上へ戻る

au版ニッカン★バトル

記事検索

村田諒太「今のボクとしてはこのあたりが良い辞め時」NHKクロ現で引退の選択肢について言及

ゴロフキン戦から一夜明け、心境を口にする前WBA世界ミドル級スーパー王者村田(帝拳ジム提供)

ボクシング前WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が11日夜に放送されたNHK番組「クローズアップ現代」で現在の心境を明かした。同日午後7時30分から放送された「ボクサー村田諒太・世紀の一戦へ▽人としての“強さ”とは」と題した特集に登場。9日にさいたまスーパーアリーナでIBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)との王座統一戦で9回TKO負けした後のインタビューが放送された。

試合翌日10日に設けられたインタビューのようで、村田は「冷静な判断をしていかなくてはいけないので。この期間に判断を下さないといけないと思う」と前置きした上で、こう続けた。「可能性としては、今のボクとしてはこのあたりが本当は良い辞め時なんだろうと思っています。でも答えは出せないので。そんな感じですかね」と発言した。現役引退という選択肢について言及していた。

また試合に向けたある日のインタビューでは「その状況にならないと分からないですけど、もう間違いなく負けたら引退じゃないですか。勝ったら勝ったで次を考えないといけないですけれど、勝っても多分。これ以上続ける選択肢はないのでは。でも分からないな。あんなのに勝ったら、そんな感覚になるのか。想像できない。やっぱり終わってから考えるしかないですね」とも明かしていた。

ゴロフキンとの激闘を物語るように顔を腫らしていた前WBA世界ミドル級スーパー王者村田(帝拳ジム提供)
試合後の会見で感極まる村田(撮影・滝沢徹郎)
村田諒太のプロ全戦績
試合後、ゴロフキンのガウンを本人から着させてもらった村田はゴロフキンと健闘をたたえ合う

関連するニュースを読む

輪島功一氏の孫・磯谷大心プロ2戦目へ計量パス「デビュー戦の時よりも楽」今年は新人王にも挑戦

計量クリアした輪島功一氏の孫・磯谷大心はガッツポーズ

プロボクシング元WBA、WBC世界スーパーウエルター級王者輪島功一氏(78)の孫、磯谷大心(20=輪島功一スポーツ)がプロ2戦目に臨む。

12日、東京・後楽園ホールで細谷洸太(18=花形)とのウエルター級4回戦を控え、11日には都内で前日計量に臨み、66・5キロでパス。一方の細谷は65・9キロはクリアした。

計量前日の10日に祖父と会ったとし「落ち着くこと、呼吸をしっかりすること、いつでもいけるようにしておくこと」などのアドバイスを受け取ったという。

昨年10月、羽賀彬光(DANGAN越谷)とのデビュー戦で1回TKO勝利を挙げた。派手な勝利を飾った初陣の試合前日よりも落ち着いた様子。「デビュー戦の時よりもメンタルはだいぶ楽。前日は緊張していましたが、今回はどう戦うの考えられている」とリラックスした表情を浮かべた。

対戦相手がサウスポーとなるため「対策はしっかりしてきました。苦手意識とかはないですね」と平常心。今年は新人王に挑戦することもあるため「それに向けて長いラウンドをリングで経験できれば。自分のキャリアを積み、KOすることが目標です」とテーマも掲げた。

9日にさいたまスーパーアリーナで開催されたWBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦(村田諒太VSゴロフキン戦)はAmazonプレイムビデオでチェックしたという。階級が近いこともあり「すごかったですね。想像つかない」と日本史上最大規模の興行となったビッグマッチにも触発されていた。

◆磯谷大心(いそたに・たいしん)2001年7月4日、東京・三鷹市生まれ。幼稚園からサッカー競技を始める。ポジションはGKで、強豪校の埼玉・正智深谷高3年まで続けて最高成績は県2位。中学時代から体力づくりの目的でボクシングジムにも通う。人気ファイト漫画「グラップラー刃牙(ばき)」で格闘技に興味を持つ。19年12月から本格的にボクシングの練習を開始し、20年10月、プロテストに合格した。家族は両親と弟2人。身長182センチの右ボクサーファイター。血液型はB。

関連するニュースを読む

井上尚弥、誕生日の心境つづる「まだまだ29歳。未だ見ぬ景色を見に」日本人初3団体統一意欲か

井上尚弥(2021年12月14日撮影)

ボクシングWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(大橋)が10日、公式SNSを通じて29歳となった心境を報告した。10日に29回目の誕生日を迎え「29歳になりました まだまだ29歳です どんどん突き進みます 未だ見ぬ景色を見に行きましょう」とつづった。

6月7日、さいたまスーパーアリーナでWBC世界同級王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)との3団体統一戦を控えている。「未だ見ぬ景色」とは、日本人初となる3団体統一王座奪取を意味するとみられる。

9日、さいたまスーパーアリーナで開催されたWBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(帝拳)-IBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)戦で村田応援ゲストを務めた際には「まだ29歳だと思っています。そこから持っていかないと老けてしまいそうなので。まだまだ29歳だと思ってやります」と決意も新た。

4月6日には14年の世界初奪取(WBC世界ライトフライ級王座)から8年が経過し「モチベーションの維持に苦戦しながらやってきた8年間でした」とも口にした。年内のスーパーバンタム級転向については「バンタム級でずっとやっていればいいのに階級を上げるのは自分自身のチャレンジ。楽しみです」との展望も明かした。

9日、さいたまスーパーアリーナに姿を見せた井上尚(代表撮影)

関連するニュースを読む

【ボクシング】村田諒太「ゴロフキン選手の技術のセンスを、幅の差を感じました」/一問一答

ゴロフキン戦から一夜明け、心境を口にする前WBA世界ミドル級スーパー王者村田(帝拳ジム提供)

ボクシング前WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が王座陥落から一夜明けた10日、所属ジムを通じて心境を明かした。

9日に世界的スターでIBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)に9回TKO負けを喫して王座から陥落。一夜明けても激闘を物語るように顔を腫らし、首、肩など体へのダメージも残っているという。今後の進退については「休んでから考えます」とコメント。同級での2団体王座統一を逃していた。

主な一問一答は次の通り。

   ◇   ◇   ◇

-昨夜は眠れましたが

「試合の後、ホテルに戻って4時間ぐらいは寝ましたね。試合日の夜はあまり寝たくないと思いましたが、仕方なく寝ました。まだ試合映像は見ていません。無事にリングから下りることができた安堵感はあります。本当にプロになって、帝拳ジムに来て良かったです。試合前、会長から楽しんでこいと言われたのが、すごくうれしくて。ここ3年ぐらい、無理に楽しもうとしていた。特にパフォーマンスのために感情を封印していたところもありました。ブラント2戦目は感情でなく、やるべきことやった気持ちでした。ボクシングを律してやってきた。昨日の試合中、いろいろな感情がわき上がってきました。(ゴロフキンが詰めて)きたきた、そろそろこのパンチはまずいなとか、このまま流れに負けてあきらめたらいけない、絶対に後悔するぞとか。最後9回でやられましたけれど、すごく濃密な時間だった。あの時間の感じ方、空間を味わえたことが、僕の大きな僕の財産です。それを味わせてくれたのが会長の一言でしたね」

-感謝の気持ちは強い

「リングに上がる時は1人かもしれないですが、その前に支えてくれる人がたくさんいる。本田会長をはじめ、(田中)繊大さんやトレーナー、ジムの方々、もちろん家族も。世界王者にしてもらったのですよ。自分は、その役をいただいて演じさせていただいた話だけであって。本当に自分の力なんて少なくて。感謝するばかりです」

-今の言える感情は

「今は、まだ受け入れの段階だと思うので、頭が理解していないのです。昨年に試合延期となった喪失体験と同じ喪失体験ですね。1度否定的になったり、頑張ったり、そういう反動が起きると思う。その反動が落ち着いてから、負けというもの受け入れていくと思う。まだ感情の整理は当然のようにできる段階ではないですね。心理学は大事ですね。こうやってプロセスを知って、次に来る感情は予測できるのはいいことだと思っています。いろんなプロセスをたどるはずです。これが落ち着いて、負けたという事実が来ます。ボクシングをするかしないか悩みはじめて。ボクシングをしたいとか、やっぱり辞めるかとか。次の道がなかなか見つからないとか。いろいろなプロセスが来ると思う。大変にはなると思います。それも乗り越えていければいいなと思っています」

-今後、進退については

「ゆっくり休んでから考えます」

-試合前は感情を保てた

「満足しちゃいそうな時もありましたね。ある時に『やらなくてはいけない目的があるはずだよ』と言われ、よくよく考えていたらありました。試合に向かっていく助けになりました」

-それは誰に言われた

「田中ウルヴェ京さんです。メンタルコーチとして付いてもらっていました。試合に向かう、戦う理由があるのでは、と言われました。『そもそも何のために試合したいのか。底辺を忘れずに』というメッセージでした。自分は、お金を稼ぐというのが1番楽な考えで、簡単で吹っ切れる。そう思うとお金を稼ぐことと考えたけれど、それは違うと。最強というものに挑戦し、自分を納得させるための試合と考えました。昔から北京五輪予選も本気になれなかったり、逃げてばかりだった。向かっていく強さ、内面的な強さを得たい、確認したい。自分はそこだと思った。自分への挑戦だと思って、リングに向かえた。心技体が整えられました」

-今は何をしたいか

「今は痛いところがあるから、痛みを取りたいですね。首、肩、あごが痛いです。1カ月前からコーヒー断ちしていましたが、飲んだら口の中が痛くて染みます。それだけ(ゴロフキンの)パンチをもらったということです」

-今、ゴロフキン戦を振り返って

「ゴロフキン選手の技術のセンスを感じました。パンチの入れ込むところの多彩さが違いました。いろいろな角度からパンチを入れてくるので。その殴る感覚というか、その幅の差を感じましたね」

-達成感あるか

「自分自身を高められたということに関しては良しとしてもいいかなと。このゴロフキン戦は(勝利を)達成していないのでないですが、2年4カ月間ですか、コロナ禍で練習を継続しやってこられた自己肯定感はある。びびりな自分がここまでよくやれたなと思います。プロにならずに1度は大学職員やっていた人間ですから。自己肯定感は持てるかなと思います」

ゴロフキンとの激闘を物語るように顔を腫らしていた前WBA世界ミドル級スーパー王者村田(帝拳ジム提供)

関連するニュースを読む

【ボクシング】村田諒太、進退は「ゆっくり休んでから考えます」王座陥落から一夜明け心境明かす

ゴロフキンとの激闘を物語るように顔を腫らしていた前WBA世界ミドル級スーパー王者村田(帝拳ジム提供)

ボクシング前WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が王座陥落から一夜明けた10日、所属ジムを通じて心境を明かした。

9日、さいたまスーパーアリーナで激突した世界的スターでIBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)に9回TKO負けを喫して王座から陥落。目標とする同級最強に敗れ、同級での2団体王座統一を逃した。今後の進退について「ゆっくり休んでから考えます」と態度を保留した。

ゴロフキン戦での激闘を物語るように、村田は数多くの個所を腫らしていた。「4時間ぐらいは寝ました」と振り返るが、首、肩、アゴに激痛が残っており「今は痛いところがあるから、痛みを取りたいですね。それだけパンチをもらったということです」と説明した。

まだゴロフキンとの試合映像を確認していないものの「技術のセンスを感じました。パンチを入れ込むところの多彩さが違いました。いろいろな角度からパンチを入れてくるので、その殴る感覚というか、その幅の差を感じました」と振り返った。

試合直後は明言を避けた自身の感情についても、まだ整理できていないという。村田は「まだ受け入れの段階だと思う。頭が理解していない。昨年の試合延期となった時と同じ喪失体験ですね。1度否定的になったり、頑張ったりする反動が起きると思う。その反動が落ち着いてから、負けというものを受け入れていくと思う」と現時点での気持ちを明かした。

心理学、哲学に造詣が深い村田だけに「こうやってプロセスを知って、次に来る感情を予測できるのはいいことだと思う。落ち着いて、負けたという事実にボクシングをするか、しないか悩み始める。ボクシングをしたいとか、やっぱり辞めるとか。大変にはなると思います。それも乗り越えていければいいなと思っています」と解説。今後についてゆっくり時間をかけて結論を出す姿勢を示していた。

ゴロフキン戦から一夜明け、心境を口にする前WBA世界ミドル級スーパー王者村田(帝拳ジム提供)
村田諒太のプロ全戦績

関連するニュースを読む

【ボクシング】村田諒太散る プロ初ダウン「上をいかれている」ゴロフキンに9回TKO

村田諒太のプロ全戦績

<ボクシング:WBA、IBF世界ミドル級王座統一戦12回戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が同級最強とされる世界的スターに屈し、2団体の世界王座統一を逃した。元3団体統一同級王者でIBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)と拳を交え、9回にプロ人生初のダウンを喫し、2分11秒、TKO負け。ファイトマネーの合計は推定20億円以上。日本ボクシング史上屈指のビッグマッチで、常に目標としてきた現役レジェンドを撃破できなかった。戦績は村田が19戦16勝(13KO)3敗、ゴロフキンが44戦42勝(37KO)1敗1分け。

    ◇    ◇    ◇  

プロキャリア初のダウンを喫した村田の頭上にタオルが飛んだ。「あのタイミングなら当然。きついなと思っていた」。9回開始と同時にお互いの右が交差。動きが鈍った。2分過ぎに右フックをもらうと、よろめいてキャンバスに倒れていた。

「総合力、パンチの角度とかで、上をいかれているなと。2人が無事にリングからおりられることを神様に感謝したい」。2団体統一を逃したが、すがすがしく振り返った。長く目標としてきたゴロフキンと抱擁。王者のブルーのガウンを着せてもらった。

序盤は右ボディーストレート、左ボディーをねじ込んで攻勢に出た。大観衆から拍手を浴び、強烈な右を打ち込んだ。ゴロフキンを下がらせたが、仕留め切れなかった。「ボディーは効いたなというのはあったが、対応力、技術は一枚も二枚も上。僕にはない経験、強い選手と対戦している経験の差が出た」。素直に完敗を認めた。

19年12月の初防衛戦以来、2年4カ月ぶりのリングだった。コロナ禍での長いブランクで、競技人生を見つめ直した。10年前のオリンピック(五輪)金メダルを獲得後の自らを「迷妄」と表現。「名誉は海水のようなもの。飲めば飲むほど喉が渇いて欲しくなる。それが五輪後の僕」。88年ソウル五輪シンクロナイズドスイミング銅メダリストのスポーツ心理学者、田中ウルヴェ京さんに助言を求めたこともあった。

試行錯誤を繰り返し、到達したやりがいの維持は「なぜ」の探求だった。「名誉やお金は永遠に何も満たしてくれない。なぜの探求がやりがい。自分を満たしてくれる」。この2年間、1つ1つに問いかけながら自らの技術を見直し、ゴロフキン攻略の糸口を探る気持ちが村田の心を支えた。

試合前、所属ジムの本田明彦会長から「いい意味で楽しんでこい」と言われ、楽になった。「楽しくなかったですけれど、楽しい場面もありました。プロは勝たなくてはいけない。金メダリストの重圧もあった。楽しんでこい、はうれしくて」と言葉を詰まらせた。

退場時、1万5000人のファンから惜しみない拍手を浴びた。「お客さんから拍手をもらった事実に対し、ほんの少し自分を評価してあげていいかな」と自らに及第点を出した。36歳で王座から陥落。去就について語らず、「(試合後の感情を問われ)今の時点で言えることはない。負けた。それだけ」と素直な心境を明かした。【藤中栄二】

◆村田諒太(むらた・りょうた)1986年(昭61)1月12日、奈良市生まれ。南京都高(現京都広学館高)で高校5冠。東洋大で04年全日本選手権ミドル級で優勝。12年ロンドン五輪で金。13年8月プロデビュー。家族は夫人と1男1女。183センチの右ボクサーファイター。

村田諒太vsゴロフキン ラウンドVTR
9回、ゴロフキンにTKO負けを喫し肩を落とす村田(撮影・垰建太)

関連するニュースを読む

【ボクシング】テレビ地上波なし「生配信」興行 世界200カ国で視聴可能に

試合後、ゴロフキンのガウンを本人から着させてもらった村田はゴロフキンと健闘をたたえ合う

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が同級最強とされる世界的スターに屈し、2団体の世界王座統一を逃した。元3団体統一同級王者でIBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)と拳を交え、9回にプロ人生初のダウンを喫し、2分11秒、TKO負け。ファイトマネーの合計は推定20億円以上。日本ボクシング史上屈指のビッグマッチで、常に目標としてきた現役レジェンドを撃破できなかった。

    ◇    ◇    ◇  

テレビの地上波放送はなく、会員制のインターネット動画配信サービス、アマゾンプライムビデオで生配信された。海外ではゴロフキンが契約を結ぶDAZN、日本はアマゾンプライムビデオが配信。世界200カ国で視聴可能となった。DAZNがゴロフキン、アマゾンプライムビデオが村田のファイトマネーを請け負う形で高額報酬の課題をクリア。配信サービス2社の「異例タッグ」でビッグマッチの日本開催が実現した形だが、現状、配信サービスによる興行は村田、井上という抜きんでた存在のみが対象といえる。

さいたまスーパーアリーナに姿を見せた井上尚(代表撮影)

関連するニュースを読む

【観戦記】井上尚弥が見た「兄貴」村田諒太の覚悟、2カ月後ドネア戦へ“気持ち”受け継いだ

さいたまスーパーアリーナに姿を見せた井上尚(代表撮影)

ボクシングWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が「兄貴」と慕うWBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)とIBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)との2団体統一戦を会場で見届けた。

Amazonプライム・ビデオのライブ配信で「村田応援ゲスト」として来場。史上最大規模興行となったビッグマッチに熱視線を送り、日刊スポーツに観戦記を寄せた。

 ◇   ◇   ◇

今日の試合で、村田さんの覚悟を見ました。打っても打ち返すので、ゴロフキン選手も、村田さんの打たれ強さにびっくりした表情もありました。前半、村田さんの右ボディーが良い感じできていましたが、終盤からそのボディーが…。出なくなったのか、出せなかったのか。続けていたら、もっと展開は変わっていたのかなと思います。ボディー攻撃は重要な作戦だったと想像できるので、それに尽きると思います。

村田さんも大きいですが、ゴロフキン選手の体も非常に大きく、なめてはきていないなと感じました。強弱をつける多彩なパンチを出すゴロフキン選手に、村田さんも回を追うごとに対応しきれなくなっていたようにみえました。ただし、村田さんに2年4カ月のブランクは一切感じなかったので、まだまだやれると思います。この試合で十分にパワーをもらいました。このスーパーファイトを見ることができて、良かったです。

村田さんと初めて出会ったのは自分が高校2年の時でした。先に村田さんから話しかけてくれました。本格的に話すようになったのは、高校3年の夏ごろからです。年齢は少し離れていますが、ナショナルチーム(日本代表候補)合宿などで、自分から話しかけることもありましたし、本当に気さくで、かわいがってもらっていました。(07年世界選手権銅メダルの)川内(将嗣)さんと村田さんがリーダーシップを取っていて、自分にとって本当にお兄さん的な存在でした。

特に記憶に残っている村田さんとの思い出があります。ロンドン五輪予選も兼ねていた11年の世界選手権3回戦で、自分はキューバ選手(ベイティア)と試合をしました。試合終了直後は自分も勝ったと思える内容でした。五輪出場権の懸かった大事な試合でしたが、結果は判定負けでした。落ち込んで宿泊先に戻ると、村田さんに「(井上の)試合が終わった時に『よっしゃ勝った』と思った」と声をかけられたこと。今でも良く覚えています。

あの言葉で(五輪は)手の届かないところではない、紙一重の世界なんだと感じましたし、今でも印象に残っています。自分は18歳で五輪ではなくプロの道を選択しましたが、村田さんは五輪で金メダルを獲得し、プロでも世界王者になりました。本当に簡単なことではないと思います。村田さんはプロとアマを通じて、日本人離れしたパワーで勝ち抜いてきたという印象です。今でも、フィジカルはミドル級で世界トップクラスだと思っています。

2カ月後に、自分も同じ会場で王座統一戦を控えています。19年11月のドネア戦の会場ですが、あの時は集中していて、会場や試合の盛り上がりが分からなかった。今回、異様な熱気、雰囲気に包まれるさいたまスーパーアリーナを疑似体験することもできました。村田さんの“気持ち”を受け継いで、2カ月後のドネア戦に向けて準備していきたいと思っています。(WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者)

▼井上は10日が29歳の誕生日。「“まだ”29歳だと思っています。まだまだ29歳だと思ってやります」と決意も新た。6日には14年の世界初奪取(WBC世界ライトフライ級王座)から8年が経過。「モチベーションの維持に苦戦しながらやってきた8年間でした」とも口にした。年内のスーパーバンタム級転向については「バンタム級でずっとやっていればいいのに階級を上げるのは自分自身のチャレンジ。楽しみです」と、展望も明かした。

試合後、ゴロフキン(手前左)のガウンを着せてもらいたたえ合う村田(撮影・滝沢徹郎)
1回、ゴロフキン(右)を攻める村田(撮影・滝沢徹郎)

関連するニュースを読む

【ボクシング】村田諒太「タオルを投入したのは知らなかった」9回TKO負け/一問一答

9回、ゴロフキンにTKO負けした村田(代表撮影)

<ボクシングWBA、IBF世界ミドル級王座統一戦12回戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が同級最強の「頂」に屈し、2団体の世界王座統一に失敗した。

世界的スターとなる元3団体統一同級王者で現IBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)に9回TKO負けを喫した。プロデビューから9年、17年の世界王座初奪取から5年、常に目標としてきた現役レジェンドから勝利できなかった。

村田の主な一問一答は次の通り

   ◇  ◇  ◇

-試合後の感情

村田 「まだ感情はわかない。ゴロフキン選手のイメージは『強い』『無理やりにでも倒してしまう』というものだったが、実際にやってみたら強さよりもうまさ。ボクシングの完成度の高さの違いを改めて感じました」

-効かせる場面もあった

村田 「ボディーはよかったんですけど、右ストレートを前で殺すというか、打ってるが距離がずれる。そこが打たれ強いと言われるゆえんなのかと。右の感覚が合わなくて、途中で左フックに変えたりした。対応力のうまさ、僕より1枚も2枚も上手だった。僕にはない経験。強い選手とやってきた経験の差が出たのかなと思います」

-どこがすごかった

村田 「ダメージの蓄積。パンチ力自体は、『これならどうにかなる』という感じだったが、角度を変えて入れられた。技術の幅。それはすごく感じた。こんなにうまいんだと思いました」

-メンタルの保ち方

村田 「36の年になって、まだ続けていて、何ができるのかいろいろ考えていて、いろんなことで自分の強さを証明したかった。強さとは何か。中学校の時はすぐに逃げ出す弱い自分がいた。高校生の時の全日本選手権決勝、北京五輪でのふがいない。そういったものを乗り越えて、自分を律して、自分自身を乗り越えたいと思ってやってきた。モチベーションがなくなるというのは防げた。メンタルはしっかりとできた」

-TKO負けの瞬間

村田 「タオルを投入したのは知らなかった。今知った。でも、僕自身もきついと思っていた時期。当然のタイミングだと思う。一番にやらなければいけないのは無事にリングを降りること。ゴロフキン選手は大丈夫だと思いますけど、無事でカザフスタンに戻れるように」

-終わってみて

村田 「言葉にしちゃうと残る。後で回収しないといけなくなるので、今の時点で言えることはない。負けた。それだけです」

-ゴロフキンのすごさ

村田 「2ラウンド3ラウンドの入りはよかった。ただ、総合力。めちゃくちゃパンチ力はありましたけど、自分のブロッキングでなんとかなった。ただ、種類の少ないパンチになってしまったので、一発のパンチ力とかスタミナとか、数値的なことではなくて、技術的なところで彼の方が上だった」

-試合中の笑顔

村田 「会場に向かうときに、会長に『楽しんでこい』と言われて、そうだよなと。プロに来て憧れの選手と試合ができて、この場を作ってくれたのでしっかり…。…楽しくなかったですけど(笑い)。でも、楽しい場面もありました。どこまで行ってもボクシングファン。海外の試合を見てきて、憧れの選手とやっていることがうれしかったですし、何よりも『楽しんでこい』って言われたのが一番うれしかった。プロに入ってプレッシャーを感じることが多くて…。楽しくなかったですけどね(笑い)? でも、ちょっと楽しい瞬間っていうのがあったかもしれないです」

-自己評価

村田 「『よくやった』とか、『全てを出し切りました』とかって、試合後に時間がたってからじゃないと…。今、この時点で言えることはない。客観的に捉えることができない。でも、拍手をいただけた。その事実に対して少しは、ほんの少しくらいは、自分のことを評価してあげてもいいかな」

試合後、ゴロフキン(後方)と健闘をたたえ合う村田(代表撮影)
9回、村田(右)はゴロフキンにロープ際で攻められる(撮影・足立雅史)
ゴロフキンに敗れ、引き揚げる村田(代表撮影)
9回、ゴロフキン(後方)のパンチにダウンする村田(代表撮影)
試合後の会見で感極まる村田(撮影・滝沢徹郎)
試合後、コーナーにひざまずく村田(撮影・滝沢徹郎)

関連するニュースを読む

【大橋秀行】敗れた村田選手これまでで一番いい試合 試合後抱き合うシーン美しく気持ち良かった

試合後、ゴロフキン(後方)と健闘をたたえ合う村田(代表撮影)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が同級最強とされる世界的スターに屈し、2団体の世界王座統一を逃した。

元3団体統一同級王者でIBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)と拳を交え、9回にプロ人生初のダウンを喫し、2分11秒、TKO負け。13年のプロデビューから9年、17年の世界王座初奪取から5年。常に目標としてきた現役レジェンドを撃破できなかった。戦績は村田が19戦16勝(13KO)3敗、ゴロフキンが44戦42勝(37KO)1敗1分け。

▽大橋秀行の目

中身の濃い、最高の試合だった。80年代にテレビで見て興奮した、あのハグラーやレナード、ハーンズのスーパーファイトを思い出した。こんな迫力に満ちたミドル級の打ち合いを、日本で観戦できたことに感動している。この試合を実現させた帝拳の本田明彦会長に敬意を表したい。

村田選手は敗れたが、これまでで一番いい試合だったと思う。初回からワンツーとボディーブローで勝負をかけて、あのゴロフキンを後退させた。ピンチに陥っても、効いていても、カウンターを狙っていた。最後まで勝負を捨てず、止められる直前まで反撃していた。すごい闘志だった。

ゴロフキンは左ジャブが重く、使い方も巧みだった。それが勝敗を分けたように見えた。たたきつけるような独特な左フックも強く、パンチを浴びても慌てなかった。ただ、村田選手は体のパワーでは負けていなかった。日本人でもミドル級のトップ戦線で戦えることを、あらためて証明してくれた。

試合後に2人が笑顔で抱き合うシーンが美しく、気持ち良かった。試合前から互いに挑発することなく、笑顔で敬意を表していた。開始ゴング前の一瞬のにらみ合いは、すごみがあったが、戦いが終わればまた笑顔で健闘をたたえ合う。2人はこの一戦を通じて、ボクシング、そしてスポーツの美しさも見せてくれたと思う。(元WBC、WBA世界ミニマム級王者)

試合後、ゴロフキン(手前左)のガウンを着せてもらいたたえ合う村田(撮影・滝沢徹郎)
9回、村田(右)はゴロフキンにロープ際で攻められる(撮影・足立雅史)
9回、ゴロフキン(右)のパンチを食らう村田(撮影・滝沢徹郎)
9回、ゴロフキン(後方)のパンチにダウンする村田(代表撮影)
9回、ゴロフキン(右)のパンチにダウンする村田(代表撮影)
9回、ゴロフキンにTKO負けした村田(代表撮影)

関連するニュースを読む

【ボクシング】京口紘人ツイッター20連投「俺も頑張る」村田諒太とゴロフキンの激闘に興奮

京口紘人(2021年12月15日撮影)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

WBAライトフライ級スーパー王者の京口紘人(28=ワタナベ)が、村田諒太とゴロフキンとの激闘に興奮しながらツイッターに20連投した。

まずは試合開始直前に「さぁ、間もなく世紀の一戦!!!」とツイート。序盤から攻勢に出た村田に「良いプレッシャー! ワンツーが凄い!」「パンチ力だけなら負けてない」「ボディーが良い! 凄い凄い」などと後押しした。

その後、王者がペースをつかみ出すと、「ゴロフキンの少し細かいパンチの被弾が増えた 頑張れ!」「ゴロフキンのフックが鋭い ちょっと村田さんが下がる場面が増えてきた」と分析しながら村田を応援。終盤には「ゴロフキンがまたひとつギアを上げた 強い」などと書き込んだ。

試合後には「ダメだった。。でもめちゃくちゃ良い試合だった カッコよかった」とツイートし、「めちゃくちゃ刺激を貰いました ありがとうございました 俺も頑張る」と感謝した。

試合開始直前から試合終了後まで、52分間で計20ツイートを投稿した。

9回、ゴロフキン(右)のパンチを食らう村田(撮影・滝沢徹郎)
9回、ゴロフキンにTKO負けした村田(代表撮影)
試合後、健闘をたたえあう村田(右)とゴロフキン(撮影・足立雅史)

関連するニュースを読む

【ボクシング】ゴロフキン、村田にガウンを渡した理由明かす「最も尊敬する人に贈る」/一問一答

試合後、ゴロフキン(後方)と健闘をたたえ合う村田(代表撮影)

<ボクシングWBA、IBF世界ミドル級王座統一戦12回戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

世界的スターの元3団体統一同級王者で現IBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)が、WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)に9回TKO勝ちした。

ゴロフキンの主な一問一答は次の通り

 ◇   ◇   ◇

-試合を振り返って

ゴロフキン 「皆さんがこの日の夜のために非常に大きな努力をしてくれた。最もビッグで、最も印象に残る試合。感情がつかみきれないし、実感がわかない」

-試合後、村田にガウンを着せた

ゴロフキン 「村田選手は笑顔が温かいので親近感を持っていますし、とても尊敬しています。すぐれたチャンピオンだと思います。ガウンはカザフスタンの民族衣装。最も尊敬する人に贈るという文化がある。敬意を持って着せました」

-試合展開

ゴロフキン 「最初は見守っていたわけではないですが、調子を伺っていました。そのうちに『パンチが当たってきたな』という感覚になりました。村田選手はタフでしたしコンビネーションもあったが、徐々に距離がつかめてきたことが大きかったです」

-最後に

ゴロフキン 「村田選手には、無事で健康でいてほしいです。体力面できついハードな試合だった。お互いですが、だいぶ効いていると思うので、ダメージを引きずらないように回復につとめてほしいです」

試合後、ゴロフキン(手前左)のガウンを着せてもらいたたえ合う村田(撮影・滝沢徹郎)
ゴロフキンに敗れ、引き揚げる村田(代表撮影)
9回、ゴロフキン(右)のパンチを食らう村田(撮影・滝沢徹郎)
試合後、自身のガウンを村田(右)に着せるゴロフキン(撮影・足立雅史)
試合後、健闘をたたえあう村田(右)とゴロフキン(撮影・足立雅史)

関連するニュースを読む

【ボクシング】はじめの一歩・森川ジョージ氏「現実の凄さに漫画では追いつけない」村田戦に放心

試合後、ゴロフキン(後方)と健闘をたたえ合う村田(代表撮影)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

人気ボクシング漫画の「はじめの一歩」で知られる漫画家の森川ジョージ氏(56)がツイッターを更新し、村田諒太(36=帝拳)とゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)の一戦の感想を情感たっぷりに投稿した。

森川氏は「はあー。放心。現実の凄さに漫画では追いつけないなあ、と思い知らされました。」とつづり、「ありがとう!村田ーゴロフキン!ありがとうございました(TдT)」と感謝を述べた。

一連の投稿をみた漫画ファンからは「俺たちの鷹村さんがいます」「悔しいから一歩現役復帰させておくれよ。」などと反響が寄せられた。

森川氏が描く「はじめの一歩」は週刊少年マガジンで30年以上連載が続く人気のボクシング漫画で、現在までに単行本134巻が刊行されている。いじめられっ子だった幕之内一歩がボクシングに出会い熱中していく物語で、「強いってどういうことだろう?」と素朴な疑問を抱える一歩が過酷な練習に耐え、強くなっていく様子を追っている。

9回、ゴロフキン(左)のパンチを食らいダウンする村田(撮影・滝沢徹郎)
9回、ゴロフキンにTKO負けした村田(代表撮影)
試合後、ゴロフキン(手前左)のガウンを着せてもらいたたえ合う村田(撮影・滝沢徹郎)

関連するニュースを読む

【ボクシング】「百獣の王」武井壮も村田諒太VSゴロフキン戦に大興奮「男として憧れるわ」

武井壮(2019年9月撮影)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

「百獣の王」も、村田諒太(36=帝拳)とゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)が繰り広げた熱い戦いを大絶賛した。タレントの武井壮(48)がツイッターを更新し、「GGGVS村田諒太最高だった オレも人生もっと頑張ろう!!!」と興奮が覚めやらない様子を投稿した。

武井は「ゴロフキンのスタミナと村田のボディが鍵や、いい試合だなあ」と試合中からツイッターを更新。両者のハイレベルな戦いぶりに「あー、楽しい。。井上ドネア戦以来の興奮や。。」と投稿していた。

敗れた村田をたたえるゴロフキンの姿にも注目し「ゴロフキン紳士で本当に素敵だスーパースターは爽やかな華があるカザフスタンの輝く青い太陽だ男として憧れるわ」とつづった。

試合後、自身のガウンを村田(右)に着せるゴロフキン(撮影・足立雅史)
村田に勝利し統一王者となり勝ち名乗りを受けるゴロフキン(撮影・滝沢徹郎)
9回、村田(右)はゴロフキンにロープ際で攻められる(撮影・足立雅史)
9回、ゴロフキン(右)のパンチにダウンする村田(代表撮影)

関連するニュースを読む

【ボクシング】山中慎介氏「超一流のチャンピオン」長谷川穂積氏「2年分の思いを感じた」

試合後、自身のガウンを村田(右)に着せるゴロフキン(撮影・足立雅史)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が、元3団体統一同級王者でIBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)に9回2分11秒TKO負けを喫した。

生配信したアマゾンプライムビデオに出演した元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏は、「村田選手は、やりたいことはほぼできていたと思う。ゴロフキンも明らかに嫌がっていた」と解説。一方の王者については、「軽めのパンチで休みながらリズムをつけていった。ジャブもそうだが、角度やタイミングなど素晴らしいものを持っている。超一流のチャンピオン」とたたえた。

元3階級制覇王者の長谷川穂積氏は、第9ラウンドで一度は盛り返そうとする気迫を見せた村田の戦いぶりについて「コロナで試合ができなかった2年分の思いを感じた。感動した」と実感を込めた。勝敗を分けたポイントについては、「(村田は)後半にボディーが少なくなっていたこと」と「強い相手と戦ってきたゴロフキンの総合力」を挙げた。

9回、ゴロフキンにTKO負けした村田(代表撮影)
ゴロフキンに敗れ、引き揚げる村田(代表撮影)
9回、ゴロフキン(右)のパンチを食らう村田(撮影・滝沢徹郎)
9回、ゴロフキン(右)のパンチにダウンする村田(代表撮影)

関連するニュースを読む

【ボクシング】「最強」ゴロフキン 勝ち方熟知した9回TKO勝利 コロナ禍での試合延期も有効に

村田に勝利し勝ち名乗りを受けるゴロフキン(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が同級最強とされる世界的スターに屈し、2団体の世界王座統一を逃した。

元3団体統一同級王者でIBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)と拳を交え、9回にプロ人生初のダウンを喫し、2分11秒、TKO負け。13年のプロデビューから9年、17年の世界王座初奪取から5年。常に目標としてきた現役レジェンドを撃破できなかった。戦績は村田が19戦16勝(13KO)3敗、ゴロフキンが44戦42勝(37KO)1敗1分け。

   ◇   ◇   ◇

「ミドル級最強」の戦いだった。ゴロフキンが村田との歴史的一戦を最高レベルの打ち合いで制した。最後は村田陣営のタオル投入で、9回2分11秒TKO勝ち。「この素晴らしい舞台を用意してくれたすべての人にお礼を言いたい。村田にもお礼と称賛の言葉をおくりたい」と言った。

序盤は危うかった。村田の左右ボディー攻めに苦しんだ。3回のゴング直後にラッシュをかけるが、ラウンド終盤は息切れしたようにつかまった。前日8日に40歳の誕生日を迎えたばかり。年齢、そして体力的な衰えさえ感じさせた。

しかし、鮮やかに形勢を逆転させる。6回には高速の“石ジャブ”から硬い左右フックで村田の足を止め、口からマウスピースを飛ばした。最後の9回は、完全に村田の状態を見切っての猛ラッシュ。「ギリギリの戦いになると思っていた。最初は見守ったわけではないが、だんだんパンチが当たってきた。そして距離感がつかめたのが最も大きかった」。戦い方、勝ち方を知り尽くしていた。

「自分のキャリアの中でも最も印象に残る試合だ。村田は五輪チャンプというだけでなく(WBAの)スーパー王者にふさわしい選手だ。戦えたことは誇りに思っている」

昨年末に予定された試合が、新型コロナウイルスの影響で延期された。2月上旬から米国の南フロリダでキャンプを行い、体を仕上げた。スパーリングも90~100ラウンドこなしたという。年齢的な影響は完全に打ち消していた。

試合後、「最も尊敬している人に贈る」というカザフスタンの民族衣装のガウンを村田に着せた。「村田に対して温かい気持ち、親近感を持っている。尊敬もしている。敬意を示したかった」。スーパースターはおごることなく歴史的な戦いを制した。【実藤健一】

◆ゲンナジー・ゲンナジービッチ・ゴロフキン 1982年4月8日、カザフスタン・カラカンダ生まれ。04年アテネ五輪ミドル級銀メダル。アマ戦績345勝5敗。06年5月に1回KO勝ちでプロデビュー。10年8月、無敗でWBA世界ミドル級暫定王座を獲得。14年にWBC世界同級暫定王座も獲得(いずれも正規王者昇格)。15年にIBF世界同級王座も獲得し3団体統一。17年9月にサウル・アルバレス(メキシコ)と引き分け。18年9月にアルバレスと再戦し判定負けで王座陥落。19年10月にIBF世界同級王者に返り咲いた。身長179センチの右ボクサーファイター。名前の頭文字から愛称は「GGG(トリプルジー)」。

試合後、ゴロフキン(手前左)のガウンを着せてもらいたたえ合う村田(撮影・滝沢徹郎)
9回、ゴロフキン(後方)のパンチにダウンする村田(代表撮影)
試合後、自身のガウンを村田(右)に着せるゴロフキン(撮影・足立雅史)

関連するニュースを読む

【村田諒太vsゴロフキン】村田諒太9回TKO負け ゴロフキンの強打に倒れタオル/ライブ詳細

<ボクシングWBA、IBF世界ミドル級王座統一戦12回戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が同級最強の「頂」に屈し、2団体の世界王座統一に失敗した。

世界的スターとなる元3団体統一同級王者で現IBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)に9回TKO負けを喫した。プロデビューから9年、17年の世界王座初奪取から5年、常に目標としてきた現役レジェンドから勝利できなかった。

村田(右)はゴロフキンに敗れがっくりとうつむく(撮影・足立雅史)

◆WBA、IBF世界ミドル級王座統一戦

村田諒太TKOゴロフキン

◆ラウンドVTR◆

入場する村田(撮影・足立雅史)

入場する村田(撮影・滝沢徹郎)

リングインした村田(撮影・滝沢徹郎)

リングインしたゴロフキン(撮影・滝沢徹郎)

リングに上がるゴロフキン(撮影・足立雅史)

1R

村田は口とアゴにヒゲをたくわえた精悍(せいかん)な顔でリングに立った。一方、ゴロフキンはリラックスした笑顔でリングに登場した。開始ゴングがなると、両者ともガードをかためて左ジャブの打ち合いに。20秒すぎに村田の右ストレートがヒット。その後、左ボディーが決まると、ゴロフキンの動きが一瞬止まる。ゴロフキンもパンチを返すが村田も右ストレートを打ち返す。終盤、ゴロフキンのかたいジャブが入りはじめる。

【日刊採点】10-9(村田)

1回、ゴロフキン(右)を攻める村田(撮影・滝沢徹郎)

1回、ゴロフキン(右)を攻める村田(撮影・滝沢徹郎)

2R

ゴロフキンが開始から左ジャブを決める。30秒すぎに村田の右のクロスが決まり、ゴロフキンが後退。1分すぎから右ボディーブローがゴロフキンに決まる。ゴロフキンが後退。明らかにいやがっている。1分半すぎからゴロフキンも反撃するが、村田が再びボディーブローを決めてでゴロフキン後退。。村田が終盤もプレッシャー。ゴロフキンが下がる。

【日刊採点】10-9(村田)

2回、ゴロフキン(左)を攻める村田(撮影・滝沢徹郎)

2回、村田(右)はゴロフキンにパンチを見舞う(撮影・足立雅史)

3R

開始早々、ゴロフキンのコンビネーションを浴びて村田がグラつく。しかし、30秒すぎに村田が右ボディーブローを決めるとゴロフキンが再び後退。その後も村田がボディーにパンチを集めると、ゴロフキンは体をまるめて苦しい表情。後半も村田は徹底してボディーを狙ってパンチを集める。ゴロフキンは後退を続ける。

【日刊採点】10-9(村田)

4R

ゴロフキンの左フックのダブルが決まる。ゴロフキンは左ジャブで距離を取り始める。しかし、村田もひるまず右強打で応戦。1分すぎには左ボディーがきまり、ゴロフキンは後退。1分半すぎからゴロフキンの左フックが決まりはじめる。村はボディーブローで応戦。ゴロフキンも左のパンチが増える。残り1分、村田が右ストレートの連打で圧倒。ボディーブローも決まる。終盤はゴロフキンも連打で反撃し、激しい打撃戦に。

【日刊採点】10-9(村田)

4回、ゴロフキン(右)を攻める村田(撮影・滝沢徹郎)

5R

ゴロフキンいきなりラッシュ。右フック、左フックと強烈な連打を決める。村田も耐えて左右ボディブローを返す。ゴロフキンも動きがとまり、村田が左右パンチでボディーを執ように攻める。1分半すぎにゴロフキンが再び左右連打でラッシュ。村田もボディーで反撃。両者ゆずらず。

【日刊採点】10-9(ゴロフキン)

5回、村田(後方)はゴロフキンにパンチを見舞う(撮影・足立雅史)

ラウンドを伝えるラウンドガール(撮影・滝沢徹郎)

6R

40秒すぎにゴロフキンの右フックで村田のマウスピースが飛ぶ。ゴロフキンは左ジャブから左右フックを振り回して、村田は防戦一方に。1分半すぎに今度は村田が右ストレートを繰り出して反撃。ゴロフキンも右フックから連打。残り1分を切ってゴロフキンが左右連打で前に出る。村田は高いガードで耐える。終盤は村田が前に出て右連打を決める。激戦が続く。

【日刊採点】10-9(ゴロフキン)

ラウンドを伝えるラウンドガール(撮影・滝沢徹郎)

7R

20秒すぎにゴロフキンのワンツーが決めるが、村田はかまわず前に出る。1分すぎに村田が右フックを決めれば、ゴロフキンも右フックを返す。その後、ゴロフキンが左右強打で村田をロープに詰めて連打。村田もワンツーからのボディーブローで前に。残り1分、ゴロフキンの左フックに村田はロープに後退。しかし、残り30秒、村田が右ストレートを決めて前に出る。

【日刊採点】10-9(ゴロフキン) 

8R

開始からゴロフキンの左ジャブが決まる。1分すぎには左フックの連打からの右フックで、村田はロープに後退。その後も連打を浴びてロープにくぎ付けに。しかし、1分半すぎに右ストレートと右アッパーボディーで反撃。驚異的なタフネスを見せる。残り1分、再びゴロフキンが右ストレートの連発して村田を後退させる。村田も右で反撃も単発。

【日刊採点】10-9(ゴロフキン)

9R

開始からゴロフキンがラッシュ。村田はロープに後退。50秒、ゴロフキンの右フックを浴びて防戦一方に。それでも耐える村田に会場から村田コール。ゴロフキンが打ち続ける。村田は明らかにきいている様子。1分半すぎ、村田の右ストレートが決まり、今度はゴロフキンが後退。左右に連打が決まり、村田が攻めるが、村田が右フックを浴びてダウン。ほぼ同時に村田コーナーからタオルが投入される。村田が9回TKO負け。

9回、ゴロフキン(右)のパンチを食らう村田(撮影・滝沢徹郎)

9回、ゴロフキン(右)のパンチを食らいダウンする村田(撮影・滝沢徹郎)

9回、村田(右)はゴロフキンにロープ際で攻められる(撮影・足立雅史)

9回、ゴロフキン(後方)のパンチにダウンする村田(代表撮影)

9回、ゴロフキン(左)のパンチを食らいダウンする村田(撮影・滝沢徹郎)

村田(右)はゴロフキンに敗れがっくりとうつむく(撮影・足立雅史)

試合後、ゴロフキンのガウンを本人から着させてもらう村田(撮影・滝沢徹郎)

試合後、ゴロフキンのガウンを着せてもらいたたえ合う村田(撮影・滝沢徹郎)

村田に勝利し勝ち名乗りを受けるゴロフキン(撮影・滝沢徹郎)

◆連載 日本史上最大の決戦

関連記事

村田諒太とゴロフキンの比較

村田とゴロフキン比較表

村田諒太とゴロフキンの歩み

村田とゴロフキンの歩み

村田諒太のプロ全戦績

村田諒太のプロ全成績

村田諒太略歴

◆村田諒太(むらた・りょうた)1986年(昭61)1月12日、奈良市生まれ。伏見中1年で競技を始める。南京都高(現京都広学館高)で高校5冠。東洋大で04年全日本選手権ミドル級で優勝など。11年世界選手権銀メダル、12年ロンドン五輪で日本人48年ぶりの金メダルを獲得。13年8月にプロデビュー。17年10月、WBA世界ミドル級王座を獲得。日本人で初めて五輪金メダリストがプロ世界王者となる。家族は夫人と1男1女。183センチの右ボクサーファイター。

関連するニュースを読む

【ボクシング】中川翔子「素晴らしい選手最高の試合でした!」死闘村田諒太とゴロフキンたたえる

中川翔子(2022年3月撮影)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

タレントで歌手の中川翔子(36)がツイッターを更新し、死闘を繰演じたWBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)と元3団体統一同級王者で現IBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)をたたえた。

試合観戦しながら自身のツイッター上に投稿した中川は「ああああああでも強かった!!!!!ゴロフキン強すぎたでも戦い抜いた村田諒太選手すごすぎた!!!!すごい試合を生で見られた!めちゃくちゃいい試合!!」。興奮を抑えられない様子だった。

試合終了直後にリング上でゴロフキンが村田にガウンをプレゼントするシーンを見た後には「うわーガウンプレゼントしたナイスガイすぎるミスターパーフェクトゴロフキン!村田諒太さんが拍手に感謝する言葉泣ける、素晴らしい選手最高の試合でした!」と投稿した。

9回、村田(手前)を攻めるゴロフキン(撮影・滝沢徹郎)
9回、ゴロフキン(後方)のパンチにダウンする村田(代表撮影)
試合後、健闘をたたえあう村田(右)とゴロフキン(撮影・足立雅史)
試合後、ゴロフキン(手前左)のガウンを着せてもらいたたえ合う村田(撮影・滝沢徹郎)

関連するニュースを読む

【ボクシング】村田諒太9回TKO負け「パンチの角度とか総合力で上をいかれてる感じがした」

試合後、ゴロフキン(中左)と抱き合う村田(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)が、元3団体統一同級王者でIBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)に9回TKO負けを喫した。

試合直後リング上でインタビューに応じた村田は「想像していたものと違うものをやっぱり感じました。でもやっぱり総合力。パンチの角度とかそういう総合力でやっぱり上をいかれてるなって感じがしました」。晴れ晴れとした表情を浮かべながら「僕がやった、やらないっていうのも大事かもしれないですけど、見てくださった皆さんが楽しんでくださったかどうかが大事だと思う」。そんな村田の言葉に、会場から拍手が挙がった。

その上で「こうやって拍手をいただけることをすごくうれしく思います。そしてまだわからないですけど、2人が無事にリングから降りられると思うんで、それを神様に感謝したいです」と話した。

最後に村田は「2年4カ月試合をしてなくて、ここでゴロフキン選手とできる。こんなラッキーな男いないと思いますし、本当にデビューのときから追いかけてるチャンピオンと試合ができたことをすごくうれしく思います」と感謝を口にした。

9回、村田(右)はゴロフキンにロープ際で攻められる(撮影・足立雅史)
9回、ゴロフキン(後方)のパンチにダウンする村田(代表撮影)
9回、ゴロフキン(右)のパンチにダウンする村田(代表撮影)
村田(右)はゴロフキンに敗れうつむく(撮影・足立雅史)
村田に勝利し統一王者となり勝ち名乗りを受けるゴロフキン(撮影・滝沢徹郎)
試合後、ゴロフキン(手前左)のガウンを着せてもらいたたえ合う村田(撮影・滝沢徹郎)
試合後、健闘をたたえ抱き合う村田(右)とゴロフキン(撮影・足立雅史)

関連するニュースを読む

【ボクシング】ゴロフキン「一緒にたたかえたことを誇りに」村田諒太に自身のガウンを着せる

村田に勝利し統一王者となり勝ち名乗りを受けるゴロフキン(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦>◇9日◇さいたまスーパーアリーナ

世界的スターとなる元3団体統一同級王者で現IBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)が、WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)に9回TKO勝ちした。

ゴロフキンは「村田選手というのはオリンピックチャンピオンというだけではなく、本当にスーパー王者、その名にふさわしい戦いを見せてくれました。本当に一緒にたたかえたことを誇りに思っています」と振り返った。

最後に、村田に敬意を表し、青いガウンを着せるなど、相手もしっかりとたたえた。

村田は12年ロンドン五輪金メダリスト、ゴロフキンは04年アテネ五輪金メダリストで、ファイトマネーは合計20億円以上と推定されるなど世界が注目する一戦だった。

新型コロナウイルスの変異株の影響で試合は昨年12月から延期となり、この日の観客数は1万5000人。

リングサイド近くの席には青いはっぴを着た村田の応援団も陣取るなど、会場は熱気に包まれていた。

9回、ゴロフキン(右)のパンチにダウンする村田(代表撮影)
9回、ゴロフキン(後方)のパンチにダウンする村田(代表撮影)
試合後、ゴロフキン(手前左)のガウンを着せてもらいたたえ合う村田(撮影・滝沢徹郎)

関連するニュースを読む