上へ戻る

au版ニッカン★バトル

記事検索

福永亮次が新王者「人生左右する試合」で逆転TKO

右目はふさがりながらも王座奪取の福永亮次

<ボクシングWBOアジア太平洋スーパーフライ級タイトル12回戦>◇14日◇東京・後楽園ホール

同級4位福永亮次(33=角海老宝石)が逆転TKOで新王者になった。

同級王者フローイラン・サルダール(30=フィリピン)のV1戦でタイトル初挑戦。右目がふさがりながらも、7回にボディーでダウンを奪う。さらに連打を浴びせるとレフェリーがストップ。7回1分40秒TKOで王座を獲得した。

初回から長い右ストレートをもらい、なかなか攻め込めなかった。4回あたりから右目の周囲も腫れだした。このままではレフェリーストップもあり得る状況に、田部井トレーナーは6回にゴーサイン。福永も「距離が遠かったが、ボディーは効いていた。ガードを固めていくしかない」と一転攻勢で逆転勝ちした。

地元大阪でプロデビューし、上京して宮田ジムに移籍した。16年には全日本新人王も、18年に東洋太平洋シルバー王座挑戦に失敗し、ボクシングから離れた。「またやりたくなった」と昨年ジムを移籍し、2戦目でつかんだビッグチャンスをものにした。

15歳から型枠職人の仕事につき、試合前は3日ほど休むだけだった。「ボクシング人生を左右する試合」に向けて、今回は12日間と初の長期休暇をもらった。その期待にも応えて見せた。

サルダールは元世界王者の木村翔に挑戦経験もあり、WBO7位につけていた。福永は世界ランク入りも確実にしたが「レベルが低すぎ。もっともっと練習して上を目指したい」と話した。

関連するニュースを読む

挑戦者福永亮次「もちろん狙う」KO勝ち 前日計量

計量をクリアした福永亮次(左)とフォローイラン・サラダール

ボクシングWBOアジア太平洋スーパーフライ級タイトル戦の前日計量が13日に都内で行われた。同級4位福永亮次(33=角海老宝石)が14日に東京・後楽園ホールで、同級王者フローイラン・サラダール(30=フィリピン)のV1戦で初挑戦する。福永はリミットの52・1キロ、サラダールは51・9キロでパスした。

王者は3敗のうち2敗は、元世界王者の木村翔、井上拓真に喫した。昨年9月に王座を獲得し、WBO9位にランクされている。強敵相手にも福永は「1、2回から出ていってつぶしたい」と気合十分。11勝はすべてKO勝ちに「もちろん狙う」と力を込めた。

地元大阪でプロデビューし、上京して宮田ジムに移籍した。16年には全日本新人王も、18年に東洋太平洋シルバー王座挑戦に失敗し、ジムを離れた。「またやりたくなった」と昨年ジムを移籍。2戦目でビッグチャンスをつかんだ。

15歳から大工の仕事についた。普段は試合3日前から休むが、今回は12日間と初の長期休暇で決戦に備える。パンチのある相手に、パワー対策で重い階級を相手にスパーリングを積んできた。「下がらずにずっとプレッシャーをかけたい。上下に打ち分けて、ボディーも効かせて削っていく」つもりだ。「ボクシング人生を左右する試合」に決意がみなぎった。

関連するニュースを読む

木村翔2・15再起戦は花形ジム所属、当日試合限定

木村翔(2019年5月14日撮影)

ボクシング前WBO世界フライ級王者木村翔(31)が、花形ジム所属で再起戦に臨むことになった。花形会長が20日に明らかにした。2月15日にフィリピン・マニラで、元WBO世界ミニマム級王者サビーリョ(フィリピン)と世界前哨戦の位置付けで対戦する。

木村は昨年5月の2階級制覇失敗後は、フィリピンや中国で練習していた。元日付で所属していた青木ジムが休会し、その後の所属先が未定だった。フィリピンで試合する場合でも、両国の協定から日本ボクシングコミッションの許可が必要で、そのためには国内のジムに所属する必要があった。

東日本協会会長でもある花形会長が、この試合限定での暫定移籍を引き受けた。昨年12月に協栄ジムが休会した際などにも、試合の決まっていた選手の救済を最優先に同様の措置をとっていた。

関連するニュースを読む

木村翔2・15に再起2戦目 世界前哨戦と位置付け

木村翔(2019年5月14日撮影)

ボクシング前WBO世界フライ級王者木村翔(31)が、2月15日にフィリピン・マニラで元世界王者と再起戦に臨む。5日に中国・上海で発表した。元WBO世界ミニマム級王者メルリト・サビーリョ(35=フィリピン)と対戦する。この一戦を世界前哨戦と位置付けている。

木村は18年のV3戦で田中恒成(24=畑中)に判定負けで陥落した。昨年5月の再起2戦目でWBA世界ライトフライ級で2階級制覇を狙うが失敗した。その後は所属していた青木ジムを離れ、フィリピンや中国で練習している。現在はフィリピン人トレーナーに指導を受けている。

当面はフリーで活動し、今回からマカオ中心に格闘技イベントを展開するマスファイトのサポートを受ける。日本で試合をする場合はジムに所属する必要がある。その時までに移籍先を探す考えだ。

青木ジムは有吉会長と選手、会員との金銭トラブルで、昨年限りで休止して事実上閉鎖となった。代わってReason大貴がDANGAN AOKIに改称して移転した。旧青木ジムの大半の選手、会員も引き継いで6日にオープンする。木村も受け入れる姿勢を示している。

関連するニュースを読む

木村翔、ジム休会で海外主戦場も視野「フリーでも」

青木ジムの有吉将之会長にミット打ちをする木村翔(2018年9月19日撮影)

ボクシング前WBO世界フライ級王者木村翔(30)が所属する青木ジム(東京都新宿区)は25日、今年12月31日をもって活動休止(休会)することを発表した。

「一定の理由付けができるものの、パワーハラスメントと捉えられても仕方のない状況を作り出したことは否定できません」と一部のパワハラ事実を認めた。

SNS上では所属選手に対する不当な金銭要求がジム内であったと書き込まれた。混乱を招いたことの責任を痛感している有吉将之会長(45)は同日、都内で取材に応じ「休会理由はリリース通り。申し訳ありません」と謝罪。1945年(昭20)に創立し、男女の世界王者を輩出した歴史ある名門ジムの休止を決断した。また務めていた東日本ボクシング協会、日本プロボクシング協会の両理事も25日付で退任した。

所属選手はジム移籍を迫られる。特にフィリピンで海外修行中の木村は同日、日刊スポーツの取材に応じ「ゆっくり考えます」と気持ちの整理を優先させる姿勢をみせた。もし年内に移籍先が決まらなければ「フリーでもいい。今、やることをやるだけ」と中国など海外を主戦場にすることも視野に入れていた。

関連するニュースを読む

青木ジム今年いっぱいで休会発表 パワハラなど確認

ボクシング前WBO世界フライ級王者木村翔(30)が所属する青木ジムは25日、今年いっぱいで休会(活動休止)することを発表した。今月に入ってSNS上で同ジムが所属ボクサーらに対し、不当な金銭を要求したとされる書き込みがあったことを有吉将之会長名で謝罪。ジムの内部調査の結果として一部でパワーハラスメントが確認されたことを発表した。「当ジムといたしましても一定の理由付けができるもの、パワーハラスメントと捉えられても仕方のない状況を作り出したことは否定できません」とコメント。コンプライアンス違反があったことを認めた。

有吉会長は「長い歴史があり、また世界チャンピオンを輩出したジムの社会的責任を果たす意味で、所属選手、関係者等に心から陳謝」と監督者としての責任の重さを強調。青木ジムからの決定報告として<1>20年1月1日からジム休会<2>年内中にジム休会に伴う選手の移籍などのサポートを確実に行うこと<3>有吉会長が理事を務める東日本ボクシング協会、日本プロボクシング協会の理事職を25日付で退任する、という3点を併せて発表した。これで木村はジム移籍を完了しなければ、試合ができない状況となった。

関連するニュースを読む

青木ジムが年内休会へ コンプライアンス問題浮上

木村翔

ボクシング前WBO世界フライ級王者木村翔(30)が所属する青木ジムが年内にも活動休止(休会)することが24日、濃厚となった。今月に入って一部でコンプライアンスの問題が浮上。ジム関係者によれば、今回の事態に対して有吉将之会長(45)が責任を痛感しており、近日中にもジムの方向性について決断するという。ジム休会となれば、木村ら所属選手は他ジムに移籍しなければ試合ができない状況となる。

   ◇   ◇   ◇

男女の世界王者を輩出した歴史ある名門ジムが、活動停止に追い込まれる見通しとなった。今月に入って青木ジム内でコンプライアンスの問題が浮上し、有吉会長が調査を続けてきた。反社会的勢力の問題ではないものの、同会長はジムを統括する立場としての責任を重く感じており、近日中に休会を含めたジムの方向性について決断をするものとみられる。

ジム休会となれば、前WBO世界フライ級王者木村ら所属ボクサーは試合ができない状態に陥る。そのため、有吉会長が各選手の意向をヒアリングした上で、ジム移籍をバックアップする流れになりそうだ。特に世界2階級制覇を目指し、5月に中国でWBA世界ライトフライ級王者カルロス・カサレス(ベネズエラ)に挑戦して敗れた木村は現役続行を希望。先月から約3カ月の予定で海外修行に出ているが、ジムの方向性が決まり次第、移籍を迫られることになる。

有吉会長は自ら理事を務めている東日本ボクシング協会と日本プロボクシング協会をはじめ、統括団体となる日本ボクシングコミッションにも現状報告している。近日中にジム休会の決断をした場合、両協会理事も辞任する意向だ。青木ジムでは08年に小関桃がWBC女子世界アトム級王座を獲得し、国内記録を更新する17度の防衛に成功。17年には木村が、五輪連覇のWBO世界フライ級王者鄒市明(中国)に敵地で挑戦して勝利。男女の世界王者を育成した有吉会長の手腕が評価されていた。

関連するニュースを読む

村地翼スピード挑戦で地方の星へ「シバキ倒したい」

計量をクリアしたフローライン・サルダール(左)と村地翼

スピード挑戦で地方の星になれるか。ボクシングWBOアジア太平洋スーパーフライ級6位村地翼(22=駿河男児)は、21日に東京・後楽園ホールでプロ5戦目で初めてタイトルに挑戦する。

同級2位フローイラン・サルダール(30=フィリピン)との王座決定戦の前日計量が20日に都内であり、村地はリミットより100グラム軽い52キロでクリアした。サルダールは51・9キロだった。

「自信しかないです。キャリアは関係ない。シバキ倒したい」。計量を終えた村地は威勢のいい言葉を並べた。今回は三迫ジムに1カ月出稽古した。現役5人目の日本王者が誕生したばかりの勢いに乗る名門で、加藤チーフトレーナーの指導を受けた。「みっちりと指導してもらい、また自信がついた」。

中1でボクシングを始め、兵庫・西宮香風高時代にインターハイに出場し、東洋大に進学した。レギュラーだったがアマ戦績は16勝(1KO)16敗の五分。「アマでは恥ずかしい成績だが、プロでは関係ない」と言い切り、3年で中退してプロを目指した。前島会長に声を掛けられたのが縁で入門。昨年5月のデビューから、異例の早さでビッグチャンスを得た。

相手は30勝(21KO)3敗1分けのキャリアを持ち、世界ランカーの実力者だ。3敗もWBOフライ級王者木村翔(青木)にV2戦で6回KO、WBCバンタム級暫定王者井上拓真に判定負けなど。村地は臆することなく「気持ちは弱そう。ハートでは上。前半プレッシャーをかけて、ボディーを効かせたい」と、KO奪取でジムに初のベルトをもたらすつもりだ。

関連するニュースを読む

田中恒成カウンター右ボディーは圧巻の技/大橋秀行

ゴンサレス(左)にTKOで勝利しガッツポーズをする田中恒成(撮影・森本幸一)

<プロボクシング:WBO世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇24日◇愛知・武田テバオーシャンアリーナ

王者田中恒成(24=畑中)が2度目の防衛に成功した。

同級1位ジョナサン・ゴンサレス(28=プエルトリコ)との指名試合に7回TKOで勝利。王座奪取の木村翔戦、宿敵田口良一とのV1戦と激闘2連戦後の“落とし穴”をクリアした。

   ◇   ◇   ◇

実に高性能なカウンターパンチを見せてもらった。最初のダウンを奪った3回のシーンだ。挑戦者の右ストレートに合わせ、田中がすかさず出した右ボディーストレートは圧巻のテクニックと言っていい。相手の拳を回避しながら強烈な一撃を腹部に打ち込んだ一連の流れは、やはり並の王者ではないと感じさせた。

試合展開を分析しながら早めに攻めどころを見つけた部分も評価したい。1、2回とロープ際やコーナーに追い込んだが、相手が冷静に対処し、カウンターを狙ってきた。ここで顔面ではなく、ボディーにパンチを集めた判断が良かった。すべてボディーでダウンを奪ったところに、それが証明されている。

惜しむらくは4回に接近戦から左フックでダウンを許してしまった点。そして続く5回に焦りからか、パンチに力みが出てきたところが課題だろう。ただ今回は世界戦で初対戦というサウスポーに対して技術的に上回り、TKOで下した意味は大きい。また1ランク上の王者になったと思う。(元WBA、WBC世界ミニマム級王者)

関連するニュースを読む

田中恒成がV2、年内に統一戦経て来年4階級制覇へ

WBO世界フライ級タイトルマッチ 祖父の遺影を手に勝利しチームで記念撮影をする田中恒成(撮影・森本幸一)

<プロボクシング:WBO世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇24日◇愛知・武田テバオーシャンアリーナ

王者田中恒成(24=畑中)が2度目の防衛に成功した。同級1位ジョナサン・ゴンサレス(28=プエルトリコ)との指名試合に7回TKOで勝利。王座奪取の木村翔戦、宿敵田口良一とのV1戦と激闘2連戦後の“落とし穴”をクリアした。年内にフライ級でもう1戦、他団体王者との統一戦を検討しており、その後、WBOスーパーフライ級王者井岡一翔に次ぐ、国内ジム選手2人目の世界4階級制覇を狙うシナリオだ。

3回に右ボディーブローでダウンを奪ったが、ゴンサレスのスピードに苦しんだ。6回を終えた時点でポイントで負けていた。それでも7回、ボディーで3度のダウンを奪い、勝ちきった。試合後は「内容は最悪です。苦しい展開でしたけど何とかKOできて良かったです」。笑顔はなかった。試合前の「難しさはちょっとあります。どうしても内容を伴って、になる。正直勝てると思うけど、そういう時は、あまりいい試合ができてないんで」という言葉どおりの内容だった。

フライ級王座を奪った木村戦は2-0判定の死闘だった。V1戦はライトフライ級時代に統一戦が内定し、流れた田口との運命的な戦いを判定勝ち。「もうフライ級に興味のある相手はいない」というほど、精魂の尽きた2試合だった。

「意味ある試合」を求める男が迎えたV2戦。WBO本部に義務づけられたランク1位との指名試合は、落とし穴になりかねない。「ちょっとパランポンの時と似てる。“圧倒的に勝つ”と思ってたら、予想外に強くて…」。17年9月、ライトフライ級のV2戦は9回TKOで勝ったが、初回にダウンを喫し、両目眼底下骨折を負った。

「こういう試合はこれからもある。それに勝っていかなきゃいけない」。将来の世界5階級制覇を公言する王者が今回自分に課したテーマは「原点回帰」だ。アマチュア時代から最大の武器だったスピードが鈍っていた。プロ転向でパワーをつけた代償。「6対4」になった前後の体重配分を「5・5対4・5」にし、スピードを取り戻す。スピーディーなゴンサレスを、スピードで駆逐した末の完勝を自らに課した。

自分に勝つには、我慢がいる。ところが、そもそもムラっ気が強い。「単純な練習が1番嫌い」という天才肌には、きつい。プロ転向時から田中の体力強化を担当する河合貞利トレーナー(45)は「とびっきりのウサギの恒成が、がカメになれるか? そこが今回のテーマ。嫌だと思って投げない、抜かない。“気分でやるな”と言い聞かせました」。カメの心を持つウサギを目指した。

指名試合という義務は、果たした。年内に見据える次戦のターゲットは? 田中はWBOスーパーフライ級王者井岡に興味を持っているが、関係者の話を総合すると次戦での実現は困難。そうなればV1戦後「フライ級で(興味が)あるのはベルト」と話しており、フライ級の他団体王者との統一戦が最大の選択肢。いずれにしてもビッグマッチ実現の可能性が高い。

ドリームボーイの行く先に、夢が広がっていく。

◆田中恒成(たなか・こうせい)1995年(平7)6月15日、岐阜・多治見市生まれ。トレーナーの父斉さんに幼少から空手を習い、ボクシングは市之倉小6年から。岐阜・中京(現中京学院大中京)で高校4冠。13年プロ転向。15年にWBOミニマム級で日本最速5戦目の世界王座奪取。16年に同ライトフライ級で井上尚弥と並ぶ日本最速8戦目の世界2階級制覇。昨年9月にWBAライト級王者ロマチェンコと並ぶ世界最速12戦目の世界3階級制覇。中京大経済学部卒。164センチの右ボクサーファイター。

WBO世界フライ級タイトルマッチ ジョナサン・ゴンサレス(左)から、このラウンド三度目のダウンを奪う田中恒成(右)(撮影・森本幸一)
WBO世界フライ級タイトルマッチ 7R、ジョナサン・ゴンサレス(左)にパンチを放つ田中恒成(右)(撮影・森本幸一)

関連するニュースを読む

田中恒成「目指せ塩試合」V2戦はパンチもらわない

WBC世界ライトフライ級ユース王者加納陸(右)とスパーリングを行ったWBO世界フライ級王者田中恒成(撮影・加藤裕一)

WBO世界フライ級王者田中恒成(24=畑中)が24日、同級1位ジョナサン・ゴンザレス(28=プエルトリコ)との2度目の防衛戦(8月24日、愛知・武田テバオーシャンアリーナ)で「塩試合」を狙うことを誓った。

この日、名古屋市内の同ジムでWBC世界ライトフライ級ユース王者加納陸(21=大成)と公開スパーリングを行った後「『目指せ、塩試合』です」とV2戦のテーマを口にした。

何とも珍妙な響きだが、そこには深い意図がある。同級王座を奪取した木村翔戦、初防衛に成功した田口良一戦はともに、打ち合い上等のどつき合い。名古屋風に言えば“みそ煮込み”の濃厚さだった。

「前の2試合と違って、まず(パンチを)当てることより、もらわないことです」。早ければ年末にも階級をスーパーフライに上げ、日本ジム所属選手で2人目の「世界4階級制覇」という青写真がある。

挑戦者ゴンザレスはスピードあるサウスポーだが、自分も「最大の武器」と自負するスピードで圧倒し、完勝でその資格を得たい。

「塩試合」と言っても、ポイントアウトを狙う意識はさらさらない。

「まあ判定になるようじゃダメです。決めるときは一瞬で決めるのが理想。KO狙いと塩試合は対極的な表現のようだけど、実際はそうでもない。もらわないで、ペースと距離感をつかめば、思い切りいいパンチを当てられますから」

この日は挑戦者と同じくサウスポーでスピードのある加納と4回のスパーリングを消化。今回、技術的に最重要視するバックステップを生かしたフットワークなどを確認した。それでも、加納が鼻血を出し「全部が速い。ハンドスピードもそう。僕より1階級上であのスピードは恐ろしい」と舌を巻く内容だった。

田中は25日からは、加納のいる大成ジムに出向き、さらにスパーリングを重ねる。鮮烈なKO防衛を飾るため「順調に来ています」と手応え十分な様子だった。

WBC世界ライトフライ級ユース王者加納陸(手前)とスパーリングを行うWBO世界フライ級王者田中恒成(撮影・加藤裕一)

関連するニュースを読む

2階級制覇失敗の木村翔、今後「落ち着いたら発表」

木村翔(19年5月14日撮影)

ボクシング2階級制覇に失敗したWBA世界ライトフライ級2位木村翔(30=青木)は27日、IBF総会出席のためマカオに向かった。

26日の世界再挑戦は同級王者カニサレス(ベネズエラ)に足を使われ、最後まで捕まえられずに0-3の判定負け。中盤から大振りをかわされ、逆にパンチを返され、8~10ポイントの大差がついた。木村は「情けない試合で力不足。懐に入らせないうまさがあり、止まらなかった」と完敗を認めた。今後についてSNSで「もう少し落ち着いたら発表します」とした。

関連するニュースを読む

木村翔がホーム中国で2階級制覇ならず/世界戦詳細

<プロボクシング:WBA世界ライトフライ級級王座戦12回戦>◇26日◇中国江西省撫州市

ボクシングWBA世界ライトフライ級2位木村翔(30=青木)が中国・撫州市で同級王者カニサレス(ベネズエラ)に挑戦し判定負けを喫した。

◆WBA世界ライトフライ級王座戦12回戦

カニサレス3ー0
判 定
木村翔

木村翔「情けない試合をしてしまった。もっと(相手の)懐に入れると思ったが、入らせてくれないうまさがあった。追い込めたと思ったがカニサレスが止まらなかった。(階級を下げたが)体調はよかったと思うし言い訳にならない。力不足。」

【12回】運命の最終ラウンド。木村が積極的に手を出す。カニサレスが負けじと連打。カニサレスは足を使い的を絞らせない。木村はひたすら距離を詰めて手を出していく。木村のラッシュ。お互い決死の打ち合い。カニサレスは両手を挙げアピール

【11回】木村の強烈な左。カニサレスも右で応酬。お互いの頭が激突。試合再開。木村が連打。木村の右。お互い打ち合う。カニサレスが木村をコーナーに追い詰める

【10回】仕留めたい木村と試合巧者のカニサレス。木村は接近戦に変わらず接近戦に持ち込む。木村のラッシュ。木村が右目あたりから出血。木村の右ボディー。お互い激しく打ち合う

【9回】木村のスタミナは相変わらず落ちる気配なし。カニサレスの強烈な右。負けじと木村も左を返す。お互い激しいパンチの交換。木村がワン、ツー。木村の手数は落ちない

【8回】序盤からお互い激しく打ち合う。木村の右ボディー。お互い一歩も引かない展開に。カニサレスの連打。負けじと木村の左ボディー。お互いの手数は減らず

【7回】足を使うカニサレスに木村は接近戦を徹底。木村が左。木村が連打でカニサレスをコーナーに追い詰める。木村が持ち前の粘りを発揮

【6回】木村は変わらず接近戦。木村のワン、ツー。木村のスタミナは衰えない。カニサレスも負けじと返していく。木村がローブロー。審判が試合を止める。試合再開。木村が距離を詰めラッシュ。お互い激しく打ち合う

【5回】木村の手数が序盤よりも増えてきた。カニサレスは足でいなしきれず。木村の右アッパー。木村は接近戦に持ち込み上下に打ち分ける。カニサレスの右

【4回】カニサレスは足を使う。木村は詰めて逃がさない。カニサレス連打。木村の右。お互い激しいパンチの交換。木村は接近戦に持ち込む

【3回】木村が距離を詰めワン、ツー、スリー。木村は的確にパンチを当てていく。カニサレスも返していくが木村の守備が堅い。木村がコーナーに追い詰める。お互い激しく打ち合う

【2回】木村が前へ出る。お互い細かいパンチの交換。木村がワン、ツー。木村は積極的に左ボディーを狙っていく。木村は王者の連打にもひるまず

【1回】木村は積極的に距離を詰めていく。木村の左。カニサレスも負けじと返していく。カニサレスの連打に木村は上手く対応。木村の右ボディー。カニサレスは足を使い的を絞らせない

木村翔が世界再挑戦に失敗 ホーム中国で偉業ならず

木村翔(19年5月14日撮影)

<プロボクシング:WBA世界ライトフライ級級王座戦12回戦>◇26日◇中国江西省撫州市

WBA世界ライトフライ級2位木村翔(30=青木)が、ホームの中国で世界再挑戦に失敗し、2階級制覇はならなかった。無敗の同級王者カルロス・カニサレス(26=ベネズエラ)のV2戦で世界再挑戦。

判定負けを喫し、再び中国で王座に返り咲きはできなかった。日本人対決に実質団体統一戦の井上尚弥を除くと、日本人の世界挑戦は昨年大みそかから10連敗となった。

  ◇    ◇

木村にとって中国は5試合目だった。中国の英雄と言われた鄒市明から王座を奪い、雑草魂で一躍中国で人気になった。今回も初の開催地でセミながら、中国全土にテレビ中継された。中国代表と言える待遇と期待も、王座返り咲きで応えることができなかった。

異例の階級を下げての2階級制覇挑戦だった。元々はライトフライ級だけに「元に戻して減量しただけ」と影響なし。3日までのタイ合宿後は菓子やジュースは封印。栄養士のアドバイスで玄米にするなど「ボクサーらしい食生活」に改善も怠らなかった。

再起戦から2カ月足らずも、4月からタイで約2週間の合宿を張った。毎日スパーかミットで12回、それも1回4分でインターバル45秒。今回は15回のミット打ちも2日。気温40度を超す最も暑い時期の屋外ジムで強化した。減量苦はなく、体力にスタミナを生かせるはずだった。

カニサレスは田口良一のV5戦で世界初挑戦して引き分けていた。昨年に小西令弥との決定戦を制してのV2戦。21勝(17KO)1分と無敗に、木村は「無敗が最強ではない。挑戦者として倒しにいく」と宣言していたが及ばなかった。

関連するニュースを読む

木村翔2階級制覇へ階級下げも余裕「体調バッチリ」

木村翔(19年5月14日撮影)

ボクシングWBAダブル世界戦の前日計量が25日に中国撫州市内であり、2階級制覇を狙うライトフライ級2位木村翔(30=青木)ら全員がクリアした。

木村は48・7キロ、同級王者カニサレス(ベネズエラ)はリミットの48・9キロ。フェザー級10位久保隼(真正)と同級王者徐燦(中国)はリミットより100グラム軽い57キロだった。木村は3年ぶりで元の階級に1つ下げての挑戦となる。「体調はバッチリ。もっときついかと思ったが余裕だった」。カニサレスが1度超過に全裸になって再計量でのパスだったが「王者も調子は良さそう。盛り上がる中で倒したい」と気合が入った。久保は「気持ちはいつもと変わらない。リカバリーは持ってきた日本食で」と話した。

関連するニュースを読む

挑戦者木村翔「勝って車を」人気高い中国でW世界戦

記者会見で世界王座奪取を宣言した木村翔

ボクシングWBA世界ライトフライ級2位木村翔(30=青木)が24日、中国撫州市内での記者会見に臨んだ。

V2戦となる同級王者カルロス・カニサレス(26=ベネズエラ)とも初対面した。木村は「調整も順調で体調もいい。強い気持ちで戦い、必ずカニザレスを倒し、再びチャンピオンになる。勝って車を買いたい」と話し、ファンの多い中国人関係者をわかせた。26日はダブル世界戦で、中国人3人目のWBA世界フェザー級王者徐燦(25)のV1戦がメイン。挑戦者でこちらも2階級制覇がかかる同級10位久保隼(29=真正)も出席した。

2階級制覇を狙う木村翔(左から4人目)と王者カルロスカニザレス(左から2人目)

関連するニュースを読む

木村翔2階級制覇へ自信満々「やり残したことない」

2階級制覇に向けて中国へ出発した木村翔

ボクシングWBA世界ライトフライ級2位木村翔(30=青木)が23日、2階級制覇に向けて中国へ出発した。26日に同級王者カルロス・カニサレス(26=ベネズエラ)に挑戦し、WBO世界フライ級王座に続くベルトを狙う。「やり残したことはない。どこでやろうが世界戦ができる喜びがある。ぶっ飛ばしてベルトをとるだけ」と自信満々だった。

異例の階級を下げての世界再挑戦となるが、減量も至って順調という。リミット49・8キロに対して、自宅出発時で51・5キロだった。おかゆ、オレンジ、ヨーグルトなども食べてきた。「減量苦はない。練習で汗が出すぎてつらいぐらい」と笑う。

中国では5試合目だが、初めて撫州という地方都市となる。上海で4時間待ちして乗り継ぎ、南昌から車で1時間半かかり、現地到着は深夜となる。木村は「食べながら行きます」と言い、マッサージ師も同行して、体をほぐす準備も抜かりない。

世界再挑戦が決まって、都内のジムに見学にくる観光客も増えたという。「ベルトをとれば、人気に火が付いて、もっと有名になれる」。有吉会長も「またいい話がくるように勝ちたい」と期待する。

「今回は挑戦者。KOは意識している。打ち合いになるなら、打ち勝つ。足を使ってくるなら、追って捕まえるだけ。タイミングは逃さない」。ガウン、トランクス、シューズにグローブもお気に入りの黄色。今回は挑戦者を意識し、青とのツートンカラーにした。「成田空港で待っててください」と、王座奪回で凱旋(がいせん)帰国を宣言して飛び立った。

関連するニュースを読む

木村翔が初偉業へ「自信ある」中国での2階級制覇

WBA世界ライトフライ級タイトルマッチが決まった木村は、スペインの守り神とされるトカゲのオブジェの前でベルト奪取を誓う(撮影・大野祥一)

ボクシングWBA世界ライトフライ級2位木村翔(30=青木)が、日本人初の海外で2階級制覇に挑戦する。

26日に中国江西省撫州市で、王者カルロス・カニサレス(26=ベネズエラ)のV2戦で挑戦が、14日に都内で正式発表された。木村は17年にWBO世界フライ級王座を中国上海で奪取。再び海外で奪取となれば、日本人2階級制覇で初となる。

2階級制覇挑戦に木村は「正直興味はない。どこの団体でもどこの階級でもいいから、もう1度ベルトを巻くのが目標」と、王座奪回だけに集中する。

初のタイトル挑戦前まで、元々ライトフライ級だった。「フライ級は楽すぎた。元に戻すイメージ。今回はちゃんと減量するだけ」と話す。きっちりと準備と対策だけは怠らず、3日までのタイ合宿後は、お菓子やジュースは封印した。栄養士のアドバイスを受けて玄米にするなど「ボクサーらしい食生活をしてます」と笑った。

中国での試合は5試合目となる。最初の世界戦は五輪連続金メダルで、中国の英雄といわれた王者鄒市明に挑戦。「あの時はすごいアウェーだったが、今やアウェー感はない。ホームに感じる」。メインは会場となる撫州出身の出身中国人3人目の世界王者徐燦(25)のV1戦だが、セミの木村の試合から中国全土に生中継される。

カニサレスは16年に、田口良一のV5戦で世界初挑戦して引き分けている。昨年に小西令弥との決定戦を制して王座に就いた。21勝(17KO)1分といまだ無敗を誇る。木村は「黒星をつける。体力負けはしないし、練習している自信がある。負ける気しない。11回に倒せるかな」と自信満々だった。

メインでは元WBA世界スーパーバンタム級王者でWBAフェザー級10位久保隼(29=真正)が、2階級制覇に挑戦する。

関連するニュースを読む

木村翔26日海外で王者挑戦 勝って中国語で感謝を

カニサレスとのWBA世界ライトフライ級タイトルマッチが決まり、意気込む木村(撮影・大野祥一)

ボクシングWBA世界ライトフライ級2位木村翔(30=青木)が、中国ファンに2本目のベルトと言葉で感謝を伝える。26日に中国江西省撫州市で王者カルロス・カニサレス(26=ベネズエラ)に挑戦することが、14日に都内で正式発表された。

WBO世界フライ級王座に続き、再び中国で海外奪取となれば、日本人2階級制覇で初となる。今やホームとなった中国のファンに、勝者インタビューでは中国語でお礼するつもりだ。

   ◇   ◇   ◇

木村は人気の中国で5試合目となる。再起戦も日中対抗戦で中国側の赤コーナーだった。今回の陥落から9カ月での世界再挑戦も、中国プロモーターの支援で実現した。「ありがたい限り。最初はすごいアウェーだったが、今やアウェー感なくホームに感じる」。

中国ファンへの感謝は、リング上での戦いとメッセージで示す。「今回は勝ってリングから中国語であいさつしたい。なんて言おうか、考えている」。中国語で2階級制覇御礼となれば、また人気は上がるはず。

世界初挑戦時に五輪連続金で英雄といわれた王者鄒市明を倒して、卓球の福原愛さんと同レベルの人気者になった。昨年は王座陥落も国内年間最高試合の激闘。中国での評価は落ちることなく、今もジムに中国人女性がサインや写真を求めてやって来る。

今回はダブル世界戦で、メインは地元出身で中国人3人目の王者徐のV1戦となる。人気のサッカーやバドミントンをずらして、セミの木村戦から中国全土にテレビで生中継される。

日本人初の海外で2階級制覇へは「正直興味ない。もう1度ベルトを巻くのが目標」と王座奪回だけに集中する。階級を下げての挑戦も、元々はライトフライ級。「フライ級は楽すぎた。元に戻し、ちゃんと減量するだけ」と不安はない。

カニサレスは16年に田口のV5戦で世界初挑戦で唯一引き分けた。いまだ無敗を誇る王者にも、木村は「黒星をつける。負ける気がしない。11回には倒したい」と自信満々だった。【河合香】

カニサレスとのWBA世界ライトフライ級タイトルマッチが決まり、会見した木村(撮影・大野祥一)
WBA世界ライトフライ級タイトルマッチが決まった木村は、スペインの守り神とされるトカゲのオブジェの前でベルト奪取を誓う(撮影・大野祥一)

関連するニュースを読む

黒田雅之、王者の連打に屈する「力は出し尽くした」

IBF世界フライ級タイトルマッチ 12回、モルティ・ムザラネのパンチを食らう黒田(撮影・たえ見朱実)

<プロボクシング:IBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇東京・後楽園ホール

IBF世界フライ級4位黒田雅之(32=川崎新田)が世界再挑戦に失敗し、令和第1号の世界王者を逃した。同級王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)のV2戦で6年ぶりに世界再挑戦。左ボディーを軸に最後まで攻めたが、的確なパンチをもらって0-3の判定負け。高1からアルバイト生活で、世界初挑戦失敗から挫折を乗り越えてきたが、入門17年目で41戦目の悲願達成はならず。日本人の世界挑戦は日本人対決を除いて7連敗となった。

黒田は打たれても打たれても攻めた。5回には左目上をカットし、終盤は右目周囲もはれ上がった。それでも最後まで攻めたが、ボディー以外の有効打を奪えず。6年ぶりの再挑戦に「下手くそながら、最後まで攻めて、力は出し尽くした」が、手数の多い王者の連打に屈した。

徐々に距離を詰められ、逆にジャブをもろにもらい、細かい連打を浴びた。「想定より拳1個分リーチが長かった。2回で右目がかすんだ。ボディーに持っていくしかなかった」。王者はボディーに効いた素振りもまったく見せず、実力差を認めるしかなかった。

13年の世界初挑戦は大差で判定負けし、その後も厳しい状況が続いた。新田会長が強制的に自腹で1カ月のメキシコ武者修行させたが現地で判定負け。再起後2度の日本王座挑戦にも失敗しながら、やっとつかんだ世界再挑戦の舞台だった。

12年には、井上尚弥のプロテストの相手で圧倒された。試合やスパーした田口良一、拳四朗、木村翔、田中恒成らも、追い越して世界へ上っていった。「自分にイラだった日々」を晴らすことはできなかった。

高1の03年に川崎新田ジムの開設を知って入門した。会員番号18はジム第1号プロの最古参。会長は一番弟子に「結果がすべても、前回と違って気持ちと手は出せた」。6年での進歩は評価したが「今後は体のことも考えて白紙」と話した。黒田は「今はからっぽ」と苦笑し、令和初の国内世界戦で散った。【河合香】

IBF世界フライ級タイトルマッチ モルティ・ムザラネに判定負けした黒田(撮影・たえ見朱実)

関連するニュースを読む