宇良、業師の本領発揮「ひっかけ」で勝ち越し決めた

<大相撲春場所>◇13日日◇26日◇東京・両国国技館
東十両7枚目の宇良(28=木瀬)が、業師の本領発揮の「ひっかけ」で勝ち越しを決めた。
新十両の武将山と対戦。「(新十両との対戦に)15日間とることのしんどさも踏まえて、気持ち的にはこちらが上。気持ちを強く持っていけると思いました」。立ち合い、左をのぞかせて一気に前に出る。押し返されたところで引きながら、左腕をたぐるようにひっかけを決めた。自身は倒れ込んだ武将山の背中でかわすように1回転。さすがの運動能力だった。
左ふくらはぎの肉離れで2日間休場、再出場して3日目の相撲だった。休場をはさんでの価値ある勝ち越しではの問いに「純粋に勝ち越しはうれしいが、2日休んでいるから価値があるとか、決してそういうことはないと思う」と言った。
十両復帰後も3場所連続の勝ち越しで、着実に再入幕にも前進する。宇良自身は「全然ほど遠いですね。まだまだという気持ちしかないです」。館内をわかせられる1人。「(残り2日)白星を伸ばせるように頑張ります」と誓った。
- 宇良(右)は武将山を引っ掛けで破る(撮影・柴田隆二)