葉を選ぶように話した。初土俵から5年で関取になり「うれしいのが3割」と控えめ。むしろ「来場所から(取組が)15日間になるので今までよりも頑張らないと、という気持ちがあります」と気を引き締めた。史上初の双子関取。昨年の夏場所で新十両に昇進した弟の貴源治に先を越されて「うれしさと悔しさがあった」と複雑な心境があり、「毎場所、毎場所思っていた」と常に追いつくことを考えてきた。

 緊張している弟子とは逆に終始、笑顔だった貴乃花親方。貴公俊の受け答えする姿に「しっかり言っているなと、われながら感心してました」と言い、笑いを誘った。そして「相撲未経験で入門して5年でよく上がれたな」と感心。弟子の未来像については「歴代の横綱、大関が関取衆相手に何十番も、1時間、2時間と稽古した。ああいう伝統を今後できるように」と大きな期待をかけた。

 春場所には、元横綱日馬富士関の傷害事件の被害者で、兄弟子の十両貴ノ岩も出場予定。「部屋全体を盛り上げられるよう」と再起を狙う兄弟子、顔のそっくりな弟と共に高みを目指す。【佐々木隆史】


17年4月、初っ切りで握手を交わす兄の貴公俊(右)と弟の貴源治
貴公俊と貴源治の比較

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当選しても理事「候補」評議員承認後の3月正式就任

理事長選までの主な予定


 日本相撲協会の理事、副理事を決める2年に1度の役員候補選挙は今日1日、立候補を受け付ける。理事候補は定員10人に対して6つの一門から11人、副理事候補は定員3人に対して4人が立候補し、ともに投票となる見込みだ。貴乃花一門は1月30日に理事候補2人、副理事候補1人を擁立する方針を確認した。

 明日2日の役員候補選挙の投開票を受けて当選した理事候補、副理事候補は、選任権を持つ評議員会の承認を受けて正式に「候補」が外れ、3月の春場所後に就任する。秋巡業中に起きた元日馬富士関の暴行事件で師匠の伊勢ケ浜親方は監督責任から理事を辞任し、巡業部長だった貴乃花親方は報告義務を怠ったなどの理由で、1月4日の評議員会を受けて理事を解任されたが、基本的には2年の任期を全うする。また春場所後に正式に就任した理事の互選で新たな理事長を決める。立候補者を除いた理事が投票し、前回は貴乃花親方2票、八角理事長(元横綱北勝海)が6票だった。

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笑顔の貴乃花親方、理事選勝算?過去4度と異なる点

貴公俊(左)の新十両昇進会見で、うれしそうに笑う貴乃花親方(撮影・浅見桂子)


 日本相撲協会の理事、副理事を決める2年に1度の役員候補選挙は今日1日、立候補を受け付ける。理事候補は定員10人に対して6つの一門から11人、副理事候補は定員3人に対して4人が立候補し、ともに投票となる見込みだ。貴乃花一門は1月30日に理事候補2人、副理事候補1人を擁立する方針を確認した。貴乃花親方(45=元横綱)は同31日に弟子の貴公俊(たかよしとし)の新十両会見に同席。明日2日の投開票前に朗報が届き、笑顔を見せる一方、選挙については語らなかった。

 2年に1度の役員候補選は理事候補、副理事候補ともに定員を超え、10年から5期連続の選挙となる見通しとなった。貴乃花一門が30日に行った会合で、理事候補として貴乃花親方と阿武松親方(元関脇益荒雄)、副理事候補として無所属の錣山親方(元関脇寺尾)を擁立する方針を確認。一夜明けたこの日、阿武松親方は立候補届提出について「行きます」と明言し、右手親指を立てるサムアップポーズ。貴乃花親方は貴公俊の新十両会見に同席した。元横綱日馬富士関の暴行問題で弟子の貴ノ岩が被害者となった昨年11月以降、報道陣の質問にはほぼ無言だったが、笑顔で弟子を称賛とともに明るかった。

 それでも貴乃花親方は選挙については「その話は勘弁してください」と苦笑した。自身も当確とはいえない状況で、立候補届の提出を明言しなかった。当選した過去4度とは異なる点も多く慎重な姿勢だ。

 ◆初の2人擁立 貴乃花一門には現在、8人の親方衆がいる。加えて昨年12月で時津風一門を離脱した錣山親方、湊親方(元前頭湊富士)、立田川親方(元小結豊真将)の3人が、無所属ながら一門会に参加するなど協力関係となった。これまで一門から貴乃花親方1人が立候補していたが今回は2人を予定。当選ラインは1人9票前後とされ2人で約18票必要なだけに、基礎票11の現状では足りない。

 ◆隠れ支持者 前回選挙までの錣山親方ら3人のように、一門の枠を超えて貴乃花一門を支持している親方衆は、他にもいるとされる。事実、前回も自身の当選には票が足りていたため山響親方(元前頭巌雄)と伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)に分配する形となり、その後、理事長選出馬の際は2人から支持を得た。二所ノ関一門を離脱して初出馬した10年には、他の一門から3票を獲得して劣勢をはね返した実績もある。

 ◆勢力拡大なるか 一門から2人という目に見える勢力の拡大に加え、亡くなった北の湖前理事長(元横綱)の弟子であり、貴乃花親方に協力的な山響親方の当選も目指している。北の湖前理事長は、将来の理事長候補として貴乃花親方を評価。山響親方もその遺志を継いでおり、互いに協力的な関係を継続している。

 現状では仮に貴乃花親方に近い親方衆が理事に3人名を連ねても、10人の理事の中では過半数には届かない。だが副理事の錣山親方を含め、理事会の席上に最大で4人の“一派”が集えば、貴乃花親方の発言力は無視できないものになる。


2月2日理事選立候補予定者

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貴乃花一門2人擁立で理事選5期連続選挙、その勝算

一門会を終えた貴乃花親方は、報道陣に囲まれ笑顔で引き揚げる(撮影・野上伸悟)


 貴乃花一門が、日本相撲協会の役員候補選挙(2月2日投開票)に向けて、貴乃花親方(45=元横綱)と阿武松親方(56=元関脇益荒雄)の2人を、理事候補として擁立することで調整していることが30日、分かった。この日、都内で会合を開き、方向性を決めた。理事候補には現時点で9人が立候補予定。貴乃花一門から2人立候補すると、定員10人の理事に対して11人となり、5期連続で選挙が行われる。

 都内の飲食店で行われた貴乃花一門の会合は、2時間半近くに及んだ。一門の親方衆8人のうち大嶽親方(元十両大竜)と立浪親方(元小結旭豊)は欠席したが、一門外から昨年12月に時津風一門を離脱し、無所属となっている錣山親方、湊親方(元前頭湊富士)立田川親方(元小結豊真将)も出席し、9人で役員候補選について話し合った。その中で貴乃花親方、阿武松親方を理事候補として擁立する方針を固めた。

 すでに他の5つの一門は立候補者を固め、計9人が出馬を予定している。貴乃花一門から1人しか立候補しなければ選挙は実施されないが、2人を擁立することになり、2年に1度の役員候補選は5期連続の選挙が実施される見込み。当選には9票は必要とされ、貴乃花一門親方衆の8票に、この日の会合にも出席した無所属親方衆の3票を加えても計11票。当選ラインの18票には届かない。他の一門の票をどれだけ切り崩し、取り込めるかなどを打ち合わせしている段階で、ある親方は「近いうちにまた話し合う」と明言。ギリギリまで票読みを続ける。

 貴乃花親方は一門会の内容を聞かれると「いやいや。まぁ、まだまだ」と、多くを語らなかった。同親方は昨年10月の秋巡業中に起きた、元横綱日馬富士関の暴行事件を、巡業部長でありながら相撲協会への報告を怠ったなどの理由で、今月4日に理事解任処分を受け、役員待遇に降格となった。これを機に一門の枠を超えて支持する親方の減少も懸念され、落選の可能性もある。一方でこの日、阿武松親方は「一門内でもめているという報道もありますが、それはないです。みんなで頑張っていこうという話でまとまりました」と、一門の結束力の高さを強調。あくまで同時当選を目指すが、票固めに至らなければ、一方が自ら身を引く可能性もある。

2月2日理事選立候補予定者
貴乃花一門の会を終え引き揚げる阿武松親方(撮影・野上伸悟)
一門会を終えた貴乃花親方は、報道陣に囲まれ笑顔で引き揚げる(撮影・野上伸悟)

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貴ノ岩の手紙「早く土俵へ上がりたい」春場所復帰へ

貴ノ岩(17年9月20日撮影)


 貴乃花部屋が28日、東京都内で初場所の千秋楽パーティーを開いた。

 出席者によると、元横綱日馬富士関に殴打された影響で初場所を全休した貴ノ岩は参加していなかったが、手紙が代読されたという。出席者の1人は「(3月の)春場所へ向けて、今はリハビリを開始している。とにかく早く土俵に上がりたいという内容だった。手紙を書くくらいだから(春場所は)出るんじゃないですか」と話した。初場所で東十両3枚目だった貴ノ岩は、春場所では十両最下位にとどまる特別救済措置が適用される。

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全力士聴取へ、文科省は「過去まで調べられる限り」

協会あいさつで頭を下げる八角理事長(中央)ら(撮影・丹羽敏通)


 不祥事が止まらない相撲界は、ついに全力士を対象に聴取が行われる見通しとなった。大相撲初場所は28日、東京・両国国技館で千秋楽を迎えた。日本相撲協会の監督官庁である林芳正文部科学相が、協会の八角理事長(元横綱北勝海)と会談し、再発防止を訴えた。協会は謝罪すると同時に、2月1日の理事会で再発防止策の検討委員会の設置を明らかにした。全力士約650人に対し、過去にさかのぼって不祥事がなかったかを聴取し、出直しを図る。

 八角理事長と林文科相との会談は、結びの一番後に行われる表彰式の前に行われた。昨年11月に判明した元横綱日馬富士関による暴行事件に端を発し、立行司式守伊之助のセクハラ行為、十両大砂嵐の無免許運転、さらには過去に起きた春日野部屋所属力士が有罪判決を受けながら公表されていなかった傷害事件。相次ぐ不祥事に、すでに相撲協会は文科省から、再発防止への取り組み徹底を命じられていた。その中で、全力士を対象とした不祥事の実態調査に話が及んだ。

 林氏は、安倍首相の代理として出席した内閣総理大臣賞授与式後に報道陣の取材に応じた。全力士を対象に事情聴取を行う可能性について「(八角理事長は)そういう趣旨のことをおっしゃっていた」と認めた。2月1日の理事会で、再発防止策の検討委員会を設けることも明らかにした上で、聴取は同委員会が主体で行うと説明した。林氏は「相撲の人気がいろんな不祥事によって損なわれかねない」と危機感を示した。

 八角理事長は「ご迷惑をかけて申し訳ない」と謝罪。協会は、過去にさかのぼって不祥事を調査するという。詳細については、第三者による委員会のため明言は避けた。だが、監督官庁の意向をくんだ提案だけに、面談形式かアンケート形式かは未定だが、全力士への聴取を実施することになりそうだ。林氏は「何年と区切ることなく、調べられる限り調べると言っていた」とも話した。

 千秋楽のこの日は、恒例の協会あいさつが行われ、八角理事長は土俵上で「昨年末からご心配をおかけ致しており、大変申し訳なく、おわび申し上げます」と、異例の2場所連続の謝罪を行った。不祥事続きでも15日間満員御礼が続くファンを前に「相撲協会は真剣に再発防止に取り組んでまいります」と引き締めた。角界は前代未聞の大規模な聴取で出直すことになった。

 ◆過去の力士調査メモ 2011年2月に大相撲八百長問題が発覚。特別調査委員会を設置し、十両以上の全関取への事情聴取を行った。同月の理事会で情報提供を求めるホットライン開設と再発防止委員会(のちに大相撲新生委員会に名称変更)の設置を決定。4月11日に特別調査委が調査結果を報告し、計25人が処分された。

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相撲協会、不祥事再発防止へ2月中旬に研修会

日本相撲協会の八角理事長(18年1月13日撮影)


 元横綱日馬富士関の暴行問題など不祥事に揺れる日本相撲協会が再発防止策の一環として2月中旬に生活指導などを含めた研修会を実施することが26日、協会関係者の話で分かった。

 外部有識者らを講師に招き2月13日から16日まで4日間で調整中。受講対象を親方や関取、幕下以下の力士、行司や呼び出しなど1日ごとに分けて行うという。

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文科相「協会の対応を注視」春日野部屋傷害事件

春日野親方(18年1月4日撮影)


 林芳正文部科学相は26日の閣議後の記者会見で、春日野部屋の傷害事件を日本相撲協会が公表していなかった問題を受け、協会による角界の暴力行為の実態調査が必要との認識を示した。

 またスポーツ庁は、林文科相が初場所千秋楽の28日に相撲協会の八角理事長と東京・両国国技館で面談することを明らかにした。幕内優勝力士への内閣総理大臣杯の代理授与が目的で訪れ、傷害事件などの不祥事に絡み、再発防止を要請する見通し。

 元横綱日馬富士関の暴行問題で協会危機管理委員会が昨年12月にまとめた報告書では、再発防止に向け「すべての力士等を対象としたアンケートの実施を検討すべきである」と提言している。文科相は、これに基づき「文科省としても(調査が)適切に行われるよう、協会の対応を注視してまいりたい」と述べた。スポーツ庁によると、日程の都合で内閣総理大臣杯の代理授与に林文科相が決定した。授与者と理事長との面談はいつも行われているという。

栃ノ心完全復活の傍ら「考えたくない」土俵外の不安

玉鷲(左)と栃ノ心(撮影・野上伸悟)

<大相撲初場所>◇12日目◇25日◇東京・両国国技館


 西前頭3枚目栃ノ心(30=春日野)が単独トップに躍り出た。横綱鶴竜を破って波に乗る関脇玉鷲をもろ差しで寄り切り、11勝1敗とした。前日の取組後、14年秋に起こった春日野部屋の暴力事件が表面化したが「そういうのは考えたくない」と“土俵外”をシャットアウト。鶴竜が遠藤に2敗目を喫したため、頭1つ抜け出した。残り3日。平幕での初優勝へ、全神経を集中する。

 鶴竜を破った玉鷲の強烈な突き、押しに栃ノ心は思わずのけぞった。直後、いなされた。崩れかけた体。しかし、残った。“爆弾”を抱える右膝で踏ん張った。素早く身を翻し、右を差した。流れで左も差した。もう負けない。深いもろ差しで玉鷲の力をそぎ、力強く寄り切った。

 三役経験者が右膝前十字、内側側副靱帯(じんたい)を断裂したのは13年名古屋場所。14年初場所には幕下まで落ち、同年九州場所で再入幕した。「けがして、幕内に戻ってから、こんなに長い間いい稽古ができたのは初めてと思うよ」。昨年11月の九州場所前から“完全復活”の予感はあった。冬巡業の成果が大きい。元横綱日馬富士関の暴行事件余波で、巡業部長だった貴乃花親方(元横綱)に代わり、師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)が同行した。「まず俺たちが稽古しなきゃダメでしょ」。師匠の前で手は抜けない。連日20番前後をこなした。東京に戻っても、がんがん相撲を取った。

 一方、昨年は何度かダイエットにトライ。野菜中心の食事で3週間で15キロ落とした時があったかと思えば、減量のご褒美に焼き肉をたらふく食べ、ビールをがば飲みし、1日で6キロもリバウンドする“悲劇”もあった。しかし、稽古にもまれた175キロの体が、今はとても軽い。

 トップに並んだ前日の取組後、過去の部屋の暴行事件が表面化。この日は恒例だった朝稽古後の取材対応を控え、土俵に集中した。「これから大事な3日間。そういう(土俵外の)ことは考えたくない。1日1日、自分の相撲を取るだけだよ」。約8000キロ離れた異国からやってきた。06年夏場所の序ノ口デビューから所要70場所目、何度も夢見た瞬間へ、栃ノ心が突き進む。【加藤裕一】

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元横綱日馬富士関を略式起訴/角界の主な不祥事

元横綱日馬富士関


 春日野部屋に所属していた力士(23)が弟弟子(22)の顔を殴って傷害罪で起訴され、16年6月に懲役3年、執行猶予4年の有罪判決が確定していたことが24日、分かった。春日野親方は事件の存在を公表していない。春日野親方はこの日「(力士は)辞めてますから」と述べるにとどまった。

<角界の主な不祥事>

 ◆07年6月 時津風部屋で、17歳の力士が時津風親方(元小結双津竜、故人)と兄弟子3人に暴行されて死亡。後に親方の実刑判決と3人の有罪判決が確定

 ◆同10月 山分親方(元小結和歌乃山)が弟子を暴行し、傷害容疑で書類送検されていたことが発覚

 ◆08年5月 間垣親方(元横綱2代目若乃花)が弟子を竹刀で殴り、日本相撲協会が減俸処分

 ◆10年7月 元横綱朝青龍が知人の男性に暴行したとして傷害容疑で書類送検される。後に起訴猶予処分

 ◆同9月 芝田山親方(元横綱大乃国)が弟子を殴ったとして傷害容疑で書類送検。後に起訴猶予処分

 ◆11年10月 春日野親方(元関脇栃乃和歌)が弟子をゴルフクラブで殴る(被害届が出されず事件化せず)

 ◆13年12月 元力士が暴行され失明状態になったとして、芝田山親方らを提訴。後に和解成立

 ◆16年3月 マネジャーの男性を金属バットで殴ったとして傷害罪に問われた元熊ケ谷親方(元十両金親)に有罪判決

 ◆17年12月 平幕貴ノ岩に暴行したとして、鳥取区検が元横綱日馬富士関を略式起訴。後に罰金50万円の略式命令を受け、納付

(肩書、年齢は当時)

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大砂嵐が虚偽報告で解雇も 県警に「自分が運転」

大砂嵐


 1月3日に長野県内で追突事故を起こしたことが判明し、現在は休場している十両の大砂嵐(25=大嶽)が、長野県警に「自分が運転していた」などと述べ、容疑を認めていたことが23日、捜査関係者への話で分かった。日本相撲協会では内規で現役力士の運転を禁止しており、事故が判明した後の協会の聴取に対し、夫人が運転していたと否定していた。虚偽の報告をしていたことになる上に、県警は有効な運転免許証を所持していなかったとみて、道交法違反(無免許運転)の疑いで近く書類送検する方針だと併せて分かった。

 事故は協会にも師匠の大嶽親方(元十両大竜)にも報告されておらず、ともに21日に知ったという。そこで免許を持っていないことと、夫人が運転していたと報告を受けた春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)は、大砂嵐の話をもとに「身重の奥さんをかばおうと運転席に移った」と説明していた。一方で当初から無免許運転との一部報道もあり、協会は事故判明の翌22日には、説明を求めて県警に連絡を入れていた。

 大砂嵐は事故判明の翌日から休場しており、処分などは初場所終了後としていた。だが捜査関係者への取材では、防犯カメラなどの映像でも、本人が運転していたことが確認できたという。相撲界は元横綱日馬富士関の暴行事件、立行司式守伊之助のセクハラ行為と不祥事が相次ぎ、それぞれ厳しい処分が出た。その流れだと今回、大砂嵐は禁じられている運転をした上、無免許で書類送検される見通し。さらに協会に対して虚偽の報告をしたことになり、解雇などの厳しい処分は避けられそうにない。

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伊勢ケ浜親方は不出馬「こんな状況だから出ないよ」

伊勢ケ浜親方(2017年11月18日撮影)


 伊勢ケ浜一門は22日、都内で一門会を行い、役員候補選挙(2月2日投開票)に理事として高島親方(元関脇高望山)を擁立することで一本化したことが分かった。

 2年前の前回選挙では、一門から高島親方とともに立候補した伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)だけが当選。伊勢ケ浜親方は、暴行事件を起こした弟子の元横綱日馬富士関の監督責任で昨年12月に理事を辞任。この日は「こんな状況だから出ないよ。辞任したんだから」と明言。前回落選した高島親方は「伊勢ケ浜親方からお願いされたので頑張ります」と話していた。

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大砂嵐は妻の運転主張も、防犯カメラに運転する姿?

午後11時15分ごろ、大砂嵐は報道陣の前に姿を見せたが、相次ぐ質問には答えず、ずっと無言だった(撮影・鈴木正人)


 大相撲の西十両8枚目の大砂嵐(25=大嶽)が、夫人と同乗した乗用車で、今月3日に長野県内で追突事故を起こしていたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。大砂嵐は無免許運転だった疑いがあり、長野県警は道交法違反の疑いで捜査している。一方で大砂嵐は日本相撲協会の聴取に対して無免許運転を否定し、運転していたのは夫人と主張。事態が発覚するまで、日本相撲協会や師匠の大嶽親方(元十両大竜)への報告はなかった。大砂嵐は今日9日目から初場所を休場することが発表された。

 結びの一番から約5時間半が過ぎた午後11時半ごろに、観客のいない両国国技館で大砂嵐が会見した。自身は一言も発することはなく、横に並んで立った弁護士の長谷氏が終始、代弁した。大砂嵐側の主張によると、今月3日に長野県内で乗用車同士による交通事故を起こしたが、あくまで夫人が運転した乗用車だという。相撲協会は現役力士の車の運転を禁じている。

 これに先立ち、大砂嵐と大嶽親方を呼んで事情聴取した相撲協会の春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)が会見し、事故は追突による物損事故で相手側への弁済は済んでいると説明した。大砂嵐は7日に警察から事情を聴かれたが、相撲協会にも大嶽親方にも報告はしていなかった。夫人の運転する車であったこと、けが人がいなかったことなどから報告は後からするつもりだったという。長谷弁護士は「無実を証明してから報告するつもりだった」と説明した。一部では無免許運転と報道されたが、春日野広報部長は「身重の奥さんをかばおうと運転席に移った。そこが報道とは違う」と補足した。

 大嶽部屋の稽古は4日から行われ、事故が起きた3日は休みを利用し「エジプト出身の奥さんに、日本の雪山を見せたかった」(長谷弁護士)と、長野県を訪れていた。その途中で起きた事故だった。夫人はエジプト政府から発行された国際免許証を保持していたというが、その効力があったかどうかなども含めて長野県警は捜査しているとみられる。また、一部報道では本人が運転する様子が防犯カメラに写っていたとされるが、運転は否定。大砂嵐は日本の運転免許証も国際運転免許証も保持していないという。相撲協会は22日以降、詳しい状況を確認するとしている。

 相撲界は元横綱日馬富士関の暴行事件、立行司式守伊之助のセクハラ行為と相次いで不祥事が起きた。今回もテレビ報道で一報が流れると、瞬く間に騒動となった。そのショックから、相撲を取ることができる状況ではないと判断し、今日9日目から休場する。大砂嵐は8日目を終えて1勝7敗。このまま千秋楽まで休場すれば、3月の春場所は幕下に陥落する。

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大砂嵐が無免許自動車運転で追突事故、NHK報じる

大砂嵐


 角界にまた激震が走った。十両の大砂嵐(25=大嶽)が、今月初めに無免許で自動車を運転し、長野県内で追突事故を起こしていたとNHKが21日、午後7時のニュースで報じた。同報道によれば、今後、書類送検される見込みという。日本相撲協会では現役力士の運転を禁止していた。

 昨年末には元横綱日馬富士関が貴ノ岩への暴行問題で書類送検され、日馬富士関は現役引退に追い込まれた。年明けには現役最高位の行司である立行司、式守伊之助が10代の若手行司にセクハラ行為を行うなど、不祥事続きだった。同協会はファンへの信頼回復へ出直しとなった初場所だったが、開催中に再び火種がぼっ発した。

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鶴竜、全勝対決制す 無給場所も懸賞だけで月給超え

栃ノ心(左)を寄り切りで破る鶴竜(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇7日目◇20日◇東京・両国国技館


 鶴竜が栃ノ心との全勝対決を制した。192センチの巨体に立ち合いで頭から低く当たり、激しい張り合いの中で右下手でまわしをつかむ。相手の胸に頭をつけ、右をさらに深く差し、一気に寄り切った。「相手にまわしをつかませないように。前傾姿勢で崩れなかったのが良かった」。

 勝利の方程式があった。過去の対戦成績は20勝1敗。この日の朝稽古後「最近、上半身が大きくなって、力強さが増した感じ」と警戒はしていた。怪力を誇るサンボの元欧州王者。まわしを許すと危ない。同時に「今までは上半身を起こすと取りやすかった」とも言った。最後はいつものパターンに持ち込んだ。

 元横綱日馬富士関の暴行事件に関連する処分で、今場所は月給282万円が無給。しかし、獲得した懸賞(1本手取り3万円)はすでに135本で405万円。「人生をかけているから」と、金にこだわりを見せないが、給料以上の活躍で場所を盛り上げる。【加藤裕一】

 ◆八角理事長(元横綱北勝海) 相手に上手を取られる前に鶴竜は前に出た。攻めが速い。優勝を考える余裕が出るのは10日目を過ぎたあたりだろう。御嶽海は落ち着いている。最初の当たりがいいから相手がよく見える。このままいってほしい。

 ◆幕内後半戦の藤島審判長(元大関武双山) 鶴竜は厳しい相撲だった。今までで一番、最高に(状態が)いいのでは。自分の全ての力を出し切ろうと、勝ちにいっていないのがいい。開き直って今場所にかける思いが全て出ている。優勝争いは、御嶽海次第の感じだね。

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