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清水聡が5度目防衛“再出発”の日に1年ぶり再起

ボクシング東洋太平洋フェザー級タイトル戦 清水聡対殿本恭平 7回、清水聡(右)は殿本恭平を左ストレートで倒し、TKOで勝利(代表撮影)

ボクシングの興行再開後、国内最初のタイトルマッチが16日、東京・後楽園ホールで行われた。東洋太平洋フェザー級王者清水聡(34=大橋)は、同級14位殿本恭平(24=勝輝)と対戦。初回に2度のダウンを奪うと、7回2分10秒、連打を集めたところでレフェリーがストップし、5度目の防衛に成功した。日本スーパーライト級王者井上浩樹(28=大橋)は同級1位永田大士(30=三迫)に7回2分17秒TKO負けし、2度目の防衛に失敗。16戦目でプロ初黒星を喫した。

  ◇    ◇    ◇

無観客の「聖地」に清水のパンチ音が響き渡った。1回に得意の左ストレートでダウンを奪うと、直後に右フックで2度目。その後は殿本の手数に苦しむも、「ジャブが当たると分かった」とリーチ差を生かし、ペースを奪い返した。勝負に出たのは7回。ボディーで後退させると、コーナーで一気の連打を浴びせ、試合を終わらせた。

19年7月のWBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級王者ノイナイ戦で6回TKO負け。両眼計4カ所を骨折し、緊急手術を受ける悪夢のプロ初黒星を喫した。1年ぶりの再起戦を勝利で飾り「(コロナ禍で)対人練習が出来なかった影響も出たが、プロは勝つか負けるか。勝ててよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

ジムが使えない自粛期間中には、1カ月で300キロのロードワークで下半身を強化し、外食中心だった食生活も自炊に切り替えた。減量や計量後の食事などの調整は、同門の3階級王者八重樫に教え受け、切れ味鋭いパンチを取り戻した。

次戦について大橋会長は、アジアパシフィック同級王者の20歳、森武蔵(薬師寺)との対戦を示唆。清水も「最終的には世界」と力を込めた。ボクシングの“再出発”の日に、8年前の銅メダリストが存在をアピールした。【奥山将志】

ボクシング東洋太平洋フェザー級タイトル戦 清水聡対殿本恭平 殿本恭平に勝利し、OPBF東洋太平洋フェザー級王座を防衛した清水聡(代表撮影)
6回、永田大士(左)のパンチを浴びる井上浩樹=東京都文京区の後楽園ホール(代表撮影)

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薬師寺ジムが興行中止「入場収入なければ出る一方」

薬師寺保栄会長(2016年12月23日撮影)

ボクシングの薬師寺ジムが7月12日に愛知県内で予定していた興行を中止としたことが30日、分かった。

同ジム所属のWBO世界フェザー級5位で同アジアパシフィック同級王者森武蔵(20)のノンタイトル戦をメインに計画していた。しかし、原則となる「無観客」が最大の壁となり、開催を断念せざるをえなかった。元WBC世界バンタム級王者の薬師寺保栄会長(51)は「(放映権料が見込める)テレビ中継がつくわけでもなく、入場収入がなければ出ていく一方。ファイトマネーも払えない」と苦渋の決断を語った。

日本ボクシングコミッション(JBC)と日本プロボクシング協会(JPBA)は前日29日に新型コロナウイルス対策連絡協議会を開き、7月からの興行再開を決めた。ただ「原則無観客」で、客入れには厳しい条件設定。実際には興行不可能な厳しい現実が示された。

将来期待の森は来春にも世界戦が計画されている。年内に2戦で世界挑戦が描かれていたが今後の興行、試合日程も「全くの白紙」(薬師寺会長)と見通しがたたない。プロ野球、Jリーグと動きだしてきたスポーツ界だが「密」を避けるのが難しいボクシング、格闘技にはまだまだ高いハードルが立ちはだかる。

森武蔵(2017年12月22日撮影)

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重傷克服の薬師寺愛弟子…森武蔵が来春世界初挑戦へ

森武蔵

WBO世界フェザー級5位で同アジアパシフィック同級王者森武蔵(20=薬師寺)が来春にも世界初挑戦を計画していることが19日、分かった。実現すれば元WBC世界バンタム級王者薬師寺保栄会長(51)の愛弟子で初の世界戦となる。

森は13歳の時、交通事故で両足と腰の骨を折る重傷を負うも、そこから奇跡の再起を遂げた。“モンスター”井上尚弥らを輩出した全国U-15ジュニア大会で優勝した実力者。素質を買う薬師寺会長が「チャンスを与えたい」と、WBO同級王者シャクール・スティーブンソン(22=米国)陣営と交渉している。

王者はリオデジャネイロ五輪銀メダリストで13勝(7KO)無敗の超難敵。計画では7月にノンタイトル戦を行い、年内にアジアパシフィック王座の防衛戦を行った後に返上し、世界戦に向かう。

森は薬師寺会長に素質を見いだされ、「プロ以外に興味ない」と複数の高校の誘いを断り、プロ入りした。王者スティーブンソンとは同じサウスポーで、「最近はファイタースタイルに近づいている」という攻撃型。勢いに乗って成長をとげている時に新型コロナウイルスの影響を受けた。4月に地元の熊本でアジアパシフィック王座の防衛戦も中止となり、現在は熊本の実家でトレーニングを積んでいる。

「とにかく早く試合がしたい」と願うが、7月の試合も世間の情勢で流動的ではある。とはいえ、未知の、そして大きな可能性を秘めた若武者。その未来を開く夢舞台が実現するか。コロナ終息後の楽しみは間違いない。【実藤健一】

◆森武蔵(もり・むさし)1999年(平11)11月27日、熊本県菊池市生まれ。幼稚園から小学5年まで空手、その後にボクシング。16年12月にプロデビュー。17年度フェザー級の全日本新人王。18年11月にWBOアジアパシフィック同級王座を獲得し、2度防衛中。戦績は11勝(6KO)無敗。身長170センチの左ファイター。

森武蔵と薬師寺会長(右)(2017年12月23日)

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薬師寺会長、苦しいジム経営「影響は厳しい」

薬師寺保栄氏(12年6月撮影)

愛知県は10日、独自の緊急事態宣言を発令した。

名古屋市内にジムを構える元WBC世界バンタム級王者の薬師寺保栄会長(51)が電話取材に応じ、「地域というか、国レベルのこと。従うしかないんで」と語った。

新型コロナウイルス感染拡大下において消毒、換気を徹底してジムを開いてきた。ただ、愛知県の宣言を受けて今後は「短縮、クローズということになるでしょう」。ボクシング界は5月末までの興行自粛となり、薬師寺ジムも予定していた3回の興行が流れたという。

さらに厳しい経営状況をしいられている中で、ジムの退会者も増えているという。薬師寺会長は「(会員は)自営業の方も多いんで。影響は厳しいですね」。

所属するWBO世界フェザー級5位で、アジアパシフィック同級王者の森武蔵(20)も今月に地元・熊本で予定していた試合が中止となった。世界に接近する大事な時期だけに、会長は「早く終息してほしい」と切に願った。

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森武蔵 ファイトマネーで故郷熊本にマスク寄贈

森武蔵

ボクシングのWBOアジアパシフィックフェザー級王者森武蔵(20=薬師寺)が6日、故郷(熊本県菊池市出身)の熊本県庁を訪れ、マスク3000枚を寄贈した。

4月18日に熊本で防衛戦が予定されていた森は、3月に地元で合宿中に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、「何か力になれないか」。元WBC世界バンタム級王者の薬師寺保栄会長や後援会の会長に相談し、自身のファイトマネーで寄贈を決めた。4月の試合は延期。「今はボクシング一本でやらせてもらっている。ファイトマネーが入らないのは正直厳しいが、何かの役に立ちたかった」と話す。

自身も苦しい思いをしてきたからこそ、人のためになりたいと思う。13歳の時、ロードワーク中に後ろから車に追突された。腰と両足骨折の重傷。半年間、入退院を繰り返した。医者からは通常の生活はできても、ボクシングは無理と通告された。再起不能の宣告だったが、森は「自分の心は折れなかった」。必死の努力で全国U-15ジュニアボクシング大会で優勝した。

そんな姿勢が元世界王者の薬師寺会長の目に留まった。母は高校進学を願ったが、森は「プロ以外に興味ない」と薬師寺会長の名古屋行きを即断した。中学の卒業式に薬師寺会長が迎えにきたという。その後に大阪で世界ランカーとのスパーリングでボコボコにされた。「やり返したる」。逆に闘争心がわいた。

サウスポーのファイターで、プロでは全日本スーパーフェザー級新人王を獲得するなど11戦全勝(6KO)。現在、WBO世界フェザー級5位で、世界挑戦も期待される。「自分は若く、まだまだ成長期。力を備えて挑みたい」。与えられた困難を乗り越え、世界のベルトを目指す。

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森武蔵KO逃し「一番ダメな試合」もジム初の全日本

判定勝ちでスーパーフェザー級新人王に輝いた森。右は薬師寺会長(撮影・小沢裕)

<プロボクシング:全日本新人王決定戦>◇23日◇東京・後楽園ホール

 スーパーフェザー級の森武蔵(18=薬師寺)が技能賞を受賞した。

 森は薬師寺会長も勝てず、ジム5戦目にして後楽園ホール勝利でジム初の全日本を獲得した。5戦目で初のKOは逃し「一番ダメな試合だったがジンクスは破れた」と笑み。小3で世界王者を目標にし、中学を卒業と同時に紹介されて熊本から単身で入門した。24年前のこの日世界王者になった会長は「素材と姿勢が違う。ここからスタート」。森も「これが最終地点ではない。あこがれはいない。それを超えられなくなるから」と志は高い。

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森武蔵、ジロリアン陸を倒し技能賞「早く世界を」

3-0の判定勝ちでスーパーフェザー級新人王に輝いた森。右は薬師寺会長(撮影・小沢裕)

<ボクシング:全日本新人王決定戦>◇23日◇東京・後楽園ホール

 注目のスーパーフェザー級は森武蔵(18=薬師寺)が制して技能賞を獲得した。

 ここまでは4勝(4KO)で西軍代表決定戦MVPになり、相手のジロリアン陸(29=フラッシュ赤羽)も8連続KO中で東日本敢闘賞を獲得していた。KO決着とはならなかったが、森が3~5ポイント差の3-0で判定勝ちした。

 初回は森が右ジャブを突いていき、ジロリアンが右カウンターを狙う。森がやや攻勢も、3回にもつれたところで相手の後頭部にパンチが当たり、一時試合が中断した。再開直後に右フックでダウンを奪う。ジロリアンはスリップを主張して、右ストレートで鼻血を出させた。最終5回には森が左ストレートから詰めたがゴングとなった。なかなかハイレベルで緊張感のある一戦となった。

 森はU15全国大会で2度優勝し、15年の中学卒業翌日に故郷熊本から名古屋に向かい、知人に紹介された薬師寺ジムに入門した。プロ格闘技を目指し、小3の時には世界王者を目標にした。おやつには甘い菓子ではなくいりこや骨せんべいを食べた。中学までは鳥肉しか食べず、プロ入り後は「不摂生だから」とラーメンを食べるのもやめた。

 薬師寺会長も勝てず、ジム5戦目にして後楽園ホール勝利で、ジム初の全日本新人王。「一番ダメな試合だったがジンクスは破れた」と笑み。試合内容に「リードが少なく、左に頼りすぎた」と不満が口をついた。24年前のこの日世界王者になった会長は「素材と姿勢が違う」と褒めちぎる。森も「これが最終地点ではない。焦らずいち早く世界を目指したい」と次は4月1日に試合が決まっている。

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森武蔵「スターは身だしなみ」スーツ姿でKO宣言

スーパーフェザー級で対戦する森武蔵(左)とジロリアン陸

 ボクシング全日本新人王の前日計量が22日に都内であり、12階級の24人全員がパスした。

 注目はスーパーフェザー級で森武蔵(18=薬師寺)は4勝(4KO)で西軍代表決定戦MVP。U15全国大会で2度優勝し、15年の中学卒業同時にプロ入り。「スターは身だしなみが違う」とスーツ姿で「実力を出せば必然KO」と自信満々。当日は24年前に会長が世界王者になった日。「ジム初の新人王でまたいい記念日に」と期待。相手のジロリアン陸(29=フラッシュ赤羽)も8連続KOで東日本敢闘賞。「大人の怖さを見せてやります」と負けてなかった。

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森武蔵「実力を出せば必然KO」ジム初の新人王へ

スーパーフェザー級で対戦する森武蔵(左)とジロリアン陸

 ボクシング全日本新人王の前日計量が22日に都内で行われた。12階級の24人全員がクリアしたが、注目はスーパーフェザー級。森武蔵(18=薬師寺)は4勝(4KO)無敗で西軍代表決定戦MVP、ジロリアン陸(29=フラッシュ赤羽)は8勝(8KO)1敗で東日本敢闘賞。ともにパンチ力があり、KO決着は必至だ。

 森は空手をやっていたが、小5からボクシングを始め、11、14年のU15全国大会で優勝した。15年3月の中学卒業翌日には故郷熊本から単身で名古屋に向かい、世界王者を目指して薬師寺ジムに入門した。計量には「スターは身だしなみが違う」とスーツ姿で登場。「実力を出せば必然KO」と自信満々だ。プロ転向後は「ラーメンは不摂生」と食べず、世界目指してストイックな日々を送る。計量後は手作りのテールスープに祖母が作った弁当を食べた。12月23日は薬師寺会長が世界王者になった日。「ジム初の新人王でまたいい記念日にしたい」と期待した。

 マジシャンでもあるジロリアンは日本ランク入りを目指してボクシングを始めた。勝てば目標達成となる。リングネームはラーメン二郎好きが高じてのもの。普段は3週間前に封印するが、今回は我慢できずに10日前に食べ「減量がきつかった」と苦笑い。こちらは計量後に神保町店に向かい、「食べなかったデビュー戦だけ負け」とゲン担ぎでもある。「注目されるのは重圧もあるがうれしい。大人の怖さを見せてやります」と負けていなかった。

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