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高安、大関昇進目安33勝「大きな一番」藤島副部長

2敗を守った高安は懸賞金の束を手に引き揚げる(撮影・小沢裕)

<大相撲夏場所>◇12日目◇25日◇東京・両国国技館

 関脇高安(27=田子ノ浦)が平幕の宝富士(30=田子ノ浦)を、守勢に回りながら上手投げで破り、2桁10勝目をマーク。過去の例から大関昇進の目安とされる「三役で3場所合計33勝」に届いた。

 日本相撲協会の幹部からは「昇進」を示唆するような言葉は出なかった。それでも、高安の力を高く評価する声は変わらない。八角理事長は「安定した力はつけたという印象。特に今場所は落ち着いている」と話した。大関昇進には、千秋楽まで見て、審判部の総意を受けて場所後の理事会招集-という流れがある。ましてや理事長判断で決まるものでもなく「(昇進は)審判部が(自分に)言ってきてからの話。33勝は関係ない」と、昇進をにおわす言葉は当然、差し控えた。

 土俵下で審判長を務めた審判部の藤島副部長(元大関武双山)は、高安の心理を読み解くように「今場所初めて(立ち合いで)もろ手で行った。ぎこちなかったですね。いつもの(体当たりではじくような)立ち合いの方が良かったと思いますが、思うところがあったのか。(2桁勝利の)意識があったのかもしれませんね」と分析。ただこの1勝の重みについては「12日目で一応の目安ですからね。何となく勝っているわけでなく、力があるなという勝ち方。大きな一番であることには変わりない」と評価。13日目の日馬富士戦にも「どっちが勝っても激しい相撲になる。勝つことで自分の優勝の道も開けるかもしれない。集中していってほしい」と期待した。

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日馬富士、貴ノ岩休場で不戦勝「力抜けるなあ~」

日馬富士は不戦勝で勝ち名乗りを受ける(撮影・小沢裕)

<大相撲夏場所>◇12日目◇25日◇東京・両国国技館

 横綱日馬富士(33=日馬富士)が平幕貴ノ岩の休場による不戦勝で、11勝1敗となった。

 この日の朝稽古を終えた後、報道陣に貴ノ岩休場を聞かされて「えっ、うそ?」と目を丸くした。その後は「なんで?」「(負傷箇所は)足?」「いつ(休場が)わかったの?」と矢継ぎ早の逆取材。前日11日目に御嶽海に初黒星を喫し、連勝が止まったばかり。結果的に労せずして白星を手にした形だが「(対策を)みっちりやって、楽しみにしてたのにね。力抜けるなあ~」と複雑そうな表情を浮かべていた。

 全勝の白鵬を1差で追って、残り3日。13日目は大関とりの目安をクリアして勢いに乗る高安戦だ。「楽しみな相手。あと3日ある。勝負事だしね」。1敗をキープし、千秋楽の横綱決戦に持ち込むつもりだ。

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白鵬12連勝、1敗で日馬!高安10勝大関ほぼ手中

宝富士(後方)を上手投げで破り大関昇進目安の10勝目を挙げた高安(撮影・丹羽敏通)

<大相撲夏場所>◇12日目◇25日◇東京・両国国技館

 6場所ぶり38度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、前頭4枚目の栃煌山(30=春日野)をはたき込んで無傷の12連勝と星を伸ばした。

 5場所ぶり9度目の優勝を目指す横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)は、前頭5枚目貴ノ岩(27=貴乃花)が「左大腿四頭筋肉離れ」でこの日から休場となったため不戦勝で11勝目。

 大関豪栄道(31=境川)は、前頭3枚目の碧山(30=春日野)を押し出し7勝目。かど番脱出へあと1勝となった。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、同5枚目の正代(25=時津風)を送り出して10勝2敗。正代は8勝4敗。照ノ富士は左脚を引きずりながら引き揚げた。

 大関どりの関脇高安(27=田子ノ浦)は、前頭4枚目の宝富士(30=伊勢ケ浜)を上手投げで下し10勝目、大関昇進の目安となる直近3場所での33勝に到達した。

 関脇琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)は、小結御嶽海(24=出羽海)に寄り切られ8敗目となり負け越し。御嶽海は6勝6敗の五分に戻した。

 人気力士の前頭筆頭遠藤(26=追手風)は、前頭2枚目隠岐の海(31=八角)を寄り切って5勝7敗。

 前頭10枚目宇良(24=木瀬)は、同7枚目北勝富士(24=八角)を送り出して、10勝2敗とした。

 12日目を終え、優勝争いは全勝で白鵬、1敗で日馬富士、2敗で照ノ富士、高安、宇良となった。

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日馬富士納得いかぬ1敗「負けは負け。明日の一番」

日馬富士(右)は、御嶽海に寄られて左足が土俵の外に出る(撮影・小沢裕)

<大相撲夏場所>◇11日目◇24日◇東京・両国国技館

 横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)は痛恨の初黒星だ。御嶽海ともみ合い、土俵際の攻防で左足が外に出て天を仰いだ。

 立ち合いも一瞬左に動くなど納得のいかない内容だったのか、支度部屋ではしばらく無言。大きく息を吐きながら「負けは負け。明日の一番に集中します」と言葉を絞り出した。稀勢の里も休場し、横綱は2人だけ。「あと4日もありますから。また明日から気持ちを切り替えて頑張ります」と話した。

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白鵬11連勝、日馬富士1敗、高安9勝で大関へM1

全勝を守った白鵬(撮影・丹羽敏通)

<大相撲夏場所>◇11日目◇24日◇東京・両国国技館

 6場所ぶり38度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、かど番の大関豪栄道(31=境川)を上手ひねりで下し11連勝と星を伸ばした。豪栄道は6勝5敗。

 5場所ぶり9度目の優勝を目指す横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)は、小結御嶽海(24=出羽海)に寄り切られ、今場所初黒星となった。御嶽海は5勝6敗。

 稀勢の里は「左大胸筋損傷、左上腕二頭筋損傷」でこの日から休場。関脇玉鷲(32=片男波)は不戦勝で勝ち越しとなった。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、前頭3枚目の碧山(30=春日野)を上手投げで下し9勝2敗とした。

 大関どりの関脇高安(27=田子ノ浦)は、前頭4枚目の栃煌山(30=春日野)をはたき込んで9勝目。初場所と春場所で計23勝を挙げている高安は、今場所の9勝を合わせて32勝。大関昇進の目安となる直近3場所33勝へあと1勝とした。

 関脇琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)は、前頭筆頭千代の国(26=九重)を寄り切って4勝目。

 人気力士の前頭筆頭遠藤(26=追手風)は、小結嘉風(35=尾車)を寄り切って4勝目。嘉風は5勝6敗。

 前頭10枚目宇良(24=木瀬)は、同5枚目の正代(25=時津風)を送り出して9勝2敗。正代は8勝3敗。

 11日目を終え、優勝争いは全勝で白鵬、1敗で日馬富士、2敗で照ノ富士、高安、栃ノ心、宇良となった。

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御嶽海おいしい日馬撃破!稀勢休場で懸賞22本追加

日馬富士を破って勝ち名乗りを受ける御嶽海(撮影・丹羽敏通)

<大相撲夏場所>◇11日目◇24日◇東京・両国国技館

 小結御嶽海(24=出羽海)が、全勝の横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)を止めた。

 稀勢の里の休場で結びとなり、さらに掛け替えられた懸賞が22本加わって、計28本がついた一番。横綱を寄り切り「素直にうれしいです。しっかり、自分の相撲が取れたんじゃないかと思います」と喜んだ。

 低く鋭い立ち合いをする日馬富士に負けない立ち合い。いきなり2本入った。「あんなにスパッと入ると思っていなかった。横綱も迷ったと思います」。もろ差しになり、迷わず寄る。土俵際で左上手を取った横綱に振られたが、そのとき既に日馬富士の左足が土俵を割っていた。「残された感触しかなかった。がっぷり四つになって『ヤバイ』と思ったら、審判が手を上げていた」。ぼうぜんとする横綱を横目に、勝ち名乗りを受けた。

 初日の鶴竜に続いて2人目の横綱撃破。「ぜいたくを言えば2大関も狙えたんじゃないかと思いますが、2横綱だけでも勝てたので自信になる。白星が先行しているわけではないので、明日も勝って五分にし、そこから全勝で行きたい」。期待の若手は鼻息荒く言ってのけた。

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稀勢の里休場 「力が入らない。相撲にならない」

10日目に琴奨菊に寄り切られ4敗目を喫した稀勢の里は悔しそうな表情で土俵に戻る(撮影・河野匠)

 左上腕付近に負傷を抱え、9、10日目と連敗していた大相撲の横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が11日目の24日、日本相撲協会に、前回と同じく「左大胸筋損傷、左上腕二頭筋損傷で約1カ月の通院加療を要する」との診断書を提出して休場した。稀勢の里の休場は大関時代の14年初場所千秋楽以来、2度目。11日目の相手の関脇玉鷲は不戦勝となる。

 部屋で対応した師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)は「昨日の夜と今朝、本人と話した。『力が入らない。相撲にならない。すみません』と言うので、休場を決めました。今まで本人から言うことはなかったのでそういうの(横綱の責任)もあったと思う」と明かした。

 稀勢の里は春場所13日目の横綱日馬富士戦で左上腕と大胸筋付近を負傷。千秋楽で奇跡的な逆転優勝を果たしたが、その後の春巡業を全休して治療に専念してきた。急ピッチで仕上げて場所に臨んだが、2つの金星を許すなど10日目を終えて6勝4敗と精彩を欠いていた。

 田子ノ浦親方は「状態が悪化したというのではなく、中日を過ぎて力が入りにくくなっていた。昨夜(都内の)病院で診断書を出してもらった。結果は(以前と)何も変わっていなかった」と説明。今後については「来場所があるので、それに向けて治療していく。動いたりはできるので」と話した。

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宇良通算100勝に3度ビックリ!初の三賞も見えた

魁聖(右)を切り返しで下す宇良(撮影・河野匠)

<大相撲夏場所>◇10日目◇23日◇東京・両国国技館

 西前頭10枚目の宇良(24=木瀬)が通算100勝を挙げ、新入幕から2場所連続の勝ち越しを決めた。21センチ大きく、54キロ重い三役経験者の魁聖を切り返しで破った。残り5日間に初の三賞を視野に入れ、優勝戦線に残って終盤戦に挑む。

 勝っても負けてもひょうひょうと…そんな男が珍しく無邪気に喜んだ。宇良の声のトーンが上がった。

 「へ~、それに関しては…。100勝記念にジュースで乾杯しようかな」

 新入幕から2場所連続で勝ち越した。春場所は千秋楽に決め、今場所はまだ10日目。なのに「今日が千秋楽ならうれしいですけどね」と平静だった。ところが、15年夏場所の序ノ口デビューから積み重ねた「100勝」には大きく反応。3度も「びっくり」と言った。142番での到達は、60年名古屋場所以降(幕下付け出しを除く)で元横綱武蔵丸、朝青龍に並ぶ8番目のスピードとなった。

 この日も満員御礼の国技館を沸かせた。195センチ、191キロの巨漢魁聖を、174センチ、137キロの体で翻弄(ほんろう)する。おなじみの低い当たりから、捕まえようと前に出る相手を左ではたいて、体を入れ替える。土俵際で相手の右半身に張り付き、背後から左足で切り返した。

 師匠の木瀬親方(元前頭肥後ノ海)が今場所の弟子の充実ぶりを語る。

 「幕内のリズムが見えてきたんじゃないかな。相撲だけじゃなく、空気とかね。もともと自分の体のことをよく知ってるし」

 残り5日。今日24日は学生相撲出身の1学年先輩、正代と同じ8勝2敗で激突する。「初日からやってることを変わらずにやるだけです」。全勝の白鵬、日馬富士と2差。優勝戦線で踏ん張れば、初の三賞は確かに見えてくる。【加藤裕一】

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日馬富士トップ並走「体はよく頑張ってくれている」

栃煌山(右)を寄り切りで破る日馬富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲夏場所>◇10日目◇23日◇東京・両国国技館

 日馬富士が稀勢の里から金星を挙げた栃煌山を電光石火で寄り切り、全勝を守った。

 9日目の玉鷲戦で痛めた右足親指の不安も一切感じさせず「体はよく頑張ってくれてます」。5場所ぶり9度目の優勝へ、終盤戦は白鵬との一騎打ちの様相だが「自分の相撲に集中して。1日1番」と繰り返した。

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白鵬、日馬富士無傷10勝目、2敗で高安ら 夏場所

白鵬(手前)に寄り倒しで敗れる高安(撮影・鈴木正人)

<大相撲夏場所>◇10日目◇23日◇東京・両国国技館

 6場所ぶり38度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、大関どりの関脇高安(27=田子ノ浦)を寄り倒して無傷の10連勝と星を伸ばした。高安は8勝2敗。

 5場所ぶり9度目の優勝を目指す横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)は、前頭4枚目の栃煌山(30=春日野)を寄り切って10勝目を挙げた。

 横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)は、関脇琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)に寄り切られ2連敗で4敗目。琴奨菊は3勝7敗。

 かど番の大関豪栄道(31=境川)は、前頭2枚目の千代翔馬(25=九重)をすくい投げで下し6勝目とした。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、小結嘉風(35=尾車)を寄り切って8勝目、勝ち越しを決めた。

 人気力士の前頭筆頭遠藤(26=追手風)は、関脇玉鷲(32=片男波)の小手投げを食らって7敗目。玉鷲は7勝3敗。前頭10枚目宇良(24=木瀬)は、同15枚目魁聖(30=友綱)を切り返して8勝目とし勝ち越し。

 10日目を終え、優勝争いは全勝で白鵬、日馬富士、1敗力士は消えて、2敗で照ノ富士、高安、正代、栃ノ心、宇良となった。

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稀勢の里読まれていた…V3絶望3敗目に深いため息

栃煌山(左)に寄り切られ、悔しそうな表情で土俵から落ちそうになる稀勢の里(撮影・狩俣裕三)

<大相撲夏場所>◇9日目◇22日◇東京・両国国技館

 横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が痛い3敗目を喫した。東前頭4枚目の栃煌山に立ち合いでもろ差しを許して、あっけなく寄り切られた。日馬富士、白鵬の両横綱が全勝を守ったため、首位とは3差。37年夏場所の双葉山以来80年ぶりの初優勝からの3連覇は、絶望的となった。

 花道をとぼとぼと引き揚げる背中は寂しげだった。付け人に力なくタオルを放るのは、らしからぬ姿。左腕を曲げて、患部の上腕から胸の辺りを気にするしぐさもあった。深いため息の中で、稀勢の里は2個目の金星を許した。3連覇が大きく遠のく3敗目だった。

 立ち合いが全てだった。前日の碧山と同じく右から張って左差しにいった。だが、この日は差し身のうまい栃煌山。勝手が違った。協会幹部の言葉が厳しい。

 八角理事長(元横綱北勝海) 張り差しが読まれていた。気持ちが張り手の方にばかりいっていた。もったいない。

 審判長を務めた藤島審判部副部長(元大関武双山) 今日は左が甘すぎた。脇が甘いのは悪い癖。もろ差しになってくださいと言わんばかりだった。

 張り手の右を意識するあまり、差し手の左が弱く、差し負けた。もろ差しを許して防戦一方。左から突き落とそうとするも、けがの影響もあってか、弱い。あえなく寄り切られた。

 9日目までの3敗は、16年初場所以来1年半ぶり。2横綱とは3差がついた。3連覇はもはや絶望的。支度部屋で無言を貫いた稀勢の里に、理事長は「(優勝の可能性が)数字上、残っている以上、頑張らないといけない。明日からきっちり勝つのが横綱の務め」と促した。【今村健人】

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日馬富士「自分でケガさせた」右足親指と足首に湿布

玉鷲を寄り切った際に痛めた右足に湿布を貼る日馬富士(撮影・河野匠)

<大相撲夏場所>◇9日目◇22日◇東京・両国国技館

 横綱日馬富士(33=伊勢ヶ浜)が9連勝の“代償”を負ってしまった。

 「何キロあるの? (172キロで)まあ圧力があった」という玉鷲を最後はもろ差しで寄り切ったが、もつれて土俵下に落ちた際、隙間に右足親指をはさまれてしまった。

 取組後、支度部屋で自ら湿布を右足親指と足首に貼って、上からサポーターをつけた。

 「相手(落ちてくる玉鷲)に勢いがあるから、受け止めるか、そのまま吹っ飛ばすか(迷って)…。自分で自分をケガさせた」。過去に同様のケースがあったか、問われると「突き指みたいなもんで、よくあるけどね。でも、足の親指は命だから。まあ大丈夫ですよ」。横綱白鵬とトップで並び迎える終盤戦を前に、思わぬ不安要素を抱えることになった。

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稀勢の里、3敗目で3連覇絶望的 支度部屋でも無言

栃煌山に寄り切られ土俵上でがっくりとした表情を見せる稀勢の里(撮影・河野匠)

<大相撲夏場所>◇9日目◇22日◇東京・両国国技館

 横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が3連覇を目指す上で痛い3敗目を喫した。

 東前頭4枚目の栃煌山(30=春日野)に右から張って左を差しにいくも、差し負けてもろ差しを許す。上体も起き上がってそのまま後退。粘りなく土俵を割って2個目の金星を配給となった。

 白鵬、日馬富士の両横綱が全勝を守り、その差は「3」。37年夏場所の双葉山以来となる初優勝からの3連覇は絶望的となり、支度部屋ではあらゆる問いかけに無言のまま、国技館を後にした。

栃煌山に敗れ、支度部屋で無言を貫く稀勢の里(撮影・狩俣裕三)

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白鵬、日馬富士9連勝、高安8勝、稀勢に土 夏場所

栃煌山(手前)に寄り切られる稀勢の里(撮影・河野匠)

<大相撲夏場所>◇9日目◇22日◇東京・両国国技館

 横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)は、前頭4枚目栃煌山(30=春日野)に寄り切られ3敗目(6勝)を喫した。

 6場所ぶり38度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、前頭3枚目碧山(30=春日野)を上手出し投げで下し無傷の9連勝とした。

 5場所ぶり9度目の優勝を目指す横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)は、関脇玉鷲(32=片男波)を寄り切って全勝を守った。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、同豪栄道(31=境川)を寄り切って7勝2敗。豪栄道は5勝4敗。

 大関取りの関脇高安(27=田子ノ浦)は、前頭筆頭の千代の国(26=九重)を上手投げで下し勝ち越しを決めた。

 関脇琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)は、前頭筆頭の遠藤(26=追手風)を寄り切り2勝目(7敗)を挙げた。遠藤は3勝6敗。

 人気力士の前頭10枚目宇良(24=木瀬)は、同8枚目松鳳山(33=二所ノ関)を押し出し7勝2敗とした。

 9日目を終え、勝ちっ放しは白鵬、日馬富士の2人、高安が1敗で追う展開となった。

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稀勢の里強さ戻った!碧山「普通じゃないですか?」

碧山(奥)を寄り切り、穏やかな表情を見せる稀勢の里(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇8日目◇21日◇東京・両国国技館

 左上腕付近に負傷を抱える横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が西前頭3枚目の碧山を寄り切って、旭天鵬に並ぶ史上8位の幕内697勝目を挙げた。大関時代に幾度となく苦杯を喫した相手を盤石の寄り。中日8日目を2敗で折り返した。白鵬と日馬富士の両横綱は危なげなく勝ち越した。2横綱の中日全勝並走は、15年名古屋場所の白鵬と鶴竜以来。

 取組にかけた時間は32秒7。危ない場面は1度もなかった。稀勢の里は今場所初めて、盤石の左四つの型を貫いて勝った。

 離れて相撲を取られると圧力と引き技がある碧山。そうはさせまいと右から張って左を差す。狙い通りに組み止め、右上手も引く。大関時代、大事な場面で幾度となく煮え湯を飲まされた相手を、じっくりと仕留めた。けがの影響を感じさせない横綱に、3場所ぶりに対戦した碧山も「普通じゃないですか? 右を張って左を差して…完璧でしょ」と脱帽するしかなかった。

 左上腕付近のけがで相撲勘を戻しきれなかった初日。4日目には初金星も許した。だが5日目から、左胸から腕にかけたテーピングの本数は、1本減らして2本になった。自ら付け人に指示した。本場所の相撲を経るごとに、状態は確実に上がっている。左も次第に使えてきた。本人も初日と比べて「いいんじゃないですか」とうなずいた。

 幕内697勝。旭天鵬に並び、あと4勝で貴乃花に追いつく。だが、この記録は「長くやっているからでしょ」と意に介さない。それより2敗はまだ優勝圏内。あきらめていない。「思い切っていくだけ」。後半戦へ、目が輝き始めた。【今村健人】

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白鵬「当然っちゃ、当然」1年ぶりストレート給金

琴奨菊(右)を上手出し投げで破り、してやったりの表情を見せる白鵬(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇8日目◇21日◇東京・両国国技館

 横綱白鵬(32=宮城野)が、関脇琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)を下して、16年夏場所以来1年ぶりのストレート給金を決めた。

 左四つに組んで右上手を取って、流れるように上手出し投げを決めた。「できれば前に出たかったけどタイミングが良かったからね」と納得。横綱日馬富士と2人だけのストレート給金に「当然っちゃ、当然。まだまだこれから引っ張っていきますよ」と気持ちを高めた。

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稀勢の里「長くやっているから」幕内勝利歴代8位

碧山(左)を寄り切る稀勢の里(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇8日目◇21日◇東京・両国国技館

 横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が西前頭3枚目の碧山(30=春日野)を左四つで寄り切って、6勝目を挙げた。

 突っ張りを許せばうるさい相手に、右から張って左を差す。狙い通りに組み止めると、じっくりと時間をかけて仕留めた。「いいんじゃないですか」とうなずいた。

 この日の白星で幕内勝利は697勝。旭天鵬に並ぶ史上8位タイとなり、あと4勝で横綱貴乃花の701勝にも並ぶ。だが「長くやっているからでしょう」と意に介さない。「今日は今日で、また明日」。全勝の白鵬、日馬富士の2横綱の背中を見つめている。

支度部屋で着替える稀勢の里(撮影・鈴木正人)

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日馬富士3年ぶりストレート給金「結果はあとから」

千代翔馬(右)をのけぞらせる日馬富士(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇6日目◇19日◇東京・両国国技館

 横綱日馬富士(33=伊勢ヶ浜)が、14年春場所以来8度目の全勝ターンを決めた。データ上は過去7度のうち6度優勝しているが「結果はあとからついてくるもんです」と素っ気ない。

 この日は千代翔馬を一気に押し出した。速い相撲に「まあ気をつけながらね。相手も動きが上がってきてるんで、相手を見ながらやりました」。今場所で多く見られるパターンで「そうですね。立ち合いから自分の流れに持っていけてます」と納得顔だった。

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白鵬、日馬がストレート給金、高安1敗守る 夏場所

琴奨菊(手前)を上手出し投げで下す白鵬(撮影・鈴木正人)

<大相撲夏場所>◇8日目◇21日◇東京・両国国技館

 横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)は、前頭3枚目の碧山(30=春日野)を寄り切って6勝目を挙げた。

 5場所ぶり9度目の優勝を目指す横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)は、前頭2枚目千代翔馬(25=九重)を危なげない取り口で押し出し8連勝、ストレート給金を決めた。

 6場所ぶり38度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、関脇琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)は、左四つから上手出し投げで無傷の8連勝と星を伸ばした。

 大関豪栄道(31=境川)は、前頭筆頭の遠藤(26=追手風)に寄り切られ3敗目を喫した。遠藤は今場所1横綱2大関を撃破し3勝5敗。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、小結御嶽海(24=出羽海)にもろ差しを許しながらも、きめ出しで下し6勝目。

 大関とりを目指す関脇高安(27=田子ノ浦)は、小結嘉風(35=尾車)をはたき込んで7勝目。

 人気力士の前頭10枚目宇良(24=木瀬)は、前頭14枚目阿武咲(20=阿武松)を押し出して5勝3敗とした。

 8日目を終え、全勝が白鵬、日馬富士、1敗で高安が追う展開となっている。

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日馬富士7戦全勝支える秘密兵器「ハイボルト療法」

嘉風(左)を押し出しで破る日馬富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲夏場所>◇7日目◇20日◇東京・両国国技館

 横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、過去8勝8敗と五分だった小結嘉風(35=尾車)を下して全勝を守った。初日から7連勝は14年春場所以来9度目で、そのうち6度は優勝につなげた経験がある。春場所後は右膝や左肘に痛みを抱えながら、巡業を皆勤。自腹で購入した電気治療機器を愛用しつつ、9度目へ前進した。横綱白鵬も平幕大栄翔を下し、全勝を守った。

 日馬富士は、身長で10センチ低い嘉風の胸に頭からぶつかった。常に主導権を握って圧倒した。押し出した後、両腕で相手を抱く余裕もあった。過去の対戦は五分だった難敵に「当たるのが楽しみだった。燃える相手の1人」と笑みをこぼした。

 体は万全ではない。支度部屋では左肘をさすりながら「しびれている」と漏らした。春巡業中から右膝や左肘など、全身に痛みを抱えていた。支えたのは、数百万円で自腹購入した伊藤超短波の電気治療機器による「ハイボルト療法」。日本電気治療協会の杉浦直行理事によると「従来の治療法が家庭用ホースの水だとすれば、このハイボルト療法は消防車のホース」と説明する。インナーマッスルの腫れ、炎症をなくす効果があるという。日馬富士も「これだと一瞬で良くなる」と効果を口にする。場所中も、夜に1日1時間半は使用してきた。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「決して膝や肘が良くなってるわけではないはず」と見抜く。それでも、14年春場所以来の初日から7連勝。「勝つことが何よりの薬です」と言う日馬富士が、昨年名古屋場所以来9度目の優勝へ、ひた走っている。【佐々木隆史】

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日馬富士7連勝「燃える相手の1人」嘉風を押し出し

嘉風(左)を押し出しで破る日馬富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲夏場所>◇7日目◇20日◇東京・両国国技館

 横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が小結嘉風(35=尾車)を破り、14年春場所以来9度目の初日から7連勝とした。

 自分よりも約10センチ身長が低い嘉風の胸元に、頭からぶつかる気迫の立ち合い。勢いで土俵際まで運び、嘉風の体勢を崩して押し出した。過去8勝8敗と五分だった相手へ快勝。「とにかく当たるのが楽しみだった。燃える相手の1人だった」と振り返った。

 全勝は大栄翔を下した横綱白鵬と2人だけ。昨年の名古屋場所以来の賜杯へ「欲はありますけど。欲しがってくるものではない。1日1日の努力の積み重ね」とどっしりと構えた。

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高安6勝目「思い切りいきたい」昇進目安へM4

千代翔馬(左)を突き落としで破る高安(撮影・鈴木正人)

<大相撲夏場所>◇7日目◇20日◇東京・両国国技館

 連敗はしない。そこに成長の後が見えた。大関とりに挑む関脇高安(27=田子ノ浦)は西前頭2枚目の千代翔馬(25=九重)を退けて6勝目を挙げた。

 前日は立ち遅れて玉鷲に土俵下まで吹っ飛ばされた。だが「体が動かなくて負けたわけじゃない。精神的な乱れはない」と気持ちを切り替えて臨んだ7日目。初顔合わせで動きのある相手に立ち合いこそ「思い切り踏み込めなかった。慎重になった」というものの、かち上げから突き起こし、千代翔馬を土俵で1回転させるほど、タイミングよく突き落とした。

 昇進目安の直近3場所33勝までは、あと4勝。そして、ただ1人の1敗力士として全勝の白鵬、日馬富士の2横綱を追う。「またこれをきっかけにして、いい気持ちで思い切りいきたい」と気持ちを高めた。

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八角理事長、負けなし白鵬と日馬富士の心理読み解く

大栄翔(左)の顔面に張り手を浴びせる白鵬(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇7日目◇20日◇東京・両国国技館

 稀勢の里(30=田子ノ浦)ばかりに話題が集まる横綱勢にあって、日馬富士(33=伊勢ケ浜)と白鵬(32=宮城野)という序列で東西2枚目の両横綱が無傷の7連勝とした。

 2横綱の初日から7連勝以上は、15年名古屋場所の白鵬(9連勝)、鶴竜(8連勝)以来約2年ぶり。全勝を続ける両横綱の心理について、協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は「最近、主役というか話題を取られているから、今場所にかける思いは2人ともあると思う。『今場所はオレだ』というね」と読み解いた。優勝争いは当然、2人が中心になると展望し「経験、優勝回数からいって白鵬と日馬富士という感じだね。稀勢の里とも当たるわけだし、いいんじゃないですか。強い人、強い横綱がいて(場所が)締まる」と期待した。

嘉風(左)を押し出しで破る日馬富士(撮影・鈴木正人)

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白鵬、日馬富士は7連勝!稀勢の里5勝目 夏場所

御嶽海(右)を寄りきりで破る稀勢の里(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇7日目◇20日◇東京・両国国技館

 横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)は、小結御嶽海(24=出羽海)に押し込まれるが粘って最後は寄り切り5勝2敗とした。

 6場所ぶり38度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、前頭3枚目の大栄翔(23=追手風)を寄り切って全勝を守った。

 横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)は、小結嘉風(35=尾車)を低い立ち合いから一気に押し出し7連勝とした。嘉風は4勝3敗。

 大関とりを目指す関脇高安(27=田子ノ浦)は、前頭2枚目の千代翔馬(25=九重)を突き落とし6勝1敗とした。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、前頭2枚目隠岐の海(31=八角)を寄り切って5勝2敗。大関豪栄道(31=境川)は、関脇琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)を突き落とし5勝2敗。琴奨菊は6敗目(1勝)を喫した。

 関脇玉鷲(32=片男波)は、前頭筆頭の千代の国(26=九重)をはたき込み5勝2敗。千代の国は1勝6敗。

 人気力士の前頭10枚目宇良(24=木瀬)は、同8枚目蒼国来を押し出して5勝2敗とした。

 7日目を終え、勝ちっ放しは白鵬、日馬富士の2人。1敗で高安が続く展開となった。

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日馬富士通算800勝に「全身全霊でやっている」

記者の質問に答える日馬富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲夏場所>◇6日目◇19日◇東京・両国国技館

 日馬富士が巨漢の前頭碧山に完勝だ。立ち合いで前まわしを取り、一気に土俵際まで押し込み、寄り切った。「でかいし、力がある。突き放してくるから」と言い、重さ負けしないよう「頭もつけたしね」。

 全勝は白鵬と2人だけ。通算800勝と節目の白星にもなった。「1日1番の積み重ねです」「1日1日、全身全霊でやっています」と決まり文句を繰り返し、表情を緩めなかった。

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白鵬無敗に「当然でしょ」がん公表の獅童にV届ける

16年11月、中村獅童(右)や市川海老蔵、勸玄君と笑顔を見せる白鵬

<大相撲夏場所>◇6日目◇19日◇東京・両国国技館

 横綱白鵬(32=宮城野)が、西前頭筆頭の遠藤を下して全勝をキープした。昨年九州場所で黒星を喫して以来の対戦だったが、激しい攻めで退けた。前日18日に親友で歌舞伎俳優の中村獅童(44)が、肺腺がんと診断されたことが発表された。闘病生活が始まる友を勇気づける1勝になった。大関とりの関脇高安が、関脇玉鷲に敗れて初黒星。横綱日馬富士は平幕碧山を下して、白鵬と2人だけの全勝を守った。

 白鵬は右のかち上げで突き放すと、徹底した突き押しで攻め続けた。遠藤の胸元を突きを打ち込み、顔を張り、15発以上を浴びせた。最後はいなして体を泳がせて押し出し「立ち合いが良かった。その流れで勢いがついて最後までいった感じかな」と気合の一番だった。昨年の九州場所。この日と同じ全勝で迎えた6日目に遠藤と対戦。寄り切りで敗れると、さらに3敗して優勝を逃した。その鬱憤(うっぷん)を晴らすかのような激しい攻めだった。

 友へ贈る1勝になった。この日の朝稽古後、肺腺がんと診断された友人の獅童について「早く見つかって良かったです。結婚したばかりだからね。まぁ早く治してもらいたいね」と心配した。しかし、連絡は取っていない。「いろいろ忙しいだろうから。良くなってまた話したいね」と気遣った。

 通算1001勝を挙げた昨年の九州場所4日目に獅童と市川海老蔵が祝福に訪れた。場所前には博多座の公演を見に行った。4月下旬、インターネット動画サイト「ニコニコ動画」と連動した超会議場所の際には、同じ会場で行われた獅童の公演に姿を見せるなど、親密な仲だ。場所前には「頑張りましょうね」とメールで互いの活躍を祈った。

 優勝から遠ざかること丸1年。昨年の秋場所は、右足親指の手術で全休。九州場所は調子が上がらず、今年の初場所と春場所は、新横綱稀勢の里に主役の座を奪われた。その稀勢の里も2敗。日馬富士と2人だけの全勝に「当然でしょ」。強い横綱が帰ってきた。【佐々木隆史】

遠藤(左)を激しく攻める白鵬(撮影・神戸崇利)

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日馬富士15年初場所以来の6連勝で通算800勝

碧山(奥)を寄り切った日馬富士(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇6日目◇19日◇東京・両国国技館

 横綱日馬富士(33=伊勢ヶ浜)が15年初場所以来の6連勝を決めた。191センチ、195キロの巨漢、前頭碧山(30=春日野)に立ち合いすぐ左で前まわしをとり、右はずで土俵際まで追い込み、3度押し込み寄り切った。

 「相手はでかいし、力もある。突き放してくるから」と、そうならないように頭をつけて、58キロの体重差を跳ね返した。通算800勝となり、勝ちっ放しも白鵬と2人だけ。「本当に1日1日、全身全霊でやっています」と言葉少なに、定番のセリフを繰り返した。

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稀勢の里4勝目!白鵬、日馬富士は6連勝 夏場所

玉鷲(右)に押し出しで敗れる高安(撮影・鈴木正人)

<大相撲夏場所>◇6日目◇19日◇東京・両国国技館

 横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)は、前頭3枚目の大栄翔(23=追手風)を浴びせ倒して4勝2敗とした。

 6場所ぶり38度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、前頭筆頭の遠藤(26=追手風)を押し出して6勝目。遠藤は2勝4敗となった。

 横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)は、前頭3枚目碧山(30=春日野)を寄り切って全勝を守った。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、前頭筆頭の千代の国(26=九重)を押し出し、大関豪栄道(31=境川)は小結御嶽海(24=出羽海)を下手投げで下し、ともに4勝2敗とした。

 大関どりの関脇高安(27=田子ノ浦)は、同玉鷲(32=片男波)に押し出され5勝1敗。同琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)は、小結嘉風(35=尾車)に肩透かしを食らい5敗目(1勝)を喫した。

 人気力士の前頭10枚目宇良(24=木瀬)は、同9枚目逸ノ城(24=湊)を肩透かしで下し4勝2敗とした。

 6日目を終え、全勝は白鵬、日馬富士の2人。1敗で高安、前頭13枚目大翔丸(25=追手風)、同14枚目阿武咲(20=阿武松)が続く展開となった。

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日馬富士単独10位に「あっという間に終わった」

鋭い変化から上手出し投げで大栄翔を下す日馬富士(撮影・丹羽敏通)

<大相撲夏場所>◇5日目◇18日◇東京・両国国技館

 日馬富士が初顔合わせの大栄翔を立ち合いから一瞬の上手出し投げで破った。

 余裕の内容に「あっという間に終わっちゃったからね。何もできずと言うか…」。これで15年初場所以来14場所ぶりの5連勝。勝負の早さが目立っており「(体の)あちこち痛いから、逆に迷いなく相撲がとれている」と自己分析。幕内通算勝利数も684勝で単独10位。「いつも支えてくれている方たちに感謝です」と喜んだ。

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高安5連勝で大関へM5 ファン投票懸賞もゲット

遠藤を攻め立てる高安(撮影・丹羽敏通)

<大相撲夏場所>◇5日目◇18日◇東京・両国国技館

 大関とりに挑む関脇高安(27=田子ノ浦)が序盤を5連勝で乗り切った。

 前日に兄弟子の横綱稀勢の里を倒した西前頭筆頭の遠藤との一番。立ち合いのかち上げではじくことはできなかったが、左を深く差すと、右手でしぼりながら力強く寄る。「圧力をかけたので、その分、自分に流れがあった。手順良く、しっかり前に出られた」。対戦成績で5勝6敗とリードを許していた相手に完勝。ファン投票で決まる懸賞の森永賞もついた注目の一番で「僕だったんですか? ありがたい」と喜んだ。

 いずれも三役だった初場所で11勝、春場所では12勝を挙げた。この日の5勝目で、大関昇進の目安となる直近3場所33勝まで、あと5勝に迫った。

 見えてきた大関の座。そして優勝争いでも、勝ちっ放しは白鵬、日馬富士の両横綱と、3人だけしかいない。「一番一番、自分の持てる力をしっかり出して、前向きな相撲を取りたい」と語る姿は、堂々としていた。

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