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貴景勝、ご当所で初の10勝目も「満足はしてない」

栃煌山(左)を、はたき込みで破る貴景勝(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇14日目◇25日◇エディオンアリーナ大阪

 東前頭13枚目の貴景勝(20=貴乃花)が、西前頭10枚目の栃煌山(30=春日野)を破り、入幕2場所目で初の10勝目を挙げた。

 押し合いで後退したが、土俵際で何とかはたき込みを決めた。相撲内容に納得せず「普通に負けてる感じ。満足はしてないです」と笑顔はなし。それでも、兵庫・芦屋市出身でご当所場所での好成績に「あんまり人気はないっすけど、応援して頂いてる人もいるので。1月は負け越したので、今場所は勝ち越したい気持ちがあった」と明かした。

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強行出場の稀勢の里2連敗!照ノ富士トップ1敗守る

鶴竜(右)の立ち会いを左肩で受ける稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇14日目◇25日◇エディオンアリーナ大阪

 13日目の日馬富士戦で左肩から胸付近を負傷し、強行出場となった新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)は、横綱鶴竜(31=井筒)に立ち合いもろ差しを許し、寄り切られて2敗目を喫した。稀勢の里は逆転優勝の望みを懸けて千秋楽で1敗の大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)と対戦する。

 横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)は、関脇玉鷲(32=片男波)に寄り倒され4敗目。玉鷲は5場所連続の勝ち越しを決めた。

 大関照ノ富士は、立ち合い右に変化する注文相撲で関脇琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)をはたき込んで13勝目。琴奨菊は6敗目で10勝に届かず、来場所の大関復帰はなくなった。

 関脇高安(27=田子ノ浦)は、前頭3枚目宝富士(30=伊勢ケ浜)を押し出して11勝目、自身の連敗を3で止めた。宝富士は8敗目で負け越し。

 小結御嶽海(24=出羽海)は、前頭6枚目千代の国(26=九重)を押し出して8勝目、昨年11月の九州場所以来、2度目の三役で初の勝ち越しとなった。

 前頭10枚目栃煌山(31=春日野)は、同13枚目貴景勝(20=貴乃花)にはたき込まれて12日目から3連敗で10勝4敗。貴景勝は2桁10勝目。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(26=追手風)は、同9枚目輝(22=高田川)に押し出され7敗目。同じく新入幕の前頭12枚目宇良(24=木瀬)も、同16枚目錦木 (26=伊勢ノ海)に押し出されて7敗目、ともに千秋楽に勝ち越しを懸ける。

 14日目を終え1敗は照ノ富士、2敗で稀勢の里となった。

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照ノ富士びっくりトップタイ「最後まで頑張るだけ」

鶴竜(左)を寄り切りで破った照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇13日目◇24日◇エディオンアリーナ大阪

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が、15年秋場所の優勝決定戦を含めて過去11戦3勝と合口の悪かった横綱鶴竜(31=井筒)を破って12勝目を挙げ、兄弟子の横綱日馬富士が土をつけた横綱稀勢の里と1敗で並んだ。関脇の高安と平幕の栃煌山がともに3敗目を喫して後退し、15年夏場所以来2度目の優勝の好機が到来した。

 止められる者はもういないのか。照ノ富士は立ち合いで鶴竜に踏み込まれてもろ差しを許した。いったん外四つから巻き替えて左四つになるも巻き替えられ、再びもろ差しを許した。だが、今場所は不利な体勢からでも強い。足を踏み出して両上手を引き、体を密着させて強引に寄り切った。

 過去11戦3勝と合口の悪かった横綱に完勝。支度部屋で「全力でやってるだけなので何とも言えないでず。精いっぱいやるだけです」と息を切らしながら話した。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「前かがみになって圧力をかけられた」と勝因を分析した。

 髪を結ってもらっている時に、テレビの大相撲中継の音声で結びの一番での異変に気がついた。「あれどうしたの?」と記者に質問し、負傷した稀勢の里の状況をうなずきもせずに聞いた。「最後まで頑張るだけです。一番一番ですよ」と浮かれなかった。

 15年夏場所以来の優勝が手の届くところにきた。兄弟子の十両安美錦が優勝パレードの旗手を務めたい、と話していたと伝え聞くと「やってもらいたいです」。だが、すぐに「まだそこまでは」と全く気を緩めなかった。【佐々木隆史】

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稀勢の里が初黒星、照ノ富士と1敗で並ぶ 春場所

日馬富士(左)に寄り倒しで敗れ、土俵下に激しく落ちる稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇13日目◇24日◇エディオンアリーナ大阪

 新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)は、日馬富士(32=伊勢ケ浜)に寄り倒しで敗れ今場所初黒星を喫した。土俵から落ちた稀勢の里は、左肩を押さえ花道をさがった。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、横綱鶴竜(31=井筒)を寄り切って1敗を守り12勝1敗とした。

 2敗の関脇高安(27=田子ノ浦)は、前頭4枚目嘉風(35=尾車)に寄り切りで敗れ、10連勝のあと3連敗となった。嘉風は8勝5敗で勝ち越しを決めた。

 10勝で大関復帰となる関脇琴奨菊(33=佐渡ヶ嶽)は、小結正代(25=時津風)を、押し出して8勝5敗とし大関復帰へ踏みとどまった。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(26=追手風)は、前頭10枚目栃煌山(31=春日野)を押し出し7勝6敗。栃煌山は3敗目を喫した。

 新入幕の前頭12枚目宇良(24=木瀬)は、同7枚目千代翔馬(25=九重)を寄り切って7勝6敗。

 13日目を終え全勝はいなくなり、1敗で稀勢の里、照ノ富士となった。

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照ノ富士Vへ1差、本調子でなく「我慢しながら」

照ノ富士(右)は遠藤を浴びせ倒しで破った(撮影・宮崎幸一)

<大相撲春場所>◇12日目◇23日◇エディオンアリーナ大阪

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が、3連敗中と苦手にしていた東前頭5枚目の遠藤(26=追手風)を浴びせ倒して1敗を守った。昨年初場所途中休場の原因となった、左膝半月板の内視鏡手術から1年。自身4度目のかど番も9日目に脱出して復調ぶりを見せている。関脇高安、平幕栃煌山が敗れ、ともに2敗に後退。照ノ富士が15年夏場所以来2度目の優勝へ向けて全勝の横綱稀勢の里を追いかける。

 強い照ノ富士が戻ってきた。左を張って右のかち上げを遠藤に食らわせた立ち合い。左下手を狙ったがかわされて、もろ差しを許して土俵際に追い込まれた。万事休す、と思われたが右上手1本で一瞬つり上げて押し返し、右に回りながら自らの体と一緒に浴びせ倒した。「つかんでなかったら危なかった。(上手を)取れば持ち上げられると思った」と勝因を話した。

 弟弟子の照強を相手にしたこの日の朝稽古。いつもなら寄り切りや上手投げで汗を流すのがルーティンだが、左張り手からの右のかち上げを入念に繰り返していた。支度部屋では「流れですよ。流れ流れ」とけむに巻いたが、ここまで4戦1勝と苦手にしていた相手に対策は練っていた。

 どん底の1年だった。16年初場所を途中休場し、左膝半月板を手術。同年春場所から出場するも、思うように動けず最高でも8勝止まり。かど番も3度経験した。今場所も4度目のかど番だったが自己最速の9日目で脱出し、15年秋場所以来の2桁勝利。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「前に出られている。前に出れば力がある」とケガからの復調気配にに目を細めた。

 実際は「我慢しながらやってる」と本調子ではない。だが「ケガしてから一番稽古ができた」と場所前の稽古量に手応えを感じていた。さらに新横綱稀勢の里の誕生に「俺も頑張ろうと思った」と刺激を受けた。15年夏場所以来、自身2度目の優勝へ、心も体も準備はできている。【佐々木隆史】

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稀勢の里、全勝守る 横綱同士の対決へ「また集中」

荒鷲(左)を寄り切りで破る稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇12日目◇23日◇エディオンアリーナ大阪

 新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が全勝を守った。西前頭4枚目の荒鷲(30=峰崎)に立ち合いで差し勝つと、上手にこだわらずに前進。前のめりになりながら寄り切った。

 新横綱の初日から12連勝は、1場所15日制が定着した49年夏場所以降、先代師匠の隆の里(15戦全勝)に次ぎ、玉の海と旭富士に並ぶ2位タイ。「いいんじゃない。いろいろな展開がありますから」とうなずいた。

 弟弟子の高安と平幕栃煌山が敗れたため、1敗は大関照ノ富士1人となった。優勝争いはかなりしぼられてきた中で、13日目から横綱同士の対決が始まる。「また集中して。明日です」と気を引き締めていた。

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稀勢の里12連勝、照ノ富士は1敗守る 春場所

稀勢の里は荒鷲(手前)を寄り切りで下す(撮影・宮崎幸一)

<大相撲春場所>◇12日目◇23日◇エディオンアリーナ大阪

 新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が前頭4枚目荒鷲(30=峰崎)を寄り切って、初日からの連勝を12と伸ばした。

 横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)は、関脇高安(27=田子ノ浦)を小またすくいで下し9勝3敗。高安は10勝2敗となった。

 横綱鶴竜(31=井筒)は、関脇玉鷲(32=片男波)に押し出しされ8勝4敗。

 かど番脱出の大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、前頭5枚目遠藤(26=追手風)を浴せ倒し11勝目をあげた。

 同じく1敗で追う前頭10枚目栃煌山(31=春日野)は、同14枚目妙義龍(30=境川)に寄り切られ2敗目を喫した。

 大関復帰を目指す関脇琴奨菊(33=佐渡ヶ嶽)は、前頭3枚目宝富士(30=伊勢ケ浜)に、はたき込みで敗れ7勝5敗。 

 新入幕の前頭12枚目宇良(24=木瀬)は、同6枚目碧山(30=春日野)に、はたき込まれ6勝6敗となった。

 12日目を終え勝ちっ放しは稀勢の里、1敗で照ノ富士、2敗で高安、栃煌山が続く展開となった。

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千代の国は立ち合い変化に「余計なこと考えた」

土俵入りする千代の国

<大相撲春場所>◇11日目◇22日◇エディオンアリーナ大阪

 取り直しの一番は立ち合い変化で栃煌山に敗れた千代の国は「(変化は)相手が変化してくると最後の仕切りでふと頭をよぎったから。迷ったらダメ。余計なことを考えてしまった」と話した。

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栃煌山絶好調の裏にヘソが隠れる位置でのまわし締め

千代の国(右)との投げの打ち合いで右ひじが先に落ちた栃煌山だったが、取り直しとなる(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇11日目◇22日◇エディオンアリーナ大阪

 西前頭10枚目の栃煌山(30=春日野)が、自己最速の11日目で10勝目を挙げた。平幕千代の国を取り直しの末に破り、1敗を守った。左膝や腰を痛めて7年ぶりに前頭2桁台まで転落したが、大関候補といわれた底力を発揮。12年夏の旭天鵬以来の平幕優勝へ、全勝で単独トップに立った新横綱稀勢の里を追走する。

 慌てなかった。左に動いた千代の国に戸惑うことなく、栃煌山はもろ差しから一気に寄り切った。取り直しの末につかんだ15年名古屋以来10場所ぶりの10勝目。「2回目はしっかり腰も入ったし、良かった。相手の張り手も見えた。良かった」。課題の立ち合いにも満足して、自己最速11日目で白星が2桁に到達した。

 新入幕の春から丸10年。三役常連として激闘を続け大関候補といわれた男の体は、悲鳴を上げていた。腰、左膝に痛みが出て、先場所まで3場所連続で負け越し。今場所の番付は10年初場所(東10枚目)以来7年ぶりに前頭2桁台まで転落した。

 巻き返しへ、まずは体を整えた。「けがごとに合う治療がありますから」と全国を回った。東京では、部屋付きの親方衆に紹介された“デカハリ治療”もした。「10センチくらいのを刺してもらう。拷問や」と笑うが「楽にはなった」。まわしを締める位置も、3センチほど高くした。「先場所までは腹がまわしの上に乗って、背中が反って腰に負担があった」。今場所は、へそが隠れる位置でまわしを締め、好結果につなげている。

 12年夏には優勝した旭天鵬との決定戦も経験した実力者だけに、八角理事長(元横綱北勝海)も「一番気楽な立場。決定戦もやってるし、優勝の雰囲気を分かっている」と期待する。今月9日で30歳になった栃煌山は、稀勢の里や豪栄道らと同世代。新横綱を「尊敬している。すごい」と言いつつ「でも、やっぱり悔しい気持ちが大きい」。勝負師としての本心を集中力に変え、優勝争いに食らいつく。【木村有三】

取り直しの一番で、千代の国(後方)を寄り切りで破る栃煌山(撮影・鈴木正人)

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稀勢の里が単独11連勝、高安は初黒星 春場所

嘉風(左)と激しい取り組みをする稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇11日目◇22日◇エディオンアリーナ大阪

 関脇高安(27=田子ノ浦)に土がつき、兄弟子で11連勝を飾った新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が単独トップに立った。

 稀勢の里は、前頭4枚目嘉風(35=尾車)を送り出した。高安は、横綱鶴竜(31=井筒)の上手出し投げに敗れて連勝が10で止まった。鶴竜は8勝3敗となった。

 横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)は、小結御嶽海(24=出羽海)を素早い攻めで寄り切って8勝3敗とした。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、前頭4枚目荒鷲(30=峰崎)を左上手投げで下し1敗を守った。

 やはり1敗で追う前頭10枚目栃煌山(31=春日野)は、取り直しの末に千代の国(26=九重)を寄り切った。

 大関復帰を目指す関脇琴奨菊(33=佐渡ヶ嶽)は、前頭筆頭の勢(30=伊勢ノ海)にはたき込まれて4敗目を喫した。

 新入幕の前頭12枚目宇良(24=木瀬)は、同14枚目旭秀鵬(28=友綱)を寄り切って今場所初の連勝をマークし6勝5敗とした。

 11日目を全勝は稀勢の里1人となり、1敗で照ノ富士、高安、栃煌山が続く展開となった。

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栃煌山1敗守る、15年名古屋場所以来の2桁勝利

千代の国(後方)を寄り切りで破った栃煌山(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇11日目◇22日◇エディオンアリーナ大阪

 西前頭10枚目の栃煌山(30=春日野)が、東前頭6枚目の千代の国(26=九重)を破り、10勝1敗となった。

 最初の一番は土俵際で投げの打ち合いになり、物言いの末に同体と判断された。取り直しでは、左に変化した相手の動きを落ち着いて見極めて寄り切った。15年名古屋場所以来の2桁勝利に「もちろんうれしい気持ちはある」。全勝の稀勢の里を1差で追う優勝争いには「まあ明日。明日しっかりいい相撲で勝って、調子を上げるようにしたい」と、12日目の妙義龍戦へと目を向けた。

栃煌山(右)は千代の国と投げ合い、軍配は千代の国に上がるが物言いがつき、同体で取り直しとなる(撮影・鈴木正人)

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稀勢の里「集中してやれてる」懸賞自己最多310本

懸賞金の束を持ち土俵を降りる稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇10日目◇21日◇エディオンアリーナ大阪

 新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が初日から10連勝を飾った。関脇玉鷲を張り差しで組み止めて、左四つで寄り切った。新横綱の10連勝は1場所15日制が定着した49年夏場所以降、4人目。この日は30本の懸賞を獲得し、今場所獲得した計310本は、5日間を残して自己最多となった。関脇高安も10連勝し、大関照ノ富士、平幕栃煌山は1敗を守った。

 強烈な音とともに、稀勢の里の右手が伸びた。左ほおを思い切り張る。出足に力がある玉鷲を止めた。左をねじ込み、万全の左四つ。こうなれば、後は落ち着いて寄り切るだけだった。

 出番前、支度部屋では付け人に右からの張り差しを繰り返していた。連合稽古で押し込まれて「やっておいてよかった」と言った相手。最大限の警戒で臨んでいた。これで自身4度目の初日から10連勝。だが、7場所連続の2桁勝利にも「集中してやれている。一番一番、毎日やるだけです」と表情は変わらなかった。

 勝ち名乗りを受けた後、片手でつかんだ30本の懸賞。今場所の合計本数は310本(手取り930万円)に上った。昨年名古屋の300本を上回り5日を残して自己最多。それだけ懸賞が懸かれば、対戦相手も必然的に燃えてくる。それをはねのけ、取りこぼしをしていない証しでもある。春場所の最多獲得数は10年の白鵬の405本。更新は時間の問題になってきた。

 新横綱の初日からの10連勝は、1場所15日制が定着した49年夏以降、隆の里の15連勝、玉の海、旭富士の12連勝に次ぐ4人目。弟弟子の高安と並走する展開に「いいんじゃないの」と涼しい顔で勝負の終盤戦をにらんだ。【今村健人】

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稀勢の里と高安が10連勝、1敗照ノ富士ら 春場所

玉鷲(手前)を寄り切り10勝目を挙げる稀勢の里(撮影・清水貴仁)

<大相撲春場所>◇10日目◇21日◇エディオンアリーナ大阪

 田子ノ浦部屋の兄弟力士がともに初日からの連勝を10に伸ばした。

 兄弟子の新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)は、関脇玉鷲(32=片男波)を右から張って左を差し寄り切った。

 弟弟子の関脇高安(27=田子ノ浦)は、前頭2枚目貴ノ岩(27=貴乃花)の立ち合いの変化にも動じずはたき込んだ。

 横綱鶴竜(31=井筒)は、前頭4枚目嘉風(35=尾車)に寄り切られて3敗目を喫した。

 横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)は同5枚目遠藤(26=追手風)をはたき込んで7勝3敗とした。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、小結正代(25=時津風)を上手投げで下し1敗を守った。

 関脇琴奨菊(33=佐渡ヶ嶽)は、前頭筆頭の豪風(37=尾車)を右からの小手投げで下して7勝目を挙げ、大関復帰まであと3勝とした。

 新入幕の前頭12枚目宇良(24=木瀬)は、同15枚目千代鳳(25=九重)を押し出して5勝5敗の五分に戻した。

 10日目を終えて勝ちっ放しは稀勢の里、高安の2人、1敗で照ノ富士、前頭10枚目栃煌山(31=春日野)が続いている。

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照ノ富士4度目かど番脱出も「普通」付け人昇進が力

勢(手前)を寄り切りで破る照ノ富士(撮影・前田充)

<大相撲春場所>◇9日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が前頭筆頭の勢を下し、自身4度目のかど番から脱出した。これまで8戦1勝と合口の悪かった相手を圧倒。9日目のかど番脱出は自己最速となった。平幕栃煌山とともに1敗を守り、15年夏場所以来2度目の優勝へ向けて、全勝の横綱稀勢の里と関脇高安を追いかける。

 照ノ富士に本来の勢いが戻ってきた。勢の左前みつを引いて深く上手を取り、投げは決まらなかったが、体を寄せて寄り切った。相性の悪い相手に完勝してのかど番脱出に「普通」と言ったが、笑みがこぼれた。

 今場所はいい刺激があった。付け人の駿馬が幕下に初昇進。35歳2カ月の最年長記録だった。照ノ富士が11年に間垣部屋に入門した時、兄弟子として指導を受けてきた。13年の部屋閉鎖に伴い現在の部屋に一緒に転籍し「頼りになります」と話す恩人。照ノ富士は「十両上がったら車買ってあげますよ」と大盤振る舞いかと思いきや「40万円のね」と照れ隠し。実際は場所前に祝い事を考えていたが「普段からお世話になっていますから。気持ちだけでも本当にありがたい」と駿馬から遠慮されていた。

 自己最速9日目でのかど番脱出。自身よりも3センチ身長が大きい195センチの勢を「土俵に上がったら自分より小さく見えた。小さく見えてきたら勝っちゃうよね」と調子の良さをアピール。駿馬は「取りあえず良かったです」と安心した。縁の下の力持ちに支えられながら、15年夏場所以来の優勝へ、ひた走る。【佐々木隆史】

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栃煌山、イタリア料理で「リラックス」勝ち越し

<大相撲春場所>◇9日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

 栃煌山が徳勝龍をはたき込みで下し、昨年名古屋場所以来の勝ち越しを決めた。

 前夜は師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)と部屋の関取衆と一緒にイタリア料理を食べ「リラックスできた」と英気を養った。入門以来、12度の春場所で10度目の勝ち越しと相性抜群。1敗を守り優勝争いも見えてきたが「一番一番」と謙虚だった。

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横綱稀勢の里、高安が揃って無傷9連勝 春場所

琴奨菊(右)を突き落としで下し、9連勝の稀勢の里(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇9日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

 田子ノ浦部屋の兄弟力士がともに無敗をキープした。

 兄弟子の新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が、大関復帰を狙う関脇琴奨菊(33=佐渡ヶ嶽)を破り9連勝。立ち合いで琴奨菊に押し込まれたが、土俵際で突き落とした。琴奨菊は6勝3敗となった。弟弟子の関脇高安(27=田子ノ浦)も前頭筆頭の豪風(37=尾車)をはたき込みで下して無敗を守った。

 横綱鶴竜(31=井筒)は、前頭3枚目宝富士(30=伊勢ケ浜)を押し出しで破り7勝目。横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)は前頭4枚目の荒鷲(30=峰崎)に寄り切られ、3敗目を喫した。荒鷲は自身3度目の金星。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、前頭筆頭の勢(30=伊勢ノ海)を寄り切りで下して勝ち越し。かど番を脱出した。

 新入幕の前頭12枚目宇良(24=木瀬)は、同14枚目妙義龍(30=境川)に寄り倒しで敗れ4勝5敗。人気力士の同5枚目遠藤(26=追手風)は、同8枚目隠岐の海(31=八角)を寄り切りで破って6勝目を挙げた。

 9日目を終え勝ちっ放しは稀勢の里、高安、1敗で照ノ富士、栃煌山が続いている。

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栃煌山1敗守る「1日1日」肩すかしで勝ち越し王手

千代皇を肩すかしで破る栃煌山(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇8日目◇19日◇エディオンアリーナ大阪

 西前頭10枚目の栃煌山(30=春日野)が、東前頭15枚目の千代皇(25=九重)を下して平幕唯一の1敗を守った。

 当たって左に動いた相手と距離ができたが、出てきたところを体を開いて肩すかしを決めた。「しっかり踏み込んで先手取れたのが良かったです。相手の左を取って攻めきりたかったけど、落ち着いていたから良かった」と冷静な口調。昨年名古屋場所以来の勝ち越し王手にも「1日1日ですね」と浮かれなかった。

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稀勢の里、高安8連勝、1敗で照ノ富士ら 春場所

松鳳山に両差しを差されピンチとなった稀勢の里だったが右からの小手ひねりで8連勝(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇8日目◇19日◇エディオンアリーナ大阪

 田子ノ浦部屋の兄弟力士がそろって中日ストレート給金を決めた。

 兄弟子の新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が、前頭3枚目松鳳山(33=二所ノ関)を小手ひねりで下し無傷の8連勝とし、弟弟子の関脇高安(27=田子ノ浦)も、前頭筆頭の勢(30=伊勢ノ海)を下手投げで下し中日で勝ち越しを決めた。

 横綱鶴竜(31=井筒)は、小結正代(25=時津風)を寄り切って6勝目。横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)は、前頭2枚目貴ノ岩(27=貴乃花)を上手投げで下し6勝2敗。

 大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、小結御嶽海(24=出羽海)を押し出し7勝1敗、かど番脱出へあと1勝とした。

 大関復帰を狙う関脇琴奨菊(33=佐渡ヶ嶽)は、前頭2枚目蒼国来(33=荒汐)を寄り切って6勝目。

 前頭10枚目栃煌山(30=春日野)は、同15枚目千代皇(25=九重)を肩すかしで下し7勝1敗。

 新入幕の前頭12枚目宇良(24=木瀬)は、同9枚目琴勇輝(25=佐渡ケ嶽)を送り出し4勝4敗と五分の星に戻した。人気力士の同5枚目遠藤(26=追手風)は、同5枚目北勝富士(24=八角)を寄り切って5勝3敗とした。

 8日目を終え勝ちっ放しは稀勢の里、高安、1敗で照ノ富士、栃煌山が続いている。

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高安、全勝キープ「イメージ通り土俵で取れている」

蒼国来(右)と激しい取り組みをする高安(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇7日目◇18日◇エディオンアリーナ大阪

 関脇高安(27=田子ノ浦)が連日の力強い相撲で全勝を守った。

 前日の大関照ノ富士戦同様に、東前頭2枚目の蒼国来(33=荒汐)を立ち合いで吹っ飛ばすと、数発の突きで土俵外へ追いやった。「良かったですね。前に出る良い相撲。イメージ通り、土俵で取れている」とうなずいた。

 平幕栃煌山が敗れたため、全勝は兄弟子の横綱稀勢の里と2人だけとなった。14年名古屋場所以来となる中日8日目での勝ち越しがかかるが「8日目で終わりじゃないから、気を引き締めて。明日も大事な一番には変わりない」と気を緩めることはなかった。

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稀勢の里、高安が7連勝、1敗で照ノ富士ら 春場所

御嶽海(右)を寄り切りで破った稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇7日目◇18日◇エディオンアリーナ大阪

 新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が、小結御嶽海(24=出羽海)を寄り切って7連勝とした。

 横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)は、小結正代(25=時津風)を寄り倒し5勝2敗。横綱鶴竜(31=井筒)は、前頭2枚目貴ノ岩(27=貴乃花)を引き落として5勝2敗とした。

 かど番の大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、前頭筆頭豪風(37=尾車)をつり出し6勝1敗。

 関脇高安(27=田子ノ浦)は、前頭2枚目蒼国来(33=荒汐)を鋭い立ち合いから一気に突き出し全勝をキープした。

 10勝で大関復帰となる関脇琴奨菊(33=佐渡ヶ嶽)は、前頭3枚目松鳳山(33=二所ノ関)を寄り切って5勝2敗とした。

 前頭10枚目栃煌山(30=春日野)は、同8枚目隠岐の海(31=八角)に押し出され6勝1敗となった。隠岐の海は5勝2敗。前頭3枚目宝富士(30=伊勢ケ浜)は、同6枚目碧山(30=春日野)に引き落とされ5勝2敗。

 新入幕の前頭12枚目宇良(24=木瀬)は、同13枚目貴景勝(20=貴乃花)に押し出され3勝4敗。人気力士の前頭5枚目遠藤(26=追手風)は同7枚目千代翔馬(25=九重)を上手出し投げで下し4勝3敗。千代翔馬は5勝2敗。

 7日目を終え、全勝で稀勢の里、高安。1敗で照ノ富士、栃煌山が追う展開となった。

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関脇高安、照ノ富士はじき飛ばした「気持ちいい」

照ノ富士(右)を押し出し、全勝を守った高安。奥は取組を待つ稀勢の里(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇6日目◇17日◇エディオンアリーナ大阪

 大関候補の関脇高安(27=田子ノ浦)が、昨年初場所以来となる初日から6連勝を飾った。大関照ノ富士を立ち合いで吹っ飛ばして、押し出し。平幕宝富士を退けた兄弟子の横綱稀勢の里とともに、伊勢ケ浜部屋勢との全勝対決を制した。同部屋力士の無傷の6連勝は15年春の照ノ富士、安美錦以来。史上初の「15戦全勝優勝決定戦」がおぼろげながら浮かんできた。ほかに全勝は平幕栃煌山1人。

 強烈な高安の力だった。大柄な照ノ富士を、立ち合いではじき飛ばした。大関がここまで後退する姿が珍しいほどに。そのまま左のど輪で押し込み、一方的に押し出した。かど番とはいえ5連勝と好調の相手に何もさせなかった。「しっかり、はじき飛ばせた。手が良く出て、一方的な相撲で良かった。気持ちいいですね」と充実感を漂わせた。

 兄弟子稀勢の里の初優勝と横綱昇進で、大いに刺激をもらった初場所。その後「横綱との幸せな稽古」で鍛えるかたわら、新しいトレーニングを取り入れた。ラグビーのエディー・ジャパンが行った「ウオーターバッグ」。40リットル入る容器に水を12リットル入れて、左右前後に振る。空間を水が移動し、遠心力で振られることに耐える。「すごいキツイけど、体幹が鍛えられる。ぶれない下半身と芯のある体がつくれる」。無心に振り続けた1カ月。確かな芯ができた。

 初土俵を踏んだ05年春。今や立派な大関候補も、当時は自分より小さな部屋の序二段力士に軽く転がされていた。「ショックでした。希望を持って入ったけど、稽古する中で希望がなくなっていった」。前相撲で一番出世だった稀勢の里と違い、二番出世。幕下昇進に3年かかった。今の姿は、12年間必死に食らいつく貪欲さが生んできた。

 背中を見続ける稀勢の里と6日目を終えて全勝で並走するのは、12年秋以来。力あふれる相撲は、両雄による史上初の全勝優勝決定戦の可能性すら抱かせる。「まだ途中経過でしかない。1日1日ベストを尽くして取りたい」。兄弟子が醸し出す風格は、弟弟子にも漂ってきた。【今村健人】

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栃煌山6連勝に納得、今場所初めて「ガンと押せた」

<大相撲春場所>◇6日目◇17日◇エディオンアリーナ大阪

 栃煌山は差した左をはずに当て佐田の海を押し倒し。

 8連勝した09年初場所以来、約8年ぶりとなる初日からの6連勝に「いい内容ではないけど1日1日、集中できている」と小さく笑った。三役経験24場所の実力者も今場所は約7年ぶりの前頭2桁に転落。慣れない相手に立ち合いがかみ合わなかったが「今日は今場所初めてガンと当たって押せた」と納得の様子だった。

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稀勢の里6連勝、高安、栃煌山も全勝 春場所

宝富士を横綱相撲で寄り切り、全勝街道を走る稀勢の里(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇6日目◇17日◇エディオンアリーナ大阪

 新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)は、宝富士(30=伊勢ケ浜)を寄り切って6連勝とした。宝富士は5勝1敗。

 横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)は、前頭4枚目嘉風(34=尾車)を引き落とし4勝2敗。横綱鶴竜(31=井筒)は、前頭3枚目松鳳山(33=二所ノ関)に突き出され4勝2敗となった。松鳳山は今場所初白星がうれしい金星となった。

 関脇高安(27=田子ノ浦)が、かど番の大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)を押し出し全勝対決を制した。

 大関豪栄道(30=境川)は右足靱帯損傷で休場、関脇玉鷲(32=片男波)の不戦勝となった。

 大関復帰を狙う関脇琴奨菊(33=佐渡ヶ嶽)は小結御嶽海(24=出羽海)を寄り切って4勝2敗とした。

 新入幕の前頭12枚目宇良(24=木瀬)は、前頭11枚目の石浦(27=宮城野)を押し出し3勝3敗。人気力士の前頭5枚目遠藤(26=追手風)は前頭6枚目千代の国(26=九重)に突き出しされ3勝3敗。

 前頭10枚目栃煌山(30=春日野)が、前頭12枚目佐田の海(29=境川)を押し倒し全勝を守った。

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栃煌山8年ぶり土つかずの6連勝「攻められた」

<大相撲春場所>◇6日目◇17日◇エディオンアリーナ大阪

 西前頭10枚目の栃煌山(30=春日野)が自身約8年ぶりとなる土つかずの6連勝で、横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)、関脇高安(27=同)とともに無敗を守った。

 1勝4敗と不調とはいえ「まわしを取ったら強いし土俵際も粘りがあって、しぶとい人」(栃煌山)と話す東前頭12枚目の佐田の海(29=境川)が相手。連勝中も「立ち合いがかみ合わなくて相手に当たれていない」と嘆いていたが、この日は「頭で当たってしっかり攻められた」と振り返るように、立ち合いで低く当たり前に足を運んだ。差した左を抜いて、はずに当て回り込もうとする相手を押し倒した。「しっかり相手を正面に置いて押していけば安全に勝てると思った」と、内容も伴う今場所6つ目の白星に納得の笑みを浮かべた。

 3場所連続負け越しで、今場所は約7年ぶりの前頭2桁まで転落。慣れない相手に、立ち合いがかみ合わない日々が続いた。相手は立ち合いをずらしたり、軽量の相手もいて、かみ合わないのは致し方ないところ。この日朝、師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)から、そのあたりを助言され、多少は気が楽になったという。「考えすぎるなということだったと思う」。真面目な性格ゆえ、とかく考え込んでしまう弟子に、絶妙なタイミングで師匠が送った助言が効いた。この日はその師匠が、NHKの解説で正面から見守った。「師匠の前で(持ち前の)押し出しで勝てて良かった」。そう言って、また小さく笑った。

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稀勢の里5連勝、白鵬休場にも「変わらずやるだけ」

勢(右)を寄り切りで下した稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇5日目◇16日◇エディオンアリーナ大阪

 新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が序盤を無傷で乗り切った。前日に横綱白鵬を倒した西前頭筆頭の勢に粘られたが、25秒9と時間をかけて寄り切った。幕内683勝は元関脇高見山と並ぶ史上9位タイ。右足の負傷で白鵬が休場し、横綱が1人減る中で、新横綱が場所をけん引する。全勝はほかに大関照ノ富士と関脇高安、平幕宝富士、栃煌山の5人となった。

 時間はかかった。25秒9と今場所一番長い相撲。それでも、稀勢の里は慌てなかった。勢に左を差し勝ち、小手で振られてもしっかり残す。「焦らず」と右上手も引き、万全の形で寄り切った。1場所15日制となった49年夏場所以降の新横綱32人中、11人目の序盤5連勝。「いいんじゃないですか」と淡々と振り返った。

 横綱としてただ1人、全勝を守る。白鵬の休場で期待は一層、増す。だが「また明日、集中してやるだけ。変わらずやるだけです」。思えば会場入りの時間も大関時代と変えていない。「頭を結うからね」と語るが、ほかの3横綱より40分ほど早い。変えない強さが、新横綱を支えている。

 朝の稽古後、8日目のNHK大相撲中継ゲストのボクシング長谷川穂積氏に触れた。10年4月の11度目の防衛戦に失敗した試合を生観戦し「ビックリした」という。そして昨年、5年5カ月ぶりに世界王座に返り咲き、王者のまま引退した姿に「最後カムバックして素晴らしいものがあった。魂を感じた」。その美学は横綱として去る自身にも、どこか通じるものだった。

 しかし、それは当分、先の話。5勝目は幕内683勝で元関脇高見山と並ぶ史上9位タイとなったが、感想は「しっかりやるだけ」。視線はまだまだ、上だけを見ている。【今村健人】

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栃煌山5連勝なのにボヤキ止まらず「集中足りない」

千代翔馬(手前)を、はたき込みで破った栃煌山(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇5日目◇16日◇エディオンアリーナ大阪

 5つの白星を並べても、消化不良のボヤキも止まりません!? 西前頭10枚目の栃煌山(30=春日野)が平幕の全勝対決で、同7枚目の千代翔馬(25=九重)をはたき込みで破り、平幕では宝富士(30=伊勢ケ浜)とともに無傷の5連勝とした。

 立ち合いで相手を突きにいったが、千代翔馬の上体が低すぎたため、肩の上を空振るような形になり、もぐられた。足も取られそうなほどの低さで出られたため、引きながら左に回り込んだ栃煌山。目標を失った千代翔馬をはたきこんで、白星を手に入れた。

 5連勝は、この日のように、しっかり当たれず、流れの中で引いたり、いなしながらの星が続いた。そんなこともあり不満そうな言葉が続いていたが、この日もそれは同じ。「(立ち合いが)かみ合わなかった?」の問いに「そうっすね。集中が足りない証拠。立ち遅れても前に攻めなくてはいけないのに」と振り返った。さらに「当たりも中途半端。もっと集中しないと。稽古場では前に出ているから(場所で)変な癖をつけないようにしないと」と、不戦勝を含まなければ09年初場所以来、約8年ぶりの初日から5連勝にも、喜びは封印していた。

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栃煌山が4連勝も立ち合い不満「当たれていない」

<大相撲春場所>◇4日目◇15日◇エディオンアリーナ大阪

 西前頭10枚目の栃煌山(30=春日野)が、琴勇輝(25=佐渡ケ嶽)を押し出しで破り、無傷の4連勝を守った。

 立ち合いで当たった後、いなして右を入れ、相手を投げで崩して押し出した。流れは悪くないように見えたが、本人は立ち合いが不満そう。「何か当たれていない。中途半端に当たって横にこうやるのは良くない」と、右手でいなすようなポーズを交えながら話した。

 稽古場ではできているというが「場所ではできていない。しっかり踏み込んで圧力をかけないといけないのに、しっかり当たれていない」と反省。「調子自体は良くなっているから、明日からやりたいことを、しっかりやっていけるようにしたい」と4連勝を前向きにとらえた。三役常連の実力者が、前頭の2桁に低迷するのは10年初場所以来、約7年ぶりのこと。屈辱をバネに、上位復帰の白星を重ねたいところだ。

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宇良「下から押し上げたかった」栃煌山に敗れ2敗目

栃煌山(上)に上手投げで敗れた宇良(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇3日目◇14日◇エディオンアリーナ大阪

 新入幕で西前頭12枚目の宇良(24=木瀬)が、同10枚目の栃煌山(30=春日野)に敗れ、1勝2敗となった。

 立ち合いからいつものように低く潜り、相手の右足を取りに動いたが取れず、最後は上手投げで屈した。「(足を)取りに言ったわけではない。下から押し上げたかった」と淡々と振り返った。

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稀勢の里3連勝、蒼国来は日馬富士破り金星 春場所

貴ノ岩(左)を押し出しで破る稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇3日目◇14日◇エディオンアリーナ大阪

 新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が3連勝を飾った。前頭2枚目貴ノ岩(27=貴乃花)の激しい動きにも慌てず押し出した。

 横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)は、前頭2枚目蒼国来(33=荒汐)にはたき込まれて2敗目を喫した。蒼国来は初金星を獲得した。

 5場所ぶり38度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、前頭筆頭豪風(37=尾車)を寄り切って2勝1敗とした。

 横綱鶴竜(31=井筒)は、前頭筆頭の勢(30=伊勢ノ海)を寄り切って3連勝とした。

 大関豪栄道(30=境川)は、小結正代(25=時津風)に左からのすくい投げで敗れ2連敗となった。

 かど番の照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、前頭3枚目松鳳山(33=二所ノ関)を押し倒して3連勝をマークした。

 大関復帰を狙う関脇琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)は、関脇高安(27=田子ノ浦)に右からの下手投げで敗れ2勝1敗となった。高安は3連勝。

 新入幕の前頭12枚目宇良(24=木瀬)は、低い立ち合いから同10枚目栃煌山(30=春日野)の右足を取りにいったがかわされて上手投げで敗れ2連敗を喫した。人気力士の前頭5枚目遠藤(26=追手風)も、同3枚目宝富士(30=伊勢ケ浜)に押し出されて2連敗となった。

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稀勢の里は西2枚目横綱、宇良新入幕 新番付発表

新横綱の稀勢の里

 日本相撲協会は27日、大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表した。

 日本出身としては98年名古屋場所の若乃花(3代目)以来の新横綱になり、横綱在位の日本出身力士としては03年初場所の貴乃花以来となった稀勢の里(30=田子ノ浦)は、4横綱の中では序列最下位となる西の2枚目に番付された。4横綱は00年春場所の貴乃花、曙、武蔵丸、若乃花以来、17年ぶり。新入幕から73場所を要し、昭和以降の新横綱41人中、最スロー昇進となった稀勢の里の土俵が注目される。

 春場所初日前日の3月11日に32歳の誕生日を迎える白鵬(宮城野)は、5場所ぶり史上最多の38度目の優勝を目指す。番付は4場所ぶりに、序列最高位となる東の正位に就いた。

 照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は2場所ぶり4度目の大関かど番。琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)が関脇に陥落したことで大関は、豪栄道(30=境川)と合わせ14年名古屋場所以来の2人となった。なお、大関からの陥落は14年初場所の琴欧洲(現鳴戸親方)以来、昭和以降では25人(30回)目となる。

 規定により琴奨菊は、今場所10勝を挙げれば大関に復帰できる。関脇に陥落した05年初場所で11勝を挙げ、翌場所で返り咲いた栃東(現玉ノ井親方)以来の大関復帰なるか、にも注目される。

 他の関脇は、玉鷲(32=片男波)が2場所連続(三役は3場所連続)、高安(26=田子ノ浦)は2場所ぶり(三役は5場所連続)の復帰。関脇3人は14年春場所(豪栄道、琴欧洲、栃煌山)以来になる。小結は、御嶽海(24=出羽海)が2場所ぶりの復帰、正代(25=時津風)は新三役だった初場所の関脇から降格して初の小結。

 宇良(24=木瀬)は、ご当所の大阪府からは昨年春場所の大翔丸(25=追手風)以来、戦後21人目の新入幕。関学大からは初めてで、学生相撲出身では昨年九州場所の北勝富士(24=八角)、石浦(27=宮城野)以来、89人目の幕内力士となった。再入幕は3場所ぶりの大栄翔(23=追手風)、2場所ぶりの旭秀鵬(28=友綱)、3場所ぶりの徳勝龍(30=木瀬)の3人。

 新十両の朝乃山(22=高砂)は、富山県からは88年九州場所の駒不動以来、戦後9人目の新十両。97年夏場所の琴ケ梅以来、約20年ぶりに富山県出身力士が関取(十両以上)として番付にしこ名が載った。高砂部屋としても15年九州場所の朝弁慶(28)以来の新十両で、関取輩出が140年目の今年初場所で途絶えたが、1場所で復帰することになった。近大からは11人目で、学生相撲出身では121人目の関取誕生となった。再十両は、2場所ぶりの北はり磨(30=山響)と3場所ぶり復帰の富士東(29=玉ノ井)の2人。幕下では西筆頭の貴源治(19=貴乃花)が、貴乃花親方(元横綱)が育てた3人目の関取の座を狙い、東2枚目の豊ノ島(33=時津風)は昨年秋場所以来、4場所ぶりの関取復帰を目指す。

 3月10日の取組編成会議で、幕内の初日、2日目の対戦相手が決定。12日の初日を迎える。

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