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白鵬と鶴竜に稀勢より重い「注意」横審「休場多い」

11月場所後の横綱審議委員会の定例会に出席した芝田山広報部長(左)と矢野弘典委員長

日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)は23日、東京・両国国技館で定例会を開き、11月場所を全休して3場所連続で休場した横綱白鵬(35=宮城野)と横綱鶴竜(35=陸奥)に対して、出席した6人の委員の総意で「注意」を決議した。横審の決議事項には厳しい順から引退勧告、注意、激励があり、注意が決議されるのは初めて。

定例会後にオンライン取材に応じた矢野弘典委員長は「休場が多いので注意を与えて奮起を促した。来場所には覚悟を決めて備えてもらいたい」と説明した。横審は両横綱の18年九州場所からの2年間の成績に注目。12場所中、皆勤したのはともに4場所のみで、休場が3分の2を占めた。秋場所後の定例会では、激励の決議を下す声も挙がったというが見送った。奮起を期待した11月場所だったが「期待に反して2人とも休場。横綱の責任を十分に果たしてきたとは言えない」と厳しい言葉を並べた。

横審は過去に、8場所連続で休場するなどした稀勢の里が、18年九州場所で初日から4連敗して途中休場した際に激励の決議を下した。両横綱の状況は、当時の稀勢の里と似ているが「少し踏み込んだ判断をして本人の自覚を促す。2人一緒に休むこと自体、責任の重さ、置かれている状況を認識しているのかということ」と話した。朝青龍が10年初場所中に泥酔し暴行問題を起こした際には、引退勧告書を相撲協会に提出したこともある。

来年1月の初場所(10日初日、東京・両国国技館)出場については「最終的に決めるのは本人。強制はしないが、横綱がいるのに出場しない場所は長く続けてはいけない」。結果によりさらに重い決議を下す可能性については、初場所の結果を見てから委員らで話し合いをするとした。

◆横審の勧告規定 横綱審議委員会規則の横綱推薦の内規第5条に「横綱が次の各項に該当する場合、横綱審議委員会はその実態をよく調査して、出席委員の3分の2以上の決議により激励、注意、引退勧告等をなす」とある。該当理由は(イ)休場が多い場合。ただし休場する時でも、そのけが、病気の内容によっては審議の上、再起の可能性を認めて治療に専念させることがある(ロ)横綱として体面を汚す場合(ハ)横綱として不成績であり、その位にたえないと認めた場合となっている。なお、勧告に強制力はない。

11月場所後に行われた横綱審議委員会の定例会

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定年の高砂親方「いい師匠人生」朝乃山に綱取り期待

11月場所後の定年に伴うリモート会見に出席した高砂親方

大相撲11月場所(8日初日、東京・両国国技館)を最後に定年を迎える高砂親方(元大関朝潮)が4日、師匠として最後となる本場所を控え「いい師匠人生を送らせてもらった」と笑顔で振り返った。都内の部屋でリモート会見に出席。12月9日が日本相撲協会定年となる65歳の誕生日で「あまりやり切ったとか、今場所で終わる感覚はない。今場所が終わらないと(実感は)出てこないんじゃないか」と心境を明かした。今後は年寄名跡を変更して、再雇用制度で協会に残るという。

親方として横綱朝青龍、大関朝乃山らを育てた。朝青龍は10年に暴行問題の引責で引退するなど、親方自身も不祥事の対応に奔走。「いろんな問題を起こす横綱もいた。苦労した」と苦笑いを浮かべる一方で、定年間近に朝乃山が看板力士に成長した。「少し落ち着いてきたら朝乃山がタケノコのように伸びてきた。いろんな意味でついている。ツキは使い果たしたかな」と豪快に笑った。

自身が届かなかった綱取りを、近大の後輩でもある朝乃山に期待する。学生出身の横綱は輪島だけ。「そこを目指してもらいたい。僕ら学生出身は輪島さんがあこがれの人だった」。朝乃山は大関2場所目の秋場所では10勝止まり。弟子の横綱昇進に向けて、高砂親方は「攻めの相撲と右四つの形をつくってもらいたい。先場所のように初日から3連敗はやめてもらいたい」とエールを送った。【佐藤礼征】

◆高砂浦五郎(たかさご・うらごろう)本名・長岡末弘。1955年(昭30)12月9日、高知県室戸市生まれ。近大3年からアマチュア横綱、学生横綱を2年連続で獲得。78年春場所幕下付け出しで初土俵。同年名古屋場所で新十両、同年九州場所で新入幕。83年夏場所が新大関。89年春場所限りで引退。幕内在位63場所、優勝は85年春場所の1度。引退後は年寄「山響」を経て、90年3月に若松部屋を継承。02年2月に7代目高砂を襲名し、若松部屋と合併した。

11月場所後の定年に伴うリモート会見に出席した高砂親方

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不適切指導の中川親方、日常的に弟子殴り蹴っていた

中川親方

不適切な指導により日本相撲協会から処分を検討されている中川親方(54=元前頭旭里)が、弟子に暴力を振るっていたことが11日、関係者への取材で分かった。関係者によると同親方は、弟子に対して日常的に殴る、蹴るなどの暴力行為を働いていたという。さらに、人格を否定する暴言を吐くなどし、一部の弟子が録音していた。

協会のコンプライアンス委員会は、すでに親方や所属力士らを聴取。処分は13日の臨時理事会で協議されるが、中川親方は師匠の資格なしと判断され、中川部屋は閉鎖となる見通しだ。同親方は部屋関係者を通じて「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。今は何もお答えできない。またあらためてお時間を取らせて頂きます」とコメントした。

協会は17年の元横綱日馬富士の暴行問題をきっかけに、暴力問題の再発防止に向け、指導者の責任を重視する方針を示している。18年には第三者機関の暴力問題再発防止検討委員会から提言を受け、暴力決別宣言と暴力問題再発防止策の方針を発表。コンプライアンス委員会と有識者会議を設けるなど、暴力やハラスメントの根絶へ本腰を入れて取り組んできたが、またも不祥事は起こってしまった。

部屋閉鎖となれば、力士らは他の部屋への転属が必要となる。中川部屋に所属する9人の力士らは、同じ時津風一門を中心に移籍先を最終調整中。幕下旭蒼天は片男波部屋、幕下吉井は時津風部屋への転籍が有力視されている。協会が7月場所(19日初日、東京・両国国技館)開催に向けて慎重に準備を進める中、水を差す事態となった。

◆中川憲治(なかがわ・けんじ)本名・増田憲治。1965年(昭40)11月9日生まれ、大阪・池田市出身。81年春場所で大島部屋から初土俵。89年初場所で新十両に昇進し、90年春場所で新入幕。幕内在位は4場所で、最高位は前頭14枚目。98年初場所で現役を引退し、年寄「熊ケ谷」を襲名。04年8月に「中川」を襲名し、退職した元春日山親方(元幕内浜錦)が率いていた旧春日山部屋を、17年1月に継承した。現在は審判委員を務めている。

神奈川県川崎市の中川部屋(写真は一部加工)

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初黒星喫し“暴れた”朝青龍/夏場所プレイバック

5月23日付の日刊スポーツ

コロナ禍により大相撲夏場所が中止になり、本場所開催まで待ち遠しい日々が続きます。そんな中、日刊スポーツでは「大相撲夏場所プレイバック」と題し、初日予定だった24日から15日間、平成以降の夏場所の名勝負や歴史的出来事、話題などを各日ごとにお届けします。10日目は、何かと物議を醸した、あの強い横綱の“ご乱行”です。

<大相撲夏場所プレイバック>◇10日目◇2007年5月22日◇東京・両国国技館

10日目を報じる翌5月23日付の日刊スポーツに「朝青 座布団蹴散らす」「礼せず土俵去る」「カメラマン怒鳴る」…の見出しが躍った。平幕の安美錦に敗れ初黒星を喫し、連勝も22で止まった朝青龍の“暴れっぷり”を詳報している。礼をせずに土俵を下り、花道では座布団を蹴り上げた横綱。寄り倒され、もつれながら土俵下に落ちた一番に支度部屋では「せめて物言いつけてくれ」とボヤき、至近距離から撮影しようとしたカメラマンに「近づき過ぎだ」と怒るなど、横綱としての品格が問われる振る舞いだった。

くしくも03年の夏場所10日目を報じる紙面にも「ガン飛ばし横綱」の見出しが躍った。前日9日目の旭鷲山との取組後、さがりを乱暴に扱い相手をにらみつけるなど、横綱らしからぬ行為。それでも北の湖理事長(当時)は処分せず、師匠の指導にゆだねた。話題に事欠かず、何かと手を焼かす優勝25回の横綱だった。

故郷モンゴルでのあのサッカー事件、そして暴行問題の責任をとっての引退表明。土俵上での強さと、子どもっぽい精神的な“危うさ”が表裏一体の横綱だった。前述の07年の際は支度部屋で「(安美錦は)軽い相手だし甘く見過ぎた。調子に乗った」「勝負は勝負だ。これが相撲ですよね」と、くだんの乱行はどこへやら、冷静に語っていた。断髪後の会見では「生まれ変わったら、大和魂を持った日本人として横綱になりたい」とも。精神的に未熟だった…と言ってしまえばそれまで。それも含めて朝青龍なのだろう。

07年5月22日、飛び交う座布団をにらむ朝青龍(左)と安美錦
07年5月22日、右すねを負傷し、治療する朝青龍

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大嶽親方、怒りの平手打ち/記者が振り返るあの瞬間

06年7月15日、大相撲名古屋場所7日目で土俵下でにらみ合う千代大海(右)と露鵬

<スポーツ担当記者 マイメモリーズ>(36)

政府の緊急事態宣言が延長され、スポーツ界も「自粛」状態が続いている。

日刊スポーツの記者が自らの目で見て、耳で聞き、肌で感じた瞬間を紹介する「マイメモリーズ」。サッカー編に続いてオリンピック(五輪)、相撲、バトルなどを担当した記者がお届けする。

   ◇   ◇   ◇

はじめはよく見えなかった。大関千代大海の盛り上がった肩の筋肉から腹へ、細くて赤い筋が何本も流れていた。

06年名古屋場所。打ち出し後の役員室に怒髪天をつく形相の千代大海がバスタオル姿で入ってくる。目が慣れてきて分かった。上半身に小さいガラスの破片が数え切れないほど刺さっていた。粉々になったガラスを浴びたのだ。

すぐにロシア出身の平幕の露鵬も来る。師匠の大嶽親方(元関脇貴闘力)がこわばった顔で付き添う。本割で感情的になった2人が風呂場でもめ、露鵬がドアを破壊した。

帰り支度で騒がしかった役員室が無音になった。お互いにいつでも襲いかかりそうな殺気だ。北の湖理事長(元横綱)は事情を聴き「いつまでも遺恨を残すな。握手して仲直りしなさい」と言った。

露鵬が千代大海に「これからも頑張って」と言う。番付上位の先輩力士に対して、何より加害者としては間違った言葉遣いだった。

直後、大嶽親方が「お前は~」と怒鳴りながら顔面を平手で打った。すさまじかった。記者だったら失神、いや、脳振とうは免れない。張り手で千代の富士、小錦、曙に挑んだあの貴闘力の平手打ちだ。その一撃を受けても露鵬は顔をそむけず正面を向いたまま。映画のようだった。

この時、露鵬はフラッシュを嫌がり、カメラマンに暴力をふるい、出場停止処分になった。

後日、巡業先の体育館で寂しそうに座っていた。目があった。「カメラマンの人には悪いことをしました。大関にも悪い態度、反省しています」と言った。気まずい空気が流れ、話をつなごうと焦り「(平手打ち)ものすごかったね。痛かったでしょ」と聞いた。すると「あんなの痛くない。それよりも悔しかった。俺は強いんだって、みんなに分かってほしかった」。顔の前を太い右腕で振り払うようにした。よみがえった記憶を払いのけようとしているようだった。屈辱に顔はゆがんでいた。

番付が力を示す相撲社会を取材して、こんなきわどい瞬間にはほとんど出会えなかった。ただ、ケンカ沙汰はいたるところにあるとはうすうす感じていた。相撲界は時津風部屋での力士暴行死事件、元横綱日馬富士の暴行問題という不祥事から暴力追放を目指してきた。現在は暴力への問題意識も格段に広まっているだろう。記者が遭遇したあの瞬間は、もう過去のものであると信じている。【井上真】

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白鵬44度目Vも笑顔なし 漏らした心からの本音

優勝賜杯を受けた白鵬(撮影・外山鉄司)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇22日◇エディオンアリーナ

史上初の無観客開催の場所は横綱白鵬(35=宮城野)が、44回目の優勝で締めた。横綱鶴竜との相星決戦を寄り切りで制し、昨年九州場所以来の優勝で最多記録を更新した。

簡略化された表彰式は全幕内力士が参加し、優勝パレードもない。年6場所の1958年(昭33)以降、3番目の年長となる35歳0カ月の優勝にも白鵬に笑顔はなく「喜ぶより無事に終わってホッとした」と本音をもらした。

   ◇   ◇   ◇

途中で打ち切られる可能性もあった場所を横綱白鵬が鎮めた。鶴竜との千秋楽相星決戦。激しい攻防を寄り切りで制した。取組後はNHKのインタビュー室に直行。荒い呼吸で「もうこれで終わったなという感じですね」と吐き出した。

史上初の無観客開催。異例の場所だからこそ、横綱の責務は重く、孤独にもがいた。「初日に想像以上のもの、不思議な感覚がありましたし、気持ちの持ち方は厳しいものがあった。浮き沈みが激しかった」。初日から9連勝と独走状態から一転、2敗してトップの座も失った。2敗目を喫した12日目から3日連続、取材エリアを無言で通り過ぎた。観客がいない。声が聞こえない15日間。「喜ぶというより、無事に終わった、ホッとしたのが先ですね」は心からの本音だった。

表彰式は協会あいさつの後、全幕内力士が残った中で簡略化されて行われた。その中で特別な思いをかみしめた。「(15日間戦い抜いたのが)大きなことと思う。(八角)理事長のあいさつにもあったが、一つになればできるということ。大相撲が元気にして引っ張ったというか、一つの例として残ると思う」。スポーツを含むイベントの自粛ムードの中、やり終えたことを誇り「世界的に安心、安全が戻った時に喜びはわいてくる」と言った。

35歳0カ月の優勝は年6場所制以降3番目の年長で、横綱では過去に千代の富士しかいない。「あこがれの大横綱ですからね。自分が飲みたい、食べたいものを減らしながら、体と心が一致しないと成し遂げられない」。優勝回数は44回となった。不滅の金字塔に思えるが、白鵬は場所前のイベントで記録に触れている。「記録というのは破られるもの。いつか抜かれたら、その人とお酒飲みたいね」。その日を楽しみにしながら、記録の壁をさらに高く積み上げていく。【実藤健一】

◆白鵬の異例場所V 野球賭博問題でNHKの大相撲中継がなかった10年名古屋場所、八百長問題で通常開催できなかった11年技量審査場所、元横綱日馬富士の暴行問題で揺れた17年九州場所など。全勝優勝した10年名古屋場所は賜杯を辞退していたため、受け取れずに涙を流した。

鶴竜(左)を寄りきりで破り、優勝を決めた白鵬(撮影・外山鉄司)

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白鵬単独首位7連勝「引っ張る」異例場所で綱の威厳

御嶽海(左)のまわしをつかみ力強く攻める白鵬(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇7日目◇14日◇エディオンアリーナ大阪

横綱白鵬(35=宮城野)が、平幕の御嶽海との全勝対決を制して単独トップに立った。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、史上初の無観客開催となった今場所。さらには現役続行の最大のモチベーションになっている東京五輪も通常開催が厳しくなっている中、休場明けながら気を吐いている。土俵内外で異常事態が起こっている今こそ、横綱の責任を果たす。

   ◇   ◇   ◇

綱の重みを見せた。左で張って出た白鵬は右手で御嶽海の前みつを探りつつ、相手の左腕の動きを封じながら前へ。何とかしようともがかれたが、構わずに出続けて完勝。先場所の右かかと負傷による休場明けながら、好調な相手を下して単独トップに立った。「白星は薬と昔から言われている。一番一番です。今日は7日目が終わったということ」。負けても座布団は舞わないが、無観客場所でもきっちりと無敗を守った。

4カ月後に迫った祭典が最大のモチベーションだ。18年に死去した父ムンフバトさんは、レスリング選手として64年の東京五輪に出場。それだけに「父親と同じ景色を見たい」と青写真を描く。さらには「オリンピックが終わったら絶対に目標を失うのが見えている」とまで明言。開会式での横綱土俵入りも夢見るなど、東京五輪に並々ならぬ思いを持ち続けている。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、東京五輪の通常開催が危機的状況に。さらに今場所は無観客とあって、気持ちを奮い立たせるのが難しい。それでも「今はやることをやるだけ。やっていくうちにいい流れになってくると思う。世界が喜ぶ大きな大会。今はこういう時期だけどみんなが待っていますから」と自分に言い聞かせるように言った。

横綱としての責任を、これまでも果たしてきた。野球賭博問題でNHKの大相撲中継がなかった10年名古屋場所や、八百長問題で通常開催できなかった11年技量審査場所、元横綱日馬富士の暴行問題で揺れた17年九州場所など。異例の場所を優勝で締めてきた。だからこそ「こういう場所こそ引っ張っていくんだという気持ち」と自覚を持つ。土俵の上から横綱の威厳を世の中に発信し続ける。【佐々木隆史】

記者の質問に答える白鵬(右)の後ろを通る貴景勝(撮影・河田真司)

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石浦ら暴行問題を猛省「関取らしさを第一にしたい」

千代大龍(右)に突き出しで敗れる石浦(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇初日◇12日◇東京・両国国技館

場所前の稽古中に拳を振り上げるなど暴行問題を起こし、9日に協会から減俸やけん責の処分を受けた前頭石浦と幕下宝香鵬は、ともに黒星スタートとなった。

白鵬の横綱土俵入りでの露払いも辞退した石浦は「やってはいけないことをした。番付や相撲うんぬんではなく、関取らしさを第一にしたい」と猛省。宝香鵬は「(処分を)真摯(しんし)に受け止めて、土俵に上がれることに感謝して相撲を取りたい」と、神妙な面持ちだった。

石浦(左)を突き出しで破る千代大龍(撮影・河田真司)

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暴行騒動の宝香鵬は黒星発進も「感謝して相撲を」

宝香鵬(下)は上手ひねりで希善龍に敗れる(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇初日◇12日◇東京・両国国技館

前頭石浦とともに拳を振り上げるなどの暴行問題を起こし、場所前に日本相撲協会からけん責の処分を受けた西幕下16枚目宝香鵬(30=宮城野)は、今場所の1番相撲で黒星を喫した。

東幕下16枚目希善龍(34=木瀬)に上手ひねりで敗れた。取組後は「処分を受けたので真摯(しんし)に受け止めて、土俵に上がれることに感謝して相撲を取りたい」と反省の言葉を述べた。

1カ月20%の報酬減額とけん責の処分を受けた石浦も、初日から出場する。

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左大胸筋負傷の貴景勝「出たい」九州場所出場に意欲

九州場所に向けた部屋の稽古始めで稽古場に下りた貴景勝(撮影・佐藤礼征)

大相撲の秋場所千秋楽での優勝決定戦で左大胸筋を負傷した貴景勝(23=千賀ノ浦)が、大関に復帰する九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)出場の意欲を示した。

1日、都内の部屋で稽古を再開。上半身にはほとんど負荷をかけず、四股やスクワットで下半身中心に体を動かした。負傷した千秋楽から9日。左胸付近は広い範囲で内出血しており、この日は左腕を軽く動かす程度の運動にとどめた。「少しは良くなっていると思う。治療に専念してきて、今の色もひどいけど(前は)もっとひどかったから」と説明。場所後は患部を冷やすなどして安静に努め、日に日に「出血も治まってきた」という。

負傷した場面については、御嶽海との決定戦で「立ち合いで自分が突いたとき」と改めて明かした。「いつもと変わった突き方で、いつもより外側からいってしまった。御嶽海関も強くて圧があるし、自分の押し方が悪い。自分に原因がある」と、言い訳はしなかった。「けがに対する残念はすごくあるけど、このけがが8日目とかだったら大関に戻れなかった。けがした中でも15日間取れて良かった」。23歳の若き大関は、腐らずに前を向いた。

九州場所は昨年初優勝を遂げた場所。「自分のターニングポイントになった場所。無理して出るつもりはないけど、できるだけ出たい」。5日から石川・七尾市で始まる秋巡業は初日から休場するが「巡業にも出られたら出たい。しっかり巡業の空気に入ることが大事。(千賀ノ浦)親方と相談して決める」と、途中合流の可能性も示唆。「来場所に向けて始まっている。番付発表前が大事」と力を込めた。

一方、秋場所後の理事会で暴行問題を起こした兄弟子の十両貴ノ富士が、協会から引退を促された。部屋を巡る騒がしさが収まらない中、部屋頭としての意気込みを問われると「とにかく一生懸命やることが大事。自分もけがを治してやるしかないと思っている」と話した。

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暴力貴ノ富士の弟貴源治が泥沼13連敗「スランプ」

貴源治(右)は栃煌山に押し出しで敗れる(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇3日目◇10日目◇東京・両国国技館

場所前に付け人の序二段力士に暴力を振るった十両貴ノ富士の双子の弟、東前頭17枚目貴源治(ともに22=千賀ノ浦)が、長いトンネルから抜け出せない。

関脇経験者の西前頭16枚目栃煌山(32=春日野)との押し合いに敗れて、初日から3連敗。先場所から泥沼の13連敗となった。

「全部ダメです。何も言うことはない」と、支度部屋ではタオルで大粒の汗をぬぐい、早々と会場を後にした。「(相手の取り口は)分かっているけど、自分が全体的に中途半端になっている」。この日も協会のコンプライアンス委員会が部屋の力士らに聞き取りを実施するなど、暴行問題が収束しない今場所。初日は「集中できている」と強調していたが、この日会場を引き揚げる際は「スランプというか、抜け出せていない感じです」と声のトーンを落とした。

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白鵬に懲戒処分 17年厳重注意より重い「けん責」

神妙な面持ちで臨時理事会の部屋へ向かう白鵬(撮影・河田真司)

大相撲の横綱白鵬(34=宮城野)が「けん責」の懲戒処分を受けた。日本相撲協会は24日、都内のホテルで臨時理事会を開き、3月の春場所千秋楽の優勝インタビューで、白鵬が観衆を促して三本締めを行った問題について話し合った。白鵬は17年九州場所千秋楽でも、観衆とともに万歳三唱を行って厳重注意を受けており、今回はより重い懲戒処分となった。この日の理事会の最後に出席した白鵬は、八角理事長(元横綱北勝海)から「何か言いたいことは」と聞かれたが「何もありません」と、素直に聞き入れていたという。

理事会に数分間出席後は報道陣の前に現れず、無言でホテルを後にした。今回の処分は、問題を調査したコンプライアンス委員会から16日に八角理事長が答申を受け、その意見に理事会も賛同する形で決まった。

そもそも本場所は、千秋楽の表彰式後に神送りの儀式を行い終了する。その前に白鵬が勝手に手締めをしたことが、コンプライアンス規定の違反行為「土俵上の礼儀、作法を欠くなど、相撲道の伝統と秩序を損なう行為」に該当すると、問題視された。万歳三唱に続く勝手な振る舞いだが、芝田山広報部長(元横綱大乃国)によると「お客さんを喜ばせたいと思って、とっさにやった。万歳はダメだが三本締めはいいと思っていた」という趣旨の説明を前回までの3度の“呼び出し”の中で行い、繰り返しの認識はなかったという。

白鵬に続き、時間差で理事会に呼ばれた師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)には「3カ月間、10%減額」の報酬減額処分が通達された。白鵬よりも重い処分となったことについて、芝田山部長は「指導が不十分だったことは明らか。理事会を軽視したと言わざるを得ない」と、万歳三唱の際も理事会で厳重注意を受けたが、改善されなかったことが重く取られたと説明。師匠も素直に受け入れたが、報道陣には無言だった。

◆白鵬前回の注意処分 暴行問題の渦中にあった17年11月の九州場所千秋楽の優勝インタビューで「日馬富士関と貴ノ岩関を再びこの土俵に上げてあげたいなと思います」と発した上、観客に万歳三唱を促した。また同場所11日目の嘉風戦に敗れた後、立ち合い不成立を執拗(しつよう)にアピールした行為も合わせ、11月30日の理事会で福岡から東京に呼び出され、師匠とともに厳重注意された。

17年11月、優勝インタビューでファンと一緒にバンザイする白鵬
3月24日、春場所千秋楽で自ら音頭を取り三本締めする白鵬

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白鵬謝罪、異例2度目の呼び出し「盛り上げようと」

24日、春場所千秋楽で優勝インタビュー後、自ら音頭を取り三本締めする白鵬

大相撲の横綱白鵬(34=宮城野)が、春場所千秋楽の優勝インタビュー後に三本締めを行ったことへの聴取を受けるため、滞在先の大阪から東京に呼び出された。日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で開いた理事会に、白鵬と師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)を呼んで相撲道などを諭した。17年11月の九州場所でも万歳三唱などで厳重注意を受けており、1年半足らずの短期間に、現役横綱が2度も理事会に呼ばれる極めて異例の事態。調査はコンプライアンス委員会に委嘱された。

理事会の途中で、白鵬は宮城野親方とともに理事会が行われている会議室に入室した。春場所千秋楽で観衆に促し、自ら「ヨーッ」と音頭を取って行った三本締め。これに「一力士が締めてよいのか」と、千秋楽翌日の25日に横綱審議委員会(横審)から、26日には評議員会からも苦言が呈された。千秋楽の表彰式後に行う神送りの儀式の前に手締めをしたことで、この日も「おかしい」という声が出た。さらに「(数々の記録は)単なる数字だけで終わってしまうよ」と諭されて白鵬は謝罪したという。

呼び出された白鵬と宮城野親方は、理事会に説明のため出席し相撲博物館の学芸員から「相撲は単なるスポーツではない」と、相撲道の理解を求められた。その後の聴き取りなどを含めて、理事会には10分前後滞在した。白鵬は一昨年九州場所の千秋楽でも観衆に促して万歳三唱を行い、厳重注意を受けている。その時以来の呼び出し。そもそも現役横綱が理事会に呼び出されることが極めて異例だが、1年半足らずの間に2度も呼び出される前代未聞ともいえる事態となった。

師匠は注意をしてきたと述べたが、白鵬は「平成最後の場所ということで、盛り上げようと思って締めた」という趣旨の説明をしたという。今回の三本締めは、相撲協会のコンプライアンス規定の第5条「違反行為」の第7項にある「土俵上の礼儀、作法を欠くなど、相撲道の伝統と秩序を損なう行為」にあたるかどうか、コンプライアンス委員会に調査を委嘱。コンプライアンス委から八角理事長(元横綱北勝海)に答申があり、その後、臨時理事会で検討。答申を受けて、必要な場合は処分を科す。

白鵬はこの日、報道陣と対面せず引き揚げた。理事会に出席した芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「第一人者である以上こういうことも大事だと認識してもらう」と、再発防止を求めた。平成最後の場所についた物言いは、平成のうちに決着するか微妙になってきた。

◆白鵬前回の注意処分 暴行問題で渦中にあった17年11月の九州場所千秋楽の優勝インタビューで「日馬富士関と貴ノ岩関を再びこの土俵に上げてあげたいなと思います」と発した上、観客に万歳三唱を促した。また同場所11日目の嘉風戦に敗れた後、立ち合い不成立を執拗(しつよう)にアピールした行為も併せ、11月30日の理事会に福岡から東京に師匠とともに呼び出され厳重注意された。

両国国技館を引き揚げる白鵬を乗せたと思われる車(一部加工)(撮影・鈴木正人)

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三本締めの白鵬に横審再び苦言「やれる立場なのか」

横綱審議委員会後の会見で記者の質問に答える矢野委員長(左)と芝田山理事(第62代横綱・大乃国)(撮影・垰建太)

史上最多を更新する42度目の優勝を果たした横綱白鵬(34=宮城野)に、再び苦言が呈せられた。

日本相撲協会の諮問機関である、横綱審議委員会(横審)は、大相撲春場所千秋楽から一夜明けた25日、東京・両国国技館で定例会合を開いた。約30分の会合で多くの時間が割かれたのが、千秋楽の優勝インタビュー後、白鵬が場内のファンに促し、三本締めを行ったことだった。

このことについて、矢野弘典委員長(78=産業雇用安定センター会長)は、会合内で「話題になり、いろいろな意見が出ましたが、違和感を覚える人が多かった」と説明。そもそも三本締めは全てが終わってから行うもので、各種表彰式、出世力士手打式、そして最後に「神送りの儀式」が終了して、場所が終わるというのが認識だ。「優勝した横綱といえども、そういうことをやれる立場なのかという疑問がある。会場中が手拍子でいっぱいになってビックリしました」と個人的な感想も述べた。

白鵬は17年九州場所でも、優勝インタビュー後に万歳三唱を促してファンと行ったばかりか、インタビュー中には、当時、暴行問題のまっただ中にあり、休場した加害者の横綱日馬富士(九州場所後に引退)と被害者の貴ノ岩(昨年引退)の名前を挙げ「土俵に上げたい」と声を大にした。この問題についても横審で話題になり、その後、理事会で師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)と本人が呼ばれ厳重注意された経緯がある。

その前例も会合内では話題となり「万歳三唱がダメで三本締めならいいのか」など、厳しい意見が出たという。同委員長は「具体的に(横審としての)提言ではないが(会合の)全体として『おかしいのでは』という違和感があった」と説明。「理事会として再度、どう考えるのか」と協会の姿勢を問いかけた。

定例会合に出席した日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「協会を引っ張っていく第一人者としては、あるまじき行為ではないかというご意見があった。協会にも(ファンから)苦情など賛否両論の声が届いた。古き、古式ゆかしきものは残さないといけない。言動、行動で分かってもらわないといけない」と話した。今後、理事会などに呼び再度、注意するなどについては、現状では「段取りは分からない」と未定であるとし「後日、対処します」と協会としてのスタンスを示すことを示唆した。

優勝インタビューで詰め掛けた観客といっしょに自ら音頭を取り三本締めする白鵬(撮影・小沢裕)
横綱審議委員会に出席した理事と委員たち。左から4人目が矢野委員長(撮影・垰建太)

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元貴ノ岩「精進したい」断髪式で元日馬富士と再会

元貴ノ岩(左)の肩に手を乗せる元横綱日馬富士関のダワーニャム・ビャンバドルジ氏(撮影・河田真司)

大相撲の暴行問題で、被害者にも加害者にもなった元前頭貴ノ岩のアディヤ・バーサンドルジ氏(28)の断髪式が2日、東京・両国国技館で行われた。約370人がはさみを入れ、自身への暴行で一昨年11月に引退した元横綱日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏(34)らが出席。一方で先代師匠の元貴乃花親方の花田光司氏(46)は来場しなかった。

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元貴ノ岩の断髪式が始まるとほどなく、東の花道から元日馬富士が入場した。一礼して土俵に上がり、故郷モンゴルの後輩にはさみを入れ、両手を肩に乗せて「頑張ってください」と声を掛けた。

17年10月、元日馬富士に元貴ノ岩は暴行された。約2カ月前には元貴ノ岩が付け人を殴った。加害者となった2人はともに責任を取って引退。巡り巡って、再び国技館の土俵に一緒に立った。

1月中旬、2人は会食し、元貴ノ岩が謝罪して和解。「はさみ、お願いします」と要請して、元日馬富士の断髪式出席が決まった。この日、報道陣から「わだかまりはないか?」と問われた元日馬富士は「だから来ている」と明言。さらに、今後が未定の元貴ノ岩について「こういうことになってしまったが、これからも自分なりに応援していきたい」とエールを送った。

元日馬富士に加え、白鵬と鶴竜の両横綱もはさみを入れた。いずれも元貴ノ岩が被害に遭った酒席に同席した面々。それでも断髪後、ツーブロック風の髪形に整えている際に元貴ノ岩は「(はさみを)入れてもらって、うれしい。いろんなことに精進したいという気持ちでいっぱい」と、感謝の思いを語った。

一方、入門以来約10年も指導を受けてきた花田氏は来場しなかった。健康状態に問題なければ、仮に定年退職していても、入門時の師匠が関取衆の断髪式に出席するのは一般的。それでも不在の先代に対し、元貴ノ岩は「感謝の気持ちでいっぱい」と話した。止めばさみを入れた現師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は「(元貴乃花親方から)言葉はない。最初に『よろしく』と預かった時点でこれ(断髪式)も入っていると思う」とフォローした。

断髪式後のパーティーで、元貴ノ岩はカラオケでBEGINの「三線の花」を歌った。愛する人と過ごした日々を思い返す歌詞は、断髪式に臨んだ心境と重なったのかもしれない。暴力を振るった貴大将にも優しく接していた。【高田文太】

◆元貴ノ岩が関係した2つの暴行問題 17年10月25日、秋巡業で訪れた鳥取市での酒席で、日馬富士から暴行を受けた。素手やカラオケのリモコンで頭部を十数回殴打された。当時、貴ノ岩の師匠だった貴乃花親方が、鳥取県警に被害届を提出したことが、同11月の九州場所中に発覚。場所後、日馬富士は引退し、白鵬、鶴竜ら酒席にいた関取衆は減給などの処分を受けた。貴ノ岩は2場所全休し、十両に陥落したが昨秋に再入幕した。ところが昨年12月4日に冬巡業で訪れた福岡・行橋市のホテルで、忘れ物をした付け人の貴大将に暴行。その3日後に責任をとって引退した。

千賀ノ浦親方(右)のはさみ入れで断髪を終える元貴ノ岩(撮影・河田真司)

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RIZEN側「残念」不祥事力士の受け皿扱いゴメン

RIZIN榊原実行委員長(2018年11月17日撮影)

総合格闘技RIZINの榊原信行実行委員長(54)が10日、大相撲の元幕内貴ノ岩(28=モンゴル)の暴行問題について、日本相撲協会を痛烈に批判した。

榊原氏は、31日に新たに開催するRIZIN平成最後のやれんのか! 大会(さいたまスーパーアリーナ)のカードを発表。終了後の会見で、貴ノ岩の引退後の去就について、総合やプロレスなど格闘技界入りもうわさされることに「スキャンダルがあったことで、うちが受け皿と思われるのは残念。ものが言えない。あれが、ちゃんとした(競技)団体と言えるのか。上の人は全部クビにして組織を一新するべき」とまくしたてた。

RIZINでは、無免許運転で引退勧告を受け角界を去った大砂嵐の参戦を認め、9月30日のRIZIN13大会でデビューさせた。しかし、その後、またも無免許運転の疑いが発覚し、10月26日に契約解除していた。榊原氏は「大砂嵐も手を差し伸べたが、あんなことになった。これを見て、ハイ、貴ノ岩というように触手は伸びない。もっと厳しい環境の中で礼節を教えるべき。相撲界の中のうみは、相撲界の中で解決してほしい」と手厳しかった。【桝田朗】

7日、会見に臨んだ貴ノ岩

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貴景勝Vパレード延期、貴ノ岩の暴行問題で日程変更

優勝賜杯を手にする貴景勝。右はバンザイする父佐藤一哉さん(18年11月25日撮影)

埼玉栄高校は10日、卒業生で大相撲の小結貴景勝(22=千賀ノ浦)の初優勝を祝うパレードを、当初予定していた今月19日(午前11時)から、日程を変更すると発表した。新たな日時は未定。

貴景勝が11月の九州場所で初優勝したことを受けて、同校はさいたま市のJR西大宮駅から埼玉栄高までパレードを行い、その後、優勝報告会も行うと、すでに5日に発表していた。だが貴景勝の兄弟子でもある、元前頭貴ノ岩が付け人に暴力を振るい、7日に引退したことに伴い、日本相撲協会は19日午後1時から全関取衆を対象に「付け人に関する特別研修」を行うと発表。貴ノ岩と同部屋の貴景勝は当然、例外ではなく、日程変更を余儀なくされた。

埼玉栄高は、パレードや優勝報告会が中止になったわけではなく「日程が決まり次第、再度ご連絡致します」と、調整中であることを報道陣に発表した。

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貴ノ岩RIZIN参戦ない「上は全部首に」暴行問題

RIZIN榊原信行実行委員長(18年11月17日撮影)

総合格闘技のRIZIN榊原信行実行委員長(54)が10日、大相撲の元幕内貴ノ岩(28=モンゴル)の暴行問題について、日本相撲協会を痛烈に批判した。

大相撲から引退した貴ノ岩の今後の去就について、総合やプロレスなど格闘技界入りもうわさされるが「スキャンダルがあったことで、うちが受け皿と思われるのは残念。ものが言えない。あれが、ちゃんとした(競技)団体と言えるのか。上の人は全部首にして組織を一新するべき」とまくしたてた。

RIZINでは、無免許運転で引退勧告を受け角界を去った大砂嵐の参戦を認め、9月30日のRIZIN13大会でデビューさせた。しかし、その後、またも無免許運転の疑いが発覚し、10月26日に契約解除していた。榊原氏は「大砂嵐も手を差し伸べたが、あんなことになった。これを見て、ハイ、貴ノ岩というように触手は伸びない。相撲界の中のうみは、相撲界の中で解決してほしい」と手厳しかった。

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暴力根絶…共同生活から見直し必要か/記者の目

車で部屋に戻った貴ノ岩(撮影・河野匠)

大相撲の前頭貴ノ岩(28=千賀ノ浦)が、付け人で三段目力士の貴大将(23)に暴力を振るった問題で発覚から一夜明けた6日、師匠の千賀ノ浦親方は悲痛の表情を浮かべた。貴ノ岩の暴行問題に「とにかく驚きで、残念の言葉しか出てこない。残念なのと情けないのと、両方です。すみません」と言及。早朝から都内の部屋を囲んだ約40人の報道陣を前に、力ない声で謝罪した。

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<記者の目>日本中から、ため息が漏れている気がした。「やっぱり」や「結局」。そんな言葉しか思い浮かばないほど、貴ノ岩の暴力には落胆させられた。相撲界は何も変わっていない-。そう世間に思わせたに違いない。貴乃花と日馬富士という2人の横綱が、相撲界を去るきっかけとなった力士による愚行では、その2人も浮かばれないというものだ。

被害者が加害者になる。その傾向はすでに発見されていた。親方や力士はもちろん、行司や呼び出しら、全相撲協会員に聞き取り調査し、元協会員からもアンケートを募る膨大な仕事量をこなした、暴力問題再発防止検討委員会の調査結果に明記されていた。それでも、ある協会員が言った。「どこまでいっても暴力はなくならないと思う。風習として残っているから」。

稽古場では顔を張ることを良しとされ、土俵を離れれば暴力となる。頭で分かっていても、カッとなったら思わず手が出る。その繰り返しだ。それが風習というなら、相撲部屋という共同生活から見直し、稽古と生活を切り分けるしかない。一方で、共同生活を送るからこそ生まれる絆なども希薄になる。親子や兄弟を見るような、大きな魅力をそぎ落とすほどの覚悟で「風習」を変えていかなければいけない、分岐点に差しかかっているのかもしれない。【高田文太】

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千賀ノ浦親方「考えが甘い」協会から貴ノ岩監視命令

報道陣に囲まれる千賀ノ浦親方(撮影・河野匠)

大相撲の前頭貴ノ岩(28=千賀ノ浦)が、付け人で三段目力士の貴大将(23)に暴力を振るった問題で発覚から一夜明けた6日、師匠の千賀ノ浦親方は悲痛の表情を浮かべた。貴ノ岩の暴行問題に「とにかく驚きで、残念の言葉しか出てこない。残念なのと情けないのと、両方です。すみません」と言及。早朝から都内の部屋を囲んだ約40人の報道陣を前に、力ない声で謝罪した。現役時代は「ドラえもん」の愛称で親しまれ、温厚な性格で知られる同親方だが、暴力根絶を掲げる角界を大きく裏切った貴ノ岩に対し「考えが甘い。自覚が足りないということ」と一刀両断した。

「どんな内容か分からないので、私にはお答えしようがありません」。この日午後1時過ぎから約1時間行われた協会からの事情聴取は、暴行を受けた貴大将だけが参加。千賀ノ浦親方は同席せず別室で待機した。その後の貴大将との会話の中では、警察に被害届を提出する話はあがらなかったという。

謹慎処分を受けた貴ノ岩は、当面は自身の監視下に置く。聴取後は貴大将を先に部屋へ帰し、午後4時過ぎに東京・両国国技館を離れた。午後5時30分に自身が運転する車に貴ノ岩を同乗させ部屋へ帰宅。貴ノ岩は無言だった。部屋付近の自宅ではなく「僕がずっと見ておかないといけないので」と、部屋で同居する形で謹慎させる。協会からは「とにかく厳しく監督するように」と注意を受けた。貴大将の携帯電話も師匠が預かっているという。

先月の九州場所ではいきなり貴景勝の初優勝を見届けたが、喜びもつかの間、想定外の事態に終始、困惑気味だった。【佐藤礼征】

千賀ノ浦親方(左)とともに車で部屋に戻る貴ノ岩(撮影・河野匠)

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