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溜田剛士TKO負け「気を抜いた自分がいけない」

溜田対丸太 5回、丸田(右)は溜田に右ストレートを放つ(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:フェザー級10回戦>◇3日◇東京・後楽園ホール

前日本ユース・フェザー級王者溜田剛士(25=大橋)が手痛い黒星を喫した。WBCユース・バンタム級王者で東洋太平洋スーパーバンタム級3位丸田陽七太(21=森岡)とのホープ対決に臨みんだが、5回2分16秒、TKO負けとなった。

身長177センチの丸田に対し、11センチ低い166センチの溜田は踏み込んでのジャブを的確に打ち込んだ。相手の長いリーチをかいくぐり、攻勢に出たが、5回途中、完全にレフェリーのブレークが完全にかかっていない状態で油断し、右アッパーを食らった。無警戒での顔面被弾で大きなダメージを負い、ワンツーの連打でダウンを許した。1度は立ち上がったものの、丸田のラッシュを耐えきれずにレフェリーストップとなった。

「(アッパーのもらった)言い訳はしたくない」と厳しい表情の溜田は「気を抜いた自分がいけないんです。相手が集中力を切らさなかったということです」と肩を落としていた。

溜田対丸太 5回、丸田(右)は溜田に右ストレートを放つ(撮影・滝沢徹郎)

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溜田剛士、身長差11センチなんの6連続KO狙う

フェザー級10回戦で対戦する溜田剛士(左)と丸田陽七太

ボクシングの前日本ユース・フェザー級王者溜田剛士(25=大橋)が3日、東京・後楽園ホールで東洋太平洋スーパーバンタム級3位丸田陽七太(21=森岡)とのフェザー級10回戦に臨む。

2日には都内の日本ボクシングコミッションで計量に臨み、56・9キロの丸田に対して57・0キロでクリアした。身長で177センチの丸田とは11センチ低い166センチの溜田だが「身長差は最初から分かっていたこと。自分のボクシングを貫くだけだと思っています」との意気込みを示した。

故郷となる長野・上田市から父有企さんら13人が会場にかけつける。試合後には必ず上田市に戻ってリフレッシュしている溜田は現在、WBOアジア太平洋フェザー級7位、日本同級12位で5連続KO勝利中。勝てば上位躍進への大きなステップとなるだけに「1発で終わらせられば。勝って来年の正月、上田へ戻ります」と気持ちのボルテージを上げていた。

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勅使河原弘晶5回KOで2階級制覇「現代の輪島に」

2階級制覇の勅使河原弘晶(左)と輪島功一会長

<ボクシング東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇11日◇東京・後楽園ホール

東洋太平洋スーパーバンタム級5位勅使河原弘晶(28=輪島功一スポーツ)が2階級制覇した。

11日に東京・後楽園ホールで行われた王座決定戦で、同級9位サミンギット(フィリピン)から3度ダウンを奪って5回KO勝ち。WBOアジア太平洋バンタム級に続く王者となった。最後は輪島会長の指示通りにガードの上から決めた。「階級を上げてパンチ力、耐久力もついた。ぼくには昭和の輪島の魂が宿っている。世界のベルトもとって現代の輪島になる」と言い切った。同スーパーライト級王者内藤(E&Jカシアス)は2-1判定で辛くもV2した。

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勅使河原弘晶が2階級制覇「現代の輪島功一になる」

2階級制覇の勅使河原弘晶(左)と輪島功一会長

<ボクシング東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇11日◇東京・後楽園ホール

東洋太平洋スーパーバンタム級5位勅使河原弘晶(28=輪島功一スポーツ)が2階級制覇に成功した。同級9位グレン・サミンギット(29=フィリピン)を相手に3度ダウンを奪い、5回1分10秒KO勝ち。2度防衛したWBOアジア太平洋バンタム級王座に続き、2本目のベルトを手にした。

1回にまずは右フックでダウンを奪った。3回にも右を効かせての連打から左ストレートで2度目。5回に右を突き上げて、ガードの上からも3度目のダウンで10カウントに仕留めた。輪島会長から「パンチ力があるからガードの上からでも打て」と指示されていた。その言葉を信じて倒した。

階級を上げたことで「ナチュラルに動ける。パンチ力も耐久力も上がった。適性階級」と大きな手応えも得た。輪島会長の自伝を読んで、迷うことなく入門した。目指すのは3本目のベルトとなる世界王者だ。「ぼくには昭和の輪島功一の魂が宿っている。現代の輪島功一になる」と宣言した。

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4度目こそ実現?呪われたバンタム級で両者計量パス

8カ月空位が続くボクシング日本バンタム級王座決定戦が、9月1日に東京・後楽園ホールで行われる。前日計量が31日に都内であり、同級2位斉藤裕太(30=花形)と同級4位菊地永太(32=真正)が、ともにリミットの53・5キロで一発クリアした。

この王座は3試合中止が続いていた。前王者赤穂(横浜光)が1月のV2戦で、減量失敗で棄権して王座返上が始まり。王座決定戦となったが鈴木(三迫)がケガで中止。決定戦が再度設定された、今度は村中(フラッシュ赤羽)が減量失敗の棄権で中止となっていた。

村中と対戦予定が斉藤だった。パンツを脱いで計量をパスすると「呪われたバンタム級とか言われていて、まずは第1関門を突破でホッとした」と胸をなで下ろした。

1年前に日本王座に初挑戦も、赤穂からダウンを奪いながら9回TKO負けした。2月の再起戦では判定負けに引退も考えたが、日本王座に再挑戦の話が舞い込んできた。「ボクシングの神様がくれたチャンス。運がある。流れはボクに来ている」と勝利を確信。「派手な試合、KOで勝つ」と宣言した。

菊地は13年の東洋太平洋スーパーバンタム級以来のタイトル挑戦となる。5年前は王者和気に9回KO負けした。前回も日本王座挑戦者決定戦で鈴木に7回TKO負けもチャンスを得た。

「前回の負けから練習への考え方も変わった。ただ練習して努力ではだめ。目的を持って練習するようになった」と話す。真っ黒な日焼けもロードワークで山道を増やした成果だった。「王者になるために始めた。得意のジャブを生かして勝ちたい」と。ジムの先輩世界王者長谷川氏も応援に駆けつける。

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大竹秀典、日本男子最年長での世界王座初奪取狙う

8月25日に米グレンデールで2度目の世界挑戦が決まった大竹秀典(撮影・藤中栄二)

 ボクシング東洋太平洋スーパーバンタム級王者でWBO同級6位の大竹秀典(37=金子)が日本男子最年長となる37歳1カ月での世界王座初奪取を狙う。

 8月25日(日本時間26日)、米アリゾナ州グレンデールのヒラ・リバー・アリーナで同級王者アイザック・ドグボエ(23=ガーナ)に挑戦することが31日、発表された。大竹は自ら調理師補助として働く勤務先、横浜市の飲食店「驛の食卓」で同日に記者会見。大竹は「この試合が決まった時は落ち着いていた。決まるべくして決まった。ボクはボクの仕事をしたいと思います」と“職人”らしい意気込みを口ににした。

 日本男子最年長の世界王座初奪取は、WBC世界フェザー級王者越本隆志の35歳0カ月(返り咲きは長谷川穂積の35歳9カ月)。大竹が勝てば37歳1カ月で、大幅に初奪取の年長記録を更新する。14年11月に当時のWBA世界同級王者スコット・クイッグ(英国)に挑戦し、判定負けして以来、2度目の世界戦となる。16年から飯田勇司トレーナーが担当となり、約1年前から招いた川人将裕トレーナーのもとでフィジカルや体幹を強化。37歳での世界再挑戦となるが「今が過去最強の自分と言ってもいい」という自負もある。

 王者ドグボエはアマチュア時代のガーナ代表として12年ロンドン五輪にバンタム級で出場し、1回戦で銅メダルを獲得した現東洋太平洋フェザー級王者清水聡(大橋)に敗退。プロ転向後は19勝(13KO)無敗と勢いある若きホープとなる。中立地での対戦とはなるが、米プロモート大手トップランク社と契約する王者との対戦となる。

 7月にはWBO世界スーパーフライ級王者木村翔(青木)が中国・青島で2度目の防衛に成功。伊藤雅雪(伴流)が米キシミーでWBO世界スーパーフェザー級王座を奪取したばかり。大竹は「木村選手が中国、伊藤選手が米国で素晴らしい試合をして、もちろん刺激になる。勢いに続きたいということもある」と気合を入れていた。

WBO世界スーパーバンタム級王者アイザック・ドグボエの写真を手に気合を入れる大竹(撮影・藤中栄二)

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WBO6位の大竹秀典8・25世界再挑戦

大竹秀典

 ボクシング東洋太平洋スーパーバンタム級王者でWBO同級6位の大竹秀典(37=金子)が8月25日、米アリゾナ州グレンデールのヒラ・リバー・アリーナで同級王者アイザック・ドグボエ(23=ガーナ)に挑戦することが決まった。

 米プロモート大手トップランク社が23日(日本時間24日)、公式サイトで発表した。大竹は14年11月、当時のWBA同級王者スコット・クイッグ(英国)に挑戦し、判定負けして以来の世界再挑戦となる。

 王者ドグボエはアマチュア時代のガーナ代表として12年ロンドン五輪にバンタム級で出場し、1回戦で銅メダルを獲得した現東洋太平洋フェザー級王者清水聡(大橋)に敗れている。プロ転向後は19勝(13KO)無敗と勢いある若き王者となっている。

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辰吉寿以輝「あこがれます」本田圭佑の同点弾に刺激

スパーリングを公開した辰吉寿以輝(右)(撮影・実藤健一)

 元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎(48)の次男、寿以輝(21=大阪帝拳)が、サッカー日本代表MF本田圭佑(32)に刺激を受けた。

 初の10回戦(スーパーバンタム級)となる7月27日のプロ9戦目(エディオンアリーナ大阪第2)に向け25日、大阪市内のジムで元東洋太平洋スーパーバンタム級王者ロリ・ガスカ(29=フィリピン)とのスパーリングを公開。前夜は「たまたま」ワールドカップをテレビ観戦。本田の同点ゴールに興奮し「かっこいい。自分とは格が違うけど、あこがれます」と話した。

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辰吉次男・寿以輝が初の10回戦へ臨む 公開スパー

7月の試合に向けてスパーリングを公開した辰吉寿以輝(右)(撮影・実藤健一)

 元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎(48)の次男、寿以輝(21=大阪帝拳)が25日、大阪市内のジムでスパーリングを公開した。

 元東洋太平洋スーパーバンタム級王者ロリ・ガスカ(29=フィリピン)と4ラウンド。7月27日にエディオンアリーナ大阪第2競技場で、フェザー級のインドネシア王者ノルディ・マナカネ(34)と初の10回戦(スーパーバンタム級)に臨む。

 24勝(8KO)1分け8敗とキャリアのあるパートナーで、寿以輝は「戦い方がうまい」。まだキャリア8戦(8勝5KO)しかない寿以輝にとって、技術を磨く絶好の相手となる。次戦をクリアすれば、ランク入りの可能性も出てくる。「東洋(太平洋)でも日本でも、GOサインが出ればタイトル(戦)いきますよ」と意気込んだ。

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大竹秀典V3、TKOで後輩敵討ち 世界再挑戦意欲

V3に成功した王者大竹秀典(左から2人目)

<プロボクシング:東洋太平洋スーパーバンタム級フライ級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇東京・後楽園ホール

 王者大竹秀典(36=金子)が3度目の防衛に成功した。

 同級1位ブライアン・ロベターニャ(26=フィリピン)を迎え撃ち、序盤から接近戦となるも左右ボディーなどで攻勢。タフな相手だったが、10回に右ストレートでダウンを奪う。立ち上がってきたがラッシュするとレフェリーストップ。10回1分53秒TKO勝ちを収めた。

 初回から頭をつけあっての接近戦が多くなった。相手は大振りに対して、大竹はガードを堅めながらコンパクトにパントを当てる。左右のボディーも浴びせて、終始ロープ際に追い込んでいた。相手もしぶとく反撃したが、10回に距離が空いたところでの右ストレートが決まる。ついにダウンを奪って、立ち上がってくるとラッシュして仕留めた。

 相手は初来日した1月に、元金子ジムの千葉に4回TKO勝ちしていた。「ホッとしています。後輩のこともあって倒せてよかった。もっと早い回で決めたかったがしぶとかった」。10歳差のある対戦だったが、3団体で世界ランク入りのベテランの実力を発揮した。「まだ伸びシロがある。この内容ではまだまだだが、あきらめずにコツコツやっていく。世界にたどり着けるよう努力していきたい」。英国での14年以来となる世界再挑戦を期した。

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36歳大竹が2度目の防衛「僕の距離でやれた」手応え

2度目の防衛に成功し、勝利者インタビューを受ける大竹秀典

<プロボクシング:東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇東京・後楽園ホール

 ボクシングの東洋太平洋スーパーバンタム級王者大竹秀典(36=金子)が2度目の防衛に成功した。

 13日に東京・後楽園ホールで、16歳下の同級1位丸田陽七太(森岡)と対戦。長身相手に接近に持ち込んで、3-0の判定勝ちを収めた。「評価の高い選手だったが、ボクの距離でやれた。接近戦の対処でキャリアの差があった。まだ先を見ている」と、14年以来の世界再挑戦実現を期待した。同フライ級タイトル戦は王者中山佳祐(29=ワタナベ)が三者三様の引き分けで、辛くも初防衛に成功した。

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大竹秀典V2「接近戦の対処でキャリアの差あった」

2度目の防衛に成功し勝利者インタビューを受ける大竹秀典

<プロボクシング:東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇東京・後楽園ホール

 王者大竹秀典(36=金子)が2度目の防衛に成功した。16歳下の同級1位丸田陽七太(森岡)を迎え撃ち、序盤から接近に持ち込んで、3-0の判定で完勝した。

 丸田は6歳でボクシングを始め、アマ経験豊富で高校時代にプロデビューした。6戦目の王座挑戦だったが、大竹は14年に英国で世界挑戦の経験を持つ。36戦目のベテランで、そのキャリアの違いを見せた。身長差もあったが懐に入って接近戦で圧倒した。採点は4~6ポイントの差がついた。「評価の高い選手だったが、ボクの距離でやれた。接近戦の対処でキャリアの差があった」と話した。テレビのゲスト解説をIBF同級王座岩佐が務めた。金子会長は「日本にいるんだからやりたい」と話し、大竹も「まだ先を見ています」と世界再挑戦実現を期待した。

 同フライ級タイトル戦は王者中山佳裕(29=ワタナベ)が初防衛に成功した。同級9位ジョーバード・アルバレス(27=フィリピン)に再三右をもらって劣勢だったが、終盤に反撃で追いつき、三者三様の引き分けに持ち込んだ。

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和気慎吾TKO勝ち「必ず世界王者になります」

和気慎吾対パノムルンレック・CPフレッシュマート 8回、和気は左フックを放ちパノムルンレック・CPフレッシュマートにKO勝ちし赤コーナーに乗って笑顔を見せる(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:スーパーバンタム級8回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪

 元東洋太平洋スーパーバンタム級王者の和気慎吾(30=FLARE山上)がダブル世界戦の前に再出発をアピールした。世界挑戦経験を持つパノムルンレック・CPフレッシュマート(33=タイ)を8回2分45秒TKOで下した。

 昨年7月20日、この日と同じ会場でIBF世界スーパーバンタム級王座決定戦を行ったが、王座獲得に失敗。復帰2戦目のこの日は、52戦のキャリアを持つ相手のタフさに手を焼きながら、最終ラウンドに左フックから連打でまとめた。

 因縁の場所でのTKO勝ちだ。試合後、リングでマイクアピールした。「相手があまりにもタフだったので、途中からポイントで勝ってもいいと思ったけど、最後は力を振り絞りました」という。「昨年、ここで世界戦で負けた悔しさを胸にゼロからスタートして、このリングに戻ってきました。負けてから多くの方の励まされました。その期待にこたえるために、必ず世界王者になります。今日がその第1歩です」と力強く宣言した。

和気慎吾対パノムルンレック・CPフレッシュマート 8回、和気は左フックを放ちパノムルンレック・CPフレッシュマートにKO勝ち(撮影・加藤哉)

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久保隼完敗で初防衛ならず涙、今後は階級UPも視野

ローマンに敗れ、山下会長(手前右)に肩を担がれ引き揚げる久保(同左)(撮影・伊藤航)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇3日◇島津アリーナ京都

 王者久保隼(27=真正)が初防衛に失敗した。挑戦者の同級2位ダニエル・ローマン(27=米国)に9回1分21秒TKOで敗れた。国内ジム所属の歴代同級世界王者では最長身の176センチ。身長、リーチとも10センチ上回るアドバンテージを生かせず、一方的にパンチを浴びて完敗した。今後は1階級上のフェザー級転向も視野に入れて出直す。

 挑戦者のラッシュに、久保が後ずさる。9回。ローマンの右ストレートを食らい、よろよろと後退するとレフェリーが試合を止めた。7回30秒過ぎ、連打から右アッパーで最初のダウン。8回終盤はロープ際で右ストレートを浴び、2度目のダウン。戦う武器はもう残っていなかった。

 地元京都での初防衛戦のポイントに「距離感」を挙げていた。身長176センチは国内ジムの歴代スーパーバンタム級世界王者で最長身。身長、リーチで10センチ上回る体格差を生かし、サウスポーからの右ジャブ、懐に入ってくるところに左ストレート…。そんな青写真が吹っ飛んだ。上下を見事に打ち分ける相手に、一方的に距離を支配された。ジャッジ3人中2人がフルマーク、1人も1回を除き全ラウンドで挑戦者にポイントを与えた。

 両脇を支えられ、涙を浮かべ、控室に消えた久保はノーコメントだった。山下正人会長(55)は「両足がつったような感じ。6回が終わって『足が動かない』と。減量失敗じゃないし、ダメージかな…。初めての負けで気持ちのダメージがあると思う。一から作り直していきたい」と話す。プロ13戦目の初黒星。1階級上のフェザー級も視野に入れ、長身サウスポーは再出発する。【加藤裕一】

 ジムの後輩でWBO世界ミニマム級王者の山中竜也の話 久保さんは倒されても立ち上がったところがすごい。途中までいけると思ったんですけど…。

 久保の父憲次郎さんの話 すべて出し尽くした結果、勝てなかっただけです。無事な体で(リングから)下りてくれただけでいい。悔いが残るならこれを糧に頑張ってほしい。

 ◆久保隼(くぼ・しゅん)1990年(平2)4月8日、京都生まれ。南京都(現京都広学館)-東洋大から13年5月にプロデビュー。15年12月に東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得し2度防衛。戦績は12勝(9KO)1敗。身長176センチの左ボクサーファイター。

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大竹秀典10回KO初防衛「まだまだ現役続けたい」

<ボクシング:東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇19日◇東京・後楽園ホール

 ボクシングの東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦が東京・後楽園ホールで行われ、王者大竹秀典(36=金子)が同級14位臼井欽士郎(37=横浜光)を10回3分4秒KOで下し、初防衛を飾った。

 リードを許した4回終了の途中採点後からギアを切り替え攻勢に出て、10回終盤のラッシュでタオルが投げ込まれた。ベテランは「解き放たれたように練習が楽しい。まだまだ現役続けて世界にいきたい」と快活だった。セミファイナルに登場した元東洋太平洋同級王者和気慎吾(29)は、昨年7月のIBF同級王座決定戦で敗れて以来1年ぶりの復帰戦で5回KO勝ちした。

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久保隼が王者棄権で王座、長谷川穂積氏「後継」へ

4回、セルメニョ(左)の顔面にヒットさせる久保(撮影・田崎高広)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇9日◇エディオンアリーナ大阪

 前代未聞の大逆転戴冠だ! 世界初挑戦の久保隼(27=真正)が新王者となった。7回に王者ネオマール・セルメニョ(37)にダウンを奪われるなど劣勢で迎えた11回、王者が突然グローブを外し始めた。開始のゴングが鳴った後にレフェリーが陣営に確認すると棄権の意思を表明し、久保の11回5秒TKO勝ちとなった。元3階級世界王者長谷川穂積氏の「後継」の責任を果たした。

 久保は目を疑った。「こんのかい!」。劣勢を自覚していた11回。「びびらずにいかなあかんと、腹をくくって出た直後だったんで」。王者はコーナーに座ったまま、グローブを外していた。「何しとんねん、休むな!」と怒った直後、レフェリーが久保の勝利を告げた。

 まさかのギブアップ。しかも10回までの採点で、王者はジャッジ2人の支持を受けていた。「(7回に)ダウンをとられて、やばいなと。(山下)会長にも『行かなあかんぞ!』と気合を入れられていた」。苦戦を示すように、試合中に前歯が折れた。ただ、1回からベテラン王者の腹に、左を中心にたっぷり打ち込んでいた効果はてきめん。強打を浴びる場面もあったが「打ち合いが怖かった中でも、合わせることができた」。最後まであきらめず、戦い抜いた結果だった。

 試合後の花道では、元アマチュアボクサーの父憲次郎さん(51)ら家族と抱き合った。久保のボクシング人生の原点が、父にある。小学生の時に「ボクシングがしたい」と2度直訴したが退けられた。「気持ちが優しすぎる。向いていない」が理由だった。それでも熱意を貫き中学2年からスタート。反対していた父だが、始めると「よくガッツ石松さんの話をしました」。74年4月、すでに11敗していたガッツが、59勝50KOの名王者ゴンザレスを倒す世紀の番狂わせを起こした。「何度負けても、あきらめずにはい上がれ」のメッセージがあった。

 父が引き合わせてくれたのが、南京都高ボクシング部の武元前川(たけもと・まえかわ)監督(10年に死去)だった。同監督にサウスポー転向を提案され、中学3年の10月から取り組んだ。はし、ペンの持ち手もすべて左に替えた。父は振り返る。「武元監督は全国で戦える選手しか左にしない」。WBC世界バンタム級王者山中慎介も同じだった。

 名門の東洋大ボクシング部に進んだが、残り1年で退部した。亡くなった武元監督の後任の話があったが「自分では無理」。ボクシングも嫌になった。ここでも父と衝突。実家に帰れず、12月に京都の公園で1週間過ごしたことも。そんな厳格な父が試合後に言った「息子ながら尊敬します」。新王者となった息子は「相変わらず、うっとうしかったですね」。父子の物語がひと区切り、完結した。【実藤健一】

 ◆久保隼(くぼ・しゅん)

 ☆生まれ 1990年(平2)4月8日、京都。

 ☆経歴 南京都(現京都広学館)-東洋大を経て13年5月にプロデビュー。15年12月に東洋太平洋スーパーバンタム級王座に就き2度防衛。

 ☆高校の偉大な先輩 村田諒太(ロンドン五輪ミドル級金メダル)山中慎介(WBC世界バンタム級王者12回連続防衛中)。

 ☆タイプ 身長176センチの左ボクサーファイター。

 ☆仕事 ジム関係者の会社勤務と近所の喫茶店手伝い。

 ☆趣味なし テレビも見ず、過去賞品でテレビを3台獲得も「すべてあげました」。お金への執着もなく「月10万円でいいです」。

 ☆リスペクト 女子フィギュアスケートの浅田真央。「同じ90年生まれ。その中で一番すごい選手と思っている」。

 ☆家族 元アマチュアボクサーの父憲次郎さん(51)母知美さん(51)。

 ◆日本ジム所属の世界王者 久保が82人目。出身別では大阪府の9人が最多。東京が8人、沖縄が7人と続く。久保は京都からは初めての世界王者となる。

 ◆久保が長谷川氏に感謝した。試合前に「ダウンのイメージもしておけ」と助言を受けたといい、7回に倒された時も「冷静に8カウント休むことができた」。コーナーに戻り、解説席の長谷川氏を見ると「大丈夫」とサムアップポーズが返ってきた。「それですごい安心できました」。その長谷川氏は「おめでとう。まだまだ課題もあるけど、ゆっくり休んでチャンピオンライフを満喫して」と祝福した。

 ◆セルメニョへ次戦を打診していた元世界王者で同級3位亀田和毅陣営が生視察した。標的の敗戦にも、「なんでやめるんやろ。でも、互いに良いところ出し合って良い試合」と称賛。所属の協栄ジムの金平会長は「いまランク上位なので、どの団体でも条件合えば」と久保への直接的な対戦要求はしなかった。

 ◆WBC世界バンタム級王者山中慎介 いいパンチを食らって危なかったけれど、ダメージを引きずらなかった。チャンピオンになったことで会う機会も増える。(南京都高の)先輩としてうれしかったです。

 ◆WBA世界フライ級王者井岡一翔 僕も2週間後(23日)に試合なので、刺激になりました。

山下会長に肩車され、ガッツポーズする久保(撮影・田崎高広)

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大竹秀典、判定勝ちで王座「スカッといきたかった」

勝利を飾り、ベルトを肩に掛ける大竹

<東洋太平洋スーパーバンタム級王座決定戦12回戦>◇17日◇後楽園ホール◇観衆1227人

 東洋太平洋スーパーバンタム級1位大竹秀典(35=金子)が、同級2位ジェルビルト・ゴメラ(フィリピン)を3-0の判定で下し、4度防衛した日本タイトル以来のベルトを巻いた。

 小柄なファイタータイプのサウスポーに対し、序盤からいきなりの右ストレートから入る作戦が奏功。ダメージを蓄積させ、3回にはその右ストレートでキャンバスにはわせて早期決着かと思われたが、アクシデントは5回に。右脇腹を痛めると、「相手が自分の右ストレートに右ボディーを合わせてきているのが分かった」と警戒した結果、ストレートを控えざるを得なかった。以降はフック、アッパーを軸に接近戦で仕留めに懸かったが、「苦戦してはいけんかった」と判定までもつれ込んでしまった。

 14年11月にはWBA世界同級王者スコット・クイッグ(英国)に敵地英国で挑戦し、0ー3の判定で敗れた。再起を目指してノンタイトル戦5試合を全勝して望んだタイトル戦。「スカッといきたかった」とKO勝ちを逃したが、これで同級での世界ランク入りに前進、再び世界挑戦を狙う足がかりにはなった。

 福島県郡山出身で、同郷にはラグビー日本代表で歴代最多98キャップのロック大野均がいる。その風貌とファイトスタイルから「リングの仕事人」と呼ばれる35歳のベテランは、さらに3歳上のラガーマンの存在に「僕もまだまだ頑張らないといけないですね」と上を見る。競技は違えど、大きな刺激を受けながら、世界の頂きを目指す。

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大竹秀典、東洋太平洋王座へ「パンチ磨いてきた」

前日計量を終えた大竹(左)とゴメラ(撮影・阿部健吾)

 ボクシングの東洋太平洋スーパーバンタム級王座決定戦は17日に東京・後楽園ホールで開催される。

 16日に都内で前日計量があり、同級1位大竹秀典(35=金子)がリミットの55・3キロを100グラム下回る55・2キロ、同級2位ジェルビルト・ゴメラ(フィリピン)が54・7キロでパスした。

 4度防衛した日本タイトルを返上後、14年11月には英国でWBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチに挑んだ経験を持つ大竹。王者スコット・クイッグ(英国)に0ー3の判定で敗れてから2年以上が過ぎた。以降はノンタイトル戦5試合を全勝してきたが、「勝って当たり前と言われる試合よりも、取ったら世界ランクも上がる。いつもよりモチベーションは高いです」と東洋太平洋タイトル挑戦の意図を説明した。

 相手のゴメラの印象には「パッキャオそっくりですね」。映像は戦歴浅いころしか見て折らず、「振り回してくると思うので、序盤に気を付けたい」と警戒した。世界戦以来のスーパーバンタム級、12回戦ともなり、「倒せるパンチを磨いてきた」とKO決着を狙う。

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久保隼世界初挑戦 4月9日に王者セルメニョと対戦

WBA世界スーパーバンタム級王者ネオマール・セルメニョの写真を手にファイティングポーズをとる久保隼(撮影・木村有三)

 ボクシングの東洋太平洋スーパーバンタム級王者・久保隼(26=真正)が10日、神戸市内のジムで会見し、4月9日にエディオンアリーナ大阪でWBA世界同級王者ネオマール・セルメニョ(37=ベネズエラ)に挑戦することを発表した。

 世界初挑戦になる久保は11戦全勝8KOのサウスポー。「第三者の目から見れば(世界挑戦は)早いと思うかもしれないが、話が来たら絶対すると言っていた。頑張って勝ちたい」と、夢の世界奪取を誓った。昨年引退した元世界3階級王者長谷川穂積らを育てた山下正人会長(54)は「左のストレートが強くなっている。長い距離(リーチ)も持ち味。あとは気持ちだけ」と、期待をかけた。

 相手のセルメニョは、33戦26勝で、00年シドニー五輪バンタム級に出場した経歴を持ち、今回が3度目の防衛戦になる。

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長谷川穂積氏「アカン」久保隼の取材対応に心得伝授

生田神社での豆まきに参加する元世界3階級王者の長谷川穂積氏(右)と東洋太平洋スーパーバンタム級王者久保隼(撮影・松本航)

 昨年現役引退したプロボクシング元世界3階級王者長谷川穂積氏(36)が3日、真正ジムの後輩へ珍指令を送った。恒例となった生田神社(神戸市)の豆まき神事に、東洋太平洋スーパーバンタム級王者久保隼(26=真正)と参加。入場制限がかかる大盛況の中、約1500人に豆を投じた。

 隣で豆まきをした久保は、所属の山下会長がすでに「今年世界挑戦させる」と明言する有望株。真面目な久保の取材対応を見ていた長谷川氏は「メディアに大きく取り上げてもらうようなコメントをせなアカン」と心得を説いた。

 現役時代の長谷川氏はボクシング専門誌と、スポーツ新聞などで話す内容を使い分けていたという。「専門誌には専門的なことを言うけれど、スポーツ新聞の記者さんに『自分が得意なものは?』と聞かれたら、専門的なことより『右ストレートです』というようにハッキリと答えないと」。その上で「『チャンピオンになったら(高級住宅街の)芦屋に家を建てます!』とか『今住んでいる寮を買い取ります!』とか、なんかあるやろ!」と笑いを誘った。

 長谷川氏の珍指令の真意は、主に読む人が何を求めているかにある。ボクシングファン意外も多く目にするスポーツ紙には、分かりやすく、興味を引く話題を発信せよ-というのが考えだ。長谷川氏自身も「僕は指導者としてプロを作るというより、知らない人に知ってもらって、ボクシング好きを増やしたい。今年から仕掛けていきますよ」とニヤリ。元世界王者だからこそできる、ボクシング界発展への尽力を誓った。

 一方で、世界挑戦に注目が集まる久保は「どの試合でもやることは変わらない。タイトルは意識せずにやりたい」と優等生発言。笑う長谷川氏の隣で「長谷川さんは何回も豆まきされている。僕もこれからも呼んでいただけるように、結果を残したい」と意気込んだ。

生田神社で豆まきする元世界3階級王者の長谷川穂積氏(右から3人目)東洋太平洋スーパーバンタム級王者久保隼(同4人目)ビーチバレー坂口佳穂(同5人目)(撮影・松本航)

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