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相撲協会が審判規則一部変更 脳震とう問題など受け

朝玉勢(手前)との最初の立ち合いで激しく頭をぶつけ倒れ込む湘南乃海(2021年1月19日撮影)

日本相撲協会は28日、東京・両国国技館で理事会を開き、審判規則の一部変更を決めた。

変更点は以下の2点。

<1>審判委員 第4条 審判委員は、力士の立ち合いが成立する前に、相撲が取れる状態ではないと認めた場合には、協議の上で当該力士を不戦敗とすることができる。(第4条が加わり、以下条文が繰り下がり合計13条となる)

<2>禁じ手反則 第3条 1.(変更前)後立褌(うしろたてみつ)のみをつかんだ時は、行司の注意により、とりかえねばならない。

(変更後)後立褌のみをつかんだ時は、行司の注意により、離さなければならない。

<1>については初場所9日目の幕下取組、湘南乃海-朝玉勢戦を受けたもの。同取組では、最初の立ち合いで手つきが不十分だったとみられ、行司が「待った」をかけたが、頭同士がぶつかり合い、湘南乃海がフラフラになって立てず、審判団が協議をした後、本人の意思を尊重して取組をやり直した。

審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)は前日27日の報道陣の取材対応で「著しく相撲が取れない場合は、相撲を止めてみんなで相撲を取らせるか、取らせないか協議して決める」と、相撲が取れないと判断した場合は不戦敗にすることを、勝負規定に加えると明言していた。

朝玉勢(手前)との立ち合いが不成立となるもフラフラになり立てない湘南乃海(2021年1月19日撮影)

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休場力士の番付、幕下据え置き 関取は公平性保つ

日本相撲協会の審判部が27日、東京・両国国技館で3月の春場所の番付編成会議を行い、新型コロナウイルスの影響で初場所を全休した力士65人の番付の扱いについて協議した。電話取材に応じた伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は、幕下以下の力士については据え置きの救済措置をとったことを明言した。

一方で、十両以上の関取については「関取衆に関しては休んだ力士全員の公平性を保ちながら番付を作成しました、ということですね。据え置きがどうかを言うと誰かの番付が分かってしまう。誰かが割を食ったりとかではなく、全員を公平にして番付を決めたということです。そういう言い方しかできません」と話すにとどめ、番付据え置きの措置をとったかどうかは明言しなかった。

日本相撲協会は、本場所直前に約900人の協会員を対象にPCR検査を実施した。九重部屋の平幕の千代翔馬や十両千代鳳、友綱部屋の幕下以下の力士の計5人の新型コロナ感染が発覚。年末から年始にかけて集団感染が発生した荒汐部屋、感染が判明した横綱白鵬が所属する宮城野部屋を含む4部屋の全力士65人が、初場所を全休する措置がとられていた。

また、審判部は、本場所中での力士らの脳しんとうの対応についても協議した。初場所9日目の幕下取組、湘南乃海-朝玉勢戦。最初の立ち合いは、手つきが不十分だったとみられ、行司が「待った」をかけた。しかし、頭同士がぶつかり合い、湘南乃海がフラフラになって立てなくなった。審判団が協議した後、本人の意思を確認して、取組をやり直し。湘南乃海が勝った。

この事象について、伊勢ケ浜審判部長は「今回のように著しく相撲が取れない場合、相撲を止めてみんなで協議して相撲を取らせるか、取らせないか協議して決めるということになった。勝負の前に力士が相撲を取れない、取っては危険だというのを審判部の人たちが判断した場合は不戦敗になる。それを勝負規定に加えようということで話がまとまった」と説明した。現状は協会執行部に報告している段階だといい、春場所前には正式決定するという。

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脳振とうアクシデントの2人は明暗 取材には応じず

魁(右)との立ち合いで顔を背ける湘南乃海(撮影・河野匠)

<大相撲初場所>◇12日目◇21日◇東京・両国国技館

10日目の取組で脳振とうのような状態となるアクシデントに見舞われた幕下の朝玉勢と湘南乃海が、そろって土俵に上がった。

朝玉勢は、立ち合いから左を差して一気に北勝輝を寄り切って勝ち越し。次に行われた取組で、湘南乃海は魁との投げの打ち合いの末、上手投げに屈して2敗目を喫した。取組後、ともに報道陣の取材には応じなかった。2日前の両者による一番では、最初の立ち合いは不成立となったが、頭同士がぶつかり合い、湘南乃海がフラフラになって立てず。審判団が協議した後、本人の意思を確認して取組をやり直し、湘南乃海が勝っていた。

北勝輝(右)を攻める朝玉勢(撮影・鈴木正人)

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大相撲力士の脳振とう問題について思うこと

朝玉勢(手前)との立ち合いが不成立となるもフラフラになり立てない湘南乃海(2021年1月19日撮影)

大相撲初場所10日目の幕下取組で、アクシデントが起きた。この事情の裏側と、取材して考えたことを記したい。

<事象> 湘南乃海-朝玉勢戦でのこと。最初の立ち合いは、手つきが不十分だったとみられ、行司が「待った」をかけた。しかし、頭同士がぶつかり合い、湘南乃海がフラフラになって立てなくなった。審判団が協議した後、本人の意思を確認して、取組をやり直し。湘南乃海が勝った。

◇  ◇  ◇

医師の診断は確認できていないが、おそらく脳振とうだったとみられる。この問題について、審判部の親方衆5人に聞いた。

この問題はウェブのアクセス数から判断すると、多くの人の関心事だった。ネットに書き込まれた意見の多くは、あの状態になった力士の取組を続行させたことを問題視するものだ。

「このことは記事にしなくていい。大げさにして欲しくない」と、保守的な考えを示すベテラン親方もいた。ルール作りが後手に回っている現状をネガティブに伝えられたくない気持ちがあったとみられる。だが、この親方も含めて5人とも、力士の健康面を案じ、新たなルール作りに前向きだった。

あの時、現場で審判をしていた親方は苦しい判断を強いられていた。判断の是非はともかく、決して強引に相撲を取らせたわけではない。

審判を務めていた玉ノ井親方(元大関栃東)は、物言いをつける場面ではなかったが、危ないと判断して手を挙げて進行を止めた。審判長を務めていた片男波親方(元関脇玉春日)は、イヤホンを通じてビデオ室とやりとりし、2番後に取り直すことができないかどうか模索した。不戦敗にすべきなのか。勝敗を左右する判断は、今後の番付はもちろん、力士人生にかかわることも考えられる。結局のところ、明確なルールがなかった。そのため、少し休ませた後に本人の意思を確認して取組を行った。健康面と運用面を気にしながらの、難しい判断だった。あの取組の時、審判部室でモニターを見ていた湘南乃海の師匠、高田川親方(元関脇安芸乃島)は、負けでいいから取組をやめてもらいたい旨を口にしていたという。

審判部の一部では、この日のうちに、あのようなケースでは取組を続行させるべきではないと口答で申し合わせた。詳しくは、初場所後に話し合うという。

果たして、取組で脳振とうが起きた時は、どうすればいいのか。「我々は医師ではないから、脳振とうかどうかはその場で判断できない」と指摘する親方もいた。今回のように立ち合い不成立で負傷した場合、医師がいたとしても短時間で診断できるのか。仮に審判長に判断を委ねた場合、公平性が保たれるのか。勝敗が決まった取組で負傷することもある。脳振とうが起きた場合、他競技では一定期間、試合に出場できない規則もある。これを大相撲に導入した場合、極端な例になるが、優勝がかかった千秋楽に突如、出場できなくなるケースもあり得る。

大相撲はスポーツであり、興行であり、神事である。精神修行の場でもあり、純度100%のスポーツではないから、こういった議論は遅れがちになる。ただし、すでにAEDは全部屋への設置が義務付けられ、講習も積極的に行ってきた。2019年7月には、急に倒れて心臓が一時止まった出羽海親方(元幕内小城ノ花)を、弟子がAEDで救った。すべてをないがしろにしてきたわけではない。

個人的には、あいまいさ、おおらかさが適度に残る角界の空気感が好きだ。だが、安全面は優先的に話し合っていいと思う。【佐々木一郎】

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湘南乃海が頭強打でフラフラも白星/写真で振り返る

<大相撲初場所>◇10日目◇19日◇東京・両国国技館

東幕下22枚目湘南乃海(22=高田川)と東幕下20枚目朝玉勢(27=高砂)の一番で危ない場面があった。互いに頭から激しくぶつかり合った立ち合いが、不成立になり取り直しに。しかし、湘南乃海が腰から崩れ落ちてすぐには立てなくなった。フラフラになりながら何とか立つも、仕切り線の前に手を合わすことができなくなった。 すると、1度、両力士は土俵下に下がり、審判団が土俵上に上がり協議を開始。協議は約1分続き、その後取り直しの一番が行われた。 成立した立ち合いでは、朝玉勢が頭でかましにいき、湘南乃海は胸を出していった。脳振とうのような症状を見せていた湘南乃海だが、はたき込みで朝玉勢を下して勝ち越した。写真で取組を振り返る。

朝玉勢(奥)と湘南之海は立ち会い後に頭突きとなるも行司から待ったが掛かり、仕切り直しとなる(撮影・小沢裕)

朝玉勢(手前)との最初の立ち合いで激しく頭をぶつける湘南乃海(撮影・河野匠)

朝玉勢(左)と頭突きとなった湘南之海は脳振とうで倒れる(撮影・小沢裕)

朝玉勢(手前)との最初の立ち合いで激しく頭をぶつけ倒れ込む湘南乃海(撮影・河野匠)

朝玉勢(手前)との立ち合いが不成立となるもフラフラになり立てない湘南乃海(撮影・河野匠)

朝玉勢(手前)と立ち合い不成立となるもフラフラになり立てない湘南乃海(撮影・河野匠)

脳振とうを起こした湘南之海を取組させるかどうか協議する審判団(撮影・小沢裕)

脳振とうを起こした湘南之海は一端土俵を下ろされる(撮影・小沢裕)

控えで体調を整える湘南之海(撮影・小沢裕)

朝玉勢との立ち合いが不成立となるもフラフラになり立てない湘南乃海(後方)は審判団が話し合う中、花道で険しい表情を見せる(撮影・河野匠)

朝玉勢との最初の立ち合いでフラフラになった湘南乃海(後方)だが心配する審判団に向かってすっと立って見せた(撮影・河野匠)

湘南之海(左)は朝玉勢をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)

朝玉勢との最初の立ち合いでフラフラになった湘南乃海だが勝利で終えた(撮影・河野匠)

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脳振とう問題初場所後に協議へ、力士は検査異常なし

朝玉勢との立ち合いが不成立となるもフラフラになり立てない湘南乃海(後方)は審判団が話し合う中、花道で険しい表情を見せる(撮影・河野匠)

<大相撲初場所>◇10日目◇19日◇東京・両国国技館

力士の健康面で危険な場面があり、日本相撲協会の審判部は初場所後に新たなルール作りに取り組む方針を固めた。

きっかけは、10日目の幕下の湘南乃海(22=高田川)-朝玉勢(27=高砂)戦。最初の立ち合いで頭同士がぶつかったが、手つき不十分で立ち合い不成立となった。やり直すはずが、湘南乃海は脳振とうを起こしたとみられ、フラフラになり、立ち上がれない。急きょ、審判団が協議した。

この時の様子を、審判長を務めていた片男波親方(元関脇玉春日)が証言した。

「『行司待った』だったけど、頭同士が当たり、(湘南乃海が)フラフラして危なかった。まずは時間をあけることが大切だと思いました。初めてのケースだったので、こういう場合はどうすべきか(ルールが)確立されていませんでした。審判団で話し合い、本人ができそうかどうか、確認することにしました」

湘南乃海は土俵下で間を取ることで回復。審判からの意思確認に対し、取組続行を表明したため、仕切り直しとなった。湘南乃海は胸から立ち合い、はたき込みで白星。勝ち越しを決めた。

審判部ではこの取組の危険性が指摘され、このような場合は、取組をやり直さないことをひとまず部内の一部で申し合わせた。

湘南乃海の師匠で、審判部副部長の高田川親方(元関脇安芸乃島)は「あのような時、本人は取りたいというが、危険な行為はさせられない。今まではこういうケースがなかったので、決まりがなかった。この場合は、負けにしなきゃだめ。今日の今日なので協会の内規にはなっていませんが、協会として安全に配慮していきます」と説明した。別の協会理事によれば初場所後に、審判部として話し合っていくという。

高田川親方によれば、湘南乃海は国技館内の相撲診療所と、墨田区内の病院で検査を受け、体調に問題がなかったことが確認された。

朝玉勢(手前)との最初の立ち合いで激しく頭をぶつけ倒れ込む湘南乃海(撮影・河野匠)
脳振とうを起こした湘南之海を取組させるかどうか協議する審判団(撮影・小沢裕)

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立ち合いで頭から激突し崩れ落ちる…協議後取り直し

朝玉勢(手前)と立ち合い不成立となるもフラフラになり立てない湘南乃海(撮影・河野匠)

<大相撲初場所>◇10日目◇19日◇東京・両国国技館

東幕下22枚目湘南乃海(22=高田川)と東幕下20枚目朝玉勢(27=高砂)の一番で危ない場面があった。互いに頭から激しくぶつかり合った立ち合いが、不成立になり取り直しに。しかし、湘南乃海が腰から崩れ落ちてすぐには立てなくなった。フラフラになりながら何とか立つも、仕切り線の前に手を合わすことができなくなった。

すると、1度、両力士は土俵下に下がり、審判団が土俵上に上がり協議を開始。協議は約1分続き、その後取り直しの一番が行われた。

成立した立ち合いでは、朝玉勢が頭でかましにいき、湘南乃海は胸を出していった。脳振とうのような症状を見せいてた湘南乃海だが、はたき込みで朝玉勢を下して勝ち越した。

朝玉勢(奥)と湘南之海は立ち会い後に頭突きとなるも行司から待ったが掛かり、仕切り直しとなる(撮影・小沢裕)
朝玉勢(左)と頭突きとなった湘南之海は脳振とうで倒れる(撮影・小沢裕)
脳振とうを起こした湘南之海は一端土俵を下ろされる(撮影・小沢裕)
脳振とうを起こした湘南之海を取組させるかどうか協議する審判団(撮影・小沢裕)

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幕下北の若が7場所連続勝ち越し「純粋にうれしい」

湘南乃海を破り、勝ち名乗りを受ける北の若(撮影・河田真司)     

<大相撲秋場所>◇12日目◇14日◇東京・両国国技館

山形県酒田市出身のホープ、西幕下14枚目の北の若(19=八角)が勝ち越しを決めた。

「ほとんどが立ち合いで馬力負けしないことだけ。その後のことは何も考えていない」。集中した立ち合いの出足で湘南乃海(高田川)を圧倒し、押し込まれる場面もあったが攻めきった。「いい相撲、悪い相撲はあるが、思い切っていけている」。

これで初めて番付に載った場所から7場所連続の勝ち越し。「(勝ち越しは)純粋にうれしい。毎場所、強い相手でいい経験をさせてもらっている。自分はチャレンジャーでいけている」。元高校横綱の実力者が関取の座へ着実に前進している。

北の若(左)は湘南乃海をすそ払いで破る(撮影・柴田隆二)

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宇良の連勝18で止まる 湘南乃海に敗れ「悔しい」

湘南乃海(右)に突き落としで敗れた宇良(左)(撮影・丹羽敏通)

<大相撲7月場所>◇7日目◇25日◇東京・両国国技館

東幕下19枚目の宇良(28=木瀬)は、湘南乃海(高田川)に敗れ、序二段だった昨年11月の九州場所七番相撲から続いていた連勝が「18」で止まり、勝ち越しもお預けとなった。

20センチ近く大きな190センチ超の相手に、立ち合いで下に潜り込もうとしたが距離を取られた。まわしを取られまいと動き続けたが、距離を詰められないまま突き落とされた。

元横綱日馬富士から金星を挙げた経験もあるが、2度目の大ケガで序二段まで番付を落として以降、順調に白星を重ねてきた中での黒星で3勝1敗となった。「負けたのは悔しいけど、この位置は相手もみんな強い。連勝とかは意識したことがない。一喜一憂しないようにしてやりたい」と、切り替えていた。さらに「前に出る気持ちを忘れないように攻めないと、またケガしてしまうので、そこだけは気を付けてやっていきたい」と、自らに言い聞かせるようにして話した。

湘南乃海(左)に突き落としで敗れる宇良(撮影・河田真司)
湘南乃海に敗れ土俵から引き揚げる宇良(撮影・河田真司)

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大鵬の孫納谷逆転負け2敗「最後相手が余裕あった」

湘南乃海に上手投げで敗れる納谷(撮影・今浪浩三)

<大相撲九州場所>◇7日目◇16日◇福岡国際センター

元横綱大鵬の孫で元関脇貴闘力の三男、東幕下7枚目納谷(19=大嶽)が、4番相撲で東幕下9枚目湘南乃海(21=高田川)に敗れて2勝2敗と星が五分になった。

190センチ超と自身より上背のある相手に対し「右を差されたくないので右を固めていった」というイメージ通り、持ち味の突き、押しではなくもろ差しから寄っていったが、土俵際で逆転された。

「最後は相手が余裕あったのかなと思う。自分のイメージ通りやれば負けない。限りなくイメージに近づけられたら」。来場所の新十両昇進も視界に入る今場所。残り3番に向けて切り替えに努めた。

納谷(左)を上手投げで破る湘南乃海(撮影・清水貴仁)

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照ノ富士2連勝、心に染みた師匠の「飛ばし過ぎだ」

湘南乃海(左)を寄り切りで破る照ノ富士(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇13日◇福岡国際センター

大関経験者で、番付を序二段まで落として以降、4場所連続勝ち越しで順調に関取復帰の道を歩む西幕下10枚目の照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、東幕下9枚目の湘南乃海(21=高田川)と対戦。快勝で2連勝とした。

立ち合いで左足から踏み込むと、珍しく頭から相手の右胸に当たった。瞬時に左が入ると、右は抱えながら盤石の寄り。2秒あまりの省エネ相撲で2つ目の白星を奪った。

頭から当たったのは、たまたま過去の稽古映像から、幕内の宝富士にぶつかった際、頭から行ったシーンを見て「今日、やってみようと思った」という。流れるように「スムーズに左が入って良かった」と振り返り、手術までした懸念される両膝も、この日の出足を見る限り「すり足も出来るようになった。ここから、どれだけ鍛えて戻せるか」と不安なしを示した。

最近、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)から、身に染みるような言葉をかけられた。稽古場を離れたトレーニングも含めて「『飛ばしすぎだ』って。『飛ばしすぎると逆に駄目になる可能性がある。そこを考えてやれ』ってね。それまでは『(稽古を)やれ、やれっ』だったのに初めて言われた。うれしかったね」。周囲も関取復帰への後押しを惜しまない。残り5番も、精いっぱいの相撲を取りきる。

湘南乃海(左)を寄り切りで破る照ノ富士(撮影・栗木一考)

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若元春「あんな相撲じゃダメ」うっちゃり6勝も反省

若元春(右)は湘南乃海をうっちゃりで下す(撮影・小沢裕)

<大相撲夏場所>◇13日目◇20日◇東京・両国国技館

福島市出身で東幕下筆頭の若元春(25=荒汐)が、東幕下17枚目の湘南乃海を破り、6勝1敗の好成績で今場所を終えた。

2度目の立ち合いで左を差し、先に右上手も引いた。万全の形だったが、土俵際で体勢を入れ替えられ、一転して絶体絶命。土俵下に湘南乃海と一緒に転落したが、弓なりになってこらえた間に、先に相手の足が出ていた。昨年11月の九州場所天空海戦以来、5場所ぶり4度目のうっちゃりで白星を重ねた。すでに来場所の再十両は確実だったが「あんな相撲じゃ、来場所はダメ。番付に負けない相撲を取りたい」と、貴重な1勝も、今後へ反省を忘れなかった。

若元春(左)は湘南乃海をうっちゃりで破る(撮影・柴田隆二)

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元横綱琴櫻の孫・琴鎌谷5勝、来場所は新十両目前

湘南乃海(右)を寄り切る琴鎌谷(撮影・渦原淳)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇24日◇エディオンアリーナ大阪

元横綱琴櫻の孫、西幕下5枚目琴鎌谷(21=佐渡ケ嶽)が7番相撲で湘南乃海に勝って5勝2敗とした。

押し込まれる場面もあったが、相手が巻き返したタイミングで前に出た。立ち合いが2度合わず「気持ちが切れないように気をつけた」といい「短時間で気持ちが整えられた。低く入れたし、後ろには余裕があった」と話した。

来場所はさらに番付が上がり、新十両は目前だ。しかし「上の人と当たるとか考えて、自分の型がバラバラになったらいけない。今場所、負けた相撲は受け身になっている。自分の型にならなくて、相手の型にさせないとか、細かいことも来場所までに修正したい」と冷静に自己分析。

今後、上を目指すために重要なポイントを「相撲のうまい。下手でなく、気持ちの強い人が上に行くと思う。精神面を大事にしたい」。師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)、先輩力士の助言にしっかり耳を傾けて、来場所に備えていく。

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矢後が勝ち越しで再十両が濃厚「ひとまず良かった」

4連勝で来場所の十両復帰を確実にした矢後(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇7日目◇20日◇東京・両国国技館

 東幕下筆頭矢後(23=尾車)が、同9枚目湘南乃海(19=高田川)を下して勝ち越しを決めて、3月の春場所での再十両が濃厚となった。

 立ち合いは受ける形となったが、左を差してじりじりと土俵際まで寄った。生命線の右上手は最後まで取れなかったが、動きの中で差した左を抜いて押し出した。ストレートで勝ち越しを決めて「ひとまず良かったです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 新十両だった昨年秋場所から2場所続けて7勝8敗で、今場所は幕下に陥落。「力不足を感じた。でも、切り替えて『これからだ』と思ってた」と腐らなかった。二所ノ関一門の連合稽古では、横綱稀勢の里から指導されたこともあり「いろいろ教えてもらったり、見て吸収しようとしていた。すごくプラスになりました」と糧にしていた。

 幕下だった昨年名古屋場所は、全勝優勝で新十両昇進を決めた。今場所もここまで無傷。「まだ3番あるので1つでも多く、というよりは全部勝つという気持ちで臨みたいです」と力強く言い切った。

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新序二番の出世力士30人を発表

 日本相撲協会は大相撲春場所9日目の17日、新序二番出世力士30人(うち再出世1人)を発表した。夏場所(5月11日初日・両国国技館)から番付にしこ名が載る。

 出世力士は次の通り。かっこ内は出身地、部屋。

 今泉(福島、朝日山)武蔵平(広島、武蔵川)岡本改め刻竜浪(福岡、立浪)木暮(茨城、片男波)圷(東京、尾上)湘南乃海(神奈川、高田川)翔希(山梨、宮城野)平原(宮崎、伊勢ケ浜)中村山(北海道、八角)朝健真(愛知、高砂)佐々木改め北大地(北海道、立浪)白井(愛知、尾車)石野田改め白虎丸(福島、立浪)天野(埼玉、武蔵川)川本(兵庫、宮城野)渡辺(山梨、宮城野)山崎(愛知、浅香山)鈴木(宮城、玉ノ井)中辻(大阪、浅香山)一竜(東京、井筒)江口(大阪、九重)中石(愛知、松ケ根)中田(神奈川、東関)赤司(愛知、伊勢ケ浜)坂井(福岡、大嶽)小松(東京、伊勢ノ海)大滝(静岡、東関)河西改め朝河西(愛知、高砂)山下(福岡、松ケ根)琴木村(山形、佐渡ケ嶽)

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コロッケ次男の琴滝川が白星デビュー

前相撲で初白星を挙げたコロッケの息子の琴滝川(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇3日目◇11日◇大阪・ボディメーカーコロシアム

 ものまねタレントのコロッケ次男が白星デビューを飾った。

 前相撲が行われ、本名の滝川歩から、しこ名の琴滝川(18=佐渡ケ嶽)として初土俵。鈴木(15=玉ノ井)を立ち合いで右四つに組み止め、左上手をひいて力強く寄り切った。「緊張しました。普通に無理なく勝てればいいかなあと思っていたので良かった」と笑顔。相撲を見守った師匠の佐渡ケ嶽親方(45=元関脇琴ノ若)からは「立ち合いの当たりは強いですから、上背がないぶん頭でぶちかます稽古をしていったほうがいい」と助言を受けた。

 また、元学生横綱の正代(22=時津風)、体重202キロの高木(21=木瀬)、日大で遠藤の1年後輩だった芝(22=木瀬)の大卒3人も順調発進。身長192センチの湘南乃海(15=高田川、本名谷松将人)は、土俵際まで攻め込んだものの、すくい投げで敗れた。

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