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村田諒太「ヒーローズ」アンバサダー、社会貢献誓う

プロボクシング村田(右)は「HEROs AWARD2017」授賞式に出席し、中田氏と名刺交換する(撮影・松本俊)


 社会貢献に活躍した日本のスポーツ選手、団体を表彰する第1回「HEROs(ヒーローズ)アワード」の受賞者発表会が都内で行われ、アンバサダーとしてボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(31=帝拳)が出席した。

 「自分も少しですが継続してやっていることがあります。五輪の他競技のネットワークも使って、貢献していきたい」と述べた。大賞に当たる「HEROs of the year」は、元サッカー日本代表宮本恒靖氏がボスニア・ヘルツェゴビナで行うスポーツを通じた民族融和活動「マリモストプロジェクト」が選ばれた。

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村田諒太、王座奪取の尾川を祝福「いい流れ来てる」

勝利後にリング上でベルトを巻く尾川

<プロボクシング:IBF世界スーパーフェザー級王座決定戦>◇9日(日本時間10日)◇米ネバダ州ラスベガス・マンダレイ・ベイ・リゾート&カジノ


 IBF世界スーパーフェザー級4位尾川堅一(29=帝拳)が同級5位テビン・ファーマー(米国)を2-1の判定で下して世界初挑戦でベルトを手にした。以下は各界からの祝福コメント。

 ◆WBAミドル級王者村田諒太 気持ちが出ていた。人生初の海外で難しい面があったと思うが、リングに上がって強さを見せた。一瞬で踏み込む速さがある。僕も勝って尾川も勝って、いい流れが来ている。

 ◆ジムの先輩で7月に引退した元WBC世界スーパーフェザー級王者三浦隆司 右で活路を開いた。(自身は米国で活躍したが)追い越してどんどん上にいってほしい。

 ◆尾川の明大日本拳法部時代の先輩でノア所属のプロレスラー拳王 本当に良かった。アウェーで判定で勝ったのがすごい。オレも、22日の後楽園大会でGHCヘビー級王座に挑戦するので、尾川と同じように、頑張ってチャンピオンになろうと励みになった。

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村田諒太、最大の敵「安心感」に特効薬「強い相手」

10キロのダンベルを歯で持ち上げ首を強化する村田(撮影・江口和貴)


 安心感が最大の敵!? ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(31=帝拳)が28日、都内のジムで本格的に練習を再開した。先月22日の同級タイトル戦でアッサン・エンダム(フランス)を7回終了TKOで破ってから1カ月。来年4月に国内で予定される初防衛戦への鍵に心理面を挙げ、王者となってもハングリーさを維持するために、強敵を求めた。

 村田の顔はきれいにひげがそられていた。新王者となった先月の王座戦までは、無精ひげが精悍(せいかん)さを印象づけていたが「今日は練習再開なので」と朝にひげそりを当ててきたという。日本人の五輪金メダリストとして初の世界王者となった。試合直後から「ここからスタート」と言葉にしていたが、その気持ちはこの日も変わらない。だから「やはり安心している自分もいて、僕の中で戦わないといけない感情ですね」と口元を引き締めた。

 13年のプロ転向から14戦目で1つの目標に達した。この1カ月で周囲の称賛、環境の変化を感じる。「五輪金メダリストとして、(プロでも)失敗ではなかった」という心境が自然に湧いたという。そして、防衛とは守ることであり「守りに入るとモチベーションが難しい」と早くも心の戦いのゴングを鳴らした。

 特効薬は本人が最も自覚している。「できるだけ強い選手」だ。帝拳ジム浜田代表は「次の試合は来年4月に国内を予定している」と明言した。初防衛戦の相手は強敵こそ最良。村田は「ハングリーでいるために」守りの感情に陥らない危機感を必要とした。さらに先の標的もいる。5月に再戦がうわさされるWBAスーパー王者ゴロフキンとアルバレス。「その勝者とやりたい」と見定める。

 はた目には緩みは感じられない。祝勝会の誘いなどは多いが、必要最低限以外は断る。4月までは5カ月ほどあり「いろいろできる段階」と伸びしろを模索する姿も、十分にハングリーだ。ヒゲが伸びてきても、その姿勢は変わらないだろう。【阿部健吾】

村田諒太のプロ全戦績
報道陣に練習を公開したWBA世界ミドル級王者の村田(右)(撮影・江口和貴)

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新王者の村田諒太、初防衛戦18年4月に国内で開催

報道陣に練習を公開したWBA世界ミドル級王者の村田(撮影・江口和貴)


 ボクシングのWBA世界ミドル級新王者となった村田諒太(31=帝拳)の初防衛戦が来年4月に国内で行われる見通しとなった。28日に都内ジムで行われた練習再開会見で、帝拳ジムの浜田剛史代表(56)が「次の試合は来年4月ごろに日本を予定しています」と述べた。先月22日の同級タイトル戦で、不可解判定で5月に敗れたアッサン・エンダム(フランス)との再戦を7回終了TKOで飾った。日本人ミドル級王者は竹原慎二に続き2人目となるが、その竹原は初防衛戦で敗れている。日本では誰も成し遂げていないV1戦に、母国で挑む。

 この日に本格的に再開された練習では、さっそく2時間ほど汗を流した。試合日までまだ時間があるため、「いろいろできる段階」と試行錯誤が許される日々に、伸びしろを探す。王座戴冠後には環境の変化も感じるが、「踊らされることなく、自分自身を保ちたい」と浮かれた素振りはなく、引き締まった表情が印象的だった。

 王者となったが挑戦心は消えない。現在のミドル級に君臨する3団体王者ゴロフキンは、元2階級王者で9月の試合で引き分けたアルバレスと来年5月に再戦のうわさもある。WBAでも正規王者の村田の上に位置するのがスーパー王者のゴロフキン。「勝者は気になるが、自分自身が証明しないといけないことは多い。村田と試合をしたら面白いんじゃないかと言われるようにならないと」と述べた。

報道陣に練習を公開するWBA世界ミドル級王者の村田(撮影・江口和貴)
報道陣に練習を公開したWBA世界ミドル級王者の村田(右)(撮影・江口和貴)

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新王者村田諒太に完全密着、親子3代物語も放送

新王者に輝きベルトを巻いてポーズを決める村田(2017年10月22日撮影)


 ボクシングのロンドン五輪金メダリストで、22日のWBA世界ミドル級タイトルマッチ(東京・両国国技館)で新王者となった村田諒太(31=帝拳)に完全密着したNHKスペシャル「村田諒太 父子でつかんだ世界王座」が、28日午後9時からNHK総合テレビで放送される。

 村田の「弱さ」や「重圧と向き合う心」などといったヒューマンな部分に迫り、弱音を吐く、闘う場に生きる人間の葛藤や本音をかいま見ることができる番組内容となっている。また、父誠二さんに支えられてきたプロボクサー人生も描き、その中から得たものを、今度は息子にどのように伝えていくのか、人間にとって根源的な親子3代の物語も伝える。

 番組プロデューサーは「会社で働く社会人の私たちの悩みや葛藤と重なるものがあります。大きな仕事を与えられたとき、その重圧と責任とどう向き合うのか、リング上で1人で闘う村田選手だからこその大変さがありますが、でもその中から、みなさんに共感してもらい、その向き合い方のヒントになる番組になればと考えています。村田選手が、プロになってリング上で初めて流した涙。その意味を深く感じ取ってもらえるかと思います」と話した。

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村田諒太に東京ドームでの試合構想、アラム氏明かす

ボブ・アラム氏(左)と村田諒太(2017年10月22日撮影)


 ボクシングの世界的プロモーターでトップ・ランク社のボブ・アラムCEO(85)が、契約するWBA世界ミドル級新王者村田諒太(31=帝拳)の今後のプランについて、東京ドームでの試合構想を明かした。

 アッサン・エンダム(フランス)を棄権による7回TKOで下した22日の同級タイトル戦を両国国技館で観戦し、米国に帰国した23日(日本時間24日)に海外専門サイトの取材に対応。「日本でビッグファイトを実現させたい」と語った。

 具体的な名前を挙げたのは、3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)。9月に元2階級制覇王者サウル・アルバレス(メキシコ)と引き分けており、再戦の動向にもよるが、「カネロ(アルバレス)がGGG(ゴロフキン)とやりたくないとなって、GGGが村田と例えば東京ドームでやることにでもなった場合、相当な額のお金が動くだろう。もしGGGとカネロが戦ったとしても、(村田対GGG戦も)組める」と述べた。仮定の話ではあるが、東京ドーム開催となればまさにビッグファイトになる。

 同会場では、88、90年にはヘビー級統一王者マイク・タイソン(米国)が来日して2度の試合を行い、ともに5万人以上の観衆を集めている。

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偉業の村田引っ張りだこ、NHK関係者「紅白出て」

報道陣の質問に笑顔で答える村田(後方)。手前は浜田剛史氏(撮影・浅見桂子)


 ボクシングのWBA世界ミドル級新王者となった村田諒太(31=帝拳)が、変わらぬ「挑戦」を誓った。直接再戦となった前王者アッサン・エンダム(フランス)を棄権による7回終了TKOで下してから一夜明けた23日、都内ジムで会見を行った。

 五輪に続く偉業を達成し、村田は各方面に引っ張りだこになりそうだ。エンダムとの2試合とも密着取材を続けてきたNHKは、関係者が「紅白に出てくれたら。話をしたい」と明かす。大みそかの国民的番組「紅白歌合戦」はその年の顔が審査員を務めるが、金メダルを獲得したロンドン五輪が行われた12年は出演していない。オファーに応えれば、初の登場となる。

 5月の対戦が現実味を帯びた2月から、約8カ月間休むことなく走り続けてきた。さすがに心身ともに疲労を感じ、「2週間は休みたい」と話す。その後は出身の関西などでも表彰などが続きそうでベルトを片手に忙しい日々となりそうだ。

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村田はゴロフキンに固執せず、強豪ひしめくミドル級

新王者に輝きポーズを決める村田(撮影・中島郁夫)


 ボクシングのWBA世界ミドル級新王者となった村田諒太(31=帝拳)が、変わらぬ「挑戦」を誓った。直接再戦となった前王者アッサン・エンダム(フランス)を棄権による7回終了TKOで下してから一夜明けた23日、都内ジムで会見。防衛回数へのこだわりはみせず、さらなる「トップ・オブ・トップ」がそろう、ミドル級覇権争いの中心に踏み込む決意を言葉にした。

 欧米人の平均体格に近く世界的に強豪が集うミドル級。いま、その頂点に君臨するのがゴロフキン。3団体のベルトを束ね、専門誌などでパウンド・フォー・パウンド(全階級通じての最強選手)の1位に立つ。

 ただ、この2戦はKOを逃した判定勝ち、引き分けと陰りがみえ始めている。村田も「ピークは過ぎたかもしれない」と見定め、「ゴロフキンにこだわっているわけではない」とも話す。来年5月には9月に引き分けた元2階級制覇王者アルバレスとの再戦がうわさされ、その結果次第で「割り込み方」も影響を受けるだろう。

 各団体の世界ランク上位にも「1軍」が連なる。WBO王者サンダースは12月16日に元IBF王者レミューとV3戦を控え、復活を期す元WBA王者ジェイコブスは現在WBC3位、1階級下のIBFスーパーウエルター級王者だったチャーロはWBCミドル級1位に位置する。

 村田の現在地点は、1軍候補筆頭か。流動的に変わる戦況を見定め、ターゲットを決める。

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挑戦続く村田諒太「トップ・オブ・トップ」殴り込み

一夜明け、本紙を手に笑顔を見せる村田(撮影・浅見桂子)


 ボクシングのWBA世界ミドル級新王者となった村田諒太(31=帝拳)が、変わらぬ「挑戦」を誓った。直接再戦となった前王者アッサン・エンダム(フランス)を棄権による7回終了TKOで下してから一夜明けた23日、都内ジムで会見。防衛回数へのこだわりはみせず、さらなる「トップ・オブ・トップ」がそろう、ミドル級覇権争いの中心に踏み込む決意を言葉にした。

 「チャンピオン」。その呼び掛けに、村田は思わず相好を崩した。「むずがゆいですね」。一瞬言葉につまり、時期尚早を伝えた。「もっといろいろなものを証明して、その上で本物の王者、誰もが認めるビッグチャンピオンになれれば。まだその段階ではない」。そのためには…。「守るというのは難しい。勝てるだろうという相手と試合すると心も作りにくい。どんどんチャレンジしていきたい」と口元を引き締めた。

 前夜は深夜3時まで支援者にあいさつ回りし、早朝からはテレビ出演も続いた。正午からの会見でまぶたは重たそうだったが、挑戦の意思を口にする顔には生気があふれた。

 「トップ・オブ・トップ」。ミドル級最前線の一流ボクサーたちをそう称する。「まだまだ海外では『村田諒太って誰やねん』という段階」だと自認する。王座には就いたが、WBAにも上位のスーパー王座に絶対王者ゴロフキンが鎮座。WBC、IBF王者も統一するボクシング界の顔役を巡り、元王者や、他階級の王者がひしめく。手にしたベルトは、その戦場に割り込むチケットになる。

 来春には初防衛戦を予定するが、守勢には回らない。「回数は考えていない。年齢も年齢ですしね。皆さんが見たいという試合、ビッグファイトにつながる試合をしたい」。最短の道はない。海外にも名を知らしめる戦いを続けるしかない。試合同様、村田には攻めの姿勢こそ、よく似合う。【阿部健吾】

報道陣の質問に笑顔で答える村田(後方)。手前は浜田剛史氏(撮影・浅見桂子)

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村田諒太の世界戦は20・5%!各局選挙特番もKO

新王者となって泣きながら喜ぶ村田諒太


 22日にフジテレビで放送され、12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を下し、王座を奪取したボクシング世界戦(午後8時から76分間)の平均視聴率が20・5%(関東地区)の高視聴率を記録したことが23日、分かった。2000年以降の同局ボクシング中継で最も高い数字となった。瞬間最高は7回終了時で26・7%だった。

 試合は7回終了時の棄権により村田が勝利。5月の王座決定戦で不可解な判定で敗れた相手に雪辱した。同局で放送された5月の王座決定戦の視聴率も17・8%(関東地区)と高い数字を記録していた。各局が選挙特番一色の中、関心の高さを証明した。

 インターネット上では、7回終了時にCMが挟まれたことで、肝心の勝利の瞬間がよく分からなかったという声も。また衆院選の開票速報や、台風21号の情報も同時に画面に流れ「画面が見づらい」という声の一方、ボクシング、衆院選、台風情報を一目で見られたことを「お得」という声もあった。視聴率はいずれもビデオリサーチ調べ。

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村田諒太の息子も不満「わからなかった」勝利の瞬間

新王者となって泣きながら喜ぶ村田諒太


 WBA世界ミドル級の王座を奪還した村田諒太(31=帝拳)が23日、フジテレビ系「めざましテレビ」に生出演。試合をテレビで観ていたという息子の“不満”を明かした。

 王座決定戦から一夜明け、MCの小倉智昭らから祝福された村田。試合後にはすぐに家族に電話をしたそうで「息子がむちゃくちゃ生意気で笑っちゃいました」と笑顔を見せた。

 愛息からは「初めて見たよ、パパが泣いてるところ」とツッコまれたという。さらに「なんで試合が終わったか、はっきりわからなかったんだけど」と言われたことを明かした。

 村田が同級世界王者のアッサン・エンダム(33=フランス)に7回終了TKO勝ちする直前、試合を生中継したフジテレビがCMを挟んだため、勝利の瞬間がよく分からなかったとインターネット上でも不満の声が上がっていた。

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ボートレース振興会から純金メダル、村田の名を刻む

ボートレース振興会の小高会長(左)からメダルを受け取る村田(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了時の棄権によるTKOで下した。

 王者になった村田に、ボートレース振興会の小高幹雄会長から純金製のメダルが贈られた。ベルトなどの贈呈セレモニー後、「RYOTA MURATA」の名前が刻まれたメダルを首にかけられた。メダルは、重さが450グラムで直径70ミリ、厚さ6ミリで約228万円相当。ボートレース振興会が今回のタイトル戦に協賛しており、村田にとってさらなるボーナスとなった。

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CM明け決着は最悪―ネット上で中継フジに怒りの声

7回TKOでエンダム(左)を下し泣きながら喜ぶ村田(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了時の棄権によるTKOで下した。

 村田の試合を生中継したフジテレビが7回終了後にCMを入れたため、CM明けに突然、頭上で両手を振る主審の姿と村田の顔が映り、試合の結果がよく分からなかったとインターネット上で不満の声が上がった。「CM明けに、いきなり決着は最悪」「よそ見をしていたら村田が勝っていた」「やってしまった」などファンの怒りの声が相次いだ。また衆院選の投開票日と重なったため、午後8時から8分間、選挙速報が流れた上、画面の下に開票速報を伝える帯が出続けたことにも「邪魔」などと批判があった。

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村田勝利の背景に独自のブロック考、決定打許さない

勝利会見場でエンダム(左)の表敬訪問を受ける村田(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了時の棄権によるTKOで下した。

 勝利の鍵の1つは確信にあった。「ガードできる」。第1戦の経験値から、エンダムのパンチに脅威を感じなかった。左ボディーを打った後にも、即座に顔付近にグローブを移動させれば、決定打は許さない。だからこそ、リスクをかけて攻勢に出られた。

 村田のブロックの考えは独特だ。パンチはリラックスして打つことが理想とされるが「(ブロックは)力みも必要だと思う。力みすぎない力感が重要」。ミドル級の一流の強打を受けても、腕がはじき飛ばされないのは、力の入れ方による。関節を含め体は硬い方だが、中村トレーナーは「逆にその硬さがブロックにも生きている」と分析する。

 その身体特徴を反応速度が支える。「全体的にぼやっと見ていますね。昔から。微妙な動きでジャブではなく、フェイントのフックだなとか。センスだと思います」。相手のパンチを予測するのが圧倒的に速いことは検査でも証明された。この堅固さはこれからも生命線となる。

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エンダム棄権「無駄にパンチ受けない」セコンド決断

勝利会見場でエンダム(左)の表敬訪問を受ける村田(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了時の棄権によるTKOで下した。

 エンダムは8回を前に棄権した。「無駄にパンチを受けない決断をした」。5回あたりから体調に異変を感じた。セコンドに「もらうはずのない左ジャブをもらう。いつもの状態ではない」と棄権を勧められたという。

 体調が最悪だったことを強調した。エンダムによると9月に左足首を負傷。直後にキャンプのため米マイアミに入ったが、今度は40度近い発熱に苦しみ、おまけに大型ハリケーンの影響でジムも使えなかったという。「キャンセルも考えたが、トリプル世界戦でもあったので」とこぼした。

 村田については「前回より序盤からプレッシャーをかけてきたし、パンチも多かった。彼の中で証明すべきことが多かったんだと思う」とたたえ、会見中の村田に歩み寄り抱き合って祝福。「オレのベイビー(ベルト)を大事にしてくれ。長く防衛してもらい、もう1度戦いたい」と再々戦の意気込みを伝えた。

 ◆ミドル級のすごさ 世界的にみたミドル級での王座戴冠の難しさは、多様性にも表れる。欧米人の平均体格に近いため、歴代王者は全世界に分布する。WBAでは62年の名称変更後に28人の王者が誕生しているが、15カ国に分布。王者数に対する国数の比率は、WBAの現行17階級で最大となる。日本人は95年にWBA王者となった竹原が初防衛で敗れてから、同級の世界戦は6連敗中だった。村田は6人目の挑戦者だった。

村田&エンダム・ラウンドVTR

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村田がリングで涙を流した理由、不可解判定から雪辱

7回終了TKOでエンダムを下し、泣き崩れる村田(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 2つ目の頂を極めた。12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了時の棄権によるTKOで下した。主要4団体のミドル級では、最速14戦目での王座奪取。5月の王座決定戦では不可解な判定で敗れた相手に雪辱した。日本人では竹原慎二以来2人目の同級王者、さらに五輪メダリストとして初の世界王者にも輝いた。

 あふれるものは、止められなかった。「泣いてません」。勝利者インタビューでおどけても、その涙は恐怖に打ち勝った者しか流せない勲章だった。村田は目を真っ赤にしてリング上から叫んだ。「ありがとう!!」。拳を振り回し、五輪でも見せなかった姿。「みんなで作った勝利です!」。夢じゃないと何度も確かめた。最後は笑顔が咲いた。

 序盤から攻めた。顔から左ガードを離すことを恐れずに、左ボディーを見舞った。鉄壁のガード、前に出続ける勇気、そして強打。距離をつぶすことで右ストレートを封じようとするエンダムを突き放す。「4回からぜーぜーしていた。チャージし続けた」。自信をまとった拳を顔に腹に。鈍い音を響かせた。そして、7回で心を折った。

 「あの涙は男として良かったんだろうか」。5月には違う涙に悔恨があった。敗戦後の控室、20分以上泣いた。周囲への申し訳なさだったが「女々しかった。許しを乞うているみたいで」。自分を許せなかった。

 「ボクサーは辞め時を探している」とも言った心境から、先を考えられたのは、その周囲の声だった。「試合の夜にも数百件の連絡をもらい、90%以上は味方だった。助けられた」。再戦への道が開けた6月、現役続行会見で臨席した田中トレーナーが言った。「村田に申し訳ない。タイトルを取れなかったのは、セコンドが勝ちを確信してしまったから」。終盤、倒しにいく指示はなかった。ただ、痛感した。「僕の負けはチームの負けになる」。敗戦の責は自分にある。雪辱の覚悟を背負い込んだ。

 その頃、再戦に向け注目度は急上昇した。自ら半信半疑だった実力も初戦で自信を得た。「認められたという楽さがあった。『オレを見て』としなくてすむようになった」。3人兄弟の末っ子。関心を引こうと父誠二さんにパンチした幼少期から変わらぬ本性。不登校がちだった中学時代は突然金髪にしたり、マラソン大会に飛び入りして優勝、周囲をあぜんとさせた。もがき、居場所を求めてきた。

 「チャンピオン」と呼ばれることにもいらついたこともあった。「『違う、まだですよ』と言い直すのが嫌だった。情けない」。軽量級とミドル級では動くお金も1桁違う。最も層が厚い階級で戦う苦境は理解されない。だが、そう嘆く姿は、この5カ月間にはなかった。「世間でここに存在して良い、と認められた」。味方の存在が満たしてくれた。虚勢も消えた。

 五輪は夢見心地。手にしたベルトは「現実味がある。責任がある」。それは勝ち続けることでしか晴らせない使命だ。「ミドル級には4団体あり、僕より強い王者がいる。そこを目指す」。ここは終わりではない。始まりだ。【阿部健吾】

 ◆ミドル級戦線 君臨するのは3団体(WBAスーパー、WBC、IBF)統一王者ゴロフキン。10年にWBAベルトを獲得すると、KO街道で米国でもスターとなった。WBO王者サンダースは12月に元IBF王者レミューと3度目の防衛戦を行う。他有力選手では、9月にゴロフキンと「ミドル級頂上決戦」で引き分けた元2階級王者アルバレス、WBAを4度防衛したジェイコブス、7月のWBC挑戦者決定戦勝者で元IBFスーパーウエルター級王者チャーロらがひしめく。

<村田諒太アラカルト>

 ◆生まれ 1986年(昭61)1月12日、奈良市生まれ。

 ◆中学でジムへ 中学3年時に大阪・進光ジムに通い、日本スーパーライト級王座を10度防衛した桑田弘に素質を見込まれ、南京都高(現京都広学館高)を勧められて進学。高校で5冠を達成した。

 ◆アマ 東洋大に進学し、04年全日本選手権ミドル級で優勝。大学卒業後、東洋大職員となり、08年に一時引退も09年春に復帰し国内13冠に。11年世界選手権で銀、12年ロンドン五輪で日本人48年ぶり金メダル。

 ◆プロ 13年8月にプロデビューし、当時の東洋太平洋ミドル級王者・柴田明雄に2回TKO勝ち。

 ◆趣味 読書と子育て。選択する本のジャンルは哲学的なものを中心に多岐にわたる。

 ◆家族 佳子夫人と1男1女。

 ◆タイプ 身長182センチの右ボクサーファイター。

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自分を失う怖さと戦った4年間、村田が探した答えは

6回、エンダム(左)に右ストレートを浴びせる村田(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 不安、焦り、使命感-。ロンドン五輪金メダリストとして、誰もがなしえなかった頂点に達した村田諒太(31=帝拳)。プロ転向してから世界王者になるまでの1654日間。誰も歩んだことがない道のりのなかで恐怖と闘い続けた日々を、本人の証言で振り返る。いかにして、村田は己との闘いに勝ったのか。

 華々しい未来のはずだった。13年4月12日、村田は都内ホテルの「ゴールデンの間」でプロ転向会見。「自分にできないと思っていない。できるものだと思って挑戦します」。不安は皆無、自信と希望だけが満ちているように思えたが…。

 同年8月23日、プロデビュー戦を2日後に控え、父誠二さんに電話をかけた。「いってくるよ」。たわいもない報告のはずが、涙が止まらなくなった。「怖い」。アマとは違いヘッドギアがない、グローブも薄い、それが恐怖となったのか。いや、違った。

 「自分を失う怖さ。金メダリストの自分が、あさって、壊れてしまうのではないか。負けることはアイデンティティー(存在価値)をなくすことだった」

 東洋太平洋ミドル級王者柴田に2回TKOで圧勝したが、これが逆に迷路につながった。「評価が先にぐっといった。実力と存在が不一致になっていった」。

 だから背伸びした。アマ時代とは違い、足を使い、よける。アッパー、フックも習得しなければ。焦った。それが流転を招く。

 「これは体に悪いし、早くやめたいな…」

 14年夏、米ラスベガスのジムの一角で、自問自答を繰り返した。180センチ、70キロほどの欧米人の平均的体格に近いミドル級。層の厚さを象徴するように、世界的な興行会社トップ・ランクのジムに集う有名無名の選手たちに、米国合宿中のプライドは切り裂かれた。

 「調子が悪くてばかばか打たれた時は、体と相談してリアルにもうだめかもしれんと思った。パンチをもらうというのはきつい」

 アマで世界一をつかんだスタイルは、堅いガードを軸にした前進、強打。その大前提の守備が崩壊した。

 極まったのが15年11月、米国デビューとなったプロ8戦目のジャクソン戦。守備を固める相手を崩せない。10回判定勝ち。本場での体たらくに、リング上で「ワースト(最悪)」とはき捨てた。試合後の狭い控室、「他の五輪金メダリストに申し訳ない」とコメントを残すと、部屋の隅に椅子を置いた。黒いタオルを頭からかぶり、涙がこぼれた。

 ただ、「最悪」の経験がトンネルを抜けるきっかけにもなった。この頃、田中トレーナーとのコンビが始まった。迷いを見かねて「どの時が一番調子が良かった?」と聞かれると、「世界選手権です」と返した。銀メダルで自信をつかんだ11年大会。映像を2人で見入った。原点回帰だった。

 何げない会話にも気づかされた。知人のラグビー女子代表選手が進退を悩んでいた。「村田さんはどうやってモチベーションを保っているんですか?」。答えを探す。「ああ、逃げ道はない」。そう思った。「保つも保たないもなくて、僕にはチョイスはなかった。それがプロ。今ぐらい稼ごうと思ったらボクシング以外にあり得ない。周りから支えてもらい、さようならはできない」。

 情けない姿をさらそうが、進むしかない。試合を組むネックになっていると感じると、ファイトマネーを半額にする提案までした。そして、年が明けた16年。道は照らされていった。4戦全勝4KO。世界戦への距離を詰めた。

 村田が戦ってきたものは、ずっとアイデンティティー喪失の怖さだった。背伸びし、逃げ道を探した。父からは、折に触れて言葉が届いた。その一節にはこうあった。

 「焦れば溺れる。頭は勝手者。余計な勘定をする。今で完璧だよ。今の存在に身を任せ、ゆったり、浮いていれば、大海につく」

 他人がどう考えるか、どう見るかは操作できない。自分のできることに集中する。そう諭された。愛読する哲学者アドラーの理論「課題の分離」に通じた。

 エンダムとの第1戦の“誤審”の直後、「結果は結果。僕自身がどう受け止めたかではない。第三者の判断が全て」が第一声だった。複雑に気持ちが入り乱れる中でも、ぶれなかった。「理論を実践できた。わが事ながら自分を褒めてあげたい」。精神面にも自信はできた。

 今、1つの戦う理由がある。「怖いけど、その先に見えることがあるのを子どもに教えたい。恐怖を超えていく強さ、それを求めたい」。自分が父に救われたように、いつか子供を救ってあげられるように、戦い抜くと誓った。

 そしてついに-。「このベルトは息子に見せたいですね」。試合後にそう表情を崩した。プロ宣言から1654日、4年に及ぶ苦難を越えた右拳には、恐怖に打ち勝った証しとなる黒いベルトが握られていた。【阿部健吾】

 ◆5月の王座決定戦VTR 村田がガードを固め、前に圧力をかけ、好機に右ストレートを狙った。対するエンダムは周回しながら手数を多く出す展開が初回から続く。4回には村田が右ストレートでダウンを奪う。以降も展開は変わらず、エンダムがぐらつく場面も多かったが、判定は1-2(117-110、111-116、112-115)。手数を優勢とした結果に終わると、国内外で判定への批判が噴出。WBAのメンドサ会長が誤審を認め、後にエンダム支持のジャッジ2人は6カ月の資格停止処分となった。交渉の末、8月にダイレクトリマッチ(直接再戦)が決まった。

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村田諒太、将来は巨額マネー稼いで政治家転身も!?

試合後の会見でチームスタッフのカメラに笑顔を見せる村田(撮影・滝沢徹郎)


 ボクシング界から政界進出もあり!? 22日のWBA世界ミドル級タイトル戦で新王者となった村田諒太(31=帝拳)は、アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了TKOで下した試合後に、報道陣の笑いを誘った。

 この日が衆議院選挙の投票日と重なったことを受け、将来の政治家への転身はあるかと聞かれると、しばし思案。所々赤く染まった顔に白い歯のぞかせながら、「パッキャオみたいにラスベガスで100億円稼げるようになったら考えます」とニコッとした。

 元6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)は、15年に「世紀の一戦」世界ウエルター級王座統一戦でフロイド・メイウェザー(米国)で、1試合のタイトルマッチで両者あわせて3億ドル(約330億円)以上の巨額のファイトマネーを稼いだ。その後、16年から母国で上院議員を務め、次期大統領候補と言われている。それにかけての、見事なジョークでの返答だった。

ベルトを持って記念撮影する村田(撮影・滝沢徹郎)

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エンダム、村田の会見に登場「またいつかやろう」

会見中に現れたアッサン・エンダムと記念写真する村田(右)とエンダム(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 WBA世界ミドル級世界王座から陥落したアッサン・エンダム(33=フランス)は、新王者となった村田諒太(31=帝拳)の試合後の会見にサプライズ登場した。

 笑顔で健闘をたたえ合い、「またいつかやろう」と約束した。握手して、抱擁を交わした。5月の試合では“不可解判定”と言われ再戦。7回終了後にTKO負けで、ベルトを失った。ただ両者の間には遺恨はなかった。

 9月には左足首を痛め、キャンプでは40度の高熱を出したという。追い打ちを掛けるように、大型ハリケーンの被害を受け、ジムも使えなかったという。「キャンセルも考えたが、トリプル世界戦だからやることに決めた」。村田については「前より序盤からプレッシャーをかけてきた。できるだけ長く、防衛して欲しい。再々戦してもいいというなら、やりたい」と語った。

会見中に現れたエンダム(左)と握手する村田(撮影・滝沢徹郎)

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村田諒太の決定的瞬間CMで見逃した?フジに不満も

7回終了で、アッサン・エンダム(手前)をTKOで下し新王者となって泣きながら喜ぶ村田(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 WBA世界ミドル級戦を生中継したフジテレビが、1位で挑戦者のロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)が、同級世界王者のアッサン・エンダム(33=フランス)に7回終了TKO勝ちする直前にCMを挟んだため、勝利の瞬間がよく分からなかったとインターネット上で不満の声が上がった。

 フジテレビは7回終了後にCMを1本流した。CM明けに、画面の左半分にエンダム、右半分に村田が映っていたが突然、画面の左半分に頭上で両手を振る主審の姿と、右半分に涙を流す村田の姿が映った。実況では村田の勝利を伝えていたが、一見、画面を見た限りでは村田が勝ったがどうかは分かりにくかった。

 ツイッターでは「CM明けに、いきなり決着なんて最悪」、「判定の決定的な瞬間が映っていない」、「TKOの瞬間を、きちんと放送できていない」、「よそ見をしていたら村田が勝っていた」、「勝利の瞬間が流れていない。やってしまった」などと批判が相次いだ。

 フジテレビは、松山英樹が8月に出場した全米プロゴルフ選手権の第3日を生中継した際も、松山のラウンド途中に放送を終了したこと、また村田も出場した12年ロンドン五輪の女子マラソンの中継でも、CMが多すぎると批判が殺到した過去があり、今回の批判につながったようだ。

 また、この日は衆院選の投開票日と重なり、午後8時から8分間、選挙速報が流れた上、画面の下に開票速報を伝える帯が出続けたことにも「見づらい」、「邪魔だ」などと批判が多数あった。

 日本列島に接近している台風21号の情報も流れ「画面が見づらい」という声もあったが、一部で、ボクシング、衆院選、台風情報を一目で見られたことを「お得」という声もあった。

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村田諒太、涙のリベンジ王座獲得「泣いてません」

勝利が決まり村田は泣き崩れた(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 WBA世界ミドル級1位で挑戦者の、ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)が、同級世界王者のアッサン・エンダム(33=フランス)にリベンジを果たし、95年の竹原慎二以来、日本人2人目のミドル級王者となった。7回終了後にTKOで勝利した。

 村田は勝利の瞬間に涙を流して喜び、念願のベルトを手にすると「今回の試合のTシャツ買ってくれた方もいるかと思うんですけど、メイクディスアワーズです。みんなで作った勝利です。泣いてません。デビューした年の12月、両国で試合したときに全然良くない試合で、僕なんて全然チャンピオンになれないと見捨てられるかと思ったら、こうやってみなさん来てくれて、感謝しています」と話した。

 5月に不可解判定で敗れていたエンダムとの再戦が実現したことに「この試合を作ってくれた帝拳ジム、本田会長、みんなあんまり好きじゃないかもしれないけど電通のみなさん。また、あんまり好きじゃないかもしれないけどフジテレビのみなさん。感謝してます」と話し、エンダムについては「やはり友人です。初めてできた友人だと彼も言ってくれてましたし、ぼくもそう思います。高校時代の恩師が『ボクシングで試合に勝つというのは、相手を踏みにじってその上に立つということだ』と言っていた。彼の分の責任も背負ってこれからも戦いたい」と話した。

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村田諒太22年ぶりミドル級王者!因縁エンダム破る

1回、エンダム(左)にパンチを浴びせる村田(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 WBA世界ミドル級1位で挑戦者の、ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)が、同級世界王者のアッサン・エンダム(33=フランス)にリベンジを果たし、95年の竹原慎二以来、日本人2人目のミドル級王者となった。

 第1ラウンドから互いに打ち合いの展開。村田は前回の対戦よりも手数を増やし、エンダムにプレッシャーをかけた。4回、村田の右パンチをボディーに受け、エンダムがよろめくと、さらに村田が手数を増やし激しく攻めた。5回、エンダムもひるまず攻勢に出て、両者譲らぬ激しい打ち合いとなった。6回には、村田のストレートがエンダムにクリーンヒットした。7回終了後、TKOで村田が勝利した。

 両者は5月の王座決定戦で対戦し、村田が不可解な判定で負けた。試合直後にはWBAのメンドサ会長が判定の誤りを認める異例の声明を出し、エンダム勝利の採点を下したジャッジ2人を6カ月の資格停止とする前例のない事態となっていた。即座に再戦指令も出され、8月に再戦が発表された。

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自信の村田、東洋大カラー紺のトランクスで白黒決着

計量を1発でパスしてガッツポーズする村田(撮影・中島郁夫)


 ボクシングのWBA世界ミドル級タイトル戦は今日22日に決戦の時を迎える。挑戦者で同級1位村田諒太(31=帝拳)は21日、都内で前日計量に臨み、リミットの72・5キロで1回でパスした。5月の王座決定戦で不可解判定で敗れた王者アッサン・エンダム(フランス)との再戦。トランクスにはアマ時代を過ごした東洋大カラーの紺色をまとう。第1戦で得た自信を力に世界の頂に立つ。初防衛戦となるWBC世界フライ級王者比嘉大吾(白井・具志堅)、同ライトフライ級王者拳四朗(BMB)もクリアした。

 「I believe myself」。エンダムを追って来日したフランスメディアに質問を受けると、村田は滑らかな英語で返した。自分を信じている-。自らの拳の力に半信半疑の部分もあった第1戦。世界の一流と堂々と渡り合った試合を経て、最大の収穫はその自信だった。

 体重上限72・5キロちょうどの肉体を作りきり、その言動は泰然そのもの。エンダムと20秒向き合ったフェースオフでも気持ちの波は感じさせない。「どっかで気持ちは入る。流れに身を任せる。勝手にスイッチは入ってくれる」。気負いも緊張もない村田がいた。

 トランクスには紺色を配色した。5月は挑戦者らしく青をはいた。今回も基調は同じだが、濃い青に混じるのは大学生、職員とアマ時代を過ごした東洋大のテーマカラーで「最近、紺が多い。東洋大に関わることはうれしいですね」とニコリとする。

 自信の支え。それはアマでの成功体験に重なる。11年世界選手権。日本人は勝てないと言われたミドル級で銀メダルを獲得した。まさに半信半疑だった拳を信じられた瞬間だった。翌年、その確信は12年ロンドン五輪金メダルという結晶となった。「いまの感じは似ている」。幾度も的中打を放ってダウンも奪った第1戦で確信を得て、第2戦を迎える。再び世界一に駆け上がる状況はそろった。

 「前回からの上積みは?」

 よどみなく答えた。

 村田 ないですね。ただ、努力はしました。やることはやってきた。それをリングの上で出す。結果は神のみぞ知る。

 自負心に満ちた拳で、ベルトをつかむ。【阿部健吾】

村田が使用するトランクス。青と紺が配色される

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帝拳浜田代表エンダム警戒「紙一重だと思っている」

計量をパスして記念撮影する村田(左)とWBA世界ミドル級王者エンダム(撮影・中島郁夫)


 ボクシングのWBA世界ミドル級タイトル戦は今日22日に決戦の時を迎える。挑戦者で同級1位村田諒太(31=帝拳)は21日、都内で前日計量に臨み、リミットの72・5キロで1回でパスした。

 村田がKO勝ちなら中盤以降か。村田は「1回からガンガンいくことはない。不用意なパンチもらってもしょうがない」。第1戦の反省点は4回にダウンを奪った後の攻め方で「修正するなら終盤にいかなかったこと。手数が減ったこと」と攻勢に出る機会を計った。帝拳ジムの浜田代表はリミットを600グラム下回ったエンダムに「スピード重視では。前回より動いてきそうだ」と分析。「ムードは勝って当たり前だが、我々は紙一重だと思っている」と警戒した。

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村田諒太と対戦エンダム「余裕を持って」計量パス

記念撮影を終え握手する村田(左)とWBA世界ミドル級王者エンダム(撮影・中島郁夫)


 トリプル世界戦の前日計量が21日に都内で行われ、WBA世界ミドル級王者アッサン・エンダム(33=フランス)は、挑戦者の同級1位村田諒太(31=帝拳)とともに1回でパスした。

 エンダムはリミットより600グラムも少ない71・9キロ。5月の初戦もリミット以下だったが、さらに400グラム軽かった。計量後はファン数人のサインの求めに応じると、そそくさとエレベーターで自分の部屋に戻った。インタビューは拒否したが、関係者を通じて「前回よりも余裕を持ってパスできて、気持ちにも余裕ができた。パスした時点で試合は始まっている。準備は出来ている」とコメントした。

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村田諒太、1回で軽量パス「どんな形でも完全決着」

顔を見合わせながら記念撮影する村田(左)とWBA世界ミドル級王者エンダム(撮影・中島郁夫)


 22日に両国国技館で開かれるトリプル世界戦の前日計量が21日に都内で行われ、WBA世界ミドル級タイトルマッチに挑む同級1位村田諒太(31=帝拳)、王者アッサン・エンダム(フランス)ともに1回でパスした。

 リミットいっぱいの72・5キロではかりを降りた村田は、「ほっとした。うれしいですね、ご飯を食べられる状態に戻れて」と笑顔をみせた。この日朝には100グラムアンダーだったため、水なども飲みながら調整。「ギリギリではなかった。無理はしてないですね。あ、でも減量は無理しているのか」と苦笑いした。

 物議を醸した判定で敗れた5月の王座決定戦からの直接再戦。当時の印象を思い出しながら、「やはり僕の方が一回り大きいかな。縦も横も」とエンダムの体と比較した。

 準備は整い、あとは試合を迎えるだけとなった。「どっちにしても、どんな形でも完全決着。3度目はない。自分のベストを尽くす」と誓った。

計量を1発でパスしてガッツポーズする村田(撮影・中島郁夫)

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村田諒太勝つだけ、超一流審判ズラリ あす大一番

調印式に出席した、左からリングアナウンサーのレノン・ジュニア氏、レフェリーのベイレス氏、ジャッジのホイル氏、同プラヤドサブ氏、同カイズ・ジュニア氏(撮影・松本俊)


 ボクシングのWBA世界ミドル級タイトルマッチは22日に両国国技館でゴングが鳴る。挑戦者で同級1位村田諒太(31=帝拳)は都内で20日、王者アッサン・エンダム(フランス)と調印式と会見に臨んだ。5月の王座決定戦では、1-2の判定負けが批判を呼び、誤審を認めたWBA会長の指令による異例の直接再戦。審判団には経験豊富な一流たちがそろった。村田が契約するトップランク社CEOの大物プロモーター、ボブ・アラム氏(85)は、王者になれば米国で試合を組む意向を示した。

 壇上から左右を見渡しながら、村田は言った。「小さい頃から夢見ていた世界。うれしく思う」。隣には50年以上も本場米国ボクシング界に君臨するアラム氏。リングアナウンサーを務める殿堂入りのジミー・レノン・ジュニア氏。会見に並んだ「顔役」に、幼少期から海外ボクシングに夢中になった村田の心は躍った。そして、何よりも審判団も一流ぞろいだった。

 立会人を務めるのはWBAの実質的NO・2、選手権委員会委員長のマルティネス氏。5月の第1戦でエンダムを支持した2人のジャッジに6カ月の資格停止処分を下した経緯もある。「僅差だった前回の試合の映像は何回も見直して今回に臨んでいる」と述べた。

 同じ過ちは繰り返せない。用意したのは実績十分の面々だった。レフェリーには「世紀の一戦」15年5月の3団体統一王座戦メイウェザー対パッキャオを裁いたベイレス氏を起用。ジャッジには日本での経験も豊富なプラヤドサブ氏、ホイル氏、カイズ・ジュニア氏を選出。カイズ・ジュニア氏は第1戦で村田を支持したカイズ氏の息子にあたる。うち2人は他団体のジャッジも兼任しており、23日からのWBO総会に出席するため米国に急いで戻るという。強行軍を覚悟でWBAが選んだのは、正確な判定のためだろう。

 村田は言う。「得たいものはベルト。まずベルトを取って、そこから始まるストーリーというのがある」。春の大一番より、さらに「夢見た世界」に近づいた雪辱舞台。「日曜日、必ず勝ちます。それだけです」。毅然(きぜん)と誓った。【阿部健吾】

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エンダムは婚約者同伴「サポートある」来年挙式

WBA世界ミドル級タイトル戦の調印式を終えた王者エンダムは婚約者リザさんと笑顔でツーショット(撮影・松本俊)


 ボクシングのWBA世界ミドル級タイトルマッチは22日に両国国技館でゴングが鳴る。挑戦者で同級1位村田諒太(31=帝拳)は都内で20日、王者アッサン・エンダム(フランス)と調印式と会見に臨んだ。

 エンダムは3年前に出会ったフランス人の婚約者リザ・バレロさんを同伴してきた。7月の彼女の29歳の誕生日にプロポーズし、来年5月にフランス、カメルーン、米ラスベガスで挙式する。「前回はセコンド3人だけ。今回は彼女や友人のサポートもある。ホームと同じ」と話した。彼女は「彼は強くて優しい。勝って観光したい」と笑み。エンダムは「この5カ月で学び進化した。村田はベルトを取る夢から覚めない。ベルトは自分の方が似合う」と自信満々だった。

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「村田はマー君になれる」アラム氏がスター太鼓判

調印式で村田(左)はプロモーターのアラム氏の話を真剣な表情で聞く(撮影・松本俊)


 世界的プロモーターのアラム氏が村田諒太の世界的スターへの道筋を示した。会見で、「勝てば18年には米国で試合を見たい」と宣言。CEOを務めるトップランクは、全米最大のスポーツ局ESPNと契約を結んだばかり。この試合も全米に午前7時過ぎ(東海岸時間)から生中継される。今後は放送の主役の1人として、米国での防衛戦などを考えており、「ファルカオとやらせたい」とロンドン五輪決勝で村田に敗れたブラジル人の名前も口にした。

 ヤンキースファンの同氏は、「田中のようになれる」とも太鼓判を押す。18日のア・リーグ優勝決定シリーズ第5戦で勝利をもたらしたことに感謝し笑いを取りながら、「国籍、人種関係なくスターになれる」と期待。「18年末にはパウンド・フォー・パウンド(全階級通じての最強選手)の上位に入っているだろう」と予言した。

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堅牢無比の村田と不撓不屈のエンダム、どっちが勝つ

アッサン・エンダム(左)と村田諒太


 ボクシングのロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が22日、両国国技館で王者アッサン・エンダム(フランス)との同級タイトルマッチに臨む。村田にとって5月の王座決定戦で敗れた相手との直接再戦。物議を醸す判定となった5月の一戦をデータからひもとき、試合の行方を占う。

<村田諒太 堅牢無比>

 村田は、エンダムからの471発を受け止め、許した有効打はわずか18発。多彩なブローの嵐、その約96%をブロックの盾ではじいた。翻り、その拳を矛として的確に敵を射抜いた。ガードをくぐり抜けたパンチは57発。実に5発に1発は強打をフレンチボクサーの体に届かせ、右ストレートでリングにはわせた。「基本的なスタイルは変えない」。厚き壁を築いて、右拳で壁を貫く。

<アッサン・エンダム 不撓不屈>

 エンダムは、4回にダウンした後も空振りを誘発した。村田の284発のうち体に触れさせなかったのは136発。ミドル級では傑出の足さばき、柔軟さで約48%の回避率を生んだ。過去、6度のダウンでも12回を戦い抜いたタフネスは倒れても羽ばたきをやめない。「5月に見られなかった私を見ることができる。前回と同じ展開には絶対にならない」。羽は折れることはない。王者を守るために。

 ◆First Fight(5・20) ガードを堅め、前進で圧力をかけ、手数を絞って好機に右ストレートを狙う村田。対するエンダムは周回しながら手数を多く、短く連打をまとめる展開。4回に村田がカウンターの右ストレートでダウン奪取。影響を最小限に留めたエンダムはふらつく場面もありながら、足を止めずに、手数も落ちず。判定は2-1(116-111、115-112、110-117)でエンダム。

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