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大鵬孫王鵬は稽古の虫「出来る時に納得するくらい」

王鵬(2021年1月21日撮影)

大相撲の元横綱大鵬の孫の十両王鵬(21=大嶽)が、貴重な経験を糧にする。22日、東京・両国国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古に参加。申し合い稽古で平幕の明生や逸ノ城などと8番(2勝)取るなど連日、精力的に稽古に励んでいる。「稽古できるチャンス。出来る時に納得するくらいやっておこうかなと」と稽古の虫になっている。

新十両だった初場所は、5勝10敗とはね返された。春場所(3月14日初日、両国国技館)では、幕下への陥落が濃厚となっており「落ちてもしっかり1場所で戻りたいと」と意気込む。そのためにも、多くの関取衆が参加する合同稽古に参加した。「幕内の人たちと稽古させてもらえているので、自分の押し相撲が通用するかなとか、通用しなかったらどうしようかとか、頭を使いながら一生懸命やっています」と日々奮闘中だ。

得意の押し相撲を磨く中で、柔軟さも磨いていく。「突き放すのに徹底した方がいいと思うけど、自分の技術では組止められることが多くなった。組止められなくても何も出来ないではダメと思ってやろうとはしています」と、自ら組みにいく場面もあった。合同稽古は残り3日となり「全部出る予定ではいます」と、言葉に力を込めた。

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明生が合同稽古「1番の収穫」2日連続朝乃山と相撲

申し合い稽古で逸ノ城を寄り切る明生(左)

大相撲の平幕の明生(25=立浪)が21日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われた合同稽古2日目に参加し、2日続けて大関朝乃山と相撲を取るなどして精力的に励んだ。大関朝乃山に指名されて5番取るなど、他の関取衆との申し合い稽古を含めると計21番(9勝)。「大関と相撲を取れたのが1番の収穫」と稽古を振り返った。

合同稽古参加のために、茨城・つくばみらい市にある部屋を午前6時ごろに出発しているという。同部屋には豊昇龍と天空海の2人の関取がいるが「やっぱり上位の圧力は上位とやらないと分からない」と、横綱や三役力士との稽古を望んで参加している。「番数の目標は15番以上というのを決めている。内容がもっとよくなればいい」と、さらなる質と量を求める。

再入幕を果たした昨年9月場所から、3場所連続で勝ち越している。最高位は19年九州場所の西前頭2枚目で「どんどんケガする前までの地位に戻ってきている。そこを早く更新できるように。三役、それ以上を期待される力士になっていきたい」と言葉に力を込めた。そのためにも「土俵際の詰めというか、寄り方とか、そういうところを大事に勉強しながらやっていきたい」と課題を克服して、新三役を狙う。

ぶつかり稽古で朝乃山(右)に胸を出してもらう明生

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鶴竜が御嶽海指名し16番全勝、腰の状態は「順調」

合同稽古で御嶽海と三番稽古を行う鶴竜(右)(代表撮影)

大相撲春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)で再起を目指す横綱鶴竜(35=陸奥)が20日、東京・両国国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古に参加して、小結御嶽海を指名して三番稽古を行い、16番を取って全勝した。進退が懸かる春場所に向けて、4場所連続休場中の横綱が存在感を示した。

頭で当たって前みつを引いて前に出る形が多く、一方的な展開が目立った。三役常連の相手を指名した理由については「なるべく(過去に)肌を合わせた相手とやりたいと思った」と説明。初場所前の前回の合同稽古では相撲を取らずに実戦を回避したが、今回は初日から調整のペースを上げた。「まず初日なのでここから順調にやっていきたい。今日の時点では悪くなかった」と振り返った。

昨年11月場所後に横綱審議委員会(横審)から「注意」の決議を下され、初場所では好成績が求められたが、持病の腰痛などを理由に4場所連続で休場した。師匠の陸奥親方(元大関霧島)は、鶴竜の休場が決まった初場所直前の電話取材で「本人しか分からないからどうこう言えないけど『次はないよ』ということ」と春場所で進退を懸ける立場にあるとの認識を示し、鶴竜自身も「来場所、引退かけて、1日でも早く稽古できる体をつくって頑張ります」と意気込んでいたことを明かしていた。

鶴竜はこの日の合同稽古後、腰の状態について「ここまで順調に来ている」とアピール。残り5日間の合同稽古も“皆勤”する予定で「前回(昨年12月)は関取衆も少なかったし、これから減ったりするとどうなるか分かりませんけど、なるべく今場所で当たる相手とやっていきたい。土俵に入って稽古していきたい」と意欲的に話した。

この日の合同稽古は鶴竜や御嶽海のほかには大関朝乃山、小結高安、前頭阿武咲、明生、霧馬山、逸ノ城、豊昇龍、十両石浦、錦木、王鵬の計12人の関取が参加した。横綱白鵬、前頭若隆景、十両若元春は途中から参加する予定。

合同稽古で御嶽海と会話を交わす鶴竜(左)(代表撮影)
合同稽古を終えて報道陣の取材に応じる鶴竜(代表撮影)

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朝乃山「切磋琢磨していきたい」阿武咲と明生を指名

合同稽古で申し合いを行う朝乃山(右)と阿武咲(代表撮影)

大相撲初場所でかど番脱出を果たし大関朝乃山(26=高砂)が20日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われた合同稽古の初日に参加した。平幕の阿武咲と明生を指名して、11番取って8勝3敗。「同世代ですし、来場所も当たる地位にいると思う。切磋琢磨(せっさたくま)していきたいという気持ちで2人を指名しました」と明確な狙いを持って合同稽古に臨んだ。

2人を相手に相撲を取り「自分の相撲が雑ということは相手に攻められているということ。なかなか右四つになれてないということが分かった」と発見があったという。部屋には関取が自身しかおらず、関取衆が集まる合同稽古は貴重な場になっている。大関として初優勝を狙う春場所(3月14日初日、両国国技館)に向けて、「普段出来ない人と稽古できる。ケガしないようにしっかり稽古して頑張りたい」と口にした。

稽古後には稽古を見守っていた春日野親方(元関脇栃乃和歌)から声を掛けられた。「相撲が雑だったのでアドバイスをいろいろといただいた。しっかり頭の中に入れていきたい」。6日間の合同稽古で、さまざまなことを吸収する。

合同稽古で王鵬に稽古をつける高安(右)(代表撮影)
合同稽古の申し合いで明生の攻めを残す朝乃山(右)(代表撮影)

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高安、14勝1敗に好感触 第1子との初対面心待ち

合同稽古で王鵬に稽古をつける高安(右)(代表撮影)

大相撲の小結高安(30=田子ノ浦)が20日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われた合同稽古の初日に参加した。平幕の明生や豊昇龍、十両王鵬や錦木らとの申し合い稽古で、15番取って14勝1敗。「自分の取りたい相撲を意識して、今日はよかったなと思う。我慢強い、粘りのある相撲。目的を持って、実行できたので満足してます」と好感触を口にした。

一家の大黒柱としての責任感が、さらに増した。このほど妻で演歌歌手の杜このみ(31)が第1子となる女児を出産。「まだまだ引退できないなという気持ちが強くなった。本当に家族のために、精いっぱいベストを尽くしたいという気持ちが強くなりました。子どもにとっても家族にとっても、自慢のお父さんだと言われるようにしっかりと頑張っている姿を見せたい」と決意した。

待望の第1子だが、「地元で里帰り出産だったので、まだ会えていない。でも電話で産声も聞けましたし、顔も見られた。今は早く会いたいなという気持ちでいっぱいです」と初対面を待ち望んでいる。三役に返り咲いた昨年11月場所から2場所連続で勝ち越すなど、大関復帰を目指す道中で、これ以上ない力の源を手にして「やはり上を目指して、辛抱して頑張りたい」と言葉に力を込めた。

合同稽古で王鵬に稽古をつける高安(右)(代表撮影)

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審判部長「当然」照ノ富士の春場所での大関とり明言

大栄翔(左)に優勝旗を渡す伊勢ケ浜審判部長(撮影・河田真司)

<大相撲初場所>◇千秋楽◇24日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士が、春場所での大関とりへ勢いをつけた。右上手を取って明生の動きを止め、左を差して豪快なすくい投げで11勝目。白星が条件だった技能賞を獲得し「良かったと思う。うれしいです」と話した。先に獲得を決定させていた大栄翔と翠富士に続く獲得となり、史上初となる3人の技能賞獲得を演出した。

小結だった昨年11月場所で13勝し、計24勝。大関昇進の目安「三役で3場所33勝」に9勝と迫った。伊勢ケ浜審判部長は、春場所が大関とりの懸かる場所になることを明言。内臓疾患や両膝の負傷により、大関から序二段にまで番付を落とした苦労人が、再び大関の座を射止めようとしている。「来場所も1日一番集中したい」と引き締めた。

明生(右)をすくい投げで破る照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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大栄翔、埼玉県勢で初優勝決める!/千秋楽写真特集

<大相撲初場所>◇千秋楽◇24日◇東京・両国国技館

西前頭筆頭の大栄翔が、悲願の初優勝を果たした。単独先頭で迎えた千秋楽、勝てば優勝、敗れれば決定戦に持ち込まれる大一番で。隠岐の海を突き出して13勝目。立ち合いから圧倒する完璧な相撲内容で、歓喜の瞬間を迎えた。埼玉県勢では初、追手風部屋勢でも初めての優勝。昨年は全5場所で異なる優勝力士が誕生したが、2021年も“角界戦国時代”を象徴するような幕開けとなった。大栄翔は殊勲賞、技能賞も獲得。両横綱が不在、綱とりに挑んだ大関貴景勝が不振だった場所で主役を張った。

正代は結びで朝乃山との大関対決に敗れ、11勝4敗で今場所を終えた。2度目の優勝こそ逃したものの、初のかど番場所で千秋楽まで優勝争いに絡んで存在感を示した。同じく初めてのかど番を乗り越えた朝乃山は、11勝4敗で今場所を終えた。

大関復帰を目指す関脇照ノ富士は、明生を退けて11勝目を挙げた。返り三役の昨年11月場所では13勝。大関とりが懸かる3月の春場所に向けて、弾みをつける1勝となった。

三賞受賞者は大栄翔以外では、照ノ富士と新入幕の翠富士の2人が技能賞を獲得した。

場所直前に約900人を大将に実施した新型コロナウイルスのPCR検査の結果、力士65人を含む協会員83人が初日から休場。白鵬と鶴竜の両横綱が3場所連続で初日から不在となるなど、混沌(こんとん)とした場所が終わった。

八角理事長(手前)から内閣総理大臣杯を受け取る大栄翔(撮影・鈴木正人)

優勝インタビューで笑顔を見せる大栄翔(撮影・河田真司)

表彰式に臨む大栄翔(左)

千秋楽の熱戦を写真で振り返ります。

幕内

朝乃山押し出し正 代

朝乃山(手前)との取組中、式守伊之助(左)にぶつかる正代(撮影・鈴木正人)

朝乃山(奥)に押し出される正代(左)を回避できず接触してしまう行司の式守伊之助(撮影・河田真司)

朝乃山(左から2人目)は正代を押し出しで破る。行司の式守伊之助(左)は土俵に押し出されたが、履いていた草履は残っていた(撮影・小沢裕)

正代 相手の圧力に負けて下がってしまった。そこがいけなかった。(大栄翔が先に優勝を決めたが)先に決められた方が気は楽だった。何とか勝てるように気持ちを作っていったが、最後の一番としては後味が悪い。また頑張ります。

照ノ富士すくい投げ明 生

明生(右)をすくい投げで破る照ノ富士(撮影・鈴木正人)

高 安はたき込み隆の勝

高安(左)をはたき込みで破る隆の勝(撮影・河田真司)

高安(後方)をはたき込みで破る隆の勝(撮影・鈴木正人)

隆の勝 最後の相撲に勝ててよかった。(大栄翔の優勝は)刺激になります。

霧馬山押し出し御嶽海

霧馬山(左)を押し出す御嶽海(撮影・河田真司)

御嶽海 来場所につながる一番と思ったんで、しっかり勝ててよかった。15日間、何とか体がもったかなと思います。目標の2桁にあと1番が遠かったが、来場所に向けてまた頑張ります。

北勝富士押し出し逸ノ城

逸ノ城(左)を押し出しで破る北勝富士(撮影・河田真司)

隠岐の海突き出し大栄翔

隠岐の海(左)を激しく攻める大栄翔(撮影・河田真司)

隠岐の海(左)を突き出しで破り、幕内優勝を決める大栄翔(撮影・河田真司)

隠岐の海を突き出しで破り、勝ち名乗りを受ける大栄翔(撮影・河田真司)

大栄翔 (優勝インタビュー)自分の相撲を取りきるしかない。悔いがないよう、思い切りいこうと迷わずいきました。本当うれしさしかない。よかったです、本当に。(賜杯は)あんなに重いとは思わなかった。びっくりしている。

宝富士寄り倒し志摩ノ海

宝富士(奥)を寄り倒しで破る志摩ノ海(撮影・河田真司)

志摩ノ海 根負けしなかった。頭上げず、我慢していけと稽古場で師匠(木瀬親方)に言われるが、それを実行できたと思う。

琴勝峰勇み足佐田の海

琴勝峰(右)は佐田の海の勇み足で白星(撮影・鈴木正人)

豊昇龍寄り倒し阿武咲

豊昇龍(下)を寄り倒しで破る阿武咲(撮影・河田真司)

阿武咲 終始落ち着いて相撲がとれた。最後のいい相撲で締めくくれてよかった。

栃ノ心寄り切り照 強

照強(左)は寄り切りで栃ノ心を破る(撮影・小沢裕)

琴恵光押し出し玉 鷲

玉鷲(左)に押し出される琴恵光(撮影・河田真司)

玉鷲 (歴代7位タイの通算連続1316回出場を白星で飾り)記録は気にしていないし考えていない。しっかりやり続ければこういう感じになる。人がどう思うかで、自分からはあまり言えない。

遠 藤寄り切り琴ノ若

琴ノ若(右)を寄り切りで破る遠藤(撮影・河田真司)

琴ノ若 (勝てば敢闘賞の一番に敗れ)自分の力不足なので、しっかり受け止めたまた稽古を積みたい。

竜 電押し出し碧 山

竜電(左)を押し出し出しで破る碧山(撮影・河田真司)

明瀬山押し出し

1回目の取組で同体となる輝(左)と明瀬山(撮影・河田真司)

明瀬山と輝の一番で物言いがつき協議する審判団(撮影・小沢裕)

明瀬山(右)を押し出しで破る輝(撮影・鈴木正人)

 (物言いで同体取り直しの末に勝利)どっちかなという感じで、もう一番あってもいいように気持ちを切らさずにいった。2番目の相撲は自分らしく攻めていけた。ああいう相撲をとれたら来場所につながる。

翠富士肩透かし翔 猿

翔猿(右)を肩すかしで破る翠富士(撮影・河田真司)

翔猿 (6勝9敗で終わり)ちょっとダメだったスね。まだまだ安定していない。自分の相撲を磨いていきたいです。

徳勝龍押し出し大翔丸

徳勝龍(右)を押し出しで破る大翔丸(撮影・鈴木正人)

豊 山押し出し妙義龍

豊山(左)を押し出しで破る妙義龍(撮影・河田真司)

妙義龍 いつもより緊張しましたね。(千秋楽)7勝7敗は何回もあるが、勝つと負けるでその後が全然違う。勝ち越せたのは大きい。

天空海押し出し英乃海

天空海(左)を押し出しで破る英乃海(撮影・鈴木正人)

英乃海に押し出しで敗れた天空海(撮影・河田真司)

大相撲初場所千秋楽の幕内土俵入り(撮影・河田真司)

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照ノ富士「1日一番」大関とりへ弾みの11勝も淡々

明生(右)をすくい投げで破る照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇千秋楽◇24日◇東京・両国国技館

大関復帰を目指す関脇照ノ富士は、明生を退けて11勝目を挙げた。返り三役の昨年11月場所では13勝。大関とりが懸かる3月の春場所に向けて、弾みをつける1勝となった。

   ◇   ◇   ◇

照ノ富士は明生を下して自身3度目の技能賞を獲得した。右上手を取って相手の動きを止め、左を差して豪快なすくい投げで11勝目。

大関とりへの足固めを作った春場所に向けて、さらに勢いに乗る白星となったが「来場所も1日一番に集中したい」と引き締めた。技能賞獲得も「良かったと思う。うれしいです」と淡々と話すなど、浮かれることはなかった。

明生(左)をすくい投げで破る照ノ富士(撮影・河田真司)

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大栄翔が悲願のV “角界戦国時代”象徴する幕開け

大栄翔(左)は隠岐の海を突き出しで破り幕内優勝を決める(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇千秋楽◇24日◇東京・両国国技館

西前頭筆頭の大栄翔が、悲願の初優勝を果たした。

単独先頭で迎えた千秋楽、勝てば優勝、敗れれば決定戦に持ち込まれる大一番で。隠岐の海を突き出して13勝目。立ち合いから圧倒する完璧な相撲内容で、歓喜の瞬間を迎えた。埼玉県勢では初、追手風部屋勢でも初めての優勝。昨年は全5場所で異なる優勝力士が誕生したが、2021年も“角界戦国時代”を象徴するような幕開けとなった。大栄翔は殊勲賞、技能賞も獲得。両横綱が不在、綱とりに挑んだ大関貴景勝が不振だった場所で主役を張った。

正代は結びで朝乃山との大関対決に敗れ、11勝4敗で今場所を終えた。2度目の優勝こそ逃したものの、初のかど番場所で千秋楽まで優勝争いに絡んで存在感を示した。同じく初めてのかど番を乗り越えた朝乃山は、11勝4敗で今場所を終えた。

大関復帰を目指す関脇照ノ富士は、明生を退けて11勝目を挙げた。返り三役の昨年11月場所では13勝。大関とりが懸かる3月の春場所に向けて、弾みをつける1勝となった。

三賞受賞者は大栄翔以外では、照ノ富士と新入幕の翠富士の2人が技能賞を獲得した。

場所直前に約900人を大将に実施した新型コロナウイルスのPCR検査の結果、力士65人を含む協会員83人が初日から休場。白鵬と鶴竜の両横綱が3場所連続で初日から不在となるなど、混沌(こんとん)とした場所が終わった。

明生(左)をすくい投げで破る照ノ富士(撮影・河田真司)

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宇良はクルリ、霧馬山まわしが…/14日目写真特集

<大相撲初場所>◇14日目◇23日◇東京・両国国技館

西前頭筆頭大栄翔が、単独首位に立って初優勝に王手をかけた。過去6勝8敗と合口の悪い玉鷲相手に、得意とする強烈な突き押しで勝負。土俵際に追い込むも、玉鷲の押しに引いてしまった。土俵際に追い込まれる形となったが、慌てることなくはたき込みではわせた。自己最多の12勝目を挙げた。

結びの一番前に登場した大関正代は、関脇照ノ富士と白熱した取組を披露。何度も土俵際に追い込み、照ノ富士の体勢を何度も崩したが、あと1歩及ばず。最後は照ノ富士のはたき込みに屈した。3敗に後退し、1差で大栄翔を追いかける展開となった。

大関復帰を目指す照ノ富士は、10勝目を挙げて2場所連続の2桁白星。春場所での大関とりに向けて、足固めを作った。結びの一番では、大関朝乃山が明生を下して10勝目を挙げた。

14日目の熱戦を写真で振り返ります。

幕内

朝乃山(10勝4敗)突き落とし明生(8勝6敗)

明生(左)を突き落としで破る朝乃山(撮影・河田真司)


照ノ富士(10勝4敗)叩き込み正代(11勝3敗)

★正代「何度か土俵際でチャンスがあったが、そこで決めきれなかった。最後はスタミナ負けというか、足から崩れてしまった。まだまだ課題はいっぱいある。終わったことなので引きずらないようにできたらいい。(千秋楽は1差)とりあえずあと2番取るくらいの気持ちで、ここで集中を切らさないようにしたい。(優勝を逃した昨年初場所も14日目に幕尻優勝の徳勝龍に黒星)初場所の14日目は鬼門ですね」

正代(後方)の攻めを耐える照ノ富士(撮影・鈴木正人)

正代(右)をはたき込みで破る照ノ富士(撮影・河田真司)

照ノ富士に敗れ3敗目を喫し、険しい表情で土俵から引き揚げる正代(撮影・河田真司)


隠岐の海(7勝7敗)叩き込み隆の勝(8勝6敗)

☆隆の勝「落ち着いて回り込めたかなと思う。危なかった。今場所そんなに気持ちが落ちることなく白星が先行できていた。余裕があった。(勝ち越しは)自信になる。うれしく思います」

正代(右)をはたき込みで破る照ノ富士(撮影・河田真司)


遠藤(6勝8敗)寄り切り御嶽海(8勝6敗)

翠富士(左)を寄りきりで破る遠藤(撮影・鈴木正人)


高 安(9勝5敗)寄り切り輝(5勝9敗)

輝(左)を寄り切りで破る高安(撮影・河田真司)


玉鷲(5勝9敗)叩き込み大栄翔(12勝2敗)

☆大栄翔「今日も立ち合いが良かった。前に出られて良かった。(結果ははたき込みでの勝利だが)前には出られている。流れの中のはたき。そこは自分の中では大丈夫。(優勝争いの重圧)いい感じの緊張感でやれている。その中で取るのは大変なことだけど頑張っていきたい。(千秋楽へ)あした最後なので思い切り自分の相撲を取ることが一番。気持ちを強く持って、自分の相撲を取りきりたい。変にかたくなって負けてしまうことは後悔が残る。取るなら思い切り自分の相撲を取った方が悔いはない」

玉鷲(手前)をはたき込みで破る大栄翔(撮影・河田真司)

玉鷲(右)をはたき込みで破る大栄翔(撮影・鈴木正人)

玉鷲をはたき込みで破り、勝ち名乗りを受ける大栄翔(撮影・河田真司)


北勝富士(6勝8敗)押し出し碧山(5勝9敗)

☆北勝富士「本当に負け越して吹っ切れた。本来の動きができるようになった。しっかり前に圧力をかけて、我慢して我慢して取れた」

碧山(左)を押し出しで破る北勝富士(撮影・鈴木正人)


宝富士(9勝5敗)寄り切り逸ノ城(9勝5敗)

宝富士(奥)に寄り切りで敗れる逸ノ城(撮影・河田真司)


志摩ノ海(8勝6敗)寄り切り阿武咲(8勝6敗)

★阿武咲「気持ちでは思い切って先手、先手でいきたかったが、低さ負けですかね」

阿武咲(左)を寄り切りで破る志摩ノ海(撮影・河田真司)


琴勝峰(1勝13敗うっちゃり照強(6勝8敗)

琴勝峰(奥)をうっちゃりで破る照強(撮影・河田真司)

琴勝峰(左)をうっちゃりで破る照強(撮影・河田真司)

琴勝峰(左)をうっちゃりで破る照強(撮影・河田真司)


栃ノ心(4勝10敗)寄り切り明瀬山(9勝5敗)

☆明瀬山「胸借りるつもりで思い切り当たりました。相手はずっと幕内張って、優勝経験して、大関にもなったんで格上じゃないですか。ダメだったらしょうがないと目いっぱい、いきました」

栃ノ心(右)を寄り切りで破る明瀬山(撮影・河田真司)


竜電(4勝10敗)小手投げ天空海(5勝9敗)

☆天空海「圧力がちょっとは伝わったかな。差されても落ち着いて考えて動けた。(千秋楽は幕内に)残るとか残れないは関係なく、いい相撲をとりたい」

竜電(左)を小手投げで破る天空海(撮影・河田真司)


豊昇龍(9勝5敗)送り出し翔猿(6勝8敗)

翔猿(左)を送り出しで破る豊昇龍(撮影・河田真司)


翠富士(8勝6敗)押し出し霧馬山(8勝6敗)

☆霧馬山「(まわし待ったもあり)長かったですね。我慢してとって勝ってよかった」

霧馬山(右)のまわしが外れ、締め直す行司の式守勘太夫(撮影・河田真司)

霧馬山(中央)のまわしを締めあげる式守勘太夫(撮影・鈴木正人)

翠富士(右)を押し出しで破る霧馬山(撮影・河田真司)


徳勝龍(3勝11敗)押し出し佐田の海(5勝9敗)

☆徳勝龍「(9連敗から脱出し)調子が悪いなら調子が悪いなりにやらないとダメ。気持ちだけは切れないように、強い気持ちを持ってどんどんやるしかないという感じだった」

佐田の海(右)を押し出しで破る徳勝龍(撮影・鈴木正人)


琴恵光(6勝8敗)寄り切り妙義龍(7勝7敗)

妙義龍(左)は寄り切りで琴恵光を破る=(撮影・小沢裕)


豊山(7勝7敗)押し倒し琴ノ若(10勝4敗)

☆琴ノ若「休まず動いたのがよかった。(2桁10勝目は)一番一番しっかり力を出し切ることだけを考えてやっている。その中でしっかり体が動いたのが、少しずつつながったのかなと思う」

★豊山「止まったところが全てだった。止まる前に勝負を決めたかった。あと一番なので全部出し切って終わりたいと思う」

豊山(左)を押し倒しで破る琴ノ若(撮影・河田真司)

十両

東龍(6勝8敗)押し出し宇良(10勝4敗)

宇良(左)は居反り狙いのような体勢で東龍の下に潜り込む(撮影・小沢裕)

東龍(左)に居反りを仕掛ける宇良(撮影・鈴木正人)

東龍(奥)を攻める宇良(撮影・河田真司)

東龍(左)を押し出しで破る宇良(撮影・河田真司)

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かど番の朝乃山10勝目「大関の勝ち越しは2ケタ」

明生(手前)を突き落としで破る朝乃山(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇14日目◇23日◇東京・両国国技館

朝乃山が明生に攻められながらも10勝目を挙げた。

右差しを封じられ、相手にもろ差しを許して土俵際へ後退。一気に持っていかれたが、反応よく突き落としを決めた。「ダメな相撲だったけど体が自然と動いた」と反省。自身初のかど番場所で2桁白星を挙げ「大関の勝ち越しは2桁だと思っている。8勝で満足したらダメ」と引き締めた。

勝ち名乗りを受ける朝乃山(撮影・小沢裕)
明生(左)を突き落としで破る朝乃山(撮影・河田真司)

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照ノ富士V逸も連続2桁白星、大関復帰へ驚異の粘り

正代(右)をはたき込みで破る照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲初場所>◇14日目◇23日◇東京・両国国技館

優勝こそ消滅したものの、関脇照ノ富士が2場所連続の2桁白星をもぎ取った。立ち合いで突っ込むと、正代にいなされて土俵際へ。もろ差しを許して不利な体勢になったが、驚異的な粘り強さを見せた。土俵際に追い込まれる度に踏ん張り続け、後ろを取られたが反応よく向き直って反撃。頭をつけながら前に出て行き、タイミング良くはたき込んではわせた。白熱した一番を「中に入られたけど、よく残れたなという感じ」と淡々と振り返った。

復帰を目指す大関へ、また1歩近づいた。小結だった昨年11月場所での13勝に続く2桁白星で、春場所での大関とりへの足固めが完成。これまで何度も口にし、意識してきた10勝目を挙げたが「まだ一番残っている。明日1日頑張ってからという感じ」と浮かれず。千秋楽で初顔合わせの明生を下し、大関とりへ勢いをつける。

正代(後方)の攻めを耐える照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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大栄翔が単独首位で初V王手、正代敗れ1差後退

玉鷲(左)を勢いよく攻める大栄翔(撮影・河田真司)

<大相撲初場所>◇14日目◇23日◇東京・両国国技館

西前頭筆頭大栄翔が、単独首位に立って初優勝に王手をかけた。過去6勝8敗と合口の悪い玉鷲相手に、得意とする強烈な突き押しで勝負。土俵際に追い込むも、玉鷲の押しに引いてしまった。土俵際に追い込まれる形となったが、慌てることなくはたき込みではわせた。自己最多の12勝目を挙げた。

結びの一番前に登場した大関正代は、関脇照ノ富士と白熱した取組を披露。何度も土俵際に追い込み、照ノ富士の体勢を何度も崩したが、あと1歩及ばず。最後は照ノ富士のはたき込みに屈した。3敗に後退し、1差で大栄翔を追いかける展開となった。

大関復帰を目指す照ノ富士は、10勝目を挙げて2場所連続の2桁白星。春場所での大関とりに向けて、足固めを作った。結びの一番では、大関朝乃山が明生を下して10勝目を挙げた。

正代(右)をはたき込みで破る照ノ富士(撮影・河田真司)

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首位守った大栄翔、初Vへ「変に考えすぎずに」

懸賞金を受け取る大栄翔(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇13日目◇22日◇東京・両国国技館

西前頭筆頭の大栄翔(27=追手風)が首位を守った。立ち合いから竜電を圧倒。左右ののど輪で一気に相手の上体を起こすと、最後は左をのぞかせ、右のど輪で一押し。「前に出られたので、本当に良かった」。前日12日目の明生戦は相手を見すぎてしまう消極的な相撲で、土俵際の突き落としで白星を拾った。久々の快勝に「やっぱりああいう相撲で勝ってきてるわけではないので、考え直してああいう相撲を取らないとなと思った」と振り返った。

残り2日間に向けて、本来の突き押しが復活してきた。過去の押し相撲の名力士の動画はたくさん見るという大栄翔。中でも「北勝海関、理事長の相撲を見ています」と、突き押しを武器に綱を張った八角理事長(元横綱北勝海)の取り口を参考にしているという。初優勝へ高まる緊張感。「(優勝への意識は)それもゼロではないけど、変に考えすぎずに1日一番でやっていきたい」と意気込んだ。

大栄翔(右)は竜電を押し出しで破る(撮影・小沢裕)

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大栄翔、正代が2敗堅守 朝乃山ら4人が4敗

竜電(右)を激しく攻める大栄翔(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇13日目◇22日◇東京・両国国技館

首位の2人が、そろって2敗を守った。先に取組を行った西前頭筆頭大栄翔は、竜電を下して自己最多タイの11勝目。下からの低く、強烈なもろ手突きで竜電の上体を起こし、回転の効いた突き押しで押し出した。

かど番を脱出した大関正代は、結びの一番で関脇隆の勝と対戦。引いて土俵際に追い込まれたが、土俵を割る寸前に逆転のはたき込み。軍配は正代に上がり、物言いがついたが、協議の結果、軍配通りとなった。優勝争いは千秋楽にもつれ込む展開となった。

大関朝乃山、関脇照ノ富士、平幕の逸ノ城、琴ノ若が4敗を守り、2敗の正代、大栄翔に食らいついた。

新入幕の翠富士は、妙義龍をすくい投げで破って勝ち越しを決めた。再入幕の明瀬山は、豊山を突き落としで破って幕内で初めて勝ち越すなど、番付下位の2人が存在感を示した。

初日から5連敗した豊昇龍は、志摩ノ海を内掛けで破って8連勝して勝ち越し。阿武咲は優勝争いに加わっていた明生を下し、2場所ぶりの勝ち越しを決めた。

正代(左)は隆の勝をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)

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50歳華吹の確かな存在感 頼りになる理由とは…

桜(右)を攻める華吹(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇12日目◇21日◇東京・両国国技館

スポーツには力がある。懸命に戦うベテラン、いやおっさんたちからも力もらい、負けじとみんな頑張ろう-。新型コロナウイルス感染拡大という状況が続き、誰もが疲弊している。出口はまだ見えない。そんな中、21日、大相撲初場所(両国国技館)で現役最年長50歳、東序ノ口9枚目の華吹(はなかぜ、立浪)が勝ち越しを決めた。50歳以上の力士が勝ち越すのは、1905年(明38)5月の若木野以来116年ぶりという偉業だ。サッカー、J1横浜FCのFWカズ(三浦知良、53)も和歌山でのキャンプ中にプロ36年目の新シーズンへ、決意を口にした。

   ◇   ◇   ◇

華吹の最高位は、33歳で迎えた03年九州場所での東三段目18枚目。

力士として大成したとはいえないが、部屋ではちゃんこ長を務めている。幕内で活躍する明生、天空海、豊昇龍など、多くの力士の胃袋を支えている。長きにわたる貢献ぶりは計り知れない。立浪親方も「まだまだ若手の食育をして欲しい」と信頼を寄せる。

華吹が50歳でも現役を続けられている理由として、角界ならではのいくつかの要素がある。番付最高位の横綱は負け越しても番付が落ちないが、成績不振が続けば引退せざるを得ない。しかし、横綱以外は、負け越せば番付が落ちるものの、戦い続けることはできる。所属チームとの契約で、戦力外など、短ければ1年ごとにクビの危機が訪れる可能性のあるプロ野球やJリーグなどと違い、成績不振を理由に協会や所属部屋からクビを言い渡されることはない。不祥事などがなければ、引退は基本的に、力士の決断に委ねられている。力士本人に続ける気持ちがあり、師匠や部屋の理解があれば、現役でいることはできる。

年長力士は土俵外でも重宝される。新弟子に角界のしきたり、部屋の伝統を伝えるのはもちろん、ちゃんこ長を務めることも多く、部屋独自の味を後世に伝えるという側面でも大事な役割を担う。時には弟弟子の相談役にもなるなど、縁の下の力持ち的存在として頼られ、確かな存在感を放っている。

◆華吹大作◆ はなかぜ・だいさく。本名山口大作。1970年(昭45)5月28日、東京都足立区生まれ。86年春場所で初土俵、最高位は03年九州場所の東三段目18枚目。通算在位208場所は史上1位。ここまでの通算成績は668勝760敗13休。180センチ、110キロ。血液型B

桜をはたき込みで破り勝ち名乗りを受ける華吹(撮影・鈴木正人)

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大栄翔が2敗死守 土俵際で星拾い初Vへ「残った」

明生(右)を攻める大栄翔(撮影・江口和貴)

<大相撲初場所>◇12日目◇21日◇東京・両国国技館

西前頭筆頭の大栄翔(27=追手風)が自己最速で2桁10勝目に到達した。3敗の明生を下して2敗を維持。上手を取られる苦しい展開だったが、土俵際で逆転の突き落としを決めた。物言いがついたが、行司軍配通り。連敗はせず、初優勝に向け1歩前進した。大関正代も10勝目を挙げてトップを並走。3敗がいなくなり、賜杯争いは2敗の2人に絞られつつある。

   ◇   ◇   ◇   ◇

内容には不服でも、発する言葉には安心感がにじみ出ていた。2敗を死守した取組後のリモート取材。大栄翔は「ひとまず10番勝てたのは良かった。(白星を)拾えた意味では大きい」と話し、少し息を整えた。

賜杯争いの先頭を走る緊張感からか、4連勝中の相手に大苦戦を強いられた。「ちょっと見ていきすぎた」。明生に突きを下からあてがわれ、思わず引いてしまう場面も。2度いなされて右上手を許すと、左四つで体を寄せられ俵に足がかかった。「精いっぱい残った」。執念で左に回り込み、明生は土俵に腹ばい、大栄翔は土俵下に落ち、軍配は自身に上がった。同体ではないかと物言いがついたが、協議の結果は行司軍配通り。「ぎりぎりでした。ああいう形になってしまう時点で甘い」と猛省した。

攻防のある相撲で国技館を沸かせたが、出身の埼玉県朝霞市も郷土力士の躍進に興奮を隠せない。同市の担当者によると、緊急事態宣言下のため現段階では「検討中」と慎重な姿勢ではあるが、今後優勝が懸かる一番が実現すれば十分な感染対策を行った上で市内でパブリックビューイング(PV)を行う可能性もあるという。同市でのPV実施は、陸上女子400メートルリレーで同市出身の土井杏南(25=JAL)が第1走を走った12年ロンドン五輪が最後。当時は約100人を収容できる市内の公民館が埋まった。くしくも土井は大栄翔と同じ朝霞市立第一中-埼玉栄高の出身。世界を経験した2学年下の“後輩”に迫る活躍ぶりだ。

同じ2敗でも優位な立場にある。首位を並走する正代は、千秋楽まで役力士との対戦が続く見通し。自身は残り3日間、番付が下の平幕と戦う。日に日に強まる重圧。「最後まで1日一番(という意識)は忘れないようにしたい」と自らを奮い立たせた。【佐藤礼征】

◆幕内後半戦の高田川審判長(元関脇安芸乃島) 大栄翔は本当に動きがいい。成績がいい時は、こういう相撲が何番かある。9割方負けていたけど、この一番は大きい。後半戦はもたもたしていたけど、今日の勝ちを拾ったのは大きい。正代は本当に厳しい相撲だった。

◆八角理事長(元横綱北勝海) 大栄翔は勝ちたい気持ちから、はたいたり、いなしたり、動きはぎこちなかったがよく残った。最後まであきらめないで必死にやった結果。ただ中日までの見事な相撲を取らないと優勝は見えてこない。正代は安全にいって勝った。実力がある証拠。両者のどちらが有利かというのはない。

◆12日目の敢闘精神評価3傑◆〈幕内〉(1)大栄翔 85P(2)琴勝峰 75P(3)翠富士 74P〈十両〉(1)宇良 94P(2)王鵬 72P(3)矢後 58P ※投票51人

明生(右)を攻める大栄翔(撮影・江口和貴)
大栄翔(右後方)と明生の取組で物言いがつき話し合う審判団(撮影・河野匠)
明生(手前)を突き落としで破る大栄翔(撮影・江口和貴)
明生(左)の腕が先に出て大栄翔の勝ちとなる(撮影・河野匠)
明生を破り2敗を守った大栄翔(撮影・河野匠)

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理事長が大栄翔優勝へ注文「中日までの相撲を」

明生(右)の攻めに土俵際で残る大栄翔(撮影・江口和貴)

<大相撲初場所>◇12日目◇21日◇東京・両国国技館

九死に一生を得たような相撲で平幕の大栄翔(27=追手風)が2ケタ10勝目。後続に2差をつけ、大関正代(29=時津風)とともに2敗を守り優勝争いのトップを並走する。

互いに持ち味の押し、スピーディーな動きの中からの引き技など、3敗で追走する平幕の明生(25=立浪)と激しい攻防。右上手を深く取られ、絶体絶命のピンチから最後、起死回生の突き落としで白星を拾った大栄翔の相撲に、協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は「よく残ったけど、動きはぎこちなかった。はたいたり、いなしたりするのは勝ちたい気持ちから出る。仕方ないけど」と“注文”をつけながらも「最後まであきらめないで、必死にやった結果でしょう」と敢闘精神をほめた。

ただ、残り3日は長い。優勝争いのトップを並走しているから、なおさらだ。大栄翔が取るべき相撲について、同理事長は「(勝ち続けた)中日までの見事な相撲を取り続けないと優勝は見えてこない。(番付や合口の良さで)勝てる相手には安全に、とか頭に浮かぶけど、思い切りがないとこの3日間は大変になる。今日みたいなこと(=逆転勝ち)は、なかなか起こらないから」と立ち合いから迷いのない出足で一気に押す相撲を求めた。

明生(手前)を突き落としで破る大栄翔(撮影・江口和貴)

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50歳華吹が偉業、宇良足取り/12日目写真特集

<大相撲初場所>◇12日目◇21日◇東京・両国国技館

カド番を脱した大関正代(29=時津風)と三役総ナメ快進撃の前頭筆頭大栄翔(27=追手風)が2敗でV争いトップを並走。朝乃山(26=高砂)、明生(25=立浪)の2人が3敗で追う。

12日目の熱戦を写真で振り返ります。

50歳以上116年ぶり! 現役最年長の華吹が勝ち越し

立ち合いから左四つ、上手投げで崩して

桜(右)を攻める華吹(撮影・鈴木正人)

最後ははたき込みで料理

桜(左)をはたき込みで破る華吹(撮影・鈴木正人)

桜(左)をはたき込みで破る華吹(撮影・鈴木正人)

桜(左)をはたき込みで破る華吹(撮影・鈴木正人)

桜をはたき込みで破り勝ち名乗りを受ける華吹(撮影・鈴木正人)

【十両】

宇良足取り水戸龍

馬力のある水戸龍に押し込まれたが土俵際で耐え

水戸龍(左)の攻めを耐える宇良(撮影・鈴木正人)

水戸龍(右)を攻める宇良(撮影・鈴木正人)

体を密着させて右腕を取ると、流れで右足を取って一気に前へ

水戸龍(左)を足取りで破る宇良(撮影・鈴木正人)

水戸龍(右)を足取りで破る宇良(撮影・河野匠)

水戸龍(手前)を足取りで破った宇良(撮影・鈴木正人)

水戸龍(左)を足取りで破った宇良(撮影・江口和貴)

水戸龍(手前)を足取りで破った宇良(撮影・鈴木正人)

水戸龍(右)を足取りで破った宇良(撮影・河野匠)

【幕内】

天空海寄り倒し明瀬山

天空海(左)を寄り倒しで破った明瀬山(撮影・鈴木正人)

明瀬山 「いつも通り変わらずです。早く終わってほしい感じです。あと3日、準備運動しっかりして頑張ります」


佐田の海寄り切り琴恵光

明生(右)の攻めに土俵際で残る大栄翔(撮影・江口和貴)

琴恵光 「相手より下に入る意識でとれました。最後まで落ち着いてとれた」


志摩ノ海寄り切り豊 山

志摩ノ海に寄り切りで敗れた豊山(撮影・江口和貴)

豊山 「勝ちたい、勝ちたいで冷静さを失っていた。悔しいですね」


翠富士肩すかし碧 山

碧山(左)の攻めを耐える翠富士(撮影・河野匠)


豊昇龍送り出し妙義龍

琴ノ若寄り切り霧馬山

照 強押し出し翔 猿

照強(右)を攻める翔猿(撮影・鈴木正人)

翔猿 「攻められたんでよかったと思います。自分の相撲を取りきればいいかと気持ちを落とさずやろうと頑張っています」


琴勝峰送り倒し徳勝龍

徳勝龍(下)を送り倒しで破る琴勝峰(撮影・鈴木正人)


逸ノ城はたき込み阿武咲

阿武咲(左)をはたき込みで破る逸ノ城(撮影・鈴木正人)

阿武咲 「張り差しは頭に入っていた。最後、足が流れただけで悪い相撲ではなかった」


宝富士突き落とし

北勝富士押し出し栃ノ心

北勝富士(手前)に押し出しで敗れる北勝富士(撮影・江口和貴)


明 生突き落とし大栄翔

明生(右)の攻めに土俵際で残る大栄翔(撮影・江口和貴)

明生(手前)を突き落としで破る大栄翔(撮影・江口和貴)

大栄翔 「ちょっと見ていきすぎた。最後まで諦めないで良かった。(土俵際は)残るしかないという感じで、精いっぱい残った。ひとまず10番勝てたことは良かった。1日一番しか取れない。全部勝たないと優勝できない。最後まで1日一番(という気持ち)は忘れないようにしたい」


高 安寄り切り隠岐の海

高安(右)を寄り切りで破る隠岐の海(撮影・鈴木正人)


玉 鷲巻き落とし御嶽海

玉鷲(右)を巻き落とす御嶽海(撮影・河野匠)

御嶽海 「良かったと思う。自分の相撲が取れた。(巻き落としを決めた経験は)1回、学生のときにある。立ち合い当たれて足も出ている。自分の相撲を取って、しっかり前に出る相撲を取りたい」


遠 藤押し出し隆の勝

遠藤(左)を押し出す隆の勝(撮影・河野匠)

隆の勝 「途中はたいたり弱気な部分も出たが、最後押し込めた。自然と体が動いてくれたので良かった。自分らしい前に出る相撲を心掛けて頑張る」


竜 電寄り切り正 代

竜電(右)を寄り切る正代(撮影・河野匠)

竜電を寄り切り懸賞金を受け取る正代(撮影・河野匠)

正代 「(前日11日目は際どい勝負だったが)いつも通り過ごして、自分の相撲を取ることだけに集中した。その日できる一番いい相撲を取れるように集中したい」


朝乃山寄り切り照ノ富士

照ノ富士に寄り切りで敗れる朝乃山(撮影・江口和貴)

照ノ富士(左)に寄り切られる朝乃山(撮影・河野匠)

照ノ富士(後方)に敗れ、悔しそうな表情を見せる朝乃山(撮影・河野匠)

照ノ富士 「最初すぐ上手取れなかったけど、落ち着いてやれて良かった。どんな相手でもまわし取れば自分の方が強いと自信を持ってやっている」

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大栄翔が首位守る、正代も2敗守り並走 朝乃山4敗

明生(右)の攻めに土俵際で残る大栄翔(撮影・江口和貴)

<大相撲初場所>◇12日目◇21日◇東京・両国国技館

西前頭筆頭の大栄翔が自己最速で2桁白星に到達し、首位を守った。3敗の明生を下して2敗をキープ。まわしを取られて苦しい展開となったが、土俵際で逆転の突き落としを決めた。物言いがついたものの、行司軍配通り。前日11日目に2敗目を喫したが、引きずらなかった。初優勝に向けて大きな1勝。残り3日間も平幕との対戦が続く。

大関正代も2敗を守り、大栄翔とトップを並走する。竜電を寄り切りで下し、初優勝した昨年秋場所以来となる2桁白星。11日目には2日連続で物言いがつく際どい一番を制し、幸運にも押されて2度目の賜杯を目指す。

大関朝乃山は4敗目を喫して、優勝争いから大きく後退した。関脇照ノ富士に寄り切りで敗れた。これで照ノ富士には初顔の昨年7月場所から4連敗。相四つの大関経験者に地力の差を見せつけられた。

優勝争いは3敗がいなくなり、2敗の正代と大栄翔の2人が、賜杯に近づく結果となった。

2差の4敗勢は朝乃山、照ノ富士、明生、逸ノ城、琴ノ若の5人となった。

竜電(右)を寄り切る正代(撮影・河野匠)
照ノ富士(後方)に敗れ、悔しそうな表情を見せる朝乃山(撮影・河野匠)

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